JP5012667B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、第1回転部材と第2回転部材との間で動力伝達が行われると共に、この第1回転部材と第2回転部材とが相対回転することでオイルを吐出する動力伝達装置に関するものである。
従来、車両には動力源が搭載されており、その動力源の出力側に動力伝達装置が配置されている。この動力伝達装置としては、油圧制御式の動力伝達装置や電磁制御式の動力伝達装置が知られており、油圧制御式の動力伝達装置として、例えば、作動流体を吸入すると共に吐出して必要な部分に供給するラジアルピストンポンプがあり、下記特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載された動力伝達装置は、動力伝達が行われる入力部材及び出力部材と、この入力部材と出力部材との間で伝達される動力により駆動され、且つ、第1回転部材と第2回転部材とが相対回転してオイルを吐出するオイルポンプとを有し、入力部材と第1回転部材とを動力伝達可能に連結し、出力部材と第2回転部材とを動力伝達可能に連結すると共に、第1回転部材と第2回転部材とを動力伝達を可能に接続する伝達部材を設け、オイルポンプのオイル吐出量を制御することにより第1回転部材と第2回転部材との間における回転数差を制御する流量制御弁とを設けたものである。
特開2005−256960号公報
上述した従来の動力伝達装置にあっては、エンジンのクランクシャフトにオイルポンプの第1回転部材を連結し、第2回転部材にインプットシャフトを連結し、制御弁によりオイルポンプのオイル吐出量を制御することで、第1回転部材と第2回転部材との間における相対回転数差を制御している。即ち、オイルポンプは、エンジンのクランクシャフトとインプットシャフトとの相対回転数差に応じて所定量のオイルを吐出することができる。
ところで、車両の発進時において、第1回転部材と第2回転部材の相対回転数差が大きいため、オイルポンプは大量のオイルを吸入して吐出するが、吸入抵抗により油室に十分なオイル量を吸入することが困難となる。そのため、ピストンがカムに追従することが困難となり、ピストンとカムとの衝突音が発生したり、オイルに脈動が発生してしまうおそれがある。また、オイルポンプは、エンジンの負荷に応じて油圧を発生するため、エンジンの負荷が小さいとき、必要以上の油圧を確保することが困難となる。
本発明は、第1回転部材と第2回転部材との回転数差に拘らず必要な油圧を確保することでポンプ性能の向上を図る動力伝達装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決してその目的を達成するために、本発明の動力伝達装置は、動力伝達が行われる入力部材及び出力部材と、前記入力部材並びに前記出力部材に接続させる第1回転部材並びに第2回転部材の相対回転によりオイルを吐出する第1オイルポンプと、を備える動力伝達装置において、前記第1オイルポンプは、吸入側に第2オイルポンプが連結される一方、吐出側に高圧オイル供給部が連結され、前記第2オイルポンプは、吐出側に低圧オイル供給部が連結され、前記第1オイルポンプの吐出側と吸入側とを連結する第1オイル循環通路が設けられると共に、該第1オイル循環通路に車両の運転状態に基づいて前記第1オイルポンプの吐出側から吸入側へのオイル循環量を制御することで前記第1オイルポンプの吐出状態を制御する第1制御弁が設けられる、ことを特徴とするものである。
本発明の動力伝達装置では、前記第2オイルポンプの吐出側と吸入側とを連結する第2オイル循環通路が設けられると共に、該第2オイル循環通路に車両の運転状態に基づいて制御することで前記第2オイルポンプの吐出状態を制御する第2制御弁が設けられる。
本発明の動力伝達装置では、前記第1オイルポンプの連結先を前記第2オイルポンプとオイル貯留部との間で切替える切替弁が設けられ、車両の運転状態に応じて前記切替弁を制御することで前記第1オイルポンプの連結先を切替える。
本発明の動力伝達装置では、前記第2オイルポンプを電動ポンプとし、車両の運転状態に応じて前記切替弁を制御すると共に前記電動ポンプの回転数を制御する。
本発明の動力伝達装置では、前記第1オイルポンプの吐出側と前記第2オイルポンプの吐出側とを連結するオイル連通路が設けられると共に、該オイル連通路に車両の運転状態に基づいて制御することで前記低圧オイル供給部へのオイル供給状態を制御する第3制御弁が設けられる。
本発明の動力伝達装置では、前記第3制御弁は、前記第2オイルポンプの吐出圧に応じて前記オイル連通路の連通遮断状態が切り替わる切替バルブを有する。
本発明の動力伝達装置では、前記入力部材と前記第1回転部材とが動力伝達可能に連結され、前記出力部材と前記第2回転部材とが動力伝達可能に連結され、前記第1回転部材にカムが設けられる一方、前記第2回転部材に前記カムに対向して径方向に沿って移動自在なピストンが設けられると共に、該ピストンが押付部材により前記カムに接触するように押し付けられ、前記第2回転部材に前記ピストンの移動に伴って容積が拡大縮小する流体室が設けられ、該流体室にオイルが吸入するオイル吸入通路とオイルが排出されるオイル排出通路が設けられ、前記オイル吸入通路に前記第2オイルポンプが連結され、前記第1制御弁は、前記第1オイルポンプにおける前記オイル排出通路からのオイル吐出状態を制御することで、前記第1回転部材と前記第2回転部材との間における動力伝達状態を制御する。
本発明の動力伝達装置によれば、入力部材並びに出力部材に接続させる第1回転部材並びに第2回転部材の相対回転によりオイルを吐出する第1オイルポンプにて、吸入側に第2オイルポンプを連結する一方、吐出側に高圧オイル供給部を連結し、第2オイルポンプにて、吐出側に低圧オイル供給部を連結し、第1オイルポンプの吐出側と吸入側とを連結する第1オイル循環通路を設けると共に、第1オイル循環通路に車両の運転状態に基づいて第1オイルポンプの吐出側から吸入側へのオイル循環量を制御することで第1オイルポンプの吐出状態を制御する第1制御弁を設けている。従って、第1オイルポンプは、第2オイルポンプが吐出したオイルを吸入して吐出し、高圧オイル供給部にオイルを供給するため、第1回転部材と第2回転部材との回転数差に拘らず、必要な油圧を確保することでポンプ性能の向上を図ることができる。
以下に、本発明に係る動力伝達装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る動力伝達装置を表す概略構成図、図2は、実施例1の動力伝達装置が適用された車両の駆動伝達系を表す概略構成図、図3は、実施例1の動力伝達装置におけるオイルポンプの概略断面図、図4は、図3のIV−IV断面図、図5は、実施例1の動力伝達装置による吐出油圧を表す概略図である。
実施例1の動力伝達装置が適用された車両の駆動伝達系において、図2に示すように、原動機としてのエンジン11が設けられており、このエンジン11のクランクシャフト12には、ダンパ装置13を介してインプットシャフト14が連結されており、エンジントルクがインプットシャフト14に伝達されるように構成されている。
インプットシャフト14は、外周側にプライマリシャフト15が複数の軸受16a,16b,16c,16dを介して相対回転自在に支持されている。インプットシャフト14及びプライマリシャフト15は、ケーシング17内に配置されている。このケーシング17は、フロントケース18とセンターケース19とリヤケース20が図示しない連結ボルトにより結合固定されて構成されている。そして、フロントケース18とセンターケース19とリヤケース20には、内面に連続する隔壁18a,19a,20a,20bが設けられており、この隔壁18a,19a,20a,20bに軸受21a,21b,21cを介してプライマリシャフト15が回転自在に支持されている。
ケーシング17の内部であって、リヤケース20の隔壁20a,20bにより取り囲まれた空間に第1収容室A1が形成されている。この第1収容室A1には、本実施例の動力伝達装置22が配設されている。この動力伝達装置22は、ラジアルピストンポンプにより構成される第1オイルポンプ101と、ギアポンプにより構成される第2オイルポンプ102とを有している。本実施例では、第2オイルポンプ102は、エンジン11に同期して駆動するポンプであり、第1オイルポンプ101によるオイル吐出容量に対して、第2オイルポンプ102のオイル吐出容量が少なく設定されている。そして、第1オイルポンプ101の吸入側に第2オイルポンプ102が直列に連結されている。
第2オイルポンプ102は、図3及び図4に示すように、ポンプボディ91にポンプカバー92が固定されて収容ケースが構成され、内部にギア93,94が回転自在に収容されている。そして、リヤケース20の隔壁20bに、第2オイルポンプ102のポンプカバー92が固定され、ポンプボディ91に軸受16dを介して円筒形状をなすスリーブ23が回転自在に支持されている。このスリーブ23は、フランジ部23aに円形状をなす回転板24が固定され、この回転板24に円筒形状をなす第1回転部材25が固定されている。そして、この第1回転部材25の内周面にカム26が設けられている。このカム26は、径方向に対向する第1カム面26a,26cと第2カム面26b,26dが周方向に交互に配置され、滑らかに連続するように形成されている。この場合、第1回転部材25の中心軸線Oから第1カム面26b,26dまでの距離は、第1回転部材25の中心軸線Oから第2カム面26a,26cまでの距離よりも長くなるように設定されている。
また、回転板24には、ロータリバルブ27が結合されており、インプットシャフト14の端部に一体に形成された端板28がこのロータリバルブ27の外周面に嵌合して一体に結合されている。
ロータリバルブ27は、一方の端面からその中心部に第1連通孔29が形成されると共に、この第1連通孔29の外周側に2つの第2連通孔30a,30bが形成されている。そして、円筒形状をなすホルダ31がスリーブ23内を挿通し、一端部が第1連通孔29に嵌合して固定されることで、ホルダ31の内部から第1連通孔29に連通するオイル排出油路(オイル排出路)32が形成されると共に、スリーブ23とホルダ31の間から第2連通孔30a,30bに連通するオイル吸入油路(オイル吸入通路)33が形成されている。また、ポンプカバー92には、オイルの吸入口95が形成され、ポンプボディ91には、吸入油路33に連通する排出口96が形成されている。
また、このロータリバルブ27は、外周面に周方向に沿って4つの連結溝34a,34b,34c,34dが形成されており、第1連通孔29と連結溝34a,34cが連結孔35a,35cにより連通する一方、第2連通孔30a,30bと連結溝34b,34dが連結孔35b,35dにより連通している。
このロータリバルブ27は、その外周面に円筒形状をなす第2回転部材36が回転自在に嵌合している。この第2回転部材36は、外周部に周方向均等間隔で8つのシリンダ37a〜37hが外方に開口して形成されており、各シリンダ37a〜37hにピストン38a〜38hがロータリバルブ27の径方向に沿って移動自在に支持されている。そして、この各ピストン38a〜38hの先端部にローラ39a〜39hが装着されており、このローラ39a〜39hは、ロータリバルブ27の軸方向に平行な軸線を中心として回転自在に支持されている。また、各シリンダ37a〜37h内には、押付部としての圧縮コイルスプリング40a〜40hが介装されており、各圧縮コイルスプリング40a〜40hは、その付勢力により各シリンダ37a〜37hのローラ39a〜39hをカム26のカム面26a,26b,26c,26dに接触するように押し付けている。
即ち、各ピストン38a〜38hは、第1回転部材25のカム26に径方向に対向して配置され、各圧縮コイルスプリング40a〜40hの付勢力によりローラ39a〜39hがカム26のカム面26a,26b,26c,26dに接触している。そして、各ピストン38a〜38hと各シリンダ37a〜37hとの間には、密閉された油室41a〜41hが形成されており、第1回転部材25と第2回転部材36が相対回転すると、各ピストン38a〜38hがローラ39a〜39hを介してカム面26a,26b,26c,26dにより往復移動することで、油室41a〜41hの容積が拡大縮小する。また、この油室41a〜41hは、連結孔42a〜42hを通して連結溝34a〜34dに連通可能となっている。
また、第2回転部材36の一方の平面部には、円筒形状をなす連結筒43が固定されている。一方、リヤケース20の隔壁20aには、軸受21cを介して円板形状をなす支持板44が回転自在に支持され、この支持板44の貫通孔44aに円筒形状をなすアウトプットシャフト45の端部が嵌合し、結合部材46により一体に結合されている。そして、連結筒43の内周部に対して、支持板44に一体に形成されたフランジ部44bの外周部がスプライン47により嵌合し、連結筒43と支持板44、つまり、第2回転部材36とアウトプットシャフト45が一体回転可能に連結されている。なお、第2回転部材36の他方の平面部と回転板24との間には軸受48が介装され、連結筒43と支持板44との間には軸受49が介装され、インプットシャフト14とアウトプットシャフト45との間には軸受16cが介装されている。
図2に示すように、ケーシング17の内部であって、センターケース19の隔壁19aとリヤケース20の隔壁20aにより取り囲まれた空間に第2収容室A2が形成されている。この第2収容室A2には、前後進切換装置51が配設されている。この前後進切換装置51は、アウトプットシャフト45の回転方向に対して、プライマリシャフト15の回転方向を正転方向と逆転方向との間で切換えるものであり、エンジン11と動力伝達装置22との間に配置されている。
この前後進切換装置51は、遊星歯車機構、具体的には、シングルピニオン型遊星歯車機構を有している。即ち、この遊星歯車機構は、サンギヤ52と、このサンギヤ52と同軸上に配置されるリングギヤ53と、サンギヤ52とリングギヤ53に噛み合う複数のピニオンギヤ54と、このピニオンギヤ54の自転可能で、且つ、公転可能に支持するキャリヤ55とから構成されている。そして、サンギヤ52がプライマリシャフト15に駆動連結され、リングギヤ53がアウトプットシャフト45に駆動連結されている。また、前後進切換装置51を構成する回転要素同士の連結及び解放を制御する前進用クラッチ56が設けられると共に、回転要素の回転及び停止を制御する後進用ブレーキ57が設けられている。この前進用クラッチ56は、サンギヤ52とリングギヤ53の連結及び解放を制御することができ、後進用ブレーキ57は、キャリヤ55の回転及び停止を制御することができる。
なお、上述した前進用クラッチ56として、摩擦クラッチ、電磁クラッチ、噛み合いクラッチなどを適用することができ、後進用ブレーキ57として、摩擦ブレーキ、電磁ブレーキ、噛み合いブレーキなどを適用することができる。そして、摩擦クラッチや噛み合いクラッチ、摩擦ブレーキや噛み合いブレーキを適用するときには、油圧制御式アクチュエータを用い、電磁クラッチや電磁ブレーキを適用するときには、電磁制御式アクチュエータを用いることとなる。本実施例では、油圧制御式アクチュエータを用いて摩擦クラッチ(噛み合いクラッチ)と摩擦ブレーキ(噛み合いブレーキ)を制御している。
また、ケーシング17の内部であって、フロントケース18の隔壁18aとセンターケース19の隔壁19aにより取り囲まれた空間に第3収容室A3が形成されている。この第3収容室A3には、無段変速部58が配設されている。この無段変速部58は、プライマリシャフト15の回転速度を無段階で変速してセカンダリシャフト59に伝達するものであり、エンジン11と前後進切換装置51との間に配置されている。
この無段変速部58はベルト式無段変速機であって、上述したプライマリシャフト15とセカンダリシャフト59を有しており、このプライマリシャフト15とセカンダリシャフト59は平行をなすように隔壁18a,19aに回転自在に支持されている。プライマリシャフト15には、プライマリプーリ60が一体回転可能に設けられ、セカンダリシャフト59には、セカンダリプーリ61が一体回転可能に設けられている。そして、このプライマリプーリ60とセカンダリプーリ61との間には、無端のベルト62が掛け回されている。
このプライマリプーリ60は、プライマリシャフト15と一体の固定シーブ60aと、プライマリシャフト15の軸方向に移動自在な可動シーブ60bとを有し、この間に無端のベルト62が掛け回されている。そして、可動シーブ60bをプライマリシャフト15の軸方向に移動して固定シーブ60aに対して接近離反させる第1油圧サーボ機構63が設けられている。一方、セカンダリプーリ61は、セカンダリシャフト59と一体の固定シーブ61aと、セカンダリシャフト59の軸方向に移動自在な可動シーブ61bとを有し、この間に無端のベルト62が掛け回されている。そして、可動シーブ61bをセカンダリシャフト59の軸方向に移動して固定シーブ61aに対して接近離反させる第2油圧サーボ機構64が設けられている。この各油圧サーボ機構63,64によりベルト62に対するプライマリプーリ60及びセカンダリプーリ61の係合位置を変更することで、変速比を無段に変更することができる。
更に、ケーシング17の内部には、セカンダリシャフト59のトルクが伝達される歯車伝動装置65と、デファレンシャル66が設けられており、デファレンシャル66には、ドライブシャフト67を介して車輪68が連結されている。
ところで、図1及び図2に示すように、車両には、この車両全体を統括制御する電子制御装置(ECU)71が設けられている。即ち、イグニッションスイッチ72、アクセル開度センサ73、ブレーキストロークセンサ74、エンジン回転数センサ75、スロットル開度センサ76、インプットシャフト14の回転数センサ77、プライマリシャフト15の回転数センサ78、セカンダリシャフト59の回転数センサ79、シフトポジションセンサ80が設けられており、ECU71にはこの検出信号が入力される。
また、車両には、上述した第1オイルポンプ101、第2オイルポンプ102、前後進切換装置51、無段変速部58などを制御する油圧制御装置81が設けられており、ECU71により制御可能となっている。即ち、図1乃至図4に示すように、オイル貯留部(例えば、オイルパン)82は、オイル吸入通路83を介して第2オイルポンプ102の吸入口96に連結されている。この第2オイルポンプ102の排出口96は、オイル連結通路84を介して第1オイルポンプ101のオイル吸入油路33に連結されている。そして、第1オイルポンプ101のオイル排出油路32は、オイル排出通路85を介して油圧制御装置81に連結されており、油圧制御装置81には、オイル供給部(例えば、前後進切換装置51や無段変速部58の油圧制御部など)86に連結されるオイル供給通路87が連結されている。
また、油圧制御装置81は、第1オイルポンプ101を制御する第1制御弁(流量調整弁)88を有している。即ち、第1オイルポンプ101の吐出側に連結されるオイル排出通路85と、第1オイルポンプ101の吸入側に連結されるオイル連結通路84とを連結する第1オイル循環通路89が設けられており、この第1オイル循環通路89に第1制御弁88が設けられている。油圧制御装置81は、車両の運転状態に基づいて第1制御弁88を制御することで、第1オイルポンプ101のオイル吐出量を制御する。
即ち、エンジン11の駆動により第1、第2オイルポンプ101,102が作動すると、第2オイルポンプ102は、オイル貯留部82のオイルをオイル吸入通路83を介して吸入し、内部で加圧して低圧オイルとし、オイル連結通路84に吐出する。すると、第1オイルポンプ101は、オイル連結通路84の低圧オイルを吸入し、内部で加圧して高圧オイルとし、オイル排出通路85に吐出する。このとき、油圧制御装置81は、車両の運転状態、つまり、オイルの必要量に応じて第1制御弁88を制御する。つまり、第1制御弁88を閉止すると、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1が全量、オイル排出通路85及びオイル供給通路87を介してオイル供給部86に供給される。一方、第1制御弁88を開放すると、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1に対して、第1制御弁88の開度に応じた量Q1−Q2が第1オイル循環通路89を通してオイル連結通路84に戻され、その残量Q2がオイル排出通路85及びオイル供給通路87を介してオイル供給部86に供給される。
ここで、上述した本実施例の動力伝達装置22の作動について詳細に説明する。
本実施例の動力伝達装置22において、図1乃至図3に示すように、エンジン11のトルクがクランクシャフト12からダンパ装置13を介してインプットシャフト14に伝達されると、このインプットシャフト14のトルクが第1オイルポンプ101のロータリバルブ27から回転板24を介して第1回転部材25に伝達される。このとき、シリンダ37a〜37hのうち吐出側に連通したものにおいて、内部の高圧オイルにより第1回転部材25のトルクがカム26からピストン38a〜38hを介して第2回転部材36に伝達し、この第2回転部材36から支持板44を介してアウトプットシャフト45に伝達することができる。
即ち、第1オイルポンプ101は、第1回転部材25と第2回転部材36が図4にて時計回り方向(図4に矢印で表す方向)に回転し、第1回転部材25の回転速度Vが第2回転部材36の回転速度Vより大きいとき、第1回転部材25に対して第2回転部材36が反時計回り方向に相対回転することとなる。そのため、例えば、図4に表す状態から、ピストン38fは、ローラ39fがカム面26dからカム面26aに向かって転動し、シリンダ37fから外方に移動して油室41fが拡大する。このとき、油室41fは、連結孔42f、連結溝34b、連結孔35b、第2連通孔30a、オイル吸入油路33に連通する。一方、図4に表す状態から、例えば、ピストン38hは、ローラ39hがカム面26aからカム面26bに向かって転動するため、シリンダ37hの内方に移動して油室41hが収縮する。このとき、油室41hは、連結孔42h、連結溝34a、連結孔35a、第1連通孔29、オイル排出油路32に連通する。
この場合、油室41fが拡大することで、油室41fからオイル吸入油路33に対して吸引力が作用する一方、油室41hが収縮することで、油室41hからオイル排出油路32に圧縮力が作用する。そのため、第2オイルポンプ102からオイル連結通路84に吐出された低圧オイルは、第1オイルポンプ101のオイル吸入油路33に流れ、油室41fに吸入される。一方、油室41hのオイルは、オイル排出油路32からオイル排出通路85に流れ、油圧制御装置81によりオイル供給通路87を通してオイル供給部86に流れ、一部は第1オイル循環通路89に流れる。
このとき、第1制御弁88を全開状態として場合には、第1オイル循環通路89を流れるオイルの流量が制限されずに流動抵抗が小さく、油室41hからオイル排出通路85に吐出される油の流動抵抗も小さい。従って、ピストン38hのローラ39hがカム面26aからカム面26bに向かって転動するとき、ピストン38hがシリンダ37hの内方に移動する際の抵抗も小さく、第1回転部材25と第2回転部材36、即ち、インプットシャフト14とアウトプットシャフト45の回転数差が増大する。
一方、第1制御弁88の開度を徐々に小さくしていくと、第1オイル循環通路89を流れるオイルの流動抵抗が増加し、油室41hからオイル排出通路85に吐出される油の流動抵抗も増加し、ピストン38hがシリンダ37hの内方に移動する際の抵抗も増加し、インプットシャフト14とアウトプットシャフト45の回転数差が減少する。即ち、第1オイルポンプ101は、第1制御弁88の開度を調整することにより、発進装置としても機能させることができる。
また、第1制御弁88を全閉状態とすると、第1オイル循環通路89を流れるオイルの流量が0となり、第1オイルポンプ101から吐出されるオイルは全てオイル供給部86へ供給される。
なお、上述した第1オイルポンプ101の作動説明では、ピストン38f、ローラ39f、シリンダ37f、油室41fと、ピストン38h、ローラ39h、シリンダ37h、油室41hの作動についてのみ説明したが、全てのピストン38a〜38h、ローラ39a〜39h、シリンダ37a〜37h、油室41a〜41hにおいてもカム26により同様の作動をしている。
また、本実施例では、第2オイルポンプ102がオイルを加圧して低圧オイルとし、第1オイルポンプ101は、この低圧オイルを吸入し、加圧して高圧オイルとしてオイル供給部86に供給している。そのため、図5に示すように、従来、一つのオイルポンプだけを用いていた場合、吐出圧の上限値はp1であるが、本実施例のように、第1、第2オイルポンプ101,102を用いた場合、吐出圧の上限値をp3(p1+p2)に上げることかできる。従って、オイル供給部86に対して、第1オイルポンプ101は、高圧のオイルを供給することができる。
その後、インプットシャフト14のトルクが第1オイルポンプ101を通してアウトプットシャフト45に伝達されると、アウトプットシャフト45のトルクが前後進切換装置51を介して無段変速部58に伝達され、ここで設定された所定の変速比により減速または増速される。無段変速部58で減速または増速されたトルクは、歯車伝動装置65を介してデファレンシャル66に伝達され、ドライブシャフト67を介して車輪68に伝達される。
このように実施例1の動力伝達装置にあっては、動力伝達が行われるインプットシャフト14及びアウトプットシャフト45を設けると共に、インプットシャフト14とアウトプットシャフト45との間で伝達される動力により駆動して第1回転部材25と第2回転部材36とが相対回転することでオイルを吐出する第1オイルポンプ101を設け、第1オイルポンプ101の吸入側に第2オイルポンプ102を連結する一方、吐出側にオイル供給部86を連結している。
従って、第1オイルポンプ101は、第2オイルポンプ102が吐出した低圧オイルを吸入し、高圧オイルとして吐出し、オイル供給部86に供給するため、車両の運転状態に拘らず、第1回転部材25と第2回転部材36との回転数差が大きくても、オイル供給部86に必要な油圧を確保することができ、ポンプ性能の向上を図ることができる。
即ち、第2オイルポンプ102の吐出圧が第1オイルポンプ101の吸入圧として作用するので、第1オイルポンプ101のオイル吸入力が増大し、各油室41a〜41hに十分なオイル量を吸入することができ、カム26に対してローラ39a〜39hが適正に追従して作動することができる。そのため、カム26とローラ39a〜39hとの衝突による騒音、振動、油圧変動を防止することができる。また、第1オイルポンプ101の吐出圧が第2オイルポンプ102の吐出圧分だけ上昇するので、エンジン11におけるクランクシャフト12の入力トルクに拘らず、それ以上のオイルの吐出圧を確保することができる。よって、発進時に第1の回転部材25と第2の回転部材36との相対回転数差を確保し、また、エンジン11の低負荷時に必要な油圧を確保することができる。
また、実施例1の動力伝達装置では、第1オイルポンプ101の吐出側と吸入側とを連結する第1オイル循環通路89を設けると共に、この第1オイル循環通路89に車両の運転状態に基づいて制御することで第1オイルポンプ101の吐出状態を制御する第1制御弁88を設けている。従って、車両の運転状態に基づいて第1制御弁88の開度を制御することで、第1オイルポンプ101からのオイル吐出寮を容易に調整することができる。
また、実施例1の動力伝達装置では、第1回転部材25にインプットシャフト14を連結し、第2回転部材36にアウトプットシャフト45を連結し、第1回転部材25と第2回転部材36との回転速度差によりピストン38a〜38hが往復移動し、流体室41a〜41hの圧力が変動することで、オイルの吸入及び吐出が行われるようにしている。従って、第1回転部材25と第2回転部材36との回転速度差に基づいて適正なオイルの吐出量を確保することができる。
図6は、本発明の実施例2に係る動力伝達装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の動力伝達装置は、図6に示すように、第1オイルポンプ101と第2オイルポンプ102とを有し、この第2オイルポンプ102は、エンジンに同期して駆動するポンプであり、第1オイルポンプ101によるオイル吐出容量に対して、第2オイルポンプ102のオイル吐出容量が少なく設定されている。そして、第1オイルポンプ101の吸入側に第2オイルポンプ102が直列に連結されており、油圧制御装置81によりオイルの供給先や供給量、供給油圧が設定可能となっている。
即ち、オイル貯留部82は、オイル吸入通路83を介して第2オイルポンプ102の吸入側に連結され、この第2オイルポンプ102の排出側がオイル連結通路84を介して第1オイルポンプ101の吸入側に連結されている。そして、第1オイルポンプ101の排出側がオイル排出通路85を介して油圧制御装置81に連結され、オイル供給通路87を介してオイル供給部86に連結されている。
油圧制御装置81は、第1オイルポンプ101を制御する第1制御弁88を有すると共に、第2オイルポンプ102を制御する第2制御弁(流量調整弁)111を有している。つまり、第1オイルポンプ101の吐出側に連結されるオイル排出通路85と、第1オイルポンプ101の吸入側に連結されるオイル連結通路84とを連結する第1オイル循環通路89が設けられており、この第1オイル循環通路89に第1制御弁88が設けられている。また、第2オイルポンプ102の吐出側に連結されるオイル連結通路84と、第2オイルポンプ102の吸入側に連結されるオイル吸入通路83とを連結する第2オイル循環通路112が設けられており、この第2オイル循環通路112に第2制御弁111が設けられている。油圧制御装置81は、車両の運転状態に基づいて第1制御弁88及び第2制御弁111を制御することで、第1、第2オイルポンプ101,102の吐出状態を制御する。
従って、エンジンの駆動により第1、第2オイルポンプ101,102が作動すると、第2オイルポンプ102は、オイル貯留部82のオイルをオイル吸入通路83を介して吸入し、内部で加圧して低圧オイルとし、オイル連結通路84に吐出する。すると、第1オイルポンプ101は、オイル連結通路84の低圧オイルを吸入し、内部で加圧して高圧オイルとし、オイル排出通路85に吐出する。このとき、車両の運転状態、つまり、オイル供給部86のオイルの必要量に応じて第1制御弁88及び第2制御弁111を制御する。具体的には、エンジン回転数に応じて第2制御弁111の開度が大きくなるように制御する。
即ち、第1制御弁88及び第2制御弁111を閉止すると、第2オイルポンプ102によるオイル吐出量Q2が全量、オイル連結通路84を介して第1オイルポンプ101に供給される。そして、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1が全量、オイル排出通路85及びオイル供給通路87を介してオイル供給部86に供給される。一方、第2制御弁111を開放すると、第2オイルポンプ102によるオイル吐出量Q3に対して、第2制御弁111の開度に応じた量Q2−Q3が第2オイル循環通路112を通してオイル吸入通路83に戻され、その残量Q3がオイル連結通路84を介して第1オイルポンプ101に供給される。また、第1制御弁88を開放すると、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1に対して、第1制御弁88の開度に応じた量Q1−Q3が第1オイル循環通路89を通してオイル連結通路84に戻され、その残量Q3がオイル排出通路85及びオイル供給通路87を介してオイル供給部86に供給される。
このように実施例2の動力伝達装置にあっては、エンジンにより駆動する第1、第2オイルポンプ101,102を設け、第1オイルポンプ101の吸入側に第2オイルポンプ102を直列に連結し、吐出側にオイル供給部86を連結し、第1オイルポンプ101の吐出側と吸入側とを連結する第1オイル循環通路89を設け、この第1オイル循環通路89に第1制御弁88を設けると共に、第2オイルポンプ102の吐出側と吸入側とを連結する第2オイル循環通路112を設け、この第2オイル循環通路112に第2制御弁111を設け、油圧制御装置81は、車両の運転状態に応じて各制御弁88,111を制御することで各オイルポンプ101,102の吐出状態を制御している。
従って、第1オイルポンプ101は、第2オイルポンプ102が吐出した低圧オイルを吸入し、高圧オイルとして吐出し、オイル供給部86に供給するため、車両の運転状態に拘らず、オイル供給部86に必要な油圧を確保することができ、ポンプ性能の向上を図ることができる。また、車両の運転状態に基づいて各制御弁88,111の開度を制御することで、各オイルポンプ101,102からのオイル吐出量を容易に調整することができる。即ち、オイル供給部86が必要とするオイル量に応じて第1制御弁88の開度を調整することで、オイル供給部86へ適量のオイルを供給することができる。また、オイル供給部86が必要とするオイル量に応じて第2制御弁111の開度を調整することで、第1オイルポンプ101が吸入並びに吐出するオイル量を調整し、第1オイルポンプ101の消費動力を軽減することができる。
図7は、本発明の実施例3に係る動力伝達装置を表す概略構成図、図8は、実施例3の動力伝達装置が適用された車両の駆動伝達系を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3の動力伝達装置は、図7及び図8に示すように、第1オイルポンプ101と第2オイルポンプ102とを有し、この第2オイルポンプ102は、エンジンに同期して駆動するポンプであり、第1オイルポンプ101によるオイル吐出容量に対して、第2オイルポンプ102のオイル吐出容量が少なく設定されている。そして、第1オイルポンプ101は、吸入側に第2オイルポンプ102が連結される一方、吐出側に高圧オイル供給部86aが連結され、第2オイルポンプ102は、吐出側に低圧オイル供給部86bが連結されており、油圧制御装置81により各オイル供給部86a,86bへのオイル供給量や供給油圧が設定可能となっている。
即ち、オイル貯留部82は、オイル吸入通路83を介して第2オイルポンプ102の吸入側に連結され、この第2オイルポンプ102の排出側がオイル連結通路84を介して第1オイルポンプ101の吸入側に連結されている。油圧制御装置81は、高圧制御装置81aと低圧制御装置81bを有し、オイル供給部86は、高圧オイル供給部86aと低圧オイル供給部86bを有している。この場合、高圧オイル供給部86aは、例えば、前後進切換装置51や無段変速部58の油圧制御系であり、低圧オイル供給部86bは、各装置の潤滑系である。そして、第1オイルポンプ101の排出側がオイル排出通路85を介して油圧制御装置81の高圧制御装置81aに連結され、オイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに連結されている。
油圧制御装置81は、第1オイルポンプ101を制御する第1制御弁88を有している。つまり、第1オイルポンプ101の吐出側に連結されるオイル排出通路85と、第1オイルポンプ101の吸入側に連結されるオイル連結通路84とを連結する第1オイル循環通路89が設けられており、この第1オイル循環通路89に第1制御弁88が設けられている。油圧制御装置81は、車両の運転状態に基づいて第1制御弁88を制御することで、第1オイルポンプ101の吐出状態を制御する。また、第2オイルポンプ102の排出側がオイル連結通路84から分岐したオイル排出通路121を介して油圧制御装置81の低圧制御装置81bに連結され、オイル供給通路87bを介して低圧オイル供給部86bに連結されている。
従って、エンジンの駆動により第1、第2オイルポンプ101,102が作動すると、第2オイルポンプ102は、オイル貯留部82のオイルをオイル吸入通路83を介して吸入し、内部で加圧して低圧オイルとし、オイル連結通路84に吐出する。すると、第1オイルポンプ101は、オイル連結通路84の低圧オイルを吸入し、内部で加圧して高圧オイルとし、オイル排出通路85に吐出する。このとき、油圧制御装置81は、車両の運転状態、つまり、オイルの必要量に応じて第1制御弁88を制御する。
即ち、第1制御弁88を閉止すると、第2オイルポンプ102によるオイル吐出量Q2のうちの所定量Q3がオイル連結通路84を介して第1オイルポンプ101に供給される。そして、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1が全量、オイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。また、第2オイルポンプ102によるオイル吐出量Q2のうちの所定量Q4(Q2−Q3)がオイル排出通路121及びオイル供給通路87bを介して低圧オイル供給部86bに供給される。一方、第1制御弁88を開放すると、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1に対して、第1制御弁88の開度に応じた量Q1−Q3が第1オイル循環通路89を通してオイル連結通路84に戻され、その残量Q3がオイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。
このように実施例3の動力伝達装置にあっては、エンジンにより駆動する第1、第2オイルポンプ101,102を設け、第1オイルポンプ101の吸入側に第2オイルポンプ102を連結し、吐出側に高圧オイル供給部86aを連結すると共に、第2オイルポンプ102の吐出側に低圧オイル供給部86bを連結し、第1オイルポンプ101の吐出側と吸入側とを連結する第1オイル循環通路89に第1制御弁88を設け、油圧制御装置81は、車両の運転状態に応じて第1制御弁88を制御することで第1オイルポンプ101の吐出状態を制御している。
従って、第1オイルポンプ101は、第2オイルポンプ102が吐出した低圧オイルを吸入し、高圧オイルとして吐出し、高圧オイル供給部86aに供給する一方、第2オイルポンプ102は、低圧オイルを低圧オイル供給部86bに供給するため、車両の運転状態に拘らず、各オイル供給部86a,86bに必要な油圧を確保することができ、ポンプ性能の向上を図ることができる。
この場合、高圧オイル供給部86aへの油圧供給分はp1×Q3であり、低圧オイル供給部86bへの油圧供給分はp2×Q4であることから、第1オイルポンプ101は、吐出量をQ4だけ減少させることで、消費動力を軽減することができる。
図9は、本発明の実施例4に係る動力伝達装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例4の動力伝達装置は、図9に示すように、第1オイルポンプ101と第2オイルポンプ102とを有し、この第2オイルポンプ102は、エンジンに同期して駆動するポンプであり、第1オイルポンプ101によるオイル吐出容量に対して、第2オイルポンプ102のオイル吐出容量が少なく設定されている。そして、第1オイルポンプ101は、吸入側に第2オイルポンプ102が連結される一方、吐出側に高圧オイル供給部86aが連結され、第2オイルポンプ102は、吐出側に低圧オイル供給部86bが連結されており、油圧制御装置81により各オイル供給部86a,86bへのオイル供給量や供給油圧が設定可能となっている。また、第1オイルポンプ101の連結先を第2オイルポンプ102とオイル貯留部82との間で切替える切替弁133が設けられ、油圧制御装置81は、車両の運転状態に応じて切替弁133を制御可能となっている。
即ち、オイル貯留部82は、オイル吸入通路83を介して第2オイルポンプ102の吸入側に連結され、この第2オイルポンプ102の排出側がオイル連結通路84を介して切替弁133に連結されている。また、オイル貯留部82は、オイル吸入通路131を介して切替弁133に連結されている。そして、第1オイルポンプ101は、吸入側に連結されるオイル連結通路132が切替弁133に連結されている。そして、第1オイルポンプ101の排出側がオイル排出通路85を介して油圧制御装置81の高圧制御装置81aに連結され、オイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに連結されている。
油圧制御装置81は、第1オイルポンプ101を制御する第1制御弁88を有している。つまり、第1オイルポンプ101の吐出側に連結されるオイル排出通路85と、第1オイルポンプ101の吸入側に連結されるオイル連結通路132とを連結する第1オイル循環通路89が設けられており、この第1オイル循環通路89に第1制御弁88が設けられている。油圧制御装置81は、車両の運転状態に基づいて第1制御弁88を制御することで、第1オイルポンプ101の吐出状態を制御する。また、第2オイルポンプ102の排出側がオイル連結通路84から分岐したオイル排出通路121を介して油圧制御装置81の低圧制御装置81bに連結され、オイル供給通路87bを介して低圧オイル供給部86bに連結されている。
従って、エンジンの駆動により第1、第2オイルポンプ101,102が作動すると、第2オイルポンプ102は、オイル貯留部82のオイルをオイル吸入通路83を介して吸入し、内部で加圧して低圧オイルとし、オイル連結通路84に吐出する。すると、第1オイルポンプ101は、オイル連結通路84の低圧オイルを吸入し、内部で加圧して高圧オイルとし、オイル排出通路85に吐出する。このとき、油圧制御装置81は、車両の運転状態、つまり、オイルの必要量に応じて第1制御弁88を制御する。
即ち、切替弁133によりオイル連結通路84,132が連通状態で、且つ、オイル吸入通路131とオイル連結通路132が遮断状態にあるとき、第1制御弁88を閉止すると、第2オイルポンプ102によるオイル吐出量Q2のうちの所定量Q3がオイル連結通路84,132を介して第1オイルポンプ101に供給される。そして、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1が全量、オイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。また、第2オイルポンプ102によるオイル吐出量Q2のうちの所定量Q4(Q2−Q3)がオイル排出通路121及びオイル供給通路87bを介して低圧オイル供給部86bに供給される。一方、第1制御弁88を開放すると、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1に対して、第1制御弁88の開度に応じた量Q1−Q3が第1オイル循環通路89を通してオイル連結通路84に戻され、その残量Q3がオイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。
一方、切替弁133によりオイル連結通路84,132が遮断状態で、且つ、オイル吸入通路131とオイル連結通路132が連通状態にあるとき、第1制御弁88を閉止すると、第1オイルポンプ101は、オイル貯留部82のオイル量Q3を直接吸入し、オイル吐出量Q1の全量がオイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。また、第2オイルポンプ102は、オイル吐出量Q2の全量がオイル排出通路121及びオイル供給通路87bを介して低圧オイル供給部86bに供給される。一方、第1制御弁88を開放すると、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1に対して、第1制御弁88の開度に応じた量Q1−Q3が第1オイル循環通路89を通してオイル連結通路132に戻され、その残量Q3がオイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。
このように実施例4の動力伝達装置にあっては、エンジンにより駆動する第1、第2オイルポンプ101,102を設け、第1オイルポンプ101の吸入側に第2オイルポンプ102を連結し、吐出側に高圧オイル供給部86aを連結すると共に、第2オイルポンプ102の吐出側に低圧オイル供給部86bを連結し、第1オイルポンプ101の吐出側と吸入側とを連結する第1オイル循環通路89に第1制御弁88を設けると共に、第1オイルポンプ101の連結先を第2オイルポンプ102とオイル貯留部82との間で切替える切替弁133を設け、油圧制御装置81は、車両の運転状態に応じて第1制御弁88及び切替弁133を制御することで第1オイルポンプ101の吐出状態を制御している。
従って、第1オイルポンプ101は、第2オイルポンプ102が吐出した低圧オイルを吸入し、高圧オイルとして吐出し、高圧オイル供給部86aに供給する一方、第2オイルポンプ102は、低圧オイルを低圧オイル供給部86bに供給するため、車両の運転状態に拘らず、各オイル供給部86a,86bに必要な油量及び油圧を確保することができ、ポンプ性能の向上を図ることができる。
即ち、車両の発進時やエンジンの低負荷運転時に、第1オイルポンプ101による吐出圧が低圧となることから、切替弁133によりオイル連結通路84,132を連通状態とし、第1オイルポンプ101は、第2オイルポンプ102による低圧オイルを加圧して高圧オイル供給部86aに供給する。一方、その他の車両の走行状態やエンジン運転時には、高圧オイル供給部86aは、高圧のオイルを必要としないことから、切替弁133によりオイル吸入通路131とオイル連結通路132を連通状態とし、第1オイルポンプ101は、オイル貯留部82から直接オイルを吸入して加圧して高圧オイル供給部86aに供給する。従って、第1オイルポンプ101の必要以上の圧力上昇を抑制してポンプ負荷を低減することができると共に、第2オイルポンプ102は、吐出する全量を低圧オイル供給部86bに供給して潤滑油不足を防止することができる。
図10は、本発明の実施例5に係る動力伝達装置を表す概略構成図、図11は、第3制御弁の概略図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例5の動力伝達装置は、図10に示すように、第1オイルポンプ101と第2オイルポンプ102とを有し、この第2オイルポンプ102は、エンジンに同期して駆動するポンプであり、第1オイルポンプ101によるオイル吐出容量に対して、第2オイルポンプ102のオイル吐出容量が少なく設定されている。そして、第1オイルポンプ101は、吸入側に第2オイルポンプ102が連結される一方、吐出側に高圧オイル供給部86aが連結され、第2オイルポンプ102は、吐出側に低圧オイル供給部86bが連結されており、油圧制御装置81により各オイル供給部86a,86bへのオイル供給量や供給油圧が設定可能となっている。また、第1オイルポンプ101の吐出側と第2オイルポンプ102の吐出側とを連結するオイル連通路142に、車両の運転状態に基づいて制御することで低圧オイル供給部86bへのオイル供給状態を制御する第3制御弁141が設けられている。
即ち、オイル貯留部82は、オイル吸入通路83を介して第2オイルポンプ102の吸入側に連結され、この第2オイルポンプ102の排出側がオイル連結通路84を介して切替弁133に連結されている。また、オイル貯留部82は、オイル吸入通路131を介して切替弁133に連結されている。そして、第1オイルポンプ101は、吸入側に連結されるオイル連結通路132が切替弁133に連結されている。そして、第1オイルポンプ101の排出側がオイル排出通路85を介して油圧制御装置81の高圧制御装置81aに連結され、オイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに連結されている。
油圧制御装置81は、第1オイルポンプ101を制御する第1制御弁88及び第3制御弁141を有している。つまり、第1オイルポンプ101の吐出側に連結されるオイル排出通路85と、第1オイルポンプ101の吸入側に連結されるオイル連結通路132とを連結する第1オイル循環通路89が設けられており、この第1オイル循環通路89に第1制御弁88が設けられている。一方、第2オイルポンプ102の排出側がオイル連結通路84から分岐したオイル排出通路121を介して低圧制御装置81bに連結され、オイル供給通路87bを介して低圧オイル供給部86bに連結されている。そして、第1オイルポンプ101の吐出側に連結されるオイル排出通路85と、第2オイルポンプ102の吐出側に連結されるオイル排出通路121とがオイル連通路142に連結され、このオイル連通路142に第3制御弁141が設けられている。油圧制御装置81は、車両の運転状態に基づいて第1制御弁88及び第3制御弁141を制御することで、第1オイルポンプ101の吐出状態を制御する。
この第3制御弁141は、第2オイルポンプ102の吐出圧に応じてオイル連通路142の連通遮断状態が切り替わる切替バルブ143を有している。即ち、図11に示すように、ケース144内には、切替バルブ143が往復移動自在に支持され、一端部に設けられた付勢部材としての圧縮バネ145により一方方向(図11にて、左方向)に付勢支持されている。また、切替バルブ143は、その周囲に設けられたソレノイドコイル146により、両側方向(図11にて、左右方向)に移動可能となっている。ケース144には、オイル連通路142における高圧オイル供給部86a側の通路142aに連通する連通口147aと、オイル貯留部82へのドレン通路148に連通するドレン口147bが形成されている。また、ケース144には、低圧オイル供給部86b側の通路142bに連通する連通口147cが形成されると共に、この連通口147cから分岐して切替バルブ143の他端部側に連通する分岐口147dが形成されている。そして、切替バルブ143の外周部には、その移動位置により、連通口147a及びドレン通路147bと連通口147cとを連通させる連通溝143aが形成されている。
従って、図10に示すように、エンジンの駆動により第1、第2オイルポンプ101,102が作動すると、第2オイルポンプ102は、オイル貯留部82のオイルをオイル吸入通路83を介して吸入し、内部で加圧して低圧オイルとし、オイル連結通路84に吐出する。すると、第1オイルポンプ101は、オイル連結通路84の低圧オイルを吸入し、内部で加圧して高圧オイルとし、オイル排出通路85に吐出する。このとき、油圧制御装置81は、車両の運転状態、つまり、オイルの必要量に応じて第1制御弁88を制御する。
即ち、切替弁133によりオイル連結通路84,132が連通状態で、且つ、オイル吸入通路131とオイル連結通路132が遮断状態にあるとき、第1制御弁88を閉止すると、第2オイルポンプ102によるオイル吐出量Q2のうちの所定量Q3がオイル連結通路84,132を介して第1オイルポンプ101に供給される。そして、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1が全量、オイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。また、第2オイルポンプ102によるオイル吐出量Q2のうちの所定量Q4(Q2−Q3)がオイル排出通路121及びオイル供給通路87bを介して低圧オイル供給部86bに供給される。一方、第1制御弁88を開放すると、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1に対して、第1制御弁88の開度に応じた量Q1−Q3が第1オイル循環通路89を通してオイル連結通路132に戻され、その残量Q3がオイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。
このとき、図11に示すように、オイル排出通路121を通って低圧オイル供給部86bに供給される油圧p2が低く、油量Q4が少ないと、切替バルブ143は、圧縮バネ145の付勢力により一方(図11にて、左方)側に付勢され、連通溝143aにより連通口147aと連通口147cが連通する。そのため、オイル排出通路85の高圧オイルが通路142a、連通口147a、連通溝143a、連通口147c、通路142bを通ってオイル排出通路121に流れ、低圧オイル供給部86bのオイル不足が防止される。
一方、図10に示すように、切替弁133によりオイル連結通路84,132が遮断状態で、且つ、オイル吸入通路131とオイル連結通路132が連通状態にあるとき、第1制御弁88を閉止すると、第1オイルポンプ101は、オイル貯留部82のオイル量Q3を直接吸入し、オイル吐出量Q1の全量がオイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。また、第2オイルポンプ102は、オイル吐出量Q2の全量がオイル排出通路121及びオイル供給通路87bを介して低圧オイル供給部86bに供給される。一方、第1制御弁88を開放すると、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量Q1に対して、第1制御弁88の開度に応じた量Q1−Q3が第1オイル循環通路89を通してオイル連結通路132に戻され、その残量Q3がオイル排出通路85及びオイル供給通路87aを介して高圧オイル供給部86aに供給される。
このとき、図11に示すように、オイル排出通路121を通って低圧オイル供給部86bに供給される油圧p2が高く、油量Q4が多すぎると、切替バルブ143は、低圧オイル供給部86bに供給される油圧p2により他方(図11にて、右方)側に押圧され、連通溝143aによりドレン口147bと連通口147cが連通する。そのため、オイル排出通路121の低圧オイルが通路142b、連通口147c、連通溝143a、ドレン口147bを通ってドレン通路148に流れ、低圧オイル供給部86bへのオイルの過剰供給が防止される。
なお、上述した説明では、第3制御弁141をオイル排出通路121を通って低圧オイル供給部86bに供給される油圧に応じて移動するようにしたが、ソレノイドコイル146に通電することで、その吸引力により第3制御弁141を移動してもよい。
このように実施例5の動力伝達装置にあっては、エンジンにより駆動する第1、第2オイルポンプ101,102を設け、第1オイルポンプ101の吸入側に第2オイルポンプ102を連結し、吐出側に高圧オイル供給部86aを連結すると共に、第2オイルポンプ102の吐出側に低圧オイル供給部86bを連結し、第1オイルポンプ101の吐出側と吸入側との第1オイル循環通路89に第1制御弁88を設けると共に、第1オイルポンプ101の吐出側と第2オイルポンプ102の吐出側とを連結するオイル連通路142に第3制御弁141を設け、油圧制御装置81は、車両の運転状態に応じて第1制御弁88、切替弁133、第3制御弁141を制御することで第1オイルポンプ101の吐出状態を制御している。
従って、第1オイルポンプ101は、第2オイルポンプ102が吐出した低圧オイルを吸入し、高圧オイルとして吐出し、高圧オイル供給部86aに供給する一方、第2オイルポンプ102は、低圧オイルを低圧オイル供給部86bに供給するため、車両の運転状態に拘らず、各オイル供給部86a,86bに必要な油量及び油圧を確保することができ、ポンプ性能の向上を図ることができる。
即ち、低圧オイル供給部86bに供給される油圧p2が低いと、切替バルブ143が一方側に移動して連通溝143aにより連通口147aと連通口147cを連通するため、オイル排出通路85の高圧オイルが第3制御弁141によりオイル連通路142を通ってオイル排出通路121側に流れ、低圧オイル供給部86bのオイル不足を防止することができる。一方、低圧オイル供給部86bに供給される油圧p2が高いと、切替バルブ143が他方側に移動して連通溝143aによりドレン口147bと連通口147cが連通するため、オイル排出通路121の低圧オイルが第3制御弁141によりオイル連通路142を通ってドレン通路148に流れ、低圧オイル供給部86bへのオイルの過剰供給を防止することができる。
図12は、本発明の実施例6に係る動力伝達装置を表す概略構成図、図13は、第2オイルポンプの作動制御を表すフローチャートである。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例6の動力伝達装置は、図12に示すように、第1オイルポンプ101と第2オイルポンプ150とを有し、この第2オイルポンプ150は、図示しない電気モータにより駆動する電動ポンプであり、第1オイルポンプ101によるオイル吐出容量に対して、第2オイルポンプ150のオイル吐出容量が少なく設定されている。そして、第1オイルポンプ101の吸入側に第2オイルポンプ150が直列に連結されており、第1オイルポンプ101の連結先を第2オイルポンプ150とオイル貯留部82との間で切替え可能とし、油圧制御装置81は、車両の運転状態に応じて第2オイルポンプ150の回転数を制御可能としている。
即ち、オイル貯留部82は、オイル吸入通路83を介して第2オイルポンプ150の吸入側に連結され、この第2オイルポンプ150の排出側がオイル連結通路84を介して第1オイルポンプ101の吸入側に連結されている。また、オイル貯留部82は、オイル吸入通路151を介してオイル連結通路84に連結されており、このオイル吸入通路151に逆止弁152が設けられている。この場合、逆止弁152は、オイル吸入通路151におけるオイル貯留部82からオイル連結通路84へのオイルの流れを許可または禁止する切替弁であってもよい。そして、第1オイルポンプ101の排出側がオイル排出通路85を介して油圧制御装置81に連結され、オイル供給通路87を介してオイル供給部86に連結されている。
油圧制御装置81は、第1オイルポンプ101を制御する第1制御弁88を有している。つまり、第1オイルポンプ101の吐出側に連結されるオイル排出通路85と、第1オイルポンプ101の吸入側に連結されるオイル連結通路84とを連結する第1オイル循環通路89が設けられており、この第1オイル循環通路89に第1制御弁88が設けられている。油圧制御装置81は、車両の運転状態に基づいて第1制御弁88を制御することで、第1オイルポンプ101の吐出状態を制御する。
従って、エンジンの駆動により第1オイルポンプ101が作動すると共に、電気モータにより第2オイルポンプ102が作動すると、第2オイルポンプ150は、オイル貯留部82のオイルをオイル吸入通路83を介して吸入し、内部で加圧して低圧オイルとし、オイル連結通路84に吐出する。すると、第1オイルポンプ101は、オイル連結通路84の低圧オイルを吸入し、内部で加圧して高圧オイルとし、オイル排出通路85に吐出する。このとき、油圧制御装置81は、車両の運転状態、つまり、オイルの必要量に応じて第1制御弁88及び第2オイルポンプ150を制御する。
即ち、オイル供給部86が高圧のオイルを必要としているとき、油圧制御装置81は、第2オイルポンプ150を駆動する。このとき、第1制御弁88を閉止すると、第2オイルポンプ150によるオイル吐出量が全量、オイル連結通路84を介して第1オイルポンプ101に供給される。そして、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量が全量、オイル排出通路85及びオイル供給通路87を介してオイル供給部86に供給される。一方、第1制御弁88を開放すると、第1オイルポンプ101によるオイル吐出量に対して、第1制御弁88の開度に応じた量が第1オイル循環通路89を通してオイル連結通路84に戻され、その残量がオイル排出通路85及びオイル供給通路87を介してオイル供給部86に供給される。
一方、オイル供給部86が高圧のオイルを必要としていないとき、油圧制御装置81は、第2オイルポンプ150の駆動を停止する。このとき、第1オイルポンプ101は、オイル吸入通路151から直接オイル貯留部82のオイルを吸入し、オイル排出通路85に吐出する。そして、第1制御弁88の開度に応じたオイル量がこのオイル排出通路85及びオイル供給通路87を介してオイル供給部86に供給される。
ここで、油圧制御装置81による第2オイルポンプ150の作動制御を図13のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
油圧制御装置81による第2オイルポンプ150の作動制御において、図13に示すように、ステップS11にて、油圧制御装置81は、第1オイルポンプ101における入出力回転数差(第1回転部材と第2回転部材との回転数差)ΔNが、第1オイルポンプ101の吸入限界回転数NMAXより小さいかどうかを判定する。ここで、第1オイルポンプ101における入出力回転数差ΔNが吸入限界回転数NMAXより小さいと判定されたら、ステップS12に移行する。
ステップS12にて、油圧制御装置81は、第1オイルポンプ101におけるオイル吐出圧Pが、オイル供給部86における最低ライン圧PL0より大きいかどうかを判定する。ここで、第1オイルポンプ101におけるオイル吐出圧Pがオイル供給部86における最低ライン圧PL0より大きいと判定されたら、ステップS13に移行し、第2オイルポンプ150を停止する。
一方、ステップS11にて、第1オイルポンプ101における入出力回転数差ΔNが吸入限界回転数NMAXより小さくないと判定されたり、ステップS12にて、第1オイルポンプ101におけるオイル吐出圧Pがオイル供給部86における最低ライン圧PL0より大きくないと判定されたら、ステップS14に移行し、第2オイルポンプ150を駆動する。
このように実施例6の動力伝達装置にあっては、エンジンにより駆動する第1オイルポンプ101と電動モータにより駆動する第2オイルポンプ150を設け、第1オイルポンプ101の吸入側に第2オイルポンプ150を直列に連結し、吐出側にオイル供給部86を連結し、第2オイルポンプ150を電動ポンプとすると共に、第1オイルポンプ101の連結先を第2オイルポンプ150とオイル貯留部82との間で切替え可能とし、油圧制御装置81は、車両の運転状態に応じて第2オイルポンプ150の回転数を制御可能としている。
従って、第1オイルポンプ101は、第2オイルポンプ150が吐出した低圧オイルを吸入し、高圧オイルとして吐出し、オイル供給部86に供給するため、車両の運転状態に拘らず、オイル供給部86に必要な油量及び油圧を確保することができ、ポンプ性能の向上を図ることができる。また、車両の運転状態に基づいて第2オイルポンプ150の回転数を制御することで、第1オイルポンプ101からのオイル吐出量及び吐出圧を容易に調整することができる。
即ち、車両の発進時やエンジンの低負荷運転時に、第1オイルポンプ101による吐出圧が低圧となることから、第2オイルポンプ150を駆動することで、第1オイルポンプ101は、低圧オイルを加圧してオイル供給部86に供給する。一方、その他の車両の走行状態やエンジン運転時には、オイル供給部86は、高圧のオイルを必要としないことから、第2オイルポンプ150を停止することで、第1オイルポンプ101は、オイル貯留部82のオイルを加圧してオイル供給部86に供給する。そのため、第1オイルポンプ101の必要以上の圧力上昇を抑制してポンプ負荷を低減することができると共に、第2オイルポンプ150を停止することで、消費動力を軽減することができる。
なお、この実施例6にて、第2オイルポンプ150の作動停止判定に、第1オイルポンプ101の吸入限界回転数NMAXを用いたが、この吸入限界回転数NMAXは、オイルの温度低下と共に低くなることから、この吸入限界回転数NMAXをオイルの温度に応じて可変としてもよい。また、このとき、第2オイルポンプ150によるオイル吐出圧は、オイルの温度が低く、第1オイルポンプ101における入出力回転数差ΔNが大きいほど高くなるため、上述と同様に、入出力回転数差ΔNをオイルの温度に応じて可変としてもよい。
なお、上述した各実施例では、第1回転部材25にカム26を設ける一方、第2回転部材36にカム26に対向して径方向に沿って移動自在なピストン38a〜38hを設けたが、この構成に限定されるものではない。即ち、第2回転部材にカムを設ける一方、第1回転部材にカムに対向して径方向に沿って移動自在なピストンを設けてもよい。
なお、上述した各実施例にて、第1オイルポンプをラジアルピストンポンプとして説明したが、これに限定されるものではなく、ベーンポンプやアキシャルポンプなど差動回転可能なポンプであればよい。
以上のように、本発明に係る油圧装置は、第1回転部材と第2回転部材との間で動力伝達が行われると共に、この第1回転部材と第2回転部材とが相対回転することでオイルを吐出する動力伝達装置において、第1回転部材と第2回転部材との回転数差に拘らず必要な油圧を確保することでポンプ性能の向上を図るものであり、いずれの種類の動力伝達装置に用いても好適である。
本発明の実施例1に係る動力伝達装置を表す概略構成図である。 実施例1の動力伝達装置が適用された車両の駆動伝達系を表す概略構成図である。 実施例1の動力伝達装置におけるオイルポンプの概略断面図である。 図3のIV−IV断面図である。 実施例1の動力伝達装置による吐出油圧を表す概略図である。 本発明の実施例2に係る動力伝達装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例3に係る動力伝達装置を表す概略構成図である。 実施例3の動力伝達装置が適用された車両の駆動伝達系を表す概略構成図である。 本発明の実施例4に係る動力伝達装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例5に係る動力伝達装置を表す概略構成図である。 第3制御弁の概略図である。 本発明の実施例6に係る動力伝達装置を表す概略構成図である。 第2オイルポンプの作動制御を表すフローチャートである。
符号の説明
11 エンジン
12 クランクシャフト
14 インプットシャフト(入力部材)
15 プライマリシャフト
17 ケーシング
22 動力伝達装置
25 第1回転部材
26 カム
27 ロータリバルブ
29 第1連通孔
30a,30b 第2連通孔
32 オイル排出通油路
33 第2油路
34a〜34d,113a〜113d 連結溝
35a〜35d,114a〜114d 連結孔
36 第2回転部材
37a〜37h シリンダ
38a〜38h ピストン
39a〜39h ローラ
40a〜40h 圧縮コイルスプリング(押付部材)
41a〜41h 油室
42a〜42h 連結孔
45 アウトプットシャフト(出力部材)
51 前後進切換装置
58 無段変速部
71 電子制御装置、ECU
81 油圧制御装置
82 オイル貯留部
83,131,151 オイル吸入通路
84,132 オイル連結通路
85,121 オイル排出通路
86 オイル供給部
87 オイル供給通路
88 第1制御弁
89 第1オイル循環通路
95 吸入口
96 排出口
101 第1オイルポンプ
102,150 第2オイルポンプ
111 第2制御弁
112 第2オイル循環通路
133 切替弁
141 第3制御弁
142 オイル連通路
152 逆止弁(切替弁)

Claims (7)

  1. 動力伝達が行われる入力部材及び出力部材と、
    前記入力部材並びに前記出力部材に接続させる第1回転部材並びに第2回転部材の相対回転によりオイルを吐出する第1オイルポンプと、
    を備える動力伝達装置において、
    前記第1オイルポンプは、吸入側に第2オイルポンプが連結される一方、吐出側に高圧オイル供給部が連結され、
    前記第2オイルポンプは、吐出側に低圧オイル供給部が連結され
    前記第1オイルポンプの吐出側と吸入側とを連結する第1オイル循環通路が設けられると共に、該第1オイル循環通路に車両の運転状態に基づいて前記第1オイルポンプの吐出側から吸入側へのオイル循環量を制御することで前記第1オイルポンプの吐出状態を制御する第1制御弁が設けられる、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記第2オイルポンプの吐出側と吸入側とを連結する第2オイル循環通路が設けられると共に、該第2オイル循環通路に車両の運転状態に基づいて制御することで前記第2オイルポンプの吐出状態を制御する第2制御弁が設けられることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記第1オイルポンプの連結先を前記第2オイルポンプとオイル貯留部との間で切替える切替弁が設けられ、車両の運転状態に応じて前記切替弁を制御することで前記第1オイルポンプの連結先を切替えることを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記第2オイルポンプを電動ポンプとし、車両の運転状態に応じて前記切替弁を制御すると共に前記電動ポンプの回転数を制御することを特徴とする請求項3に記載の動力伝達装置。
  5. 前記第1オイルポンプの吐出側と前記第2オイルポンプの吐出側とを連通するオイル連通路が設けられると共に、該オイル連通路に車両の運転状態に基づいて制御することで前記低圧オイル供給部へのオイル供給状態を制御する第3制御弁が設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の動力伝達装置。
  6. 前記第3制御弁は、前記第2オイルポンプの吐出圧に応じて前記オイル連通路の連通遮断状態が切り替わる切替バルブを有することを特徴とする請求項5に記載の動力伝達装置。
  7. 前記入力部材と前記第1回転部材とが動力伝達可能に連結され、前記出力部材と前記第2回転部材とが動力伝達可能に連結され、前記第1回転部材にカムが設けられる一方、前記第2回転部材に前記カムに対向して径方向に沿って移動自在なピストンが設けられると共に、該ピストンが押付部材により前記カムに接触するように押し付けられ、
    前記第2回転部材に前記ピストンの移動に伴って容積が拡大縮小する流体室が設けられ、該流体室にオイルが吸入するオイル吸入通路とオイルが排出されるオイル排出通路が設けられ、前記オイル吸入通路に前記第2オイルポンプが連結され、
    前記第1制御弁は、前記第1オイルポンプにおける前記オイル排出通路からのオイル吐出状態を制御することで、前記第1回転部材と前記第2回転部材との間における動力伝達状態を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の動力伝達装置。
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