JP5011952B2 - 金属蒸着層のパターン形成方法、および回路基板の製造方法 - Google Patents

金属蒸着層のパターン形成方法、および回路基板の製造方法 Download PDF

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本発明は、導電性を有する層をエッチングして、基材上に導電性のパターンを得るプロセスに関する。
ICカードやICタグなど、電子部品を実装する回路基板は、微細で精密なパターン加工を必要としているため、金属の腐食現象を利用したウェットエッチング法が採用されている。ウェットエッチングは、機械的エネルギーを使用しないため、加工による材料の変質や歪みが生じにくい。また、機械加工においては、材料の硬度などが加工の難易度を大きく左右するが、ウェットエッチングでは、材料の硬度は本質的には影響しない。金属材料を微細パターン加工する場合は、主にフォトレジストインクを用いたフォトリソグラフィ法(例えば、特許文献1、2、3)が提案されている。
特開平02−013955 特開平09−249980 特開2002−038282
しかしながら、フォトレジストインクを用いたフォトリソグラフィ法でのエッチング加工は、加工工程が非常に多く複雑化してしまうと同時に、時間がかかりコスト高になるという課題がある。
また、フォトレジストインクと材料との密着性が十分ではないため、フォトレジストインクと材料との界面にレジスト溶液が入ってしまい、強いエッチング条件であるとフォトレジストが材料から剥がれてしまう恐れがある。したがって、エッチング条件を強くすることができないので、金属材料が銅やアルミニウム等の金属箔であると、エッチング時間が非常に長く、生産性に乏しくコスト高になるという課題がある。
本発明は、これらの課題を解決し、より簡便で、迅速かつ優れた寸法精度を得ることを可能にするパターン形成方法を提供することを目的とし、更に、該パターン形成方法を用いた回路基板を提供することを目的とする
上記課題を解決するために、本発明のパターン形成方法は以下の構成からなる。すなわち、
[1]基材上に設けた金属蒸着層上に、ウェットエッチング用レジストインクをパターン積層し、次いで、該レジストインクを熱乾燥させ、しかるのち、ウェットエッチングにより金属蒸着層からなるパターンを形成させるパターン形成方法において、前記基材がポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、およびナイロンフィルムからなる群より選ばれる1つであり、前記レジストインクが、バインダー樹脂と、下記(1)〜(7)からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の基本骨格を持つ化合物(A)を含有するものであり、前記レジストインクをパターン積層する前に、もしくは、パターン積層した前記ウェットエッチング用レジストインクを熱乾燥させた後に、前記金属蒸着層を80〜160℃の温度で加熱処理するパターン形成方法。
Figure 0005011952
]前記レジストインクの配合割合が、バインダー樹脂100重量部に対して化合物(A)5〜50重量部である上記[1]に記載のパターン形成方法、
]前記バインダー樹脂が、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂である上記[または[2]に記載のパターン形成方法。
である。
また、本発明の回路基板の製造方法は、
]金属蒸着層をベースとした回路基板の製造において、上記[1]〜[]のいずれかに記載のパターン形成方法を用いる回路基板の製造方法。
]前記金属蒸着層の表面抵抗値が100mΩ/□以下である上記[]に記載の回路基板の製造方法。
]前記レジストインクの乾燥後の厚みが0.3〜6μmである上記[]または[]に記載の回路基板の製造方法。
である。
本発明の方法は、金属蒸着層とパターンを形成するためのレジストインクの密着性を非常に強固にすることが出来るため、該金属蒸着層と該レジストインクとの界面にエッチング溶液(例えば水酸化ナトリウム溶液など)が侵入しない。従って、より過酷なアルカリエッチング条件においても、正確なパターンならびに優れた形状寸法精度を得ることが出来る。さらに、作業工程を従来法に比較して少なくすることが可能となり、コストの削減を図ることができる。
本発明のパターン形成方法は、基材上に設けた金属蒸着層上に、バインダー樹脂と特定の基本骨格を持つ化合物(A)とを含有したウェットエッチング用レジストインク(I)をパターン積層し、次いで、該レジストインク(I)を熱乾燥させ、しかるのち、ウェットエッチングにより金属蒸着層からなるパターンを形成させるパターン形成方法である。本発明における基材とは、ポリエステル、ポリオレフイン、ポリアミド、ポリ−P−フェニレンスルフイドの溶融押し出し成型が可能な素材を加工して得られるフィルムで、未延伸フィルム、1軸延伸フィルム、2軸延伸フィルムの何れであっても良い。
この中でも、価格と機械特性の点からポリエステルフィルム、ポリオフインフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルムが好ましく、特には、2軸延伸ポリエステルフィルムが価格、耐熱性、機械特性のバランスに優れており好ましい。該ポリエステルフィルムの素材となるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリエチレン−α,β−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート等が挙げられる。
また、これらポリエステルには、本発明の効果を妨げない範囲でさらに他のジカルボン酸成分やジオール成分が20モル%以下共重合されていてもよい。
また、本発明で用いられる基材は、各種表面処理(例えば、コロナ放電処理、低温プラズマ処理、グロー放電処理、火炎処理、エッチング処理あるいは粗面化処理など)を施したものでもよい。
また、本発明で用いられる基材の厚さは、屈曲性と機械的強度の点から、通常好ましくは1〜250μm、より好ましくは10〜125μm、更に好ましくは、20〜75μmである。また、本発明では、2枚以上のフィルムを貼り合わせたものも基材として使用することができる。厚みの測定は、通常JIS−C−2151に準じマイクロメータにて測定することができる。
本発明における金属蒸着層とは、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル等の金属を通常公知の蒸着機(ルツボ方式あるいはボート方式)を用い、抵抗加熱法、誘導加熱法あるいは電子ビーム加熱法にて通常10−4Torr以下の高真空下で蒸着する事によって得られる。また、1回の蒸着で所定の抵抗値あるは蒸着厚みに達しない場合は、所定の抵抗値ならびに蒸着厚みになるまで繰り返して重ね蒸着することにより形成してもよい。また、蒸着機内で異なる金属(例えばアルミニウムと亜鉛)を別々に蒸着することによりアロイ化(例えば、アルミニウムで薄く蒸着後、亜鉛を同じ蒸着機内で所定の厚みになるように形成)を行ってもよい。
本発明のおける金属蒸着層の表面抵抗値は、好ましくは100mΩ/□以下、より好ましくは50mΩ/□以下である。該表面抵抗値が100mΩ/□以下であると、本発明を使用してアンテナ回路基板を作成した場合、該基板がアンテナ回路としての出力が十分となり、リーダ/ライタ側の送信出力を増加させる必要がなく実用的であり好ましい。
また、金属蒸着層の厚さは、0.1〜10μmであることが望ましい。厚みが0.1μm以上であると、本発明を使用して回路基板を作成した場合、抵抗値が小さくなり回路として実用的であり好ましい。また、10μm以下であると、厚くなり過ぎず、エッチングによるパターン形成が容易となるだけでなく柔軟性も良くなり、屈曲を繰り返しても該金属蒸着層と基材の間での密着性が低下することもなく、該金属蒸着層の剥がれあるいは亀裂が生じることがない。従って、本発明を使用して回路基板を作成した場合、回路としての特性が低下しにくくなるので好ましい。
本発明においては、電気抵抗値とコストならびにエッチングの容易さの面から金属蒸着層はアルミニウムからなる蒸着層が望ましい。特に、アルミニウムからなる蒸着層で100mΩ/□以下の表面抵抗値を実現するためには、該層の厚さは0.3μm以上であることが望ましい。
本発明におけるウェットエッチング用レジストインク(I)とは、バインダー樹脂と、下記(1)〜(7)からなる郡より少なくとも1種以上選ばれた基本骨格を持つ化合物(A)とを含むレジストインクである。
Figure 0005011952
本発明おける化合物(A)としては、例えば和光純薬工業社製の、ニグロシン、4−[(2−ヒドロキシ−1−ナフタレニル)アゾ]ベンゼンスルホン酸−ナトリウム塩、アントラキノン−1,8−ジスルホン酸二カリウム塩、インジゴ、フタロシアニン銅(II)、2,3−ベンゾピリジン、エオシンY、アクリジンオレンジなどが挙げられ、また、これらの化合物(A)を、単独で使用しても2種以上を混合して使用しても良い。また、化合物(A)のほかにケッチェンブラック、アセチレンブラックやファーネスブラックも用いることができる。また、該インク中における該化合物(A)の配合割合は、バインダー樹脂100重量部に対して、好ましくは5〜50重量部であり、より好ましくは10〜30重量部である。該化合物(A)の配合割合が5重量部以上であると、金属蒸着層に点在するピンホールを十分に覆うことができてエッチング溶液の侵入を防ぐことができ密着性が向上するため好ましく、また該化合物(A)の配合割合が50重量部以下であると、樹脂の密着能を阻害することがないため好ましい。
本発明におけるバインダー樹脂としては、取り扱いが容易で安価であるため、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などの樹脂に溶剤を混合撹拌したものを用いることができ、また熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポレスチロール樹脂などの樹脂に溶剤を混合撹拌したものを用いることができる。これらの樹脂には当然のことながら、その必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤、粘結剤、印刷性改善するフィラ−などの粘度調整剤、顔料や可塑剤などを混合してもよい。
上記レジストインク(I)を用いて金属蒸着層上にレジストパターンを印刷するに際しては、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法などの印刷方法の何れを用いても良い。また、該レジストインク(I)層の乾燥後の厚さは、通常好ましくは0.3〜6μmであり、さらに好ましくは、0.5〜4μmである。その厚さが0.3μm以上であると、印刷でのパターン形成が容易となり好ましい。また厚さが6μm以下であると、厚くなり過ぎず、表面が平坦となり、その上に基材をラミネートしたり、接着剤層などを積層形成するのが容易となり好ましい。なお通常、該レジストインク(I)層の乾燥は、自然乾燥、熱風または赤外線ヒータによる加熱乾燥により行われる。
また、該レジストインク(I)層の樹脂は、共重合体であってもよく、または異種の樹脂の混合体であってもよく、さらに、シリカや金属酸化物などの無機フィラーを含むものでもよく、ニッケル、金、銀などの導電性粒子、あるいはこれらの金属をめっきした樹脂粒子を含んでもよい。
ただし、本発明を用いてアンテナ回路基板を作成する場合には、アンテナ回路基板のアンテナ部分に積層するレジストインク(I)の導電性粒子の含有量は、該レジストインク(I)層に導電性が発現しない範囲に留めておくことが望ましい。該レジストインク(I)層が導電性を有すると、アンテナ回路の特性が変動しアンテナの共振周波数が変動するため通信特性が不安定になる可能性がある。通常、該レジストインク(I)層の表面抵抗値が10Ω/□以上であれば、アンテナの通信特性に及ぼす影響はほとんどなくなる。一方で、アンテナ回路基板の端子接続部分には、表面抵抗値が10Ω/□未満の導電性レジストインクを用いることができる。ここで、端子接続部分はアンテナ回路基板のごく一部分であるため、導電性レジストインクを用いてもアンテナの通信特性に及ぼす影響はほとんどない。端子接続部分の構造は、金属蒸着層、導電性レジストインク層、ICチップ等の電子部品の接続端子部をこの順に重ねた構造である。端子接続部分に導電性レジストインクを用いれば、ICチップ等の電子部品と回路基板との電気的接続が、レジストインク(I)層を剥離することなく可能となる。端子接続部分に積層する導電性レジストインク層に限れば、その厚さは、好ましくは1〜20μmであり、さらに好ましくは、5〜15μmである。その厚さが1μm以上であると、端子接続部分での電気抵抗値が小さくなり、かつICチップ等の電子部品の接続端子部との接着性が高くなるので好ましい。また、該厚みが20μm以下であると、厚くなり過ぎず、表面が平坦となり、その上に樹脂フィルムをラミネートしたり、接着剤層を形成するのが容易となるだけでなく、屈曲を繰り返した時に接続端子部分でクラックが生じたり、電気的伝導性に変動が生じたりすることがなくICタグ等の通信特性が安定となり好ましい。
本発明における金属蒸着層は加熱処理されるものである。本発明における金属蒸着層を加熱処理することで、金属蒸着層とパターンを形成するためのレジストインクの密着性をより強固にすることが出来るだけでなく、基材と金属蒸着層との密着性もより強固に出来る。本発明の金属蒸着層の加熱処理は、ウェットエッチング用レジストインクをパターン積層する前に実施しても良く、或いは、ウェットエッチング用レジストインクをパターン積層し、次いで、該レジストインクを熱乾燥させた後に実施してもよい。本発明における金属蒸着層の加熱処理温度は、80〜160℃であり、好ましくは130〜150℃である。加熱処理温度が80℃以上であると加熱処理による基材と金属蒸着層の密着性向上効果が発現するため好ましく、160℃以下であると加熱処理時間の短縮が図れ、且つ、フィルムの変形が生じにくいため好ましい。また、加熱処理温度が80℃以上160℃以下の場合、加熱処理時間は好ましくは30分〜24時間であり、さらに好ましくは2〜20時間である。加熱処理時間が30分以上であると加熱処理による基材と金属蒸着層の密着性向上効果が発現するため好ましく、24時間以下であるとフィルムの変形が生じにくいため好ましい。なお、加熱処理温度が100〜160℃又は130〜150℃の範囲内であっても、好ましい加熱処理時間は、加熱処理時間が80℃以上160℃以下の場合の好ましい加熱処理時間と同じである。
パターン形成後に行われる金属蒸着層のエッチングには塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング溶液の何れを用いてもよい。
以下、本発明を実施例にて具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
また、各実施例と比較例で作成したサンプルの評価は下記の方法で行った。なお、下記評価にあたり、先ず、基材として厚さ75μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ製、ルミラー(登録商標)S56)を用い、その片面に、3μmの厚みのアルミニウム蒸着層を誘導加熱方式の蒸着装置を用い形成した。この際、アルミニウム蒸着層の厚さが3μmとなるように真空蒸着内のフィルム走行速度を10m/分にして、1〜5×10−6torrの真空下で蒸着を行った。次いで、表1〜4に示す材料を混合して実施例1〜28、参考例1〜4、比較例1〜3のレジストインク(I)を作製した。
Figure 0005011952
Figure 0005011952
Figure 0005011952
Figure 0005011952
[評価方法]
1.金属蒸着層とレジストインクの密着性
実施例1〜16,比較例1については、刷版T−250メッシュのスクリーン印刷法にて、金属蒸着層上にレジストインク(I)をパターン印刷した後(インク厚み10μm)、100℃で30分間加熱乾燥してサンプルを作製した。次いで作製したサンプルを50℃の5%水酸化ナトリウム水溶液で5分間処理し、金属蒸着層上の、パターンを印刷していない部分を溶解除去して、所望のパターン(B)を得た。このようにして得られた所望のパターン(B)の不良率を下記(1)式にて算出した。不良率1%以下を密着性良好とした。尚、1つのサンプルにパターン(B)が100個印刷されており、その100個の中の欠落率を不良率とした。
・不良率(%)=(欠落が見られるパターン(B)の個数/パターン(B)100個)×100 (1)式。
また、実施例17〜22、参考例1〜2、比較例2については、パターンを印刷していない部分を溶解除去する前に加熱処理(加熱処理条件は表6に記載)を行った以外は、実施例1〜16,比較例1と同様にして所望のパターン(B)を得た。得られた所望のパターン(B)の不良率を上記(1)式にて算出し、不良率1%以下を密着性良好とした。
更に、実施例23〜28、参考例3〜4、比較例3については、金属蒸着層上にレジストインク(I)をパターン印刷する前に加熱処理(加熱処理条件は表6に記載)を行った以外は、実施例1〜16と比較例1と同様にして所望のパターン(B)を得た。得られた所望のパターン(B)の不良率を上記(1)式にて算出し、不良率1%以下を密着性良好とした。
2.金属蒸着層の厚み、レジストインク(I)の厚み
評価方法1で得られたパターン(B)において、パターン(B)の断面を10000倍のSEMを用いて観察し、蒸着層の厚み並びにレジストインクの厚みを測定した。測定は、1視野あたり5点の厚み測定を行い、その平均値を蒸着層厚み並びにレジストインク(I)の厚みとした。
3.金属蒸着層の表面抵抗値
評価方法1で得られたパターン(B)において、金属蒸着層上のレジストインク(I)を樹脂剥離剤(横浜油脂工業社製DF−7)を用いて30℃の温度に浸積後、水洗し、該レジストインク(I)層を除去した。次いで金属蒸着層のパターン部分を幅1mmに切断し、このものを表面抵抗測定器(ダイアインスツルメンツ社製ロレスタGP、タイプMCP−T600、QPPプローブ:形式MCP−TPQPPを使用)にて、温度25℃、湿度50%RH下にて評価した。なお、測定は、6サンプル実施し、最大値と最小値を除いた4サンプルの算術平均値を表面抵抗値とした。
各実施例、参考例、比較例のレジストインク(I)を用いたサンプルの評価結果を表5,6に示す。
Figure 0005011952
Figure 0005011952
表5から分かるように、実施例1〜16のレジストインク(I)を用いて得た所望のパターン(B)は、50℃の5%水酸化ナトリウム水溶液で5分間処理という処理条件においても、不良率は0%または1%であり、密着性は非常に良好である。さらに、表6から分かるように実施例17〜28の加熱処理を実施して得た所望のパターン(B)は、50℃の5%水酸化ナトリウム水溶液で5分間処理という処理条件において、実施例1〜16では不良率1%であったものが全て0%となり、加熱処理を実施しないサンプルと比較し、より密着性が良好である。

本発明の方法は、金属蒸着層とパターンを形成するためのレジストインクの密着性を非常に強固にすることが出来るため、該金属蒸着層と該レジストインクとの界面にエッチング溶液(例えば水酸化ナトリウム溶液など)が侵入しない。従って、より過酷なエッチング条件においても、優れた寸法精度ならびに正確なパターン形状を得ることが出来る。
本発明の方法によって得られたパターンは、ICタグやICカード等の電子部品の回路基板に用いた場合、生産性を飛躍的に向上させ、かつ大幅にコストを低減させることが出来る。

Claims (6)

  1. 基材上に設けた金属蒸着層上に、ウェットエッチング用レジストインクをパターン積層し、次いで、該レジストインクを熱乾燥させ、しかるのち、ウェットエッチングにより金属蒸着層からなるパターンを形成させるパターン形成方法において、前記基材がポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、およびナイロンフィルムからなる群より選ばれる1つであり、前記レジストインクが、バインダー樹脂と、下記(1)〜(7)からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の基本骨格を持つ化合物(A)を含有するものであり、前記レジストインクをパターン積層する前に、もしくは、パターン積層した前記ウェットエッチング用レジストインクを熱乾燥させた後に、前記金属蒸着層を80〜160℃の温度で加熱処理するパターン形成方法。
    Figure 0005011952
  2. 前記レジストインクの配合割合が、バインダー樹脂100重量部に対して化合物(A)5〜50重量部である請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記バインダー樹脂が、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂である請求項1または2に記載のパターン形成方法。
  4. 金属蒸着層をベースとした回路基板の製造方法において、請求項1〜3のいずれかに記載のパターン形成方法を用いた回路基板の製造方法。
  5. 前記金属蒸着層の表面抵抗値が100mΩ/□以下である請求項4に記載の回路基板の製造方法。
  6. 前記レジストインクの乾燥後の厚みが0.3〜6μmである請求項4または5に記載の回路基板の製造方法。
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