JP5007678B2 - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)構成
本実施形態は、以下のような工程A〜Jによる固体電解コンデンサの製造方法と、そのように製造される固体電解コンデンサに関するものである。ここで、各工程段階を図1及び図2の断面図に示し、また、工程の一部について図3の斜視図に示す。
まず、弁金属すなわち弁作用金属からなる金属板1を用意する(図1(1))。この金属板は、図3の斜視図に示すように長尺で、図1及び図2は、図に向かって奥行き方向が長手方向となる断面図である。また、この金属板1について、金属の種類はアルミニウムが望ましく、厚さは200から800ミクロン程度が一般的と考えられるが、金属の種類や厚さは適宜変更可能である。例えば、アルミニウムの他、タンタル、ニオブ、チタン等の弁作用金属を用いることができる。
そして、金属板1の一面に補強層2(図1(2))、反対面には保護層3を形成する(図1(3))。補強層2としては、補強部材すなわちエポキシ材等の絶縁樹脂材を貼り付け、もしくは絶縁樹脂の塗布、SUS材等の貼り付けなど、自由に選択可能であるが、固体電解コンデンサの外装の絶縁性を確保する観点からは、絶縁樹脂を用いることが好ましい。
続いて、保護層3の面より金属板1を切削加工することにより、金属板1を貫通するが補強層3は貫通しない溝状の穴4を形成する(図1(4))。この穴4は、内面を銅等の金属めっき処理を施して最終製品である固体電解コンデンサ個片の両端で陽極端子とする部分であるから、穴4の形状としては、図3の斜視図(図3(1))に示すように、連続した溝状でもよいし、また、一定のピッチ(長さ及び間隔)で断続する複数の穴でもよい。いずれの場合も、補強層3は、溝状の穴の長手方向を基準に見た場合、少なくとも両端寄りの一部ずつがつながったままとなり、櫛歯状にはならない。
そして、そのように構成した穴4の少なくとも内面を銅等の金属めっき処理を施し、金属めっき面5とする(図1(5))。また、金属めっき処理を施した溝状の穴4を、絶縁樹脂からなるフィルムテープなどの封止部材Pで閉塞する(図1(5))。なお、穴の切削の際、穴の周囲もある程度の幅で保護層を除去して金属板を露出させ、穴の内面だけでなく、その周辺部に露出させた金属板表面まで金属めっき処理を施してもよく、図3はそのような例である。
続いて、穴4の間の金属板表面に所定間隔で凹部6を形成することにより、この凹部6の内面に陽極部を形成する金属板の地金を露出させる(図1(6)、図3(2))。ここで、凹部6を形成する手段としては、金属板1の切削が好適である。保護層3に窓部が形成されている場合には、窓部の部分をプレス加工して凹部を形成することや、窓部の部分をエッチングによって凹部6を形成してもよく、特に、エッチングによって凹部6を形成する場合には、後述する「F.エッチングと酸化皮膜の形成」の工程のエッチング工程を同時に行うことで効率よく凹部を形成することができる。
その後、凹部6内面に露出した地金を、エッチングで拡面処理し、さらにその拡面処理した凹部の表面に陽極酸化することにより酸化皮膜層7を形成する(図2(7))。ここで、エッチング及び陽極酸化については公知の手段を用いることができる。
また、酸化皮膜層7の上に、固体電解質層8を形成する(図2(8))。ここで、固体電解質層8としては、導電性高分子が好適であり、このような導電性高分子層は、チオフェン、ピロール等をもとに、化学重合、電解重合など、公知の技術により形成すればよい。
そして、固体電解質層8の上に、グラファイト(Gr)層と銀ペースト層(あわせて符号9で示す)を介し(図2(9))、陰極外部電極を設けることをもって、陰極端子部10を形成する(図2(10))。このグラファイト(Gr)層と銀ペースト層自体は、固体電解コンデンサにおける公知技術と同様でよい。
次に、陰極端子部10のうち、外部に露出すべき所定の外部露出部を除いた部分について、絶縁樹脂11を上記ギャップなど周囲に注入することにより被覆する(図2(11))。ここで、外部露出部は、陰極端子部10の例えば上面や突起部であり、外部露出部を除いた部分は例えば側端面や、保護層3との間の上記ギャップなどである。また、絶縁樹脂11としては熱硬化性エポキシ樹脂が好適である。
最後に、穴4を閉塞している絶縁樹脂からなるフィルムテープなどの封止部材Pを除去したうえ、穴4の部分で金属板1及び補強層3を切断(カット)するとともに、単位となる陰極端子部10間を各々切断することにより、個片の固体電解コンデンサとする(図2(12)、図3(3))。
以上のように、金属板片面に凹部を形成して地金を露出させ、その凹部内に酸化皮膜層、固体電解質層、陰極端子を設けるとともに、金属板に形成した溝状の穴の内面に金属めっきし、穴の位置で切断することにより、穴の内面の金属めっき面5が個片の固体電解コンデンサ両端の外部に露出し、そのまま陽極の外部電極となる。この陽極の外部電極は、固体電解コンデンサの陽極部となる金属板に直接形成されているため、固体電解コンデンサの静電容量に寄与しない陽極端子部の領域を極めて小さなものとすることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、次に例示するもの及びそれ以外の他の実施形態も含むものである。例えば、陰極端子部10のうち、外部に露出すべき外部露出部を除いた部分を絶縁樹脂11で被覆することは省略可能である。
2…補強層
3…保護層
4…穴
5…銅めっき面
6…凹部
7…酸化皮膜層
8…固体電解質層
10…陰極端子部
11…樹脂
P…封止部材
Claims (8)
- 弁金属からなる金属板の一面に補強層、反対面には保護層を形成し、
前記保護層の面より切削加工することにより前記金属板を貫通するが前記補強層は貫通しない溝状の穴を複数個形成し、
前記穴の少なくとも内面に金属めっき処理を施し、
隣接する前記穴の間の金属板表面に所定間隔で凹部を形成することによりこの凹部の内面に陽極部を形成する前記金属板の地金を露出させ、
前記凹部内面の地金を拡面処理し、その表面に酸化皮膜層を形成し、
前記凹部内の前記酸化皮膜層の上に固体電解質層を形成し、
前記固体電解質層の上に陰極端子部を形成し、
前記溝状の穴の部分で前記金属板及び前記補強層を切断することにより、個片の固体電解コンデンサとした
ことを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 前記陰極端子部のうち、外部に露出すべき所定の外部露出部を除いた部分を絶縁樹脂で被覆したことを特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
- 切削加工した前記穴を、封止部材で閉塞した後に、前記拡面処理以降の工程を施すとともに、個片の固体電解コンデンサへの前記切断以前に、前記封止部材を除去したことを特徴とする請求項1又は2記載の固体電解コンデンサ。
- 弁金属からなる金属板の一面に補強層、反対面には保護層を形成し、
前記保護層の面より切削加工することにより前記金属板を貫通するが前記補強層は貫通しない溝状の穴を複数個形成し、
前記穴の内部を導電性材料で充填し、
隣接する前記穴の間の金属板表面に所定間隔で凹部を形成することによりこの凹部の内面に陽極部を形成する前記金属板の地金を露出させ、
前記凹部内面の地金を拡面処理し、その表面に酸化皮膜層を形成し、
前記凹部内の前記酸化皮膜層の上に固体電解質層を形成し、
前記固体電解質層の上に陰極端子部を形成し、
前記溝状の穴の部分で、充填されている前記導電性材料と前記金属板及び前記補強層を切断することにより、個片の固体電解コンデンサとした
ことを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 弁金属からなる金属板の一面に補強層、反対面には保護層を形成する工程と、
前記保護層の面より切削加工することにより前記金属板を貫通するが前記補強層は貫通しない溝状の穴を複数個形成する工程と、
前記穴の少なくとも内面に金属めっき処理を施す工程と、
隣接する前記穴の間の金属板表面に所定間隔で凹部を形成することによりこの凹部の内面に陽極部を形成する前記金属板の地金を露出させる工程と、
前記凹部内面の前記弁金属地金を拡面処理し、その表面に酸化皮膜層を形成する工程と、
前記凹部内の前記酸化皮膜層の上に固体電解質層を形成する工程と、
前記固体電解質層の上に陰極端子部を形成する工程と、
前記溝状の穴の部分で前記金属板及び前記補強層を切断することにより個片の固体電解コンデンサとする工程と、
を含むことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。 - 前記陰極端子部のうち、外部に露出すべき所定の外部露出部を除いた部分を絶縁樹脂で被覆する工程を含むことを特徴とする請求項5記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 前記拡面処理以前に、切削加工した前記穴を封止部材で閉塞する工程と、
個片の固体電解コンデンサへの前記切断以前に、前記封止部材を除去する工程と、
を含むことを特徴とする請求項5又は6記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 弁金属からなる金属板の一面に補強層、反対面には保護層を形成する工程と、
前記保護層の面より切削加工することにより前記金属板を貫通するが前記補強層は貫通しない溝状の穴を複数個形成する工程と、
前記穴の内部を導電性材料で充填する工程と、
隣接する前記穴の間の金属板表面に所定間隔で凹部を形成することによりこの凹部の内面に陽極部を形成する前記金属板の地金を露出させる工程と、
前記凹部内面の地金を拡面処理し、その表面に酸化皮膜層を形成する工程と、
前記凹部内の前記酸化皮膜層の上に固体電解質層を形成する工程と、
前記固体電解質層の上に陰極端子部を形成する工程と、
前記溝状の穴の部分で、充填されている前記導電性材料と前記金属板及び前記補強層を切断することにより、個片の固体電解コンデンサとする工程と、
を含むことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
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