JP5007109B2 - 傾斜角検出器の自動補正装置、及びこれを用いた車両 - Google Patents

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本発明は、車両の傾斜角を検出する傾斜角検出器の自動補正装置、及びこれを用いた車両に関する。
車両に取り付けられた傾斜角センサは、車両への取付け時に生じる取付誤差、温度変化等による環境誤差、及び経年変化による経時誤差などが生じるので、それらに対応して様々な自動補正の方法が採用されている。例えば、車両が停止していて、その車両に駆動力も制動力も加わっていない状態(以下、ニュートラル状態という)を検出し、そのときの傾斜角センサの出力レベルを水平基準値とするように自動的に傾斜角ゼロの更新補正を行う傾斜角センサの自動制御装置に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、エンジンが無負荷時に惰性走行している車両において、車速の変化量から路面の勾配を推定して傾斜角センサの出力レベルのゼロ点補正を行う技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、傾斜角センサとして加速度センサを用い、その加速度センサが検出した無負荷時の車速の変化量から求めた実加速度と車両の駆動力から求めた水平路の予測加速度とによって加速度偏差を算出している。そして、この加速度偏差と各時点で検出した傾斜角センサの出力レベルとの差分がゼロになるように傾斜角センサの検出値(出力レベル)を補正することにより、傾斜角センサのゼロ点補正を自動的に行うことができる。
特開2001−336618号公報(段落番号0036〜0037、及び図7、図9参照) 特開2005−194934号公報(段落番号0022〜0023、及び図2参照)
特許文献1に記載の技術によれば、車両にブレーキ(制動力)がかかっていなくて、かつ回転部材に回転力(駆動力)がないときは、車両が平坦な路面上に位置して水平状態で停止しているので、このときの傾斜角センサの傾斜角検出値がゼロになるように更新補正すれば、傾斜角センサの取付誤差、環境誤差、及び経時誤差などを補償することができるので、走行中において常に正確な傾斜角を検出することが可能となる。しかしながら、この傾斜角センサは、車両にブレーキ(制動力)がかかっていなくて、かつ回転部材に回転力(駆動力)が加わらないときは車両が水平状態にあるとみなし、この水平状態のときの傾斜角検出値に基づいて傾斜角のゼロ点補正を行っている。
このため、車両が停止している路面に勾配があるときでも車両に制動力も駆動力も加わらないこともある。例えば、車両が勾配のある路面に停止しているとき、その路面上に存在する石や窪みなどによって形成された凹凸状態による路面抵抗よって、車両は駆動力も制動力も加わらないニュートラル状態となることもある。このような場合には、停車中の車両に所定の傾斜角が存在しているにも関わらず、傾斜角センサは傾斜角ゼロの補正を行ってしまうなどの不具合が生じる。また、車両の運行操作においては、通常は、路面が水平であるか勾配があるかに関わらず車両の停止時にはブレーキがかけられる。したがって、運転者が意識しなければ、車両に制動力も駆動力もかからないニュートラル状態を作り出すことはできない。つまり、特許文献1に開示された傾斜角センサによる傾斜角のゼロ点補正は非常に限られた条件下で行われる補正方法となり、運転者の操作状態によっては傾斜角のゼロ点補正が行われないこともある。
また、特許文献2に開示された傾斜角センサは、水平路の予測加速度と車速の変化量から求めた実加速度との差分によって算出した加速度偏差に基づいて、傾斜角のゼロ点補正を行っている。したがって、必然的に、時間軸上において検出された路面の勾配を積分して所定の時間内の走行区間平均勾配を求め、その走行区間平均勾配に基づいて傾斜角のゼロ点補正を行うことになる。言い換えると、車両の運転履歴に関係して走行区間平均勾配の値が変動するので、傾斜角のゼロ点補正を正確に行うことができない。例えば、車両がアイドルストップしているときに不意に後退してしまう勾配は2〜5%(1.15〜2.86度)であるが、この勾配2〜5%を補償できる程度の高精度で傾斜角のゼロ点補正を行うことは難しい。
本発明は、傾斜角検出器自体の取付誤差や特性誤差に起因する傾斜角のゼロ点ずれを補正することができる傾斜角検出器の自動補正装置、及びこれを用いた車両を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明の傾斜角検出器の自動補正装置は、傾斜角検出器の出力の所定の距離間隔毎における平均値もしくは積分値を所定の平均区間又は積分区間に亘ってサンプリング抽出して、前記傾斜角検出器の出力基準値とするものであって、前記所定の距離間隔は,車両が走行しようとする道路の勾配変化周期に対して1/2以下の距離間隔とし、前記所定の平均区間又は積分区間は、車両が走行しようとする道路の標高差に対して統計的に予め定めた長さとし、前記傾斜角検出器の出力値と前記出力基準値とを比較し、前記出力値から前記出力基準値を減算して補正する補正手段を備えることを特徴とする。
車両の傾斜角を所定距離間隔毎に平均値もしくは積分値を算出した平均勾配は、この距離間隔を長くするほどゼロに収束する。このため、傾斜角検出器の出力の所定の距離間隔毎における平均値もしくは積分値である傾斜角検出器の出力基準値がゼロに収束しなければ傾斜角検出器の取付誤差、環境誤差、及び経時誤差などの誤差が存在することになる。したがって、傾斜角検出器の出力値と出力基準値とに基づいて補正することによって、取付誤差等が補正される。すなわち、車両が走行する道路の傾斜角を正確に検出することができる。また、この所定距離間隔は、サンプリング定理に基づいて車両が走行する道路の勾配変化周期の1/2以下の距離間隔であることが好ましい。また、出力基準値の算出を行う平均区間又は積分区間は、車両が1回走行した道路の距離区間に限らず、複数回にわたって走行した道路の距離区間であってもよい。
請求項2に係る発明の傾斜角検出器の自動補正装置は、請求項1に記載の傾斜角検出器の自動補正装置であって、前記補正手段は、前記傾斜角検出器の出力値から前記出力基準値を減算することを特徴とする。これによれば、傾斜角検出器の出力値から取付誤差等が打ち消される。
請求項3に係る発明の車両は、車両停車時に、傾斜角検出器の出力値が所定値以上の場合に、エンジンのアイドリングの自動停止動作を禁止するエンジン自動停止車両において、前記傾斜角検出器の出力の所定の距離間隔毎における平均値もしくは積分値を所定の平均区間又は積分区間に亘ってサンプリング抽出して、出力基準値とするものであって、前記所定の距離間隔は,車両が走行しようとする道路の勾配変化周期に対して1/2以下の距離間隔とし、前記所定の平均区間又は積分区間は、車両が走行しようとする道路の標高差に対して統計的に予め定めた長さとし、この出力基準値と前記出力値とに基づいて、前記傾斜角検出器の出力値を補正する補正手段を備えることを特徴とする。
これによれば、傾斜角検出器の取付誤差等が自動的に補正されるので、正確な傾斜角でエンジンのアイドリングを自動的に停止させることができる。これにより、不要なエンジン駆動が低減するので車両のエネルギ効率が向上する。
請求項4に係る発明の車両は、少なくともエンジンを含む駆動源と、この駆動源に油圧制御クラッチを介して連結される駆動輪を備えた車両であって、傾斜角検出器の出力の所定の距離間隔毎における平均値もしくは積分値を所定の平均区間又は積分区間に亘ってサンプリング抽出して、前記傾斜角検出器の出力基準値とするものであって、前記所定の距離間隔は,車両が走行しようとする道路の勾配変化周期に対して1/2以下の距離間隔とし、前記所定の平均区間又は積分区間は、車両が走行しようとする道路の標高差に対して統計的に予め定めた長さとするもので、前記傾斜角検出器の出力値と前記出力基準値とを比較し、前記出力値から前記出力基準値を差し引いて補正する補正手段を備え、車両停車時に、前記補正手段の補正値が所定値以下の場合、前記油圧制御クラッチの伝達トルクを略ゼロとすることを特徴とする。
これによれば、傾斜角検出器の取付誤差等が自動的に補正されるので、油圧制御クラッチの伝達トルクを車両の傾斜角に適合させることができる。これにより、アイドル停止状態でのエンジンを含む駆動源の出力を最小にすることができるので車両のエネルギ効率が向上する。
請求項5に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の車両であって、大気圧の変動幅が所定値以上のときには、前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする。また、請求項6に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の車両であって、前記車両の位置検出手段による移動距離とその車両が記憶した走行距離とが一致しないときには、前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする。また、請求項7に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の車両であって、前記車両の姿勢変動が所定値以上のときには、前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする。また、請求項8に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の車両であって、アクセルペダルの踏み込み変動量が所定値以上のときには、前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする。また、請求項9に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の車両であって、低位のシフト段の使用頻度が所定値以上のときには、前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする。また、請求項10に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の車両であって、車両の加減速度が所定値以上のときには、前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする。これらの構成によれば、外乱による影響が少なくなるので誤差が低減する。
これによれば、傾斜角検出値入力手段が傾斜角検出器の出力をサンプリング抽出し、傾斜角基準値算出手段がサンプリング抽出した値を任意の距離区間に亘って平均又は積分し、傾斜角真値算出手段がサンプリング抽出した値と平均又は積分した値とを減算して比較することにより傾斜角の真値を算出する。
本発明によれば、傾斜角検出器自体の取付誤差や特性誤差に起因する傾斜角のゼロ点ずれを補正することができる。
《発明の概要》
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)に係る傾斜角センサ(傾斜角検出器)について好適な例をあげて説明するが、まず、理解を容易にするために本発明に係る傾斜角センサの概要について説明する。
以下、本発明における傾斜角センサの自動補正装置が、取付誤差や環境誤差や経時誤差などによって生じる傾斜角誤差を補正するためのゼロ点補正方法の具体的な実施形態について詳細に説明する。車両の前後方向の傾斜角を検出する傾斜角センサは、車両の走行方向前後での車両標高差は走行距離に対して比較的小さく、走行距離が長くなるほど走行距離に対する車両標高差の比率(以下、車両平均勾配という)はゼロ(水平)に近づく性質を備える。
また、傾斜角センサに誤差が無く、かつ走行区間の勾配に所定の繰り返しが無い場合には、傾斜角センサが傾斜角検出値を所定走行距離ごとにサンプリング抽出してその傾斜角検出値の平均値をとると、その平均値は走行区間における車両平均勾配と等しくなる。また、走行区間の路面勾配に所定の繰り返しが続く場合には、走行距離上の検出間隔が路面勾配の繰り返し間隔と等しいか又は整数倍であると、傾斜角センサがサンプリング抽出した傾斜角検出値に偏りを生じる。例えば、傾斜角センサが路面勾配のピーク点のみでサンプリング抽出を行うと、抽出された傾斜角検出値の平均値(つまり、車両平均勾配)はゼロにならない。しかし、路面勾配の変化周期よりも充分に短い距離間隔で傾斜角センサが傾斜角検出値をサンプリング抽出すれば偏りは生じない。つまり、車両平均勾配はゼロになる。
したがって、充分に長い距離の走行区間にて充分短い距離間隔でサンプリング抽出された傾斜角検出値の平均値(つまり、車両平均勾配)がゼロにならないということは、傾斜角センサの傾斜角検出値のゼロ点がずれていることであるから、サンプリング抽出された傾斜角検出値の平均値(つまり、車両平均勾配)を傾斜角センサの出力レベルである傾斜角検出値の補正値(つまり、傾斜角基準値)とする。そして、各時点でサンプリング抽出された傾斜角センサの傾斜角検出値からこの補正値(傾斜角基準値)を差し引いた値を真の傾斜角度(つまり、傾斜角真値)とすることにより、走行中の車両における真の傾斜角を検出することが可能となる。
《第1の実施形態》
以上の基本概念について図面を用いて具体的に説明する。図1は、走行距離に対する走行区間実勾配及び走行区間平均勾配と傾斜角センサがサンプリング抽出する傾斜角検出値との関係を示す特性図である。図1において、横軸は走行距離(km)、左縦軸は路面勾配(m/km)、右縦軸は道路標高差(m)を表わしている。また、特性(1)は走行区間実勾配、特性(2)は走行区間平均勾配、特性(3)は傾斜角センサがサンプリング抽出する傾斜角検出値を示している。
図1において、走行区間実勾配(1)は走行距離2kmに亘って道路標高差0mから50mまで起伏していて、走行区間平均勾配(2)は標高差0mから50mまで直線で上昇している。このような起伏のある走行路において、車両に搭載された傾斜角センサは、一定の距離間隔で走行路の傾斜角をサンプリング抽出して傾斜角検出値(3)を取得している。傾斜角センサが一定距離間隔でサンプリング抽出する傾斜角検出値(3)は、走行路の路面の起伏に応じて、例えば、75m/km程度の大きな上り路面勾配であることもあれば、−10m/km程度の小さな下り路面勾配であることもある。
図2は、本実施形態における傾斜角センサの自動補正装置の概念図である。図2において、車両1が任意の勾配を有する道路2を走行している。車両1の車体に取り付けられた傾斜角センサ3が、道路2における車両1の走行軌跡に対し一定の距離間隔で傾斜角検出値4sを検出する。
一方、走行距離の検出は、車軸の角度センサ、エンジンの回転速度センサ×総減速比、又は車速×時間などによって実現することができる。ここでは、車速×時間により走行距離を検出するものとし、傾斜角センサ3に直列に接続されたスイッチ5に対して一定時間間隔ごとに車速パルサ6が車速パルス10sを送信することによってスイッチ5を間欠的にONさせる。これによって、傾斜角センサ3は、道路2の一定距離間隔ごとに傾斜角を検出し、傾斜角検出値4sとしてサンプリング抽出することができる。
このようにして、道路2の一定距離間隔ごとにサンプリング抽出した傾斜角センサ3の傾斜角検出値4sを平均又は積分して傾斜角基準値7sとする。ここでは、傾斜角センサ3が道路2の一定距離間隔でサンプリング抽出した傾斜角検出値4sの平均値を採って傾斜角基準値7sとする。
さらに、比較器8によって、傾斜角センサ3が一定距離間隔ごとにサンプリング抽出した傾斜角検出値4sと傾斜角基準値7sとを比較し、傾斜角検出値4sから傾斜角基準値7sを差し引いた値を傾斜角センサ3の出力の補正済み値として傾斜角真値9sする。傾斜角真値9sは、傾斜角センサ3の取付誤差や環境誤差や経時誤差などによって生じる傾斜角検出値4sのゼロ点誤差を補正された値である。
なお、傾斜角センサ3がサンプリング抽出した傾斜角検出値4sには、温度特性や電源電圧特性などあらかじめわっている誤差要因に対しての補正値が含まれていてもよいし、傾斜角センサ3の取付け時の校正値が含まれていてもよい。
さらに、傾斜角センサ3が傾斜角検出値4sをサンプリング抽出する一定距離間隔は、原信号の周波数の2倍以上の周波数でサンプリングしないと原信号の情報が失われるというサンプリング定理に基づいて、車両1が走行しようとする道路2の勾配変化周期に対して1/2以下の距離間隔とする。また、一定距離間隔でサンプリング抽出した傾斜角センサ3の傾斜角検出値4sの平均区間又は積分区間は、車両1の1回の走行に限らず、複数回の走行にまたがるように設定してもよい。なお、一定距離間隔でサンプリング抽出した傾斜角センサ3の傾斜角検出値4sの平均区間又は積分区間は、車両1の走行しようとする道路2の道路標高差に対して統計的に充分な長さとする。
なお、一定距離間隔でサンプリング抽出した傾斜角センサ3の傾斜角検出値4sの平均区間又は積分区間において、次の6項目のような条件に該当する場合は、平均区間又は積分区間から除外するか、傾斜角基準値7sとして採用しないこととする。
(1)大気圧センサなどの検出結果によって大気圧の変動幅が一定以上あったとき。
(2)GPSなどの位置検出装置による移動距離と走行中の車両が記憶した走行距離とが一致しないとき。
(3)車両の姿勢検出装置などによって著しい姿勢変化が検出されたとき。
(4)アクセルペダルの踏み込み頻度が所定の値よりも大きいとき。
(5)低位のシフト段の使用頻度が所定の値よりも大きいとき。
(6)車両の高加減速度頻度のアンバランスが所定の値よりも大きいとき。
図3は、本実施形態における傾斜角センサの自動補正装置の構成を示すブロック図であり、特に、補正手段について詳細に記述されている。本実施形態における傾斜角センサの自動補正装置は、傾斜角センサ3が検出した車両の走行方向における傾斜角のゼロ点補正を行う傾斜角センサの自動補正装置11であって、車速パルサ6からの車速パルスに基づいて車両の走行距離を一定距離間隔ごとに検出する距離検出手段13と、距離検出手段13が検出した一定距離間隔ごとに傾斜角センサ3からサンプリング抽出された車両の傾斜角を斜角検出値として入力する傾斜角検出値入力手段12と、傾斜角検出値入力手段12が入力した傾斜角検出値を任意の距離区間に亘って平均又は積分して傾斜角基準値を算出する傾斜角基準値算出手段14と、傾斜角検出値入力手段12が入力した傾斜角検出値と傾斜角基準値算出手段14が算出した傾斜角基準値とを加算又は減算して、車両における真の傾斜角である傾斜角真値を算出する傾斜角真値算出手段15とを備えた構成となっている。
また、一定時間間隔でサンプリング抽出した傾斜角検出値に対して、車速が速くなるほど重くなるような重み付けをした傾斜角中間値を求めることにより、この傾斜角中間値は、車速の速い遅いに関わらず、図2に示すように一定距離間隔で抽出された傾斜角検出値4sと等価になる。したがって、この傾斜角中間値を平均すれば図2に示すような傾斜角基準値7sを得ることができるので、この傾斜角基準値7sを比較器8へ入力することができる。
これにより、比較器8によって、傾斜角センサ3の一定時間間隔ごとの傾斜角検出値4sと傾斜角基準値7s(つまり、傾斜角中間値の平均値)とを比較し、傾斜角センサ3の傾斜角検出値4sから傾斜角基準値7sまでを差し引いた値を傾斜角センサ3の出力の補正済み値として傾斜角真値9sとすることができる。そして、この傾斜角真値9sを用いることにより、傾斜角センサ3の取付誤差や環境誤差や経時誤差などによって生じる傾斜角4のゼロ点誤差を補正することができる。
すなわち、本実施形態における傾斜角センサの自動補正装置は、傾斜角センサ3に生じる各種の誤差を概ね1%以下に補正することができる。一方、日本国内であれば、自動車の走行できる道路の標高差は概ね3000m以下であるから、少なくとも300km走行すれば、走行区間平均勾配は1%(傾斜角にして0.57度)以下となる。また、車両の実際の走行状況を考慮すれば、より短い距離でも充分な精度は得ることができる。一方、アイドルストップ車で、登り坂でのアイドルストップ停車で不意に後退してしまう勾配は一般的に2〜5%程度(傾斜角にして1.15〜2.86度)であるから、1%(傾斜角にして0.57度)程度の精度で傾斜角検出値を補正することが実現できれば、アイドルストップの可否判断の手段として傾斜センサを使用することが充分に可能となる。
なお、本実施形態における傾斜角センサの自動補正装置においては、傾斜角検出値の補正を行うために新たなデバイスなどを追加する必要はない。また、アイドルストップ車に限らず、クリープトルクを調整するトランスミッションにおいても、クリープトルク量の調整パラメータとして傾斜センサを使用する場合にも、本発明における傾斜角センサの自動補正装置を用いた補正手法は有効である。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、アイドリングストップシステムを備えた車両に本発明における傾斜角センサを適用した場合の実施形態について説明する。ここでは、最初に傾斜角センサを備えない場合のアイドリングストップシステムの構成及び動作を説明し、その上で前記実施形態の傾斜角センサを備えた場合のアイドリングストップシステムの構成及び動作について説明する。
図4は、車両におけるアイドルストップシステムの構成を示す概念図である。また、図5は、図4に示すアイドルストップシステムの構成要素間の関係を示すブロック図である。さらに、図6は、図5に示すアイドルストップシステムの各構成要素の動作状態と時間との関係を示す動作概念図である。また、図7は、図5に示すアイドルストップシステムの各構成要素においてアイドルストップを行わないときの動作状態を示す動作概念図である。また、図5の構成要素と図6及び図7の動作概念図との対応関係がよくわかるように、図6及び図7の各動作波形には、図5の各構成要素に対応する番号に21aというように添え字aが付してある。
図4に示すアイドルストップシステムの構成において、エンジン21には始動を行うためのモータ22が連結されていて、ベルト式のCVTからなる減速機23と発進クラッチ24とによってエンジン21の駆動力が駆動輪25に伝達されるように構成されている。なお、エンジン21とモータ22とで駆動源を構成する。
また、図5に示すように、エンジン21にはオイルポンプ26が接続されており、オイルポンプ26で発生した油圧に基づいて、調圧装置27を介して発進クラッチ(油圧制御クラッチ)24に油圧を供給し、発進クラッチ24の伝達トルクを調節している。すなわち、調圧装置27で制御された油圧に基づいて発進クラッチ24の伝達トルクが制御される。なお、これらの制御は、制御装置30がブレーキ28及び車速パルサ6からの信号などに基づいて行う。
次に、図5の構成図と図6の動作概念図を参照しながらアイドルストップの動作について説明する。なお、アイドルストップの動作については、理解を容易にするために経過時刻t1,t2…を追って説明する。時刻t1におけるブレーキ28aの操作により車速6aが減速して、時刻t2でエンジン回転速度21aがアイドル回転速度になると、発進クラッチ制御油圧24aをエンストしない油圧にまで減圧する。さらに、車速6aを減速して時刻t3で車両が停止すると、オイルポンプ26を停めてエンジン21が停止するアイドルストップの区間に入る。
次に、アイドルストップの区間の時刻t4において運転者がブレーキ28aを開放すると、やや遅れた時刻t5においてアイドルストップが解除されて、モータ22によってエンジン21が始動してエンジン回転速度21aが上昇する。このとき、時刻t5でエンジン回転速度21aが上昇し始め、オイルポンプ26が始動してから発進クラッチ24に油圧が伝達されるまでは若干の時間遅れが生じるので、時刻t5より遅れた時刻t6において発進クラッチ制御油圧24aが与えられて車両が発進して車速6aが上昇し始める。
このように、エンジン21が回転を始めてから発進クラッチ24に油圧が伝達されるまでは若干の時間遅れを伴うので、車両が登り坂で停止していた場合には、ブレーキ28aを離した後、この時間遅れの間(つまり、時刻t4から時刻t6までの間)に車両が不意に後退してしまうことがある。
また、アイドルストップを行わないで車両が停車する場合は、図7に示すように、時刻t1でブレーキ28aを踏んで車両が停車している間(つまり、時刻t1から時刻t4までの間)も発進クラッチ24には所定圧力の発進クラッチ制御油圧24aが与えられるため、弱いトルクを発進クラッチ24に伝達させておくことができる。すなわち、制御装置30は、時刻t4でブレーキ28を開放した後も、時刻t5までは発進クラッチ24に弱いトルクを伝達させ続けることができる。このため、時刻t5における弱いトルクの伝達時点から発進に必要な発進クラッチ制御油圧24aになるまでの時刻t6の遅れ時間(つまり、時刻t5から時刻t6までの遅れ時間)は、図6のアイドルストップした場合の遅れ時間(時刻t5から時刻t6まで)よりも短くなる。したがって、車両が登り坂で停止していた場合には、図7のようにアイドルストップを許可しないようにすることが有効である。
そこで、図5に示すアイドルストップシステムに対して、前記実施形態で説明した傾斜角センサの自動補正装置を付加することにより、傾斜角センサが登り坂であると判定した場合はアイドルストップを許可しないようにすることが有効である。
図8は、アイドルストップシステムに傾斜角センサの自動補正装置を付加したときの構成要素を示すブロック図である。なお、前記実施形態で説明した傾斜角センサの自動補正装置とは、図8における傾斜角センサ3及び制御装置30である。
ここで、本実施形態で実現される傾斜角センサの自動補正装置11(図3)は、第1の実施形態で述べたように、傾斜角検出値から傾斜角基準値を差し引いた傾斜角真値を出力することができる機能を備えたものである。このような傾斜角真値を用いることによって、傾斜角センサ3の取付誤差や環境誤差や経時誤差などによって生じる傾斜角のゼロ点誤差を補正することができるので、図3の制御装置30は、傾斜角センサ3が検出した傾斜角の情報に基づいて登り坂であるか否かを高精度に判断することが可能となる。その結果、高精度にアイドルストップの許可/不許可を判定することができる。
図9は、図8における車速パルサ6が車速信号を送信する一例を示す概念図である。車速パルサ6は、制御装置30及びスピードメータ31に対して、例えば、車両が60km/hで走行しているときは2548パルス/分の信号を送信している。これによって、スピードメータ31は60km/hを指示する。一方、制御装置30は、2548パルス/分の信号より走行距離を換算し、一定距離間隔ごと傾斜角センサ3から傾斜角真値を抽出して車両の走行方向の勾配を検出する。
図10は、図8に示すアイドルストップシステムの制御装置30が行う車両制御の流れを示すフローチャートである。制御装置30は、車両制御を行うとき、まず、車速パルサ6からの信号によって車速が速いか否かの判定を行い(ステップS1)、車速が速い場合は通常の走行時制御を行う(ステップS2)。一方、ステップS1において車速が遅いと判定された場合は、車速がゼロであるか否かの判定を行い(ステップS3)、車速がゼロでない場合はアイドリング運転を行う(ステップS4)。
一方、ステップS3の判定において車速がゼロの場合は、制御装置30は、ブレーキ28を踏んでいるか否かの判定を行い(ステップS5)、ブレーキ28を踏んでいない場合はアイドリング運転を行う(ステップS4)。また、ステップS5の判定においてブレーキ28を踏んでいる場合は、制御装置30は、傾斜角センサ3からサンプリング抽出した傾斜角検出値と傾斜角検出値の平均値より求めた傾斜角基準値とによって算出した傾斜角真値に基づいて、アイドル停止の可否を判定する(ステップS6)。
ここで、ステップS6の判定において、傾斜角真値が所定の値より大きい場合は、制御装置30は、所定の勾配以上の登り坂であると判断してアイドル停止を不許可にしてアイドリング運転を行う(ステップS4)。一方、ステップS6の判定において、傾斜角真値が所定の値より小さい場合は、制御装置30は、所定の勾配以下の登り坂であると判断してアイドル停止を許可してアイドリング停止を行う(ステップS7)。
図11は、図10に示すステップS6のアイドル停止可否の判定処理の流れを詳細に示すフローチャートである。制御装置30は、アイドル停止の許可判断を行う場合、まず、モータ22の始動が可能であるか否かを判定する(ステップS11)。ここで、モータ22の始動が不可能である場合はアイドル停止を不許可にする(ステップS12)。一方、ステップS11の判定でモータ22の始動が可能である場合は、制御装置30は、エンジン21が暖機済みであるか否かを判定する(ステップS13)。ここで、エンジン21が暖機中であればアイドル停止を不許可にする(ステップS12)。
一方、ステップS13の判定でエンジン21が暖機済みであれば、制御装置30は、傾斜角センサ3が登り坂を判定することが可能であるか否かを判定する(ステップS14)。ここで、傾斜角センサ3が登り坂を判定することが不可能であればアイドル停止を不許可にする(ステップS12)。また、ステップS14の判定において傾斜角センサ3が登り坂を判定することが可能であれば、制御装置30は、車両1が走行する道路2は登り坂であるか否かの判定を行う(ステップS15)。
ここで、車両1が走行する道路2が登り坂であれば、アイドル停止を不許可にして(ステップS12)、発進クラッチ24の伝達遅れ時間をできるだけ短くする。一方、ステップS15の判定において車両1が走行する道路2が登り坂でなければ、アイドル停止を許可する(ステップS16)
図12は、図11に示すステップS14及びステップS15の登り坂判定処理の流れを詳細に示すフローチャートである。制御装置30が、傾斜角センサ3からの傾斜角の検出情報に基づいて登り坂の判定処理を行う場合は、まず、制御装置30は、傾斜角センサ3は正常であるか否かの判定を行う(ステップS21)。ここで、傾斜角センサ3が正常でない場合は登り坂判定は不可能であるとする(ステップS22)。
一方、ステップS21の判定で傾斜角センサ3は正常であると判定された場合は、傾斜角センサ3の温度補正が可能であるか否かの判定を行う(ステップS23)。ここで、傾斜角センサ3の温度補正が不可能であれば、登り坂判定は不可能であるとする(ステップS22)。また、ステップS23の判定において傾斜角センサ3の温度補正が可能であれば、傾斜角センサ3の電圧補正が可能であるか否かの判定を行う(ステップS24)。ここで、傾斜角センサ3の電圧補正が不可能であれば、登り坂判定は不可能であるとする(ステップS22)。
一方、ステップS24の判定において傾斜角センサ3の電圧補正が可能であると判定されれば、制御装置30は、傾斜角センサ3は正常であるとみなして、傾斜角検出値、初期補正値、傾斜角基準値、温度補正値、及び電圧補正値を加算した値を、傾斜角のゼロ点補正が行われた傾斜角真値とする(ステップS25)。
そして、制御装置30は、傾斜角真値が一定値以上であるか否かを判定する(ステップS26)。ここで、傾斜角真値が一定値以上であれば、車両1が走行する道路2は登り坂であると判断する(ステップS27)。一方、ステップS26の判定において傾斜角真値が一定値未満であれば、車両1が走行する道路2は登り坂ではないと判断する(ステップS28)。このようにして、制御装置30は、傾斜角センサ3を用いて車両1が走行する道路2の登り坂判定を正確に行うことができる(ステップS29)。
次に、図12のステップS25で傾斜角の補正に用いた傾斜角基準値の求め方についてフローチャートを用いて詳細に説明する。図13は、図12のステップS25で傾斜角のゼロ点補正に用いた傾斜角基準値を求めるための処理の流れを示すフローチャートである。
制御装置30が傾斜角のゼロ点補正を行うための傾斜角基準値を算出する処理を行う場合は、まず、制御装置30は、車速パルサ6から車速パルスの入力があったか否かを判定し(ステップS31)、車速パルスの入力がなければあるまで待機し、車速パルスの入力があれば、前回までの傾斜角積算値に今回の傾斜角検出値を加算して今回の傾斜角積算値とする(ステップS32)。さらに、前回までの距離カウンタに1を加算して今回の距離カウンタとする(ステップS33)。
そして、現在の距離カウンタが一定値以上になったか否かを判定し(ステップS34)、未だ一定値未満であれば、ステップS31に戻って車速パルサ6から車速パルスの入力があったか否かを判定してステップS34までを繰り返す。一方、ステップS34の判定で現在の距離カウンタが一定値以上になっていれば、現在の傾斜角積算値を現在の距離カウンタで割算して傾斜角基準値を求める(ステップS35)。そして、現在の傾斜角積算値をゼロにクリアすると共に現在の距離カウンタをゼロにクリアする(ステップS36)。そして、車両1が道路2を走行している間中はこのような処理を繰り返す。なお、図13のフローチャートでは傾斜角検出値の積算によって傾斜角基準値を求めたが、傾斜角検出値の平均値によって傾斜角基準値を求めてもよい。
次に、走行条件によって傾斜角積算を除外する場合の具体例について説明する。走行条件によって傾斜角積算を除外するためには、傾斜角積算の演算処理を二重化して、除外する走行回の傾斜角計測値を積算に組み入れないようにすればよい。図14は、制御装置30が走行条件によって傾斜角積算を除外する場合の処理の流れを示すフローチャートである。また、図15は、図14のステップS42における積算除外条件確認の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
図14において、制御装置30が傾斜角基準値を算出する処理を行う場合は、まず、イグニッションスイッチがONになっているか否かを判定する(ステップS41)。ここで、イグニッションスイッチがONになっていれば、傾斜角の積算除外条件確認処理を行う(ステップS42)。
そして、車速パルサ6から車速パルスの入力があったか否かを判定し(ステップS43)、車速パルスの入力がなければステップS41に戻って処理を繰り返すが、車速パルスの入力があれば、前回までの1次傾斜角積算値に今回の傾斜角検出値を加算して今回の1次傾斜角積算値とする(ステップS44)。さらに、前回までの1次距離カウンタに1を加算して今回の1次距離カウンタとする(ステップS45)。そして、ステップS41に戻って、このような処理を繰り返す。
一方、ステップS41の判定において、イグニッションスイッチがOFFになっていれば、制御装置30は、傾斜角の積算除外条件発生履歴のフラグがあるか否かを判定し(ステップS46)、傾斜角の積算除外条件発生履歴のフラグがあれば、傾斜角の積算除外条件発生履歴をクリアして(ステップS47)、1次傾斜角積算値をゼロにすると共に1次距離カウンタをゼロにする(ステップS48)。そして、処理はステップS41に戻る。
また、ステップS46の判定で傾斜角の積算除外条件発生履歴のフラグがない場合は、前回までの2次傾斜角積算値に前回までの1次傾斜角積算値を加算して今回の2次傾斜角積算値とする(ステップS49)。さらに、前回までの2次距離カウンタに前回までの1次距離カウンタを加算して今回の2次距離カウンタとする(ステップS50)。そして、1次傾斜角積算値をゼロにすると共に1次距離カウンタをゼロにする(ステップS51)。
そして、今回の2次距離カウンタが一定値以上になったか否かを判定し(ステップS52)、未だ一定値未満であれば、ステップS41に戻る。一方、ステップS52の判定で今回の2次距離カウンタが一定値以上になっていれば、今回の2次傾斜角積算値を今回の2次距離カウンタで割算して傾斜角基準値を求める(ステップS53)。そして、今回の2次傾斜角積算値をゼロにクリアすると共に今回の2次距離カウンタをゼロにクリアし(ステップS54)、処理はステップS41に戻る。車両1が道路2を走行している間中はこのような処理が繰り返される。
なお、図14におけるステップS42の傾斜角の積算除外条件確認処理は、図15に示すように、大気圧変動幅が大きいとき(ステップS61)、車両姿勢の変化幅が大きいとき(ステップS62)、アクセルペダルの踏込み頻度が多いとき(ステップS63)、低速ギア使用頻度が多いとき(ステップS64)、加減速頻度が多いとき(ステップS65)、1次距離カウンタとGPS計測距離とが一致しないとき(ステップS66)のいずれかの場合は、傾斜角の積算除外条件発生履歴ありにセットする(ステップS67)。また、前記の各積算除外条件がいずれも該当しない場合は、処理は元のルーチンに戻る。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、アイドリングストップシステムを持たない車両に本発明における傾斜角センサの自動補正装置を適用した場合の実施形態について説明する。なお、ここでも、本発明における傾斜角センサの自動補正装置の優位性を明確にするために、最初に傾斜角センサを備えない場合の構成及び動作を説明し、その上で、本実施形態における傾斜角センサの自動補正装置を備えた場合の構成及び動作について説明する。但し、第1及び第2の実施形態と重複する内容については説明を省略する。
図16は、アイドルストップシステムを持たない一般的な車両の構成を示す概念図である。また、図17は、図16に示す車両におけるクラッチ系の構成要素を詳細に示すブロック図である。さらに、図18は、図17に示すクラッチ系の構成要素の動作状態を示す動作概念図である。なお、図18において、横軸は時間の流れを表わし、縦軸はそれぞれの構成要素の動作状態を表わしている。
図16及び図17に示すように、アイドルストップシステムを持たない車両のシステム構成は、図4及び図5のアイドルストップシステムの構成からモータを取り除いた構成となっていて、その他の構成は図4及び図5の構成と全く変わらない。また、図18の動作概念図についても、図7のアイドルストップシステムを持つ車両でアイドルストップを行わないときの動作概念図に対して、発進クラッチ制御油圧を減じてニュートラル制御を行っている点が異なっているだけである。したがって、第3の実施形態に固有の動作のみについて説明する。
図17のような従来のアイドルストップシステムからモータを取り除いた構成においては、図18に示すように、時刻t1でブレーキ28を踏んでから、時刻t3以降でアイドルで停止している間に継続して同じ油圧の発進クラッチ制御油圧24aを供給して発進クラッチ24に弱いトルクを伝達させていると、エンジン21は必要な回転速度を維持するためにより多くの燃料を消費する。
そこで、燃料消費を低減するために、停車中の時刻t4以降において、発進クラッチ24に与える発進クラッチ制御油圧24aをさらに減じて、発進クラッチ24の無効ストロークを詰める程度の油圧に減ずる制御(いわゆるニュートラル制御)を行っている。なお、このようなニュートラル制御は、アイドルストップ中において発進クラッチのスタンバイ油圧を弱めてクリープトルクを調整するときによく行われている。
ところが、図17のようなアイドルストップシステムを持たない車両においても、ニュートラル制御を実施した場合は、図18に示すように、時刻t5でブレーキ28を離してアイドルストップを解除してから時刻t6までの時間は、発進クラッチ制御油圧24aは引き続いてほぼゼロの油圧でニュートラル制御が継続され、さらに、車両の発進に必要な発進クラッチ制御油圧24aに上昇するまでには時刻t6から時刻t7までの時間遅れが生じる。つまり、図6に示したアイドルストップ車の発進クラッチ制御油圧の立ち上がりパターンと同様に、発進クラッチ制御油圧24aの立ち上がりが遅くなるために、登り坂において不意の後退が発生するおそれがある。
そこで、アイドルストップシステムを持たない車両においても本発明における傾斜角センサの自動補正装置が有効に作用する。図19は、アイドルストップシステムを持たない車両において本発明における傾斜角センサの自動補正装置を付加したときの構成要素を示すブロック図である。すなわち、図19は、図17に示す従来のアイドルストップシステムを持たない車両のシステム構成に対して本発明の傾斜角センサ3を付加した構成となっている。すなわち、アイドルストップシステムを持たない車両のシステム構成に対して、傾斜角センサ3を付加して制御装置30でゼロ点補正を行うことにより、登り坂であると判定した場合にはニュートラル制御を許可しないようになっている。
図20は、図19に示すアイドルストップシステムを持たない車両の制御装置が行う車両制御の流れを示すフローチャートである。制御装置30は、車両制御を行うとき、まず、車速パルサ6からの信号によって車速が速いか否かの判定を行い(ステップS71)、車速が速い場合は通常の走行時制御を行う(ステップS72)。一方、ステップS71の判定において車速が遅い場合は、車速がゼロであるか否かの判定を行い(ステップS73)、車速がゼロでない場合はニュートラル制御を行わない(ステップS74)。
一方、ステップS73の判定において車速がゼロの場合は、制御装置30は、ブレーキ28を踏んでいるか否かの判定を行い(ステップS75)、ブレーキ28を踏んでいない場合はニュートラル制御を行わない(ステップS74)。また、ステップS75の判定においてブレーキ28を踏んでいる場合は、制御装置30は、傾斜角真値の情報に基づいてニュートラル制御の可否を判定する(ステップS76)。
ここで、ステップS76の判定において、ニュートラル制御不許可と判定された場合には、ニュートラル制御を行わない(ステップS74)。一方、ステップS76の判定において、ニュートラル制御許可と判定された場合には、ニュートラル制御を許可してニュートラル制御を行う(ステップS77)。
図21は、図20に示すステップS76のニュートラル制御可否の判定処理の流れを詳細に示すフローチャートである。ニュートラル制御の許可判断を行う場合、まず、制御装置30は、エンジン21が暖機済みであるか否かを判定する(ステップS81)。ここで、エンジン21が暖機中であればニュートラル制御を許可しない(ステップS82)。一方、ステップS81の判定でエンジン21が暖機済みであれば、制御装置30は、傾斜角センサ3が登り坂を判定することが可能であるか否かを判定する(ステップS83)。
ここで、傾斜角センサ3が登り坂を判定することが不可能であればニュートラル制御を許可しない(ステップS82)。また、ステップS83の判定において傾斜角センサ3が登り坂を判定することが可能であれば、制御装置30は、車両1が走行する道路2は登り坂であるか否かの判定を行う(ステップS84)。ここで、車両1が走行する道路2が登り坂であれば、ニュートラル制御を許可しない(ステップS82)。一方、ステップS84の判定において車両1が走行する道路2が登り坂でなければ、ニュートラル制御を許可する(ステップS85)。なお、図21に示すステップS83及びステップS84の登り坂判定処理の詳細な流れを示すフローチャートは図12と同じであるのでその説明は省略する。
走行距離に対する走行区間実勾配及び走行区間平均勾配と傾斜角センサがサンプリング抽出する傾斜角検出値の関係を示す特性図である。 本発明における傾斜角センサの自動補正装置が傾斜角のゼロ点補正を行う状態を示す概念図である。 本発明における傾斜角センサの自動補正装置の基本的な構成を示すブロック図である。 車両における一般的なアイドルストップシステムの構成を示す概念図である。 図4に示すアイドルストップシステムの構成要素間の関係を詳細に示すブロック図である。 図5に示すアイドルストップシステムの各構成要素の動作状態を示す動作概念図である。 図5に示すアイドルストップシステムの各構成要素においてアイドルストップを行わないときの動作状態を示す動作概念図である。 アイドルストップシステムに本発明で実現される傾斜角センサの自動補正装置を付加したときの構成要素を示すブロック図である。 図8における車速パルサ6が車速信号を送信する一例を示す概念図である。 図8に示すアイドルストップシステムの制御装置30が行う車両制御の流れを示すフローチャートである。 図10に示すステップS6のアイドル停止可否の判定処理の流れを詳細に示すフローチャートである。 図11に示すステップS14及びステップS15の登り坂判定処理の流れを詳細に示すフローチャートである。 図12のステップS25で傾斜角のゼロ点補正に用いた傾斜角基準値を求めるための処理の流れを示すフローチャートである。 制御装置30が走行条件によって傾斜角積算を除外する場合の処理の流れを示すフローチャートである。 図14のステップS42における積算除外条件確認の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 アイドルストップシステムを持たない一般的な車両の構成を示す概念図である。 図16に示す車両におけるクラッチ系の構成要素を詳細に示すブロック図である。 図17に示すクラッチ系の構成要素の動作状態を示す動作概念図である。 アイドルストップシステムを持たない車両において本発明における傾斜角センサの自動補正装置を付加したときの構成要素を示すブロック図である。 図19に示すアイドルストップシステムを持たない車両の制御装置が行う車両制御の流れを示すフローチャートである。 図20に示すステップS76のニュートラル制御可否の判定処理の流れを詳細に示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両
2 道路
3 傾斜角センサ(傾斜角検出器)
4s 傾斜角検出値
5 スイッチ
6 車速パルサ
7s 傾斜角基準値
8 比較器
9s 傾斜角真値
11 傾斜角センサの自動補正装置
12 傾斜角検出値入力手段
13 距離検出手段
14 傾斜角基準値算出手段
15 傾斜角真値算出手段
21 エンジン(駆動源)
22 モータ(駆動源)
23 減速機
24 発進クラッチ(油圧制御クラッチ)
25 駆動輪
26 オイルポンプ
27 調圧装置
28,28a ブレーキ
30 制御装置
31 スピードメータ

Claims (10)

  1. 傾斜角検出器の出力の所定の距離間隔毎における平均値もしくは積分値を所定の平均区間又は積分区間に亘ってサンプリング抽出して、前記傾斜角検出器の出力基準値とするものであって、
    前記所定の距離間隔は,車両が走行しようとする道路の勾配変化周期に対して1/2以下の距離間隔とし、
    前記所定の平均区間又は積分区間は、車両が走行しようとする道路の標高差に対して統計的に予め定めた長さとし、
    前記傾斜角検出器の出力値と前記出力基準値とに基づいて、前記傾斜角検出器の出力値を補正する補正手段を備えることを特徴とする車両の傾斜角検出器の自動補正装置。
  2. 前記補正手段は、前記傾斜角検出器の出力値から前記出力基準値を減算することを特徴とする請求項1に記載の傾斜角検出器の自動補正装置。
  3. 車両停車時に、傾斜角検出器の出力値が所定値以上の場合に、エンジンのアイドリングの自動停止動作を禁止するエンジン自動停止車両において、
    前記傾斜角検出器の出力の所定の距離間隔毎における平均値もしくは積分値を所定の平均区間又は積分区間に亘ってサンプリング抽出して、出力基準値とするものであって、
    前記所定の距離間隔は,車両が走行しようとする道路の勾配変化周期に対して1/2以下の距離間隔とし、
    前記所定の平均区間又は積分区間は、車両が走行しようとする道路の標高差に対して統計的に予め定めた長さとし
    この出力基準値と前記出力値とを比較し、前記出力値から前記出力基準値を減算して補正する補正手段を備えることを特徴とする車両。
  4. 少なくともエンジンを含む駆動源と、この駆動源に油圧制御クラッチを介して連結される駆動輪を備えた車両であって、
    傾斜角検出器の出力の所定の距離間隔毎における平均値もしくは積分値を所定の平均区間又は積分区間に亘ってサンプリング抽出して、前記傾斜角検出器の出力基準値とするものであって、
    前記所定の距離間隔は,車両が走行しようとする道路の勾配変化周期に対して1/2以下の距離間隔とし、
    前記所定の平均区間又は積分区間は、車両が走行しようとする道路の標高差に対して統計的に予め定めた長さとするもので、
    前記傾斜角検出器の出力値と前記出力基準値とを比較し、前記出力値から前記出力基準値を差し引いて補正する補正手段を備え、
    車両停車時に、前記補正手段の補正値が所定値以下の場合、前記油圧制御クラッチの伝達トルクを略ゼロとすることを特徴とする車両。
  5. 大気圧の変動幅が所定値以上のときには、
    前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両。
  6. 前記車両の位置検出手段による移動距離とその車両が記憶した走行距離とが一致しないときは、
    前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両。
  7. 前記車両の姿勢変動が所定値以上のときには、
    前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両。
  8. アクセルペダルの踏み込み変動量が所定値以上のときには、
    前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両。
  9. 低位のシフト段の使用頻度が所定値以上のときには、
    前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両。
  10. 車両の加減速度が所定値以上のときには、
    前記補正手段は、前記補正を行わないことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両。
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