JP5001239B2 - 半導体波長可変レーザ - Google Patents

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本発明は、波長可変レーザに関し、より具体的には波長多重大容量通信を支えるための重要な光部品である半導体波長可変レーザに関する。
近年、インターネットにおける爆発的なトラフィックの増加によりノード間を結ぶ伝送には波長多重を用いてノード間の伝送容量を増加させている。
波長可変レーザはこのような波長多重伝送において欠かすことのできない重要な部品である。
このような背景下、超周期構造グレーティング(Super-structure grating:SSG)を用いた波長可変レーザ(SSG Distributed Bragg Reflector Laser Diode:SSG−DBR−LD)が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
図21は、SSG−DBR−LDの概略構成を示す図である。SSGは一定周波数間隔(Free Spectral Range:FSR)で反射強度が大きくなる特長を持つ反射型グレーティングであり、SSG−DBR−LDでは二つの異なるFSRを持つSSGを用いることにより二つのFSRの最小公倍数の周波数領域で波長可変動作を得る事を可能にしている。具体的に発振波長を変化させるためにはSSG領域に独立に電流注入してSSG部分の屈折率を変化させてグレーティング反射ピーク波長を調整する。電流注入はナノ秒程度で高速に屈折率変調が可能である。
Hiroyuki Ishii et al., "Multiple-Phase Shift Super Structure Grating DBR Lasers for Broad Wavelength Tuning", Photonics Technology Letters, IEEE, June 1993, vol.5, No. 6, pp.613-615
しかしながら、上述したSSG−DBR−LDでは、二つのSSG−DBR領域に加えて位相調整領域の正確な屈折率の調整が必要となるために、制御が複雑になると言う問題がある。さらにSSG領域に電流注入を行うと、同時に素子抵抗により発熱が起こりグレーティング付近の温度が上昇する。これは屈折率をマイクロ秒程度で変化させることとなり、結果としてレーザの縦モード波長を変化させるため発振波長を数10GHz程度で変化させてしまう。この事は波長可変レーザと波長フィルタを組み合わせて出力ポートを切り替える等の用途に波長可変レーザを用いる場合には、上述のような波長変化が起こると隣接チャネルへのクロストークとなるため極力小さくする必要がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、簡単な波長制御と波長スイッチング後の波長変化(波長ドリフト)の小さな波長可変レーザを提供することにある。
波長ドリフトは前述のようにSSG領域への電流注入後の素子抵抗からの発熱によりレーザの縦モード波長が変化することが原因である。従って、本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の一つの特徴は、レーザ部分と波長可変機能を有する光フィードバック部とを独立に構成され、かつモノリシック集積されていることである。本発明のレーザでは、波長可変フィルタを含む光フィードバック回路(光フィードバック部)が、ファブリペローレーザ(レーザ部分)の多モード発振スペクトルの中から一つのモードを選択的にファブリペローレーザへフィードバックすることにより、フィードバックされた光と同じ波長の光のみが発振するシングルモードレーザとして機能する。このような動作原理で動作する本発明の波長可変レーザは、レーザの縦モード間隔はファブリペローレーザ部分の共振器長により決定される。従って、光フィードバック部にある波長可変フィルタの屈折率が発熱により変化してもファブリペローレーザ(レーザ部分)の縦モードは変化せず、SSG−DBRレーザ等で問題となる波長ドリフトは起こらない。波長可変フィルタとしては、グレーティング型波長可変フィルタ、ラダー型波長可変フィルタ、リング共振型波長可変フィルタなどを用いることができる。透過型のフィルタであるラダー型波長可変フィルタやリング共振型波長可変フィルタを波長可変フィルタとして用いる場合、ファブリペローレーザと光フィードバック回路の間の反射鏡(ファブリペローレーザが有する対向する2つの反射鏡の光フィードバック回路側の反射鏡)とは異なる端に反射鏡を設けることにより、反射型波長可変フィルタとすることもできる。
本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の別の特徴は、ファブリペローレーザと光フィードバック回路の間の反射鏡がドライエッジングにより作成されていることである。これによりファブリペローレーザと光フィードバック回路とをモノリシック集積することが可能となり、本発明に係る波長可変レーザを安定かつコンパクトに作製することができる。好ましくは、ファブリペローレーザが有する対向する2つの反射鏡の双方がドライエッジングにより作成される。これにより、エッジング工程におけるレジストマスクの位置決め精度で共振器長を設計・作成することもできる。
本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段のさらに別の特徴は、ファブリペローレーザにおける共振器の縦モード間隔が出力波長の波長グリッド間隔に合わせ作成されていることである。これにより、波長可変フィルタのフィルタ特性(フィードバックされる光の周波数特性)のみを変えることで、出力光の波長(ファブリペローレーザの発振波長)を、正確かつ簡単に波長グリッドのいずれかにスイッチ可能な波長可変レーザを提供することができる。これは従来例のSSG−DBRレーザのように二つのDBRの反射波長と位相調整領域の屈折率によりアナログ的に波長の変化する波長可変レーザでは実現不可能なものである。
ところで、一般に半導体では屈折率に波長依存性があることから、ファブリペローレーザにおける共振器の縦モード間隔も同様に若干ではあるが波長依存性を有する。特に、レーザ発振に必要なゲインを持つ活性層はバンドギャップが発振波長とほぼ等しいため発振波長付近での屈折率の波長依存性が大きい。このような屈折率の波長依存性による発振波長のわずかな変化は使用目的によっては許容できない値となってしまう。
そこで、本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の一つの特徴は、ファブリペローレーザにおける活性層の光閉じこめ係数が小さく、あるいは活性層以外の光のフィールドが広がる部分の組成のバンドギャップが大きくなるように構成されていることである。これにより、ファブリペローレーザにおける共振器の波長依存性を低減させることができる。
また、本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の別の特徴は、ファブリペローレーザ内に波長調整用の領域が設けられていることである。これにより、ファブリペローレーザにおける共振器の波長依存性を補償し、出力光の波長を正確かつ簡単に波長グリッドに調整することができ、同時に本発明に係る波長可変レーザの作製マージンを増加させることができる。
本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の一つの特徴は、光フィードバック回路内に半導体光アンプ(SOA)を備えることである。これにより、光フィードバック回路の反射率の調整に加え、ファブリペローレーザにフィードバックするフィードバック光の光強度を調整可能とすることができ、同時に本発明に係る波長可変レーザの作製マージンを増加させることができる。
ところで、フィードバック回路からのフィードバック光がシングルモード発振させるために必要な光強度より過度に大きすぎる場合、ファブリペローレーザを構成する共振器に加えて、光フィードバック回路自体がレーザとして発振し、レーザの縦モード間隔が光フィードバック回路を含めた素子全体で決定されてしまう。そのような場合、レーザの縦モード間隔が10GHz程度と狭くなってしまい、環境温度やフィルタのピーク波長の設定によっては、動作が不安定(モードホップ等)になってしまうという問題が生じる。
そこで、本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の一つの特徴は、フィードバック光強度が、ファブリペローレーザが単一縦モード発振させるための閾値強度より大きく、かつファブリペローレーザ側からの出力光スペクトルにおいてファブリペローレーザの共振器長により決定される縦モード以外のモードが観測されないように(観測されるモードの強度より小さくなるように)調整されていることである。フィードバック光強度を閾値強度よりわずかに大きくして動作させることにより、レーザ共振器をファブリペローレーザ共振器部分のみで決定されるように制御し、レーザの縦モード間隔を広く取り動作を安定させることができる。
また、本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の別の特徴は、ファブリペローレーザと光フィードバック回路の間の反射鏡(ファブリペローレーザが有する対向する2つの反射鏡の光フィードバック回路側の反射鏡)の反射率を他の反射鏡の反射率と比較して大きく設定されていることである。これにより、ファブリペローレーザと光フィードバック回路とが独立した共振器となり、前述したような光フィードバック回路を含む素子全体が複合キャビティとして動作することを抑制され、本発明に係る波長可変レーザの波長可変動作を安定させることができる。
本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の一つの特徴は、光フィードバック回路で用いる波長可変フィルタとして、一つのフィルタで大きな波長可変範囲を持つラダー型フィルタが用いられていることである。これにより、より簡単な波長可変動作が可能となる。
また、本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の別の特徴は、光フィードバック回路で用いる波長可変フィルタとして、異なる周波数間隔で反射光あるいは透過光が極大を持つ二つ以上の波長可変フィルタが用いられていることである。これにより、波長可変動作を可能とすることができる。
本発明に係る波長可変レーザにおける問題を解決する手段の一つの特徴は、ファブリペローレーザの出力端にSOAが集積されていることである。これにより本発明に係る波長可変レーザの高出力化を可能とすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、これまで実現できなかった波長ドリフトが少なく、制御が簡単な波長可変レーザを提供することが可能となる。本発明によれば、波長可変時の波長フィルタ付近で発生する温度変化による波長ドリフトが抑制され、かつ波長可変の制御が簡単な波長可変レーザを提供することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる波長可変レーザの構成図である。図1に示す波長可変レーザは、反射鏡1と反射鏡2とを有するファブリペローレーザ部と、反射鏡2を介してファブリペローレーザ部と結合された波長可変フィルタを含む光フィードバック回路とがモノリシック集積され、波長可変フィルタで選択した波長で単一縦モード発振する。
図1に示すように、ファブリペローレーザ部の導波路のコア層には発振波長でゲインを持つゲイン層(本実施例では1.53ミクロンにフォトルミネッセンスピークをもつInGaAsPを用いたMQW構造)を有し、波長可変フィルタの導波路のコア層には発振波長で吸収の少ないパッシブ層(本実施例では1.4ミクロンにフォトルミネッセンスピークをもつInGaAsPバルク構造)を有する。図示のように、本実施形態の波長可変フィルタにおいて、ファブリペローレーザ部の導波路および波長可変フィルタの導波路はバットジョイント構造のエピタキシャル成長基板を用いている。なお、コア層以外の部分は共通となっておりコア層下部はn型InP基板上にn型InP層、コア層上部は下からp型InP層、p型InGaAsPコンタクト層となっている。
ゲイン層、ゲイン層両端の反射鏡1および2はファブリペローレーザを構成し、透過型の波長可変フィルタ、波長可変フィルタ両端の反射鏡2および3は光フィードバック回路を構成する。なお、波長可変フィルタが反射型(例えば、グレーティング型波長可変フィルタ)の場合、反射鏡3は不要で無反射コーティングが必要となる。
図2は、反射鏡2の構成法を説明するための図である。ファブリペローレーザ部と光フィードバック回路とをモノリシック集積するためには広い波長範囲でほぼ同じ反射率を持つ反射鏡の作製が重要である。図2(a)はエッチングにより作製したギャップミラーの断面図を示している。ギャップミラーはエッチングガスとして塩素を用いたInductively-coupled plasma(ICP)反応性イオンエッチングにより作製した。
図2(b)は、ギャップ幅と反射率の関係を示す図である。ギャップ幅に依存して0%から40%程度の範囲で反射率を設定可能となる。ギャップを、1ミクロン以下のギャップ幅で作製した場合は波長200nm以上でほぼ同じ反射率を得ることができる。
また、図2(c)はDFBレーザで用いられるようなグレーティング型の反射鏡示す図であり、反射鏡2としてグレーティング型の反射鏡を用いることも可能である。ただし、グレーティング型の反射鏡を用いる場合は広い範囲で大きな反射率を持つためには活性層の大部分をエッチングするようなグレーティングの作製が必須である。
つぎに、図3を用いて本素子の動作原理を説明する。図3中、破線で囲んだ部分が、出力されるレーザ光の波長である。図3(a)は、光フィードバック回路がないとした場合における図1のファブリペローレーザの反射鏡2からの出力を示す図であり、図示のようにファブリペローレーザは反射鏡1と2に挟まれるファブリペロー共振器の複数のピーク波長で発振する。図3(b)は、波長可変フィルタの透過特性を示している。ファブリペローレーザの反射鏡2から出力された光は波長可変フィルタでフィルタリングされた後、所望の反射率を持つ反射鏡3により反射され再び波長可変フィルタを通過し、フィードバック光として再度ファブリペローレーザに入射する。図3(c)は、この再入射するフィードバック光スペクトルを示した図である。従って、本実施形態の波長可変レーザは図3(d)に示すように最もフィードバック光強度の大きな波長でのみシングルモード発振する。このフィードバック光のピーク波長を可変にすることで本実施形態の波長可変レーザではファブリペローレーザの縦モード間隔に従った出力光を得ることが可能となる。
比較のために、図4を参照して、図21に示した従来例のSSG−DBR−LDの場合の動作原理を説明する。図4(a)は、SSG−DBR領域がない活性層領域のみの場合、活性層領域からの出力を示している。図示のように、活性層組成に依存したブロードな自然放出光となる。図4(b)は、前後の異なる二つのFSRをもつSSG−DBR領域からの反射スペクトルを示している。二つのSSG−DBRのピーク波長が一致した波長で大きな反射率を得ることができる。図4(c)は、活性層、位相調整領域、両側のSSG−DBR領域の実効長から求められるキャビティモード(縦モード)を示している。従って、従来例のSSG−DBR−LDでは、図4(d)に示すように最も反射率が高く、キャビティモード(縦モード)と一致する波長でシングルモード発振する。
両者を比較すると、本実施形態の波長可変レーザでは、ファブリペローレーザのモード間隔により発振波長が限定される。例えば、本実施形態の波長可変レーザではキャビティモード間隔は100GHzで設定可能なのに対してSSG−DBRレーザでは20GHz程度になる。レーザが安定にシングルモード発振するためには、キャビティモードにおけるフィードバック光の強度差、あるいはDBR領域からの反射率の差が重要となる。従って、本実施形態の波長可変レーザでは従来例と比較するとフィルタ特性への制約(例えば3dB帯域幅)が緩和される。さらに、従来例のSSG−DBRレーザのキャビティモードは、前述したように活性層、位相調整領域、両側のSSG−DBR領域の実効長から決定される。従って、電流注入などによりSSG−DBRの反射ピークを変化させた場合には発熱によりSSG−DBR領域の屈折率が変化し、結果としてキャビティモード波長が変化してしまい、波長ドリフトが起こってしまう。これに対して、本実施形態の波長可変レーザでは、キャビティモード波長は、ファブリペローレーザ部分でのみ決められるため、波長可変フィルタ部分に発熱による屈折率変化が起こった場合でも、キャビティモード波長は変化しないことになる。加えて、発熱による透過ピーク波長のわずかな変化では、キャビティモード間隔が広いために発信波長は変化しない。
ファブリペローレーザにおける共振器の縦モード間隔は、出力波長の波長グリッド間隔に合わせ作成されている。ファブリペローレーザの縦モード間隔を例えば国際電気通信連合(ITU)で標準化されている波長間隔(ITUグリッド)と同じ波長に設定すれば、本実施形態の波長可変レーザは、波長可変フィルタの透過ピーク波長を調整するだけで出力光の波長をITUグリッド上のいずれかの波長に簡単に可変することが可能となる。この際、従来のレーザでは劈開を用いてレーザを作製するため、キャビティ長は数ミクロンの範囲でしか制御できないが、ファブリペローレーザの両端をドライエッチングによるエッチングミラーおよびギャップミラーにより作製すればサブミクロン程度で制御可能となる。
ところで、一般に半導体では屈折率に波長依存性があることから、ファブリペローレーザの縦モード間隔は若干ではあるが波長依存性を持ってしまう。特に、レーザ発振に必要なゲインを持つ活性層はバンドギャップが発振波長とほぼ等しいため屈折率の波長依存性が大きい。これは使用用途によっては許容できない波長ずれとなる。
そこで、図5はファブリペローレーザの縦モード間隔の波長依存性を低減するための一方策を示す図である。図5(a)は、ファブリペローレーザの光導波路の代替例としての装荷型構造の光導波路を示す。図5(a)に示すように、多重量子井戸構造(MQW、井戸総数10)を持つ活性層を用いた場合に、活性層下部に活性層よりもバンドギャップの大きいパッシブ層(フォトルミネッセンスピーク波長1.4ミクロン、膜厚0.3ミクロン)を設けることで光のフィールドをパッシブ層にシフトさせている。図5(a)において、網掛けした部分が活性層である。このパッシブ層の組成はInGaAsPである。図5(b)は横軸が厚さ方向の距離(ミクロン)を示しており縦軸が光の振幅を示している。このように光のフィールドの中心はパッシブ層側にシフトしていることが解る。一方、図6(a)に示すような通常のレーザに用いられるバットジョイント構造を用いた場合のレーザ部分のエピタキシャル基板の構造は、活性層が光のフィールドの中心にある。図6(a)において、網掛けした部分が活性層である。それぞれの場合の活性層への閉じこめ係数は図5の場合が28%、図6の場合が38%となる。従って、活性層の部分の屈折率が同じ波長依存性を持った場合でも、光導波路全体としてみた場合は閉じこめ係数が減少することによりその影響が小さくなる。同様のことはMQW活性層を用いた場合に井戸層数の減少あるいは薄膜化することや、バリヤ層のバンドギャップを大きくする、あるいはSCH(Separate-confinement heterostructure)層のバンドギャップを大きくする事により、導波路全体として屈折率の波長依存性を低減することにより、屈折率の波長依存性の問題が解決可能となる。
図7は、さらに高精度に波長を微調整し、ファブリペローレーザの縦モード間隔の波長依存性を補償するため方策を示す図である。つまり、図5を参照して前述した方策でもわずかながら波長依存性は残ってしまうため、素子の応用方法によってはより高精度の波長調整が要求される(例えば50GHz間隔のDWDMシステムでは±2.5GHz)ことがあり、それに対応するための解決方法となる。
図7を参照すると、ファブリペローレーザ部分は、内部に波長調整用の屈折率調整領域が設けられている。この屈折率調整領域より正確に波長グリッドに調整可能となる。この際、わずかな屈折率調整のみで良いため屈折率の調整方法としては電界印可による方法も考えられ、この場合は電界印可による発熱が小さいために波長ドリフトの増加は無視できる。一例として50GHz間隔の波長グリッドを考えた場合はファブリペローレーザの共振器は約800ミクロンとなる。キャビティ中に200ミクロン屈折率調整領域を設けた場合は、電界印可による屈折率変化は約0.03%であるので約20GHzの周波数シフトが実現できる。これは、半導体の屈折率の波長分散を考慮しても、十分な値である。また、この値は屈折率領域の長さの絶対値ではなく、キャビティ中の屈折率調整領域の比率に比例するので、ファブリペローレーザの共振器長が短くなった場合にも十分な調整が可能である。
これまでの実施例では光フィードバック回路からのフィードバック光強度は反射鏡3の反射率により調整していたが、本発明はこれに限定されるものではない。つまり、光フィードバック回路内に半導体光アンプ(SOA)を用いてファブリペローレーザにフィードバックする光強度を調整可能とすることも可能である。
図8は、ラダー型波長可変フィルタを波長可変フィルタとして用いた波長可変レーザの構成例を示す図である。反射鏡2は図2(a)に示した構造のギャップミラーを、塩素ガスを用いたICP−RIEエッチング装置により作製した。また反射鏡1および3は劈開面を反射点とした。ファブリペローレーザは反射鏡1と2に挟まれた共振器部分である。光フィードバック回路は位相調整領域、ラダー型波長可変フィルタおよび半導体光アンプを有する。作製した素子のレーザ活性層は、n−InP基板上にn−InP層、InGaAsP/InP多重量子井戸構造(MQW)の活性層(フォトルミネッセンスピーク波長1.53μm)と活性層の上下をSCH(Separate-confinement heterostructure)層で閉じこめる構造とした。次にSiO膜をスパッタリングにより成膜し、ゲイン領域(ファブリペローレーザ部分と半導体光アンプ部分)となる部分を除きエッチングにより除去、さらにパターン化されたSiO膜をマスクとして活性層を除去する。次に選択成長により1.4Q組成InGaAsP光導波路層をバットジョイント成長し、最後にSiO層を除去して基板全体にp−InP層、p−InGaAs層を成長した。
図8に示したラダー型波長可変フィルタは入出力を行う二本の導波路と等間隔で配置された光結合器、および光結合器間を接続する接続導波路アレイから構成される。このとき隣接する接続導波路アレイ長がΔSずつ減少するようにしている。このとき透過ピーク波長は次式で表される。
Figure 0005001239
effは導波路の実効屈折率、mは回折次数である。このピーク波長は電極1あるいは2に電流を注入して入出力導波路の屈折率を変化させることにより変化させることが可能である。
光フィードバック回路のフィードバック光強度は半導体光アンプに注入する電流量および反射鏡3の反射率の積により調整可能である。従って、波長可変フィルタの損失が大きく、ファブリペローレーザを単一縦モード発振(単一波長発振)に制御できない場合などでも、半導体光アンプを用いれば単一縦モード発振させるための閾値以上のフィードバック光強度を得ることが可能となる。
図9は、図8に示す波長可変レーザの光フィードバック回路からのフィードバック光の反射スペクトルを示している。本素子ではmを60とした。この場合、式(1)で明らかなように本フィルタは隣接の回折次数(m±1)でも透過ピーク波長を持つことが解る。ファブリペローレーザからの発振スペクトルが大きな波長依存性を持っている場合は、両サイドの反射ピークでは光フィードバック強度が小さくなるので(m±1)のピークでは発振せず動作には問題がない。この場合は、図3を参照して前述した動作原理に基づいて、波長可変動作することとなる。
図10は、波長可変レーザにおいて光フィードバック回路からファブリペローレーザへのフィードバック光の光強度を単一縦モード発振させるための閾値強度(この場合は40マイクロワット)よりも大きく、かつファブリペローレーザ側からの出力光スペクトルにおいてファブリペローレーザの共振器長により決定される縦モード以外のモードが観測されないように(観測される光強度より小さくなるように)フィードバック光強度をピーク波長でのピーク強度(60マイクロワット)に調整した場合の出力光の発振スペクトルを示す。図に示すようにファブリペローレーザの縦モード間隔に従った約0.8nm間隔で光強度が大きくなっている。このようにフィードバック光強度を制御した場合は、上述したように出力波長間隔(この場合は100GHz間隔)に合わせておくことにより、波長可変フィルタの中心波長のみを変えることで所望の周波数間隔(100GHz)で波長を変化させることができる。このように、本発明に係る波長可変レーザは従来例にあったようなアナログ的な波長可変動作ではないため波長の制御法が簡単になると言うメリットが得られる。
また、反射鏡2をギャップミラーで構成し、ギャップ間隔を変化させ反射鏡2の反射率を変化させたところ、反射鏡2の反射率が高いほどフィードバック光強度が大きな場合でも複合キャビティの影響が観測されなかった。また反射鏡2の反射率Rを反射鏡1および3の反射率RおよびRよりも大きく(R>RかつR>R)とした場合には複合キャビティの影響が観測されなかった。
また、本発明に係る波長可変レーザでは反射鏡3の反射率を0%より大きく3%以下に設定し極めて0に近くした場合にも波長可変レーザとして動作する。図11は、反射鏡3の反射率を極めて0に近く設定した場合の動作原理を説明するための図である。図11(a)は、図3(a)と同様に、光フィードバック回路がないとした場合におけるファブリペローレーザの反射鏡2からの出力を示す図であり、複数のピーク波長が示されている。反射鏡3の反射率が極めて0に近いためファブリペローレーザに入射する光はファブリペローレーザからのフィードバック光ではなくSOAからの自然放出光がフィルタによりフィルタリングされて入射することとなる。図11(b)は、波長可変フィルタを透過した後のSOAからの自然放出光を示す。この場合、SOAからの自然放出光強度が十分大きければ、図11(c)に示すようにファブリペローレーザの発振波長の中からただ一つの波長の光を選択することが可能である。
図12はフィードバック光強度を10ミリワットとした場合の出力スペクトルである。この場合は、図8において反射鏡2と3の間および反射鏡1と3の間もレーザ共振器となってしまい、図11(a)に示されるように狭い縦モード間隔で複数のピーク波長が観測される。このように縦モード間隔が狭い場合は波長可変フィルタの透過ピーク波長の揺らぎや動作温度環境のわずかな変化により、隣接ピークに発振波長が突然移動するモードホッピング等の現象が観測されるため、波長可変レーザとしては適さない。
このようにラダーフィルタを光フィルタとして用いることで安定かつ制御の簡単な波長可変レーザが実現できたが、ファブリペローレーザの長さや注入電流、あるいはラダーフィルタの回折次数の設定によっては(m±1)の反射ピークでも十分に発振可能なゲインを持つことがあり、この場合は複数の波長で発振してしまうことになる。特にラダーフィルタの透過ピーク帯域を狭めることは波長選択性の向上のために重要であるが、このためには回折次数の増加が必要である。このことは同時に、隣接回折次数による透過ピーク間隔が狭くなるために、この問題を解決することが必要である。これを避けるために各接続導波路での導波路長の差(ΔS)にチャーピングを行い、単一の透過ピークを持つ波長フィルタを作製することが、素子の安定動作のためには重要である。
図13は、ファブリペローレーザとチャープされたラダーフィルタ(チャープドラダーフィルタ)とを備えた波長可変レーザの構成を示す図である。チャープラダーフィルタは、反射鏡2およびSOAを介してファブリペローレーザに結合されている。チャープドラダーフィルタは、各々がアレイ導波路の一つと接続された複数のMMIカップラーを有し、各MMIカップラーは隣接するMMIカップラーと接続導波路で接続されている。各アレイ導波路のMMIカップラーとの接続端と終端には、反射鏡3が設けられている。チャープドラダーフィルタは、各MMIカップラーでの干渉の際にフィルタ波長は同じで前後のカップラーでの回折次数を異なるように設定している。
図13の下図を参照して、フィルタ部分の動作原理を説明する。MMIカップラー1に入射した光はある強度比(この場合は15:85)で二分岐される。上側のアレイ導波路に出力された光は終端の反射鏡3−kで反射され再びMMIカップラー1に入射する。一方、下側の接続導波路に出力して光はMMIカップラー2で再び二分岐される。隣接のアレイ導波路間の干渉のみを考えると、反射鏡3−(k+1)で反射され再びMMIカップラー2、接続導波路を通って再びMMIカップラー1に入射する。このとき、MMIカップラー1では干渉が起こる。このときの中心波長は以下の式で表される。
Figure 0005001239
ここで、上側のアレイ導波路長をl、接続導波路長をl、下側のアレイ導波路長をl、屈折率をneff、MMIカップラー2の屈折率をnMMI、MMIカップラー2の長さをleff.MMIとすると、実効長ΔSeff
Figure 0005001239
である。
このとき、各干渉段での回折次数は以下のようにする。
Figure 0005001239
ここで、γはチャーピング強度、iはアレイ導波路番号、mMAXは最大の回折次数である。このように、設定した場合、各MMIカップラーでの干渉波長はlと一定であるが回折次数が異なるため両側のピークは抑圧される。
図14は、lを1.53ミクロン、m=72,γ=3として、計算により求めたフィルタ特性を示す図である。図示のように1.505ミクロンあるいは1.555ミクロン付近の透過ピークは小さくなっていることがわかる。このように単一のピークを持つ光フィルタを用いた場合は、前述のような多モード発振の問題がなく、より広い波長可変領域を安定に得ることが可能となる。
チャープしたラダーフィルタでも、発振波長を変化させるために接続導波路上に電極を形成して屈折率変化を起こす必要があるが、この場合、各干渉段での波長可変量を一定とするために電極長を回折次数の変化にあわせて変化させる必要がある。具体的には次式に従って電極長を変化させている。
Figure 0005001239
ここでLはk番目の回折段での電極長、LMAXは回折次数が最大の回折段での電極長である。このように電極長を設定することにより、50nmの大きな波長可変範囲を得ることができた。
図15は、リング共振器を波長可変フィルタとして用いた波長可変レーザの構成例を示す図である。図15に示す構成例では、周期的な透過ピークを持つ波長可変フィルタとしてリング共振器を用いているが、これ以外では従来例にあるようなSSG等のグレーティングでも作製可能である。通常、半導体への電流注入を用いてリング共振器やグレーティングを波長可変フィルとして動作させた場合、ラダー型波長可変フィルタと異なり、一つのリング共振器やグレーティングでは波長可変範囲は10nm程度以下になるが、わずかに繰り返し周期(FSR)の異なる二つ以上の周期的フィルタを組み合わせることにより大きな波長可変範囲を得ることができる。なお、図15は、周期的な透過ピークを持つ波長可変フィルタを縦列に接続した構成例を示すが、波長可変フィルタを並列に接続して位相調整領域と結合するように構成することもできる。
図16は、図15の波長可変レーザのリング共振器のFSRの設定方法を説明するための図である。図15の波長可変レーザの構成例において、レーザの縦モード間隔を100GHzとしている。一方、リング共振器のFSRは500GHz付近で設計した。図16(a)は、二つのリング共振器のFSRを530GHzと560GHzとした場合の波長可変フィルタの透過率(反射率)を示している。図16(b)は、図16(a)の一部を拡大下図である。ファブリペローレーザの縦モード間隔の100GHzの倍数の波長(光周波数)で透過率を見た場合に相対光周波数が0GHzで発振している場合には500GHz,1000あるいは1100GHzでリング共振器の隣接ピークが観察される。したがって、これらの周波数の透過ピークを小さくするために100の倍数と一致しない530GHzと560GHzに設定したものである。このような設定にすることで、ファブリペローレーザの縦モード間隔に一致する光周波数では3dB以上の大きなフィードバック光強度の差を得ることを可能としている。
図17は、図16を参照して説明したリング共振器のFSRの設定方法を適用して作製した波長可変レーザの波長可変特性を示す図である。図17において、波長可変動作させた場合の発振スペクトルを重ね書きしている。これまでの実施例と同様にファブリペローレーザからの出力光は二つのリング共振器の共振波長に一致した波長の光のみがファブリペローレーザにフィードバックされるためシングルモード発振が得られる。また、二つのリング共振器の屈折率を制御することで図示したようにファブリペローレーザの縦モード間隔の100GHz間隔で自由に発振波長を選択できている。
図18は、本実施形態のリング共振器の共振波長をナノ秒オーダーで高速に切り替えた際の本実施形態の波長可変レーザの発振波長を測定した結果を示す図である。測定にはFSRが150GHzのマッハツェンダー干渉計を用いた。リング共振器への電流振幅は8mAとした。図18に示されるように波長ドリフトは1GHz以下であり、共振波長をナノ秒オーダーで高速に切り替えても、安定動作することが確認できた。なお、波長可変フィルタをリング共振器型波長可変フィルタで構成した場合に限らず、グレーティング型波長可変フィルタやラダー型波長可変フィルタラダー型フィルタなどで波長可変フィルタを構成しても同様の効果が得られる。
参考のために図19(a)に光フィードバック回路部分をレーザとして動作させる構成例を示し、図19(b)に、図19(a)の構成における出力波長の変化を示す。図19(b)に示すように同じ8mAの電流注入であるにもかかわらず7GHz程度波長が変化しているのが解る。これはリング共振器がレーザ共振器内にあるために、電流注入に起因する発熱による屈折率変化により、レーザの縦モード波長が変化しているためである。本発明に係る波長可変レーザの場合、縦モードがファブリペローレーザで決まるため、リング共振器付近で発生した熱は縦モード波長に影響しない為、図18に示すような安定動作が可能になる。
図20は、図15に示したリング共振器を用いた波長可変レーザの構成例の反射鏡1を反射鏡2と同様にエッチングにより作製し、ファブリペローレーザの出力端(左側)に半導体光アンプを形成した構成例を示す図である。図20に示す構成例の場合、ファブリペローレーザの両側の反射鏡はドライエッチングにより形成されているため、劈開を用いる場合よりも高精度に共振器長を制御可能である。レーザ光の出力側に半導体光アンプを設けているため出力光強度+14dBmを得ることができた。
以上、本発明の実施形態を説明したが、活性層はInGaAsPに限定されず、InGaAs、AlGaInAs、GaInNAs等を用いても良い。また、波長帯は1.55μm帯に限定されず、1.3μm帯などの長波長帯、その他の波長帯としても良い。
本発明の一実施形態にかかる波長可変レーザの構成図である。 図1の反射鏡2の構成法を説明するための図である。 図1に示す波長可変レーザの動作原理を説明する図である。 図21に示した従来例のSSG−DBR−LDの場合の動作原理を説明するための参考図である。 ファブリペローレーザの光導波路を装荷型構造とした場合の光のフィールド分布を説明するための図である。 ファブリペローレーザの光導波路をバットジョイント構造とした場合の光のフィールド分布を説明するための図である。 ファブリペローレーザ内に屈折率調整領域を設けた場合のファブリペローレーザの構造を示す図である。 半導体アンプを備え、ラダー型波長可変フィルタを波長可変フィルタとして用いた波長可変レーザの構成例を示す図である。 反射鏡2から光フィードバック回路側を見た場合のラダー型波長可変フィルタからの反射スペクトルを示す図である。 波長可変レーザにおいて光フィードバック回路からファブリペローレーザへのフィードバック光の光強度を単一縦モード発振させるための閾値強度よりも大きく、かつファブリペローレーザ側からの出力光スペクトルにおいてファブリペローレーザの共振器長により決定される縦モード以外のモードが観測されないようにフィードバック光強度を調整した場合の出力光の発振スペクトルを示す図である。 反射鏡3の反射率を0に近づけた場合の動作原理を説明する図である。 図8に示した波長可変レーザにおいて光フィードバック光強度を大きくした場合の発振スペクトルを示す図である。 ファブリペローレーザとチャープされたラダーフィルタとを備えた波長可変レーザの構成を示す図である。 反射型ラダーフィルタにチャーピングを導入した場合の反射スペクトルを示す図である。 リング共振器を波長可変フィルタとして用いた波長可変レーザの構成例を示す図である。 図15に示した波長可変レーザのリング共振器のFSRの設定方法を説明するための図である。 図15に示した波長可変レーザの波長可変特性を示す図である。 図15に示したリング共振器の共振波長をナノ秒オーダーで高速に切り替えた際の本実施形態の波長可変レーザの発振波長を測定した結果を示す図である。 光フィードバック回路部分をレーザとして動作させる場合を説明するための参考図である。 図15に示したリング共振器を用いた波長可変レーザの構成例の変形例を示す図である。 従来のSSG−DBR−LDの概略構成を示す図である。

Claims (8)

  1. 波長可変フィルタで選択された波長で単一縦モード発振する波長可変レーザであって、
    第1の反射鏡と第2の反射鏡とを有するファブリペローレーザと、
    前記ファブリペローレーザと光学的に結合され、前記第2の反射鏡を介して前記ファブリペローレーザからの光に応じて、前記ファブリペローレーザ側に光をフィードバックする光フィードバック回路と
    を備え、
    前記ファブリペローレーザと前記光フィードバック回路はモノリシック集積され、
    前記第2の反射鏡はエッチングにより形成された反射鏡であり、
    前記光フィードバック回路は、異なる光路長をもつ複数の導波路からなるアレイ導波路と、前記各導波路を分岐する複数のカップラーとを有するラダー型波長可変フィルタと、前記ラダー型波長可変フィルタの前記各導波路に対応して設けられ、反射率に応じた光強度をもつ光を前記各カップラー側に反射させる複数の第3の反射鏡とを有し、
    前記光フィードバック回路はさらに、前記各第3の反射鏡から反射され、前記ラダー型波長可変フィルタを介して前記ファブリペローレーザ側にフィードバックされる光の光強度を調整可能とする半導体光アンプを備えたことを特徴とする波長可変レーザ。
  2. 前記ファブリペローレーザのファブリペローレーザ共振器の縦モード間隔を、出力波長間隔に合わせることにより波長可変フィルタの中心波長のみを変えることで所望の周波数間隔で波長可変可能とする請求項1に記載の波長可変レーザ。
  3. 前記ファブリペローレーザの導波路構造を、発振波長帯においてゲインを有する活性層と、ゲインを有しない光導波路層とを積層構造とすることにより、前記ファブリペローレーザの縦モード間隔の波長依存性を小さくしたことを特徴とする請求項1または2に記載の波長可変レーザ。
  4. 前記ファブリペローレーザ内に波長調整用の屈折率調整領域を備え、所望の周波数間隔で調整可能とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の波長可変レーザ。
  5. 前記光フィードバック回路からのフィードバック光強度を単一縦モード発振させるための閾値強度より大きく、かつ前記ファブリペローレーザ側からの出力光スペクトルにおいてファブリペローレーザの共振器長により決定される縦モード以外のモードが観測される強度より小さくなるようにフィードバック光強度を調整したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の波長可変レーザ。
  6. 前記第2の反射鏡の反射率が他の反射鏡の反射率よりも大きく設定されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の波長可変レーザ。
  7. 前記第3の反射鏡の反射率が0%より大きく3%以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の波長可変レーザ。
  8. 出力端に第2の半導体光アンプを集積することにより高出力化可能とした請求項1乃至8のいずれかに記載の波長可変レーザ。
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