JP4998470B2 - 表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、銀の溶解析出を利用した電気化学的な表示素子に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及、データストレージの大容量化と低価格化に伴い、従来紙への印刷物で提供されたドキュメントや画像等の情報を、より簡便な電子情報として入手、電子情報を閲覧する機会が益々増大している。
この様な電子情報の閲覧手段として、従来の液晶ディスプレイやCRT、また近年では、有機ELディスプレイ等の発光型が主として用いられているが、特に、電子情報がドキュメント情報の場合、比較的長時間にわたってこの閲覧手段を注視する必要があり、これらの行為は必ずしも人間に優しい手段とは言い難く、一般に発光型のディスプレイの欠点として、フリッカーで目が疲労する、持ち運びに不便、読む姿勢が制限され、静止画面に視線を合わせる必要が生じる、長時間読むと消費電力が嵩む等が知られている。
これらの欠点を補う表示手段として、外光を利用し、像保持の為に電力を消費しない、いわゆるメモリー性を有する反射型ディスプレイが知られているが、下記の理由で十分な性能を有しているとは言い難い。
すなわち、反射型液晶等の偏光板を用いる方式は、反射率が約40%と低く白表示に難があり、また構成部材の作製に用いる製法の多くは簡便とは言い難い。また、ポリマー分散型液晶は高い電圧を必要とし、また有機物同士の屈折率差を利用しているため、得られる画像のコントラストが十分でない。また、ポリマーネットワーク型液晶は電圧高いことと、メモリー性を向上させるために複雑なTFT回路が必要である等の課題を抱えている。また、電気泳動法による表示素子は、10V以上の高い電圧が必要となり、電気泳動性粒子凝集による耐久性に懸念がある。また、エレクトロクロミック表示素子は、3V以下の低電圧で駆動が可能であるが、黒色またはカラー色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、グリーン、レッド等)の色品質が十分でなく、メモリー性を確保するため表示セルに蒸着膜等の複雑な膜構成が必要などの懸念点がある。
これら上述の各方式の欠点を解消する表示方式として、金属または金属塩の溶解析出を利用するエレクトロデポジション方式(以下、ED方式と略す)が知られている。ED方式は、3V以下の低電圧で駆動が可能で、簡便なセル構成、黒と白のコントラストや黒品質に優れる等の利点があり、様々な方法が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
本発明者は、上記各特許文献に開示されている技術を詳細に検討した結果、従来技術では、近年のユーザーニーズに対し、白表示時の反射率や表示速度や長期使用での素子特性の安定性が不十分であることが判明し、例えば、電解質中に多量のハロゲン化合物を含有していると、ハロゲンイオン自体が酸化還元することにより、白化時に黄変が発生したり、電力を余計に消費する等の好ましくない現象が起こることが判明した(例えば、特許文献4参照)。これらの問題を改善する技術としては、電解質に添加されている銀を化学構造中に含むハロゲン化合物以外の化合物に変更し、更に、メルカプト系化合物あるいはチオエーテル系化合物を電解質に添加することで、電解質中のハロゲン化合物を大幅に低減する技術が挙げられる。本発明者は、上記に開示されている技術を詳細に追試した結果、その方法に従って作製した表示素子を低温と高温を繰返し変化させる環境下で保存すると、電解質中の有機溶媒が揮発して表示特性が変動したり、電解質中の添加剤が析出する等の好ましくない現象が発生することが判明した。
米国特許第4,240,716号明細書 特許第3428603号公報 特開2003−241227号公報 特開2004−309798号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、簡便な部材構成、低電圧で駆動可能で、白表示の反射率が高く、表示速度が速く、かつ使用環境の温度変化に対する安定性に優れた表示素子を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.対向電極間に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を含有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子において、該電解質が、下記a〜cの条件を満たしていることを特徴とする表示素子。
a.誘電率が30以上、50以下の環状カルボン酸エステルを有機溶媒として含有。
b.下記式(1)で規定する条件を満たしている。
式(1) 0<[x]/[Ag]≦0.1
ここで、[x]はハロゲンイオンまたはハロゲン分子のハロゲン原子の総モル濃度(モル/kg)
[Ag]は銀または銀を化学構造中に含む化合物のモル濃度(モル/kg)
c.有機溶媒に対する銀または銀を化学構造中に含む化合物の濃度が、0.2mmol/g以上、0.5mmol/g以下である。
2.前記電解質を構成する有機溶媒に対する銀または銀を化学構造中に含む化合物の濃度が、0.25mmol/g以上、0.45mmol/g以下であることを特徴とする前記1に記載の表示素子。
3.前記電解質を構成する有機溶媒の沸点が、180℃以上、250℃以下であることを特徴とする前記1または2に記載の表示素子。
4.前記電解質が、メルカプト系化合物またはチオエーテル系化合物を含有していることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の表示素子。
5.前記メルカプト系化合物が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする前記4に記載の表示素子。
〔式中、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表し、Zは含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR1は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。〕
6.前記チオエーテル系化合物が、下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする前記4に記載の表示素子。
一般式(2)
2−S−R3
〔式中、R2、R3は各々アルキル基、アリール基または複素環基を表し、それぞれ同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して環を形成してもよい。〕
7.前記メルカプト系化合物及びチオエーテル系化合物の総モル数が、前記銀または銀を化学構造中に含む化合物の総モル数の2倍以上、10倍以下であることを特徴とする前記4〜6のいずれか1項に記載の表示素子。
8.前記メルカプト系化合物を2種以上含有していることを特徴とする前記4〜7のいずれか1項に記載の表示素子。
9.前記メルカプト系化合物が、メルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物であることを特徴とする前記4〜8のいずれか1項に記載の表示素子。
10.前記メルカプト系化合物及び前記チオエーテル系化合物を、それぞれ1種以上含有していることを特徴とする前記4〜9のいずれか1項に記載の表示素子。
本発明により、簡便な部材構成、低電圧で駆動可能で、白表示の反射率が高く、表示速度が速く、かつ使用環境の温度変化に対する安定性に優れた表示素子を提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、対向電極間に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を含有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子において、該電解質が、有機溶媒として誘電率が30以上、50以下の環状カルボン酸エステルを含有し、銀または銀を化学構造中に含む化合物のモル濃度を[Ag](モル/kg)、ハロゲンイオンまたはハロゲン分子のハロゲン原子の総モル濃度を[x](モル/kg)としたときに、0<[x]/[Ag]≦0.1である条件を満たし、かつ該電解質層における該有機溶媒に対する該銀または銀を化学構造中に含む化合物の濃度が、0.2mmol/g以上、0.5mmol/g以下であることを特徴とする表示素子により、簡便な部材構成、低電圧で駆動可能で、白表示の反射率が高く、表示速度が速く、かつ使用環境の温度変化に対する安定性に優れた表示素子を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の表示素子は、対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を含有し、銀の溶解析出を生じさせるように対向電極の駆動操作を行うED方式の表示素子である。
〔表示素子の基本構成〕
本発明の表示素子において、ED表示部には、対応する1つの対向電極が設けられている。ED表示部に近い対向電極の1つである電極1にはITO電極等の透明電極、他方の電極2には銀電極等の金属電極が設けられている。電極1と電極2との間には銀または銀を化学構造中に含む化合物を有する電解質が担持されており、対向電極間に正負両極性の電圧を印加することにより、電極1と電極2上で銀の酸化還元反応が行なわれ、還元状態の黒い銀画像と、酸化状態の透明な銀の状態を可逆的に切り替えることができる。
〔電解質〕
本発明においては、対向電極間に銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を有する。
以下、本発明に係る電解質層の構成要素について説明する。
(銀または銀を化学構造中に含む化合物)
本発明に係る銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称であり、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態等の相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
本発明の表示素子においては、電解質における銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀原子のモル濃度を[Ag](モル/kg)とし、ハロゲンイオンまたはハロゲン分子のハロゲンの総モル濃度を[x](モル/kg)とした時に、0<[x]/[Ag]≦0.1の条件を満たすことを特徴とする。
本発明でいうハロゲンとは、ヨウ素、塩素、臭素、フッ素をいう。[X]/[Ag]が0.1よりも大きい場合は、銀の酸化還元反応時に、X-→X2が生じ、X2は黒化銀と容易にクロス酸化して黒化銀を溶解させ、メモリー性を低下させる要因の1つになるので、ハロゲン原子のモル濃度は銀のモル濃度に対してできるだけ低い方が好ましい。本発明においては、0≦[X]/[Ag]≦0.01がより好ましい。ハロゲンイオンを添加する場合、ハロゲン種については、メモリー性向上の観点から、各ハロゲン種モル濃度総和が[I]<[Br]<[Cl]<[F]であることが好ましい。
また、本発明の表示素子においては、電解質における銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀原子の濃度が、電解質を構成する有機溶媒に対して、0.2〜0.5mmol/gの範囲で用いられることを特徴とし、好ましい範囲は、0.25〜0.45mmol/gである。
また、本発明に係る電解質に含まれる銀イオン濃度は、0.2mmol/g≦[Ag]≦2.0mmol/gが好ましい。銀イオン濃度が0.2mmol/gより少ないと希薄な銀溶液となり駆動速度が遅延し、2mmol/gよりも大きいと溶解性が劣化し、低温保存時に析出が起きやすくなる傾向にあり不利である。
(有機溶媒)
本発明の表示素子においては、電解質に有機溶媒として、γ−ブチロラクトン等の誘電率が30以上、50以下の環状カルボン酸エステルを用いることを特徴とし、好ましくは、沸点が180〜250℃の環状カルボン酸エステルを用いることである。本発明でいう誘電率とは、真空の誘電率に対する常温常圧下での環状カルボン酸エステルの誘電率の比と定義する。
以下、本発明に係る環状カルボン酸エステルの具体例を示すが、本発明はこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
また、本発明においては、本発明に係る環状カルボン酸エステルの他に、本発明の目的効果を損なわない範囲で、その他の有機溶媒を用いることもでき、その他の有機溶媒としては、例えば、J.A.Riddick,W.B.Bunger,T.K.Sakano,“Organic Solvents”,4th ed.,John Wiley & Sons(1986)、Y.Marcus,“Ion Solvation”,John Wiley & Sons(1985)、C.Reichardt,“Solvents and Solvent Effects in Chemistry”,2nd ed.,VCH(1988)、G.J.Janz,R.P.T.Tomkins,“Nonaqueous Electorlytes Handbook”,Vol.1,Academic Press(1972)に記載の化合物を挙げることができる。
(メルカプト系化合物、チオエーテル系化合物)
本発明に係る電解質層では、メルカプト系化合物またはチオエーテル系化合物を含有していることが好ましく、更には、メルカプト系化合物が、前記一般式(1)で表される化合物であること、あるいはチオエーテル系化合物が、前記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
また、本発明に係るメルカプト系化合物またはチオエーテル系化合物は、電解質のAgイオンのモル数に対するメルカプト系化合物とチオエーテル系化合物の合計のモル数が2倍〜10倍の範囲にあることが好ましい。また、本発明に係るメルカプト系化合物またはチオエーテル系化合物の中で、好ましく用いられる化合物は、メルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物である。また、本発明に係るメルカプト系化合物またはチオエーテル系化合物は、1種類のみで用いても、複数種を併用しても良いが、より好ましくは、少なくとも2種類を併用することである。
次いで、本発明に係る前記一般式(1)で表されるメルカプト系化合物について説明する。
前記一般式(1)において、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zは含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR1は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。
一般式(1)のMで表される金属原子としては、例えば、Li、Na、K、Mg、Ca、Zn、Ag等が挙げられ、4級アンモニウムとしては、例えば、NH4、N(CH34、N(C494、N(CH331225、N(CH331633、N(CH33CH265等が挙げられる。
一般式(1)のZで表される含窒素複素環としては、例えば、テトラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、インドール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ナフトオキサゾール環等が挙げられる。
一般式(1)のR1で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ドデシル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、トリフルオロメチル、ベンジル等の各基が挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル等の各基が挙げられ、アルキルカルボンアミド基としては、例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチロイルアミノ等の各基が挙げられ、アリールカルボンアミド基としては、例えば、ベンゾイルアミノ等が挙げられ、アルキルスルホンアミド基としては、例えば、メタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基等が挙げられ、アリールスルホンアミド基としては、例えば、ベンゼンスルホニルアミノ基、トルエンスルホニルアミノ基等が挙げられ、アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ等が挙げられ、アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ等の各基が挙げられ、アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基、トリルチオ基等が挙げられ、アルキルカルバモイル基としては、例えば、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジブチルカルバモイル、ピペリジルカルバモイル、モルホリルカルバモイル等の各基が挙げられ、アリールカルバモイル基としては、例えば、フェニルカルバモイル、メチルフェニルカルバモイル、エチルフェニルカルバモイル、ベンジルフェニルカルバモイル等の各基が挙げられ、アルキルスルファモイル基としては、例えば、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジブチルスルファモイル、ピペリジルスルファモイル、モルホリルスルファモイル等の各基が挙げられ、アリールスルファモイル基としては、例えば、フェニルスルファモイル、メチルフェニルスルファモイル、エチルフェニルスルファモイル、ベンジルフェニルスルファモイル等の各基が挙げられ、アルキルスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基等が挙げられ、アリールスルホニル基としては、例えば、フェニルスルホニル、4−クロロフェニルスルホニル、p−トルエンスルホニル等の各基が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル等の各基が挙げられ、アリールオキシカルボニル基としては、例えばフェノキシカルボニル等が挙げられ、アルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチロイル等の各基が挙げられ、アリールカルボニル基としては、例えば、ベンゾイル基、アルキルベンゾイル基等が挙げられ、アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチロイルオキシ等の各基が挙げられ、複素環基としては、例えば、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、セレナゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チアジン環、トリアジン環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、インドレニン環、ベンズセレナゾール環、ナフトチアゾール環、トリアザインドリジン環、ジアザインドリジン環、テトラアザインドリジン環基等が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有するものを含む。
次に、一般式(1)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されているわけではない。
次いで、前記一般式(2)で表されるチオエーテル系化合物について説明する。
前記一般式(2)において、R2、R3は各々アルキル基、アリール基または複素環基を表し、それぞれ同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して環を形成してもよい。
前記一般式(2)のR2、R3で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ドデシル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、トリフルオロメチル、ベンジル等の各基が挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、複素環基としては、例えば、オキサゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、セレナゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チアジン環、トリアジン環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズイミダゾール環、インドレニン環、ベンズセレナゾール環、ナフトチアゾール環、トリアザインドリジン環、ジアザインドリジン環、テトラアザインドリジン環基等が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有するものを含む。
次に、一般式(2)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されているわけではない。
(電解質材料)
本発明の表示素子において、電解質層中に下記の各化合物を、ハロゲンイオンまたはハロゲン分子のハロゲン原子の総モル濃度が本発明で規定する条件を満たす範囲内で、必要に応じて含むことができる。カリウム化合物としてKCl、KI、KBr等、リチウム化合物としてLiBF4、LiClO4、LiPF6、LiCF3SO3等、テトラアルキルアンモニウム化合物として過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、ホウフッ化テトラエチルアンモニウム、ホウフッ化テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムハライド等が挙げられる。また、特開2003−187881号公報の段落番号〔0062〕〜〔0081〕に記載の溶融塩電解質組成物も好ましく用いることができる。さらに、I-/I3 -、Br-/Br3 -、キノン/ハイドロキノン等の酸化還元対になる化合物を用いることができる。
(電解質添加の増粘剤)
本発明の表示素子においては、電解質層に増粘剤を使用することができ、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(アルキレングリコール)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類、疎水性透明バインダーとして、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタン、ブチラール樹脂等が挙げられる。
これらの増粘剤は2種以上を併用して用いてもよい。また、特開昭64−13546号公報の71〜75頁に記載の化合物を挙げることができる。これらの中で好ましく用いられる化合物は、各種添加剤との相溶性と白色粒子の分散安定性向上の観点から、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ヒドロキシプロピルセルロース類、ポリアルキレングリコール類である。
(電解質層の形成)
本発明に係る電解質層は、スクリーン印刷法で形成すること、ディスペンサで滴下して形成すること及びインクジェット方式で形成する方法から選ばれる少なくとも1つの方法で形成することが好ましい。
スクリーン印刷法とは、所定のパターンが形成されたスクリーンを基板の電極面上に被せ、スクリーン上に電解質液を付与して形成する方法であり、ディスペンサで滴下して形成する方法は、ノズル孔径が0.1mm〜1mmのノズルを有するディスペンサを用い、ディスペンサに電解質液を充填し、所定の位置をリブ(隔壁)からなるセルを形成し、そのセルに電解質液を充填する方法であり、インクジェット方式は、圧電方式等のインクジェット記録ヘッドより、電解質液をインク液滴として付与する方法である。
〔多孔質白色散乱層〕
本発明においては、表示コントラスト及び白表示反射率をより高める観点から多孔質白色散乱層を設けることもできる。
本発明に適用可能な多孔質白色散乱層は、電解質溶媒に実質的に溶解しない水系高分子と白色顔料との水混和物を塗布乾燥して形成することができる。
本発明で適用可能な白色顔料としては、例えば、二酸化チタン(アナターゼ型あるいはルチル型)、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウムおよび水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、アルカリ土類金属塩、タルク、カオリン、ゼオライト、酸性白土、ガラス、有機化合物としてポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ポリアミド樹脂などが単体または複合混合で、または粒子中に屈折率を変化させるボイドを有する状態で使用されてもよい。
本発明では、上記白色粒子の中でも、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛が好ましく用いられる。また、無機酸化物(Al23、AlO(OH)、SiO2等)で表面処理した二酸化チタン、これらの表面処理に加えて、トリメチロールエタン、トリエタノールアミン酢酸塩、トリメチルシクロシラン等の有機物処理を施した二酸化チタンを用いることができる。
これらの白色粒子のうち、高温時の着色防止、屈折率に起因する素子の反射率の観点から、酸化チタンまたは酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
本発明において、電解質溶媒に実質的に溶解しない水系高分子としては、水溶性高分子、水系溶媒に分散した高分子を挙げることができる。
水溶性化合物としては、ゼラチン、ゼラチン誘導体等の蛋白質またはセルロース誘導体、澱粉、アラビアゴム、デキストラン、プルラン、カラギーナン等の多糖類のような天然化合物や、ポリビニールアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合体やそれらの誘導体等の合成高分子化合物が挙げられる。ゼラチン誘導体としては、アセチル化ゼラチン、フタル化ゼラチン、ポリビニルアルコール誘導体としては、末端アルキル基変性ポリビニルアルコール、末端メルカプト基変性ポリビニルアルコール、セルロース誘導体としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。更に、リサーチ・ディスクロージャー及び特開昭64−13546号の(71)頁〜(75)頁に記載されたもの、また、米国特許第4,960,681号、特開昭62−245260号等に記載の高吸水性ポリマー、すなわち−COOMまたは−SO3M(Mは水素原子またはアルカリ金属)を有するビニルモノマーの単独重合体またはこのビニルモノマー同士もしくは他のビニルモノマー(例えばメタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウム、アクリル酸カリウム等)との共重合体も使用される。これらのバインダーは2種以上組み合わせて用いることもできる。
本発明においては、ゼラチン及びゼラチン誘導体、または、ポリビニルアルコールもしくはその誘導体を好ましく用いることができる。
水系溶媒に分散した高分子としては、天然ゴムラテックス、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム等のラテックス類、ポリイソシアネート系、エポキシ系、アクリル系、シリコーン系、ポリウレタン系、尿素系、フェノール系、ホルムアルデヒド系、エポキシ−ポリアミド系、メラミン系、アルキド系樹脂、ビニル系樹脂等を水系溶媒に分散した熱硬化性樹脂を挙げることができる。これらの高分子のうち、特開平10−76621号に記載の水系ポリウレタン樹脂を用いることが好ましい。
本発明でいう電解質溶媒に実質的に溶解しないとは、−20℃から120℃の温度において、電解質溶媒1kgあたりの溶解量が0g以上、10g以下である状態と定義し、質量測定法、液体クロマトグラムやガスクロマトグラムによる成分定量法等の公知の方法により溶解量を求めることができる。
本発明において、水系化合物と白色顔料との水混和物は、公知の分散方法に従って白色顔料が水中分散された形態が好ましい。水系化合物/白色顔料の混合比は、容積比で1〜0.01が好ましく、より好ましくは、0.3〜0.05の範囲である。
本発明において、水系化合物と白色顔料との水混和物を塗布する媒体は、表示素子の対向電極間の構成要素上であればいずれの位置でもよいが、対向電極の少なくとも1方の電極面上に付与することが好ましい。媒体への付与の方法としては、例えば、塗布方式、液噴霧方式、気相を介する噴霧方式として、圧電素子の振動を利用して液滴を飛翔させる方式、例えば、ピエゾ方式のインクジェットヘッドや、突沸を利用したサーマルヘッドを用いて液滴を飛翔させるバブルジェット(登録商標)方式のインクジェットヘッド、また空気圧や液圧により液を噴霧するスプレー方式等が挙げられる。
塗布方式としては、公知の塗布方式より適宜選択することができ、例えば、エアードクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、リバースローラーコーター、トランスファーローラーコーター、カーテンコーター、ダブルローラーコーター、スライドホッパーコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ビードコーター、キャストコーター、スプレイコーター、カレンダーコーター、押し出しコーター等が挙げられる。
媒体上に付与した水系化合物と白色顔料との水混和物の乾燥は、水を蒸発できる方法であればいかなる方法であってもよい。例えば、熱源からの加熱、赤外光を用いた加熱法、電磁誘導による加熱法等が挙げられる。また、水蒸発は減圧下で行ってもよい。
本発明でいう多孔質とは、前記水系化合物と白色顔料との水混和物を電極上に塗布乾燥して多孔質の白色散乱物を形成した後、該散乱物上に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質液を与えた後に対向電極で挟み込み、対向電極間に電位差を与え、銀の溶解析出反応を生じさせることが可能で、イオン種が電極間で移動可能な貫通状態のことを言う。
本発明の表示素子では、上記説明した水混和物を塗布乾燥中または乾燥後に、硬化剤により水系化合物の硬化反応を行うことが望ましい。
本発明で用いられる硬膜剤の例としては、例えば、米国特許第4,678,739号の第41欄、同第4,791,042号、特開昭59−116655号、同62−245261号、同61−18942号、同61−249054号、同61−245153号、特開平4−218044号等に記載の硬膜剤が挙げられる。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド等)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N′−エチレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタン等)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素等)、ほう酸、メタほう酸あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−234157号等に記載の化合物)が挙げられる。水系化合物としてゼラチンを用いる場合は、硬膜剤の中で、ビニルスルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬膜剤を単独または併用して使用することが好ましい。また、ポリビニルアルコールを用いる場合はホウ酸やメタホウ酸等の含ホウ素化合物の使用が好ましい。
これらの硬膜剤は、水系化合物1g当たり0.001〜1g、好ましくは0.005〜0.5gが用いられる。また、膜強度を上げるため熱処理や、硬化反応時の湿度調整を行うことも可能である。
〔電極〕
本発明の表示素子においては、対向電極の少なくとも1種が金属電極であることが好ましい。金属電極としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、チタン、ビスマス、及びそれらの合金等の公知の金属種を用いることができる。金属電極は、電解質中の銀の酸化還元電位に近い仕事関数を有する金属が好ましく、中でも銀または銀含有率80%以上の銀電極が、銀の還元状態維持の為に有利であり、また電極汚れ防止にも優れる。電極の作製方法は、蒸着法、印刷法、インクジェット法、スピンコート法、CVD法等の既存の方法を用いることができる。
また、本発明の表示素子は、対向電極の少なくとも1種が透明電極であることが好ましい。透明電極としては、透明で電気を通じるものであれば特に制限はない。例えば、Indium Tin Oxide(ITO:インジウム錫酸化物)、Indium Zinc Oxide(IZO:インジウム亜鉛酸化物)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、白金、金、銀、ロジウム、銅、クロム、炭素、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、BSO(Bismuth Silicon Oxide)等が挙げられる。電極をこのように形成するには、例えば、基板上にITO膜をスパッタリング法等でマスク蒸着するか、ITO膜を全面形成した後、フォトリソグラフィ法でパターニングすればよい。表面抵抗値としては、100Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。透明電極の厚みは特に制限はないが、0.1〜20μmであるのが一般的である。
〔金属酸化物を含む多孔質電極〕
また、本発明の表示素子においては、金属酸化物を含む多孔質電極を用いることもできる。
本発明の表示素子で、該対向電極のうち、画像観察側でない面の電極面を、金属酸化物を含む多孔質電極により保護することで、画像観察側でない面での銀または銀を化学構造中に含む化合物の酸化還元反応が、該金属酸化物を含む多孔質電極上または多孔質電極中で行なわれことを見出したことにより、画像観察側でない電極の種類選択肢の拡大及び耐久性を向上させることができる。
本発明に係る多孔質電極を構成する金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化スズ、Snドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛等、またはこれらの混合物が挙げられる。
多孔質電極は、上記金属酸化物の複数個の微粒子を結着または接触させることにより形成される。金属酸化物微粒子の平均粒子径は5nm〜10μmが好ましく、より好ましくは20nm〜1μmである。また、金属酸化物微粒子の比表面積は、簡易BET法で1×10-3〜1×1022/gであることが好ましく、より好ましくは1×10-2〜10m2/gである。また、金属酸化物微粒子の形状は、不定形、針状、球形など任意の形状のものが用いられる。
金属酸化物微粒子の形成または結着法としては、公知のゾルゲル法や焼結法を採用することができ、例えば、1)Journal of the Ceramic Society of Japan,102,2,p200(1994)、2)窯業協会誌90,4,p157、3)J.of Non−Cryst.Solids,82,400(1986)等に記載の方法が挙げられる。また、気相法により作製した酸化チタンデンドリマー粒子を溶液上に分散して基体上に塗布し、120〜150℃程度の温度で乾燥して溶媒を除去して多孔質電極を得る方法を用いることもできる。金属酸化物微粒子は結着させた状態が好ましく、連続加重式表面性測定機(例えば、スクラッチ試験器)で0.1g以上、好ましくは1g以上の耐性を有する状態が好ましい。
本発明でいう多孔質とは、多孔質電極を配置し、対向電極間に電位差を与え、銀の溶解析出反応を生じさせることが可能で、イオン種が多孔質電極内を移動可能な貫通状態を言う。
〔電子絶縁層〕
本発明の表示素子においては、電気絶縁層を設けることができる。
本発明に適用可能な電子絶縁層は、イオン電導性、電子絶縁性を合わせて有する層であればよく、例えば、極性基を有する高分子や塩をフィルム状にした固体電解質膜、電子絶縁性の高い多孔質膜とその空隙に電解質を担持する擬固体電解質膜、空隙を有する高分子多孔質膜、含ケイ素化合物の様な比誘電率が低い無機材料の多孔質体、等が挙げられる。
多孔質膜の形成方法としては、燒結法(融着法)(高分子微粒子や無機粒子をバインダ等を添加して部分的に融着させ粒子間に生じた孔を利用する)、抽出法(溶剤に可溶な有機物又は無機物類と溶剤に溶解しないバインダ等で構成層を形成した後に、溶剤で有機物又は無機物類を溶解させ細孔を得る)、高分子重合体等を加熱や脱気するなどして発泡させる発泡法、良溶媒と貧溶媒を操作して高分子類の混合物を相分離させる相転換法、各種放射線を輻射して細孔を形成させる放射線照射法等の公知の形成方法を用いることができる。具体的には、特開平10−30181号、特開2003−107626号、特公平7−95403号、特許第2635715号、同第2849523号、同第2987474号、同第3066426号、同第3464513号、同第3483644号、同第3535942号、同第3062203号等に記載の電子絶縁層を挙げることができる。
〔その他の添加剤〕
本発明の表示素子の構成層には、保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロスオーバー光カット層、バッキング層等の補助層を挙げることができ、これらの補助層中には、各種の化学増感剤、貴金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を、必要に応じて含有させることができる。
上述したこれらの添加剤は、より詳しくは、リサーチディスクロージャー(以下、RDと略す)第176巻Item/17643(1978年12月)、同184巻Item/18431(1979年8月)、同187巻Item/18716(1979年11月)及び同308巻Item/308119(1989年12月)に記載されている。
これら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている化合物種類と記載箇所を以下に掲載した。
添加剤 RD17643 RD18716 RD308119
頁 分類 頁 分類 頁 分類
化学増感剤 23 III 648右上 96 III
増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV
減感色素 23 IV 998 IV
染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII
現像促進剤 29 XXI 648右上
カブリ抑制剤・安定剤
24 IV 649右上 1006〜7 VI
増白剤 24 V 998 V
硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X
界面活性剤 26〜7 XI 650右 1005〜6 XI
帯電防止剤 27 XII 650右 1006〜7 XIII
可塑剤 27 XII 650右 1006 XII
スベリ剤 27 XII
マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI
バインダー 26 XXII 1003〜4 IX
支持体 28 XVII 1009 XVII
〔層構成〕
本発明の表示素子の対向電極間の構成層について、更に説明する。
本発明の表示素子に係る構成層として、正孔輸送材料を含む構成層を設けることができる。正孔輸送材料として、例えば、芳香族アミン類、トリフェニレン誘導体類、オリゴチオフェン化合物、ポリピロール類、ポリアセチレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリトルイジン誘導体、CuI、CuSCN、CuInSe2、Cu(In,Ga)Se、CuGaSe2、Cu2O、CuS、CuGaS2、CuInS2、CuAlSe2、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi23、MoO2、Cr23等を挙げることができる。
〔基板〕
本発明で用いることのできる基板としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアセタール類、ポリスチレン等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは、例えば、特開昭62−117708号、特開平1−46912、同1−178505号の各公報に記載されている方法により得ることができる。更に、ステンレス等の金属製基盤や、バライタ紙、及びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチックフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−253195号(29〜31頁)に支持体として記載されたものが挙げられる。RDNo.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄及び同No.307105の879頁に記載されたものも好ましく使用できる。これらの支持体には、米国特許第4,141,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。また、これらの支持体表面を支持体と他の構成層との接着の向上を目的に表面処理を行っても良い。本発明では、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理を表面処理として用いることができる。更に公知技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることもできる。更にRDNo.308119の1009頁やプロダクト・ライセシング・インデックス、第92巻P108の「Supports」の項に記載されているものが挙げられる。その他に、ガラス基板や、ガラスを練りこんだエポキシ樹脂を用いることができる。
〔表示素子のその他の構成要素〕
本発明の表示素子には、必要に応じて、シール剤、柱状構造物、スペーサー粒子を用いることができる。
シール剤は外に漏れないように封入するためのものであり封止剤とも呼ばれ、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エン−チオール系樹脂、シリコーン系樹脂、変性ポリマー樹脂等の、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型、嫌気硬化型等の硬化タイプを用いることができる。
柱状構造物は、基板間の強い自己保持性(強度)を付与し、例えば、格子配列等の所定のパターンに一定の間隔で配列された、円柱状体、四角柱状体、楕円柱状体、台形柱状体等の柱状構造物を挙げることができる。また、所定間隔で配置されたストライプ状のものでもよい。この柱状構造物はランダムな配列ではなく、等間隔な配列、間隔が徐々に変化する配列、所定の配置パターンが一定の周期で繰り返される配列等、基板の間隔を適切に保持でき、且つ、画像表示を妨げないように考慮された配列であることが好ましい。柱状構造物は表示素子の表示領域に占める面積の割合が1〜40%であれば、表示素子として実用上十分な強度が得られる。
一対の基板間には、該基板間のギャップを均一に保持するためのスペーサーが設けられていてもよい。このスペーサーとしては、樹脂製または無機酸化物製の球体を例示できる。また、表面に熱可塑性の樹脂がコーティングしてある固着スペーサーも好適に用いられる。基板間のギャップを均一に保持するために柱状構造物のみを設けてもよいが、スペーサー及び柱状構造物をいずれも設けてもよいし、柱状構造物に代えて、スペーサーのみをスペース保持部材として使用してもよい。スペーサーの直径は柱状構造物を形成する場合はその高さ以下、好ましくは当該高さに等しい。柱状構造物を形成しない場合はスペーサーの直径がセルギャップの厚みに相当する。
〔スクリーン印刷〕
本発明においては、シール剤、柱状構造物、電極パターン等をスクリーン印刷法で形成することもできる。スクリーン印刷法は、所定のパターンが形成されたスクリーンを基板の電極面上に被せ、スクリーン上に印刷材料(柱状構造物形成のための組成物、例えば、光硬化性樹脂など)を載せる。そして、スキージを所定の圧力、角度、速度で移動させる。これによって、印刷材料がスクリーンのパターンを介して該基板上に転写される。次に、転写された材料を加熱硬化、乾燥させる。スクリーン印刷法で柱状構造物を形成する場合、樹脂材料は光硬化性樹脂に限られず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂も使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニールピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂等が挙げられる。樹脂材料は樹脂を適当な溶剤に溶解するなどしてペースト状にして用いることが望ましい。
以上のようにして柱状構造物等を基板上に形成した後は、所望によりスペーサーを少なくとも一方の基板上に付与し、一対の基板を電極形成面を対向させて重ね合わせ、空セルを形成する。重ね合わせた一対の基板を両側から加圧しながら加熱することにより、貼り合わせて、表示セルが得られる。表示素子とするには、基板間に電解質組成物を真空注入法等によって注入すればよい。あるいは、基板を貼り合わせる際に、一方の基板に電解質組成物を滴下しておき、基板の貼り合わせと同時に液晶組成物を封入するようにしてもよい。
〔表示素子駆動方法〕
本発明の表示素子においては、析出過電圧以上の電圧印加で黒化銀を析出させ、析出過電圧以下の電圧印加で黒化銀の析出を継続させる駆動操作を行なうことが好ましい。この駆動操作を行なうことにより、書き込みエネルギーの低下や、駆動回路負荷の低減や、画面としての書き込み速度を向上させることができる。一般に電気化学分野の電極反応において過電圧が存在することは公知である。例えば、過電圧については「電子移動の化学−電気化学入門」(1996年 朝倉書店刊)の121ページに詳しい解説がある。本発明の表示素子も電極と電解質中の銀との電極反応と見なすことができるので、銀溶解析出においても過電圧が存在することは容易に理解できる。過電圧の大きさは交換電流密度が支配するので、本発明のように黒化銀が生成した後に析出過電圧以下の電圧印加で黒化銀の析出を継続できるということは、黒化銀表面の方が余分な電気エネルギーが少なく容易に電子注入が行なえると推定される。
本発明の表示素子の駆動操作は、単純マトリックス駆動であっても、アクティブマトリック駆動であってもよい。本発明でいう単純マトリックス駆動とは、複数の正極を含む正極ラインと複数の負極を含む負極ラインとが対向する形で互いのラインが垂直方向に交差した回路に、順次電流を印加する駆動方法のことを言う。単純マトリックス駆動を用いることにより、回路構成や駆動ICを簡略化でき安価に製造できるメリットがある。アクティブマトリックス駆動は、走査線、データライン、電流供給ラインが碁盤目状に形成され、各碁盤目に設けられたTFT回路により駆動させる方式である。画素毎にスイッチングが行えるので、階調やメモリー機能などのメリットがあり、例えば、特開2004−29327号の図5に記載されている回路を用いることができる。
〔商品適用〕
本発明の表示素子は、電子書籍分野、IDカード関連分野、公共関連分野、交通関連分野、放送関連分野、決済関連分野、流通物流関連分野等の用いることができる。具体的には、ドア用のキー、学生証、社員証、各種会員カード、コンビニストアー用カード、デパート用カード、自動販売機用カード、ガソリンステーション用カード、地下鉄や鉄道用のカード、バスカード、キャッシュカード、クレジットカード、ハイウェーカード、運転免許証、病院の診察カード、電子カルテ、健康保険証、住民基本台帳、パスポート、電子ブック等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《電解質液の調製》
(電解質液1の調製)
ジメチルスルホキシド2.5g中に、ヨウ化銀をジメチルスルホキシド1gに対して0.2mmol/g相当となる量添加し、更に2−メルカプトベンズイミダゾール(MBIと略す)をヨウ化銀に対してモル比で等量加えて完全に溶解して、電解質液1を得た。
(電解質液2の調製)
ジメチルスルホキシド2.5g中に、トシル酸銀をジメチルスルホキシドに対して0.2mmol/g相当となる量添加し、更に、例示化合物1−12をヨウ化銀に対してモル比で等量加えて完全に溶解して、電解質液2を得た。
(電解質液3の調製)
上記電解質液2の調製において、ジメチルスルホキシドを同量のプロピレンカーボネートに変更した以外は同様にして、電解質液3を得た。
(電解質液4の調製)
上記電解質液3の調製において、プロピレンカーボネートに対するトシル酸銀の添加量を0.2mmol/g相当量から0.15mmol/g相当量に変更した以外は同様にして、電解質液4を得た。
(電解質液5の調製)
例示化合物L−1の2.5g中に、トシル酸銀を例示化合物L−1に対して0.15mmol/g相当となる量添加し、更に、例示化合物1−12をトシル酸銀に対してモル比で5倍量加えて完全に溶解して、電解質液5を得た。
(電解質液6の調製)
上記電解質液5の調製において、例示化合物L−1に対するトシル酸銀の添加量を0.15mmol/gから0.2mmol/g相当量に変更した以外は同様にして、電解質液6を得た。
(電解質液7の調製)
上記電解質液5の調製において、例示化合物L−1に対するトシル酸銀の添加量を0.15mmol/gから0.3mmol/g相当量に変更した以外は同様にして、電解質液7を得た。
(電解質液8の調製)
上記電解質液5の調製において、例示化合物L−1に対するトシル酸銀の添加量を0.15mmol/gから0.6mmol/g相当量に変更した以外は同様にして、電解質液8を得た。
(電解質液9の調製)
例示化合物L−1の2.5g中に、トシル酸銀を化合物L−1に対して0.3mmol/g相当量となる量添加し、更に、例示化合物1−12をトシル酸銀に対してモル比で2.5倍量と例示化合物1−18をトシル酸銀に対してモル比で2.5倍量を加えて完全に溶解して、電解質液9を得た。
(電解質液10の調製)
上記電解質液9の調製において、例示化合物1−18を、同量の例示化合物2−1に変更した以外は同様にして、電解質液10を得た。
(電解質液11の調製)
上記電解質液7の調製において、例示化合物1−12のトシル酸銀に対するモル比を5倍量から等量に変更した以外は同様にして、電解質液11を得た。
(電解質液12の調製)
上記電解質液7の調製において、例示化合物1−12のトシル酸銀に対するモル比を5倍量から2倍量に変更した以外は同様にして、電解質液12を得た。
(電解質液13の調製)
上記電解質液7の調製において、例示化合物1−12のトシル酸銀に対するモル比を5倍量から10倍量に変更した以外は同様にして、電解質液13を得た。
(電解質液14の調製)
上記電解質液7の調製において、例示化合物1−12のトシル酸銀に対するモル比を5倍量から15倍量に変更した以外は同様にして、電解質液14を得た。
(電解質液15の調製)
上記電解質液7の調製において、例示化合物L−1を同量の例示化合物L−2に変更した以外は同様にして、電解質液15を得た。
《電極の作製》
(電極1の作製)
厚さ1.5mmで2cm×4cmのガラス基板上に、ITO膜を公知の方法に従って形成して、透明電極(電極1)を得た。
(電極2の作製)
厚さ1.5mmで2cm×4cmのガラス基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μmの銀−パラジウム電極(電極2)を形成して、電極2を得た。
(電極3の作製)
周辺部を、平均粒子径が40μmのガラス製球形ビーズを体積分率として10%含むオレフィン系封止剤で縁取りした電極2の上に、ポリビニルアルコール(平均重合度3500、けん化度87%)2質量%を含むイソプロパノール溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機で分散させた混和液を100μm塗布し、その後15℃で30分間乾燥して溶媒を蒸発させた後、45℃の雰囲気中で1時間乾燥させて、電極3を作製した。
なお、表1に略称で記載の銀塩溶剤、有機溶媒の詳細は、以下の通りである。
MBI:2−メルカプトベンズイミダゾール
DMSO:ジメチルスルホキシド
PC:プロピレンカーボネート
《表示素子の作製》
〔表示素子1の作製〕
電極3と電極1を貼り合わせた後、加熱押圧して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をエポキシ系の紫外線硬化樹脂にて封止し、表示素子1を作製した。
〔表示素子2〜15の作製〕
上記表示素子1の作製において、電解液1をそれぞれ電解液2〜15に変更した以外は同様にして、表示素子2〜15を作製した。
《表示素子の評価》
〔白表示時の反射率の評価〕
上記で作製した各表示素子に1.5Vの電圧を3秒間印加して白色を表示させ、550nmでの反射率をコニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−3700dで測定した。測定した反射率をRW(%)とし、このRW(%)を白表示時の反射率の指標とした。
〔表示速度の評価〕
上記で作製した各表示素子に1.5Vの電圧を1.5秒間印加して白色を表示させた後に、−1.5Vの電圧を0.5秒間印加させてグレーを表示させ、550nmでの反射率をコニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−3700dで測定した。測定した反射率(%)をRGlayとし、RGlay(%)を表示速度の指標とした。ここでは、RGlay(%)が低いほど表示速度が高いとする。
〔保存安定性の評価〕
上記で作製した各表示素子を、1)−20℃で1.5時間の保存と、2)80℃で2.5時間の保存を20回繰り返した後、常温で1時間放置し、上述の表示速度の評価と同様にして、保存前後での反射率をコニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−3700dで測定し、保存前後での反射率の差ΔRGlay(%)を測定し、このΔRGlay(%)を保存安定性の指標とした。ここでは、ΔRGlay(%)が小さいほど保存安定性に優れていると判定した。
以上により得られた結果を、表1に示す。
表1に記載の結果より明らかなように、電解質液にハロゲン化合物を有する表示素子1は、白表示時の反射率が低く、銀イオンの濃度が本発明の範囲外である表示素子4及び5は表示速度が遅いことが分かる。また、銀イオンの濃度を本発明の範囲内にすると表示速度が大幅な向上するが、本発明の誘電率が30〜50である環状カルボン酸エステル系化合物を有機溶媒に用いていない表示素子3は低温・高温の繰返しの温度変化によって、表示速度が大きく低下していることが分かる。
これに対し、本発明で規定する銀イオン濃度条件を満たし、かつ本発明で規定する誘電率を有する環状カルボン酸エステルを含有し、かつハロゲンイオン濃度が本発明の条件を満たしている表示素子は、表示速度が速く、かつ低温・高温の繰返しの温度変化によっても表示速度の低下が少ないことが分かる。
特に、本発明の効果は、電解質を構成する有機溶媒に対する銀または銀を化学構造中に含む化合物の濃度が0.25〜0.45mmol/gの範囲で、かつメルカプト系化合物またはチオエーテル系化合物の総モル数が銀または銀を化学構造中に含む化合物の総モル数に対して2〜10の範囲にあり、かつメルカプト系化合物を少なくとも2種含有している構成、あるいはメルカプト系化合物とチオエーテル系化合物を併用したときに、効果がさらに高まることが分かる。

Claims (10)

  1. 対向電極間に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を含有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子において、該電解質が、下記a〜cの条件を満たしていることを特徴とする表示素子。
    a.誘電率が30以上、50以下の環状カルボン酸エステルを有機溶媒として含有。
    b.下記式(1)で規定する条件を満たしている。
    式(1) 0<[x]/[Ag]≦0.1
    ここで、[x]はハロゲンイオンまたはハロゲン分子のハロゲン原子の総モル濃度(モル/kg)
    [Ag]は銀または銀を化学構造中に含む化合物のモル濃度(モル/kg)
    c.有機溶媒に対する銀または銀を化学構造中に含む化合物の濃度が、0.2mmol/g以上、0.5mmol/g以下である。
  2. 前記電解質を構成する有機溶媒に対する銀または銀を化学構造中に含む化合物の濃度が、0.25mmol/g以上、0.45mmol/g以下であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表示素子。
  3. 前記電解質を構成する有機溶媒の沸点が、180℃以上、250℃以下であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の表示素子。
  4. 前記電解質が、メルカプト系化合物またはチオエーテル系化合物を含有していることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の表示素子。
  5. 前記メルカプト系化合物が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の表示素子。
    〔式中、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表し、Zは含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR1は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。〕
  6. 前記チオエーテル系化合物が、下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の表示素子。
    一般式(2)
    2−S−R3
    〔式中、R2、R3は各々アルキル基、アリール基または複素環基を表し、それぞれ同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して環を形成してもよい。〕
  7. 前記メルカプト系化合物及びチオエーテル系化合物の総モル数が、前記銀または銀を化学構造中に含む化合物の総モル数の2倍以上、10倍以下であることを特徴とする請求の範囲第4項〜第6項のいずれか1項に記載の表示素子。
  8. 前記メルカプト系化合物を2種以上含有していることを特徴とする請求の範囲第4項〜第7項のいずれか1項に記載の表示素子。
  9. 前記メルカプト系化合物が、メルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物であることを特徴とする請求の範囲第4項〜第8項のいずれか1項に記載の表示素子。
  10. 前記メルカプト系化合物及び前記チオエーテル系化合物を、それぞれ1種以上含有していることを特徴とする請求の範囲第4項〜第9項のいずれか1項に記載の表示素子。
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