JP4998323B2 - 内燃機関システムおよび内燃機関の制御方法 - Google Patents

内燃機関システムおよび内燃機関の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、気筒内への空気の流入を遮断する吸気弁を有する内燃機関システムに関するものである。
従来、始動時における異常燃焼の発生防止等を目的として、内燃機関の吸気弁の開弁時期あるいは閉弁時期を運転条件に応じて制御するシステムが開発されている。
例えば、特許文献1には、内燃機関の始動時に機関温度に応じて吸気弁の閉弁時期を変更するシステムが開示されている。このシステムでは、機関温度が高くなるほど吸気弁の閉弁時期を遅角側に制御し、これにより機関の有効圧縮比を低下させることで、始動時における自着火等の異常燃焼を防止している。ここで、前記特許文献1には、内燃機関の停止状態における吸気弁の閉弁時期が、クランクシャフトに連結される部分に取り付けられた中間ロック機構によって中間位置に保持された第1実施例と、前記閉弁時期が最遅角であって気筒内への空気の導入量が小さくなる時期に設定された第2実施例とが開示されている。
特開2007−113440号公報
前記従来の方法の第1実施例では、前記中間ロック機構が機関の回転に対して抵抗となるため始動性が悪化するおそれがある。一方、前記第2実施例では、前記吸気弁の閉弁時期が最遅角に設定されているため、始動時に気筒内に十分な空気が導入されず始動性が悪化するおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑み、簡単な構成で始動性を向上させることのできる内燃機関システムの提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、往復移動するピストンを収容するとともに燃焼室を形成する気筒と、前記ピストンに連結されるクランクシャフトと、前記クランクシャフトに同期して回転するカムシャフトと、前記気筒内へ導入される空気が通過する吸気通路と、前記カムシャフトの回転に応じて往復動して前記吸気通路から前記気筒内への空気の流入を遮断する吸気弁とを有する内燃機関と、動力が供給されることで前記カムシャフトの前記クランクシャフトに対する回転位相を変更して前記吸気弁の閉弁時期を変更するカム位相可変機構と、前記カム位相可変機構へ供給される動力を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記内燃機関の始動直後に前記カム位相可変機構へ供給される動力を増大し、前記カム位相可変機構は、前記動力が遮断されている状態にて、前記カムシャフトの前記クランクシャフトに対する回転位相を、前記吸気弁の閉弁時期が前記内燃機関の始動時における前記気筒内への空気の導入量が最大となる時期に対応する位相とし、供給される動力の増大に伴って前記吸気弁の閉弁時期を前記気筒内への空気の導入量が減少する方向に変更することを特徴とする内燃機関システムを提供する(請求項1)。
なお、本発明において、始動時とは、スターターモータ等の始動手段の駆動している期間を指し、始動直後とは、前記始動手段の駆動が終了した直後であって回転数がある程度上昇している状態を指す。
本発明の内燃機関システムによれば、前記カムシャフト位相可変機構への動力が遮断される内燃機関の停止状態において、前記吸気弁の閉弁時期が前記気筒内への空気の導入量が最大となる時期に設定されており、前記停止後に内燃機関を始動させる際に、前記気筒内への空気の導入量を十分に確保することができる。これにより、カムシャフト位相可変機構への動力を遮断したままで、内燃機関を回転させることが可能となる。すなわち、内燃機関の回転抵抗が大きい低温時において、気筒空気量を十分確保して出力トルクを向上しながら、スターターモータ等の始動手段により内燃機関を回転させるための動力すなわちクランキングさせるための動力を十分に確保することが可能となり、特に低温時の内燃機関の始動性が向上する。
また、内燃機関の始動直後に前記気筒内への空気の導入量が減少されるので、この始動直後において気筒内の空気量が増加しすぎるひいては気筒内の温度が高くなりすぎるのが抑制される。すなわち、この構成では、始動時に十分な空気量を確保しつつ、始動直後における気筒内の温度上昇に伴う自着火の発生を抑制することができる。
前記カム位相可変機構に供給される動力としては、例えば電力が挙げられる(請求項2)。
また、本発明において、前記カム位相可変機構への動力が遮断された状態における前記吸気弁の閉弁時期が、当該カム位相可変機構により変更される吸気弁の閉弁時期の可変範囲うち最進角時期であることが好ましい(請求項3)。
このようにすれば、従来のシステムのように前記吸気弁を中間位置で保持するための中間保持機構等を設けることなく、前記吸気弁を容易に前記空気の導入量が最大となる時期に設定することができる。このことは、内燃機関の回転抵抗を低減し、始動性をより向上させる。
また、前記制御手段が、前記内燃機関の始動時に前記カム位相可変機構への動力供給を遮断するよう構成されているのが好ましい(請求項4)。
このようにすれば、始動時に制御手段に動力が供給されることに伴いスターターモータ等の始動手段へ供給される動力が減少されるといった事態を回避することができ、始動性を高めることができる。
ここで、前記内燃機関の気筒の幾何学的圧縮比が13以上となるような高圧縮比の内燃機関では、圧縮に要する仕事量が大きく始動性のさらなる向上が求められている。そのため、このような高圧縮比の内燃機関に前記内燃機関の制御システムを適用すれば効果的である(請求項5)。
また、本発明は、往復移動するピストンを収容するとともに燃焼室を形成する気筒と、前記気筒内へ導入される空気が通過する吸気通路と、前記吸気通路から前記気筒内への空気の流入を遮断する吸気弁とを有する内燃機関の制御方法であって、前記内燃機関の停止状態にて、前記吸気弁の閉弁時期を、前記内燃機関の始動時における前記気筒内への空気の導入量が最大となる時期に制御するステップと内燃機関の始動時において、前記内燃機関の温度が予め設定された基準温度よりも高い場合は、基準温度より低い場合に比べて、前記吸気弁の閉弁時期を、前記気筒内への空気の導入量が小さくなる時期に制御するとともに、前記燃焼室内での燃焼が実施されてない状態で前記内燃機関を予め設定された所定回数回転させた後、前記燃焼室内での燃焼を開始させるステップと、前記内燃機関の始動直後には、前記吸気弁の閉弁時期を、前記気筒内への空気の導入量が始動時よりも小さくなる時期に制御するステップとを含むことを特徴とする内燃機関の制御方法を提供する(請求項6)。
この方法によれば、内燃機関の停止状態において、前記気筒内への空気の導入量が最大となるように前記吸気弁の閉弁時期が設定されるので、始動時に十分な空気量を確保できるとともに、内燃機関の始動直後には前記気筒内への空気の導入量が減少されるので、始動直後における気筒内の温度の過上昇に伴う自着火の発生を抑制することができる。
また、内燃機関の温度が前記基準温度よりも高く、気筒内の温度が高くなりやすい状態でのエンジン始動時には、気筒内への空気の導入量が小さく抑えられるので、気筒内の温度上昇に伴う自着火の発生を抑制することができる。
さらに、前記内燃機関の始動時において前記内燃機関の温度が前記基準温度よりも高い場合は、内燃機関を予め設定された所定回数回転させた後、前記燃焼室内での燃焼を開始させるので、自着火等が生じやすい内燃機関の温度が高い状態において、前記吸気弁の閉弁時期が十分な応答性で変更されず始動直後における気筒内への空気の導入量が十分に抑制されない場合であっても、自着火等の異常燃焼が生じるのがより確実に抑制される。すなわち、この方法によれば、吸気弁の閉弁時期の変更速度を高めることなく異常燃焼をより確実に抑制することができる。
また、前記方法において、前記吸気弁の閉弁時期を変更する具体的方法としては、例えば、動力が供給されることで、前記ピストンに連結されるクランクシャフトに同期回転して前記吸気弁を往復動させるカムシャフトの前記クランクシャフトに対する回転位相を変更して、前記吸気弁の閉弁時期を変更するカム位相可変機構を用いる方法が挙げられる。そして、このカム位相可変機構を用いた態様では、前記内燃機関の始動時において、前記内燃機関の温度が予め設定された基準温度以下である場合は、前記カム位相可変機構への動力を遮断するのが好ましい(請求項7)。
このようにすれば、スターターモータ等の始動手段へ供給される動力が減少されるといった事態を回避することができ、始動性を高めることができる。
また、前記方法において、前記吸気通路の流路面積を変更可能な流路面積変更手段を用い、前記内燃機関の始動直後に、前記流路面積変更手段により前記吸気通路の流路面積を拡大させるのが好ましい(請求項8)。
このようにすれば、吸気通路内の圧力が高められてポンプ損失が低減するので始動後の機関回転が安定するとともに機関効率が向上する。
以上のように、本発明によれば、簡単な構成で始動性を向上させることのできる内燃機関システムを提供することができる。
本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明が適用されるエンジンシステムの全体構造を概略的に示したものである。このエンジンシステムは、エンジン本体(内燃機関)1と、このエンジン本体1に付随する様々なアクチュエーターを制御するためのエンジン制御器(制御手段)100とを有している。
前記エンジン本体1は、自動車等の車両に搭載される4サイクルの火花点火式内燃機関であって、前記車両を推進すべく、その出力軸は変速機を介して駆動輪に連結されている。このエンジン本体1は、シリンダーブロック12とその上に載置されるシリンダヘッド13とを備えている。このシリンダーブロック12とシリンダヘッド13との内部には複数のシリンダ(気筒)11が形成されている。これらシリンダ11の数は特に限定されるものではないが、例えば4つのシリンダ11が形成されている。また、前記シリンダーブロック11には、ジャーナル、ベアリングなどによってクランクシャフト14が回転自在に支持されている。
前記各シリンダ11内にはピストン15がそれぞれ摺動自在に嵌挿されており、各ピストン15の上方にはそれぞれ燃焼室17が区画されている。
ここで、本実施形態では、前記ピストン15が上死点に位置するときの燃焼室17の容積と、ピストン15が下死点に位置するときの燃焼室17の容積との比であるエンジン本体1の幾何学的圧縮比がほぼ14に設定されている。もちろん、この幾何学的圧縮比の値は14に限らない。例えば、機関効率の向上といった観点からは前記幾何学的圧縮比はより高い方が好ましい。しかしながら、幾何学的圧縮比を高くしていくと、圧縮行程において気筒内の温度が高くなりすぎてしまい予期せぬタイミングで自着火が生じる可能性が高くなる。そのため、前記エンジン本体1の幾何学的圧縮比としては13以上16以下が好ましい。
前記シリンダヘッド13には、各燃焼室17に連通する2つの吸気ポート18と2つの排気ポート19とが形成されている。また、前記シリンダヘッド13には、各吸気ポート18をそれぞれ前記燃焼室17から遮断するための吸気バルブ(吸気弁)21と、各排気ポート19をそれぞれ前記燃焼室17から遮断するための排気バルブ(排気弁)22とが設けられている。前記吸気バルブ21は後述する吸気弁駆動機構30により駆動されることで、所定のタイミングで各吸気ポート18を開閉する。一方、前記排気バルブ22は後述する排気弁駆動機構40により駆動されることで、前記各排気ポート19を開閉する。
前記吸気弁駆動機構30および前記排気弁駆動機構40は、それぞれ吸気カムシャフト31と排気カムシャフト41とを有している。この吸気カムシャフト31および排気カムシャフト41は、周知のチェーン/スプロケット機構等の動力伝達機構を介してクランクシャフト14に連結されている。前記動力伝達機構は、前記クランクシャフト14が2回転する間に、カムシャフト31,41が1回転するように構成されている。
また、前記吸気弁駆動機構30には、前記動力伝達機構と前記吸気カムシャフト31との間に吸気カムシャフト位相可変機構(カム位相可変機構)32が設けられている。この吸気カムシャフト位相可変機構32は、吸気バルブ21のバルブタイミングを変更するためのものであり、前記吸気カムシャフト31と同軸に配置されてクランクシャフト14により直接駆動される被駆動軸と吸気カムシャフト31との間の位相差を変更することで、前記クランクシャフト14と前記吸気カムシャフト31との間の位相差を変更する。これにより、吸気バルブ21の開弁期間及びリフト量すなわちバルブ・プロファイルは一定に保ったまま、吸気バルブ21の開タイミング(開弁時期)と閉タイミング(閉弁時期)IVCとが変更される。この吸気カムシャフト位相可変機構32の具体的構成は特に限定されるものではないが、例えば、図2〜図4に示すような電磁式のものを用いるのが好ましい。
図2は、前記カムシャフト位相可変機構32の概略断面図である。吸気カムシャフト位相可変機構32は、電磁式であり、図3に示す遊星歯車装置33および図4に示す電磁アクチュエーター34などを備えている。前記遊星歯車装置33は、吸気カムシャフト31およびスプロケット31aの間で回転を伝達するものであり、リングギヤ33a、3つのプラネタリピニオンギヤ33b、サンギヤ33cおよびプラネタリキャリア33dを備えている。
前記リングギヤ33aは、前記電磁アクチュエーター34の後述するアウタケーシング35に連結されており、このアウタケーシング35と同軸かつ一体に回転する。また、前記サンギヤ33cは、前記吸気カムシャフト31の先端部に取り付けられており、この吸気カムシャフト31と同軸かつ一体に回転する。また、前記プラネタリキャリア33dは、ほぼ三角形に形成され、それらの3つの角部にシャフト33eがそれぞれ突設されている。このプラネタリキャリア33dは、これらのシャフト33eを介して前記スプロケット31aに連結されており、このスプロケット31aと同軸かつ一体に回転する。また、各プラネタリピニオンギヤ33bは、前記プラネタリキャリア33dの各シャフト33eに回転自在に支持され、前記サンギヤ33cと前記リングギヤ33aの間に配置され、これらと常に噛み合っている。
前記電磁アクチュエーター34は、アウタケーシング35、コア36、電磁石37およびリターンスプリング38を備えている。前記アウタケーシング35は、中空であり、その内部に前記コア36が相対的に回動自在に設けられている。前記コア36は、断面円形の基部36aと、これから放射状に延びる2つのアーム36b,36bを備えている。このコア36は、その基部36aが前記プラネタリキャリア33dに取り付けられており、このプラネタリキャリア33dと同軸かつ一体に回転する。また、前記アウタケーシング35の内周面には、最進角位置および最遅角位置の一対のストッパ35a,35bを1組として、計2組のストッパ35a,35bが互いに間隔を存して設けられている。
前記一対のストッパ35a,35b間には前記コア36の各アーム36bが配置されており、コア36は、前記アーム34bが最進角位置ストッパ35aに当接し、係止される最進角位置(図4に実線で示す位置)と、最遅角位置ストッパ35bに当接し、係止される最遅角位置(図4に2点鎖線で示す位置)との間で、前記アウタケーシング35に対して相対的に回動可能に構成されている。
前記リターンスプリング38は、圧縮された状態で、前記最遅角位置ストッパ35bの一つと、これと対向するアーム36bとの間に掛け渡されており、このリターンスプリング38の付勢力により、前記アーム36bは最進角位置ストッパ35a側に付勢されている。
前記電磁石37は、前記リターンスプリング38と反対側の最遅角位置ストッパ35bに取り付けられており、この最遅角位置ストッパ35bの、アーム36bと対向する側の端部に面一の状態で設けられている。この電磁石37は、オルタネーター、バッテリ等を含む自動車の電源システムに接続されており、後述するエンジン制御器100で算出された吸気バルブ21のバルブタイミングに基づいて励磁され、その電磁力により、前記対向するアーム36bを、前記リターンスプリング38の付勢力に抗しながら吸引して前記最遅角位置ストッパ35b側に回動させる。
以上のように構成された吸気カムシャフト位相可変機構32では、バッテリ等からこの吸気カムシャフト位相可変機構32に電力が供給されておらず、前記電磁アクチュエーター34の電磁石37が励磁されていないときには、前記コア36は、前記リターンスプリング38の付勢力により、そのアーム36bが最進角位置ストッパ35aに当接する最進角位置に保持される。すなわち、吸気カムシャフト位相可変機構32に電力が供給されていないときには、前記吸気バルブ21のバルブタイミングは、最進角時期に保持される。そして、吸気カムシャフト位相可変機構32に電力が供給されて、前記電磁石37が励磁されると、前記コア36が前記リターンスプリング38の付勢力に抗して回動することで、前記吸気バルブ21のバルブタイミングは遅角側に制御される。本実施形態では、前記吸気バルブ21の開弁期間は一定に保たれており、吸気バルブ21の開タイミング(開弁時期)と閉タイミング(閉弁時期)IVCとは一体に変更される。前記吸気カムシャフト31の位相角は、カム位相センサ39により検出され、その信号θVCT_Aはエンジン制御
手段100に送信される。
また、本実施形態では、前記最進角時期における吸気バルブ21の閉タイミングIVCが、図5に示すような、始動時においてシリンダ11内に導入される空気量(空気充填量CE)が最大となる始動時空気量最大時期θmaxと一致するように設定されており、前記吸気カムシャフト位相可変機構32に電力が供給されていない状態において、吸気バルブ21の閉タイミングIVCは前記始動時空気量最大時期θmaxとなる。そのため、本エンジン本体1では、エンジン本体1が始動され前記吸気カムシャフト位相可変機構32への電力供給が開始された時点で、前記空気充填量CEを最大量とすることができ、始動性が確保される。
再び図1を参照すると、前記吸気ポート18は、吸気マニホールド55を介してサージタンク55aに連通している。このサージタンク55aの上流の吸気通路にはスロットルボデー56が設けられている。このスロットルボデー56の内部には、外部から前記サージタンク55aに向かう吸気流量を調整するためのスロットル弁57(流路面積変更手段)が枢動自在に設けられている。このスロットル弁57は、前記吸気通路の開口面積すなわち流路面積を変更して吸気流量を変更するとともに、スロットル弁57の下流の吸気通路内の圧力を変更することが出来る。このスロットル弁57は、スロットルアクチュエーター58により駆動される。このスロットルアクチュエーター58は、前記スロットル弁57の開度TVOが、後述するエンジン制御器100で算出された目標スロットル開度TVOとなるようにこのスロットル弁57を駆動する。ここで、請求項における吸気通路とは、このスロットル弁57下流の、前記吸気ポート18、吸気マニホールド55およびサージタンク55a全てを含む。本実施形態では、このスロットル弁57の開度と前記吸気バルブ21の閉タイミングIVCとを調整することで、前記シリンダ11内に充填される空気充填量CEを適切な値に制御する。
前記排気ポート19は、排気マニホールド60を介して排気管に連通している。この排気管には排ガス浄化システムが配置されている。この排ガス浄化システムの具体的構成は特に限定されるものではないが、例えば三元触媒、リーンNOx触媒、酸化触媒等の触媒コンバータ61を有するものが挙げられる。
前記吸気マニホールド55と前記排気マニホールド60とはEGRパイプ62によって連通しており、排ガスの一部が吸気側に循環するよう構成されている。前記EGRパイプ62には、このEGRパイプ62を通って吸気側に循環するEGRガスの流量を調整するためのEGRバルブ63が設けられる。このEGRバルブ63は、EGRバルブアクチュエータ64により駆動される。このEGRバルブアクチュエータ64は、前記EGRバルブ63の開度が後述するエンジン制御器100で算出されたEGR開度EGRopenとなるようにこのEGRバルブ63を駆動し、これにより前記EGRガスの流量を適切な値に調整する。
前記シリンダヘッド13には、先端が前記燃焼室17に臨むように点火プラグ51が取り付けられている。この点火プラグ51は、点火システム52により後述するエンジン制御器100で算出された点火時期の信号SAに基づいて通電されると、前記燃焼室17内に火花を発生させる。
また、前記シリンダヘッド13には、燃料を燃焼室17内に直接噴射するための燃料噴射弁53がその先端が前記燃焼室17に臨むように取り付けられている。より詳細には、この燃料噴射弁53は、その先端が、上下方向において前記2つの吸気ポート18の下方に位置するよう、かつ、水平方向において前記2つの吸気ポート18の中間に位置するように配置されている。この燃料噴射弁53は、その内部に設けられたソレノイドが、燃料システム54により後述するエンジン制御器100で算出された燃料噴射量FPの信号に基づいて所定期間だけ通電されることで、前記燃焼室17内に所定量の燃料を噴射する。
前記エンジン制御器100は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラであって、プログラムを実行するためのCPUと、RAMやROMからなりプログラム及びデータを格納するメモリと、各種信号の入出力を行なうI/Oバスとを備えている。
前記エンジン制御器100には、前記I/Oバスを介して、水温センサ77で検出されたエンジン冷却水の温度TENG、エアフローメーター71により検出された吸入空気量AF、吸気圧センサ72により検出された吸気マニホールド55内の空気圧力MAP、クランクアングルセンサ73により検出されたクランク角パルス信号、酸素濃度センサ74により検出された排ガスの酸素濃度EGO、アクセル開度センサ75により検出された自動車のドライバーによるアクセルペダルの踏み込み量α、車速センサ76により検出された車速VSPといった各種の信号が読み込まれる。また、このエンジン制御器100には、車両に設けられたイグニッションキースイッチ(IGキー)からのスタート信号が読み込まれる。
そして、このエンジン制御器100は、前記各入力情報に基づいて、シリンダ11内へ導入される空気量すなわちシリンダ11内の空気充填量CEや点火時期等が運転条件に応じて適切な値になるように、各種アクチュエーターに対する指令値を演算する。例えば、スロットル開度TVO、燃料噴射量FP、点火時期SA、吸気バルブタイミングθVCT、EGR開度EGRopen等の指令値を計算し、それらを、前記スロットルアクチュエーター58、燃料システム54、点火システム52、吸気カムシャフト位相可変機構32およびEGRバルブアクチュエータ64等に出力する。
前記エンジン制御器100における具体的な演算手順を図6のフローチャートを用いて説明する。
まず、前記水温センサ77等の各種信号を読み込む(ステップS1)。
次に、スターターモータが駆動中であるかどうかを判定する(ステップS2)。この判定がYESの場合すなわちスターターモータが駆動中である場合には、さらに始動継続フラグFSTARTが1であるかどうかを判定する(ステップS3)。この始動継続フラグFSTARTは、現在の始動状態が先の演算時から連続した始動状態であるかどうかを表すフラグであり、始動継続フラグFSTART=1とは現在の始動状態が先の演算時から継続した始動状態であることを表し、始動継続フラグFSTART=0とは始動時ではない状態あるいは現在の始動状態が先の演算時から継続した始動状態ではないことを表す。
前記ステップS3での判定がYESすなわち始動が継続している場合にはステップS7に進む。
一方、前記ステップS3での判定がNOすなわち始動が開始されたところである場合には、まず前記始動継続フラグFSTARTを1にセットする(ステップS4)。そして、前記エンジン冷却水の温度TENGに基づき、吸気バルブ21の閉タイミングIVCの目標値θVCT_Dを設定する(ステップS5)。具体的には、図7に示すように、エンジン冷却水の温度TENGがT1以下の場合には、前記目標値θVCT_Dを前記始動時空気量最大時期θmaxとし、エンジン冷却水の温度TENGがT2以上の場合には、前記目標値θVCT_Dを最遅角時期とし、エンジン冷却水の温度TENGがT1〜T2の場合には、前記目標値θVCT_Dを前記始動時空気量最大時期θmaxと最遅角時期との間でエンジン冷却水温度TENGの増加に比例して遅角する時期とする。前記T1は例えば30℃であり、前記T2は例えば80℃である。
ここで、吸気バルブ21の閉タイミングIVCが始動時空気量最大時期θmaxに制御されれば、シリンダ11内に十分な量の空気が導入されるので始動性が向上する。しかも、本エンジン本体1では、前述のように、吸気バルブ21の閉タイミングIVCは、前記吸気カムシャフト位相可変機構32に電力が供給されていない状態において前記始動時空気量最大時期θmaxに保持されている。そのため、吸気バルブ21の閉タイミングIVCを始動時空気量最大時期θmaxに制御する場合は、図7に示すように、前記吸気カムシャフト位相可変機構32へ電力を供給する必要がなく、スターターモータに供給される電力が十分に確保されることで始動性がより一層高められる。そこで、前記エンジン冷却水TENGが比較的低い条件(TENG≦T1)では、前述のように、前記吸気バルブ21の閉タイミングIVCの目標値θVCT_Dを始動時空気量最大時期θmaxとして、この吸気バルブ21の閉タイミングIVCを始動時空気量最大時期θmaxに制御することで、始動性を確保する。
一方、エンジン本体1の温度が高温である場合には、シリンダ11内に導入される空気量が多くなると、圧縮時のシリンダ11内の温度が高くなりすぎてしまい、自着火が生じるおそれがある。そこで、エンジン冷却水TENGが比較的高い条件(TENG>T1)では、前述のように、前記吸気バルブ21の閉タイミングIVCの目標値θVCT_Dを前記始動時空気量最大時期θmaxよりも遅角側とし、吸気バルブ21の閉タイミングIVCを遅角側に制御することで、シリンダ11内に導入される空気量を小さくして自着火の発生を抑制する。
次に、ステップS6にて、前記エンジン冷却水の温度TENGに基づき、始動開始後に燃料噴射を禁止するとともに燃焼室17内への火花の発生を禁止する時間である待ち時間tSTARTを算出する。具体的には、図8に示すように、エンジン冷却水の温度TENGがT1以下の場合には、前記待ち時間tSTARTを0とし、エンジン冷却水の温度TENGがT2以上の場合には、前記待ち時間tSTARTを所定の時間Ctとし、エンジン冷却水の温度TENGがT1〜T2の場合には、前記目標値θVCT_Dを前記所定の時間Ctと0の間でエンジン冷却水温度TENGの増加に比例する時間とする。
前述のように、エンジン冷却水TENGが比較的高い条件(TENG>T1)では、前記吸気バルブ21の閉タイミングIVCの目標値θVCT_Dを前記始動時空気量最大時期θmaxよりも遅角側とし、この閉タイミングIVCを遅角側に制御することで、シリンダ11内に導入される空気量を小さくして自着火の発生を抑制するようにしている。しかしながら、前記吸気カムシャフト位相可変機構32の種類によっては、応答性が十分でなく始動時にすぐさま前記吸気バルブ21の閉タイミングIVCを十分に遅角側に制御できず、シリンダ11内の空気量が過多となる場合がある。
そこで、本エンジン制御器100では、前記エンジン冷却水の温度TENGが前記T1より大きくなる運転条件において、始動開始から前記待ち時間tSTART経過後にはじめて燃焼室17内に燃料噴射を行うとともに燃焼室17内に火花を発生させることで、空気量過多の状態で燃焼が開始しないように、すなわち、自着火の発生がより確実に抑制されるようにする。このようにすれば、前記吸気バルブ21の駆動が遅れて始動開始時にシリンダ11内に過剰な空気が導入されたとしても、前記燃料噴射および点火が行われないことで、自着火の発生を回避することができる。
前記待ち時間tSTARTは、ステップS6において、演算の刻み時間△tに基づき演算のサイクル数に換算されて待ち時間カウンタCSTARTに代入される。
次に、前記待ち時間カウンタCSTARTが0より大きいかどうかを判定する(ステップS7)。この判定がYESの場合、すなわち、まだ待ち時間中であると判断された場合には、待ち時間カウンタCSTARTをディクリメントする(ステップS8)。そして、燃料噴射量FPをゼロに設定するとともに点火を禁止する(ステップS9)。一方、前記ステップS7での判定がNOの場合、すなわち、待ち時間のない運転条件であるあるいは待ち時間が終了したと判断された場合には、始動時に対応した燃料噴射量FPおよび点火時期SAを算出する。その後、ステップS11に進み、スロットル開度TVOの目標値である目標スロットル開度TVOを始動用目標値TVOSTARTに設定するとともに、ステップS12に進む。始動用スロットル開度目標値TVOSTARTは、エンジン温度TENGが低い程大きくなるように設定されている。
また、前記ステップS2の判定がNOの場合、すなわち、スターターモータが駆動中でない場合は、前記始動開始継続フラグFSTARTを0にリセットし(ステップS20)、通常運転時における燃料噴射量FP,点火時期SA、目標スロットル開度TVO、吸気バルブ21の閉タイミングIVCの目標値θVCT_Dを算出する(ステップS21)。
前記通常運転時における目標スロットル開度TVOは、前記始動用スロットル開度TVOSTARTよりも大きく設定されており、スロットル開度TVOは始動直後に開き側に制御される。このようにスロットル開度TVOが開き側に制御されるとポンプ損失が低減するので始動が安定する。また、通常運転における機関効率を向上させることができる。
また、通常運転時における前記吸気バルブ21の閉タイミングIVCは、前記始動時空気量最大時期θmaxよりも遅角側に設定されており、吸気バルブ21は始動直後に遅角側に制御される。始動後は、エンジンの回転数がある程度上昇しているとともに燃焼が開始されたことよりエンジン本体1の温度が上昇している。そこで、始動後は前記吸気バルブ21の閉タイミングIVCを遅角側に制御して空気充填量CEを小さくすることで自着火の発生を抑制する。
各目標値等が算出された後は、ステップS12に進み、算出された各値に基づき各アクチュエーターを駆動する。具体的には、信号θVCT_Dが吸気カムシャフト位相可変機構32に出力される。吸気カムシャフト31のクランクシャフト14に対する位相がθVCT_Dに対応した値となるように、この吸気カムシャフト位相可変機構32が動作する。信号TVOはスロットルアクチュエーター58に出力される。そして、スロットル弁57の開度TVOがTVOに対応した値となるように、前記スロットルアクチュエーター58が動作する。信号FPは、燃料システム54に出力される。1気筒サイクル当りFPに対応した量の燃料が燃料噴射弁53から噴射される。そして、信号SAは、点火システム52に出力される。気筒サイクル中のSAに対応した時期に、点火プラグ51が発火して、燃焼室17内の混合気を着火する。これにより、必要とされる量の空気、燃料からなる混合気を、適切な時期に着火して燃焼させることで、エンジン本体1が必要とする出力トルクがクランクシャフト14から発生する。
以上の制御手順に基づく各アクチュエータの挙動を図9および図10に示す。図9は、エンジン冷却水の温度TENGがT1以下である通常時の挙動を示し、図10は、エンジン冷却水の温度TENGがT1以上である高温時の挙動を示す。
図9に示すように、通常の運転条件では、スターターモータがONすなわちスターターモータ駆動されている間は、前記吸気カムシャフト位相可変機構32に電力が供給されず吸気バルブ21の閉タイミングIVCは最進角時期であって始動時空気量最大時期θmaxに制御されるとともに、スロットル開度TVOが始動用目標値TVOSTARTに制御される。一方、スターターモータがOFFになると吸気バルブ21の閉タイミングIVCは遅角側に制御され、スロットル開度TVOが大きくなるようにスロットルアクチュエーター58が制御される。また、この運転条件スターターモータがONになると同時に燃料噴射および点火が開始される。図9の吸気バルブ21の閉タイミングIVCのグラフにおいて、実線は目標値を示し、破線は実タイミングを示している。
一方、エンジン本体1の温度が高温である場合には、図10に示すように、スターターモータがONになると同時に前記吸気カムシャフト位相可変機構32に電力が供給されることで吸気バルブ21の閉タイミングIVCが遅角側に制御される。また、後述するカウンタが0になるまでの所定の待ち時間tSTARTの間、燃料噴射および点火が禁止されて、この待ち時間tSTARTの後にはじめて燃料噴射および点火が実施される。ここで、スロットル開度TVOはエンジン温度TENGに合わせて小さい始動用目標値TVOSTARTに制御される。また、スターターモータがOFFになった後は、通常の運転条件と同様に、吸気バルブ21の閉タイミングIVCは遅角側に制御され、スロットル開度TVOは開き側に制御される。
以上のような制御により、本エンジンシステムでは、吸気バルブ21の閉タイミングが始動時空気量最大時期θmaxに制御されることで、シリンダ11内に十分な空気量が導入されて始動性が確保される。
ここで、前記吸気カムシャフト位相可変機構32に供給される動力は電力に限らない。
また、前記始動時空気量最大時期θmaxが最進角位置でなく稼動範囲の中間位置であってもよい。ただし、始動時空気量最大時期θmaxが最進角位置となるように設定すれば、吸気バルブ21を中間位置で保持するための機構等を設ける必要がなくなり、エンジンの回転抵抗の低減に伴う始動性の向上が図れる。
また、始動後の制御方法については前記に限らない。ただし、始動直後に吸気バルブ21のバルブタイミングを遅角側に制御し、シリンダ11内への空気の導入量を減少させれば、始動直後の自着火を抑制することができる。また、始動直後にスロットル開度TVOを開き側に制御すれば、ポンプ損失を低減させてエンジンの回転を安定させることができる。
また、前記吸気弁21の閉タイミングをエンジン冷却水の温度TENGによらず一定に保ってもよい。ただし、高温時に吸気弁21の閉タイミングをシリンダ11内への空気の導入量が小さくなるように制御すれば、シリンダ11内の空気の温度が高くなりすぎるのを抑制でき自着火の発生をより確実に抑制できる。
また、前記待ち時間は省略可能である。ただし、高温時において所定の待ち時間の後に始めて燃焼および点火を開始させるよう制御すれば、吸気バルブ21の応答性が十分でない場合でも、シリンダ11内の空気が十分に小さく抑制された状態で燃焼が開始されることになるので、自着火の発生がより一層確実に抑制される。
また、前記シリンダ11の幾何学的圧縮比は前記に限らない。ただし、高圧縮比エンジンでは圧縮に要する仕事量が大きく始動性が悪化しやすいとともに自着火が生じやすい。そのため、本発明を幾何学的圧縮比が13といったエンジンに用いれば効果的である。
T1、T2等の具体的な値は前記に限らない。
また、各種アクチュエーターの詳細な構造は前記に限らない。
本発明に係るエンジンシステムの全体構造の概略図である。 図1に示すエンジンシステムに用いられる吸気カムシャフト位相可変機構の概略断面図である。 図2に示す吸気カムシャフト位相可変機構における遊星歯車装置の概略正面図である。 図2に示す吸気カムシャフト位相可変機構における電磁アクチュエーターの概略正面図である。 吸気バルブの閉タイミングと空気充填量との関係を説明するための図である。 本発明に係る制御方法の制御手順を説明するためのフローチャートである。 エンジン冷却水温と吸気バルブの閉タイミングおよび吸気カムシャフト位相可変機構への通電量との関係を説明するための説明図である。 エンジン冷却水温と待ち時間との関係を説明するための説明図である。 通常の運転条件における各アクチュエーターの制御例を示す図である。 高温時における各アクチュエーターの制御例を示す図である。
1 エンジン本体
11 気筒
14 クランクシャフト
17 燃焼室
21 吸気バルブ(吸気弁)
22 排気バルブ
31 カムシャフト
32 吸気カムシャフト位相可変機構(カム位相可変機構)
57 スロットル弁
100 エンジン制御器(制御手段)

Claims (8)

  1. 往復移動するピストンを収容するとともに燃焼室を形成する気筒と、前記ピストンに連結されるクランクシャフトと、前記クランクシャフトに同期して回転するカムシャフトと、前記気筒内へ導入される空気が通過する吸気通路と、前記カムシャフトの回転に応じて往復動して前記吸気通路から前記気筒内への空気の流入を遮断する吸気弁とを有する内燃機関と、
    動力が供給されることで前記カムシャフトの前記クランクシャフトに対する回転位相を変更して前記吸気弁の閉弁時期を変更するカム位相可変機構と
    前記カム位相可変機構へ供給される動力を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の始動直後に前記カム位相可変機構へ供給される動力を増大し、
    前記カム位相可変機構は、前記動力が遮断されている状態にて、前記カムシャフトの前記クランクシャフトに対する回転位相を、前記吸気弁の閉弁時期が前記内燃機関の始動時における前記気筒内への空気の導入量が最大となる時期に対応する位相とし、供給される動力の増大に伴って前記吸気弁の閉弁時期を前記気筒内への空気の導入量が減少する方向に変更することを特徴とする内燃機関システム。
  2. 請求項1に記載の内燃機関システムであって、
    前記カム位相可変機構に供給される動力が電力であることを特徴とする内燃機関システム。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関システムであって、
    前記カム位相可変機構への動力が遮断された状態における前記吸気弁の閉弁時期が、当該カム位相可変機構により変更される吸気弁の閉弁時期の可変範囲うち最進角時期であることを特徴とする内燃機関システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関システムであって、
    前記制御手段が、前記内燃機関の始動時に前記カム位相可変機構への動力供給を遮断することを特徴とする内燃機関システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関システムであって、
    前記内燃機関の気筒の幾何学的圧縮比が13以上であることを特徴とする内燃機関システム。
  6. 往復移動するピストンを収容するとともに燃焼室を形成する気筒と、前記気筒内へ導入される空気が通過する吸気通路と、前記吸気通路から前記気筒内への空気の流入を遮断する吸気弁とを有する内燃機関の制御方法であって、
    前記内燃機関の停止状態にて、前記吸気弁の閉弁時期を、前記内燃機関の始動時における前記気筒内への空気の導入量が最大となる時期に制御するステップと
    内燃機関の始動時において、前記内燃機関の温度が予め設定された基準温度よりも高い場合は、基準温度より低い場合に比べて、前記吸気弁の閉弁時期を、前記気筒内への空気の導入量が小さくなる時期に制御するとともに、前記燃焼室内での燃焼が実施されてない状態で前記内燃機関を予め設定された所定回数回転させた後、前記燃焼室内での燃焼を開始させるステップと、
    前記内燃機関の始動直後には、前記吸気弁の閉弁時期を、前記気筒内への空気の導入量が始動時よりも小さくなる時期に制御するステップとを含むことを特徴とする内燃機関の制御方法。
  7. 請求項6に記載の内燃機関の制御方法であって、
    動力が供給されることで、前記ピストンに連結されるクランクシャフトに同期回転して前記吸気弁を往復動させるカムシャフトの前記クランクシャフトに対する回転位相を変更して、前記吸気弁の閉弁時期を変更するカム位相可変機構を用い、
    前記内燃機関の始動時において、前記内燃機関の温度が予め設定された基準温度以下である場合は、前記カム位相可変機構への動力を遮断することを特徴とする内燃機関の制御方法。
  8. 請求項7に記載の内燃機関の制御方法であって、
    前記吸気通路の流路面積を変更可能な流路面積変更手段を用い、
    前記内燃機関の始動直後に、前記流路面積変更手段により前記吸気通路の流路面積を拡大させることを特徴とする内燃機関の制御方法。
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