JP4997407B2 - 固体導入によるキャビテーション気泡増加方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波照射時の液中のキャビテーション気泡を増加する方法に関するものであり、特に、液中へ粒子等の固体物質を添加することによりキャビテーションを増加させる方法に関するものである。
本発明は、超音波照射による液中でのキャビテーション気泡の形成とその応用の技術分野において、従来、固体物質の添加(導入)とキャビテーション気泡形成との関係及び固体物質添加によるキャビテーションの増加と化学反応量増大の相関についての科学的な検証が行われていないことをふまえ、それらの関係を解明すると共に、それに基づく新しい応用技術を開発、提供するものであり、例えば、化学反応系において、キャビテーション増加を任意に制御することにより化学反応サイトを増加させ、また、反応液中にOH(ヒドロキシ)ラジカルならびに過酸化水素を生成させることで化学反応速度を増加させる方法及び上記キャビテーション増加方法を使用した超音波洗浄装置を提供するものとして有用である。
液体中へ超音波を照射すると、ある強さ(キャビテーション閾値)以上でキャビテーション気泡が発生することが知られている。このキャビテーションは、超音波の周期に応じて膨張収縮を繰り返すが、音圧振幅が1気圧を超えると圧縮破壊(圧壊)と呼ばれる急激な収縮を起こし、準断熱圧縮により数千度数百気圧もの高温高圧の極限環境が短時間かつ限られた気泡近傍の領域に生じる一方、マクロには常温常圧を保つ。この圧壊時にキャビテーション気泡は、水と反応してOH(ヒドロキシ)ラジカルならびに過酸化水素を生成する。これらにより種々の化学反応を効率よく短時間で行うことが可能である。
それゆえに、このキャビテーション気泡は、汚染物質の分解あるいは無害化を図る環境浄化プロセスへの応用が期待できる。また、気泡周辺へ衝撃波が伝搬するため、物質輸送による溶解析出を促進し、従来法と比べて、省エネかつ低環境負荷の新規な物質創製方法としても注目されている。このように、キャビテーションは、効率よく短時間で有害物質の分解あるいは無害化、汚染物質の除去、悪性細胞の無害化、また材料創製を行うことが期待できることから、応用分野としては、例えば、環境浄化技術の他に、洗浄技術、癌治療等の医療技術、また粉体工業等が想定される。
これまで、超音波照射下の液中への粒子添加効果については、次のような基礎的検討がなされてきた。Keckらは、水晶粒子の添加効果について検討し、3−5μmの大きさを持つ粒子が206kHzの超音波照射時に過酸化水素の生成に効果的であることを示している(非特許文献1)。また、SekiguchiとSaitaは、アルミナ添加について、粒子径増加に伴う表面積増大時にクロロベンゼンの分解の向上の効果が期待できることを示している(非特許文献2)。しかし、これらは、特定の成分の生成又は分解の効果を現象的に検討したものである。本発明者らのグループでは、超音波照射時に、液への添加粒子として、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、鉄酸化物二酸化チタン、鉄酸化物シリカ含有二酸化チタンを用いて化学反応促進効果に関し、検証を行っており、とりわけ、粒径を変えたときのアルミナの添加効果について検討し、20μmの大きさを持つ粒子が42kHzの超音波照射時に化学反応に対し、効果的であるとの研究成果を得ている。
また、先行技術については、以下のような例がある。すなわち、酸化物半導体触媒存在下で水中に超音波を照射することによりヒドロキシラジカルを発生させる方法(特許文献1)、超音波照射時のキャビテーション気泡により発生する高温高圧を用いた分解法であって、添加触媒として周期律表VIII族の金属又はその酸化物をゼオライト、多孔性酸化チタン、アルミナ及びシリカの少なくとも1 種からなる担体に担持したものを用いて、有機塩素化合物及び/又はイオン性イオウ化合物を分解する方法(特許文献2)、また、超音波により二酸化チタン触媒粒子を微粒化して分散させる方法(特許文献3)、がある。このように、従来、触媒を添加した化学反応系に超音波照射して反応効率の向上を図る方法は、いくつか提案されている。しかし、これらも、触媒粒子の分散性を向上させることで反応効率を向上させること等の効果を現象的にとらえたものであり、これまで、例えば、固体物質の添加(導入)とキャビテーション気泡形成との関係の検討及び固体物質添加によるキャビテーションの増加と化学反応量増大の相関に関する検討等については全くなされておらず、それらの関係は全く未知であった。
特開2003−26406号公報 特開2000−300982号公報 特開2000−237771号公報 Keck A, Gilbert E, Koster R, "Influence of particles on sonochemical reactions in aqueous solutions", ULTRASONICS 40 (1-8): 661-665 MAY 2002 Sekiguchi H, Saita Y, "Effect of alumina particles on sonolysis degradation of chlorobenzene in aqueous solution", JOURNAL OF CHEMICAL ENGINEERING OF JAPAN 34 (8): 1045-1048 AUG 2001
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、固体物質(以下、固体と記載する。)添加(導入)によるキャビテーションの増加と化学反応量増大の相関について検討を重ねた結果、超音波照射下の液中に固体を存在させることによりキャビテーション気泡が増加することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、超音波照射時の液中へ粒子等の固体を添加(導入)し、超音波照射下の液中に固体を存在させ、キャビテーション気泡を増加させることによりキャビテーションを増加させる方法等を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)超音波照射下の液中に固体物質を存在させることによりキャビテーション気泡を増加させるキャビテーション増加方法であって、1)上記固体物質がキャビテーション核となり得る大きさ及び形態を有する10〜80μmの粒子であり、2)該固体物質を40mg/ml以下の添加量の条件で存在させてキャビテーション気泡を増加させ、3)該キャビテーション気泡の増加により、OHラジカルならびに過酸化水素の生成を促進させ、化学反応における反応サイトを増加させ、及び気泡収縮に伴う衝撃波ならびにマイクロジェットを増加させること、を特徴とするキャビテーション増加方法。
(2)液中に金属イオンを存在させることを特徴とする前記(1)記載の方法。
(3)上記反応サイトを増加させることにより化学反応の反応速度を向上させることを特徴とする前記(1)記載の方法。
(4)上記固体物質の表面積を大きくすること又はその表面に凹凸を付することによりキャビテーション増加率を向上させることを特徴とする前記(1)記載の方法。
(5)反応系の外的成分として反応液中へ固体物質として粒子を添加することを特徴とする前記(1)記載の方法。
(6)前記(1)記載の方法による液中のキャビテーションの増加によりキャビテーション閾値を低下させることを特徴とするキャビテーション閾値の低下方法。
(7)前記(1)記載の方法による液中のキャビテーションの増加により気泡周囲のマイクロストリーミングを増加させることを特徴とする液中のマイクロストリーミングの増加方法。
(8)前記(1)記載の方法による液中のキャビテーションの増加により不均一媒体液の分散又は乳化を促進することを特徴とする液の分散又は乳化の促進方法。
(9)前記(1)記載の方法による液中のキャビテーションの増加により液中の粒子を分散させることを特徴とする微粒子の分散の促進方法。
(10)前記(1)に記載の、超音波照射下の液中に固体物質を存在させることによりキャビテーション気泡を増加させるキャビテーション増加方法を使用して、被洗浄対象物を超音波洗浄する手段であって、超音波振動可能に超音波振動子を備えた超音波洗浄用浴槽、処理液及び固体物質を含む第1槽と処理液を含む第2槽を区分するためのキャビテーション気泡透過膜を備えた内槽、を構成要素として含み、超音波振動子を振動させ、キャビテーション気泡を発生させ、処理液及び上記固体物質を含む第1槽でキャビテーション気泡を増加させ、これをキャビテーション気泡透過膜を介して内槽内に移行させ、この状態で上記処理液を含む第2槽に被洗浄対象物を入れて超音波洗浄するようにしたことを特徴とする超音波洗浄装置。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、超音波照射下の液中へ固体を添加することにより液中のキャビテーションを増加させることを特徴とするキャビテーション増加方法に係るものである。従来、例えば、触媒粒子等の存在する反応溶液に超音波照射することは知られている。しかし、液中へ固体を添加することで液中のキャビテーションが増加するか否かは全く知られていない。本発明は、後記する実施例に具体的に示したように、超音波照射下の液中へ固体を添加することで液中のキャビテーションを増加するという新規知見に基づいて完成されたものである。本発明において、添加する固体としては、好適には、例えば、セラミック粒子、金属粒子、金属酸化物等の金属化合物粒子等が使用されるが、これらに限らず、これらと同効の固形(固体物質)であれば同様に使用できる。また、本発明において、超音波照射下の液中へ固体を添加する方法は、例えば、予め固体を添加した液中へ超音波照射する方法、あるいは超音波照射しつつ液中に固体を添加する方法により実施することが可能であり、固体の添加時期は特に制限されない。本発明では、好適には、例えば、所定の反応系の外的成分として、すなわち、当該反応系を構成する所定の成分以外の成分として固体を別途添加する方法が、例示されるが、これらに制限されるものではない。具体的には、例えば、所定の化学反応系において、この系を本来的に構成する所定の成分の他に、キャビテーション増加を目的として固体を導入する方法が例示される。
超音波を照射する液としては、気体及び固体以外の液体であれば良く、例えば、各種の化学反応系等が例示されるが、これらに制限されない。すなわち、本発明の液中のキャビテーションの増加方法は、液体の種類、組成等にかかわらず、超音波照射の対象とされるあらゆる種類の液体中の超音波照射によるキャビテーション気泡の増加方法に適用し得るものである。本発明の方法において、液中に添加する固体としては、固体自体がキャビテーション核となり得る大きさ及び形態を有するマイクロメートルオーダーの粒子が使用される。
液体中へ超音波を照射すると、キャビテーション閾値以上でキャビテーション気泡が発生するが、この際に、液体中へ固体を添加すると、キャビテーション気泡が増加する。そして、このキャビテーションの増加によりOHラジカルならびに過酸化水素の生成が促進され、それにより、化学反応系における反応サイトを増加させること、化学反応速度を向上させること、が可能となる。また、この場合、液中に鉄イオン等の金属イオンを存在させることにより、それらを一層促進する。更に、本発明では、キャビテーションの増加によりキャビテーション閾値を低下させることができ、それにより所定のキャビテーションを発生するのに要する超音波照射の照射条件を緩和することが可能となるので、超音波照射工程を省エネプロセスにすることができる。
超音波存在下で水中マイクロホンにより受波される音波は、キャビテーションが液中で発生している場合、キャビテーション由来のノイズによりひずみを生ずる。これは音波の周期とキャビテーションの膨張収縮の周期の間にずれが生じるために起こる。このひずみを明確にするために、通常受波波形をフーリエ成分に分解し、音響インテンシティの周波数特性として示すのが一般的である。この周波数特性において、基本波の1/2、3/2、5/2,・・・n/2倍の周波数における成分(分調波成分)が存在すれば、キャビテーションの存在を証明できることが知られている(n:奇数)。キャビテーションが増加することで、これらの各成分が増加する。また、キャビテーション圧壊時に気泡の周りの液中へ放射される衝撃波の存在により、特定の周波数に限らず音響インテンシティが上昇することから、キャビテーションが増加する場合に全体的な上昇が生ずる。
本発明において、化学反応速度の増加は、キャビテーション気泡の数の増加により実現できる。キャビテーション気泡を増加させる方法として、本発明では、例えば、粒子を添加するが、添加粒子が0.1μm程度の場合、粒子の存在自体がキャビテーション核となり、あるいはそれ以上の大きさを持つ場合でも、粒子表面に突起あるいは隙間が存在すればキャビテーション核となる。すなわち、粒子添加によりキャビテーション核が増加するため、粒子のない場合と比べてキャビテーション閾値を低下させることができる。
本発明では、後記する実施例に示されるように、超音波照射下の液中に固体を添加することによるキャビテーションの増加について、キャビテーションノイズの測定及びヨウ化カリウム水溶液からのヨウ素イオン析出反応に関する吸光度測定を行うことで検討を行った。ノイズ測定の結果、光触媒を含む粒子ならびに光触媒を含まないアルミナ単体、シリカ単体、テフロン(登録商標)、モレキュラーシーブ、マスクメロンD−50(セラミックス被覆二酸化チタン)等においてもキャビテーション増加効果が検出されたため、あらゆる固形物質の添加により同様の効果が期待できるといえる。また、化学反応においても同様に吸光度の増加が検出でき、固体添加によるキャビテーションの増加に起因する反応サイトの増加を裏付けるものである。それゆえに、超音波照射中の固体添加は、化学反応促進をもたらすので、環境浄化、洗浄、材料創製等の技術開発に資するものと考えられる。本発明では、液中のキャビテーション気泡の増加により、気泡収縮に伴う液中の衝撃波ならびにマイクロジェットを増加させること、気泡周囲のマイクロストリーミングを増加させること、例えば、不均一系の液の分散又は液の乳化を促進すること、及び液中の微粒子の分散を促進すること、ができる。
更に、本発明では、本発明の超音波照射下の液中に固体物質を存在させることによりキャビテーション気泡を増加させることからなるキャビテーションの増加方法を使用して、被洗浄対象物を超音波洗浄する手段であって、超音波振動可能に超音波振動子を備えた超音波洗浄用浴槽、処理液及び添加粒子を含む第1槽と処理液を含む第2槽を区分するためのキャビテーション気泡透過膜を備えた内槽、を構成要素として含み、上記処理液を含む第2槽に被洗浄対象物を入れて超音波洗浄するようにしたことを特徴とする超音波洗浄装置、が提供される。この場合、上記キャビテーション気泡透過膜は、キャビテーション気泡を透過させ、添加粒子を透過させない機能を有し、処理液を含む第2槽内へキャビテーション気泡を移行させることができ、添加粒子の移行を阻止できるものであればよく、その種類は特に制限されない。また、当該キャビテーション気泡透過膜の上記内槽への形成方法及び手段についても特に制限されない。また、被洗浄対象物としては、例えば、メガネ、宝飾品等が例示されるが、これらに制限されるものではなく、超音波洗浄が可能なものであればその全てが対象とされる。更に、本発明においては、上記超音波振動子、超音波洗浄用浴槽、キャビテーション気泡透過膜、内槽の種類、形状及び構造等は、特に制限されるものではなく、その使用目的に応じて、任意に設計することができる。
本発明により、1)超音波照射下の液中のキャビテーション気泡を増加させることができる、2)キャビテーション気泡の増加により、OHラジカルならびに過酸化水素の生成を向上できる、3)キャビテーション気泡の増加により、化学反応における反応サイトが増加する、4)二酸化チタン含有粒子を添加すること、あるいは液中に鉄イオンを存在させることで反応サイトの顕著な増加が期待できる、5)キャビテーション気泡の増加により、気泡収縮に伴う衝撃波やマイクロジェットを増加でき、これらを利用した物質輸送の向上及び固体表面の洗浄作用の向上を実現できる、6)キャビテーション気泡の増加により、気泡周囲のマイクロストリーミングや衝撃波、OHラジカルならびに過酸化水素等の酸化剤生成による病原体細胞の死滅や殺菌等の生物学的諸作用の向上が期待できる、7)不均一媒体の分散及び乳化作用を向上でき、微粒子の分散作用を向上できる、8)上記キャビテーション増加方法を利用した高性能の超音波洗浄装置を提供できる、等の効果が奏される。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本実施例では、超音波照射下における液中への種々の固体添加によるキャビテーション増加効果を検証するため、キャビテーション増加率を見積もるためのキャビテーションノイズの測定を行い、また、ヨウ化カリウム水溶液からのヨウ素イオンの析出に関する吸光度測定を行った。図1に、本実施例で用いた装置のスキームを示す。超音波照射装置として、超音波洗浄用浴槽2(Branson,1510J−MT,42kHz,70W)を使用した。試験管3(IWAKI GLASS,13×100mm)に1mlの純水を入れて、浴槽水面のレベルにサンプル液の表面の高さを合わせて、浴槽の中央になるように固定した。図において、超音波振動子1から超音波を超音波洗浄浴槽2の中へ放射し、浴槽2に浸した試験管3の内側へ透過させ、固体を含む液中にキャビテーションを発生させた。照射時間は1分間で、浴槽の水温は20℃に合わせた。
添加固体粒子として、アルミナAl23 研磨用(20μm)、アルミナAl23 球形アドマファイン(10μm)、テフロン(登録商標)、モレキュラーシーブ、マスクメロンD−50(2μm)、マスクメロンD−50(5μm)、マスクメロンD−50(40μm)、二酸化チタンp−25(10μm)、鉄酸化物含有二酸化チタンKMA042(10μm)、鉄酸化物シリカ含有二酸化チタンFe23 −SiO2 −TiO2 を用いた。各粒子添加量は40mgであった。
水中マイクロホン(RESON、TC4038、4mmφ)を液中に浸し、受信した音圧波形をスペクトルアナライザー(SONY Tektronix、3026、3GHz)でフーリエスペクトルに変換することで、キャビテーションの発生頻度に対応するノイズ(インテンシティ)を測定した。図2に、測定例として、添加固体粒子が鉄酸化物シリカ含有二酸化チタンFe23 −SiO2 −TiO2 の場合のノイズの周波数特性を示す。粒子ありの場合、粒子なしの場合に比べて、分調波成分が顕著となっているのがわかる。
次に、固体粒子の有無によるノイズ増加率を見積もった。ノイズ増加率は、以下に定義する、測定範囲内のある周波数におけるa及びbを用いて表したIN の式で計算した。ここで、和Σは測定された周波数範囲について行った。
a={(粒子を入れていないときのノイズの値)−(粒子を入れていないときのノイズの最小値)}
b={(粒子を入れたときのノイズの値)−(粒子を入れていないときのノイズの最小値)}
N =Σb/Σa (1)
表1に、ノイズ実測値を用いて式(1)により計算されたキャビテーションノイズ増加率を各添加固体粒子について示す。添加固体粒子のすべての場合に1より大きな値を示した。すべての場合にキャビテーションの増加が見られたため、固体粒子の種類によらず任意の固体粒子添加はキャビテーションの増加効果を有するといえる。また、表1の2段目に示すマスクメロン粒子の場合、粒径の増加に伴いノイズが増加する傾向があるが、これは表面積の増大に起因するものと考えられる。表1の3段目に示す二酸化チタンを含む場合、上2段の二酸化チタンを含まない場合と比べて増加率は比較的大きな値を示した。
Figure 0004997407
本実施例では、固体粒子添加時の超音波照射による化学反応量の定量化を検討するため、超音波照射されたヨウ化カリウム水溶液におけるヨウ素イオンI3 - の析出反応を用いて吸光度測定を行った。吸光度の測定には吸光度計(JASCO、V−530)を用いた。I3 - は350nmに特徴のあるピークを示す。超音波照射装置及び試験管は、実施例1と同じとした。試験管に1mlのサンプル溶液を入れて、浴槽水面のレベルにサンプル溶液の表面の高さを合わせて、浴槽の中央になるように固定した。照射時間は1分間で、浴槽の水温は20℃に合わせた。添加固体粒子としては、シリカSiO2 ナノ粒子、アルミナAl23 研磨用(20μm)、二酸化チタンp−25、鉄酸化物含有二酸化チタンKMA042、鉄酸化物シリカ含有二酸化チタンFe23 −SiO2 −TiO2 を用いた。
本実施例ではUVランプは用いていないため、光触媒の効果はほとんどなく、主に超音波キャビテーションを由来とする効果に関する検討であった。吸光度測定前に遠心分離機(AS ONE、CN−1050)を用いて反応液の固液分離を行った。表2に、各粒子における反応液の吸光度の増加率を示す。ここでは、吸光度の増加率を粒子のない場合の超音波照射された反応液の吸光度(コントロール)に対する比率と定義した。表2に示す通り、すべての場合に1以上の増加率が検出された。これは粒子添加によるキャビテーションの増加に起因する反応サイトの増加を裏付けるものである。
ただし、本実施例では、比較的添加粒子量が少ないため、すべての例でキャビテーション増加が得られているが、添加量が多くなると粒子による音波の遮蔽が生じキャビテーションができにくくなるため、増加率が1を下回ると考えられる。二酸化チタンを含有するものは、他の場合と比べて比較的高い値を示したが、これはキャビテーションの増加に伴うOHラジカルの増加ならびに過酸化水素の増加による直接的な寄与だけでなく、過酸化チタンが粒子表面に生じることが影響していると思われる。更に、溶液中での鉄(イオン)の存在により鉄酸化物シリカ含有二酸化チタンFe23 −SiO2 −TiO2 で劇的な増加が観測されているが、この増加においては、II価の鉄イオンと過酸化水素とのフェントン反応によるOHラジカルが寄与し得ると考えられる(Yim BB, Yoo YG, Maeda Y, "Sonolysis of alkylphenols in aqueous solution with Fe(II) and Fe(III) ", CHEMOSPHERE 50 (8): 1015-1023 MAR 2003 )。
Figure 0004997407
本実施例では、粒子添加時の超音波照射による化学反応量の定量化を検討するために、超音波照射されたヨウ化カリウム水溶液におけるヨウ素イオンI3 - の析出反応を用いて、吸光度測定を行った。添加粒子は、研磨用アルミナ粒子であり、1)粒子径を10μmに固定し、添加量を変化させたとき(図3)、2)添加量を20mgに固定し、粒子径を変化させたとき(図4)、について、それぞれ、粒子の有無による反応の増加率を測定した。その結果を、図3:粒子添加による化学反応増加率の粒子添加量依存性、及び図4:粒子添加による化学反応増加率の粒子径依存性、に示す。図3から、添加量が多すぎると逆に増加率が低下してしまうことがわかった。これは、過剰な粒子の存在により超音波の振幅を低下してしまうためと考えられる。図4から、粒子径が小さすぎると効果が見られないように思われるが、これは検出すべきI3 - イオンが粒子に吸着しているためと考えられる。適度な添加量の下では、粒子径にほとんど依存せず、増加率の向上効果が期待できることがわかった。
本実施例では、本発明のキャビテーション増加方法を使用して、被洗浄対象物の洗浄を行うための超音波洗浄装置を構築した。図5に、本実施例で構築した洗浄装置の一例を示す。この洗浄装置は、底部に超音波振動可能に超音波振動子1を設置した超音波洗浄用浴槽2、処理液及び添加粒子を含む第1槽4、処理液を含む第2槽5、これらの第1槽と第2槽を区分するためのキャビテーション気泡透過性膜を備えた内槽6、及び上記超音波振動子を作動させるための周辺装置(図示せず)、から構成されている。添加粒子として、粒子径10μmのアルミナ粒子を用いた。また、キャビテーション気泡透過膜は、キャビテーション気泡が透過し、上記アルミナ粒子が透過しない特定の網目構造を有するものを用いた。この装置の超音波振動子を振動させ、キャビテーション気泡を発生させ、処理液及び添加粒子を含む第1槽4でキャビテーション気泡を増加させ、これをキャビテーション気泡透過性膜を介して内槽6内へ移行させた。この状態で、この内槽6内へメガネを挿入し、メガネの洗浄試験を試みた結果、従来の超音波洗浄装置を使用して同様に試験した場合と比べて、洗浄時間を約半分以下に大幅に短縮できることがわかった。
以上詳述した通り、本発明は、固体導入によるキャビテーション気泡増加方法等に係るものであり、本発明により、超音波照射下の液中のキャビテーション気泡を増加させることができる。キャビテーション気泡の増加により、OHラジカルならびに過酸化水素の生成を向上できる。キャビテーション気泡の増加により、化学反応における反応サイトが増加する。二酸化チタン含有粒子を添加すること、あるいは液中に鉄イオンを存在させることで反応サイトの顕著な増加が期待できる。キャビテーション気泡の増加により、気泡収縮に伴う衝撃波やマイクロジェットを増加でき、これらを利用した物質輸送の向上及び固体表面の洗浄作用の向上を実現できる。キャビテーション気泡の増加により、気泡周囲のマイクロストリーミングや衝撃波、OHラジカルならびに過酸化水素等の酸化剤生成による病原体細胞の死滅や殺菌等の生物学的諸作用の向上が期待できる。不均一媒体の分散及び乳化作用を向上でき、微粒子の分散作用を向上できる。従来の超音波洗浄装置と比べて洗浄効果を大幅に向上させた高性能の超音波洗浄装置を提供できる。
図1は、超音波照射装置のスキームを示す。 図2は、粒子の添加によるキャビテーションノイズ(インテンシティ)の増加を示す。 粒子添加による化学反応増加率の粒子添加量依存性を示す。 粒子添加による化学反応増加率の粒子径依存性を示す。 超音波洗浄装置の一例を示す。
符号の説明
1:超音波振動子
2:超音波洗浄用浴槽
3:処理液及び添加粒子を含む試験管
4:処理液及び添加粒子を含む第1槽
5:処理液を含む第2槽
6:キャビテーション気泡透過膜を備えた内槽
7:被洗浄対象物

Claims (10)

  1. 超音波照射下の液中に固体物質を存在させることによりキャビテーション気泡を増加させるキャビテーション増加方法であって、1)上記固体物質がキャビテーション核となり得る大きさ及び形態を有する10〜80μmの粒子であり、2)該固体物質を40mg/ml以下の添加量の条件で存在させてキャビテーション気泡を増加させ、3)該キャビテーション気泡の増加により、OHラジカルならびに過酸化水素の生成を促進させ、化学反応における反応サイトを増加させ、及び気泡収縮に伴う衝撃波ならびにマイクロジェットを増加させること、を特徴とするキャビテーション増加方法。
  2. 液中に金属イオンを存在させることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 上記反応サイトを増加させることにより化学反応の反応速度を向上させることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 上記固体物質の表面積を大きくすること又はその表面に凹凸を付することによりキャビテーション増加率を向上させることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 反応系の外的成分として反応液中へ固体物質として粒子を添加することを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 請求項1記載の方法による液中のキャビテーションの増加によりキャビテーション閾値を低下させることを特徴とするキャビテーション閾値の低下方法。
  7. 請求項1記載の方法による液中のキャビテーションの増加により気泡周囲のマイクロストリーミングを増加させることを特徴とする液中のマイクロストリーミングの増加方法。
  8. 請求項1記載の方法による液中のキャビテーションの増加により不均一媒体液の分散又は乳化を促進することを特徴とする液の分散又は乳化の促進方法。
  9. 請求項1記載の方法による液中のキャビテーションの増加により液中の粒子を分散させることを特徴とする微粒子の分散の促進方法。
  10. 請求項1に記載の、超音波照射下の液中に固体物質を存在させることによりキャビテーション気泡を増加させるキャビテーション増加方法を使用して、被洗浄対象物を超音波洗浄する手段であって、超音波振動可能に超音波振動子を備えた超音波洗浄用浴槽、処理液及び固体物質を含む第1槽と処理液を含む第2槽を区分するためのキャビテーション気泡透過膜を備えた内槽、を構成要素として含み、超音波振動子を振動させ、キャビテーション気泡を発生させ、処理液及び上記固体物質を含む第1槽でキャビテーション気泡を増加させ、これをキャビテーション気泡透過膜を介して内槽内に移行させ、この状態で上記処理液を含む第2槽に被洗浄対象物を入れて超音波洗浄するようにしたことを特徴とする超音波洗浄装置。
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