JP4995347B2 - 温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器 - Google Patents

Description

本発明は、温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器に関し、より詳細には、温度範囲を変更するセレクターと温度範囲が表示された計器板を有し、温度範囲変更及び計器板の入れ替えを行うとき使用者がエラーを起こさず温度範囲を容易に変更すると同時に、ダイヤルにより制御出力を遮断する機能を有する温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器に関する。

ダイヤル設定型温度調節器は、入力側に温度変化を電気信号へ変換する温度センサーが接続され、出力側に温度センサーによって感知された温度に従って動作が制御される制御対象機器が接続され、ダイヤルを回転させて制御対象機器の動作温度を制御しようとする基準温度に設定することができ、射出機、成形機、電気炉、恒温槽、自動はんだ付け機などの産業機器に幅広く利用されている。

従来のダイヤル設定型温度調節器は、一般的に温度調節器別に変更可能な温度範囲が定められ、温度調節器の使用分野別に、例えば、０〜１００℃、０〜２００℃、０〜４００℃、０〜６００℃のような温度範囲を有する温度調節器が製造されている。

よって、使用者がダイヤル設定型温度調節器の温度範囲を変更して使用するためには、変更しようとする温度範囲を有する温度調節器に入れ替えなければならない。

一方、従来のダイヤル設定型温度調節器には、温度範囲を変更するとき、変更される温度範囲に対応するように内部整数を変更し、変更された温度範囲に対応する温度目盛が表示された計器板に入れ替えて使用する温度調節器がある。この場合、温度範囲を変更するためには、温度調節器を分解し、その内部に設置されたセレクターのスイッチを回転させて内部整数を変更する必要がある。

しかし、このような従来の温度調節器の温度範囲の変更作業は、一般人にとって容易でなく、また、変更された温度範囲に適用される計器板を選択するのも容易でない。さらに、使用者が間違えて変更された温度範囲に適用できない計器板に入れ替えた場合には、温度調節器に接続された産業機器が誤制御され、故障する恐れもある。

一方、従来の温度調節器と多数のパネルメーターを有する制御パネルの場合、温度調節器、パネルメーターなどの機器が一つの電源スイッチによって各種制御対象機器に接続されており、各種制御対象機器への電源供給が一つの電源スイッチによって一括的に制御される。この場合、温度調節器の出力による制御を除き制御対象機器を制御しようとしても、電源スイッチをオフさせなければならならず、他のパネルメーターによる動作もオフになるので、制御目的に従って制御対象機器を選択的に制御するのができない問題点があった。

また、例えば、ダイヤルを利用して制御対象機器の動作を制御する基準温度を設定した後、制御対象機器が設定された温度範囲を外れたとき、設定温度範囲内に維持するように動作させ、制御対象機器が設定された温度範囲内にあるとき、動作を中止させる温度調節器において、制御対象機器が設定温度範囲を外れたときに、動作を中止させることができない問題点があった。

本発明は、このような従来技術の問題点を解決するために工夫したものであり、ダイヤル設定型温度調節器において、温度範囲変更及び変更された温度範囲に適用される計器板の入れ替え作業を温度調節器の前面で簡単に行うことができ、かつ、一つの温度調節器が温度範囲設定機能と制御対象機器への出力遮断機能とを共に有する、温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器を提供することを課題とする。

上記の課題を解決するための本発明の一つの特徴に従った温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器は、温度制御を行う電子回路が実装されたＰＣＢモジュールの前面に電気的に接続され、段階的に回転操作されて相異なる温度範囲を設定するセレクターと、前記セレクターの回転操作のために前記セレクターに結合され、一方側に温度範囲区別用突起が突出形成されたセレクターハンドルと、前記ＰＣＢモジュールと前記セレクターを内部に受容し、一方側に前記セレクターハンドルが貫通して結合されるケースと、前記セレクターハンドルの回転操作によって設定された温度範囲別に前記突起の位置に対応するように相異なる位置に突起挿入孔が形成され、前記セレクターにより設定された温度範囲に相当する温度目盛が表示された計器板と、前記セレクターにより選択された温度範囲内で温度を設定するために、前記ＰＣＢモジュールの前面に電気的に接続され回転操作される温度調節スイッチに分離可能に挿入結合されるダイヤルと、及び前記ダイヤルの回転量に相当する温度信号を前記セレクターにより選択された温度範囲に比例して算出される温度信号へ変換して認識するようにプログラミングされたマイクロコンピュターと、を含む。

上記の課題を解決するための本発明の他の特徴に従った温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器は、前記計器板には、前記ダイヤルが回転される下限に制御出力遮断目盛ＯＦＦが表示され、前記ダイヤルが前記制御出力遮断目盛ＯＦＦに位置するとき、前記マイクロコンピュターが制御出力を遮断するスイッチ機能をさらに有する。

本発明に従った温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器は、セレクターの操作によって温度範囲を変更した後、変更された温度範囲に適用される計器板に入れ替えることで、容易で正確に温度調節器の温度範囲を変更することができ、生産工場及び販売店には在庫費用、製品管理にかかる苦労や努力を減らすことができ、使用者には広範な使用範囲や利便性を提供することができる。

また、本発明に従った温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器は、一つの温度調節器に温度範囲設定機能と制御対象機器への出力遮断機能とを共に有するので、使用者が計器板に表示された制御出力遮断位置ＯＦＦへダイヤルを回転させるだけで容易に温度調節器の制御出力を遮断することができ、これによって、温度調節器の制御出力が遮断された状態においても制御対象機器を動作させることができる。

図１は、本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器の分解斜視図である。 図２は、本発明に従ったＰＣＢモジュールの前面ＰＣＢにセレクターとセレクターハンドルが結合された状態を示す斜視図である。 図３は、図２に示された実施例において、セレクターとセレクターハンドルの代わりにボリュームとボリュームハンドルが結合された状態を示す斜視図である。 図４は、図２に示されたＰＣＢモジュールにケースが結合された状態を示す斜視図である。 図５は、図３に示されたＰＣＢモジュールにケースが結合された状態を示す斜視図である。 図６は、本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器の外部斜視図である。 図７は、本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器に使用される温度範囲別計器板の例示図である。 図８は、本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器のブロック図である。

以下、添付された図を参照しながら本発明の好ましい実施形態の構造及び作用を説明する。

図１は、本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器の分解斜視図であり、図２は、本発明に従ったＰＣＢモジュールの前面ＰＣＢにセレクターとセレクターハンドルが結合された状態を示す斜視図であり、図３は、図２に示された実施例において、セレクターとセレクターハンドルの代わりにボリュームとボリュームハンドルが結合された状態を示す斜視図であり、図４は、図２に示されたＰＣＢモジュールにケースが結合された状態を示す斜視図であり、図５は、図３に示されたＰＣＢモジュールにケースが結合された状態を示す斜視図であり、図６は、本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器の外部斜視図であり、図７は、本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器に使用される温度範囲別計器板の例示図であり、図８は、本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器のブロック図である。

本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器２０は、温度制御を行う各種電子回路が実装されたＰＣＢモジュール７の前面ＰＣＢ６に、使用者の段階的な回転操作によって設定された温度範囲へ選択的に変更するセレクター５が設置される。セレクター５は、マイクロコンピュター３０に電気的に接続され、セレクター５の一方側には、セレクター５の回転操作を容易にするためのセレクターハンドル４が結合される。

セレクターハンドル４の一方側面には、温度範囲を区別するための突起８が形成され、温度範囲を変更するためにセレクターハンドル４を回転させたとき、セレクターハンドル４の回転中心を基準とした突起８の位置角度が変更され、選択された温度範囲を示すことができる。

ＰＣＢモジュール７、セレクター５及びセレクターハンドル４は、図２及び４に示されたように、相互結合されてケース３の内部に受容される。ケース３の前面３ａに形成されたセレクターハンドル挿入孔４ａにセレクターハンドル４が挿入され、相互結合される。

この場合、セレクターハンドル４に形成された突起８は、図４に示されたように、ケース３の前面３ａから外則へ突出する。

図３及び５は、各々、図２及び３に示されたセレクター５とセレクターハンドル４をボリューム５ｂとボリュームハンドル４ｂに置き換えた実施例を示す。

セレクター５は、回転操作時段階的に温度範囲を選択するに反し、ボリューム５ｂは、回転操作時連続的に温度範囲を選択する。しかし、使用者がダイヤルを回転操作して温度範囲を任意に設定することができる点で技術的思想が共通であり、本発明の様々な実施形態を例示したものに過ぎない。よって、以下に説明するセレクター５とセレクターハンドル４の構成及び作用は、ボリューム５ｂとボリュームハンドル４ｂに置き換えた実施例にも同様に適用できるのは、当業者にとって自明である。

図１及び６を参照すると、ケース３の前面３ａには、温度目盛が段階的に表示された計器板２が結合される。計器板２がケース３の前面３ａに結合されるとき、計器板２とセレクターハンドル４の前面とが相互密着され、計器板２に形成された突起挿入孔１０に突起８が挿入される。

計器板２は、図７に示されたように、相異なる様々な温度範囲を有するように製造される。図７ａ、７ｂ、７ｃは、各々、０〜１００℃の温度範囲の計器板２ａ、０〜２００℃の温度範囲の計器板２ｂ、０〜３００℃の温度範囲の計器板２ｃを示めす。各計器板２ａ、２ｂ、２ｃには、異なる位置に突起挿入孔１０ａ、１０ｂ、１０ｃが形成され、温度範囲を区別することができる。

従って、セレクターハンドル４の回転操作によって設定可能な温度範囲を変更するに伴い、セレクターハンドル４に形成された突起８の位置も変更され、突起８の位置と一致する位置に突起挿入孔が形成された計器板２のみが突起８と結合される。

計器板２の前面には、ダイヤル１が温度調節スイッチ５ａに結合される。図示されたように、ダイヤル１と温度調節スイッチ５ａは、別途の工具を使用せず、容易に分離、結合可能に構成するのが望ましい。温度調節スイッチ５ａは、前面ＰＣＢ６上でマイクロコンピュター３０に電気的に接続される。よって、ダイヤル１、つまり、温度調節スイッチ５ａを回転させることで表示された温度範囲内で温度を設定することができる。

使用者が温度範囲を変更する場合、ダイヤル１と計器板２を分離し、セレクターハンドル４を回転させて設定しようとする温度範囲を選択すると、セレクターハンドル４に突出形成された突起８が選択された温度範囲に対応する位置に回転される。この状態で選択された温度範囲に対応する計器板に入れ替えると、計器板２に形成された挿入孔１０にセレクターハンドル４の突起８が挿入結合される。

ここで、温度範囲別に計器板２の突起挿入孔１０がそれぞれ異なる位置に形成され、選択された温度範囲に対応しない計器板２は突起８と結合できないので、使用者が選択した温度範囲に対応しない計器板２を使用することを防止することができる。

一方、温度調節スイッチ５ａは、制御対象機器の動作を制御する温度設定機能のみならず、制御対象機器の動作を遮断するスイッチ機能をさらに有する。つまり、温度調節スイッチ５ａの設定位置が計器板２に表示された温度範囲内に位置した場合には、制御対象機器が設定温度を外れると、制御対象機器へ電源が供給され、設定温度を維持する動作状態になる。一方、温度調節スイッチ５ａが計器板２の最小設定値より低い位置に回転され、図７に示された制御遮断目盛ＯＦＦに位置した場合には、制御対象機器の温度にかかわらず制御対象機器へ供給される電源を遮断して制御対象機器の動作を停止させる。

このような構成により、使用者が温度調節機能を除き、他の機能のみを有する状態で制御対象機器を動作しようとする場合、温度調節器の温度調節スイッチ５ａを制御出力遮断目盛ＯＦＦに位置させればよい。よって、制御対象機器では温度調節手段の動作が停止しながら、他の機能は正常動作するので、温度調節が不必要な場合、温度調節機能のみを遮断することができ、温度調節手段の不必要な動作による電力浪費を防止することができる。

このように温度調節器２０から制御対象機器へ供給される電源を遮断しようとする場合、使用者は温度調節スイッチ５ａに結合されたダイヤル１を計器板２に表示された温度遮断目盛ＯＦＦの位置へ回転させるだけで、温度調節器２０から制御対象機器へ印加されるＯＦＦ信号に基づいて制御対象機器の温度調節機能を除く他の機能を正常動作させることができる。

また、以上、温度遮断目盛ＯＦＦの位置を計器板２の最小設定値より低い位置に表示した例を説明したが、温度遮断目盛ＯＦＦの位置を計器板２上の他の位置に表示することもできる。つまり、一つの温度調節器２０において制御対象機器の動作基準温度を設定する機能だけでなく、制御対象機器の温度調節機能のみを遮断する機能を同時に有する構成であれば、様々な実施形態に変形実施しても本発明の技術的思想に含まれると解釈されるべきである。

図８は、本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器のブロック図である。本発明のダイヤル設定型温度調節器２０は、マイクロコンピュター３０を内蔵し、温度制御が必要な産業機器の温度を制御する。

マイクロコンピュター３０は、ダイヤル１の回転操作による回転量に相当する温度信号をセレクター５により設定された温度範囲に比例して算出される温度信号へ変換して認識するようにプログラミングされる。

即ち、マイクロコンピュター３０は、セレクター５により設定された温度範囲が、例えば、０〜１００℃（第１の段階）、０〜２００℃（第２の段階）、又は０〜３００℃（第３の段階）と異なる場合、ダイヤル１の回転量が同じであってもマイクロコンピュター３０ではダイヤル１の回転量に相当する温度信号を、ダイヤル１の実際回転量をダイヤル１の最大回転量で割った比率に各段階の温度範囲の最大値を掛けた値に相当する温度信号へ変換して認識するようにプログラミングされる。

また、マイクロコンピュター３０は、セレクター５とダイヤル１を操作することで設定された温度信号と、制御対象機器に設置された温度センサー２２によって感知された温度信号が入力増幅回路２４を通して増幅された信号とを相互比較し、制御対象機器の温度制御信号を出力し、リレー２８の動作を制御する。

ダイヤル１によって設定された温度値が温度センサー２２によって感知された温度値より高い場合、マイクロコンピュター３０は、リレー２８をオン状態に動作させる信号を出力する。一方、ダイヤル１によって設定された温度値が温度センサー２２によって感知された温度値より低い場合、マイクロコンピュター３０は、リレー２８をオフ状態に動作させる信号を出力する。

また、ダイヤル設定型温度調節器２０の動作中には、ダイヤル設定型温度調節器２０を駆動させるＤＣ電源が電源回路２１を通して供給され、表示ランプ２６を点灯して動作状態を外部から認識できる。

以上、本発明に従った望ましい実施例について説明したが、本発明は、この実施例に限定されず、本発明の技術分野に属する通常の知識を有する者であれば、本発明の範囲及び要旨を外れずに種々の変形及び変更が可能であることは自明である。

本発明に従ったダイヤル設定型温度調節器は、射出機、成形機、電気炉、恒温槽、自動はんだ付け機などの制御対象機器の制御温度範囲を便利で容易に変更することがで、制御対象機器において温度調節機能のみを除き、他の機能を正常動作させることができる。

Claims (2)

1. 温度制御を行う電子回路が実装されたＰＣＢモジュールの前面に電気的に接続され、段階的に回転操作されて相異なる温度範囲を設定するセレクターと、
   前記セレクターの回転操作のために前記セレクターに結合され、一方側に温度範囲区別用突起が突出形成されたセレクターハンドルと、
   前記ＰＣＢモジュールと前記セレクターを内部に受容し、一方側に前記セレクターハンドルが貫通して結合されるケースと、
   前記セレクターハンドルの回転操作によって設定された温度範囲別に前記突起の位置に対応するように相異なる位置に突起挿入孔が形成され、前記セレクターにより設定された温度範囲に相当する温度目盛が表示された計器板と、
   前記セレクターにより選択された温度範囲内で温度を設定するために、前記ＰＣＢモジュールの前面に電気的に接続され回転操作される温度調節スイッチに分離可能に挿入結合されるダイヤルと、及び
   前記ダイヤルの回転量に相当する温度信号を前記セレクターにより選択された温度範囲に比例して算出される温度信号へ変換して認識するようにプログラミングされたマイクロコンピュターと、
   を含むことを特徴とする温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器。
2. 前記計器板には、前記ダイヤルが回転される下限に制御出力遮断目盛ＯＦＦが表示され、
   前記ダイヤルが前記制御出力遮断目盛ＯＦＦに位置するとき、前記マイクロコンピュターが制御出力を遮断するスイッチ機能をさらに有することを特徴とする請求項１に記載の温度範囲変更が容易なダイヤル設定型温度調節器。

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