JP4993144B2 - Pet検出器の光量出力を補正する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用放射線撮像装置に取り付けて使用され、RI線源を含む薬剤が投与された被検体から発生する放射線を検出するDOI(Depth Of Interaction)検出器等のPET検出器の光量出力を補正する方法に関する。
医療用放射線撮像装置の1つとして、PET(Positron Emission Tomography)装置が知られている。PET装置は、RI線源(陽電子放出核種)を含む薬剤が投与された被検体から発生する放射線(γ線)の対を同時計数することにより、RI線源の体内分布を画像化し、生体機能を見るための装置であり、生体や疾病患の臨床検査等に応用されている。
PET装置には放射線検出器(以下、「PET検出器」とする。)が備えられている。PET検出器は、通常、シンチレータ結晶の2次元的配列からなるシンチレータアレイと、このシンチレータアレイに光結合された少なくとも1本の光電子増倍管とから構成されている。そして、多数のPET検出器が、それぞれのシンチレータアレイの検出面を被検体に向けた状態で、被検体の周囲を取り囲む円周上に配置されて1つの検出器リングが構成され、さらに、複数の検出器リングがその軸方向に重ねられて、PET装置のガントリに搭載され、PET装置の放射線検出部が構成される。
こうして、被検体にRI線源を含む薬剤が投与されると、被検体から放射線(γ線)が反対方向に同時に放出されるイベントが発生し、この放射線(γ線)の対が放射線検出器のシンチレータ結晶に光電吸収され、それによって放射線(γ線)のエネルギーが光に変換され、さらに、この光は光電子増倍管によってパルス状の電気信号に変換され、この電気信号に基づいて放射線(γ線)の入射位置およびエネルギーが検出される。
この場合、放射線(γ線)の入射位置は、放射線(γ線)との相互作用により発光したシンチレータ結晶を識別することによって検出されるので、放射線(γ線)が放射線検出器の検出面に斜めに入射してシンチレータ結晶の深部で発光が生じた場合には、実際の放射線(γ線)の入射位置と放射線(γ線)の検出位置との間にずれが生じ、それによって放射線検出器の空間分解能が低下する。
そこで、微小なシンチレータ結晶の2次元的配列からなるシンチレータアレイを複数段積層してシンチレータブロックとし、それに光電子増倍管を光結合したDOI検出器が提案されている。DOI検出器によれば、シンチレータ結晶の深さ方向の放射線検出情報が得られるので、放射線がDOI検出器の検出面に斜めに入射した場合でも、空間分解能の低下が抑制出来る(例えば、特許文献1、2参照)。
ところで、これらのPET検出器においては、同じエネルギーを持つγ線に対してシンチレータ結晶毎に光量出力にばらつきがある。
そこで、各シンチレータ結晶の光量出力をエネルギーの次元に変換する。この補正係数はエネルギー補正係数と呼ばれ、放射線入射位置毎に算出されたエネルギー補正係数がエネルギー補正ルックアップテーブルに保持される。
この光量スペクトルは、光量出力毎のカウント数で表されるヒストグラムであり、従来のエネルギー出力補正法においては、エネルギー補正係数の算出精度は、ヒストグラムのビン数(チャンネル数)によって決定されていた。
したがって、従来法による補正精度はあまり高くなく、よって、従来法を用いてDOI検出器のエネルギー出力の補正を行うと、高いエネルギー分解能が得られないという問題を生じていた。また、DOI検出器の場合は更にシンチレータ結晶の個数が多くなっているので、DOI検出器以外の通常のPET検出器と比べてルックアップテーブルを作る手間が増大していた。
特開2005−43104号公報 特開2005−90979号公報
したがって、本発明の課題は、PET検出器のエネルギー補正係数を高精度でまた高速に算出することができる方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、第1発明は、シンチレータ結晶の2次元的配列からなるシンチレータアレイを1段または複数段有するシンチレータブロックと、前記シンチレータブロックに光結合された少なくとも1本の光電子増倍管とから構成されたPET検出器の光量出力を補正する方法であって、
(1)基準線源から前記PET検出器の検出面に放射線を照射し、前記光電子増倍管からの光量に関する出力信号を収集するステップと、
(2)収集した前記出力信号に基づき放射線の入射位置を求めるための2次元位置マップを作成し、放射線と相互作用したシンチレータ結晶を識別するステップと、
(3)前記放射線と相互作用したシンチレータ結晶毎の光量に関する情報を蓄積した光量スペクトルを取得するステップと、
(4)前記光量スペクトルのピークチャンネルを小数点以下まで求め、その光量ピークが前記基準線源からの放射線に固有のエネルギーに対応するとして、光量出力をエネルギー出力に変換するためのエネルギー補正係数を算出し、前記エネルギー補正係数に基づいてエネルギー補正ルックアップテーブルを作成するステップと、を有することを特徴とする方法を構成したものである。
上記課題を解決するため、また、第2発明は、シンチレータ結晶の2次元的配列からなるシンチレータアレイを1段または複数段有するシンチレータブロックと、前記シンチレータブロックに光結合された少なくとも1本の光電子増倍管とから構成されたPET検出器の光量出力を補正する方法であって、
(1)基準線源から前記PET検出器の検出面に放射線を照射し、前記光電子増倍管からの光量に関する出力信号を収集するステップと、
(2)収集した前記出力信号に基づき前記放射線の入射位置を求めるための2次元位置マップを作成し、放射線と相互作用したシンチレータ結晶を識別するステップと,
(3)前記放射線と相互作用したシンチレータ結晶毎の光量に関する情報を蓄積した光量スペクトルを取得するステップと、
(4)前記光量スペクトルのピークチャンネルを小数点以下まで求め、その光量ピークが前記基準線源からの放射線に固有のエネルギーに対応するとして、光量出力をエネルギー出力に変換するための第1のエネルギー補正係数を算出し、前記第1のエネルギー補正係数に基づいて第1のエネルギー補正ルックアップテーブルを作成するステップと、
(5)前記ステップ(1)〜(2)を順次実行した後、収集した前記PET検出器の前記出力信号に前記第1のエネルギー補正ルックアップテーブルを適用して、前記放射線と相互作用したシンチレータ結晶毎のエネルギースペクトルを取得するステップと、
(6)前記ステップ(5)で取得した、前記放射線と相互作用したシンチレータ結晶毎のエネルギースペクトルのエネルギーピークを小数点以下まで求め、前記エネルギーピークを前記基準線源からの放射線に固有のエネルギーピークに揃えるための第2のエネルギー補正係数を算出し、前記第2のエネルギー補正係数に基づいて第2のエネルギー補正ルックアップテーブルを作成するステップと、
(7)前記第2のエネルギー補正ルックアップテーブルから前記第1のエネルギー補正ルックアップテーブルに対する補正係数を求め、求めた補正係数を前記第1のエネルギー補正ルックアップテーブルに掛けることによって、前記第1のエネルギー補正ルックアップテーブルを補正するステップと、を有することを特徴とする方法を構成したものである。
第1発明によれば、エネルギー補正ルックアップテーブルを作成するにあたり、光量スペクトルのピークチャンネルを小数点以下まで求め、それに基づいてエネルギー補正係数を算出するようにしたので、エネルギー補正ルックアップテーブルを高精度で算出することができる。
また、第2発明によれば、先に取得された位置ルックアップテーブルとエネルギー補正ルックアップテーブルに基づいて収集したシンチレータ結晶毎の光量スペクトルから第2のエネルギー補正ルックアップテーブルを作成し、第2のエネルギー補正ルックアップテーブルを用いて元のエネルギー補正ルックアップテーブルを補正することによって、元のエネルギー補正ルックアップテーブルの精度を上げることができる。したがって、先に取得されたエネルギー補正ルックアップテーブルを適用して収集されたエネルギースペクトルを分析し、補正しきれなかった部分を補正するためのエネルギー補正ルックアップテーブルを算出し、それを用いて先のエネルギー補正ルックアップテーブルを再補正するようにすれば、より精度の高いエネルギー補正ルックアップテーブルを作成することができ、また、位置ルックアップテーブルを再作成せずに済むので、より高速にエネルギー補正ルックアップテーブルを作成することができる。
本発明の1実施例によるDOI検出器の光量出力を補正する方法のフロー図である。 本発明の方法が適用されるDOI検出器の構成を示す斜視図である。 シンチレータアレイの層毎の2次元位置マップの1例を示す平面図である。 本発明の別の実施例によるDOI検出器の光量出力を補正する方法のフロー図である。 GSO層を2層備えた2個のDOI検出器の各層における1つのγ線入射位置のエネルギースペクトルを示すグラフである。 LSO層およびGSO層の2層を備えた2個のDOI検出器の各層における1つのγ線入射位置のエネルギースペクトルを示すグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。図1は、本発明の1実施例によるDOI検出器の光量出力を補正する方法のフロー図である。図1を参照して、本発明によれば、まず、基準線源からDOI検出器の検出面に放射線が照射され、光電子増倍管からの光量に関する出力信号が収集される(ステップ1)。この実施例では、基準線源は、511keVのγ線を放出する核種からなり、DOI検出器は、図2に示すように、シンチレータ結晶の2次元的配列(検出素子マトリクスが9×10)からなるシンチレータアレイ1を2段に積層したシンチレータブロック2と、シンチレータブロック2に光結合された4本の光電子増倍管3とから構成される。
次に、収集された各光電子増倍管3の出力信号を用いて重心演算が行われ、得られた重心位置が、シンチレータアレイの層毎に、図3に示すような9×10領域に区分けした2次元位置マップ上に投影される。そして、2次元位置マップ上における各シンチレータ結晶に対応する位置ルックアップテーブルが作成され、それによって、γ線と相互作用したシンチレータ結晶が特定される(ステップ2)。
また、各シンチレータ結晶の光量出力を蓄積することで光量スペクトルが取得される(ステップ3)。そして、光量スペクトルのピーク位置が小数点以下まで求められ、そのピーク位置が、照射されたγ線のエネルギーに対応するとして、エネルギー補正係数が算出され、算出されたエネルギー補正係数を用いてエネルギー補正ルックアップテーブルが作成される(ステップ4)。
このステップ4について、具体的に説明する。
光量に関する出力が7ビットとすると、光量スペクトルはチャンネル毎に計数値がプロットされたものであるから、光量スペクトルのスケールは0〜127チャンネルとなる。ところが、従来法のように、光量スペクトルのピーク位置をチャンネルのスケールで算出すると、エネルギー補正係数は最大でチャンネルの数に対応する128通り(7ビット)の数値しかとることができない。その結果、エネルギー補正係数の算出精度、よってエネルギー出力の補正精度に限界が生じる。
したがって、本発明の方法では、光量スペクトルのピーク位置を7ビット(0〜127)のスケールではなく、小数点以下まで算出し、エネルギー補正係数を、例えば10ビットの数値範囲で算出することによって、光量出力の補正精度を上げた。
光量スペクトルのピーク位置の算出は、次のようにして行う。まず、ピーク位置を算出する前に、光量スペクトルを滑らかな曲線によって近似する。この実施例では、光量スペクトルを、そのピークを中心とする3点を通る2次関数によって近似する。この場合、光量スペクトルをガウス分布によって近似してもよい。そして、この近似曲線に基づき、チャンネル数のスケール(7ビット)よりも細かいスケール(10ビット)でピーク位置を算出する。それによって、従来は7ビットの整数値(チャンネル数)で求めていたピーク位置を、小数点以下まで求めることができる。
そして、エネルギー補正係数ECを
EC=64[ch]/ピーク位置[ch]
×(512[keV]/γ線のエネルギー[keV]) (1)
によって求める。
こうして、シンチレータ結晶毎のエネルギー補正係数ECを算出し、算出したエネルギー補正係数ECに基づいてエネルギー補正ルックアップテーブルを作成する。
以上のように、本発明によれば、エネルギー補正ルックアップテーブルを作成するにあたり、光量スペクトルのピークチャンネルを小数点以下まで求め、光量出力が基準線源からのγ線に固有のエネルギーに対応するとして、光量出力をエネルギー出力に変換するためのエネルギー補正係数を算出し、エネルギー補正ルックアップテーブルを作成するので、補正精度が上がる。
また、上述の実施例では、本発明の方法をDOI検出器に適用したが、DOI検出器以外のPET検出器(シンチレータ結晶の2次元的配列からなるシンチレータアレイを1段有するシンチレータブロックと、シンチレータブロックに光結合された少なくとも1本の光電子増倍管とから構成される)にも適用することができ、それによって、PET検出器の光量出力の補正精度を上げることができる。
図4は、本発明の別の実施例による、PET検出器の光量出力をさらに高精度でかつ高速に補正する方法のフロー図である。図4を参照して、本発明によれば、まず、基準線源からDOI検出器の検出面に放射線が照射され、光電子増倍管からの光量に関する出力信号が収集される(ステップ1)。この実施例の場合も、図1の実施例と同様、基準線源は、511keVのγ線を放出する核種からなり、DOI検出器は、図2に示したものと同じ構成を有している。
次に、収集された出力信号を用いて重心演算が行われ、得られた重心位置が、シンチレータアレイの層毎に、2次元位置マップ上に投影される。そして、2次元位置マップ上における各シンチレータ結晶に対応する位置ルックアップテーブルが作成され、それによって、γ線と相互作用したシンチレータ結晶が識別される(ステップ2)。
また、シンチレータ結晶のそれぞれの光量出力を蓄積することで光量スペクトルが取得される(ステップ3)。そして、光量スペクトルのピークチャンネルが小数点以下まで求められ、その光量ピークが基準線源からのγ線に固有のエネルギーに対応するとして、光量出力をエネルギー出力に変換するための第1のエネルギー補正係数が算出され、それに基づいて第1のエネルギー補正ルックアップテーブルが作成される(ステップ4)。
さらに、ステップ(1)〜(2)が再び順次実行され、収集されたDOI検出器の出力信号に第1のエネルギー補正ルックアップテーブルが適用され、γ線と相互作用したシンチレータ結晶毎のエネルギースペクトルが取得される(ステップ5)。
そして、ステップ5で取得された、γ線と相互作用したシンチレータ結晶毎のエネルギースペクトルのエネルギーピークが小数点以下まで求められ、そのエネルギーピークを基準線源からのγ線に固有のエネルギーピークに揃えるための第2のエネルギー補正係数EC”が算出され、それに基づいて第2のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT”が作成される(ステップ6)。
このステップ6について具体的に説明する。
エネルギースペクトルのピークは、第1のエネルギー補正係数の精度が低かったり、経時変化によってシンチレータの光量出力に変化があったりした場合は511keVにならない。そこで、例えば、ピークを中心とする3点を通る2次関数を求め、この2次関数の極大値を求めることによってピーク位置が算出される。
そして、第2のエネルギー補正係数EC”が
EC”=511[keV]/ピークエネルギー[keV] (3)
で求められ、それに基づいて第2のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT”が作成される。
第2のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT”は、第1のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT’に対する補正係数とすることができるので、
ECLUT=ECLUT’×ECLUT” (4)
とすることで、第1のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT’が補正され、より精度の高いエネルギー補正ルックアップテーブルECLUTが作成される(ステップ7)。
本発明によれば、先に取得された位置ルックアップテーブルおよびエネルギー補正ルックアップテーブルに基づいて収集したシンチレータ結晶毎の光量スペクトルから第2のエネルギー補正ルックアップテーブルを作成し、第2のエネルギー補正ルックアップテーブルを用いて元のエネルギー補正ルックアップテーブルを補正することによって、元のエネルギー補正ルックアップテーブルの精度を上げることができる。
こうして、先に取得されたエネルギー補正ルックアップテーブルを適用して収集されたエネルギースペクトルを分析し、補正しきれなかった部分を補正するためのエネルギー補正ルックアップテーブルを算出し、それを用いて先のエネルギー補正ルックアップテーブルを再補正するようにすれば、より精度の高いエネルギー補正ルックアップテーブルを作成することができ、また、位置ルックアップテーブルを再作成せずに済むので、より高速にエネルギー補正ルックアップテーブルを作成することができる。
なお、上述の実施例では、本発明の方法をDOI検出器に適用したが、DOI検出器以外のPET検出器(シンチレータ結晶の2次元的配列からなるシンチレータアレイを1段有するシンチレータブロックと、シンチレータブロックに光結合された少なくとも1本の光電子増倍管とから構成される)にも適用することができる。
次に、ECLUTによれば、ECLUT’に比べてどの程度補正の精度が上がるかを調べるべく実証実験を行った。この実験では、それぞれ発光減衰時間が異なるケイ酸ガドリニウム(GSO)結晶から形成された2層のシンチレータアレイ(シンチレータアレイの層は、いずれも9×10個のシンチレータ結晶から構成される)を備えたDOI検出器を2個(以下、「G−G検出器1」および「G−G検出器2」と呼ぶ。)と、ケイ酸ガドリニウム(GSO)結晶から形成されたシンチレータアレイの層、およびケイ酸ルテチウム(LSO)結晶から形成されたシンチレータアレイの層の2層(シンチレータアレイの層は、いずれも9×10個のシンチレータ結晶から構成される)を備えたDOI検出器を2個(以下、「L−G検出器1」および「L−G検出器2」と呼ぶ。)作製した。
そして、以下の条件下において、4個のDOI検出器のそれぞれについて平均エネルギースペクトルを収集し(収集時間は300秒)、解析した。
条件(1):ECLUT’を適用してエネルギースペクトルを収集した。
条件(2):ECLUTを適用してエネルギースペクトルを収集した。
G−G検出器1およびG−G検出器2のそれぞれを構成する1つのシンチレータ結晶(γ線入射位置)について収集したエネルギースペクトルを図5のグラフに示し、L−G検出器1およびL−G検出器2のそれぞれの1つのシンチレータ結晶(γ線入射位置)について収集したエネルギースペクトルを図6のグラフに示す。図5および図6中、各検出器の欄において、上段のグラフは、当該検出器の2つのシンチレータアレイの層のうち、下側のシンチレータアレイの層(以下、「DOI0」と呼ぶ。)のエネルギースペクトルを示し、下段のグラフは、上側のシンチレータアレイの層(以下、「DOI1」と呼ぶ。)のエネルギースペクトルを示す。また、各エネルギースペクトルのチャンネル数は7ビットであり、そのピーク位置は10ビットのスケールで求めてある。
さらに、収集したエネルギースペクトルを解析した。解析結果を下表に示す。
Figure 0004993144
この表において、エネルギースペクトルのピーク位置が、63.875チャンネルに近づくほど補正の精度は高いものと判定される。また、エネルギー分解能はエネルギースペクトルの半値幅で定義され、よって、エネルギー分解能が小さいほど、補正の精度は高いものと判定される。
また、表中、平均値は、それぞれ、シンチレータアレイの層毎に、それを構成する全シンチレータ結晶(9×10個)について算出した平均値であり、EWはピーク位置の補正後に設定したエネルギーウィンドウを表し、ΔEWを次式に従って算出した。
ΔEW=Δ|ピーク位置−63.875[ch]|×8[keV/ch]
+Δエネルギー分解能[%]×511[keV] (5)
ここで、Δは、条件(1)の下で得られたデータと条件(2)の下で得られたデータとの差を表す。
この表からわかるように、ECLUTを適用することによって、G−G検出器では、ピーク位置で平均2.72keV(3.85−1.13=2.72)改善され、エネルギー分解能で平均2.75keV(97.09−94.34=2.75)改善され、合計で平均5.47keVの改善が実現し、また、L−G検出器では、ピーク位置が平均6.20keV(7.54−1.34=6.20)改善され、エネルギー分解能が平均6.66keV(91.98−84.32=7.66)改善され、合計で平均13.86keVの改善が実現した。
本発明によれば、先に取得された位置ルックアップテーブルと第1のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT’に基づいて収集したエネルギースペクトルから第2のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT”を作成し、第2のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT”を用いて元のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT’を補正することによって、元のエネルギー補正ルックアップテーブルECLUT’を補正し,更にその精度を上げることができる。つまり、先に取得された位置ルックアップテーブルとエネルギー補正ルックアップテーブルを適用して収集されたエネルギースペクトルを分析し、補正しきれなかった部分を補正するためのエネルギー補正ルックアップテーブルを算出し、それを用いて先のエネルギー補正ルックアップテーブルを再補正するようにすれば、より高速にかつ精度の高いエネルギー補正ルックアップテーブルを簡単に作成することができる。
1 シンチレータアレイ
2 シンチレータブロック
3 光電子増倍管

Claims (2)

  1. シンチレータ結晶の2次元的配列からなるシンチレータアレイを1段または複数段有するシンチレータブロックと、前記シンチレータブロックに光結合された少なくとも1本の光電子増倍管とから構成されたPET検出器の光量出力を補正する方法であって、
    (1)基準線源から前記PET検出器の検出面に放射線を照射し、前記光電子増倍管からの光量に関する出力信号を収集するステップと、
    (2)収集した前記出力信号に基づき放射線の入射位置を求めるための2次元位置マップを作成し、放射線と相互作用したシンチレータ結晶を識別するステップと、
    (3)前記放射線と相互作用したシンチレータ結晶毎の光量に関する情報を蓄積した光量スペクトルを取得するステップと、
    (4)前記光量スペクトルのピークチャンネルを小数点以下まで求め、その光量ピークが前記基準線源からの放射線に固有のエネルギーに対応するとして、光量出力をエネルギー出力に変換するためのエネルギー補正係数を算出し、前記エネルギー補正係数に基づいてエネルギー補正ルックアップテーブルを作成するステップと、を有することを特徴とする方法。
  2. シンチレータ結晶の2次元的配列からなるシンチレータアレイを1段または複数段有するシンチレータブロックと、前記シンチレータブロックに光結合された少なくとも1本の光電子増倍管とから構成されたPET検出器の光量出力を補正する方法であって、
    (1)基準線源から前記PET検出器の検出面に放射線を照射し、前記光電子増倍管からの光量に関する出力信号を収集するステップと、
    (2)収集した前記出力信号に基づき前記放射線の入射位置を求めるための2次元位置マップを作成し、放射線と相互作用したシンチレータ結晶を識別するステップと,
    (3)前記放射線と相互作用したシンチレータ結晶毎の光量に関する情報を蓄積した光量スペクトルを取得するステップと、
    (4)前記光量スペクトルのピークチャンネルを小数点以下まで求め、その光量ピークが前記基準線源からの放射線に固有のエネルギーに対応するとして、光量出力をエネルギー出力に変換するための第1のエネルギー補正係数を算出し、前記第1のエネルギー補正係数に基づいて第1のエネルギー補正ルックアップテーブルを作成するステップと、
    (5)前記ステップ(1)〜(2)を順次実行した後、収集した前記PET検出器の前記出力信号に前記第1のエネルギー補正ルックアップテーブルを適用して、前記放射線と相互作用したシンチレータ結晶毎のエネルギースペクトルを取得するステップと、
    (6)前記ステップ(5)で取得した、前記放射線と相互作用したシンチレータ結晶毎のエネルギースペクトルのエネルギーピークを小数点以下まで求め、前記エネルギーピークを前記基準線源からの放射線に固有のエネルギーピークに揃えるための第2のエネルギー補正係数を算出し、前記第2のエネルギー補正係数に基づいて第2のエネルギー補正ルックアップテーブルを作成するステップと、
    (7)前記第2のエネルギー補正ルックアップテーブルから前記第1のエネルギー補正ルックアップテーブルに対する補正係数を求め、求めた補正係数を前記第1のエネルギー補正ルックアップテーブルに掛けることによって、前記第1のエネルギー補正ルックアップテーブルを補正するステップと、を有することを特徴とする方法。
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