JP4990791B2 - 動的試料を分析するための方法および装置 - Google Patents

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Description

発明の分野
この発明は、移動成分を含む生体物質の試料を分析するための方法および装置に関する。
背景
試料における移動成分を追跡する従来の手法に、対象の移動成分であり得る領域を識別するために、背景に対する変化を判定することがある。蛍光顕微鏡検査法では、対象の成分を蛍光標識またはプローブでタグ付けすることで、それらの成分を背景と区別する作業が比較的容易になる。
標識として用いられる蛍光分子は、典型的には、ある波長ではより強力に励起され、かつ、他の波長ではあまり強力には励起されない特定の励起スペクトルを有する。それらはさらに、ある波長ではより強烈に発光し、かつ、他の波長ではあまり強烈に発光しない特定の発光スペクトルを有している。この励起および発光スペクトルは、紫外線から赤外線まで及ぶこともある。
ローダミンおよびフルオレセインなどの、広範囲にわたる蛍光プローブが化学分子から開発されてきた。さらに、たとえば、緑色蛍光タンパク質(GFP)を供給するオワンクラゲ(Aequorea Jellyfish)、およびDsRedおよびHcRedを供給する種々のサンゴなど、発光性生物内で発見された分子から蛍光プローブが開発されている。これらは、AFP(エクオレア蛍光タンパク質(Aequoirea Fluorescent Proteins)と命名され、たとえば、J.チャン(Zhang)ら、ネイチャーレビュー:分子細胞生物学(Nature Reviews:
Molecular Cell Biol.)、Vol3、2002年12月、pp906−918、Y.A.ラバス(Labas)、全国科学学会議事録(Proc. Natl. Acad. Sci.)、2002年、Vol99、pp4256−4261、およびM.V.マッツ(Matz)、生物学的検定(Bioassay)、Vol24、pp953−959に記載されている。
それらの蛍光プローブは、対象となる特定の分子(DNA、RNA、タンパク質、炭水化物、抗体など)に対応付けることができる。代替的には、それらをある特性(イオン濃度、pH、電位、温度、特定の酵素の存在、特定の酵素基質の存在、力)に感受性があるようにして、その特性に応じてそれらの蛍光特性を変化させてもよい。それらの標識は、細胞膜を透過させるか、または注入することで細胞に取り入れることができる。代替的に、それらの標識は、AFPなどの遺伝的にコード化されたプローブの場合、細胞の正常な機能の一部として一体的に形成してもよい。
蛍光標識を含む、試料を撮像するための既知の装置では、蛍光顕微鏡(図1)は、1つまたは複数の蛍光プローブを特定の波長帯で励起することのできる励起光源を装備している。さらにこの顕微鏡は、プローブから発せられた光を他の波長帯で観察できるように、適切な光学フィルタを装備している。発せられた光の空間および時間の分布を調べることで、試料の構造および動力についての情報が得られる。
複数の標識を使用して、標識付けされた成分の同時の局在化に関する情報を提供することで、たとえば、ある細胞の細胞骨格の組織が明らかになる。蛍光顕微鏡には、CCDカメラ、またはスキャナと光電子増倍管との組合せなどの感光性検出器(紫外線から赤外線に感受性がある)と、ビデオレコーダまたはメモリ装置を有するコンピュータシステムな
どの記録手段とを含む画像収集システムを装備している場合が多く、それによって、試料の動的挙動を取り込み、オフラインで分析することができる。
このシステムは、撮像集束平面の位置を変更するための集束駆動機構を用いることができるので、容積(XYZ)および容積時系列(XYZT)データが入手可能となる。好適な励起および/または発光波長帯を選択することで、および/または好適な光学フィルタセットを選択することで、容積多波長(XYWZ)および容積多波長時系列(XYWZT)データが入手可能となる。
顕微鏡はさらに、温度、ガス含有量および流量を制御したり、流体を導入したりできる追加の装置を装備していてもよい。
生体細胞などの試料における動的プロセスをより深く理解できるように、(励起光源に基づく数多くの事例で)追加の活性化光線を設けることが可能である。この活性化光線を試料における標識を含む部分に向け、この光線からの強い光が標識を漂白して、その蛍光性を低減するようにしてもよい。この領域、および試料中の他の部分における蛍光性のその後の展開を観察することで、(たとえば、アクセルロッド(AxelRod)、生物物理学(Biophys.)J.、1977年、Vol18、pp129−131およびフェア(Phair)ら、ネイチャー(Nature)、2000年、Vol404、pp604−609に記載されているように)さまざまな標識付けされた成分の相互作用および交換のメカニズムに関する情報を得ることができる。
蛍光性標識を含む試料の分析のための方法および装置は、本願と同時係属の英国特許出願第0419325.6号に開示されており、その内容は参考文献としてここに援用される。
移動成分は、多くの場合、たとえばそのサイズ、形状または軌道によって区別できる。しかしながら、このことは、当該の成分同士が、形状およびサイズにおいて非常に類似しているか、時間とともに形状およびサイズにおいて相当に変化するか、または予測不能な軌道を有している場合は問題となり得る。
この問題に対処するための既存の手法に、候補となる粒子の位置を特定して、フレーム間の整合を予測することがある。その例を記載しているのは、J.L.バロン(Barron)、フリート(Fleet)、D.J.、およびボーシェミン(Beauchemin)、S.(1994年)オプティカルフロー法の実績(Performance of optical flow techniques)、コンピュータビジョン国際ジャーナル(International Journal of Computer Vision)、12(1):43−77、ネーゲル(Nagel)、H.-H.、1977年、TVフレームの分析シーケンス:システム設計の考察(Analysing Sequences of TV-Frames: System Design Considerations)、人工知能に関する国際合同会議議事録(Proc. Intern. Joint Conference on Aritificial Intelligence)、ケンブリッジ(Cambridge)、MA、626、ネーゲル(Nagel)、H.-H.、2000年、イメージシーケンス評価:30年となお好調な継続(Image Sequence Evaluation: 30 Years and Still Going Strong)、パターン認識に関する第15回国際会議議事録(Proc. 15th Intern. Conf. Pattern Recognition)、A.サンフェリウ(Sanfeliu)、J.J.ヴィラヌエヴァ(Villanueva)、M.ヴァンレル(Vanrell)、R.アルケザール(Alqu'ezar)、J.-O.エクランド(Eklundh)およびY.アロイモノス(Aloimonos)(Eds.)、Vol.1、149−158、ロスアラミトス(Los Alamitos)、CA:IEEEコンピュータソサエティ(Computer Society)、M.アイサード(Isard)およびA.ブレイク(Blake)、考察−視覚追跡のための条件付き密度伝播(Consideration - condition
al density propagation for visual tracking)、コンピュータビジョン国際ジャーナル(International Journal of Computer Vision)29(1)、pp.5−28、1998年、D.コマニチウ(Comaniciu)、V.ラメシュ(Ramesh)およびP.ミア(Meer)、カーネルベースの対象追跡(Kernel-Based Object Tracking)、IEEE PAMI、vol.25、no.5、2003年5月、ラフェル(Raffel)M.、ウィラート(Willert)C.、コムペンハンス(Kompenhans)、J.(1998年)粒子画像速度(Particle Image Velocimetry)、スプリンガー、ベルリン(Springer, Berlin)、スタニスラフ(Stanislas)M.、コムペンハンス(Kompenhans)、J.、ウェスターウィール(Westerweel)、J.、粒子画像速度−工業的応用への進展(Particle Image Velocimetry - Progress towards Industrial Application)、クルワーアカデミックパブリッシャーズ(Kluwer Academic Publishers)、2000年である。
それぞれの漂白および撮像走査の技法は、英国特許明細書第2369739号および「走査型顕微鏡におけるビーム制御(Beam Control in a Scanning Microscope)、J.エンゲルハート(Engelhardt)/ライカ(Leica)、2002年6月5日に記載されている。
発明の概要
この発明は、それぞれの蛍光標識でタグ付けされた成分を含む生体物質の試料を分析する方法を提供するものである。この方法は、モニタリングすべき特定の標識付き成分を識別するステップと、特定の成分を実質的に囲む試料の少なくとも1つの領域をエネルギビームで照射して、その領域における標識の光学特性を修正し、それらの標識を特定の成分に対応付けられた標識と区別可能にするステップとを含む。この方法は、特定の成分の追跡を補助する働きがある。
この発明の実施例では、エネルギビームは、組み合わさって特定の成分を実質的に囲む2つ以上の領域を照射してもよい。
1つまたは複数の領域は、特定の成分を、二次元または三次元で実質的に囲んでいてもよい。これらの領域は、たとえば、環形(二次元)または中空球(三次元)などの、完全な、またはほぼ完全な幾何学形状を定めていてもよい。
好ましい実施例では、1つまたは複数の領域は、細長い、閉じられた面積または容積を定める。特に、特定の成分が移動する方向に細長くなるようにしてもよい。
たとえば、周期的に、または先の照射ステップ以降に特定の成分が移動した場合に、および/または先の照射ステップで照射された1つまたは複数の領域に他の標識付き成分が入った場合に、1つまたは複数の追加の照射のステップを実行するのが好ましいこともある。したがって、追加の照射は、動的試料において、特定の成分を他の隣接する標識付き成分と確実に継続して区別可能となるように補助できるものである。
撮像装置は、1つまたは複数の照射された領域をモニタリングし、1つまたは複数の領域に入った余分な標識付き成分が検出されたことに反応して、さらなる照射を開始するように構成可能であると好都合である。このように、照射は必要なときのみ行なわれるように制御できるので、試料の放射線事故の発生数が最小限に抑えられる。
この発明はさらに、それぞれの蛍光標識でタグ付けされた成分を含む試料を分析するための装置を提供するものである。この装置は、試料をエネルギビームで照射するための手段と、試料を保持するための支持部と、エネルギビームおよび試料を相互に移動させて、特定の成分の位置を実質的に囲む、試料の少なくとも1つの領域を照射することで、その
領域における標識の光学特性を修正して、それらの標識を、特定の成分に対応付けられた標識と区別可能にするための制御手段とを含む。
この発明の先行技術および実施例を、例証として、添付の概略的な図面を参照してここで説明する。
発明の詳細な説明
図2Aは、試料における4つの成分2aから2dを示し、各々はそれぞれの蛍光標識4aから4dでタグ付けされている。各々の構成要素の移動の方向を、それぞれの矢印6aから6dで示している。
図2Bは、ある期間が経過した後の2Aと同じ図を示す。成分2dを追跡している場合、その近くを通過する成分2aと混同してしまうおそれがあることがわかる。
この問題に対処するために、この発明のある実施例に従って、図3Aに示すように、対象の成分2dを囲む環状領域8をエネルギビームで照射する。たとえば、環状領域8において、入射を受けた蛍光標識を漂白するのに十分な強度を有する光ビームを用いてもよい。
図3Aおよび図3Bに示す2つの時点における粒子の配置は、図2Aおよび図2Bのものと対応している。ただし、図3Bからわかるように、成分2aおよびそれに対応付けられた標識4aは、対象の成分2dおよびその標識4dを囲む領域8の中に入っている。図3Bにおける領域8の照射によって標識4aが漂白され、標識4dがそれと光学的に区別できるようになる。
よって、近隣の成分を光学的に修正(たとえば、漂白)し、ただし対象の成分は無修正で残すことにより、所望の結果が得られる。
漂白された領域は、ドーナツ形状、すなわち、漂白された材料が環になったものであってもよい。無修正の材料における、中央のあまり漂白されていない部分は、光学的に修正された、より漂白された領域と、そのより漂白された部分を越えた、同じく無修正の領域とに囲まれている。中央のあまり漂白されていない部分は、対象の成分の位置および動きが不確定であることを考慮して、好ましくは、対象の成分より多少大きくなっている。
より漂白された部分は、好ましくは、対象の成分と混同されそうなすべての成分を光学的に修正するのに十分なほど大きく、ただし、試料(細胞)に損傷を与えることなく近隣の構成要素を光学的に修正するに足るだけの光の線量を機器が送り出せるほど小さい。
より漂白された部分は、たとえば、線形(ラスタ)フォーマット、または任意のベクトルもしくはドットパターンで走査してもよい。代替的に、ビーム自体を、たとえば、円環形などの所望の形状に形成してもよい。
円環形(または「ドーナツ形」)の断面を有するレーザビームの形成は、たとえば、K.S.ヤングワース(Youngworth)およびT.G.ブラウン(Brown)による「開口数の大きい円筒形ベクトルビームの集束(Focusing of high numerical aperture cylindrical-vector
beams)」オプティクスエキスプレス(Opt. Express)7、77−87(2000年)およびガオ(Gao)C.による「光ピンセットおよびスパナのための新しいドーナツモード(New Donut Mode for Optical Tweezers and Spanners)」、SPIE4244、86−89ページ、2000年に記載されている。
照射される領域の形状は、固定されていてもよいし、または、表示面の画像から取り出された情報に基づくか、ユーザからの指示によるか、他の何らかのソースからによるか、もしくはその三者の組合せから、各時点で修正されるようにしてもよい。このように、近隣にあり、かつ、干渉する可能性のある成分を漂白して考慮しないようにすることで、対象の成分を継続的に追跡できるようになる。
典型的には、より漂白された部分は、実質的に、対象の成分を含む、中央のあまり漂白されていない部分を囲んでいる。好ましい実施例では、中央のあまり漂白されていない部分は円盤形状であり、かつ、より漂白された部分は、あまり漂白されていない部分を取り巻く環である。
代替的に、中央のあまり漂白されていない部分は、正方形、長方形、弓形、長円形、またはその他の規則的な、もしくは不規則な閉じられた形状であってもよい。さらに、より漂白された部分は、正方形、長方形、またはその他の規則的な、もしくは不規則な閉じられた形状であってもよく、試料全体であってもよく、もしくは撮像ウィンドウ全体であってもよい。
対象の成分は、ある細胞であってもよいし、ある細胞の一部であってもよいし、または、たとえば1つまたは複数の視野における細胞のアセンブリであってもよい。
あまり漂白されていない部分を2つ以上定めてもよいし、より漂白された領域を2つ以上形成してもよい。
漂白された領域は、対象の成分の軌道、経路または予想される軌道に基づいて定めることができるので、対象の成分の経路の周囲には除外区域が生じる。場合によって、その領域は、試料の構造に基づくものであってもよいし、または、たとえば、細胞壁、細胞小器官、小管などの構造体の形状によって定めてもよい。
照射ビームによる走査の時間プロファイルは、非線形であってもよく、たとえば、より低速で走査されたために、受ける光の線量が増大した、あまり漂白されていない部分に近い照射領域の縁によってらせん形を定めるようにしてもよい。代替的に、より容易に実施できる六角形の走査を用いてもよい。
このシステムでは、波長および光フィルタリング成分を適切に用いることで、同時に漂白および表示するプロセスが簡単になる。代替的に、表示してから漂白するというステップを交互に行なうことで、このシステムを運用してもよい。
より漂白された領域をモニタリングして、何らかの物体がその領域に入っているのが観察された場合のみ漂白が施されるようにしてもよい。これには、試料に到達し得る光の量を最小限に抑えられるという利点がある。
漂白する光および表示する光は、波長が異なっていてもよいし、および/またはパワーレベルが異なっていてもよい。
試料における成分は、フルオロセインなどの小分子、またはKFP1(D.M.シュダコフ(Chudakov)ら、生化学ジャーナル(J. Biol. Chem.)、2003年、Vol.278(9)、pp.7215−7219に記載)、Kaede(R.アンドウ、H.ハマ、M.ヤマモト−ヒノ、H.ミズノおよびA.ミヤザキ、紫外線で誘発された蛍光タンパク質の緑から赤の光交換に基づく光学マーカー(An optical marker based on the UV-induced green-to-r
ed photoconversion of a fluorescent protein)、PNAS、2002年10月1日、vol. 99、no.20、pp. 12651-12656を参照)、およびPNAS(J.リピンコット−シュワルツ(Lippincott-Schwartz)ら、ネイチャー別冊(Nature Supp.)、細胞生物学における撮像(Imaging in Cell Biol.)、2003年9月、S7−S14を参照)などの光スイッチタンパク質により、たとえば、GFPなどの1つまたは複数の蛍光プローブで、タグ付けしてもよい。
試料をZ方向(すなわち、表示面に対して垂直に)走査して、容積測定情報を得るようにしてもよい。さらに、より漂白された領域を、あまり漂白されていない領域と異なるZ平面に伸張させてもよい。より漂白された領域を、対象の成分の上方および/または下方に定めてもよい。特に、これを用いて、円環形を伸張させて弱く閉じられた(weakly enclosed)球形を作るようにしてもよい。上方/下方の領域は、漂白ビームの光学経路を修正し、および/または軸外経路を使用し、および/またはビームを変調することで形成してもよい。
より漂白された領域は、球体の一部であってもよい。この漂白された領域をモニタリングして、当該成分または他の成分の実際の軌道または予想される軌道に従って漂白してもよい。
上述の説明は、光ビームの照射による蛍光標識の漂白に関するものであるが、エネルギビーム(典型的には光ビーム)を用いて、標識の光学特性を別の方法で修正し、それらの標識を区別できるようにしてもよい(光スイッチ可能な標識)。たとえば、エネルギビームおよび標識は、照射によって、所与の波帯でそれらの放射の強度が低下するのではなく、上昇するように選択してもよい(光活性化可能な標識)。
Z軸に沿った異なる位置での試料の照射は、定評のある2光子(または多光子)機構を用いて実行してもよい。このためには、特定のZ平面で集束される超短強力パルスを発する、波長のより長い(典型的には800から1000nm)高出力パルスレーザが必要である。この位置における蛍光分子は、ほぼ同時に2光子を受け、半分の波長の1光子に相当するエネルギを供給する。この平面の上方および下方の分子は、2光子を受ける可能性はかなり低いので、影響を受けることはない。このビームを、試料および/またはビームを移動させることで対象の粒子の周囲に向け、実質的に囲む領域を作るようにしてもよい。
生体試料を検査するための既知の装置のブロック図である。 2つの時点における試料の一部の画像を示す図である。 2つの時点における試料の一部の画像を示す図である。 2つの時点における試料の一部の画像であって、この発明のある実施例に従う選択された領域の漂白を示す図である。 2つの時点における試料の一部の画像であって、この発明のある実施例に従う選択された領域の漂白を示す図である。

Claims (13)

  1. それぞれの蛍光標識(4a、4b、4c、4d)でタグ付けされた移動成分(2a、2b、2c、2d)を含む生体物質の試料を分析する方法であって、
    モニタリングすべき特定の標識付けされた成分(2d)を識別するステップと、
    前記特定の成分は照射せずに、前記特定の成分を実質的に囲む試料の少なくとも1つの領域(8)をエネルギビームで照射して、その領域における標識のみを光漂白し、それらの標識を前記特定の成分に対応付けられた標識と区別可能にするステップとを含む、方法。
  2. 少なくとも1つの領域は、モニタリングすべき成分の軌道、経路、または予測される軌道に基づいて定められる、請求項1に記載の方法。
  3. エネルギビームは、組み合わさって前記特定の成分を実質的に囲む2つ以上の領域を照射できる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 少なくとも1つの領域は、二次元または三次元で前記特定の成分を実質的に囲む、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 少なくとも1つの領域は、細長い、閉じられた面積または容積を定める、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 閉じられた面積または容積は、前記特定の成分の移動の方向において細長くなっている、請求項5に記載の方法。
  7. 1つまたは複数のさらなる照射ステップを含む、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. さらなる照射ステップは定期的に行なわれ、または前記特定の成分が前の照射ステップから移動すると、かつ/もしくは、他の標識付けされた成分が前の照射ステップによって照射された1つまたは複数の領域に入ると行なわれる、請求項7に記載の方法。
  9. 少なくとも1つの照射された領域をモニタリングするステップと、
    少なくとも1つの領域に入った余分な標識付けされた成分が検出されたことに反応して、さらなる照射ステップを開始するステップとを含む、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  10. エネルギビームおよび試料を相互に移動させるステップをさらに含む、請求項1からのいずれかに記載の方法。
  11. それぞれの蛍光標識でタグ付けされた移動成分を含む生体物質の試料を分析するための装置であって、
    試料をエネルギビームで照射するための手段と、
    試料を保持するための支持部と、
    エネルギビームおよび試料支持部を相互に移動させて、特定の成分は照射せずに、前記特定の成分の位置を実質的に囲む試料の少なくとも1つの領域を照射して、その領域における標識のみを光漂白し、それらの標識を前記特定の成分に対応付けられた標識と区別可能にするための制御手段とを含む、装置。
  12. 少なくとも1つの領域は、モニタリングすべき成分の軌道、経路、または予測される軌道に基づいて定められる、請求項11に記載の装置。
  13. 1つまたは複数の照射された領域をモニタリングし、少なくとも1つの領域に入った余分な標識付けされた成分が検出されたことに反応して、さらなる照射ステップを開始するための手段を含む、請求項11または12に記載の装置。
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