JP4987789B2 - プレス成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属板等の板状部材、特に断面形状が変化する部品や湾曲した断面がハット状の成形品を加工形成するプレス成形方法に関する。
近年、衝突安全性と軽量化の要請から、自動車車体への高強度鋼板の適用が進展しつつある。これらの高強度鋼板は板厚を増加させることなく、衝突時の吸収エネルギーや強度を高めることができる。
プレス成形難易ハンドブック第3版
しかしながら、プレス成形加工の場合、鋼板の強度上昇とともにスプリングバックと呼ばれる形状凍結不良が発生し、部品の寸法精度の確保が困難となる。この形状凍結不良は最終製品の外観品質を著しく損なうばかりでなく、成形後に行われる組立作業において溶接不良の原因となるため、特にメンバやフレーム等の構造部品では形状凍結不良の対策が課題である。
形状凍結不良は現象に応じて、角度変化、壁そり、ねじれ、稜線そり(面そり)、パンチ底の形状凍結不良に分類される。いずれの場合でも、成形品を成形後に金型から取り出す、或いは、不要な部分をトリミングする等、拘束を緩和することで残留応力が駆動力となり、新たなつりあいを満たすように部品に弾性変形(スプリングバック)が生じる。例えば、曲げ角度変化や壁そりは、板厚方向の応力分布が駆動力となり、剛性は主に板厚で決定される。或いは、長手方向に高低差や湾曲したハット断面のビームをドロー成形すると、壁そりと稜線そり(面そり)、ねじれが生じるが、湾曲の曲率が小さいと部品剛性が高まり、壁そりが小さくなること、伸びフランジ変形部と縮みフランジ変形部の応力の差がねじりモーメントを与えている可能性があることが知られている(非特許文献1のP.365を参照)。
従来の寸法精度不良の対策方法として、スプリングバック後に所定の寸法に収まるよう、変形を見込んで意図的に製品形状と異なる金型形状を用いる方法(非特許文献1のP.377を参照)が広く使われている。しかしながら、金型形状の見込みで寸法精度を確保しようとする場合、広く普及している成形シミュレーションを活用したスプリングバック解析の寸法精度予測については十分な実用信頼性を得ているとは言えず、実物トライアル中心の試行錯誤による調整が大きな負荷となっている。更に、金型の見込み調整ではスプリングバック自体は低減しないために、加工条件や材料特性の変動による寸法精度のばらつきが残る危険性がある。従って、このような金型の見込み調整に入る前に、低モーメント化及び高剛性化の技術でスプリングバックを極力小さくしておき、最後の微調整として見込みを行う方法が合理的かつ効果的な対策だと言える。
スプリングバックのメカニズムに基づくと、寸法精度不良の対策方法は、残留応力の分布を低いレベルに平準化し、スプリングバックのモードに応じたモーメントを低減する方法、板厚や部品形状を変更し、スプリングバックのモードに応じた剛性を高める方法が提案されている(非特許文献1のP.333-382を参照)。しかしながら、このような対策を施すには、形状不良の有無を判定し、かつ、形状不良の発生位置を特定する必要があるが、この方法については未だ提案されていない。また、従来のスプリングバック対策は角度変化や壁そりに代表される2次元的な形状不良に対するものが多く、複雑形状の部品で問題となる稜線そり(面そり)やねじれ等の3次元的なスプリングバックに関しては有効な対策が提案されていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、板状部材のプレス成形において生じるスプリングバックを低減し、稜線そり(面そり)やねじれ等の3次元的な形状不良を生じさせることなく寸法精度の極めて高い成形品を得ることのできる信頼性の高いプレス成形方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下に示す発明の諸様態に想到した。
本発明のプレス成形方法は、プレス成形により板状部材を加工するに際して、プレス成形後における前記板状部材の形状情報に基づき、前記板状部材の形状凍結不良による変形の発生の有無を判定し、前記板状部材に前記変形が発生していると判定された場合に、前記変形の発生位置を特定する第1のステップと、前記発生位置における変形形態に応じて、当該発生位置における残留応力の分布を平準化するように前記板状部材の面内変形履歴を制御する第2のステップとを含む。
本発明のプレス成形方法の一態様では、前記板状部材の稜線に平行な基準曲線を含む検査断面に関して、前記形状情報に基づいて前記板状部材の変形前後の変位量を算出し、前記変位量を前記基準曲線の微小線分で微分した2次微係数分布を算出して、前記2次微係数分布の極値の位置を前記発生位置として特定する。
本発明のプレス成形方法の一態様では、前記第2のステップでは、前記面内変形履歴の制御として、前記変形形態として伸びが生じた前記発生位置には圧縮応力を付与し、前記変形形態として縮みが生じた前記発生位置には引張応力を付与する。
本発明のプレス成形方法の一態様では、前記変形形態として伸びが生じた前記発生位置に圧縮応力を付与する際に、工程途中で当該発生位置にエンボスを設けた中間品を形成し、工程末期のプレス下死点前に前記エンボスを潰す。
本発明のプレス成形方法の一態様では、前記変形形態として縮みが生じた前記発生位置に引張応力を付与する際に、当該発生位置に凸部を設ける。
本発明のプレス成形方法の一態様では、前記板状部材の前記形状情報は、成形シミュレーション、又はプレス成形加工された前記板状部材について3次元形状測定装置を用いた測定により得られる。
本発明によれば、板状部材のプレス成形において生じるスプリングバックを低減し、稜線そり(面そり)やねじれ等の3次元的な形状不良を生じさせることなく寸法精度の極めて高い成形品を得ることのできる信頼性の高いプレス成形が実現する。
以下、本発明を適用した好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
断面形状が変化するハット断面ビームでは、壁そりや開き等の2次元的な形状不良に加え、稜線そり(面そり)やねじれが同時に発生する。このような3次元的な形状不良は現象が複雑なため、対策立案が容易でない。
具体的に、980MPa級ハイテン1.4mm材をフォーム成形で、サイドメンバ等に見られる図1の形状に板状部材を加工して成形サンプルを作製する事例で説明する。
このとき、パッドは上面が成形途中でも金型に密着するように変位を制御している。なお、対称面(⊥y軸)上の2点A,Bで並進及び回転を拘束する。高さ方向(図1のz方向)に高低差を有するハット断面ビームを成形すると、スプリングバックにより図1中の左端がz方向に下がって稜線が凹状となり、右端が上がって稜線が凸状となる。このときの変位(スプリングバック前後のz方向変位)は、成形品を成形後に金型から取り出すことで拘束が緩和され、成形下死点での応力分布が駆動力となり、新たなつりあいを満たすように部品に弾性変形が生じる。
即ち、フランジ部の応力がy軸周りのモーメントとしてz方向への稜線そり(面そり)を発生させ、その結果、図2のような変位分布が生じる(図示の便宜上、成形サンプル10の右半分のみ表す。)。図2では、成形品の各部位におけるz方向への変位量(mm)を示している。このとき、図1の点A及び点Bはz方向に拘束されているため、直線ABの傾きが維持されるように全体が反時計回りに回転し、z方向に変位(面そり)が生じる。
本実施形態によるプレス成形方法は、成形サンプルに対するプレス成形解析プロセスと、当該プレス成形解析プロセスの結果を受けて実行される成形品作製プロセスとから構成される。
図3は、本実施形態によるプレス成形方法のプレス成形解析プロセスをステップ順に示すフロー図であり、図4は、本実施形態によるプレス成形方法の成形品作製プロセスをステップ順に示すフロー図である。
(プレス成形解析プロセス)
このプレス成形解析プロセスでは、先ず、有限要素法を用いた成形シミュレーションにより、図1に示すような成形サンプル10の成形加工をシミュレートし、図2に示すような成形サンプル10の形状情報を得る(ステップS1)。ここでは、例えば、ESI社製の商品名PAM−STAMPのような有限要素法を用いた成形シミュレーション用のソフトウェアを用いる。
有限要素法では、解析領域の内部を更に小さな有限範囲の要素にメッシュ状に分割する。一般的に、要素はその境界に節点が配置され、要素内部の場は各節点に対応する形状関数と節点の値の積の和として表現される。
ここで、ステップS1を実行する代わりに、実際に図1に示すような成形サンプルを作製し、例えば、ソアテック社製の商品名ソアリングアイのような3次元形状測定装置を用いて当該成形サンプルの形状測定を行って、図2に示すような成形サンプルの形状情報を得るようにしても良い。
続いて、ステップS1で得られた成形サンプル10の形状情報に基づき、成形サンプル10の形状凍結不良(スプリングバック)による変形の発生の有無、ここでは、稜線そり(面そり)やねじれの有無を判定し、成形サンプル10に変形が発生していると判定された場合に、変形の発生位置及び変形形態を特定する(ステップS2)。
詳細には、ステップS2は以下のようにステップS11〜S16から構成される。
ここでは、スプリングバックによる変形として、面そりを例に採って説明する。
詳細には、先ず、図5に示すように、成形サンプル10の稜線に平行な基準曲線2を含む検査断面1を設定する(ステップS11)。なお、成形サンプル10のスプリングバックによる変形として、ねじれを測定するには、成形サンプル10の稜線に直交する基準曲線を含む検査断面を設定すれば良い。
この検査断面1による成形サンプル10のz方向の変位(面そり)量とx方向の位置との関係を図6(a)に示す。
ここで、設定する基準曲線2は、稜線に沿ったウェブ面であれば何れでも良いが、スプリングバックの拘束点として定義した点A又は点Bを含むような検査断面1を用いる方が好ましい。これは、例えば、z軸周りにねじれが生じた場合に形状不良の現象が理解し易いためである。
次に、図6(a)の関係に基づいて、成形サンプル10における基準曲線2に対するスプリングバック前後のz方向変位、即ち図6(b)に示すように、(基準線2に沿ったバック後の形状)−(バック前の形状)を演算する(ステップS12)。
次に、基準曲線2を微小線分に離散化し、z方向変位に対して2回微分を施す演算を行う(ステップS13)。1回微分を施した様子を図6(c)に、2回微分を施した様子を図6(d)にそれぞれ示す。2回微分の演算により、図6(d)に示すような2次微係数分布が得られる。
次に、ステップS13で得られた2次微係数分布について、予め設定された閾値に基づき、2次微係数分布においてz方向の変位量の大きさが閾値以上である箇所の有無を判定する(ステップS14)。
ここで、閾値としては、正値側(TH+とする)及び負値側(THとする)の双方に設けておき、閾値TH+以上の箇所及び閾値TH以下の箇所の有無を判定する。閾値TH+,THとしては、例えば0.001,−0.001を設定する。
ここで、2次微係数分布における極値の正負の符号は参照する座標系に依存して変化するものである。従って、用いる座標系によっては、例えば閾値TH+のみを使用する場合も考えられる。
ステップS14において、閾値TH+以上或いは閾値TH以下の箇所がないと判定された場合には、この成形サンプル10には有意の面そりが発生していないものと判定され(ステップS15)、プレス成形解析プロセスを終了する。
一方、ステップS14において、閾値TH+以上或いは閾値TH以下の箇所があると判定された場合には、ステップS16へ進む。
ステップS16では、当該箇所の位置(例えばx方向の位置座標)を面そりの有意な発生位置として特定する。更に、当該箇所の変形形態を特定する。閾値TH+以上或いは閾値TH以下の箇所は、2次微係数分布において極値となる部位である。本実施形態において参照する座標系では、閾値TH以下の箇所であれば、2次微係数分布において極小値であると特定される。一方、本実施形態において参照する座標系では、閾値TH+以上の箇所であれば、2次微係数分布において極大値であると特定される。
ここで、スプリングバックの起点となっている、2次微係数分布において極値なる部位の応力状態は、成形シミュレーションによる残留応力分布を指標とするか,或いは部品断面線長減少の大きさや変化の急峻さ等の部品形状から判断される。
本実施形態の成形サンプル10では、2次微係数分布が極小値の部位で、変形形態として伸びが生じて引張応力が作用しており、当該発生位置で凹状の面そりが発生していると特定される。一方、成形サンプル10では、2次微係数分布が極大値の部位で、変形形態として縮みが生じて圧縮応力が作用しており、当該発生位置で凸状の面そりが発生していると特定される。
ステップS16では更に、上記の発生位置及び変形形態に加え、当該変形量、即ち2次微係数分布における2次微係数値を特定するようにしても良い。
図6(d)の例では、2次微係数分布における極小値及び極大値に対応して、図6(e)に示すように、成形サンプル10における位置aが凹状の面そりの発生位置、位置bが凸状の面そりの発生位置となる。2次微係数値も特定する場合には、位置aでは例えば−0.0017、位置bでは例えば0.0025と認識される。
ステップS16において、変形の発生位置及び変形形態を特定してプレス成形解析プロセスを終了する。その後、成形品作製プロセスへ進む。
なお、上述したが、成形サンプル10のスプリングバックによる変形として、ねじれを測定するには、ステップS1において、成形サンプル10の稜線に直交する基準曲線を含む検査断面、即ち検査断面1に直行する検査断面を設定し、上記と同様にステップS2を実行すれば良い。例えば、面そりについてステップS1,S2を実行した後(或いはこれに先立って)、ねじれについてステップS1,S2を実行する。これにより、面そりと同様に、成形サンプル10におけるねじれの発生有無、変形位置及び変形形態がそれぞれ特定される。
(成形品作製プロセス)
稜線そり(面そり)やねじれ等の3次元的なスプリングバックは、部品内での残留応力分布が曲げまたはねじれのモーメントとして働き、材料の板厚や部品形状で決まる剛性に応じて変形した結果である。凹状の面そりの発生位置では伸びが、凸状の面そりの発生位置では縮みがそれぞれ生じている。このことから、本発明者らは、上記の成形品作製プロセスで特定した変形の発生位置に関し、面内変形履歴を制御して伸びの部位に工程末期で圧縮応力を与え、縮みの部位に工程末期で引張応力を与えることで残留応力分布を平準化する方法が有効であることを見出した。
成形品作製プロセスでは、プレス成形解析プロセスによる成形サンプル10の解析結果に基づき、プレス成形加工により実製品である成形品を形成する。
先ず、ステップS2のステップS16に引き続き、ステップS16の結果に対応させて、工具(金型)を作製する(ステップS3)。
詳細には、例えば図7に示すように、パッド21と、成形サンプル10における位置a,b(及びその2次微係数値の絶対値)に対応してエンボス加工部11,12を有するダイス22と、同様に位置a,bに対応してエンボス加工部13,14を有するパンチ23とをそれぞれ作製する。2次微係数値も加味してエンボス加工部11〜14を形成する場合、エンボス加工部11,13よりもエンボス加工部12、14の方が大きなサイズにとなるように調節する。
続いて、図7(図示の便宜上、各部材の右半分のみ表す。)に示すように、パッド21、ダイス22及びパンチ23を用いて板状部材24をプレス成形加工する(ステップS4)。
このとき、図8(図示の便宜上、中間製品25の右半分のみ表す。)に示すように、エンボス加工部11,13及びエンボス加工部12,14に対応して、即ち成形サンプル10における位置a,b(及びその2次微係数値の絶対値)に対応して、エンボス15,16を有する中間製品25が形成される。
続いて、中間製品25の、成形サンプル10における凹状の面そりの発生位置に対応するエンボスを潰し、エンボスを消失させる(ステップS5)。
詳細には、中間製品25のエンボス15を潰し、エンボス15を消失させる。成形サンプル10においては、凹状の面そりの発生位置aではフランジ部に引張応力が作用し、凸状の面そりの発生位置bでは圧縮応力が作用している。中間製品25の位置aに対応するンボス15を潰してこれを消失させることにより、位置aに作用する引張応力が言わば相殺され、引張応力が十分小さくなる。一方、中間製品25の位置bに対応する箇所では、エンボス16により圧縮応力が十分に小さくなる。これにより、例えば図9(図示の便宜上、成形品30の右半分のみ表す。)に示すように、z方向への面そりが大きく低減し、十分に改善された成形品30が形成される。
ここで、図9の成形品30の変形量は、プレス成形解析プロセスにおけるステップS1と同様に、3次元形状測定装置を用いて当該成形品の形状測定を行うことで得られる。
なお、以上説明した成形品作製プロセスにより実製品である成形品を形成する前に、成形品作製プロセスをプレス成形解析プロセスと同様に成形シミュレーションにより実行しても良い。
この場合、プレス成形解析プロセスのステップ16の後、ステップS3を行うことなく、ステップS4による中間製品25のモデルを、プレス成形解析プロセスのステップS1と同様に例えば有限要素法を用いた成形シミュレーションにより作成する。そして、ステップS5において、中間製品25のエンボス15を潰し、エンボス15を消失させる様子について成形シミュレーションを行い、成形品30のモデルを作成する。このとき、例えば図9のような変形量の見積もりが得られる。
以上説明したように、本実施形態によれば、板状部材のプレス成形において生じるスプリングバックを低減し、稜線そり(面そり)やねじれ等の3次元的な形状不良を生じさせることなく寸法精度の極めて高い成形品30を得ることのできる信頼性の高いプレス成形が実現する。
(本発明を適用した他の実施形態)
上述した本実施形態によるプレス成形方法のうちのプレス成形解析プロセス(図3におけるステップS1〜S2(S11〜S16)等)は、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本発明に含まれる。
具体的に、前記プログラムは、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、或いは各種伝送媒体を介し、コンピュータに提供される。前記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。他方、前記プログラムの伝送媒体としては、プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワークシステムにおける通信媒体を用いることができる。ここで、コンピュータネットワークとは、LAN、インターネットの等のWAN、無線通信ネットワーク等であり、通信媒体とは、光ファイバ等の有線回線や無線回線等である。
また、本発明に含まれるプログラムとしては、供給されたプログラムをコンピュータが実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるようなもののみではない。例えば、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムは本発明に含まれる。また、供給されたプログラムの処理の全て或いは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムは本発明に含まれる。
例えば、図10は、パーソナルユーザ端末装置の内部構成を示す模式図である。この図10において、1200はCPU1201を備えたパーソナルコンピュータ(PC)である。PC1200は、ROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶された、又はフレキシブルディスクドライブ(FD)1212より供給されるデバイス制御ソフトウェアを実行する。このPC1200は、システムバス1204に接続される各デバイスを総括的に制御する。
PC1200のCPU1201、ROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶されたプログラムにより、本実施形態の図3におけるステップS1〜S2(S11〜S16)の手順等が実現される。
1203はRAMであり、CPU1201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。1205はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)1209や不図示のデバイス等からの指示入力を制御する。
1206はCRTコントローラ(CRTC)であり、CRTディスプレイ(CRT)1210の表示を制御する。1207はディスクコントローラ(DKC)である。DKC1207は、ブートプログラム、複数のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイルそしてネットワーク管理プログラム等を記憶するハードディスク(HD)1211、及びフレキシブルディスク(FD)1212とのアクセスを制御する。ここで、ブートプログラムとは、起動プログラム:パソコンのハードやソフトの実行(動作)を開始するプログラムである。
1208はネットワーク・インターフェースカード(NIC)で、LAN1220を介して、ネットワークプリンタ、他のネットワーク機器、或いは他のPCと双方向のデータのやり取りを行う。
断面形状が変化するハット断面を有する成形サンプルの外観を示す斜視図である。 従来のプレス加工による成形品をスプリングバック後の高さ方向(z方向)変位分布と共に示す斜視図である。 本実施形態によるプレス成形方法のプレス成形解析プロセスをステップ順に示すフロー図である。 本実施形態によるプレス成形方法の成形品作製プロセスをステップ順に示すフロー図である。 スプリングバック前の成形サンプルの検査断面及び基準曲線を示す斜視図である。 成形サンプルに関する各特性を示す特性図である。 本実施形態において作製された工具(金型)を用いてプレス成形を行う様子を示す斜視図である。 本実施形態において作製された中間製品を示す斜視図である。 本実施形態により作製された成形品をスプリングバック後のz方向変位分布と共に示す斜視図である。 パーソナルユーザ端末装置の内部構成を示す模式図である。
符号の説明
1 検査断面
2 基準曲線
10 成形サンプル
11〜14 エンボス加工部
15,16 エンボス
21 パッド
22 ダイス
23 パンチ
24 板状部材
25 中間製品
30 成形品

Claims (7)

  1. プレス成形により板状部材を加工するに際して、
    プレス成形後における前記板状部材の形状情報に基づき、前記板状部材の形状凍結不良による変形の発生の有無を判定し、前記板状部材に前記変形が発生していると判定された場合に、前記変形の発生位置を特定する第1のステップと、
    前記発生位置における変形形態に応じて、当該発生位置における残留応力の分布を平準化するように前記板状部材の面内変形履歴を制御する第2のステップと
    を含むことを特徴とするプレス成形方法。
  2. 前記第1のステップでは、前記板状部材の稜線に平行な基準曲線を含む検査断面に関して、前記形状情報に基づいて前記板状部材の変形前後の変位量を算出し、前記変位量を前記基準曲線の微小線分で微分した2次微係数分布を算出して、前記2次微係数分布の極値の位置を前記発生位置として特定することを特徴とする請求項1に記載のプレス成形方法。
  3. 前記第2のステップでは、前記面内変形履歴の制御として、前記変形形態として伸びが生じた前記発生位置には圧縮応力を付与し、前記変形形態として縮みが生じた前記発生位置には引張応力を付与することを特徴とする請求項1又は2に記載のプレス成形方法。
  4. 前記変形形態として伸びが生じた前記発生位置に圧縮応力を付与する際に、工程途中で当該発生位置にエンボスを設けた中間品を形成し、工程末期のプレス下死点前に前記エンボスを潰すことを特徴とする請求項3に記載のプレス成形方法。
  5. 前記変形形態として縮みが生じた前記発生位置に引張応力を付与する際に、当該発生位置に凸部を設けることを特徴とする請求項3又は4に記載のプレス成形方法。
  6. 前記板状部材の前記形状情報は、成形シミュレーションにより得られることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプレス成形方法。
  7. 前記板状部材の前記形状情報は、プレス成形加工された前記板状部材について、3次元形状測定装置を用いた測定により得られることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプレス成形方法。
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