JP4987380B2 - 難燃性物質分解バーナ - Google Patents

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Description

本発明は難燃性物質分解バーナに関し、特に、半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程等で排出されるプロセス排ガスに含まれる、成膜原料であるシラン系物質(SiH、Si、TEOS(Si(OC)、SiFなど)およびクリーニングまたエッチングで使用されるフロン系の難分解性物質(CF、SF、C、C、C、CHF、NFなど)を同時に高効率で燃焼分解するのに好適な難燃性物質分解バーナに関する。
半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程等から排出されるプロセス排ガスには、多くの種類の有害物質が含まれている。そのような有害物質を無害化処理して大気に放出するために種々の排ガス処理装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、難燃性物質を含むプロセス排ガスを効果的に燃焼分解処理することを目的とした排ガス除害装置が記載されており、そこでは、上端を閉鎖した上下に延びる燃焼筒体の周側壁に、上流側にプロセス排ガスの導入ポートを、その軸心が燃焼筒体の中心軸と直交する面に平行な方向となるように配置し、下流側に複数個の燃焼バーナを、そのバーナ噴出方向を燃焼筒体中心軸と直交する面に対して傾斜状にかつ燃焼筒体に想定した仮想円の接線に一致する向きに配置し、それにより、プロセス排ガスが高熱になる広い燃焼領域で滞留する時間を長くして、難燃性物質を含むプロセス排ガスの熱分解を促進し除害するようにしている。
特許文献2には、図5aに平面図を、図5bに断面図を示すように、燃焼筒体2の上端を閉塞壁3により閉鎖すると共に、該閉塞壁3には、難燃物質を含むプロセス排ガスを噴出するプロセス排ガス導入ポート40を燃焼筒体2の中心軸線Lと一致するように取り付け、さらに、中心軸線Lから同心円上の位置に複数個の燃焼バーナ50とを取り付けると共に、前記複数個の燃焼バーナ50はそれぞれの噴出火炎fが燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点で収束できるように軸線を下流側に傾斜させて取り付けるようにした難燃性物質分解バーナ10が記載されている。
この難燃性物質分解バーナ10では、複数個の燃焼バーナ50からの噴出火炎fが燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点で収束することにより、火炎が収束した領域には高温の燃焼領域Sが形成される。そして、プロセス排ガス導入ポート40からのプロセス排ガスはその領域Sを確実に通過していくので、排ガス中の難燃性物質の燃焼分解処理は効果的に進行し、燃焼分解温度の高いCFやSFであっても高い分解率が得られる。
特開2001−165422号公報 特開2003−202108号公報
本発明者らは、例えば半導体製造工程から排出されるプロセス排ガスを、特許文献2に記載される形態の難燃性物質分解バーナを用いて燃焼分解処理する実験を継続して行ってきているが、その過程で、上記難燃性物質分解バーナは、燃焼室上部の閉塞壁3に、難燃物質を含むプロセス排ガスを噴出するプロセス排ガス導入ポート40と複数個の燃焼バーナ50とを取り付ける構成であることから、両者は位置的に近接せざるを得ず、導入されるプロセス排ガスはすぐに高温で処理されて除害効率が高まる反面、除害処理すべきプロセス排ガスが、SiH、Si、TEOS(Si(OC)やSiFのようなシラン系物質を多く含むときに、燃焼バーナ50の近傍で、燃焼生成物として、SiOの粉体(シリカ粉)が生成しやすいことを経験した。このような粉体の形成は、燃焼筒体やバーナ先端部に付着堆積しやすく、プロセス排ガス導入ポート40や燃焼バーナ50に粉体詰まりなどを引き起こす恐れがある。粉体詰まり等が生じると、燃焼バーナ50からの燃料の供給に支障をきたして燃焼状態を悪化させ、最悪の場合には失火に至る恐れがあるので、回避しなければならない。また、プロセス排ガス導入ポート40内でも燃焼生成物である粉体が形成され塊状化することも考えられる。
半導体製造工程あるいは液晶製造工程で使用するプロセスガスの量は基板サイズの大きさにほぼ比例する。近年、半導体製造分野ではウエハーサイズが200mmから300mmへ移行しつつあり、また、液晶製造分野では基板ガラスサイズが第5世代から第6世代へ、第6世代から第7世代へと移行しつつある。それに伴い、使用するプロセスガスの量が著しく増加し、当然ながら使用されるシラン系物質の量も増加し、その燃焼生成物として、SiOの粉体(シリカ粉)の排出量も増加してきている。そのために、前記したSiOの粉体(シリカ粉)による障害が発生するのを効果的に回避することが、難燃性物質分解バーナでの大きな課題となっている。
また、本発明者らは、処理すべきプロセス排ガス量が大きくなると、1つのプロセス排ガス導入ポート40から燃焼室内に送り込まれるプロセス排ガスの流速が大きくなって、収束している火炎をプロセス排ガスが押し開くようにして通過してしまうことから、燃焼分解効率が低下することも経験した。
特許文献1に記載の排ガス除害装置では、燃焼筒体の周側壁に燃焼バーナを配置する構成であり、SiOのような燃焼生成物が飛散して燃焼バーナ内に侵入するのをある程度は抑制することができる。また、上流側にプロセス排ガスの導入ポートを配置し、その下流側に燃焼バーナを配置する構成であることから、プロセス排ガス導入ポートと燃焼火炎との距離を十分に確保することができ、プロセス排ガス導入ポートの近傍を低温域としておくことができることから、プロセス排ガス導入ポート内およびその近傍で燃焼生成物が生成されるのをある程度は回避できることが期待される。
しかし、特許文献1に記載の形状の排ガス除害装置では、プロセス排ガス導入ポートは、その軸心が燃焼筒体の中心軸と直交する面に平行な方向に配置されており、プロセス排ガスにSiOのような粉体が当初から含まれている場合や、プロセス排ガス導入ポート内で燃焼生成物が生成された場合に、ポート内に滞留して塊状化し、プロセス排ガスの流れを阻害する要因となる恐れがある。前記したように、使用するプロセスガスの量が著しく増加する傾向にある状況下では、排出されるプロセス排ガスにSiOのような粉体が当初から含まれている場合が多くなりつつあり、粉体のプロセス排ガス導入ポート内滞留は十分に起こり得る。
さらに、特許文献2に記載のように、プロセス排ガス導入ポートを燃焼筒体の中心軸線に一致する方向に取り付ける場合と比較して、プロセス排ガス導入ポートが燃焼筒体の中心軸と直交する面に平行な方向に配置されている場合には、燃焼火炎の形状が乱れ、高温領域生成が限定されるという理由から、燃焼分解処理効率が低下する。
さらに、特許文献1に記載の形状の排ガス除害装置では、バーナ火炎の噴出方向が燃焼筒体に想定した仮想円の接線に一致する向きであり、複数の火炎が一箇所に収束する領域が存在しないことから、十分に高温の燃焼分解処理領域が形成され難く、CF、SF、NFなどのフロン系難燃性物質を含むプロセス排ガスについては、十分な処理効率が得られない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、SiH、Si、TEOS、SiFなどのように燃焼分解により粉体(SiO等)を生成するシラン系物質およびCF、SF、NFなどのフロン系難燃性物質を含むプロセス排ガスに対しても、高い燃焼分解処理効率を確保することができ、かつ処理効率を低下させることなく運転を継続することが可能な、さらに改良された難燃性物質分解バーナを提供することを目的とする。
本発明による難燃性物質分解バーナは、一端が閉じている燃焼筒体と、燃焼筒体内に火炎を形成するための複数個の燃焼バーナと、燃焼筒体内に難燃性物質を含むプロセス排ガスを導入する複数個のプロセス排ガス導入ポートと、を少なくとも備え、各燃焼バーナと各プロセス排ガス導入ポートは共に燃焼筒体の周側壁に取り付けられている難燃性物質分解バーナであって、前記複数個の燃焼バーナはそれぞれの噴出火炎が燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で収束できるように軸線を下流側に傾斜させて燃焼筒体の周側壁に取り付けられており、前記複数個のプロセス排ガス導入ポートはその軸線の延長線が前記噴出火炎の収束域よりも上流側において燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で交わるように軸線を下流側に傾斜させて燃焼筒体の周側壁に取り付けられていることを特徴とする。
本発明による難燃性物質分解バーナでは、燃焼バーナとプロセス排ガス導入ポートは共に燃焼筒体の周側壁に取り付けられており、それらが燃焼筒体の上部閉塞壁に取り付けられている形態の難燃性物質分解バーナと比較して、燃焼生成物である粉体によってポートあるいはバーナに閉塞障害が生じる程度は少ない。
さらに、複数個のプロセス排ガス導入ポートは、その軸線の延長線が噴出火炎の収束域よりも上流側において燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で交わるように軸線を下流側に傾斜させて燃焼筒体の周側壁に取り付けられているので、プロセス排ガス導入ポートをその軸心が燃焼筒体の中心軸と直交する面に平行な方向となるように配置した形態の難燃性物質分解バーナと比較して、発生する粉体がポート内に滞留して塊状化するのを効果的に阻止することができる。また、この構造によって、火炎とプロセス排ガス導入ポート出口の距離を所要に確保することも可能となり、プロセス排ガス導入ポートの出口近傍において燃焼生成物(シリカ粉等)が生成されるのを効果的に防止することができる。それによって、プロセス排ガス導入ポートおよびバーナに粉体による流路障害等が生じるのを効果的に阻止することができる。
さらに、プロセス排ガス導入ポートはその軸線を下流側に傾斜させて燃焼筒体の周側壁に取り付けられているので、ポート出口における断面積が傾斜させた角度に応じて楕円状に大きくなり、結果として、ガス流速を緩やかに低下させてスムーズにプロセス排ガスを燃焼筒体内に導入することができる。そのために、燃焼火炎形状変化に与える影響を少なくすることができる。
この効果をさらに大きくするために、プロセス排ガス導入ポートを、その断面積が燃焼筒体内への出口部に向けて次第に拡大する部分を有するように構成することもできる。それによって、プロセス排ガス導入ポートに粉体による流路障害等が生じるのをさらに効果的に阻止することができる。
本発明による難燃性物質分解バーナでは、複数個の燃焼バーナはそれぞれの噴出火炎が燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で収束できるように軸線を下流側に傾斜させて、前記のように燃焼筒体の周側壁に取り付けられており、火炎が収束した領域周辺には高温の燃焼領域が形成される。また、プロセス排ガスは、複数個備えられたプロセス排ガス導入ポートから燃焼筒体内に導入されるので、流速を大きくすることなく該高温の燃焼領域に向けて、その上方から侵入することができる。それにより、プロセス排ガスに混入するSiH、Si、TEOS、SiFなどのシラン系物質およびCF、SF、NFなどのフロン系難燃性物質の燃焼分解は高い効率で進行する。さらに、複数個のプロセス排ガス導入ポートは、燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で交わるように軸線を下流側に傾斜させて配置されるので、前記のように、初速を大きくすることなく、かつ燃焼火炎に大きな乱れを生じさせることなく侵入することができ、この点からもフロン系難燃性物質を含むプロセス排ガスの高い燃焼分解効率が得られる。また、プロセス排ガスが燃焼筒体の壁面領域に沿って、すなわち燃焼室の低温領域を通過して流下する現象をなくすこともできるので、このことからも燃焼分解効率の低下を阻止することができる。
本発明による難燃性物質分解バーナにおいて、各燃焼バーナおよび各プロセス排ガス導入ポートの軸線の傾斜角度は、燃焼筒体の中心軸線に対して15度〜60度の範囲であることが好ましい。本発明者らの実験では、各燃焼バーナの軸線の傾斜角度は30度前後が好ましく、各プロセス排ガス導入ポートの軸線の傾斜角度は45度前後が好ましい。このように角度を選択することにより、より高い燃焼分解効率を得ることができた。燃焼バーナの傾斜角度が60度より大きいと、プロセス排ガス導入ポートの近傍を高温化してSiOの生成を促進するので好ましくなく、傾斜角度が15度より小さいと、火炎が燃焼筒体内面に接近し過ぎて燃焼筒体の熱損傷が進行しやすくなるので好ましくない。また、各プロセス排ガス導入ポートの軸線の傾斜角度が15度程度より小さくなると、火炎より上方のスペースが大きくなりすぎ、難燃性物質分解バーナがいたずらに長尺化するので好ましくない。また、60度より大きくなると各プロセス排ガス導入ポートから入り込むプロセス排ガスが乱流を形成するので好ましくない。
本発明による難燃性物質分解バーナにおいて、各燃焼バーナはメンテナンスを容易にするために、燃焼筐体から脱着自在であることが好ましい。燃焼バーナを脱着自在にする方法は、例えば燃焼筐体側に鞘管部を設けその中に燃焼バーナ本体を差し込んで、クランプ形継手など工具を使用せずに脱着できる継手で取り付ける手段などが考えられる。
本発明による難燃性物質分解バーナにおいて、好ましくは、燃焼筒体の内壁面に沿って回動するスクレーパがさらに備えられる。それにより、シラン系物質から燃焼分解によりSiO(シリカ粉)が生成される場合に、燃焼筒体の内面に付着する燃焼生成物としての粉体を掻き落とすことができ、難燃性物質分解バーナの性能低下を阻止することができる。本発明による難燃性物質分解バーナでは、燃焼筒体の上端側を閉鎖する蓋部材を利用してスクレーパを容易に取り付けることができ、また、蓋部材は、難燃性物質分解バーナの構成上、燃焼火炎から離れた位置にあるので、スクレーパの駆動機構等が熱により損傷するのも効果的に回避できる。また、蓋部材の軽量化も可能であり、メンテナンス時に蓋部材を開放して燃焼筒体の内部を補修すること等が容易となる。
本発明による難燃性物質分解バーナにおいて、好ましくは、燃焼筒体の内壁に沿うようにして耐熱性金属からなる内筒を備えるようにし、スクレーパは前記内筒の内壁面に沿って回動するようにされる。このような耐熱性金属からなる内筒を備えることにより、耐火煉瓦あるいはキャスタブルと通称されている不定形耐火材で通常は作られる燃焼筒体の内壁面が熱損傷するのを回避することができ、難燃性物質分解バーナの長寿命化を図ることができる。また、耐熱性金属からなる内筒が熱損傷等を受けた場合には、内筒のみを交換することで、再び難燃性物質分解バーナとして使用することができる。内筒の材質はSUS310Sやインコネル等の耐熱性金属あるいは窒化珪素や炭化珪素などのセラミックスが好適である。
本発明による難燃性物質分解バーナは、複数個のプロセス排ガス導入ポートを備えており、並列に設置された複数の製造あるいは処理装置または一台で複数のチャンバーを有する製造あるいは処理装置からチャンバーごとに排出されるプロセス排ガスを同時処理する場合であっても、その製造あるいは処理装置またはチャンバーの数だけのプロセス排ガス導入ポートを設置することにより、燃焼筒体より上流でプロセス排ガス同士が合流するのを阻止することができるので、プロセス排ガスの混合による危険性も排除することができる。
本発明による難燃性物質分解バーナにおいて、その処理すべきプロセス排ガスに特に制限はないが、プロセス排ガスが、半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程から排出されるSiH、Si、TEOSやSiFのようなシラン系物質と共にCF、SF、NFのようなフロン系難燃性物質を含むプロセス排ガスである場合に、本発明による難燃性物質分解バーナは特に有効に機能する。
本発明による難燃性物質分解バーナによれば、半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程等で排出される、SiH、Si、TEOS、SiFなどのような燃焼分解により粉体(SiO等)を生成するシラン系物質と同時にCF、SF、NFなどのフロン系難燃性物質を含むプロセス排ガスに対して、高い燃焼分解効率のもとで無害化処理することが可能となる。また、処理効率を低下させることなく長時間運転を継続することを可能となる。
以下、本発明による難燃性物質分解バーナの一形態について図面を参照しながら説明する。図1は難燃性物質分解バーナ1の一例を示しており、図1aは平面図、図1bは図1aのb−b線による断面図である。図2は本発明による難燃性物質分解バーナにおける火炎の形成とプロセス排ガスの導入位置とを模式的に説明している。
バーナ1は、円筒形の燃焼筒体2と、該燃焼筒体2の一方端を閉鎖する蓋部材3とを備える。この例において、燃焼筒体2は、不定形耐火材からなる筒本体21と、それを外側から覆う耐熱性金属で作られる外筒22と、SUS310Sやインコネルのような耐熱性金属で作られる内筒23とで構成される。内筒23は、筒本体21の内壁に沿うようにして配置され、好ましくは、内筒23と筒本体21の内壁面との間に僅かに隙間24が形成されるようにする。また、好ましくは、内筒23は、筒本体21から容易に着脱できる状態で、適宜の手段により筒本体21に装着する。燃焼筒体2の下方側開放端は、従来のこの種のバーナと同様に適宜の管路を介して吸引ブロアに接続されるか、水スクラバー等に接続される。
燃焼筒体2の上端には適宜の内フランジ25が形成され、そこに、止めボルト31等の手段により、前記蓋部材3が着脱可能に取り付けられる。蓋部材3の中央には貫通孔32が形成されており、メンテナンス時あるいは後記するスクレーパ70の取り付けに利用される。通常はキャップ33により封鎖されている。
燃焼筒体2には、複数個の燃焼バーナ50が等しい間隔をおいて、着脱自在に取り付けられる。図示の例では、3個の燃焼バーナ50が120度の間隔で取り付けてあるが、2個以上であれば任意である。各燃焼バーナ50は、その軸線L1の延長線が燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点P1で交叉するように所定の角度α(好ましくは、15度〜50度の範囲、より好ましくは30度)で下向きに傾斜して取り付けられており、それにより、図2に示すように、それぞれの噴出火炎fは燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点P1aで収束するようになる。そして、火炎fが収束した領域周辺には、高温の燃焼領域Sが形成される。
燃焼筒体2には、さらに、複数個のプロセス排ガス導入ポート60が等しい間隔をおいて形成される。図示の例では、3個のプロセス排ガス導入ポート60が、それぞれ燃焼バーナ50間の中間位置となるようにして、120度の間隔で取り付けてある。各プロセス排ガス導入ポート60は、その軸線L2の延長線が、前記した噴出火炎fの収束域よりも上流側の位置P2において、燃焼筒体2の中心軸L上のほぼ同じ点で交わるように所定の角度β(好ましくは15度〜50度の範囲、より好ましくは45度)で下流側に傾斜して形成される。プロセス排ガス導入ポート60には、管路61を介して、例えば半導体製造装置等からのプロセス排ガスが導入される。
プロセス排ガスの燃焼処理に際しては、各燃焼バーナ50に燃焼火炎fが形成されている状態で、各プロセス排ガス導入ポート60からプロセス排ガスGを燃焼筒体2内に導入する。各プロセス排ガス導入ポート60は下向きに角度βで傾斜しているので、プロセス排ガスG中にSiO2のような粉体が含まれている場合でも、粉体は管路61およびプロセス排ガス導入ポート60内に滞留することなく、燃焼筒体2内に入り込む。
プロセス排ガスGは、下流側へ傾斜した姿勢で燃焼筒体2の中心軸L上のほぼ同じ点で交わるように各プロセス排ガス導入ポート60から噴出するので、大きな乱流を引き起こすことなく燃焼筒体2の中心軸Lを中心に合流する。合流したプロセス排ガスGは、火炎fが収束した領域に形成される高温の燃焼領域Sに向けて、その上方から侵入する。それにより、プロセス排ガスGに混入するSiH、Si、TEOS、SiFなどのシラン系物質およびCF、SF、NFなどのフロン系難燃性物質の燃焼分解は高い効率で進行する。燃焼分解処理済みのプロセス排ガスGは燃焼筒体2の下端から流出する。
燃焼分解の過程で、SiO等のような粉体物質が生成される。燃焼生成物の生成は主にプロセス排ガス導入ポート60よりも下流側で生じており、また、プロセス排ガス導入ポート60は形成される火炎fから上流側に離れた低温域にあるので、生成されたSiO等が塊状となってプロセス排ガス導入ポート60を閉塞するような事態は生じない。また、形成火炎fの中央部分に合流したプロセス排ガスGが入り込むこと、また、プロセス排ガスGおよび形成火炎fは下向き噴出していることから、生成されたSiO等のような粉体物質は積極的に下流側へのエネルギーが与えられ、各燃焼バーナ50の吹き出し口近傍に生成されたSiO等が塊状に集積して、吹き出し口を閉塞するような事態が生じるのも回避できる。そのために、長時間にわたって、SiH、Si、TEOS、SiFなどのシラン系物質およびCF、SF、NFなどのフロン系難燃性物質を含むプロセス排ガスGを高い燃焼分解効率のもとで無害化処理することが可能となる。
図3は、本発明による難燃性物質分解バーナの他の形態を示す図1bに相当する図である。この難燃性物質分解バーナ1aはスクレーパ70を備える点で、図1に示した難燃性物質分解バーナ1と相違する。他の構成は同じであり、同じ符号を付している。スクレーパ70はSUS310Sやインコネルのような耐熱合金あるいは窒化珪素や炭化珪素のようなセラミックスで作られており、蓋部材3の中央に形成した前記貫通孔32を通過する軸部71と、軸部71に連続しており燃焼筒体2の内壁に取り付けた前記内筒23の内壁面に沿って移動する掻き取り棒72とで構成される。軸部71は図示の例ではハンドル73を備えており、ハンドル73を操作することにより、定期的に掻き取り棒72を内筒23の内壁面に沿って回動させることができる。それにより、内筒23に付着した粉体は効果的に掻き落とされる。モータ駆動によって定期的に掻き取り棒72を回動させることもできる。
図4は、本発明による難燃性物質分解バーナの他の形態を示しており、図4aは図1bに相当する図であり、図4bは図4aのb−b線に沿う断面図である。この難燃性物質分解バーナ1bは、プロセス排ガス導入ポート60の断面積が燃焼筒体2内への出口部に向けて次第に拡大する部分61を有する点で、図1に示した難燃性物質分解バーナ1と相違する。他の構成は同じであり、同じ符号を付している。この例では、プロセス排ガス導入ポート60における筒本体21に形成される貫通孔の部分がラッパ状に次第に拡がる部分61とされている。この構成とすることにより、ガス流速を緩やかに低下させてスムーズにプロセス排ガスを燃焼筒体2内に導入することが可能となり、プロセス排ガスが燃焼火炎fの形状変化に与える影響を一層少なくすることができる。また、プロセス排ガス導入ポート60に粉体による流路障害等が生じるのをさらに効果的に阻止することができる。
本発明による難燃性物質分解バーナ1、1aでは、蓋部材3の近傍は燃焼バーナ50から離れているために比較的に低温である。そのために、蓋部材3の構成を簡素化かつ軽量化することができる。そのために、蓋部材3を開いて燃焼筒体内をメンテナンスするときの作業が容易となる効果ももたらされる。
本発明による難燃性物質分解バーナの一形態を示し、図1aは平面図、図1bは図1aのb−b線による断面図。 本発明による難燃性物質分解バーナでの噴出火炎に対するプロセス排ガスの入り込み状態を模式的に示す図。 本発明による難燃性物質分解バーナの他の形態を示す図1bに相当する図。 本発明による難燃性物質分解バーナのさらに他の形態を示す図であり、図4aは図1bに相当する図、図4bは図4aのb−b線による断面図。 従来の難燃性物質分解バーナを示す図であり、図5aは平面図、図5bは図5aのb−b線による断面図。
符号の説明
1、1a…難燃性物質分解バーナ、2…円筒形の燃焼筒体、21…不定形耐火材からなる筒本体、22…耐熱性金属で作られる外筒、23…耐熱性金属で作られる内筒、3…蓋部材、32…貫通孔、L…燃焼筒体の中心軸線、50…燃焼バーナ、L1…燃焼バーナの軸線、α…燃焼バーナの軸線の傾斜角、f…火炎、S…火炎の高温領域、60…プロセス排ガス導入ポート、L2…プロセス排ガス導入ポートの軸線、β…プロセス排ガス導入ポートの軸線の傾斜角、70…スクレーパ

Claims (6)

  1. 一端が閉じている燃焼筒体と、燃焼筒体内に火炎を形成するための複数個の燃焼バーナと、燃焼筒体内に難燃性物質を含むプロセス排ガスを導入する複数個のプロセス排ガス導入ポートと、を少なくとも備え、各燃焼バーナと各プロセス排ガス導入ポートは共に燃焼筒体の周側壁に取り付けられている難燃性物質分解バーナであって、
    前記複数個の燃焼バーナはそれぞれの噴出火炎が燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で収束できるように軸線を下流側に傾斜させて燃焼筒体の周側壁に取り付けられており、前記複数個のプロセス排ガス導入ポートはその軸線の延長線が前記噴出火炎の収束域よりも上流側において燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で交わるように軸線を下流側に傾斜させて燃焼筒体の周側壁に取り付けられていることを特徴とする難燃性物質分解バーナ。
  2. プロセス排ガス導入ポートは、その断面積が燃焼筒体内への出口部に向けて次第に拡大する部分を有することを特徴とする請求項1に記載の難燃性物質分解バーナ。
  3. 各燃焼バーナおよび各プロセス排ガス導入ポートの軸線の傾斜角度は、燃焼筒体の中心軸線に対して15度〜60度の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の難燃性物質分解バーナ。
  4. 燃焼筒体の内壁面に沿って回動するスクレーパをさらに備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の難燃性物質分解バーナ。
  5. 燃焼筒体は内壁に沿うようにして耐熱性金属からなる内筒を備えており、スクレーパは前記内筒の内壁面に沿って回動することを特徴とする請求項4に記載の難燃性物質分解バーナ。
  6. 処理すべきプロセス排ガスが、半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程から排出されるSiH、Si、TEOS、SiFのように燃焼分解により粉体を生成するシラン系物質を含むプロセス排ガス、およびCF、SF、C、C、C、CHF、NFのようなフロン系難燃性物質を含むプロセス排ガスであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の難燃性物質分解バーナ。
JP2006213648A 2006-08-04 2006-08-04 難燃性物質分解バーナ Active JP4987380B2 (ja)

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