JP4984866B2 - ガラス板の曲げ成形方法及び曲げ成形装置 - Google Patents

ガラス板の曲げ成形方法及び曲げ成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4984866B2
JP4984866B2 JP2006334867A JP2006334867A JP4984866B2 JP 4984866 B2 JP4984866 B2 JP 4984866B2 JP 2006334867 A JP2006334867 A JP 2006334867A JP 2006334867 A JP2006334867 A JP 2006334867A JP 4984866 B2 JP4984866 B2 JP 4984866B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative pressure
glass plate
suction
molding
suction chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006334867A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007186405A (ja
Inventor
順士 堀
大生 森
正生 深見
豊 北島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2006334867A priority Critical patent/JP4984866B2/ja
Publication of JP2007186405A publication Critical patent/JP2007186405A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4984866B2 publication Critical patent/JP4984866B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Description

本発明は、ガラス板を加熱軟化する加熱工程と、この加熱軟化されたガラス板を所定の形状に曲げ成形する曲げ成形工程とを備えたガラス板の曲げ成形方法に関する。
従来から、軟化点近くまで加熱されたガラス板を吸引成形型表面に吸引することで型の表面形状に倣った形状に曲げ成形する方法において、前記吸引成形型は内部が複数の吸引チャンバーに分割されており、これら吸引チャンバーにおける吸引のタイミングをずらすことによってガラス板を特定の部分から徐々に成形するようにしたことを特徴とするガラス板の曲げ成形方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−256030号公報
しかしながら、上述の従来技術の如く、吸引のタイミングをずらすと、最初の吸引チャンバーによる吸引が開始されてから、最後の吸引チャンバーによる吸引が終了するまでの時間が長くなるので、最初の吸引チャンバーの吸引により成形されるガラス板の部分に吸引圧力が作用する時間が必要以上に長くなり、当該部分に表面荒れが発生する虞がある。
そこで、本発明は、吸引によるガラス板の表面荒れを適切に防止することができるガラス板の曲げ成形方法及び曲げ成形装置の提供を目的とする。
上記目的を解決するため、第1の発明は、
ガラス板を加熱軟化する加熱工程と、前記加熱軟化されたガラス板を所定の形状に曲げ成形する曲げ成形工程とを備えたガラス板の曲げ成形方法において、
前記曲げ成形工程は、
支持フレームに縁部が支持された前記加熱軟化されたガラス板を、支持フレームに対向する成形用モールドの成形面に押し当てる工程と、
前記押し当てられたガラス板の形状が成形用モールドの成形面に沿うように、前記成形面に形成された複数の吸引孔を介して負圧を供給する吸引成形工程とを含み、
前記吸引成形工程は、前記複数の吸引孔を少なくとも2つの群に分け、上昇させた負圧を群毎に時間差を設けて降下させ、先に負圧が降下された群に係る負圧は、最後に負圧が降下される群に係る負圧が降下されるまで、所定の負圧範囲に維持されてガラス板を吸着保持することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係るガラス板の曲げ成形方法において、
先に負圧が降下された群に係る負圧は、ガラス板の表面荒れが発生せずに吸着保持可能な圧力(Ph)である。
第3の発明は、第1の発明に係るガラス板の曲げ成形方法において、
前記複数の吸引孔は、前記成形モールドの成形面における中央部の群と該中央部のを取り囲む周縁部のとの少なくとも2つの群からなり、
最後に負圧が降下される群は、前記周縁部の群であり、
先に負圧が降下された群に係る負圧は、前記周縁部の群の負圧が所定の負圧に降下されるまで、ガラス板の表面荒れが発生しないような所定の負圧範囲に維持され、その後、大気圧開放されることを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明に係るガラス板の曲げ成形方法において、
前記周縁部の群の負圧がガラス板の重量などにより決定される所定の負圧(Pg)である。
の発明は、
加熱炉で加熱軟化されたガラス板を所定の形状に曲げ成形するガラス板の曲げ成形装置において、
前記加熱軟化されたガラス板の縁部を支持する支持フレームと、
成形面に複数の吸引孔が形成された成形用モールドと、
前記成形用モールドの成形面の背後に設けられ、前記成形用モールドの前記複数の吸引孔のいずれかに連通する複数の吸引チャンバーと、
前記複数の吸引チャンバーに接続され、複数の吸引チャンバーに負圧を供給する負圧供給回路と、
前記複数の吸引チャンバー内の負圧を吸引チャンバー毎に制御するコントローラと、
前記支持フレームに支持されたガラス板が前記成形用モールドの成形面に押し当てられるように、前記支持フレームに対する前記成形用モールドの位置を可変する機構と
を含み、
前記負圧供給回路は、高い負圧を供給する第1負圧供給路と、低い負圧を供給する第2負圧供給路とを有し、
前記コントローラは、前記第1の負圧供給路の開閉弁、および、前記第2負圧供給路の開閉弁を制御することによって、前記押し当てられたガラス板の形状が前記成形用モールドの成形面に沿うように前記複数の吸引チャンバーの負圧を上昇させると共に、該上昇させた負圧を吸引チャンバー毎に時間差を設けて降下させ、先に負圧が降下された群に係る負圧は、最後に負圧が降下される群に係る負圧が降下されるまで、所定の負圧範囲に維持されてガラス板を吸着保持することを特徴とする。
の発明は、第の発明に係るガラス板の曲げ成形装置において、
先に負圧が降下された群に係る負圧は、ガラス板の表面荒れが発生せずに吸着保持可能な圧力(Ph)である。
の発明は、第の発明に係るガラス板の曲げ成形装置において、
前記複数の吸引チャンバーは、前記成形モールドの成形面における中央部の吸引チャンバーと該中央部の吸引チャンバーを取り囲む周縁部の吸引チャンバーとの少なくとも2つの吸引チャンバーからなり、
前記複数の吸引チャンバーそれぞれは、大気圧開放路に接続され、
前記コントローラは、前記第1の負圧供給路の開閉弁、前記第2負圧供給路の開閉弁、および前記大気圧開放路の開閉弁を制御することによって、前記周縁部の吸引チャンバー内を最後に負圧降下させ、前記周縁部の吸引チャンバー内の負圧が所定の負圧に降下されるまで、先に負圧が降下された吸引チャンバー内の負圧をガラス板の表面荒れが発生しないような負圧範囲に維持し、その後、前記先に負圧が降下された吸引チャンバー内の負圧を大気圧開放する。
第1の発明によれば、複数の吸引孔を少なくとも2以上の群に分け、群毎に適切なタイミングで負圧を降下させることができ、ガラス板の表面荒れを適切に防止することができる。
第2の発明によれば、負圧が降下された群に係る負圧を適切な負圧範囲に維持することができ、ガラス板の表面荒れを適切に防止することができる。
第3の発明によれば、周縁部の群に係る負圧によりガラス板が成形用モールドに保持され、中央部の群の複数の吸引孔が大気圧開放されることでガラス板の表面荒れを適切に防止することができる。さらに周縁部の群が、ガラス板の黒色セラミックペースト層が形成された領域に対応して設けられることが好ましい。黒色セラミックペースト層が形成された領域は、ガラス板の中央部の可視領域に比べガラス板の表面荒れが目立たないため、中央部の群の負圧よりも周縁部の群の負圧を大きくすることができる。そのため、ガラス板が成形用モールドに保持される際に、ガラス板の可視領域に作用する負圧をさらに小さくすることができ、ガラス板の表面荒れを適切に防止することができる。
の発明によれば、第1の発明同様に、吸引チャンバー毎に適切なタイミングで、吸引チャンバー内の上昇させた負圧を降下させることができ、ガラス板の表面荒れを適切に防止することができる。
の発明によれば、第2の発明同様に、負圧を降下させた吸引チャンバー内を適切な負圧範囲に維持することができ、ガラス板の表面荒れを適切に防止することができる。
の発明によれば、第3の発明同様に、周縁部の吸引チャンバー内の負圧によりガラス板を成形用モールドに保持し、中央部の吸引チャンバーの複数の吸引孔を大気圧開放することでガラス板の表面荒れを適切に防止することができる。さらに周縁部の吸引チャンバーを、ガラス板の黒色セラミックペースト層が形成された領域に対応して設けることが好ましい。黒色セラミックペースト層が形成された領域は、ガラス板の中央部の可視領域に比べガラス板の表面荒れが目立たないため、中央部の吸引チャンバー内の負圧よりも周縁部の吸引チャンバー内の負圧を大きくすることができる。そのため、ガラス板を成形用モールドに保持する際に、ガラス板の可視領域に作用する負圧をさらに小さくでき、ガラス板の表面荒れを適切に防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明によるガラス板の曲げ成形装置10を含む主要ライン部分の一例を模式的に示す。図1に示すように、所定の寸法、形状に切断された平板状のガラス板Gは、加熱炉14内で、加熱軟化された状態を維持されながら、ローラコンベア28によって成形炉16へと搬送されてくる。ガラス板Gは、フラットモールド35により吸着保持されながら位置決めされて成形炉16へと搬入される。
成形炉16では、支持フレーム60が受取位置に待機しており、その上方位置にガラス板Gが位置したところでフラットモールド35の移動が停止されると共に吸着保持が解除され、ガラス板Gが支持フレーム60上に載置される。この後、支持フレーム60が、成形用モールド70の真下の位置に移動すると、成形用モールド70が下降移動し、ガラス板Gが支持フレーム60と成形用モールド70とでプレスされ、所定の曲げ形状へと成形される。尚、成形方法の詳細については後述する。成形されたガラス板Gは、例えば、クエンチリング(図示せず)によって成形炉16の外へ搬出され、冷却強化されて、強化ガラスとなる。尚、フラットモールド35は、ローラコンベア28の下流側から支持フレーム60の受取位置まで延在する長さを有してもよく、この場合、フラットモールド35は、移動する必要はない。
図2は、成形炉16に設置されるガラス板の曲げ成形装置10の構成要素の一実施例を示す。本実施例のガラス板の曲げ成形装置10は、上記の支持フレーム60及び成形用モールド70を備える。
支持フレーム60は、ガラス板Gの周縁(端面又は端面の近傍)を支持するようにガラス板Gの輪郭に沿った形状に形成されている。即ち、支持フレーム60は、ガラス板Gの縁部を支持する支持面65を有し、支持面65は、成形用モールド70の成形面73が略反転した形状を有する。支持フレーム60はガラス板の全周を支持してもよいし、全周のうちの一部を支持していてもよい。また、支持フレーム60は、鋼材で構成されたシャトル66の上部に設置されている。このシャトル66の脚部は、炉床68に設けられたスリット(図示せず)を介して炉床68の下部まで延伸するとともに、レール69にX方向に移動自在に支持されている。
成形用モールド70は、成形炉16の天井部に不図示の昇降手段(例えば、油圧シリンダ)を介して昇降自在に支持されている。成形用モールド70の成形面73は、その平面サイズがガラス板Gの略全面に対応するように作られている。また、図2に示すように、縦断面が湾曲した成形面73には、略全面にわたって複数の吸引孔74が密に形成される。
成形用モールド70の成形面73は、略全面にわたってクロス75(金属クロス、ガラスクロス等の表面材)により覆われる。クロス75は、例えばフック等により成形用モールド70の側部等に係止される。クロス75は、吸引孔74を覆うことで、吸引時のガラス板Gの表面への吸引孔74の転写を防止すると共に、負圧源の利用効率を高める役割を果たす。更に、クロス75は、成形面73になじむように負圧により保持されてもよい。
成形用モールド70の吸引チャンバー80は、複数の吸引チャンバー(本例では、3つの吸引チャンバー80a,80b,80c)に分割されている。この複数の吸引チャンバー80a,80b,80cは、成形用モールド70の成形面73の略全面をカバーするように、成形面73の背後に設定され、各チャンバー間は、壁等により完全な気密性が確保されるように仕切られている。
複数の吸引チャンバー80a,80b,80cは、複数の吸引孔74のいずれかに連通する。図2に示す実施例では、最も深い絞り成形を行う成形面73の領域に対して、吸引チャンバー80bが割り当てられ、その両側の成形面73の領域に対して、吸引チャンバー80a、80cが割り当てられている。従って、各吸引チャンバー80a,80b,80cは、それぞれ割り当てられた成形面73の領域内の吸引孔74に連通することになる。尚、以下では、説明の便宜上、吸引チャンバー80a,80b,80cに割り当てられた成形面73の領域に対して、参照符号73a,73b,73c(図4参照)をそれぞれ付し、吸引チャンバー80a,80b,80cに割り当てられた各群の吸引孔74に対して、参照符号74a,74b,74cをそれぞれ付す。
各吸引チャンバー80a,80b,80cには、配管(ダクト)82a,82b,82cを介して、成形炉16外に設置されるチャンバー圧制御装置100が接続される。
図3は、チャンバー圧制御装置100の主要構成(成形炉16外に設置されるガラス板の曲げ成形装置10の構成要素)を示す回路図である。チャンバー圧制御装置100は、真空源(負圧源)110と、ブロー源120とを備える。
真空源(負圧源)110は、真空ポンプとレシーバータンクからなり、レシーバータンクには所定圧(例えば−8000mmAq)に調圧された負圧が保持される。ブロー源120は、コンプレッサとレシーバータンクからなり、レシーバータンクには所定圧(例えば2000mmAq)に調圧された正圧が保持される。尚、ここで、負圧と正圧とは大気圧を基準としており、本明細書及び添付の特許請求の範囲において、負圧が高いとは、絶対値が大きいことを意味する。従って、「負圧を上昇させる」とは、負圧の絶対値を大きくすることを意味し、「負圧を降下させる」とは、とは、負圧の絶対値を小さくすることを意味する。
真空源110からの負圧は、各吸引チャンバー80a,80b,80c(配管82a,82b,82c)に対して独立して供給される。即ち、真空源110からの負圧供給路は、3つに分岐して、各吸引チャンバー80a,80b,80cに別々に接続される。
同様に、ブロー源120からの正圧は、各吸引チャンバー80a,80b,80c(配管82a,82b,82c)に対して独立して供給される。即ち、ブロー源120からの正圧供給路130は、3つの正圧供給路130a,130b,130cに分岐して、各吸引チャンバー80a,80b,80cに別々に接続される。各正圧供給路130a,130b,130cには、各吸引チャンバー80a,80b,80cとの連通状態を制御する開閉弁(ダンパ)136a,136b,136cが設けられる。
本実施例では、各吸引チャンバー80a,80b,80cに対して、それぞれ2系統の負圧供給路、即ち第1負圧供給路140及び第2負圧供給路150が設定される。第1負圧供給路140は、後に詳説するが、ガラス板Gの吸引による成形に必要な比較的高い負圧を供給するための系統であり、第2負圧供給路150は、ガラス板Gの表面荒れが発生しないような比較的低い負圧を供給するための系統である。
具体的には、第1負圧供給路140は、真空源110からレギュレータ142、バッファータンク144、開閉弁(ダンパ)146を介して吸引チャンバー80に接続する。即ち、吸引チャンバー80aに対する第1負圧供給路140aは、真空源110からレギュレータ142a、バッファータンク144a及び開閉弁146aを介して配管82aに接続する。同様に、吸引チャンバー80bに対する第1負圧供給路140bは、真空源110からレギュレータ142b、バッファータンク144b及び開閉弁146b介して配管82bに接続する。同様に、吸引チャンバー80cに対する第1負圧供給路140cは、真空源110からレギュレータ142c、バッファータンク144c及び開閉弁146c介して配管82cに接続する。各バッファータンク144a、144b、144c内に保持される負圧は、対応するレギュレータ142a、142b、142cにより、後述の吸引成形用の負圧(例えば−1500〜―2500mmAq)に調圧される。尚、図3から明らかなように、各バッファータンク144a、144b、144c内に保持される負圧の大きさは、互いに独立した関係で、レギュレータ142a、142b、142cにより自由に調整することができる。
第2負圧供給路150は、真空源110からレギュレータ152及び開閉弁(ダンパ)156を介して吸引チャンバー80に接続する。即ち、吸引チャンバー80aに対する第2負圧供給路150aは、真空源110からレギュレータ152a及び開閉弁156aを介して配管82aに接続する。同様に、吸引チャンバー80bに対する第2負圧供給路150bは、真空源110からレギュレータ152b及び開閉弁156b介して配管82bに接続する。同様に、吸引チャンバー80cに対する第2負圧供給路150cは、真空源110からレギュレータ152c及び開閉弁156c介して配管82cに接続する。
このようにして、本実施例では、各吸引チャンバー80a,80b,80cに対して、それぞれ2系統の負圧供給路140,150と、正圧供給路130とが選択的に連通可能となる。各吸引チャンバー80a,80b,80cに連通される供給路の選択は、各供給路の最下流側に設定された各開閉弁136,146,156の開閉制御により実現される。各開閉弁136,146,156の開閉制御(即ち、供給路の選択)や、レギュレータ142,152の調圧制御は、コントローラ190により実現される。
コントローラ190には、図3に示すように、各バッファータンク144a、144b、144cに設けられた圧力センサや、各吸引チャンバー80a,80b,80cの圧力(本例では配管82a,82b,82c内の圧力)を計測する圧力センサ192a,192b,192cが接続されている。
コントローラ190には、また、成形用モールド70の昇降動作等を制御するシーケンサであるライン制御PLC(programmable logic controller)(図示せず)が接続されている。コントローラ190は、圧力センサの出力値等に基づいて、ライン制御PLCと協働して、以下で説明する曲げ成形装置10の各種動作を制御する。
図4(A)〜図4(C)は、本発明による曲げ成形装置10により実現されるガラス板の曲げ成形方法を時系列的に示す図である。具体的には、図4(A)は、成形用モールド70が下降して成形面73b(最も深い絞り成形を行う成形面73の領域)が、支持フレーム60上に載置されたガラス板Gに押し当てられた第1段階を示し、図4(B)は、成形用モールド70が最終の成形位置(最も下降した位置)にある第2段階を示し、図4(C)は、成形終了後に成形用モールド70がガラス板Gを吸着保持しながら上昇する第3段階を示す。
図5は、図4(A)〜図4(C)に示す第1段階から第3段階まで至る過程における、各吸引チャンバー80a,80b,80cの負圧の変化態様を時系列的に示す。図5の横軸(時間軸)には、図4(A)〜図4(C)に示す各段階に対応した時間帯が一例として示されている。図5において、Paは、吸引チャンバー80aの負圧、Pbは、吸引チャンバー80bの負圧、Pcは、吸引チャンバー80cの負圧を示す。尚、各群の吸引孔74a,74b,74cを介してガラス板Gに作用する吸引圧力の変化態様は、実質的に、各吸引チャンバー80a,80b,80cの負圧の変化態様と同じである。
先ず、フラットモールド35からガラス板Gが支持フレーム60上に載置され、支持フレーム60が成形用モールド70に対向する位置まで移動すると、成形用モールド70が下降し始め、やがて、図4(A)に示すように、支持フレーム60に支持されたガラス板Gの一部が成形用モールドの成形面73bに押し当てられることで、ガラス板Gの成形が開始される。
これと略同時に(又は成形用モールド70の成形面73bにガラス板Gの一部が押し当てられる直前から)、図5に示すように、吸引チャンバー80bの負圧が高められる。即ち、吸引チャンバー80bに対する第1負圧供給路140bの開閉弁146bが開となり、バッファータンク144bの負圧が吸引チャンバー80bへと導かれ、吸引チャンバー80bの負圧Pbが上昇する。これに伴い、吸引チャンバー80bに連通する吸引孔74bを介してガラス板Gに作用する吸引圧力が上昇し、成形用モールド70の成形面73bにガラス板Gが吸い付けられることにより、成形用モールド70の成形面73bに沿ったガラス板Gの成形が促進される。尚、以下では、吸引孔74を介してガラス板Gに作用する吸引圧力によって、ガラス板Gの形状を成形用モールド70の成形面73に沿わせる成形を、「吸引成形」ともいう。
尚、この段階では、他の吸引チャンバー80a,80cに対しては、クロスバキューム真空源160(図3参照)が接続される。クロスバキューム真空源160は、成形用モールド70の成形面73bにクロス75を吸引できる程度の低い負圧(例えば−50mmAq)を供給する。
次いで、成形用モールド70が徐々に下降していくと、図4(B)に示すように、成形用モールド70が最終の成形位置(最も下降した位置)に至る。成形用モールド70は、最終の成形位置で一定時間保持される。これにより、支持フレーム60に支持されたガラス板Gの略全体が成形用モールドの成形面73に押し当てられることで、ガラス板Gが全体的に成形されていく。
この一定時間の間(第2段階の間)、図5に示すように、先ず、吸引チャンバー80cの負圧が高められる。即ち、吸引チャンバー80cのクロスバキューム真空源160との連通が遮断されると共に、吸引チャンバー80cに対する第1負圧供給路140cの開閉弁146cが開となり、バッファータンク144cの負圧が吸引チャンバー80cへと導かれ、吸引チャンバー80cの負圧Pcが上昇する。これに伴い、吸引チャンバー80cに連通する吸引孔74cを介してガラス板Gに作用する吸引圧力が上昇し、成形用モールド70の成形面73cにガラス板Gが吸い付けられることにより、成形用モールド70の成形面73cに沿ったガラス板Gの成形が促進される。次いで、第1負圧供給路140cの開閉弁146cが開にされてから時間差を置いて、吸引チャンバー80aの負圧が高められる。即ち、吸引チャンバー80aのクロスバキューム真空源160との連通が遮断されると共に、吸引チャンバー80aに対する第1負圧供給路140aの開閉弁146aが開となり、バッファータンク144aの負圧が吸引チャンバー80aへと導かれ、吸引チャンバー80aの負圧Paが上昇する。これに伴い、吸引チャンバー80aに連通する吸引孔74cを介してガラス板Gに作用する吸引圧力が上昇し、成形用モールド70の成形面73aにガラス板Gが吸い付けられることにより、成形用モールド70の成形面73aに沿ったガラス板Gの成形が促進される。
このように本実施例では、複数の吸引チャンバー80a,80b,80cに対して時間差を設けながら所定の高い負圧を供給することで、ガラス板Gに無理な荷重をかけることなく、成形用モールド70の成形面73に沿うようにガラス板Gを効率的に成形することができる。
尚、上述の実施例では、図5においても示すように、各吸引チャンバー80a,80b,80cに吸引成形用の負圧を供給するタイミングが、成形用モールド70の成形面73に対するガラス板Gの位置に関連付けて規定されているが、かかるタイミングは、成形用モールド70の成形面73の形状や必要な吸引圧力の大きさ等に依存して適合されるものであり、本発明は、上述のような吸引開始タイミングに限定されるものではない。
ところで、上述の如く、複数の吸引チャンバー80a,80b,80cに対して時間差を設けると、最初の吸引チャンバー80bによる吸引成形が開始されてから、最後の吸引チャンバー80aによる吸引成形が終了するまでの時間が長くなるので、最初の吸引チャンバー80bにより吸引成形されるガラス板の部分(成形用モールド70の成形面73bに押圧される部分)に対して、吸引圧力が作用する時間が長くなり、当該部分に表面荒れ(特に、クロス75の表面が転写されることによる表面荒れ)が発生する虞がある。
そこで、本実施例では、図5に示すように、各吸引チャンバー80a,80b,80cの負圧は、それぞれ上述の如く上昇させられた後、それぞれ独立して降下される。この降下のタイミングは、各吸引チャンバー80a,80b,80cによる吸引成形に必要な時間が経過した段階であり、吸引チャンバー80a,80b,80c毎に適宜決定される。
具体的には、図5に示すように、吸引チャンバー80bの負圧が、所定の吸引成形用の負圧まで高められて、吸引成形に必要な時間が経過した段階(図5の時刻tb)で、吸引チャンバー80bに対する第1負圧供給路140bの開閉弁146bが閉となり、吸引チャンバー80bに対する第2負圧供給路150bの開閉弁156bが開となる。このとき、吸引チャンバー80bに導かれていた高い負圧は、所定の負圧範囲Phまでレギュレータ152bを介して弱められる(レギュレータ152bを介して大気圧を導入することで弱められる)この所定の負圧範囲Phは、クロス75等によるガラス板Gの表面荒れが発生しないような負圧範囲であり、例えば−300〜−50[mmAq]である。かかる負圧範囲Phまで速やかに負圧が降下されるように、レギュレータ152bを介して所定の速度(例えば333mmAq/sec)で負圧が徐々に降下されてよい。このようにして降下された吸引チャンバー80bの負圧は、少なくとも、最後に負圧が降下される吸引チャンバー80aに対する負圧下降が終了するまで(少なくとも図5の時刻teに至るまで)、所定の負圧範囲Phに維持される。
同様に、吸引チャンバー80cの負圧が、所定の吸引成形用の負圧まで高められて、吸引成形に必要な時間が経過した段階(図5の時刻tc)で、吸引チャンバー80cに対する第1負圧供給路140cの開閉弁146cが閉となり、吸引チャンバー80cに対する第2負圧供給路150cの開閉弁156cが開となる。このとき、吸引チャンバー80cに導かれていた高い負圧は、同様の所定の負圧範囲Phまでレギュレータ152cを介して弱められる。このようにして降下された吸引チャンバー80cの負圧は、少なくとも、最後に負圧が降下される吸引チャンバー80aに対する負圧下降が終了するまで(少なくとも図5の時刻teに至るまで)、所定の負圧範囲Phに維持される。
同様に、吸引チャンバー80aの負圧が、所定の吸引成形用の負圧まで高められて、吸引成形に必要な時間が経過した段階(図5の時刻ta)で、吸引チャンバー80aに対する第1負圧供給路140aの開閉弁146aが閉となり、吸引チャンバー80aに対する第2負圧供給路150aの開閉弁156aが開となる。このとき、吸引チャンバー80aに導かれていた高い負圧は、同様の所定の負圧範囲Phまでレギュレータ152aを介して弱められる。
尚、このようにして、最後に負圧が降下される吸引チャンバー80aに対する負圧下降が終了すると(図5の時刻te)、成形工程が終了となり、図4(C)に示すように、成形用モールド70が、成形されたガラス板Gを成形面73に吸着保持した状態で上昇する。成形用モールド70は、成形したガラス板Gを、次工程(例えばクエンチリング)に引き渡して、当該ガラス板Gに対する成形動作を終了する。具体的には、吸引チャンバー80a,80b,80cに対する第2負圧供給路150a,150b,150cの開閉弁156a,156b,156cが閉となり、開閉弁(ダンパ)136a,136b,136cが開となり、各吸引チャンバー80a,80b,80cが、各正圧供給路130a,130b,130cにそれぞれ連通する。この結果、各吸引チャンバー80a,80b,80cに正圧が導かれ、各吸引チャンバー80a,80b,80c内の負圧が上述の負圧範囲Ph内から逸脱し、吸着保持されていたガラス板Gが落下する。このとき、ガラス板Gは、成形用モールド70の真下位置に移動された例えばクエンチリングにより受け止められて、次工程へと流れていく。
以上のように、本実施例によれば、吸引成形に必要な負圧まで上昇された各吸引チャンバー80a,80b,80c内の負圧が、吸引成形に必要な時間が経過した段階で(時刻ta、tb、tc)、順次、降下され、結果として、それぞれ時間差(ta−tb、ta−tc等)をもって負圧降下が開始されることになる。これにより、高い負圧が必要以上長い時間に亘って保持されることにより発生しうるクロス75等によるガラス板Gの表面荒れを防止することができる。一方、例えば、図9に示すように、最後の吸引チャンバー80aによる吸引成形に必要な時間が経過した段階(図9の時刻ta)で、全ての吸引チャンバー80a,80b,80cに対する負圧供給を同時に解除して、後工程への引渡しのための正圧供給を行う従来的な構成では、吸引チャンバー80a以外の各吸引チャンバー80b,80cに対して、吸引成形用の高い負圧が必要以上長い時間に亘って保持されることになり、クロス75によるガラス板Gの表面荒れが生じうる。
尚、本実施例において、各吸引チャンバー80a,80b,80cを介した吸引成形に必要な時間は、成形用モールド70の成形面73の形状や必要な吸引圧力の大きさ等に依存するので、計算や試験により適合・導出されるべきパラメータである。また、各開閉弁136,146,156の開閉(即ち、供給路の切替)等は、コントローラ190により、圧力センサ192a,192b,192c等の出力信号と所与の目標値との偏差に基づいてフィードバック的に制御されてもよいし、予め導出した開閉タイミングに従ってフィードフォワード的に制御されてもよい。
また、本実施例では、各吸引チャンバー80a,80b,80cの対する負圧降下の順序が、各吸引チャンバー80a,80b,80cの対する負圧上昇の順序と一致しているが、負圧降下のタイミングは、所望の吸引成形を実現するのに必要最小限の時間に応じて決定されるものであり、従って、成形用モールド70の成形面73の形状や必要な吸引圧力の大きさ等に依存して、2つの吸引チャンバーに対する負圧降下タイミングが略同時になったり、或いは、負圧上昇の順序と負圧降下の順序が逆転したりする場合もありうる。
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。ガラス板の曲げ成形装置10などの基本構成は前述の図1と同じであり、同じ部分についての詳しい説明は省略する。以下、各構成について詳述するが、前述の実施の形態と同じ構成部分については、同じ符号を付して説明していく。
本実施例の成形用モールド70は、図2の吸引チャンバー80a,80b,80cと吸引チャンバーの分割位置が異なるので図6を用いて説明する。図6は、成形用モールド70を平面視した成形面73を示しており、成形面73が3つの領域に分割されていることを示している。なお、成形面73は縦断面が湾曲した形状をしており、略全面にわたって複数の吸引孔74が密に形成されているが図6では省略している。また、成形面73はクロス(金属クロス、ガラスクロス等の表面材)により覆われてもよい。
成形面73の3つの領域は、中央部成形面73kと内側成形面73jと周縁部成形面73iとからなり、周縁部成形面73iが内側成形面73jと中央部成形面73kを囲むように分割されている。中央部成形面73kと内側成形面73jは、ガラス板の可視光透過領域に対応しており、周縁部成形面73iは、ガラス板の周縁部に形成される黒色セラミックペースト層に対応している。この分割された3つの成形面は、成形用モールド70の吸引チャンバーと連結し(図示しないが、図2と同様に分割されている。連結する成形面73i、73j、73kに対して吸引チャンバーの参照符号を80i、80j、80kとそれぞれ称す。)、吸引チャンバー80i、80j、80kは複数の吸引孔74に連通している。
吸引チャンバーは3つに分割され、それぞれが3つの成形面73i、73j、73kに対応して設置されている。この3つの吸引チャンバーは、成形用モールド70の成形面73の略全面をカバーするように、成形面73の背後に設定され、各チャンバー間は、壁等により完全な気密性が確保されるように仕切られている。各吸引チャンバーには、配管(ダクト)82を介して、成形炉16外に設置されるチャンバー圧制御装置100が接続される。
図7は、他の実施の形態に係るチャンバー圧制御装置100の主要構成(成形炉16外に設置されるガラス板の曲げ成形装置10の構成要素)のうち、大気圧開放路部分を示す回路図である。尚、本実施例に係るチャンバー圧制御装置100の主要構成のうち、配管(ダクト)82より上流の回路図は、図3と同じであるので詳しい説明は省略する。
本実施例では、各吸引チャンバー80i,80j,80kに対して、それぞれ配管82i,82j,82kを介して、図3と同様に真空源(負圧源)110とブロー源120とクロスバキューム真空源160とに接続されるとともに、図7に示すようにそれぞれ大気圧開放路158に接続される。大気圧開放路158は、ガラス板Gの表面荒れが発生しないよう各吸引チャンバー80i,80j,80kを大気に開放するための系統である。
具体的には、大気圧開放路158は、それぞれ配管82i,82j,82kから分岐して設けられ、開閉弁(ダンパ)168を介して成形炉16内に接続される。また大気圧開放路158には、配管82i,82j,82kから開閉弁168までの経路に大気開放弁180が設けられる。即ち、吸引チャンバー80iは、配管82i、大気圧開放路158i及び開閉弁168iを介して成形炉16内に接続され、大気圧開放路158iの途中に大気開放弁180iが設けられている。同様に、吸引チャンバー80jは、配管82j、大気圧開放路158j及び開閉弁168jを介して成形炉16内に接続され、大気圧開放路158jの途中に大気開放弁180jが設けられている。同様に、吸引チャンバー80kは、配管82k、大気圧開放路158k及び開閉弁168kを介して成形炉16内に接続され、大気圧開放路158kの途中に大気開放弁180kが設けられている。
本実施例での各吸引チャンバー80i,80j,80kを大気圧開放するということは次の2つのパターンのことをいう。ひとつは、各吸引チャンバー80i,80j,80kを成形炉16内の圧力に開放することである。もうひとつは、各吸引チャンバー80i,80j,80kを成形炉16外の大気圧に開放することである。各吸引チャンバー80i,80j,80kを大気圧開放路158に連通させるには、開閉弁136,146,156を閉じることで実現される。そして、各吸引チャンバー80i,80j,80kを成形炉16内の圧力に開放するには、大気開放弁180を閉じて、開閉弁168を開けることで実現される。また、各吸引チャンバー80i,80j,80kを成形炉16外の大気圧に開放するには、大気開放弁180を開けて、開閉弁168を閉じることで実現される。各吸引チャンバー80i,80j,80kを大気圧開放しない場合は、開閉弁168、大気開放弁180ともに閉じられる。開閉弁168、180の開閉制御は、開閉弁136,146,156の開閉制御と同様に、コントローラ190により実現される。
本実施例の曲げ成形装置により実現されるガラス板の曲げ成形方法は、成形用モールド70が下降して中央部成形面73k(最も深い絞り成形を行う図6に示す成形面73の中央部)が、支持フレーム60上に載置されたガラス板Gに押し当てられる第1段階と、成形用モールド70が最終の成形位置(最も下降した位置)にある第2段階と、成形終了後に成形用モールド70がガラス板Gを吸着保持しながら上昇する第3段階とからなる。
図8は、上記の第1段階から第3段階まで至る過程における、各吸引チャンバー80i,80j,80kの負圧の変化態様を時系列的に示す。図8の横軸(時間軸)には、各段階に対応した時間帯が一例として示されている。図8において、Piは、吸引チャンバー80iの負圧、Pjは、吸引チャンバー80jの負圧、Pkは、吸引チャンバー80kの負圧を示す。尚、各群の吸引孔74を介してガラス板Gに作用する吸引圧力の変化態様は、実質的に、各吸引チャンバー80i,80j,80kの負圧の変化態様と同じである。
先ず、フラットモールド35からガラス板Gが支持フレーム60上に載置され、支持フレーム60が成形用モールド70に対向する位置まで移動すると、成形用モールド70が下降し始め、やがて、支持フレーム60に支持されたガラス板Gの一部が成形用モールドの成形面73kに押し当てられることで、ガラス板Gの成形が開始される。
これと略同時に(又は成形用モールド70の成形面73kにガラス板Gの一部が押し当てられる直前から)、図8に示すように、吸引チャンバー80kの負圧が高められ、成形用モールド70の成形面73kにガラス板Gが吸い付けられて、成形面73kに沿ったガラス板Gの変形が促進される。
尚、この段階では、他の吸引チャンバー80i,80jに対しては、クロスバキューム真空源160(図7参照)が接続される。クロスバキューム真空源160より吸引された成形炉16内の空気は、図7に示すように配管162を介して成形炉16内に戻してもよい。これにより成形炉外の温度を高温にすることを防止し、エネルギー的にも効率的である。
次いで、成形用モールド70が徐々に下降していくと、成形用モールド70が最終の成形位置(最も下降した位置)に至る。成形用モールド70は、最終の成形位置で一定時間保持される。これにより、支持フレーム60に支持されたガラス板Gの略全体が成形用モールドの成形面73に押し当てられることで、ガラス板Gが全体的に成形されていく。
この一定時間の間(第2段階の間)、図8に示すように、先ず、吸引チャンバー80jの負圧が高められ、次いで吸引チャンバー80iの負圧が高められる。成形用モールド70の成形面73j、73iにガラス板Gが吸い付けられて、成形面73j、73iに沿ったガラス板Gの変形が順次促進される。このように本実施例でも、ガラス板Gに無理な荷重をかけることなく、成形用モールド70の成形面73に沿うようにガラス板Gを効率的に成形する。
また、最初の吸引チャンバー80kによる吸引成形が開始されてから、最後の吸引チャンバー80iによる吸引成形が終了するまでの時間が長くなるので、図8に示すように、吸引チャンバー80kの負圧が、所定の吸引成形用の負圧まで高められて、吸引成形に必要な時間が経過した段階(図8の時刻tk)で、吸引チャンバー80bに導かれていた高い負圧は、前述の実施例と同様の所定の負圧範囲Ph(図8には示していないが、図5と同じ)まで弱められる。この所定の負圧範囲Phは、クロス75等によるガラス板Gの表面荒れが発生しないような負圧範囲であり、例えば−300〜−50[mmAq]である。かかる負圧範囲Phまで速やかに負圧が降下されるように、レギュレータ152bを介して所定の速度(例えば333mmAq/sec)で負圧が徐々に降下されてよい。
同様に、吸引チャンバー80jの負圧が、所定の吸引成形用の負圧まで高められて、吸引成形に必要な時間が経過した段階(図8の時刻tj)で、吸引チャンバー80jに導かれていた高い負圧は、同様の所定の負圧範囲Phまで弱められる。
吸引チャンバー80iの負圧は、所定の吸引成形用の負圧まで高められて、吸引成形に必要な時間が経過した段階(図8の時刻ti)で、吸引チャンバー80iに導かれていた高い負圧を、図8に示す所定の負圧Pgまで降下させる。負圧Pgは、ガラス板Gの重量などにより決定され、ガラス板Gの周縁部に作用する負圧Pgで成形後のガラス板Gを支える。
このようにして吸引チャンバー80i、80j、80kの負圧はそれぞれ降下されるが、少なくとも、吸引チャンバー80j、80kの負圧は、吸引チャンバー80iの負圧が所定の負圧Pgに下降するまで(少なくとも図8の時刻teに至るまで)、所定の負圧範囲Phに維持される。
吸引チャンバー80iの負圧が所定の負圧Pgに下降すると(図8の時刻te)、成形工程が終了となり、成形用モールド70が、成形されたガラス板Gを成形面73に吸着保持した状態で上昇する。このガラス板を吸着保持した状態においてもまだガラス板の表面荒れが発生する虞がある。本実施例では、成形工程終了(図8の時刻te)以降の第3段階において、吸引チャンバー80j、80kを大気圧開放することでガラス板の表面荒れを防止する。
成形工程終了(図8の時刻te)後、吸引チャンバー80j、80kの負圧をさらに降下させ、ガラス板Gの周縁部に作用している吸引チャンバー80iの負圧Pgによってガラス板を成形モールド70に吸着保持する。即ち、吸引チャンバー80kに対する第2負圧供給路150bの開閉弁156bが閉となり、吸引チャンバー80kに対する大気圧開放路158kの開閉弁168kが開となる。このとき、吸引チャンバー80kの負圧は、大気圧開放路158kを介して成形炉内16の圧力に近い圧力Pfまで弱められる。または、吸引チャンバー80kに対する大気圧開放路158kの開閉弁168kを閉として、大気開放弁180kを開としてもよい。この場合、吸引チャンバー80kの負圧は、大気圧開放路158kを介して成形炉16外の大気圧に近い圧力まで弱められる。
同様に、吸引チャンバー80jに対する第2負圧供給路150cの開閉弁156cが閉となり、吸引チャンバー80jに対する大気圧開放路158jの開閉弁168jが開となる。このとき、吸引チャンバー80jの負圧は、大気圧開放路158jを介して成形炉内16の圧力に近い圧力Pfまで弱められる。または、吸引チャンバー80jに対する大気圧開放路158jの開閉弁168jを閉として、大気開放弁180jを開としてもよい。この場合、吸引チャンバー80jの負圧は、大気圧開放路158jを介して成形炉16外の大気圧に近い圧力まで弱められる。
このようにして成形用モールド70は、成形したガラス板Gを吸着保持し、次工程(例えばクエンチリング)に引き渡して、当該ガラス板Gに対する成形動作を終了する。具体的には、吸引チャンバー80j、80kに対する大気圧開放路158j、158kの開閉弁168j、168kが閉となり、大気開放弁180j、180kが閉となる。その他は前述の実施例と同様で、各吸引チャンバー80i、80j、80kが、各正圧供給路130a、130c、130bにそれぞれ連通し、吸引チャンバー80i,80j,80kに正圧が導かれ、吸着保持されていたガラス板Gが落下する。このとき、ガラス板Gは、成形用モールド70の真下位置に移動された例えばクエンチリングにより受け止められて、次工程へと流れていく。
以上のように、本実施例によれば、成形工程終了後の第3段階において、ガラス板Gを黒色セラミックペースト層に対応する周縁部成形面73iで吸着支持することにより、さらに、ガラス板の可視光透過領域に作用する負圧を低くすることができる。結果として、ガラス板Gの可視光透過領域の表面荒れを防止することができる。周縁部成形面73iは、黒色セラミックペースト層と形状が一致する必要はなく、ガラス板の形状によって、黒色セラミックペースト層よりも狭い領域でもよいし、表面荒れが発生しない程度に黒色セラミックペースト層よりも広い領域でもよい。
尚、本実施例において、各吸引チャンバー80j,80kに対する大気圧開放は、第3段階で同時に実施したが、開放のタイミングは、所望の吸引成形を実現するのに必要最小限の時間に応じて決定されるものであり、従って、成形用モールド70の成形面73の形状や吸引チャンバー80iの吸引圧力の大きさ、ガラス板の重量等に依存して、第2段階の途中から大気圧開放する場合もありうる。すなわち、各吸引チャンバー80j、80kを大気圧開放するときの周縁部の吸引チャンバー80iの所定の負圧を、例えば、図8に示すPgより高く設定し、各吸引チャンバー80j、80kを大気圧開放した後、周縁部の吸引チャンバー80iの負圧をPgまで降下させる場合もあり得る。
また、成形工程終了後の第3段階で成形用モールド70は上昇を開始するとしたが、成形用モールド70の上昇のタイミングは、成形するガラス板の形状により第2段階の途中から上昇を開始した方が成形時間を短く出来る場合もあり、必ずしも第3段階である必要はない。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述した実施例では、吸引チャンバーを3つの吸引チャンバー80a,80b,80c、又は80i,80j,80kに分割しているが、2つの吸引チャンバー又は4つ以上に吸引チャンバーに分割することも可能である。例えば、特に吸引成形の困難な成形面73の領域に対しては、より高い負圧が供給される吸引チャンバー(図示せず)を設けてよい。この吸引チャンバーに接続される配管82dには、例えば、図3に示すように、真空源110からの別の負圧供給路170と、ブロー源からの別の正圧供給路130dが選択的に連通可能とされてよい。この場合、真空源110からの別の負圧供給路170からは、レギュレータ172により所定圧(他の負圧供給路よりも高い負圧であり、例えば−3000mmAq)に調圧された負圧が供給されてよい。
また、図5、8に示す実施例では、各バッファータンク144a、144b、144cに保持される負圧を異ならしめることで、各吸引チャンバー80a、80b、80c、又は80i、80j、80kに対して供給する吸引成形用の負圧を異ならしめているが、本発明はこれに限定されることはなく、各吸引チャンバー80a,80b,80c又は80i、80j、80kに対して、それぞれ独立した負圧供給路により共通のバッファータンクから吸引成形用の負圧を供給してもよい。
また、上述の実施例では、ガラス板の成形は炉内で行われているが、炉外で行われるものであってもよい。また、上述の実施例では、成形装置10による成形工程の次行程は、冷却工程であったが、冷却工程の前段に、更なる成形工程があってもよい。
以上のとおり本発明は、自動車用窓ガラスの成形に限らず、その他の車両、航空機、船舶又は建築物等の窓ガラスの成形にも適用できる。また、予備成形と本成形と2段階以上に分けて深曲げ形状のガラス板Gを成形する場合に対しては、予備成形及び本成形の何れに対しても適用可能である。
本発明によるガラス板の曲げ成形装置10を含む主要ライン部分の一例を模式的に示す断面図である。 本発明に係るガラス板の曲げ成形装置10の一実施例を示す断面図である。 チャンバー圧制御装置100の主要構成を示す回路図である。 図4(A)〜図4(C)は、本発明による曲げ成形装置10により実現されるガラス板の曲げ成形方法を時系列的に示す図である。 本実施例による各吸引チャンバー80a,80b,80cの負圧の変化態様を時系列的に示す図である。 他の実施例による成形用モールド70の成形面の分割を示す平面図である。 他の実施例によるチャンバー圧制御装置100の大気圧開放路部分を示す回路図である。 他の実施例による各吸引チャンバー80i,80j,80kの負圧の変化態様を時系列的に示す図である。 従来的な構成による各吸引チャンバー80a,80b,80cの負圧の変化態様を時系列的に示す図である。
符号の説明
G ガラス板
10 ガラス板の曲げ成形装置
14 加熱炉
35 フラットモールド
60 支持フレーム
70 成形用モールド
73 成形面
74 吸引孔
75 クロス
80a,80b,80c,80i,80j,80k 吸引チャンバー
100 チャンバー圧制御装置
110 真空源
120 ブロー源
140 第1負圧供給路
150 第2負圧供給路
158 大気圧開放路
190 コントローラ

Claims (7)

  1. ガラス板を加熱軟化する加熱工程と、前記加熱軟化されたガラス板を所定の形状に曲げ成形する曲げ成形工程とを備えたガラス板の曲げ成形方法において、
    前記曲げ成形工程は、
    支持フレームに縁部が支持された前記加熱軟化されたガラス板を、支持フレームに対向する成形用モールドの成形面に押し当てる工程と、
    前記押し当てられたガラス板の形状が成形用モールドの成形面に沿うように、前記成形面に形成された複数の吸引孔を介して負圧を供給する吸引成形工程とを含み、
    前記吸引成形工程は、前記複数の吸引孔を少なくとも2つの群に分け、上昇させた負圧を群毎に時間差を設けて降下させ、先に負圧が降下された群に係る負圧は、最後に負圧が降下される群に係る負圧が降下されるまで、所定の負圧範囲に維持されてガラス板を吸着保持することを特徴とするガラス板の曲げ成形方法。
  2. 先に負圧が降下された群に係る負圧は、ガラス板の表面荒れが発生せずに吸着保持可能な圧力(Ph)である請求項1に記載のガラス板の曲げ成形方法。
  3. 前記複数の吸引孔は、前記成形モールドの成形面における中央部の群と該中央部のを取り囲む周縁部のとの少なくとも2つの群からなり、
    最後に負圧が降下される群は、前記周縁部の群であり、
    先に負圧が降下された群に係る負圧は、前記周縁部の群の負圧が所定の負圧に降下されるまで、ガラス板の表面荒れが発生しないような所定の負圧範囲に維持され、その後、大気圧開放されることを特徴とする、請求項1に記載のガラス板の曲げ成形方法。
  4. 前記周縁部の群の負圧がガラス板の重量などにより決定される所定の負圧(Pg)である請求項3に記載のガラス板の曲げ成形方法。
  5. 加熱炉で加熱軟化されたガラス板を所定の形状に曲げ成形するガラス板の曲げ成形装置において、
    前記加熱軟化されたガラス板の縁部を支持する支持フレームと、
    成形面に複数の吸引孔が形成された成形用モールドと、
    前記成形用モールドの成形面の背後に設けられ、前記成形用モールドの前記複数の吸引孔のいずれかに連通する複数の吸引チャンバーと、
    前記複数の吸引チャンバーに接続され、複数の吸引チャンバーに負圧を供給する負圧供給回路と、
    前記複数の吸引チャンバー内の負圧を吸引チャンバー毎に制御するコントローラと、
    前記支持フレームに支持されたガラス板が前記成形用モールドの成形面に押し当てられるように、前記支持フレームに対する前記成形用モールドの位置を可変する機構と
    を含み、
    前記負圧供給回路は、高い負圧を供給する第1負圧供給路と、低い負圧を供給する第2負圧供給路とを有し、
    前記コントローラは、前記第1の負圧供給路の開閉弁、および、前記第2負圧供給路の開閉弁を制御することによって、前記押し当てられたガラス板の形状が前記成形用モールドの成形面に沿うように前記複数の吸引チャンバーの負圧を上昇させると共に、該上昇させた負圧を吸引チャンバー毎に時間差を設けて降下させ、先に負圧が降下された群に係る負圧は、最後に負圧が降下される群に係る負圧が降下されるまで、所定の負圧範囲に維持されてガラス板を吸着保持することを特徴とするガラス板の曲げ成形装置。
  6. 先に負圧が降下された群に係る負圧は、ガラス板の表面荒れが発生せずに吸着保持可能な圧力(Ph)である、請求項に記載のガラス板の曲げ成形装置。
  7. 前記複数の吸引チャンバーは、前記成形モールドの成形面における中央部の吸引チャンバーと該中央部の吸引チャンバーを取り囲む周縁部の吸引チャンバーとの少なくとも2つの吸引チャンバーからなり、
    前記複数の吸引チャンバーそれぞれは、大気圧開放路に接続され、
    前記コントローラは、前記第1の負圧供給路の開閉弁、前記第2負圧供給路の開閉弁、および前記大気圧開放路の開閉弁を制御することによって、前記周縁部の吸引チャンバー内を最後に負圧降下させ、前記周縁部の吸引チャンバー内の負圧が所定の負圧に降下されるまで、先に負圧が降下された吸引チャンバー内の負圧をガラス板の表面荒れが発生しないような負圧範囲に維持し、その後、前記先に負圧が降下された吸引チャンバー内の負圧を大気圧開放する、請求項に記載のガラス板の曲げ成形装置。
JP2006334867A 2005-12-14 2006-12-12 ガラス板の曲げ成形方法及び曲げ成形装置 Active JP4984866B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006334867A JP4984866B2 (ja) 2005-12-14 2006-12-12 ガラス板の曲げ成形方法及び曲げ成形装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005360902 2005-12-14
JP2005360902 2005-12-14
JP2006334867A JP4984866B2 (ja) 2005-12-14 2006-12-12 ガラス板の曲げ成形方法及び曲げ成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007186405A JP2007186405A (ja) 2007-07-26
JP4984866B2 true JP4984866B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=38341835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006334867A Active JP4984866B2 (ja) 2005-12-14 2006-12-12 ガラス板の曲げ成形方法及び曲げ成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4984866B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018529525A (ja) * 2015-09-25 2018-10-11 テスラ,インコーポレイテッド 高速ブロー成形プロセス

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101499431B1 (ko) * 2013-11-04 2015-03-06 코닝정밀소재 주식회사 유리기판 성형장치

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5951733A (en) * 1998-08-04 1999-09-14 Glasstech, Inc. Mold apparatus and method for vacuum forming glass sheets
DE19848373C2 (de) * 1998-10-21 2000-12-07 Sekurit Saint Gobain Deutsch Verfahren und Vorrichtung zum Biegen von Glasscheiben mit einer flächigen Biegeform

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018529525A (ja) * 2015-09-25 2018-10-11 テスラ,インコーポレイテッド 高速ブロー成形プロセス

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007186405A (ja) 2007-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1798206B1 (en) Method and apparatus for bending a glass sheet
EP2233444B1 (en) Glass pane bending and forming method, and glass pane bending and forming appratus
KR101376348B1 (ko) 유리판의 굽힘 성형 방법 및 유리판의 굽힘 성형 장치
US9771297B2 (en) Method for cambering glass sheets by suction
JP4817113B2 (ja) ガラス板の曲げ成形方法及びその装置
US8978418B2 (en) Method and device for bending sheets
AU2006306570B2 (en) Glass sheet forming system and method
JP5347502B2 (ja) ガラス板の曲げ成形方法及びガラス板の曲げ成形装置
CA2563902C (en) Apparatus having vacuum applying facilities and method of using vacuum to bend and/or shape one or more sheets
RU2715162C1 (ru) Устройство и способ захвата, формовки и укладки тонких стеклянных панелей
CN103249685B (zh) 用于弯曲玻璃片的方法和装置
JPH05507055A (ja) 下部真空成形型の全表面および上部リング成形型を用いたガラスシートの成形
US5053069A (en) Process and device for bending and tempering by contact
KR102273619B1 (ko) 교축 곡률을 가진 고온 유리판을 성형하기 위한 성형기 및 방법
CN1689997B (zh) 制造变形玻璃陶瓷件的方法,实施该方法的装置及制得件
EP2142483A1 (en) Method and system for positioning glass sheets for forming
JP4984866B2 (ja) ガラス板の曲げ成形方法及び曲げ成形装置
CN108348974B (zh) 用于玻璃片成形***的真空模具往复***
JP2005170766A (ja) ガラス板の曲げ成形方法及びその装置
US20210147277A1 (en) Method and device for bending sheets
EP0003392B1 (en) Vacuum holder system and method for use in bending glass
CN210215473U (zh) 灵活型退火机构
CN109982981B (zh) 用于固定片材的器件

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110405

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120416

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4984866

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250