JP4984265B2 - イオンビーム注入角度の較正 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的にはイオン注入システムに関し、より詳しくは、加工物に対するビーム角度の較正、更に詳しくは、ターゲット加工物の結晶面に対するビーム角度の較正に関する。
イオン注入システムは、集積回路の製造において、半導体基板にドーパント又は不純物をドーピングするために使用される機構である。このシステムでは、ドーパント材料がイオン化され、そこからイオンビームが発生する。イオンビームは、1つ又は複数のドーパント元素を注入するために、半導体ウエハ又は加工物の表面に導かれる。ビームのイオンは、例えばウエハ中にトランジスタデバイスを製造する場合のように、ウエハの表面に貫入して所望の導電率を有する領域を形成する。典型的なイオン注入システムは、イオンビームを発生するためのイオン源と、磁界を使用してビーム中のイオンを方向付けし、及び/又は、選別(例えば、質量分析)するための質量分析装置を含むビームラインアセンブリーと、イオンビームによって注入される1つ又は複数の半導体ウエハ又は加工物を収容するターゲットチャンバーとを含んでいる。
イオン注入システムは、シリコン中のドーパントの量及び配置の両方を高精度に制御できる点で有利なものである。特定の応用のための所望の注入を達成するために、注入されるイオンの線量及びエネルギーを変えることもできる。イオン線量によって、与えられた半導体材料に注入されるイオンの濃度が制御される。典型的には、高電流注入システムは、高線量注入のために使用され、中電流注入システムは、より低い線量の場合に使用される。一方、イオンのエネルギーは、加工物にイオンが注入される程度又は深さを制御するために使用される。これは、例えば、半導体デバイス中に様々な接合部深度を設定する上で有用である。
市販のイオン注入システムの一例では、注入チャンバーから離して配置されたイオン源チャンバーを有するイオン源を含み、注入チャンバーの1つ又は複数の加工物に対して、イオン源からのイオンによる処理が実施される。イオン源チャンバーの出口開口部から出たイオンは、整形され、分析され、加速されてイオンビームを形成する。イオンビームは、排気されたビーム経路に沿って注入チャンバーに導かれ、注入チャンバーにおいて、典型的には略円形のウエハである1つ又は複数の加工物に衝突する。イオンビームのエネルギーは、注入チャンバー内のウエハに衝突するイオンがウエハ内に貫入するために十分なエネルギーに設定される。このような選択的注入によって、集積回路が製造される。
しかしながら、従来、イオンビームのウエハに対する方向(例えば、傾斜角及び/又は回転角等)について多くの考慮がなされているものの、イオン注入システムは、通常、イオンビームの方向をウエハの加工面に対して設定するものであり、ウエハの内部格子構造とウエハの加工面との相違については殆ど又は全く考慮されていない。加えて、ウエハを購入する際に、ウエハは、その加工面に対する公称の格子構造によって指定される。具体的には、ウエハは、例えば(100)のような、ウエハの切断面に対する格子構造の相対方向を示すミラー指数によって指定される。しかしながら、ウエハの製造が不正確であることによって、実際の格子構造の方向が、最大で1度程度この公称値とは異なる場合がある。
イオンビームの格子構造に対する実際の方向は、とりわけ、チャンネリング、特に、その再現性に影響を及ぼす可能性があるため、重要である。例えば、イオンビームと格子構造を「揃える(align)」ことによって格子構造に衝突するイオン数を減少させることが望ましい場合がある。これによって、イオンは、基板内に容易に深く注入される。あるいは、イオンビームと格子構造との間にある程度の「不揃い(mis-align)」があることが望ましい場合もある。この場合、イオンの一部は、格子構造の一部と衝突して、阻止、低速化、又は反射される。いずれの場合も、イオンビームと格子構造との配列が不適正な場合、望ましくない(例えば、過少又は過大な)チャンネリングが発生する。更に、公称の格子構造からの偏差及びウエハ上に形成される構造物の寸法は、シャドーイングに影響を及ぼし、注入処理及びその結果として製造されるデバイスに有害な影響を与える場合がある。
以下の記載は、本発明のいくつかの態様の基本的な理解のために、本発明の簡単な要約を呈示するものである。この要約は、本発明の全範囲に亘る概要ではない。また、この要約は、本発明の主要なまたは決定的な概念を明示するものでも、本発明の範囲を定めるものでもなく、後述するより詳細な説明の導入として、本発明のいくつかの概念を簡単に呈示することを目的とするものである。
本発明の1つ又は複数の態様は、イオンビームと、イオンビームによってイオンが選択的に注入される加工物の格子構造との間の相対方向を判別し、判別された相対方向を考慮して、イオン注入システムを較正することに関連する。ビーム対格子構造の方向は、少なくとも部分的には、発散するイオンビームを加工物に導き、加工物の格子構造に殆ど損傷が発生しない加工物上の位置を特定することによって、判別される。この位置は、イオンが加工物の結晶面に対して略平行に注入された位置に対応する。この注入の要因となった発散するイオンビームのアスペクト角度が判別され、イオン注入システムは、このアスペクト角度を参照して較正される。
本発明の1つ又は複数の態様に従って、イオンビームと、イオンビームによってイオンが選択的に注入される加工物の格子構造との間の相対方向を設定するための方法が開示される。この方法は、発散するイオンビームを、イオンが選択的に注入される加工物に向けて導く段階、次いで、イオンビームの、加工物の結晶面に対して略平行なイオン流を供給する照射線の角度を判別する段階を含んでいる。次いで、イオン注入システムを、判別された照射線の角度を参照して較正することができる。
上述した目的および関連する目的を達成するため、以下の説明及び添付図面には、本発明の特定の例示的な態様又は実施形態が詳細に記載されている。これらは、本発明の1つ又は複数の態様を使用可能な様々な方法のうちの僅かな例を示すものに過ぎない。本発明の他の態様、利点、および新規な特徴については、以下の詳細な説明を図面と関連させて考慮することによって、明らかになるであろう。
ここで、図面を参照して本発明の1つ又は複数の態様を説明する。各図面において、同様の構成要素には同様の参照符号が付されており、又、様々な構造は、必ずしも原寸に比例するようには示されていない。以下の記載において、説明を目的として、本発明の1つ又は複数の態様の十分な理解に供するために、多くの特定の詳細事項が説明されているが、本発明の1つ又は複数の態様を実現するために、これらの特定の詳細事項の全てを用いる必要はないことは、当業者にとって明らかである。他の例では、本発明の1つ又は複数の態様の記述を容易にするため、周知の構造体及びデバイスはブロック図の形式で示されている。
上述したように、半導体の製造工程において、半導体ウエハ又は加工物には、荷電粒子又はイオンが注入される。イオンは、その正味の正電荷又は負電荷によって所望の電気的特性を示す。イオン化された材料を半導体製造に用いる場合、このようなイオン化された材料はドーパントと呼ばれ、注入されるベース層又は他の層にドーピングされてその電気的特性を改変し、所望の予測可能な電気的作用を有する層が形成される。
一般に、ベース層又は基板はシリコン結晶からなる。物質は、原子が三次元に規則的に配列されているときに、結晶構造を有すると言われ、その配列は、結晶格子として知られている。例えば、図1には、略立方体の配置構成を有する一般的な格子構造100の一部が示されている。図示の例では、格子構造100は、27(3×3×3)個の略立方体のセル(cell)を有している。結晶の格子構造は、結晶面110によって定まり、図示の例では、各結晶面110は、互いに略直交している(x方向、y方向、及びz方向)。但し、結晶構造は、様々な配置構成のいずれをとるものであってもよく、又、例えば、ダイヤモンド形、ピラミッド形、六角形等の様々な種類の形状を任意の種類数だけ有する任意の数のセルを有するものであってもよい。
半導体製造において使用されるシリコンのベース層は、バルク状シリコンから切り出されることを少なくとも部分的な理由として、ウエハ又は基板とも呼ばれる。特に、ボウル(boule)として知られる特定のタイプのシリコン単結晶は、長い柱状に成長させ、そこから薄片(ウエハ)を切り出すものである。
半導体のドーピング処理において、基板内にドーパントイオンを注入するために使用されるイオンビームと半導体材料の内部格子構造との間の入射角度は、重要なパラメータである。この入射角度が重要なのは、とりわけ、チャンネリングとして知られる現象において、入射角度が果たす役割のためである。特に、図1に示すように、ドーパントイオン104のビームの方向が、格子構造における(垂直方向の)結晶面110に略平行な場合、ビームが通過する際の単位長さ当たりのエネルギー損失が低減する。これは、イオンが結晶面同士の間の空間内を移動することで、結晶原子との衝突数が減少するためである。
この結果、とりわけ、イオンが基板内に深く注入される可能性がある(例えば、図1に示す中央のチャンネル)。但し、チャンネリングは、例えば、基板の非晶質化度、基板の原子量、及び、ビーム中のイオンの質量及び/又はエネルギーのような、その他の状況からも影響を受ける。例えば、ビーム104中のイオンのエネルギーが増大すると、イオンが基板内に深く注入される可能性が高くなる。
図2には、ビーム104の方向が、格子構造100の(垂直方向の)結晶面110と略平行ではない例が示されている。この場合、イオンビーム104中のイオンの一部が格子構造の一部106に衝突し、結晶構造を改変(例えば、損傷)する可能性が高くなる。これによって、イオンは、エネルギーを失うとともに、低速化し、及び/又は、矢印108で示すように、元の方向から散乱される可能性が高くなり、加工物の比較的浅い部分に静止する。したがって、チャンネリング及び/又はドーピングの局所化を軽減するためには、格子構造に対してイオンビームの方向を設定することが望ましい。
しかし、通常、イオンビームの方向は、ウエハの加工面に対して較正又は設定されており、この際、ウエハの加工面が、例えばボウルからウエハをスライスすることに関連する不正確さによって、格子構造に対して揃っていない場合がある。例えば、図3には、格子構造100の(水平方向の)結晶面110内に加工面112が置かれることなく、ウエハがスライスされた状況が示されている。このような場合、「結晶切出誤差」があると言うことができ、この結晶切出誤差は、結晶格子構造100と加工面112との間の偏差として定義される。この偏差は、例えば、約±1°又はそれ以上になる場合がある。したがって、結晶切出誤差が増大すると、イオンビーム104と格子構造100との間の予測可能な所望の方向を確定することが困難になり、ひいては、信頼性の高い、予測可能な所望の電気的性能を達成することが困難になる。
以上のことから、加工物の格子構造に対するイオンビームの相対的な方向を取得可能とし、それによって、所望の注入方向を高い信頼性をもって確立できることが望ましい。加えて、既知の注入方向設定を発展させることが必要な要因として、シャドーイング作用も挙げられる。シャドーイングを考慮する必要性は、一般には、構造物を縮小して、より多くの、ますます複雑になる機能を低電力で実現することができる、より小さくかつ強力な電子機器(例えば、携帯電話、デジタルカメラ)を製造するという、電子機器産業における絶えざる傾向から生じている。これを達成するために、これらの電子機器で使用される半導体及び集積回路(例えば、トランジスタ等)は、絶えず縮小化されている。単一の半導体基板又はその一部(ダイ)に、より多くのデバイスを充填する能力によって、製造効率及び歩留まりも改善される。
充填の密度を増大するために、半導体製造工程においてウエハ内及びウエハ上に形成される構造物は、より近接して形成されるようになり、それに対応して、このような構造物間の間隔は狭くなっている。一方、構造物によっては、その高さを低減できないものもある。構造物の高さの固定と、構造物間の間隔の縮減とが結びつくことにより、ドーピングされるウエハの一部にイオンが殆ど又は全く照射されないという、シャドーイングの増大が生じる。このようなシャドーイングは、例えばチャンネリングを解消するために、イオン注入の角度を増大させると、より顕著に現れる。
例えば、図4の断面図にその一部を示す半導体基板又はウエハ400は、その上に形成された複数の構造物402、404、406、408を有し、各構造物は、それぞれの間に設けられた間隔410、412、414をおいて配置されている。これらの構造物402、404、406、408は、レジスト材料から形成され、略同一の高さを有している。
この例では、基板400の、間隔410、412、414によって露出された領域420、422、424が、イオン注入によりドーピングされる領域であり、1つ又は複数のイオンビーム430が基板400に導かれてドーピングが実施される。しかし、ビーム430は、例えばチャンネリング作用を軽減するために、基板400の表面430に対して傾斜するように方向設定されている。したがって、ビーム430が有するイオンの一部は、構造物402、404、406、408の一部(例えば、角部分)によって、遮蔽されてしまう。このようなシャドーイングの結果、デバイスの一部の領域に対する照射が不適切なままになるおそれがある。シャドーイングに関連する有害な作用は、注入角度によって増強される。したがって、例えば、シャドーイング作用及びチャンネリング作用を予測可能とするために、注入方向を知ることが望ましい。
以上、良好なプロセス制御にとって、ウエハ表面及び結晶面に対するイオンビームの角度制御が重要であることを明らかにするため、チャンネリング及びシャドーイングについて説明した。以上のことから、イオンの入射角度を測定するための方法が存在し、そして、その測定技術は、ウエハの結晶面に対して較正されるものであることが重要である。シリコンウエハ上の注入の作用は、ウエハ状の多数の点における抵抗率又はシート抵抗を測定するプローブを使用するか、又は、マサチューセッツ州ビレリカのQCソリューションズ インコーポレーテッド(Q C Solutions,Inc.,Billerica,MA)が提供する表面光電圧技術により、電気的に測定できる。あるいは、カリフォルニア州フレモントのサーマウェーブ インコーポレーテッド(Therma−Wave,Inc.,Fremont,CA)が製造するサーモ・プローブ(Thermo−probe)を使用する等の、光変調技術により測定することもできる。これらの各測定技術により、チャンネリング作用が最も強く現れる位置を検出することができるが、光変調技術は、結晶損傷に対して特に鋭敏であるため、イオンの移動が結晶面に対してより平行に近いウエハ上の箇所を判別するために有用である。本発明の1つ又は複数の態様又は実施形態によれば、イオンビームは、ある範囲にわたる注入角度を有するように整形され、測定器(例えば、サーモ・プローブ)を使用して結晶面の方向に一致する角度を検出して、イオンビームの入射角度を測定するインサイチュー(in-situ)・ハードウェアを較正するものである。
図5は、本発明の1つ又は複数の態様又は実施形態が実装される例示的なイオン注入システム100を示すブロック図である。システム500は、ビーム経路に沿うイオンビーム504を発生するためのイオン源(ビーム源)502を含む。イオン源502は、例えば、関連する電源508を備えたプラズマ源506を含む。プラズマ源506は、例えば、比較的長いプラズマ閉込チャンバーを含み、そこからイオンビームが引き出される。
イオン源502の下流に、イオン源からのビーム504を受け入れるビームラインアセンブリー510が設けられる。ビームラインアセンブリー510は、質量分析コンポーネント512及び加速/減速コンポーネント514を含む。ビームラインアセンブリー510は、経路に沿って配置され、ビーム504を受け入れるものである。質量分析コンポーネント513は、例えば磁石のような磁界発生要素を含み、ビーム経路を横切る磁界を発生して、質量(電荷対質量比)に応じた様々な軌道でイオンビーム504からイオンを偏向するように動作する。磁界を通じて移動するイオンには、所望の質量を有する個々のイオンをビーム経路に沿って導き、又、不必要な質量を有するイオンをビーム経路から離れるように偏向する力が作用する。
ビームラインアセンブリー510内に配置された静電走査プレート511は、ビーム504を高周波数で(破線で図示するように)左右に掃引し、300mm直径のウエハのような大きなターゲットに及ぶように、イオンビームを扇形に広げるものである。一定距離を移動した後、イオンは、Pレンズ513と呼ばれる湾曲した加速ギャップを通過する。このギャップに電圧が印加されると、走査されたイオンは略前方に加速され、それぞれの走査角度における照射線(ray)の発散成分が除去される。その結果、イオンは、Pレンズ513を出た後、中心軸に略平行に移動することとなる。
加速/減速コンポーネント514は、ビーム中のイオンを加速及び/又は減速するように動作可能な1つ又は複数のギャップを含むものであってもよい。静電プレート515は、ビーム504を垂直方向に偏向するエネルギーフィルターとして機能し、ビームを偏向して中性の汚染パーティクルをビーム504から分離することによって、ビームから汚染物を除去するものである。
システム500には、ビームラインアセンブリー510からのイオンビーム504を受け入れるために、エンドステーション516も設けられている。エンドステーション516は、イオン注入のために、半導体基板(図示は省略する)のような1つ又は複数の加工物をビーム経路に沿って支持する。エンドステーション516は、1つ又は複数のターゲット加工物とイオンビーム504とを相対的に移動又は走査するためのターゲット走査システム518を含む。ターゲット走査システム518は、必要に応じて、例えばバッチ式又は順次式のイオン注入装置用に設けることができる。
マスク520及びプロファイラ522は、ウエハ上の特定の位置と特定の注入角度と関連付けるために使用される。例えば、マスク520及びプロファイラ522を、イオンビーム504の前に選択的に配置し、ビームをそれらに衝突させることができる。マスク520は、それぞれのスロットによって隔てられた複数の櫛歯からなり、これによって、各スロットを通過する部分的な照射ビーム(ビームレットという)が形成され、このビームレットが、マスク520の背後(又は下流)に配置されたプロファイラ522に衝突する。プロファイラは、衝突する照射ビームの強度を示す電流を出力することにより、照射ビームを検出する。スロットの真後ろ以外の位置に照射強度のピークが現れた場合、それは、照射ビームがまっすぐにスロットを通過したのではなく、ある角度をもって通過したことを意味する。
図6は、本発明の1つ又は複数の態様に従って、注入角度を判別するために使用することができる例示的なマスク602及びプロファイラ604を示す図である。マスク602は、それぞれのスロット608によって隔てられた複数の櫛歯606からなり、発散するイオンビーム612から生じるイオンのビームレット610を、マスク602の背後(又は下流)に配置されたプロファイラ604上に通過させるものである。プロファイラ604は、プロファイラ上のイオンが衝突した各箇所が、衝突した照射ビームの強度を示す電流を出力することにより、イオン電流を検出する。スロットの真後ろの予測される位置以外の位置にイオンのピーク強度が現れた場合、それは、照射ビームがまっすぐにスロットを通過したのではなく、ある角度をもって通過したことを意味する。
例えば、例示したプロファイラ電流のグラフ613は、ビームレット又は照射線610のピーク614は、照射線610が通過したスロット618の真後ろの予測される位置616に対応していないことを示している。ピーク614は、スロット618の真後ろの予測される位置616から短い距離ΔXだけオフセットした位置620に対応する。この位置620は、照射線610が予測される位置から逸れた角度(θ)622の関数である。
この角度622は、位置616と位置620との間の距離Dをマスク602とプロファイラ604との間隔の長さLで除算し、その逆正接をとることによって、算出することができる(すなわち、arctan(D/L))。一例では、Lは約244mm、スロットの幅634は約2.5mm、櫛歯の幅636は約12.5mmである。ここで、正の角度は、照射線が右に向かう場合を意味し、負の角度は、照射線が左に向かう場合を意味する。同様に、加工物に対する角度のグラフにおいて、正の傾きは照射線が発散することを意味し、負の傾きは照射線が集束することを意味する。
プロファイラ604は、マスク602の全体に広がるものでなくてもよく、図示された例のように、マスク602の背後を走査される又は移動する小さな構造体からなるものであってもよい。例えば、プロファイラ604は、位置Xから開始し、304.8mmの距離(例えば、加工物又はウエハの直径/サイズにほぼ対応する距離)にわたって、1024個のポイントにおいてデータ(例えば、イオン電流)を収集しつつ、X方向に沿って移動するものであってもよい。上記ポイント又はデータが取得されるプロファイラ604の位置(例えば、移動するプロファイラの開始位置Xに対する位置)は、仮にプロファイラがマスク602の全体に広がっているとした場合、そのプロファイラ上の位置に対応するか、又は関連付けることができる。同様に、上記ポイント又はデータが取得されるプロファイラの位置は、加工物上の対応する位置に関連付けることができる。これによって、加工物の特定の位置上に衝突する照射線の注入角度を判別することが可能となる。
本発明の1つ又は複数の態様によれば、例えばPレンズに印加されるバイアス電圧を低減することによって、ビーム612を発散させることができる。発散するビーム内の±4度の角度範囲内のどこかに、ウエハの結晶面と揃うイオンが存在する。加工物を、例えばサーマウェーブ インコーポレーテッド製のサーマ・プローブ(Therma−Probe)測定器を使用して調査し、加工物の格子構造に生じた損傷が少なく、したがって、イオンが加工物の結晶面に略平行に入射した加工物上の位置が判別される。この位置は、特定の入射角度に対応し、この特定の入射角度を参照して(例えば、チャンネリング及びシャドーイングを考慮に入れて)注入システムを較正することができる。それによって、所望のドーピングが達成される。
実際のピーク電流が発生したプロファイラ上の位置又はプロファイラの位置と、スロットの真後ろの公称位置に相当するプロファイラ上の位置又はプロファイラの位置(ピーク電流がスロットをまっすぐ通過した場合にピーク電流が発生する位置)とを比較することによって、照射ビームの角度を示すデータが得られる。上述したような発散するビームを用いた注入において、格子構造に殆ど損傷が発生しなかった加工物上の位置を、対応するプロファイラ上の位置又はプロファイラの位置に関連付けることができ、そのプロファイラ上の位置又はプロファイラの位置は、注入角度に関連する。例えば、加工物上の位置が加工物の中心から3mmの箇所である場合、その注入角度は、対応するプロファイラ上の位置又はプロファイラの位置(例えば、プロファイラの移動の中心から3mmの箇所)に関連する。勿論、これは、ビームと加工物(詳しくは、ビームと加工物の格子構造)との相対的な方向と、ビームとマスク及びプロファイラとの相対的な方向が、ビームが加工物に向けられているときと、ビームがマスク及びプロファイラに向けられているときとで同一であることが前提となっている。これは、マスク及びプロファイラを用いた測定を、加工物への注入を実施する直前に同一のビームについて実施することにより達成される。
図7は、本発明の1つ又は複数の態様に従って、加工物の格子構造に対するイオンビームの方向を判別し、それに応じて注入システムを較正するための例示的な方法700を示す図である。ここで、例示した方法700が一連の動作及び事象として図示及び説明されていても、本発明は、そのような動作又は事象の図示された順序によって限定されるものではない。例えば、本発明の1つ又は複数の態様によれば、図示及び/又は説明したものとは異なる順序で生じる動作、及び/又は、他の動作又は事象と同時に生じる動作があってもよい。加えて、本発明に従う方法を実施するために、必ずしも全ての動作が必要なわけではない。
この方法は、ブロック702で開始し、発散するイオンビームが、そのビームによってイオンが選択的に注入される加工物に向けられる。後述するように、イオンビームは、イオンビームの照射線を平行化する電極に印加するバイアス電圧を変更(例えば、低減)することによって、発散させることができる。一例では、加工物付近における断面の直径が約25.4mm(1インチ)のイオンビームは、走査システムの頂点から実質的に水平面内に発散するイオンの照射線を形成するように、走査システムによって扇形に広げられる。Pレンズのバイアス電圧を低減することにより、ビームを構成するこれらの発散する照射線は、加工物の法線方向、又はイオンビームの中心軸又は頂点に対して、約+4度から約−4度の範囲の角度で加工物に衝突する。
次いで、ブロック704において、イオンの注入角度が結晶面の角度と一致するような箇所がウエハ上に存在する角度範囲で、ウエハへの注入が実施される。ウエハは、例えば、300mmウエハであってもよい。
ブロック706において、1つのビームの様々な位置における角度測定が実施される。これらの角度は、図6を参照して上述したように、マスク及びプロファイラの位置に対して測定され、その位置に対する角度のグラフが作成される。注入後、ブロック708において、例えばサーモ・プローブを使用してウエハの損傷が測定され、発生したサーマウェーブ(Therma Wave:TW)信号をウエハ上の位置の関数として表すグラフが作成される。ブロック710において、ウエハの位置に対するTW信号のマップ又はグラフ上で、最小損傷又は最小TW信号に対応する位置が判別される。この位置が、結晶面に対してビーム角度が最も揃っている位置である。
次いで、ブロック712において、加工物の格子構造の結晶面に対して略平行にイオンが注入される照射線の位置において0度の角度測定値が得られるように、イオン注入システムを較正することができる。例えば、この角度をシステムの「基準角度(ゼロ角度)」として設定することができる。
結晶切出誤差の補償は、同一のボウルから切り出された2枚のウエハを、1枚のウエハのウエハ法線方向回りの回転角を0度に、もう一枚の回転角を180度にして注入することにより、達成することができる。この場合、2つの最小位置の差の半分が、殆ど又は全く誤差を有していない結晶に対してビームが揃う位置である。
ビームとウエハとの間の相対方向を調整するための最良の(例えば、最も安価な、最も単純な、最も効果的な)方法を決定することができる。一例として、単一のウエハがドーピングのためにウエハ支持体に装着されている場合、ビームラインアセンブリー内の1つ又は複数のコンポーネントを選択的に制御して、注入の角度を調整することができる。又、バッチ式のウエハ支持体に複数のウエハが装着されている場合、例えば、ビームラインアセンブリーとエンドステーションの両方の1つ又は複数のコンポーネントを選択的に調整して、所望の注入の結果を得ることができる。但し、本発明は、これらの調整方法の例によって限定されるものではない。
図8は、本発明の1つ又は複数の態様を実装するために好適なイオン注入システム800を示す図である。システム800は、ガス室モジュール804、補助用ガス室806、及び、ガス室用遠隔パージ制御パネル810を含む。ガス室804、806は、1つ又は複数のドーパント材料のガスを含み、これらのガスを、システム800内の長寿命型イオン源812に選択的に供給する。ガス室遠隔パージ制御パネル810は、必要に応じて、ガス又は他の材料をシステム800から排気又はパージする。
システム800は、とりわけ、ドーパントガスを電気的に励起してエネルギーを付与し、ドーパントガスからイオンを発生するために、高圧端子配電ユニット816及び高圧絶縁トランス818が含んでいる。又、システム800は、イオン源812からイオンを引き出し、それらのイオンをビームラインアセンブリー824内に加速するためのイオンビーム引出アセンブリー820を含む。ビームラインアセンブリー824は、質量分析磁石828を含んでおり、質量分析磁石828は、不適切な電荷対質量比を有するイオンを選別又は排斥するように動作可能なものである。特に、質量分析磁石828は、ビームガイド826を含み、不必要な電荷対質量比を有するイオンは、ビームガイド826を通じて伝播する際に、質量分析磁石828の磁石によって発生した1つ又は複数の磁界によって、ビームガイド826が有する側壁に衝突する。
イオンビームは、走査システム829によって、大きな直径を有するターゲットに及ぶように小角度で左右に偏向される。走査角度補正レンズ830は、固定された因子を使用してビームを加速し、速度の発散成分を消去する。これによって、このレンズ以後、イオは略平行に移動する。システム800は、イオンビーム中のイオンの速度及び/又は集束を制御及び調整するために、加速/減速カラム832を含むものであってもよい。システム800は、例えば最終エネルギーフィルターのような、汚染パーティクルを除去するように動作可能なコンポーネント834を含むものであってもよい。
ウエハ又は加工物840は、イオンを選択的に注入するのためのエンドステーションチャンバー842内にロードされる。走査駆動機構844は、チャンバー842内のウエハを操作して、ビームの選択的衝突を促進する。走査駆動機構は、例えば、1つ又は複数の加工物840を(例えば、順次的な注入のために)保持する加工物ホルダー846を1つ又は複数の軸回りに操作して、連続的な注入角度を実現するものである。ウエハ又は加工物840は、ウエハ操作システム848によりエンドステーションチャンバー842内に搬送され、ウエハ操作システムは、例えば、1つ又は複数のアーム機構又はロボットアームを含むものであってもよい。
操作者は、操作コンソール852によってシステム800の1つ又は複数のコンポーネントを選択的に制御することにより、注入処理を調整することができる。最後に、システム800は、システム全体に電力を供給するための配電箱854を含んでいる。レイ(Ray)に付与された米国特許第4,975,586号明細書には、エンドステーション842及びそのコンポーネントのより詳細な例が開示されており、そのエンドステーションは、複数の軸回りに動作可能なウエハ支持体又はホルダーを有している。この米国特許第4,975,586号の全体は、参考として本明細書に含まれる。
本発明の1つ又は複数の態様において、例えば走査角度補正レンズ830のような、走査されたイオンビームの角度を制御するコンポーネントは、イオンビームが加工物に衝突する前に発散し、及び/又は、扇形に広がることが可能なように、例えば、印加されるバイアス電圧を低減することによって、動作を停止させるか又は動作レベルを低下させる。一例では、発散するイオンビームは、加工物付近の断面の直径が約25.4mm(1インチ)の「ペンシル形」ビームを走査することによって形成され、ビームの各照射線は、加工物の加工表面の法線方向に対して約+4度から約−4度の範囲の角度で加工物に衝突する。次いで、測定器(図示は省略する)を使用して、格子構造に生じた損傷が最小であり、したがって、格子構造に対して略平行にイオンが注入された加工物上の領域を特定する。次いで、対応するプロファイラ上の位置又はプロファイラの位置を判別する。対応するプロファイラ上の位置又はプロファイラの位置は、その位置に関連する角度が、発散するイオンビーム中の、格子構造に対して略平行に加工物内にイオンを注入した照射線の角度に対応する位置である。このように、マスク860及び関連するプロファイラ862を、それぞれの注入角度をプロファイラ862上の様々な位置又はプロファイラ862の様々な位置に関連付けるように、イオンビームの前に選択的に配置してシステム(例えば、エンドステーション842の内部)と関連付けることができる。一般に、マスク860は、エンドステーション842の入口付近に配置され、プロファイラ862は、加工物又はウエハ840の平面に配置される。
図9及び図10には、加工物の一部及び加工物の格子構造1000のより詳細な例が示されており、発散するイオンビーム1030が、本発明の1つ又は複数の態様に従って、格子構造1000に向けられている。図示の例において、格子構造の結晶面は、ビームの中心軸又はビーム中央の照射線と揃っていない。しかし、ビームが発散しているため、ビーム1030の照射線1032は、格子構造1000の結晶面と略平行である。一方、ビーム1030の他の照射線は略平行ではない。したがって、照射線1032中のイオンは、周囲の格子構造に殆ど損傷を与えることなくチャンネル内に深く注入され、一方、ビームの他の照射線中のイオンは、加工物の格子構造に衝突して損傷を与える。
本発明の1つ又は複数の態様に従って、発散するイオンビーム1030の中心軸又は頂点1036からの照射線1032の角度(θ)1034は、加工物上において格子構造の損傷が殆ど生じていない箇所の(加工物の中心Xcに対する)位置Xm1038を検出し、次いで、その位置に対応するプロファイラ上の位置を特定して、プロファイラ上の対応する位置から関連する角度1034を明らかにすることによって、判別される。最小損傷の位置Xm1038は、サーモ・プローブによる測定の際に、位置に対してTW信号1040をプロットしたグラフ(図10)を作成することによって、明らかにすることができる。発散するイオンビームは、例えば、イオンビームの各照査線が、イオンビームの中心軸又は加工物の加工平面の法線方向に対して+4度から−4度の範囲の角度で加工物に衝突するように扇形に広げたものとすることができる。
図11及び図12は、図9に示す結晶構造1000に注入するために使用したイオンビームと同一の発散するイオンビーム1230の、移動するプロファイラ1239による測定を示した図である。マスク1241を通過したビームレット1243の角度範囲の、プロファイラ1239による測定結果は、位置に対する角度のグラフにおいて略直線1245として表される(図12)。プロファイラをウエハの結晶面に対して較正していない場合、このグラフは、ウエハ上の最小損傷に対応する位置1246とは異なる位置1247で、0度の軸と交差する。これによって、最小損傷の位置で0度が与えられるように、マスク/プロファイラの角度を較正することができる。
以上のように、本発明の1つ又は複数の態様を実施することによって、エンドステーションに対するビーム角度、又は、上部にウエハを保持するチャックの角度、又は、加工物の加工面に対するビーム角度に関わらず、イオンビームと加工物の結晶構造との間の相対方向を判別することができる。これによって、イオン注入の準備が劇的に簡素化され、及び/又は、必要な較正(時間)が低減する。加えて、多数のウエハの測定値を取得することによって生じる不確実性(例えば、測定値が取得される度に繰り返し発生し、したがって、組み合わされる可能性のある誤差)が解消される。又、本発明の1つ又は複数の態様に従って、取得されたデータを使用してイオンビームの入射角度を調整することにより、処理の再現性も向上する。
以上、本発明を1つ又は複数の態様に関連させて図示および説明してきたが、本明細書および添付された図面の読了と理解に基づいて、当業者が同等な変更および修正に想到し得ることは理解されるであろう。本発明は、そのような変更お酔い修正を全て含み、添付請求項の範囲のみによって限定されるものである。特に、上述した構成要素(コンポーネント、アセンブリー、デバイス、回路等)によって実行される種々の機能に関して、そのような構成要素を説明するために使用された用語(「手段」に対する参照を含む)は、特に明示されない限り、ここに示された本発明の例示的な実施形態において特定の機能を実行する説明された構成要素のその機能を実行する(すなわち、機能的に同等である)任意の構成要素に、たとえ開示された構成に構造的に同等でなくても、相当するものである。加えて、本発明の特定の特徴がいくつかの実施形態のうちの1つのみに関連して開示された場合であっても、任意の所定のまたは特定の用途のために望ましくかつ有利であるために、そのような特徴を他の実施形態の1つ又はそれ以上の特徴と組み合わせることもできる。さらに、用語「含む(include)」、「有している(having)」、「有する(has)」、「〜とともに(with)」、及びそれらの変化形が発明の詳細な説明または請求項で使用されている範囲に関して、これらの用語は、用語「含んでいる(comprising)」と同様な意味で包含的なものであることが意図されている。又、本明細書で使用されている用語「例示的な(exemplary)」は、最良の例ではなく、一例を意味するものである。
図1は、例示的な格子構造の一部であって、イオンビームが、格子構造に対して、その平面に略平行となるように方向付けられている場合を示す透視図である。 図2は、図1に示したような例示的な格子構造の一部であって、イオンビームが、格子構造に対して、その平面に略平行とならないように方向付けられている場合を示す透視図である。 図3は、図1に示したような例示的な格子構造の一部であって、格子構造の加工面が格子構造と平行でない場合を示す透視図である。 図4は、半導体基板の一部を示す断面図であり、この半導体基板上には、様々な距離によって隔てられ、イオン注入の間に様々な度合いのシャドーイング作用を受ける構造物が形成されている。 図5は、本発明の1つ又は複数の態様を実装可能な例示的なイオン注入システムを示すブロック図である。 図6は、本発明の1つ又は複数の態様に従って使用可能なマスク及びプロファイラの例を示す断面図である。 図7は、本発明の1つ又は複数の態様に従って、イオンビームと加工物の格子構造との間の相対方向を設定するための方法を示す、例示的なフローチャートである。 図8は、本発明の1つ又は複数の態様を実装可能な別の例示的なイオン注入システムを示すブロック図である。 図9は、本発明の1つ又は複数の態様に従って、加工物の結晶面に向けられた発散するイオンビームの例を示す図である。 図10は、格子の損傷の程度を示すサーモウェーブ(TW)値を測定位置に対してプロットしたグラフである。 図11は、発散するイオンビームの、移動するプロファイラによる測定の例を示す図である。 図12は、プロファイラの位置及び結晶面に対するビーム角度を示すグラフである。

Claims (21)

  1. イオンビームと、該イオンビームによってイオンが選択的に注入される加工物の格子構造との間の相対方向を設定するための方法であって、
    発散するイオンビームを、イオンが選択的に注入される加工物に向けて導く段階と、
    前記イオンビームの、前記加工物の結晶面に対して略平行なイオン流を供給する照射線の角度を判別する段階と、
    イオン注入システムを前記照射線の角度に対して較正する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記イオンビームを発散させるために、電極に印加されるバイアス電圧を低減する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記電極は湾曲していることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記加工物の結晶面に略平行にイオンが注入された位置を特定するために、前記加工物の格子構造に生じた損傷が最小である前記加工物上の位置を判別する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記加工物上の位置を特定するために、サーマ・プローブ(Therma−Probe)測定器が使用されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 格子構造に生じた損傷が略最小である前記加工物上の位置を、前記照射線の角度に関連付ける段階を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 格子構造に生じた損傷が略最小である前記加工物上の位置を、前記照射線の角度を判別するように機能するプロファイラ上の対応する位置又はプロファイラの対応する位置に関連付ける段階を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 発散する前記イオンビームの経路上に、1つ又は複数のビームレットがマスク中のスロットを通過してプロファイラに衝突するように、前記マスク及び前記プロファイラを配置する段階と、
    前記プロファイラに衝突する前記1つ又は複数のビームレットのそれぞれの注入角度を判別する段階と、を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記照射線は、前記加工物の格子構造に生じた損傷が最小である前記加工物上の位置に対応する前記プロファイラ上の位置又は前記プロファイラの位置に衝突するビームレットに対応し、
    前記照射線の角度は、前記ビームレットの実際の端部の位置と予測される端部の位置との間の距離(D)を、前記マスクと前記プロファイラとの間の間隔(L)で除算した値の逆正接に対応する、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記加工物上の位置を前記プロファイラに関連付ける段階は、
    前記イオンビームの中心軸が衝突する前記加工物上の位置と、格子構造に生じた損傷が最小である前記加工物上の位置との間の距離を判別する段階と、
    前記距離を前記プロファイラ上の対応する測定値に関連付ける段階と、を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記イオン注入システムを較正する段階は、前記イオン注入システムのゼロ角度を、判別された前記照射線の角度に設定する段階を含むことを請求項1に記載の方法。
  12. 前記イオン注入システムの較正において、チャンネリング作用及びシャドーイング作用も考慮されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. イオンビームと、該イオンビームによってイオンが選択的に注入される加工物の格子構造との間の相対方向を設定するための方法であって、
    平行化電極に印加されるバイアス電圧を低減することによって、イオンビームを発散させる段階と、
    発散する前記イオンビームを、イオンが選択的に注入される加工物に向けて導く段階と、
    前記イオンビームの、前記加工物の結晶面に対して略平行なイオン流を供給する照射線の角度を判別する段階と、
    イオン注入システムを前記照射線の角度に対して較正する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  14. 前記加工物の結晶面に略平行にイオンが注入された位置を特定するために、前記加工物の格子構造に生じた損傷が最小である前記加工物上の位置を判別する段階を更に含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 格子構造に生じた損傷が略最小である前記加工物上の位置を、前記照射線の角度を判別するように機能するプロファイラ上の位置又はプロファイラの位置に関連付ける段階を更に含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 発散する前記イオンビームの経路上に、1つ又は複数のビームレットがマスク中のスロットを通過してプロファイラに衝突するように、前記マスク及び前記プロファイラを配置する段階と、
    前記プロファイラに衝突する前記1つ又は複数のビームレットのそれぞれの注入角度を判別する段階と、を更に含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記照射線は、前記加工物の格子構造に生じた損傷が最小である前記加工物上の位置に対応する前記プロファイラ上の位置又は前記プロファイラの位置に衝突するビームレットに対応し、
    前記照射線の角度は、前記ビームレットの実際の端部の位置と予測される端部の位置との間の距離(D)を、前記マスクと前記プロファイラとの間の間隔(L)で除算した値の逆正接に対応する、ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 前記加工物上の位置を前記プロファイラに関連付ける段階は、
    前記イオンビームの中心軸が衝突する前記加工物上の位置と、格子構造に生じた損傷が最小である前記加工物上の位置との間の距離を判別する段階と、
    前記距離を前記プロファイラ上の対応する測定値に関連付ける段階と、を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記イオン注入システムを較正する段階は、前記イオン注入システムの基準角度を、判別された前記照射線の角度に設定する段階を含むことを請求項13に記載の方法。
  20. 前記イオン注入システムの較正において、チャンネリング作用及びシャドーイング作用も考慮されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  21. 前記イオン注入システムを較正する段階は、
    互いに180度回転させて配置された2つのウエハにイオン注入し、小さな結晶切出誤差を補償するために前記2つのウエハの損傷が最小の位置を平均し、前記イオン注入システムを理想的かつ完全な結晶に対して較正する段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
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