JP4980662B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体中の水素や燐等からの核磁気共鳴(NMR)信号を測定し、核の密度分布や緩和時間分布等を映像化する核磁気共鳴撮影(MRI)装置に関し、特にパラレルイメージング法における折り返し除去演算の高精度化に関する。
MRI装置において被検体から発生するNMR信号を検出するRF受信コイルとして、「マルチプルRFコイル」もしくは「フェーズドアレイコイル」と呼ばれる高感度コイルが近年多用され始めている(特許文献1)。マルチプルRFコイルは、相対的に高感度な小型RF受信コイルを複数個並べて、各小型RF受信コイルで受信した信号を合成することにより、小型RF受信コイルの高い感度を保ったまま視野を拡大することによって、広範囲の高感度化を図る受信専用RFコイルであり、静磁場方向や検出部位に応じて種々のものが提案されている。
一方、近年、マルチプルRF受信コイルを用いて、位相エンコードを等間隔に間引いて計測することによって、撮影時間を短縮する手法が提案されている。(非特許文献1,非特許文献2)
このような手法は、空間エンコード法若しくはパラレルイメージング法と呼ばれ、位相エンコードを等間隔に間引くことによって、マルチプルRFコイルを構成する小型RF受信コイル毎に折り返した画像を取得した後に、小型RF受信コイル毎の感度分布(感度画像)がお互いに異となることを利用し、折り返した画像の折り返しを除去する。この折り返し除去では、高精度な感度分布と高精度な行列演算を必要とする。
Daniel KSodickson, Warren J Manning "Simultaneous acquisition of spatial harmonics (SMASH): fast imaging with radiofrequency coil arrays" Magnetic Resonance in Madicine 38, 591-603, (1997) J. Wang, A.Reykowski "A SMASH/SENSE related method using ratios of array coil profiles" ISMRM 特開2002-315731号公報
上記折り返しを良好に除去するためには、小型RF受信コイル毎の感度分布がなるべく高精度であることが肝要である。好ましくは、感度分布には磁場の歪や磁化率の影響による位相の乱れが全くないことが望ましい。しかし、現実的な制約から、磁場の歪や磁化率の影響を完全になくすことは不可能であり、少なからず感度分布には位相の乱れが残ってしまう場合がある。このような場合に、折り返し除去後の画像には、除去されきれずに残った折り返しアーチファクトが発生させてしまうことがある。
このような問題を解決するために、全身コイルで事前に位相補正用のデータを取得しておき、前記位相補正用データを用いて、感度分布用データに対して位相補正を行い、位相の乱れを除去する方法がある。ただし、全身コイルを装備していない装置では、この方法は実行することができない。また、位相補正用のデータの取得分だけ計測にかかる時間が延長するので、被検者に負担をかけることになる。
そこで本発明の目的は、パラレルイメージング法による画像再構成において、全身コイルなどによる位相補正用データを取得することなしに、異なる小型RF受信コイルの感度分布を位相補正することにより、アーチファクトの無い高画質の折り返し除去画像を短時間で取得することである。
上記課題を解決するために、本発明のMRI装置は以下のように構成される。即ち、核磁気共鳴信号を受信するための少なくとも2個の小型RF受信コイルを組み合わせてなるRF受信コイルと、小型RF受信コイル毎に、感度分布用データとk空間のエンコードステップを間引いて画像用データとを取得する計測制御手段と、小型RF受信コイル毎に、感度分布用データから感度分布と画像用データから折り返しの有る画像データとを作製し、感度分布を用いて画像データの折り返し除去の演算を行って1枚の画像データを得る信号処理手段と、を備え、信号処理手段は、小型RF受信コイル毎の感度分布用データから複素合成画像を作成し、その複素合成画像の位相成分を用いて、感度分布用データから求められる感度画像を位相補正して感度分布を作成することを特徴とする。

本発明のMRI装置は、以上のように構成されたので、パラレルイメージング法による画像再構成において、全身コイルなどによる位相補正用データを取得することなしに、異なる小型RF受信コイルの感度分布用データにおける位相の乱れを除去して、折り返し除去画像におけるアーチファクトの発生を防止することができる。その結果、高画質の折り返し除去画像を短時間で取得することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
最初に本発明のMRI装置の一例の構成に関して説明する。図1はMRI装置の一構成例の概略図である。このMRI装置は、被検体101の周囲に静磁場を発生させる静磁場発生用磁石102と、傾斜磁場を発生させる傾斜コイル103と被検体に高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」と略記する)を照射する照射コイル104、被検体からのNMR信号を検出する受信コイル105と被検体101が横たわるベッド106を備えている。
静磁場発生用磁石102は、被検体101の周りのある広がりをもった空間に配置された、永久磁石・超伝導磁石・常伝導磁石のいずれかからなり、被検体101の体軸と平行または垂直な方向に均一な静磁場を発生させる。
傾斜磁場コイル103は、傾斜磁場電源107からの信号に従って、X、Y、Zの3軸方向の傾斜磁場を、被検体101に印加する。この傾斜磁場の加え方によって、被検体の撮影断面が設定される。
照射コイル104は、RF送信部108の信号に応じて高周波磁場パルスを発生する。このRFパルスは、傾斜磁場コイル103によって設定された被検体101の撮影断面の生体組織を構成する原子の原子核を励起してNMR現象を誘起させるために発生させる。
照射コイル104から照射されたRFパルスによって被検体101の生体組織を構成する原子の原子核のNMR現象によって発生されたNMR信号であるエコー信号は、被検体101に接近して配置した受信コイル105を通して信号検出部109で検出され、信号処理部110で信号処理されて画像に変換される。変換された画像は表示部111で表示される。
制御部112は、スライスエンコード、位相エンコード、周波数エンコードの各傾斜磁場とRFパルスをある所定のパルスシーケンスで繰り返し発生するために、傾斜磁場電源107、RF送信部108、信号処理部110を制御する。
特に、上記受信コイル105は、複数の小型RF受信コイルを用いて構成した「マルチプルRFコイル」もしくは「フェーズドアレイコイル」と呼ばれる受信コイルを備える。このマルチプルRFコイルは、相対的に高感度な小型RF受信コイルを複数個並べて、各小型RF受信コイルで取得した信号を合成することにより、小型RF受信コイルの高い感度を保ったまま視野を拡大し、広範囲の高感度化を図る受信専用RF受信コイルである。水平磁場頭部用マルチプルRFコイルとしては、例えば(非特許文献3)がある。また、水平磁場頭部用QDマルチプルRFコイルとしては、例えば(非特許文献4)がある。水平磁場腹部用QDマルチプルRFコイルとしては、例えば(非特許文献5)がある。
Array Head Coil for Improved Functional MRI(Christoph Leussler). 1996 ISMRM abstract p.249 Helmet and Cylindrical Shaped CP Array Coils for Brain Imaging: A Conparison of Signal-to-Noise Characteristics(H.A.Stark, E.M.Haacke), 1996 ISMRM abstract p.1412 Four Channel Wrap-Around Coil with Inductive Decoupler for 1.5T Body Imaging(T.Takahashi et.al), 1995 ISMRM abstract p.1418
受信コイル105としてマルチプルRFコイルを用いた場合の信号処理部110までの一例を図2示す。図2は、4個の小型RF受信コイル204が、それぞれプリアンプ205に接続されて一つのマルチプルコイル201が構成される例を示している。信号検出部109は、4個のA/D変換・直交検波回路206が並列してなり、前記各プリアンプの出力が接続されている。AD変換・直交検波器206で検波された信号は、各コイルのフーリエ変換、フィルタリング、合成演算などを行うために信号処理部110に送られる。信号処理部110で行う処理は、予めプログラムとして組み込まれている。尚、図2は4個の小型RF受信コイルの場合を示したが、小型RF受信コイルの数は2個以上あれば良い。
次に、本発明のMRI装置が備えるパラレルイメージング法の概要を説明する。本方法は、例えばプログラムとして信号処理部110内に記憶され、必要に応じて実行される。
図3は、一般的なパルスシーケンスの例である。このパルスシーケンスはスピンエコー法であり、RFパルス301の照射と同時にスライス傾斜磁場303を印加し目的とする断層面のみを励起する。そして、位置情報をエンコードするための位相エンコード傾斜磁場304を印加し、その後、周波数エンコード傾斜磁場305を印加中にエコー信号を収集する。RFパルス302は、時間とともにバラついたプロトンの位相を180°反転させることによって、再び位相を揃えさせてエコー信号を発生させるために照射する。RFパルス301を印加してからエコー信号306を得るまでの時間をTEと呼び、撮影した画像のコントラストを決定するパラメータの一つである。
このようなシーケンスを、位相エンコード傾斜磁場304の印加量(=振幅X印加時間)を変えながら、位相エンコードの回数分繰り返して位相エンコード数分のエコー信号を得る。その結果、画像再構成に必要なk空間データが取得される。
パラレルイメージング法は、マルチプルRFコイルを用いて、位相エンコードの繰り返し回数を一定の割合で間引いて計測することによって高速撮影を行う撮像方法である。位相エンコードを間引く割合を、減少因子と呼ぶ。例えば、減少因子2の場合に位相エンコードの繰り返し回数が半分になる。このように、減少因子2で位相エンコードを間引いて計測すると、k空間上のデータは、図4の401に示すように一つ置きに埋め尽くされる。このようなk空間データに2次元フーリエ変換を施して画像を得ると、例えば、間引かないで計測した画像が図4の402であるとすると、位相エンコード数を半分に間引いたことによって折り返しが発生し、画像403となる。このような折り返しが発生した画像は、SENSE法と呼ばれる信号処理法によって折り返しの除去を行うことができる(非特許文献6)。
(SENSE: Sensitivity Encoding for Fast MRI(Klaas P.Pruessmann et.al), Magnetic Resonance in Medicine 42: 952-962(1999)参照)
次に、SENSE法による折り返しの除去方法について説明する。
位相エンコード数を等間隔に1/N間引いて計測を行った場合には、上記したように、2次元フーリエ変換後の画像にはN回の折り返しが発生する。ここで、N以上のM個の受信コイルを用いて1/N間引いた計測を行い、N回折り返しの発生したM個の画像を取得する。そして、M個の受信コイルの感度画像を用いてN回の折り返し画像を展開し、折り返しを除去した1枚の画像を取得する。
x,y方向の画像マトリスクをそれぞれX,Yとした場合、i(ただし、1≦i≦M)番目の小型RF受信コイルの画像内の座標(x,y)(x:1≦x≦X,y:1≦y≦Y)の画素値をsi(x,y)、感度分布をci(x,y)、同じく被検体の密度分布をp(x,y)とする。
間引きをしないで計測した場合には、画像si(x,y)は、被検体の密度分布p(x,y)と、コイルの感度分布ci(x,y)の積で表される。
Figure 0004980662
ここで、位相エンコード方向を1/Nに間引きして計測した場合には、画像の位相エンコード方向のマトリクスは、Δy=Y/Nとなり、折り返し画像は、
Figure 0004980662
となる。簡単のために、
Figure 0004980662
によって、(2)式を置き換えると
Figure 0004980662
となる。この(4)式は、M個のRF受信コイルについて同様に成り立つので、行列で表わすと、
Figure 0004980662
となる。したがって、被検体の密度分布(折り返しの無い画像)は、以下のように感度分布の逆行列を求めることで、得ることができる。
Figure 0004980662
次に、本発明のMRI装置が備える折り返し除去におけるアーチファクト防止法について説明する。
本方法は、最初に、小型RF受信コイル毎の感度分布用データを合成して、磁場の歪や磁化率の影響による位相の乱れをもった複素合成画像を作製する。次に、その複素合成画像の位相成分により小型RF受信コイル毎の感度分布用データを位相補正する。これにより、小型RF受信コイル毎の感度分布用データから位相の乱れを除去することによって、折り返し除去画像にアーチファクトが発生することを防止する。
前記位相の乱れをもった複素合成画像を作製するためには、位相の乱れを持たないコイルマップを用いて複素合成を行う必要がある。
位相の乱れを持たないコイルマップの作製には、感度分布用データにk空間での絶対値が最大になる画素をk空間の中心にシフトさせる処理と、Low-Pass Filter処理の両方を施す方法がある。
局所的な磁化率の影響による位相の乱れは高周波成分に現れる。感度分布用データにLow-Pass Filterをかけることにより、高周波成分をカットし、局所的な磁化率の影響による位相の乱れを除去する。
また、k空間での絶対値が最大になる画素位置が画像の中心からずれていることにより、位相の傾斜が発生する。k空間での絶対値が最大になる画素位置を画像の中心にシフトさせる処理により、前記位相の乱れを除去する。
また、位相の乱れを持たないコイルマップを作製する別の方法として、k空間での絶対値が最大になる画素を持つRF受信コイルの感度分布用データにLow-Pass Filter処理して1枚の低空間分解能の画像を作成し、感度分布用データを前記低空間分解能の画像の位相成分によって位相補正し、Low-Pass Filter処理を施す方法がある。
RF受信コイルは一般的に局所的な感度しか持たないため、RF受信コイルから離れた領域ではSNRが低下する。最も信号量の多いRF受信コイルからの感度分布用データにLow-Pass Filter処理を施すことによって、ノイズの影響を小さくした低空間分解能の画像を作成する。最も信号量の多いRF受信コイルからの感度分布用データはk空間での絶対値の最大画素値で判別する。前記低空間分解能の画像は、位相の乱れの低次周波数成分を含む。前記低空間分解能の画像の位相成分により各RF受信コイルの感度分布データを位相補正することによって、位相の乱れの低周波成分を除去し、続いてLow-Pass Filter処理することにより位相の乱れの高周波成分を除去する。
以下、各方法の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
次に、本発明のMRI装置の第1の実施形態を説明する。本実施形態は、各小型RF受信コイルの感度分布用データから磁場の歪や磁化率の影響による位相の乱れを持つ複素合成画像を作成し、この複素合成画像の位相成分を用いて各小型RF受信コイルの感度画像の位相補正を行う。この複素合成画像の作成においては、各小型RF受信コイルの感度分布用データに対して、k空間での絶対値が最大になる画素をk空間原点にシフトさせる処理と、Low-Pass Filterを施す処理の両方を含んで行う。
以下、本実施形態の一実施例の処理フローを図5を用いて詳細に説明する。
ステップ501で、マルチプルRF受信コイルを用いて均一濃度ファントム又は被検体を撮像し、マルチプル受信コイルを構成する小型RF受信コイル毎にその感度分布用データ(k空間データ)を取得する。
ステップ502で、ステップ501で取得した小型RF受信コイル毎の感度分布用データに対して、フーリエ変換して、小型RF受信コイル毎の感度画像503を取得する。尚、この感度画像503には折り返しは存在しない。
ステップ504で、複素合成のためのコイルマップ505を求める。コイルマップ作製処理504の詳細処理フローを図6に示す。コイルマップ作製処理504の説明を図6の処理フローに基づいて説明する。
ステップ601で、各小型RF受信コイルの感度分布用データに対して、k空間での絶対値が最大になる画素をk空間の中心にシフトさせる処理を行う。まず、前記感度分布用データの絶対値像を求め、全RF受信コイル分を加算し、その加算後の絶対値が最大となる画素の位置を探す。そして、前絶対値が最大となる画素の位置が画像の中心にくるように、各RF受信コイルの感度分布用データの実部と虚部に対してシフト処理を施す。シフト処理は、図7の701に示すように、前絶対値が最大となる画素の位置が、中心から右方向にa、下方向にbだけずれていた場合、702に示すように、実部像、虚部像それぞれについて、左方向にaだけシフトし、はみ出した左部分は、右部分に移動させる。次に、703に示すように、実部像、虚部像それぞれについて、上方向にbだけシフトし、はみ出した上部分は、下部分に移動させる。
ステップ602で、ステップ601の処理を施した感度分布用データについて、Low-Pass Filter処理を行う。Low-Pass Filter処理では例えば(9)式に示す2次元のハニング窓関数を使用する。
Figure 0004980662
rw:k空間中心からの距離をハニング窓の半径で正規化した値
wk:フィルタリング値、ただし、rwが1を超える場合は0とする
ステップ601の処理を施した後の感度分布用データについて、このハニング窓関数を乗算し、フーリエ変換し、コイルマップ505を取得する。
ステップ506で、コイルマップ505を用いて、感度画像503を複素合成し、複素合成画像507を取得する。複素合成は、式(10)によって行う。
Figure 0004980662
BodyReal :複素合成画像507(実部)
BodyImag :複素合成画像507(虚部)
ImageReal:感度画像503(実部)
ImageImag :感度画像503(虚部)
MapReal :コイルマップ505(実部)
MapImag :コイルマップ505(虚部)
i :RF受信コイル番号
ステップ508で、複素合成画像507の位相成分によって、感度画像503の位相補正処理を行い、位相補正後の感度画像509を取得する。位相補正は、式(11)によって行う。
Figure 0004980662
ImageReal':位相補正後の感度画像509(実部)
ImageImag':位相補正後の感度画像509(虚部)
ImageReal :感度画像503(実部)
ImageImag :感度画像503(虚部)
BodyReal :複素合成画像507(実部)
BodyImag :複素合成画像507(虚部)
i :FR受信コイル番号
ステップ510で、上記位相補正後の感度画像509を用いて、小型RF受信コイル毎の感度分布511を求める。
座標(x,y)の位相補正後の感度画像509の画素値をw i (x,y)とすると、小型RF受信コイルにおける座標(x,y)の感度分布は、
Figure 0004980662
で求める。
ステップ513で、各小型RF受信コイルの折り返しのある計測画像514を、間引き計測された画像用の計測データ512にフーリエ変換等を行って求める。
ステップ515で、次のステップ516で行う折り返し除去演算を行うための行列を作成する。即ち、上記各ステップで求められた感度分布511と折り返しのある計測画像514を用いて式(5)の様な行列を作成する。
ステップ516で、ステップ515で作成した行列を用いて、式(8)の折り返しを除去するための行列演算を行い、折り返しの除去された結果画像517を求める。
以上説明したように本実施形態によれば、パラレルイメージング法による画像再構成において、全身コイルなどによる位相補正用データを取得することなしに、各小型RF受信コイルの感度分布用データから位相補正用の複素合成画像を作成して、この複素合成画像の位相成分を用いて各小型RF受信コイルの感度画像の位相補正を行うことにより、小型RF受信コイル毎の感度分布用データにおける位相の乱れを除去して、折り返し除去画像におけるアーチファクトの発生を防止することができる。その結果、高画質の折り返し除去画像を短時間で取得することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明のMRI装置の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、前述の第11の実施形態と比較して、位相の乱れを持たないコイルマップを作製する方法が異なる。即ち、k空間での絶対値が最大になる画素を持つ小型RF受信コイルの感度分布用データにLow-Pass Filter処理して1枚の低空間分解能の画像を作成し、この感度分布用データを求めた低空間分解能画像の位相成分によって位相補正し、Low-Pass Filter処理を施してコイルマップを作製する。
具体的には、本実施形態は、前述の第1の実施形態の処理フローを表す図5においてコイルマップ作製処理ステップ504のみが異なるので、このコイルマップ作製処理の詳細のみを説明し、他の同じ処理の説明は省略する。以下、本実施形態におけるコイルマップ作製処理の詳細処理フローを図8に基づいて説明する。
ステップ802で、各小型RF受信コイルの感度分布用データ801に対して、k空間での絶対値が最大になる画素を持つRF受信コイルの感度分布用データにLow-Pass Filter処理とフーリエ変換処理して1枚の低空間分解能の画像803を作成する。感度分布用データ801は、図5のステップ501で取得した感度分布用データと同じものを示す。またLow-Pass Filter処理は例えば(9)式のハニング窓関数を乗算する。
ステップ804で、各小型RF受信コイルの感度分布用データ801に対して、フーリエ変換し感度画像805を作成する。尚、感度画像805に図5の感度画像503を用いて、ステップ804は省略してもよい。
ステップ806で、低空間分解能の画像803の位相成分によって、感度画像805の位相補正を行い、位相補正後の感度画像807を取得する。位相補正は、式(14)によって行う。
Figure 0004980662
ImageReal':位相補正後の感度画像807(実部)
ImageImag':位相補正後の感度画像807(虚部)
ImageReal :感度画像805(実部)
ImageImag :感度画像805(虚部)
LowReal :低空間分解能の画像803(実部)
LowImag :低空間分解能の画像803(虚部)
i :FR受信コイル番号
ステップ808で、位相補正後の感度画像807に対して、逆フーリエ変換し、Low-Pass Filter処理し、フーリエ変換処理し、コイルマップ809を取得する。コイルマップ809は図5のコイルマップ505を示す。またLow-Pass Filter処理は例えば(9)式のハニング窓関数を乗算する。
以上説明した様に本実施形態によれば、前述の第1の実施形態の効果に加えて、コイルマップ作成の処理時間を短縮することができるので、パラレルイメージング法による画像再構成時間を短縮することが可能になる。
以上迄が本発明の各実施形態の説明であるが、本発明は、以上の実施形態の説明で開示された内容にとどまらず、本発明の趣旨を踏まえた上で他の形態を取りうる。例えば、本実施形態の説明では、スピンエコーシーケンスについて記載したが、パラレルイメージング法では、シーケンスの形状に依存しない。例えば、GEシーケンス、FSEシーケンスなどにも適用できる。また、本実施例では、データの間引きと折り返しに関して位相エンコードについて記載したが、スライスエンコードも同様に適用できる。
磁気共鳴イメージング装置による全体の構成図。 本発明が適用されるRFコイルの受信部を示す図。 一般的なスピンエコーのシーケンス図。 パラレルイメージング法のk空間とその画像の折り返しを説明する図。 本発明の実施形態の信号処理の流れを説明する図。 本発明のコイルマップ作製の処理方法1の流れを説明する図。 本発明のk空間での絶対値が最大になる画素を画像の中心にシフトさせる処理の流れを説明する図。 本発明のコイルマップ作製の処理方法2の流れを説明する図。

Claims (3)

  1. 核磁気共鳴信号を受信するための少なくとも2個の小型RF受信コイルを組み合わせてなるRF受信コイルと、
    前記小型RF受信コイル毎に、感度分布用データとk空間のエンコードステップを間引いて画像用データとを取得する計測制御手段と、
    前記小型RF受信コイル毎に、前記感度分布用データから感度分布と前記画像用データから折り返しの有る画像データとを作製し、前記感度分布を用いて前記画像データの折り返し除去の演算を行って1枚の画像データを得る信号処理手段と、
    を備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    前記信号処理手段は、前記小型RF受信コイル毎の感度分布用データから複素合成画像を作成し、該複素合成画像の位相成分を用いて、前記感度分布用データから求められる感度画像を位相補正して前記感度分布を作成することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記信号処理手段は、前記小型RF受信コイル毎の感度分布用データに対して、その絶対値が最大になる位置をk空間の中心にシフトさせる処理とLow−Pass Filter処理とを施して前記小型RF受信コイル毎のコイルマップを作成し、該小型RF受信コイル毎のコイルマップを用いて前記複素合成画像を作成することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記信号処理手段は、k空間において絶対値が最大になる画素を持つ小型RF受信コイルの感度分布用データを選択してLow−Pass Filter処理して1枚の低空間分解能の画像を作成し、前記小型RF受信コイル毎の感度画像を前記低空間分解能の画像の位相成分によって位相補正し、Low−Pass Filter処理を施すことにより前記小型RF受信コイル毎のコイルマップを作成し、該小型RF受信コイル毎のコイルマップを用いて前記複素合成画像を作成することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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