JP4980344B2 - 気泡塔型炭化水素合成反応器 - Google Patents

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Description

本発明は、気泡塔型炭化水素合成反応器に関し、特に、液体炭化水素中に固体の触媒粒子を懸濁させたスラリー中に合成ガスを吹き込んでフィッシャー・トロプシュ合成反応を行うための反応器に関する。
本願は、2006年3月30日に出願された日本国特許出願第2006−95020号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
水素と一酸化炭素とを主成分とする合成ガスから、炭化水素化合物と水とを生成するフィッシャー・トロプシュ合成反応(以下、「FT反応」という。)の反応システムの1つとして、液体炭化水素中に固体の触媒粒子を懸濁させたスラリー中に合成ガスを吹き込んでFT反応を行わせる気泡塔型スラリー床FT反応システムがある。なお、FT反応により合成された炭化水素化合物は、主に燃料油や潤滑油の原料などとして利用される。
この気泡塔型スラリー床FT反応システムに供するFT反応器(以下、単に「反応器」という場合もある)においては、液体炭化水素中に固体の触媒粒子を懸濁させたスラリーに、反応器の下部から合成ガスを気泡状にして吹き込むことにより、FT反応を行わせる。このとき、反応器の内部では、上昇する気泡のエアリフト効果などによって液体(スラリー)が混合された状態となる。ところが、反応器の高さ方向の全域にわたる循環(以下、「大循環」という)によって反応器内部の液体が全体的に良好に撹拌されると、FT反応によって生成された気体炭化水素(主にCからCの軽質炭化水素から成る)を多く含む気泡が、スラリーの下降流による流体の混合(以下、「逆混合」という)によって反応器下部に移動する傾向が強まる。その結果、反応器内部の反応速度を全域で低下させ、原料である合成ガスの反応転化率を低下させる可能性がある。
このような問題を解決するために、一般の気泡塔型反応器において次のような方法が従来から行われている(例えば、非特許文献1を参照)。すなわち、反応器の内部空間を多孔板等によって反応器の高さ方向(鉛直方向)に分割し、反応器内の気泡の流れを、反応器内を下から上に向かう押し出し流れ(「プラグフロー」と呼ばれ、流体の逆流がない状態)に近づける。これにより、反応器全体での混合(大循環)を抑制することができる。
柘植秀樹・海野肇共著、「『泡』技術−使う、作る、排除する」、初版、株式会社工業調査会、2004年4月、p.75−81
しかしながら、気泡塔型スラリー床FT反応システムにおいては、反応器の容積に対し、液体の流量が極めて小さい場合がある。この場合、液体の正味の上昇速度(塔内空塔速度)はゼロに近い。そのため、多孔板を設置すると、多孔板の抵抗によって、気泡の上昇が阻害されるとともに気泡の上昇に伴うスラリーの上昇速度が低減され、スラリーの上昇速度が十分に得られない。そのため、触媒粒子が反応器の下部に偏在したり、多孔板上に堆積したりして、触媒粒子の分散状態が悪くなる可能性がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、フィッシャー・トロプシュ合成反応を行うための気泡塔型炭化水素合成反応器において、反応器内における気泡の逆混合を抑制するとともに、スラリーの上昇流を妨げずに触媒粒子の分散状態を良好に保つことを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、反応器の側壁側を遮蔽するとともに中央側を開放する部材(例えばバッフルプレートなど)を設け、反応器の内部空間を高さ方向に複数の区画に分割することで、隣接する区画間における気泡の逆流を抑制するとともに、反応器の中央側では気泡およびスラリーの上昇流を確保できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の気泡塔型炭化水素合成反応器は、液体炭化水素中に固体の触媒粒子を懸濁させたスラリーを収容する反応器本体と;前記反応器本体の下部に配設され、水素および一酸化炭素を主成分とする合成ガスを前記スラリーに供給する合成ガス供給部と;前記反応器本体内に設けられ、前記スラリーの下降流を阻むバッフル部材と;を備え、前記バッフル部材は、反応器本体内における該反応器本体の側壁に近い対向する半月状の領域を遮蔽し、かつ前記対向する半月状の領域で挟まれた前記反応器本体の中央および中央付近から両側端部までの領域を開放して形成し、前記バッフル部材の前記対向する半月状の領域に複数の貫通孔が形成され、該貫通孔はその上面から下方に向かうにつれて断面積が小さくなるテーパ部が形成され、前記バッフル部材の半月状の領域で挟まれた領域では前記スラリー及び合成ガスの上昇流を生じさせると共に、前記反応器本体の側壁付近では下降流を生じさせ、前記バッフル部材の貫通孔は、前記テーパ部によって、スラリーの降下を許容すると共に、前記合成ガスまたは前記合成ガスの反応により生成した気体炭化水素を含む気泡の通過を抑制するようにしたことで、前記気体炭化水素を含む気泡が前記バッフル部材で分割された区画内で循環するようにしたことを特徴とする
本発明の気泡塔型炭化水素合成反応器において、前記貫通孔は、前記触媒粒子の平均粒子径の10倍から100倍であってもよい。
本発明の気泡塔型炭化水素合成反応器において、前記貫通孔の少なくとも一部は、下方に向かうにつれて断面積が小さくなる略テーパ状に形成されていてもよい。
本発明の気泡塔型炭化水素合成反応器において、前記バッフル部材は、前記反応器本体の中央側が側壁側よりも低くなるように傾斜していてもよい。
本発明によれば、フィッシャー・トロプシュ合成反応を行うための気泡塔型炭化水素合成反応器において、反応器内での気泡の逆混合を抑制できるとともに、スラリーの上昇流を妨げずに触媒粒子の分散状態を良好に保つことができる。したがって、本発明によれば、原料である合成ガスの反応転化率を向上させるとともに、反応器の内部空間の全域で効率的に反応を行わせることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るFT反応器の全体構成を示す縦断面図である。 図2は、図1に示したFT反応器に具備されるバッフルプレートを示す斜視図である。 図3は、図1に示したFT反応器に具備されるバッフルプレートの変形例を示す斜視図である。 図4は、図1は、図2に示したバッフルプレートに形成される貫通孔を示す断面図である。 図5は、図2に示したバッフルプレートに形成される貫通孔の変形例を示す断面図である。 図6は、図2に示したバッフルプレートに形成される貫通孔の変形例を示す断面図である。 図7は、図2に示したバッフルプレートに形成される貫通孔の変形例を示す断面図である。 図8は、図2に示したバッフルプレートに形成される貫通孔の変形例を示す断面図である。 図9は、図2に示したバッフルプレートに形成される貫通孔の変形例を示す断面図である。 図10は、図1に示したFT反応器の内部におけるスラリーおよび気泡の流れを示す説明図である。 図11は、図2に示したバッフルプレート付近におけるスラリーおよび気泡の流れを示す説明図である。 図12は、図3に示したバッフルプレート付近におけるスラリーおよび気泡の流れを示す説明図である。 図13は、図2に示したバッフルプレートに形成された貫通孔付近におけるスラリーおよび気泡の流れを示す説明図である。 図14は、本発明の第2の実施形態に係るFT反応器の全体構成を示す縦断面図である。 図15は、本発明の第3の実施形態に係るFT反応器の全体構成を示す縦断面図である。 図16は、従来のFT反応器の全体構成を示す縦断面図である。
符号の説明
100,200,300…合成反応器、110,210,310…反応器本体、120,220,320…スラリー、122…液体炭化水素、124…触媒粒子、130…気泡、140,240,340…ディストリビュータ(合成ガス供給部)、142,242,342…合成ガス噴射口、150,250,350…バッフルプレート(バッフル部材)、152,252,352…貫通孔、152a,152b,152c,152d…テーパ部、153…直線部
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(従来の気泡塔型反応器の構成)
まず、図16に基づいて、従来の気泡塔型反応器1の構成について説明する。なお、図16は、従来の気泡塔型反応器1の全体構成を示す垂直断面図である。なお、以下の説明では、気泡塔型反応器の例として、液体中に固体触媒粒子が分散されたスラリー床式の反応器を例に挙げて説明するが、従来の気泡塔型反応器1としては、かかるスラリー床式の反応器に限られず、反応によってガスを生成する気泡塔型反応器、または、原料ガス中に反応に関与しないガス成分を含む気泡塔型反応器であればよい。例えば、固体触媒を含まない液体が収容された気泡塔型反応器であってもよい。
図16に示すように、従来の気泡塔型反応器1は、反応器本体10と、原料ガス供給部の一例としてのディストリビュータ40と、多孔板50とを主に備える。
反応器本体10は、略円筒型の金属製の容器であり、その内部には、液体(例えば、液体炭化水素)22中に固体の触媒粒子24を懸濁させたスラリー20が収容される。また、反応器本体10の底部には、スラリー20を反応器本体10内に導入するためのスラリー入口11が設けられている。反応器本体10の側壁部には、スラリー20を排出するためのスラリー排出口12が設けられている。反応器本体10の塔頂部には、反応により生成したガスや未反応の原料ガスを排出するためのガス排出口14が設けられている。なお、スラリー入口11、スラリー排出口12およびガス排出口14が設けられる位置は、上述した位置には限られない。
上記のように構成された反応器本体10においては、液体22は、触媒粒子24とともにスラリー排出口12から排出され、触媒粒子24を分離した後、一部は系外(反応器本体10の外部)へ抜き出され、残りは分離された触媒粒子24とともに、スラリー入口11から反応器本体10内に戻される。
ここで、スラリー入口11から反応器本体10内に戻される液体22の流量は、個々の反応システムにより異なる。
また、フィルター等を用いて、反応により生成した液体22と触媒粒子24とを反応器本体10の外部に抜き出すような反応システムにおいては、スラリー入口11から反応器本体10内に戻される液体22の流量をゼロとする場合もある。
ディストリビュータ40は、反応器本体10の下部に配設され、原料ガスをスラリー20中に供給する。このディストリビュータ40の上部には、複数の原料ガス噴射口42が設けられている。なお、原料ガス噴射口42の設けられる数および位置は特に限定されない。
外部からディストリビュータ40を通じて供給された原料ガスは、原料ガス噴射口42から例えば上方(図の矢印で示した方向)に向かって噴射される。このようにしてディストリビュータ40から吹き込まれた原料ガスは、気泡30となって、スラリー20中を反応器本体10の高さ方向(鉛直方向)の下から上へ向かって流れる際に液体22中に溶解し、溶解した原料ガスの成分が触媒粒子24と接触することにより、所定の反応が行われる。
また、上記のように原料ガスが反応器本体10の底部から吹き込まれ、吹き込まれた原料ガスが気泡30となって反応器本体10内を上昇することにより、反応器本体10内部においては、主として中央部(反応器本体10の中心軸付近)にスラリー20の上昇流Kが生じるとともに、反応器本体10の側壁付近(円周部付近)には主として下降流Jが生じ、スラリー20が反応器本体10内部全体を循環するような流れ(大循環)が生じる。ただし、図16中の矢印K,Jは、反応器本体10内に主に生じるスラリー20の流れの向きを示したものであり、この流れは、時間とともに変化するものであって、常に一定の箇所を一定の方向に一定の速度で流れるものではない。
このような大循環によって反応器本体10内部のスラリー20が全体的に良好に撹拌されると、原料ガスの濃度が低くなった気泡30が逆混合によって反応器本体10下部に移動する傾向が強まる。その結果、反応器本体10内部の反応速度を全体的に低下させ、原料ガスの反応転化率を低下させる可能性がある。
このような問題を解決するために、従来の気泡塔型反応器1においては、反応器本体10内に、反応器本体10内の流動を部分的に妨げる障壁部材として、例えば、多孔板50を設ける。多孔板50は、反応器本体10の内部空間を高さ方向(鉛直方向)に複数に分割するように設けられた略円盤状の部材であり、原料ガスの濃度が低くなった気泡30が反応器本体10下部へ流れることを抑制する。この多孔板50には、複数の貫通孔52が設けられており、気泡30およびスラリー20はこの貫通孔52を通過することができる。
さらに、スラリー20(または触媒粒子24を含まない液体22)が常に反応器本体10の下から上に向かって流れるように、スラリー20(または触媒粒子24を含まない液体22)を一旦反応器本体10の外部に取り出して循環させる。これにより、気泡30が多孔板50などの障壁部材を介して上から下に向かって流れることを防止する。
このように、多孔板50などの障壁部材を設けることにより、反応器本体10内のスラリー20の流れを、反応器本体10内を下から上へ向かう押し出し流れ(「プラグフロー」と呼ばれ、流体の逆流がない状態)に近づける。これにより、反応器本体10の内部における全体的な混合(大循環)を抑制することができる。
ところが、気泡塔型スラリー床式FT反応システムにおいては、反応器本体10の容積に対し、スラリー20の流量が極めて小さい場合があり、この場合はスラリー20の正味の上昇速度はゼロに近い。そのため、従来の気泡塔型反応器1と同様に多孔板50を設置すると、気泡30およびスラリー20が多孔板50を通過する際に、多孔板50の抵抗によって、気泡30の上昇が阻害されるとともに気泡30の上昇に伴うスラリー20の上昇流Kの速度が低減され、スラリー20の上昇流Kの速度が十分に得られない。そのため、図16に示したように、触媒粒子24が反応器本体10の下部に偏在したり、多孔板50上に堆積したりして、触媒粒子24の分散状態が悪くなる可能性がある。このように触媒粒子24の分散状態が悪いと、触媒粒子24の濃度が小さい領域で反応速度が低下し、反応器本体10内部の全域で反応効率が低下してしまう。
そこで、本発明に係るFT反応器においては、多孔板50の代わりに、反応器本体10の側壁側を遮蔽するとともに中央側を開放するような部材を設けている。
以下、本発明に係るFT反応器について、具体的な実施の形態を示しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1に基づいて、本発明の第1の実施形態に係る気泡塔型炭化水素合成反応器の一例としての気泡塔型スラリー床FT合成反応器100(以下、単に「FT反応器100」という)の構成について説明する。なお、図1は、本実施形態に係るFT反応器100の全体構成を示す垂直断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るFT反応器100は、反応器本体110と、本発明に係る合成ガス供給部の一例としてのディストリビュータ140と、本発明に係るバッフル部材の一例としてのバッフルプレート150と、を主に備える。
反応器本体110は略円筒型の金属製の容器であって、その直径は1から20m程度、好ましくは2から10m程度である。反応器本体10の高さは、10から50m程度、好ましくは15から45m程度である、反応気本体10の内部には、液体炭化水素(FT反応の生成物)122中に、固体の触媒粒子124を懸濁させたスラリー120が収容される。反応器本体110の底部には、スラリー120を反応器本体110内に導入するためのスラリー入口111が設けられている。反応器本体110の側壁部には、スラリー120を排出するためのスラリー排出口112が設けられている。反応器本体110の塔頂部には、FT反応により生成した軽質炭化水素のガスや未反応の合成ガスを排出するためのガス排出口114が設けられている。なお、スラリー入口111、スラリー排出口112およびガス排出口114が設けられる位置は上述した位置には限られない。
ディストリビュータ140は、本実施形態に係る反応ガス供給部の一例であり、反応器本体110の下部に配設され、水素および一酸化炭素を主成分とする合成ガスをスラリー120中に供給する。このディストリビュータ140の上部には、複数の合成ガス噴射口142が設けられている。なお、合成ガス噴射口142の設けられる数および位置は特に限定されない。
外部からディストリビュータ140を通じて供給された合成ガスは、合成ガス噴射口142から例えば上方(図の矢印で示した方向)に向かって噴射される。このようにしてディストリビュータ140から吹き込まれた合成ガスは、気泡130となって、スラリー120中を反応器本体110の高さ方向(鉛直方向)下から上へ向かって流れる際に液体炭化水素122中に溶解し、溶解した合成ガスの成分が触媒粒子124と接触することにより、液体炭化水素の合成反応(FT合成反応)が行われる。
バッフルプレート150は、反応器本体110内部に、反応器本体110の側壁に近い領域を遮断し、反応器本体110の中央および中央付近の領域を開放するように設けられている。このバッフルプレート150により、反応器本体110の内部空間が高さ方向に複数の区画に分割される。本実施形態においては、反応器本体110内部に2枚のバッフルプレート150が設けられている。これにより、反応器本体110の内部空間が3つの区画に分割されている。
詳細については後述するが、このように、バッフルプレート150が、反応器本体110の側壁に近い領域を遮断するように設けられていることにより、FT反応により生成した軽質炭化水素を多く含む気泡130が、自らが存在する区画内で循環するようになり、他の区画には流れ込み難くなる。これにより、各区画間で逆流(逆混合)することを抑制できる。また、バッフルプレート150が、反応器本体110の中央および中央付近の領域を開放するように設けられていることにより、反応器本体110の中央を上昇しようとするスラリー120の上昇流を妨げることもない。
ここで、バッフルプレート150の枚数あるいは各区画の鉛直方向の長さLは、反応器本体110の高さに応じて適宜定めることができる。具体的には、バッフルプレート150により分割された反応器本体110の各区画の高さ方向の長さLは、反応器本体110の塔内直径Dの0.5から10倍程度が好ましく、1から5倍程度がより好ましい。
反応器本体110の塔内直径Dに対する反応器本体110の各区画の高さ方向の長さLの比、すなわちL/Dが上記範囲を外れて小さすぎると、各区画内で十分な循環流が発達せず、逆混合が過度に抑制されてしまう。そのため、触媒粒子124の分散状態が悪くなったり、気泡130の吹き抜けにより気泡130の滞留時間が短くなり、原料である合成ガスの反応転化率が低下したりするおそれがある。一方、L/Dが上記範囲を外れて大きすぎると、バッフルプレート150によって分割することの効果、すなわち、逆混合を抑制する効果が十分に発揮されなくなる。
以下、図2から図9に基づいて、本実施形態に係るバッフルプレート150の構成について詳細に説明する。なお、図2は、本実施形態に係るバッフルプレート150の構成を示す斜視図であり、図3は、本実施形態の変形例に係るバッフルプレート150’の構成を示す斜視図である。また、図4から図9は、それぞれ本実施形態に係る貫通孔152の構成例を示す断面図である。
図2に示すように、バッフルプレート150は、中央に開口部150aが形成された略円盤状の部材であり、このバッフルプレート150により反応器本体110の側壁に違い領域が遮断され、反応器本体110の中央および中央付近の領域が開放される。なお、本発明のバッフル部材は、本実施形態に係るバッフルプレート150のように、略円盤状の部材の中央に開口部150aが形成されるものに限られず、反応器本体10の中央および中央付近に開放された空間が設けられていればよい。例えば、図3に示すように、反応器本体10の側壁側に設けられた2枚の略半月状のプレートを1組とするバッフルプレート150’(言い換えると、略円盤状のバッフルプレートが三分割され、中央の分割片が除かれることによって開放部150’aが形成されたもの)であってもよい。
ここで、上記バッフルプレート150(または150’(以下省略する))の開放されている部分(図2の例では開口部150a、図3の例では開放部150’a)の面積Acは、反応器本体10内部の水平断面の面積Atの10から90%程度が好ましく、35から65%程度がより好ましい。
反応器本体10内部の水平断面の面積Atに対するバッフルプレート150の開放されている部分の面積Acの比、すなわちAc/Atが上記範囲を外れて小さすぎると、気泡130とスラリー120の上昇流が妨げられるので、十分な触媒粒子124の分散効果を得ることができないおそれがある。一方、Ac/Atが上記範囲を外れて大きすぎると、バッフルプレート150によって分割することの効果、すなわち、逆混合を抑制する効果が十分に発揮されなくなる。
また、バッフルプレート150には、複数の貫通孔152(または152’(以下省略する))が設けられている。貫通孔152は、液体炭化水素122および触媒粒子124の通過を許容し、かつFT反応により生成した軽質炭化水素を含む気泡130の通過を抑制できるように、適切な大きさに形成されている。貫通孔152の大きさを上記のようにすることにより、触媒粒子124が貫通孔152を閉塞するのを防止することができる。また、スラリー120の下降流に伴って気泡130がバッフルプレート150の貫通孔152を上から下に通過したり、上昇する気泡130がバッフルプレート150の下から上に通過したりすることを抑制したりすることができる。
より具体的には、貫通孔152の断面が略円形の場合には、貫通孔152の径は、触媒粒子124の平均粒子径の10から100倍が好ましく、30から50倍がより好ましい。また、本実施形態に係る触媒粒子124としては、平均粒子径が10から1000μmが好ましく、20から500μmがより好ましい。100μm程度であればさらに好ましい。例えば、触媒粒子124として平均粒子径が100μm程度のものを使用した場合には、貫通孔152の径は、1から10mm程度が好ましく、3から5mm程度がより好ましい。貫通孔152の径を触媒粒子124の平均粒子径の10倍以上とするのは、バッフルプレート150上に堆積しようとする触媒粒子124が、貫通孔152を閉塞することなくバッフルプレート150を上から下に通過できるように、触媒粒子の径よりも十分に大きくする必要があるためである。また、貫通孔152の径を触媒粒子124の平均粒子径の100倍以下とするのは、貫通孔152の径が大きすぎると、貫通孔152を通過するスラリー120の流速が大きくなり、気泡130(大きさ数mmから数cm)がスラリー120に同伴して貫通孔152を通過する可能性が大きくなるためである。加えて、上昇する気泡130が貫通孔152を通過する可能性が大きくなるためである。なお、貫通孔152の径とは、貫通孔152の径が一定でない場合、例えば、後述するように貫通孔152にテーパ部などを設けた場合には、貫通孔152のうち最も狭い部分の代表長さ(例えば、貫通孔152の断面が円形であれば径、断面が正方形であれば1辺の長さ)のことを指す。
また、貫通孔152の開孔率ε、すなわち、バッフルプレート150の面積Ap(中央の開口部150aの面積は除く)に対する貫通孔152の開口面積の合計Ahの割合(ε=Ah/Ap)は、1から50%が好ましく、5から25%がより好ましい。開孔率εを1%以上(好ましくは5%以上)とするのは、バッフルプレート150を通過する十分な量のスラリー120の下降流を得る必要があるためである。ただし、開孔率εを大きくするために、貫通孔152の径を大きくしすぎると、上述したように、気泡130が貫通孔152を通過する可能性が大きくなるので、好ましくない。また、開孔率εを大きくするために、貫通孔152の数を増やすと、後述するテーパ部を設けたときに、十分な大きさのバッフルプレート150上面の面積を確保することができないため、好ましくない。このような観点から、開孔率εは、50%以下(好ましくは25%以下)である必要がある。なお、この開孔率εの計算に用いられる貫通孔152の開口面積は、貫通孔152の径が一定でない場合、例えば、後述するように貫通孔152にテーパ部などを設けた場合には、貫通孔152のうち最も狭い部分の断面積のことを指す。
貫通孔152は、例えば、図4に示すように、貫通孔152の断面積(開口面積)が一定であるように形成されてもよい。また、図5に示すように、貫通孔152の少なくとも一部、例えばバッフルプレート150上面側に、下方に向かうにつれて断面積が小さくなるテーパ部152aが設けられていてもよい。
かかるテーパ部の形状としては、図5に示す場合に限られず、下方に向かうにつれて断面積が小さくなるような形状であれば任意の形状を採用することができる。例えば、図6から図8に示すように、テーパ部152bの上方に断面積が一定の直線部153(鉛直方向の長さR)が設けられた形状(図6)、テーパ部152cの垂直断面が曲線となる形状(図7)、テーパ部152dが複数の段からなる階段状の形状(図8)などを採用することができる。
このように貫通孔152の少なくとも一部にテーパ部(152a,152b,152cおよび152d等)を設けることにより、バッフルプレート150の上面の平坦な部分の面積を最小にして、触媒粒子124がバッフルプレート150の上面に堆積することを最小限に抑制することができる。また、テーパ部を設け、貫通孔152のバッフルプレート150上面側の断面積を大きくすることにより、貫通孔152を通過するスラリー120のバッフルプレート150上面における流速を小さくすることができる。これにより、スラリー120に同伴して気泡130が貫通孔152を通過することを抑制する効果をさらに向上させることができる。
なお、貫通孔152の(水平)断面の形状は、図2、図3等に示すように略円形とすることができるが、略円形の場合には限られず、その他の形状(例えば、略正方形状等)であってもよい。
また、貫通孔152のバッフルプレート150の下面側の断面積A(以下、「下面断面積A」という)に対するバッフルプレート150の上面側の断面積A(以下、「上面断面積A」という)の比率α(=A/A)は、1≦α≦100とすることができる。
この理由としては、テーパ部152a等における気泡130の分離効果(スラリー120に同伴して気泡130が貫通孔152を通過することを抑制する効果)を高めるためには、αが大きい方が好ましい。これは、αを大きくすることにより、貫通孔152を通過するスラリー120の流速をより小さくすることができるためである。
具体的には、以下の点からαの数値範囲が決定される。すなわち、下面断面積Aと上面断面積Aとが等しい場合(図4のようにテーパ部を設けない場合)は、α=1となるので、αを1以上とする必要がある。なお、α<1、すなわち、A>Aとすることも可能であるが、貫通孔152を通過するスラリー120の下面側での流速が小さくなることにより、バッフルプレート150の下から上に気泡が通過してしまう可能性があるので、α≧1とすることが好ましい。一方、αの上限は、開口率εの下限によって定まり、ε=1%(下限値)のとき、αの最大値はα=100となるので、α≦100とすることが好ましい。
また、テーパ部として、図9に示すような垂直断面が直線状の傾斜面を有するテーパ部152aを適用する場合には、この傾斜面の角度(開口角度)θは、貫通孔152の中心軸に対して30から60°程度であることが好ましい。開口角度θは、触媒粒子124が貫通孔152内をスムーズに流下するように、開口角度θを小さく(傾斜をきつく)する必要がある。しかしながら、開口角度θを小さくしすぎると、必要な上面断面積Aを確保するためには、バッフルプレート150の厚みを厚くする必要が生じる。一方、開口角度θが大きすぎると、テーパ部を設けない場合と実質的に変わらなくなる。このような観点から、開口角度θを30から60°程度とすることが好ましい。
また、貫通孔152の配列は特に限定されないが、バッフルプレート150全体に概ね均等に配列されることが好ましい。さらに、バッフルプレート150の平坦部の面積を小さくするためには、貫通孔152は三角配列されることが好ましい。このように貫通孔152を三角配列することにより、触媒粒子124のバッフルプレート150上への堆積を抑制することができる。
以上、図1から図9に基づいて、本実施形態に係るFT反応器100の構成について詳細に説明した。次に、図10から図13に基づいて、このFT反応器100の機能や作用を、反応器本体110内部におけるスラリー120および気泡130の流れを示しながら説明する。なお、図10は、本実施形態に係る反応器本体110内部全体のスラリー120および気泡130の流れを示す説明図である。図11および図12は、本実施形態に係るバッフルプレート150(または150’)付近におけるスラリー120および気泡130の流れを示す説明図である。図13は、本実施形態に係る貫通孔152付近におけるスラリー120および気泡130の流れを示す説明図である。ただし、図10から図13中の矢印は、反応器本体110内に主に生じる流れの向きを示したものであり、この流れは、時間とともに変化するものであって、常に一定の箇所を一定の方向に一定の速度で流れるものではない。
まず、図10から図12に基づいて、反応器本体110内部全体およびバッフルプレート150(または150’)付近のスラリー120および気泡130の流れについて説明する。図10に示すように、ディストリビュータ140の合成ガス噴射口142を通して反応器本体110の底部から吹き込まれた合成ガスは、気泡130となって反応器本体110内を上昇する。これにより、反応器本体110内部においては、主として中央部(反応器本体110の中央および中心付近)にスラリー120の上昇流Aが生じるとともに、反応器本体110の側壁付近には主として下降流が生じる。
しかし、本実施形態においては、バッフルプレート150が設けられていることから、従来のように、気泡130がスラリー120とともに反応器本体110内部全体を循環するような流れ(大循環)が生じることはない。すなわち、バッフルプレート150は、反応器本体110の側壁に近い領域を遮断するように設けられていることから、FT反応により生成した軽質炭化水素を多く含む気泡130は、図10および図11の矢印Bに示すように、バッフルプレート150の上面側および下面側でその流れが妨げられ、バッフルプレート150により分割された区画内でのみ循環するようになるため、気泡130が各区画間で逆流(逆混合)することを抑制できる。したがって、軽質炭化水素を多く含む気泡130が反応器本体110内部全体で循環することを抑制できるため、合成ガスの反応転化率を高めることができる。
一方、本実施形態においては、バッフルプレート150は、反応器本体110の中央および中央付近の領域が開放されるように設けられていることから、従来とは異なり、図10および図11に示すように、反応器本体110の中央部におけるスラリー120および気泡130の上昇流Aが妨げられることもない。したがって、触媒粒子124が反応器本体110の下部に偏在することを抑制して、触媒粒子124の分散状態を良好に保つことができる。
さらに、本実施形態においては、バッフルプレート150に複数の貫通孔152が設けられていることから、液体炭化水素122および触媒粒子124を含むスラリーは、図10の矢印Cに示すように、貫通孔152を通過して反応器本体110の下方に向かって流下する。したがって、バッフルプレート150に堆積しようとする触媒粒子124を、貫通孔152を通じてバッフルプレート150の上から下に流下させることにより、バッフルプレート150上への触媒粒子124の堆積を防止することができる。また、貫通孔152を設けてバッフルプレート150を通過するスラリー120の下降流Cを確保することにより、バッフルプレート150の開口部150aにおけるスラリー120および気泡130の上昇流Aをさらに促進することができる。このように、バッフルプレート150上への触媒粒子124の堆積を防止するとともに、バッフルプレート150を通過するスラリー120の上昇流Aを促進することにより、触媒粒子124の分散状態をさらに良好に保つことができる。
なお、以上説明したことは、図12に示すような本実施形態の変形例に係るバッフルプレート150’を用いた場合も同様である。
次に、図13に基づいて、貫通孔152の機能や作用についてさらに詳細に説明する。図13に示すように、FT反応により生成した軽質炭化水素ガスを多く含む気泡130は、矢印Bに示すように、バッフルプレート150によりその流れが妨げられて、バッフルプレート150を通過して隣り合う区画間で移動することを抑制されている。また、触媒粒子124は、矢印C1に示すように、スラリー120の下降流に同伴して貫通孔152へ向かい、矢印C2に示すように、貫通孔152を通過して反応器本体110の下方へ流れる。
ここで、気泡130の流れBの速度と触媒粒子124(および液体炭化水素122)の流れC1の速度とを比較すると、流れBの速度の方が流れC1の速度よりもはるかに速いため、スラリー120と比べて比重の小さな気泡130がスラリー120等の流れC1に同伴して貫通孔152を通過することはほとんどない。さらに、貫通孔152にテーパ部152aを設けると、貫通孔152の上面を通過するスラリー120の流れC1の速度をさらに小さくすることができ、これにより、スラリー120に同伴して気泡130が貫通孔152を通過することを抑制する効果をさらに向上させることができる。
以上のようにして、気泡130は各区画内で循環し、スラリー120はバッフルプレート150を通過して反応器本体110全体で循環するようにすることができる。
(第2の実施形態)
次に、図14に基づいて、本発明の第2の実施形態に係る気泡塔型炭化水素合成反応器の一例としての気泡塔型スラリー床FT合成反応器200(以下、単に「FT反応器200」という)の構成について説明する。なお、図14は、本実施形態に係るFT反応器200の全体構成を示す垂直断面図である。
図14に示すように、本実施形態に係るFT反応器200は、反応器本体210と、本実施形態に係る合成ガス供給部の一例としてのディストリビュータ240と、本実施形態に係るバッフル部材の一例としてのバッフルプレート250と、を主に備える。
反応器本体210には、スラリー220が収容される。反応器本体210の底部には、スラリー220を反応器本体210内に導入するためのスラリー入口211が設けられている。反応器本体210の側壁部には、スラリー220を排出するためのスラリー排出口212が設けられている。反応器本体210の塔頂部には、FT反応により生成した軽質炭化水素のガスや未反応の合成ガスを排出するためのガス排出口214が設けられている。
ディストリビュータ240は、本実施形態に係る反応ガス供給部の一例であり、反応器本体210の下部に配設され、水素および一酸化炭素を主成分とする合成ガスをスラリー220中に供給する。このディストリビュータ240の上部には、複数の合成ガス噴射口242が設けられている。
バッフルプレート250は、反応器本体210内部に、反応器本体210の側壁に近い領域を遮断し、反応器本体210の中央および中央付近の領域を開放するように設けられている。このバッフルプレート250により、反応器本体210の内部が高さ方向に複数の区画に分割される。また、バッフルプレート250には、複数の貫通孔252が設けられている。
本実施形態に係るFT反応器200では、かかる構成を有することにより、反応器本体10の内部において、ディストリビュータ240から供給された合成ガスおよびスラリー220の上昇流Dは、バッフルプレート250の中央に設けられた開放部を通じて上昇することができる。また、FT反応により生成した軽質炭化水素を多く含む気泡は、バッフルプレート250により、他の区画には流れ込み難くなり、自らが存在する区画内で循環流Eを生じる。さらに、スラリー220は、貫通孔252を通過して、下降流Fを生じる。ただし、図14中の矢印は、反応器本体210内に主に生じる流れの向きを示したものであり、この流れは、時間とともに変化するものであって、常に一定の箇所を一定の方向に一定の速度で流れるものではない。
ここで、本実施形態に係るFT反応器200においては、上述した第1の実施形態の場合と異なり、バッフルプレート250は、その中央が反応器本体110の側壁に近い周縁よりも低くなるように、すなわち、反応器本体110の中央に向かって下向きに傾斜して設置されている。このように、貫通孔252を設けることに加えて、バッフルプレート250を下向きに傾斜させることにより、バッフルプレート250上への触媒粒子の堆積を防止する効果をさらに向上させることができる。
なお、上記以外のFT反応器200の構成および作用効果は、上述した第1の実施形態に係るFT反応器100の場合と同様であるので、詳細な説明は省略する。
(第3の実施形態)
次に、図15に基づいて、本発明の第3の実施形態に係る気泡塔型炭化水素合成反応器の一例としての気泡塔型スラリー床FT合成反応器300(以下、単に「FT反応器300」という)の構成について説明する。なお、図15は、本実施形態に係るFT反応器300の全体構成を示す垂直断面図である。
図15に示すように、本実施形態に係るFT反応器300は、反応器本体310と、本実施形態に係る合成ガス供給部の一例としてのディストリビュータ340と、本実施形態に係るバッフル部材の一例としてのバッフルプレート350と、を主に備える。
反応器本体310には、スラリー320が収容される。反応器本体310の底部には、スラリー320を反応器本体310内に導入するためのスラリー入口311が設けられている。反応器本体310の側壁部には、スラリー320を排出するためのスラリー排出口312が設けられている。反応器本体310の塔頂部には、FT反応により生成した軽質炭化水素のガスや未反応の合成ガスを排出するためのガス排出口314が設けられている。
ディストリビュータ340は、本実施形態に係る反応ガス供給部の一例であり、反応器本体310の下部に配設され水素および一酸化炭素を主成分とする合成ガスをスラリー320中に供給する。このディストリビュータ340の上部には、複数の合成ガス噴射口342が設けられている。
バッフルプレート350は、反応器本体310内部に、反応器本体310の横断面の一部を遮蔽するように設けられている。このバッフルプレート350により、反応器本体310の内部が高さ方向に複数の区画に分割される。また、バッフルプレート350には、複数の貫通孔352が設けられている。具体的には、本実施形態に係るFT反応器300においては、上述した第1および第2の実施形態の場合と異なり、バッフルプレート350は、反応器本体310内部の両側に、互い違いになるように設置されており、各区画の境界において、バッフルプレート350により、反応器本体310内部の横断面の一方側が開放され、他方側が遮蔽されている。
本実施形態に係るFT反応器300では、かかる構成を有することにより、反応器本体310の内部において、ディストリビュータ340から供給された合成ガスおよびスラリー320の上昇流Gは、バッフルプレート350により遮蔽されていない開放部を上昇することができる。また、FT反応により生成した軽質炭化水素を多く含む気泡は、バッフルプレート350により、他の区画には流れ込み難くなり、自らが存在する区画内で循環流Hを生じる。さらに、スラリー320は、貫通孔252を通過して、下降流Iを生じる。ただし、図15中の矢印は、反応器本体310内に主に生じる流れの向きを示したものであり、この流れは、時間とともに変化するものであって、常に一定の箇所を一定の方向に一定の速度で流れるものではない。
このように、バッフルプレート350を互い違いになるように設置することにより、上昇流Gが反応器本体310内の一方の側に偏ることを防止し、他方の側でスラリー320が滞留したり、スラリー320の混合状態が悪化したりすることを防止することができる。
なお、上記以外のFT反応器300の構成および作用効果は、上述した第1の実施形態に係るFT反応器100の場合と同様であるので、詳細な説明は省略する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態においては、バッフル部材がプレート状のバッフルプレート150,250,350の場合について説明したが、バッフル部材はプレート状に限られず、反応器本体の側壁側を遮蔽し、中央側が開放されるものであれば、任意の形状とすることができる。
本発明は、液体炭化水素中に固体の触媒粒子を懸濁させたスラリーを収容する反応器本体と;前記反応器本体の下部に配設され、水素および一酸化炭素を主成分とする合成ガスを前記スラリーに供給する合成ガス供給部と;前記反応器本体内に設けられ、前記スラリーの下降流を阻むバッフル部材と;を備える気泡塔型炭化水素合成反応器に関する。
本発明の気泡塔型炭化水素合成反応器によれば、原料である合成ガスの反応転化率を向上させるとともに、反応器の内部空間の全域で効率的に反応を行わせることができる。

Claims (3)

  1. 液体炭化水素中に固体の触媒粒子を懸濁させたスラリーを収容する反応器本体と;
    前記反応器本体の下部に配設され、水素および一酸化炭素を主成分とする合成ガスを前記スラリーに供給する合成ガス供給部と;
    前記反応器本体内に設けられ、前記スラリーの下降流を阻むバッフル部材と;を備え、
    前記バッフル部材は、反応器本体内における該反応器本体の側壁に近い対向する半月状の領域を遮蔽し、かつ前記対向する半月状の領域で挟まれた前記反応器本体の中央および中央付近から両側端部までの領域を開放して形成し、
    前記バッフル部材の前記対向する半月状の領域に複数の貫通孔が形成され、該貫通孔はその上面から下方に向かうにつれて断面積が小さくなるテーパ部が形成され、
    前記バッフル部材の半月状の領域で挟まれた領域では前記スラリー及び合成ガスの上昇流を生じさせると共に、前記反応器本体の側壁付近では下降流を生じさせ、
    前記バッフル部材の貫通孔は、前記テーパ部によって、スラリーの降下を許容すると共に、前記合成ガスまたは前記合成ガスの反応により生成した気体炭化水素を含む気泡の通過を抑制するようにしたことで、前記気体炭化水素を含む気泡が前記バッフル部材で分割された区画内で循環するようにしたことを特徴とする気泡塔型炭化水素合成反応器。
  2. 前記貫通孔は、前記触媒粒子の平均粒子径の10倍から100倍である請求項1に記載の気泡塔型炭化水素合成反応器。
  3. 前記バッフル部材は、前記反応器本体の中央側が側壁側よりも低くなるように傾斜している請求項1に記載の気泡塔型炭化水素合成反応器。
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