JP4978352B2 - エコーキャンセラ - Google Patents

エコーキャンセラ Download PDF

Info

Publication number
JP4978352B2
JP4978352B2 JP2007181765A JP2007181765A JP4978352B2 JP 4978352 B2 JP4978352 B2 JP 4978352B2 JP 2007181765 A JP2007181765 A JP 2007181765A JP 2007181765 A JP2007181765 A JP 2007181765A JP 4978352 B2 JP4978352 B2 JP 4978352B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
echo
gain
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007181765A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009021741A (ja
Inventor
啓 奥村
聡 関根
司 末永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2007181765A priority Critical patent/JP4978352B2/ja
Publication of JP2009021741A publication Critical patent/JP2009021741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4978352B2 publication Critical patent/JP4978352B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Description

この発明は、電話会議システムの通話端末やハンズフリー機能を備えた携帯電話機等に好適なエコーキャンセラに関する。
従来より、電話会議システムの通話端末やハンズフリー機能を備えた携帯電話機等の端末は、スピーカとマイクロホンを同一空間に向けて使用するため、遠端側からの受信音声信号がスピーカから放音されるとき、スピーカからマイクロホンへの音の回り込みが発生する。そこで、この種の端末では、マイクロホンによって収音される回り込み音の音声信号がエコーとして遠端側に送信されるのを防止するため、エコーキャンセラが一般的に用いられる。このエコーキャンセラとしては、適応フィルタを利用したものが一般的であるが、この適応フィルタのみではエコーを完全にキャンセルすることが困難であり、残留エコーがどうしても発生する。このため、適応フィルタに加えて、残留エコーを抑圧する回路を備えたエコーキャンセラが提案されている。
図3はこの種のエコーキャンセラの構成例を示すブロック図である。この例において、エコーキャンセラは、電話会議の通話端末に設けられており、大別して適応フィルタ部1と、残留エコー抑圧部2とにより構成されている。
図3において、通話相手である遠端側の通話端末からの音声信号は、受信端子101により受信され、スピーカ102から音声として放音される。マイクロホン103は、近端側の空間内の音声を収音し、音声信号を出力する。このマイクロホン103が収音する音声は、近端側の話者が発声したものである場合もあるが、スピーカ102からマイクロホン103への回り込み音である場合もある。適応フィルタ部1は、遠端側から受信される音声信号から後者の回り込み音を模擬した擬似エコー信号を生成し、マイクロホン103の出力信号から減算する回路である。
図示のように、適応フィルタ部1は、FIR(Finite Impulse Response;有限インパルス応答)フィルタ11と、フィルタ係数算出部12と、減算器13とにより構成されている。ここで、FIRフィルタ11は、一定時間長のフレーム毎に、遠端側から受信される音声信号のサンプル列にフィルタ係数列を畳み込み、擬似エコー信号r(n)を出力する。減算器13は、マイクロホン103の出力信号からFIRフィルタ11が出力する擬似エコー信号r(n)を減算して誤差信号e(n)を出力する。フィルタ係数算出部12は、誤差信号e(n)が最小になるように、FIRフィルタ11が畳み込みに用いるフィルタ係数列を更新する適応制御を行う。この適応制御により、FIRフィルタ11の伝達特性がスピーカ102からマイクロホン103への回り込み音の音声伝播経路の伝達特性に近いものとされる。このため、回り込み音の成分と近似した擬似エコー信号r(n)がFIRフィルタ11により出力され、減算器13により、マイクロホン103の出力信号からこの擬似エコー信号r(n)が減算される。
以上説明した適応フィルタ部1によりマイクロホン103の出力信号から回り込み音の成分をある程度キャンセルすることができるが、どうしてもキャンセルしきれない残留エコーの成分が誤差信号e(n)に発生する。残留エコー抑圧部2は、適応フィルタ部1の減算器13が出力する誤差信号e(n)に含まれる残留エコーの成分を抑圧して出力する装置である。
図示のように、残留エコー抑圧部2は、FFT部21および22と、スペクトル減算部23と、IFFT部24とにより構成されている。適応フィルタ部1と同様、この残留エコー抑圧部2も、一定時間長のフレーム毎に次に述べる残留エコー抑圧のための処理を進める。まず、FFT部21は、FIRフィルタ11から出力される擬似エコー信号r(n)にFFT(Fast Fourie Transform;高速フーリエ変換)を施し、スペクトル情報R(ω)に変換する。また、FFT部22は、減算器13から出力される誤差信号e(n)にFFTを施し、スペクトル情報E(ω)に変換する。スペクトル減算部23では、下記式に示すスペクトル減算を行い、スペクトル情報E’(ω)を算出する。
E’(ω)
={(‖E(ω)‖−‖R(ω)‖)/‖E(ω)‖}E(ω)
=(1−‖R(ω)‖/‖E(ω)‖)E(ω) ……(1)
IFFT部24は、このスペクトル情報E’(ω)にIFFT(Inverse Fast Fourie
Transform;逆高速フーリエ変換)を施し、時間領域の誤差信号e’(n)に変換する。この誤差信号e’(n)は、送信端子104から遠端側の通話端末に送られる。
ここで、擬似エコー信号r(n)は、スピーカ102からマイクロホン103への回り込み音を模擬した信号である。従って、擬似エコー信号r(n)から得られたスペクトル情報R(ω)のパワースペクトル‖R(ω)‖の大きな周波数では、誤差信号e(n)に含まれる残留エコーの強度が大きいと考えられる。そして、残留エコー抑圧部2のスペクトル減算部23の処理では、各種の周波数において、擬似エコー信号r(n)のパワースペクトル‖R(ω)‖が大きくなる程、元のスペクトル情報E(ω)に乗算されるゲイン(1−‖R(ω)‖/‖E(ω)‖)が小さくなる。従って、このスペクトル減算部23の処理を経たスペクトル情報E’(ω)にIFFTを施すことにより、残留エコー成分の抑圧された音声信号e’(n)が得られる。なお、この種の残留エコー抑圧技術を利用したエコーキャンセラは例えば特許文献1に開示されている。
特開2004−56453号公報
ところで、上述した従来のエコーキャンセラは、FIRフィルタ11によって減算器13に与えられる擬似エコー信号r(n)がフレーム毎に大きく変化するため、残留エコー抑圧部2の出力信号e’(n)にミュージカルノイズ等が発生し、遠端側に送られる音声信号の音質が劣化するという問題があった。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、適応フィルタによるエコーキャンセル後の残留エコーを効果的に抑圧することができ、かつ、ミュージカルノイズ等の雑音の発生の少ないエコーキャンセラを提供することを目的としている。
この発明は、遠端側から受信される音声信号を音として放音するスピーカと近端側の話者の音声を収音して音声信号を出力するマイクロホンに対して設けられ、前記スピーカから前記マイクロホンへの回り込み音に対応した成分を前記マイクロホンの出力信号から除去するエコーキャンセラにおいて、前記遠端側から受信される音声信号にフィルタ処理を施して前記回り込み音を模した擬似エコー信号を出力するフィルタと、前記マイクロホンの出力信号から前記擬似エコー信号を減算して誤差信号を出力する減算器と、前記誤差信号が最小になるように前記フィルタ処理に用いられるパラメータの制御を行う適応制御手段とを有する適応フィルタ部と、前記適応制御手段により制御されるパラメータに基づいて、各種の周波数毎に、前記誤差信号に含まれる残留エコーの強度を推定し、この残留エコーの強度の推定値に応じた大きさの減衰を前記誤差信号に与えて、前記遠端側へ送信する音声信号を発生する残留エコー抑圧部とを具備することを特徴とするエコーキャンセラを提供する。
かかる発明によれば、適応制御手段により制御されるフィルタ処理のパラメータに基づいて、各種の周波数毎に、適応フィルタ部の減算器が出力する誤差信号に含まれる残留エコーの強度が推定される。そして、この推定された残留エコーの強度に応じた大きさの減衰が誤差信号に与えられ、残留エコー成分の抑圧された音声信号として遠端側に出力される。ここで、適応制御手段により制御されるフィルタ処理のパラメータは、擬似エコー信号に比べると時間的変化が緩やかである。従って、遠端側に送られる音声信号にミュージカルノイズ等の雑音が発生するのを防止することができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態であるエコーキャンセラの構成を示すブロック図である。図1に示すように、このエコーキャンセラは、適応フィルタ部1と、残留エコー抑圧部2Aとにより構成されている。適応フィルタ部1は、前掲図3のものと同様な構成である。この適応フィルタ部1において、フィルタ係数算出部12は、減算器13が出力する誤差信号e(n)が最小になるようにFIRフィルタ11のフィルタ処理に用いられるパラメータ(この例では、フィルタ係数列)の制御を行う適応制御手段としての役割を果たす。前掲図3のものと同様、適応フィルタ部1では、一定時間長のフレーム毎に、遠端側からの受信音声信号から擬似エコー信号r(n)を発生するフィルタ処理、減算器13による誤差信号e(n)の算出処理が行われる。残留エコー抑圧部2Aは、前掲図3の残留エコー抑圧部2とは構成が異なる。本実施形態の特徴は、この残留エコー抑圧部2Aにある。
この残留エコー抑圧部2Aにおいて、FFT部201は、適応フィルタ部1においてFIRフィルタ11の畳み込み演算に用いられるフィルタ係数列h(k)(k=0〜N−1;Nは所定の整数)にFFTを施し、周波数領域のスペクトル情報H(ω)に変換する。パワー演算部202は、FFT部201により得られたスペクトル情報H(ω)からパワースペクトル‖H(ω)‖を演算する。ここで、適応フィルタ部1において適応制御がなされている状態において、FIRフィルタ11が畳み込み演算に用いるフィルタ係数列h(k)(k=0〜N−1)は、スピーカ102からマイクロホン103への音声伝播経路のインパルス応答のサンプル列に相当するものとなる。従って、フィルタ係数列h(k)(k=0〜N−1)にFFTを施すことにより得られるスペクトル情報H(ω)のパワースペクトル‖H(ω)‖は、減算器13から出力される誤差信号e(n)に含まれる残留エコーの強度の周波数依存性に近いものであると言うことができる。そこで、本実施形態では、以下説明するように、このスペクトル情報H(ω)のパワースペクトル‖H(ω)‖を誤差信号e(n)に含まれる残留エコーの強度の周波数毎の推定値として使用して、残留エコーの抑圧のための処理を行う。
まず、ピーク検出部203は、オーディオ周波数帯域内におけるパワースペクトル‖H(ω)‖の最大値Hmaxを求める。次に乗算器204は、0<α≦1の範囲の定数αをパワースペクトルの最大値Hmaxに乗算し、正規化基準値Hstdを求める。そして、ゲイン算出部205は、次式(2a)および(2b)に従い、周波数毎のゲインG(ω)を算出する。
G(ω)=Hstd/‖H(ω)‖ (‖H(ω)‖>Hstd) ……(2a)
=1 (‖H(ω)‖≦Hstd) ……(2b)
図2は、パワースペクトル‖H(ω)‖と、正規化基準値Hstdと、ゲイン算出部205により算出されるゲインG(ω)との関係を示している。図示のように、ゲイン算出部205は、パワースペクトル‖H(ω)‖が正規化基準値Hstdを越えている周波数帯域では、パワースペクトル‖H(ω)‖が大きくなる程度に応じてゲインG(ω)を低下させ、パワースペクトル‖H(ω)‖が正規化基準値Hstd以下の周波数帯域では、ゲインG(ω)を上限値1とするのである。
通話状態判定部206は、近端側の話者のみが発声している近端シングルトークの状態であるか否かを検出する。通話状態判定部206としては、周知の構成のものを使用可能である。例えばスピーカ102に対する入力音声信号のレベルL1とマイクロホン103から得られる出力音声信号のレベルL2との比L1/L2がある閾値よりも低く、かつ、減算器13から得られる誤差信号e(n)とFIRフィルタ11から得られる擬似エコー信号r(n)との相関係数がある閾値よりも小さい場合に、近端シングルトークの状態であると判定する回路を通話状態判定部206として使用してもよい。ゲート回路207は、通話状態判定部206の判定結果が近端シングルトーク状態を示していない期間は、ゲイン算出部205により得られた周波数毎のゲインG(ω)を乗算器209に送り、通話状態判定部206の判定結果が近端シングルトーク状態を示している期間は、全周波数に亙って1であるゲインG(ω)=1を乗算器209に送る。
FFT部208は、前掲図3のFFT部22と同様、減算器13から出力される誤差信号e(n)にFFTを施し、スペクトル情報E(ω)に変換する。乗算器209は、次式に示すように、ゲインG(ω)とスペクトル情報E(ω)と乗算を行い、スペクトル情報E’(ω)を算出する。
E’(ω)=G(ω)E(ω) ……(3)
そして、IFFT部210は、乗算器209から供給されるスペクトル情報E’(ω)にIFFTを施し、時間領域の誤差信号e’(n)に変換する。この誤差信号e’(n)は、送信端子104から遠端側の通話端末に送られる。
以上の構成のうち、乗算器209に与えるゲインG(ω)を算出するための要素、具体的には、FFT部201と、パワー演算部202と、ピーク検出部203と、乗算器204と、ゲイン算出部205と、ゲート回路207は、フィルタ係数算出部12によりフィルタ係数列h(k)(k=0〜N−1)が更新されたときに、それをトリガとして動作する。従って、フィルタ係数列h(k)(k=0〜N−1)が更新されないときは、乗算器209に与えられるゲインG(ω)は変化しない。
以上説明した本実施形態において、FIRフィルタ11のフィルタ係数列h(k)(k=0〜N−1)から得られたパワースペクトル‖H(ω)‖は、既に述べたように、減算器13から出力される誤差信号e(n)に含まれる残留エコーの周波数毎の強度に近いものを示す。そして、ゲイン算出部205が出力するゲインG(ω)は、パワースペクトル‖H(ω)‖が正規化基準値Hstdを越えている周波数帯域において、そのパワースペクトル‖H(ω)‖が大きくなる程度に応じて低下する。従って、本実施形態によれば、誤差信号e(n)に含まれるスペクトルのうち残留エコーの強度が高い帯域のものを残留エコーの強度に応じた抑圧量だけ抑圧することができる。
しかも、本実施形態では、適応制御手段であるフィルタ係数算出部12により制御されるフィルタ処理のパラメータ、具体的にはフィルタ係数列h(k)(k=0〜N−1)を用いて、誤差信号e(n)に含まれる残留エコーの強度の推定を行っている。そして、このフィルタ係数列h(k)(k=0〜N−1)は、FIRフィルタ11から出力される擬似エコー信号r(n)に比べると時間的変化が緩やかである。従って、本実施形態によれば、遠端側に送信する誤差信号e’(n)にミュージカルノイズ等の雑音が発生するのを防止することができる。
また、本実施形態によれば、通話状態判定部206による制御により、エコーが発生しない近端シングルトーク状態では、乗算器209に与えるゲインG(ω)を1とし、残響エコーの抑圧を行わないようにしている。従って、近端シングルトーク状態において、近端側の話者が発生した音声を安定したゲインで遠端側に送ることができる。また、本実施形態によれば、フィルタ係数h(k)(k=0〜N−1)が更新されたとき、すなわち、残留エコーの強度の周波数依存性に変化が生じた可能性がある場合に限り、乗算器209に与えるゲインG(ω)を演算する回路を動作させている。従って、ゲインG(ω)の無駄な切り換えを防止して、エコーキャンセラの動作を安定させることができ、かつ、エコーキャンセラの演算量および消費電力を低減することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)上記実施形態において、適応フィルタ部1および残留エコー抑圧部2Aは、上記実施形態において述べた通りの処理を実行する専用の電子回路でもよく、同様な処理を通話端末等に搭載されたコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであってもよい。
(2)上記実施形態では、適応フィルタ処理のためのフィルタとして、時間領域での演算を行うFIRフィルタ11を用いたが、周波数領域でのフィルタ処理を行うものを用いてもよい。この場合、フィルタ処理の帯域通過特性から各種の周波数における残留エコーの強度を直接推定することが可能であるため、上記実施形態において行ったようなフィルタ係数に対するFFTは不要である。
(3)正規化基準値Hstdを求めるためにパワースペクトルの最大値Hmaxに乗算する定数αを可変とし、例えば通話端末に設けられた何らか操作子の操作により調整することが可能な構成としてもよい。この場合、定数αを1に近づけることにより、残留エコーの抑圧の効果を弱くし、0に近づけることにより効果を強くする、という調整が可能になる。
(4)パワー演算部202は、FFT部201によりスペクトル情報H(ω)が算出された各周波数についてパワースペクトル‖H(ω)‖を求めてもよいが、それよりも周波数精度を粗くし、各周波数を幾つかの近接した周波数の組に分割した各組毎に代表的なパワースペクトル‖H(ω)‖を求めてもよい。
(5)オーディオ周波数帯域を例えば低域、中域、高域といった具合に複数の帯域に分割し、各帯域の単位で、乗算器209に与えるゲインG(ω)を算出してもよい。すなわち、低域、中域、高域といった帯域毎に、パワースペクトル‖H(ω)‖の最大値Hmaxを求め、この最大値Hmaxから正規化基準値Hstdを求め、パワースペクトル‖H(ω)‖と正規化基準値Hstdを用いてゲインG(ω)を求めるのである。この態様において、低域、中域、高域といった帯域毎に、パワースペクトルの最大値Hmaxから正規化基準値Hstdを得るための定数αを設定するように構成してもよい。この態様は、残留エコーの抑圧特性を低域、中域、高域といった帯域毎に適切なものに調整することができるという利点がある。
(6)エコーの抑圧技術としては、センタークリッパやエコーサプレッサ等の周知の技術がある。本発明によるエコーキャンセラを構成するに当たり、上記実施形態における残留エコー抑圧部2Aに加えて、これらの周知のエコー抑圧技術を適用してもよい。
この発明の一実施形態であるエコーキャンセラの構成を示すブロック図である。 同エコーキャンセラにおいて、パワー演算部202により算出されるパワースペクトル‖H(ω)‖と、正規化基準値Hstdと、ゲイン算出部205により算出されるゲインG(ω)との関係を示す図である。 従来のエコーキャンセラの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1……適応フィルタ部、2A……残留エコー抑圧部、102……スピーカ、103……マイクロホン、11……FIRフィルタ、12……フィルタ係数算出部、13……減算器、201,208……FFT部、202……パワー算出部、203……ピーク検出部、204,209……乗算器、205……ゲイン算出部、206……通話状態判定部、207……ゲート回路、210……IFFT部。

Claims (5)

  1. 遠端側から受信される音声信号を音として放音するスピーカと近端側の話者の音声を収音して音声信号を出力するマイクロホンに対して設けられ、前記スピーカから前記マイクロホンへの回り込み音に対応した成分を前記マイクロホンの出力信号から除去するエコーキャンセラにおいて、
    前記遠端側から受信される音声信号にフィルタ処理を施して前記回り込み音を模した擬似エコー信号を出力するフィルタと、前記マイクロホンの出力信号から前記擬似エコー信号を減算して誤差信号を出力する減算器と、前記誤差信号が最小になるように前記フィルタ処理に用いられるパラメータの制御を行う適応制御手段とを有する適応フィルタ部と、
    前記適応制御手段により制御されるパラメータに基づいて、各種の周波数毎に、前記誤差信号に含まれる残留エコーの強度を推定し、この残留エコーの強度の推定値に応じた大きさの減衰を前記誤差信号に与えて、前記遠端側へ送信する音声信号を発生する残留エコー抑圧部と、を備え、
    前記適応フィルタ部におけるフィルタは、前記適応制御手段により制御されるパラメータであるフィルタ係数列を前記遠端側から受信される音声信号に畳み込んで前記擬似エコー信号を生成し、
    前記残留エコー抑圧部は、
    前記誤差信号を周波数領域の情報である第1のスペクトル情報に変換する第1の周波数変換手段と、
    前記第1のスペクトル情報に対し、各種の周波数毎にゲインを乗算する乗算器と、
    前記乗算器の出力情報を時間領域の信号に変換することにより、前記遠端側へ送信する音声信号を発生する逆周波数変換手段と、
    前記フィルタが擬似エコー信号を生成するのに用いるフィルタ係数列を周波数領域の情報である第2のスペクトル情報に変換する第2の周波数変換手段と、
    前記誤差信号に含まれる残留エコーの強度の推定値として、前記第2のスペクトル情報のパワースペクトルを演算するパワー演算部と、
    前記パワースペクトルに基づき、前記乗算器が前記第1のスペクトル情報に乗算するゲインを演算する手段であって、各周波数において前記パワースペクトルが大きくなる程度に応じてゲインが小さくなるように、各周波数に対応したゲインを前記パワースペクトルの逆特性に応じて演算するゲイン演算手段と
    を具備することを特徴とするエコーキャンセラ。
  2. 前記ゲイン演算手段により周波数毎に演算されるゲインの各々は1を超えないことを特徴とする請求項1に記載のエコーキャンセラ。
  3. 前記ゲイン演算手段は、前記パワースペクトルの最大値に低域、中域および高域の周波数帯域毎に異なる定数を乗算して各周波数帯域における正規化基準値を算出し、パワースペクトルが当該正規化基準値を上回る周波数については、当該周波数の属する周波数帯域の正規化基準値を当該周波数におけるパワースペクトルの値で除算して当該周波数に対応するゲインを算出することを特徴とする請求項1または2に記載にエコーキャンセラ。
  4. 前記各周波数帯域における正規化基準値を算出する際の定数を調整する手段をさらに有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のエコーキャンセラ。
  5. 近端の話者のみが発声している近端シングルトークの状態にあるか否かを判定する通話状態判定部を具備し、
    前記残留エコー抑圧部は、前記通話状態判定部の判定結果が近端シングルトークの状態にあることを示す期間、前記残留エコーの強度の推定値に応じた大きさの減衰を前記誤差信号に与える動作を行わないことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のエコーキャンセラ。
JP2007181765A 2007-07-11 2007-07-11 エコーキャンセラ Expired - Fee Related JP4978352B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007181765A JP4978352B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 エコーキャンセラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007181765A JP4978352B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 エコーキャンセラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009021741A JP2009021741A (ja) 2009-01-29
JP4978352B2 true JP4978352B2 (ja) 2012-07-18

Family

ID=40360994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007181765A Expired - Fee Related JP4978352B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 エコーキャンセラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4978352B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107071196A (zh) * 2017-05-04 2017-08-18 重庆第二师范学院 一种自适应回声消除方法

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5391103B2 (ja) * 2010-02-10 2014-01-15 日本電信電話株式会社 多チャネルエコー消去方法、多チャネルエコー消去装置、多チャネルエコー消去プログラム及びその記録媒体
CN102387272B (zh) * 2011-09-09 2013-10-30 南京大学 一种回声抵消***中残留回声的抑制方法
US9173025B2 (en) 2012-02-08 2015-10-27 Dolby Laboratories Licensing Corporation Combined suppression of noise, echo, and out-of-location signals
US8712076B2 (en) 2012-02-08 2014-04-29 Dolby Laboratories Licensing Corporation Post-processing including median filtering of noise suppression gains
GB2510331A (en) 2012-12-21 2014-08-06 Microsoft Corp Echo suppression in an audio signal
GB2509493A (en) * 2012-12-21 2014-07-09 Microsoft Corp Suppressing Echo in a received audio signal by estimating the echo power in the received audio signal based on an FIR filter estimate
GB2512022A (en) 2012-12-21 2014-09-24 Microsoft Corp Echo suppression
JP7382273B2 (ja) * 2020-04-13 2023-11-16 株式会社トランストロン エコー抑圧装置、エコー抑圧方法及びエコー抑圧プログラム
CN111968663B (zh) * 2020-08-12 2024-04-16 福建星网智慧科技有限公司 一种回声残留判断方法
CN112837697B (zh) * 2021-02-20 2024-05-14 北京猿力未来科技有限公司 一种回声抑制方法及装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10285083A (ja) * 1997-04-04 1998-10-23 Toshiba Corp 音声通信装置
JP3420705B2 (ja) * 1998-03-16 2003-06-30 日本電信電話株式会社 エコー抑圧方法及び装置並びにエコー抑圧プログラムが記憶されたコンピュータに読取り可能な記憶媒体
JP4161628B2 (ja) * 2002-07-19 2008-10-08 日本電気株式会社 エコー抑圧方法及び装置
JP4607015B2 (ja) * 2003-11-11 2011-01-05 三菱電機株式会社 エコー抑圧装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107071196A (zh) * 2017-05-04 2017-08-18 重庆第二师范学院 一种自适应回声消除方法
CN107071196B (zh) * 2017-05-04 2019-09-03 重庆第二师范学院 一种自适应回声消除方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009021741A (ja) 2009-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4978352B2 (ja) エコーキャンセラ
CN110838300B (zh) 回声消除的处理方法及处理***
US8023641B2 (en) Spectral domain, non-linear echo cancellation method in a hands-free device
KR101610656B1 (ko) 널 프로세싱 노이즈 감산을 이용한 노이즈 억제 시스템 및 방법
JP5347794B2 (ja) エコー抑圧方法およびその装置
US7035398B2 (en) Echo cancellation processing system
JP5036874B2 (ja) エコー消去装置
US8311234B2 (en) Echo canceller and communication audio processing apparatus
JP4975073B2 (ja) デジタル適応フィルタと同フィルタを用いたアコスティックエコーキャンセラ
US8085930B2 (en) Communication system
JP4130835B2 (ja) 音響フィードバック抑制機能付き補聴器
WO1999014868A1 (fr) Procede de suppression d'echo, annuleur d'echo et commutateur vocal
JP2003101445A (ja) エコー処理装置
KR20010043833A (ko) 스펙트럼 종속 지수 이득 함수 평균화를 이용한 스펙트럼공제에 의한 신호 잡음 저감
EP2741481B1 (en) Subband domain echo masking for improved duplexity of spectral domain echo suppressors
JPH11331046A (ja) エコー抑圧方法及び装置並びにエコー抑圧プログラムが記憶されたコンピュータに読取り可能な記憶媒体
CN107005268B (zh) 回波消除装置和回波消除方法
JP4607015B2 (ja) エコー抑圧装置
JP4345208B2 (ja) 反響及び雑音除去装置
Bendersky et al. Nonlinear residual acoustic echo suppression for high levels of harmonic distortion
GB2490092A (en) Reducing howling by applying a noise attenuation factor to a frequency which has above average gain
JP2007189536A (ja) 音響エコーキャンセラ装置、音響エコーキャンセル方法及び通話装置
JP2009284465A (ja) エコーキャンセラ装置
KR100272131B1 (ko) 계층적 구조의 적응반향 제거장치
KR20040083109A (ko) 간섭신호에 강인한 음향 반향 제거장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120321

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120403

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees