JP4977739B2 - 電気車の電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、直流電気車を駆動制御するための電気車の電力変換装置、特に回生率の向上を図ることができる電気車の電力変換装置に関するものである。
直流電気車用地上変電所の殆どは、電力を系統側に回生できない。そのため、同一き電線内にある力行車などの消費電力が小さいときに回生車から大きな回生電力を出力すると、架線の電圧が上昇し、架線に接続された機器の許容電圧を越えてしまう。この対策として、現状の回生車では回生ブレーキ力を絞り、架線の電圧の上昇を抑制する架線電圧リミッタ制御が適用されている。具体的には、直流入力側に直流リアクトルとコンデンサからなるフィルタ回路を備えた駆動制御装置により直流電気車を駆動制御するに当たり、制御安定性を向上させるために、架線電圧と直流リアクトルに流れる電流とから回生可能な回生電力を演算し、その演算値を電動機の回転速度で除して求めたトルクに、コンデンサ電圧の目標値と実際値との差を調節器に入力して演算した補正量を加算して電動機のトルクの制限値を求め、その制限値を用いて電動機のトルクを制限し、回生電力を制限して直流架線電圧の上昇を抑制する方法が提案されている。そのため、回生負荷抵抗が大きくなっても安定に回生ブレーキを動作させることができ、回生ブレーキが有効活用できるので、省エネルギー化を図ることができるというものである(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−23506号公報(段落番号0022、0023及び図1)
しかし、上記のような方法においては、安定に制御できる特徴があるが回生率を十分に向上できないという問題点があった。すなわち、駆動制御装置は電動機の発生するトルクを制御して電動機のブレーキ(回生)トルクを制御していることになるが、回生率は直流電源側の架線電圧、架線電流により評価されるものである。つまり、電力変換器が理想的であり損失が発生しないものであったら、電動機のブレーキトルクと回生される電力は一致し回生率は100%となるはずである。しかし、実際には電力変換器には損失が発生するため、電動機のブレーキトルクは、電力変換器による損失に相当する分小さくなって直流電源側に回生されることになる。そのため、少なくとも電力変換器の損失分だけ直流電源側に回生できず、回生率を向上させることができないという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、回生率の向上を図ることができる電気車の電力変換装置を得ることを目的とする。
この発明に係る電気車の電力変換装置においては、
電力変換部とトルク指令部と制御部とを有し、電気車を駆動する交流回転機を制御する電気車の電力変換装置であって、
電力変換部は、直流を可変電圧可変周波数の交流にあるいは可変電圧可変周波数の交流を直流に変換するものであって、直流側が直流電源に集電装置及び直流リアクトルを介して接続されたコンデンサに並列に接続されるとともに交流側が交流回転機に接続されるものであり、
トルク指令部は、電力演算手段とトルク演算手段と補正手段とを有し、
電力演算手段は、電気車の走行エネルギーを交流回転機の電力として集電装置を介して直流電源側に回生するときに集電装置の電圧として得られる直流電源の電圧と直流リアクトルに流れる電流と交流回転機の制御情報とに基づいて電力変換部の損失を考慮した回生可能な回生可能電力を演算するものであり、
トルク演算手段は、回生可能電力と交流回転機の速度とに基づいて交流回転機の回生可能電力に対応した回生トルクを演算するものであり、
補正手段は、コンデンサの電圧とコンデンサの電圧の目標値との差に基づいて求めた補正値を回生トルクに加算して交流回転機のトルク指令値を求めるものであり、
制御部は、トルク指令値に基づいて電力変換器をパルス幅変調制御することにより回生時の交流回転機のトルクを制御するものである。
そして、電力変換部とトルク指令部と制御部とを有し、電気車を駆動する交流回転機を制御する電気車の電力変換装置であって、
電力変換部は、直流を可変電圧可変周波数の交流にあるいは可変電圧可変周波数の交流を直流に変換するものであって、直流側が直流電源に集電装置及び直流リアクトルを介して接続されたコンデンサに並列に接続されるとともに交流側が交流回転機に接続されるものであり、
トルク指令部は、電力演算手段とトルク演算手段と別の補正手段とを有し、
電力演算手段は、電気車の走行エネルギーを交流回転機の電力として集電装置を介して直流電源側に回生するときに集電装置の電圧として得られる直流電源の電圧と直流リアクトルに流れる電流と交流回転機の制御情報とに基づいて電力変換部の損失を考慮した回生可能な回生可能電力を演算するものであり、
トルク演算手段は、回生可能電力と交流回転機の速度とに基づいて交流回転機の回生可能電力に対応した回生トルクを演算するものであり、
別の補正手段は、直流電源の電圧と直流電源の電圧の目標値との差に基づいて求めた別の補正値を回生トルクに加算して交流回転機の別のトルク指令値を求めるものであり、
制御部は、別のトルク指令値に基づいて電力変換器をパルス幅変調制御することにより回生時の交流回転機のトルクを制御するものである。
この発明に係る電気車の電力変換装置においては、
電力変換部とトルク指令部と制御部とを有し、電気車を駆動する交流回転機を制御する電気車の電力変換装置であって、
電力変換部は、直流を可変電圧可変周波数の交流にあるいは可変電圧可変周波数の交流を直流に変換するものであって、直流側が直流電源に集電装置及び直流リアクトルを介して接続されたコンデンサに並列に接続されるとともに交流側が交流回転機に接続されるものであり、
トルク指令部は、電力演算手段とトルク演算手段と補正手段とを有し、
電力演算手段は、電気車の走行エネルギーを交流回転機の電力として集電装置を介して直流電源側に回生するときに集電装置の電圧として得られる直流電源の電圧と直流リアクトルに流れる電流と交流回転機の制御情報とに基づいて電力変換部の損失を考慮した回生可能な回生可能電力を演算するものであり、
トルク演算手段は、回生可能電力と交流回転機の速度とに基づいて交流回転機の回生可能電力に対応した回生トルクを演算するものであり、
補正手段は、コンデンサの電圧とコンデンサの電圧の目標値との差に基づいて求めた補正値を回生トルクに加算して交流回転機のトルク指令値を求めるものであり、
制御部は、トルク指令値に基づいて電力変換器をパルス幅変調制御することにより回生時の交流回転機のトルクを制御するものであるので、
電力変換部の損失を考慮して交流回転機のトルクを制御することにより回生率の向上を図ることができる。
そして、電力変換部とトルク指令部と制御部とを有し、電気車を駆動する交流回転機を制御する電気車の電力変換装置であって、
電力変換部は、直流を可変電圧可変周波数の交流にあるいは可変電圧可変周波数の交流を直流に変換するものであって、直流側が直流電源に集電装置及び直流リアクトルを介して接続されたコンデンサに並列に接続されるとともに交流側が交流回転機に接続されるものであり、
トルク指令部は、電力演算手段とトルク演算手段と別の補正手段とを有し、
電力演算手段は、電気車の走行エネルギーを交流回転機の電力として集電装置を介して直流電源側に回生するときに集電装置の電圧として得られる直流電源の電圧と直流リアクトルに流れる電流と交流回転機の制御情報とに基づいて電力変換部の損失を考慮した回生可能な回生可能電力を演算するものであり、
トルク演算手段は、回生可能電力と交流回転機の速度とに基づいて交流回転機の回生可能電力に対応した回生トルクを演算するものであり、
別の補正手段は、直流電源の電圧と直流電源の電圧の目標値との差に基づいて求めた別の補正値を回生トルクに加算して交流回転機の別のトルク指令値を求めるものであり、
制御部は、別のトルク指令値に基づいて電力変換器をパルス幅変調制御することにより回生時の交流回転機のトルクを制御するものであるので、
電力変換部の損失を考慮して交流回転機のトルクを制御することにより回生率の向上を図ることができる。
この発明の実施の形態1である電気車の電力変換装置の構成を示す構成図である。 図1の架線電圧リミッタ制御部の構成を示す構成図である。 図2の比例ゲイン設定テーブル部に記憶された直流リアクトルに流れる電流と調節器の応答性を決めるゲインKとの関係を定めた特性図である。 図2の損失補正設定テーブル部に記憶された角速度ωと損失考慮ゲインαとの関係を示す特性図である。 図2の架線電圧リミッタ制御部の動作を説明するための説明図である。 図1の電気車の電力変換装置の動作のシミュレーション結果を示す説明図である。 本発明の実施の形態2である電気車の電力変換装置の構成を示す構成図である。 図7の架線電圧リミッタ制御部の構成を示す構成図である。 図8の第1の損失補正設定テーブル部に記憶されたキャリア周波数と第1の損失補正ゲインとの関係を示す特性図である。 図8の第2の損失補正設定テーブル部に記憶された電流と第2の損失補正ゲインとの関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態3である電気車の電力変換装置の構成を示す構成図である。 図11の架線電圧リミッタ制御部の構成を示す構成図である。
実施の形態1.
図1〜図6は、この発明を実施するための実施の形態1を示すものであり、図1は電気車の電力変換装置の構成を示す構成図、図2は図1の架線電圧リミッタ制御部の構成を示す構成図である。図3は比例ゲイン設定テーブル部に記憶された直流リアクトルに流れる電流と調節器の応答性を決めるゲインKとの関係を定めた特性図、図4は損失補正設定テーブル部に記憶された角速度ωと損失考慮ゲインαとの関係を示す特性図である。図5は図2の架線電圧リミッタ制御部の動作を説明するための説明図、図6は図1の電気車の電力変換装置の動作のシミュレーション結果を示す説明図である。図1において、電気車は、直流電源を供給する架線100と摺動する集電装置としてのパンタグラフ6と、帰線側の車輪5と、パンタグラフ6に接続される直列リアクトル4と、直流側が直列リアクトル4と車輪5とに接続され交流側が交流回転機としての誘導機1に接続された電力変換装置2と、電力変換装置2の直流側に並列に接続されたコンデンサ3とを有している。なお、電気車の車輪5は、レールを介して地面に接続されているので、アースの役割を担っている。
コンデンサ3の電圧Efcを検出する電圧検出器7と、直流電源の電圧としてのパンダグラフ6の電圧Esを検出する架線電圧検出器8と、直流リアクトル4に流れる電流Isを検出する電流検出器9と、速度情報である誘導機1の角速度ωを検出もしくは演算する速度検出器10を有する。また、トルク指令部としての架線電圧リミッタ制御部11(詳細構成は後述)、制御部としての電圧制御部12及びPWM(パルス幅変調)制御部13を有する。詳細は後述するが、架線電圧リミッタ制御部11は、パンダグラフ6の電圧Esと、直流リアクトル4に流れる電流Isと、誘導機1の角速度ωに基づいて、誘導機1の回生可能なトルク指令値Tcを求める。電圧制御部12は、架線電圧リミッタ制御部で演算されたトルク指令値Tcに基づいて電力変換器2を制御するための電圧指令値を演算する。PWM制御部13は、電圧制御部12が演算した電圧指令値に基づいて電力変換器2を動作させる。
ここで、図2により、架線電圧リミッタ制御部11の詳細構成を説明する。図2において、架線電圧リミッタ制御部11は、調節器14、電力演算手段としての電力量演算部15、トルク演算手段としての除算器16、加算器17、リミッタ器18、切替器19、一次遅れ演算部20、減算器21、比較器22を有する。調節器14は、比較器27、切替器31、掛算器28、比例ゲイン設定テーブル部30、リミッタ器29を有する。比例ゲイン設定テーブル部30は、図3に示すように、電流Isを横軸にして調節器14の応答性を決めるゲインKを設定するものであり、電流Isが大きくなるに従ってゲインKが小さくなり、所定の値I0でK=0になるように設定されており、電流Isに対してゲインKがテーブル形式で記憶されている。これは、電流Isが大きい区域では、後述の電力量演算部15によって演算されたトルク指令値Ta1による制御が主となるためである。なお、調節器14と減算器21と加算器17とがこの発明における補正手段である。
電力量演算部15は、損失補正設定テーブル部23と掛算器24と掛算器25とを有する。損失補正設定テーブル部23は、図4に示すように、誘導機1の角速度ωを横軸にして電力変換器2の効率95〜97%を考慮してその損失分を上乗せできるように、電力変換器2の損失分を考慮した損失考慮ゲインα(約1.01〜1.10)を定めたものであり、角速度ωに対応させて損失考慮ゲインαがテーブル形式で記憶されている。なお、特にPWM制御部13が非同期キャリア周波数で変調を行っているときは、スイッチング損失などが大きくなるので、損失考慮ゲインαを大きく設定するようにしている。
次に、架線電圧リミッタ制御部11の動作について説明する。図2において、電力量演算部15は、掛算器24で架線電圧検出器8により検出されたパンダグラフ6の電圧Esと電流検出器9により検出された直流リアクトルに流れる電流Isを掛け合わせて、電力変換器2の損失を考慮していない回生電力Poを算出する。掛算器25では、電動機1の角速度ωに対応した損失考慮ゲインαを損失補正設定テーブル部23によって求め、当該損失考慮ゲインαと上記回生電力Poとを掛算器25にて掛け合わせて回生可能な回生電力Pxを求める。除算器16は、演算した回生電力Pxを誘導機1の角速度ωで除して誘導機1の回生可能な回生電力Pxに対応するトルクTa1を演算する。すなわち、除算器16によって、回生電力Pxを誘導機1の速度情報である角速度ωで割り算を行い、次の(1)式で示されるトルク指令値Ta1を演算する。なお、pは誘導機1の極対数である。
Figure 0004977739
架線電圧リミッタ制御部11の減算器21は、コンデンサ3の電圧Efcからコンデンサ3の電圧の目標値Efc*を減算して減算値δを算出する。これは、ブレーキ時に回生負荷が無いかもしくは少ないときにコンデンサ3の電圧Efcが上昇して、目標値Efc*より大きくなったときに、トルク指令値を絞り込むようにするためである。減算器21から減算値δを架線電圧リミッタ制御部11の調節器14に入力する。ここで、調節器14は、比較器27の出力信号S1により制御開始動作が決められるようになっている。比較器27は、コンデンサ3の電圧Efcと、コンデンサ3の電圧の目標値Efc*に10Vを加えた基準値Efcs(=Efc*+10V)とを比較し、コンデンサ3の電圧EfcがEfcsを越えると、出力信号S1のレベルを1にする。コンデンサ3の電圧EfcがEfcs以下の場合は、出力信号S1のレベルは0である。
コンデンサ3の電圧Efcが基準値Efcsを越え、比較器27の出力信号S1のレベルが1になると切替器31はその図示しない励磁コイルが励磁されて開閉接点が動作して、C接点とA接点とが接続されている状態からC接点とB接点とが接続される状態になり、切替器31の出力として減算値δが出力される。なお、コンデンサ3の電圧Efcが基準値Efcsより低いときは、切替器31はC接点とA接点とが接続されている状態であり、切替器31の出力は0である。
掛算器28は、比例ゲイン設定テーブル部30の出力と切替器31の出力を掛け合わせる。ここで、比例ゲイン設定テーブル部30は、電流Isと調節器14の応答性を決めるゲインKとの関係をテーブル形式で記憶しており、図4に示す如く電流Isが小さければゲインKは大きく、電流Isが大きくなるとゲインKは小さくなるように設定されている。従って、電流Isが大きい区域では、電力量演算部15によって演算されたトルク指令値Ta1による制御が主となる。観点を変えれば、調節器14は、主として電流Isが小さい区域において動作するようにされており、コンデンサ3の電圧Efcが急激に上昇したときにその上昇を抑制するように動作する。コンデンサ3の電圧Efcが急激に上昇するのは、回生負荷が小さいときであり電流Isが流れない状態であるため、かかる現象に基づいて電流Isが小さいときにゲインを大きくするようにしている。このように、回生負荷によってコンデンサ3の電圧Efcの上昇応答が異なるが、調節器14の応答を電流Isに応じて設定することができるので、制御系が安定することに加えて電流Isに応じたすなわち回生負荷に応じた制御応答特性を設定でき、より回生率を上げることができる。
掛算器28の出力をリミッタ器29で上限値と下限値とを定めて制限し、調節器14の出力信号としてトルク指令値Ta2を出力する。リミッタ器29は、調節器14の動作範囲を決めるものであり、例えば電力変換器2の過電圧設定値が目標電圧Efcより50V大きい場合、コンデンサ3の電圧Efcとコンデンサ3の電圧目標値Efc*との差である減算値δが50V以上になることは無く、この50Vと比例ゲイン設定テーブル部30の出力値Kとを掛けた値以上になることが無いので、その値±250V(50V×K(例えばK=5とする))をリミッタ器29に設定する。
調節器14の出力信号Ta2と除算器16の出力信号Ta1を加算器17で加算する。加算器17で加算した加算値Tat(=Ta1+Ta2)をリミッタ器18によって上限値と下限値とを定めて、この範囲を逸脱しないように制限する。この上限値と下限値は、誘導機1の出力できる最大トルクに等しくなるように設定している。この制限は、加算値Tatが、誘導機1の出力できる最大トルク以上になり、誘導機1を想定以上のトルク指令値で制御することを防止するために設けられたものである。具体的には、リミッタ器18は、誘導機1の出力できる最大トルク指令値が1800Nmであったら、±1800Nmで制限するようにしている。
比較器22と切替器19とは、架線電圧リミッタ制御部11の動作開始を決めているものである。すなわち、比較器22は、コンデンサ3の電圧Efcが目標値Efc*以上になると出力信号S2のレベルを1にし、その出力信号S2が切替器19に入力されると切替器19はその図示しない励磁コイルが励磁されて開閉接点が動作して、C接点とB接点とが接続されている状態からC接点とA接点とが接続される状態になり、切替器19からリミッタ器18の出力である補正値Tbが出力トルクTc1として出力されるようになる。なお、コンデンサ3の電圧Efcが目標値Efc*以下の場合は、切替器19はC接点とB接点とが接続されている状態であり、切替器19の出力は、通常のブレーキ(回生)トルク指令値Ptrとなる。
すなわち、この実施の形態は、通常のブレーキ(回生)トルク指令値を制限するものではなく、コンデンサ3の電圧Efcに応じて切替器19で通常ブレーキ(回生)トルク指令値Ptrと補正値Tbとを切り替えるものである。このように、コンデンサの電圧Efcによって補正値Tbと通常ブレーキトルク指令値Ptrとを切り替えることにより、コンデンサの電圧Efcが下がったときに、より大きなブレーキ(回生)トルク指令値を選択することができるので、回生率の向上を図ることができる。また、コンデンサの電圧Efcが目標値Efc*以上になったときは補正値Tbを採用することにより電動機1に過大なブレーキ(回生)トルク指令値を与えるおそれがないようにしている。
ここで、コンデンサの電圧Efcによって補正値Tbと通常ブレーキトルク指令値Ptrとを切り替えると、コンデンサの電圧Efcがコンデンサ3の電圧Efcの目標値Efc*付近で変動するとき補正値Tbと通常ブレーキトルク指令値Ptrとをチャタリングしながら切り替えることになる。このトルク指令値の切り替えのチャタリングを防止するために、一次遅れ演算部20を設けて次の(2)式で演算した出力信号Tcを出力する。なお、(2)式中、sはラプラス演算子、Tは一次遅れ演算部20の時定数、Tc1は切替器19の出力信号である。
Figure 0004977739
ところで、架線電圧リミッタ制御部11をマイコンなどで実現することになるが、(2)式の一次遅れ演算部20の時定数Tは、そのマイコンの演算時間の5倍以上の値を設定すればよい。例えば、架線電圧リミッタ制御部11を実現するマイコンの演算時間が1msであれば、時定数Tを5ms程度に設定すれば、十分チャタリングを防止することができる。なお、時定数Tを長くすると通常ブレーキ(回生)トルク指令値Ptrの値付近が長くなる可能性があり、架線電圧リミッタ制御部11の動作が遅くなり、コンデンサ3の電圧Efc及びパンダグラフ6の電圧Esの上昇を充分に抑制できないおそれがあるため、あまり長くしないで適切な所定の値に設定する。誘導機1の回生トルクの動作応答は、誘導機1の2次時定数Lr/Rr(Lrは誘導機1の2次インダクタンス、Rrは誘導機1の2次抵抗)で概ね決まるので、その値の10分の1以下に設定していれば、架線電圧リミッタ制御部11の動作は十分であると言える。電車用の誘導機1の定格容量が180kWクラスである場合2次時定数Lr/Rrは、250msであるので、その10分の1である25msあるいはこれより若干短い時間に設定する。
一次遅れ演算部20の出力信号Tcは、架線電圧リミッタ制御部11の出力信号として電圧制御部12(図1)に入力される。電圧制御部12では、トルク指令値Tcに基づいて、電力変換器2を制御する電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*が演算される。例えば、q軸電流指令値Iq*は、トルク指令値Tcに基づいて次の(3)式によって演算される。なお、Mは相互インダクタンスの値、F2Rは誘導機1の特性で決まる2次磁束の所定の値である。
Figure 0004977739
また、d軸電流指令値Id*は、以下の(4)式により演算される。
Figure 0004977739
すべり角周波数指令値ωs*は、q軸電流指令値Iq*とd軸電流指令値Id*より以下の(5)式によって演算される。
Figure 0004977739
電力変換装置2は、すべり角周波数指令値ωs*と電動機の角速度(各周波数)ωに基づいて、出力する電圧指令値の周波数に相当するインバータ角周波数ωinvを演算する。すなわち、インバータ角周波数ωinvは、(6)式で演算する。
Figure 0004977739
インバータ角周波数ωinv、q軸電流指令値Iq*とd軸電流指令値Id*から、回転二軸上のd軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*を演算することができる。すなわち、d軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*は、(7)式で演算することができる。
Figure 0004977739
また、公知の通り、三相電圧あるいは三相電流を回転直交二軸へ座標変換をするときに、制御座標軸が必要となるが、任意のインバータ角周波数ωinvに基づいて回転二軸座標である制御座標軸の位相をθに定める。この位相θは、インバータ角周波数ωinvを積分することにより(8)式で得られる。
Figure 0004977739
電圧制御部12は、(6)、(7)式より得られたd軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*、位相θを用いて、三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を演算するのであるが、三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*の電圧位相θvは、位相θより若干進んでいるので、まず電圧位相θvを以下の(9)式から算出する。
Figure 0004977739
(9)式で得られた電圧位相θvとd軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*から三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を(10)式で算出する。
Figure 0004977739
電圧制御部12で演算された電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*は、PWM制御部13で電力変換器2を構成する図示しないスイッチング素子をスイッチングするためPWM信号に変換され、電力変換器2を制御する。
次に、図5によって架線電圧リミッタ制御部11の動作の補足説明をする。図5(a)において、電力変換器2は時刻t1においてONとなり、動作を開始する。同時にトルク指令値Tcが変化する。この場合のトルク指令値Tcは、通常トルク指令値Ptrである。架線100側に回生負荷が存在しない場合、コンデンサ3の電圧Efc及びパンタグラフ6の電圧Esが上昇して(図5(c))、時刻t2においてコンデンサ3の電圧Efcが目標値Efc*を越えると(図5(b))、架線電圧リミッタ11が動作し、トルク指令値Ta2(図5(e))及びトルク指令値Ta1(図5(f))が演算され、その2つの値を加算した加算値Tatがリミッタ器18にて所定の上限値と下限値とで制限された範囲を逸脱しないように制限を受けながら補正値Tbとして切替器19に出力され、この補正値Tbが、図5(h)における時刻t2からt3の間、架線電圧リミッタ制御部11のトルク指令値Tcとして電圧制御部12(図1)に出力され、WPM制御部13、電力変換器2を介して電動機1の回生トルクを制御することにより、回生電力を抑制し、コンデンサ3の電圧Efcの上昇を抑制し、コンデンサ3の電圧Efcが目標電圧値Efc*を過度に越えないようにする。
次に、図6により電気車のブレーキ時の電力変換器2の動作のシミュレーション結果を説明する。電動機1の定数としては、電気車用の電動機の一般的な値を用いた。シミュレーションは、電動機速度60Hzから電動機1による回生制動を行ったもので、図6の横軸のt=0s時に電力変換器2を起動する。このときのコンデンサの電圧Efcを図6(a)は示す。0.5s後にコンデンサ3の電圧Efcが目標値Efc*(1750Vに設定されている)を越え、架線電圧リミッタ制御部11が動作してコンデンサ3の電圧Efcを目標値の1750Vになるように電動機1の回生トルクの制御を行う。
図6(b)は、トルク指令値Tcを示し0〜0.5sまでは通常のトルク指令値Ptrがトルク指令値Tcとして出力され、その後コンデンサ3の電圧Efcが目標電圧値Efc*より大きくなったので、主に補正値Tbがトルク指令値Tcとして出力される。図6(b)において、時間1sから3.5sまでの間、トルク指令値Tcがかなり大きく変動しているが、これは架線100側の全体の回生負荷の値が変化しているので、その変化に合わせてコンデンサの電圧Efcを1750Vの一定に保持しつつトルク指令値Tcを最適な値に制御を行っているためである。
図6(c)において、直流リアクトル4を流れる電流Isを実線で、架線100側全体の回生負荷の電流Iaを点線波形で示した。図6(d)は、電動機の速度を示している。単位がHzであるので、電動機の角速度ωを2πで割った値を示している。図6(e)は、トルク指令値Ta1とトルク指令値Ta2とを示している。図6(e)より、コンデンサ3の電圧Efcが上昇しているときは、主にトルク指令値Ta2がトルク指令値Tcとして架線電圧リミッタ制御部11から電圧制御部12へ出力され、コンデンサ3の電圧Efcが概ね一定になると主にトルク指令値Ta1がトルク指令値Tcとして架線電圧リミッタ制御部11から電圧制御部12へ出力され、電力変換器2の制御が行なわれていることが分かる。以上のように、本実施の形態における電気車の電力変換装置が良好に動作することがシミュレーションにより確認できた。
このような構成によれば、電力変換器2の損失を考慮して電動機1のブレーキ(回生)トルクを制御することによりさらに回生率を向上できるので、一層省エネルギー化を図ることができる。また、直流電源の電圧が高い状態にあるときも制御することができるので、回生失効の発生頻度を低減することができる。
なお、図1では誘導機1の速度情報を得るために速度検出器10を設けたが、速度検出は電力変換器2の電圧情報や電流情報などにより速度情報を演算するものであってもよい。この場合、図1に示すような速度検出器10が不要となるので、さらに低コスト化が実現できる。
実施の形態2.
図7〜図10は、実施の形態2を示すものであり、図7は電気車の電力変換装置の構成を示す構成図、図8は図7の架線電圧リミッタ制御部の構成を示す構成図である。図9は図8の第1の損失補正設定テーブル部に記憶されたキャリア周波数と第1の損失補正ゲインとの関係を示す特性図、図10は図8の第2の損失補正設定テーブル部に記憶された電流Isと第2の損失補正ゲインとの関係を示す特性図である。本実施の形態は、図7において、架線電圧リミッタ制御部32とPWM制御部33が実施の形態1におけるものと異なる。すなわち、架線電圧リミッタ制御部32はPWM制御部33からのキャリア周波数fcを入力とし、キャリア周波数fcと直流リアクトル4を流れる電流Isとに基づき、電力変換器2の損失を考慮するようにしている点が異なる。その他の構成については、図1及び図2に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
図8に示す架線電圧リミッタ制御部32は、電力演算手段としての電力量演算部34を有する。電力量演算部34が、実施の形態1である電力量演算部15(図2)と異なる点は、キャリア周波数fcと電流Isとに基づいて電力変換器2の損失を考慮することである。第1の損失補正設定テーブル部36は、図9に示すように、キャリア周波数fcを横軸にしてキャリア周波数fcに応じて第1の損失補正ゲインβを設定し、キャリア周波数fcと第1の損失補償ゲインβとの関係をテーブル形式で記憶している。特に、キャリア周波数が大きくなると電力変換器2の損失は大きくなるので、そのような特徴を第1の損失補正ゲインβの値に織り込む。
第2の損失補正設定テーブル部37は、図10に示すように直流リアクトル4を流れる電流Isを横軸にして電流Isに応じて第2の損失補正ゲインγを設定し、電流Isと第2の損失補償ゲインγとの関係をテーブル形式で記憶している。特に、電流Isが大きくなると電力変換器2を構成する図示しないスイッチング素子のON電圧が大きくなる特性があり、電流Isが大きくなると電力変換器2の損失は大きくなるので、そのような特徴を考慮して設定する。
掛算器35は、第1の損失補正設定テーブル部36の出力である第1の損失補償ゲインβと第2の損失補正設定テーブル部37の出力である第2の損失補償ゲインγとを掛け合わせ、得られた積を掛算器25へ出力する。その他の構成については、図2に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
以上のように構成することにより、電力変換器2の損失をキャリア周波数fcと電流Isに基づいて補正することができるので、より損失分を正確に考慮することができ、さらに回生率の向上を図ることができる。
本実施の形態では、キャリア周波数fcと電流Isとの組合せで電力変換器2の損失を考慮したが、実施の形態1で説明した電動機速度(例えば、角速度ω)とキャリア周波数fcとを組み合わせてもよい。また、これら電動機速度、キャリア周波数fc、電流Isを単独で用いてもよい。さらに、電動機速度と電流Isとを組合せて損失補償ゲインを設定するようにしてもよい。また、電動機速度とキャリア周波数fcと電流Isの3つを組み合わせることにより、より電力変換器2の損失をきめ細かく考慮することが可能である。
このような構成によれば、電力変換器2の損失を考慮して電動機1のブレーキ(回生)トルクを制御することによりさらに回生率を向上できるので、より省エネルギー化を図ることができる。また、直流電源の電圧が高い状態できも制御することができるので、回生失効の頻度を低減することができる。
実施の形態3.
図11、図12は、実施の形態3を示すものであり、図11は電気車の電力変換装置の構成を示す構成図、図12は図11の架線電圧リミッタ制御部の構成を示す構成図である。図11において、トルク指令部としての架線電圧リミッタ制御部38は、実施の形態1における架線電圧リミッタ制御部11と異なり、パンダグラフ6の電圧Es、電動機速度ω、電流Isのみを入力として、コンデンサ3の電圧Efcでなく架線100(パンダグラフ6)の電圧Esを制御する点が異なる。すなわち、減算器41にてパンダグラフ6の電圧Esと基準電圧Es*との差δが演算され、切替器31へ出力される。その他の構成については、図1及び図2に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。なお、調節器14と減算器41と加算器17とがこの発明における別の補正手段である。
図8に示す架線電圧リミッタ制御部38の構成要素は、実施の形態1と同様のものであり、実施の形態1と異なる点は、実施の形態1の図2の架線電圧リミッタ制御部11においてコンデンサ3の電圧Efcが入力されていた部分に、図12における架線電圧リミッタ制御部38においてはパンダグラフ6の電圧ESが入力されるようになっていることである。すなわち、本実施の形態は、パンダグラフ6(架線100)の電圧Esを制御するようにしている。
実施の形態1では、コンデンサ3の電圧Efcを制御していたが、回生率を向上したいという目的では、パンダグラフ6を介して架線100に電力を返すので、パンダグラフ6の電圧Esができるだけ高くなるように制御するのが、最も回生率が上がることになる。具体的に言えば、コンデンサ3の電圧Efcを制御していると、直流リアクトル4による電圧降下分だけ、パンダグラフ6の電圧Esは下がることになる。しかし、本実施の形態では、パンダグラフ6の電圧Esを制御することにより、直流リアクトル4の電圧降下分を考慮して制御することができるので、パンダグラフ6の電圧Esを最大限に高くして、回生率の向上を図ることができる。
以上のように構成にすることにより、コンデンサ3の電圧Efcを検出する電圧検出器10(図1)が不要になることに加えて、直流リアクトル4の電圧降下も考慮してパンタグラフ6に回生する回生電力を決めることができるので、さらに回生率の向上を図ることができる。また、電力変換器2の損失を考慮して電動機1のブレーキ(回生)トルクを制御することにより、さらに回生率を向上できるので、一層省エネルギー化を図ることができる。また、パンタグラフ6の電圧が高い状態においても制御することができるので、回生失効の頻度を低減させることができる。
なお、電力量演算部15の代わりに図8に示した電力量演算部34を用いてもよい。この場合、実施の形態2と同様に電力変換器2の損失をキャリア周波数fcと電流Isに基づいて補正することができるので、より損失分を正確に考慮することができ、さらに回生率の向上を図ることができる。
なお、以上の実施の形態においては、集電装置として架線と摺動するパンタグラフを示したが、地下鉄道における第3レールと摺動する集電シュー等であってもよい。また、交流回転機を誘導機としたが、同期機であっても同様の効果を奏する。
1 誘導機、2 電力変換器、3 コンデンサ、4 直流リアクトル、
5 車輪(アース)、6 パンタグラフ、7 電圧検出器、8 架線電圧検出器、
9 電流検出器、10 速度検出器、11 架線電圧リミッタ制御部、
12 電圧制御部、13 PWM制御部、14 調節器、15 電力量演算部、
16 除算器、17 加算器、18 リミッタ器、19 切替器、21 減算器、
22 比較器、23 損失補正設定テーブル部、24 掛算器、25 掛算器、
26 加算器、27 比較器、28 掛算器、29 リミッタ器、
30 比例ゲイン設定テーブル部、31 切替器、32 架線電圧リミッタ制御部、
33 PWM制御部、34 電力量演算部、35 掛算器、
36 第1の損失補正設定テーブル部、37 第2の損失補正設定テーブル部、
38 架線電圧リミッタ制御部、41 減算器。

Claims (4)

  1. 電力変換部とトルク指令部と制御部とを有し、電気車を駆動する交流回転機を制御する電気車の電力変換装置であって、
    上記電力変換部は、直流を可変電圧可変周波数の交流にあるいは可変電圧可変周波数の交流を直流に変換するものであって、上記直流側が直流電源に集電装置及び直流リアクトルを介して接続されたコンデンサに並列に接続されるとともに上記交流側が上記交流回転機に接続されるものであり、
    上記トルク指令部は、電力演算手段とトルク演算手段と補正手段とを有し、
    上記電力演算手段は、上記電気車の走行エネルギーを上記交流回転機の電力として上記集電装置を介して上記直流電源側に回収するときに上記集電装置の電圧として得られる上記直流電源の電圧と上記直流リアクトルに流れる電流と上記交流回転機の制御情報とに基づいて上記電力変換部の損失を考慮した回生可能な回生可能電力を演算するものであり、
    上記トルク演算手段は、上記回生可能電力と上記交流回転機の速度とに基づいて上記交流回転機の上記回生可能電力に対応した回生トルクを演算するものであり、
    上記補正手段は、上記コンデンサの電圧と上記コンデンサの電圧の目標値との差に基づいて求めた補正値を上記回生トルクに加算して上記交流回転機のトルク指令値を求めるものであり、
    上記制御部は、上記トルク指令値に基づいて上記電力変換器をパルス幅変調制御することにより上記回生時の上記交流回転機のトルクを制御するものである
    電気車の電力変換装置。
  2. 電力変換部とトルク指令部と制御部とを有し、電気車を駆動する交流回転機を制御する電気車の電力変換装置であって、
    上記電力変換部は、直流を可変電圧可変周波数の交流にあるいは可変電圧可変周波数の交流を直流に変換するものであって、上記直流側が直流電源に集電装置及び直流リアクトルを介して接続されたコンデンサに並列に接続されるとともに上記交流側が上記交流回転機に接続されるものであり、
    上記トルク指令部は、電力演算手段とトルク演算手段と別の補正手段とを有し、
    上記電力演算手段は、上記電気車の走行エネルギーを上記交流回転機の電力として上記集電装置を介して上記直流電源側に回収するときに上記集電装置の電圧として得られる上記直流電源の電圧と上記直流リアクトルに流れる電流と上記交流回転機の制御情報とに基づいて上記電力変換部の損失を考慮した回生可能な回生可能電力を演算するものであり、
    上記トルク演算手段は、上記回生可能電力と上記交流回転機の速度とに基づいて上記交流回転機の上記回生可能電力に対応した回生トルクを演算するものであり、
    上記別の補正手段は、上記直流電源の電圧と上記直流電源の電圧の目標値との差に基づいて求めた別の補正値を上記回生トルクに加算して上記交流回転機の別のトルク指令値を求めるものであり、
    上記制御部は、上記別のトルク指令値に基づいて上記電力変換器をパルス幅変調制御することにより上記回生時の上記交流回転機のトルクを制御するものである
    電気車の電力変換装置。
  3. 上記補正部または上記別の補正部は、上記直流リアクトルに流れる電流に応じて上記補正値または上記別の補正値をさらに補正するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気車の電力変換装置。
  4. 上記電力演算手段に用いられる上記交流回転機の制御情報は、上記交流回転機の速度情報及び上記パルス幅変調におけるキャリア周波数のうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気車の電力変換装置。
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