JP4973918B2 - 自動収穫ロボット用車両 - Google Patents

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Description

本発明は、自動収穫ロボット用車両に関し、より詳しくは、農作業を自動で担うために圃場内の無限軌道を走行するセミクローラ型の自動収穫ロボット用車両に関するものである。
圃場における果実を収穫するには、多大な労働力が必要となるが、高齢化や農業従事者の減少により労働力が不足している。その解消のために圃場での農作業の自動化が必要であり、現在、温度調整や果実の自動収穫など、農作業の自動化の研究が進められている。
しかし、圃場の畝と畝の間は狭くて未舗装であるため、自動収穫ロボット車両が効率よく走行することは困難である。
特にビニールハウス内では、畝と畝の間が非常に狭くて段差も大きく、畝の終端とハウスの内壁との間も狭い。そのため畝を傷つけずにロボット車両を旋回させるための充分なスペースを確保することは困難である。
そこで、狭く段差などのある圃場で効率よく活動するために、種々の車両が提案されている。
例えば、左右一対の走行用前後クローラを備える自走作業車において、少なくとも前又は後の左右一対のクローラを操向作動させるステアリングハンドルを設け、ステアリングハンドルの操向操作によってクローラを左右に方向変換させ、走行方向を変更させる技術が開示されている(下記特許文献1参照)。この技術によれば、クローラの駆動による従来の旋回に比べ、方向転換を容易に行うことができ、走行地面の乱れを少なくし、運転操作性を向上し、走行駆動系の簡略化などを容易に図り得るとしている。
しかしながら、クローラを採用していることによってタイヤと比べて走行安定性を確保できるとしても、タイヤと同様に方向転換するため、従来のタイヤによる旋回と何ら変わるところはない。即ち、内輪差によって切り返しなしでは狭い範囲で旋回することはできない。このような切り返しは、自律型のロボット車両に行わせるには複雑なため、困難であり、切り返しがなくても狭い範囲で旋回できることが望まれる。
特開平5−294246号公報
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、農作業を自動で担うために狭く段差などのある圃場内の無限軌道を快適に走行して効率よく旋回することが可能な自動収穫ロボット用車両を提供するものである。
請求項1に係る発明は、圃場における農作業を自動で担うため、該圃場内を走行する自動収穫ロボット用車両であって、
前車軸に装着されたタイヤ付ホイール型の操向可能な前輪と、
後車軸に設けられて相互に独立に駆動制御可能な左右一対のクローラ走行装置とを備え、
該クローラ走行装置は、少なくとも、駆動力を有する駆動輪と、該駆動輪の回転に従動する従動輪と、該駆動輪及び従動輪に巻回される無端状クローラとからなり、上方の車両本体部に対して略垂直方向の回転軸によって水平方向に回転自在に連結され、前記車両本体部の長手方向に対して直角方向に前記無端状クローラの走行方向を向けることができることを特徴とする自動収穫ロボット用車両に関する。
請求項2に係る発明は、前記回転軸は、左右のクローラ走行装置の連結部であって、該左右のクローラ走行装置によって挟んで形成する略矩形の領域における略中心に、設けられていることを特徴とする請求項1記載の自動収穫ロボット用車両に関する。
請求項3に係る発明は、前記前輪は、前車軸に左右2つ装着されていることを特徴とする請求項1又は2記載の自動収穫ロボット用車両に関する。
請求項1に係る発明によれば、クローラ走行装置を備えていることによって、悪路でも快適に走行することができ、タイヤである前輪とクローラ走行装置を備え、且つ、クローラ走行装置が車両本体に対して略垂直方向の回転軸によって水平方向に回転自在に連結されていることによって、前輪及び後輪がともに車輪である4輪車両のように、前輪の切れ角による旋回の影響を車両後部のクローラ走行装置が受けることなく、非常に小回りな車両旋回が可能である。この構成は、クローラだけのクローラ車両において小角度の旋回と前進を繰り返すような駆動機構より簡易に行うことができ、自律型のロボット用車両として畝を傷つけずに簡単な操作で方向転換することが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、回転軸は、左右のクローラ走行装置の連結部であって、該左右のクローラ走行装置によって挟んで形成する略矩形の領域における略中心に設けられていることによって、安定して旋回することができるとともに、クローラを逆回転して前進する場合でも、順回転して前進する場合と同じバランスで走行することが可能となる。
請求項3に係る発明によれば、前輪は、前車軸に左右2つ装着されていることによって、1つ装着されている場合と比較して車両をより安定させることが可能である。
以下、本発明に係る自動収穫ロボット用車両の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る自動収穫ロボット用車両を備えた自動収穫ロボットの一例を示す概略構成図である。
自動収穫ロボット(10)は、自動収穫ロボット用車両(1)上に、2台のカメラ(4)を備える撮影手段(2)と、画像処理手段(3)と、果柄を切断して果実を摘み取る摘み取り装置(5)と、摘み取った果実を収容するコンテナ(6)とで構成される。
このように構成される自動収穫ロボット(10)は、農作業従事者と同様に、圃場において収穫適期の果実を認識判定して収穫する。具体的には、撮影手段(2)及び画像処理手段(3)による画像認識によって収穫に適した果実を認識し、摘み取り装置(5)によって果実を切取り、切取られた果実をコンテナ(6)に入れ、自動収穫ロボット用車両(1)によって運ぶ。
該自動収穫ロボット(10)においては、果実の認識や摘み取りの技術も必要であるが、果実の摘み取りや荷送りのために、圃場を自由に移動する機構も必要であり、特に狭いビニールハウス内などでも移動できる機構が必要である。通常、ビニールハウス内は、生産効率を上げるため、通路は狭くて畝の間にあるため悪路である。本発明に係る自動収穫ロボット用車両(1)は、このような場所を効率よく移動するための機構を備える。
図2は、本発明に係る自動収穫ロボット用車両の一例の右側面図である。図3は、図2の自動収穫ロボット用車両を左前方から見た斜視図である。図4は、図2の自動収穫ロボット用車両の平面図である。
自動収穫ロボット用車両(1)は、果実の認識や摘み取りを行う技術構成部分やコンテナを搭載する車両本体(12)と、前車軸(13)に装着されたタイヤ付ホイール型の前輪(14)と、後車軸(15)に設けられたクローラ走行装置(16)とで構成されるセミクローラ車両である。
前輪(14)は操行方向を決定し、クローラ走行装置(16)によって駆動されるようになっている。また、クローラ走行装置(16)は、左右一対で左右独立に駆動制御できるようになっている。
クローラ走行装置(16)は、後車軸に取り付けられた駆動輪(17)と、該駆動輪(17)の回転に従動する従動輪(18)と、駆動輪(17)及び従動輪(18)に巻き回されている無端状クローラ(19)とで構成される。該クローラ走行装置(16)は、上方の車両本体(12)に対して垂直方向の回転軸(20)によって水平方向に回転自在に連結されている。
このように構成される自動収穫ロボット用車両(1)が走行する圃場について、ビニールハウスを例に説明する。
図5(a)は自動収穫ロボット用車両が走行するビニールハウス内の一例の様子を示す説明図であり、(b)は畝及び畝間の断面を模式的に示す断面図である。
ビニールハウス内には、幅約120cmの複数の畝(25)が約40cmの畝間(26)で並列に設けられ、各畝(25)の長手方向の終端(27)とビニールハウスの内壁(28)との終端間(29)が約80cmに設定されている。また、畝(25)は、台形状に土が盛られ、その幅方向両端部には、畝間(26)に続く水平方向に約20cmの傾斜面が形成されている。
自動収穫ロボット用車両(1)は、約40cmの畝間(26)の通路と、約80cmの終端間(29)の通路からなる走行可能範囲を走行することになる。この走行可能範囲の路面状況は非常に悪い。
このような走行可能範囲を移動する自動収穫ロボット用車両(1)として必要な要素は、1)段差があっても乗り越えて進めること、2)非常に小回りな車両旋回ができること、3)自律型のロボット用車両として畝(25)を傷つけずに簡単な操作で方向転換できること、を挙げることができる。
これらの要素を充足する移動機構として、本発明に係る自動収穫ロボット用車両(1)では、操舵である前輪(14)には通常のタイヤを使用し、後輪である駆動輪(17)にはクローラ(19)を使用するセミクローラ車両を採用する。また、自動収穫ロボット用車両(1)では、上述のようにクローラ走行装置(16)は、車両本体(12)に対して垂直方向の回転軸(20)によって水平方向に回転自在に連結され、車両本体(12)の長手方向に対して直角方向にクローラ(19)の走行方向を向けることができる。
このクローラ走行装置(16)によって、上記要素1)を充足することができ、該クローラ走行装置(16)を車両本体(12)に対して垂直方向の回転軸(20)によって水平方向に回転自在に連結したことによって、上記要素2)を充足することができる。また、このように水平方向に回転自在に連結したセミクローラ車両であることによって、上記要素3)を充足することができる。上記要素2)及び3)を充足するための具体的な構成による作用機構については後述する。
ここで、上述のようなビニールハウスを移動する自動収穫ロボット用車両(1)の大きさ等の設定値について、その設定値を決定する過程とともに説明する。
不正地走破に有効とされている四輪駆動車両やクローラ車両などにより、既存の旋回方法で畝間(26)を旋回しようとすると旋回できず、車両が畝(25)に接触して畝(25)を破損してしまう可能性が大きい。畝(25)などの障害物がある場合、車両の内輪差は通常と逆に後輪が前輪の外側を通るようにすることが望ましい。
そのような車両として、4輪車両、クローラ車両及びセミクローラ車両について検討する。各車両の本体の大きさは、畝間(26)の幅や、上述の撮影手段(2)、画像処理手段(3)、摘み取り装置(5)及びコンテナ(6)などを搭載することなどを考慮すると、車幅40cm程度、車長60〜90cm程度にする必要がある。
図6は、4輪車両の旋回に要する範囲を検討するための模式図である。図7は、4輪車両の旋回の様子を示す模式図である。
まず、通常の4輪車両(31)が上記ビニールハウス内を走行することを考え、車両の大きさは、車幅40cm、車長70cm、ホイールベース(b)を50cm、タイヤ間隔(a)を30cmとし、ハンドル切れ角を45度と設定して数値検討する。走行の軌跡から内輪差を求めると、内輪差は18.2cmである。これは、図5に示したビニールハウスの走行可能範囲で切り返しなしで旋回すると、図7のように畝(25)に接触し、一度では曲りきれず、接触しないようにするには、数回の切り返しを必要とする。
このような切り返しは、操作が複雑になり、自律型のロボット用車両には不適当である。
図8は、クローラ車両の旋回に要する軌跡を示す模式図である。図9は、内壁付近でのクローラ車両の旋回の様子を示す模式図である。図10は、畝付近でのクローラ車両の旋回の様子を示す模式図である。
次に、クローラ車両(32)の場合、車両の大きさは、上記4輪車両(31)と同じく車幅40cm、車長70cmとした。該クローラ車両(32)は、接地旋回によって360度車両の中心周りに旋回する旋回方式を採用する。該クローラ車両(32)の車両全体が畝(25)から出た後に、上記旋回方式を行うと、図8のように車長(e)が70cmで車幅(f)が40cmであるので、車両の対角線の長さ(g)は約81cmとなり、これを直径とする円の広さが必要である。
従って、図5に示したビニールハウスでは、畝(25)に接触しないようにすると図9のように内壁(28)と接触し、内壁(28)に接触しないようにしても図10のように畝(25)と接触する。この場合でも、小角度の旋回と前進を繰り返せば、畝(25)や内壁(28)に接触しないようにすることは可能である。
しかしながら、旋回と前進の繰り返しは、操作が複雑になり、自律型のロボット用車両には不適切である。
図11は、本発明に係る自動収穫ロボット用車両における設定値を検討するための模式図である。図12は、図11の自動収穫ロボット用車両が旋回する様子を経時的に示す模式図である。
自動収穫ロボット用車両(1)の設定値は、車幅は上記4輪車両(31)及びクローラ車両(32)と同じく40cm、車長は若干長く80cmとし、前輪(14)のタイヤ径(j)を17cm、タイヤ幅(k)を10cm、ハンドル切れ角を45度と設定する。クローラ(19)の駆動方向の最大長(m)は、安定性を考慮して車長の半分程度で車幅よりやや狭い35cmとする。
また、クローラ走行装置(16)が車両本体(12)に連結されている回転軸(20)は、左右のクローラ走行装置(16)の連結部であって、この左右のクローラ走行装置(16)によって挟んで形成する略矩形の領域における略中心に設けられている。
このような大きさに設定された自動収穫ロボット用車両(1)が、図5に示したビニールハウス内を移動する方法について、図12を参照して具体的に説明する。
まず、S1のように自動収穫ロボット用車両(1)は、前輪(14)及びクローラ(19)の走行方向を車両本体(12)の長手方向と合わせ、畝(25)に沿って前進移動する(ステップ1)。
そして、S2のように前輪(14)部分が畝(25)の終端(27)を越えたところで、前輪(14)を右45度に切り、クローラ走行装置(16)は旋回しないでそのまま駆動して畝(25)と平行に前進移動する(ステップ2)。
この状態で駆動を続けると、クローラ走行装置(16)は車両本体(12)と回転自在に連結されているため、S3のように車両本体(12)の先頭が前輪(14)の操舵方向につられて時計回りに回転し、前輪(14)の操舵方向が畝(25)の幅方向になり、内壁(28)と平行になる(ステップ3)。
次に、前輪(14)の操舵方向を内壁(28)と平行に保ったまま、クローラ走行装置(16)は、終端(27)を越えて畝(25)の外に出るまで駆動を続けると、車両本体(12)がクローラ走行装置(16)の駆動によって時計回りに回転し、車両本体(12)の長手方向が内壁(28)と平行になる(ステップ4)。
上記ステップ4では、クローラ(19)の走行方向は、畝(25)の長手方向と平行なままであるので、クローラ走行装置(16)は左右のクローラ(19)の動きを逆転して90度接地旋回すると、クローラ走行装置(16)は車両本体(12)と回転自在に連結されているので、車両本体(12)は旋回せず、クローラ走行装置(16)のみが旋回して、S5のようにクローラ(19)の走行方向が車両本体(12)の長手方向と一致する(ステップ5)。
なお、ステップ5において、回転軸(20)は、左右のクローラ走行装置(16)の連結部であって、この左右のクローラ走行装置(16)によって挟んで形成する略矩形の領域における略中心に設けられているので、安定して旋回することができるとともに、クローラ(19)を逆回転して前進する場合でも、順回転して前進する場合と同じバランスで走行することが可能となる。
このような旋回方法によれば、前輪及び後輪がともに車輪である4輪車両のように、前輪(14)の切れ角による旋回の影響を車両後部のクローラ走行装置(16)が受けることなく、上記要素2)を充足、即ち、非常に小回りな車両旋回ができる。また、クローラだけのクローラ車両において小角度の旋回と前進を繰り返すような駆動機構より、簡易に行うことができ、上記要素3)を充足、即ち、自律型のロボット用車両として畝を傷つけずに簡単な操作で方向転換できる。
従って、上記旋回方法を採用する自動収穫ロボット用車両(1)は、悪路でも快適に走行して極めて狭い範囲で効率よく旋回移動することが可能となる。
なお、前輪は、正面中央に1つ設けるようにしても、2つ設けた場合と同様の効果を奏することが可能である。前輪は、2つの場合により安定し、1つの場合には小回りが利く車両とすることが可能となる。
また、クローラ走行装置(16)は、車両本体(12)に対して回転軸(20)によって水平方向に左又は右方向へ略90度まで回転可能に連結しておけば、車両本体(12)の長手方向に対して直角方向にクローラ(19)の走行方向を向けることができ、それ以上に旋回することがなく、不要な旋回によって路面を荒らすことを防止することが可能である。このように少なくとも左又は右方向へ略90度だけ回転できれば、左右いずれの方向に旋回しても、クローラ(19)を順回転又は逆回転して車両本体(12)を前進させることができる。
以上、発明に係る自動収穫ロボット用車両(1)について、図5に示したビニールハウス内を走行移動する車両の設定値を一例として説明したが、これに限定されるものではなく、ビニールハウスや圃場の大きさに応じて、また、車両本体(12)に搭載する画像認識部分やコンテナなどの大きさに応じて、適宜設定することができる。
(検証例)
本発明に係る自動収穫ロボット用車両の試作車両、4輪車両及びクローラ車両を用意し、旋回性能、走破能力などを調べるための検証を行った。
試作車両、4輪車両及びクローラ車両は、図6〜図11を参照して説明した各車両を、切れ角や接地旋回角度などはそのままに三分の一のサイズで作製し、図5に示した三分の一に縮小したハウス内の走行可能空間を、平らな板の上に作り、走行させて旋回の様子を検証した。
また、ハウス内の走行路に近い状態を再現した試走プランターを用意し、各車両を走行させ、車両の安定性、走破能力及び走行路における走行による影響を評価した。
各車両は、操作者の目視でリモコンのオンオフ制御によって操作した。
検証結果を表1に示す。
Figure 0004973918
表1に示すように、4輪車両の場合、旋回性能は×で、一度で旋回しようとすると、畝の角に接触してしまうことが判った。接触は、図10に示した個所で起こり、切り返しによって回避することが可能であるが、畝を傷つけないように旋回するのは、リモコンでのオンオフ制御であることも影響し、非常に困難であった。
また、試走プランターにおいては、4輪ともタイヤであるため、タイヤの設置面積が狭くて車両の安定性に欠け(安定性△)、駆動力がタイヤの狭い接地面に集中し、舗装面でない耕地を走破することができず(走破能力×)、路面を削ってしまった(走行による影響×)。
クローラ車両の場合、まず切り返しなしでその場での旋回を試みたが、畝から車体全体を出した場合には、旋回するスペースを確保することができず、片側のクローラだけを駆動しての旋回も試みたが、車両の対角線の長さが畝と畝の幅よりも長いため、数回の切り返しを要した(旋回性能△)。接触した場所は、図11及び図12に示した個所であり、畝を傷つけずに旋回することは、4輪車両と同様に困難であった。
また、試走プランターでは、クローラであるため、安定性及び走破能力については問題なかったが(安定性○、走破能力○)、クローラの旋回を繰り返すことによって路面を荒らしてしまった(走行による影響△)。
本発明に係る自動収穫ロボット用車両の試作車両の場合、表1に示すように、旋回性能は○で、狭い進入路でも切り返しの必要がなく、スムーズに旋回可能であった。また、試走プランターでの走行試験も、駆動輪がクローラのため安定して走行でき(安定性○)、悪路の走行試験でも高い走破能力を持っていることが確認できた(走破能力○)。クローラの旋回は最小限で済み、路面を荒らすこともなかった(走行による影響○)。
本発明は、圃場内の狭い悪路の無限軌道を移動して農作業を自動で行う自動収穫ロボットに対して好適に利用されるものである。
本発明に係る自動収穫ロボット用車両を備えた自動収穫ロボットの一例の概略構成を示す構成図である。 本発明に係る自動収穫ロボット用車両の一例の右側面図である。 図2の自動収穫ロボット用車両を左前方から見た斜視図である。 図2の自動収穫ロボット用車両の平面図である。 (a)は自動収穫ロボット用車両が走行するビニールハウス内の一例の様子を示す説明図であり、(b)は畝及び畝間の断面を模式的に示す断面図である。 4輪車両の旋回に要する範囲を検討するための模式図である。 4輪車両の旋回の様子を示す模式図である。 クローラ車両の旋回に要する軌跡を示す模式図である。 内壁付近でのクローラ車両の旋回の様子を示す模式図である。 畝付近でのクローラ車両の旋回の様子を示す模式図である。 本発明に係る自動収穫ロボット用車両における設定値を検討するための模式図である。 図11の自動収穫ロボット用車両が旋回する様子を経時的に示す模式図である。
符号の説明
1 自動収穫ロボット用車両
12 車両本体
13 前車軸
14 前輪
15 後車軸
16 クローラ走行装置
17 駆動輪
18 従動輪
19 クローラ
20 回転軸

Claims (3)

  1. 圃場における農作業を自動で担うため、該圃場内を走行する自動収穫ロボット用車両であって、
    前車軸に装着されたタイヤ付ホイール型の操向可能な前輪と、
    後車軸に設けられて相互に独立に駆動制御可能な左右一対のクローラ走行装置とを備え、
    該クローラ走行装置は、少なくとも、駆動力を有する駆動輪と、該駆動輪の回転に従動する従動輪と、該駆動輪及び従動輪に巻回される無端状クローラとからなり、上方の車両本体部に対して略垂直方向の回転軸によって水平方向に回転自在に連結され、前記車両本体部の長手方向に対して直角方向に前記無端状クローラの走行方向を向けることができることを特徴とする自動収穫ロボット用車両。
  2. 前記回転軸は、左右のクローラ走行装置の連結部であって、該左右のクローラ走行装置によって挟んで形成する略矩形の領域における略中心に、設けられていることを特徴とする請求項1記載の自動収穫ロボット用車両。
  3. 前記前輪は、前車軸に左右2つ装着されていることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の自動収穫ロボット用車両。
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