JP4972231B2 - 車両想起音発生装置及び車両想起音発生方法 - Google Patents

車両想起音発生装置及び車両想起音発生方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両想起音発生装置、車両想起音発生方法及び車両想起音発生プログラム、並びに、当該車両想起音発生プログラムが記録された記録媒体に関する。
近年、電池を駆動力源とする電気自動車や、電池を駆動力源の一部とするハイブリッド車の普及が進んでいる。こうした車両が、電池を駆動力源として走行する場合には、従来のガソリン車と比べて、車外における駆動音のレベルが飛躍的に低くなる。この結果、歩行者や自転車の運転者が、後方等の視野外から接近する車両の存在に気付けない事態が起こり得る。かかる事態の発生は、交通安全上、深刻な問題である。
このため、車両の走行状況に対応する擬似エンジン音を車外へ出力する技術について、様々な提案がなされている。こうした提案技術の中に、車両の周囲音のレベルを検出し、検出された周囲音レベルに対応した音量及び/又は種類の報知音を車外へ出力する技術がある(特許文献1:以下、「従来例」と呼ぶ)。この従来例の技術では、検出された周囲音レベルが高いほど報知音の出力音量を大きくするようになっている。
特開2002−196765号公報
上述した従来例の技術では、報知音の出力音量は、自車両の周囲音のレベルによって定まる。このため、自車両と同様に報知音を出力する他車両が近くに存在し、かつ、報知音を出力していると、自車両は、他車両が出力した報知音を含めた周囲音のレベルに対応する音量の報知音を出力することになる。一方、他車両は、自車両が出力した報知音を含めた周囲音のレベルに対応する音量の報知音を出力することになる。
こうした自車両と他車両との間における報知音の相互作用により、例えば、自車両と他車両とが互いに接近する走行を行っている場合には、自車両及び他車両が出力する報知音の音量の双方が、共に、増大することになる。この結果、自車両及び他車両からは、本来必要な音量と比べて、過大な音量の報知音が出力される事態が発生することになる。
このため、車両の接近を歩行者等に確実に知らせる機能を確保しつつ、報知音として車外へ出力される車両想起音の音量の不要な増大を防止することができる技術が望まれている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、車両想起音の音量の適正化を図ることができる新たな車両想起音発生装置及び車両想起音発生方法を提供することを目的とする。
本発明は、第1の観点からすると、車両の走行中に、スピーカ部から前記車両の外部へ向けて車両想起音を出力させる車両想起音発生装置であって、車両想起音信号を生成する生成部と;前記車両の周囲音の波形を検出する周囲音検出部と;前記検出された周囲音の波形から、他車両の存在を示す所定波形の成分を抽出する抽出部と;前記検出された周囲音の波形と前記抽出部による抽出結果とに基づいて前記車両の周囲の騒音レベルを推定し、前記推定された騒音レベルに基づいて前記スピーカ部から出力される車両想起音の出力音量を制御する音量制御部と;を備え、前記音量制御部は、前記検出された周囲音の波形から、前記抽出部により抽出された所定波形の成分を差し引いた成分のレベルを算出することにより、前記騒音レベルを推定する、ことを特徴とする車両想起音発生装置である。
本発明は、第2の観点からすると、車両想起音信号を生成する生成部と;車両の周囲音の波形を検出する周囲音検出部と;を備え、前記車両の走行中に、スピーカ部から車両想起音を前記車両の外部へ向けて出力させる車両想起音発生装置において使用される車両想起音発生方法であって、前記検出された周囲音の波形から、他車両の存在を示す所定波形の成分を抽出する抽出工程と;前記検出された周囲音の波形と前記抽出工程における抽出結果とに基づいて前記車両の周囲の騒音レベルを推定した後、前記推定された騒音レベルに基づいて前記スピーカ部から出力される車両想起音の出力音量を制御する音量制御工程と;を備え、前記音量制御工程では、前記検出された周囲音の波形から、前記抽出工程において抽出された所定波形の成分を差し引いた成分のレベルを算出することにより、前記騒音レベルを推定する、ことを特徴とする車両想起音発生方法である。

本発明は、第3の観点からすると、本発明の車両想起音発生方法を演算部により実行させる、ことを特徴とする車両想起音発生プログラムである。
本発明は、第4の観点からすると、本発明の車両想起音発生プログラムが、演算部により読取可能に記録されている、ことを特徴とする記録媒体である。
本発明の一実施形態に係る擬似エンジン音発生装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図1の収音部、撮影部及び2個のスピーカの設置位置を説明するための図である。 擬似エンジン音に含まれる高周波成分の周波数の時間変化を説明するための図である。 図1のデジタル処理部の構成を示すブロック図である。 図1のアナログ処理部の構成を示すブロック図である。 図1の擬似エンジン音発生装置における擬似エンジン音信号の生成処理を説明するためのフローチャートである。 図1の擬似エンジン音発生装置における騒音レベルの推定処理を説明するためのフローチャートである。 図1の擬似エンジン音発生装置における出力音量の指定処理を説明するためのフローチャートである。 図8におけるレベル指定値の算出処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図9を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[構成]
図1には、一実施形態に係る車両想起音発生装置としての擬似エンジン音発生装置100の概略的な構成が、ブロック図にて示されている。この図1に示されるように、擬似エンジン音発生装置100は、電気自動車CR(以下、単に「車両CR」という)に搭載され、車両CRに装備されたアクセル情報センサ910、回転数情報センサ920及び車速センサ930と接続されている。
ここで、アクセル情報センサ910は、アクセル踏み込み量に対応するアクセル開度を測定し、測定結果を反映した測定信号ARSを出力する。また、回転数情報センサ920は、モータ回転数を測定し、測定結果を反映した測定信号ERSを出力する。また、車速センサ930は、車速に対応する車輪又は車軸の回転数を測定し、測定結果を反映した測定信号SPSを出力する。
なお、本実施形態では、車両CRの走行を制御するECU(Electrical Control Unit)に接続される信号ハーネスに検出ハーネスを噛ませることにより、又は、ECUからアドオン車載装置向けに引き出されている出力ハーネスを利用することにより、アクセル情報センサ910、回転数情報センサ920、及び、車速センサ930のそれぞれと擬似エンジン音発生装置100とを接続している。この結果、測定信号ARS,ERS,SPSが擬似エンジン音発生装置100に供給されるようになっている。
また、以下の説明においては、車両CRとは異なる他車両が擬似エンジン音発生装置を搭載している場合には、他車両に搭載された擬似エンジン音発生装置は、本実施形態の擬似エンジン音発生装置100と同様の構成を有しているものとする。
擬似エンジン音発生装置100は、取得部110と、デジタル処理部120と、アナログ処理部130と、スピーカ部としての2個のスピーカ140L,140Rとを備えている。また、擬似エンジン音発生装置100は、周囲音検出部としての収音部150と、距離検出部の一部としての撮影部160とを備えている。
上記の取得部110は、車両CRに装備されたアクセル情報センサ910から送られた測定信号ARSと、回転数情報センサ920から送られた測定信号ERSとを受ける。そして、取得部110は、測定信号ARSをデジタル処理部120で処理可能な形態の信号に変換し、アクセル情報ARとしてデジタル処理部120へ送る。また、取得部110は、測定信号ERSをデジタル処理部120で処理可能な形態の信号に変換し、回転数情報ERとしてデジタル処理部120へ送る。
さらに、取得部110は、車両CRに装備された車速センサ930から送られた測定信号SPSを受ける。そして、取得部110は、測定信号SPSをデジタル処理部120で処理可能な形態の信号に変換し、車速情報SPとしてデジタル処理部120へ送る。
上記のデジタル処理部120は、取得部110から送られたアクセル情報AR及び回転数情報ERを受ける。そして、デジタル処理部120は、アクセル情報AR及び回転数情報ERに基づいて、デジタル信号である擬似エンジン音信号PEDを生成する。生成された擬似エンジン音信号PEDは、アナログ処理部130へ送られる。
また、デジタル処理部120は、取得部110から送られた車速情報SP、収音部150から送られた収音データASD、及び、撮影部160から送られた撮影データIMDを更に受ける。そして、デジタル処理部120は、回転数情報ER、車速情報SP、収音データASD及び撮影データIMDに基づいて、レベル指定値LCL,LCRを生成する。生成されたレベル指定値LCL,LCRは、アナログ処理部130へ送られる。
なお、デジタル処理部120の構成及び擬似エンジン音信号PEDの詳細については、後述する。
上記のアナログ処理部130は、デジタル処理部120から送られた擬似エンジン音信号PED及びレベル指定値LCL,LCRを受ける。そして、アナログ処理部130は、レベル指定値LCLに従ったレベルを有するとともに、擬似エンジン音信号PEDを反映した波形のアナログ信号である出力音信号AOSLを生成する。こうして生成された出力音信号AOSLは、スピーカ140Lへ送られる。
また、アナログ処理部130は、レベル指定値LCRに従ったレベルを有するとともに、擬似エンジン音信号PEDを反映した波形のアナログ信号である出力音信号AOSRを生成する。こうして生成された出力音信号AOSRは、スピーカ140Rへ送られる。
なお、アナログ処理部130の構成の詳細については、後述する。
上記のスピーカ140Lは、アナログ処理部130から送られた出力音信号AOSLを受ける。そして、スピーカ140Lは、出力音信号AOSLに従って擬似エンジン音を出力する。
上記のスピーカ140Rは、アナログ処理部130から送られた出力音信号AOSRを受ける。そして、スピーカ140Rは、出力音信号AOSRに従って擬似エンジン音を出力する。
上記の収音部150は、マイクロフォンを備えて構成される。収音部150は、車両CRの周辺の音を収音する。そして、収音部150は、収音結果を、デジタル形式の収音データASDとして、デジタル処理部120へ送る。
上記の撮影部160は、撮像カメラを備えて構成される。撮影部160は、車両CRの前方の撮影を行う。そして、撮影部160は、撮影結果を、デジタル形式の撮影データIMDとして、デジタル処理部120へ送る。
なお、上述したスピーカ140L,140R、収音部150及び撮影部160の本実施形態における配設位置が、図2に示されている。この図2に示されるように、スピーカ140Lは、車両CRの前方バンパーの左側端部付近に配設され、前方へ向けて擬似エンジン音を出力するようになっている。また、スピーカ140Rは、車両CRの前方バンパーの右側端部付近に配設され、前方へ向けて擬似エンジン音を出力するようになっている。
収音部150は、車両CRの車室天井部材の外面上に配置される。この収音部150は、スピーカ140L,140Rよりも車両CRの後方側に配設されているので、スピーカ140L,140Rから出力された擬似エンジン音の影響を受けず、又は、殆ど受けずに、車両CRの周辺において発生している騒音を収音するようになっている。
撮影部160は、車両CRのルームミラーの裏側等の車両CRの前方を見渡せる位置に配設される。この撮影部160は、広角視野で車両CRの前方を撮影することができるようになっている。
次に、上記の擬似エンジン音信号PEDについて説明する。この擬似エンジン音信号PEDは、可聴帯域の擬似エンジン音成分と、可聴帯域よりも周波数が高い高周波成分とを含んでいる。ここで、擬似エンジン音信号PEDに当該高周波成分を含むようにしているのは、歩行者等の注意喚起対象者に対する注意喚起のために利用される擬似エンジン音が出力されていることを示すためである。
本実施形態では、当該高周波成分は、各時点においては単一周波数を有するようになっている。そして、図3に示されるように、周波数F(T)が、周期的に予め定められた変化をするようになっている。すなわち、本実施形態では、周波数F(T)が、時間T1にわたって周波数F1である状態、時間T2にわたって周波数F3である状態、時間T3にわたって周波数F1である状態、及び、時間T4にわたって周波数F2である状態から構成される1周期内の周波数変化が繰り返されるようになっている。
かかる高周波成分の周波数の時間変化の態様は、すなわち、周波数F1〜F3の値及び時間T1〜T4の値は、車両CRの走行経路の周辺における騒音では発生することがあり得ないといえるとの観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。また、1周期の長さTP(=T1+T2+T3+T4)は、高周波成分のレベルが変化したとしても僅かであり、高周波成分のレベルが一定であると見なすことができる時間とされている。なお、可聴帯域よりも周波数F1〜F3を高くしているのは、到達距離を確保するためである。
また、高周波成分のレベルは、可聴帯域成分のレベル、すなわち、擬似エンジン音成分のレベルとの比率が、一定値である所定比率RTとなるようになっている。かかる所定比率RTは、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
次いで、上記のデジタル処理部120の構成について、より詳細に説明する。デジタル処理部120は、図4に示されるように、生成部121と、抽出部としての波形抽出部122と、距離検出部の一部としての距離算出部123と、音量制御部としてのレベル制御部124とを備えている。
上記の生成部121は、内部に波形テーブルWFTを有している。この波形テーブルWFTには、取得部110から送られるアクセル情報ARと回転数情報ERとの組み合わせに関連付けて、規格化レベルの擬似エンジン音の波形パターンが登録されている。かかる回転数情報ERとアクセル情報ARとの組み合わせと、波形パターンとの関係は、実験、経験等に基づいて予め得られた車両CRの車種について平均的な関係となっている。
生成部121は、取得部110から送られたアクセル情報AR及び回転数情報ERを受ける。そして、生成部121は、アクセル情報AR及び回転数情報ERに基づいて波形テーブルWFTを参照し、アクセル情報ARと回転数情報ERとの組み合わせに対応する波形パターンを読み取る。引き続き、生成部121は、読み取られた波形パターンに基づいて、可聴帯域の擬似エンジン音成分を生成する。
また、生成部121は、動作開始の直後から、当該規格化レベルに対する所定比率RTのレベルを有する上述の高周波成分を生成する。そして、生成部121は、生成された擬似エンジン音成分と高周波成分とを合成して、擬似エンジン音信号PEDを生成する。こうして生成された擬似エンジン音信号PEDは、アナログ処理部130へ送られる。
上記の波形抽出部122は、収音部150から送られた収音データASDを受ける。そして、波形抽出部122は、収音データASDに含まれる上述した高周波成分を抽出する。波形抽出部122により抽出された抽出波形EWは、レベル制御部124へ送られる。
上記の距離算出部123は、撮影部160から送られた撮影データIMDを受ける。そして、距離算出部123は、撮影データIMDが示す画像を解析して、撮影視野内に、歩行者、自転車搭乗者等の注意喚起対象者が存在しているか否かを判定する。この判定の結果は、判定フラグFLとして、レベル制御部124へ送られる。
なお、本実施形態では、距離算出部123は、注意喚起対象者が存在していると判定された場合には判定フラグFLを「ON」に設定し、注意喚起対象者が存在していないと判定された場合には判定フラグFLを「OFF」に設定するようになっている。
また、距離算出部123は、注意喚起対象者が存在していると判定された場合に、撮影データIMDが示す画像を更に解析して、車両CRから注意喚起対象者までの距離DT、及び、注意喚起対象者が存在する方向DRを算出する。算出された距離DT及び方向DRは、レベル制御部124へ送られる。
なお、判定フラグFL、距離DT及び方向DRを総称する場合には、算出情報CIと呼ぶものとする。図4においては、この意味で、「CI」を記している。
上記のレベル制御部124は、取得部110から送られた回転数情報ER及び車速情報SP、収音部150から送られた収音データASD、波形抽出部122から送られた抽出波形EW、並びに、距離算出部123から送られた判定フラグFL、距離DT及び方向DRを受ける。そして、レベル制御部124は、回転数情報ER、車速情報SP、収音データASD、抽出波形EW、判定フラグFL、距離DT及び方向DRに基づいて、レベル指定値LCL,LCRを生成する。かかる機能を有するレベル制御部124は、推定部としての騒音レベル推定部126と、決定部としての出力レベル指定部127とを備えている。
上記の騒音レベル推定部126は、収音部150から送られた収音データASD、及び、波形抽出部122から送られた抽出波形EWを受ける。そして、騒音レベル推定部126は、収音データASD及び抽出波形EWに基づいて、収音データASDに対応する周囲音に含まれる車両CRの周囲における騒音レベルNLを算出する。算出された騒音レベルNLは、出力レベル指定部127へ送られる。
上記の出力レベル指定部127は、取得部110から送られた車速情報SPを受ける。そして、出力レベル指定部127は、車速情報SPに基づいて、参照距離DT0を算出する。ここで、参照距離DT0は、安全のために必要な措置をとるのに必要かつ十分な時間T0を、擬似エンジン音を聴取した注意喚起対象者に与えるとの観点から、車速情報SPに対応する車速値をVTとした場合に、次の(1)を用いて算出される。
DT0=VT・T0 …(1)
なお、時間T0は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて予め定められ、出力レベル指定部127内に保持される。
また、出力レベル指定部127は、取得部110から送られた回転数情報ER、距離算出部123から送られた判定フラグFL、距離DT及び方向DR、並びに、騒音レベル推定部126から送られた騒音レベルNLを受ける。そして、出力レベル指定部127は、回転数情報ER、判定フラグFL、距離DT、方向DR、騒音レベルNL及び参照距離DT0に基づいて、レベル指定値LCL,LCRを生成し、生成されたレベル指定値LCL,LCRをアナログ処理部130へ送る。かかるレベル指定値LCL,LCRの生成処理については、後述する。
なお、レベル指定値LCLは、スピーカ130Lからの出力音量を調整するための指定値である。また、レベル指定値LCRは、スピーカ130Rからの出力音量を調整するための指定値である。
次に、上述したアナログ処理部130の構成について、より詳細に説明する。アナログ処理部130は、図5に示されるように、DA(Digital to Analogue)変換部131と、レベル調整部132L,132Rと、パワー増幅部133L,133Rとを備えている。
上記のDA変換部131は、DA変換器を備えて構成されている。このDA変換部131は、デジタル処理部120から送られた擬似エンジン音信号PEDを受ける。そして、DA変換部131は、擬似エンジン音信号PEDをアナログ信号に変換する。DA変換部131による変換結果であるアナログ変換信号PESは、レベル調整部132L,132Rへ送られる。
上記のレベル調整部132Lは、電子ボリューム素子等を備えて構成されている。このレベル調整部132Lは、デジタル処理部120から送られたレベル指定値LCLに従って、DA変換部131から送られたアナログ変換信号PESに対してレベル調整処理を施す。レベル調整部132Lによる調整結果であるレベル調整信号LCSLは、パワー増幅部133Lへ送られる。
上記のレベル調整部132Rは、上述したレベル調整部132Lと同様に、電子ボリューム素子等を備えて構成されている。このレベル調整部132Rは、デジタル処理部120から送られたレベル指定値LCRに従って、DA変換部131から送られたアナログ変換信号PESに対してレベル調整処理を施す。レベル調整部132Rによる調整結果であるレベル調整信号LCSRは、パワー増幅部133Rへ送られる。
上記のパワー増幅部133Lは、パワー増幅器を備えて構成される。このパワー増幅部133Lは、レベル調整部132Lから送られたレベル調整信号LCSLを受ける。そして、パワー増幅部133Lは、レベル調整信号LCSLをパワー増幅する。パワー増幅部133Lによる増幅結果である出力音信号AOSLは、スピーカ140Lへ送られる。
上記のパワー増幅部133Rは、上述したパワー増幅部133Lと同様に、パワー増幅器を備えて構成される。このパワー増幅部133Rは、レベル調整部132Rから送られたレベル調整信号LCSRを受ける。そして、パワー増幅部133Rは、レベル調整信号LCSRをパワー増幅する。パワー増幅部133Rによる増幅結果である出力音信号AOSRは、スピーカ140Rへ送られる。
<動作>
次に、上記のように構成された擬似エンジン音発生装置100の動作について、デジタル処理部120における擬似エンジン音信号PEDの生成処理及び擬似エンジン音の出力音量の制御処理に主に着目して説明する。
擬似エンジン音発生装置100では、取得部110が、アクセル情報センサ910から送られた測定信号ARSと、回転数情報センサ920から送られた測定信号ERSとを受ける。そして、取得部110は、測定信号ARSがデジタル処理部120で処理可能な形態に変換されたアクセル情報AR、及び、測定信号ERSがデジタル処理部120で処理可能な形態に変換された回転数情報ERを生成し、生成されたアクセル情報AR及び回転数情報ERをデジタル処理部120へ送る(図1参照)。
さらに、取得部110は、車速センサ930から送られた測定信号SPSを受ける。そして、取得部110は、測定信号SPSをデジタル処理部120で処理可能な形態の信号に変換して車速情報SPを生成し、生成された車速情報SPをデジタル処理部120へ送る(図1参照)。
また、デジタル処理部120では、波形抽出部122が、収音部150から送られた収音データASDを受ける。そして、波形抽出部122は、収音データASDに含まれる上述した高周波成分を抽出する。
かかる高周波成分の抽出に際して、波形抽出部122は、まず、各時点における周波数F1,F2,F3の成分を抽出する。引き続き、波形抽出部122は、1周期時間TPの期間であれば、同一の高周波成分における周波数F1,F2,F3の成分のレベルが一定と見なせること、及び、既知の高周波成分の周波数の時間変化(図3参照)に基づいて、収音データASDに含まれる高周波成分の抽出を行う。そして、波形抽出部122は、抽出された高周波成分の波形を、抽出波形EWとして、レベル制御部124へ送る(図4参照)。
なお、波形抽出部122は、1周期時間TPごとに、1周期時間TPの期間について抽出された周波数F1,F2,F3のレベルの時間変化を解析することにより、収音データASDに含まれる高周波成分の抽出を行う。この結果、互いに周期がずれた複数の高周波成分が存在する場合には、複数の高周波成分のそれぞれごとに抽出が行われる。
また、デジタル処理部120では、距離算出部123が、撮影部160から送られた撮影データIMDを受ける。そして、距離算出部123は、撮影データIMDが示す画像を解析して、判定フラグFL、距離DT及び方向DRを算出する。こうして算出された判定フラグFL、距離DT及び方向DRは、レベル制御部124へ送られる(図4参照)。
なお、距離算出部123は、注意喚起対象者候補が複数人存在する場合には、注意喚起対象者候補のそれぞれまでの距離を算出する。引き続き、距離算出部123は、算出された距離が最短であった注意喚起対象者候補を注意喚起対象者に特定し、特定された注意喚起対象者までの距離を、距離DTとして特定する。そして、距離算出部123は、特定された注意喚起対象者への方向を、方向DRとして算出する。
上述したアクセル情報AR、回転数情報ER及び車速情報SP、収音データASD、抽出波形EW、並びに、判定フラグFL、距離DT及び方向DRに基づいて、擬似エンジン音信号PEDの生成処理及びレベル指定値LCL,LCRの算出処理が行われる。
《擬似エンジン音信号PEDの生成処理》
擬似エンジン音信号PEDの生成処理は、上述のようにして取得部110から送られたアクセル情報AR及び回転数情報ERを受けたデジタル処理部120の生成部121により実行される。
かかる生成処理に際しては、図6に示されるように、まず、ステップS11において、生成部121が、新たにアクセル情報AR又は回転数情報ERを受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。
生成部121が新たにアクセル情報AR及び回転数情報ERを受け、ステップS11における判定の結果が肯定的となると(ステップS11:Y)、処理はステップS12へ進む。このステップS12では、生成部121が、新たに取得部110から送られたアクセル情報AR及び回転数情報ERとの組み合わせに関連付けて波形テーブルWFTに登録された波形パターンを読み取る。
次に、ステップS13において、生成部121が、新たに読み取られた波形パターンが現時点における波形パターンから変化しているか否かを判定することにより、波形パターンを変化させるべきか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS13:N)には、処理はステップS11へ戻る。
一方、ステップS13における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS13:Y)には、処理はステップS14へ進む。このステップS14では、生成部121が、新たに読み取られた波形パターンに基づいた擬似エンジン音成分の生成を開始する。引き続き、生成された擬似エンジン音成分と、継続的に生成している高周波成分とを合成し、擬似エンジン音信号PEDを生成する。こうして生成された擬似エンジン音信号PEDは、アナログ処理部130へ送られる(図4参照)。そして、処理はステップS11へ戻る。
なお、ステップS14で開始された新たに読み取られた波形パターンに基づく擬似エンジン音信号PEDの生成処理は、次にステップS14が実行されるまで継続するようになっている。
《擬似エンジン音の出力音量の制御処理》
擬似エンジン音の出力音量の制御処理は、上述のようにして取得部110から送られた回転数情報ER及び車速情報SP、収音部150から送られた収音データASD、波形抽出部122から送られた抽出波形EW、並びに、距離算出部123から送られた判定フラグFL、距離DT及び方向DRを受けたレベル制御部124により実行される。かかる擬似エンジン音の出力音量の制御処理には、騒音レベルの推定処理及び擬似エンジン音の出力音量の指定処理が含まれている。
(a)騒音レベルの推定処理
騒音レベルの推定処理は、収音データASD及び抽出波形EWを受ける騒音レベル推定部126により行われる。
かかる騒音レベルの推定処理に際しては、図7に示されるように、まず、ステップS21において、騒音レベル推定部126が、抽出波形EWを新たに受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS21:N)には、ステップS21の処理が繰り返される。
抽出波形EWを新たに受け、ステップS21における判定の結果が肯定的となると(ステップS21:Y)、処理はステップS22へ進む。このステップS22では、騒音レベル推定部126が、抽出波形EWに対応する高周波成分のレベルを算出する。なお、抽出波形EWに複数の波形が含まれている場合には、騒音レベル推定部126は、個々の波形に対応する高周波成分ごとのレベルを算出する。
次に、ステップS23において、騒音レベル推定部126が、算出された高周波成分のレベル及び所定比率RTに基づいて、当該高周波成分に対応する擬似エンジン音成分のレベルを算出することにより、他車両から出力された擬似エンジン音成分のレベルを算出する。なお、算出された高周波成分のレベルが複数ある場合には、騒音レベル推定部126は、算出されたレベルごとに、擬似エンジン音成分のレベルを算出する。
次いで、ステップS24において、騒音レベル推定部126は、収音データASDに対応する周囲音における可聴帯域成分のレベルを算出する。かかる周囲音における可聴帯域成分のレベルの算出に際して、騒音レベル推定部126は、まず、収音データASDに対応する周囲音に対してローパスフィルタリング処理を行って、可聴帯域成分を抽出する。そして、騒音レベル推定部126は、抽出された可聴帯域成分のレベルを算出する。
次に、ステップS25において、騒音レベル推定部126が、周囲音における騒音レベルNLを推定する。かかる騒音レベルNLの推定に際し、騒音レベル推定部126は、ステップS24において算出された周囲音における可聴帯域成分のレベルから、ステップS23において算出された擬似エンジン音成分のレベルを差し引く。そして、騒音レベル推定部126は、差し引き結果が、騒音レベルNLであると推定する。引き続き、騒音レベル推定部126は、推定された騒音レベルNLを出力レベル指定部127へ送る。
こうしてステップS25の処理が終了すると、処理はステップS21へ戻る。この後、ステップS21〜S25の処理が繰り返される。この結果、抽出波形EWを新たに受けるたびに、騒音レベルNLが推定され、推定された騒音レベルNLが、出力レベル指定部127へ送られる。
(b)擬似エンジン音の出力音量の指定処理
擬似エンジン音の出力音量の指定処理は、上述のようにして取得部110から送られた回転数情報ER及び車速情報SP、距離算出部123から送られた判定フラグFL、距離DT及び方向DR、並びに、騒音レベル推定部126から送られた騒音レベルNLを受けた出力レベル指定部127により実行される。
かかる出力音量の指定処理に際しては、図8に示されるように、まず、ステップS31において、出力レベル指定部127が、回転数情報ER及び車速情報SP、騒音レベルNL、並びに、判定フラグFL、距離DT及び方向DRから成る算出情報CIのいずれかを新たに受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS31:N)には、ステップS31の処理が繰り返される。
ステップS31における判定の結果が肯定的となると(ステップS31:Y)、処理はステップS32へ進む。このステップS32では、出力レベル指定部127が、注意喚起対象者が検出されているか否かを判定する。かかる判定に際して、出力レベル指定部127は、最新に受けた判定フラグFLが「ON」であるか否かを判定することにより、注意喚起対象者が検出されているか否かを判定する。
ステップS32における判定の結果が否定的であった場合(ステップS32:N)には、処理はステップS33へ進む。このステップS33では、出力レベル指定部127が、現時点において擬似エンジン音をスピーカ140L,140Rから出力中か否かを判定する。かかる判定に際して、出力レベル指定部127は、現時点におけるレベル指定値LCL,LCRとして、双方を無音レベル指定値としているか否かを判定することにより、現時点において擬似エンジン音を出力中か否かを判定する。
ステップS33における判定の結果が否定的であった場合(ステップS33:N)には、処理はステップS31へ戻る。一方、ステップS33における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS33:Y)には、処理はステップS34へ進む。
ステップS34では、出力レベル指定部127が、スピーカ140L,140Rからの擬似エンジン音の出力を中止させる。かかるスピーカ140L,140Rからの擬似エンジン音の出力の中止に際して、出力レベル指定部127は、レベル指定値LCL,LCRの双方を無音レベル指定値に設定して、レベル指定値LCL,LCRをアナログ処理部130のレベル調整部132L,132Rへ送る(図4参照)。この結果、スピーカ140L,140Rからの擬似エンジン音の出力が中止される。
上述したステップS32における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS32:Y)には、処理はステップS35へ進む。このステップS35では、出力レベル指定部127が、参照距離DT0を算出する。かかる算出に際して、出力レベル指定部127は、最新に受けた車速情報SPに対応する車速VTと、内部に保持している時間T0に基づき、上述した(1)式を利用して算出する。
次に、ステップS36において、出力レベル指定部127が、スピーカ140L用のレベル指定値LCL及びスピーカ140R用のレベル指定値LCRの算出処理を行う。かかるレベル指定値LCL,LCRの算出処理の内容については、後述する。
引き続き、ステップS37において、出力レベル指定部127が、算出されたレベル指定値LCL,LCRをアナログ処理部130へ送ることにより、擬似エンジン音の出力音量を指定する(図4参照)。そして、処理はステップS31へ戻る。この後、上述したステップS31〜S37の処理が繰り返される。
次に、上述したステップS36におけるレベル指定値LCL,LCRの算出処理の内容について説明する。かかる算出処理に際しては、図9に示されるように、まず、ステップS41において、出力レベル指定部127が、回転数情報ERに基づいて、基本レベル値L1を算出する。こうして算出された基本レベル値L1は、回転数情報ERの値が大きくなるに従って、大きくなるようになっている。この結果、エンジン回転数が大きくなる従ってエンジン音の音量が大きくなるガソリンエンジン車の場合と同様の態様で、モータ回転数に対応した音量の擬似エンジン音が、スピーカ140L,140Rから出力されるようになる。
なお、回転数情報ERと基本レベル値L1との関係は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて予め定められる。
次に、ステップS42において、出力レベル指定部127が、注意喚起対象者までの現時点における距離が参照距離DT0未満であるか否かを判定する。この判定に際して、出力レベル指定部127は、最新に受信した距離DTを注意喚起対象者までの現時点における距離とみなして、参照距離DT0との比較を行う。
ステップS42における判定の結果が否定的であった場合(ステップS42:N)には、処理はステップS43へ進む。このステップS43では、出力レベル指定部127が、騒音レベルNLに基づいて、レベル補正値L2を算出する。そして、処理はステップS45へ進む。
なお、本実施形態では、最新に受信した騒音レベルNLを、そのままレベル補正値L2としている。
一方、ステップS42における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS42:Y)には、処理はステップS44へ進む。このステップS44では、出力レベル指定部127が、レベル補正値L2として、レベル補正値の現在値を採用する。このため、距離DTが、参照距離DT0よりも長い状態から参照距離DT0よりも短い状態となった場合には、距離DTが参照距離DT0よりも短くなる直前に受信した騒音レベルNLに基づいて算出されたレベル補正値が、距離DTが参照距離DT0よりも短い状態が継続する期間におけるレベル補正値L2として利用される。そして、処理はステップS45へ進む。
ステップS45では、出力レベル指定部127が、基本レベル値L1とレベル補正値L2とを加算して、レベル調整値LVを算出する。引き続き、ステップS46において、出力レベル指定部127が、最新に受信した方向DRに基づいて、レベル調整値LVに対応する音量の擬似エンジン音が、方向DRへ向けて出力される状態と同等な状態を実現するためのレベル指定値LCL,LCRを算出する。こうしてレベル指定値LCL,LCRが算出されると、ステップS46の処理が終了し、処理は、上述した図8のステップS37へ進む。
なお、レベル指定値LCL,LCRの算出アルゴリズムは、スピーカ140L,140Rの取り付け位置、スピーカ140L,140Rの出力特性に基づいて、予め定められる。
アナログ処理部130は、上述のようにしてデジタル処理部120から送られた擬似エンジン音信号PED及びレベル指定値LCL,LCRを受けると、出力音信号AOSL,AOSRを生成する。かかる出力音信号AOSL,AOSRの生成に際して、アナログ処理部130では、擬似エンジン音信号PEDを受けたDA変換部131が、擬似エンジン音信号PEDをDA変換する。そして、DA変換部131は、DA変換の結果であるアナログ変換信号PESを、レベル調整部132L,132Rへ送る(図5参照)。
DA変換部131から送られたアナログ変換信号PESを受けたレベル調整部132Lは、デジタル処理部120から送られたレベル指定値LCLに従って、アナログ変換信号PESに対してレベル調整処理を施す。そして、レベル調整部132Lは、レベル調整処理の結果であるレベル調整信号LCSLを、パワー増幅部133Lへ送る(図5参照)。
また、DA変換部131から送られたアナログ変換信号PESを受けたレベル調整部132Rは、デジタル処理部120から送られたレベル指定値LCRに従って、アナログ変換信号PESに対してレベル調整処理を施す。そして、レベル調整部132Rは、レベル調整処理の結果であるレベル調整信号LCSRを、パワー増幅部133Rへ送る(図5参照)。
レベル調整部132Lから送られたレベル調整信号LCSLを受けたパワー増幅部133Lは、レベル調整信号LCSLのパワー増幅を行う。そして、パワー増幅部133Lは、パワー増幅の結果である出力音信号AOSLを、スピーカ140Lへ送る(図5参照)。
また、レベル調整部132Rから送られたレベル調整信号LCSRを受けたパワー増幅部133Rは、レベル調整信号LCSRのパワー増幅を行う。そして、パワー増幅部133Rは、パワー増幅の結果である出力音信号AOSRを、スピーカ140Rへ送る(図5参照)。
アナログ処理部130から送られた出力音信号AOSLを受けたスピーカ140Lは、出力音信号AOSLに従って擬似エンジン音及び高周波成分を出力する。また、アナログ処理部130から送られた出力音信号AOSRを受けたスピーカ140Rは、出力音信号AOSRに従って擬似エンジン音成分及び高周波成分を出力する。
以上説明したように、本実施形態では、生成部121が、アクセル情報センサ910による測定結果と、回転数情報センサ920による測定結果とに基づいて、波形テーブルWFTを参照し、擬似エンジン音成分の波形パターンを特定する。そして、特定された波形パターンの擬似エンジン音成分を生成する。そして、生成部121が、擬似エンジン音成分と、継続的に生成している高周波成分とを合成し、擬似エンジン音信号PEDを生成する。
一方、波形抽出部122が、収音部150による収音結果に基づいて、車両CRの周囲音に含まれる所定波形の高周波成分を抽出する。かかる抽出結果と、収音部150による収音結果とに基づいて、騒音レベル推定部126が、周囲音の可聴帯域の成分から所定波形の高周波成分に対応する擬似エンジン音成分を除去したもののレベルを算出することにより、車両CRの騒音レベルを推定する。
そして、出力レベル指定部127が、推定された騒音レベルに対応する音量による擬似エンジン音を出力するためのレベル指定値を算出し、算出されたレベル指定値をアナログ処理部130へ送る。レベル指定値を受けたアナログ処理部130では、レベル指定値に従って、擬似エンジン音信号のレベルを調整する。
このため、本実施形態では、車両CRの周囲音に他車両から出力された擬似エンジン音が含まれていたとしても、他車両から出力された擬似エンジン音のレベルに依存せず、周囲音に含まれる騒音のレベルに対応した音量で、擬似エンジン音を出力する。この結果、車両CRの接近を歩行者等に確実に知らせる機能を確保しつつ、車両CRから出力される擬似エンジン音の音量の不要な増大を防止することができる。
また、本実施形態では、距離算出部123が、撮影部160による撮影結果に基づいて、注意喚起対象者の存在の有無を判定し、注意喚起対象者が存在する場合に当該注意喚起対象者までの距離を算出する。そして、出力レベル指定部127が、注意喚起対象者までの距離が参照距離以上であった場合には、推定された騒音レベルに対応する音量による擬似エンジン音の出力するためのレベル指定値を算出する。一方、出力レベル指定部127は、注意喚起対象者までの距離が当該参照距離未満であった場合には、騒音レベルにかかわらず、最新に参照距離DT0となった時点における騒音レベルに対応する音量による擬似エンジン音の出力するためのレベル指定値を算出する。
このため、注意喚起対象者までの距離が参照距離以上の場合には、車両の周辺の騒音レベルにかき消されることのない音量で車両想起音としての擬似エンジン音を発生できる。また、注意喚起対象者までの距離が参照距離未満となり、注意喚起対象者が車両の接近を車両想起音により把握できるようにすべき場合には、車両の周辺の騒音レベルの変化に伴う擬似エンジン音の音量制御を止める。したがって、本実施形態によれば、交通安全に寄与できる擬似エンジン音を発生することができる。
また、本実施形態では、擬似エンジン音を出力する左スピーカ及び右スピーカを用意するとともに、距離算出部123が、注意喚起対象者への方向を更に算出するようにしている。そして、出力レベル指定部127が、距離算出部123により算出された注意喚起対象者への方向に基づいて、左スピーカ用のレベル指定値及び右スピーカ用のレベル指定値を算出し、これらのレベル指定値に従って調整された音量で、左スピーカ及び右スピーカから擬似エンジン音を出力する。このため、注意喚起対象者の擬似エンジン音の可聴性を確保するとともに、擬似エンジン音の発生による周囲へ不要な騒音の発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、注意喚起対象者が存在しない場合には、擬似エンジン音を発生しないようにしている。このため、擬似エンジン音の発生による周囲へ不要な騒音の発生を更に抑制することができる。
また、本実施形態では、参照距離を車両の車速に基づいて算出するようにしている。このため、交通安全への寄与を更に図ることができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、車両想起音として擬似エンジン音を採用したが、擬似エンジン音とは異なる警告音を車両想起音として採用することもできる。この場合、基本レベル値L1を所定の一定値としてもよい。
また、上記の実施形態では、車両が異なっても車両想起音の種類を共通としたが、高周波成分の波形及び所定比率RTが共通であれば、車両ごとに車両想起音の種類が異なるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、周囲音における騒音レベルを推定した上で、推定された騒音レベルに基づいて車両想起音の出力音量を制御するようにした。これに対し、周囲音における所定波形の高周波成分のレベルが所定閾値よりも低い場合には、周囲音レベルに基づいて車両想起音の出力音量を制御するとともに、周囲音における所定波形の高周波成分のレベルが所定閾値以上の場合には、周囲音レベルにかかわらず、最新に当該高周波成分のレベルが所定閾値となった時点における周囲音レベルに対応する出力音量で車両想起音を出力するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、擬似エンジン音の出力方向の指向性のために2個のスピーカを用意するようにしたが、3個以上のスピーカを用意し、それぞれのスピーカから出力される擬似エンジン音の音量を制御するようにしてもよい。
さらに、回転を制御可能な部材に載置されたスピーカを少なくとも1個備えるようにし、注意喚起対象者の方向に応じて、当該部材の回転制御を行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、画像解析を行って、注意喚起対象者までの距離を算出するようにしたが、測距装置を更に備えるようにし、測距装置による注意喚起対象者までの距離の測定結果を併用して、注意喚起対象者と車両CRとの距離を算出するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、参照距離DT0を車両の車速に基づいて算出するようにしたが、参照距離DT0を予め定められた一定値とするようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、電気自動車に搭載される装置に本願発明を適用したが、ハイブリッド車やマウンテンバイク等に搭載される装置に本願発明を適用することができるのは、勿論である。
なお、上記の実施形態におけるデジタル処理部を中央処理装置(CPU:Central Processor Unit)やDSP(Digital Signal Processor)を備えるコンピュータシステムとして構成し、上述したデジタル処理部の機能を、プログラムの実行によって実現するようにすることができる。これらのプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。

Claims (5)

  1. 車両の走行中に、スピーカ部から前記車両の外部へ向けて車両想起音を出力させる車両想起音発生装置であって、
    車両想起音信号を生成する生成部と;
    前記車両の周囲音の波形を検出する周囲音検出部と;
    前記検出された周囲音の波形から、他車両の存在を示す所定波形の成分を抽出する抽出部と;
    前記検出された周囲音の波形と前記抽出部による抽出結果とに基づいて前記車両の周囲の騒音レベルを推定し、前記推定された騒音レベルに基づいて前記スピーカ部から出力される車両想起音の出力音量を制御する音量制御部と;を備え
    前記音量制御部は、前記検出された周囲音の波形から、前記抽出部により抽出された所定波形の成分を差し引いた成分のレベルを算出することにより、前記騒音レベルを推定する、
    ことを特徴とする車両想起音発生装置。
  2. 前記スピーカ部を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の車両想起音発生装置。
  3. 車両想起音信号を生成する生成部と;車両の周囲音の波形を検出する周囲音検出部と;を備え、前記車両の走行中に、スピーカ部から車両想起音を前記車両の外部へ向けて出力させる車両想起音発生装置において使用される車両想起音発生方法であって、
    前記検出された周囲音の波形から、他車両の存在を示す所定波形の成分を抽出する抽出工程と;
    前記検出された周囲音の波形と前記抽出工程における抽出結果とに基づいて前記車両の周囲の騒音レベルを推定した後、前記推定された騒音レベルに基づいて前記スピーカ部から出力される車両想起音の出力音量を制御する音量制御工程と;を備え
    前記音量制御工程では、前記検出された周囲音の波形から、前記抽出工程において抽出された所定波形の成分を差し引いた成分のレベルを算出することにより、前記騒音レベルを推定する、
    ことを特徴とする車両想起音発生方法。
  4. 請求項3に記載の車両想起音発生方法を演算部により実行させる、ことを特徴とする車両想起音発生プログラム。
  5. 請求項4に記載の車両想起音発生プログラムが、演算部により読取可能に記録されている、ことを特徴とする記録媒体。
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