JP4970252B2 - 喫煙品および喫煙材 - Google Patents

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Description

本発明は、喫煙品および喫煙材に関し、特に喫煙材の喫煙による分解生成物中の一酸化炭素の二酸化炭素への酸化のための触媒を含む喫煙品および喫煙材に関する。
多くの物質が一酸化炭素を二酸化炭素に変換するための触媒として機能することが知られている。例えば、この触媒としてChem. Commun., 1999, 1373-1374にTaylor等は、銅と亜鉛の混合酸化物の使用を開示し、米国特許第4,839,327号は、一酸化炭素を二酸化炭素に酸化するために、MnO2, Fe2O3, CuO, CuMnO2, Al2O3, SiO2およびTiO2などの金属酸化物に担持させた金の微細析出物を含む触媒を開示し、米国特許第5,068,217号は、Fe2O3を含む多孔性セラミックキャリアーに析出させた金を含む触媒を開示し、米国公開公報第2003/099586号は、Fe2O3のキャリアーに担持された金を含む触媒を開示し、米国特許第4,698,324号は、シリカ、アルミナまたはマグネシアからなるキャリアーに金または金と触媒金属酸化物(Cr2O3, MnO, NiO, Fe2O3, Co3O4, CuO)との混合物を析出させたものを開示している。
喫煙品および喫煙材に触媒を包含させて喫煙による分解生成物中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換するという提案がいくつかなされている。例えば、国際特許公開WO2004/002247号には紙巻きタバコに組み込むためのいくつかの触媒を開示している。その内の1つの触媒は、アルミン酸亜鉛を含んでいる。また別に酸化セリウムなどの希土類酸化物に析出させた金を含む触媒も開示されている。米国公開公報第2003/0075193号にはZrでドープされた金属酸化物(Fe2O3, CuO, TiO2, CeO2, Ce2O3, Al2O3またはY2O3など)およびPdでドープされたMnO2のナノ粒子状の触媒を含む喫煙材が開示されている。中国特許明細書第CN-1464058号は、タバコ煙中の一酸化炭素の量を減少させるための複合触媒系を開示している。この系は、アルミナ、シリカ、ベントナイトまたはモレキュラーシーブ材からなる担体に支持された3つの活性成分(Au, PtおよびPd)および少なくとも2つのプロモーター(Fe, Cuおよび場合によってはZn)を有する。
触媒を喫煙品に包含させる場合、触媒は、煙に含まれる水分または他の物質によってすぐに不活性化または汚染される。さらに喫煙材または喫煙品中に触媒が存在すると煙の風味に悪影響を与える。さらに多くの触媒は、タバコ煙が紙巻きタバコから吸い込まれる温度より高い温度でのみ効果がある。
したがって、汚染されていない一酸化炭素の二酸化炭素への変換を触媒するのに効果的である多くの触媒は、実際の喫煙条件をシュミレートする条件下での触媒の効率を試験によってタバコ煙中のこのような変換を触媒するのに有効であることが証明されている。
本発明は、喫煙材の分解生成物中の一酸化炭素を二酸化炭素に酸化するために使用される金を含む特定の触媒の選択を基礎としている。これら選択された触媒を本明細書中、「本発明の触媒」とする。
広義には本発明は、喫煙材の分解生成物を処理する方法を提供し、この方法は、分解生成物を本発明の触媒と接触させることを含む。
また本発明は、喫煙材の分解生成物の処理に本発明の触媒を使用することを含む。
また本発明は、喫煙材および本発明の触媒を含む喫煙品またはその構成部材をも含む。本発明の触媒を含む構成部材は、煙フィルター、喫煙品用ラッパーまたはケーシング、フィルタートウなどのフィルター材または喫煙材自体であってもよい。
本発明は、特に本発明の触媒を含む煙フィルターを包含する。
本発明の触媒は、特に金と、亜鉛またはチタニウムの酸化物とを含む。また本発明の触媒は、金およびこれを担持するキャリアーを含み、この場合金は、金属状態(Au0)にある金類(species)と酸化状態(Auδ+)の金類とを含む。
金の触媒機構は、完全には理解されていないが、我々の調査では、その活性が触媒の表面に金属状態の金類(Au0)とプラスに帯電した金類(Auδ+)との両方が存在することによるものであるということを示している。本発明の最も効果的な触媒は、表面に存在する金類は、主に金属状態の金である。しかしながら、金属状態の金は、必ずしも一酸化炭素の酸化において活性である必要はなく、その存在は、金と触媒化されたものとの間の界面での酸化された金の安定化のためだけに必要であり、酸化されたものは、触媒反応を行う上で有用になる。
酸化された金および金属状態にある金の存在および相対比は、X線光電子分光法(XPS)およびX線端近傍表面分光法(XANES)を用いて検出することができる。
酸化された金類および金属状態にある金類の相対量は、触媒の適当な処理によって変えることができる。その内の1つの方法としては、金を担持した触媒を還元雰囲気下で処理、例えば触媒を水素または一酸化炭素と接触させる方法がある。また液相中で還元処理、例えば触媒を水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジンまたはギ酸ナトリウムなどの還元剤で処理することも可能である。
我々は、例えば金を酸化チタンに析出させた場合、一酸化炭素を酸化させる金の触媒活性は、還元雰囲気下での処理によって高められることを発見した。同様に酸化亜鉛または亜鉛と銅の混合酸化物を含むキャリアーに担持された金の触媒活性は、還元雰囲気下で触媒を処理することにより高められる。
またこれとは別に金を担持した触媒を焼成して、Auδ+類に対するAu0類の比を増加させてもよい。金を担持した亜鉛と銅の混合酸化物を200℃で1時間加熱処理すると金属状態の金Au(0)に対してAu(III)の約50%を減少させることができ、300℃で1時間処理すると約95%減少させることができる。しかしながら、熱によって金粒子が焼固しやすくなり、微細に分割された粒子、特にナノ粒子はそれより大きな粒子より触媒反応においてより効果的になるので、焼成は、還元処理ほど効果的でない場合がある。
本発明の喫煙品は、いかなる形状のものであってもよい。例えば、本発明の喫煙品は、タバコが喫煙材を着火し、燃焼生成物を吸引することによって喫煙される紙巻きタバコ、シガーまたはシガリロのようなものであってもよい。または喫煙品は、タバコ材が燃焼せずに熱分解生成物中に分解が生じる温度にまで加熱される喫煙品であってもよい。このような喫煙品は、よく知られており、電気的加熱手段またはチャコール素子などの他の加熱手段を含む。
特に本発明の喫煙品は、フィルター付きまたはフィルターを含まない任意のケーシングに覆われた喫煙材ロッドを含んでもよい。ケーシングは、紙、タバコ葉または再生タバコからなるラッパーであってもよい。これとは別に喫煙品が副流煙の発生量を低下させる、または主流煙中の熱分解生成物の量を減少させることを意図したものである場合、ケーシングをセラミック材などの非燃焼性の無機材料で構成してもよい。フィルターとしては、例えば繊維性セルロースアセテート、ポリプロピレンもしくはポリエチレンまたは紙などのあらゆる好適な材料を用いることが可能である。
タバコ材は、タバコであることが好ましいが、非タバコ喫煙材料であってもよい。非タバコ喫煙材としては、果実材料などの乾燥または硬化された植物材料、アルギネートから製せられる合成喫煙材およびグリコールなどのエアロゾル発生物質などが挙げられる。喫煙材は、タバコと非タバコ喫煙材とのブレンドであってもよい。喫煙材がタバコを含む場合、そのタバコは、空気、火、煙または日光で硬化された葉柄またはステムなどのあらゆる種類のものであってもよく、あらゆる好適な方法で処理されたものであってもよい。例えばタバコは、裁断、刻み、膨張または再生処理されたものであってもよい。また喫煙材は、改良剤、着色料、湿潤剤(グリセロールおよびプロピレングリコール)および風味剤(砂糖、甘草およびココア)などの従来の添加剤を含んでもよい。
触媒は、喫煙材に含まれてもよい。従って本発明は、本発明の触媒を含む喫煙材を包含する。
またこれとは別に喫煙品がラッパーで巻かれた喫煙材ロッドを含む場合、ラッパーが触媒を含んでいてもよい。従って本発明は、本発明の触媒を含む喫煙品用ラッパーも包含する。ラッパーは、紙のようなセルロース系材料または再生タバコのようなタバコ系材料であってもよい。
喫煙品がフィルターを含む場合、フィルターが触媒を含んでいてもよい。
また本発明は、本発明の触媒を含む喫煙品用煙フィルターをも包含する。煙フィルターは、紙巻きタバコまたはシガーホルダーのような喫煙品と別個に製造されたものでもよく、またはフィルター付き紙巻タバコのように喫煙品と一体となっているものであってもよい。
フィルター付き紙巻タバコのフィルターは、あらゆる従来の構造のものであってもよい。例えば、セルロースアセテートなどの繊維性フィルター材のセクションを含む「ダルメシアン」フィルターの形状で、本発明の触媒が粒子の状態でセクションに分散されているものであってもよい。またはフィルターは、複数のセクションを含む「キャビティー」フィルター形状であってもよく、この場合本発明の触媒は、この内の1つのセクションに収容される。例えば多孔性カーボン材が繊維性フィルター材からなる2つの隣接するセクションの間に位置してもよい。
また煙用フィルターは、イオン交換樹脂、ゼオライト、シリカ、アルミナまたはアンバーライトなどの他の吸着剤を含んでもよい。
本発明の好ましい喫煙品は、タバコロッドと、ラッパーと、煙フィルターとを含み、このフィルターに本発明の触媒が組み込まれている紙巻きタバコである。
本発明の触媒は、様々な粒径に製せられる。最大粒径は、通常1400ミクロン未満であり、好ましくは500ミクロン未満であり、望ましくは300ミクロン未満である。最少粒径は、用途に応じて、20ミクロン未満、例えば10ミクロン以下または100ミクロン以上もしくは150ミクロン未満である。従って、通常平均粒径は、500から1000ミクロン、300から500ミクロン、150から300ミクロン、100から150ミクロンまたは20から100ミクロンである。
本発明の触媒の触媒効果は、通常粒径が小さくなるほど、大きくなる。しかしながら、喫煙品および煙フィルターに小さい粒径のものが密に存在すると煙の流速を制限することがあり、喫煙品またはフィルターの吸引特性に悪影響を与えることになる。触媒が喫煙品のキャビティー型煙フィルターに組み込まれる場合、触媒は、好ましくは150から500ミクロン、望ましくは200から400ミクロンの平均粒径を有するのが好ましい。触媒がダルメシアン型煙フィルターに組み込まれる場合、触媒の粒径は、それより小さくてもよく、例えば10から100ミクロン、好ましくは20から50ミクロンまたは10から20ミクロンである。
触媒は、汚染しやすく、煙の蒸気相および粒状相の双方が触媒汚染物質を含む。従って、本発明による煙フィルターおよび喫煙品は、使用時に触媒が煙と接触するのを防ぐまたは接触を少なくする手段を含むのが好ましい。これは、多くの異なる方法によって行うことができる。例えば、煙の蒸気相または粒状相が触媒と接触する前に物質を吸着するために本発明の触媒の上流に煙フィルターがフィルターエレメントを含むように構成してもよい。このようなフィルターエレメントは、特に一般的な吸着剤、特に活性炭を含んでもよく、その形状は、糸状、粒状、顆粒状、クロスまたは紙などのあらゆる好適な形状であればよい。またこのフィルターエレメントは、イオン交換樹脂、ゼオライト、シリカ、アルミナまたはアーマライトなどの選択的な吸着剤を含んでもよい。酸化亜鉛および亜鉛とアルミニウムなどの他の金属との混合酸化物、特に後述する亜鉛/アルミニウム酸化物もまた触媒を煙の粒状相から保護するのに好適な材料である。触媒を保護する手段は、2つ以上のフィルターエレメントで構成されてもよく、例えば第1のフィルターエレメントを好ましくは煙の蒸気相からの物質を吸着するための活性炭で、第2のフィルターエレメントを好ましくは煙からの粒状物質を除去することができる酸化亜鉛または亜鉛/アルミニウム酸化物で構成してもよい。煙フィルターおよび喫煙品に複数のフィルターエレメントを設けることは、よく知られており、あらゆる従来の形状のフィルターおよびその製造法を使用してもよい。
本発明の触媒は、キャビティーまたはダルメシアン型フィルターエレメント内で他の吸着剤と混合されていてもよい。
本発明の好ましい触媒では金は、100ナノメートル未満(例えば70ナノメートル未満)の粒径を有し、50ナノメートル未満(例えば25ナノメートル未満)であると有利であり、望ましくは10ナノメートル未満(例えば5ナノメートル以下)の粒径を有する。触媒中の金の量は、通常、触媒の少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも0.05重量%、有効的には少なくとも0.5重量%、望ましくは少なくとも1.0重量%そして2重量%以上であると都合がよい。しかしながら、コストの点から触媒中の金の量は、5重量%を超えず、4重量%以下であるのが好ましい。
本発明の好ましい触媒は、金と、亜鉛またはチタンの酸化物とを含む。例えば、酸化物は、亜鉛酸化物、チタン酸化物またはこれらの混合物であってもよい。酸化物は、亜鉛および他の金属の混合酸化物であってもよい。
酸化物は、好ましくは金のキャリアーまたは支持体として作用するが、別のキャリアーを使用してもよい。例えばキャリアーは、グラファイト、多孔質カーボン、シリコン、シリカなどのセラミック材またはゼオライトを含んでもよい。またキャリアーは、どのような形であれ、処理を容易にする滑剤、バインダーおよび安定剤を含んでもよい。
金は、6から10の等電点を有する担体に容易に析出させることができる。金が亜鉛および別の金属の混合酸化物に析出される場合、その別の金属は、混合酸化物が6から10の等電点を有するように選択されるのが好ましい。純粋な亜鉛酸化物は、約9の等電点を有し、これは異なる等電点を有する別の酸化物と混合されると変化する。本発明の触媒に含まれる好適な他の金属としては、アルミニウム(8から9の等電点を有する酸化物Al2O3を形成する)、セリウム(6.7の等電点を有するCeO2を形成する)、チタン(6の等電点を有するTiO2を形成する)、ジルコニウム(6.7の等電点を有するZrO2を形成する)、鉄(6.5から6.9の等電点を有するFe2O3を形成する)および銅(6.8から7.5の等電点を有する酸化銅を形成する)などがある。
本発明のより効果的な触媒は、金が亜鉛とアルミニウムとの酸化物または銅と亜鉛との酸化物と共存しているものである。金および亜鉛とアルミニウムとの酸化物の組み合わせが特に効果的である。アルミニウム酸化物は、キャリアーの表面積を大きくし、触媒の強度を高めるバインダーとして機能することが判明している。
混合酸化物は、例えば亜鉛酸化物およびアルミニウム酸化物との混合物のような個々に結晶構造を有する金属の2つの酸化物の混合物の形状であってもよく、あるいは例えば銅と亜鉛の酸化物の場合、ローザサイトまたは緑亜鉛鉱のような共通の結晶構造を有する2つの金属を組み合わせた酸化物であってもよい。
亜鉛と他の金属の相対量は、広範囲に亘ってもよい。例えば混合金属酸化物中の亜鉛と他の金属との重量比は、80:1から1:80の範囲であればよい。通常、他の金属に対する亜鉛の重量比は、他の金属80部に対して亜鉛が少なくとも5部であり、好ましくは6.5部である。これより高い亜鉛の相対量、例えば他の金属80部に対して10、20、30、40、50、60、70または80部の亜鉛を使用することも可能である。また亜鉛は、他の金属より大きい重量比で存在してもよく、例えば他の金属1部に対して2、5、10、20、30、40、50、60、70または80部の比で存在してもよい。
使用する調製方法にもよるが、他の金属に対する亜鉛の重量比は、通常80−20:1の範囲内であり、好ましくは25−65:1であり、望ましくは35−45:1であり、特に約40:1の重量比である。これらの範囲は、他の金属がアルミニウム、チタン、ジルコニウム、銅または鉄である場合に適用可能である。亜鉛とアルミニウムとの重量比は、金のキャリアーとしての混合酸化物の容量に影響を与える。
上記2つの段落に記載した範囲は、他の金属に対する亜鉛のモル比にも適用される。例えば他の金属に対する亜鉛のモル比は、80:1から1:80の範囲内であればよく、2:1から1:2の中間値であってもよい。他の金属に対する亜鉛のモル比は、1:1より大きいことが好ましい。
金と、亜鉛と他の金属の酸化物とを含む触媒において、亜鉛はより重要な金属元素である。亜鉛は、触媒の2重量%程度の量存在すればよいが、少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも10重量%、望ましくは少なくとも15重量%、好適には少なくとも20重量%、25重量%または30重量%存在するのが好ましい。酸化物は、主に亜鉛酸化物で構成されてもよく、最大で80重量%の亜鉛を含んでもよく、例えば75重量%、好ましくは70重量%、好適には65重量%、またはそれ以下の50重量%、45重量%または40重量%の亜鉛を含んでもよい。
本発明の触媒は、共沈(co-precipitation)、含浸または逆析出沈殿法(inverse deposition-precipitation)を用いて、または金属酸化物を混合することによって調製される。南アフリカ特許出願第2003/8981号にいくつかの可能な調製方法について記載されている。その他の方法も当業者に自明である。
共沈
共沈が使用される場合、金および1つ以上の金属酸化物またはその前駆体は、溶液から同時に沈殿する。この方法では、通常、水溶性金化合物(例えばテトラクロロ−金酸、シアン化金またはクロロ金酸ナトリウム)を含む水溶液および亜鉛および別の金属の水溶性塩(例えば硝酸塩)を最終的な混合金属酸化物中で金、亜鉛および他の金属が所望の比で製するのに必要な量を用いて調整する。溶液のpHは、塩基(アンモニアまたはアルカリ金属炭酸塩または水酸化物(例えばNH4OH、NaOH、Na2CO3、K2CO3またはLi2CO3)または尿素)を添加することによって、金が亜鉛およびその他の金属の水酸化物または酸化物と共に沈殿するpHにまで上昇させる。そのpHは、金およびキャリアーに使用する前駆体にもよるが、通常7から10の範囲内である。得られた金を担持した触媒は、水性液から分離され、洗浄、乾燥される。洗浄は、金が塩化物含有溶液から析出した場合、特に重要である。
逆析出沈殿法(inverse deposition-precipitation)
逆析出沈殿法が使用される場合、触媒は、金化合物を含む溶液からキャリアー上に金を析出させることによって製せられる。得られた金を担持したキャリアーは、溶液から分離され、乾燥される。
キャリアーは、最終的な混合金属酸化物中で亜鉛および他の金属を所望の比で製するのに必要な量を用いて調整された例えば2つの金属の可溶性塩、例えば硝酸塩を含む水溶液から2つの金属またはその前駆体の水酸化物の共沈によって製してもよい。沈殿は、アルカリ金属の水酸化物または炭酸塩(NaOH、KOH、Na2CO3、K2CO3、Li2CO3)などの水溶性有機または無機塩基または尿素の水溶液を加えることによって行うと都合がよい。沈殿は、混合酸化物の等電点の、または等電点付近のpHで、または2から11、典型的には7から11、通常7から10、例えば約8.5のpHで行われるのが好ましい。この反応は、例えば40から110℃、好ましくは60から90℃、例えば80℃の高温で望ましくは撹拌しながら、行われるのが好ましい。
キャリアーと沈殿物は、例えば少なくとも1時間、最長で9時間、エージング処理してもよい。通常、量が多い場合は4から8時間、好ましくは5から6時間、エージング処理される。亜鉛とアルミニウムの重量比が40:1である亜鉛とアルミニウムの酸化物を基礎とするキャリアーを多量にエージング処理する場合、70℃の温度で約5時間行うと特に効果的である。得られたものはろ過によって溶液から分離される。エージング処理は、50から90℃の範囲の温度、例えば60から80℃の範囲の温度で行われる。得られた物質は、ろ過によって溶液から分離される。
キャリアーと沈殿物は、望ましくないイオン、特にナトリウムおよびカリウムイオンが存在する場合、これらを除去するために洗浄される。望ましくは洗浄工程は、ナトリウムおよびカリウムイオン濃度が400ppm未満、好ましくは300ppm未満のレベルに落ちるまで続けられる。その後キャリアーと沈殿物は、空気中で乾燥される。通常、乾燥は、適当な時間をかけて80℃から150℃の温度で行われるが、これはエージング処理される触媒のバッチサイズおよび乾燥方法によって変わる。
得られたキャリアーは、種々の酸化物の混合物からなる。これら形成された酸化物の性質は、沈殿物がエージング処理される時間により異なる。例えば亜鉛と銅を基礎物質としてなるキャリアーの場合、この方法では酸化亜鉛(CuO)、ローザサイト[(Cu0.5Zn0.5)2.(CO3).(OH)2]、種々の形状の緑亜鉛鉱[(CuxZn1-x)5.(CO3)2.(OH)6]およびこれらと比較して僅かな量の紅亜鉛鉱(ZnO)から構成されるキャリアーが得られる。キャリアー中の銅の比は、エージング処理時間が長くなるほど、大きくなる。
上記で乾燥されたものは、100℃から800℃の温度(好ましくは少なくとも200℃、望ましくは300℃から500℃、例えば約400℃)で焼成され、粉、顆粒、タブレットまたは押出し物として形成されるか、または予備成形される。焼成によって酸化物の結晶構造が変化する。例えば亜鉛と銅の酸化物からキャリアーが形成される場合、200℃で5時間焼成すると組成物中のローザサイトおよび緑亜鉛鉱の量が減少し、CuOおよびZnOの量が増加する。亜鉛−アルミニウム酸化物の場合、水和した結晶性水酸化物および炭酸塩類を焼成によって、例えば亜鉛華(Zn5(OH)6(CO3)2)および亜鉛アルミニウム炭酸ヒドロジド水和物(Zn0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.165.H2O)を紅亜鉛鉱(ZnO)に変換することによって取り除く。500℃で5時間焼成した後、亜鉛およびアルミニウムの両金属は、各々の酸化物相において主成分となる。
一般的にはBET/N2法(ASTM D3037)で測定されるキャリアーの表面積は、4から180m/gである。
それから金がキャリアーを金の前駆体溶液で処理することによってキャリアー上に析出する。キャリアー上に析出する金の量は、金とキャリアーの相対比、pHおよび付着させる時間を変化させることによって制御することが可能である。
いくつかの金化合物を前駆体として使用することができ、例えばシアン化金[AuCN]、クロロ金酸ナトリウム[NaAuCl4]、シアン化金カリウム[KAuCN2]、アセチルアセトナート金[(CH3)2Au(CH3COCH2COCH3)]および好ましくはテトラクロロ金酸[HAuCl4]などがある。金の前駆体は、金の含有量が通常1x10−1から1x10−4M、好ましくは1x10−2から5x10−3Mの処理溶液を形成するために溶解される。処理溶液のpHは、7未満、好ましくは1から6の範囲、通常1.5から3の範囲内にある。処理溶液のpHは、炭酸ナトリウム溶液などの好適なアルカリを加えることによって所望の値、例えば2から8.5に調整してもよい。
処理溶液とキャリアーは、高温、好ましくは50から90℃の範囲で、例えば約70℃で接触させるのが好ましい。多くの場合、溶液中の金類は、加熱されたり、pHが変化すると化学変化を起こす。例えばHAuCl4は、一般式[Au(OH)nCl4-n]-(n=1−3)で表される金類を生成する。これらの類の相対比は、溶液が高温で数時間保持されると、変化し、これらの変化によりキャリアーに溶液から析出する金の量が減少し、触媒の最終的な効率が減少する。
処理溶液のpHおよび温度が安定したとき、溶液はキャリアーと接触される。それから例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムまたは尿素の溶液を加えることによって処理溶液のpHを所望の値にまで上昇させることによって、金が処理溶液から沈殿する。処理溶液のpHは、4から11の範囲内になる。金が析出する形態は、沈殿物混合物を形成するのに使用する前駆体により異なる。例えば金は、水酸化物としてまたは[Au(OH)nCl4-n]-(n=1−3)として溶液から析出する。析出が生じるpHは、析出物の特性に影響を与える。金ヒドロキシ−クロライド[Au(OH)nCl4-n]-(n=1−3)は、pHが増加するにつれて加水分解する。水酸化金は、高いpH値(通常7から10、好ましくは8から9.5、例えば約8.5)で形成する。高いpH値は、ナノメートルの範囲の小さい粒径で金が良好に分散するので有利である。さらに高pHで優位になる金類は、塩化物をあまり含まない。塩化物類が存在することによって大きい粒子の金の量が多くなり、この金の粒子がCl-Au-Clブリッジの形成によって焼結してしまい、触媒活性が減少することになる。また残った塩化物が触媒部位を汚染する場合がある。
金前駆体溶液中に懸濁したキャリアーは、反応温度で撹拌しながら、好適な時間、例えば0.5から3時間、好ましくは約1時間、エージング処理されるのが好ましい。得られた個体物質をろ過によって分離し、洗浄する。この洗浄は、水性アンモニア溶液、NaOHまたは尿素などの塩基で行われるのが好ましく、これら塩基は、塩化物イオンの除去を補助する。洗浄後、触媒は好ましくは80から150℃、例えば120℃の温度で乾燥される。さらに必要であれば、乾燥した触媒をアルカリ溶液で洗浄して、さらに塩化物を除去することもできる。
含浸
金と亜鉛および他の金属の混合酸化物とを含み、この酸化物が他の金属に対して相対的に少ない量の亜鉛を含む触媒に好適な別の調製方法では、他の金属の酸化物を最初に亜鉛に含浸させ、それから金を得られた物質上に析出させる。
例えばアルミナ基板を亜鉛塩の溶液に好適な時間(例えば室温で最長で12時間または高温(例えば70℃)で2時間接触させ、含浸されたアルミナを溶液から分離し、得られた物質を洗浄、乾燥および焼成することによって亜鉛酸化物をアルミナ基板上に析出させることができる。亜鉛溶液は、硝酸亜鉛または硝酸亜鉛を水性水酸化アンモニアに溶解することによって調製される亜鉛アミン錯体[Zn(NH3)4]2+を含む。これとは別に硝酸亜鉛などの亜鉛塩の酸性水溶液のpHをアルカリ溶液を加えることによって水酸化亜鉛の沈殿が生じるpHに上昇させて酸性水溶液からアルミナ上に沈殿させることによって亜鉛酸化物を基板上に析出させることもできる。析出物を最長で24時間アルミナと接触した状態で放置し、含浸されたアルミナは、母液から分離され、洗浄、乾燥そして焼成される。
それから金が逆析出沈殿法で説明した方法と類似の方法で含浸されたアルミナ上に析出される。
混合
亜鉛と他の金属の混合酸化物は、これら2つの別個の酸化物を所望の比で粉砕およびブレンドまたは物理的に混合することによって調製することも可能である。例えばZnOとAl2O3との混合酸化物は、このように調製される。それから金を上述の方法で混合酸化物上に析出させる。これを触媒の製造において従来知られている方法で成形する。他のキャリアー材料、例えばグラファイトまたは珪素などをこの工程で触媒に組み込んでもよい。
金を担持した触媒のさらなる処理
上述のいずれかの方法で調製された金担持触媒をさらに処理することによって触媒の活性を変えることができる。例えば触媒を使用する前に、通常50から500℃(好ましくは100から300℃)の温度で1から5時間加熱することによって焼成してもよい。焼成の効果は、触媒中に存在するAu(OH)3および他のAu(III)類を金属状態の金に還元し、触媒の表面に酸化状態(Auδ+)の金類と共に金属状態(Au0)の金類を製することである。
これとは別に触媒を例えば水素または好ましくは一酸化炭素の還元性雰囲気中で処理してもよい。この処理もまた触媒の表面上の金類の特性に影響を与え、Au0とAuδ+との両方を同時に製する。
本発明の理解を容易にするために本発明の好ましい態様を以下の実施例および添付の図面を参照し、詳述する。
図中、同じ特徴のものには同じ符号を付してある。
図を参照すると、図1および2は、ラッパー2で巻かれたタバコロッド1とこれにチッピング紙4によって装着された煙フィルター3とを有する紙巻きタバコ形状の喫煙品を例示している。明確にするためにチッピング紙をラッパーから離して示しているが、実際はこれらは、接触している。
図1に示した紙巻タバコのフィルター3は、3つの円筒状のフィルターエレメント3a、3b、3cを含む。フィルターの吸い口端に位置する第1のフィルターエレメント3aは、長さが7mmで、7重量%のトリアセチン可塑剤で含浸され、全長に亘って25mmWGの圧力降下を有するセルロースアセテートトウで構成されている。フィルターの中央に位置する第2フィルターエレメントは、長さ5mmのキャビティーであり、以下の実施例のいずれか1つで説明するような本発明による触媒を150mgを含む。ロッド1に隣接する第3フィルターは、長さが15mmで、その長さに亘って90mmWGの圧力降下を有し、80mgのセルロースアセテートトウを含む。このセルロースアセテートトウは、4重量%のトリアセチンで含浸され、80mgの粒状の活性炭を含み、この活性炭は、「ダルメシアン」方式で均一に分配されている。
図2に示した紙巻タバコは、図1の紙巻きタバコと類似しているが、煙フィルター3が4つの同軸の円筒状フィルターエレメント3a、3b、3cおよび3dを有するという点で異なる。紙巻タバコの吸い口端に位置する第1フィルターエレメント3aは、5mmの長さを有し、7重量%のトリアセチン可塑剤で含浸されたセルロースアセテートトウから構成されている。第1フィルターエレメント3aに隣接して位置する第2フィルターエレメント3bは、以下の実施例のいずれか1つで説明するような本発明による触媒を200mg含む長さ5mmのキャビティーである。第2フィルターエレメント3bに隣接する第3フィルターエレメント3cは、10mmの長さを有し、7重量%のトリアセチンで含浸されたセルロースアセテートトウで構成されている。フィルターエレメント3cとロッドとの間に位置する第4フィルターエレメント3dは、7mmの長さを有し、80mgの活性炭粒子を含む。換気孔5がリング状にチッピング紙4のラジアル平面A−Aに形成されており、これらの換気孔は、煙が紙巻きタバコを介して吸入される際に第4フィルターエレメント3dと第3フィルターエレメント3cとの接合部から約3mm下流の第3フィルターエレメント3c内に空気を送る。
実施例1−8:金/亜鉛−アルミニウム酸化物触媒
キャリアーの調製
硝酸亜鉛[Zn(NO3)2.6H2O]の1.34M水溶液と硝酸アルミニウム[Al(NO3)3.9H2O]の0.081M水溶液とを亜鉛:アルミニウムの重量比が40:1になるように混合した。この溶液を約80℃の温度に加熱し、そのpHを炭酸ナトリウムの水溶液を撹拌しながら加えて、初期のpH値1.1から9.1に調整し、これにより亜鉛とアルミニウムの水酸化物の沈殿物を生成した。溶液のpHと温度を維持し、沈殿物を約5時間溶液と接触させてエージング処理した。沈殿物を溶液からろ過し、不要なイオンを除去するために高純度の水で洗浄し、空気中で約120℃の温度で乾燥させた。乾燥した沈殿物を空気中で400℃の温度に加熱して焼成した。得られたキャリアー(A)を粉末になるように粉砕した。このキャリアーの結晶構造を調べたところ、このキャリアーは、六角形の紅亜鉛鉱ZnO、アモルファスアルミナAl2O3と微量の水酸化亜鉛アルミニウム炭酸塩水和物(zinc aluminum carbonate hydroxide hydrate)とから構成されていた。
上記工程を表1に示すように硝酸亜鉛と硝酸アルミニウムの量および反応条件を変えて行い、同じく表1に示す特性を有するキャリアーBおよびCを製した。比較のために酸化亜鉛またはアルミナだけで構成されたキャリアーDおよびEを同じ方法で調製した。
Figure 0004970252
触媒の調整
懸濁液中でキャリアーAのサンプルを支持するのに充分な量の脱イオン水を70℃に加熱した。キャリアー上に9.2重量%の金を形成するのに充分な金を含むテトラクロロ金酸[HAuCl4]の5x10−3M溶液を70℃に加熱し、脱イオン水に加えた。この溶液のpHをNa2CO3の溶液を加えることによって初期のpH値2から5.5に調整した。温度およびpHを安定させた後、キャリアーを加え、1時間撹拌した。固体物質を分離し、0.19Mのアンモニア溶液で洗浄し、空気中で120℃の温度で乾燥させた。
上記の工程を下記表2に示す異なる量のテトラクロロ金酸および異なる濃度のアンモニウム洗浄液でキャリアーAからEを用いて行い、本発明の実施例1から8の触媒と比較例IからIVの触媒を調製した。
これら触媒の触媒活性を調べるために0.25グラムの700から1400μmの粒径を有する実施例1から8の触媒および比較例IからVIの触媒を連続固定床マイクロリアクターに充填し、このリアクターを介して、湿度100%の空気中で1容量%の一酸化炭素混合物からなるテストガスを断熱条件下で118,800ml.g-1.h-1(1時間当たりの触媒1グラム当たりのテストガスのミリリットル量)の空間速度(SV)に相当する495ml/分の流速で通過させた。触媒の活性は、触媒の金1グラム当たり、1秒で変換された一酸化炭素のマイクロモル(μmolCO.gAu -1.s-1)を測定することによって評価した。一酸化炭素から二酸化炭素への変換率の結果を表2に示す。
表2から明らかなように金がアルミナだけに析出した場合(比較例IおよびIIのように)、このテスト条件下では一酸化炭素を酸化する触媒としての機能を果たさない。金が酸化亜鉛に析出した場合(比較例IIIからVIのように)、ある程度の触媒機能を示すが、最も良好な触媒機能を示したのは、金が亜鉛とアルミニウムの混合酸化物から構成されたキャリアーに析出した触媒(実施例1から8のように)、特にキャリアー中のアルミニウムに対する亜鉛の比が20:1を超えるもの(実施例1から3、7および8のように)である。また金の充填量が多いほど(2重量%以上)、触媒はより効果的に機能する。
Figure 0004970252
実施例9−14:金/銅−亜鉛酸化物触媒
銅と亜鉛の混合酸化物からなるキャリアーに担持された金を含む触媒のサンプルを上述の実施例1−8で説明した逆析出沈殿法で調製した。キャリアーを調製するために下記表3に示す種々の銅:亜鉛のモル比のCu(NO3)2.3H2Oの溶液とZn(NO3)2.6H2Oの溶液を混合し、80℃に加熱し、Na2CO3水溶液でpHを8.5になるように調整した。沈殿の間pHと温度を5時間維持した。その後、得られた沈殿物をろ過し、数回脱イオン水で洗浄し、120℃で一晩乾燥させた。得られたパウダー状のものを200℃で1時間または300℃で5時間焼成した。焼成したものをペレット状にし、粉砕し、500から1000μmの範囲の粒径に篩い分けした。
各キャリアーサンプルに所望の濃度のHAuCl4水溶液を用いて金を析出沈殿させた。この溶液を70℃に予備加熱し、pHをNa2CO3の溶液を加えて8.5に調整した。キャリアーを個別の金の溶液のバッチに加え、pHの調整をせずに70℃で1時間エージング処理した。その後、触媒をろ過し、脱イオン水で数回洗浄し、乾燥器で乾燥させ、焼成した。
一酸化炭素の酸化に関するサンプルの触媒活性を評価するために一酸化炭素酸化活性測定をマイクロ固定床中で断熱条件下で行った。気体(空気中に1%一酸化炭素を含む)を流速60ml/分で0.5gの触媒に通過させ、一酸化炭素の変換を水素炎イオン化検出器を利用したメタナイザーを備えたオンラインガスクロマトグラフで監視した。これら試験を乾燥気体または100%湿度の気体のいずれかを用いて実施した。
比較のために金で処理されていない銅:亜鉛の比が1:2、1:1および2:1のキャリアーのサンプルでも試験を行った。各サンプルは、乾燥および湿った条件下で0.02μmCo.gCat -1.s-1という非常に小さい触媒活性を示した。
金を担持した全てのサンプル、特に高温での触媒の焼成の結果、ローザサイトまたは緑亜鉛鉱より紅亜鉛鉱(ZnO)形状の亜鉛を含むものは顕著な触媒活性を示した。また触媒の活性は、湿った条件下で50から100%増加する。
Figure 0004970252
実施例15−23:金/銅−亜鉛酸化物の焼成
実施例9から14で説明した方法を用いて銅:亜鉛の比が1:1のキャリアーのバッチを空気中で5時間、300℃で焼成し、銅と亜鉛の酸化物を完全にCuOおよびZnOに変換した。得られたキャリアーを実施例9から14で説明したように金で処理し、金の含有量が7.7重量%の触媒を製した。触媒のバッチを下記表4に示すように時間と温度を変えて焼成し、これら触媒の触媒活性を実施例9から14で説明したように乾燥条件下で測定した。焼成しなかったサンプルの活性も測定した。
Figure 0004970252
300℃以上の温度で2時間焼成した触媒は、同じ時間それより低い温度で焼成したものより良好に機能し、これはAu(III)類のAu(0)への還元に起因する。しかしながら、高温で長時間の焼成は、活性を低下させ、これは金類が焼結して、より大きなそして活性の小さい粒子になることに起因する。
実施例24−29:タバコ煙中の一酸化炭素の減少
以下の実施例は、煙フィルターを有する紙巻きタバコの喫煙をシュミレートする装置で行った試験に関し、触媒はフィルター内に含まれている。
使用した試験装置は、タバコ業界で使用されているような標準喫煙エンジンで構成され、これは一酸化炭素アナライザーに接続され、このアナライザーは、触媒ホルダーの一端に接続されている。触媒ホルダーの他端は、紙巻きタバコを受けるように構成されている。触媒ホルダーは、長さが27mmで直径が7.83mmで1300mmの容量を有する管状のものであり、各端部が長さが5mmでフィルターエレメントと試験される触媒で満たされた665mmの中央チャンバーを形成するセルロースアセテートのプラグで塞がれている。
触媒は、密度が1.19g/cm、粒径が500から1000ミクロンで、1.1重量%の金で実施例1から4の方法に従って調製された亜鉛酸化物とアルミニウム酸化物の混合物(AuZnAlOx)のキャリアーで構成した。この触媒単独で試験し、また触媒を煙の粒状相による汚染から保護するために触媒に隣接およびその上流に配された活性炭パウダー床(密度:0.55g/cm)(AC)および亜鉛/アルミニウム酸化物キャリアー(密度:1.06g/cm)(ZnAlOx)で構成される最大で3種類のフィルターエレメントと共に試験した。フィルター床の組成およびその構成を表5に示す。比較のためにキャリアー材としてチャコールのみを含む対照サンプルでも試験を行った。
試験の際は、6mgのタール送出量を有する紙巻きタバコ(Benson & Hedges Ultra Mildという商品名で販売されている)に火をつけて触媒ホルダーに挿入し、35mlの煙が毎分1回、2秒間に亘って吸引されるように喫煙エンジンが上記装置を介して数服の煙を吸引した。一酸化炭素アナライザーが各服の煙の一酸化炭素含有量に関する情報を提供した。各フィルター材料について3回の試験を行い、これら3回の試験の各服の結果の平均を出した。対照サンプルと比較して試験された触媒とフィルターエレメントの種々の組み合わせの8服吸煙した際の一酸化炭素の平均減少率を表5に示す。
Figure 0004970252
触媒単独の場合、対照サンプルと比較して煙の一酸化炭素が16%減少した。触媒の上流にこれを保護するフィルターエレメントを設けることによって少ない量の触媒を使用しても一酸化炭素の減少率を34%に増加することができた。亜鉛/アルミニウム酸化物は、活性チャコールのように触媒を効果的に保護する。触媒のすぐ上流に活性チャコールが存在することによって著しく一酸化炭素を減少させる。必要とされる触媒の量は、活性チャコールと亜鉛酸化物を組み合わせて使用することにより減少させることができる。
実施例30:タバコ煙の粒状相に対する効果
タバコ煙の粒状相は、紙巻きタバコの風味に関わる物質を含むので、粒状相を過剰に除去せずにフィルターエレメントが触媒を汚染から確実に保護することが重要である。亜鉛/アルミニウム酸化物がどの程度粒状相を吸着するかを調べるさらなる一連の試験において、従来の喫煙装置および標準「ケンブリッジ」フィルターを含む粒状相トラップを用いて紙巻タバコを煙フィルターを介して1分間のインターバルをおいて2秒間の35mlの速度で喫煙した。標準的なセルロースアセテートフィルター材からなる2つのプラグの間に保持された170mgの亜鉛/アルミニウム酸化物からなるフィルターエレメントは、タバコ煙の粒状相から粒状物を平均で14%除去することが判明した(フィルター材1mg当たり3.5μgの粒状物)。これは、8.5から10.5mg(セルロースアセテート1mg当たり6.4から8.1mgの粒状物)の粒状物を除去する133mgのセルロースアセテートのみからなるフィルターと比較した場合、良好な結果を示している。従って亜鉛/アルミニウム酸化物は、触媒を汚染から保護し、同じ量のセルロースアセテートより少ない粒状物を除去する。
実施例31−35:一酸化炭素/空気還元雰囲気での金/亜鉛−アルミニウム酸化物の予備処理
実施例24−29で使用した装置を使用し、還元雰囲気で処理された触媒と処理されていない触媒の性能を比較した。
これら触媒のキャリアーは、市販されている90%の紅亜鉛鉱(ZnO)と10%のアルミナ(Al2O3)とからなる亜鉛とアルミニウムの混合酸化物で構成した。最後の焼成を行わない実施例1から4で説明した方法を用いて、5つのサンプルのキャリアーを5.5または8.5のpHで金を含浸させ、表6に示す金充填量の触媒を得た。各サンプルを2つのバッチに分けた。1つのバッチは、処理せずに、もう一方のバッチは、空気中1.25%の一酸化炭素還元雰囲気で予備処理した。
実施例24から29で説明した方法を使用して、1分間のインターバルで2秒間35ml吸煙する喫煙条件下で空気混合物中1.25容量%の一酸化炭素からなる試験気体の一酸化炭素含有量に対する処理または未処理の触媒の効果を試験した。これら試験において60mgの活性炭を含むフィルター床とその上流に配された200mgの触媒とを含むフィルターを使用した。
一回目の吸煙と8回目の吸煙で測定した4つの試験での一酸化炭素の平均減少率を表6に示す。
Figure 0004970252
表6に示した結果は、還元雰囲気下で焼成されていない触媒を予備処理することによってタバコ煙中の一酸化炭素を減少させるという触媒の性能を著しく高めるということを示している。さらに予備処理された触媒では、1回目の吸煙と8回目の吸煙時の一酸化炭素の減少値は、予備処理されていない触媒の対応する値より接近しているというように8回の吸煙に亘って安定した性能を発揮する。
実施例36−41:還元雰囲気での金/アルミニウム−亜鉛酸化物および金/銅−亜鉛酸化物の予備処理
金触媒を市販の亜鉛−アルミニウム酸化物(Sud-Chemiより製品参照番号G72Dとして供給されている)および市販の銅−亜鉛酸化物(Sud-Chemiより製品参照番号G66Bとして供給されている)で構成された2つのキャリアー上に金を析出させることによって調製した。いずれの場合も触媒を粉砕し、500から1000μmの範囲の粒径に篩い分けし、亜鉛−アルミニウム酸化物キャリアーに0.84重量%そして銅−亜鉛キャリアーに1.2重量%の金充填量になるように充分な濃度の金を含む70℃のHAuCl4溶液に加えた。溶液のpHを0.5M炭酸ナトリウム溶液で亜鉛−アルミニウム酸化物の場合8.5に、銅−亜鉛酸化物の場合8.0にそれぞれ調整した。温度とpHを維持しながら1時間エージ処理した後、析出した金が殆どAu(III)酸化状態になるように得られた触媒をろ過し、過剰なナトリウムと塩化物イオンを除去するために脱塩水で数回洗浄し、120℃で一晩乾燥させた。
各触媒の5gのサンプルを流動床反応器中で乾燥した1.45%一酸化炭素−空気混合物からなる還元雰囲気、湿った1.45%一酸化炭素−空気混合物からなる還元雰囲気、10%水素−アルゴン混合物からなる還元雰囲気そして比較のために空気と下記表7に示す時間と温度で10リットル/分の流速で接触させた。この還元工程により酸化状態にある触媒の色が薄い黄色または白(亜鉛の酸化物の場合)から還元状態で紫に変化した。これは下記に示すように析出した金が酸化状態から金属状態の金からなる類と酸化状態の類との混合物へとその酸化状態に変化が生じることに起因する
Au3+ → Au0+ Auδ+
一酸化炭素の酸化に対する得られた触媒の活性をISO喫煙条件下(1分間のインターバルで2秒間35ml吸煙する)でガラス管内にガラスウールプラグで保持された200mgの触媒床に亘って予め充填された気密袋から1.45%の一酸化炭素空気混合物を吸引する喫煙エンジンを用いて比較した。出現した気体をSignal 7000GFGという商品名で販売されている市販の一酸化炭素赤外線アナライザーを用いて分析した。1回目の吸煙と8回目の吸煙時の一酸化炭素から二酸化炭素への変換率を下記表7に示す。
Figure 0004970252
表7から判るように未処理の触媒と空気中で処理された触媒の活性は、8回の吸煙試験に亘って増加しており、還元雰囲気下で処理された触媒の活性は、これら触媒と比較して著しく増加している。この活性の増加は、キャリアー上に析出した金に存在するAu(0)類の増加と相関している。
実施例42−44:金/アルミニウム−亜鉛酸化物および金/銅−亜鉛酸化物の焼成による予備処理
実施例36から41で調製した各触媒5gのサンプルを静止空気中で2時間200℃および300℃の温度で焼成した。得られた触媒の温度がプログラムされた還元試験により300℃で金類が殆ど完全にAu(0)状態に還元され、一方200℃での還元の後では元のAu(III)の半分が残る。
一酸化炭素に対するサンプルの触媒効果を実施例36から41で使用した工程に従って試験した。結果を下記表8に示す。
Figure 0004970252
表8から明らかなように熱処理、特により高い温度での熱処理を行うことにより触媒の活性が高められ、未処理のサンプルと比較して8回の吸煙に亘ってその性能が維持される。低温での還元予備処理は、より有益である。この活性もまた焼成によって生じるAu(III)類のAu(0)への変換に一致する。
実施例45−48:タバコ煙中の一酸化炭素の減少
実施例24−29で説明した工程を使用して、煙フィルターを含む紙巻きタバコの喫煙をシュミレートする装置でタバコ煙に晒された際の種々のキャリアー上に析出した金の触媒活性を比較した。
次の材料の触媒活性を試験した。これらの粒径は、500から1000ミクロンであった。
A.銅とマンガンの混合物、ホプカライト、これに0.5重量%の金を析出させ、還元雰囲気下で予備処理していない。
B.CuO:ZnO比が2:1の銅と亜鉛の混合酸化物、これに3.4重量%の金を実施例9から14と類似の方法を用いて析出させ、1.5容量%一酸化炭素空気混合物の還元雰囲気で予備処理した。
C.市販の酸化チタン、これに0.5重量%の金を析出させ、1.5容量%一酸化炭素空気混合物の還元雰囲気で予備処理した。
D.市販の酸化チタン、これに3.0重量%の金を析出させ、1.5容量%一酸化炭素空気混合物の還元雰囲気で予備処理した。
E.実施例27で使用した亜鉛/アルミニウム酸化物キャリアー、これに4.9重量%の金を析出させ、1.5容量%一酸化炭素空気混合物の還元雰囲気で予備処理した。
F.サンプルBの銅−亜鉛酸化物、これに1.5重量%の金を析出させ、1.5容量%一酸化炭素空気混合物の還元雰囲気で予備処理した。
各触媒を100mgの亜鉛/アルミニウム酸化物を含む上流セクションと、60mgの活性炭を含む中央セクションと、200mgの触媒を含む下流セクションとからなる3つのセクションを有するフィルター床に充填した。
キャリアー材だけを含む対照サンプルと比較した4回の試験に亘って1回目の吸煙と8回目の吸煙時の一酸化炭素の平均減少率および8回の吸煙すべてにおける平均減少率と共に表9に示す。
Figure 0004970252
一方、ホプカライト(銅とマンガンの混合酸化物)の析出した金は、試験条件下では触媒活性を示さず、チタニアに析出した金は、初期には特に触媒が還元雰囲気下で予備処理された場合ある程度の触媒活性を示した。
実施例51−53:粒径による触媒活性の変化
実施例36から44で使用した触媒の製造について説明した方法を用いて、亜鉛−アルミニウム酸化物を基礎とする材料をペレット状にし、粉砕し、150から300ミクロン、300から500ミクロンおよび500から1000ミクロンの範囲内の粒径をそれぞれ有する3つのサンプルに篩い分けし、その後金を含浸させた。これらサンプルの触媒活性を1.43%一酸化炭素空気混合物を用いた実施例36から44で説明した方法で試験した。結果を表10に示し、触媒を含まない対照サンプルの性能と比較した。
Figure 0004970252
表10から明らかなように小さい粒径の触媒を使用した場合に活性の著しい増加が認められる。この効果は、おそらく触媒粒子内で物質移動(mass transfer)が制限されることによる。粒径を小さくすることによって触媒上の活性部位への一酸化炭素の分子の拡散距離が小さくなり、これにより触媒を効果的に作用させる。この現象は、一酸化炭素の濃度が低いと特に顕著になる。より高濃度の一酸化炭素−空気混合物、例えば3.0容量%の一酸化炭素/空気混合物では、粒径による効果はあまり顕著ではなくなる。一酸化炭素の濃度が高くなるほど、反応速度が増加し、より多くの熱が発熱反応によって発生する。従って、気体の拡散が大きくなり、一酸化炭素の濃度が低い場合には見られた固まりの移動の制限は、観察されない。系は、動的制御から物質移動による制御に変化する。
本発明による煙フィルター付き喫煙品の側面図であり、一部長手方向断面および一部切り欠きにて示している。 本発明による別の煙フィルター付き喫煙品の図1と類似の図である。

Claims (22)

  1. 喫煙材と、喫煙材の喫煙分解生成物中の一酸化炭素を二酸化炭素に酸化するための触媒とを含み、この触媒が、亜鉛および別の金属の混合酸化物と、金を併有し、その金が金属状態の金類(Au)と酸化状態の金類(Auδ+)で構成される喫煙品。
  2. 触媒に含まれる前記金の50%を超える量が金属状態(Au)にある請求項1記載の喫煙品。
  3. 前記触媒が、亜鉛と等電点が6から10である金属の混合酸化物と、金を併有することを特徴とする請求項1または2記載の喫煙品。
  4. 前記触媒が、亜鉛およびアルミニウムの混合酸化物と金を併有することを特徴とする請求項1または2記載の喫煙品。
  5. 前記触媒が、亜鉛および銅の混合酸化物と金を併有することを特徴とする請求項1または2記載の喫煙品。
  6. 前記触媒が、亜鉛および別の金属の混合酸化物上に、金化合物の溶液から金を析出させ、その溶液から金担持酸化物を分離して調製されることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の喫煙品。
  7. 前記金担持酸化物が焼成されることを特徴とする請求項6記載の喫煙品。
  8. 前記金担持酸化物が還元雰囲気中で処理されることを特徴とする請求項6記載の喫煙品。
  9. 前記喫煙材のロッドと、煙フィルターとを含み、前記触媒がこの煙フィルター内に包含されていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の喫煙品。
  10. 前記喫煙材のロッドを含み、前記触媒がこのロッドに包含されていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の喫煙品。
  11. ラッパーで巻かれた喫煙材のロッドを含み、前記触媒がこのラッパーに包含されていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の喫煙品。
  12. タバコおよび/または非タバコの喫煙材と、その喫煙材の喫煙分解生成物中の一酸化炭素を二酸化炭素に酸化するための触媒を併有し、この触媒が、亜鉛および別の金属の混合酸化物と、金を併有し、その金が金属状態の金類(Au )と酸化状態の金類(Au δ+ )で構成される喫煙品。
  13. 一酸化炭素を二酸化炭素に酸化する触媒に、喫煙材の分解生成物を接触させる前記分解生成物の処理方法であって、前記触媒が、亜鉛および別の金属の混合酸化物と、金を併有し、その金が金属状態の金類(Au )と酸化状態の金類(Au δ+ )で構成される方法。
  14. 請求項1乃至8いずれか1項記載の触媒を調製する工程と、喫煙の際の燃焼生成物が前記触媒に接触するように、その触媒を喫煙品中に組み込む工程とを含む喫煙品の製造方法。
  15. 請求項1乃至8いずれか1項記載の触媒を含む喫煙品用煙フィルター。
  16. フィルターを介して吸引される煙中の粒状物から触媒を保護するための少なくとも1つのフィルターエレメントをさらに含むことを特徴とする請求項15記載のフィルター。
  17. 前記フィルターエレメントが亜鉛の酸化物を含むことを特徴とする請求項16記載のフィルター。
  18. 前記フィルターエレメントが活性炭を含むことを特徴とする請求項16または17記載のフィルター。
  19. 喫煙品用のホルダーと、前記触媒を含むフィルターエレメントとを含むことを特徴とする請求項15乃至18いずれか1項記載のフィルター。
  20. 前記触媒がフィルタートウに含まれる請求項15記載のフィルター。
  21. 亜鉛および別の金属の混合酸化物と、金を併有し、その金が金属状態の金類(Au )と酸化状態の金類(Au δ+ )で構成される触媒を含む喫煙品用ケーシング。
  22. ケーシングが喫煙品用ラッパーである請求項21記載のケーシング。
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