JP4969923B2 - サンプルの測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、サンプルの測定方法およびサンプルの測定装置に関し、特に測定対象の基板に分注された検体を含むサンプル液の検体を集結して、この検体の持つ光情報を測定するためのサンプルの測定方法およびサンプルの測定装置に関する。
生体高分子に関する研究は、臨床検査、創薬や環境・食品検査分野への展開等様々な対象に対して行なれているが、この生体高分子が持つ情報を高感度で解析するための検出装置が、ますます重視されている。
従来の検出装置は、測定対象の基板に検体を含むサンプル液を配置して、この検体に対して光を当てることで、検体の蛍光色素が発光する蛍光を受光する。例えばレーザ光を試料台上の検体の反応領域に当てて、その反応領域からの蛍光を光検出器により検出する。
この種の測定対象の基板には、ウェルと呼ばれる複数の凹部が配列して形成されており、各凹部には、分注機のピペットを用いて検体を含むサンプル液を分注するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2006/013832号公報
各凹部に検体を分注した基板に対しては、必要に応じて、プラスチック板を溶着することで、外部から凹部内の検体を含むサンプル液に異物が混入するのを防いでいる。
しかし、検体を含むサンプル液には少量の空気が混入している場合がある。空気が混入すると基板の凹部内の検体を含むサンプル液には空気層(気泡)が形成される。
例えば、図21と図22に示すように、基板2とプラスチック板6との接触部にできる上部隅部1001には、検体3を含むサンプル液3Sが溜まり、測定光1000のあたる中央部には検体3を含むサンプル液3Sが少なくなる。すなわち、検体3を含むサンプル液3Sが上部隅部1001に偏在してしまい、気泡250と分かれた状態になることがある。この場合には、検体3から得られる測定光量が低下するので、検体3の検出感度が低下してしまうという課題があった。
そこで、本発明は上記課題を解消するために、検体を含むサンプル液内に形成される空気層(気泡)により検体が偏在を防ぐために検体を含むサンプル液を任意位置に集結させることができ、検体からの光情報を検出する際の検出感度の低下が防止できるサンプルの測定方法およびサンプルの測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明のサンプル測定方法は、凹部が形成された基板の前記凹部内に測定対象である検体を含むサンプル液を収容した後に、透明かつ伸縮性を有する透明なカバー部材により前記凹部内に前記サンプル液を封止し、
前記カバー部材は、少なくとも前記凹部に対応する部分が親水処理されており、
前記カバー部材の外面側から測定部の光出入射部を当てて、前記カバー部材の前記凹部側の面を前記検体に接するまで押し込み前記サンプル液を前記カバー部材の前記凹部側の面または前記凹部の底面側に集結させた状態で、前記カバー部材を介して前記光出入射部に前記検体を接触させて、前記検体の持つ光情報を測定することを特徴とする。
本発明のサンプル測定方法は、前記凹部内は疎水処理が施してあり、前記サンプル液が封止された前記凹部に振動を与えて、前記検体を含む前記サンプル液を前記カバー部材の前記凹部側の面または前記凹部の底面側に集結させた状態で、前記検体の持つ光情報を測定することを特徴とする。
本発明のサンプル測定方法は、前記凹部が、前記基板に複数形成されていることを特徴とする。
本発明のサンプル測定方法は、前記凹部の底部が透明であり、かつ親水処理されており、該透明部から前記検体の持つ光情報を測定することを特徴とする。
本発明のサンプル測定方法は、前記検体に励起光を照射して、前記検体から蛍光情報を測定することを特徴とする。
本発明のサンプルの測定方法によれば、検体を含むサンプル液を容器の任意位置に集結させて容器内で検体が偏在状態となることを防止でき、サンプルである検体が持つ光情報を測定する際に、容器内で検体を含むサンプル液が飛散しないようにして検体を集結させることができるので、検体の光情報の測定感度が低下するのを防ぎ、高感度測定が可能になる。
本発明のサンプルの測定装置によれば、検体を含むサンプル液を容器の任意位置に集結させて容器内で検体が偏在状態となることを防止でき、サンプルである検体が持つ光情報を測定する際に、容器内で検体を含むサンプル液が飛散しないようにして検体を集結させることができるので、検体の光情報の測定感度が低下するのを防ぎ、高感度測定が可能になる。
図1は、本発明のサンプルの測定装置の好ましい実施形態を示す図である。
図1に示すサンプルの測定装置10は、本発明のサンプルの測定方法の好ましい実施形態を実施するための装置である。
このサンプルの測定装置10では、測定対象の基板2には、複数の分注位置において検体3を含むサンプル液3Sが分注される。サンプルの測定装置10は、分注された検体3を含むサンプル液3Sに遠心力を与えることにより、検体3を含むサンプル液3Sを例えばカバー6に集結することで検体3を集結して、検体3の持つ光情報(蛍光情報)を測定する。
図1に示すサンプルの測定装置10は、回転装置60と制御部100を有している。回転装置60は、モータ61と、回転板62を有している。モータ61の出力軸63は、回転板62の回転中心64に連結されており、モータ61は、制御部100の指令により回転板62を、回転中心64を中心として回転方向Rに沿って、設定された回転スピードで連続回転させることができる。回転板62には、1つまたは複数の基板2が着脱可能に搭載される。
本発明の実施形態においては、検体3は測定対象であるサンプルであり、サンプル液3Sは検体3を含んでいる液体である。
図14から図16に比較例として示すのは、検体3を含むサンプル液3Sが凹部4内で偏在している状態を示しており、凹部4内の任意の位置に集結している状態ではない。
図14と図16では、検体3を含むサンプル液3Sが凹部4の底部隅部1002に極端に偏在しているために、測定光のあたる検体3を含むサンプル液3Sの中央部では検体3が少なくなる。
また、図15に比較例として示すのは、検体3を含むサンプル液3Sが凹部4内で極端に偏在している状態を示しており、凹部4内の任意の位置に集結している状態ではない。図15では、検体3を含むサンプル液3Sが凹部4の上部隅部1001に極端に偏在しているために、測定光のあたる検体3を含むサンプル液3Sの中央部では検体3が少なくなる。この上部隅部1001は、基板2の凹部4とプラスチック板のようなカバー部材6の内面との接触部である。
本発明の実施形態では、「検体3を含むサンプル液3Sを中央に集結する」とは、図14から図16に示す検体3を含むサンプル液3Sが極端に偏在して溜まってしまう状態ではなく、検体3を含むサンプル液3Sが、カバー部材6の内面6B側、または凹部4の底面4C側において、任意の位置に偏在なく円板状に溜まった状態をいう。
ここで、図2と図3を参照して、測定対象であるDNAチップ1について説明する。
DNAチップ1は、DNAマイクロアレイとも呼ばれており、スライドガラスのような基板2の上の各分注位置には、複数のサンプルとしての検体3を含むサンプル液が配置されている。図3に示すように、基板2の上の各分注位置の凹部4は、高密度に配置してアレイ化されている。この例では検体3は、DNA断片であり、各検体3は蛍光色素により標識されている。このDNAチップ1は、半導体技術を利用して作製されたアフィメトリクス型や、ピンスポットを有するスタンフォード型のものがある。検体3は、例えば試薬や生体試料であり、サンプル液に分散させものである。
図3は、基板2の断面構造例を示しており、複数のウェルと呼ばれる凹部4が、高密度に配列して形成されている。これらの凹部4は、断面で見て台形状に形成されており、凹部4の開口部4Bから底部4Cにかけて先細りに形成されている。図3の例では各凹部4の縁部の近傍に沿って、***部分5が形成されている。この凹部4の中に検体3を含むサンプル液3Sが収容されるようになっている。例えば0.5μL以下の検体3を含むサンプル液3Sが凹部4の中に収容されている。各検体3は、反応を起こしたり、検体3の特性を検出する際に、並列的に処理して検体3に関する大量の情報を引き出すことに用いられる。
図4は、ノズル20の先細り部分25の案内通路30から、検体3を含むサンプル液3Sが吐き出されて、検体3が凹部4内に分注された状態を示している。この案内通路30は、先端部24に向かって徐々少しずつ内径が小さくなるように緩やかに形成されている。
図5は、検体3が各凹部4内に分注された後に、基板2の***部分5に対して透明な樹脂製のカバー部材6を載せる前の状態を示している。図6は、基板2とカバー部材6を例えば超音波振動により溶着して、カバー部材6が凹部4内を封止した状態を示している。
図6に示すように作製された基板2は、図1に示す基板2の搭載部としての回転板62に対して搭載される。各基板2は、次に説明する状態で回転板62に搭載される。すなわち、図1に示す基板2の凹部4の深さ方向の延長上に位置する回転中心64を中心として各基板2を回転できるようになっている。各基板2は、回転板62の回転中心64からの半径77に対して、直交する方向Tに沿って配置されている。
これにより、図1に示すように、回転板2と共に基板2が回転することで、凹部4内では、空気より密度の大きい検体3を含むサンプル液3Sに遠心力が作用して、検体3を含むサンプル液3Sが最外面(カバー部材6の内面6B)上に集結することが可能になる。
図1の例では、凹部4の深さ方向の延長上に位置する回転中心64は、凹部4の開口部4B側ではなく、凹部4の底部4C側に位置する回転中心である。これにより、検体3は、遠心力により回転中心64から遠ざかる方向に押されるので、空気より密度の大きい検体3を含むサンプル液3Sだけを、カバー部材6の内面6B側において中央に集結させることができる。すなわち、図15に示す比較例では、検体3検体3を含むサンプル液3Sが上部隅部1001に偏在している状態とは異なり、図1に示す例では、カバー部材6の内面6Bでは、検体3を含むサンプル液3Sは、上部隅部に偏在することはなく、凹部4の開口部4Bの直径方向にそって平均した厚みで集結させることができる。つまり、図1の例では、カバー部材6の内面6Bにおいて、検体3を含むサンプル液3Sは、上部隅部だけでなく中央部においても、均等に集結させることができ、中央部において検体3が少なくなってしまう現象が防止できる。
次に、図7を参照しながら、本発明のサンプルの測定方法の好ましい例を説明する。図7は、サンプルの測定方法を含む分注検体の作製方法の例を示すフロー図である。
図7のステップST1において、図4の吸引吐出駆動部12が動作すると、図4に示す各ノズル20の先細り部分25の案内通路30内には、検体3の貯蔵部からあらかじめ定めた量の検体3を含むサンプル液3Sを吸引する。
次に、図7のステップST2では、図4に示すように、基板2の各凹部4に対して、各ノズル20が位置決めされる。制御部100が吸引吐出駆動部12を動作させる。図4に示すように、各ノズル20の先端部24が、凹部4の開口部4Bに挿入された状態で、先端部24からはあらかじめ定めた量の検体3を含むサンプル液3Sが凹部4内に吐き出される。
次に、図7のステップST3において、図5と図6に示すように、カバー部材6を基板2側に載せてカバー部材6と基板2を溶着させる。この際に、ハンドリング時の衝撃等で、凹部3内で検体が偏在状態とならないような注意を要する。カバー部材6により密封することにより、凹部4内の検体3を含むサンプル液3Sが外部に漏れるのを防げる。
このようにして、検体3を含むサンプル液3Sがそれぞれ凹部4内に封入された基板2は、図7のステップST4において加熱して、例えば試薬と検体の反応を促進する。
図7のステップST5では、遠心力を与えることにより検体3を含むサンプル液3Sを集結させ、気泡250とは分けて検体3を含むサンプル液3Sだけをカバー部材6の内面6B側に集結させる。
検体3を集結させる際には、次のようにして行う。例えば、図1に示す回転板62に各基板2を設定する。この場合には、回転中心64が基板2の凹部4の底部4C側から延長された位置に位置されるように、各基板2が回転板62に対して位置決めされる。つまり、各基板2は、回転盤62の半径77と直交する方向Tに沿って配置される。
そして、図1のモータ61が制御部100の指令により駆動されると、回転板62は回転中心64を中心として連続回転する。これにより、空気(気泡250)より密度が大きい検体3を含むサンプル液3Sを集結させ、気泡250とは分けて検体3を含むサンプル液3Sだけをカバー部材6の内面側に集結させることができる。この場合に、基板3を回転する条件としては、回転により発生する遠心力が、凹部4における検体3を含むサンプル液3Sの集結を補えるまで回転数を上げる。例えば、0.5μLの検体3を含むサンプル液3Sに対して、回転速度13000rpmで、遠心力6gを掛けることができる。この際、凹部4の内壁とカバー部材内壁には、親水処理を行えば検体3の移動が容易になる。
これにより、液状の検体3内に偏在状態が発生することを防止でき、検体3を含むサンプル液3Sを集結でき、後で行う検体3からの蛍光強度を検出する際の測定感度の低下が防止できる。
図7のステップST6では、図8に例示するような蛍光強度の測定装置400を用いて各検体3の蛍光強度の測定を行う。
図8の蛍光強度の測定装置400は、検体の光情報認識装置とも言うことができ、光測定部420と光導波路422を有している。光導波路422は、光ファイバ423とレンズ428を有している。光ファイバ423は、光測定部420と検体3との間に光を伝搬させる。
光測定部420は、光源416と、光検出部418と、ビームスプリッタ426を有しており、光源416が発生する光は、ビームスプリッタ426を通ってレンズ428で集光されて、光ファイバ423を通じて検体3に照射される。光の照射により、検体3から発生した蛍光情報は、光ファイバ423とレンズ428を通じて、ビームスプリッタ426により光検出部418に受光されることにより、図示しない分析装置が検体3の蛍光強度を分析する。
次に、図9を参照して、本発明のサンプルの測定装置およびサンプルの測定方法の別の好ましい実施形態を説明する。
図9の実施形態においては、図1〜図8に示す実施形態と異なるのは、回転板62における基板2の配置の向きであり、図9の実施形態は、その他の点については図1〜図8に示す実施形態と同様なので、図1〜図8に示す実施形態の説明を援用する。
図1の実施形態では、回転中心64が基板2の凹部4の底部4C側から延長された位置に位置されるように、各基板2が回転板62に対して位置決めされる。モータ61が制御部100の指令により駆動すると、回転板62は回転中心64を中心としてあらかじめ設定された回転速度で連続回転する。これにより、検体3を含むサンプル液3Sは偏在状態とならずに、回転による遠心力により検体3を含むサンプル液3Sを再度集結させ、気泡250とは分けて検体3を含むサンプル液3Sだけをカバー部材6の内面側に集結させることができる。
これに対して、図9の実施形態では、凹部4の深さ方向の延長上に位置する回転中心64は、凹部4のカバー部材6側に位置する回転中心である。すなわち、各基板2は、回転盤62の半径77と直交する方向Tに沿って配置され、しかもカバー部材6は、回転中心64に向かい合う位置にある。
この場合に、基板3を回転する条件としては、回転により発生する遠心力が、凹部4における検体3を含むサンプル液3Sの集結を補えるまで、回転速度を上げるような回転とする。凹部4の内壁には、親水処理を行えば凹部4内における検体3を含むサンプル液3Sの移動が容易になる。回転による遠心力により、検体3を含むサンプル液3Sは、カバー部材6の内面とは反対側の凹部4の底部4C側に集結させる。
この場合であっても、検体3を含むサンプル液3Sを集結できるので、光を検体3に照射して蛍光強度を検出する際に、封止サンプルである検体の光情報の測定感度が低下するのを防ぎ、高感度測定が可能になる。
次に、図10〜図12を参照して、本発明のさらに別の好ましい実施形態を説明する。
図10〜図12に示す実施形態は、測定対象の検体3を含むサンプル液3Sが基板2の複数の分注位置に分注されており、検体3を含むサンプル液3Sを集結して検体3の光情報を得るサンプルの測定方法である。図10は、図8に示すのと同じ蛍光強度の測定装置400を示している。
図11に示す分注位置に形成されている凹部4内には、上述した実施形態と同様にして検体3を含むサンプル液3Sがすでに収容されており、基板2の凹部4は透明のカバー部材6により封止している。
カバー部材6としては、例えば厚さが0.1〜0.3mmのフィルムを使用する。カバー部材6は、光学的に透明な(特に、波長500〜800nm)状態で使用するのが望ましく、必要に応じて、フィルムの外側面に屈折率整合剤を塗布する。この場合のカバー部材6としては、透明な伸張可能なフィルムを用い、基材と同一材質で、例えば、ポリカーボネートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、積層ラミネートフィルム等を用いることができる。基板2は搭載部162に配置されている。
この実施形態では、図7に示すフロー図のステップST1〜ステップST4までは同じであるので、その説明を用いる。
図7に示すフロー図において、ステップST1〜ステップST4まで実施をした後に、図11に示すように、蛍光強度の測定装置の光出入射部である光ファイバ423が各凹部4の上に位置決めされる。そして、図12に示すように、光ファイバ423の先端部がフィルム状のカバー部材6に押し当てられて、カバー部材6の内面が検体3を含むサンプル液3Sに接するまでG方向に沿って押し込まれる。
これにより、検体3を含むサンプル液3Sが、光ファイバ423の先端部とその周囲に対して、伸縮性を有するカバー部材6を介して押し付けられ、結果的に検体3がフィルム状のカバー部材6を介して、光ファイバ423の端部に集結した状態となる。このようにすることで、上述したような回転により発生する遠心力を用いて、検体3を含むサンプル液3Sを集結する工程を必ずしも用いなくてすむ。カバー部材6が伸縮性を有するのであれば、基板2は透明であっても透明でなくてもかまわない。また、基板2の凹部4の底部が透明であっても透明でなくてもかまわない。
また、カバー部材6が伸縮性を有しない代わりに、基板2の凹部4の底部が伸縮性を有していてもよく、この場合には、光ファイバ423の先端部は凹部4の底部側から押し込まれて検体3を含むサンプル液3Sに押しつけられる。
本実施形態では、各分注位置に形成されている凹部4内に検体3を含むサンプル液3Sが収容されている。凹部4を透明のカバー部材6により封止した基板2を配置して、伸縮性を有するカバー部材6の外面側から光ファイバ423の先端部を当てて、カバー部材6の内面6B側が検体3に接するまで押し込み、検体3が光ファイバの端面に押し付けられ、結果的に検体3がフィルムを介して光ファイバ423の端部に集結した状態とする。このように光ファイバ423の先端部を押し込んだ状態で、光ファイバ423から測定光を検体3に照射して、検体3の検出光(励起光)を取り込んで測定を行うことができる。検体3が空気層を介さずに検体3に接触するので、光を検体3に照射して蛍光強度を検出する際に、測定感度が低下することを防止するためにより効果的である。
図13は、本発明の別の実施形態を示している。
上述した実施形態では、基板2の凹部4の内壁には好ましくは親水処理が施されている。しかし、図13の例では、基板2の凹部4の内壁には疎水処理部295が形成されている。そして、基板2を載せている搭載部162は、超音波振動部270により振動が加わるようになっている。これにより、基板2の凹部4内に分注されている検体3を含むサンプル液3Sを凹部4の底面の中央に集結することが可能になる。検体3を含むサンプル液3Sが凹部4の底面の中央に集結できるので、光を検体3に照射して蛍光強度を検出する際に、測定感度が低下するのを防止できる。この場合には、凹部4内の検体3は、必ずしも封止している必要はなく、検体は封止サンプルであっても封止していないサンプルであっても良い。
本発明の実施形態では、基板2の凹部4には測定対象である検体3を含むサンプル液3Sが収容されており、その凹部4の底部が透明であり、凹部4内の検体3を含むサンプル液3Sは透明のカバー部材6により封止されている。検体3を含むサンプル液3Sは、凹部4内で集結させて検体3の持つ光情報を測定するので、サンプルである検体3が持つ光情報を測定する際に、凹部4内でサンプルである検体3が飛散しないようにして集結させることができるので、検体3の光情報の測定感度が低下するのを防ぎ、高感度測定が可能になる。
また、図1に示す本発明の実施形態では、測定するのに十分な検体3がカバー部材6の内面6Bの周辺部だけでなく内面6Bの中央にも平均して位置されているので、検体の蛍光強度を検出する際に、封止サンプルである検体3の光情報の測定感度が低下するのを防ぎ、高感度測定が可能になる。
図9に示す本発明の実施形態では、測定するのに十分な検体3が凹部4の底部4Cの周辺部だけでなく凹部4の底部4Cの中央にも平均して位置されているので、検体の蛍光強度を検出する際に、封止サンプルである検体3の光情報の測定感度が低下するのを防ぎ、高感度測定が可能になる。
図17と図18は、本発明の別の実施形態を示している。
図17に示す平板状の基板2は、透明な例えばプラスチックにより作られており、複数の凹部状の容器800を有している。各容器800はX方向とY方向に沿って間隔をおいて配列されている。各容器800の形状は例えば断面が正方形を有しているが、特に限定されない。各容器800内には、図18に示すように、検体3を含むサンプル液3Sが収容される。基板2の各容器800は、平板状のカバー部材6により密着して覆われることで、容器800内の検体3を含むサンプル液3Sは封止される。
図19と図20は、本発明のさらに別の実施形態を示している。
図19に示すように、基板2は、複数の貫通穴850を有しており、各貫通穴850には収容体870の容器880が配置されている。容器880内には、検体3を含むサンプル液3Sが収容される。貫通穴850は円形状の断面を有しており、容器880は円筒状の透明な例えばプラスチック容器である。
容器880の一端部は開口部881であり、他端部は閉じた底部882である。容器880の一端部には、おねじ部883が形成されており、カバー部材としての蓋830のめねじ部はおねじ部883にかみ合わせることで開口部881を閉じることができる。蓋830は容器880内の検体3を含むサンプル液3Sを封止する。
また、図20に示す収容体870の容器880は、基板2に配置しない状態で、容器880内に測定対象である検体3を収容して、遠心力を与えることで検体3を含むサンプル液3Sを、容器880内で気泡とは分けて集結させて検体3の持つ光情報を測定することができる。
本発明の実施形態では、基板の凹部の少なくとも一部が透明部である。また、容器の少なくとも一部が透明部である。
本発明の実施形態では、基板2の容器としての凹部には、測定対象である検体3を含むサンプル液3Sを収容して封止して、検体3を含むサンプル液3Sを凹部内で再度集結させて、基板2の透明部より検体3の持つ光情報を測定することができる。
また別の実施形態では、容器には、測定対象である検体3を含むサンプル液3Sを収容して封止して、検体3を含むサンプル液3Sを容器内で再度集結させて、容器の透明部より検体3の持つ光情報を測定することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形例を採用することができる。
例えば、図10〜図12の実施形態と図13の実施形態は組み合わせて用いても良い。
図3に示す基板2には、凹部4の縁部の周囲に突起5が形成されているが、これに限らず、図17と図18に示すように突起5を省略しても良い。凹部3の断面形状は、図示例に限らず、長方形状あるいはその他の形状であっても良い。
図1では、回転板62の上には一例として、3つの基板2が配置されているが、これに限らず1つまたは2つまたは4つ以上配置しても構わない。図9の例は、回転板62の上には一例として、2つの基板2が配置されているが、これに限らず1つまたは3つ以上配置しても構わない。
本発明は、遺伝子、免疫系、タンパク質、アミノ酸、糖類の生体高分子に関する検査、解析、分析が要求される分野、例えば工学分野、食品、農産、水産加工等の農学全般、薬学分野、衛生、保健、免疫、疫病、遺伝等の医学分野、化学もしくは生物学等の理学分野等、あらゆる分野に適用できる。
本発明のサンプルの測定装置の好ましい実施形態を示す図である。 測定対象であるDNAチップを示す図である。 基板の断面構造を示す図である。 ノズルから検体を含むサンプル液が凹部内に分注された状態を示す図である。 基板に対してカバー部材を載せる前の状態を示す図である。 基板に対してカバー部材を載せた後の状態を示す図である。 本発明のサンプルの測定方法を含む分注検体の作製方法を示す図である。 サンプルの測定装置の例を示す図である。 本発明のサンプルの測定方法装置の別の好ましい実施形態を示す図を示す図である。 本発明のサンプルの測定方法の別の実施形態を示す図である。 図10の例において各凹部内の検体に光出入射部を位置決めした状態を示す図である。 各凹部内の検体に光出入射部を押し込んで光ファイバ端面に検体を集結した状態を示す図である。 本発明のサンプルの測定方法の別の実施形態を示す図である。 検体を含むサンプル液が凹部の底部側に偏在して集結された状態を、比較例として示す図である。 検体を含むサンプル液が凹部のプラスチック板側に偏在して集結された状態を、比較例として示す図である。 図14におけるB矢視から見た図である。 本発明の別の実施形態を示す斜視図である。 図17の実施形態の一部を示す断面図である。 本発明のさらに別の実施形態を示す図である。 図19の実施形態で使用されている容器の構造を示す斜視図である。 検体を含むサンプル液が凹部のプラスチック板側に集結されて、中央部に検体を含むサンプル液が少なくなって偏在している状態を示す図である。 図21におけるA矢視から見た図である。
符号の説明
1 DNAチップ(測定対象)
2 基板
3 検体
3S サンプル液
4 凹部
4B 凹部の開口部
4C 凹部の底部
6 カバー部材
10 サンプルの測定装置
12 吸引吐出駆動部
20 ノズル
60 回転装置
61 モータ
62 回転板
63 モータの出力軸
64 回転中心
100 制御部
250 気泡

Claims (5)

  1. 凹部が形成された基板の前記凹部内に測定対象である検体を含むサンプル液を収容した後に、透明かつ伸縮性を有する透明なカバー部材により前記凹部内に前記サンプル液を封止し、
    前記カバー部材は、少なくとも前記凹部に対応する部分が親水処理されており、
    前記カバー部材の外面側から測定部の光出入射部を当てて、前記カバー部材の前記凹部側の面を前記検体に接するまで押し込み前記サンプル液を前記カバー部材の前記凹部側の面または前記凹部の底面側に集結させた状態で、前記カバー部材を介して前記光出入射部に前記検体を接触させて、前記検体の持つ光情報を測定することを特徴とするサンプルの測定方法。
  2. 前記凹部内は疎水処理が施してあり、前記サンプル液が封止された前記凹部に振動を与えて、前記検体を含む前記サンプル液を前記カバー部材の前記凹部側の面または前記凹部の底面側に集結させた状態で、前記検体の持つ光情報を測定することを特徴とする請求項1に記載のサンプルの測定方法。
  3. 前記凹部は、前記基板に複数形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のサンプルの測定方法。
  4. 前記凹部の底部が透明であり、かつ親水処理されており、該透明部から前記検体の持つ光情報を測定することを特徴とする請求項に記載のサンプルの測定方法。
  5. 前記検体に励起光を照射して、前記検体から蛍光情報を測定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のサンプルの測定方法。
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