JP4965356B2 - ガスセンサの劣化判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、センサ素子が劣化しているか否かを判定するガスセンサの劣化判定方法に関するものである。
一般に、内燃機関の燃焼制御のために、排気ガス中の酸素濃度を検出するガスセンサが用いられている。このようなガスセンサとしては、ジルコニア等を主成分とする固体電解質体の両面に電極を備えた2つのセルを測定室を挟むように配置し、測定室に拡散律速層を介して排気ガスを導入して排気ガスに含まれる酸素を検知する全領域空燃比センサがある。さらに、排気ガス中には、リン等の被毒物質が含まれており、被毒物質が拡散律速層に付着すると、拡散律速層を構成する多孔質材がガラス化し、拡散律速層の孔を塞いでしまう。これにより、排気ガスの拡散律速状態が変化してしまうため、ガスセンサの検出精度が低下することがある。そこで、センサ素子の表面には、拡散律速層の被毒を防止するためのアルミナマグネシアスピネル等のセラミックからなる多孔質の保護層(被毒防止層)が形成されている。
ところで、近年の排気ガス規制の強化に対応するため、より精密な内燃機関の燃焼制御が要求されている。このため、上記ガスセンサにもより高度な測定精度が求められており、ガスセンサの劣化状態を的確に検出することは非常に重要となっている。そこでこれまでに、ガスセンサの故障や劣化の有無を判断する方法が種々提案されている。例えば、空燃比センサの素子温度に基づき、素子インピーダンスを検出し、検出した素子インピーダンスと、3つの基準値とを順次比較することにより正常、ヒータ劣化、ヒータ断線、およびセンサ断線のうちのいずれの状態にあるかを判定する空燃比検出装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2000−193635号公報
しかしながら、センサ素子(又はセンサ素子を覆う保護層)の外表面に付着物が堆積した場合や、センサ素子の周囲を覆うように配置されたプロテクタの内表面に付着物が堆積した場合には、ヒータによるセンサ素子の加熱に影響を及ぼす。
具体的には、センサ素子の外表面に付着物が堆積した場合、センサ素子の熱容量が大きくなるため、予め想定していた所定温度になるようにヒータに所定電圧(電力)を印加しても、その所定温度までセンサ素子が加熱されなくなる。
また、センサ素子の周囲を覆うように配置されたプロテクタ等の部材の内表面に付着物が堆積した場合、プロテクタ等の部材の輻射熱が小さくなるため、予め想定していた所定温度になるようにヒータに所定電圧(電力)を印加しても、その所定温度までセンサ素子が加熱されなくなる。
上記従来の空燃比検出装置では、このようなセンサ素子(又はセンサ素子を覆う保護層)に付着物が堆積した場合の影響や、センサ素子の周囲に配置された部材(例えば、センサ素子の先端部分を覆うプロテクタ等)の内表面に付着物が堆積した場合の影響を考慮していない。つまり、ヒータによるセンサ素子への加熱の影響が変化することを考慮していない。
このため、それらの影響により、ヒータに所定電圧(電力)を印加しても、予め想定していた所定温度までセンサ素子が加熱されない場合には、その所定温度(又はヒータへの印加電圧(供給電力))に対してセンサ素子の内部抵抗値が大きくなる。そして、その内部抵抗値に基づきガスセンサの劣化判定を行うと、センサ素子自体は劣化していないにもかかわらず、センサ素子が劣化していると誤判定される虞があった。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、センサ素子が劣化しているか否かを的確に判定するガスセンサの劣化判定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明のガスセンサの劣化判定方法は、被測定ガス中の特定ガスの濃度に応じて電気的特性が変化する固体電解質体と該固体電解質体上に形成された一対の電極とを有するセンサ素子と、前記センサ素子を加熱するヒータとを有し、前記センサ素子の先端部は、前記被測定ガスを導入するための貫通孔を有するプロテクタにより覆われているガスセンサが劣化しているか否かを判定するガスセンサの劣化判定方法であって、所定温度の雰囲気に前記ガスセンサが晒された状態で、前記ヒータに電力を供給した際の前記センサ素子の内部抵抗値を、前記ヒータへの複数の異なる供給電力について取得する内部抵抗値取得工程と、前記内部抵抗値取得工程において取得された複数の前記内部抵抗値に基づき、前記センサ素子が劣化しているか否かを判定する劣化判定工程とを備えている。
また、請求項1に係る発明のガスセンサの劣化判定方法は、上記の発明の構成に加え、前記劣化判定工程では、前記内部抵抗値取得工程において取得された複数の前記内部抵抗値と、当該内部抵抗値が得られた前記ヒータへの各供給電力に基づいてアレニウスプロットにより直線を算出し、当該直線に基づいて前記ヒータへの非通電時の理論内部抵抗値を算出し、初期状態のガスセンサを用いて、前記直線を求めた方法と同じ方法で求めた直線である基準線と同じ傾きを有し、かつ前記理論内部抵抗値を通る直線に対し、前記内部抵抗値を取得する際に供給した電力を代入することで算出して求めた真の理論内部抵抗値に基づき、前記センサ素子が劣化しているか否かを判定することを特徴とする。
請求項1に係る発明のガスセンサの劣化判定方法によれば、所定温度の雰囲気にガスセンサが晒された状態で、ヒータに電を印加した際のセンサ素子の内部抵抗値を、前記ヒータへの複数の異なる供給電力について取得する。所定温度の雰囲気にガスセンサが晒された状態で、ヒータに電を印加した場合、センサ素子は所定温度の雰囲気と、ヒータとにより加熱される。このため、ヒータのみによりセンサ素子を加熱する場合に比べ、予め想定していた所定温度にまでセンサ素子が加熱されやすくなる。
また、センサ素子の内部抵抗値の一点のみでセンサ素子自体の劣化の有無を判定した場合、ヒータからの熱がセンサ素子に適切に伝導され、所定温度の雰囲気と、ヒータとによりセンサ素子の温度が所定温度になっているとの前提で、劣化判定を行うしかない。したがって、上述のような原因により、予め想定していた所定温度になるようにヒータに所定電を印加しても、その所定温度にまでセンサ素子が加熱されなくなる場合には、予め想定していた所定温度(又はヒータへの供給電力)に対して内部抵抗値が大きくなる。そのため、その内部抵抗値に基づきガスセンサの劣化判定を行うと、センサ素子が劣化していないにもかかわらず、劣化していると誤判定される場合がある。
これに対し、本発明のガスセンサの劣化判定方法では、内部抵抗値と、その内部抵抗値を取得する際にヒータに供給した電力との複数の関係を用いることにより、ヒータによるセンサ素子への加熱の影響が変化することを考慮して、センサ素子自体の劣化の有無を判定する。このため本発明のガスセンサの劣化判定方法によれば、所定温度の雰囲気と、ヒータとにより加熱されたセンサ素子の複数の内部抵抗値を用いつつ、ヒータによるセンサ素子への加熱の影響が変化することに左右されることなく、センサ素子自体の劣化の有無を的確に判定することができる。
また、請求項1に係る発明のガスセンサの劣化判定方法によれば、上記発明の効果に加え、内部抵抗値取得工程において取得された複数の前記内部抵抗値と、当該各内部抵抗値が得られた前記ヒータへの各供給電力に基づいてアレニウスプロットにより直線を算出し、当該直線に基づいて前記ヒータへの非通電時の理論内部抵抗値を算出し、初期状態のガスセンサを用いて、前記直線を求めた方法と同じ方法で求めた直線である基準線と同じ傾きを有し、かつ前記理論内部抵抗値を通る直線に対し、前記内部抵抗値を取得する際に供給した電力を代入することで算出して求めた真の理論内部抵抗値に基づき、センサ素子が劣化しているか否かを判定する。
ヒータに電力を印加していない場合の理論内部抵抗値には、上述のようにセンサ素子(又はセンサ素子を覆う保護層)に付着物が堆積した場合やセンサ素子の周囲に配置された部材に付着物が堆積した場合の影響が含まれていない。このため、この理論内部抵抗値に基づき、センサ素子自体が劣化しているか否かをより的確に判定することができる。
また、請求項1に係る発明のガスセンサの劣化判定方法によれば、上記発明の効果に加え、センサ素子の先端部は、被測定ガスの取り入れ孔を有するプロテクタにより覆われている。このプロテクタは、ヒータに電力を印加した際に発生した熱により温められ、センサ素子に接する空気を輻射熱により直接暖める効果を有する。ガスセンサを長期間使用することにより、プロテクタの内表面に付着物が堆積等した場合、初期状態に比べ、この輻射熱の効果が低減する。このような構成を有するガスセンサに、本発明のガスセンサの劣化判定方法を適用した場合には、輻射熱の低減の影響により、センサ素子自体は劣化していないにもかかわらず劣化していると誤判定されることを回避することができる。
以下、本発明を具体化したガスセンサの劣化判定方法の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明に係るガスセンサの劣化判定方法に供されるガスセンサの一例として、ガスセンサ1の構造について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、ガスセンサ1の縦断面図である。図2は、センサ素子10の外観を示す斜視図である。図3は、センサ素子10の分解斜視図である。
なお、以下の図面において、図1,図2では上下方向を、図3では左右方向をそれぞれガスセンサ1(又はセンサ素子10)の軸線O方向とする。この軸線O方向は、図1および図2においては一点鎖線図示し、図3においては矢印において示す。そして、図1,図2では下側を、図3では左側をガスセンサ1(又はセンサ素子10)の先端側とし、また、図1,図2では上側を、図3では右側をガスセンサ1(又はセンサ素子10)の後端側として説明するものとする。
図1に示すガスセンサ1は、自動車の排気管(図示外)に取り付けられ、内部に保持するセンサ素子10の先端部11が排気管内を流通する排気ガス中に晒されて、その排気ガス中の酸素濃度から排気ガスの空燃比を検出する、いわゆる全領域空燃比センサである。センサ素子10からは、排気ガスの空燃比がリーンの場合には、理論空燃比に対し余剰となる酸素の量に応じた検出値(電流値)が得られ、リッチの場合には未燃焼ガスを完全燃焼させるのに必要な酸素の量に応じた検出値(電流値)が得られる。これら検出値をもとに、図示しないセンサ制御回路にて排気ガスの空燃比が求められてECU(電子制御ユニット)に対し出力され、空燃比フィードバック制御等に利用される。
センサ素子10は、軸線O方向に延びる細幅で板状の素子で、後述する検出素子3とヒータ素子4とからなる(図1では、紙面左右方向を板厚方向、紙面表裏方向を板幅方向として示している。)。ガスセンサ1は、このセンサ素子10を金属カップ20内に保持し、さらに、自動車の排気管(図示外)に取り付けるための主体金具50内にて金属カップ20を支持することで、センサ素子10を主体金具50内に保持した構造を有する。なお、センサ素子10の詳細な構造については後述する。
センサ素子10の中央部13のやや先端側には、自身の内部にセンサ素子10を挿通させた有底筒状をなす金属製の金属カップ20が配置されている。金属カップ20は主体金具50内にセンサ素子10を保持するための保持部材であり、筒底の開口25からセンサ素子10の先端部11が突出されている。また、筒底の縁部分の先端周縁部23は外周面にかけてテーパ状に形成されている。金属カップ20内には、アルミナ製のセラミックリング21と滑石粉末を圧縮して固めた滑石リング22とが、それぞれ、自身にセンサ素子10を挿通させた状態で収容されている。滑石リング22は金属カップ20内で押し潰されて細部に充填されており、これにより、センサ素子10が金属カップ20内で位置決めされて保持されている。
金属カップ20と一体となったセンサ素子10は、その周囲を筒状の主体金具50に取り囲まれて保持されている。主体金具50はガスセンサ1を自動車の排気管(図示外)に取り付け固定するためのものであり、SUS430等の低炭素鋼からなる。そして、主体金具50の外周先端側には、排気管への取り付け用の雄ねじ部51が形成されている。この雄ねじ部51よりも先端側には、後述するプロテクタ8が係合される先端係合部56が形成されている。また主体金具50の外周中央には、排気管への取り付け用の工具が係合する工具係合部52が形成されており、その工具係合部52の先端面と雄ねじ部51の後端との間には、排気管に取り付けた際のガス抜けを防止するためのガスケット55が嵌挿されている。さらに、工具係合部52の後端側には、後述する外筒65が係合される後端係合部57と、その後端側に、主体金具50内にセンサ素子10を加締め保持するための加締め部53とが形成されている。
また、主体金具50の内周で雄ねじ部51付近には段部54が形成されている。この段部54には、センサ素子10を保持する金属カップ20の先端周縁部23が係止されている。さらに、主体金具50の内周には滑石リング26が、自身にセンサ素子10を挿通させた状態で、金属カップ20の後端側から装填されている。そして、滑石リング26を後端側から押さえるように、筒状のスリーブ27が主体金具50内に嵌め込まれている。スリーブ27の後端側外周には段状をなす肩部28が形成されており、その肩部28には、円環状の加締めパッキン29が配置されている。この状態で主体金具50の加締め部53が、加締めパッキン29を介してスリーブ27の肩部28を先端側に向けて押圧するように加締められている。スリーブ27に押圧された滑石リング26は主体金具50内で押し潰されて細部にわたって充填されている。そして、この滑石リング26と、金属カップ20内にあらかじめ装填された滑石リング22とによって、金属カップ20およびセンサ素子10が主体金具50内で位置決め保持される。主体金具50内の気密は加締め部53とスリーブ27の肩部28との間に介在される加締めパッキン29によって維持され、燃焼ガスの流出が防止される。
主体金具50の先端(先端係合部56)からは、内部に保持するセンサ素子10の先端部11が突出されている。この先端係合部56には、センサ素子10の先端部11を、被水等による折損等から保護するためのプロテクタ8が嵌められ、スポット溶接やレーザ溶接によって固定されている。プロテクタ8は、有底筒状の内側プロテクタ90と、内側プロテクタ90の外周面との間に空隙を有した状態でその径方向周囲を取り囲む筒状の外側プロテクタ80とから構成される2重構造を有する。
内側プロテクタ90には、周壁92の後端側に複数の内側導入孔95と、周壁92の先端側に複数の水抜き孔96と、底壁93に排出口97とが開口されている。そして開口端側(後端側)の基端部91が先端係合部56の外周に係合され、その状態で外周を一周してレーザ溶接が施されており、内側プロテクタ90が主体金具50に固定されている。また、外側プロテクタ80には、周壁82の先端側に複数の外側導入孔85が開口されている。そして、開口端側の基端部81が内側プロテクタ90の基端部91の外周に係合され、その状態で外周にレーザ溶接が施されており、外側プロテクタ80もまた内側プロテクタ90と共に主体金具50に固定されている。さらに、外側プロテクタ80と内側プロテクタ90との間の空隙を閉じるように、外側プロテクタ80の先端部83が内側プロテクタ90の周壁92に向けて内側に折り曲げられている。
外側導入孔85から外側プロテクタ80と内側プロテクタ90との間の空隙に導入される排気ガス(被測定ガス)は、内側プロテクタ90の周壁92の外周を取り囲む状態で旋回流を生じ、ガス成分と水分とに分離される。ガス成分は内側導入孔95から内側プロテクタ90内に導入され、センサ素子10に接触し、排出口97から外部に排出される。一方、水分は、水抜き孔96から内側プロテクタ90内に進入し、排出口97から外部に排出される。こうした構成により、センサ素子10の先端部11は、被水に起因する熱衝撃による折損等から保護されている。なお、外側プロテクタ80と内側プロテクタ90とを備えるプロテクタ8は、本発明の「プロテクタ」に相当する。また、内側導入孔95および外側導入孔85は、本発明の「貫通孔」に相当する。
一方、内部に保持するセンサ素子10の後端部12は、主体金具50後端(加締め部53)からは突出している。後述するが、センサ素子10の後端部12には、自身を構成する検出素子3やヒータ素子4から電極を取り出すための白金(Pt)からなる電極パッド231,232,233,241,242(図2および図3参照)が形成されている。また、それら電極パッド231〜233,241,242それぞれに接触(電気的に接続)させる5つの接続端子61(図1ではそのうちの2つを図示している。)を内部に保持した絶縁性セラミックスからなる筒状のセパレータ60が、センサ素子10の後端部12に被せられている。このセパレータ60には、ガスセンサ1の外部に引き出される5本のリード線64(図1ではそのうちの3本を図示している。)と各接続端子61との各接続部分も収容され保護されている。
次に、上記した外筒65はステンレス(例えばSUS304)製で筒状をなし、主体金具50の後端側に取り付けられ、主体金具50の後端から露出されるセンサ素子10の後端部12やセパレータ60の周囲を覆って保護するものである。外筒65は、自身の先端側の開口端66が主体金具50の後端係合部57の外周に係合され、外周側から加締められると共に、外周を一周して後端係合部57にレーザ溶接され、主体金具50に固定されている。
また、外筒65とセパレータ60との間の間隙には、金属製で筒状の保持金具70が配設されている。保持金具70は自身の後端を内側に折り曲げて構成した支持部71を有し、自身の内部に挿通されるセパレータ60の後端側外周に鍔状に設けられた鍔部62を支持部71に係止させて、セパレータ60を支持している。この状態で、保持金具70が配置された部分の外筒65の外周面が加締められ、セパレータ60を支持した保持金具70が外筒65に固定されている。
そして外筒65の後端側の開口には、フッ素系ゴム製のグロメット75が嵌合されている。グロメット75は5つの挿通孔76(図1ではそのうちの1つを図示している。)を有し、各挿通孔76に、セパレータ60から引き出された5本のリード線64が気密に挿通されている。この状態でグロメット75は、セパレータ60を先端側に押圧しつつ、外筒65の外周から加締められて、外筒65の後端に固定されている。
次に、センサ素子10について説明する。まず、センサ素子10の外面的な構成について説明する。図2に示すセンサ素子10は、軸線O方向に延びる細幅で板状に形成された検出素子3とヒータ素子4とを厚み方向に積層して一体化したものである。センサ素子10の先端部11には、検出素子3において、排気ガスを取り込んで排気ガス中の酸素濃度の検出を行うためのガス検出室132(図3参照)が設けられた部分を中心に構成される検出部14が配設されている。この検出部14を排気ガス中のデポジット(燃料灰分やオイル成分等被毒性の付着物質)等による被毒から保護するため、センサ素子10の先端部11は素子先端側の周囲の全周を覆うように、保護層9に覆われている。この保護層9は、粗粒粉末の周囲を微粒粉末が覆ってなる複合粉末からなり、複合粉末同士の間隙には、微粒粉末が充填されていない空孔が分散して存在している。この複合粉末(粗粒粉末および微粒粉末)は、例えば、粒径1μm以下にピークを有するチタニア粉末と、粒径10μm以上にピークを有するスピネル等のアルミナを含む複合酸化物の粉末である。
また、センサ素子10の後端部12において、自身の厚み方向と直交する外表面のうち、検出素子3側の外表面である主面15には、上述したセパレータ60の5つの接続端子61(図1参照)のうちの3つとそれぞれ対となって接触し、電気的に接続される電極パッド231,232,233が形成されている。同様に、主面15とは厚み方向の反対側でヒータ素子4側の外表面である裏面16にも、接続端子61の残る2つとそれぞれ対になって接触して電気的に接続される電極パッド241,242が形成されている。なお、センサ素子10の外側面を形成する主面15,裏面16,側面17,18のうち隣り合う2面によって形成される稜角は、センサ素子10の製造過程において切断もしくは切削により面取りされ、それぞれ面取部32,34,42,44となっている。さらに、後端面18と側面17との稜角も面取部46として面取されている。
次に、センサ素子10の構造について、図3を参照して説明する。図3に示すように、センサ素子10を構成する検出素子3およびヒータ素子4は、それぞれ、板状をなす各部材(検出素子3を構成する絶縁基体110,130や固体電解質体120,140,およびヒータ素子4を構成する絶縁基体160,170)間に電極等を挟み厚み方向に積層してなる。なお、以下の説明において、センサ素子10の主面15側(図3の紙面上側)に配置される上記各部材の外表面を、センサ素子10に倣い「主面」と呼び、裏面16側(図3の紙面下側)に配置される各部材の外表面を同様に「裏面」と呼ぶものとする。
検出素子3は、絶縁性を有するアルミナを主体とする絶縁基体110,130と、ジルコニアを主体とする固体電解質体120,140とが、主面側から裏面側に向けて、絶縁基体110,固体電解質体120,絶縁基体130,固体電解質体140の順に重ねて積層された構造を有する。固体電解質体120,140は、本発明の「固体質電解質体」に相当する。そして、固体電解質体120および固体電解質体140の各両面には、それぞれ、白金を主体とする導電パターンからなる一対の電極180,190および一対の電極200,210が形成されている。これらの電極180,190,および電極200,210は、本発明の「電極」に相当する。各絶縁基体110,130と各固体電解質体120,140は、いずれも大きさがほぼ等しい細幅の板体として形成されている。
固体電解質体120の主面(上記したように、図2に示すセンサ素子10の主面15側となる面)上に形成される電極180は、固体電解質体120の先端側(図中左手側)から後端側(図中右手側)に延びるリード部183を有し、そのリード部183の先端側には幅広の電極部181が形成されている。固体電解質体120の主面側には絶縁基体110が積層され、電極180は両者間に挟まれている。また、絶縁基体110の後端側で、電極180のリード部183の後端部182の位置に対応する位置にはスルーホール113が形成されており、そのスルーホール113内にスルーホール導体234が介在されている。センサ素子10の主面15(図2参照)となる絶縁基体110の主面上でそのスルーホール113に対応する後端側の位置には電極パッド231が形成されている。この電極パッド231は、スルーホール導体234を介し、電極180のリード部183の後端部182と電気的に接続されている。
次に、絶縁基体110の先端側で、上記電極部181が配置される位置には、自身の厚み方向に貫通する開口部111が設けられている。この開口部111内には、絶縁基体110と同様にアルミナを主体とし多孔質となるように形成されたポーラス層112が設けられている。電極180の電極部181は、このポーラス層112を介し、外気と連通されるように構成されている。
一方、固体電解質体120の裏面上には、電極180と対となる電極190が形成されており、電極180と同様に、固体電解質体120の先端側から後端側に延びるリード部193と、リード部193の先端側にて幅広に形成された電極部191とを有する。電極部191は、固体電解質体120を挟んで電極180の電極部181と対向する位置に配置されている。また、固体電解質体120および絶縁基体110の後端側で電極190のリード部193の後端部192に対応する位置には、それぞれスルーホール124およびスルーホール114が形成されている。各スルーホール124,114にはそれぞれスルーホール導体237およびスルーホール導体235が介在され、両者は積層時に電気的に接続される。また、絶縁基体110の後端側の主面上でスルーホール114に対応する位置には、電極パッド232が形成されている。電極パッド232は、絶縁基体110の後端側の主面上にて幅方向に電極パッド231と並ぶ位置に配置されている。この電極パッド232は、スルーホール導体237とスルーホール導体235とを介し、電極190のリード部193の後端部192と電気的に接続されている。
また、固体電解質体120の裏面側には、上記電極190を固体電解質体120との間に挟み込んだ状態で絶縁基体130が積層される。この絶縁基体130の先端側で、上記電極部191が配置される位置にも、自身の厚み方向に貫通する開口部131が設けられている。この開口部131は、絶縁基体130の厚み方向両側に積層配置される固体電解質体120と固体電解質体140とによって閉じられ、内部がガス検出室132として構成される。電極190の電極部191は、このガス検出室132内に配置されている。検出素子3の先端部39(図3における左手側)に配置されるこのガス検出室132を中心として、排気ガス中の酸素濃度を検出するための検出部14が構成されている。
また、開口部131の側壁のうち、絶縁基体130の幅方向両側の側壁には拡散律速部133が設けられている。拡散律速部133はアルミナからなる多孔質体として形成され、この拡散律速部133を介し、検出素子3の周囲の排気ガスがガス検出室132内に導入されるように構成されている。拡散律速部133は、排気ガス導入の際に、ガス検出室132内への排気ガスの流入量を制限するために設けられている。
次に、固体電解質体140は、絶縁基体130の裏面側に積層される。固体電解質体140の主面上には、電極180,190と同様に、固体電解質体140の先端側から後端側に延びるリード部203と、リード部203の先端側にて幅広に形成された電極部201とを有する電極200が形成されている。電極200の電極部201も、ガス検出室132内に露出されている。また、絶縁基体130の後端側で、電極200のリード部203の後端部202に対応する位置にもスルーホール134が形成されている。このスルーホール134の形成位置は絶縁基体130の主面側の電極190のリード部193の後端部192の形成位置にも対応している。そして、スルーホール134の内部に介在されるスルーホール導体239を介し、電極190のリード部193の後端部192と、電極200のリード部203の後端部202とが電気的に接続されている。つまり、電極190と電極200と電極パッド232とは互いに電気的に接続されている。
一方、固体電解質体140の裏面上にも電極200と対となる電極210が形成されており、同様に、固体電解質体140の先端側から後端側に延びるリード部213と、リード部213の先端部分にて幅広に形成された電極部211とを有する。電極部211は、固体電解質体140を挟んで電極200の電極部201と対向する位置に配置されている。ところで、上記絶縁基体110の後端側の主面上で、電極パッド231と電極パッド232との間には、電極パッド233が形成されている。電極210のリード部213の後端部212の配置位置は、厚み方向において、この電極パッド233の形成位置に対応している。電極210の後端部212と電極パッド233との間に介在する絶縁基体110,固体電解質体120,絶縁基体130および固体電解質体140には、厚み方向に貫通して連続するスルーホール115,125,135,145がそれぞれ形成されている。これらスルーホール115,125,135,145内にもそれぞれスルーホール導体236,238,240,241が介在され、電極パッド233と電極210とが電気的に接続される構成となっている。
次に、ヒータ素子4の構成について説明する。ヒータ素子4は、絶縁性を有するアルミナを主体とする絶縁基体160の裏面と絶縁基体170の主面との間に、タングステンやモリブデン等の高融点金属からなる発熱抵抗体220を挟んだ構造となっている。発熱抵抗体220は、ヒータ素子4内でつながった1本の導電パターンからなる。発熱抵抗体220は、主に発熱がなされるように断面積が小さく形成されたパターンからなる発熱部221を有しており、その発熱部221はヒータ素子4の先端部49(図3における左手側)に配設されている。発熱部221の両端にそれぞれ接続される2本のリード部223は、発熱部221より大きな断面積を有し、幅方向に並列した状態で、軸線O方向(図3において、矢印600で示す方向)に沿って絶縁基体160,170の後端側(図3における右手側)まで延設されている。一方、センサ素子10の裏面16となる絶縁基体170の後端側の裏面上には、後端側に、絶縁基体170の幅方向に2つの電極パッド241,242が列設されている。発熱抵抗体220の2本のリード部223の後端部222は、絶縁基体170の後端側に形成された2つのスルーホール173,174にそれぞれ介在されるスルーホール導体243,244を介し、電極パッド241,242とそれぞれ電気的に接続されている。
そしてヒータ素子4は、絶縁基体160の主面と、検出素子3の固体電解質体140の裏面との間で電極210を挟み、検出素子3と共に積層されることでセンサ素子10として一体に構成される。
このようなセンサ素子10の検出素子3は、自身の先端部39に設けられたガス検出室132を中心に構成される検出部14において、そのガス検出室132内に流入した排気ガス(被測定ガス)中の酸素(特定ガス)の濃度に応じ、排気ガスの空燃比の検出を行う。そのしくみについて、ここで簡単に説明する。
ジルコニアからなる固体電解質体は、室温では絶縁性を示すが高温環境下(例えば600℃以上)では活性化され、酸素イオン導電性を示す。この性質を用い、固体電解質体を隔てた2室それぞれに白金電極を設けると、2室の酸素分圧差から、このとき両電極間に起電力(電位差)が発生する。
そこで、両電極200,210間の電位差が、一定に維持されるように、電極180と電極190との間に流れる電流を制御する。ガス検出室132内に流入した排気ガスの空燃比がリッチであった場合、排気ガス中には酸素がほとんどなく、電極180,190間では検出素子3の外部からガス検出室132内に酸素を汲み入れる向きに電子が移動されるように制御される。一方、ガス検出室132内に流入した排気ガスの空燃比がリーンであった場合、排気ガス中には多くの酸素が存在するため、電極180,190間ではガス検出室132から外部へ酸素を汲み出す向きに電子が移動されるように制御される。このとき得られる電流の向きと大きさから、上記境目の電圧を示すときの空燃比(理論空燃比)に対する排気ガスの空燃比を検出することができるのである。なお、検出素子3と共に積層されたヒータ素子4によって、固体電解質体120,140は早期活性化や安定化が促される。
次に、以上のような構成を有するガスセンサ1が劣化しているか否かを判定する、本実施形態のガスセンサの劣化判定方法を、図4および図5を参照して説明する。図4は、所定温度の雰囲気にガスセンサ1を晒した条件における、ヒータ素子4への供給電力と、その供給電力に対応するセンサ素子10の内部抵抗値Rpvsとをプロット(アレニウスプロット)したグラフである。また、図5は、ガスセンサ1の劣化判定方法の手順を示すフローチャートである。なお、以下の説明において、ヒータ素子4からの熱がセンサ素子10に適切に伝導されなくなる要因であり、かつ、センサ素子10そのものの劣化以外の要因を、「外的要因」と言う。外的要因としては、例えば、センサ素子10又はセンサ素子10を覆う保護層9に付着物が堆積した場合、およびプロテクタ8の内表面に付着物が堆積した場合等が挙げられる。
まず、本実施形態のガスセンサ1の劣化判定方法の判定原理について、図4のグラフ500を参照して簡単に説明する。
センサ素子10の温度の逆数と、センサ素子10の内部抵抗値Rpvsの対数との間には、一次式で表される正の相関がある。そして、センサ素子10の温度が所定温度になるように、ヒータ素子4に所定電力を供給しているので、測定範囲においては、センサ素子10の温度とヒータ素子4への供給電力とは略比例関係にある。そのため、ヒータ素子4への供給電力の逆数と、その電力センサ素子10の内部抵抗値Rpvsの対数との間にも、一次式で表される正の相関がある。本実施形態のガスセンサ1の劣化判定方法は、その正の相関を利用している。
上記正の相関を得るには、まず、所定温度(例えば、750℃)の雰囲気に初期状態のガスセンサ1を晒した状態で、複数の異なる電力をヒータ素子4に供給し、各供給電力に対応する内部抵抗値Rpvsを取得する。そして、ヒータ素子4への供給電力と内部抵抗値Rpvsとをアレニウスプロットすると、図4に示すような基準測定点504,505を通る基準線512が得られる。なお、図4のアレニウスプロットの横軸は、ヒータ素子4への供給電力の逆数である。また、図4のアレニウスプロットの縦軸は、その電力を供給した際のセンサ素子10の内部抵抗値Rpvsの対数である。上記アレニウスプロットにより得られる直線の傾きには、ヒータ素子4によるセンサ素子10の加熱量が反映されている。このため、ヒータ素子4からの熱がセンサ素子10に適切に伝導され、センサ素子10が所定の目標温度まで加熱されている場合には、初期状態のガスセンサ1を用いて得た基準線512と同様の傾きを有する直線が得られると言える。
一方、センサ素子10又はセンサ素子10を覆う保護層9に付着物が堆積した場合には、ヒータ素子4からの熱がセンサ素子10に適切に伝導されず、センサ素子10が目標温度まで加熱されない。また、プロテクタ8の内表面に付着物が堆積した場合、初期状態に比べ、プロテクタ8からの輻射熱が低減し、センサ素子10が目標温度まで加熱されない。このような外的要因が生じている場合には、例えば、測定点501および測定点502を通る直線511のように、初期状態のガスセンサ1を用いて求めた基準線512に比べ傾きがゆるやかな直線が得られる。初期状態のガスセンサ1と、外的要因を生じているガスセンサ1との、電力W2(二点鎖線551)における内部抵抗値Rpvsの対数の差分(矢印523で図示)には、外的要因の影響分(矢印521で図示)と、センサ素子10自体の劣化の影響分(矢印522で図示)とが含まれている。この外的要因の影響分と、センサ素子10自体の劣化の影響分とは、同一の電力を供給した場合の1の内部抵抗値(例えば、測定点501)のみを基準値(基準測定点504)と比較しただけでは区別することができない。
ここで、複数の互いに異なる電力を供給した場合の内部抵抗値を用いて上記アレニウスプロットを求めた場合には、直線511に基づき、ヒータ素子4に電力を供給していない場合(二点鎖線553)の理論的な内部抵抗値である理論内部抵抗値(算出点503)を得ることができる。この理論内部抵抗値には、ヒータ素子4により加熱される分の影響、即ち、外的要因の影響が含まれていない。したがって、この理論内部抵抗値を用いれば、センサ素子10自体が劣化しているか否かを的確に判定することができる。なお、ヒータ素子4に電力を供給せずに、雰囲気の温度のみによりセンサ素子10を加熱し、ヒータ素子4に電力を供給していない場合のセンサ素子10の内部抵抗値を実測する方法も考えられる。しかし本実施形態では、センサ素子10の温度をより確実に安定させるという観点から、所定温度の雰囲気と、ヒータ素子4とによりセンサ素子10を加熱し、上述のように理論内部抵抗値(算出点503)を得るようにしている。
本実施形態では、さらに、理論内部抵抗値を示す算出点503を通り、かつ、基準線512と同じ傾きを有する直線513から、センサ素子10の温度が測定時の温度となるようにヒータ素子4に電力を供給した場合の内部抵抗値(算出点507)を真の内部抵抗値として求める。そして、その真の内部抵抗値が、規格を満たす所定の範囲内入っているか否かにより、センサ素子10自体が劣化しているか否かを判断するようにしている。
なお、本実施形態では、所定温度の雰囲気にガスセンサ1を晒すために、雰囲気が所定温度となるように加熱された炉内にガスセンサ1を配置する。ガスセンサ1が晒される雰囲気の所定温度は、例えば、外気よりも高く、かつ、ガスセンサ1を構成する各部材の耐久温度よりも低い温度が設定される。この雰囲気の所定温度は、ガスセンサ1により被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出する際のセンサ素子10の実使用温度に近いほど、実使用温度との差が大きい温度である場合に比べ好ましい。センサ素子10自体が劣化しているか否かは、ガスセンサ1が実際に使用される際の温度、即ち、上記実使用温度となったセンサ素子10について検討されるのが好ましいからである。さらに、被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出する際のセンサ素子10の実使用温度に近い場合には、センサ素子10を目標温度まで加熱するために、ヒータ素子4に供給する電力が小さくてすむ。そしてこれにより、ヒータ素子4による加熱の影響を小さくさせることができるからである。本実施形態では、ガスセンサ1を使用する際のセンサ素子10の目標温度は830℃とし、雰囲気の温度である炉温は750℃とする。
次に、本実施形態のガスセンサ1の劣化判定方法について、図4および図5のフローチャートを参照して説明する。
図5のフローチャートに示すように、まず、炉内において炉温750℃に加熱された雰囲気にガスセンサ1が晒された状態で、ヒータ素子4に電力W1(図4において、二点鎖線552で図示)を供給し、センサ素子10の内部抵抗値Rpvs1を測定する(S5)。続いて、炉温750℃の雰囲気にガスセンサ1が晒された状態で、ヒータ素子4に電力W2(図4において、二点鎖線551で図示)を供給し、センサ素子10の内部抵抗値Rpvs2を測定する(S10)。
なお、内部抵抗値は、ガスセンサを構成する固体電解質体120,140のいずれかに所定の大きさの電流ないし電圧を供給し、そのときに得られる固体電解質体120,140の内部抵抗値を指すものである。そしてこの内部抵抗値は、公知の手法によって取得することができるものであるため、本実施形態での詳細な説明は省略するが、具体的には、例えば、固体電解質体140に対し所定の大きさのパルス電流を流し、そのときの電圧から、固体電解質体の内部抵抗値を求める。
上記S5およびS10において、ヒータ素子4に供給する電力W1,W2は、ガスセンサ1が晒される雰囲気の温度、およびセンサ素子10の温度と内部抵抗値との関係等を考慮して適宜定められる。本実施形態では、電力W2は、炉温750℃の雰囲気と、電力W2を供給されたヒータ素子4とにより、初期状態のセンサ素子10の温度が被測定ガス中の特定ガスの濃度を測定する際の実使用温度(例えば、830℃)になるような電力(例えば、4.7W)に設定されている。また、電力W1は、電力W2よりも低い電力(例えば、2W)が設定されている。ヒータ素子4に電力W1,W2を供給する際の順序は、上述の順序に限定されないが、効率的にヒータ素子4を加熱し、迅速に劣化判定を行う観点から、電力が低い順に供給することが好ましい。なお、上記S5およびS10は、本発明の「内部抵抗値取得工程」に相当する。
続いて、S5において測定したRpvs1と、S10において測定したRpvs2とを用いて、図4と同様のアレニウスプロットを求め、ヒータ素子4に電力を供給していない場合の理論内部抵抗値を算出する(S15)。アレニウスプロットの縦軸は、ヒータ素子4への供給電力に対応するセンサ素子10の内部抵抗値Rpvsの対数とする。またアレニウスプロットの横軸は、ヒータ素子4に供給した電力とする。具体的には、まず、図4に示すように、S5において測定した電力W1供給時の内部抵抗値Rpvs1に基づく測定点502と、S10において測定した電力W2供給時の内部抵抗値Rpvs2に基づく測定点501とから直線511を求める。そして、その直線511を表す一次式に電力0Wを代入することにより、ヒータ素子4に電力を供給していない場合の理論内部抵抗値(算出点503)を算出する。
なお、アレニウスプロットの横軸は、所定温度の雰囲気に初期状態のガスセンサ1を晒した状態で、ヒータ素子4に所定電力を供給した際における、センサ素子10の温度の逆数とすることもできる。
続いて、S15で算出した理論内部抵抗値と、予め定めた基準線とに基づき、ヒータ素子4に電力W2を供給した時の真の内部抵抗値を算出する(S20)。「ヒータ素子4に電力W2を供給した時の真の内部抵抗値」とは、外的要因の影響を受けない条件で、ヒータ素子4に電力W2を供給した場合に想定されるセンサ素子10の理論的な内部抵抗値である。S20において用いる基準線は、図4の基準線512と同様であり、例えば次の手順により定められている。まず、初期状態(新品)のガスセンサ1を多数(例えば、100個)用意し、S5およびS10における雰囲気と同様の所定温度(例えば、750℃)の雰囲気に各ガスセンサ1を晒す。各ガスセンサ1について、S5およびS10と同様に、複数の異なる電力をヒータ素子4に供給し、ヒータ素子4に対する供給電力とセンサ素子10の内部抵抗との関係を複数取得する。そして、供給電力を横軸に、その供給電力に対応するセンサ素子10の内部抵抗値Rpvsの対数を縦軸にプロット(アレニウスプロット)し、図4に示すような基準線512を算出する。ヒータ素子4に電力W2を供給した時の真の内部抵抗値(算出点507)の算出手順は、まず、S15で算出した理論内部抵抗値(算出点503)を通り、かつ、基準線512と同じ傾きを有する直線513を算出する。そして、その直線513を表す一次式に電力W2を代入して求める。
続いて、S20において算出した真の内部抵抗値は規格を満たしているか否かを判断する(S25)。本実施形態では、電力W2供給時の真の内部抵抗値が予め定められた所定の範囲内に収まるか否かにより、真の内部抵抗値が規格を満たしているか否かを判定し、真の内部抵抗値が所定範囲内に収まっている場合を、規格を満たしていると判定する。規格を規定する上記所定範囲は、ガスセンサ1の用途、劣化判定の精度等を考慮して適宜定められる。S20において算出した真の内部抵抗値が規格を満たしている場合には(S25:Yes)、合格判定(ガスセンサ1が備えるセンサ素子10自体は劣化していない)と判定する(S30)。一方、S20において算出した真の内部抵抗値が規格を満たしていない場合には(S25:Yes)、不良判定(ガスセンサ1が備えるセンサ素子10自体が劣化している)と判定する(S35)。なお、上記S15,S20,S25,S30およびS35は、本発明の「劣化判定工程」に相当する。S30又はS35に続いて劣化判定を終了する。
以上のように、本実施形態のガスセンサ1の劣化判定が実施される。本実施形態のガスセンサ1の劣化判定方法によれば、炉温750℃の雰囲気にガスセンサ1が晒された状態で、ヒータ素子4に互いに異なる2つの電力W1,W2をそれぞれ供給し、それらの電力W1,W2を供給した際にそれぞれに対応するセンサ素子10の内部抵抗値Rpvs1,Rpvs2を取得する(S5,S10)。このように、所定温度の雰囲気にガスセンサ1が晒された状態で、ヒータ素子4に電力を供給した場合、センサ素子10は、所定温度の雰囲気と、ヒータ素子4との双方により加熱される。このため、ヒータ素子4のみ、又は、ガスセンサ1を晒す雰囲気のみによりセンサ素子10を加熱する場合に比べ、予め想定していた温度にまでセンサ素子10が加熱されやすくなる。センサ素子10の内部抵抗値は、センサ素子10自体の温度の影響を受けるため、センサ素子10を予め想定していた温度にまで加熱した条件で信頼性の高い内部抵抗値を取得することでき、この内部抵抗値を用いて適切に劣化の有無を判定することができる。
また、センサ素子10の内部抵抗値の一点のみでセンサ素子10自体の劣化の有無を判定した場合、ヒータ素子4からの熱がセンサ素子10に伝導し、センサ素子10の温度が予め想定していた所定温度になっているとの前提で、劣化判定を行うしかない。外的要因によりセンサ素子10の温度が所定温度より小さくなっている場合には、センサ素子10自体は劣化していないにもかかわらず、劣化していると誤判定される場合がある。これに対し、本実施形態の劣化判定方法では、内部抵抗値と、その内部抵抗値を取得する際にヒータに供給した電力との複数の関係(W1とRpvs1,W2とRpvs2)を用いて、センサ素子10に電力を供給していない場合の理論内部抵抗値(算出点503)を求める。この理論内部抵抗値には、センサ素子10がヒータ素子4により加熱される分の影響、即ち、外的要因の影響が含まれていない。このため、この理論内部抵抗値に基づき、センサ素子10自体が劣化しているか否かをより的確に判定することができる。
本実施形態ではさらに、理論内部抵抗値(図4において、算出点503)に基づき算出したヒータ素子4に電力W2を供給した時の真の内部抵抗値(図4において、算出点507)が、規格を満たす所定の範囲内に入っているか否かにより(S25)、センサ素子10自体が劣化しているか否かを判断する(S30,S35)。この真の内部抵抗値を用いてセンサ素子10自体の劣化の有無を判断することにより、ガスセンサ1が使用される際の温度にセンサ素子10が加熱されたと想定される条件で、センサ素子10自体が劣化しているか否かを判断することができる。
本実施形態のように、プロテクタ8を備えるガスセンサ1では、ガスセンサ1を長期間使用することにより、プロテクタ8の内表面に付着物が堆積等した場合、初期状態に比べ、この輻射熱の効果が低減する。このような構成を有するガスセンサ1に、本発明のガスセンサの劣化判定方法を適用した場合には、輻射熱の低減の影響によりセンサ素子10自体は劣化していないにもかかわらず、劣化していると誤判定されることを回避することができ、上述の効果が特に好適に得られる。
なお、本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。例えば、上記実施形態では、本発明のガスセンサの劣化判定方法を、いわゆる全領域空燃比センサであるガスセンサ1に適用した場合について例示したが、このガスセンサの構成や用途等はこれに限定されない。例えば、本実施形態では、ヒータ素子4の抵抗値が変化することを考慮し、ヒータ素子4に供給するのは電力であったが、ヒータ素子4の抵抗値の変化を無視できる場合等には電圧を用いてもよい。
また、例えば、センサ素子10がプロテクタ8や保護層9を備えないようにしてもよいし、センサ素子10とヒータ素子4とは、別体に設けられていてもよい。さらに、例えば、酸素センサ、NOxセンサ、HCセンサ等、被測定ガス中の特定ガスの濃度に応じて電気的特性が変化する固体電解質体とその固体電解質体上に形成された一対の電極とを有するセンサ素子と、そのセンサ素子を加熱するヒータとを有するガスセンサの劣化判定に適用可能である。
また、上記実施形態では、図5のS5およびS10において、互いに異なる2つの電力を供給し、各電力を供給した際に対応するセンサ素子の内部抵抗値をそれぞれ取得していたが、これに限定されない。例えば、所定温度の雰囲気にガスセンサが晒された状態で、ヒータ素子4に電力を供給した際のセンサ素子の内部抵抗値を、3以上の互いに異なる電力について取得してもよい。3以上の内部抵抗値を用いて上記実施形態と同様なアレニウスプロット(図4参照)を得る場合には、各測定点から近似直線を求めるようにすればよい。3以上の内部抵抗値を用いた場合には、より信頼性の高い近似直線が得られる。
また、上記実施形態では、図5のS15において算出した理論内部抵抗値と、基準線とから、電力W2供給時の真の内部抵抗値を求め、その真の内部抵抗値が予め定められた所定範囲内に収まっているか否かによりセンサ素子10自体が劣化しているか否かを判断するようにしていたが、これに限定されない。例えば、図5のS15において算出した理論内部抵抗値(算出点503)が予め定められた所定範囲内に収まっているか否かにより、センサ素子10自体が劣化しているか否かを判断するようにしてもよい。この場合は、図5のS20のように、電力W2供給時の真の内部抵抗値を算出しなくてもよいので、処理を簡略化することができる。また例えば、図5のS5およびS10において取得したヒータ素子4への供給電力およびセンサ素子10の内部抵抗値の複数の関係と、予め定められた関係データ(マップデータや、計算式)とから、センサ素子10自体が劣化しているか否かを判断するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、所定温度に加熱された炉内にガスセンサ1を配置して、劣化判定処理を行うようにしていたが、これに限定されない。例えば、本発明のガスセンサの劣化判定方法を、ガスセンサを搭載した各種装置やシステム内において実行させるようにしてもよい。例えば、自動車の排気管(図示外)にガスセンサが取り付けられているシステムに適用してもよい。この場合、例えば、予めECUが備える記憶装置(例えば、ROM)に、劣化判定処理を実行するプログラムを記憶させておく。そして、ECUが備える処理実行手段(例えば、CPU)に、劣化判定処理が実行されている期間、被測定ガスである自動車からの排気ガスの温度がほぼ一定になる(ガスセンサが所定温度の排気ガスに晒される)タイミングで、本発明のガスセンサの劣化判定処理を実行させる。このように、ガスセンサを搭載した各種装置やシステム内において実行させるようにした場合には、センサ素子が異常状態にあるか否かをガスセンサ使用中に検出することができる。
また、上記実施形態において外的要因の影響の有無を判定するようにしてもよい。この場合、例えば、図5のS15において求めた直線の傾きが規定値以内に収まっているか否かに応じて、外的要因の影響の有無を判定するようにしてもよい。また例えば、図5のS5およびS10において取得したヒータ素子4への供給電力およびセンサ素子10の内部抵抗値の複数の関係と、予め定められた関係データ(マップデータや、計算式)とから、外的要因の影響の有無を判断するようにしてもよい。この場合、センサ素子10自体が劣化しているか否かに加え、センサ素子10が外的要因の影響を受けているか否かを的確に判定することができる。
酸素センサ、NOxセンサ、HCセンサ等、TF(Thick Film)型の素子を用いたガスセンサの劣化判定方法の他、当該ガスセンサを搭載した特定ガス測定システムに適用可能である。
ガスセンサ1の縦断面図である。 センサ素子10の外観を示す斜視図である。 センサ素子10の分解斜視図である。 所定温度の雰囲気にガスセンサ1を晒した条件における、ヒータ素子4への供給電力又はヒータ素子4に電力を供給した際のセンサ素子10の温度と、その供給電力に対応するセンサ素子10の内部抵抗値Rpvsとをプロット(アレニウスプロット)したグラフである。 ガスセンサ1の劣化判定方法の手順を示すフローチャートである。
1 ガスセンサ
3 検出素子
4 ヒータ素子
8 プロテクタ
10 センサ素子
11 先端部
80 外側プロテクタ
85 外側導入孔
90 内側プロテクタ
95 内側導入孔
120,140 固体電解質体
180,190,200,210 電極

Claims (1)

  1. 被測定ガス中の特定ガスの濃度に応じて電気的特性が変化する固体電解質体と該固体電解質体上に形成された一対の電極とを有するセンサ素子と、前記センサ素子を加熱するヒータとを有し、前記センサ素子の先端部は、前記被測定ガスを導入するための貫通孔を有するプロテクタにより覆われているガスセンサが劣化しているか否かを判定するガスセンサの劣化判定方法であって、
    所定温度の雰囲気に前記ガスセンサが晒された状態で、前記ヒータに電力を供給した際の前記センサ素子の内部抵抗値を、前記ヒータへの複数の異なる供給電力について取得する内部抵抗値取得工程と、
    前記内部抵抗値取得工程において取得された複数の前記内部抵抗値に基づき、前記センサ素子が劣化しているか否かを判定する劣化判定工程と
    を備え、
    前記劣化判定工程では
    前記内部抵抗値取得工程において取得された複数の前記内部抵抗値と、当該内部抵抗値が得られた前記ヒータへの各供給電力に基づいてアレニウスプロットにより直線を算出し、
    当該直線に基づいて前記ヒータへの非通電時の理論内部抵抗値を算出し、
    初期状態のガスセンサを用いて、前記直線を求めた方法と同じ方法で求めた直線である基準線と同じ傾きを有し、かつ前記理論内部抵抗値を通る直線に対し、前記内部抵抗値を取得する際に供給した電力を代入することで算出して求めた真の理論内部抵抗値に基づき、前記センサ素子が劣化しているか否かを判定することを特徴とするガスセンサの劣化判定方法。
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