JP4965173B2 - ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法 Download PDF

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本発明は、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法に関する。
熱可塑性樹脂からなる発泡シートは、一般に軽量で、断熱性や外部応力への緩衝性が良好であり、また、真空成形などの加熱成形により容易に成形体を得ることができるので、ポリスチレン系樹脂やポリエチレン系樹脂を中心に、食品容器や緩衝材、断熱材、自動車用部材などの用途で幅広く利用されている。
その中で、ポリプロピレン系樹脂は、その基材樹脂の特性から、従来のポリスチレン系樹脂に比べると、耐熱性、耐油性に優れ、次世代の発泡用樹脂として期待されている。しかしながら、線状ポリプロピレン系樹脂そのものでは押出発泡して発泡体を得ることはきわめて困難であるため、近年、線状ポリプロピレン系樹脂に分岐構造を導入する(特許文献1参照)などして、押出発泡用の樹脂が開発されている。
ポリプロピレン系樹脂からなる押出発泡シートの一般的な製造方法は、ポリプロピレン系樹脂を押出機で溶融させ、得られた溶融物と発泡剤とを高温高圧下で混練した後、該混合物を、サーキュラーダイスを通じて低圧領域に押出し、マンドレルと呼ばれる円筒状冷却器にて成形して発泡シートを製造するものである。ここで、発泡シートの気泡の大きさを調整するために、従来から気泡調整剤として重曹とクエン酸の混合物などが使用されている(特許文献2参照)。しかしながら、重曹−クエン酸系の気泡調整剤を用いると、押出機の先端に挿入されている異物除去用の金属メッシュに前記重曹−クエン酸系気泡調整剤の残渣が詰まり、運転中にメッシュ交換を行わなければならなかったり、押出機中のスクリューにその残渣が付着し異物発生の原因となったりして、収率低下や工程の煩雑化を招くことがあった。また、気泡の微細化を行う場合、前記重曹−クエン酸系気泡調整剤を多量に添加しなければならず、コスト面でも問題があった。
特許2521388号公報 特開2001−226509号公報
本発明の目的は、少量の重曹−クエン酸系気泡調整剤でポリプロピレン系樹脂発泡シートの気泡の微細化を可能にすると共に、重曹−クエン酸系気泡調整剤の分解残渣の生成を低減することにより、長時間の安定した運転を可能とし、異物生成も抑制しうる製造方法を提供することにある。
本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
ポリプロピレン系樹脂からなる押出発泡シートの製造方法であって、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、重曹−クエン酸系気泡調整剤0.006〜0.3重量部および水0.01〜0.1重量部を押出機にて混合した後、溶融させ、その後、発泡剤を圧入し、発泡剤含有混合物を溶融状態にて低圧領域に押出発泡させることを特徴とする、ポリプロピレン系樹脂押出発泡シートの製造方法(請求項1)に関する。
本発明のように、ポリプロピレン系樹脂と重曹−クエン酸系気泡調整剤および水を、押出機内にて混合した後、溶融させ、その後、発泡剤を圧入して押出発泡シート化することにより、押出機先端の金属メッシュでの気泡調整剤の残渣の詰まりを低減して長時間の運転でき、スクリューへの残渣の付着を防止して異物を抑制できることから、収率向上が可能となる。また、重曹−クエン酸系気泡調整剤および水を併用することにより、少量の気泡調整剤で発泡シートの気泡を微細化できることから、安価に発泡シートを製造することが可能である。
本発明は、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造において、ポリプロピレン系樹脂、重曹−クエン酸系気泡調整剤および水の混合物を押出機に投入し、押出機内にて混合、溶融させた後、発泡剤を圧入し、これらの混合物を溶融状態にて低圧領域に押し出すことによって、少量の気泡調整剤でも微細な気泡の発泡シートを得ると共に、生産安定性や収率が向上することを特徴とする。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法に使用する重曹−クエン酸系気泡調整剤とは、公知の熱分解型発泡剤であり、いずれも白色・無臭であり安全性が高い。
本発明に使用するクエン酸系化合物としては、クエン酸、クエン酸モノナトリウム塩、クエン酸トリナトリウム塩、クエン酸モノカリウム塩などが挙げられる。クエン酸の粒径としては、平均粒径が5〜100μmが好ましく、7〜50μmがより好ましい。クエン酸系化合物の平均粒径が5μm未満になると、合成や粉砕に大幅にコストがかかる傾向にあり、100μmを超えると、発泡シートの気泡が粗くなる傾向にある。
本発明に使用する重曹とは、炭酸水素ナトリウムであって、その平均粒径は5〜100μmが好ましく、7〜50μmがより好ましい。重曹の平均粒径が5μm未満になると、合成や粉砕に大幅にコストがかかる傾向にあり、100μmを超えると、発泡シートの気泡が粗くなる傾向にある。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法における重曹−クエン酸系気泡調整剤の添加量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し、好ましくは0.006〜0.3重量部であり、より好ましくは0.01〜0.2重量部である。前記重曹−クエン酸系気泡調整剤の添加量が0.006重量部未満であると、気泡が微細になりにくい傾向にあり、0.3重量部を越えると、金属メッシュへの詰まりや異物の増加などで押出安定性に欠ける傾向にある。
本発明において、重曹−クエン酸系気泡調整剤は紛体として供給してもよいし、ポリプロピレン系樹脂またはその他のポリオレフィン系樹脂に高濃度に配合した、いわゆるマスターバッチペレットとして供給しても良いが、取扱性の点からマスターバッチペレットが好ましい。ここで、マスターバッチペレットを用いる場合、マスターバッチペレット中の重曹−クエン酸気泡調整剤の含有量からポリプロピレン系樹脂に対するマスターバッチペレットの配合量を算出することができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法における水の添加量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し、好ましくは0.01〜0.1重量部であり、より好ましくは0.03〜0.08重量部である。前記水の添加量が0.01重量部未満であると、気泡が微細になりにくく、また、重曹−クエン酸系気泡調整剤の分解残渣の低減効果が小さいため、押出安定性や異物の抑制に欠ける傾向にある。一方、前記水の添加量が0.1重量部を越えると、逆に気泡が粗大化する傾向にある。
本発明において、押出機に水を供給する方法に特に限定はなく、ポリプロピレン系樹脂、重曹−クエン酸系気泡調整剤および水を事前にブレンドしたものを押出機に供給しても良いし、定量ポンプを用いて押出機の樹脂供給口に水を供給しても良いが、作業性の点で、定量ポンプでの水の供給が好ましい。
これに対して、押出機に水を供給する時機に関しては、ポリプロピレン系樹脂および重曹−クエン酸系気泡調整剤の混合物を押出機に供給後、溶融させた前記混合物に対して水を圧入した場合、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの気泡の微細化や異物抑制には効果が見られず、好ましくない。
本発明におけるポリプロピレン系樹脂押出発泡シートの製造に使用されるポリプロピレン系樹脂に特に制限はないが、押出発泡シートの密度や独立気泡率、厚みの制御が容易となることから、線状のポリプロピレン系樹脂に放射線を照射するか、または線状のポリプロピレン系樹脂、ラジカル重合開始剤、イソプレンやブタジエンなどの共役ジエン化合物を溶融混合するなどの方法により得られる、分岐構造あるいは高分子量成分を含有するポリプロピレン系樹脂が好ましい。これらの中では、線状ポリプロピレン樹脂、ラジカル重合開始剤および共役ジエン化合物を溶融混合して得られる改質ポリプロピレン系樹脂が、安価に製造できることから、好ましい。
本発明における前記発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類、クロロジフルオロメタン、ジクロロメタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、クロロエタン、ジクロロトリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタン、パーフルオロシクロブタンなどのハロゲン化炭化水素類、窒素、炭酸ガス、空気などの無機ガスがあげられる。これらは単独または2種以上混合して使用しても良い。
本発明における発泡剤の添加量は、発泡剤の種類および所望の発泡シート密度によって選択されるが、一般に、樹脂混合物100重量部に対して0.5〜10重量部が好ましい。
本発明におけるポリプロピレン系樹脂発泡シートには、さらに必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を使用してもよい。
本発明においてポリプロピレン系樹脂押出発泡シートを製造する装置に特に限定はなく、単軸押出機や二軸押出機などの押出機を複数台連結したタンデム押出機、押出機先端にギアポンプを連結した装置など、慣用の押出発泡装置を使用することができる。なお、これらの押出発泡装置では、樹脂が充分に溶融し、かつ発泡シートの外観を損なわないことから、通常、樹脂を溶融させる押出機先端に異物除去のためのメッシュが挿入される。
本発明における発泡シートの厚み方向の気泡数は5個以上、好ましくは7個以上が好ましい。発泡シートでの厚み方向の気泡数が5個より少なくなると、気泡の隠蔽性が劣る傾向があると共に、断熱性、表面性に劣る傾向がある。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂発泡シートの独立気泡率は、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましい。独立気泡率が60%より小さい場合には、得られる成形体の剛性に劣る場合がある。
本発明におけるポリプロピレン系樹脂発泡シートは、得られる成形体の軽量性、剛性に優れることから、密度としては0.07〜0.35g/cm3が好ましく、0.09〜0.20g/cm3がより好ましく、坪量としては150〜500g/m2が好ましく、200〜400g/m2がより好ましい。
本発明の製造方法によって得たポリプロピレン系樹脂発泡シートは、加熱成形することにより、発泡シートの気泡隠蔽性に優れた外観美麗な成形体を得ることができる。
加熱成形の例としては、プラグ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、プラグアシスト成形、プラグアシスト・リバースドロー成形、エアスリップ成形、スナップバック成形、リバースドロー成形、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成形などの方法があげられるがが、金型形状転写性に優れるため外観が良好で、高い剛性を確保しやすい点からマッチド・モールド成形が好ましい。
次に、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
本発明における評価方法は、以下のとおりである。
(発泡シートの発泡倍率の測定)
JIS−K6767に準拠してポリプロピレン系樹脂発泡シートの密度を測定し、ポリプロピレン系樹脂の密度0.91g/cm3を発泡シートの密度で除した値を発泡シートの発泡倍率とした。
(発泡シートの独立気泡率の測定)
ASTM D2856に記載の方法に準拠し、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの独立気泡率を測定した。
(発泡シートの厚み測定)
実施例および比較例で得られたポリプロピレン系樹脂発泡シートの幅方向において、100mm間隔に測定点を設け、各測定点の厚みをシックネスゲージ(例えば、Mitutoyo社製、DIGIMATIC INDICATOR)を用いて測定し、各点の測定値の平均値を該発泡シートの厚みとした。
(発泡シートの厚み方向における気泡数の測定)
発泡シートの幅方向に等間隔に10点の測定点を設け、測定点における厚み方向の気泡数をルーペ(peacock社製、pocket・micro×10倍率)を用いて測定した。その後、各点の測定値の平均を、厚み方向の気泡数とした。
[ポリプロピレン系樹脂の製造方法]
メルトフローレート3g/10分のプロピレン単独重合体((株)プライムポリマー製、F113G)100重量部およびラジカル重合開始剤(t−ブチルパーオキシベンゾエート)0.25重量部をリボンブレンダーで攪拌混合した配合物を計量フィーダで二軸押出機に供給し、液添ポンプを用いて押出機途中からイソプレン0.4重量部を供給し、前記二軸押出機中で溶融混練し、溶融押出することにより、ポリプロピレン系樹脂のペレットを得た。
前記二軸押出機は、同方向二軸タイプであり、スクリュー径が44mmφであり、最大スクリュー有効長(L/D)が38であった。この二軸押出機のシリンダー部の設定温度を、イソプレン単量体圧入までは180℃、イソプレン圧入以降は200℃とし、スクリュー回転速度を150rpmに設定した。
(実施例1)
上記プロピレン系樹脂100重量部に対し、重曹−クエン酸系気泡調整剤マスターバッチ<大日精化(株)製、ダイブローSSC PE−M D20(AL)N、マスターバッチ中の重曹−クエン酸気泡調整剤含有量:20重量%>0.4重量部および水0.05重量部をリボンブレンダーでブレンドした後、前記混合物を、口径65mmの第一押出機と口径90mmの第二押出機を直列に連結したタンデム型押出機に、50kg/時間の割合にて供給した。第一段押出機に供給したプロピレン系重合体混合物を200℃で溶融させた後、第一押出機の先端部(第二押出機に接続される側)において、発泡剤としてイソブタンをプロピレン系重合体100重量部に対して1.6重量部圧入して溶融樹脂と混練した。第一押出機に連結された第二段押出機において、樹脂温度が160℃になるように冷却し、サーキュラーダイス(ダイ口径φ75mm)より大気下に押出し、外径200mmおよび長さ250mmの冷却筒にて延伸・冷却しつつ、4.5m/分の速度にて引き取ることにより、発泡倍率6.3倍、独立気泡率74%、厚み1.70mmおよび厚み方向の気泡数が11個の発泡シートを得た。なお、第一段押出機先端に80メッシュのステンレスメッシュを1枚挿入しており、発泡シート採取開始時点での第一段押出機先端の圧力(メッシュ通過前)は9.6MPaであった。
前記押出発泡シートの製造を12時間連続して行い、12時間後に得られた押出発泡シートを評価したところ、発泡倍率6.4倍、独立気泡率72%、厚み1.68mmおよび厚み方向気泡数10個であり、このときの第一段押出機先端の圧力は9.7MPaであった。
(実施例2)
重曹−クエン酸系気泡調整剤マスターバッチ0.2重量部とし、水を0.08重量部と変更した以外は、実施例1と同様にして押出発泡シートの製造を行った。
得られた発泡シートは、発泡倍率6.4倍、独立気泡率78%、厚み1.71mmおよび厚み方向の気泡数が9個であり、発泡シート採取時点での第一段押出機先端の圧力は9.4MPaであった。
押出発泡シート製造開始12時間後に得られた発泡シートを評価したところ、発泡倍率6.4倍、独立気泡率75%、厚み1.69mmおよび厚み方向気泡数9個であり、このときの第一段押出機先端の圧力は9.4MPaであった。
(実施例3)
プロピレン系重合体100重量部に対し、重曹−クエン酸系気泡調整剤マスターバッチ0.3重量部をドライブレンドした後、前記混合物を第一段押出機に供給し、同時に定量ポンプ<アトー(株)製、ペリスタバイオミニポンプAC−2120>を用いて、水0.06重量部になるように調整して、第一段押出機の樹脂供給口に滴下した。それ以外は実施例1と同様にして押出発泡シートの製造を行った。
得られた発泡シートは、発泡倍率6.2倍、独立気泡率79%、厚み1.67mmおよび厚み方向の気泡数が10個であり、発泡シート採取時点での第一段押出機先端の圧力は9.5MPaであった。
押出発泡シート製造開始12時間後に得られた発泡シートを評価したところ、発泡倍率6.2倍、独立気泡率80%、厚み1.69mmおよび厚み方向気泡数11個であり、このときの第一段押出機先端の圧力は9.7MPaであった。
(比較例1)
水を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして押出発泡シートの製造を行った。得られた発泡シートは、発泡倍率6.2倍、独立気泡率81%、厚み1.67mmおよび厚み方向の気泡数が6個であり、発泡シート採取時点での第一段押出機先端の圧力は9.5MPaであった。
押出発泡シート製造開始12時間後に得られた発泡シートを評価したところ、発泡倍率6.3倍、独立気泡率79%、厚み1.69mmおよび厚み方向気泡数5個であり、このときの第一段押出機先端の圧力は10.7MPaであった。第一段押出機先端の圧力が上昇していたことから運転を停止し、第一段押出機先端のメッシュを取り外して確認したところ、気泡調整剤の残渣の付着が多く観察された。
(比較例2)
水を0.005重量部とした以外は、実施例1と同様にして押出発泡シートの製造を行った。得られた発泡シートは、発泡倍率6.2倍、独立気泡率81%、厚み1.67mmおよび厚み方向の気泡数が7個であり、発泡シート採取時点での第一段押出機先端の圧力は9.4MPaであった。
押出発泡シート製造開始12時間後に得られた発泡シートを評価したところ、発泡倍率6.3倍、独立気泡率79%、厚み1.69mmおよび厚み方向気泡数6個であり、このときの第一段押出機先端の圧力は10.2MPaであった。水を0.005重量部添加していたものの、第一段押出機先端の圧力が上昇していたことから運転を停止し、第一段押出機先端のメッシュを取り外して確認したところ、比較例1と同様、気泡調整剤の残渣の付着が多く観察された。
(比較例3)
水を0.2重量部とした以外は、実施例1と同様にして押出発泡シートの製造を行った。得られた発泡シートは、発泡倍率6.2倍、独立気泡率81%、厚み1.70mmおよび厚み方向の気泡数が3個であり、発泡シート採取時点での第一段押出機先端の圧力は9.7MPaであった。水を0.2重量部にしたことにより、気泡の粗大化が起こった。
(比較例4)
水0.05重量部を、プロピレン系重合体混合物を溶融させた後の第一段押出機の先端付近(第二押出機の接続側)において、圧入ポンプを用いて圧入した以外は、実施例1と同様にして、押出発泡シートの製造を行った。
得られた発泡シートは、発泡倍率6.9倍、独立気泡率81%、厚み1.76mmおよび厚み方向の気泡数が6個であり、発泡シート採取時点での第一段押出機先端の圧力は9.5MPaであった。
押出発泡シート製造開始12時間後に得られた発泡シートを評価したところ、発泡倍率6.8倍、独立気泡率77%、厚み1.74mmおよび厚み方向気泡数6個であり、このときの第一段押出機先端の圧力は10.5MPaであった。第一段押出機先端の圧力が上昇していたことから運転を停止し、第一段押出機先端のメッシュを取り外して確認したところ、気泡調整剤の残渣の付着が多く観察された。水を圧入した場合、重曹−クエン酸系気泡調整剤の分解残渣のメッシュ詰まり低減に効果は見られなかった。

Claims (1)

  1. ポリプロピレン系樹脂からなる押出発泡シートの製造方法であって、
    ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、重曹−クエン酸系気泡調整剤0.006〜0.3重量部および水0.01〜0.1重量部を押出機にて混合した後、溶融させ、その後、
    発泡剤を圧入し、発泡剤含有混合物を溶融状態にて低圧領域に押出発泡させることを特徴とする、ポリプロピレン系樹脂押出発泡シートの製造方法。
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