JP4964854B2 - 血栓形成阻止手段を備えたシールレス血液ポンプ - Google Patents

血栓形成阻止手段を備えたシールレス血液ポンプ Download PDF

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Description

発明の属する技術分野
本発明は、全体として血液ポンプの分野に関し、特に、長期に亘って心室を補助するための装置として使用するための、人間に永久的に植え込むのに適した回転設計の連続流ポンプに関する。
従来の技術
重篤な左心室の疾患を患っている数千の心臓病患者は、心臓移植により回復できる。しかしながら、ドナーの心臓の欠陥により、これらの患者の多くは、頻繁な入退院、重大な身体障害、及び鬱血性不全症又は心原性ショックによる死により、寿命を短くしてしまう。長期に亘って効果的な左心室補助装置を使用することにより、これらの患者の多くの寿命を延ばすことができ、生産的な人生を送ることができるようにする。
このような左心室補助装置は、本発明者の現在継続中の米国特許出願第08/603,536号及び米国特許出願第08/910,375号に特定的に示されている。これらの特許出願には、脈流設計でなく連続流設計の、回転式ポンプが開示されている。開示された回転式血液ポンプは、多くの臨床的問題点を解決し、左心室補助装置として使用するための顕著な利点を有し、駆動シャフトをシールする必要をなくし、血栓が生じないようにするために新鮮な血流で常に洗われる軸線方向スラストベアリングを有する。
しかしながら、このような回転式ポンプ及び他の設計の回転式ポンプのロータの端部を横切る血流を増大でき、回転軸線近くのポンプロータ端部の領域等の滞留箇所で、血液の流れが低い場所で凝血が起こる可能性を更に小さくするのが望ましい。
本発明は、ポンプハウジングと、このハウジング内に回転するように取り付けられたロータとを有し、ロータは回転軸線及び取り付けられたインペラーを有する、血液ポンプを提供する。
血液ポンプはロータの周りを通過する血液流路を有し、ロータは、端面を構成する周縁を有する。端面は、ロータの回転時に端面の中央部分から周縁に向かう半径方向外方への血液の流れを、平らな端面と比較して増大する輪郭が形成された面(profiled surface)を有する。かくして、詳細には、作動時に血流がロータを取り囲むシールレス血液ポンプは、本発明の賦形された面によって、ロータの端面を横切る血液の循環を改良できる。これは、ロータの同じ端部にスラストベアリング又は他の種類のベアリングを設けた場合でも、特に、ロータが、上掲の特許出願に教示されているように、短い距離に亘って軸線方向に前後に並進する場合でも使用できる。
好ましくは、ロータの端部に設けられた賦形された面は、端面の中央部分から延びるチャンネルを含む。このチャンネルは、流れチャンネルを構成し、使用時にロータが回転しているときにロータの端部から半径方向外方への血液の流れを増大する。
チャンネルは、複数の方向で、代表的には、端面の中央部分から周縁に向かって延びる二つの異なる方向で外方に延びてもよい。しかしながら、所望であれば、中央から半径方向外方に延びる三つ、四つ、又はそれ以上の枝部を持つ分枝チャンネルを使用できる。
代表的には、チャンネルは、少なくとも一対の間隔が隔てられた位置で周縁に向かって延びる。これらの位置のうちの第1の位置のチャンネルは、隣接した周縁と所定の角度をなし、この角度は、位置のうちの第2の位置でチャンネルと隣接した周縁との間に形成される角度と異なっている。換言すると、第1位置にあるチャンネルは、周面に対して実質的に垂直であってもよい。しかしながら、間隔が隔てられた位置のうちの第2の位置にあるチャンネルは、代表的には60°程度の鋭角をなして周囲に近付き、そのため、チャンネルの端部は異なる角度をなし、端面の回転時の流れ特性を非対称にする。
別の態様では、チャンネルは、端面の中央部分に閉鎖端を有し、その結果、ロータの回転時のチャンネルを通る流れは、中央部分からチャンネルの周囲開放端に向かって一方向である。
更に、場合によっては、端面を横切る血液の循環を高めるため、チャンネルと端面から間隔が隔てられたロータの表面との間でロータを貫通する少なくとも一つの導管を設けるのが望ましい。
更に別の態様では、ロータの端部の賦形された面は、端面の中央部分から外方に周縁に向かって延びる突出リブを有する。これもまた、ロータの回転時の、ロータ端部の中央部分からロータの周囲に向かう血液の流れを増大する。
ポンプハウジングは、代表的には、一端に細長い入口チューブを有し且つ他端にインペラーケーシングを有し、インペラーケーシング部分は排出チューブを有し、そのため、血液の流れは、入口チューブを通ってポンプに進入し、排出チューブを通ってポンプを出る。
ロータは細長いシャフト部分を有してもよく、インペラーは、インペラーケーシング部分内に配置された所定位置でシャフト部分に取り付けられている。主血液流れチャンネルは、シャフト部分とハウジングとの間の環状空間即ち容積によって形成される。
血液ポンプのロータの端面は、ロータがその長さ方向軸線に沿った所定の位置を越えて並進しないようにロータを拘束するためのスラストベアリングを構成する。スラストベアリングは、ロータ及びポンプハウジングによって夫々支持された対をなすベアリング面を含む。賦形された面には、上文中に説明したように、スラストベアリング内を端面の中央部分から外方に周縁を横切って延びるチャンネルが設けられている。
モータステータは、電磁界を発生するため、ハウジング内にインペラーと隣接して位置決めされてもよい。
おおまかに述べると、ロータ端面の賦形された面は、少なくとも回転軸線とほぼ交差する位置を占有する流れ凹所を構成する。この凹所により、ロータの回転時に、凹所内を半径方向外方に流すことができる。
かくして、平らな端部を持つロータに見られる滞留領域をなくすためにロータの端部に賦形された面を設けることによって、上掲の特許出願に記載された種類の血液ポンプを改良できる。滞留領域では、血液がゆっくりとしか流れず、及びかくして凝血が起こり易い。本発明は、種類の異なる回転式血液ポンプでも同様に使用できる。
発明の実施の形態
次に、添付図面のうち図1乃至図11を参照すると、回転式シールレス血液ポンプ11は、細長い入口チューブ13及びインペラーケーシング即ちボリュート14を有するハウジング12を含む。排出チューブ16がハウジングを貫通してケーシング14の内周と連通している。チューブ16は、ポンプからの血液出力を効果的に流すため、ケーシングの半径に関して接線方向に配向されている。
ポンプロータ17がハウジング12内、即ちケーシング14内に配置されている。このロータは、ディスク状インペラー19に取り付けられた真円形断面の細長い円筒形支持シャフト即ちスピンドル18を含む。ロータ17は、シャフト18及びインペラー19の両方を通って延びる長さ方向軸線を中心として回転するように取り付けられている。本明細書中に開示する好ましい実施例は、遠心設計のインペラー及びケーシングを含むということに着目されたい。しかしながら、本発明の構造的特徴及び作動上の特徴は、軸流設計の回転式血液ポンプにも有利に適用できる。
本発明のポンプ11は、ロータ17を浮揚させてこれをその長さ方向軸線に関して適正に半径方向に整合した状態に維持するため、前磁気ベアリング21及び後磁気ベアリング22を含む。半径方向磁気ベアリング構造は、ワッソン(wasson)に賦与された米国特許第4,072,370号に示されている。同特許に触れたことにより、その特許に開示されている内容は本明細書中に組入れたものとする。本明細書中に記載した前磁気ベアリング21は、完全に、米国特許第4,072,370号の教示に従って形成されたものである。しかしながら、本明細書中には、米国特許第4,072,370号に示されている構造に対する幾つかの簡略化及び改良が開示してある。例えば、本発明を実施する上で、米国特許第4,072,370号の半径方向に極性を持つリング磁石(参照番号44及び46が附してある)は必要でない。更に、以下に説明するように、本発明の目的について、米国特許第4,072,370号の装置のの軸線方向に磁化したリング磁石(参照番号22が附してある)に代えて、軸線方向に磁化したディスク磁石を使用してもよい。
従って、前磁気ベアリング21は、強磁性磁極片23及び軸線方向に極性を持つ永久磁石24を含む複数のリングを含む。図7及び図8に最も明瞭に示すように、磁極片23及び磁石24は、入口チューブ13の外側の側壁26と内側の側壁27との間で同極を向き合わせて交互に配置されている。向き合った磁石の極性は同じであり、間の夫々の磁極片に同じ極性を誘導する。強力接着剤及びこれを取り囲むチューブの側壁の組み合わせにより、リングを押し離そうとする強力な磁力に拘わらず、磁石及び磁極片を同極が向き合った配置に維持する。
更に、前磁気ベアリング21は、強磁性磁極片28及び軸線方向に極性を持つ永久磁石29からなる複数のディスクを含む。磁極片28及び磁石29もまた、周囲リングの磁極片及び磁石の夫々の極性及び軸線方向位置と鏡像対称をなす磁石構造を形成するように、同極が向き合うように交互に配置されている。先ず最初に、この磁石構造を組み立て、強力接着剤を使用して互いに固定した後、シャフト又はスピンドル17の中空容積内に設置する。前磁気ベアリング21の磁石及び磁極片の極性及びこれらが発生する斥力は、支持シャフト18を磁気浮揚させるように定められる。
ロータ17を半径方向で更に拘束するため、後磁気ベアリング22が更に設けられている。ベアリング22は、ケーシング14の外壁に取り付けられた第1リング磁石31、円形のケーシングのベース33内に埋め込まれた第2リング磁石32を含む。ケーシング14の底部分は、ベース33に取り付けられており且つこれにシールされており、インペラー19用の流体不透過性包囲体を形成する(図7参照)。両磁石31及び32は軸線方向に極性を持つが、これらの磁石の各々は、異なる極性でインペラー19に向いている。ベアリング22は、インペラー19の上面部分36から下面部分37まで横方向に延びる複数の棒磁石34を含む。これらの棒磁石34は、インペラー19の外周38と隣接して、間隔が隔てられた円形に配置されている。磁石34の端部と磁石31及び32の隣接した表面との間の極性は夫々逆であり、引力を発生するが、等しく且つ逆方向の磁力をインペラーに作用する。インペラーが半径方向に移動する(回転軸線からずれる)と、磁石34が磁石31及び32に作用する引力によって復元力が発生する。軸線方向磁力は、大まかには、磁石34の磁石31に対する磁気引力及び磁石34の磁石32に対する磁気引力によって互いに対する均衡がとられる。しかしながら、軸線方向での磁力の作用は復元しない。
更に、後磁気ベアリング22を形成する構成要素について、他の形体、位置、数、及び極性配向を使用できるということに着目すべきである。例えば、磁石34は、棒磁石でなく円弧状の磁石であってもよい。更に、磁石31、32、及び34の極性は、本明細書中に特定的に開示した引力でなく、斥力を発生するように配置できる。
図面では、磁石32及び34は、その一部が血液と直接接触するように示してあるが、これらの部分には、実際には、磁石と血液とが直接接触しないように薄壁の非磁性ジャケット又はプラスチック製コーティングが被せてある。このような接触が起こると、血液を劣化させる望ましからぬ作用が生じる。しかしながら、明瞭化を図るため、ここに言及したジャケット又はコーティングは添付図面には示してない。
ロータの軸線方向並進移動を機械的に制限するため、第1スラストベアリング39及び第2スラストベアリング41が設けられている。第1スラストベアリング39は、ケーシングのベース33内に設置されたねじ付きプラグ42を含む。このプラグ42は、ロータ17の長さ方向軸線に沿ってねじ調節でき、凹所をなしたベアリング表面43を備えている。表面43は、対応するベアリングチップ44をインペラー14の下面部分に調和するように形成されている。ベアリング39の特定の形体は重要でなく、別の態様では、この用途で平らなベアリング表面を使用できる。
第2スラストベアリング41は、入口チューブ13の血液流入端内に固定されており、スパイダー46、隣接したノブ47、及びボール48を含む。ノブ47の回転は、ロータ17の長さ方向軸線に沿ってボール48に伝えられる。
第2スラストベアリング41についての別の位置及び構造もまた考えられる。例えば、環状スラストベアリングの表面を、ケーシング14の内壁にインペラー19の上面部分36と隣接して設けることができる。この構造では、部分36は環状スラストベアリング表面と摺動自在に接触する。上流スラストベアリングのスパイダー46及び関連した構成要素をなくすことによって、血液付着物がこれらの構造上に形成される可能性をなくす。
スラストベアリング39及び41は、ロータ17が軸線方向に移動しないようにする制限ストッパを提供するばかりでなく、ポンプの作動上の特定の特徴を調節する上でも有効であるということは理解されよう。添付図面では、支持シャフト18の上流端は、ボール48と接触した状態で示してある。しかしながら、ポンプの作動中、常に接触しているわけではない。例えば、二つのスラストベアリング間の距離がロータの全長よりも僅かに大きいようにこれらのベアリングを調節できるのが望ましい。これにより、使用者の各心臓周期に従ったスラストベアリングによる軸線方向拘束間でロータが「往復移動(shuttle)」できる。このような周期の各々は、圧送作用を生じ、新たな血液をタッチダウン領域即ちスラストベアリング領域に入れる。
本発明は、代表的には、ロータを拘束するためのジャーナルベアリングを使用しない。必然的に、ジャーナルベアリングは、ロータの支持シャフト即ちスピンドルの少なくとも一部を半径方向に取り囲む。従来技術の装置において、ベアリング内での熱及び過度の対流時間のため血栓が生じるのは、シャフトとベアリング表面との間のこの薄い環状容積内である。本発明のポンプ及びロータの双安定作動により、血液を各スラストベアリングの周りに連続的に流し、従来技術のジャーナルベアリングの血栓形成作用をなくす。
更に、本明細書中に開示した装置のロータと磁気ベアリングとの間には、重要な物理的関係がある。この関係は、調節自在のスラストベアリングを軸線方向に適正に配置することによって確立され、維持される。ポンプの作動において、回転するインペラーが発生する圧力勾配がロータに上流軸線方向力を加える。この力は、双方向で安定した作動を行うため、心拍によりポンプを通して十分な圧力変動を生じることができるようにするために逆方向で実質的に均衡がとれている必要がある。磁極片23及び磁石24の軸線方向関係を磁極片28及び磁石29に関して調節することによって、下流軸線方向力が発生する。前磁気ベアリング21内の力が斥力であるため、シャフト内の磁石及び磁極片が入口チューブ内の磁石及び磁極片から僅かに下流に並進されると(図7及び図8参照)、所望の下流荷重が得られる。かくして、第2スラストベアリングは、ロータを下流に十分な量だけシフトさせる又はずらす上で有効であり、その結果、磁気斥力は、回転するポンプインペラーが発生する流体力学的軸線方向力に対し、逆方向で実質的に均衡する。
次に、インペラー19の特別の設計上の配慮及び作動上の特徴に目を向ける。特に図6でわかるように、インペラーは、複数の大きなブレードセクタ49を含む。血液は、粘性が比較的大きいため、及び熱及び機械的作用により損傷し易いため、圧送が特に困難な液体である。
一般的には、低粘度の液体を通過させるためには、薄く鋭いかなり多数のブレードを持ち且つブレード間の空所又は通路が比較的大きい大型の遠心ポンプが好ましい。しかしながら、このような従来の設計は、血液等の粘性液体を圧送しなければならない小型の遠心ポンプについては望ましくない。
血液は、インペラーブレードの前縁まで軸線方向に流れるとき、インペラーブレードと関連した機械的作用及び乱流による損傷を被り易い。かくして、本発明の一つの設計上の配慮は、インペラーブレード及び前縁の数を少なくすることによってこのような溶血を減少することである。
ブレード数が少ないこのような小型ポンプの効率を維持するためには、ブレードの有効作用面積を増大する必要がある。これは、本設計では、従来のブレードの大きさ及び形状を二つの点で変更することによって行われる。第1に、ブレードセクタ49は、比較的広幅であり、即ち回転に関して広幅に形成されている(図6参照)。換言すると、各ブレードセクタ49の外周は、約80°乃至85°の回転角を占める。本願で考えている別の設計には、ブレードセクタが2つだけであり、これらのセクタの各々が約175°の回転角を占める設計があるということに着目されるべきである。いずれの場合でも、この実施例のインペラーブレードセクタの幅は、従来技術のブレードと大幅に異なっている。
第2の変更は、ブレードセクタの厚さ即ち高さに関する。特に図4及び図7に示すように、ブレードセクタ49は軸線方向で比較的厚い。これらの変更の結果、狭幅で深いインペラー血液流路即ち通路51がブレードセクタ49の隣接した縁部間に形成される。ブレードセクタの厚さを増大し、血液通路を狭幅にすることによって、ブレードの作用表面積と通路の容積との間の比が増大する。更に、ブレードの作用表面からの通路内の液体の平均距離が減少する。これらの有利な結果の両方により、血液を損傷するブレードが少数であるが、十分な効率を維持する血液用小型ポンプが提供される。
更に、インペラーブレードの大きさ及び形体により、多数の特徴をインペラー19内に直接的に構造的に一体化できる。例えば、上文中に論じた後磁気ベアリング22は、かなりの長さの複数の棒磁石34を含む。ブレードセクタの厚さにより、これらの磁石をセクタ内に収容するのが容易である。更に、インペラーの質量を減少し、スラストベアリングに作用する重力による荷重を減少するため(図6参照)、セクタの夫々には、中空チャンバ52が設けられているのがよい。
最後に、ブラシレスロータモータ53は、ブレードセクタ49の上面部分36に埋め込まれた円弧状磁気セグメント54を含む。上文中に論じたように、何も方策が講じられていない場合には、圧送された血液と流体連通するセクタ54の部分は、血液と磁気セグメントとの間で化学反応が起こらないようにするジャケット又はコーティング(図示せず)で包まれている。図6及び図8を参照すると、セグメント54は交互の極性で配向されており、隣接したモータステータ56に差し向けられている。ステータ56内には、捲線57及び円形の磁極片又は裏金(back iron)58が含まれ、これらは、インペラーケーシング14の外面に取り付けられている。捲線57は、図5に示すように、経皮導線によって制御装置59及び電源61に接続されている。導線を使用する代わりに、経皮的電力伝達を使用できる。制御装置59及び電源61は、使用者の外部に着用しても、又は使用者の体内に完全に植え込んでもよい。
制御装置59は、ポンプの作動速度を決定するために電圧又は電流を手動又はプログラム式で可変制御できる簡単な回路を備えていてもよい。しかしながら、制御装置59は、相互作用式であり且つ自動式であってもよい。例えば、制御装置59は、ポンプの作動を使用者の身体的な活性及び状態に合わせて自動的に及び瞬間的に調節するため、使用者の様々な器官に設けられたセンサに接続されていてもよい。
捲線57を制御装置59の電気出力で賦勢し、電磁界を発生する。この電磁界を磁極片58によって集中する。電磁界は、磁石54及びロータ17を回転駆動する上で有効である。捲線の側方を通過する磁石54による逆起電力(back EMF)を制御装置が検出する。制御装置は、この逆起電力no電圧を使用し、ロータの更なる回転と同期して電磁界を連続的に発生する。次いで、ステータとポンプのインペラーブレードに埋め込まれた磁石との間の電磁相互作用によって、モータ53をブラシレスで作動する。
捲線57及び磁極片58を持つモータ53は、磁石54とともに、トルクを伝達する機能ばかりではなく、ラジアルベアリングとして作用する復元半径方向磁力を与える機能を果たす。図7及び図8に示すように、磁石54はブレードセクタ49によって支持されており、磁極片58と半径方向で整合して位置決めされている。磁石54は、ステータの鉄磁極片58に引き付けられる。インペラーを半径方向にずらそうとする試みは、全て、インペラーを中立位置に戻そうとする磁極片58と磁石54との間の復元力を増大する。
シャフト18及びインペラー19を含むロータ17が回転すると、入口チューブ13を通る矢印62の方向への血流が発生する。血液は、通路51の上縁部からケーシング14の内部に流れ続ける。排出チューブ16により、血液をケーシングから使用者の心臓血管系に送出する。
ポンプ11の解剖学的配置を図5に示す。人間の心臓63の概略図には、左心室64及び大動脈67が含まれる。入口チューブ16は、流入カニューレとして役立ち、左心室64の尖端に配置される。動脈管移植片66の一端をチューブ16に繋ぎ、他端を端部−側部吻合によって大動脈67に繋ぐ。
ポンプが遠心設計であるため、植え込みをかなり自由に行うことができる。ポンプの軸線方向流入流及び半径方向流出流のため、流れに対して制限をもたらすエルボ継手を必要とせずに、血液の方向が90°変化する。更に、排出チューブの配向を調節し、脈管移植片の捩じれや液圧損失を最小にするため、ポンプをその長さ方向軸線を中心として回すことができる。ポンプケーシングがコンパクトであり且つディスク状であり心臓の尖端と隣接したダイヤフラムとの間に良好に装着されるため、良好な解剖学的適合性を得ることができる。
本発明によれば、図9は、ボール48と相互作用してスラストベアリング41を形成する際のポンプロータ17の端面71の一実施例を示す。端面71の近くでボール48の周りに狭幅の環状空間73が形成される(図6参照)。この空間は、ポンプのロータ17が上文中に説明したように回転していても血液が滞留状態で集まる領域を含む。ロータ17は、作動中にその長さ方向軸線に沿って前後に往復移動でき、これによって血液を循環させるが、環状空間73内への及びこの空間から外への血液の循環を大きくするのが望ましい場合がある。
本発明により、端面71は、ロータの面の中央部分73a(ボール48と係合する凹部であってよい)から半径方向外方にロータ17の周縁75に向かう又はこの周縁を横切る血液の流れを促す賦形された面(或いは形付けされた面(profiled surface))を構成する。
詳細に述べると、賦形された面には、端面71の中央部分73から実質的に半径方向外方に周縁75に向かって延びるチャンネル77が設けられ、このチャンネルは、周縁を横切って延びるように周縁のところで開放している。かくして、ロータ17の回転時に血液が滞留領域73からチャンネル77内に集められ、チャンネル77の回転により外方に押しやられ、周縁75を横切って流れ、かくして、環状空間73内に血液の改良循環流パターンが形成される。
この簡単な実施例により、ロータ17の端部又は夫々の端部で血液循環流を大幅に増大できる。詳細には、同様の賦形された面及び特に同様の種類のチャンネルを端面71とは反対側のロータ17の端面79に設け、この端面79及びスラストベアリング39と隣接した滞留領域の外への血液の流れを同様に増大できる。
図10を参照すると、端面71の変形例が示してあり、ここでは、端面に参照番号71aが附してある。ここでは、端面の賦形された面には、チャンネルでなくリブ81が設けられており、このリブは、図9の上掲の実施例のチャンネル77とほぼ同じ経路に沿って延びている。ポンプのロータ17が回転すると、リブ81が空間73内に血液の循環流を形成する。この循環流は、血液の外方への流れを形成し、環状領域17を通る血液の循環流パターンを形成し、滞留を大幅に減少し、領域即ち空間73内で血液が凝固する傾向を大幅に小さくする。ここでもまた、ロータの面79(図7参照)に、同様の結果を得るために同様の変更を施すことができる。
図11を参照すると、この図にはロータ17用の端面71の別の実施例が示してあり、この実施例の端面には、参照番号71bが附してある。この端面の賦形された面に設けられたチャンネル83は、上述の実施例と同様に、面71bの中央部分からロータ17の周縁75を横切って延びるが、この実施例は、面71bの中心に向かって直接的には延びておらず、かくして或る程度半径方向からずれている。しかしながら、チャンネル83は、ロータが圧送作用で作動しているとき、それでも、回転する面71bの中央領域から血液を集め、これをロータの周縁75を横切って半径方向外方に連続流として流す。
従って、図9、図10、及び図11の実施例の各々は、環状空間73を通る血液の交換量を増大し、これにより、滞留及び従って血液が凝血する傾向を減少する。
図11に示すのと同様の賦形された面を、同様の利点を得るため、ロータ17の端面79に適用できる。
端面79のようなロータの端面を横切る血液の循環を更に促すため、ドリル穴85等の一つ又はそれ以上の導管が設けられてもよい。これらの導管は、端面79の中央部分を貫通しており且つ端面から間隔が隔てられたロータの表面を通して連通している。かくして、ドリル穴として形成できるこのような導管の存在により、端面79と隣接した制限領域からの血液の循環を更に高めることができる。
所望であれば、、ロータ17を磁力によってプラグから間隔が隔てられた関係に保持する磁気ベアリングとして役立つようにするプラグ42を電磁石又は永久磁石に代えることができる。
特定の例では、限定を意図したものではないが、図7に示す血流路62aの厚さは、1.524mm乃至2.54mm(0.06インチ乃至0.1インチ)である。インペラーとハウジングとの間に隙間を構成する流体隙間70は、0.127mm乃至0.508mm(0.005インチ乃至0.02インチ)である。インペラーの直径は、25.4mm乃至38.1mm(1.0インチ乃至1.5インチ)である。ロータの直径は、6.35mm乃至10.16mm(0.25インチ乃至0.4インチ)である。環状流路の外径は、8.89mm乃至13.97mm(0.35インチ乃至0.55インチ)である。ポンプの前端と隣接したハウジングの外径は、21.59mm乃至31.75mm(0.85インチ乃至1.25インチ)である。ポンプ全体の軸線方向長さは、44.45mm乃至76.2mm(1.75インチ乃至3.0インチ)である。ロータスピンドルの軸線方向長さは、25.4mm乃至38.1mm(1.0インチ乃至1.5インチ)であり、インペラーの軸線方向長さは、5.08mm乃至12.7mm(0.2インチ乃至0.5インチ)である。厚い(軸線方向長さが長い)インペラーを使用することによって、流体隙間70を大きくでき、これもまた、圧送作用を高度に効率的なものとする。
本発明のポンプで使用されるインペラーの別の設計の拡大図が図12及び図13に示してある。図12及び図13を参照すると、これらの図には、多数のブレードセクタ76、78、及び80を持つインペラー74が示してある。ブレードセクタ76及び78はスロット82によって離間されており、ブレードセクタ78及び80はスロット84によって離間されており、ブレードセクタ80及び76はスロット86によって離間されている。軸線方向厚さが比較的大きいブレードセクタ76、78、及び80を使用することにより、比較的狭幅で深いインペラー血液流路がブレードセクタの隣接した縁部間にスロット82、84、及び86によって形成される。ブレードセクタの厚さを大きくすることによって、及び血液通路を狭幅にすることによって、ブレードの作用面の面積と通路の容積との間の比が増大する。更に、ブレードの作用面からの通路内の液体の平均距離が減少する。これらの利点の両方により、血液に損傷を与える可能性があるブレードの数が少ない小型血液ポンプが提供され、このポンプは、小型であるけれども、十分な効率を備えている。
限定を意図したものではないが、特定の例として、インペラーの直径は、25.4mm乃至38.1mm(1インチ乃至1.5インチ)であり、ブレードの深さbd(図12参照)は、5.08mm乃至12.7mm(0.2インチ乃至0.5インチ)であり、磁石の幅mw(図12参照)は、3.81mm乃至7.62mm(0.15インチ乃至0.3インチ)であり、スピンドルの直径sd(図12参照)は、6.35mm乃至12.7mm(0.25インチ乃至0.5インチ)であり、インペラー入口の内径id(図12参照)は、11.43mm乃至15.24mm(0.45インチ乃至0.6インチ)である。スロットの幅w(図13参照)は約1.905mm(約0.075インチ)であり、好ましくは、1.27mm乃至5.08mm(0.05インチ乃至0.2インチ)の範囲内にある。出口角度a(図13参照)は、好ましくは、30°乃至90°の範囲内にある。
厚いインペラーの別の利点は、ステータをインペラー74の両側に置くことができるように挿入された磁極片88を使用できることである。図14及び図15を参照すると、これらの図に示す血液ポンプ11は、多くの点で図1乃至図11に示す血液ポンプ11と同様であり、細長い入口チューブ13a及びスクロール状インペラーケーシング即ちボリュート14aを持つハウジング12aを含む。排出チューブ16aがハウジングを貫通し、ケーシング14aの内周と連通している。チューブ16aは、血液出力をポンプから効果的に流すため、ケーシングの半径に関して接線方向に配向されている。
ポンプロータ17はハウジング12内及びケーシング14内に配置されており、インペラー74に取り付けられた細長い真円形の円筒形支持シャフト即ちスピンドル18を含む。ロータ17は、シャフト18a及びインペラー74の両方を貫通した長さ方向軸線を中心として回転するように取り付けられている。
ロータ17aを浮揚し、これをその長さ方向軸線に関して半径方向で適正に整合した状態に維持するための磁気ベアリングは、特定的には示してないけれども、図1乃至図8に示し且つ上文中に説明したポンプの実施例に示す磁気ベアリングと同じであってもよい。
図14及び図15の実施例では、導電性コイル即ちモータ捲線91を含む第1モータステータ90がインペラー74の後部に配置されている。裏金92のリングが捲線91の後方に配置されており、図示のように、第1モータステータ90及び裏金92は、ハウジング12aとケーシング14aとの間に固定されている。
捲線95を持つ第2モータステータ94は、インペラー74の前側に位置決めされている。図14に示すように、捲線95がケーシング14aに固定されており、バック鉄96が捲線95の前方に位置決めされている。これ以上の詳細は、上文中で引用した米国特許出願第08/910,375号に記載されている。
モータステータ90及び94は、これらの各々がモータロータ磁石88の磁極面と隣接するようにケーシング14の両側に配置されている。バック鉄92及びバック鉄96は、磁気回路を完成するのに役立つ。ステータ90、94の捲線91及び95は直列であるのがよく、又は各ステータ90、94が互いに独立して調整できるのがよい。この方法には以下に列挙する幾つかの利点がある。
第1に、モータロータ磁石の磁極面がモータステータの面間の中心にある限り、正味軸線方向力が比較的小さい。
第2に、モータロータ磁石のモータステータに対する引力による半径方向復元力が、ステータが一つしか設けられていない場合の復元力のほぼ2倍である。モータの全容積及び重量は単一ステータ設計よりも小さい。
第3に、2ステータ設計は、フェイルセーフモードについてのシステム冗長度を提供するようになっている。これは、システム故障が起こった場合に各ステータが独立して作動するようにつくられているためである。
第4に、軸線方向移動を拘束するため、及び偏心移動又は衝撃が装置に作用した場合に半径方向支持を提供するため、流体力学的ベアリングをインペラーの表面上に配置できる。特に図14及び図14のaを参照すると、盛り上がったパッド100、101及び接触面102及び103の形態の流体力学的ベアリングが示されている。このような流体力学的ベアリングは、インペラーを中心として対称に配置されている。
盛り上がったパッドは、矩形形状又は楔形状であり、好ましくは、セラミックス、ダイヤモンドコーティング、チタニウム窒化物等の硬化させた材料又は耐摩耗性材料で形成されている。別の態様では、盛り上がったパッドは、アルミナ又は他のセラミックコーティング又はインサートを持つ様々な材料で形成できる。
盛り上がったパッドは、インペラー又はケーシング、又はケーシングへのアタッチメントのいずれかによって支持されている。図14及び図14aの実施例では、盛り上がったパッド100はインペラーによって支持されており、盛り上がったパッド101は、ケーシングに取り付けられたカップ状部材104によって支持されている。カップ状部材104は、盛り上がったパッド自体を支持するのに十分な構造的安定性を備えていないケーシング用の強化体として使用される。
流体力学的ベアリングは、血液隙間によって接触面から離間された盛り上がったパッドによって形成される。休止時にはインペラーとケーシングとの間が接触していてもよいが、各流体力学的ベアリングは、回転がひとたび開始すると、盛り上がったパッドと接触面との間の相対移動中、流体の薄膜の流体力学的作用によりベアリング隙間内の圧力が上昇し、これにより盛り上がったパッドと接触面との間が強制的に離されるように構成されている。
流体力学的ベアリングは、その位置に応じて、軸線方向支持、半径方向支持又は軸線方向及び半径方向の両方の支持を補助できる。例えば、ベアリングが回転軸線に対して垂直である場合には、これらのベアリングは、主に軸線方向支持を補助するが、回転軸線に関して所定の角度をなしている場合には、半径方向及び軸線方向の両方向で支持を補助する。図14及び図15の実施例では、流体力学的ベアリングは、図示のように、回転軸線の外側に位置決めされている。
本発明によれば、ロータ端面110は、特に図12に示すように凹所をなしている。この端面は、ケーシングのカップ状部材104の部分であり、カップ状部材104とロータ74との間に比較的狭幅のカップ状空間112を有する。この空間は血液で満たされる。本発明は、凹所をなした端面110の賦形(profiling)114によって、このカップ状空間112を通る血液の循環を改善する(図12参照)。
端面110の賦形(profiling)を、端面の中心部分118から端面の周縁に向かう複数の方向で外方に延びるチャンネル116が端面110に設けられた図16の実施例に示す。更に、チャンネル118のセグメント120の半径方向外端を端面の縁部に向かって差し向ける角度が、チャンネル118のセグメント122の対応する角度と異なっているため、チャンネルの夫々の端部の流れ特性が異なるということがわかる。セグメント120の角度は約90°であり、セグメント122の角度は約60°である。
チャンネル118は、図13の凹所を備えた端面110の可能な賦形の特定の実施例として示してあり、この賦形は、例示を広範に行うため、図12に示す賦形成と異なっている。
図17を参照すると、端面110の賦形の別の実施例がチャンネル118aとして示してある。このチャンネルは、端面の中央部分116aから実質的に半径方向外方にその端部に向かって延びている。チャンネル118a内の血液は、ポンプの作動中、ロータ74の一部である回転する端面110及びチャンネル118aによって外方に送られる。
図18は、端面110の賦形についての第3実施例を示す。この特定の賦形114aは、図12に示すものと同じであるのがよく、凹所が設けられた端面110の中心から外に端面の縁部まで延びる実質的に半径方向の突出部を含む。
かくして、ロータの回転時に、賦形部のバー114aがカップ状空間112の底部分に亘って360°の円弧で掃くように移動し、血液の外方への循環流を形成し、これにより、血液をカップ状空間112に亘って連続的に循環し、移動する。これは、血液の凝固を抑制するために行われる。
本発明の例示の実施例を示し且つ説明したが、当業者は、本発明の新規な精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び代替を行うことができるということは理解されるべきである。
本発明の血液ポンプを左前方からみた斜視図である。 磁気ベアリングアッセンブリの部分を構成する複数のリング磁石を示す、図1のポンプの部分断面斜視図である。 シャフト及びインペラーを示す、図1のポンプの部分断面斜視図である。 シャフト及びインペラーをハウジングから取り外した状態で示す、図1のポンプの部分断面斜視図である。 心臓の左心室内に植え込んだポンプを示す、人間の心臓の概略図である。 図1の6−6線に沿った、ハウジング、インペラー、及びインペラーチャンバの横断面図である。 図1の7−7線に沿った、ポンプの長さ方向断面図である。 受動的半径方向磁気ベアリング、及びロータ磁石及びモータステータを含むポンプモータのエレメントの磁石及び磁極片の夫々の極性を示す、ポンプの長さ方向概略断面図である。 図1乃至図8に示すロータの端面のところの、本発明の賦形された面を構成するスラストベアリングの端面の一実施例を示す概略図である。 図1乃至図8に示すロータの端面のところの、本発明の賦形された面を構成するスラストベアリングの端面の別の実施例を示す概略図である。 図1乃至図8に示すロータの端面のところの、本発明の賦形された面を構成するスラストベアリングの端面の更に別の実施例を示す概略図である。 本発明の原理に従って形成されたインペラーの長さ方向断面図である。 図12の右側から見た端面図である。 図12及び図13と同様のインペラーを使用するポンプの別の実施例の長さ方向概略断面図であり、aは、図14の円で囲んだ部分の拡大図である。 明瞭化を図るためにハウジング及びケーシングの端部を取り外した状態の図11のポンプの端断面図である。 図12のポンプのインペラーの中央端面部分及び本発明の賦形された面の一実施例を示す概略図である。 図12のポンプのインペラーの中央端面部分及び本発明の賦形された面の別の実施例を示す概略図である。 図12のポンプのインペラーの中央端面部分及び本発明の賦形された面の更に別の実施例を示す概略図である。
符号の説明
11 回転式シールレス血液ポンプ 12 ハウジング
13 入口チューブ 14 インペラーケーシング
16 排出チューブ 17 ポンプロータ
19 ディスク状インペラー 18 スピンドル
21、22 磁気ベアリング 23 強磁性磁極片
24 磁石 26 側壁
27 側壁 38 強磁性磁極片
28 磁極片 29 永久磁石
31 第1リング磁石 32 第2リング磁石
33 円形ケーシングベース 34 棒磁石

Claims (11)

  1. 血液ポンプにおいて、ポンプハウジングと、前記ハウジング内に回転するように取り付けられたロータと、前記ロータを軸線方向に拘束するボールを含むスラストベアリングとを有し、前記ロータは回転軸線及び取り付けられたインペラーを有し、前記血液ポンプは前記ロータの周りを通過する血液流路を有し、前記ロータは端面を取り囲む周縁を有し、前記ボールは、前記回転軸線に沿って調整でき、前記端面は、前記ボールを受け入れるように構成された凹所を含み、前記端面は、前記ボールと相互作用して前記ボールの並進のための前記回転軸線に沿った環状空間を形成し、前記端面は、前記ロータの回転時に前記端面の中央部分から半径方向外方に前記周縁に向かう前記環状空間内の血液の流れを増大する、前記端面の前記凹所から前記周縁に向かって延びる賦形された面を有する、ことを特徴とする血液ポンプ。
  2. 前記賦形された面は、前記端面の前記中央部分から外方に前記周縁に向かって延びるチャンネルを有する、請求項1に記載の血液ポンプ。
  3. 前記チャンネルは、前記端面の前記中央部分から前記周縁に向かって複数の方向で外方に延びる、請求項2に記載の血液ポンプ。
  4. 前記チャンネルは、少なくとも一対の間隔が隔てられた位置で前記周縁と係合し、前記チャンネルは、前記位置のうちの第1位置で、前記周縁と所定の角度を形成し、この角度は、前記位置のうちの第2位置での前記チャンネルと前記周縁との間の角度と異なっている、請求項3に記載の血液ポンプ。
  5. 前記チャンネルは前記端面の前記中央部分に閉鎖端を有する、請求項2に記載の血液ポンプ。
  6. 前記端面を横切る血液の循環を高めるため、少なくとも一つの導管が、前記チャンネルと前記端面から間隔が隔てられた前記ロータの表面との間で前記ロータを貫通している、請求項2乃至5のうちのいずれか一項に記載の血液ポンプ。
  7. 前記賦形された面は非対称である、請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の血液ポンプ。
  8. 前記賦形された面は、前記端面の中央部分から外方に前記周縁に向かって延びる突出リブを有する、請求項1に記載の血液ポンプ。
  9. 前記端面は、前記ボールを受け入れるように構成された対をなす一方のベアリング面を有し、前記賦形された面は、前記ベアリング面内を前記端面の前記中央部分から外方に前記周縁を横切って延びるチャンネルを有する、請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の血液ポンプ。
  10. 前記ハウジング内のモータステータが、電磁界を発生するため、インペラーと隣接して位置決めされている、請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の血液ポンプ。
  11. 前記端面の前記賦形された面は、前記回転軸線と少なくともほぼ交差する所定位置を占有する流れ凹所を構成し、前記流れ凹所により、前記ロータの回転時に、前記流れ凹所内で半径方向外方への流れが形成される、請求項1に記載の血液ポンプ。
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