JP4963912B2 - 集積電気配列コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、集積電気配列コネクタに関するものである。
近年、デジタル通信システム、特に、無線デジタル通信システムの発展に伴い、デジタル通信システムにおいて使用される電気素子及び電子素子は、性能が向上するとともに、構造が複雑化している。その結果、帯域幅が広く、サイズが小さい電気素子及び電子素子が製造されている。そして、このような小型の電気素子又は電子素子同士を接続するために、サイズが小さく、信頼性の高い電気コネクタが必要とされている。
従来、電気コネクタは、2個の電気素子又は電子素子を接続するために、多数の電気配線を利用する。この場合、電気コネクタの電極は、通常、2つのグループから成り、各グループの幾何学的パターンが画一的に繰返されている。このような電極のグループは電極配列又は電極アレイと呼ばれ、該電極アレイが含まれている電気コネクタが電気配列コネクタ又は電気アレイコネクタと呼ばれる。また、電極アレイにおける電極と電極との間の幅が電極ピッチと呼ばれる。
電気配列コネクタが正しく2個の電気素子又は電子素子を接続するためには、電気配列コネクタの一方の電極グループと他方の電極グループとの境界を調整し、対応する電極同士を接触させる必要がある。すなわち、短絡あるいはオープンといったコネクタの機能不全を起こさないため、一方の電極グループの電極の配列、形状及び大きさ等を調整するとともに、他方の電極グループもそれに合せ調整する必要がある(以下、このような電極の配列、形状及び大きさ等を調整することを境界調整という)。この条件が満足されると、電気信号は、一方の電極グループの電極から他方の電極グループの電極へ流れることができる。
従来の電気配列コネクタにおいて、電極及びハウジングは、それぞれ、金属及び電気的絶縁性を備えるプラスチックによって形成される。このように、材料が相違するので、電極の温度膨張係数とハウジングの温度膨張係数とは同一ではない。そのため、電気配列コネクタの環境温度が変化すると、電極グループの境界に影響があり、その結果、電気配列コネクタの機能が不全になる可能性がある。さらに、電極とハウジングとが物理的に異なる部分であるため、電気配列コネクタの接続及び分離の繰返しが電極グループの境界に影響を及ぼし、その結果、電気配列コネクタの機能が不全になる可能性がある。
電気配列コネクタの基本的な幾何学的フォームを維持しながら、電気配列コネクタの全体的なサイズを減少するためには、電極ピッチを狭くすることが1つの方法である。しかし、電極ピッチを狭くすると、電極グループの境界調整の公差が付随的に小さくなるという問題があった。
ところで、半導体装置において、ウェハ上に形成されたモジュールの連結層を接続するために、連結層間の絶縁層に導電性を有するイオンを注入してコネクタを形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図6は従来のウェハ上にコネクタを形成する方法を示す図である。なお、図6において、(a)〜(c)は各製造工程を示している。
図6(a)において、801はシリコンのウェハであり、該ウェハ801の上には互いに独立して形成された複数の連結層802が配設され、さらに、ウェハ801の連結層802を覆うようにして絶縁層803が形成されている。該絶縁層803は、例えば、シリコン酸化膜等の絶縁体から成る。
そして、図6(b)に示されるように、絶縁層803上にフォトレジスト804を塗布した後、露光及び現像を行い、互いに連結されるべき連結層802間の絶縁層803が露出するように、フォトレジスト804の一部をパターニングする。そして、パターニングされたフォトレジスト804をマスクとして使用し、矢印805で示されるようにイオンビームを照射して、N型又はP型のイオンを注入する。
これにより、図6(c)に示されるように、絶縁層803においてイオンが注入された箇所に導電性のコネクタ806が形成され、該コネクタ806が隣接する連結層802同士を電気的に接続する。
特開平11−330258号公報
しかしながら、前記特許文献1においては、ウェハ801上の連結層802同士を接続するコネクタ806を形成する技術は開示されていても、電気配列コネクタを製造する技術は何ら開示されていない。
本発明は、前記従来の問題点を解決して、少なくとも一部が多孔(こう)質性の絶縁性材料から成る絶縁領域の所望の箇所に選択的に導電性物質を含浸させて、前記絶縁領域中に存在する複数の孤立した導電領域を形成することによって、絶縁領域と導電領域とが境界調整され、導電領域のピッチが狭く、サイズが小さく、環境温度の変化に強く、安定した性能を発揮することができる集積電気配列コネクタを提供することを目的とする。
そのために、本発明の集積電気配列コネクタにおいては、絶縁性材料から成る絶縁領域と、該絶縁領域中に存在する複数の孤立した導電領域とを有する集積電気配列コネクタであって、前記絶縁領域は、Si、Ge、SiC、GaP、GaAs、InP又はAl 2 3 から成り、前記絶縁領域の少なくとも一部は、多孔質性の絶縁性材料から成る多孔質絶縁領域であり、前記導電領域は、前記多孔質絶縁領域に選択的に導電性物質を含浸させて形成される。
本発明の他の集積電気配列コネクタにおいては、さらに、前記多孔質絶縁領域に前記導電性物質を堆(たい)積させることによって、該導電性物質を前記多孔質絶縁領域に含浸させる。
本発明の更に他の集積電気配列コネクタにおいては、さらに、前記多孔質絶縁領域を前記導電性物質を含むガスに曝(さら)すことによって、前記導電性物質を前記多孔質絶縁領域に含浸させる。
本発明の更に他の集積電気配列コネクタにおいては、さらに、前記多孔質絶縁領域に前記導電性物質を押圧することによって、該導電性物質を前記多孔質絶縁領域に含浸させる。
本発明の更に他の集積電気配列コネクタにおいては、さらに、前記絶縁領域は、相手側コネクタと当接する当接面を備える板状の領域であり、前記導電領域は、前記絶縁領域の厚さ方向に延在する柱状の領域であり、少なくとも一方の端面が前記当接面に露出する。
本発明の更に他の集積電気配列コネクタにおいては、さらに、前記絶縁領域は板状の領域であり、前記導電領域は、前記絶縁領域の一方の面に沿って延在する帯状の領域である。
本発明の更に他の集積電気配列コネクタにおいては、さらに、前記導電領域の上には、導電性金属層が更に形成される。
本発明の更に他の集積電気配列コネクタにおいては、さらに、前記導電領域は、一方の端面が前記当接面に露出するとともに、他方の端面が前記当接面と対向する背面に露出し、前記他方の端面に電極が接続されている。
本発明によれば、集積電気配列コネクタは、少なくとも一部が多孔質性の絶縁性材料から成る絶縁領域の所望の箇所に選択的に導電性物質を含浸させて形成された前記絶縁領域中に存在する複数の孤立した導電領域を有する。これにより、絶縁領域と導電領域とが精度よく境界調整され、導電領域のピッチが狭く、サイズが小さく、環境温度の変化に強く、安定した性能を発揮する集積電気配列コネクタを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における集積電気配列コネクタを示す斜視図である。
図において、1A及び1Bは本実施の形態における集積電気配列コネクタとしての第1コネクタ及び第2コネクタであり、例えば、図示されない電気素子又は電子素子同士を電気的に接続するために使用されるものであるが、電気素子又は電子素子と電気ケーブルとを電気的に接続するために使用されてもよく、電気素子又は電子素子と回路基板等の基板とを電気的に接続するために使用されてもよく、電気ケーブル同士を電気的に接続するために使用されてもよく、いかなる用途に使用されるものであってもよい。そして、前記第1コネクタ1Aと第2コネクタ1Bとは互いに双方の相手側コネクタとして機能する。
なお、本実施の形態において、第1コネクタ1Aと第2コネクタ1Bとは互いに同様の構造を有し、第1コネクタ1Aに付随するものと第2コネクタ1Bに付随するものとも互いに同様の構造を有するので、第1コネクタ1A及びそれに付随するものに「第1」の呼称を付すとともに符号の末尾に「A」の文字を追加し、第2コネクタ1B及びそれに付随するものに「第2」の呼称を付すとともに符号の末尾に「B」の文字を追加することによって識別を行うこととする。また、第1コネクタ1A及びそれに付随するものと第2コネクタ1B及びそれに付随するものとを識別することなく説明する場合には、「第1」及び「第2」の呼称並びに「A」及び「B」の文字を省略することとする。
さらに、本実施の形態において、コネクタ1の各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、コネクタ1が図に示される姿勢である場合に適切であるが、コネクタ1の姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
ここで、11は絶縁性材料から成る絶縁領域としてのハウジング部であり、61はハウジング部11中に形成された導電領域としてのコンタクト部であり、62は金属等の導電性材料から成る電極であり、コンタクト部61に接続されている。そして、各電極62には電気素子、電子素子、電気ケーブル、基板等の備える導電線の各々が接続される。
図示される例において、ハウジング部11は、矩(く)形の板状部材であるが、いかなる形状の部材であってもよい。ここでは、ハウジング部11が、厚さが約5〔mm〕以下、好ましくは、1〔mm〕程度の板状部材であるものとする。また、ハウジング部11において、互いに対向する面は当接面66であり、反対側の面は背面67である。そして、コンタクト部61は、ハウジング部11を厚さ方向に延在して貫通するように形成された円柱状の領域であり、その一方の端面が当接面66に露出して該当接面66と面一となり、他方の端面が背面67に露出して該背面67と面一となっている。そして、コンタクト部61の背面67側の端面に電極62が接続されている。このコンタクト部61は柱状で円柱はその一例であり、その形状は適宜決定する。
これにより、第1コネクタ1Aと第2コネクタ1Bとを相互に接近させ、第1コネクタ1Aの第1当接面66Aと第2コネクタ1Bの第2当接面66Bとを互いに当接させることによって、第1電極62Aに導電線が接続された電気素子、電子素子、電気ケーブル、基板等と、第2電極62Bに導電線が接続された電気素子、電子素子、電気ケーブル、基板等とを電気的に接続することができる。この場合、第1コネクタ1Aの第1コンタクト部61Aと第2コネクタ1Bの第2コンタクト部61Bとが互いに当接して電気的に接続される。
本実施の形態において、前記ハウジング部11は、絶縁性の多孔質シリコン(Si)、すなわち、ポーラスシリコン(Porous Silicon)から成る多孔質絶縁領域である。ポーラスシリコンは、例えば、シリコンウェハをフッ化水素酸に浸し、シリコンウェハを陽極とし、白金等の対向電極を陰極として電流を流すこと、すなわち、陽極化成を行うことによって作製することができる。また、コンタクト部61は、スパッタリング等の金属堆積法によって、導電性金属をポーラスシリコン上に選択的に堆積させて含浸させた領域であり、導電性を示している。なお、前記導電性金属は、いかなる種類の金属であってもよいが、導電性の高い銅又はその合金であることが望ましい。また、前記ハウジング部11の材料は、多孔質な物質であれば、シリコン以外の物質であってもよく、例えば、Ge、SiC、GaP、GaAs、InP等の半導体であってもよいし、アルミナ(Al2 3 )であってもよい。
次に、前記コネクタ1を製造する方法について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における集積電気配列コネクタを製造する方法を示す図である。なお、図2おいて、(a)〜(c)は各製造工程を示している。
図2(a)において、12は、絶縁性材料から成る絶縁領域としてのハウジング基礎部であり、具体的にはシリコンウェハから成る。そして、絶縁性のポーラスシリコンから成る多孔質絶縁領域としてのハウジング部11は、ハウジング基礎部12の上に形成されている。
続いて、図2(b)に示されるように、ハウジング部11上にフォトレジスト等から成るマスク91を載置する。該マスク91は、コンタクト部61となる領域が露出するようにパターニングされ、一部が除去されて開口部91aが形成されている。そして、スパッタリング等の金属堆積法によって金属、具体的には、銅をマスク91の上から堆積させる。すると、銅は、ハウジング部11における開口部91aに対応する部位のみに堆積し、コンタクト部61となる領域に含浸する。
そして、前記マスク91を除去すると、図2(c)に示されるように、複数の孤立した導電領域としてのコンタクト部61を有するハウジング部11を得ることができる。最後に、ハウジング基礎部12を除去し、コンタクト部61の背面67側の端面に電極62を接続することによって、図1に示されるようなコネクタ1を得ることができる。
なお、コンタクト部61は、各々がハウジング部11中において孤立し、隣接するもの同士が互いに離間した状態となるのであれば、いかなる形状を有するものであってもよいが、図1に示される例においては、前述のように、ハウジング部11を厚さ方向に貫通するように形成された円柱状の形状を有している。また、コンタクト部61の数や配列も任意に設定することができるが、図1に示される例においては、9個であり、当接面66及び背面67において正方格子を形成するように配列されている。さらに、コンタクト部61の寸法は、任意に設定することができるが、例えば、半径が100〔μm〕であり、長さはハウジング部11の厚さと同一、すなわち、1〔mm〕程度となっている。さらに、隣接するコンタクト部61間の距離、すなわち、コンタクト部61のピッチは約200〔μm〕となっている。
また、ハウジング部11がシリコン以外の物質、例えば、Ge、SiC、GaP、GaAs、InP、アルミナ等である場合も、また、堆積させる金属が銅以外の金属である場合も、図2に示される方法と同様の方法でコネクタ1を製造することができる。
これにより、図1に示されるように、絶縁性材料から成るハウジング部11、すなわち、多孔質絶縁領域中に存在する複数、例えば、9個の孤立した導電領域としてのコンタクト部61を形成することができる。なお、コンタクト部61の背面67側の端面には、電極62が任意の接続手段によって接続される。
次に、前記コネクタ1の抵抗について説明する。
電気コネクタのフイギュア・オブ・メリット(Figure of Merit)として最も広く使用されている数値は、端子の動作抵抗Rd である。電気コネクタの目的は、電気素子又は電子素子を電気的に接続するため、つまり、接続された電気素子又は電子素子の間に電力を伝導するためであるから、理想的には、前記動作抵抗Rd は零である。もっとも、実際の場合、前記動作抵抗Rd の値は、電気コネクタの構造や用途に応じて様々に変化しているが、ほとんどの電気コネクタにおいては、前記動作抵抗Rd の値が数ミリ〔Ω〕から、大きくても約1〔Ω〕となっている。したがって、実用的な電気コネクタにおいて、前記動作抵抗Rd の最大値は、約1〔Ω〕であると言える。
本実施の形態において、コネクタ1の端子としてのコンタクト部61は断面が円形の円柱状の形状を有する。そこで、コンタクト部61の半径、長さ及び電気伝導率を、各々、r、L、及びσとすると、コンタクト部61の動作抵抗Rd は、次の式(1)のように表される。
Figure 0004963912

そして、コンタクト部61が前述のように銅が含浸されたポーラスシリコンから成るものであるところ、銅が含浸されたポーラスシリコンの電気伝導率σが約100000〔Ω-1-1〕であり、コンタクト部61の半径及び長さは100〔μm〕及び1〔mm〕であるから、コンタクト部61の動作抵抗Rd は、約0.6〔Ω〕となる。このことから、本実施の形態におけるコネクタ1は、実際的な電気コネクタであることが分かる。
このように、本実施の形態において、コネクタ1のハウジング部11は多孔質性の絶縁性材料から成る多孔質絶縁領域であり、前記ハウジング部11の所望の箇所に選択的に導電性物質を含浸させて、絶縁領域中に存在する複数の孤立した導電領域としてのコンタクト部61が形成される。これにより、ハウジング部11とコンタクト部61とが境界調整され、コンタクト部61のピッチが狭く、全体としてのサイズが小さいコネクタ1を得ることができる。すなわち、集積度の高い集積電気配列コネクタを得ることができる。
また、導電性物質が多孔質性の絶縁性材料の微小なナノ細孔に入込んで一体化することによってコンタクト部61を形成するので、ハウジング部11とコンタクト部61とが強固に結合される。さらに、ハウジング部11とコンタクト部61とが同一の材料から一体的に形成されているので、コネクタ1の環境温度が変化しても、ハウジング部11とコンタクト部61との境界に熱応力が加えられることがなく、ハウジング部11とコンタクト部61との境界が安定する。したがって、コネクタ1は、環境温度の変化に対して高い耐性を有し、安定した性能を発揮することができる。
さらに、ハウジング部11の所望の箇所に選択的に導電性物質を含浸させるだけでコンタクト部61を形成することができるので、容易に、かつ、正確にコネクタ1を製造することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図3は本発明の第2の実施の形態における集積電気配列コネクタを示す斜視図である。
図示されるように、本実施の形態におけるコネクタ1は、製造工程でハウジング基礎部12を除去することなく、ハウジング部11と一体化されたハウジング基礎部12をそのまま有するものである。また、コンタクト部61は、当接面66に沿って延在し、隣接するもの同士が平行な帯状ないし棒状の形状を有する。なお、前記コンタクト部61の当接面66側の端面は、当接面66に露出して該当接面66と面一となっている。そして、コンタクト部61の任意の箇所には、図示されない電極が任意の接続手段によって接続されている。
その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
このように、本実施の形態においては、ハウジング基礎部12を除去する必要がないので、コネクタ1を容易に製造することができる。また、ハウジング部11における当接面66の反対側の面にハウジング基礎部12が一体的に接続されているので、ハウジング部11の強度が増加する。そのため、ハウジング部11を薄肉化することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図4は本発明の第3の実施の形態における集積電気配列コネクタを製造する方法を示す図である。なお、図4おいて、(a)〜(c)は各製造工程を示している。
本実施の形態においては、コネクタ1の構造は、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、コネクタ1を製造する方法についてのみ説明する。
図4(a)に示されるように、本実施の形態において、絶縁性のポーラスシリコンから成るハウジング部11は、ハウジング基礎部12上の選択された領域に形成されている。この場合、マスク91を載置したハウジング基礎部12をフッ化水素酸に浸して陽極化成を行うことによって、マスク91の開口部91aに対応する部位のみが多孔質となり、ポーラスシリコンから成るハウジング部11が選択的に形成される。該ハウジング部11は、各々がハウジング基礎部12中において孤立し、隣接するもの同士が互いに離間した状態となっている。
続いて、図4(b)に示されるように、ハウジング部11が形成されたハウジング基礎部12をタングステンフッ化物(WF6 )ガス92に曝すと、次の式(2)に従った反応が生じ、ハウジング部11にタングステン(W)が含浸し、ポーラスシリコンとタングステンとが分子レベルで接合され、導電領域としてのコンタクト部61が形成される。
2WF6 +3Si→2W+3SiF4 ・・・式(2)
続いて、マスク91を除去した後に、図4(c)に示されるように、前記コンタクト部61の上面に導電性金属層としてのコンタクト上部611が形成される。該コンタクト上部611は、導電性の高い金、銅等の金属から成る導電領域であり、電解めっき、蒸着、スパッタリング等の方法によって形成され、前記コンタクト部61の上面に付着させられる。したがって、前記コンタクト上部611も、コンタクト部61と同様に、各々がハウジング基礎部12中において孤立し、隣接するもの同士が互いに離間した状態となり、図示される例においては、図面に垂直な方向に延在するように形成された帯状の形状を有している。
なお、前記コンタクト上部611は、いかなる種類の金属であってもよいが、導電性の高い金若しくは銅又はそれらの合金であることが望ましい。また、コンタクト上部611を形成する方法は、電解めっき、蒸着、スパッタリング等の方法に限定されるものではなく、いかなる方法であってもよい。
そして、コンタクト上部611の任意の箇所に、図示されない電極が任意の接続手段によって接続される。これにより、コネクタ1を得ることができる。そして、前記電極を介して、電気素子、電子素子、電気ケーブル、基板等の導電線をコンタクト上部611に接続することができる。
このように、本実施の形態において、多孔質絶縁領域としてのハウジング部11は、絶縁領域としてのハウジング基礎部12の所望の箇所に選択的に形成され、前記ハウジング基礎部12中に存在する複数の孤立した領域となっている。そして、前記ハウジング部11に導電性物質を含浸させて、前記ハウジング基礎部12中に存在する複数の孤立した導電領域としてのコンタクト部61が形成される。これにより、ハウジング基礎部12とコンタクト部61とが境界調整され、コンタクト部61及びその上に形成されるコンタクト上部611のピッチが狭く、全体としてのサイズが小さいコネクタ1を得ることができる。すなわち、集積度の高い集積電気配列コネクタを得ることができる。
また、導電性物質が多孔質性の絶縁性材料の微小なナノ細孔に入込んで一体化することによってコンタクト部61を形成するので、ハウジング部11とコンタクト部61とが強固に結合される。さらに、ハウジング基礎部12とコンタクト部61とが同一の材料から一体的に形成されているので、コネクタ1の環境温度が変化しても、ハウジング基礎部12とコンタクト部61との境界に熱応力が加えられることがなく、ハウジング基礎部12とコンタクト部61との境界が安定する。したがって、コネクタ1は、環境温度の変化に対して高い耐性を有し、安定した性能を発揮することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第3の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図5は本発明の第4の実施の形態における集積電気配列コネクタを製造する方法を示す図である。なお、図5おいて、(a)〜(c)は各製造工程を示している。
本実施の形態においては、コネクタ1の構造は、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、コネクタ1を製造する方法についてのみ説明する。
図5(a)において、12は、絶縁性材料から成る絶縁領域としてのハウジング基礎部であり、具体的にはアルミナから成る。そして、絶縁性のポーラスアルミナから成るハウジング部11は、ハウジング基礎部12の上に形成されている。本実施の形態においては、突起部95の先端部(図における下端部)に含浸用金属93として導電性金属である金を付着したスタンプ用具94が使用される。
そして、ハウジング部11にスタンプ用具94の突起部95を押付けることによって、含浸用金属93である金がポーラスアルミナから成るハウジング部11に押圧されて含浸し、図5(b)に示されるように、導電領域としてのコンタクト部61が形成される。なお、前記スタンプ用具94及びその突起部95は、例えば、エラストマから成るが、いかなる材料から成るものであってもよい。これにより、複数の孤立した導電領域としてのコンタクト部61を有するハウジング部11を得ることができる。
続いて、図5(c)に示されるように、前記コンタクト部61の上面に導電性金属層としてのコンタクト上部611が形成される。該コンタクト上部611は、導電性の高い銅等の金属から成る導電領域であり、電解めっき、蒸着、スパッタリング等の方法によって形成され、前記コンタクト部61の上面に付着させられる。したがって、前記コンタクト上部611も、コンタクト部61と同様に、各々がハウジング部11中において孤立し、隣接するもの同士が互いに離間した状態となり、図示される例においては、図面に垂直な方向に延在するように形成された帯状の形状を有している。
なお、本実施の形態においては、ハウジング基礎部12がアルミナから成り、ハウジング部11がポーラスアルミナから成る場合について説明したが、ハウジング基礎部12は、シリコン、Ge、SiC、GaP、GaAs、InP等であってもよいし、ハウジング部11も、多孔質な物質であれば、シリコン、Ge、SiC、GaP、GaAs、InP等であってもよい。また、含浸用金属93も、必ずしも金である必要はなく、導電性の高い金属であればよく、銅等であってもよい。
このように、本実施の形態において、コネクタ1のハウジング部11は、多孔質性の絶縁性材料から成る多孔質絶縁領域であり、前記ハウジング部11の所望の箇所に選択的に導電性物質を押圧して含浸させ、絶縁領域中に存在する複数の孤立した導電領域としてのコンタクト部61が形成される。これにより、ハウジング基礎部12とコンタクト部61とが境界調整され、コンタクト部61及びその上に形成されるコンタクト上部611のピッチが狭く、全体としてのサイズが小さいコネクタ1を得ることができる。すなわち、集積度の高い集積電気配列コネクタを得ることができる。
また、導電性物質が多孔質性の絶縁性材料の微小なナノ細孔に入込んで一体化することによってコンタクト部61を形成するので、ハウジング部11とコンタクト部61とが強固に結合される。さらに、ハウジング基礎部12とコンタクト部61とが同一の材料から一体的に形成されているので、コネクタ1の環境温度が変化しても、ハウジング基礎部12とコンタクト部61との境界に熱応力が加えられることがなく、ハウジング基礎部12とコンタクト部61との境界が安定する。したがって、コネクタ1は、環境温度の変化に対して高い耐性を有し、安定した性能を発揮することができる。
さらに、スタンプ用具94を使用してその突起部95を押付けるだけでハウジング部11の所望の箇所にコンタクト部61を形成することができるので、容易に、かつ、正確にコネクタ1を製造することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における集積電気配列コネクタを示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における集積電気配列コネクタを製造する方法を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における集積電気配列コネクタを示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態における集積電気配列コネクタを製造する方法を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における集積電気配列コネクタを製造する方法を示す図である。 従来のウェハ上にコネクタを形成する方法を示す図である。
符号の説明
1A 第1コネクタ
1B 第2コネクタ
11 ハウジング部
11A 第1ハウジング部
11B 第2ハウジング部
12 ハウジング基礎部
12A 第1ハウジング基礎部
12B 第2ハウジング基礎部
61 コンタクト部
61A 第1コンタクト部
61B 第2コンタクト部
62A 第1電極
62B 第2電極
66A 第1当接面
66B 第2当接面
67A 第1背面
67B 第2背面
91 マスク
91a 開口部
92 タングステンフッ化物(WF6 )ガス
93 含浸用金属
94 スタンプ用具
95 突起部
611 コンタクト上部
801 ウェハ
802 連結層
803 絶縁層
804 フォトレジスト
805 矢印
806 コネクタ

Claims (8)

  1. (a)絶縁性材料から成る絶縁領域と
    (b)該絶縁領域中に存在する複数の孤立した導電領域とを有する集積電気配列コネクタであって、
    (c)前記絶縁領域は、Si、Ge、SiC、GaP、GaAs、InP又はAl 2 3 から成り、
    )前記絶縁領域の少なくとも一部は、多孔質性の絶縁性材料から成る多孔質絶縁領域であり、
    )前記導電領域は、前記多孔質絶縁領域に選択的に導電性物質を含浸させて形成されることを特徴とする集積電気配列コネクタ。
  2. 前記多孔質絶縁領域に前記導電性物質を堆積させることによって、該導電性物質を前記多孔質絶縁領域に含浸させる請求項1に記載の集積電気配列コネクタ。
  3. 前記多孔質絶縁領域を前記導電性物質を含むガスに曝すことによって、前記導電性物質を前記多孔質絶縁領域に含浸させる請求項1に記載の集積電気配列コネクタ。
  4. 前記多孔質絶縁領域に前記導電性物質を押圧することによって、該導電性物質を前記多孔質絶縁領域に含浸させる請求項1に記載の集積電気配列コネクタ。
  5. (a)前記絶縁領域は、相手側コネクタと当接する当接面を備える板状の領域であり、
    (b)前記導電領域は、前記絶縁領域の厚さ方向に延在する柱状の領域であり、少なくとも一方の端面が前記当接面に露出する請求項1に記載の集積電気配列コネクタ。
  6. (a)前記絶縁領域は板状の領域であり、
    (b)前記導電領域は、前記絶縁領域の一方の面に沿って延在する帯状の領域である請求項1に記載の集積電気配列コネクタ。
  7. 前記導電領域の上には、導電性金属層が更に形成される請求項1に記載の集積電気配列コネクタ。
  8. (a)前記導電領域は、一方の端面が前記当接面に露出するとともに、他方の端面が前記当接面と対向する背面に露出し、
    (b)前記他方の端面に電極が接続されている請求項に記載の集積電気配列コネクタ。
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