JP4963363B2 - 画像形成装置及び現像剤残量検出方法 - Google Patents

画像形成装置及び現像剤残量検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばレーザービームプリンタ、複写機、ファクシミリ、又はこれらを組み合わせたマルチファンクションプリンタ等の電子写真方式による、特にカートリッジを着脱可能な画像形成装置に関する。また、斯かる画像形成装置にて、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するための現像装置に収容した現像剤の残量検出方法に関する。
ホストコンピュータから送られる画像信号に基づいて画像を形成する画像形成装置には、電子写真方式、インクジェット方式、感熱方式等様々な方式の装置がある。これらの中で電子写真方式の画像形成装置は、高速、高画質、静粛性等の利点から近年大いに普及している。
<プロセスカートリッジについて>
電子写真方式の画像形成装置の各構成部品は、画像形成を行う度に磨耗若しくは消耗していくため、一定量の画像形成を行った後にメンテナンスを行う必要がある。特にトナーは画像形成によって消費されていくため交換の必要性が生じてくる。
そこで、これら消耗品の交換をできるだけ容易に行うために、感光ドラムユニットとトナーカートリッジを独立に交換可能に構成した方式がある。また、感光ドラム、帯電ローラ、現像装置、クリーニングブレード等をコンパクトに一体化したプロセスカートリッジ方式を採る場合がある。
前者は主に複写機等で用いられており、感光ドラムが寿命に達した場合は感光ドラムユニットのみ、トナーが無くなった場合はトナーカートリッジのみ交換する。各々の寿命は各寿命検知手段によって画像形成装置の表示パネル等によって警告を発するなどしてユーザーに知らせる。この方法によれば感光ドラム、トナーを各々独立に交換することができ、経済的である。しかし、トナーカートリッジを交換する際にはユーザーがトナーに触れないように慎重に作業する必要がある。
一方、後者のプロセスカートリッジ方式では、トナーが無くなった場合にプロセスカートリッジごと交換するため、扱いが容易であるという長所を有する。又、装置のメンテナンスをサービスマンによらずユーザー自身で行うことができるため操作性を格段に向上することが可能となる。近年、レーザービームプリンタをはじめとする小型の画像形成装置を中心に広く普及している。
このようなプロセスカートリッジではトナーの枯渇による画像不良発生を防ぐため、何らかの手段によってトナー残量に関する情報を検知し、その結果を画像形成装置、若しくは、接続しているホストコンピュータ等に報知し、ユーザーに知らせることが多い。
<トナー残量検知について>
トナー残量の検知手段としては各種の方式がある。例えばピエゾ素子やフォトカプラによって、複数のトナー残量レベルを検出する方法(特許文献1)、板金状の電極間の静電容量を測定することによりトナーの量を逐次に検出する方法(特許文献2)等が提案されている。
更に画像形成装置内又はプロセスカートリッジ内に配設された板金状の電極部材と、トナーを感光体上の現像部へと搬送する現像剤担持体である現像部材との間の静電容量を測定することにより、トナーの量を逐次に検出する方法(特許文献3)が提案されている。
その他にも、トナーを収容するトナー容器内部を透過する光量を検知する光学方式、ドットを形成する個々の画像信号をカウントし、そのカウント数に所定の係数を乗じてトナーの消費量を求める画素信号積算方式等がある。
このような現像剤残量検出装置によって検出したトナー量は、ユーザーが認識できるように表示手段に表示する。ユーザーがこれを確認することでプリント作業を効率良く行え、プロセスカートリッジを有効に使うことができる。
上述の方法のうちでも、電極部材間の静電容量を測定することによってトナーの残量を検出する方法は、付加する回路が比較的簡単であり、精度的にも高いため広くプロセスカートリッジに用いられている。
上記電極部材間の静電容量を測定する方法では、例えば、出力側の電極部材となる板金(出力側電極板金)を現像部材に対向する箇所に設け、入力側の電極部材となる板金(入力側電極板金)を出力側電極板金に対向する箇所等に設ける。そして、出力側電極板金、入力側電極板金、又、入力側電極部材として機能する現像部材のそれぞれをコンデンサの電極として用い、各電極部材間の静電容量がトナー量に応じて変化することを利用する。
即ち、板金(出力側電極板金、入力側電極板金)と現像部材とで構成された空間(コンデンサに相当)がトナーで埋まっていれば静電容量は大きくなり、トナー量の減少と共に上記空間に空気が多くなり静電容量が小さくなる。この静電容量の変化を利用して、トナー残量を検知する。
電極部材としての板金の大きさ、面積、又は板金間の距離等が異なる場合、検知される静電容量の値もそれらの個体差を反映してばらつきを生じる。プロセスカートリッジ内にこの板金を設ける場合、製造上、板金と現像部材との間の距離、板金間の距離、板金の大きさ等に個体差を生じなくすることは難しい。このため、予め設定された特定の静電容量とトナー残量との関係を用いてトナー残量を検知すると、上記の如き個体差によって、それぞれのプロセスカートリッジに即して正確なトナー残量を検知することが難しい。
そのため、上記の如き個体差に拘わらず、各々のプロセスカートリッジに即した正確なトナー残量検知を行うために、次のような方法が提案されている。
即ち、現像剤残量検知手段によって最大のトナー量、即ち、最大の静電容量が検知された際の出力値を基準値として記憶媒体に記憶し、その基準値に基づいてトナー残量を検知する方法(特許文献4)が提案されている。
更に、現像剤残量検知手段によって最大のトナー量、即ち、最大の静電容量が検知された際の出力値に対し閾値を設定し、基準となる出力値の振れに対応する方法(特許文献5)が提案されている。
以上のような最大の静電容量値に対応する検出値等を基準値として設定し、基準値とその時点での出力値の変化量を検出し、トナー残量を推測する方法が精度も高く、処理も複雑でないため広く用いられている。
特開昭61−176962号公報 特開平11−272060号公報 特開2000−206774号公報 特開2001−134064号公報 特開2002−268362号公報
しかしながら、上述のような、電極部材間の静電容量を測定することによってトナー残量を検知する従来の方法では、次のような問題があった。
つまり、プロセスカートリッジの使用環境が変化した場合や、長期の使用に伴ってトナーの状態が変化する場合等には、現像剤残量検知手段によって検知される静電容量の値がプロセスカートリッジの使用途中で変動してしまう。そのために、正確なトナー残量を測定することには限界があった。
例えば、水は空気よりも誘電率が高く、電極部材間に水分が多いほど静電容量が大きく検出される。従って、高湿度環境下では低湿度環境下と比べると静電容量が大きく検出され、プロセスカートリッジの使用環境が高湿度の場合と低湿度の場合の双方にかかって使用されるとトナー残量の検知精度は悪化する。特に、基準値を決定するトナー量が最大を検出したときと、トナー残量が少なくなったときの環境が異なると検出誤差は大きくなる。
又、トナーの状態が変化した場合も同様である。例えば、ユーザーのプリントする印字率が極端に低い場合にはプロセスカートリッジの使用が長期にわたり、トナーが劣化してくる可能性がある。劣化したトナーはフレッシュなトナーに比べかさ密度が大きくなる傾向にあり、その場合には同じ体積のトナーであっても密度が低いため、静電容量値は小さくなってしまう。
又、電極板金への若干量のトナーの付着によっても検出される静電容量値は変動する。電極板金へ付着したトナーの量はカートリッジ毎、使用された状態毎で変化してくる。付着したトナー量が多いほど測定される静電容量は実際のトナー量よりも大きく検出される。
以上のように、様々な要因によってトナー残量の検知精度が悪化する可能性があった。
実際のトナー量に対して、検知されたトナー量がより少ない方向に誤検知する装置では、次のことが考えられる。
例えば、現像剤残量検知手段の出力値に応じたトナー残量表示に従って、実際にはトナーが残っているにも拘わらず、使用者がプロセスカートリッジを新品に交換することが考えられる。これは、資源の有効利用の点からも好ましくない。
又、逆に実際のトナー量に対して、検知されたトナー量が多い方向に誤検知する装置では、例えば、プリント中にトナーがなくなり、画像不良が生じたり、転写材が無駄に使用されたりすることが考えられる。
従って、本発明の目的は、現像装置の現像剤収納部内の現像剤の残量検知精度の向上を可能とする画像形成装置及び現像剤残量検出方法を提供することにある。
上記目的は本発明に係る画像形成装置及び現像剤残量検出方法にて達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検知するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置において、
前記信号が入力されて、前記現像剤の残量を検出する本体制御手段であって、記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出部と、前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を前記変動幅が所定値に達した時点での前記信号によって設定する基準値設定手段と、前記基準値からの前記信号の変化量によって前記現像剤の残量を算出する残量検出部と、を有する本体制御手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
第2の本発明によれば、現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検知するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置において、
前記信号が入力されて、前記現像剤の残量を検出する本体制御手段であって、前記信号によって前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を設定する基準値設定手段と、前記基準値からの前記信号の変化量によって、前記現像剤の残量を算出する残量検出部と、前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出部と、前記変動幅から導かれる新しい基準値に変更する基準値変更手段と、を有する本体制御手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
第3の本発明によれば、現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検知するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置において、
前記信号が入力されて、前記現像剤の残量を検出する本体制御手段であって、前記信号によって前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を設定する基準値設定手段と、前記基準値からの前記信号の変化量によって、前記現像剤の残量を算出する残量検出部と、前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出部と、前記残量検出部で算出された前記現像剤の残量に対して、前記変動幅によって導かれる補正値による補正を行う補正手段と、を有する本体制御手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
第4の本発明によれば、現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置における、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出する検出方法において、
前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出ステップと、
前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を前記変動幅が所定値に達した時点での前記信号によって設定する基準値設定ステップと、
前記基準値からの前記信号の変化量によって前記現像剤の残量を算出する残量検出ステップと、
を有することを特徴とする現像剤残量検出方法が提供される。
第5の本発明によれば、現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置における、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出する検出方法において、
前記信号によって前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を設定する基準値設定ステップと、
前記基準値からの前記信号の変化量によって、前記現像剤の残量を算出する残量検出ステップと、
前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出ステップと、
前記変動幅から導かれる新しい基準値に変更する基準値変更ステップと、
を有することを特徴とする現像剤残量検出方法が提供される。
第6の本発明によれば、現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置における、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出する検出方法において、
前記信号によって前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を設定する基準値設定ステップと、
前記基準値からの前記信号の変化量によって、前記現像剤の残量を算出する残量検出ステップと、
前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出ステップと、
前記残量検出ステップで算出された前記現像剤の残量に対して、前記変動幅によって導かれる補正値による補正を行う補正ステップと、
を有することを特徴とする現像剤残量検出方法が提供される。
本発明によれば、現像装置の現像剤収納部内の現像剤の残量検知精度が向上する。
以下、本発明に係る画像形成装置及び現像剤残量検出方法を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
<画像形成装置及び画像形成プロセス説明>
図1に本発明の画像形成装置の一実施例である電子写真方式のレーザービームプリンタの概略構成を示す。
本実施例の電子写真技術を利用した画像形成装置12は、像担持体としてのドラム形状の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」という。)1を備えている。感光ドラム1の周囲には感光ドラム1の回転方向に沿って順に、帯電手段としての帯電ローラ2、現像手段である現像装置3、転写手段としての転写ローラ4、クリーニング手段としてのクリーニングブレード5aを備えたクリーニング装置5が配設されている。また、帯電ローラ2と現像装置3間の上方には露光装置6が配設されている。感光ドラム1と転写ローラ4間に形成される転写ニップNの転写材搬送方向の下流側には、定着装置7が配設されている。
本実施例にて、上記構成部材の内、感光ドラム1、帯電ローラ2、現像装置3、クリーニング装置5が一体的に包含され、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ13を形成している。
本実施例にて、感光ドラム1は、アルミニウム製のドラム基体上にOPC感光層を有しており、画像形成装置本体側に設けられた駆動手段(不図示)により所定の周速で矢印方向(時計方向)に回転駆動される。感光ドラム1は、その回転過程において接触する帯電ローラ2により負極性の一様な帯電を受ける。
帯電手段としての帯電ローラ2は、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって感光ドラム1を所定の極性、電位に均一に帯電する。帯電バイアスとしては、帯電ローラ2が十分に放電するAC電圧Vppに、感光ドラム上暗部電位Vdに相当するDC電圧Vprdcを重畳印加する。帯電バイアスの交流AC成分は、感光ドラム1、帯電ローラ2間に常に一定の電流が流れるような定電流制御を行っている。
露光装置6は、パーソナルコンピュータ(不図示)等から入力される画像情報をビデオコントローラ(不図示)によって時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザー光(露光ビーム)Lをレーザー出力部(不図示)から出力する。露光ビームLは、帯電された感光ドラム1表面を走査露光することにより、画像情報に対応した静電潜像を形成する。
現像装置3は、現像剤収納部としての現像容器3aを備え、現像剤Tを収納している。また、現像容器3aの開口部には、感光ドラム1表面と対向し、所定の間隔を保持して回転自在なアルミニウムパイプなどの非磁性現像部材にて形成された現像剤担持体としての現像スリーブ8が配設されている。更に、現像容器3a内には、現像剤を攪拌する矢印の方向に回転自在な攪拌部材10、現像スリーブ8上の現像剤を摩擦帯電するための現像ブレード11を備えている。本実施例にて、現像剤Tは平均粒径7μmの磁性1成分現像剤(以下、「トナー」という。)を用いた。現像剤は、1成分磁性トナーに限られたものではない。
攪拌部材10は厚さ100μmのPPSシートを用い、本実施例では約3秒で一回転する。この攪拌部材10によって現像スリーブ8へと搬送される。トナーTは現像スリーブ8に取り込まれ、その際にトナーTは、現像ブレード11によって層厚を規制され、同時に摩擦によって帯電され現像領域31に送られる。現像ブレード11は、ウレタンゴムなどからなる弾性ブレードとされ、所定の圧力にて現像スリーブに当接され、トナーTに現像に必要な電荷を与え、現像スリーブ8上のトナーの層厚規制をする。
現像領域31において感光ドラム1上の静電潜像にトナーTを付着させてトナー像として顕像化する。現像スリーブ8中には、磁界発生手段である磁極N、Sが交互に複数個形成されたマグネットローラ8aが現像スリーブ8に対して不動に配設されている。マグネットローラ8aは回転動作を行わず、常に一定の位置に保持され、同じ磁極の方向に保たれる。
本実施例では、トナーTとしては、上述のように、1成分磁性現像剤を用い、反転現像を行う。現像スリーブ8には現像バイアス電源80(図3)から直流DCと交流ACを重畳した現像バイアスが印加される。現像バイアスにより、現像領域31内に送られたトナーTは、現像スリーブ8から感光ドラム1上に飛翔する。本実施例では、現像バイアスはDC電圧をVdc=−500Vとして、AC電圧のVppはVpp=1500Vで、周波数2500Hzの矩形波を用いた。
転写手段としての転写ローラ4は、感光ドラム1表面に所定の押圧力で接触して転写ニップ部Nを形成し、転写バイアス電源(不図示)から転写バイアスが印加される。この転写バイアスにより、感光ドラム1と転写ローラ4間の転写ニップ部Nにて感光ドラム1表面のトナー像を用紙などの転写材Pに転写する。
定着装置7は、内部にハロゲンヒータ(不図示)を備えた加熱ローラと加圧ローラを有している。定着ローラと加圧ローラ間の定着ニップにて転写材Pを挟持搬送しながら、転写材Pの表面に転写されたトナー像を加熱、溶融、加圧して熱定着させ、永久画像とする。定着が終了した転写材P上の永久画像は、画像形成装置12外へと排出される。
クリーニング手段としてのクリーニングブレード5aは、感光ドラム1上に転写されずに残留したトナーをクリーニングし、感光ドラム1は再度画像形成に供される。
プロセスカートリッジ13は、本実施例では500gのトナーを充填しており、A4用紙4%印字で10,000枚の寿命としている。
<トナー残量検知説明>
次に、図2及び図3を用いて、本実施例に使用される静電容量値の変化を利用したトナー残量検知手段17について説明する。
プロセスカートリッジ13の現像装置3内には、トナー残量検知手段17を構成する現像剤残量検知のための現像剤量検知部材、即ち、検知電極が配置される。本実施例では、現像剤量検知電極としてプレートアンテナ板金(以下、「PA板金」という。)15と、PA板金16の2枚の平行板金がプロセスカートリッジ内の長手方向に伸び、互いが対向するように固定配設されている。また、PA電極15、16は、現像スリーブ8と撹拌部材10との間に配置される。
現像スリーブ8には電源80から直流と交流成分を重畳した現像バイアスが印加され、トナーを感光ドラム1へと飛翔させる。PA板金(第1の電極)16には現像バイアスと同一の電源80から残量検出バイアスを印加する。その際にPA板金(第二の電極)15に誘起される電流値を測定し、トナー残量検知検出部18によってPA板金15、16間、又はPA板金15、現像スリーブ8間の静電容量を測定することができる。
トナー残量は、トナー残量が多い場合には現像装置3内に十分にトナーが充填されている状態、即ち、トナー満杯状態であるので、PA板金15、16間の静電容量を測定することにより検知することができる。また、トナー残量が少ない場合には現像装置3内にはトナーが少なく、現像スリーブ8近傍にある程度なので、PA板金15、現像スリーブ8間の静電容量を測定することにより検知することができる。
PA板金16は、画像形成装置13の現像剤残量検知手段17における、検出電圧が入力される入力電極部材である。また、PA板金15は、PA板金16又は現像スリーブ8との間に存在する現像剤量(トナー残量)に応じた静電容量を画像形成装置12に出力する出力電極部材として機能する。
2枚の電極部材であるPA板金15、16間の静電容量Cは、PA板金15、16の面積A、距離d、2枚のPA板金15、16間の比誘電率Kεと以下の式(1)の関係にある。
C=Kε×A/d (1)
比誘電率Kεは、PA板金間のトナーの量に応じて変化する値である。PA板金間でのトナーの割合が多いとKεは大きくなり、少ないとKεは小さくなることからトナー残量と静電容量が関係付けられ、比誘電率Kεよりトナー残量を換算する。
本実施例で用いた構成としては、PA板金15及びPA板金16に面積A=15cm2の非磁性のSUS板を用いた。現像スリーブ5とPA板金15の距離Saが5mm、PA板金15とPA板金16の距離Sbは15mmである。本実施例では非磁性SUS板(SUS316−CP)を使用したが、導電性を持つ材料であれば特に限定されることなく使用することができる。
<トナー残量検知回路説明>
次に、図4及び図5を用いて本実施例に使用されるトナー残量検知手段17を構成するトナー残量検知回路の一例を説明する。
図4に、プロセスカートリッジ13が画像形成装置12に正常に装着されたときの画像形成装置12内のトナー残量検知手段17の回路構成を示す。画像形成装置12とプロセスカートリッジ13には電気接点(不図示)が設けられている。そして、プロセスカートリッジ13が画像形成装置12に装着された際に前記電気接点を通じてPA板金15、16と画像形成装置12内のトナー残量検知検出部18が電気的に接続される。
現像バイアス印加手段としての現像バイアス電源80から所定のACバイアスを出力すると、その印加バイアスは、リファレンス用コンデンサ19(静電容量C1;固定値)と、現像スリーブ8と、入力用PA板金16とにそれぞれ印加される。これによって、リファレンス用コンデンサ19の両端には電圧V1が発生する。そして、現像スリーブ8とPA板金15間の静電容量(静電容量C2;トナー残量によって可変)と、PA板金15、16間の静電容量(静電容量C3;トナー残量によって可変)との合成容量(C4=C2+C3)に対しては電圧V2が発生する。
検出回路20は、この電圧V1、V2との電圧差から測定値である電圧V3を生成し、AD変換部21に出力し、AD変換部21はアナログ電圧V3をデジタル変換した結果を制御部22に出力する。制御部22は、このデジタル値に変換された電圧値V(以下、この値を「検出値」と呼ぶ。単位はV)から、予測されるプロセスカートリッジ内の現像剤量を算出する。測定には現像バイアスを用いているため、現像プロセスと同時にトナー残量の測定も行っている。
以上のようにトナー残量検知検出部18によって、検出された検出値は、画像形成装置本体の制御部22にて電圧に変換され、通常の場合、図5のような電圧値Vで出力されている。本実施例では、トナー残量が少なくなるほど(静電容量値C4が小さくなるほど)検出値は大きくなる構成としている。このトナー残量検知手段17によって、画像形成装置12は、現像容器3a内のトナーTの消費に応じて逐次にその残量を検知する。
本実施例の方式では、図5の領域Aまでは検出値は大きく変化せず、トナー残量がある程度少量となった時点から、即ち、領域Bから逐次の残量検知が可能となるトナーニアエンド方式である。
<記憶手段(メモリ)>
次に、図6を参照して、記憶手段について述べる。
プロセスカートリッジ13には記憶手段(メモリ)9が設けられている。また、プロセスカートリッジ13は、このメモリ9への情報の書き込み、読み込みを制御するためのプロセスカートリッジ側の伝達部25を備えている。プロセスカートリッジ13が画像形成装置12の本体に装着された場合は、カートリッジ伝達部25と本体制御部26が互いに対向して配置される。この本体制御部26は、本体側の伝達手段としての機能も含んでいる。
本体制御部26は、トナー残量検知検出部18、演算部21、制御部22、本体側メモリ23、残量算出テーブル24を含んでいる。本体制御部26は、カートリッジ13側で検出された検出値から推測されるトナー残量を算出するための、又カートリッジ側メモリ9の情報の書き込み、呼び出しを行うための制御手段を構成する。
本実施例においては、メモリ9として接触型の不揮発性メモリを用いたが、データの通信を電磁波によって行う非接触型のメモリ、又は、揮発性メモリとバックアップ電源を組み合わせたもの等を用いても問題ない。カートリッジ側のメモリ9に書き込まれている情報は、プロセスカートリッジ13の使用開始時に本体側メモリ23へと送られる。
<トナー残量算出>
図5に示したように、トナー残量の変化に応じて検出値、即ち、検出電圧が変化していくが、検出電圧の変化を詳細にみると、図7に示すように、撹拌部材10の回転周期と同期して、検出電圧が上下していることが分かる。これは、図8に示すように、撹拌部材10の動きに伴ってPA板金15、16間のトナーが変化するためである。
PA板金15、16間のトナーが大きく動くと、静電容量C3が変化するため、検出値も大きく上下する。図8(a)のようにトナーが十分に残っている状態(図7の(1)に対応)では、撹拌部材10が回転してもPA板金15、16間のトナーが大きく変化することはなく、検出値も撹拌周期での変動は小さい。
同様に、図8(b)のようにトナーが十分少なくなった状態(図7の(3)に対応)でも、撹拌部材10が回転してもトナーの存在する領域に撹拌部材10が到達しないため、トナーTは現像スリーブ8と現像ブレード11近傍でのみ図中矢印のように動く。従って、検出値は撹拌周期で殆ど変動しない。
しかし、図8の(c)、(d)のように、一定のトナー量の場合は撹拌部材10の回転によってPA板金15、16間のトナー量が大きく変化する。そのため、検出値が撹拌周期で大きく変動する(図7(2)に対応)。
図8(c)のように撹拌部材10がPA板金15、16間にトナーを押し込んでいる場合は、PA板金15、16間の静電容量は大きくなり、検出値は小さい値をとる。一方、図8(d)のように撹拌部材10がPA板金15、16から遠ざかっていくと、トナーは重力によってPA板金15、16間から落下し、静電容量は小さくなり、検出値は大きな値をとる。この状態が撹拌周期で繰り返されるため、図7の領域Cでは検出値の変動が非常に大きい。
この検出値をそのまま採用するとばらつきが大きいため、安定した残量検知ができない。
そこで、本実施例では撹拌部材10の回転周期(3秒/1周)で得られた検出値に対して平均化処理を行う。
つまり、検出値は、10msec毎にサンプリングを行い、それを3秒間繰り返す。そこで得られた256点の検出値を平均化することで平均値(以後、「出力平均値」と呼ぶ。)を得る。出力平均値を採用することにより、図9に示すような安定したトナー残量と検出値の対応を取ることができる(図中に示したF値、E値については後述する)。
更に、本実施例においては、256点の検出値中の最大値と最小値の差分(以後、「出力変動値」と呼ぶ。)を出力平均値と同時に取得する。この出力変動値は、図5及び図7に示したように、トナーの残量によって変動幅が変化する。この出力変動幅は、トナーの残量に対して、図10に示すように推移する。トナー残量が十分に多い範囲では、出力変動幅は殆ど検出されない。しかし、PA板金15、16間に空間が生じる量になると撹拌周期で検出値が大きく変動し、出力変動値も大きくなる。更にトナーが少量となり、撹拌部材10の影響がなくなり、再度出力変動幅は収束する。
従って、検出値の推移は、図5及び図7のようになるが、この値から上記の処理によって図9に示した出力平均値と、図10に示した出力変動値の2つの推移を取得することになる。
本発明者らの検討によれば、出力平均値は、画像形成装置本体の使用環境や、トナーの使用状態、PA板金への少量のトナーの付着、といった要因によって値が上下してしまうことが多い。例えば、画像形成装置の使用環境が高湿度であった場合、トナーが吸湿することで静電容量値は大きくなるため、出力平均値は低めの値をとることになる。逆に、使用環境が低湿度である場合や、トナーの劣化が進んでいる場合は、静電容量値が小さくなるため、出力平均値は高めの値をとることになる。
又特に、PA板金15、16間にトナーが殆どないトナー残量が少量となった状態(図8の(b))においては、検出される静電容量値は、PA板金15と現像スリーブ8間の静電容量C2のみとなる。この時にPA15板金上にトナーが付着していると、PA板金15、16間の静電容量値C3が増加し、検出される合成の静電容量値C4にも大きな影響を与えることが考えられる。その場合に出力平均値をそのままトナー残量の算出に用いると、トナーが実際にはより少量となってC2が減少しても、C3に余分な付着トナー分の静電容量が検出される。そのために、全体のC4としてはトナーの実際の量に合致しない静電容量値が検出されることになってしまい、トナー残量検知の精度は悪化する。最悪の場合は、現像スリーブ8上のトナーが無くなり、白抜けする状態となっても、「トナー無し」の検出がされない可能性もある。
しかし一方、出力変動値は、主にPA板金15、16間に出入りするトナーの量によって決まり、これは使用環境やトナーの使用状態に左右されることが非常に少ない。トナーが少量となり、PA板金15と現像スリーブ8間の静電容量C2が支配的となる量では、撹拌部材10上のトナーは確実になくなっているため、出力変動値が検出されることはない。又、トナーが十分に多い場合(図8の(c)又は(d))では、使用環境や、トナーの状態に関らず、トナーはPA板金15、16間への出入りを繰り返す。従って出力変動値は確実に大きく上下することになる。
特に本実施例では、PA板金15、16を現像スリーブ8の上方に配置する。つまり、図2に示すように、PA板金15、16は、現像スリーブ8と撹拌部材の間で、かつ、現像スリーブ8の回転中心Oxと、撹拌部材10の回転中心Oyとを結ぶ直線Lxyよりも上方に配置されている。これによって、トナーがPA板金15、16間へ確実に出入りをし、一定量まで少なくなった時点で撹拌部材10の影響がなくなる。その結果、複数のプロセスカートリッジでの検証で、出力平均値が上下に個体差に起因するばらつきを持っていても、出力変動値とトナー残量の関係は殆ど変化することがなく一定であった。
従って、この出力変動値とトナー残量の関係を用いて出力平均値によるトナー残量の算出を補正することで、精度の高いトナー残量検知が可能となる。
本実施例においては、図11に示すように、出力変動値が出始める位置でトナー残量が約25%、ピークを持つ位置で約15%、出力変動値が収束する位置で約5%となっている。この出力変動値とトナー残量の関係は、出力平均値の値が上下しても、殆ど変化することがない。この出力変動値とトナー残量の関係は、PA板金15、16の配置や、撹拌部材10の撹拌の強さ、現像容器3aの姿勢、等によって変化する。よって、検知すべき範囲等に応じて設定することが必要となる。
出力変動値は、変動し始め位置、ピーク位置、及び、変動収束位置で安定してそれぞれ25%、15%、5%のトナー残量を検知することが可能だが、全体の変動幅はそれ程大きくないため、その間の%を逐次に刻むことは難しい。そこで本実施例では、後述するシーケンスに従い、この出力変動値に基づいてトナー残量検知の算出を補正する。
<トナー残量の算出>
通常のトナー残量の算出には、基準値を設定する必要がある。検出値は、図7に示すようにトナー残量の変化に応じて検出電圧が変化し、そこから図9に示すような出力平均値を得る。この出力平均値から、殆ど変化をしない値をトナー残量検知の基準値とし、この基準値からの変化量を用いてトナー残量検知を行う。
本実施例の基準値は、トナーが十分に充填されている状態、即ち、満杯状態(静電容量値としては最大値)の出力平均値の最小値(以後、「F(プレート・アンテナ・フル)」と呼び、「F値」と記す。)を用いる。この部分を基準値として用いるのは、トナーが十分に多い状態の検出値、及び、そこから算出される出力平均値が最も安定をしているためである。このF値は、画像形成装置が稼働中に検出値Vが最小(静電容量は最大値)を示すと、随時更新されていく。
それぞれのプロセスカートリッジ13及び画像形成装置12は、製造公差を持っており、この基準値となるF値に個体差が生じる。この差は、現像バイアス、コンデンサの容量、PA板金の大きさ、設置された位置のずれ等によって生じているものである。よって、このF値をカートリッジ毎に測定し、その値からの変化量に応じてトナー残量を検知することで精度の良いトナー残量検知が可能となる。
更に、トナー残量の演算は、このF値と本体制御部26内の残量算出テーブル24にあらかじめ保持されている表1に示す変化量の割合と表示残量の関係を示すテーブルにより行う。
本実施例のテーブルは、トナー残量検知が残量20%(トナー量約100g)以下を1%刻みで行う。そして、白抜け画像が発生するポイントをトナー残量0%としてトナー残量1%を検知した際にユーザーに対してトナーの残りが僅かであることを通知する「トナーOUT」表示を画像形成装置本体の表示手段27(図6)に行うものとした。
本体制御部26ではF値からトナーOUT表示を行う出力平均値(以後「E(プレート・アンテナ・エンプティ)」と呼び、「E値」と記す。)が下記式(2)により算出される。
E=a×F+b (2)
式中にある定数a、bは、実験データの蓄積により求められる値である。本実施例ではa=1.75、b=−0.1とした。
次に、そのときの出力平均値VのF値からの変化量の割合Zを、下記式(3)によって求める。
変化量の割合Z=(出力平均値V−F)/(E−F) (3)
そして、式(3)で求めた変化の割合Zと表1に示す残量算出テーブルから変化の割合を超える対応する残量を表示する。
例えば出力平均値V=1.76V、F値=1.50Vの場合は上記式(2)、式(3)から、変化の割合は0.25となるので表1の残量算出テーブルから残量10%を表示する。
Figure 0004963363
プリント時(現像バイアスの印加時)には上述の方法によってトナー残量が計算され、画像形成装置12に備えられた表示手段27にトナー残量を表示する。トナー残量が変化し更新された場合には随時表示手段27の表示を更新していく。これらの計算値、トナー残量は計算される毎にカートリッジ側メモリ9に記憶させる。
図12に示すように、F値と残量算出テーブルによって、20%〜1%まで1%刻みの値が算出される。算出された値は、いわば理想値であり、実際の出力平均値は上下に振れて検知されることもあり得る。これは、プロセスカートリッジの個体差によるものである。具体的には現像バイアス、コンデンサの容量、PA板金の大きさ、設置された位置のずれ等の製造公差、又は画像形成装置本体の使用環境、トナーの使用状態、PA板金への少量のトナー付着、といったものに起因している。
しかし、プロセスカートリッジによってどのような出力平均値を取った場合でも、出力変動値が収束する位置はほぼ一定の値を取る。本実施例においては、出力平均値の値に関らず、トナー残量が約5%となった時に出力変動値が収束する。
<トナー残量補正>
本実施例では、出力変動値の収束する位置とトナー残量の関係が、プロセスカートリッジの個体差や使用環境によらず一定であることを利用する。即ち、図13に示すように出力変動値が収束した時点での出力平均値(図13中の出力平均値X)が、残量算出テーブルによって求められる理想値(5%の値)であるとみなし、それまで確定していたF値を変更する。また、出力変動値が一度大きくなってから収束したか否かは図13に示したように出力変動値に対し所定の閾値A、Bを設け、閾値Aを超えた場合に出力変動値がピークを迎えたと判断する。その後、出力変動値が0に近くなった時点(閾値Bよりも小さくなった時点)が理想値(5%の値)と判断する。
補正は、具体的には出力変動値が閾値B以下と判断された時点での出力平均値が理想値(5%の値)となるようにF値を逆算し、その値を新しいF値とする。
具体的に示すと、トナー残量を算出する下記式(4)および式(5)より、
E=a×F+b (4)
変化の割合Z=(出力平均値V−F)/(E−F) (5)
下記式(6)を得る。
F´=(出力平均値V−変化の割合Z×b)/(変化の割合Z×(a−1)+1)(6)
この式(6)によって得られたF´を補正後のF値とする。
本実施例では5%時の変化の割合Z=0.63、また、a=1.75、b=−0.1であるから、式(6)によって求められる補正後のF値(=F´)は下記式(7)となる。
F´=(出力平均値V−0.63×(−0.1))/(0.63(1.75−1)+1)
=(出力平均値V+0.063)/(1.4725) (7)
このように、実際の出力平均値Vが理想値であるとみなしてF値を変更することによって、出力平均値の振れの影響を抑えることができ、トナー残量検知の精度を向上することが可能となる。
<補正シーケンス>
本実施例における特徴的なトナー残量算出方法を、図14のフローチャートを用いて説明する。
先ず、電源ON等により、トナー残量検知制御がスタートする(S101)。
本体制御部26の制御部22は、カートリッジ側メモリ14内に記憶されている残量検知情報(F値、E値、表示残量値(%))を読み込む。そして、本体側メモリ23へ記憶し、表示残量値(%)が記憶されていた場合には表示手段27にトナー残量を表示させ、プリント待機状態に移行する(S102)。
プリントが開始される(S103)と、制御部22は、トナー残量に対応した現像剤残量検知回路の出力を検出値として検知し、それを撹拌部材1周期の間(本実施例では3sec)繰り返す(S104)。検出された検出値256個の値から、出力平均値、出力変動値をそれぞれ算出する(S105)。前述の通り、出力平均値は256点の平均値、出力変動値は256点の最大値と最小値の差分の値である。
次に、現在本体側メモリ23に記憶されているF値と、算出された出力平均値を比較する(S106)。F値の方が出力平均値よりも小さい値である場合はS108へ進む。F値よりも出力平均値が小さい値の場合は、出力平均値を新しいF値として本体側メモリ23内のF値を更新する(S107)。
次に、制御部22は出力変動値のピークを検出済みか否かを判断する(S108)。
未だ検出していない場合はS115へ進む。検出済みである場合はS109へ進み、出力変動値が収束したか否かを判断する。出力変動値が収束していない場合は、S111へ進む。出力変動値が収束している場合は、トナー残量が5%をきっていることが予測される為、補正の判断をS110へ進み行う。
未だ補正を行っていない場合はS117へ進む。既に補正を行っている場合はS111へ進み、トナー残量の算出を、F値とトナー残量検知テーブル24に基づいて行う。算出されたトナー残量が現在表示さているトナー残量よりも大きい値である場合は、現在の表示トナー残量を変更せず、プリントを終了する(S120)。
一方、算出されたトナー残量が現在表示さているトナー残量よりも小さい値となった場合、算出されたトナー残量を本体表示手段27へと表示する(S113)。そして、新たなトナー残量をカートリッジ側メモリ14へと上書きを行い(S114)、プリントを終了する(S120)。
S108において、制御部22は、出力変動値のピークが未だ検出されていないと判断した場合はS115へ進み、所定の閾値Aを出力変動値が超えたか否かを判断する。出力変動値が閾値Aを超えていない場合、S111へ進み、トナー残量の算出を行う。出力変動値が閾値を超えている場合、出力変動値のピークを検出済みとして、S111へ進み、トナー残量の算出を行う。
S110において、制御部22は、F値の補正が行われていないと判断した場合、S117へ進み、F=(出力平均値V+0.063)/(1.4725)を算出し、F値を変更する(S118)。次にカートリッジ側メモリ14内のF値を上書きし、F値を補正済みとし(S119)、S111へ進みトナー残量の算出を行う。
以上、本実施例におけるトナー残量検知制御を要約すると、撹拌部材の1周期分検出された検出値を元に、出力平均値と出力変動値を算出する。そして、出力変動値が一度ピークを迎え収束した時点、即ちトナー残量が5%と判断した時点で、出力平均値が理想値となるようにF値を補正する。
この制御を用いることで、逐次のトナー残検を可能としつつ、出力平均値が大きく振れることの多いトナーOUT(1%=E値)近くでの精度を高めることができる。
尚、本実施例において検出値の取得は撹拌部材の1周期単位で行ったが、更にばらつきを抑えるため、より長い周期で検出値の取得を行っても良い。出力平均値と出力変動値も同様である。その他、出力変動値の閾値等もプロセスカートリッジ13や現像装置3の構成、トナー残量検知する範囲、等に応じて適宜決定すればよい。
また、本実施例では常に出力変動値の取得を行ったため、出力変動値の閾値をピーク時検知と収束時検知の2つ設けたが、出力変動値の取得をする領域をトナー残量20%以下などとすることで出力変動値の閾値を収束時検知の1つのみとすることもできる。
以上、本実施例によれば、トナー残量検知の精度、特にトナーが無くなる間際の精度を高め、逐次にトナー残量を検知することが出来る。
実施例2
次に、本発明の第2の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は実施例1のものと同じである。従って、実施例1の画像形成装置と実質的に同一若しくは相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略し、本実施例にて特徴的な部分のみ説明する。
<トナー残量補正>
本実施例では、出力変動値の収束する位置と、トナー残量の関係がプロセスカートリッジの個体差や使用環境によらず一定であることを利用する。即ち、出力変動値が収束した時点での出力平均値を参照し、F値と残量算出テーブルによって求められた理想値(5%の値)とのずれから、それまで確定していたF値を補正する。出力変動値が一度大きくなった後に収束したか否かは、図15に示したように出力変動値に対し所定の閾値(不図示)を設け、閾値を超えた場合に出力変動値がピークを迎えたと判断し、その後、出力変動値が0に近くなった時点(本実施例では1以下の値をとった場合)で判断すればよい。出力変動値が収束したか否かについての情報は、カートリッジ側のメモリ9に保存する。
補正は、出力変動値が5%と判断された時点での(出力平均値−理想値)=補正値として算出し、その補正値をF値に加算する。従って、理想値よりも出力平均値が小さい場合は補正値が負の値となり、F値をより小さな値へと補正する。逆に、理想値よりも出力平均値が大きい場合は補正値が正の値となり、F値をより大きな値へと補正する。F値を補正することで、トナー残量検知テーブルで算出される値(1%=E値も含む)が全体的に上下にシフトすることとなり、各々のカートリッジに見合ったトナー残量検知が可能となるのである。F値を補正したか否かの情報は、カートリッジ側のメモリ9に保存する。
<補正シーケンス>
本実施例における特徴的なトナー残量算出方法を、図16のフローチャートを用いて説明する。
先ず、電源ON等により、トナー残量検知制御がスタートする(S101)。
本体制御部26の制御部22は、カートリッジ側メモリ9内に記憶されている残量検知情報(F値、E値、表示残量値(%)、出力変動値のピークが検出済みか否か、F値が補正済みか否か)を読み込み、本体側メモリ23へ記憶する。このとき、表示残量値(%)が記憶されていた場合には表示手段27にトナー残量を表示させ、プリント待機状態に移行する(S102)。
プリントが開始される(S103)と、制御部22は、トナー残量に対応した現像剤残量検知回路の出力を検出値として検知し、それを撹拌部材1周期の間(本実施例では3sec)繰り返す(S104)。検出された検出値256個の値から、出力平均値、出力変動値をそれぞれ算出する(S105)。前述の通り、出力平均値は256点の平均値、出力変動値は256点の最大値と最小値の差分の値である。
次に、現在本体側メモリ23に記憶されているF値と、算出された出力平均値を比較する(S106)。F値の方が出力平均値よりも小さい値である場合はS108へ進む。F値よりも出力平均値が小さい値の場合は、出力平均値を新しいF値として本体側メモリ23内のF値を更新する(S107)。
次に、制御部22は、出力変動値のピークを検出済みか否かを判断する(S108)。
先ず、本体側メモリ23を参照し、出力変動値のピークが検出済みかどうかを調べる。未だ検出していない場合はS115へ進む。検出済みである場合はS109へ進み、出力変動値が1以下となっているか否かを判断する。出力変動値が1以下でない場合は、S111へ進む。出力変動値が1以下の場合は、トナー残量が5%をきっていることが予測されるため、補正の判断をS110へ進み行う。
S110において、制御部22は、F値が補正されているか否かを本体側メモリ23の情報で判断する。未だ補正を行っていない場合はS117へ進む。既に補正を行っている場合はS111へ進み、トナー残量の算出を、F値とトナー残量検知テーブル24に基づいて行う。S112において、算出されたトナー残量が現在表示さているトナー残量よりも大きい値である場合は、現在の表示トナー残量を変更せず、プリントを終了する(S120)。
一方、S112において、算出されたトナー残量が現在表示さているトナー残量よりも小さい値となったか否かを判断する。算出されたトナー残量が現在表示さているトナー残量よりも小さい値となった場合、算出されたトナー残量を本体表示手段27へと表示する(S113)。そして、新たなトナー残量をカートリッジ側メモリ9へと上書きを行い(S114)、プリントを終了する(S120)。
S108において、上述のように、制御部22は、出力変動値のピークが検出されたか否かを判断する。この判断は、本体側メモリ23を参照し、出力変動値のピークが検出済みかどうかによって行う。未検出の場合は、S115において、出力変動値が所定の閾値を超えたか否かを判断する。出力変動値が閾値を超えていない場合、S111へ進み、トナー残量の算出を行う。出力変動値が閾値を超えている場合、S116へ進み、出力変動値のピークを検出済みとしてカートリッジ側メモリ9に書き込みを行い、次いで、S111へ進み、トナー残量の算出を行う。
S110において、制御部22は、F値の補正が未だ行われていないと判断した場合、S117へ進み、(出力平均値−理想値)=補正値を算出する。そして、補正値をF値に加算して補正を行う(S118)。
次に、カートリッジ側メモリ9内のF値を上書きし、F値を補正済みとし(S119)て、カートリッジ側メモリ9に書き込みをし、S111へ進みトナー残量の算出を行う。
以上、本実施例におけるトナー残量検知制御を要約すると、撹拌部材の1周期分検出された検出値を元に、出力平均値と出力変動値を算出する。そして、出力変動値(即ち、変動幅)が一度ピークを迎え収束した時点、即ちトナー残量が5%と判断した時点で、理想値と出力平均値の差分を補正値とし、F値を補正する。
この制御を用いることで、逐次のトナー残検を可能としつつ、出力平均値が大きく振れることの多いトナーOUT(1%=E値)近くでの精度を高めることができる。
尚、本実施例において検出値の取得は、撹拌部材の1周期単位で行ったが、更にばらつきを抑えるため、より長い周期で検出値の取得を行ってもよい。出力平均値と出力変動値も同様である。その他、出力変動値の閾値等もプロセスカートリッジ13や現像装置3の構成、トナー残量検知する範囲、等に応じて適宜決定すればよい。
以上、本実施例によれば、トナー残量検知の精度、特にトナーが無くなる間際の精度を高め、逐次にトナー残量を検知することができる。
実施例3
次に、本発明の第3の実施例について説明する。
本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は、実施例1及び2のものと同じである。従って、実施例1及び2の画像形成装置と実質的に同一若しくは相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付し、画像形成装置及び各構成要素の詳しい説明は省略する。以下、本実施例にて特徴的な部分のみを説明する。
<トナー残量の算出、補正>
本実施例の特徴は、トナー残量算出の補正を、トナー残量検知テーブルに対して行うことである。実施例1においては、出力変動値の値を元に、補正値を算出し、F値に対して補正を行った。しかし、この場合、トナーOUTに近い5%以下の領域の精度は高くなるが、5%以上の領域では補正が適用されることはない。本実施例では、よりトナーの多い領域から全体的にトナー残量検知の精度を高めることができる。
本実施例においては、出力変動値のピーク位置、トナー残量では15%と推測される時点での出力平均値と理想値の差分を参照し、その差分に基づいて複数のトナー残量検知テーブルの中から適したテーブルを選択する。
図17に示すように、出力変動値が閾値を越えた時点、即ち、出力変動値推移のピーク位置付近において、推測されるトナー残量は15%である。そのときの出力平均値は、図17のように振れを持っている。
そこで、図18に示すように、所定値(1)、(2)の2つの値を設ける。そして、出力平均値が、領域(1):出力平均値>所定値(1)、領域(2):所定値(1)≦出力平均値≦所定値(2)、及び領域(3):出力平均値<所定値(2)、の3つの中のどの領域にあるかを判断する。出力平均値が高めの領域(1)である場合には、テーブル(上)を選択、出力平均値が低めの領域(3)である場合には、テーブル(下)を選択する。出力平均値が領域(2)である場合には、テーブルは標準のものを選択する。本実施例では3つのテーブルを設定し、各テーブルの値は、表2のように設定した。
Figure 0004963363
本実施例においても、E値の算出、及び変化量の割合Zの算出は、実施例1と同様である。
図18でF値はどのテーブルを選択した場合も同じ値としている。算出されるE値は標準のテーブルを選択した場合にはトナー残量1%(トナーOUT)と同一であるが、テーブル(上)及びテーブル(下)を選択した場合には、E値はトナー残量1%とはならない。標準のテーブルの場合は、変化量の割合Zが1.0、即ち出力平均値がE値になった時にトナー残量1%が算出される。
テーブル(上)の場合は、変化量の割合Zの値が1.18でトナー残量1%、テーブル(下)の場合は、変化量の割合Zの値が0.84でトナー残量1%をそれぞれ表示することになる。
<補正シーケンス>
本実施例における特徴的なトナー残量算出方法を、図19のフローチャートを用いて説明する。
先ず、電源ON等により、トナー残量検知制御がスタートする(S201)。
本体制御部26の制御部22は、カートリッジ側メモリ9内に記憶されている残量検知情報(F値、E値、表示残量値(%)、出力変動値の算出停止、選択されたテーブル)を読み込み、本体側メモリ23へ記憶する。そして、表示残量値(%)が記憶されていた場合には表示手段27にトナー残量を表示させ、プリント待機状態に移行する(S202)。
プリントが開始される(S203)と、制御部22は、トナー残量に対応した現像剤残量検知回路の出力を検出値として検知し、それを撹拌部材1周期の間(本実施例では3sec)繰り返す(S204)。検出された検出値256個の値から、出力平均値を算出する(S205)。出力平均値は実施例1と同様に、検出値256点の平均値である。
次に、現在本体側メモリ23に記憶されているF値と、算出された出力平均値を比較する(S206)。F値の方が出力平均値よりも小さい値である場合はS208へ進む。F値よりも出力平均値が小さい値の場合は、出力平均値を新しいF値として本体側メモリ23内のF値を更新する(S207)。
次に、制御部22は出力変動値の算出を停止しているかどうか判断する(S208)。出力変動値の算出を停止しているか否かは、本体側メモリ23の情報を参照して判断する。出力変動値の算出を停止していない場合は、S213へ進む。一方、出力変動値の算出を停止している場合はS209へ進み、選択されているテーブルでトナー残量を算出する。
次に、制御部22はS210で、算出されたトナー残量が現在表示されているトナー残量よりも小さいか否かを判断する。算出されたトナー残量が現在表示さているトナー残量よりも大きい値である場合は、現在の表示トナー残量を変更せず、プリントを終了する(S221)。
一方、S210において、算出されたトナー残量が現在表示されているトナー残量よりも小さい場合、算出されたトナー残量を本体表示手段27へと表示する(S211)。そして、新たなトナー残量をカートリッジ側メモリ9へと上書きを行い(S212)、プリントを終了する(S221)。
S208において、制御部22は、出力変動値が停止されていないと判断した場合、検出された検出値256個の値から、出力変動値を算出する(S213)。出力変動値は実施例1と同様に、検出値256点の中の最大値と最小値の差分である。
次に、制御部22は、S214において、出力変動値が閾値を超えているか否かを判断する。出力変動値が閾値以下である場合、S215へ進み通常テーブルでトナー残量を算出し、S210へ進む。一方、出力変動値が閾値を超えたと判断した場合、S216へ進み出力変動値の算出を停止し、カートリッジ側メモリ9へ出力変動値の算出停止の情報を書き込む。この時に、出力変動値からトナー残量が15%に達したと判断する。
次に、制御部22はS217へ進み、出力平均値が所定値(1)を超えているか否かを判断する。超えている場合(図18の(1)領域)はテーブル(上)を選択し、トナー残量を算出する(S220)。
一方、出力平均値が所定値(1)以下だと判断した場合、S218へ進む。S218では、出力平均値と所定値(2)を比較し、出力平均値が所定値(2)より小さい場合(図18の(3)領域)はテーブル(下)を選択し、トナー残量を算出する(S219)。
一方、出力平均値が所定値(2)よりも大きいと判断した場合(図18の(2)領域)は、S215へ進み、通常テーブルでトナー残量を算出する。
何れのテーブルを選択した場合も、どのテーブルを選択したかをカートリッジ側メモリ9へ書き込む。
トナー残量が算出されて以降は、S210からのステップを繰り返す。
以上、本実施例におけるトナー残量検知制御を要約すると、撹拌部材の1周期分検出された検出値を元に、出力平均値を算出する。又、出力変動値も算出し、出力変動値(即ち、変動幅)のピークを迎えた時点での出力平均値によって最も適したテーブルを選択する。
この制御を用いることで、逐次のトナー残検全体の精度を高めることができる。
尚、本実施例において検出値の取得は撹拌部材の1周期単位で行ったが、更にばらつきを抑えるため、より長い周期で検出値の取得を行っても良い。出力平均値と出力変動値も同様である。その他、出力変動値の閾値等もプロセスカートリッジ13や現像装置3の構成、トナー残量検知する範囲、等に応じて適宜決定すればよい。
以上、本実施例によれば、逐次のトナー残量検知の精度を高くすることが可能となる。
実施例4
次に、本発明の第4の実施例について説明する。
本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は実施例1、2及び3のものと同じである。従って、実施例1、2及び3の画像形成装置と実質的に同一若しくは相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付し、画像形成装置の構成及び各構成要素の詳しい説明は省略し、本実施例にて特徴的な部分のみ説明する。
<トナー残量の算出、補正>
本実施例の特徴は、トナー残量算出の補正を、実施例1と同様にF値(基準値)に対して行うが、出力変動幅でトナー残量が25%と推測される早い段階で補正を行い、その時点で基準値を設定する点にある。実施例1、2及び3においては、基準値として静電容量値が最大となる(出力平均値の最小となる)F値を選んだが、本実施例においては出力変動幅でトナー残量が25%と推測された時点での出力平均値を基準値として設定する。出力変動値でトナー残量が25%と推測される以前は、基準値は特に記憶させない。
本実施例では実施例3と同様、よりトナーの多い領域から全体的にトナー残量検知の精度を高めることができる。特にトナー残量が20〜10%付近の範囲の精度を高めることができるのが特徴である。
本実施例においては、図20に示すように、出力変動値が検出され始める位置、トナー残量では25%と推測される時点での出力平均値を基準値として設定する。即ち、この基準値をF値として、トナー残量検知テーブルを元にトナー残量検知を行う。
図20では、プロセスカートリッジの個体差によって、出力平均値が上下している場合を示している。出力平均値が低めの値を示している場合、トナー残量が25%と推測される時点での値を基準値とする。
一方、出力平均値が高めの値を示している場合、トナー残量が25%と推測される時点での値を基準値とする。それぞれの場合に、出力平均値に見合った基準値を設定することになるため、トナー残量検知を精度良く行うことができるのである。
出力変動値の検出が開始されたか否かは、図20に示した閾値を、出力変動値が超えたか否かで判断する。閾値を出力変動値が超えた場合は、出力変動値が検出され始めたと判断し、基準値の設定を行う。
E値の算出には、実施例1、2及び3と同様、式(2):E=a×F+bを用いるが、それぞれの定数は、a=1.66、b=−0.1とした。F値は基準値を用いて、E値を算出する。又、テーブルの設定は表3の通りとした。
Figure 0004963363
<補正シーケンス>
本実施例における特徴的なトナー残量算出方法を、図21のフローチャートを用いて説明する。
先ず、電源ON等により、トナー残量検知制御がスタートする(S301)。
本体制御部26の制御部22は、カートリッジ側メモリ9内に記憶されている残量検知情報(F値、E値、表示残量値(%)、出力変動値の算出停止情報)を読み込み、本体側メモリ23へ記憶する。このとき、表示残量値(%)が記憶されていた場合には表示手段27にトナー残量を表示させ、プリント待機状態に移行する(S302)。
プリントが開始される(S303)と、制御部22は、トナー残量に対応した現像剤残量検知回路の出力を検出値として検知し、それを撹拌部材1周期の間(本実施例では3sec)繰り返す(S304)。検出された検出値256個の値から、出力平均値を算出する(S305)。出力平均値は実施例1、2及び3と同様に、検出値256点の平均値である。
次に、制御部22は、出力変動値の算出を停止しているかどうか判断する(S306)。出力変動値の算出の停止は、本体側メモリ23内の情報を参照して判断する。出力変動値の算出を停止していない場合は、S311へ進む。一方、出力変動値の算出を停止している場合はS307へ進み、選択されているテーブルでトナー残量を算出する。
次に、制御部22はS308で、算出されたトナー残量が現在表示されているトナー残量よりも小さいか否かを判断する。算出されたトナー残量が現在表示さているトナー残量よりも大きい値である場合は、現在の表示トナー残量を変更せず、プリントを終了する(S315)。
一方、算出されたトナー残量が現在表示されているトナー残量よりも小さい場合、算出されたトナー残量を本体表示手段27へと表示する(S309)。そして、新たなトナー残量をカートリッジ側メモリ9へと上書きを行い(S310)、プリントを終了する(S315)。
S306において、制御部22は、出力変動値の算出が停止されていないと判断した場合、検出された検出値256個の値から、出力変動値を算出する(S311)。出力変動値は実施例1、2及び3と同様に、検出値256点の中の最大値と最小値の差分である。
次に、制御部22は、出力変動値が閾値を超えているか否かを判断する(S312)。出力変動値が閾値を超えていない場合(出力変動値から推測されるトナー量が25%より大きい)、S315へ進み、プリントを終了する。
一方、出力変動値が閾値を超えている場合(出力変動値から推測されるトナー量が25%に到達)、S313へ進み出力変動値の算出を停止し、カートリッジ側メモリ9に出力変動値停止の情報を書き込む。
次に、出力平均値を基準値として決定し(S314)、S307へ進みトナー残量の算出を行う。
本実施例のトナー残量検知制御では、出力変動値によって推測されるトナー残量が25%となる以前は基準値を設定せず、トナー残量の算出も行わない。出力変動値が閾値を超えた時点で、トナー残量が25%に達したと判断する。これをトリガーとして、出力平均値を基準値とし、トナー残量検知を行う。
以上、本実施例におけるトナー残量検知制御を要約すると、撹拌部材の1周期分検出された検出値を元に、出力平均値を算出する。又、出力変動値も算出し、出力変動値(即ち、変動幅)が検出され始めた時点、即ち推測されるトナー残量が25%の時点、での出力平均値を基準値(=F値)として設定し、トナー残量検知を行う。この制御を用いることで、逐次のトナー残検全体の精度、特にトナー残量が20〜10%付近の精度を高めることができるのである。
尚、本実施例において、出力変動値の閾値等もプロセスカートリッジ13や現像装置3の構成、トナー残量検知する範囲、等に応じて適宜決定すればよい。
以上、本実施例によれば、逐次のトナー残量検知の精度、特にトナー残量が20〜10%付近の精度を高めることができる。
実施例5
次に、本発明の第5の実施例について説明する。図22に、本実施例の画像形成装置の概略構成を示す。
本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は、実施例1のものと同様の構成とされる。従って、実施例1の画像形成装置と実質的に同一若しくは相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付し、画像形成装置及び各構成要素の詳しい説明は省略する。
図22に本実施例の画像形成装置である電子写真方式のレーザービームプリンタの概略構成を示す。
本実施例の電子写真技術を利用した画像形成装置12は、像担持体としてのドラム形状の電子写真感光体、即ち、感光ドラム1を備えている。感光ドラム1の周囲には感光ドラム1の回転方向に沿って順に、帯電手段としての帯電ローラ2、現像手段である現像装置3、転写手段としての転写ローラ4、クリーニング手段としてのクリーニングブレード5aを備えたクリーニング装置5が配設されている。また、帯電ローラ2と現像装置3間の上方には露光装置6が配設されている。感光ドラム1と転写ローラ4間に形成される転写ニップNの転写材搬送方向の下流側には、定着装置7が配設されている。
本実施例にて、上記構成部材の内、感光ドラム1、帯電ローラ2、現像装置3、クリーニング装置5は一体的にユニット化され、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ13を形成している。
本実施例にて、感光ドラム1は、アルミニウム製のドラム基体上にOPC感光層を有しており、画像形成装置本体側に設けられた駆動手段(不図示)により所定の周速で矢印方向(時計方向)に回転駆動される。感光ドラム1は、その回転過程において接触する帯電ローラ2により負極性の一様な帯電を受ける。
帯電手段としての帯電ローラ2は、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって感光ドラム1を所定の極性、電位に均一に帯電する。帯電バイアスとしては、帯電ローラ2が十分に放電するAC電圧Vppに、感光ドラム上暗部電位Vdに相当するDC電圧Vprdcを重畳印加する。帯電バイアスの交流AC成分は、感光ドラム1、帯電ローラ2間に常に一定の電流が流れるような定電流制御を行っている。
露光装置6は、パーソナルコンピュータ(不図示)等から入力される画像情報をビデオコントローラ(不図示)によって時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザー光(露光ビーム)をレーザー出力部(不図示)から出力する。露光ビームLは、帯電された感光ドラム1表面を走査露光することにより、画像情報に対応した静電潜像を形成する。
現像装置3は、現像剤収納部としての現像容器3aを備え、現像剤Tを収納している。また、現像容器3aの開口部には、感光ドラム1表面と対向し、所定の間隔を保持して回転自在なアルミニウムパイプなどの非磁性現像部材にて形成された現像剤担持体としての現像スリーブ8が配設されている。
本実施例では断面半径が6mmの現像スリーブ8を用いることでプロセスカートリッジ及び画像形成装置本体の小型化を図っている。
更に、現像容器3a内には、現像剤を攪拌する矢印の方向に回転自在な攪拌部材10、現像スリーブ8上の現像剤を摩擦帯電するための現像ブレード11を備えている。本実施例にて、現像剤Tは平均粒径7μmの磁性1成分現像剤(即ち、トナー)を用いた。現像剤は、1成分磁性トナーに限られたものではない。
攪拌部材10は厚さ100μmのPPSシートを用い、本実施例では約10秒で一回転する。この攪拌部材10によって現像スリーブ8へと搬送される。トナーTは現像スリーブ8に取り込まれ、その際にトナーTは現像ブレード11によって層厚を規制され、同時に摩擦によって帯電され現像領域31に送られる。また、現像に寄与しなかったトナーは現像スリーブ8の回転に伴って現像ブレード上方に移動し、現像容器3aへと戻る。現像ブレード11は、ウレタンゴムなどの弾性ブレードとされ、所定の圧力にて現像スリーブ8に当接され、トナーTに現像に必要な電荷を与え、現像スリーブ8上のトナーの層厚規制をする。
現像領域31において感光ドラム1上の静電潜像にトナーTを付着させてトナー像として顕像化する。現像スリーブ8中には、磁界発生手段である磁極N、Sが交互に複数個形成されたマグネットローラ8aが現像スリーブ8に対して不動に配設されている。マグネットローラ8aは回転動作を行わず、常に一定の位置に保持され、同じ磁極の方向に保たれる。
本実施例では、トナーTとしては、上述のように、1成分磁性現像剤を用い、反転現像を行う。現像スリーブ8には現像バイアス電源80(図24)から直流DCと交流ACを重畳した現像バイアスが印加される。この現像バイアスにより、現像領域31内に送られたトナーTは現像スリーブ8から感光ドラム1上に飛翔する。現像バイアスは、本実施例では、DC電圧をVdc=−400Vとして、AC電圧のVppはVpp=1400Vで、周波数2000Hzの矩形波を用いた。
転写手段としての転写ローラ4は、感光ドラム1表面に所定の押圧力で接触して転写ニップ部Nを形成し、転写バイアス電源(不図示)から転写バイアスが印加される。この転写バイアスにより、感光ドラム1と転写ローラ4間の転写ニップ部Nにて感光ドラム1表面のトナー像を用紙などの転写材Pに転写する。
定着装置7は、内部にハロゲンヒータ(不図示)を備えた加熱ローラと加圧ローラを有している。定着ローラと加圧ローラ間の定着ニップにて転写材Pを挟持搬送しながら、転写材Pの表面に転写されたトナー像を加熱、溶融、加圧して熱定着させ、永久画像とする。定着が終了した転写材P上の永久画像は、画像形成装置12外へと排出される。
クリーニング手段としてのクリーニングブレード5aは、感光ドラム1上に転写されずに残留したトナーをクリーニングし、感光ドラム1は再度画像形成に供される。
プロセスカートリッジ13は、本実施例では500gのトナーを充填しており、A4用紙4%印字で10,000枚の寿命としている。
以下、本実施例にて特徴的な部分を説明する。
本実施例の特徴は、現像剤(トナー)残量検知手段17を構成する現像剤(トナー)量検知部材、即ち、検知電極として一つのアンテナ部材14を有する構成とされる点にある。
本実施例においても、実施例1と同様に、アンテナ部材は、現像部材と攪拌部材との間で、かつ、現像部材の中心と攪拌部材の中心を結ぶ線よりも上方に、現像部材の長手方向に沿って設けられる。そして、このアンテナ部材は、現像部材に印加された電圧によって生じる、現像部材とアンテナ部材との間の静電容量による信号を出力する。
<トナー残量検知説明>
次に、図22〜図28を参照して、本実施例に使用される静電容量値の変化を利用した現像剤残量検知手段17について説明する。
本実施例では、現像剤(トナー)残量検知手段17は、現像剤(トナー)残量検知部材、即ち、検知電極としてアンテナ部材14を有する。本実施例にて、アンテナ部材14は、現像スリーブ8に対向する位置の長手方向全域にわたって設けられたプレートアンテナ板金(以下、「PA板金」という。)とされる。また、PA板金14は、現像スリーブ8と撹拌部材10との間に配置され、現像スリーブ8とPA板金14間の静電容量によってトナー残量を検知する。
トナー量を精度よく検知するためには、トナーTが現像容器3a内に十分に充填されている状態、即ち、満杯の状態のときと、トナーTが少なくなって良好な画像が得られなくなった状態(以降、この状態を単に「白抜け」と称する。)が発生する時に測定される静電容量の差△(図25(a)中に示す△E)が充分に大きいことが望まれる。
しかしながら、図25(b)に示す現像スリーブ8の断面半径と静電容量の差△の関係にて理解されるように、現像スリーブ8の断面半径が小さくなると静電容量の差△が小さくなってしまう。
本発明者らの鋭意検討によれば、本実施例で使用している断面半径6mmの現像スリーブ8では静電容量の差△が小さくなるので、トナー残量検知の精度が出しにくい。
そこで、本実施例においても、上記実施例にて説明したように、攪拌部材10の回転に伴って周期的に変化する静電容量値の最大値と最小値の差分、即ち、変動幅の所定時間における変化量に基づいてトナー残量検知を行うことが特徴である。
始めに、本実施例における静電容量値の変動幅と変化量について説明する。
静電容量値は、攪拌部材10が回転することにより現像容器3a内のトナー状態が変化し、静電容量値が周期的に変化する。この周期は、攪拌部材10の回転周期と同じ周期で変化する。本実施例では攪拌部材10の回転は10秒周期であるため、静電容量の変化は10秒周期である。
また、図26(a)に示すように、トナーの残量によって静電容量値の変動幅が変化する。この変動幅は、トナーの残量に対して、図26(b)のように領域A、領域B、領域Cと推移する。これは次のような理由による。
図27(a)のようにトナー残量が十分に多い範囲(図27(a)中の領域A)では、変動幅は殆ど検出されない。しかし、図27(b)及び図27(c)のように現像スリーブ8とPA板金14との間に空間が生じる範囲(図26(a)中の領域B)になると撹拌周期で静電容量値が大きく変動し、変動幅も大きくなる。更に、図27(d)のようにトナーが少量(図26(a)中の領域C)となると、撹拌部材10の影響が無くなり、再度変動幅は収束する。
従って、変動幅の推移は、図26(b)に示すようになる。
更に、この変動幅が出始めるトナー量、変動幅が最大になるトナー量、及び変動幅が収束するトナー量は、現像スリーブ8とPA板金14の位置関係で決まる。
本発明者らによる複数のプロセスカートリッジでの検証の結果、変動幅の出始めの位置、最大位置、及び、収束する位置と、トナー残量の関係は殆ど変化することがなく、一定であった。
本実施例では、PA板金14は、図23(a)、(b)に示すように、現像スリーブ8と撹拌部材10の間に位置し、かつ、現像スリーブ8の回転中心Oxと攪拌部材10の回転中心Oyとを結ぶ直線Lxyよりも上方向に配置されている。これにより、現像スリーブ8とPA板金14の間へのトナーの出入りを確実にしている。
また、図23(a)中の領域Xを拡大した図23(b)に示すように、現像スリーブ8の表面とPA板金14の最遠部との距離Sは、15mmよりも遠いとPA板金14の面積が小さい場合は攪拌部材10の回転に伴う静電容量の変動幅△が小さくなり、PA板金14の面積が充分に大きい場合でも静電容量の検出値が不安定になるので好ましくない。一方、最遠部Sが3mmよりも近いと静電容量値が変化する前に白抜け画像が発生する可能性が生じる。
従って、トナー残量検知の精度を得るという観点から、PA板金14は、攪拌部材10の回転中心Oyより鉛直上方向に配置され、現像スリーブ8の表面からの距離の最遠部Sが3mm≦S≦15mmであることが望ましい。
そこで、本実施例では距離Sは、S=12mmとし、トナー残量20%のときに変化量が0(ゼロ)となるようにした。
また、アンテナ部材14は、上記PA板金のような板状の部材を選択することで棒状のアンテナ部材を選択した場合よりも前述した静電容量の変動幅△を大きくすることができる。特に、本実施例のように断面半径が小さい現像スリーブ8を用いている現像装置では有利である。
アンテナ部材14の材料は、基本的に電流を流すことのできる材料であれば特に限定することなく使用することができる。本実施例では、アンテナ部材14であるPA板金の材料としてはSUS板(SUS316−CP)を使用している。
<トナー残量検知回路説明>
次に、本実施例に使用される現像剤(トナー)残量検知手段17の一例を説明する。本実施例においても、トナー残量検知手段17の構成は、図4に示す実施例1の場合と同様の構成とされる。
つまり、図24に、本実施例における、プロセスカートリッジ内のトナー量を検知するためのトナー残量検知手段17を構成するトナー残量検知回路構成を示す。図28に示すように、トナー残量検知手段17のトナー残量検知回路を構成する本体側残量検出部18が装置本体に設けられており、アンテナ部材、即ち、PA板金14と現像スリーブ8との間の静電容量に基づいて求められた電圧値が出力される。
更に説明すると、画像形成装置12とプロセスカートリッジ13には電気接点(不図示)が設けられている。そして、プロセスカートリッジ13が画像形成装置12に装着された際にこの電気接点を通じてPA板金14と画像形成装置12内のトナー残量検知検出部18が電気的に接続される。
図28を参照すると理解されるように、実施例1と同様に、本体制御部26は、残量検知検出部18、演算部21、制御部22、本体側メモリ23を含んでいる。制御部26は、カートリッジ13側で検出された検出値から推測されるトナー残量を算出するための制御手段を構成する。
図24にて、現像バイアス印加手段としての現像バイアス電源80から所定のACバイアスを出力すると、その印加バイアスは、リファレンス用コンデンサ19(静電容量C1;固定値)と、現像スリーブ8とにそれぞれ印加される。これによって、リファレンス用コンデンサ19の両端には電圧V1が発生する。そして、現像スリーブ8とPA板金14間の静電容量(静電容量C2;トナー残量によって可変)に対しては電圧V2が発生する。
検出回路20は、この電圧V1、V2との電圧差から測定値である電圧V3を生成し、AD変換部21に出力し、AD変換部21はアナログ電圧V3をデジタル変換した結果を制御部22に出力する。制御部22は、このデジタル値に変換された電圧値V、即ち、検出値(単位はV)から、予測されるプロセスカートリッジ内の現像剤量を算出する。測定には現像バイアスを用いているため、現像プロセスと同時にトナー残量の測定も行っている。
以上のようにトナー残量検知検出部18によって、検出された検出値は、画像形成装置本体の制御部22にて電圧に変換され、出力される。本実施例では、トナー残量が少なくなるほど(静電容量値C2が小さくなるほど)検出電圧値は大きくなる構成としている。このトナー残量検知手段17によって、画像形成装置12は、現像容器3a内のトナーTの消費に応じて逐次にその残量を検知する。
本実施例の方式では、実施例1と同様に、図26(a)の領域Aまでは検出値は大きく変化せず、トナー残量がある程度少量となった時点から、即ち、領域Bから逐次の残量検知が可能となるトナーニアエンド方式である。
上述のように、本実施例では、現像バイアスである1400Vpp、2000Hzの交流バイアスと−400Vの直流バイアスの重畳バイアスが現像スリーブ8に印加される。すると、現像スリーブ8に対向したアンテナ部材14との間で交流電流が流れ、電流測定装置20a、20bによって電流値が計測され、さらに電圧値(V1、V2)に変換される。
このように、電流測定装置20a、20bによって測定された電流値から、現像スリーブ8とアンテナ部材14との間の静電容量に基づく残量信号である電圧値が検出される。
つまり、アンテナ部材14であるPA板金を現像装置内に配設し、現像スリーブ8とPA板金14との間の静電容量を計測することで、現像容器3a内のトナー量を知ることができる。
本実施例においても、実施例1、2、3、4にて説明したと同様の現像剤残量検出方法を採用し、逐次のトナー残量検知の精度を高めることができる。
(他の実施例)
上記実施例1〜5において説明した検出値の平均化区間、出力変動値の各閾値、トナー残量検知テーブル、各種所定値は画像形成装置、プロセスカートリッジの構成によって異なってくるため、それぞれの構成によって変更する必要がある。
上記実施例1〜5では、トナー残量算出テーブル24を本体制御部26に格納するものとして説明したが、カートリッジ側メモリ9内に格納してもよい。この場合、各々のプロセスカートリッジ13の特性に応じたテーブルをプロセスカートリッジ13自体に保持させて使用することが可能で、より正確なトナー残量検知を行うことができる。
上記実施例1〜5では、現像剤残量検知手段によって検知される静電容量値と、現像剤残量検知検出部18の検出値との増減関係が逆になる(静電容量値が減少すると、検出値が増加する)ように設定されている場合について説明した。しかし、この関係は画像形成装置に備えられる回路によって様々であり、静電容量と電圧の関係が同じ減少関数であっても、増加関数であっても構わない。
上記実施例1〜5では、トナー残量の検知手段としてプレート板金方式を用いたが、トナー残量の検知精度を増すためにより多くの現像剤残量検知部材を設けてもよい。
又、上記実施例1〜5におけるトナー残量検知は、トナー残量が少量となった時点からの逐次の残量検知が可能となるトナーニアエンド方式である。しかし、より多くのトナー量が残っている時点からトナー残量検知を行うために、他の現像剤残量検知手段を組合せるなどしてもよい。例えば、現像容器の底部にも電極部材を設けることで、トナー残量がより多い時点からトナー残量を逐次に検知するようにしてもよい。現像剤残量を逐次検知するとは、現像剤残量が100%である状態から0%となるまで全ての領域において逐次に検知することのみならず、50%、15%といったより現像剤が減少した状態から逐次に検知することも含む。又、現像剤残量が0%とは、現像装置内の現像剤が完全になくなったことのみを意味するものではなく、例えば、所定の品質の画像を形成することが困難となる現像剤残量などとして、予め求められた所定量の現像剤が残っている状態も含む。
現像剤残量検知手段としては、検知精度が良好であること、回路構成が比較的簡単であることなどから、上記実施例1〜5にて説明した静電容量検知方式のものが好適であるが、本発明はこれに限定されるものではない。現像剤収納部内の現像剤の量に応じた信号を逐次に出力し得るものであって、最大の現像剤量に対応する出力基準値からの検知出力値の変化量に応じて現像剤残量を求め得る他の方式のものを用いる場合にも、本発明は同様に適用し得るものである。複数方式の現像剤残量検知手段を組み合わせて用いてもよい。
上記各実施例では、装置本体に対して着脱可能なカートリッジは、感光ドラム1、帯電ローラ2、現像装置3、クリーニング装置5が一体的にカートリッジ化されたプロセスカートリッジ13であるとして説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。プロセスカートリッジには、感光体と、感光体に作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段、クリーニング手段のうち少なくとも1つと、を一体的にカートリッジ化して装置本体に対し着脱可能としたものが含まれる。
又、装置本体に対し着脱可能なカートリッジとして、現像装置(現像カートリッジ)が単独で装置本体に対し着脱可能とされている場合にも、本発明は等しく適用可能である。この場合、現像カートリッジの構成は、上記各実施例におけるプロセスカートリッジ13から、感光ドラム1、帯電ローラ2、クリーニング装置5を除いたものに相当し、カートリッジ側メモリ9はこの現像カートリッジに設けられるものと考えればよい。
更に、画像形成装置に対し着脱可能なカートリッジとして、現像容器が単独で画像形成装置本体に対し着脱可能となっている場合にも、本発明は等しく適用可能である。つまり、カートリッジは、現像剤収納部と、この現像剤収納部内の現像剤の量に応じた信号を逐次に出力可能な現像剤残量検知手段と、記憶媒体とが一体的に画像形成装置本体に対して着脱可能となっていればよい。
上記実施例1〜5においては、画像形成装置は単色の画像を形成するものであるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。現像手段を複数有し、複数色の画像(例えば2色画像、3色画像、或いはフルカラー等)を形成する画像形成装置においても、本発明は等しく適用することができる。この場合、各現像手段で用いる現像剤を収容する各現像剤収納部に対して上記実施例1〜4のようにしてトナー残量検知制御を適用すればよい。
現像方法としては、上記実施例1〜5における1成分磁性現像剤を用いたジャンピング現像のみならず、公知の2成分磁気ブラシ現像法等種々の現像法を用いることが可能である。
更に、上記実施例1〜5においては、画像形成装置としてレーザービームプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、プロセスカートリッジ若しくは現像カートリッジといった装置本体に対して着脱可能なカートリッジを用いた、複写機、ファクシミリ装置、或いはワードプロセッサ等の他の画像形成装置に適用することも可能である。
以上説明したように、本発明の実施例1〜5よれば、トナー残量検知によって検出された検出値から、出力平均値と出力変動値の2つの値を算出する。そして、出力変動値が所定の値に達した時点、即ち所定のトナー量に達した時点で出力平均値と理想値の差分に基づいてトナー残量算出の補正をすることで、トナー残量検知の精度を高めることができる。
検出値や、その平均化処理された出力平均値共に、画像形成装置本体の使用環境や、トナーの使用状態、PA板金への少量のトナーの付着、といった要因によって値が上下することが多い。
通常のトナー残量検知では、トナー残量が最大と検出された静電容量値に相当する検出値及び出力平均値を基準値とし、基準値とトナー残量検知テーブルの双方から算出された出力平均値とトナー残量の関係(理想値)に基づき、トナー残量を算出する。しかし、検出値及び出力平均値が上下してしまうと、算出されるトナー残量の精度も悪化する。
しかし、出力変動幅は、撹拌部材がトナーを撹拌することで検出され、トナー残量に応じて算出される。この出力変動値とトナー残量の関係は殆ど変化することがない。特に、出力変動値の検出され始め、ピーク位置、変動の収束する位置、についてはトナー残量との関係が精度良く対応が付けられる。但し、出力変動幅の値自体は大きく取れないため、出力変動幅だけで逐次のトナー残量検知をするのが困難である。
よって、本発明においては、出力変動値の値を元に、出力平均値によるトナー残量検知の補正を行うことで、逐次にトナー残量を検出しながら精度をより高めることができる。出力変動値は、通常の検出値から算出されるため、追加の部材や装置を追加することなく、トナー残量検知の精度を高めることができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施例を説明する概略断面構成図である。 本発明を適用し得る現像装置の一実施例の概略断面構成図である。 本発明を適用し得るプロセスカートリッジの一実施例の概略断面構成図である。 現像剤残量検知回路を示すブロック図である。 トナー残量と検出値の関係を示すグラフ図である。 本体制御部のブロック図である。 トナー残量と検出値の振れの関係を示すグラフ図である。 現像装置内のトナーと撹拌の動きを示す概略断面図である。 トナー残量と出力平均値の関係を示すグラフ図である。 トナー残量と検出値の変動幅を示すグラフ図である。 本発明の実施例1におけるトナー残量と、出力平均値及び出力変動値との関係を示すグラフ図である。 本発明の実施例1におけるトナー残量と、出力平均値、出力変動値及び理想値との関係を示すグラフ図である。 本発明の実施例1におけるトナー残量と、出力平均値、出力変動値及び理想値との関係を示すグラフ図である。 本発明の実施例1におけるトナー残量検知制御を示すフローチャート図である。 本発明の実施例2におけるトナー残量と、出力平均値、出力変動値及び理想値との関係を示すグラフ図である。 本発明の実施例2におけるトナー残量検知制御を示すフローチャート図である。 本発明の実施例3におけるトナー残量と、出力平均値、出力変動値及び理想値との関係を示すグラフ図である。 本発明の実施例3におけるトナー残量と理想値の関係の他の例を示すグラフ図である。 本発明の実施例3におけるトナー残量検知制御を示すフローチャート図である。 本発明の実施例4におけるトナー残量と、出力平均値、出力変動値及び基準値との関係を示すグラフ図である。 本発明の実施例4におけるトナー残量検知制御を示すフローチャート図である。 本発明に係る画像形成装置の他の実施例を説明する概略断面構成図である。 本発明を適用し得る現像装置の他の実施例の概略断面構成図である。 現像剤残量検知回路の他の実施例を示すブロック図である。 図25(a)は、現像剤残量検知手段におけるトナー量と静電容量値の関係を示すグラフ図であり、図25(b)は、現像スリーブの断面半径と静電容量差Δの関係を示すグラフ図である。 トナー残量と検出値の振れの関係を示すグラフ図である。 現像装置内のトナーと撹拌の動きを示す概略断面図である。 本体制御部のブロック図である。
符号の説明
1 電子写真感光体(像担持体)
2 帯電ローラ(帯電手段)
3 現像手段(現像装置)
3a 現像容器(現像剤収納部)
4 転写装置(転写手段)
6 露光装置
8 現像スリーブ(現像剤担持体)
9 カートリッジ側メモリ
10 撹拌部材
11 現像ブレード
12 画像形成装置
13 プロセスカートリッジ
15、16 プレートアンテナ板金(現像剤量検知部材)
19 比較コンデンサ
20 トナー残量検出回路
22 制御部
23 本体側メモリ
24 トナー残量算出テーブル
25 カートリッジ伝達部
26 本体制御部(制御手段)
27 表示手段

Claims (20)

  1. 現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検知するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置において、
    前記信号が入力されて、前記現像剤の残量を検出する本体制御手段であって、前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出部と、前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を前記変動幅が所定値に達した時点での前記信号によって設定する基準値設定手段と、前記基準値からの前記信号の変化量によって前記現像剤の残量を算出する残量検出部と、を有する本体制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検知するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置において、
    前記信号が入力されて、前記現像剤の残量を検出する本体制御手段であって、前記信号によって前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を設定する基準値設定手段と、前記基準値からの前記信号の変化量によって、前記現像剤の残量を算出する残量検出部と、前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出部と、前記変動幅から導かれる新しい基準値に変更する基準値変更手段と、を有する本体制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検知するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置において、
    前記信号が入力されて、前記現像剤の残量を検出する本体制御手段であって、前記信号によって前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を設定する基準値設定手段と、前記基準値からの前記信号の変化量によって、前記現像剤の残量を算出する残量検出部と、前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出部と、前記残量検出部で算出された前記現像剤の残量に対して、前記変動幅によって導かれる補正値による補正を行う補正手段と、を有する本体制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記基準値変更手段において、前記信号の変動幅が所定値に達した場合に、前記新しい基準値に変更することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記補正値は、前記信号の変動幅が所定値に達した場合に、前記変動幅から導かれる現像剤の残量と、前記残量検出部において算出される前記現像剤の残量との差分であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記信号の変動幅が所定値に達した場合とは、
    (1)前記信号の変動幅が検出され始めた時点、
    (2)前記信号の変動幅がピーク値に達した時点、又は、
    (3)前記信号の変動幅が一度ピーク値に達した後に収束した時点、
    であることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記基準値を設定する際は、前記現像剤収納部に現像剤が満杯状態においておこなわれることを特徴とする請求項〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成装置は、前記本体制御手段で検出された前記現像剤の残量を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  9. 前記現像剤量検知部材は、前記現像剤担持体と前記攪拌部材との間で、かつ、前記現像剤担持体の中心と前記攪拌部材の中心を結ぶ線よりも上方に、前記現像剤担持体の長手方向に沿って設けられた第一の電極であって、前記現像剤担持体に印加された電圧によって生じる、前記現像剤担持体と前記現像剤量検知部材との間の静電容量による信号を出力する第一の電極を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  10. 前記現像剤量検知部材は、
    前記現像剤担持体と前記攪拌部材との間で、かつ、前記現像剤担持体の中心と前記攪拌部材の中心を結ぶ線よりも上方に、前記現像剤担持体の長手方向に沿って設けられた第一の電極であって、前記現像剤担持体に印加された電圧によって生じる、前記現像剤担持体と前記現像剤量検知部材との間の静電容量による信号を出力する第一の電極と、前記現像剤担持体と前記攪拌部材との間で、かつ、前記現像剤担持体の中心と前記攪拌部材の中心を結ぶ線よりも上方に、前記第一の電極の長手方向に沿って設けられた第二の電極と、
    を有し、前記第一の電極は、前記現像剤担持体及び前記第二の電極に電圧が印加されることによって、前記現像剤担持体と前記現像剤量検知部材との間の静電容量及び前記第一の電極と前記第二の電極との間に生じる静電容量による信号とを出力することを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  11. 前記現像装置は、前記画像形成装置の装置本体に着脱可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  12. 前記像担持体と前記現像装置は一体とされてプロセスカートリッジを構成し、前記プロセスカートリッジは、前記装置本体に着脱可能とされることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置における、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出する検出方法において、
    前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出ステップと、
    前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を前記変動幅が所定値に達した時点での前記信号によって設定する基準値設定ステップと、
    前記基準値からの前記信号の変化量によって前記現像剤の残量を算出する残量検出ステップと、
    を有することを特徴とする現像剤残量検出方法。
  14. 現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置における、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出する検出方法において、
    前記信号によって前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を設定する基準値設定ステップと、
    前記基準値からの前記信号の変化量によって、前記現像剤の残量を算出する残量検出ステップと、
    前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出ステップと、
    前記変動幅から導かれる新しい基準値に変更する基準値変更ステップと、
    を有することを特徴とする現像剤残量検出方法。
  15. 現像剤を担持搬送して像担持体上に現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記現像剤を収納する現像剤収納部と、前記現像剤収納部に回転可能に設けられた、前記現像剤を攪拌するための攪拌部材と、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出するための信号を出力する現像剤量検知部材と、を有する現像装置が用いられる画像形成装置における、前記現像剤収納部に収納された現像剤の残量を検出する検出方法において、
    前記信号によって前記現像剤の残量を検出するための基準となる基準値を設定する基準値設定ステップと、
    前記基準値からの前記信号の変化量によって、前記現像剤の残量を算出する残量検出ステップと、
    前記攪拌部材の回転周期に対応した前記信号の変動幅を検出する変動幅検出ステップと、
    前記残量検出ステップで算出された前記現像剤の残量に対して、前記変動幅によって導かれる補正値による補正を行う補正ステップと、
    を有することを特徴とする現像剤残量検出方法。
  16. 前記基準値変更ステップにおいて、前記信号の変動幅が所定値に達した場合に、前記新しい基準値に変更することを特徴とする請求項14に記載の現像剤残量検出方法。
  17. 前記補正値は、前記信号の変動幅が所定値に達した場合に、前記変動幅から導かれる現像剤の残量と、前記残量検出ステップにおいて算出される前記現像剤の残量との差分であることを特徴とする請求項15に記載の現像剤残量検出方法。
  18. 前記信号の変動幅が所定値に達した場合とは、
    (1)前記信号の変動幅が検出され始めた時点、
    (2)前記信号の変動幅がピーク値に達した時点、又は、
    (3)前記信号の変動幅が一度ピーク値に達した後に収束した時点、
    であることを特徴とする請求項16又は17に記載の現像剤残量検出方法。
  19. 前記基準値を設定する際は、前記現像剤収納部に現像剤が満杯状態においておこなわれることを特徴とする請求項14〜18のいずれかの項に記載の現像剤残量検出方法。
  20. 前記検出方法は、前記現像剤の残量を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項13〜19のいずれかの項に記載の現像剤残量検出方法。
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