JP4958987B2 - パンチプレス - Google Patents
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Description
また、レーザパンチ複合機では、レーザ加工により生じる粉塵等を集塵する集塵システムが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
タレット上にパンチプレスの金型とタップ装置とが配置されていることにより、タップ装置の中心とパンチプレスのパンチセンタとが一致し、同じ位置でパンチ加工とタップ加工が行われることになる。
また、タレットパンチプレスにおいては、プレス加工時に抜きカスが上昇してしまうカス上がり現象を防止するために排出口から抜きカスを吸引するように吸引装置が設けられている。
また、タップ加工時には、タップ加工により生じる粉塵を上述の吸引装置により排出口から吸引して強制的に排出する構造となっている。
このような抜きカスと切粉を回収業者に回収して再生してもらう場合にも、抜きカスと切粉が混在することで、再生が困難になったり、再生方法が制限されたりすることになる。したがって、抜きカスと切粉が混ざった場合に、抜きカスと切粉とが、別々に回収された場合よりも、スクラップとしての価値が低減してしまう。
前記排出口から空気を吸引する吸引手段と、
前記排出口から排出されるパンチ廃棄物を回収するパンチ回収容器と、
前記排出口から排出されるタップ廃棄物を回収するタップ回収容器と、
前記パンチ廃棄物を前記排出口から前記パンチ回収容器に至らせるパンチ廃棄物経路と、
前記タップ回収容器を、前記パンチ廃棄物経路を遮るとともに前記排出口から排出されるタップ廃棄物を回収可能な回収位置と、前記パンチ廃棄物経路から外れた退避位置との間で移動させるタップ回収容器移動手段とを備え、
前記タップ回収容器移動手段は、前記パンチ加工手段によるパンチ加工時に、前記タップ回収容器を前記退避位置に位置させ、前記タップ加工手段によるタップ加工時に、前記タップ回収容器を前記回収位置に位置させ、
前記吸引手段は、前記回収位置に配置された前記タップ回収容器を介して前記排出口から空気を吸引することを特徴とする。
また、タップ加工時には、タップ回収容器がパンチ廃棄物経路を遮るとともに排出口から排出されるタップ廃棄物を回収可能な回収位置に配置され、かつ、吸引手段が回収位置に配置されたタップ回収容器を介して排出口から空気を吸引しているので、タップ加工により生じたタップ廃棄物としての例えば切粉は、吸引されてタップ回収容器に回収される。
また、タップ加工装置を備えたタレットパンチプレスなどにおいて、パンチ廃棄物としての抜きカスが被加工物としての金属板側に上がってしまうカス上がり現象を防止するための吸引手段を有するとともに、同じ排出口から抜きカスと切粉が排出され、かつ、切粉が前記吸引手段に吸引されて一つの回収容器に回収される構成となっている場合に、当該タレットパンチプレスにおいて、前記回収容器をパンチ回収容器として用い、かつ、新たにタップ回収容器とタップ回収容器移動手段とを設けるとともに、タップ回収容器を介して排出口から空気を吸引できるようにすることで、本発明のパンチプレスとすることができる。
なお、パンチプレスには、パンチ加工手段と、タップ加工手段とに加えてドリルにより穴を形成する穴あけ加工手段を設けてもよい。この場合に、ドリルによる切粉等のドリル廃棄物は、タップ廃棄物と同様にタップ回収容器に回収する。
前記パンチ加工時に前記パンチ吸引経路を介して前記排出口から空気を吸引し、前記タップ加工時に前記タップ吸引経路を介して前記排出口から空気を吸引するために、前記排出口から空気を吸引する吸引経路を、前記パンチ吸引経路と前記タップ吸引経路との間で切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
なお、タップ回収容器を、排出口の近傍に配置されるとともに退避位置と回収位置との間で移動可能で、タップ廃棄物を補足する第1タップ回収容器と、排出口近傍よりタップ廃棄物の処理が容易なパンチプレスの外側に配置され、補足されたタップ廃棄物を吸引により最終的に回収する第2タップ回収容器とに分けるものとしてもよい。
プログラムにしたがって、前記金型およびタップ加工手段のいずれかを選択してパンチ加工もしくはタップ加工を行うように制御する制御手段とを備え、
前記制御手段が、パンチ加工を行うように制御している際に、前記タップ回収容器移動手段を制御して、前記タップ回収容器を前記退避位置に位置させ、タップ加工を行うように制御している際に、前記タップ回収容器移動手段を制御して、前記タップ回収容器を前記回収位置に位置させることを特徴とする。
また、これらタレットパンチプレスや複合機などにおいては、例えば、数値制御(NC)などの方法で自動化されており、予めプログラムを作成(データを入力)することにより、金型やタップ工具の選択、加工が自動で行われることになり、長期に渡る自動運転が可能となっている。この際に、パンチ回収容器へのパンチ廃棄物の回収と、タップ回収容器へのタップ廃棄物の回収とが自動で切り替えられて行われることになり、NC等により自動制御されたパンチプレスでの自動運転を邪魔することなく抜きカスと切粉を分離して回収することができる。
図1に示すように、第1実施形態のパンチプレスは、タレットパンチプレスであり、下部フレーム1と、当該下部フレーム1上に設けられた板状のベース2と、当該ベース2上に回転自在に配置された下部タレット3と、この下部タレット3上に回転自在に配置される上部タレット4と、上部タレット4上に設けられる上部フレーム(図示略)と、上部フレームに支持されるプレス機本体(図示略)と、非加工物となる金属板を水平方向に移動自在に保持する被加工物保持装置を備えるものである。
この上部タレット4を回転することにより、パンチセンタ上に配置される上型41もしくはタップ工具を交換可能としている。
以上のことから、上述の上部タレット4、下部タレット3およびプレス機本体により、パンチ加工とタップ加工を行うことが可能となっており、これらがプレス加工手段およびタップ加工手段を構成する。
下部フレーム1の内部の上端部となるベース2下面には、上述の排出筒部5の排出口が開放されており、その下側に上側を開放した断面コ字状(溝形状)の廃棄物誘導路13が設けられている。
当該廃棄物誘導路13は、排出筒部5の排出口の下に配置される一方の端部側が高く、下部フレーム1の外側に向かう他方の端部側が一方の端部側より低くされている。すなわち、廃棄物誘導路13は、排出口から下部フレーム1の外部に抜きカスを下方に滑らせて移動させるように斜めに配置されている。
したがって、排出筒部5の排出口から落下して廃棄物誘導路13に至り、さらに廃棄物誘導路13を通ってパンチ回収容器としての廃棄物収容部6に至る経路が、パンチ廃棄物としての抜きカスが通るパンチ廃棄物経路となる。
前記吸引装置7は、ブロアーモータ71を有し、空気を吸引するものであり、吸引パイプ72を介して廃棄物収容部6内の空気を吸引することにより、排出筒部5の排出口から空気を吸引するようになっている。
これにより、排出筒部5に連通するダイホルダ31内の下型の貫通孔が吸引されて抜きカスが被加工物側に移動するカス上がり現象が防止される。
タップ回収容器8は、上面側が開放された箱状に形成されるとともに、箱の側面および底面を形成する部材が金網もしくはパンチングメタルでメッシュ状に形成されており、そのメッシュが切粉の通過を阻止する大きさとされ、空気を通した状態で切粉を回収できるようになっている。
また、タップ回収容器8には、アクチュエータ81が接続されており、当該アクチュエータ81は、タップ回収容器移動手段として、タップ回収容器8を前記回収位置と前記退避位置との間で移動させる。なお、退避位置は、この例で回収位置に隣接する位置となっており、タップ回収容器8の移動量を最小限度のものとしている。
回収位置にタップ回収容器8が位置する際に、吸引装置7を作動させると、メッシュ状のタップ回収容器8を介して排出口から空気が吸引されることにより、排出口より上側のタップ加工位置で生じた切粉が排出口側に吸引されてタップ回収容器8に回収されることになる。
なお、アクチュエータ81は直動式のものに限られるものではなく、回転移動するロータリーアクチュエータを用いるものとしてもよく、タップ回収容器8を円弧に沿って旋回移動させるものとしてもよい。また、タップ回収容器8の移動にリンク機構を利用してもよく、その効果に差はない。
そのためタレットパンチプレスは、上述のプログラムに基づいて加工を行うための図示しない制御装置を有し、当該制御装置の制御によりパンチ加工およびタップ加工を行う。
すなわち、制御装置は、タップ加工が開始される場合にアクチュエータ81を制御し、タップ回収容器8を回収位置である排出筒部5の下端の排出口を覆う位置でパンチ廃棄物経路を遮る位置に移動し、タップ加工終了時もしくはキャンセル時にタップ回収容器を排出口から外れるとともにパンチ廃棄物経路から外れる退避位置に移動するようにアクチュエータ81を制御する。
以上の構成により、タレットパンチプレスにおいては、パンチ加工時に吸引装置の吸引によりカス上がり現象が防止された状態で、排出口から排出されて落下する抜きカスがパンチ廃棄物経路の廃棄物誘導路13を滑り落ちて廃棄物収容部6に回収される。
また、タップ加工時には、排出口直下の回収位置に移動させられたタップ回収容器8に切粉が落下および吸引により回収される。
図2および図3に示すように、第2実施形態のパンチプレスであるタレットパンチプレスは、第1実施形態のタレットパンチプレスの吸引装置7による吸引経路を変更するとともに、抜きカスの回収が二段階となるようにタップ回収容器を二つに分けたものであり、その他の構成要素は、第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同様の構成要素には、図1と同様の符号を付してその説明を省略する。
分岐パイプ83は第2回収容器85に接続され、第1回収容器84と第2回収容器85とは接続パイプ82により接続されている。したがって、第1回収容器84は、その内部の空気を吸引パイプ72から分岐した分岐パイプ83、第2回収容器85および接続パイプ82を介して吸引されるようになっており、この経路がタップ加工時のタップ吸引経路となる。
また、第1回収容器84は、その内部に連通するように接続パイプ82が接続されている。また、接続パイプ82は、第1回収容器84と第2回収容器85とを繋いでいるが、上述のように第1回収容器84が回収位置と退避位置との間を移動し、第2回収容器85が後述の位置に固定的に配置されているので、例えば、接続パイプ82としては、柔軟に曲がることが可能なフレキシブルチューブや樹脂やゴム系のホースが使用されている。なお、接続パイプ82をテレスコピックな構造のパイプとしてもよい。
第2回収容器85は、下部フレーム1の外側でベース2の端部の下面側でアクセスの容易な位置に配置されており、図示しない開閉蓋もしくは引き出しを備え、内部の切粉を取り出せる構造となっている。また、第2回収容器85は、開閉蓋を閉じた状態で接続パイプ82および分岐パイプ83との接続部分を除いて密閉された構造となっている。また、分岐パイプ83との接続部には図示しないフィルタが配置されており、切粉が分岐パイプ83側に吸引されるのを防止している。
また、制御装置の制御により、アクチュエータ81は、タップ加工開始時に第1回収容器84を第1実施形態と同様の回収位置に位置させ、タップ加工終了時(キャンセル時)に第1回収容器84を第1実施形態と同様の退避位置に位置させるように第1回収容器84を移動させる。
また、制御装置の制御により切替弁86は、タップ加工開始時に分岐パイプ83と吸引装置7とを連通する位置に切り替えられ、タップ加工終了時に分岐パイプとの連通を解除して、吸引パイプ72(廃棄物収容部6側部分)を吸引装置7と連通する位置に切り替えられる。
また、タップ加工時には、第1回収容器84が回収位置に配置され、吸引パイプ72、分岐パイプ83、第2回収容器85および接続パイプ82を介して第1回収容器84内が吸引されることにより、ベース2の下面に略当接して排出口を覆った状態の第1回収容器84に切粉が吸引されて回収される。そして、第1回収容器84で回収された切粉は、吸引により第2回収容器85に至って、第2回収容器85に収容された状態に保持される。
また、最終的に切粉が下部フレーム1の外側に配置される第2回収容器85に保持されるので、切粉の取り出しが極めて容易となる。
なお、上記各例では、本発明をタレットパンチプレスに応用したが、パンチ加工とタップ加工との両方が可能で、かつ、抜きカスと切粉が同じ排出口(同じ廃棄物の途中経路を通って)から排出されるパンチプレスならば本発明を応用することができる。
また、タレットパンチプレスにレーザ加工機やその他の切断加工機等を組み合わせた複合機にも本発明を応用することができる。
また、パンチ加工とタップ加工に加えてドリルによる穴あけ加工を行う構成としてもよく、この際に穴あけ加工により生じる切粉は、タップ加工の切粉と同様にタップ回収容器8に回収すればよい。すなわち、切粉が生じる加工装置をさらに組み合わせた場合には、切粉をタップ加工の切粉と同様にタップ回収容器8に回収すればよい。
31 ダイホルダ(パンチ加工手段)
41 上型(パンチ:パンチ加工手段)
6 廃棄物収容部(パンチ回収容器)
7 吸引装置(吸引手段)
72 吸引パイプ(パンチ吸引経路)
8 タップ回収容器
81 アクチュエータ(タップ回収容器移動手段)
82 接続パイプ(タップ吸引経路)
83 分岐パイプ(タップ吸引経路)
Claims (3)
- パンチ加工を施すパンチ加工手段と、タップ加工を施すタップ加工手段とを少なくとも備え、前記パンチ加工で生じる廃棄物であるパンチ廃棄物と、前記タップ加工で生じる廃棄物であるタップ廃棄物とが同じ排出口から排出されて回収されるパンチプレスであって、
前記排出口から空気を吸引する吸引手段と、
前記排出口から排出されるパンチ廃棄物を回収するパンチ回収容器と、
前記排出口から排出されるタップ廃棄物を回収するタップ回収容器と、
前記パンチ廃棄物を前記排出口から前記パンチ回収容器に至らせるパンチ廃棄物経路と、
前記タップ回収容器を、前記パンチ廃棄物経路を遮るとともに前記排出口から排出されるタップ廃棄物を回収可能な回収位置と、前記パンチ廃棄物経路から外れた退避位置との間で移動させるタップ回収容器移動手段とを備え、
前記タップ回収容器移動手段は、前記パンチ加工手段によるパンチ加工時に、前記タップ回収容器を前記退避位置に位置させ、前記タップ加工手段によるタップ加工時に、前記タップ回収容器を前記回収位置に位置させ、
前記吸引手段は、前記回収位置に配置された前記タップ回収容器を介して前記排出口から空気を吸引することを特徴とするパンチプレス。 - 前記吸引手段は、前記パンチ回収容器を介して前記排出口から空気を吸引するパンチ吸引経路と、前記タップ回収容器を介して前記排出口から空気を吸引するタップ吸引経路とを備え、
前記パンチ加工時に前記パンチ吸引経路を介して前記排出口から空気を吸引し、前記タップ加工時に前記タップ吸引経路を介して前記排出口から空気を吸引するために、前記排出口から空気を吸引する吸引経路を、前記パンチ吸引経路と前記タップ吸引経路との間で切り替える切替手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のパンチプレス。 - 複数のパンチ加工用の金型と、前記タップ加工手段とを備えたタレットと、
プログラムにしたがって、前記金型およびタップ加工手段のいずれかを選択してパンチ加工もしくはタップ加工を行うように制御する制御手段とを備え、
前記制御手段が、パンチ加工を行うように制御している際に、前記タップ回収容器移動手段を制御して、前記タップ回収容器を前記退避位置に位置させ、タップ加工を行うように制御している際に、前記タップ回収容器移動手段を制御して、前記タップ回収容器を前記回収位置に位置させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパンチプレス。
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