JP4958649B2 - 同軸型真空アーク蒸発源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置 - Google Patents

同軸型真空アーク蒸発源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置 Download PDF

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本発明は同軸型真空アーク蒸発源を用いて触媒活性を有するnmサイズの微粒子を粒子状担体に担持させる触媒用担持装置に関するものであり、更に詳しくは、担持に要する時間を短縮し得る触媒用担持装置に関するものである。
従来、燃料電池には粉末状のカーボン粒子に触媒作用を示す活性金属として白金を担持させたものが使用されている(例えば特許文献1、特許文献2を参照)。しかし、本発明者等が研究的に試作した同軸型真空アーク蒸発源を使用して触媒用ナノ粒子を担持させる装置では、カーボン粒子は単位重量当りの表面積が極めて大であり吸着している水分量も大であるから、カーボン粒子の表面に白金ナノ粒子を担持させる場合には事前に上記吸着水分を脱着させるが、その脱着に時間を要し、2g程度のカーボン粒子について有効排気速度300リットル/secの性能を有する真空ポンプを使用しても、充分に脱着し得たと判断される10-3Pa以下の真空度に到達する迄には1時間程度を要している。
特開平10−189003号公報 特開2000−243406号公報
また脱気が完了した後、同軸型真空アーク蒸着源によってカーボン粒子の表面に白金ナノ粒子を形成させる場合には、白金イオンが20eV〜80eV程度のエネルギーでカーボン粒子の表面に衝突するが、その衝撃によってカーボン粒子は表層の結晶性がダメージを受けて導電性が低下する。そして、低下した結晶性は白金ナノ粒子を担持しているカーボン粒子を熱処理すれば回復することが分かっている。しかし、別に熱処理室を用意して熱処理すれば、白金ナノ粒子を担持させたカーボン粒子は熱処理する前に大気と接触させることになり再び水分を吸着する。更には、熱処理の完了したカーボン粒子を真空系の熱処理室からから外へ取り出す際には室温まで冷却しておくことを要するが、その冷却に時間がかかって熱処理室の占有時間が長くなると、次のバッチの白金ナノ粒子を担持させたカーボン粒子に施す熱処理が遅れることになる。
本発明は上記の問題に鑑みてなされ、粒子状担体の表面に触媒作用を示す活性金属のナノ粒子を担持させるに際し、粒子状担体に吸着している水分を脱着させる事前の脱気処理から、活性金属ナノ粒子を担持させた粒子状担体の事後の熱処理、冷却までに要する時間を短縮することができる触媒用ナノ粒子担持装置を提供することを課題とする。
上記の課題は請求項1の構成によって解決されるが、その解決手段を説明すれば次に示す如くである。
請求項1の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置は、第1チャンバであり、粒子状担体を収容した搬送容器の搬入扉を備え、第1チャンバ内の底部には搬入される搬送容器を支持する第1支持部材を備えており、第1支持部材に支持されている搬送容器内の粒子状担体に吸着されている水分を脱着させる脱気室と、
第2チャンバであり、該第2チャンバ内の上部に、活性金属を要素とする円柱状のカソード電極と、該カソード電極の外周面に接して同軸に設けられた円筒状の絶縁碍子と、該絶縁碍子の外周面に接して同軸に設けられたトリガ電極と、該トリガ電極の外周面から所定の間隔をあけて同軸に設けられた円筒状で一端側が第2チャンバ内に開口され他端側がカソード電極と離隔した位置で閉じられたアノード電極とからなる同軸型真空アーク蒸着源を備え、第2チャンバ内の底部には同軸型真空アーク蒸着源の開口側と対向する位置へ搬送されてくる搬送容器を支持する第2支持部材を備えており、同軸型真空アーク蒸着源から活性金属を蒸発させ、第2支持部材に支持されている搬送容器内の粒子状担体の表面に活性金属ナノ粒子を形成して担持させる担持室と、
第3チャンバであり、該第3チャンバ内に第3チャンバ用加熱源を備え、第3チャンバ内の底部には第3チャンバ用加熱源の下方へ搬送されてくる搬送容器を支持する第3支持部材を備えており、該第3支持部材に支持されている搬送容器内の活性金属ナノ粒子が担持された粒子状担体を熱処理する熱処理室と、
第4チャンバであり、該第4チャンバ内へ搬送されてくる搬送容器を載置して収容されている活性金属ナノ粒子が担持された粒子状担体を冷却し、搬送容器の場所を移動させ得る可動冷却台および搬送容器の搬出扉が設けられている冷却室とが、各室の間にそれぞれゲート扉を介して順に接続されており、
かつ脱気室には第1支持部材に支持されている搬送容器を担持室内の第2支持部材へ搬送する第1搬送機構が設けられ、担持室には第2支持部材に支持されている搬送容器を熱処理室内の第3支持部材へ搬送する第2搬送機構が設けられ、熱処理室には第3支持部材に支持されている搬送容器を冷却室の可動冷却台へ搬送する第3搬送機構が設けられている装置である。
このような同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置は、粒子状担体の表面に活性金属ナノ粒子を担持させる担持室の上流側に配置した脱気室において粒子状担体に吸着されている水分を予め脱着させ、担持室の下流側に配置した熱処理室において担持処理時に結晶性が低下した粒子状担体を熱処理して結晶性を回復させ、続く冷却室においては熱処理室で温度上昇している粒子状担体を冷却することにより、担持室のみで脱気、担持、熱処理、冷却の各処理を施す場合と比較して、粒子状担体へ触媒用ナノ粒子を担持させるに要する時間を大幅に短縮させる。
請求項2の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置は、脱気室おける第1支持部材、担持室における第2支持部材、および熱処理室における第3支持部材が何れも回転軸であり、搬送容器の底面側を回転軸の上端部で着脱可能に支持しており、回転軸によって搬送容器が回転されることにより、収容されている粒子状担体が撹拌されるように構成されている装置である。
このような同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置は、脱気室、担持室、および熱処理室における各処理操作の間に搬送容器を回転させることによって内部に収容されている粒子状担体を撹拌することができ、脱気室、担持室、熱処理室のそれぞれにおいて粒子状担体の全体を均等に処理する。
請求項3の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置は、第1チャンバである脱気室内の底部へ搬入され支持される搬送容器内の粒子状担体を加熱するための第1チャンバ用加熱源が第1チャンバ内に設けられている装置である。
このような同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置は、粒子状担体を加熱して水分の脱着を促進する。
請求項4の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置は、第4チャンバに、搬出扉を囲って、グローブボックスが接続されている装置である。
このような同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置は、第4チャンバと共に不活性ガス雰囲気とされるグローブボックス内へ搬送容器を取り出すことができ、搬出された搬送容器内の粒子状担体を大気に接触させない。
請求項1の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置によれば、粒子状担体の表面に活性金属ナノ粒子を担持させる担持室の上流側に脱気室を配して時間を要する粒子状担体の脱気を担持室とは独立して行い、また担持室の下流側に加熱処理室、冷却室を配して、時間を要する粒子状担体の加熱処理および冷却を活性金属微粒子の担持とは独立して行うようにしたので、担持室を効率的に稼動させることができ、かつ脱気室が空になると粒子状担体を収容した次の収用容器が搬入することができ、触媒用ナノ粒子担持装置としての生産性を高めることができるという格別の効果を奏する。また搬送容器が各室間を搬送される間に粒子状担体が大気に接触することはないので、粒子状担体が大気中の水分を吸着することはなく、脱気操作の繰り返すような無駄を発生させない。
請求項2の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置によれば、脱気室おける第1支持部材、担持室における第2支持部材、および熱処理室における第3支持部材に支持されている搬送容器を回転軸で回転させて収容されている粒子状担体を撹拌することができるので、脱気室、担持室、熱処理室において、各室毎の処理操作を搬送容器内の粒子状担体の全体に均等に施すことができ、品質の優れた担持品を提供する。
請求項3の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置によれば、粒子状担体を加熱しながら脱気するので、粒子状担体に吸着されている水分の脱着および真空排気に要する時間を短縮させ、触媒用ナノ粒子担持装置の稼動率を向上させる。
請求項4の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置によれば、冷却室からグローブボックスへ搬出した搬送容器に蓋を被せ、収容されている粒子状担体を密封した状態として大気側へ取り出すことができる。
本発明の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置を実施の形態例によって説明すれば、本発明の触媒用ナノ粒子担持装置は、本発明者らが研究的に試作した同軸型真空アーク蒸発源を使用する担持装置、すなわち、真空ポンプが取り付けられたチャンバ内の上部に、活性金属を要素とする円柱状のカソード電極と、該カソード電極の外周面に接して同軸に設けられた円筒状の絶縁碍子と、該絶縁碍子の外周面に接して同軸に設けられたトリガ電極と、該トリガ電極の外周面から所定の間隔をあけて同軸に設けられた円筒状で一端側がチャンバ内に開口され他端側がカソード電極と離隔した位置で閉じられたアノード電極とからなる同軸型真空アーク蒸着源を備え、チャンバ内の底部に同軸型真空アーク蒸着源の開口側と対向する位置へ搬送されてくる被蒸着体である粒子状担体を収容した搬送容器を支持する支持部材を備えており、同軸型真空アーク蒸着源から活性金属を蒸発させ、支持部材に支持されている搬送容器内の粒子状担体の表面に活性金属ナノ粒子を形成して担持させるチャンバを担持室とし、当該担持室の上流側に粒子状担体の吸着水分を脱着させて真空排気する脱気室を配置し、担持室の下流側に担持室において活性金属の原子状態のイオンが衝突したことにより低下している粒子状担体の結晶性を回復させる熱処理室と、熱処理によって温度上昇している粒子状担体を冷却する冷却室とを順に配置した触媒担持装置としている。
担持室における同軸型真空アーク蒸着源としては、放電電圧100V〜400Vの電源と容量1000μF〜9000μFのコンデンサを備えており、パルス放電の周期が1Hz〜5Hz、放電時間が1000μsec以下となるように設定して、トリガ電極とアノード電極との間にトリガ放電を発生させ、そのトリガ放電によってカソード電極とアノード電極との間にアーク放電を誘起させることにより、カソード電極の構成要素である活性金属を部分的に溶融、蒸発させプラズマ化させてチャンバ内へ飛翔させ、チャンバ内で同軸型真空アーク蒸着源と対向する位置へ搬送容器と共に搬送されている被蒸着体である粒子状担体の表面に活性金属ナノ粒子を形成させて担持させる。カソード電極はその全体が活性金属で構成されていてもよく、放電部分が活性金属とされているものであってもよい。また、支持部材はアーク蒸着中に搬送容器内の粒子状担体を撹拌できる機能を設けたものであることが好ましい。
活性金属として、燃料電池用の触媒や自動車排気ガスの浄化触媒には、通常、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)をはじめ、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)からなる貴金属が使用されるが、カーボンナノチューブ作製時における下地膜には、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)の鉄族金属のほか、コバルト・チタン(Co/Ti)の合金が使用される。すなわち、活性金属は適用される分野によって適宜選択される。また粒子状担体としては、触媒が使用される温度に耐える粉末状のもの、例えば導電性のカーボン粒子、絶縁性のアルミナ粒子、シリカ粒子等が適宜選択される。
担持室の上流側に配置する脱気室は真空ポンプを備えたチャンバであり、粒子状担体を収容している搬送容器の搬入扉と、搬送容器を支持する支持部材を備えたものであり、担持室とはゲート扉を介して接続される。支持部材に支持されている搬送容器内の粒子状担体は吸着されている水分が真空ポンプによる減圧下に蒸発され、発生する水蒸気は真空排気されるが、水分の脱着を促進するために、粒子状担体の温度を上昇させる加熱源、例えば赤外線ランプを設けて脱気中は粒子状担体を加熱することが好ましい。脱気室の支持部材は脱気処理中に搬送容器内の粒子状担体を撹拌できるものであることが好ましい。すなわち、搬送容器に振動を与えて粒子状担体を撹拌するものであってもよく、また搬送容器内に固定羽根または邪魔板を挿入し搬送容器を水平面内で回転させることによって粒子状担体を撹拌するものであってもよい。
担持室の下流側に配置する熱処理室は真空ポンプを備えたチャンバであり、担持室とはゲート扉を介して接続される。熱処理室内の上部には加熱源、例えば赤外線ランプが設けられ、熱処理室内の底部には加熱源の下方へ搬送されてくる搬送容器を支持する支持部材が設けられ、支持部材上の搬送容器内に収容されている活性金属ナノ粒子を担持した粒子状担体を温度上昇させて粒子状担体の結晶性を回復させることによって、例えばその導電性を回復させる。支持部材は脱気室、担持室の支持部材と同様に、搬送容器内の粒子状担体を撹拌できるものであることが好ましい。
熱処理室の下流側に配置する冷却室は、真空ポンプが取り付けられたチャンバであり、熱処理室とはゲート扉を介して接続される。冷却室は上流側の熱処理室から搬送されてくる搬送容器を載置し、搬送容器内の温度が上昇している粒子状担体を活性金属ナノ粒子と共に冷却させ、冷却後に搬送容器の位置を移動させることができる可動冷却台を備えている。温度上昇している粒子状担体を自然放冷させる場合には、その冷却に時間を要するので、可動冷却台に2個以上の搬送容器を同時に載置し得るようにするためである。自然放冷させるのではなく、冷却した不活性ガスを吹き付けるようにしてもよい。
以下、本発明の同軸型真空アーク蒸発源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置を実施例によって具体的に説明する。図1は同軸型真空アーク蒸着源を使用して、粒子状担体であるカーボン粒子(活性炭の粉末)の表面に活性金属である白金ナノ粒子を形成させて担持させる実施例の触媒用ナノ粒子担持装置1を示す平面図である。すなわち、触媒用ナノ粒子担持装置1は脱気室10と担持室20と熱処理室30と冷却室40とグローブボックス50とが順に接続された真空系の装置である。脱気室10は円筒状の第1チャンバであり、外部から搬入される搬送容器内のカーボン粒子に吸着されている水分を予め水蒸気として脱着させ真空排気するチャンバである。担持室20は円筒状の第2チャンバであり、チャンバ内に設けた同軸型真空アーク蒸着源を使用してカーボン粒子の表面に白金(Pt)のナノ粒子を担持させるチャンバである。熱処理室30は円筒状の第3チャンバであり、担持室20において白金イオンの衝突よる衝撃を受けて結晶性が低下しているカーボン粒子Pを熱処理して結晶性を回復させるチャンバである。冷却室40は直方体状の第4チャンバであり、熱処理室30における熱処理によって温度が上昇しているカーボン粒子Pを冷却するチャンバである。グローブボックス50には、不活性ガス(アルゴン(Ar)ガスまたは窒素(N2)ガス供給源が接続されている。
そして、脱気室10、担持室20、熱処理室30、冷却室40は、各室の間にそれぞれ設けたゲート扉9A、9B、9Cを介し、搬送容器の搬送路となる配管で一体的に接続されている。また、脱気室10にはカーボン粒子を収容した搬送容器の搬入扉11が設けられ、冷却室40には搬出扉41A、41Bが設けられており、担持室20には定常の稼動時に使用されない盲蓋21、同じく熱処理室30には盲蓋31が設けられている。
そのほか、脱気室10には脱気処理の完了したカーボン粒子を収容している搬送容器を脱気室10から担持室20へ搬送するための第1搬送機構12が真空シール可能な取付部12Sを介して脱気室10の側壁に取り付けられている。すなわち、第1搬送機構12の端部12Eを脱気室10側へ移動させることによって、後述の図6に示す内包ロッド12Rが先端部に搬送容器を保持し、開とされたゲート扉9Aを通って担持室20内まで搬送することができるようになっている。同様に、担持室20には搬送容器を担持室20から熱処理室30へ搬送する第2搬送機構22が取付部22Sを介して取り付けられており、熱処理室30には搬送容器を熱処理室30から冷却室40へ搬送する第3搬送機構32が取付部3Sを介して取り付けられている。
上記の取付部12Sは、第1搬送機構12の軸心方向をZ方向として、これに直角な上下のY方向および左右のX方向への第1搬送機構12の移動、すなわち第1搬送機構12の上下方向と左右方向への位置調整が可能とされている。このことは担持室20における第2搬送機構22の取付部22S、熱処理室30における第3搬送機構32の取付部32Sについても同様である。
図2は図1に示した脱気室10の概略的な縦断面図である。第1チャンバである脱気室10には、脱気室10内を真空排気するためのターボ分子ポンプ19Tが可変流量弁19bを介して取り付けられ、ターボ分子ポンプ19Tの排気側には弁19b’を介してロータリポンプ19Rが取り付けられている。なお、図2では搬送容器61の搬入開口、搬出開口の図示は省略している。
そして、図2において不図示の搬入扉11から脱気室10内へ搬入されてくる搬送容器61を上端部で支持する第1回転軸14が脱気室10の底部に設けられており、その第1回転軸14は、図示を省略した部材に取り付けて設けられている第1固定台16を回転自在に貫通し、更に図示を省略した真空シール機構を介して脱気室10の底部を大気側へ貫通し、その下端部に回転駆動源15が連結されている。そして、第1固定台16に固定された支柱17に固定羽根18を取り付け、その固定羽根18を搬送容器61の底面に近い深さに位置させるようにしたものである。従って、搬送容器61が回転軸14によって回転されると、内部に収容されているカーボン粒子Pが撹拌される。なお、図2では搬送容器61の搬出開口の図示は省略している。
上記の支柱17は上下方向に伸縮可能とされており、搬送容器61を搬入扉11から脱気室10へ搬入する場合や、搬送容器61を第1搬送機構12によって脱気室10から担持室20へ搬送する場合に、固定羽根18が支障とならないように、一点鎖線で示した上方の退避位置まで上昇させることができる。このことは、後述する担持室20における固定羽根28、熱処理室30における固定羽根38についても同様である。なお実施例では支柱17を上下方向に伸縮可能なものとしたが、それ以外の動作、例えば固定羽根18と共に支柱17を外側へ倒すことが可能なものとしてもよい。
更には、脱気室10内の上部には脱気室用加熱源13が設けられている。すなわち、カーボン粒子Pに吸着されている水分は水蒸気として脱着させて真空排気するが、上述したように、この水分の脱着が完了して1.3×10-3 Pa以下の真空度に到達するには、長時間を要する。 上記の脱気室用加熱源13は水分の蒸発に伴うカーボン粒子Pの温度の低下、蒸発速度の低下を防いで、水分の脱着を促進するためのものである。脱気室用加熱源13は、加熱ランプ13aと熱線反射板13bとが脱気室10の天井部を貫通する吊下げ具13cによって取り付けられており、加熱ランプ13aは脱気室10の外に設けられた電源と温度調節機構を兼備するコントローラ13dに接続されている。
図3は図1に示した担持室20の概略的な縦断面図である。第2チャンバである担持室20には、担持室20内を真空排気するためのターボ分子ポンプ29Tが可変流量弁を介して取り付けられ、ターボ分子ポンプ29Tの排気側には弁を介してロータリポンプ29Rが取り付けられている。なお、図3では搬送容器61の搬入開口、搬出開口の図示は省略している。
担持室20室の上部には、活性金属としての白金(Pt)を蒸発させプラズマとして飛翔させる同軸型真空アーク蒸着源51が設けられている。すなわち、同軸型真空アーク蒸着源51は蒸発材料である白金からなる円柱状のカソード電極52と、カソード電極52の外周面に接して同軸に設けられた上下が逆のハット形状の絶縁碍子53と、同絶縁碍子53のハットの筒状部の外周面に接し、ハットの鍔部に上端を接して同軸に設けられた円筒状のトリガ電極54と、トリガ電極54の外周面から所定の間隔をあけて同軸に設けられた円筒状であって、下端側が担持室20内へ向けて開口され、上端側がカソード電極52の上端から離隔した位置で閉じられているアノード電極55とからなっている。
そして、トリガ電極54とカソード電極52との間にはトリガ電源56が設けられており、カソード電極52とアノード電極55との間にはアーク用の直流電源57が設けられている。上記トリガ電源56のプラス端子はトリガ電極54に接続され、マイナス端子は直流電源57のマイナス側端子と同電位としてカソード電極52に接続されている。そしてトリガ電源56はパルストランスからなり、入力電圧200V、周期μsec単位のパルス電圧を17倍の3.4kV(数μA)に昇圧して出力する。
上記のアーク用の直流電源57は電圧が100V、電流が数Aのものであり、そのプラス端子は接地されてグランド電位にあり、アノード電極55に接続されている。そして、直流電源57と並列に容量8800μFのコンデンサユニット58が設けられており、一方の端子は直流電源57のプラス端子側に接続され、他方の端子は直流電源57のマイナス端子側に接続されている。なお、コンデンサユニット58は容量2200μF、耐圧100Vのコンデンサが4個並列に接続されているものである。コンデンサユニット28は直流電源57によって随時蓄電されるが、その蓄電に約1秒かかるので、コンデンサユニット58からの放電を繰り返す場合の放電の周期は約1Hzである。
そして脱気室10から搬送されてくる脱気の完了したカーボン粒子Pを収容している搬送容器61は、同軸型真空アーク蒸着源51の開口側の直下において、脱気室10の第1回転軸14と同様に構成されている第2回転軸24の上端部に支持される。すなわち、第2回転軸24は、第1回転軸14と同様、図示を省略した部材によって担持室20に取り付けられている第2固定台26を回転自在に貫通され、更に図示を省略した真空シール機構を介して担持室20の底部を大気側へ貫通されており、その下端部に回転駆動源25が連結されている。そして第2固定台26に取り付けた伸縮可能な支柱27に支持されている固定羽根28を搬送容器61の底面に近い深さに位置させ、回転駆動源25によって搬送容器61を回転させると収容されているカーボン粒子Pが固定羽根28によって撹拌される。
図4は図1に示した熱処理室30の概略的な縦断面図である。すなわち、熱処理室30は脱気室10と同様に構成されており、第3チャンバである熱処理室30には、熱処理室30内を真空排気するためのターボ分子ポンプ39Tが可変流量弁を介して取り付けられ、ターボ分子ポンプ39Tの排気側には弁を介してロータリポンプ39Rが取り付けられている。なお、図4では搬送容器61の搬入開口、搬出開口の図示は省略している。
担持室20から熱処理室30内へ搬送されてくるカーボン粒子Pは、白金ナノ粒子を担持させた時の白金イオンの衝突による衝撃によって結晶性が低下しているが、そのカーボン粒子Pを熱処理して結晶性を回復させるための熱処理室用加熱源33が熱処理室30内の上部に設けられている。この結晶性の低下は約300℃で1時間程度の加熱を行うことによって回復することが分かっている。熱処理室用加熱源33は、加熱ランプ33aと熱線の反射板33bとが熱処理室30の天井部を貫通する吊下げ具33cによって取り付けられており、加熱ランプ33aは熱処理室30の外に設けられた電源と温度調節機構とを兼備するコントローラ33dに接続されている。
そして、熱処理室30内の底部には、熱処理室用加熱源33の直下へ搬入されてくる搬送容器61を上端部で支持する第3回転軸34が設けられており、第3固定台36に取り付けた伸縮可能な支柱37に支持された固定羽根38が搬送容器61の底面に近い位置まで挿入されていることは、脱気室10、担持室20の場合と同様である。そして第3回転軸34の下端部に連結されている回転駆動源35によって搬送容器61が回転されると、内部に収容されている白金ナノ粒子を担持したカーボン粒子Pが固定羽根38によって撹拌される。
図5は図1に示した冷却室40における[5]−[5]線方向の概略的な縦断面図である。第4チャンバである冷却室40には、冷却室40内を真空排気するためのターボ分子ポンプ49Tが可変流量弁を介して取り付けられ、ターボ分子ポンプ49Tの排気側には弁を介してロータリポンプ49Rが取り付けられている。
図5に示すように、冷却室40内には図示を省略したレール上を走行する車輪44を備えた可動冷却台42が設けられており、熱処理室30から搬送されてくる搬送容器61は搬入開口40wから搬入され、可動冷却台42に設けた例えば支持板43A上に載置される。可動冷却台42に支持板43Aと43Bとを設けて2個の搬送容器61を載置し得るようにしているが、これはカーボン粒子Pの冷却に時間を要する場合には、可動冷却台42を移動させて支持板43Bを搬入開口40wの正面に位置させ、次のバッチの搬送容器61’を載置させるためである。
そして既に簡単に上述した搬送容器61の搬送機構であるが、図1を参照して、脱気室10に取り付けられており、脱気室10内で第1回転軸14の上端部に支持されている搬送容器61を下流の担持室20へ搬送し、その第2回転軸24の上端部に支持させる筒状の第1搬送機構12のほか、担持室20に設けられている第2搬送機構22、熱処理室30に設けられている第3搬送機構32は全て同様に構成されているので、脱気室10の第1搬送機構12について以下に説明し、他の搬送機構についての説明は省略する。
図6Aは図2において搬送容器61が脱気室10の第1回転軸14の上端部に支持されている部分を拡大して示す部分縦断面図である。すなわち、搬送容器61と第1固定台16との間へ第1搬送機構12の内包ロッド12Rの先端に取り付けたフォーク12Fが挿入されつつある状態を示す。図6Bはフォーク12Fの面のレベルで見た平面図であり、搬送容器61の底面を二点鎖線で示しているが、第1固定台16の図示は省略している。搬送容器61の底板には第1回転軸14の上端部を嵌入させる嵌入穴62がキー溝62wと共に設けられており、その嵌入穴62へ第1回転軸14のキー14kを設けた上端部が嵌入されて搬送容器61を支持している。そして、第1回転軸14を挟んでフォーク12Fを挿入した後、第1搬送機構12の取付部12Sを操作して第1搬送機構12と内包ロッド12Rを上方へ移動させることにより、搬送容器61はフォーク12に支持されて一点鎖線で示す位置まで上昇されて第1回転軸14の先端から浮いた高さ位置となる。搬送容器61をその高さ位置まで持ち上げてから、第1搬送機構12の内包ロッド12Rによって搬送容器61を担持室20の第2回転軸24の直上まで搬送し、続いて下降させることにより、搬送容器61を第2回転軸24の上端部に支持させることができる。その後、内包ロッド12Rは搬送容器61の直下から脱気室10へ引き戻される。
本実施例の同軸型真空アーク蒸発源51を備えた触媒用ナノ粒子担持装置1は以上のように構成されるが、次にその作用を説明する。なお図1において、脱気室10には、搬入扉11からカーボン粒子Pを収容した搬送容器61が搬入されて第1回転軸14の上端部に支持されており、固定羽根18は搬送容器61のカーボン粒子P内にあって、搬入扉11は閉じられており、かつ脱気室10、担持室20、熱処理室30、冷却室40は、各室の間のゲート扉9A、9B、9Cが閉じられて既に真空排気され、要すれば不活性ガスが導入されて、真空度は1×10-5Pa以下に維持されているものとする。また、担持室20の固定羽根28、熱処理室30の第3回転軸28は回転を停止されて退避位置にあり、脱気室用加源源13、熱処理室用加熱源33は作動状態にあり、担持室20の同軸型真空アーク蒸発源51は作動を開始できる状態にあるものとする。
この状態において、図2を参照し、脱気室10内で第1回転軸14によって搬送容器61を回転させると、収容されているカーボン粒子Pは固定羽根18が挿入されていることによって撹拌されるが、その状態で脱気室用加熱源13の加熱ランプ13aによって、真空下に150℃〜200℃の温度に加熱する。従ってカーボン粒子Pに吸着している水分は蒸発し真空排気される。真空度が1.3×10-3Pa以下になれば水分の脱着が完了したと判断されて、固定羽根18を一点鎖線で示す退避位置へ上昇させ、 第1回転軸14の回転を停止する。続いて図1に示すゲート扉9Aを開けると共に、図6に示すように、第1搬送機構12の内包ロッド12Rの先端のフォーク12Fを搬送容器61と第1固定台16との間に挿入して、搬送容器61を持ち上げて第1回転軸14の先端から浮かせ、その状態で下流の担持室20へ搬送し、第2回転軸24の上端部に搬送容器61を支持させる。その後は内包ロッド12Rを脱気室10へ引き戻し、ゲート扉9Aを閉じる。
担持室20においては、図3を参照し、第2回転軸24を回転させ、退避位置にある固定羽根28を搬送容器61の底面近くまで下降させてカーボン粒子Pの撹拌を開始すると共に、同軸型真空アーク蒸発源51を起動して、カーボン粒子Pの表面に白金ナノ粒子を担持させる。先ず、トリガ電源56からトリガ電極54へ電圧3.4kVのパルス電圧を出力してカソード電極52の下端とトリガ電極54の下端との間の最短距離の部分である絶縁碍子53の下端面に沿面放電、すなわちトリガ放電を生起させる。コンデンサユニット58はアーク用直流電源57によって随時に蓄電されているので、上記トリガ放電に誘起されて、カソード電極52とアノード電極55との間にアーク放電が発生する。
すなわち、コンデンサユニット28に蓄電されている電荷が真空アーク放電され、カソード電極22へ多量のアーク電流(2000A〜5000A)が200μsec〜550μsecの間に流入する。このアーク電流によって、カソード電極22の下端の近傍にはプラズマが形成され、かつカソード電極22を構成している白金は下端面が部分的に溶融されて蒸発するが、蒸発した白金はプラズマ内へ放出されることからプラズマ化されて電子と白金イオンに解離される。
この時、アーク電流がカソード電極22内を流れることにより、カソード電極22を中心にして同心円状に磁場が形成される。従って、カソード電極22から放出された電子と白金イオンは磁場からローレンツ力を受ける。そして電子はローレンツ力によって、(電荷/質量)比が大きい原子状の白金イオンはローレンツ力および電子との間のクーロン力によって、カソード電極22の軸心方向へ加速されて飛翔し、撹拌容器31内で撹拌されているカーボン粒子Pの表面に衝突して付着し凝集する。その結果、カーボン粒子Pの表面に白金ナノ粒子(粒子径1nm〜10nm)が形成され担持される。
担持操作が完了すると、図3に示した固定羽根28を退避位置へ上昇させ、第2回転軸14の回転を停止する。そして、図1に示したゲート扉9Bを開けると共に、脱気室10におけると同様、第2搬送機構22の内包ロッドによって搬送容器61を持ち上げて第2回転軸24の先端から浮かせ、下流の熱処理室30へ搬送して第3回転軸34の上端部に搬送容器61を支持させる。その後、内包ロッドを担持室20へ引き戻し、ゲート扉9Bを閉じる。
熱処理室30においては、図4を参照し、第3回転軸34を回転させ、退避位置にある固定羽根38を搬送容器61の底面近くまで下降させて白金ナノ粒子を担持させたカーボン粒子Pの撹拌を開始すると共に、熱処理室用加熱源33の加熱ランプ33aによって真空下に加熱する。すなわち、担持室20での白金イオンが衝突したことにより、担体であるカーボン粒子Pの表層部分の結晶性がダメージを受けて導電性が低下しているが、その結晶性を回復させるために、白金ナノ粒子を担持しているカーボン粒子Pを350℃〜600℃の温度範囲で20min〜30minの熱処理を行う。
熱処理が終わると、固定羽根38を退避位置へ上昇させて第3回転軸14の回転を停止する。そして図1に示したゲート扉9Cを開けると共に、脱気室10におけると同様に、第3搬送機構32の内包ロッドによって搬送容器61を持ち上げて第3回転軸34の先端から浮かせ、下流の冷却室40へ搬送して、図5に示す冷却室40の搬入開口40wの正面に位置する可動冷却台42の例えば支持板43A上に搬送容器61を載置する。その後内包ロッドを熱処理室30へ引き戻し、ゲート扉9Cを閉じる。
冷却室40においては、搬送容器61に収容されている白金ナノ粒子を担持したカーボン粒子Pを室温まで放冷する。その間、可動冷却台42を移動して支持板43Bを搬入開口40wの正面に位置させ、後続の搬送容器61’の搬入に待機する。そして、搬送容器61内の白金ナノ粒子を担持したカーボン粒子Pの冷却が完了すると、一例として不図示の導入管から不活性ガスまたは大気を導入して冷却室40内を大気圧にした後、搬送容器61を搬出扉41Aから搬出することができる。 これ以外の搬出方法であってもよいことは言うまでもない。グローブボックス50はアルゴン・ガスの雰囲気になっており、搬送容器61に密封できる蓋を被せて大気中へ取り出す。
以上、本発明の同軸型真空アーク蒸発源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置を実施例によって説明したが、勿論、本発明は本実施例に限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば本実施例においては、担持室20の同軸型真空アーク蒸発源51におけるカソード電極52を白金からなるものとしたが、アノード電極55との間で発生するアーク放電によって白金が溶融し蒸発する部分は白金であることを要するものの、図3において、カソード電極52の上端部を白金以外の金属で構成してもよい。
また本実施例においては、例えば脱気室10における搬送容器61の支持部材として第1回転軸14を例示し、第1回転軸14の上端部で直接に支持する場合を例示したが、回転軸14で回転可能とした支持部材で搬送容器61を支持するようにしてもよい。上記は何れも搬送容器61を回転させ、搬送容器61の内部に設けた固定羽根18によってカーボン粒子Pを撹拌するものであるが、搬送容器61、または搬送容器61を支持する支持部材を回転させることなく、搬送容器61内のカーボン粒子Pを撹拌機によって撹拌するものとしてもよい。このことは、担持室20、熱処理室30においても同様である。
また本実施例においては、例えば脱気室10において、搬送容器61を第1搬送機構12の内包ロッド12Rによって担持室20へ搬送する場合を例示したが、それ以外の搬送手段、例えばレール上を走行する自走式車両によって搬送容器61を搬送してもよく、搬送容器61の搬送手段は限定されない。なおレールを敷設する場合には、ゲート扉9A、9B、9Cでは部分的にレールを欠落させるので、自走式車両はそのようなレールを走行し得るように車輪の配置についての配慮を要する。
また本実施例においては、例えば脱気室10において、第1回転軸14の上端部に支持されている搬送容器61を第1回転軸14の上端から浮かせるために、取付部12Sは第1搬送機構12を内包ロッド12Rと共に上下および左右の方向へ位置調整することが可能なものとしたが、第1回転軸14を回転駆動源15と共に上下および左右の方向へ移動可能なものとしてもよい。
また本実施例においては、冷却室40におけるカーボン粒子Pの冷却を真空下に放冷して行ったが、真空下の輻射による冷却ではなく、不活性ガスを導入して不活性ガスの対流による冷却としてもよく、また冷却した不活性ガスを吹き付けて冷却するようにしてもよい。
実施例の同軸型真空アーク蒸発源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置における脱 気室、担持室、熱処理室、冷却室の配置を示す平面図である。 脱気室の断面図である。 担持室の断面図である。 熱処理室の断面図である。 冷却室の断面図である。 脱気室の第1回転軸による搬送容器の支持部分と、第1搬送機構の内包ロッド の作用を示す図である。
符号の説明
1 触媒用ナノ粒子担持装置、
9A、9B、9C ゲート扉、 10 脱気室、
11 搬入扉、 12 第1搬送機構、
12R 内包ロッド、 12S 取付部、
13 脱気室用加熱源、 13a 加熱ランプ、
13b 熱線反射板、 13d コントローラ、
14 第1回転軸、 14k キー、
16 第1固定台、 17 支柱、
18 固定羽根、 19R ロータリポンプ、
19T ターボ分子ポンプ、 20 担持室、
22 第2搬送機構、 24 第2回転軸、
30 熱処理室、 32 第3搬送機構、
33 熱処理室用加熱源、 34 第3回転軸、
40 冷却室、 41A、41B 搬出扉、
42 可動冷却台、 43A、43B 支持板、
44 車輪、 50 グローブボックス
51 同軸型真空アーク蒸発源、 52 カソード電極、
53 絶縁碍子、 54 トリガ電極、
55 アノード電極、 56 トリガ電源、
57 アーク用直流電源、 58 コンデンサユニット、
61 搬送容器、 62 嵌入穴、
62w キー溝、

Claims (4)

  1. 第1チャンバであり、粒子状担体を収容した搬送容器の搬入扉を備え、前記第1チャンバ内の底部には搬入される前記搬送容器を支持する第1支持部材を備えており、該第1支持部材に支持されている前記搬送容器内の前記粒子状担体に吸着されている水分を脱着させる脱気室と、
    第2チャンバであり、該第2チャンバ内の上部に、活性金属を要素とする円柱状のカソード電極と、該カソード電極の外周面に接して同軸に設けられた円筒状の絶縁碍子と、該絶縁碍子の外周面に接して同軸に設けられたトリガ電極と、前記トリガ電極の外周面から所定の間隔をあけて同軸に設けられた円筒状で一端側が前記第2チャンバ内に開口され他端側が前記カソード電極と離隔した位置で閉じられたアノード電極とからなる同軸型真空アーク蒸着源を備え、前記第2チャンバ内の底部には前記同軸型真空アーク蒸着源の開口側と対向する位置へ搬送されてくる前記搬送容器を支持する第2支持部材を備えており、前記同軸型真空アーク蒸着源から前記活性金属を蒸発させ、前記第2支持部材に支持されている前記搬送容器内の前記粒子状担体の表面に活性金属ナノ粒子を形成して担持させる担持室と、
    第3チャンバであり、該第3チャンバ内に第3チャンバ用加熱源を備え、前記第3チャンバ内の底部には前記第3チャンバ用加熱源の下方へ搬送されてくる前記搬送容器を支持する第3支持部材を備えており、該第3支持部材に支持されている前記搬送容器内の前記活性金属ナノ粒子が担持された前記粒子状担体を熱処理する熱処理室と、
    第4チャンバであり、該第4チャンバ内へ搬送されてくる前記搬送容器を載置して収容されている前記活性金属ナノ粒子が担持された前記粒子状担体を冷却し前記搬送容器の場所を移動させ得る可動冷却台および前記搬送容器の搬出扉が設けられている冷却室とが、各室の間にそれぞれゲート扉を介して順に接続されており、
    かつ前記脱気室には前記第1支持部材に支持されている前記搬送容器を前記担持室内の前記第2支持部材へ搬送する第1搬送機構が設けられ、前記担持室には前記第2支持部材に支持されている前記搬送容器を前記熱処理室内の前記第3支持部材へ搬送する第2搬送機構が設けられ、前記熱処理室には前記第3支持部材に支持されている前記搬送容器を前記冷却室の前記可動冷却台へ搬送する第3搬送機構が設けられていることを特徴とする同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置。
  2. 前記脱気室おける前記第1支持部材、前記担持室における前記第2支持部材、および前記熱処理室における第3支持部材が何れも回転軸であり、前記搬送容器の底面側を前記回転軸の上端部で着脱可能に支持しており、前記回転軸によって前記搬送容器が回転されることにより、収容されている前記粒子状担体が撹拌されるように構成されている請求項1に記載の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置。
  3. 前記第1チャンバである前記脱気室内の底部へ搬入され支持される前記搬送容器内の前記粒子状担体を加熱するための第1チャンバ用加熱源が前記第1チャンバ内に設けられている請求項1または請求項2に記載の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置。
  4. 前記第4チャンバに、前記搬出扉を囲って、グローブボックスが接続されている請求項1から請求項3までの何れかに記載の同軸型真空アーク蒸着源を備えた触媒用ナノ粒子担持装置。
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