JP4956267B2 - 非常用炉心冷却系 - Google Patents

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Description

本発明は、沸騰水型原子力プラントの非常用炉心冷却系に関する。
沸騰水型原子力プラント(以下、BWRという。)には、非常用炉心冷却系(以下、ECCSという。)が設けられている。
ECCSは、安全区分といわれる安全設計上の空間領域を有しており、原子力発電所内で安全上想定される万一の火災や溢水等に対して、物理的な分離壁(防火壁や水密壁)により区画され、他の安全区分内で発生した火災等の影響が及ばないように設計される。
ECCSの安全区分は、一般に2区分から4区分の安全区分に区画される。また、一つの安全区分には複数の系統が設置され、各安全区分に設置された非常用電源から、その安全区分内に設置された複数の系統に給電される。
ECCSの設計に適用される安全基準に、N+1安全基準といわれる単一故障基準がある。
N+1安全基準は、設計基準事故(DBA)である冷却材喪失事故(LOCA)による安全評価を行う際、少なくとも1系統のECCSが故障のため機能喪失状態であっても、炉心及び原子炉格納容器の冷却が十分に行われることを要求する安全基準である。
これに対し、単一故障のみならず、原子力発電プラント運転中にメンテナンスを実施(オンラインメンテナンス)することを仮定し、二つの安全区分が機能喪失状態であっても、必要とされる炉心及び原子炉格納容器の冷却が十分に行われることを要求する、N+2安全基準がある。
N+2安全基準によれば、オンラインメンテナンスが可能なため、原子力発電プラント停止期間の短縮や、原子力発電プラント停止期間における安全性の向上に大きく貢献できる。
N+2安全基準を適用したドイツのBWR72におけるECCSの一例を図10及び図11を用いて説明する。
図10は、N+2安全基準を適用したドイツのBWR72におけるECCSの構成を示す区分図である。
3つの安全区分からなるECCSは、各安全区分に高圧炉心注水系(HPCI)40a、低圧炉心注水系(LPCI)41a、残留熱除去系(RHR)42a、及び非常用ディーゼル発電機(EDG)43aを備える。
また、低圧炉心注水系41aと残留熱除去系42aはポンプと一部の配管を共用するため、図10ではLPCI41a/RHR42aと表示する。
図11は、ECCSの1つの安全区分の構成を示した構成図である。図10における第1〜3安全区分には、図11に示した安全区分の構成と同様の安全区分が設けられる。
水源である原子炉格納容器15内のサプレッション・プール13内の水は、前段ポンプ45により吸引されて昇圧される。
高圧炉心注水系(HPCI)40aにおいて、前段ポンプ45が昇圧した水は、HPCIポンプ46によりさらに昇圧されて、原子炉圧力容器14内に注水される。
低圧炉心注水系(LPCI)41aにおいて、前段ポンプ45が昇圧した水は、RHR熱交換器47で冷却された後、LPCIポンプ48により給水配管49に導かれ、原子炉圧力容器14に注水される。
ドイツのBWR72は、設計基準事故時に必要とされる安全区分の数Nは1となるよう設計され、これに単一故障発生とオンラインメンテナンス実施中であると仮定した二つの安全区分を加えて、3つの安全区分で構成されている。
安全区分を3区分構成としたのは、残留熱除去系42aに、設計基準事故である冷却材喪失事故時に炉心及び原子炉格納容器の冷却に必要とされる除熱量に対して、1系統で100%の冷却能力を有することとしたため、2つの安全区分が単一故障及びオンラインメンテナンスにより機能喪失した場合であっても、残りの一つの安全区分による炉心及び原子炉格納容器の冷却が行える設計としたためである。
また、ドイツのBWR72には非常時に原子炉水位を維持するための機能を有するタービン駆動の原子炉隔離時冷却系(RCIC)は設置されておらず、外部電源喪失により原子炉が隔離状態になり、さらに、3機設けられた非常用ディーゼル発電機43aが全て故障する全交流電源喪失事象(以下、SBOという。)が発生した場合、炉心冷却が全く行えない設計となっていた。
一方、N+2安全基準を適用したスウェーデンのBWR75におけるECCSの一例を、図12を用いて説明する。
図12は、N+2安全基準を適用したスウェーデンのBWR75におけるECCSの構成を示す区分図である。
4つの安全区分からなるECCSは、各安全区分に補助給水系(AFS)50b、低圧炉心注水系(LPCI)41b又は低圧炉心スプレ系(LPCS)51b、ウェットウェル・ドライウェル冷却系(WDCS)52b、及び非常用ディーゼル発電機(EDG)43bを備える。
また、残留熱除去系(RHR)は、設計基準事故時には原子炉格納容器のウェットウェル・ドライウェルを専用で冷却するウェットウェル・ドライウェル冷却系52bとして使用されるため、図12ではWDCS52bと表示する。
低圧炉心注水系41b又は低圧炉心スプレ系51bと、残留熱除去系(ウェットウェル・ドライウェル冷却系)52bは、ドイツのBWR72のLPCIポンプ48のようにポンプの共用はせず、独立の系統として設置される。
補助給水系(AFS)50bは、非常用炉心冷却を目的として設けられたものではない。そのため補助給水系50bは、設計基準事故である冷却材喪失事故時の炉心冷却のための十分な容量を有しておらず、2系統の合計で崩壊熱相当の注水及び小破断冷却材喪失事故時の注水が可能である。
一方、低圧炉心注水系(LPCI)41b及び低圧炉心スプレ系(LPCS)51bは、非常用炉心冷却系の事故配管破断に対して1系統で炉心冷却に必要な100%の注水機能を有している。
ウェットウェル・ドライウェル冷却系(WDCS)(残留熱除去系)52bは、原子炉格納容器の冷却を行う設計となっており、炉心への注水機能は有していない。
スウェーデンのBWR75は、設計基準事故時に必要とされる安全区分の数Nは2となるように設計され、これに単一故障とオンラインメンテナンス中であると仮定した二つの安全区分を加えて、4つの安全区分で構成されている。
これは、第1の安全区分に単一故障が発生し、第2の安全区分にオンラインメンテナンスを実施し、第3の区分に低圧炉心注水系41b又は低圧炉心スプレ系51bの自己配管破断による冷却材喪失事故を仮定した場合、炉心注水機能を有する第4の区分が必要であることを想定したものである。
また、これに基づき、残留熱除去系42bは、設計基準事故である冷却材喪失事故時に炉心及び原子炉格納容器の冷却に必要とされる除熱量に対して、1系統50%の冷却能力を有する設計がなされている。
しかし、ドイツのBWR72と同様に、スウェーデンのBWR75は原子炉隔離時冷却系(RCIC)が設けられていない。このため、外部電源が喪失し、原子炉が隔離状態になり、さらに4機ある非常用ディーゼル発電機43bが共通原因故障で全て故障するという全交流電源喪失事象(SBO)発生時には、炉心冷却が行えない設計であった。
また、BWRの改良型として、新型改良型BWR(Advanced BWR、以下、ABWRという。)がある。
ABWRは、従来のBWRにおけるECCSよりも大幅に安全性を強化しつつ、3区分構成とすることにより、コストを最小化したものである。
図13は、ABWRにおけるECCSの構成を示す区分図である。
図13において、各安全区分には低圧炉心冷却系(LPFL)61c及び残留熱除去系(RHR)42c、非常用ディーゼル発電機(EDG)43cが設けられる。また、第1、2の安全区分には、高圧炉心冷却系(HPCF)60cが、第3の安全区分には原子炉隔離時冷却系(RCIC)62cが設けられる。
低圧炉心冷却系61cと残留熱除去系42cとは、配管及びポンプの一部を共用するため、図13ではLPFL61c/RHR42cと表示する。
高圧炉心冷却系(HPCF)60cは、全ての冷却喪失事故に対して低圧から高圧まで1系統のみで炉心冷却及び炉心露出回避が可能な容量を備えている。このため、同一安全区分内の低圧炉心冷却系61cの自己破断による冷却材喪失事故を想定しても、高圧炉心冷却系60cの1系統のみで炉心の冠水維持が可能である。
残留熱除去系(RHR)42cは、設計基準事故である冷却材喪失事故時に、炉心及び原子炉格納容器の冷却に必要とされる除熱量に対して、1系統で50%の冷却能力を備える。
原子炉隔離時冷却系(RCIC)62cは、原子炉から供給される炉蒸気により駆動されるタービン駆動ポンプを使用しており、交流電流を必要としない。このため、SBOが発生した場合であっても、炉心冷却が十分に行える設計となっている。また、SBO発生時から8時間程度の炉心冷却が可能である。
ABWRのECCSは、信頼性が非常に高く、常時オンラインメンテナンスの実施が不要とされるため、単一故障のみを想定したN+1安全基準に基づき設計される。
これに対し、ECCSを静的安全系のみで構成した例として、ESBWR(Economic and Simplified BWR、以下、ESBWRという。)がある(例えば、特許文献1)。
図14は、ESBWRにおけるECCSの構成を示したものである。
図14におけるESBWRのECCSは、原子炉格納容器15の上部に設置された、上部冷却水プール69に熱交換器を設置したアイソレーション・コンデンサ(IC)65及び静的格納容器冷却系(PCCS)67と、原子炉格納容器15内にGDCSプール68を設置した重力落下式炉心冷却系(GDCS)66とから構成される。
アイソレーション・コンデンサ(IC)65は原子炉圧力容器14から直接炉蒸気を取り出し、熱交換器で冷却して凝縮水に戻した後、重力で再び原子炉圧力容器14に注水を行う。これは、ABWRの原子炉隔離時冷却系(RCIC)62cに対応する機能であり、原子炉が隔離状態である場合に炉心冷却を行う。
静的格納容器冷却系(PCCS)67は、冷却材喪失事故時に原子炉格納容器15に放出された蒸気を吸引し、熱交換器で冷却した後、凝縮水を重力によりGDCSプール68に還流する。これは、ABWRの残留熱除去系(RHR)42cに対応する安全機能である。
重力落下式炉心冷却系(GDCS)66は、冷却材喪失事故時に、重力によりGDCSプール68内の冷却水を原子炉圧力容器14内に注水し、炉心冷却を行う。これは、ABWRの低圧炉心冷却系60cに対応する安全機能である。
ESBWRのECCSは、電動ポンプ等の動的機器を一切使用していないため、非常用ディーゼル発電機のような大型の非常用電源を全く必要としない。従って長期のSBOによる炉心損傷に至るおそれが極めて少ない。
また、ESBWRは原子炉補機冷却系や原子炉補機冷却水系のような動的機器による二次冷却系も必要としないため、動的機器の損傷によりECCSが機能喪失に至ることもなく、高い安全性を有している。
これに対し、重力落下を利用するESBWRでは、十分な注水機能を得るためには、高さが27.6mというきわめて長尺な原子炉圧力容器14を設ける必要があった。
ESBWRのように静的機器だけに頼るのではなく、ABWRの動的安全系とESBWRの静的安全系を最適結合させ、トータルに原子力発電プラントの安全性を確保するECCSの例として、TSBWR(Toshiba‘s Simplified BWR、以下TSBWRという。)におけるハイブリッド3区分ECCSがある(例えば、特許文献2)。
図15は、TSBWRにおけるECCSの区分図を示したものである。
図15において、第1及び第2の安全区分は動的安全系のECCSからなり、各安全区分には高圧炉心冷却系(HPCF)60d、低圧炉心冷却系(LPFL)61d及び残留熱除去(RHR)42d、非常用ディーゼル発電機(EDG)43dが設けられる。また、低圧炉心冷却系61dと残留熱除去系42dとは、配管及びポンプの一部を共用するため、図15ではLPFL61d/RHR42dと表示する。
第3の安全区分には、静的安全系として、アイソレーション・コンデンサ(IC)65d、重力落下式炉心冷却系(GDCS)66d、及び静的格納容器冷却系(PCCS)67dが設けられる。
TSBWRのECCSは、第1及び第2の安全区分は、設計基準事故である冷却材喪失事故が発生した場合、それぞれ100%の炉心冷却機能を有しているが、動的安全系のみではN+1安全基準を満たす設計である。
しかし、第3の安全区分も同様に、設計基準事故である冷却材喪失事故が発生した場合には100%の炉心冷却機能を備えているため、ECCS全体ではN+2安全基準を満たす設計である。
そのため、TSBWRのECCSは、動的安全系からなる安全区分が全て機能喪失した場合であっても、作動原理の全く異なる静的安全系からなる安全区分により、安全に炉心及び原子炉格納容器の冷却が可能である。
特開2007−10457号公報 特開2006−138680号公報
従来のBWRは、ABWRに代表されるように、原子力発電プラント内部で発生する内的事象に対してはきわめて高い安全性を持っており、内的事象を起因とする炉心損傷頻度は10−8/炉・年のオーダーにあり、極めて安全性が高い。
このように極めて安全なBWRにとっては、外的事象が唯一の残余のリスク(工学的判断により既に十分リスクは小さく安全性のレベルは十分に高いものの、実質的に0と言えるほどには低下していないごくわずかなリスク)となる。
ここで、外的事象には、巨大地震や巨大ハリケーン等の苛酷な自然現象がある。また、原子力発電プラント内部の原因ではなく、外部からの原因による外部起因の火災がある。
従来の動的安全系のみからなるECCSを備えたBWR及びABWRは、設計条件を超える巨大地震や巨大ハリケーンのような苛酷な自然現象が発生した場合、全交流電源喪失事象(SBO)が長期化し、炉心損傷に至る可能性があった。
具体的には、ドイツのBWR72及びスウェーデンのBWR75には、原子炉隔離時冷却系(RCIC)が設置されておらず、SBO発生時には炉心冷却がまったく行えない設計となっていた。
また、ドイツのBWR72は、各安全区分に設けられた前段ポンプ45の故障により、一つの安全区分全体が機能喪失する恐れがあった。さらに、安全区分の数が3つであるため、第1の安全区分に火災が発生し、第2の安全区分に単一故障が発生し、第3の安全区分にオンラインメンテナンスを仮定すると、使用できる安全区分が存在しないこととなる。
さらに、スウェーデンのBWR75は、残留熱除去系(ウェットウェル・ドライウェル冷却系)52bが安全区分全体で4系統設けられているため、二次冷却系として必要な原子炉補機冷却系(RCW)及び原子炉補機冷却水系(RSW)等も同様に4区分設ける必要があり、コスト効率の悪い設計となっていた。また、非常用電源が4機設けられるため、メンテナンスの負担増加等の問題があった。
一方、N+1安全基準に基づいて設計されたABWRは、原子力発電プラント停止中にECCSのメンテナンスを行う必要があり、この間に発生した自然現象により安全区分数が不足し炉心冷却が十分に行われず、炉心損傷に至るリスクが存在するおそれがあった。
また、N+2安全基準の適用が求められた場合、外的事象である外部火災により、原子力発電プラントを停止する必要が生じた状況下で、かつ第1の安全区分が火災で機能が喪失し、第2、3の安全区分が単一故障とオンラインメンテナンスで使用できないと想定した場合、機能する安全区分が存在せず原子炉の安全停止が不可能であるという事態があった。
また、SBO発生時には原子炉隔離時冷却系による約8時間程度の炉心冷却は可能であるが、SBOが長期にわたる場合には炉心冷却が行えない場合が生じる恐れがあるという問題があった。
静的安全系のみからなるECCSを備えたESBWRは、その作動に外部電源系、非常用電源、原子炉補機冷却系等を必要としないため、苛酷な自然現象が発生しても静的安全系により、高い安全性の確保が可能であった。
しかし、原子力発電プラント停止中は、原子炉圧力容器14及び原子炉格納容器15が開放されるため、静的安全系のほとんどが駆動源である原子炉格納容器15内の蒸気の浮力や差圧等を喪失することにより使用不可能となる。
よって、原子力発電プラント停止中に発生した自然現象等に対しては、有効な安全設備がほとんどなく、安全性が極めて低下してしまうという問題があった。
また、ESBWRには、原子力発電プラント停止中に炉心からの残留熱を除去する停止時冷却系(SCS)(図示せず)が設けられるが、停止時冷却系は非安全系であるため自然現象等に対応することができなかった。
さらに、動的安全系と静的安全系とからなるECCSを備えたTSBWRは、原子力発電プラント運転時には、静的安全系により自然現象等に対して極めて高い安全性の確保が可能である。
しかし、TSBWRは、動的安全系の安全区分数を必要最小限しか保持していないため、静的安全系が使用不可能となる原子力発電プラント停止時には、動的安全系の安全区分数が十分ではなく、自然現象等が発生すると炉心損傷を生じる恐れがある可能性があった。
また、重力落下式炉心冷却系66dの機能を十分に期待するためには、高さのある長尺な原子炉圧力容器を設ける必要があった。また、長尺な原子炉圧力容器を設けない場合には、重力落下式炉心冷却系66dは十分な冷却機能を有していないため動的安全系のオンラインメンテナンスが不可能であった。
さらに、安全区分数が3つであるため、第1の安全区分に非常用ディーゼル発電機43dの単一故障が発生し、第2の安全区分に非常用ディーゼル発電機43dのオンラインメンテナンスを実施し、第3の安全区分に火災が発生した場合、原子炉の安全停止に使用される安全区分が存在しなかった。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、内的事象に対して極めて高い安全性を有するBWRをさらに改善し、唯一の残余のリスクとなった外的事象のうち、最もリスク寄与が大きいと考えられる苛酷な自然現象に対して実質的にリスクを0にしてしまうほど安全性が高く、同時に、外部起因の火災に対しても十分な数の安全区分を持った非常用炉心冷却系を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の非常用炉心冷却系は、請求項1に記載したように、沸騰水型原子力プラントに設けられる非常用炉心冷却系であって、前記非常用炉心冷却系は、3区分からなる動的安全系の安全区分と、少なくとも1区分からなる静的安全系の安全区分とを備え、前記動的安全系の各安全区分は、設計基準事故時において炉心冷却に必要とされる100%の注水機能を有する高圧炉心冷却系と、設計基準事故時において炉心冷却に必要とされる100%の注水機能を有する低圧炉心冷却系と、設計基準事故時において炉心冷却及び原子炉格納容器冷却に必要とされる100%の除熱能力を有する残留熱除去系と、前記高圧炉心冷却系、低圧炉心冷却系及び残留熱除去系に給電する非常用電源として非常用ディーゼル発電機とを備え、前記静的安全系の安全区分は、アイソレーション・コンデンサを備え、前記アイソレーション・コンデンサは、外部から冷却水の補給を行わない場合であっても少なくとも8時間の炉心冷却が可能な冷却水を保持し、各前記安全区分は、物理的な分離壁により区画されたことを特徴とする。
本発明に係る非常用炉心冷却系によれば、巨大地震や巨大ハリケーン等の苛酷な自然現象が発生した場合であっても、原子炉の安全性を高い信頼性で確保することができる。
[第1実施形態]
本発明に係る非常用炉心冷却系(ECCS)の第1実施形態について、図1を用いて説明する。
図1は、沸騰水型原子力プラント(BWR)に適用される、非常用炉心冷却系(ECCS)の区分図を示したものである。
本発明に係るECCSは、安全区分が例えば4区分に区画されて設けられる。
第1〜3の安全区分には動的安全系として、高圧炉心冷却系(HPCF)1、低圧炉心冷却系(LPFL)2、残留熱除去系(RHR)3、及び非常用ディーゼル発電機(EDG)4が設けられる。また、低圧炉心冷却系2と残留熱除去系3とは、配管及びポンプの一部を共用するため、図1ではLPFL2/RHR3と表示する。
第4の安全区分には、静的安全系として、アイソレーション・コンデンサ(IC)5、重力落下式炉心冷却系(GDCS)6、及び静的格納容器冷却系(PCCS)7が設けられる。
動的安全系における高圧炉心冷却系1(HPCF)は、原子炉が約75気圧程度から、10気圧以下の低圧状態まで、配管及び高吐出圧力の電動ポンプで水源の冷却水を吸引し、注入配管及び注入弁を介して、原子炉内に注水する。
この水源には、サプレッション・プール13、復水貯蔵層(図示せず)が用いられる。
低圧炉心冷却系(LPFL)2は、原子炉の圧力が約10気圧以下の場合に、水源の冷却水を電動ポンプで吸引し、注入配管及び注入弁を介して、原子炉内に注水する。
残留熱除去系(RHR)3は、原子炉の通常停止時又は隔離時において、残留熱を除去するための系統であり、冷却材喪失事故時の炉心冷却機能も有する。
残留熱除去系3の各安全区分の除熱容量は、設計基準事故である冷却材喪失事故時に炉心及び原子炉格納容器15の冷却に必要とされる除熱量の100%(従来のABWRの残留熱除去系の除熱容量の2倍)を保有する。
各動的安全系の各安全区分の高圧炉心冷却系1及び低圧炉心冷却系2はそれぞれ、設計基準事故である冷却材喪失事故時に炉心の冷却に必要とされる100%の注水容量を有している。よって、高圧炉心冷却系1及び低圧炉心冷却系2は、単独の1系統のみの駆動で、炉心の冷却が可能である。
非常用ディーゼル発電機(EDG)4は、通常の交流電源が停電により喪失した場合であっても、そのバックアップとして自動的に起動し、高圧炉心冷却系1、低圧炉心冷却系2、及び残留熱除去系3のポンプ等の動的機器に対し非常用電源を給電するものである。非常用ディーゼル発電機4の容量は、1機で1つの安全区分の必要電源容量の100%を有する。
第4の安全区分である静的安全系におけるアイソレーション・コンデンサ(IC)5は、原子炉の蒸気を直接吸引配管で導出し、これをアイソレーション・コンデンサ熱交換器(図示せず)に導き、冷却する。冷却された蒸気は、全量凝縮水となり、重力で原子炉内に戻り、配管を経て還流する。
アイソレーション・コンデンサ5は、運転の交流電源をまったく必要としない静的安全系冷却設備であるため、3区分の動的安全系に加えてアイソレーション・コンデンサ5を保持するECCSは、高いハイブリッド安全性が確保できる。
アイソレーション・コンデンサ5は大量の冷却水源(例えば1500m)を備えており、所定時間、例えば少なくとも8時間(実際には、2日から3日程度)の崩壊熱の除去が可能である。
例えば、120万KWeクラスのBWRに本実施形態によるECCSを適用した場合には3日程度、180万kWeクラスのBWRに適用した場合には2日程度の原子炉圧力容器14冷却が可能である。また、冷却水の保有量を増やせば、3日以上の原子炉圧力容器14の冷却も可能である。
重力落下式炉心冷却系(GDCS)6は、炉心損傷事故が発生した後に、原子炉格納容器15の下部に落下した、炉心デブリの冠水冷却を行う。
これは、従来のTSBWRにおける重力落下式炉心冷却系6が、炉心冷却を第1目的として設けられたのとは異なる。
重力落下式炉心冷却系6は、作動に電動動力や、原子炉補機冷却系等の補助設備を必要としないため、巨大地震等の過酷な自然現象により長期のSBOが発生し、さらにアイソレーション・コンデンサ5の機能喪失により炉心損傷事故に至った場合であっても、炉心デブリの冠水冷却が可能である。
炉心デブリの冠水冷却を行う際に、崩壊熱相当の蒸気が発生するが、蒸気は静的格納容器冷却系(PCCS)7に自らの圧力により吸引される。その後、蒸気は冷却凝縮され、GDCSプール(図示せず)に重力圧力により吸引されることにより、再び重力落下式炉心冷却系6の冷却水として、炉心デブリの冠水冷却に使用可能である。
静的格納容器冷却系(PCCS)7は、冷却材喪失事故時に、原子炉格納容器15内に放出された蒸気を吸収し、熱交換器で冷却した後凝縮水を重力でGDCSプール(図示せず)に還流する機能を有している。
静的格納容器冷却系7は、静的安全系機器のみで構成され、動力をまったく必要としない。さらに、原子炉補機冷却系等の動的安全系機器による二次側の冷却もまったく必要としない。
このため、静的格納容器冷却系7は、巨大地震等の過酷な自然現象が発生し、外部電源、非常用電源、原子炉補機冷却系等の設備が損傷した場合であっても、原子炉格納容器15の冷却を行うことが可能である。よって、炉心から発生した大量の放射性物質を環境に放出することなく、高い安全性を確保することができる。
このような静的安全系からなる第4の安全区分は、所定時間、例えば少なくとも8時間の単独での炉心冷却能力を有している。
図2は、本実施形態によるECCSの低圧炉心冷却系2及び残留熱除去系3の構成図を示したものである。図1における第1〜3安全区分には、図2に示した低圧炉心冷却系2及び残留熱除去系3の構成と同様の安全区分が設けられる。
LPFLポンプ10はポンプ容量を増加させることで、従来のABWRでは2系統が必要になる低圧炉心冷却系2を1系統のみで構成し、1系統の低圧炉心冷却系2を格納容器スプレ系9として同時に使用することができる。
低圧炉心冷却系2は、冷却材喪失事故が発生すると、LPFLポンプ10を自動起動し、さらに注入弁11を自動で開く。
LPFLポンプ10の下流には、RHR熱交換器12があり、吸引したサプレッション・プール13内の水と熱交換し、冷却してから、原子炉圧力容器14内を冷却する。LPFLポンプ10は、低圧炉心冷却系2としての原子炉圧力容器14への冷却水注水と、格納容器スプレ系9としての原子炉格納容器15内への冷却水散布を同時に行う機能を有している。
本実施形態では、低圧炉心冷却系2は、格納容器スプレ系9として使用可能なように、ドライウェル・スプレ用にドライウェル・スプレヘッダ16に接続する分岐配管17aと、分岐配管17a上に設置された電動弁18aを有する。
また、ウェットウェル・スプレ用に、ウェットウェル・スプレノズル19に接続する分岐配管17bと、分岐配管17b上に設置された電動弁18bとを有する。
格納容器スプレ系9は、低圧炉心冷却系2により原子炉圧力容器14の水位が確保された後、例えば冷却材喪失事故発生後30分後に電動弁18a、18bを手動又は自動で開くことにより原子炉格納容器15への注水を行う。
原子炉圧力容器14の減圧を確実に行うため、電動逃がし弁20が設けられる。これにより、原子炉冷却材喪失事故後、長期にわたって原子炉圧力容器14と、原子炉格納容器15との圧力をほぼ均等に保つことができる。
さらに、本実施形態によるECCSの低圧炉心冷却系2の1系統で、原子炉圧力容器14内への冷却水の注水と格納容器スプレ散布を同時に実施しても原子炉圧力容器14の圧力を低くでき、冷却水が原子炉圧力容器14内に注入されずに原子炉格納容器15側だけに偏って散布されるということを回避することができる。
第1実施形態におけるECCSは、動的安全系の3つの安全区分のみで、N+2安全基準を満たすことが可能である。
これは、一つの安全区分における高圧炉心冷却系1及び低圧炉心冷却系2が、それぞれ設計基準事故である冷却材喪失事故時に炉心冷却に必要な注水容量の100%を有しており、さらに残留熱除去系3も設計基準事故である冷却材喪失事故時に必要な除熱量の100%を有しているためである。よって、動的安全系の3つの安全区分で安全性を向上させることができる。
以下、設計基準事故である冷却材喪失事故が発生した場合や、外的事象による事故が発生した場合の本実施形態に係るECCSの対処例について説明する。
設計基準事故である冷却材喪失事故の第1例として、第1の安全区分において高圧炉心冷却系1の注水配管破断事故が発生し、第2の安全区分において非常用ディーゼル発電機4の単一故障が発生し、第3の安全区分において非常用ディーゼル発電機4のオンラインメンテナンスを実施し、さらに外部電源が喪失した場合を想定する。
この場合、第1の安全区分の低圧炉心冷却系2/残留熱除去系3及び非常用ディーゼル発電機4は運転可能である。よって、炉心冷却に必要な100%の注水容量と、炉心及び原子炉格納容器15の冷却に必要とされる100%の除熱能力の確保が可能であるため、N+2安全基準を満たすことが可能である。
また、第2例として、外部起因の火災の発生により第1の安全区分においてECCS機能喪失が発生し、第2の安全区分において非常用ディーゼル発電機4の単一故障が発生し、第3の安全区分において非常用ディーゼル発電機4のオンラインメンテナンスを実施した場合を想定する。
この場合、静的安全系である第4の安全区分のアイソレーション・コンデンサ5により、炉心冷却を長期間継続できるため、この間に動的安全系である第2及び第3の安全区分の非常用ディーゼル発電機4の復旧と、外部電源の回復とが期待できるため、N+2安全基準を満たすことが可能である。
さらに、静的安全系である第4の安全区分のアイソレーション・コンデンサ5で原子炉の高温停止を実施する際、逃し安全弁の開固着の発生を想定した場合、静的格納容器冷却系7により原子炉格納容器15の健全性を維持することができる。
一方、第3の例として、巨大地震や巨大ハリケーン等の過酷な自然現象により、外部電源の喪失、及び動的安全系の第1〜3の安全区分の非常用ディーゼル発電機4の故障によるSBOを想定する。
静的安全系の第4の安全区分に設置されたアイソレーション・コンデンサ5は、外部から冷却水の補給を行わない場合でも、所定時間である、例えば少なくとも8時間(実際には、2日から3日程度)の炉心冷却が単独で可能な冷却水を保有している。よって、アイソレーション・コンデンサ5により、炉心冷却の長時間の継続が可能である。
また、この間に動的安全系の非常用ディーゼル発電機4の復旧と、外部電源の回復が期待できるため、N+2安全基準を満たすことが可能である。
なお、アイソレーション・コンデンサ5の炉心冷却継続時間が所定時間である8時間未満、例えば4時間とする設計である場合には、動的安全系の非常用ディーゼル発電機4の復旧と、外部電源の回復確率が大幅に低減し、ハイブリッド安全系としての十分な信頼性の確保が困難となる。
旧式BWRプラントには、このような冷却継続時間が不足し、かつ小型の冷却水タンクに伝熱配管を導く方式が採用されたアイソレーション・コンデンサが用いられていた。
これに対し、本実施形態におけるアイソレーション・コンデンサ5は、静的安全系のみで構成されたESBWRと同様の方式を用いるものであり、大量の冷却水を保持するべく原子炉格納容器15上部に直接大型の冷却水プールが設置された点で、従来のアイソレーション・コンデンサとは異なっている。
本実施形態において、動的安全系に低圧炉心冷却系2を用いたが、低圧炉心注入系(LPCI)や、低圧炉心スプレ系(LPCS)等の他の低圧ECCSに代替可能である。同様に、高圧炉心冷却系1も、他の高圧ECCSに代替可能である。
また、静的安全系にアイソレーション・コンデンサ5、重力落下式炉心冷却系6及び、静的格納容器冷却系7を設けたが、図3のようにアイソレーション・コンデンサ5のみを設けてもよい。
さらに、図4のように静的安全系にアイソレーション・コンデンサ5及び静的格納容器冷却系7を設けてもよい。
動的安全系における非常用ディーゼル発電機4の容量は、1機で一つの安全区分の必要電源容量の100%を有するとしたが、動的安全系の一つの安全区分に必要電源容量の50%の容量を有する小型の非常用ディーゼル発電機を2機以上設けることで、多重性を持たせてもよい。
本実施形態において、動的安全系の安全区分数を3区分とし、静的安全系の安全区分数を1区分としたが、設計基準事故である冷却材喪失事故や外的事象に対して多様性を持たせた、より安全性を向上させることのできる設計であれば、N+2安全基準に基づく3以上の動的安全系からなる安全区分、及び1以上の静的安全系からなる安全区分を設けてもよい。
本実施形態によれば、一つの動的安全系における安全区分のECCSにより、高圧炉心冷却系1又は低圧炉心冷却系2により炉心冷却に必要な100%の注水容量と、残留熱除去系3により炉心及び原子炉格納容器15の冷却に必要とされる100%の除熱能力の確保が可能となるため、動的安全系からなる3区分の安全区分でN+2安全基準を満たすことができる。
さらに、本実施形態によれば動的安全系のみでN+2安全基準を満たす3区分からなる安全区分と、動的機器を必要としない静的安全系である1区分からなる安全区分とからなるECCSであるため、過酷な自然現象の発生による炉心損傷の発生するリスクを著しく低減させることができる。
また、本実施形態に係るECCSはN+2安全基準を満たしているため、原子力発電プラント運転中にオンラインメンテナンスを実施することが可能である。よって、原子力発電プラント停止時に全区分の動的安全系を待機状態にすることが可能であり、巨大地震や巨大ハリケーン等の過酷な自然現象の発生に対しても、炉心損傷の発生するリスクを著しく低減することが可能である。
さらに、原子力発電プラント停止時の安全性や、停止時確率論的安全評価及び停止時地震確率論的安全評価(起因事象、個々の系統・機器の故障確立の組み合わせによる総合的な安全評価)を格段に向上させることができる。
またさらに、LPFLポンプ10はポンプ容量を増加させることで、従来のABWRでは2系統が必要になる低圧炉心冷却系2を1系統のみで構成し、1系統の低圧炉心冷却系2を格納容器スプレ系9として同時に使用することができる。
一方、静的安全系に重力落下式炉心冷却系6を設けた場合、従来のESBWR又はTSBWRでは高さの高い長尺な原子炉圧力容器を設ける必要があったが、本発明に係るECCSは、ABWRの原子炉圧力容器14の全長を約2m長くすることにより炉心の冠水維持が可能である。
図5は、原子炉圧力容器14を、ABWRの原子炉圧力容器の全長よりも約2m長くした場合の、設計基準事故である冷却材喪失事故時の原子炉内水位変化の解析結果を示す。
解析条件は、高圧炉心冷却系1の配管破断事故が発生し、低圧炉心冷却系1系統2のみによる注水を行うものである。
図5により、原子炉圧力容器14の全長を約2m長くしたことにより、内部保有水量を増量するという固有安全性の付与により、低圧炉心冷却系2の1系統のみの炉心注水で、炉心の冠水維持が可能であることが確認された。
[第2実施形態]
図6を用いて、本発明に係る非常用炉心冷却系(ECCS)の第2実施形態について説明する。第2実施形態のECCSの説明に当たり、第1実施形態のECCSと対応する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、本実施形態によるECCSの区分図を示したものである。
第2実施形態におけるECCSには、安全区分が例えば4区分設けられる。
第1〜3の安全区分には動的安全系として、高圧炉心冷却系(HPCF)1、低圧炉心冷却系(LPFL)2、残留熱除去系(RHR)3、ウェットウェル・ドライウェル冷却系(WDCS)21及び非常用ディーゼル発電機(EDG)4が設けられる。
また、残留熱除去系3とウェットウェル・ドライウェル冷却系21は、配管及びポンプの一部を共用しているので、図9ではWDCS21/RHR3として表示する。
静的安全系の第4の安全区分は、第1実施形態における静的安全系と同様であるため、説明を省略する。
第2実施形態に示されるECCSにおいて、第1実施形態と異なる点は、低圧炉心冷却系2と、残留熱除去系3及びウェットウェル・ドライウェル冷却系21が完全に独立系統として設けられていることである。
これにより、動的安全系機器による格納容器冷却の信頼性を向上させることができる。
図7は、第2実施形態における低圧炉心冷却系2及び残留熱除去系3/ウェットウェル・ドライウェル冷却系(WDCS)21の構成図を示したものである。図6における第1〜3安全区分には、図7に示した低圧炉心冷却系2及び残留熱除去系3/ウェットウェル・ドライウェル冷却系21の構成と同様の安全区分が設けられる。
低圧炉心冷却系(LPFL)2は、設計基準事故である冷却材喪失事故時、LPFLポンプ30を自動起動し、さらに注入弁29を自動で開き、原子炉圧力容器14へサプレッション・プール13内の水の注入を行う。
一方、残留熱除去系(RHR)3は、RHRポンプ23を用いて原子炉格納容器15内へ冷却水を散布する、ウェットウェル・ドライウェル冷却系21として機能する。
残留熱除去系3はウェットウェル・ドライウェル冷却系21として使用可能なように、ドライウェル・スプレ用にドライウェル・スプレヘッダ27に接続する分岐配管24aと、分岐配管24a上に設置された電動弁25aを有する。
また、ウェットウェル・スプレ用に、ウェットウェル・スプレノズル28に接続する分岐配管24bと、分岐配管24b上に設置された電動弁25bとを有する。
本実施形態によれば、新たにRHRポンプ23を設けたことにより、設計基準事故である冷却材喪失事故時の動的安全系による炉心冷却と原子炉格納容器冷却に独立性が確保され、信頼性を向上させることができる。
また、巨大地震や巨大ハリケーン等の過酷な自然現象の発生に対しても、炉心損傷の発生するリスクを著しく低減することが可能である。
[第3実施形態]
図8を用いて、本発明に係るECCSの第3実施形態について説明する。
また、この第3実施形態のECCSを説明するに当たり、第1実施形態のECCSと対応する部分については、構成および作用が共通するので同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、第3実施形態のECCSの区分図を示したものである。
非常用電源は、外部電源系の喪失時に原子炉を安全に停止するために必要な電源を供給するとともに、工学的安全施設を作動させるための電源を供給する重要な設備である。
通常、一つの安全区分には、一つの非常用電源が設けられる。この非常用電源の故障を単一故障として仮定して安全評価が行われる。そのため、非常用電源の単一故障で、安全区分の動的系統が全て機能喪失するものと仮定することが要求される。
よって、外部電源喪失時に、非常用電源の単一故障を考えても、電源の完全喪失とならないよう、多様性と独立性を備える設計が求められる。
これに対応するため、第3実施形態におけるECCSは、第1実施形態における非常用電源としての非常用ディーゼル発電機4に、さらに補助電源としてガスタービン発電機(GTG)35aを設けたものである。
ガスタービン発電機35aは、冷却水系が不要であり、非常用ディーゼル発電機4のみを設けるよりも信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態においては非常用ディーゼル発電機4及びガスタービン発電機35aを設けたが、ガスタービン発電機35aのみを設けてもよい。
本実施形態によれば、非常用電源の多様性の確保が可能となり、ECCSの安全性をより向上させることができる。
また、巨大地震や巨大ハリケーン等の過酷な自然現象の発生に対しても、炉心損傷の発生するリスクを著しく低減することが可能である。
[第4実施形態]
図9を用いて、本発明に係るECCSの第4実施形態について説明する。
この第4実施形態のECCSを説明するに当たり、第3実施形態のECCSと対応する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、第4実施形態のECCSの区分図を示したものである。第4実施形態では、動的安全系に給電する補助電源として、非常用ディーゼル発電機(EDG)4に加えて、動的安全系の安全区分のいずれか一つに切り替えて給電できるガスタービン発電機(GTG)35bを備える。ガスタービン発電機35bは、動的安全系の少なくとも一つの安全区分に、例えば1機設けられる。
第4実施形態におけるECCSは、ガスタービン発電機35bから動的安全系の各安全区分に至るラインに遮断器36を設けることにより、ガスタービン発電機35bからの給電を各動的安全系の安全区分の電源母線に切り替えることが可能である。
ガスタービン発電機35bは、動的安全系の全安全区分で共用するため、ECCS全体で6系統の非常用電源を有することとなる。よって電源の多様性を確保でき、原子力発電プラント運転中のSBOに対する安全性を向上させることができる。
これにより、巨大地震や巨大ハリケーン等の過酷な自然現象の発生に対しても、炉心損傷の発生するリスクを著しく低減することが可能である。
本発明に係る非常用炉心冷却系の第1実施形態の区分図。 本発明に係る非常用炉心冷却系の第1実施形態の構成図。 本発明に係る非常用炉心冷却系の第1実施形態の変形例を示した区分図。 本発明に係る非常用炉心冷却系の第1実施形態の変形例を示した区分図。 本発明に係る非常用炉心冷却系における、設計基準事故である冷却材喪失事故時の原子炉内水位変化の解析結果を示すグラフ。 本発明に係る非常用炉心冷却系の第2実施形態の区分図。 本発明に係る非常用炉心冷却系の第2実施形態の構成図。 本発明に係る非常用炉心冷却系の第3実施形態の区分図。 本発明に係る非常用炉心冷却系の第4実施形態の区分図。 従来のBWR72の非常用炉心冷却系の区分図。 従来のBWR72の非常用炉心冷却系の構成図。 従来のBWR75の非常用炉心冷却系の区分図。 従来のABWRの非常用炉心冷却系の区分図。 従来のESBWRの非常用炉心冷却系の構成図。 従来のTSBWRの非常用炉心冷却系の区分図。
符号の説明
1 高圧炉心冷却系(HPCF)
2 低圧炉心冷却系(LPFL)
3 残留熱除去系(RHR)
4 非常用ディーゼル発電機(EDG)
5 アイソレーション・コンデンサ(IC)
6 重力落下式炉心冷却系(GDCS)
7 静的格納容器冷却系(PCCS)
9 格納容器スプレ系
10 LPFLポンプ
11 注入弁
12 RHR熱交換器
13 サプレッション・プール
14 原子炉圧力容器(RPV)
15 原子炉格納容器(PCV)
16 ドライウェル・スプレヘッダ
17a、17b 分岐配管
18a、18b 電動弁
19 ウェットウェル・スプレノズル
20 電動逃がし弁
21 ウェットウェル・ドライウェル冷却系(WDCS)
23 RHRポンプ
24a、24b 分岐配管
25a、25b 電動弁
27 ドライウェル・スプレヘッダ
28 ウェットウェル・スプレノズル
29 注入弁
30 LPFLポンプ
31 RHR熱交換器
35a、35b ガスタービン発電機(GTG)
36 遮断器
40a 高圧炉心注水系(HPCI)
41a、41b 低圧炉心注水系(LPCI)
42a、42b、42c、42d 残留熱除去系(RHR)
43a、43b、43c、43d 非常用ディーゼル発電機(EDG)
45 前段ポンプ
46 HPCIポンプ
47 RHR熱交換器
48 LPCIポンプ
49 給水配管
50b 補助給水系(AFS)
51b 低圧炉心スプレ系(LPCS)
52b ウェットウェル・ドライウェル冷却系(WDCS)
60c、60d 高圧炉心冷却系(HPCF)
61c、61d 低圧炉心冷却系(LPFL)
62c 原子炉隔離時冷却設備(RCIC)
65、65d アイソレーション・コンデンサ(IC)
66、66d 重力落下式炉心冷却系(GDCS)
67、67d 静的格納容器冷却系(PCCS)
68 GDCSプール
69 上部冷却水プール

Claims (8)

  1. 沸騰水型原子力プラントに設けられる非常用炉心冷却系であって、
    前記非常用炉心冷却系は、3区分からなる動的安全系の安全区分と、
    少なくとも1区分からなる静的安全系の安全区分とを備え、
    前記動的安全系の各安全区分は、設計基準事故時において炉心冷却に必要とされる100%の注水機能を有する高圧炉心冷却系と、設計基準事故時において炉心冷却に必要とされる100%の注水機能を有する低圧炉心冷却系と、設計基準事故時において炉心冷却及び原子炉格納容器冷却に必要とされる100%の除熱能力を有する残留熱除去系と、前記高圧炉心冷却系、低圧炉心冷却系及び残留熱除去系に給電する非常用電源として非常用ディーゼル発電機とを備え、
    前記静的安全系の安全区分は、アイソレーション・コンデンサを備え、
    前記アイソレーション・コンデンサは、外部から冷却水の補給を行わない場合であっても少なくとも8時間の炉心冷却が可能な冷却水を保持し、
    各前記安全区分は、物理的な分離壁により区画されたことを特徴とする非常用炉心冷却系。
  2. 前記動的安全却系専用の安全区分に給電する補助電源としてそれぞれの安全区分ごとに前記非常用ディーゼル発電機とは別にガスタービン発電機を備えたことを特徴とする請求項1に記載の非常用炉心冷却系。
  3. 前記動的安全系専用の安全区分に給電する補助電源として少なくとも1機のガスタービン発電機を備え、前記ガスタービン発電機は、全ての前記動的安全系の安全区分で共用し、前記動的安全系専用の安全区分のいずれか一つに切り替えて給電できることを特徴とする請求項1に記載の非常用炉心冷却系。
  4. 前記静的安全系の安全区分は、静的格納容器冷却系をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非常用炉心冷却系。
  5. 前記静的安全系の安全区分は、重力落下式炉心冷却系をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の非常用炉心冷却系。
  6. 前記低圧炉心冷却系は、格納容器スプレ系として使用可能なように、格納容器スプレヘッダに接続する分岐配管と、前記分岐配管上に設置された電動弁とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の非常用炉心冷却系。
  7. 前記残留熱除去系は、前記低圧炉心冷却系とは独立に構成され、前記独立した残留熱除去系1系統を全ての前記動的安全系専用の安全区分ごとに有し、前記独立の残留熱除去系は、前記格納容器スプレ系として使用可能なように、格納容器スプレヘッダに接続する分岐配管と、前記配管上に設置された電動弁とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の非常用炉心冷却系。
  8. 沸騰水型原子炉の炉心と、
    前記炉心を収納する原子炉圧力容器と、
    前記原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器と、
    3区分からなる動的安全系の安全区分と、少なくとも1区分からなる静的安全系の安全区分を有する非常用炉心冷却系とを備え、
    前記動的安全系の各安全区分は、設計基準事故において炉心冷却に必要とされる100%の注水機能を有する高圧炉心冷却系と、設計基準事故において炉心冷却に必要とされる100%の注水機能を有する低圧炉心冷却系と、設計基準事故において炉心冷却及び原子炉格納容器冷却に必要とされる100%の除熱能力を有する残留熱除去系と、前記高圧炉心冷却系、低圧炉心冷却系及び残留熱除去系に給電する非常用電源として非常用ディーゼル発電機とを備え、
    前記静的安全系の安全区分は、アイソレーション・コンンデンサを備え、
    前記アイソレーション・コンンデンサは、外部から冷却水の補給を行わない場合であっても少なくとも8時間の炉心冷却が可能な冷却水を保持したことを特徴とする沸騰水型原子力プラント。
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