JP4949274B2 - フローティングシール - Google Patents

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本発明は、建設機械等の回転機構部において、泥水や土砂等が内部に侵入することを防止すると共に、潤滑油が内部から漏洩することを防止するためのフローティングシールに関する。
油圧ショベル、クレーン、ホイールショベル等の自走式の建設機械の回転機構部のように、泥水や土砂等が侵入し易い劣悪な環境下に置かれる回転機構部においては、泥水や土砂等が内部に侵入することを防止すると共に、潤滑油が内部から漏洩することを防止するために、フローティングシールが用いられている。
図11は、従来のフローティングシールを示す部分断面図である。図11に示すように、フローティングシール11は、1対のハウジング部13a及び14aがそれぞれ形成され、軸12の周りで相対的に回転運動を行う2つのボス13及び14と、1対のハウジング部13a及び14a内に配置されて側面部が互いに摺接する1対のシールリング15及び16と、1対のハウジング部13a及び14aの内周面と1対のシールリング15及び16の外周面との間にそれぞれ挟持された1対のOリング17及び18とによって構成される。
シールリング15及び16の側面部は互いに当接しているので、ボス13及び14が相対的に回転運動を行うと、シールリング15及び16の側面部が摺動する。それらの摺動面19には、Oリング17及び18によって相互に力Fが働いているが、摺動面同士の当接状態のバラツキによって油洩れが発生する可能性がある。
シールリング15及び16の製造方法としては、耐焼付き性と耐磨耗性を得るために、切削加工が困難な程度の硬さを有する合金鋼を鋳造によって成形し、摺動面19を研削又はラッピングして形成するのが一般的である。鋳造品の形状精度は切削加工品ほどに高くないので、シールリング15及び16の摺動面19はラジアル方向に互いにずれて当接し、それが油洩れの原因となる。さらに、摺動面19の外周側エッジ部は泥水や土砂等に接して潤滑不足となるから、長期の稼動によって、摺動面19の外周部から内周部に向かって磨耗が進行する。
このような問題を解決するために、1対のシールリングが相互にずれて当接してもそれらの摺動面において環状の当接面が形成されるように、また、摺動面の外周部の磨耗が進行しても所定の寿命が確保できるように、摺動面の幅を広くしたフローティングシールが考えられている。
図12は、摺動面の幅を広くしたフローティングシールにおけるシールリングを示す部分断面図である。図12に示すように、シールリング15及び16の摺動面19の幅Wは、約2〜3mmと広く設定されており、対向する1対の摺動面19が互いにずれて当接した場合においても、環状の当接面が形成されるようになっている。また、幅Wが広く設定された摺動面19が全面で当接して摺動抵抗トルクが過大になることを避けるために、僅かな角度αを有する凹状の円錐面又は球面として摺動面19が形成されている。その際に、Oリング17及び18(図11)から受ける力Fと距離Lとによって生ずるモーメントMにより摺動面19が弾性変形することを見越して、角度αの値は、弾性変形を僅かに上回るように設定される。以下においては、摺動面の弾性変形のことを「ダレ」ともいい、角度αのことを「ダレ見越し角」ともいう。
図12に示すシールリングにおいては、しかしながら、シールリング15とシールリング16とが実際に当接する当接面の幅(当接幅)Bが、ダレ見越し角αの僅かなバラツキによって大きく変動して、シールリング15及び16の相互の摺動抵抗トルクに大きなバラツキが生じてしまう。
関連する技術として、特許文献1には、組み立てた時のシールリングの摺動抵抗トルク及びそのバラツキが小さく、低コストで製造できることを目的とするフローティングシールが開示されている。このフローティングシールは、軸周りに相対的に回転する2つのボスの対向する端部にそれぞれ配設されて互いに対向して開口する1対のハウジングと、両ハウジングの略中間位置にそれぞれ配設されて、対面する側面部の摺動面で互いに摺接する1対のシールリングとを備えており、前記1対のシールリングの少なくとも一方の摺動面を、ダレ見越し角α1を有する凹状の円錐面又は球面で形成された第1摺動面と、該第1摺動面の内縁側に隣接して、ダレ見越し角α2を有する凹状の円錐面又は球面で形成された第2摺動面とで構成し、α2>α1なる関係としている。
特許文献1のフローティングシールによれば、1対のシールリングは第1摺動面で当接するから、互いの摺動面が全面で当接することを確実に防止することができる。これにより、シールリングの摺動抵抗トルクのバラツキを抑制できるので、発熱や油洩れの発生を防止することが可能である。また、第1摺動面は全面で当接しても良いので、第1摺動面のダレ見越し角α1の製造許容範囲を角度ゼロ近傍の小さい角度領域に設定することにより、シールリングの研削シロを少なくして製造コストを低減することができる。
特開2004−28228号公報(第6頁、図1)
このようなフローティングシールにおいて、従来の材料よりも衝撃力や熱応力に対して強靭性を有し、かつ、耐土砂磨耗性にも優れるバランスの取れた新たなシールリングの開発が望まれている。しかしながら、衝撃力や熱応力に対する強靭性を求めるために材料の硬度を下げると、初期当接面形成段階において摺動抵抗トルクが増加すると共に、油洩れも発生するという問題が生じた。
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、従来の材料よりも衝撃力や熱応力に対して強靭性を有する材料をシールリングに使用しながら、摺動抵抗トルクの増加を抑えることができるフローティングシールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係るフローティングシールは、1対のハウジング部がそれぞれ形成され、軸の周りで相対的に回転運動を行う2つの部材と、1対のハウジング部内に配置されて、対向する面の一部において互いに摺接する1対のシールリングと、1対のハウジング部と1対のシールリングとの間にそれぞれ挟持された1対のOリングとを具備するフローティングシールであって、各々のシールリングの対向する面が、軸に直交する面に対して第1の角度を有するシール面と、シール面の内周側に隣接して、軸に直交する面に対して第1の角度よりも大きい第2の角度を有するテーパー面とを含み、シール面の幅をAとし、シール面の幅の公差をΔAとし、シールリングの直径の公差をΔDとしたときに、0.11mm以上で(A−ΔA−ΔD−0.2mm)以下の曲率半径を有する丸みがシール面の外周側エッジ部に形成されている。
本発明の1つの観点によれば、所定の曲率半径を有する丸みをシール面の外周側エッジ部に形成することにより、従来の材料よりも衝撃力や熱応力に対して強靭性を有する材料をシールリングに使用しながら、摺動抵抗トルクの増加を抑えることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係るフローティングシールを示す部分断面図である。図1に示すように、フローティングシール1は、1対のハウジング部3a及び4aがそれぞれ形成され、軸2の周りで相対的に回転運動を行う2つの部材(ボス)3及び4と、1対のハウジング部3a及び4a内に配置されて、対向する側面の一部において互いに摺接する1対のシールリング5及び6と、1対のハウジング部3a及び4aの内周面と1対のシールリング5及び6の外周面との間にそれぞれ挟持された1対のOリング7及び8とによって構成される。
シールリング5及び6の側面は互いに当接しているので、ボス3及び4が相対的に回転運動を行うと、シールリング5及び6の側面は摺動する。それらの摺動面9には、Oリング7及び8によって相互に力が働いている。従来は、シールリング5及び6の材料として、耐焼付き性と耐磨耗性を得るために、ヤング率が約210GPaでロックウェル硬度HRCが65〜67程度の合金鋼を使用していた。
一方、従来の材料よりも衝撃力や熱応力に対して強靭性を有し、かつ、耐土砂磨耗性にも優れるバランスの取れた新たなシールリングの開発が望まれている。そこで、シールリング5及び6の材料として、衝撃力や熱応力に対する強靭性を求めるために、ヤング率が190GPa〜220GPa程度でロックウェル硬度HRCが54〜62程度の合金を用いることが検討された。そのような材料としては、SUS440C、SKD11、SUJ2等の鉄系合金や、SFNi4等の自溶ニッケル合金や、SFCo2等の自溶コバルト合金等が該当する。さらに、浸炭処理を行えば、SCM、SMn、SCr、S**C、SNCM、SK*等も、表面硬度が上記の条件を満たすようになる。
しかしながら、シールリング材のロックウェル硬度を下げると、許容接触応力が小さくなるので、シールリング5及び6の初期当接面形成段階において摺動抵抗トルクが増加すると共に、油洩れも発生するという問題が生じた。そこで、本発明においては、シールリング5及び6の摺動面の外周側エッジ部に所定の曲率半径を有する丸みを付けることにより、この問題を解決している。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るフローティングシールにおけるシールリングを示す部分断面図であり、図3は、一方のシールリングの一部を拡大して示す断面図である。なお、図3においては、シールリング6のみを示しているが、シールリング5も同様の形状を有している。
図2に示すシールリング6の摺動面9は、図3に示すように、軸2(図1)の軸方向に対して直交する面と角度αをなす凹状の円錐面又は球面で形成されたシール面6aと、軸方向に対して直交する面と角度βをなすテーパー面6bとによって構成され、角度α及びβは、α<βなる関係を有している。
シールリング6のシール面6aの外周側エッジ部には、曲率半径Rを有する丸みが形成されている。ここで、シール面6aの幅をAとし、シール面幅Aの公差をΔAとし、シールリング6の直径をDとし、シールリング直径Dの公差をΔDとする。なお、本実施形態においては、シール面幅Aが約2.5mmであり、シールリング直径Dが約482mmである。当接面の幅(当接幅)の最小値Bは、次式(1)で表される。
B=A−ΔA−ΔD ・・・(1)
さらに、当接面の初期なじみ、及び、シール性の観点から、シール面6aの初期当接幅として0.2mmを確保することにすると、シール面6aの外周側エッジ部に形成される丸みの曲率半径Rは、次式(2)の条件を満たすことが望ましい。
0.11mm≦R≦A−ΔA−ΔD−0.2mm ・・・(2)
曲率半径Rの最小値を0.11mmとした根拠については、後で詳しく説明する。
このように、シール面6aの外周側エッジ部がなだらかな曲線形状を有することにより、シール面6aの初期当接幅が広がるので、先端部分における応力集中が緩和される。従って、初期の摺動時において当接面がきれいに形成され、初期の摺動抵抗トルクが低減されると共に、油洩れも防止される。
本実施形態によれば、シールリング材として、ヤング率が190GPa〜220GPa程度でロックウェル硬度HRCが54〜62程度の合金を用いるので、従来のシールリング材よりも衝撃力や熱応力に対して強靭性を有すると共に、シール面6aの先端部分における応力集中が緩和されるので、ロックウェル硬度が比較的小さくても摺動面の接触応力に耐えられるシールリングを実現することができる。また、当接面がシールリングの外周先端から曲率半径Rの分だけ内側に形成され、かつ、初期当接面が幅広く形成されるので、寸法公差による当接状態の許容範囲が増加して、シール性が向上する。
次に、曲率半径Rの適切な範囲を求めるための摺動トルク試験及びシミュレーションについて説明する。
図4は、各種のフローティングシールにおけるフローティングシールの線圧と摺動抵抗トルクとの関係を示す図である。この摺動トルク試験においては、フローティングシールの線圧を1、2、3、4、5kg/cmと変化させながら、摺動抵抗トルク(kg・m)が測定された。
図4に示すように、ロックウェル硬度HRCが65〜67程度のシールリング材(旧材料)を用いたフローティングシールにおいては、フローティングシールの線圧を増加させても摺動抵抗トルクはあまり増加しない。また、シールリングのシール面の外周側エッジ部に、0.2mmの曲率半径Rを有する丸みを形成しても、摺動抵抗トルクはあまり変化しない。
一方、ロックウェル硬度HRCが54〜62程度のシールリング材(新材料)を用いたフローティングシールにおいては、フローティングシールの線圧を増加させると摺動抵抗トルクが大幅に増加してしまう。そこで、シールリングのシール面の外周側エッジ部に、0.2mmの曲率半径Rを有する丸みを形成すると、摺動抵抗トルクの増加が抑えられ、フローティングシールの線圧が3kg/cm以下の範囲であれば、従来のシールリング材を用いたフローティングシールと比較しても遜色のない結果が得られた。なお、通常用いられる最大線圧は、2.4kg/cmである。
図5は、シールリング材のヤング率が190GPaである場合において、曲率半径Rと線圧とを変化させたときの接触応力をシミュレーションによって求めた結果を示す図である。ここで、曲率半径Rが0.2mmである場合に、フローティングシールの線圧が3kg/cmであるときの摺動トルク試験結果は良好であり、フローティングシールの線圧が4kg/cmであるときの摺動抵抗トルクは増加していた。従って、フローティングシールの線圧が3kg/cmであるときの接触応力63.8kg/mmとフローティングシールの線圧が4kg/cmであるときの接触応力69.8kg/mmとの間に、最大許容接触応力の値が存在すると考えられる。
図6は、シールリング材のヤング率が190GPaである場合において、曲率半径Rに対する接触応力の変化を示す図である。5本の実線の曲線は、パラメータとしてフローティングシールの線圧を1、2、3、4、5kg/cmと変化させたときの接触応力を指数関数で近似したものであり、1本の破線の曲線は、通常用いられる最大線圧2.4kg/cmにおける接触応力を指数関数で近似したものである。この破線の曲線が、最大許容接触応力63.8kg/mm〜69.8kg/mmを表す直線(横軸に平行な直線)と交わる位置における曲率半径Rの値は、0.08mm〜0.14mmである。
図7は、シールリング材のヤング率が205GPaである場合において、曲率半径Rと線圧とを変化させたときの接触応力をシミュレーションによって求めた結果を示す図である。ここで、曲率半径Rが0.2mmである場合に、フローティングシールの線圧が3kg/cmであるときの摺動トルク試験結果は良好であり、フローティングシールの線圧が4kg/cmであるときの摺動抵抗トルクは増加していた。従って、フローティングシールの線圧が3kg/cmであるときの接触応力67.5kg/mmとフローティングシールの線圧が4kg/cmであるときの接触応力73.2kg/mmとの間に、最大許容接触応力の値が存在すると考えられる。
図8は、シールリング材のヤング率が205GPaである場合において、曲率半径Rに対する接触応力の変化を示す図である。5本の実線の曲線は、パラメータとしてフローティングシールの線圧を1、2、3、4、5kg/cmと変化させたときの接触応力を指数関数で近似したものであり、1本の破線の曲線は、通常用いられる最大線圧2.4kg/cmにおける接触応力を指数関数で近似したものである。この破線の曲線が、最大許容接触応力67.5kg/mm〜73.2kg/mmを表す直線(横軸に平行な直線)と交わる位置における曲率半径Rの値は、0.08mm〜0.14mmである。
図9は、シールリング材のヤング率が220GPaである場合において、曲率半径Rと線圧とを変化させたときの接触応力をシミュレーションによって求めた結果を示す図である。ここで、曲率半径Rが0.2mmである場合に、フローティングシールの線圧が3kg/cmであるときの摺動トルク試験結果は良好であり、フローティングシールの線圧が4kg/cmであるときの摺動抵抗トルクは増加していた。従って、フローティングシールの線圧が3kg/cmであるときの接触応力70.2kg/mmとフローティングシールの線圧が4kg/cmであるときの接触応力76.1kg/mmとの間に、最大許容接触応力の値が存在すると考えられる。
図10は、シールリング材のヤング率が220GPaである場合において、曲率半径Rに対する接触応力の変化を示す図である。5本の実線の曲線は、パラメータとしてフローティングシールの線圧を1、2、3、4、5kg/cmと変化させたときの接触応力を指数関数で近似したものであり、1本の破線の曲線は、通常用いられる最大線圧2.4kg/cmにおける接触応力を指数関数で近似したものである。この破線の曲線が、最大許容接触応力70.2kg/mm〜76.1kg/mmを表す直線(横軸に平行な直線)と交わる位置における曲率半径Rの値は、0.08mm〜0.14mmである。
以上のことから、少なくともシールリング材のヤング率が190GPa〜220GPaである場合には、通常用いられる最大線圧2.4kg/cmにおいて、0.08mmと0.14mmとの中間値(加算平均値)である0.11mmが、通常用いられる最大線圧2.4kg/cmにおいて摺動抵抗トルクを増加させないための曲率半径Rの最小値ということになる。
以上説明したように、シールリングのシール面の外周側エッジ部に所定の曲率半径Rを有する丸みを形成することにより、初期の摺動抵抗トルクを低減して、シールリングの発熱を抑制し、熱脆性によるシールリングの破壊の可能性を低減することができる。また、Oリングの保持トルクに対する摺動抵抗トルクの余裕が増えるので、Oリングの連れ回りの危険性を低減することができる。Oリングがしっかりと保持されることによって、Oリング面からの油洩れが防止されると共に、Oリングが滑ることによって発生する摩擦熱による熱膨張を伴った破壊を起こす危険性も低減される。さらに、シールリングの当接面を、幅広く、かつ、内周側に形成することが可能となるので、寸法公差による当接面の変化や外荷重に対する余裕度が飛躍的に向上する。
本発明は、建設機械等の回転機構部において、泥水や土砂等が内部に侵入することを防止すると共に、潤滑油が内部から漏洩することを防止するためのフローティングシールにおいて利用することが可能である。
本発明の一実施形態に係るフローティングシールを示す部分断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るフローティングシールにおけるシールリングを示す部分断面図である。 一方のシールリングの一部を拡大して示す断面図である。 各種のフローティングシールにおけるフローティングシールの線圧と摺動抵抗トルクとの関係を示す図である。 シールリング材のヤング率が190GPaである場合において、曲率半径Rと線圧とを変化させたときの接触応力をシミュレーションによって求めた結果を示す図である。 シールリング材のヤング率が190GPaである場合において、曲率半径Rに対する接触応力の変化を示す図である。 シールリング材のヤング率が205GPaである場合において、曲率半径Rと線圧とを変化させたときの接触応力をシミュレーションによって求めた結果を示す図である。 シールリング材のヤング率が205GPaである場合において、曲率半径Rに対する接触応力の変化を示す図である。 シールリング材のヤング率が220GPaである場合において、曲率半径Rと線圧とを変化させたときの接触応力をシミュレーションによって求めた結果を示す図である。 シールリング材のヤング率が220GPaである場合において、曲率半径Rに対する接触応力の変化を示す図である。 従来のフローティングシールを示す部分断面図である。 摺動面の幅を広くしたフローティングシールにおけるシールリングを示す部分断面図である。
符号の説明
1…フローティングシール、 2…軸、 3、4…ボス、 3a、4a…ハウジング部、 5、6…シールリング、 6a…シール面、 6b…テーパー面、 7、8…Oリング、 9…摺動面

Claims (3)

  1. 1対のハウジング部がそれぞれ形成され、軸の周りで相対的に回転運動を行う2つの部材と、
    前記1対のハウジング部内に配置されて、対向する面の一部において互いに摺接する1対のシールリングと、
    前記1対のハウジング部と前記1対のシールリングとの間にそれぞれ挟持された1対のOリングと、
    を具備するフローティングシールであって、
    各々のシールリングの前記対向する面が、前記軸に直交する面に対して第1の角度を有するシール面と、前記シール面の内周側に隣接して、前記軸に直交する面に対して第1の角度よりも大きい第2の角度を有するテーパー面とを含み、前記シール面の幅をAとし、前記シール面の幅の公差をΔAとし、前記シールリングの直径の公差をΔDとしたときに、0.11mm以上で(A−ΔA−ΔD−0.2mm)以下の曲率半径を有する丸みが前記シール面の外周側エッジ部に形成されている、前記フローティングシール。
  2. 前記1対のシールリングが、ロックウェル硬度がHRC54〜62である材料を用いて形成されている、請求項1記載のフローティングシール。
  3. 前記1対のシールリングが、ヤング率が190GPa〜220GPaである材料を用いて形成されている、請求項1又は2記載のフローティングシール。
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