JP4947360B2 - 霧化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電素子を振動させて振動部で液体を霧化する霧化装置に関する。特に、本発明は、液体の表面張力を利用した霧化装置に関する。
超音波振動子を用いて霧を発生させる超音波加湿器は実用化されている。
図14は振動子を用いて超音波により水から霧を発生させる(霧化する)一例としての方法を図解した図である。
圧電振動子100は、圧電素子101と、振動部102と、固定部(又は基部)103とを有する。圧電素子101と振動部102とは固定部103を介して接続されている。
振動部102は、図解の例示において、断面が湾曲している湾曲部102Aと、断面が平坦な円柱状部102Bとを有する。円柱状部102Bの先端面102FをY方向から見たとき、円柱状部102Bの形状は断面積が一定の円であり、湾曲部102Aの断面形状は固定部103から円柱状部102Bに向かって断面積が減少する円である。
圧電素子101は、例えば、PZTであり、圧電素子101に励起電圧が印加されると矢印A1で示した方向に振動子の固有振動数で振動部102を伸縮振動させる。
振動部102の円柱状部102Bの先端面102Fに霧化のための水を提供するため、先端面102Fの下部には円柱形の水供給用綿150が接触している(特許文献1参照)。水供給用綿150は底部が図示しない貯水部に浸漬しており、綿の毛細管現象により水供給用綿150の頂面まで水Wを吸い上げる。水供給用綿150の頂部に吸い上がられた水Wが、圧電振動子100の励起に伴う振動部102の円柱状部102Bの振動により、円柱状部102Bの先端面102Fの面に沿って上昇され、さらに、円柱状部102Bの先端面102Fの面に付着した水Wは、振動部102の高速な振動に伴う円柱状部102Bの矢印A2で示す方向の高速振動によって霧化され、矢印160方向へ噴射される。
上述した霧化方法に従って製造された、超音波霧化装置、超音波攪拌装置、超音波洗浄器などの装置が実用化されている。
実用新案登録第2,544,634号公報
毛細管現象を利用した水供給用綿150によって振動部102の円柱状部102Bの先端面102Fに霧化の対象となる水を導く霧化装置において、長期間連続運転すると、高速に振動する振動部102の円柱状部102Bと接触している水供給用綿150が磨耗及び/又は変形し、円柱状部102Bと水供給用綿150の接触が少なくなり、水供給用綿150による円柱状部102Bの先端面102Fの面への給水性が低下する。その結果、振動部102で発生される霧の量が低下する、すなわち、霧化性能が低下する。
さらに水供給用綿150の磨耗及び/又は変形が進んで円柱状部102Bと水供給用綿150の接触が完全に無くなると水供給用綿150による円柱状部102Bの先端面102Fの面への給水が停止し、霧化による霧の発生が停止する。
以上から、水供給用綿150の磨耗及び/又は変形に応じた適切なタイミングで水供給用綿150を交換する必要がある。
したがって、長時間あるいは長期間にわたって連続運転しても、霧化装置に用いる部材の交換又は保守点検が不要(メンテナンス・フリー)で、かつ安定して液体を霧化可能な霧化装置が要望されている。
本発明の霧化装置においては、図14を参照して述べた水供給用綿150などのように磨耗/変形する部材を用いずに霧化を可能とする。そのため、本発明においては、液体の表面張力を引き起こす構造を用いて圧電振動子の振動部の先端面に霧化の対象となる液体を表面張力によって自動的に提供する。
本発明によれば、霧化の対象となる液体を収容する容器と、圧電素子と該圧電素子に接続された振動部とを有し、前記振動部の先端面を前記容器の内部に配置して前記容器に取り付けられる圧電振動子と、表面張力によって前記液体が前記振動部の先端面に導かれる液位となるように前記液体の液位を規定する液位維持手段と、前記振動部の前記先端面近傍に設けられ、前記液体に浸漬されて前記振動部との協働による表面張力によって前記振動部の前記先端面に前記液体を導く表面張力補助部材とを有し、
前記振動部と前記表面張力補助部材とにおける対向する面が平行である、
霧化装置が提供される。
本発明では、「液位」とは液面の高さを意味する。液位を規定するとは、液面の最大高さを定めることである。
上記の霧化装置では、表面張力補助部材は先端面近傍に設けられる。先端面近傍とは、表面張力補助部材が振動部の先端面及び振動部と接触せず、かつ振動部と協働し、先端面に液体を導くことが可能な程度の距離を前記先端面との間に有していることを意味する。この距離は、霧化対象の液体、振動部と表面張力補助部材との位置関係、振動部及び表面張力補助部材の表面粗さなど、表面張力の大きさに影響する要因に応じて決定される。
好ましくは、前記液位維持手段が、前記振動部の前記先端面に対向する前記容器を形成する壁面に設けられた開口部の底部である。
ここで、「開口部」とは壁面に所定の貫通した空間を形成する所定面積の開放面を意味し、切欠き構造も含む。
好ましくは、前記振動部と前記表面張力補助部材とにおける対向する面が平行である。
ここで、「対向する」とは、向かい合っていることを意味し、平行でない場合も含まれる。
又は、好ましくは、上記霧化装置は、前記振動部の側面と対向する面を有する前記表面張力補助部材を備え、前記振動部の前記側面と前記表面張力補助部材の前記面との間隔が、前記振動部の前記先端面側に向かって狭くなる。
ここで、「側面」とは、振動部において先端面と隣接する面である。例えば、先端面が矩形であれば、側面は隣接する4面となる。また、先端面が円形であれば、側面は連続する円周面となる。表面張力補助部材は、これらの側面と協働して表面張力を生じるような位置及び高さに設けられる。
好ましくは、上記霧化装置は、前記振動部の側面と対向する面を有する前記表面張力補助部材を備え、前記表面張力補助部材は、前記表面張力補助部材の前記面を鉛直方向かつ前記先端面の垂直方向で規定される投影面に投影した投影形状において、前記投影形状の前記先端面の下端を通る垂線からの水平方向の突出量が前記先端面の下端から下方に向かって大きくなる第1形状変化部を有する。
ここで、「鉛直方向かつ前記先端面の垂直方向で規定される投影面」とは、鉛直方向と先端面の垂直方向との2方向を含むことで方向が定まる投影面を意味する。
また、「突出量」とは、表面張力補助部材が、先端面から出ている量である。ここでは、突出量は、振動部の側面と対向する表面張力補助部材の面を上記投影面に投影した投影形状において、先端面の下端を通る垂線からの水平方向の大きさ(寸法)で規定される。
好ましくは、上記霧化装置は、前記振動部の側面と対向する面を有する前記表面張力補助部材を備え、前記表面張力補助部材は、前記表面張力補助部材の前記面を、鉛直方向かつ前記先端面の垂直方向で規定される投影面に投影した投影形状において、前記投影形状の前記先端面に対する水平方向の突出量が、前記先端面の下端から上端に向かって0(ゼロ)まで減少する第2形状変化部を有する。
ここで、「突出量」とは、上述と同様に、表面張力補助部材が先端面から出ている量であるが、ここでは、振動部の側面と対向する表面張力補助部材の面を上記投影面に投影した投影形状において、先端面のそれぞれの位置からの水平方向の大きさ(寸法)で規定される。
好ましくは、上記霧化装置は、前記表面張力補助部材の近傍に設けられる追加補助部材を備え、前記液体に浸漬された前記表面張力補助部材と前記追加補助部材との協働による表面張力を用いて前記振動部の前記先端面に前記液体を導く。
好ましくは、上記霧化装置は、前記容器の前記開口部の底部と前記振動部の前記先端面との間に設けられる前記表面張力補助部材を備え、該表面張力補助部材の高さは、前記開口部の底部より高く、前記先端面の上端未満であり、該表面張力補助部材の幅は、前記先端面の幅以上かつ前記開口部の底部の幅以下である。
好ましい第1の形態として、前記容器の前記開口部の底部と前記振動部の前記先端面との間に設けられる前記表面張力補助部材の高さは、前記開口部の底部より高く、前記振動部の前記先端面の全体に前記液体が付着する高さ未満である。
好ましくは、上記霧化装置では、複数の前記表面張力補助部材が、前記振動部の側面と面を対向して前記振動部を挟んで設けられる。
好ましくは、前記容器は前記振動部が貫通する貫通穴を有し、前記貫通穴の内周面と前記貫通穴に配置される前記振動部との間隔を、前記貫通穴と前記振動部とが接触しない範囲で小さくする。
好ましくは、前記容器は前記振動部が貫通する貫通穴を有し、前記振動部の下部に位置する前記容器の内壁と前記貫通穴の内周面とで形成される角の少なくとも一部が面取りされる。
好ましくは、上記霧化装置は、前記開口部の底部に、撥水性の表面処理が施され、あるいは撥水性を有する表面部材が設けられる。
本発明の霧化装置においては、上述した水供給用綿などのように磨耗/変形する部材を用いず、直接、霧化の対象となる液体を振動部の先端面に導くように構成したので、霧化装置を長時間あるいは長期間連続運転しても、消耗部材の交換などが不要であり、保守もほとんど不要(メンテナンス・フリー)である。
また、本発明の霧化装置は、保守・交換部材がないので、霧化装置の周囲に部品交換を見込んだスペースを必要とせず、任意の位置に配設することができ、コンパクトに構成することができる。
さらに、本発明の霧化装置は、液位維持手段による表面張力及び表面張力補助部材と振動部との協働による表面張力によって先端面に液体を導いている。このように複数の表面張力を生じさせ、それぞれの表面張力で振動部における先端面への液体供給及び先端面との液体保持がなされる。また、霧化装置が傾いたような場合に、一の表面張力が生じなくても他の表面張力が継続して生じ得る。これにより安定して先端面に液体を付着させることができるため、安定した霧化が可能である。
なお、液位維持手段を容器に設けられた開口部とすることで、霧化装置を簡単な構造とすることができる。
第1実施の形態
図1(A)を主体に参照して、本発明の霧化装置における第1実施の形態について述べるが、便宜上構成説明の一部に図1(E)を参照する。なお、霧化の対象とする液体を水として説明する。
図1(A)は本発明の霧化装置における霧化原理を説明するための第1実施の形態における霧化装置1の部分断面図である。
霧化装置1は、圧電振動子10と、水位WFを規定する上端部20aを有する正面壁20−1を有する。霧化装置1において、正面壁20−1には、図1(B)に示す如く上方に開口部30が形成されており、したがって、図1(A)における正面壁20−1の上端部20aは、開口部30の底部30aに相当している。
圧電振動子10は、例えば、図1(E)に図解するように、圧電素子11と、振動部12と、固定部(又は基部)13とを有する。圧電素子11は、例えば、PZTである。
圧電振動子10の振動部12は、図1(E)の図解の例示では、固定部13から離れるにつれて直径が小さくなるように湾曲した形状の円柱(円錐台形状)として構成されており、先端面12Fの表面は平坦に形成されているが、図1(A)においては、同一径の円柱形状を例に説明する。
圧電振動子10は、図1(E)に図解する如く、裏面壁20−2を基準として、圧電素子11と固定部13とが容器20の外部に位置し、振動部12の一部が容器20の内部に突出(延出)する如く配置され、裏面壁20−2に固定されている。圧電振動子10の固定部13は、圧電振動子10を裏面壁20−2に固定する部分である。
振動部12の先端面12Fの表面は、表面張力によって水Wが可能な限り広がって付着するように、例えば、平坦に形成されている。
さらに、圧電振動子10は、その振動部12の先端が仰角に位置する如く傾斜して取り付けられている。
また、正面壁20−1は、供給された水Wが過剰な場合に、その上端部20a(開口部30の底部30a。以下、霧化装置1において同じ。)から水Wを溢れさせ、規定の水位WFを維持するもので、この水位WFの維持により、前述の如く振動部12の先端面12Fに水Wをその表面張力によって付着させることができる。前記水位WFの維持手段は、図1(A)の構成に限るものではなく、水位検出センサなどを用いてポンプ装置を制御する手段とすることも可能である。かかる場合であれば、前記正面壁20−1の上端部20a高さは、前述の水位WF維持と関係なく高い寸法に設定できる。
本発明の第1実施の形態の霧化装置における霧化原理を述べる。
図1(A)の図解において、容器20内に収容された霧化の対象となる液体、例えば、水Wは、正面壁20−1の上端部20aにおいて表面張力によって盛り上がり、振動部12の先端面12Fの下端に接した水Wは、振動部12の先端面12Fの平坦な表面を表面張力によってはい上がる。これにより振動部12の先端面12Fに、霧化の対象となる水Wが供給された状態となる。
このように、正面壁20−1の上端部20aの位置と、振動部12の先端面12Fとの位置を、水Wが振動部12の先端面12Fの平坦な表面に供給される(付着する)水位WFを維持するように選択(調整)すると、例えば、図14に図解した毛細管現象を利用した水供給用綿150を用いずに、霧化の対象となる水Wを振動部12の先端面12Fの面に供給することができ、また供給された水Wが過剰であっても、正面壁20−1の上端部20aから溢れて適正な水位WFを維持することができる。
このように、正面壁20−1の上端部20aは、簡単な構成であるが、表面張力によって水Wを振動部12の先端面12Fに供給するための水位WFを維持する手段として機能する。
振動部12の先端面12Fに霧化のために必要な所望の水Wが供給された状態において、図示しない励起回路によって圧電振動子10を励起させると、圧電素子11がその固有振動数に応じて、矢印方向A2に振動部12を高速に振動させる。
振動部12の振動により、振動部12の先端面12Fに導かれた(付着した)水Wが霧化されて霧(ミスト)となり、矢印方向Aに飛ばされる。霧化発生を連続的に行うことにより、発生された霧を連続的に開口部30から容器20の外部に放出することができる。かかる霧化発生は、振動部12の先端面12Fに水Wが付着している限り連続して行われるもので、絶えず水Wを供給することにより、長時間あるいは長期に亘る霧化発生が連続して行える。
また、正面壁20−1の上端部20aは、水位WFを維持する高さであるため、生成された霧の噴出(飛散)を阻害することもない。
以上が本発明における第1実施の形態の霧化原理である。
図2は、霧化対象液体を水Wとした場合の、振動部12における先端面12Fの表面から霧化される霧の量の累積体積と霧の粒子径との関係を示すグラフである。
圧電振動子10の振動条件、能力、性能及び周辺の湿度などにも依存するが、圧電振動子10の振動周波数を約200KHzとした場合、通常10〜20μm程度の粒子径(直径)の水の粒(ミスト)が一番多く生成されることが確認できた。そのような霧は、図1(A)において矢印Aで示す如く振動部12の中心軸に沿うようにしながら前方方向に向かって多く進む。換言すると、霧化されやすい粒子から生成される霧は、到達距離が長く、加えて振動部12を傾斜させることによってその到達距離をさらに長くすることができる。
本発明の第1実施の形態における霧化装置1においては、水位WFを維持することにより、水Wの表面張力によって振動部12の先端面12Fの表面に自動的かつ適切な量の水Wが間断なく提供されるので、霧化状態が安定する。
本実施の形態においては、例えば、図14に例示した水供給用綿150のような振動部12に水Wを提供する手段として、振動部12と接触し振動部12の高速振動による磨耗及び/又は劣化する部材を用いていないので、そのような部材の交換作業が不要となり、基本的に保守作業の要らないメンテナンス・フリーの霧化装置を提供できる。
さらに上述した霧化装置においては、例えば、水供給用綿150の交換作業のためのスペースあるいは構成が不要であり、霧化装置を小型かつ簡易な構成にできる。さらに、例えば、霧化装置1の周囲に水供給用綿150の交換作業のためのスペースを確保する必要がなく、このことは、霧化装置1を設置する設置場所において制約を受けることが少ないという利点を有する。
本発明の第1実施の形態における霧化装置の用途例を例示する。
本発明における第1実施の形態の霧化装置において、霧化される対象の液体は上述した水Wに限らない。本実施の形態において霧を発生させる対象の液体としては、表面張力によって振動部12の先端面12Fの表面に付着し、振動部12の振動によって霧になる、各種の液体、例えば、水、又は、香料が含まれる水、化粧水などの液体、液体薬品、液体肥料、液体塗料などの他に、油、ガソリンなどの燃焼系液体などが対象となる。
例えば、水から霧を発生させた場合、霧化装置1を加湿器などに使用できる。加湿器としては、住宅の居室内の加湿、あるいは、冷蔵庫内の野菜など生鮮食品の保湿などに使用することもできる。
他方、香料を含む水、又は、肌あれ防止用などの化粧水から霧を発生させると、霧化装置1を、香料を含む霧、又は、化粧水の霧を発生させる霧化装置として使用することができる。
また、本実施の形態の霧化装置1として、液体塗料を霧化して霧化塗料を提供することができる。かかる場合は、粘性の小さな液体塗料を用いることが好ましい。さらに、霧化の対象とする液体として、ガソリンなどの燃焼系液体を霧化した場合も同様である。
さらに、本実施の形態の霧化装置を、超音波振動を利用する種々の装置、例えば、超音波霧化装置、超音波攪拌装置、超音波洗浄器などとして使用することもできる。
第2実施の形態
図1(B)〜図1(E)を参照して本発明の第2実施の形態について述べる。
第2実施の形態の霧化装置は、図1(A)を参照して述べた第1実施の形態の霧化原理を適用した霧化装置1Aである。
図1(B)は第2実施の形態における霧化装置1Aの斜視外観図であり、図1(C)は第2実施の形態における霧化装置1Aの内部を図解した断面図である。図1(D)は、図1(C)に図解した霧化装置1Aにおける圧電振動子10と表面張力補助部材50、50との配置を示す正面図である。図1(E)は、図1(D)に図解した圧電振動子10、表面張力補助部材50、50及び緩衝部材14の配置を示す霧化装置1Aの上部から見た断面図である。
第2実施の形態の霧化装置1Aは、箱状の容器20と、圧電振動子10と、水補給部40とを有する構成を基本としている。霧化装置1Aはさらに、圧電振動子10を駆動する励起回路(図示省略)を有する。なお、第1実施の形態と同様の構成要件については同一の符号を付して説明する。
図1(B)、(C)を参照すると、容器20は、正面壁20−1と、裏面壁20−2と、右側面壁20−3と、左側面壁20−4と、上部壁20−5と、底面壁20−6とを有する。
正面壁20−1には、水位WFを規定するとともに、霧化された霧が容器20から放出される開口部30が設けられている。
容器20は、例えば、アクリル材、ABS樹脂などで製造することができる。
容器20の正面壁20−1に設けられた開口部30の周囲は、霧の発生状態の目視、水の補給状態及び/又は水位WFの確認のために、透明又は準(半)透明にすることができる。その場合、透明アクリル材、透明ガラスなどで開口部30の周囲を形成することができる。もちろん、開口部30の周囲が透明又は準(半)透明であることが必須ではない。
正面壁20−1に設けられた開口部30の周囲を除く部分の素材は任意である。
図1(C)、(E)に図解されているように、図1(A)を参照して述べたと同様の圧電振動子10が裏面壁20−2に固定されている。図解の例示では、振動部12は固定部13から離れるにつれて直径が小さくなるように湾曲した形状の円柱(略円錐台形状)として形成されている。圧電素子11は、例えば、PZTである。
振動部12は、水Wなどの霧化対象の液体と接するので、霧化対象の液体による腐食が少なく、さらに機械的振動に耐えうる材料、例えば、金属、好ましくは、ステンレススチールで形成されることが望ましい。また、振動部12の先端面12Fは、表面張力によって水Wなどの霧化対象の液体が先端面12Fの表面に広範囲に亘って付着可能なように、平坦に形成されていることが望ましい。
図1(C)の矢印B方向から見た圧電振動子10の取付け状態を示す図1(E)を参照してより詳細に圧電振動子10の取付け状態を述べる。
容器20の裏面壁20−2には、圧電振動子10の固定のための位置決めを兼ねる凹陥部20−2aが形成されており、この凹陥部20−2aに、シール機能を有する緩衝部材14を介して、固定部13及び振動部12の固定部13の近傍部分が収容されて固定されている。
裏面壁20−2には、振動部12が貫通する孔20−2bが形成されている。孔20−2bは、湾曲した振動部12の外形より幾分大きく形成されており、振動部12が孔20−2bに接触して振動部12の振動特性が変化することを防止するようにしている。
緩衝部材14は、押圧により変形する程度の弾性を有するとともに防水性を有する部材、例えば、弾性ゴムを用いたOリング、ゴムパッキンなどである。
圧電振動子10を裏面壁20−2に固定するときの押圧により、緩衝部材14が変形して凹陥部20−2aと固定部13との間の隙間をシールし、振動部12と孔20−2bとの隙間から水Wが容器20の外部に漏洩することを防止する漏洩防止機能(シール性)が得られる。さらに緩衝部材14は、圧電素子11の振動により振動する振動部12の振動を抑制する機能(緩衝機能又は振動伝達緩和性)を併せ持つ。緩衝部材14を用いると、振動伝達緩和性により振動部12の振動減衰が抑制されるため、振動部12における振動のロスを減少させ、霧化動作を効率よく行うことができるという効果をも奏する。
図1(C)に図解したように、水補給部40から補給された水Wのうち霧化に使用できない余剰の水Wが開口部30の底部(底辺)30aから溢れて容器20から流れ出る。その結果、仮に霧の発生に伴う水Wの減少に伴い、水補給部40から過剰の水が補給された場合でも、容器20内において圧電振動子10における振動部12の先端面12Fの全てが水W中に埋没して、霧の発生が困難になることがないように、水位WFが水平方向Hにおいてほぼ一定に維持される。このように、開口部30は第1の水位維持機能を有する。
なお、開口部30から容器20の外部に流れ落ちる水を溜める部分は図示を省略している。
また、正面壁20−1に形成された開口部30は、図1(C)に図解したように、振動部12における先端面12Fの下部の一部に水が接触し、その水が表面張力によって振動部12の先端面12Fをはい上がって振動部12の先端面12Fに付着し、振動部12の振動によって霧化されるように水位WFを一定に維持する第2の水位維持機能をも有する。
図1(C)に図解した例示においては、開口部30が、前述の第1、第2の水位維持機能によって水位WFを所定の状態に維持することに加えて、発生した霧の向き(方向)を規定するため、容器20を所定の角度αで傾斜させて容器20の正面壁20−1を若干上向きにした構成を開示している。角度αとしては30〜100度(圧電振動子10の中心軸が床面と平行となる場合を90度とする)の範囲で変化できる構成が望ましい。好ましくは、75〜85度である。
例えば、開口部30の底部30aを、振動部12の先端面12Fの下端とほぼ同じ高さにすれば、霧化の対象となる水Wが振動部12の先端面12Fに供給されながら余剰の水Wを開口部30の底部30aから排出することができる。かかる場合であれば、必ずしも、容器20を傾斜させる必要はなく、このとき、角度αは90度でよい。
なお、通常、霧化装置1Aは、底面を水平な面の上に載置して使用するから、図1(C)に破線で示した形状を持ち、その底面20−6aが、例えば、テーブルなどの水平面と一致するような構造にすることもできる。
好ましくは、図示しない角度調整機構を設け、ユーザが角度調整機構を用いて容器20の角度αを調整し、水位WFの調整、及び/又は、圧電振動子10の振動部12の先端面12Fへの水の接触状態の調整、発生した霧の選択排出、霧の放出向き(角度)を調整するようにすることもできる。
図1(C)に図解した霧化装置1Aは、第1実施の形態として述べた霧化原理に従って、水補給部40から供給され、容器20に収容された水Wを表面張力によって振動部12の先端面12Fに導き、導かれた水Wを振動部12の振動によって連続的に霧化させ、開口部30から霧化した霧を容器20の外部に放出することができる。
上部壁20−5には容器20の内部に霧化の対象となる水Wを補給する水補給部40が設けられている。
水補給部40によって容器20に水Wを補給する方法としては、例えば、上部壁20−5に図示しない開口部が設けられており、その開口部を介して水補給部40が容器20内に水を落下させる構成、あるいは、水補給部40から容器20の水中に延びるチューブを接続しチューブを介して水補給部40から容器20内に水を補給する構成とすることもできる。
水補給部40から容器20に補給する水の量は、圧電振動子10の先端面12Fに導かれた水Wが霧化されることによる水位WFの低下に応じて水Wが振動部12の先端面12Fの面から離れない程度に行う。例えば、霧化装置1Aを連続運転した場合、発生する霧の量、すなわち、霧化で消費する水量はある程度判るから、例えば、霧化装置1Aの連続運転時間を基準に水補給部40から水を断続的に補給することができる。あるいは、容器20内の水位を測定する水位計を設けて、水位計の計測値と基準値とを比較して水位計の計測値が基準値を下回ったとき水補給部40から所定量の水Wを補給することもできる。これらの水の補給に際しては、ポンプ、開閉弁などを用いた電気回路で構成することができる。
水補給部40による容器20への水Wの補給は、必ずしも正確である必要はなく、多少余剰であってもよい。その理由は、本実施の形態においては、正面壁20−1に形成された開口部30から余剰の水が溢れ出ることにより、容器20内の水位WFが維持されるからである。この水位WFの維持は、容器20を傾斜させるなどして、正面壁20−1に形成された開口部30の底部30aの位置を調整することにより、最適な状態に調節可能である。
なお、水位WFの維持手段は、開口部30の底部30aに限られず、水位検出センサなどを用いて水補給部40からの水の補給を制御する手段とすることも可能である。かかる場合であれば、開口部30の高さは、前述の水位WF維持と関係なく設定できる。
第2実施の形態においても、図2を参照して上述したように、使用する圧電振動子10の振動条件、能力、性能及び周辺の湿度などにも依存するが、圧電振動子10の振動周波数を約200KHzとした場合、通常、10〜20μm程度の粒子径の水の粒(ミスト)が一番多く生成されることが確認できた。そのような主要な霧は、図1(C)の図解において、振動部12の中心軸に沿うようにしながら前方に向かって多く進む。粒子径の大きな水の粒(水滴)は、十分霧化されず、水を含んだ霧、又は、その粒状態のまま、水位WFの面に近い方向に飛ぶため、その到達距離は短い。また、粒子径の小さな水の粒(霧、ミスト)は、小さく霧化されて上方向に飛ぶため、その到達距離は長くなる。
さらに、正面壁20−1に設けた開口部30の底部30aは、必要以上に上方へ突出することがないため、霧の噴射を阻害することが抑制され、上述の如く霧の到達距離を確保することができる。
第2実施の形態の霧化装置1Aは、第1実施の形態において例示したように、霧化した液体を噴霧又は散布する種々の用途に適用できる。
このような用途例としては、例えば、居室内の加湿に適切である。もし、対象液体に香料、又は、香料を含む水を用いれば霧化した香料の散布が可能となる。
また、例えば、本実施の形態の霧化装置1Aをビニルハウスなどの農産物生育空間への適用を考慮した場合、霧化対象の液体に農薬(薬剤又は薬物)、肥料、あるいは、農薬などを含む水を用い、霧化した農薬を農産物の消毒などに用いることができる。本実施の形態の霧化装置1Aによる霧化された農薬は、通常の噴霧器による水滴状態の農薬に比較して粒子径が小さく、連続的に噴霧可能という利点を有する。このような農薬を霧化する霧化装置1Aを移動可能にすれば、より広い範囲に霧化した農薬などを散布することが可能となる。
第2実施の形態の第1変形態様
図1(D)、(E)を参照して本発明における第2実施の形態の第1変形態様を述べる。
第2実施の形態の第1変形態様における霧化装置1Bは、振動部12の先端面12Fの近傍に、表面張力補助部材50、50を裏面壁20−2に設けたことを特徴とする。表面張力補助部材50、50は、圧電振動子10の振動部12を挟んで対向しているが、所定の作用効果を期待するためには、少なくともいずれか一方を必要とする。
表面張力補助部材50、50は、図1(D)に図解したように、振動部12と協働して振動部12の先端面12Fにおいて水Wなどの霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を果たす部材である。換言すれば、表面張力補助部材50、50は、振動部12と協働して水Wを給水及び保水可能とするように、振動部12の近傍に対向した位置、及び、高さが設定されている。ここでは、表面張力補助部材50、50は、振動部12の側面12sと水平方向から対向している。
表面張力補助部材50、50と振動部12の先端面12Fとの距離D1は、実験によれば1mm〜4mm、好ましくは2mm〜3mmである。
これによれば、表面張力補助部材50、50と振動部12との間で、適正な給水機能及び保水機能をもたらす表面張力を得ることができる。
また、表面張力補助部材50、50の振動部12の先端面12Fに対する突出量T1は、実験によれば0〜3.0mm、好ましくは0.3mm〜1mmである。
突出量T1が0以上でないと、表面張力補助部材50、50の機能が十分得られず、水Wは先端面12Fへ効果的に付着しない。一方、先端面12Fへの水Wの付着量は、所定の範囲では突出量T1が大きいほど多くなる。しかし、先端面12Fへの水Wの付着量が過多となると振動部12にかかる負荷が大きくなり、振動効率が低下するとともに適正な霧化ができなくなる。また、突出量T1が大きいと、表面張力補助部材50、50は噴出する霧(ミスト)の障害となる。したがって、突出量T1を上記範囲にすることで、適正な霧(ミスト)を効率よく発生させることが可能である。
表面張力補助部材50、50を設けることにより、図1(A)及び図1(C)を参照して述べた横方向の水位WFの面における振動部12の軸方向における先端面12Fへの表面張力による水Wの補給に加えて、横方向の水位WFの面と直交する縦方向の面(振動部12の径方向)における表面張力によっても振動部12の先端面12Fへの表面張力による水Wの補給が行われる。
すなわち、振動部12の軸方向と径方向の二次元方向における表面張力により、振動部12の先端面12Fにおいて広範囲に亘っての表面への水Wの補給が行われる。その結果、振動部12の先端面12Fの表面への安定かつ適切な水Wの補給が可能となる。
例えば、地震などの振動、あるいは、容器20の傾斜角度αの変化などに起因して水位WFと振動部12の先端面12Fとが離間するような事態が発生しても、振動部12と協働する表面張力補助部材50、50の表面張力に基づく、給水作用及び保水作用により、安定して水Wを振動部12の先端面12Fの表面に提供することができる。
かかる構成は、図1(C)に示すように、液位維持手段を開口部30の底部30aとすることによって、水位WFが最適値に設定されるとともに、水Wが開口部30の底部30aにおいて表面張力によって盛り上がるため、大きな作用効果が期待できる。
なお、水位WFの維持手段は、開口部30の底部30aに限られず、水位検出センサなどを用いて水補給部40からの水の補給を制御する手段とすることも可能である。かかる場合であれば、開口部30の高さは、前述の水位WF維持と関係なく設定できる。
また、表面張力補助部材50、50は、生成された霧の噴出(飛散)を阻害しない方向から霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を果たすため、霧の供給能力の低減を抑制することができる。
第2実施の形態の第2変形態様
図3(A)、(B)を参照して本発明における第2実施の形態の第2変形態様を述べる。図3(A)は、図1(C)に図解した霧化装置1Aにおける圧電振動子10への表面張力補助部材51、51の配置を示す正面図である。図3(B)は、図3(A)のA視断面図である。
第2実施の形態の第2変形態様における霧化装置1Cは、振動部12の先端面12Fの近傍に位置する如く、表面張力補助部材51、51が裏面壁20−2に設けられている。そして、振動部12と表面張力補助部材51、51との対向する面12s、51aが平行とされることを特徴とする。表面張力補助部材51、51は、圧電振動子10の振動部12を挟んで対向している。以下、一方の表面張力補助部材51について説明するが、他方の表面張力補助部材51についても同様である。
表面張力補助部材51は、その内面51aを振動部12の側面12sに対向している。側面12sと内面51aとは、距離D2を離して平行に配置されている。そのため、内面51aは、振動部12の側面12sと同じ曲率で湾曲している。また、表面張力補助部材51は、均一の厚さで形成されているため、外面51bも側面12sと同じ曲率で湾曲している。
表面張力補助部材51は、図3(A)に図解したように、振動部12と協働して振動部12の先端面12Fにおいて水Wなどの霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を示す。換言すれば、表面張力補助部材51は、振動部12と協働して水Wを給水及び保水可能とするように、振動部12の近傍に対向した位置、及び、高さが設定されている。
表面張力補助部材51と振動部12との先端面12Fとの距離D2は、実験によれば1mm〜4mm、好ましくは2mm〜3mmである。
これによれば、表面張力補助部材51と振動部12との間で、適正な給水機能及び保水機能をもたらす表面張力を得ることができる。
また、表面張力補助部材51の振動部12の先端面12Fに対する突出量T2は、実験によれば0〜3.0mm、好ましくは0.3mm〜1mmである。
これによれば、表面張力補助部材51によって適正量の水Wが先端面12Fに付着し、また表面張力補助部材51が噴出する霧(ミスト)の障害とならないため、適正な霧(ミスト)を発生させることが可能である。
このように、表面張力補助部材51を設けることにより、振動部12だけの時に比べて、振動部12と協働する表面張力補助部材51の表面張力に基づく給水作用及び保水作用により、安定して水Wを振動部12の先端面12Fの表面に提供することができる。
さらに、振動部12と表面張力補助部材51とにおける対向する面12s、51aを平行にすることで、これらの間において振動部12の突出している表面の所定箇所に均一な表面張力が発生するため、給水作用及び保水作用が安定する。そのため、さらに安定した霧化が可能である。
かかる構成においても、図1(C)に示すように、液位維持手段を開口部30の底部30aとすることによって、水位WFが最適値に設定されるとともに、水Wが開口部30の底部30aにおいて表面張力によって盛り上がるため、大きな作用効果が期待できる。
なお、水位WFの維持手段は、開口部30の底部30aに限られず、水位検出センサなどを用いて水補給部40からの水の補給を制御する手段とすることも可能である。かかる場合であれば、開口部30の高さは、前述の水位WF維持と関係なく設定できる。
また、かかる場合においても、開口部30の底部30a、および表面張力補助部材51、51が、霧の噴射を阻害するものではない。
第2実施の形態の第3変形態様
図4(A)〜図4(C)を参照して、本発明における第2実施の形態の第3変形態様である霧化装置1Dについて述べる。図4(A)は、霧化装置1Dの正面から内部を示す断面図である。図4(B)は、霧化装置1Dの上面から内部を示す断面図である。図4(C)は、霧化装置1Dの右側面から内部を示す断面図である。
第2実施の形態の第3変形態様における霧化装置1Dは、第2実施の形態の霧化装置1Aにおける容器20と、水補給部40と、圧電振動子10を駆動する励起回路(図示省略)とを有する。これらについては、前述と同一の構成であるため、説明を省略する。
容器の正面壁20−1には開口部30が設けられ、容器20の裏面壁20−2には、圧電振動子10が取り付けられる。容器20は、傾けずに底面壁20−6を水平として用いられる。そして、開口部30の底部(底辺)30aは、図1(A)及び図1(C)に例示している液位維持手段の機能を果たし、水W等の液体の霧化が効率よく行われるようにその寸法が設定されている。その結果、開口部30の底部30aは、霧の噴射を阻害する高さとはならない。なお、水位WFの維持手段は、開口部30の底部30aに限られず、水位検出センサなどを用いて水補給部40からの水の補給を制御する手段とすることも可能である。
圧電振動子10は、圧電素子11と、振動部12と、固定部13とを有する。圧電素子11は円柱状であり、例えば、PZTが用いられる。
振動部12は、一体に形成された円柱状部12aと矩形部12bとを有している。円柱状部12aは、固定部13と略同一の径を有し、一方の端面に固定部13を介して圧電素子11が取り付けられる。円柱状部12aの他方の端面からは、矩形部12bが一定の矩形断面で延びている。この第2実施の形態の第3変形態様における振動部12の先端面12Fは、図4(A)に図示したように、正面から見た断面が矩形であり、矩形の短辺が水平方向に、矩形の長辺が鉛直方向になるように配置される。振動部12の先端面12Fは、その表面に水Wの表面張力によって水Wが導かれるように、例えば、平坦に形成されている。
圧電振動子10は、裏面壁20−2を基準として、圧電素子11と固定部13とが容器20の外部に位置し、振動部12の一部が裏面壁20−2に設けた穴を貫通して容器20の内部に位置するように、裏面壁20−2に固定されている。固定部13は、圧電振動子10を裏面壁20−2に固定する部分である。
圧電振動子10は、先端面12Fの下端の高さが開口部30の底部30aより多少高い位置になるようにして固定される。これにより、第1実施の形態で述べたように表面張力によって霧化の対象となる水Wが振動部12の先端面12Fに供給されながら、余剰の水Wが容器20から排出される。
なお、図示はしていないが、圧電振動子10は、第2の実施の形態における図1(E)に示す如く、緩衝部材14等を用いてシール性、振動緩和作用が伴うように裏面壁20−2に固定されているものである。
振動部12の先端面12Fの近傍には、2つの表面張力補助部材52、52が容器20の底面壁20−6に設けられる。表面張力補助部材52、52は、振動部12を構成する矩形部12bの両側であって、霧の前方への噴射を阻害しない位置、好ましくは、両側の対称な位置に設けられる。以下、一方の表面張力補助部材52について説明するが、他方の表面張力補助部材52についても同様である。
表面張力補助部材52の面52aは、振動部12の矩形部12bの側面12sに水平方向から対向される。対向する面12s、52aは、平行とされる。
表面張力補助部材52は、図3(A)に図解したように、振動部12と協働して振動部12の先端面12Fにおいて水Wなどの霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を果たす。換言すれば、表面張力補助部材52は、振動部12と協働して水Wを給水及び保水可能とするように、振動部12の近傍に対向した位置、及び、高さが設定されている。
表面張力補助部材52と振動部12の先端面12Fとの距離D3は、実験によれば1mm〜4mm、好ましくは2mm〜3mmである。
これによれば、表面張力補助部材52と振動部12との間で、適正な給水機能及び保水機能をもたらす表面張力を得ることができる。
また、表面張力補助部材52の振動部12の先端面12Fからの突出量T3は、実験によれば0〜3.0mm、好ましくは0.3mm〜1mmである。
これによれば、表面張力補助部材52によって適正量の水Wが先端面12Fに付着し、また表面張力補助部材52が噴出する霧(ミスト)の障害とならないため、適正な霧(ミスト)を発生させることが可能である。
このように、表面張力補助部材52を設けることにより、振動部12だけの時に比べて、振動部12と協働する表面張力補助部材52の表面張力に基づく給水作用及び保水作用により、安定して水Wを振動部12の先端面12Fの表面に提供することができる。
さらに、振動部12と表面張力補助部材52とにおける対向する面12s、52aを平行にすることで、これらの間において振動部12の突出している表面の所定箇所に均一な表面張力が発生するため、給水作用及び保水作用が安定する。そのため、さらに安定した霧化が可能である。
特に、振動部12の先端面12Fを矩形にし、矩形の短辺が水平方向に、矩形の長辺が鉛直方向になるように配置される先端面12Fの近傍に表面張力補助部材52を設けることにより、更に安定した霧化が可能となる。これは、鉛直方向の長さがある程度長いと、表面張力によって振動部12の先端面12Fに供給される水Wが霧化に必要な量だけ、安定して供給されるためと考えられる。
振動部12の先端面12Fの矩形形状は、縦方向:横方向の比率を、例えば、1:0.3(矩形)〜1.0:1.0(正方形)の範囲とする。本発明における矩形には、正方形をも含む。このように、先端面12Fの形状は、正方形であっても安定した霧化が可能となる。
第3実施の形態
図5(A)〜図5(C)を参照して、本発明の第3実施の形態である霧化装置1Eについて述べる。図5(A)は、霧化装置1Eの正面から内部を示す断面図である。図5(B)は、霧化装置1Eの上面から内部を示す断面図である。図5(C)は、霧化装置1Eの右側面から内部を示す断面図である。
第3実施の形態の霧化装置1Eは、第2実施の形態の霧化装置1Aにおける容器20と、水補給部40と、圧電振動子10を駆動する励起回路(図示省略)とを有する。これらについては、前述と同一の構成であるため、説明を省略する。
容器20の正面壁20−1には開口部30が設けられ、裏面壁20−2には、圧電振動子10が取り付けられる。容器20は、傾けずに底面壁20−6を水平として用いられる。そして、開口部30の底部(底辺)30aは、第2実施の形態の第3変形態様と同様に、図1(A)及び図1(C)に例示している液位維持手段の機能を果たし、水W等の液体の霧化が効率よく行われるようにその寸法が設定されている。その結果、開口部30の底部30aは、第2実施の形態と同様に霧の噴射を阻害する高さとはならない。なお、水位WFの維持手段は、開口部30の底部30aに限られず、水位検出センサなどを用いて水補給部40からの水の補給を制御する手段とすることも可能である。
圧電振動子10は、圧電素子11と、振動部12と、固定部13とを有する。振動部12は、一体に形成された大径円柱状部12cと小径円柱状部12dとを有する。大径円柱状部12c及び小径円柱状部12dは、共に一定の径を有し、小径円柱状部12dより大径円柱状部12cの径が大きくされている。大径円柱状部12cは、固定部13と略同一の径を有し、一方の端面に固定部13を介して圧電素子11が取り付けられる。大径円柱状部12cの他方の端面からは、小径円柱状部12dが軸を同一にして延びている。この第3の実施の形態における振動部12の先端面12Fは、図5(A)に図示したように、正面から見た断面が円形である。振動部12の先端面12Fは、その表面に水Wの表面張力によって水Wが導かれるように、例えば、平坦に形成されている。
圧電振動子10は、裏面壁20−2を基準として、圧電素子11と固定部13とが容器20の外部に位置し、振動部12の一部が裏面壁20−2に設けた穴を貫通して容器20の内部に位置するように、裏面壁20−2に固定されている。固定部13は、圧電振動子10を裏面壁20−2に固定する部分である。
圧電振動子10は、先端面12Fの下端の高さが開口部30の底部30aより多少高い位置になるようにして固定される。これにより、第1実施の形態で述べたように表面張力によって霧化の対象となる水Wが振動部12の先端面12Fに供給されながら、余剰の水Wが容器20から排出される。
なお、図示はしていないが、圧電振動子10は、第2の実施の形態における図1(E)に示す如く、緩衝部材14等を用いてシール性、振動緩和作用が伴うように裏面壁20−2に固定されているものである。
振動部12の先端面12Fの近傍には、2つの表面張力補助部材53、53が容器20(裏面壁20−2及び/又は底面壁20−6)の内側に設けられる。表面張力補助部材53、53は、振動部12を構成する小径円柱状部12dの両側であって、霧の前方への噴射を阻害しない位置、好ましくは、両側の対称な位置に設けられる。以下、一方の表面張力補助部材53について説明するが、他方の表面張力補助部材53についても同様である。
表面張力補助部材53は、平板部材であり、図3(A)に図解したように、振動部12と協働して振動部12の先端面12Fにおいて水Wなどの霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を果たす。換言すれば、表面張力補助部材53は、振動部12と協働して水Wを給水及び保水可能とするように、振動部12の近傍に対向した位置、及び、高さが設定されている。
表面張力補助部材53は、面53aを振動部12の小径円柱状部12dの側面12sと水平方向から対向させる。面53aと側面12sとの間隔は、先端面12F側に向かって、連続的に狭くなる。振動部12の先端における面53aと側面12sとの距離D4は、実験によれば1mm〜4mm、好ましくは2mm〜3mmである。
これによれば、表面張力補助部材53の面53aと小径円柱状部12dの側面12sとの間で、適正な給水機能及び保水機能をもたらす表面張力を得ることができる。
また、表面張力補助部材53の振動部12の先端面12Fからの突出量T4は、実験によれば0〜3.0mm、好ましくは0.3mm〜1mmである。
これによれば、表面張力補助部材53によって適正量の水Wが先端面12Fに付着し、また表面張力補助部材53が噴出する霧(ミスト)の障害とならないため、適正な霧(ミスト)を発生させることが可能である。
このように、表面張力補助部材53を設けることにより、振動部12だけの時に比べて、振動部12と協働する表面張力補助部材53の表面張力に基づく給水作用及び保水作用により、安定して水Wを振動部12の先端面12Fの表面に提供することができる。
特に、表面張力補助部材53の面53aと振動部12の小径円柱状部12dの側面12sとの間隔が、振動部12の先端面12F側に向かって狭くされることにより、これらの面の間に生じる表面張力が、振動部12の先端面12Fに向かって大きくなる。そのため、特に先端面12F付近では表面張力が安定して維持され、先端面12Fから離れるにしたがって表面張力が減少して、振動部12の側面12sに付着する水Wが少なくなる。
したがって、霧化装置1Eでは、振動部12の振動に対する水Wの抵抗が小さくなり、振動部12の振動が安定することから、安定した霧化が可能である。
なお、上述した第2の実施形態では、表面張力補助部材53の面53aと振動部12の小径円柱状部12dの側面12sとの間隔が、連続的に変化しているが、本発明はこれに限定されず、この間隔を例えば段階的に変化させることも可能である。
第3実施の形態の第1変形態様
図6(A)〜図6(C)を参照して、本発明における第3実施の形態の第1変形態様である霧化装置1Fについて述べる。霧化装置1Fは、第3実施の形態の霧化装置1Eにおける振動部の小径円柱状部12dを、矩形部12bに変えた態様である。図6(A)は、霧化装置1Fの正面から内部を示す断面図である。図6(B)は、霧化装置1Fの上面から内部を示す断面図である。図6(C)は、霧化装置1Fの右側面から内部を示す断面図である。
第3実施の形態の第1変形態様における霧化装置1Fは、第2実施の形態の霧化装置1Aにおける容器20と、水補給部40と、圧電振動子10を駆動する励起回路(図示省略)を有する。また、第2実施の形態の第3変形態様である霧化装置1Dにおける圧電振動子10、及び第3実施の形態の霧化装置1Eにおける表面張力補助部材53、53を有する。これらについては、前述と同様の構成であるため説明を省略する。
容器20の正面壁20−1には開口部30が設けられ、裏面壁20−2には、圧電振動子10が取り付けられる。容器20は、傾けずに底面壁20−6を水平として用いられる。そして、開口部30の底部(底辺)30aは、先の第3実施の形態と同様に、図1(A)及び図1(C)に例示している液位維持手段の機能を果たし、水W等の液体の霧化が効率よく行われるようにその寸法が設定されている。その結果、開口部30の底部30aは、第3実施の形態と同様に霧の噴射を阻害する高さとはならない。なお、水位WFの維持手段は、開口部30の底部30aに限られず、水位検出センサなどを用いて水補給部40からの水の補給を制御する手段とすることも可能である。
圧電振動子10は、先端面12Fの下端の高さが開口部30の底部30aより多少高い位置になるようにして固定される。これにより、第1実施の形態で述べたように表面張力によって霧化の対象となる水Wが振動部12の先端面12Fに供給されながら、余剰の水Wが容器20から排出される。
また、圧電振動子10の取付け構造についても、第2の実施の形態における図1(E)に示す如く、緩衝部材14等を用いてシール性、振動緩和作用が伴うように裏面壁20−2に固定されているものである。
振動部12の先端面12Fの近傍には、2つの表面張力補助部材53、53が設けられる。表面張力補助部材53、53は、振動部12を構成する矩形部12bの両側の位置、好ましくは、両側の対称な位置に設けられ、先の第3実施の形態と同様に、霧の噴射を阻害しないような位置に設けられている。以下、一方の表面張力補助部材53について説明するが、他方の表面張力補助部材53についても同様である。
表面張力補助部材53は、その面53aを、振動部12を構成する矩形部12bの水平方向の側面12sと対向させる。面53aと側面12sとの間隔は、先端面12F側に向かって、連続的に狭くなる。振動部12の先端における面53aと側面12sとの距離D5は、実験によれば1mm〜4mm、好ましくは2mm〜3mmである。
これによれば、表面張力補助部材53と振動部12との間で、適正な給水機能及び保水機能をもたらす表面張力を得ることができる。
また、表面張力補助部材53の振動部12の先端面12Fからの突出量T5は、実験によれば0〜3.0mm、好ましくは0.3mm〜1mmである。
これによれば、表面張力補助部材53によって適正量の水Wが先端面12Fに付着し、また表面張力補助部材53が噴出する霧(ミスト)の障害とならないため、適正な霧(ミスト)を発生させることが可能である。
このように、振動部12の形状が異なる霧化装置1Fであっても、先端面12F近傍に表面張力補助部材53を設けることにより、第3実施の形態の霧化装置1Eと同様の作用及び効果を得ることができる。
特に、振動部12の先端面12Fを矩形にし、矩形の短辺が水平方向に、矩形の長辺が鉛直方向になるように配置されることにより、より安定した霧化が可能となる。これは、鉛直方向の長さがある程度長いと、表面張力によって振動部12の先端面12Fに供給される水Wが霧化に必要な量だけ、安定して供給されるためと考えられる。
振動部12の先端面12Fの矩形形状は、縦方向:横方向の比率を、例えば、1:0.3(矩形)〜1.0:1.0(正方形)の範囲とする。本発明における矩形には、正方形をも含む。このように、先端面12Fの形状は、正方形であっても安定した霧化が可能となる。
第4実施の形態
図7(A)〜図7(C)を参照して、本発明の第4実施の形態である霧化装置1Gについて述べる。図7(A)は、霧化装置1Gの正面から内部を示す断面図である。図7(B)は、霧化装置1Gの上面から内部を示す断面図である。図7(C)は、霧化装置1Gの右側面から内部を示す断面図である。
第4実施の形態の霧化装置1Gは、第2実施の形態の霧化装置1Aにおける容器20と、水補給部40と、圧電振動子10を駆動する励起回路(図示省略)とを有する。また、第2実施の形態の第3変形態様である霧化装置1Dにおける圧電振動子10を有する。これらについては、前述と同様の構成であるため説明を省略する。
容器20の正面壁20−1には開口部30が設けられ、容器20の裏面壁20−2には、圧電振動子10が取り付けられる。容器20は、傾けずに底面壁20−6を水平として用いられる。そして、開口部30の底部(底辺)30aは、先の第3実施の形態と同様に、図1(A)及び図1(C)に例示している液位維持手段の機能を果たし、水W等の液体の霧化が効率よく行われ、また霧の前方への噴射を阻害しないようにその寸法が設定されている。
圧電振動子10は、先端面12Fの下端の高さが開口部30の底部30aより多少高い位置になるようにして固定される。これにより、第1実施の形態で述べたように表面張力によって霧化の対象となる水Wが振動部12の先端面12Fに供給されながら、余剰の水Wが容器20から排出される。
なお、水位WFの維持手段は、開口部30の底部30aに限られず、水位検出センサなどを用いて水補給部40からの水の補給を制御する手段とすることも可能である。
また、圧電振動子10の取付け構造についても、第2の実施の形態における図1(E)に示す如く、緩衝部材14等を用いてシール性、振動緩和作用が伴うように裏面壁20−2に固定されているものである。
振動部12の先端面12Fの近傍には、2つの表面張力補助部材54、54が容器20(裏面壁20−2及び/又は底面壁20−6)の内側に設けられる。表面張力補助部材54、54は、霧の前方への噴射を阻害しないような位置で、かつ振動部12の矩形部12bを挟んで対向している。以下、一方の表面張力補助部材54について説明するが、他方の表面張力補助部材54についても同様である。
表面張力補助部材54は、振動部12を構成する矩形部12bの水平方向の側面12sと面54aを対向して設けられる。表面張力補助部材54は、振動部12と協働して振動部12の先端面12Fにおいて水Wなどの霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を果たす。換言すれば、表面張力補助部材54は、振動部12と協働して水Wを給水及び保水可能とするように、先端面12Fの近傍に対向した位置、及び、高さが設定されている。
表面張力補助部材54の面54aは、鉛直方向Xかつ先端面12Fの垂直方向(振動部12の軸線方向)Yで規定される投影面に投影した投影形状により、その形状が規定される。投影面は図7(C)に平行な面となるため、面54aの投影形状は、図7(C)に記載した面54aの形状となる。
面54aの投影形状において、先端面12Fの下端12gを通る垂線Vからの水平方向の突出量をT6とする。表面張力補助部材54の面54aは、突出量T6が先端面12Fの下端12gから垂線Vの下方に向かって大きくなる第1形状変化部54bを有する。
換言すると、表面張力補助部材54は、長方形(正方形)と台形とを、台形が下方に位置する如く接合した形状に形成されており、振動部12を構成する矩形部12bとの配置、寸法関係は、上述の如く設定されているものである。なお、第1形状変化部54bを、先端面12Fの下端12gより下部の一部に有することも可能である。
上記の如く第1形状変化部54b有する表面張力補助部材54を採用した構成は、振動部12の先端面12Fに生成される水の表面張力において、水位WFの変化に伴う表面張力の様相が若干異なったものとなる。
つまり、第2実施の形態の第1変形態様で説明したように、表面張力による振動部12の先端面12Fに発生する表面張力の状態は、表面張力補助部材54の振動部12の先端面12Fからの突出量T6に影響するもので、第4実施の形態においては、霧化に伴い、突出量T6が一定にある表面張力補助部材54の上部範囲(長方形及び/又は正方形の部分)で水位WFが変化しても、先端面12Fで生成される表面張力の箇所、範囲はほとんど変わらない。
しかし、水位WFが先端面12Fの下端12gから下回った状態において、突出量T6が一定の場合では、たちまち表面張力生成の限界となって先端面12Fに表面張力が生成されなくなり、霧化動作が停止する。
ところが、本実施の形態のように、表面張力補助部材54の形状を特定することにより、水位WFが先端面12Fの下端12gより下回ると、その水位における表面張力補助部材54の面54aの突出量T6が大きくなる。
その結果、先端面12Fに付着する水Wの量は、水位が低くなると低下するものの、その水位における突出量T6が大きくなり、これに伴って表面張力の生成に助成作用が生じ、表面張力の生成が維持されることとなる。
このように、表面張力補助部材54の形状を、水位WFの低下に伴って突出量T6が大きくなる形状とすることで、先端面12Fに付着する水Wの量が維持されるため、安定した霧化が可能である。
第1形状変化部54bにおける斜辺の角度βは、実験によれば0度〜30度の範囲、好ましくは15度〜20度である。
これによれば、水位の低下によっても、霧化に好適な量の水Wの先端面12Fへの付着を維持することができる。そのため、より安定した霧化が可能である。
なお、霧化装置1Gを傾けて用いる場合は、上述の作用効果が期待できるように、傾けた霧化装置1Gでの水平方向及び鉛直方向を基点にして、第1形状変化部54bの形状(台形斜辺の角度β)を設定すればよい。また、第1形状変化部54bは平面に限られず、平面、曲面及びこれらの組み合わせで形成することが可能であり、また台形斜辺相当の辺についても直線に限るものではなく、曲線状とすることも可能である。
第5実施の形態
図8(A)〜図8(D)を参照して、本発明の第5実施の形態である霧化装置1Hについて述べる。図8(A)は、霧化装置1Hの正面から内部を示す断面図である。図8(B)は、霧化装置1Hの上面から内部を示す断面図である。図8(C)は、霧化装置1Hの右側面から内部を示す断面図である。図8(D)は、図8(C)におけるE部の拡大図である。
第5実施の形態の霧化装置1Hは、第2実施の形態の霧化装置1Aにおける容器20と、水補給部40と、圧電振動子10を駆動する励起回路(図示省略)とを有する。また、第2実施の形態の第3変形態様である霧化装置1Dにおける圧電振動子10を有する。これらについては、前述と同様の構成であるため説明を省略する。
容器20の正面壁20−1には開口部30が設けられ、裏面壁20−2には圧電振動子10が取り付けられる。容器20は、傾けずに底面壁20−6を水平として用いられる。そして、開口部30の底部(底辺)30aは、先の第4実施の形態と同様に、図1(A)及び図1(C)に例示している液位維持手段の機能を果たし、水W等の液体の霧化が効率よく行われ、また霧の前方への噴射を阻害しないようにその寸法が設定されている。
圧電振動子10は、先端面12Fの下端の高さが開口部30の底部30aより多少高い位置になるようにして固定される。これにより、第1実施の形態で述べたように表面張力によって霧化の対象となる水Wが振動部12の先端面12Fに供給されながら、余剰の水Wが容器20から排出される。
なお、水位WFの維持手段は、開口部30の底部30aに限られず、水位検出センサなどを用いて水補給部40からの水の補給を制御する手段とすることも可能である。
また、圧電振動子10の取付け構造についても、第2の実施の形態における図1(E)に示す如く、緩衝部材14等を用いてシール性、振動緩和作用が伴うように裏面壁20−2に固定されているものである。
振動部12の先端面12Fの近傍には、2つの表面張力補助部材55、55が容器20(裏面壁20−2及び/又は底面壁20−6)の内側に設けられる。表面張力補助部材55、55は、霧の前方への噴射を阻害しないような位置で、かつ圧電振動子10の振動部12の矩形部12bを挟んで対向している。以下、一方の表面張力補助部材55について説明するが、他方の表面張力補助部材55についても同様である。
表面張力補助部材55は、振動部12を構成する矩形部12bの水平方向の側面12sと面55aを対向して設けられる。表面張力補助部材55は、振動部12と協働して振動部12の先端面12Fにおいて水Wなどの霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を果たす。換言すれば、表面張力補助部材55は、先端面12Fの近傍であって、振動部12と協働して水Wを給水及び保水可能とするように、位置、及び、高さが設定されている。
表面張力補助部材55の面55aは、鉛直方向Xかつ先端面12Fの垂直方向(振動部12の軸線方向)Yで規定される投影面に投影した投影形状により、その形状が規定される。投影面は図8(C)に平行な面となるため、面55aの投影形状は、図8(C)に記載した面55aの形状となる。
面55aの投影形状において、先端面12Fからの水平方向の突出量をT7とする。表面張力補助部材55の面55aは、突出量T7が先端面12Fの下端12gから上端12hに向かって0まで減少する第2形状変化部55cを有する。
換言すると、表面張力補助部材55は、台形と長方形(正方形)を、上方に台形が位置する如く接合した形状に形成されており、振動部12を構成する矩形部12bとの配置、寸法関係は、上述の如く設定され、前述の投影面において、台形の斜辺の途中が図8(D)で示す如く振動部12を構成する矩形部12bの先端面12Fの略中央部で交差するように設定されている。
これより、先端面12Fの下端12gにおける突出量T7gは、0より大きくなる。突出量T7gが0であるときの第2形状変化部55cは、前述の台形の斜辺部が図8(D)の破線55c−1で示す位置となる。
なお、突出量T7gは、実験によれば0より大きく3mm以下、好ましくは0.3mm〜1mmである。これによれば、表面張力補助部材55が噴射する霧(ミスト)の障害とならないため、適正な霧(ミスト)を発生させることが可能である。突出量T7gが3mmであるときの第2形状変化部55cは、前述の台形の斜辺部が図8(D)の破線55c−2で示す位置となる。
すなわち、第2形状変化部55cは、前述の突出量7gを調節することによって図8(D)の破線55c−1と破線55c−2との間(破線55c−1を含まず、破線55c−2を含む)に配置されることとなる。
このように、表面張力補助部材55が第2形状変化部55cを有することにより、安定した霧化が可能である。すなわち、先端面12Fに付着する水Wの量は、先の第4の実施形態で説明したように、所定の範囲において先端面12Fに対する表面張力補助部材55の水平方向の突出量T7が大きいほど増加する。
そのため、突出量T7が振動部12の先端面12Fに対して変化しない、つまり単純な長方形に形成された表面張力補助部材の場合は、突出量T7を変動すると、先端面12F全体において一様に突出量T7が変動する。
一方、表面張力補助部材55に、台形の斜辺に相当する辺を有する第2形状変化部55cを設けた場合は、突出量T7を多少変動させても、先端面12Fにおいて突出量T7が変動する部分は少ない。つまり、図8(D)の実線で示す第2形状変化部55cが、相前後しても破線55c−1で示す如く投影面において先端面12Fと交差する関係が維持されており、その結果、水位WFが若干変動しても、表面張力補助部材55との協働で矩形部12bへの水Wの表面張力による付着が維持される。
換言すると、水位WFの低下に伴って振動部12への表面張力による水Wの付着が不安定となっても、表面張力補助部材55の突出量T7が増加するため、結果として水Wの振動部12への表面張力による付着が助成されることになり、継続して霧化が行える。
逆に、水位WFが増加すれば、表面張力補助部材55の突出量T7が減少し、表面張力の助成作用が減少するため、過剰な表面張力作用による霧化作用が抑制される。
このように、表面張力補助部材55が第2形状変化部55cを有することで、先端面12Fに付着する水Wの量が安定するため、安定した霧化が可能である。
また、突出量T7を変更することによる先端面12Fに付着する水Wの量の細かい調整が可能となる。
さらに、霧化装置1Hでは、突出量T7が0になる部分より上側では、振動部12の先端面12Fへの水Wの付着が抑制される。そのため、霧(ミスト)の噴射範囲を調節することが可能である。
なお、霧化装置1Hでは、第2形状変化部55cの斜辺部を、振動部12の先端面12Fを越える範囲に亘って形成しているが、振動部12の先端面12Fに対応する範囲のみに斜辺部が位置し、その斜辺の前後が任意の形状に形成された第2形状変化部とすることも可能である。また、第2形状変化部は平面に限られず、平面、曲面及びこれらの組み合わせで形成することが可能である。
第6実施の形態
図9(A)〜図9(D)を参照して、本発明の第6実施の形態である霧化装置1Jについて述べる。図9(A)は、霧化装置1Jの正面から内部を示す断面図である。図9(B)は、霧化装置1Jの上面から内部を示す断面図である。図9(C)は、霧化装置1Jの右側面から内部を示す断面図である。図9(D)は、霧化装置1Jにおける追加補助部材60と、表面張力補助部材56と、振動部12の先端面12Fとの配置を示す要部拡大図である。
第6実施の形態の霧化装置1Jは、第2実施の形態の霧化装置1Aにおける容器20と、水補給部40と、圧電振動子10を駆動する励起回路(図示省略)とを有する。また、第2実施の形態の第3変形態様である霧化装置1Dにおける圧電振動子10を有する。これらについては、前述と同様の構成であるため説明を省略する。
容器20の正面壁20−1には開口部30が設けられ、裏面壁20−2には圧電振動子10が取り付けられる。容器20は、傾けずに底面壁20−6を水平として用いられる。そして、開口部30の底部(底辺)30aは、先の第5実施の形態と同様に、図1(A)及び図1(C)に例示している液位維持手段の機能を果たし、水W等の液体の霧化が効率よく行われ、また霧の前方への噴射を阻害しないようにその寸法が設定されている。
圧電振動子10は、先端面12Fの下端の高さが開口部30の底部30aより多少高い位置になるようにして固定される。これにより、第1実施の形態で述べたように表面張力によって霧化の対象となる水Wが振動部12の先端面12Fに供給されながら、余剰の水Wが容器20から排出される。
なお、水位WFの維持手段は、開口部30の底部30aに限られず、水位検出センサなどを用いて水補給部40からの水の補給を制御する手段とすることも可能である。
また、圧電振動子10の取付け構造についても、第2の実施の形態における図1(E)に示す如く、緩衝部材14等を用いてシール性、振動緩和作用が伴うように裏面壁20−2に固定されているものである。
振動部12の先端面12Fの近傍には、2つの表面張力補助部材56、56が霧の前方への噴射を阻害しないように設けられる。表面張力補助部材56、56は、振動部12の矩形部12bを挟んで対向する如く容器20に設けられている。以下、一方の表面張力補助部材56について説明するが、他方の表面張力補助部材56についても同様である。
表面張力補助部材56は円柱状部材であり、底面を容器20の底面壁20−6に設けられる。表面張力補助部材56は、側面56sを振動部12の矩形部12bの側面12sと対向させる。表面張力補助部材56と振動部12とは、協働してこれらの間に表面張力を生じる。
表面張力補助部材56の近傍には、容器20(正面壁20−1及び/又は底面壁20−6)に設けられた板状部材の追加補助部材60が配置されている。追加補助部材60は、端面60aを表面張力補助部材56の側面56sと対向させる。追加補助部材60と表面張力補助部材56とは、協働してこれらの間に表面張力を生じる。
これらの表面張力は、振動部12の先端面12Fにおいて水Wなどの霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を果たす。換言すれば、表面張力補助部材55、追加補助部材60及び振動部12は、これらの間に生じる表面張力により、水Wを振動部12の先端面12Fへ給水及び保水可能な配置及び高さに設けられている。
これにより、表面張力補助部材56と追加補助部材60とは水Wに浸漬され、これらの協働による表面張力により、表面張力補助部材56において、水Wが水位より高い位置まで導かれる。そして、表面張力補助部材56と振動部12との協働による表面張力により、さらに高い位置まで水Wが導かれて振動部12の先端面12Fに水Wが付着する。
このように追加補助部材60を設けることで、水Wが段階的に高い位置に達して振動部12の先端面12Fに導かれる。そのため、霧化装置1Jは、優れた給水機能及び保水機能を有する。そのため、霧化装置1Jでは、安定した霧化が可能である。
なお、一の表面張力補助部材に対して複数の追加補助部材を設けることや、追加補助部材に対してさらに別の追加補助部材を設けることも可能である。これによれば、更に優れた給水機能及び保水機能を有するため、安定した霧化が可能である。
第7実施の形態
図10(A)〜図10(D)を参照して、本発明の第7実施の形態である霧化装置1Kについて述べる。図10(A)は、霧化装置1Kの正面から内部を示す断面図である。図10(B)は、霧化装置1Kの上面から内部を示す断面図である。図10(C)は、霧化装置1Kの右側面から内部を示す断面図である。図10(D)は、霧化装置1Kにおける開口部30の底部30aと、表面張力補助部材58と、振動部12の先端面12Fとの配置を示す要部拡大図である。
第7実施の形態の霧化装置1Kは、第2実施の形態の霧化装置1Aにおける容器20、水補給部40、及び圧電振動子10を駆動する励起回路(図示省略)を有する。また、第2実施の形態の第3変形態様である霧化装置1Dにおける圧電振動子10を有する。これらについては、前述と同様の構成であるため説明を省略する。
容器20の正面壁20−1には開口部30が設けられ、裏面壁20−2には圧電振動子10が取り付けられる。容器20は、傾けずに底面壁20−6を水平として用いられる。そして、開口部30の底部(底辺)30aは、先の第6実施の形態と同様に、図1(A)及び図1(C)に例示している液位維持手段の機能を果たし、水W等の液体の霧化が効率よく行われ、また霧の前方への噴射を阻害しないようにその寸法が設定されている。
圧電振動子10は、先端面12Fの下端の高さが開口部30の底部30aより多少高い位置になるようにして固定される。これにより、第1実施の形態で述べたように表面張力によって霧化の対象となる水Wが振動部12の先端面12Fに供給されながら、余剰の水Wが容器20から排出される。
また、圧電振動子10の取付け構造についても、第2の実施の形態における図1(E)に示す如く、緩衝部材14等を用いてシール性、振動緩和作用が伴うように裏面壁20−2に固定されているものである。
振動部12の先端面12Fの近傍には、2つの第1表面張力補助部材57、57が霧の前方への噴射を阻害しないように容器20の内側(底面壁20−6及び/又は裏面壁20−2)に設けられる。第1表面張力補助部材57、57は、振動部12の矩形部12bを挟んで対向している。以下、一方の表面張力補助部材57について説明するが、他方の表面張力補助部材57についても同様である。
第1表面張力補助部材57は、平板部材であり、その面57aは、振動部12を構成する矩形部12bの水平方向の側面12sと対向している。第1表面張力補助部材57は、振動部12の矩形部12bと協働して振動部12の先端面12Fにおいて水Wなどの霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を果たす。換言すれば、第1表面張力補助部材57は、振動部12の矩形部12bと協働して水Wを給水及び保水可能な、振動部12の先端面12Fの近傍である位置、及び、高さが設定されている。
第1表面張力補助部材57には、第4実施の形態及び第5実施の形態で説明した第1形状変化部54b及び第2形状変化部55cと同様に、水位WFの変動に伴う矩形部12bへの表面張力の継続作用を行う第3形状変化部57bが設けられている。この第3形状変化部57bは、第1形状変化部54b及び第2形状変化部55cのように、表面張力補助部材54あるいは表面張力補助部材55において底部から上部に亘る辺の途中から角度を変えることによって形成することも可能であり、本実施の形態においては、底部から上部に亘って一直線に形成されており、換言すれば、台形に形成された第1表面張力補助部材57の斜辺に相当するものである。
先端面12Fの近傍には、振動部12と容器20の正面壁20−1との間に、第2表面張力補助部材58が設けられる。第2表面張力補助部材58は平板部材であり、表面58aを容器20の正面壁20−1と対向させ、裏面58bを振動部12の先端面12Fと対向させる。第2表面張力補助部材58は、振動部12の先端面12Fと協働して振動部12の先端面12Fにおいて水Wなどの霧化対象液体を表面張力によって付着させる給水機能、及びその水位WFを維持する保水機能を果たす。換言すれば、第2表面張力補助部材58は、振動部12と協働して水Wを給水及び保水可能な、先端面12Fの近傍である位置、及び、高さが設定されている。ただし、この第2表面張力補助部材58の高さは、開口部30の底部30aより高くされ、振動部12の先端面12Fから発生する霧(ミスト)の噴射の障害とならないように、先端面12Fの上端未満の高さとされる。また、第2表面張力補助部材58の表面58a及び裏面58bの幅は、振動部12の先端面12Fの幅以上であり、開口部30における底部30aの幅以下の大きさである。
水Wに浸漬された開口部30の底部30aと第2表面張力補助部材58の表面58aとの協働により、これらの間に表面張力が生じる。第2表面張力補助部材58の表面58aの幅は、開口部30の底部30aの幅以下であるため、第2表面張力補助部材58の表面58aの全体に表面張力は発生する。また、第2表面張力補助部材58の高さは、開口部30の底部30aより高いため、表面張力により水位WFより高い位置まで、水Wが導かれる。
一方、第2表面張力補助部材58の裏面58bと振動部12の先端面12Fとの協働により、表面張力が発生する。第2表面張力補助部材58の裏面58bの幅は、先端面12Fの幅以上の大きさであるため、先端面12Fの幅全体に表面張力は発生する。そして、表面張力により、さらに高い位置まで水Wが導かれて振動部12の先端面12Fに水Wが付着する。
また、第1表面張力補助部材57と振動部12との協働による表面張力によっても、水Wが振動部12の先端面12Fに導かれる。
このように、第2表面張力補助部材58を設けることで、水Wが段階的に高い位置に達して振動部12の先端面12Fに導かれる。そのため、霧化装置1Kは、優れた給水及び保水機能を有する。そのため、霧化装置1Kでは、安定した霧化が可能である。
霧化装置1Kにおいては、第2表面張力補助部材58の高さを、開口部30の底部30aより高く、振動部12の先端面12Fの全体に水Wが付着する高さ未満とすることが好ましい。すなわち、表面張力補助部材58の高さを、表面張力により第2表面張力補助部材58の上端から先端面12Fに水Wが導かれた状態で、先端面12Fをはい上がった水Wが先端面12Fの上端12hに達しない高さとする。
これによれば、先端面12Fの全体に水Wが付着しないため、先端面12Fに過剰な水Wが付着することによる霧(ミスト)の生成不良を防止することができる。そのため、霧化装置1Kでの安定した霧化が可能である。
霧化装置1Kでは、第1表面張力補助部材57と第2表面張力補助部材58とを併用することで、高い給水機能及び保水機能を有している。しかし、第2表面張力補助部材58を単独で設けることも可能である。
以上の各実施の形態では、表面張力補助部材は振動部を挟んで対向して設けられているが、いずれかの一方とすることも可能である。しかし、振動部12を挟んで対向して設けられることが好ましい。これによれば、振動部の両側面から先端面に水Wが導かれるため、安定した霧化が可能である。また、先端面12Fへ水Wをバランス良く付着させることができるため、霧(ミスト)を噴射の偏りを小さくして発生させることができる。
本発明に係る霧化装置は、容器に設けられた振動部が貫通する貫通穴の内周面と、この貫通穴に配置される振動部の側面との間隔を、貫通穴と振動部とが接触しない範囲で小さくすることが好ましい。以下、第2実施の形態の第3変形態様である霧化装置1Dを例にして説明する。
図11は、霧化装置1Dの容器20の貫通穴70周辺を示す図である。図11において、図4(A)〜(C)と同一の構成である部材については、同一の符号を付して説明を省略する。容器20には、裏面壁20−2に貫通穴70が設けられる。圧電振動子10は、容器20の外側から、容器20の裏面壁20−2に配置され、図示はしていないが適宜手段にて取り付けられる。振動部12の矩形部12bは、貫通穴70を貫通する。裏面壁20−2の外面には、貫通穴70の周囲にOリング溝71が設けられる。振動部12の円柱状部12aと裏面壁20−2の外面との間において、Oリング溝71に緩衝部材としてOリング72が配置される。これにより、振動部12と容器20の裏面壁20−2との間からの水Wの漏洩が防止される。
貫通穴70の内周面70aと振動部12の矩形部12bの側面(周面)12sとの間隔Lは、接触しない範囲で小さくされる。間隔Lは、実験によれば2.5mm以下とすることが好ましく、より好ましくは2.0mm以下である。
これによれば、貫通穴70と振動部12の矩形部12bとの間隙、及び振動部12の円柱状部12aと容器20の裏面壁20−2との間隙に入り込む水Wの量が抑制されるため、水Wによる振動部12の振動に対する抵抗が小さくなる。したがって、振動部12の振動が安定することから、霧化装置1Dで安定した霧化が可能である。
特に、霧化装置は、機械製品に設置されることなどから小型化されることが望まれる。霧化装置の小型化にあたり、圧電振動子10も小さくされる必要があるため、水による抵抗を小さくし、圧電振動子10に対する振動時の負荷を軽減することが必要である。したがって、間隔Lを接触しない範囲で小さくすることは、霧化装置の小型化にあたり非常に効果的である。
なお、図11では霧化の対象液体として水Wを主体とする霧化装置1Dを一例として説明したが、他の霧化装置1A〜1C、1E〜1H、1J、1Kについても同様に適用が可能であることは理解できるところである。
本発明に係る霧化装置は、振動部の下部となる容器の内壁と貫通穴の内周面で形成される角の少なくとも一部が面取りされていることが好ましい。以下、第2実施の形態の第3変形態様における霧化装置1Dを例にして説明する。
図12(A)は、霧化装置1Dの側面から内部を示す断面図である。図12(B)は、図12(A)のP部拡大図である。なお、図12において、図4(A)〜(C)と同一の構成である部材については、同一の符号を付して説明を省略する。
容器20には、裏面壁20−2に貫通穴70が設けられる。圧電振動子10は、容器20の外側から、容器20の裏面壁20−2に取り付けられる。振動部12の矩形部12bは、貫通穴70を貫通する。容器20の裏面壁20−2の内壁73と貫通穴70の内周面70aとにより、角74が形成される。振動部12の矩形部12bの下部になる角74に、面取り75が施される。なお、図12(B)において、面取り75が施される前の角74を破線Mで示す。
また、図12(A)、(B)において、角74と開口部30の底部30aとにより形成される水Wの液面76を一点鎖線Nで示す。
これにより、面取り75が施されない状態では、水Wの液面76が、表面張力作用によって一転鎖線Nで示すように角74から盛り上がって形成されるが、容器20の正面壁20−1に設けた開口部30の底部(底辺)30aの高さ設定が不十分であると、表面張力で得られる液面76の高さが振動部12の矩形部12bまで到達せず、霧化作用が得られない。逆に開口部30の底部30aを高くし、液面76の高さを調整すると、破線Zで示すように、角74部での表面張力が維持されず壊れて液面76が必要以上に先端面12Fから振動部12の奥(裏面壁20−2)まで到達してしまい、その結果、表面張力によって水Wが振動部12の奥部にまで付着する。振動部12の奥部は、直接霧化作用に供する部分ではないため、かかることは振動部12に必要以上の負荷が掛かることとなり、効率の悪い霧化作用となる。また、破線Zに示すように液面76が振動部12に浸漬されると、先端面12Fに水Wが過剰供給されてしまい、その結果、振動部12に負荷が掛かることになり、効率の悪い霧化作用となる。
しかしながら、角74に面取り75をし、開口部30の底部30aの高さを調整することにより、点線Z1で示す如く面取りの上端部から表面張力によって液面76が盛り上がり、このとき、貫通穴70の内周面の一部(表面張力で盛り上がった水と重なる部分)での表面張力と相俟って表面張力が作用し、その結果、振動部12の奥まで水Wを到達させることがなく、前述の如く振動部12に必要以上の液面76が形成されることも防止される。これにより、液面を振動部12の先端面12Fおよびその近傍に水Wを付着させることが可能となる。したがって、霧化装置1Dにおいては安定かつ効率のよい霧化が可能である。
なお、面取り75は、振動部12の下部に位置する角74の少なくとも一部に施されれば良い。これによれば、面取り75がされた箇所については液面76が低位となり、不必要に振動部12の広範囲に亘って水Wを付着させることが防止でき、その結果、先端面12F及びその近傍に適量の水Wを付着させることが可能である。また、面取り75は直線だけでなく、円弧又は直線と円弧との組み合わせとすることも可能である。
図12では、霧化装置1Dを一例として説明したが、他の霧化装置1A〜1C、1E〜1H、1J、1Kについても同様に適用が可能である。
本発明に係る霧化装置では、振動部と対向する表面張力補助部材の面の粗さを中心線平均粗さRaでRa=0.3〜3.0μmとすることが好ましく、より好ましくはRa=1.5〜2.5μmである。
例えば、図4(A)〜(C)で示した第2実施の形態の第3変形態様における霧化装置1Dでは、振動部12と対向する表面張力補助部材50の面50aの粗さを、この値にする。なお、面50aの全面でなく、振動部12と協働して表面張力を生じる部分のみをこの粗さにすることも可能である。これにより、表面張力補助部材と振動部との間に生じる表面張力が大きくなるため、霧化装置での給水機能及び保水機能が向上してさらに安定した霧化が可能である。なお、霧化装置1Dを一例として説明したが、他の霧化装置1A〜1C、1E〜1H、1J、1Kについても同様に適用が可能である。
また、表面張力補助部材と対向する振動部の面の粗さを中心線平均粗さRaでRa=0.3〜3.0μmとすることが好ましく、より好ましくはRa=1.5〜2.5μmである。
例えば、図4(A)〜(C)で示した第2実施の形態の第3変形態様における霧化装置1Dでは、表面張力補助部材50と対向する振動部12の面である矩形部12bの側面12sの粗さを、上記の値にする。なお、側面12sの全面でなく、表面張力補助部材50と協働して表面張力を生じる部分のみをこの粗さにすることも可能である。これにより、表面張力補助部材と振動部との間に生じる表面張力が大きくなるため、霧化装置での給水機能及び保水機能が向上してさらに安定した霧化が可能である。なお、霧化装置1Dを一例として説明したが、他の霧化装置1A〜1C、1E〜1H、1J、1Kについても同様に適用が可能である。
さらに、追加補助部材60さらには第2表面張力補助部材58と振動部12との対向するそれぞれの面を、上記の粗さにすることも可能である。これによれば、さらに霧化装置での給水機能及び保水機能が向上して、安定した霧化が可能である。
第8実施の形態
図13を参照して、本発明の第8実施の形態である霧化装置1Lについて述べる。図13は、霧化装置1Lの部分断面図である。
第8実施の形態における霧化装置1Lは、基本構成が第1実施の形態の霧化装置1と圧電振動子10等の傾きを除いては同じ構成となっており、また、霧化原理も同じであるため、ここでは同じ構成要件については同じ符号を付し、相違する部分に異なる符号を付して、その異なる部分を中心に説明する。
霧化装置1Lは、霧化装置1と同様に正面壁20−1の上方に開口部30が形成された構成である。したがって、図13における正面壁20−1の上端部20aは、開口部30の底部30aに相当している。
霧化装置1Lは、その正面壁20−1の上端部20a(開口部30の底部30a。以下、霧化装置1Lにおいて同じ。)に、カバー部材20a−1を設けている。このカバー部材20a−1は、正面壁20−1の全幅に亘って設けることが好ましい。また、前記カバー部材20a−1は、フッ素樹脂等の撥水性を有する樹脂を主体とする材料によって形成されており、したがって、このカバー部材20a−1の表面は、非常に液体の切れがよい状態となっている。
かかるカバー部材20a−1に代えて、前記正面壁20−1の上端部20aに、揮発性の表面処理として、撥水性塗料を塗布する構成あるいは、撥水性の表面処理加工を施すこともできる。
前記撥水性塗料としては、一例としてアクリル樹脂塗料等が掲げられるが、その他周知の範囲で選択することができる。また、撥水性表面処理加工についても、周知の範囲で選択することができる。
上記構成において、霧化装置1Lに微小な振動等が加わると、容器20内の水位WFも変動し、場合によっては破線で示す如く正面壁20−1の上端部20aから水Wが溢れることもある。その瞬間、水位WFが変動水位WF1に下がり、これに伴って圧電振動子10を構成する振動部12への表面張力作用による水Wの付着量が変化し、生成される霧の量も変化することがある。
また、水W表面張力が復活した場合であっても、一旦水Wで表面が濡れた関係から、表面張力が形成される位置が、例えば実線の水位WFで示す正面壁20−1の内面角部から破線の変動水位WF1で示すように正面壁20−1の外面角部に変化し、その結果、些細な振動によっても水Wが正面壁20−1から溢れ出てしまい、水位WFが不安定となり、これに伴って生成される霧も不安定となる。
しかしながら、上述の如く正面壁20−1の上端部20aに、撥水性の表面処理あるいは撥水性を有する表面部材(カバー部材20a−1)を設けることにより、前記カバー部材20a−1の撥水作用によって水Wの表面張力作用が大きくなり、その結果、水Wが溢れない程度の微小な振動によって水位WFが変動しても、水Wの表面張力作用による振動部12への付着の継続が行われ易く、また、大きな振動に伴って正面壁20−1から水Wが溢れる事態が生じても、水切りを速やかに行い、表面張力作用を速やかに復活させることができる。その結果、水Wの表面張力作用による振動部12への付着が速やかに復活される。そして、表面張力が形成される位置は、正面壁20−1の内面角部で安定するため、水位WFが安定することに伴って霧の生成も安定する。
このように、上述の如く撥水構造を具備することにより、一層振動部12からの霧化作用を安定させることができ、霧化装置の信頼性を高めることができる。
かかることは、図1(C)等で説明した水補給部40を具備する構成において、水Wの補給が勢いよく行われ、正面壁20−1から溢れる事態であっても同様に水切りが速やかに行われ、水Wの表面張力作用による振動部12への付着が速やかに復活されるものである。
なお、図13の構成において、圧電振動子10の容器等への取付け等、具体的な構成については、第2実施の形態〜第7実施の形態で説明したとおりであり、これらの実施の形態における霧化装置1A〜1H、1J、1Kにも、開口部30の底部30aに上述した撥水性を有するカバー部材20a−1を設け、又は撥水性の表面処理を施すことが可能である。
また、カバー部材20a−1の設置又は撥水性の表面処理と併せて、上述した図11および図12に記載する構成を付加することも容易に実施できることは、当業者であれば容易に理解でき得るところであり、本発明の技術的範囲を逸脱するものではない。
本発明の霧化装置における霧化原理を説明するための第1実施の形態における霧化装置の部分断面図である。 本発明の第2実施の形態における霧化装置の斜視外観図である。 本発明の第2実施の形態における霧化装置の内部を図解した断面図である。 図1(C)に図解した霧化装置における圧電振動子と表面張力補助部材の配置を示す正面図である。 図1(D)に図解した圧電振動子、表面張力補助部材、及び、緩衝部材の配置を示す霧化装置1の上部から見た断面図である。 霧化対象液体を水とした場合の、圧電振動子における振動部の先端の面に付着する水滴の粒子径と、霧化される量の累積体積との関係を示すグラフである。 図3(A)、(B)は、本発明における第2実施の形態の第2変形態様を図解する図であり、図3(A)は、図1(C)に図解した霧化装置における圧電振動子への表面張力補助部材の配置を示す正面図であり、図3(B)は、図3(A)のA視断面図である。 図4(A)〜(C)は、本発明における第2実施の形態の第3変形態様である霧化装置を図解する断面図である。 図5(A)〜(C)は、本発明の第3実施の形態における霧化装置を図解する断面図である。 図6(A)〜(C)は、本発明における第3実施の形態の第1変形態様である霧化装置を図解する断面図である。 図7(A)〜(C)は、本発明の第4実施の形態における霧化装置を図解する断面図である。 図8(A)〜(C)は、本発明の第5実施の形態における霧化装置を図解する断面図であり、図8(D)は図8(C)におけるE部の拡大図である。 図9(A)〜(C)は、本発明の第6実施の形態における霧化装置を図解する断面図であり、図9(D)は本発明の第6実施の形態の霧化装置における追加補助部材と、表面張力補助部材と、振動部の先端面との配置を示す図である。 図10(A)〜(C)は、本発明の第7実施の形態における霧化装置を図解する断面図であり、図10(D)は本発明の第7実施の形態である霧化装置における開口部の底部と、表面張力補助部材と、振動部の先端面との配置を示す図である。 本発明における霧化装置の容器の貫通穴周辺を示す図である。 図12(A)は本発明の霧化装置の側面から内部を示す断面図であり、図12(B)は図12(A)のP部拡大図である。 図13は、本発明の第8実施の形態における霧化装置の部分断面図である。 図14は、従来の霧化装置の構成図である。
符号の説明
10…圧電振動子、11…圧電素子、12…振動部、12F…振動部の先端面
20…容器、20−1…正面壁、20a−1…カバー部材、20−2…裏面壁
20−3…右側面壁、20−4…左側面壁、20−5…上部壁、20−6…底面壁
30…開口部、30a…開口部の底部
40…水補給部
50〜58…表面張力補助部材
60…追加補助部材
70…容器の貫通穴、75…面取り

Claims (12)

  1. 霧化の対象となる液体を収容する容器と、
    圧電素子と該圧電素子に接続された振動部とを有し、前記振動部の先端面を前記容器の内部に配置して前記容器に取り付けられる圧電振動子と、
    表面張力によって前記液体が前記振動部の先端面に導かれる液位となるように前記液体の液位を規定する液位維持手段と、
    前記振動部の前記先端面近傍に設けられ、前記液体に浸漬されて前記振動部との協働による表面張力によって前記振動部の前記先端面に前記液体を導く表面張力補助部材と
    を有し、
    前記振動部と前記表面張力補助部材とにおける対向する面が平行である、
    霧化装置。
  2. 前記液位維持手段が、前記振動部の前記先端面に対向する前記容器を形成する壁面に設けられた開口部の底部である、
    請求項1に記載の霧化装置。
  3. 当該霧化装置が、前記振動部の側面と対向する面を有する前記表面張力補助部材を備え、
    前記振動部の前記側面と前記表面張力補助部材の前記面との間隔が、前記振動部の前記先端面側に向かって狭くなる、
    請求項1又は2に記載の霧化装置。
  4. 当該霧化装置が、前記振動部の側面と対向する面を有する前記表面張力補助部材を備え、
    前記表面張力補助部材は、前記表面張力補助部材の前記面を鉛直方向かつ前記先端面の垂直方向で規定される投影面に投影した投影形状において、前記投影形状の前記先端面の下端を通る垂線からの水平方向の突出量が前記先端面の下端から下方に向かって大きくなる第1形状変化部を有する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の霧化装置。
  5. 当該霧化装置が、前記振動部の側面と対向する面を有する前記表面張力補助部材を備え、
    前記表面張力補助部材は、前記表面張力補助部材の前記面を、鉛直方向かつ前記先端面の垂直方向で規定される投影面に投影した投影形状において、前記投影形状の前記先端面に対する水平方向の突出量が、前記先端面の下端から上端に向かって0(ゼロ)まで減少する第2形状変化部を有する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の霧化装置。
  6. 当該霧化装置が、前記表面張力補助部材の近傍に設けられる追加補助部材を備え、
    前記液体に浸漬された前記表面張力補助部材と前記追加補助部材との協働による表面張力を用いて前記振動部の前記先端面に前記液体を導く、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の霧化装置。
  7. 当該霧化装置が、前記容器の前記開口部の底部と前記振動部の前記先端面との間に設けられる前記表面張力補助部材を備え、
    該表面張力補助部材の高さは、前記開口部の底部より高く、前記先端面の上端未満であり、該表面張力補助部材の幅は、前記先端面の幅以上かつ前記開口部の底部の幅以下である、
    請求項2〜6のいずれか一項に記載の霧化装置。
  8. 前記容器の前記開口部の底部と前記振動部の前記先端面との間に設けられる前記表面張力補助部材の高さは、前記開口部の底部より高く、前記振動部の前記先端面の全体に前記液体が付着する高さ未満である、
    請求項7に記載の霧化装置。
  9. 複数の前記表面張力補助部材が、前記振動部の側面と面を対向して前記振動部を挟んで設けられる、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の霧化装置。
  10. 前記容器は前記振動部が貫通する貫通穴を有し、前記貫通穴の内周面と前記貫通穴に配置される前記振動部との間隔を、前記貫通穴と前記振動部とが接触しない範囲で小さくする、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の霧化装置。
  11. 前記容器は前記振動部が貫通する貫通穴を有し、前記振動部の下部に位置する前記容器の内壁と前記貫通穴の内周面とで形成される角の少なくとも一部が面取りされる、
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の霧化装置。
  12. 前記開口部の底部に、撥水性の表面処理が施され、あるいは撥水性を有する表面部材が設けられる、
    請求項2〜11のいずれか一項に記載の霧化装置。
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