JP4946908B2 - 印刷制御装置、印刷システムおよび印刷制御プログラム - Google Patents

印刷制御装置、印刷システムおよび印刷制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷システムおよび印刷制御プログラムに関し、特にターゲットを再現させるための印刷システムおよび印刷制御プログラムに関する。
分光的な再現性に注目した印刷方法が提案されている(特許文献1参照。)。この文献においては、ターゲット画像に分光的かつ測色的に一致するような印刷を行うために、プリンティングモデルを使用し、ターゲットの分光反射率(ターゲットスペクトル)にフィッティングするようにプリンタ色(CMYKOG)の組み合わせを最適化している。このようにすれば、当該プリンタ色(CMYKOG)に基づく印刷を行うことにより、分光的にターゲット画像が再現でき、結果として測色的にも再現性の高い印刷結果を得ることができる。
特表2005−508125号公報
しかしながら、プリンタ等の印刷装置で使用可能なインク等の色材の種類は有限であり、すべての可視波長域においてターゲットの分光反射率を正確に再現することは困難である。そのため、分光反射率のフィッティングが十分な程度までに到達しない場合も発生し、色の再現性が不十分なものに留まってしまうという問題があった。特に、人間の視覚にほとんど寄与しないような波長域についてまで分光反射率をフィッティングしようとしたために、かえって人間の視覚に大きく寄与する波長域での分光反射率の再現精度が低下し、視覚的な再現精度が悪く感じられるという問題があった。さらに、上述した文献においてはターゲットの分光反射率を予め取得しておく必要があり、一般に普及していない分光反射率計が必要となるという問題があった。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、一般的な画像入力装置を用いて分光的な再現性を確保する印刷システムおよび印刷制御プログラムを提供する。
前記課題を解決するために、まず入力プロファイル取得手段が、所定の画像入力装置における画像入力によって得られる色データと、複数光源下での色彩値との対応関係を規定した複数の入力プロファイルを取得する。すなわち、任意の対象物を前記画像入力装置によって画像入力した色データと、同一の対象物を複数光源下で測色したときの色彩値との対応関係を規定した入力プロファイルを取得する。そして、ターゲット色彩値取得手段は、ターゲットを前記画像入力装置にて画像入力することにより得られた色データを、複数の前記入力プロファイルのそれぞれによって変換する。これにより、前記ターゲットが複数光源下において示す色彩値を得ることができ、当該色彩値をターゲット色彩値として取得する。
印刷制御手段は、複数光源下において前記ターゲット色彩値に近似する色彩値を前記記録媒体上に再現する前記色材量セットを予測する。その際に、各光源下における前記ターゲット色彩値への近似性を評価する評価値を使用する。そして、各光源下において前記ターゲット色彩値に近似する色彩値を前記記録媒体上に再現する前記色材量セットを前記印刷装置に指定して印刷を実行させる。複数光源下において前記ターゲット色彩値に近似する色彩値を前記記録媒体上に再現する前記色材量セットによれば、各光源下において視覚的に再現性のよい印刷結果を得ることができる。また、単一光源だけでなく複数光源での前記ターゲット色彩値に近似性が実現できる前記色材量セットに基づいた印刷を行うことにより、結果的に分光反射率の再現性も似たものとなる。なお、前記印刷装置は少なくとも複数の前記色材を前記記録媒体に付着させることができればよく、インクジェットプリンタやレーザープリンタや昇華型プリンタ等の種々の印刷装置に本発明を適用することができる。
また、上記画像入力装置として、一般的に普及しているスキャナやデジタル(スチル/ビデオ)カメラを使用することも可能である。例えば、フラットベッド型のスキャナの場合には、環境光がほぼ遮断され、一定の照明光の下で画像入力を行うことができ、安定した色データの測定が可能である。しかしながら、デジタルカメラの場合、仮にフラッシュを使用したとしても環境光が前記色データに影響し、当該色データを前記入力プロファイルによって変換した前記ターゲット色彩値にも環境光が影響することとなる。そのため、前記画像入力装置での画像入力の際の環境光に応じて、前記色データ、または、複数の前記入力プロファイルにより変換された前記ターゲット色彩値を補正するのが望ましい。なお、前記色データを補正すれば最終的に変換される前記ターゲット色彩値も補正されることとなるため、前記色データを補正してよいし、前記ターゲット色彩値を直接補正してもよい。
さらに、前記環境光を簡易に特定する手段の一例として、色彩値が既知の基準カラーパッチを前記画像入力装置にて画像入力して得られた色データに基づいて前記環境光を特定するようにしてもよい。すなわち、前記ターゲットとともに色彩値が既知の前記基準カラーパッチの画像入力をしておくことにより、色彩値が既知の前記基準カラーパッチが環境光によってどのような影響を受けたかを判断することができる。従って、当該影響を相殺するような補正を行うことにより、画像入力の際の環境光の影響を抑えた前記ターゲット色彩値を得ることができる。なお、前記基準カラーパッチは色彩値が既知であればよく、各種の色のものを採用できる。また、前記基準カラーパッチは、単数であっても複数であってもよい。例えば、白色を示す前記基準カラーパッチを採用することにより、環境光による色味を補正することができる。むろん、色空間の全体を網羅するような複数の前記基準カラーパッチを用意しておき、色空間の全体について適切な補正を行うようにしてもよい。
さらに、本発明の技術的思想は、具体的な印刷制御装置にて具現化されるのみならず、その方法としても具現化することができる。すなわち、上述した印刷制御装置が行う各手段に対応する工程を有する方法としても本発明を特定することができる。むろん、上述した印刷制御装置がプログラムを読み込んで上述した各手段を実現する場合には、当該各手段に対応する機能を実行させるプログラムや当該プログラムを記録した各種記録媒体においても本発明の技術的思想が具現化できることは言うまでもない。なお、本発明の印刷制御装置は、単一の装置のみならず、複数の装置によって分散して存在可能であることはいうまでもない。例えば、印刷制御装置が有する各手段が、パーソナルコンピュータ上で実行されるプリンタドライバと、プリンタの双方において分散することも可能である。また、プリンタ等の印刷装置に本発明の印刷制御装置の各手段を包含させることも可能である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
1.印刷制御装置の構成:
2.印刷データ生成処理:
3.印刷制御処理:
3−1.1D−LUT作成処理:
3−2.印刷制御データ生成処理:
4.分光プリンティングモデル:
5.変形例:
5−1.変形例1:
5−2.変形例2:
5−3.変形例3:
5−4.変形例4:
5−5.変形例5:
1.印刷制御装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷制御装置のハードウェア構成を示している。同図において、印刷制御装置は主にコンピュータ10によって構成されており、コンピュータ10はCPU11とRAM12とROM13とハードディスクドライブ(HDD)14と汎用インターフェイス(GIF)15とビデオインターフェイス(VIF)16と入力インターフェイス(IIF)17とバス18とから構成されている。バス18は、コンピュータ10を構成する各要素11〜17の間でのデータ通信を実現するものであり、図示しないチップセット等によって通信が制御されている。HDD14には、オペレーティングシステム(OS)を含む各種プログラムを実行するためのプログラムデータ14aが記憶されており、当該プログラムデータ14aをRAM12に展開しながらCPU11が当該プログラムデータ14aに準じた演算を実行する。さらに、HDD14には、5種類の光源(標準昼光系のD50光源,D55光源,D65光源、白熱電球系のA光源、蛍光ランプ系のF11光源)のそれぞれに対応する5個の入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5が記憶されている。GIF 15は、例えばUSB規格に準じたインターフェイスを提供するものであり、外部のプリンタ20とスキャナ30(画像入力装置)をコンピュータ10に接続させている。VIF 16はコンピュータ10を外部のディスプレイ40に接続し、ディスプレイ40に画像を表示するためのインターフェイスを提供する。IIF 17はコンピュータ10を外部のキーボード50aとマウス50bに接続し、キーボード50aとマウス50bからの入力信号をコンピュータ10が取得するためのインターフェイスを提供する。
図2は、コンピュータ10にて実行されるプログラムのソフトウェア構成を概略的なデータの流れとともに示している。同図において、コンピュータ10では、主にOS P1と見本印刷アプリケーション(APL)P2とプリンタドライバ(PDV)P3とスキャナドライバ(SDV)P4とディスプレイドライバ(DDV)P5が実行されている。OS P1は、各プログラムが使用可能なAPIのひとつとして画像機器インターフェイス(GDI) P1aとスプーラP1bを提供しており、APL P2の要求に応じてGDI P1aが呼び出され、さらにGDI P1aの要求に応じてPDV P3やDDV P5が呼び出される。GDI P1aはコンピュータ10がプリンタ20やディスプレイ40等の画像出力装置における画像出力を制御するための汎用的な仕組みを提供し、一方のPDV P3やDDV P5はプリンタ20やディスプレイ40の機種固有の処理等を提供する。また、スプーラP1bは、APL P2やPDV P3やプリンタ20の間に介在し、ジョブのコントロール等を実行する。APL P2は、見本チャートSCを印刷するためのアプリケーションプログラムであり、RGBビットマップ形式の印刷データPDを生成し、GDI P1aに対して当該印刷データPDを出力する。また、印刷データPDを生成するにあたっては、SDV P4からターゲットの色データDDを取得する。SDV P4は、APL P2の要求に応じてスキャナ30を制御し、当該制御によって得られた色データDDをAPL P2に出力する。
APL P2が生成した印刷データPDはGDI P1aやスプーラP1bを経由してPDV P3に出力され、PDV P3が印刷データPDに基づいてプリンタ20に出力可能な印刷制御データCDを生成する処理を実行する。PDV P3が生成した印刷制御データCDはOS P1が提供するスプーラP1bを介してプリンタ20に出力され、プリンタ20が当該印刷制御データCDに基づく動作を行うことにより見本チャートSCを印刷用紙上に印刷させる。以上においては、全体の処理の流れ概略的に説明したが、以下、フローチャートを用いて各プログラムP1〜P4が実行する処理を詳細に説明する。
2.印刷データ生成処理
図3は、APL P2が実行する印刷データ生成処理の流れを示している。図2に示すようにAPL P2はUI部(UIM)P2aと測定制御部(MCM)P2bと印刷データ生成部(PDG)P2cとから構成されており、これらの各モジュールP2a,P2b,P2cが図3に示す各ステップを実行する。また、PDG P2cは、入力プロファイル取得部(IPG)P2c1とターゲット色彩値取得部(TCG)P2c2を備えている。ステップS100においては、UIM P2aがGDI P1aおよびDDV P5を介して、見本チャートSCを印刷させる旨の印刷指示を受け付けるためのUI画面を表示させる。前記UI画面においては、見本チャートSCのテンプレートを示す表示が設けられている。
図4は、前記UI画面の一例を示している。同図において、前記テンプレートTPが表示されており、当該テンプレートTPはカラーパッチをレイアウトするための12個の枠FL1〜FL12が設けられている。前記UI画面には各枠FL1〜FL12をマウス50bのクリックによって選択することが可能となっており、枠FL1〜FL12をクリックするとスキャンを開始させるか否かを指示するための選択ウィンドウWが表示される。また、前記UI画面においては、見本チャートSCの印刷を実行させるか否かを指示するためのボタンBも設けられている。ステップS110においては、UIM P2aがマウス50bによる各枠FL1〜FL12のクリックが検出し、検出された場合にはステップS120にてスキャンを開始させるか否かを指示するための選択ウィンドウWを表示させる。ステップS130においては選択ウィンドウWにおけるマウス50bのクリックを検出し、キャンセルがクリックされた場合にはステップS110に戻る。一方、スキャン実行がクリックされた場合には、ステップS135においてUIM P2aがスキャンをガイドするための表示を行う。この表示では、ターゲットTGをスキャナ30の原稿台にセットすることを促す旨の表示と、ターゲットTGをスキャナ30の原稿台にセットした後にスキャン実行を指示するためのスキャン実行ボタンが設けられている。
本実施形態において測色のターゲットTGとするものは、分光的な再現の目標とする物体表面であり、例えば他の印刷装置や塗装装置等で形成した人工的物体表面や、自然物の表面等が該当する。ステップS140では、あるターゲットTGについてスキャンを実行させる。本実施形態のスキャナ30は、フラットベッド型のスキャナであり、原稿台の上にターゲットTGを載置し、蓋を被せることにより、環境光は遮断される。そして、スキャンの際に、ターゲットTGに対して所定の照明光を照射し、その反射光を撮像素子によって撮像することにより、色データDDが取得される。本実施形態のスキャナ30は、外部に出力する色データDDの色空間をRGB色空間としており、色データDDはRGB色空間のRGB値によって表される。なお、当該RGB色空間は、スキャナ30の機器特性に依存した色空間である。ステップS142においては、IPG P2c1がHDD14から5個の入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5を取得する。
図5は、入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5を模式的に説明している。入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5は、スキャナ30のRGB色空間と、CIELAB色空間との対応関係を規定したルックアップテーブルであり、当該RGB色空間の複数の格子点について対応するCIELAB色空間のL***値(色彩値)が記述されている。なお、入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5は、ルックアップテーブルである必要はなく、行列式等によって与えられてもよい。D50光源に対応する入力ICCプロファイルSIP1においては、所定のカラーパッチCPをスキャナ30で測定したRGB値(格子点)と、当該カラーパッチCPにD50光源を照射しつつ測色機で測色したL***値との対応関係が記述されている。他の入力ICCプロファイルSIP2〜SIP5においても、所定のカラーパッチCPをスキャナ30で測定したRGB値(格子点)と、当該カラーパッチCPにD55光源,D65光源、A光源、F11光源をそれぞれ照射しつつ測色機で測色したL***値との対応関係が記述されている。ステップS143においては、TCG P2c2が以上のような入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5を使用して、スキャンによって得られたターゲットTGのRGB値をそれぞれL***値に変換することにより、ターゲット色彩値を取得する。
図6は、ステップS143においてターゲット色彩値が取得される様子を模式的に示している。同図において、ステップS140でスキャンして得られたRGB値を入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5のそれぞれによってL***値に変換している。入力ICCプロファイルSIP1によって変換されたL***値は、ターゲットTGをD50光源下で観察したときの色を測色機で測色した色彩値となる。同様に、入力ICCプロファイルSIP2〜SIP5によって変換されたL***値は、ターゲットTGをD55光源,D65光源、A光源、F11光源をそれぞれ照射したときの色を測色機で測色した色彩値となる。以上のようにして、ターゲットTGを5光源で観察したときの5個のL***値が得られると、TCG P2c2は当該L***値をターゲット色彩値として取得する。
さらに、最も標準的な光源であるD65光源でのターゲット色彩値を所定のRGBプロファイルを使用してRGB値に変換し、当該RGB値を表示用RGB値として取得する。なお、RGBプロファイルは絶対色空間としてのCIELAB色空間と本実施形態のRGB色空間との等色関係を規定したプロファイルである。ステップS145においては、テンプレートTPにおいてクリックされた枠FL1〜FL12を前記表示用RGB値で塗りつぶした表示に更新する。これにより、標準的な光源であるD65光源でのターゲットTGの色をUI画面にて感覚的に把握することが可能となる。ステップS145が完了すると、ステップS150において固有のインデックスを生成するとともに、当該インデックスと、前記表示用RGB値と、ステップS110にてクリックされた枠FL1〜FL12の位置情報とを5個のターゲット色彩値に対応付けてRAM12に記憶する。ステップS150が完了すると、ステップS110に戻り、ステップS120〜S150を繰り返して実行する。これにより、他の枠FL1〜FL12を選択し、他の枠FL1〜FL12について他のターゲットTGのスキャンを行うことができる。本実施形態においては、それぞれ異なる12種類のターゲットTG1〜TG12が用意されており、ターゲットTG1〜TG12のそれぞれについて5種類の光源でのターゲット色彩値が取得されるものとする。従って、ステップS150においては、各枠FL1〜FL12について5個のターゲット色彩値と固有のインデックスと表示用RGB値とを対応付けたデータが順次RAMに記憶されていくこととなる。なお、インデックスはそれぞれの値が固有となるように生成されればよく、インクリメントによって生成してもよいし、重複しない乱数によって生成してもよい。
図7は、あるターゲットTGについて得られたターゲット色彩値をCIELAB色空間にてプロットした様子を示している。同図に示すように、単一のターゲットTGについてスキャンした場合であっても、変換に使用した入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5によって異なるターゲット色彩値が取得されることとなる。このように、複数光源下においてターゲット色彩値が異なる現象はメタメリズムと呼ばれ、各ターゲットTGごとに異なるメタメリズムの特性を有している。このメタメリズムは、各ターゲットが有する分光反射率R(λ)に依存しており、ある光源において同一のターゲット色彩値が得られたターゲット同士であっても、分光反射率R(λ)が異なれば他の光源下では異なるターゲット色彩値を示すこととなる。なお、入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5は、図5に示したカラーパッチCPの各光源下での測色値に基づいて作成されるものであるため、当該カラーパッチCPとターゲットTGの光源依存性の特性が類似しているほど、入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5によって変換されるターゲット色彩値が正確になると言うことができる。例えば、ターゲットTGが印刷物である場合、ターゲットTGと同じ色材で入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5を作成するときのカラーパッチを形成するのが望ましい。
図8は、ある分光反射率を有するターゲットTGから複数光源下での測色値が得られるまでの様子を説明している。例えばあるターゲットTGが図示するような全可視波長領域において均一でないターゲット分光反射率Rt(λ)の分布を有している。一方、各光源はそれぞれ異なる分光エネルギーP(λ)の分布を有しており、ターゲットTGにD65光源を照射したときの各波長の反射光の分光エネルギーは、ターゲット分光反射率Rt(λ)と分光エネルギーP(λ)を各波長について掛け合わせた値となる。さらに、反射光の分光エネルギーのスペクトルに対して人間の分光感度特性に応じた等色関数x(λ),y(λ),z(λ)をそれぞれ畳み込み積分し、係数kによって正規化することにより、3刺激値X,Y,Zを得ることができる。以上を数式で表すと下記の(1)式となる。
Figure 0004946908
3刺激値X,Y,Zを所定の変換式によって変換することにより、色彩値としてのL***値を得ることができる。以上のように、反射光の分光エネルギーのスペクトルの時点で、各光源ごとに異なるスペクトルが生じることとなるため、最終的に得られるターゲット色彩値も図7に示すように光源に応じて異なることとなる。
ステップS110において、各枠FL1〜FL12のクリックが検出されない場合には、ステップS160にて見本チャートSCの印刷を実行させる旨のボタンBのクリックを検出し、検出されない場合にはステップS110に戻る。一方、見本チャートSCの印刷を実行させる旨のボタンBのクリックが検出された場合には、ステップS170にてPDG P2cが印刷データPDを生成する。
図9は、印刷データPDの構成を模式的に示している。同図において、印刷データPDはドットマトリクス状に配列した多数の画素によって構成されており、各画素が4バイト(8ビット×4)の情報を有している。印刷データPDは、図4に示したテンプレートTPと同様の画像を示しており、テンプレートTPの各枠FL1〜FL12に対応する領域以外の画素は、テンプレートTPに対応する色のRGB値を有している。RGB各チャネルの階調値はそれぞれ8ビット(256階調)によって表現され、上述した4バイトのうち3バイトがRGB値を格納するために使用される。例えば、テンプレートTPの各枠FL1〜FL12以外の色が(R,G,B)=(128,128,128)の一様な中間グレーで表される場合、印刷データPDにおける各枠FL1〜FL12に対応する領域以外の画素は(R,G,B)=(128,128,128)の色情報を有することなる。なお、残りの1バイトは使用されない。
一方、テンプレートTPの各枠FL1〜FL12に対応する画素も4バイトの情報を有しており、通常、RGB値が格納される3バイトを使用してインデックスを格納する。このインデックスは、ステップS150にて各枠FL1〜FL12ごとに生成した固有のものであり、PDG P2cはインデックスをRAM12から取得し、各枠FL1〜FL12に対応する画素に対応するインデックスを格納する。このようにインデックスをRGB値の代わりに格納した各枠FL1〜FL12に対応する画素については、残りの1バイトを使用してインデックスが格納された旨のフラグを立てる。これにより、各画素がRGB値を格納しているか、インデックスを格納しているかを判別することができる。本実施形態では、インデックスを格納するために3バイトを使用することができるため、3バイト以下の情報量で表現できるインデックスをステップS150で生成しておく必要がある。以上のようにしてビットマップ形式の印刷データPDが生成できると、ステップS180において、PDG P2cがインデックステーブルIDBを生成する。
図10は、インデックステーブルIDBの一例を示している。同図において、各枠FL1〜FL12に対応して生成された固有のインデックスのそれぞれに対して、スキャンと入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5の変換によって得られた光源ごとのターゲット色彩値およびD65光源におけるターゲット色彩値に対応する表示用RGB値が格納されている。インデックステーブルIDBの生成が完了すると、印刷データPDはGDI P1aやスプーラP1bを経由してPDV P3に出力される。印刷データPDは、外形上、通常のRGBビットマップ形式と変わらないため、OS P1が提供するGDI P1aやスプーラP1bにおいても通常の印刷ジョブと同様に処理することができる。一方、インデックステーブルIDBは、直接、PDV P3に出力される。なお、本実施形態においては、インデックステーブルIDBを新たに生成するようにしたが、既存のインデックステーブルIDBにインデックスとターゲット色彩値と表示用RGB値の新たな対応関係を追記するようにしてもよい。また、以上の印刷データ生成処理と後述する印刷制御処理は必ずしも同一の装置において連続して実行する必要はなく、印刷データ生成処理と印刷制御処理を例えばLANやインターネット等の通信回線によって接続された複数のコンピュータ上にて個別に実行してもよい。
3.印刷制御処理
図11は、PDV P3が実行する印刷制御処理の全体的な流れを示している。図2に示すようにPDV P3は、1D−LUT生成部(LUG)P3aと印刷制御データ生成部(CDG)P3bとから構成されており、図11に示す1D−LUT生成処理(ステップS200)をLUG P3aが担当し、一方の印刷制御データ生成処理(ステップS300)をCDG P3bが担当する。1D−LUT生成処理は印刷制御データ生成処理に先行して行われてもよいし、1D−LUT生成処理と印刷制御データ生成処理を並行して行うようにしてもよい。
3−1.1D−LUT生成処理
図12は、1D−LUT生成処理の流れを示している。図2に示すようにLUG P3aは、インク量セット算出モジュール(ICM)P3a1と分光反射率予測モジュール(RPM)P3a2と色算出モジュール(CCM)P3a3と評価値算出モジュール(ECM)P3a4とLUT出力モジュール(LOM) P3a5とから構成されている。ステップS210においては、ICM P3a1がインデックステーブルIDBを取得する。ステップS220においては、インデックステーブルIDBから一つのインデックスを選択し、当該インデックスに対応付けられているターゲット色彩値を取得する。ステップS230においては、ICM P3a1が、ターゲット色彩値と同様の色が再現可能なインク量セットを算出する処理を行う。その際に、上述したRPM P3a2とCCM P3a3とECM P3a4を使用する。
図13は、ターゲット色彩値と同様の色が再現可能なインク量セットを算出する処理の流れを模式的に示している。RPM P3a2は、ICM P3a1からのインク量セットφの入力に応じて、当該インク量セットφに基づいてプリンタ20が所定の印刷用紙にインクを吐出させたときの分光反射率R(λ)を予測分光反射率Rs(λ)として予測し、当該予測分光反射率Rs(λ)をCCM P3a3に出力する。本実施形態のプリンタ20は、インクジェットプリンタであり、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)lc(ライトシアン)lm(ライトマゼンタ)のインクを印刷用紙に吐出させて印刷を行う。インク量セットφは、吐出するCMYKlclmインクの各インク量d,d,d,d,dlc,dlmの組み合わせを意味する。インク量セットφを指定すれば印刷用紙上における各インクドットの形成状態が予測できるため、RPM P3a2は一意に予測分光反射率Rs(λ)を算出することができる。なお、RPM P3a2が適用する予測モデル(分光プリンティングモデル)については、4.節において詳細に説明する。
予測分光反射率Rs(λ)が得られると、CCM P3a3は当該予測分光反射率Rs(λ)の物体に上述した5光源を照射したときの予測色彩値を算出する。ここでは、CIELAB色空間のL***値が予測色彩値として算出される。予測色彩値を算出する流れは、図8および前記の(1)式に示したもの(ターゲット分光反射率Rt(λ)を予測分光反射率Rs(λ)に置き換えて使用)と同様である。すなわち、予測分光反射率Rs(λ)に各光源の分光エネルギーのスペクトルを乗算し、等色関数による畳み込み積分をし、さらに3刺激値をL***値に変換することにより、予測色彩値としてのL***値を算出することができる。予測色彩値は5光源についてそれぞれ算出され、当該予測色彩値はECM P3a4に出力される。
ECM P3a4は、各光源についてターゲット色彩値と予測色彩値との色差ΔEを算出する。本実施形態においては、色差ΔE(ΔE2000)はCIE DE2000の色差式に基づいて算出するものとする。また、各光源についての色差をΔE D50,ΔE D55,ΔE D65,ΔEA,ΔE F11と表記するものとする。各光源についての色差をΔE D50,ΔE D55,ΔE D65,ΔEA,ΔE F11が算出できると、下記の(2)式によって評価値E(φ)を算出する。
Figure 0004946908
前記の(2)式において、w1〜w5は各光源の重みを設定する重み係数であり、本実施形態ではw1=w2=w3=w4=w5とすることにより、重みを均等にするものとする。評価値E(φ)は各光源における色差ΔE D50,ΔE D55,ΔE D65,ΔEA,ΔE F11が小さくなると小さくなる値であり、ターゲットの測色値と予測色彩値とが各光源において総合的に近ければ近いほど小さい値となる性質を有している。算出された評価値E(φ)はICMP3a1に返される。すなわち、ICMP3a1が任意のインク量セットφをRPM P3a2とCCM P3a3とECM P3a4に出力することにより、最終的に評価値E(φ)がICMP3a1に返される構成となっている。ICM P3a1は任意のインク量セットφに対応して評価値E(φ)を得ることを繰り返し実行することにより、目的関数としての評価値E(φ)が極小化するようなインク量セットφの最適解を算出する。この最適解を算出する手法としては、例えば勾配法といった非線形最適化手法を用いることができる。
図14は、ステップS230においてインク量セットφが最適化されていく様子を模式的に示している。同図において、CIELAB色空間においてターゲットTGが示す各光源下のターゲット色彩値と、インク量セットφが最適化されていく際の各光源下の予測色彩値の推移を示している。前記の(2)式によれば、すべての光源での色差ΔE D50,ΔE D55,ΔE D65,ΔEA,ΔE F11が総合的に小さくなることを最適化の条件とすることができるため、各光源下での色差ΔE D50,ΔE D55,ΔE D65,ΔEA,ΔE F11が次第に小さくなるようにインク量セットφが最適化されていく。このようにすることにより、いずれの光源においてもターゲットTGと似たような見た目をプリンタ20にて再現させることが可能なインク量セットφを算出することができる。なお、最適化の終了条件は、インク量セットφ更新の繰り返し回数としてもよいし、評価値E(φ)の閾値としてもよい。
以上のようにして、ステップS230において、ICM P3a1が、前記ターゲット色彩値と同様の色が再現可能なインク量セットφを算出すると、ステップS240においてインデックステーブルIDBに記述されたインデックスのすべてがステップS220にて選択されたか否かを判定し、すべて選択されていない場合にはステップS220に戻り、次のインデックスを選択する。このようにすることにより、すべてのインデックスについて前記ターゲット色彩値と同様の色が再現可能なインク量セットφを算出することができる。すなわち、印刷データ生成処理(図2)のステップS140においてスキャンを行ったすべてのターゲットTG1〜TG12について前記ターゲット色彩値と同様の色が再現可能なインク量セットφを算出することができる。ステップS240において、すべてのインデックスについて最適なインク量セットφが算出されたことが判定されると、ステップS250において、LOM P3a5が1D−LUTを生成し、当該1D−LUTをCDG P3bに出力する。
図15は、1D−LUTの一例を示している。同図において、各インデックスに対応して最適なインク量セットφが格納されている。すなわち、各ターゲットTG1〜TG12について、各ターゲットTG1〜TG12と似たような見た目をプリンタ20によって再現させることが可能なインク量セットφを記述した1D−LUTを用意することができる。1D−LUTをCDG P3bに出力すると、1D−LUT生成処理が完了し、次の印刷制御データ生成処理(ステップS300)を実行させる。
3−2.印刷制御データ生成処理
図16は、印刷制御データ生成処理の流れを示している。図2に示すようにCDG P3bは、モード判別モジュール(MIM)P3b1とインデックス分版モジュール(ISM)P3b2とRGB分版モジュール(CSM)P3b3とハーフトーンモジュール(HTM)P3b4とラスタ化モジュール(RTM)P3b5とから構成されている。ステップS310においては、モード判別モジュール(MIM)P3b1が印刷データPDを取得する。ステップS320において、MIM P3b1は印刷データPDから一つの画素を選択する。ステップS330において、MIM P3b1は当該選択した画素にインデックスが格納された旨のフラグが立っているか否かを判定する。当該フラグが立っていないと判定された場合には、ステップS340にてCSM P3b3が3D−LUTを参照して、当該画素についての色変換(分版)を実行する。
図17は、3D−LUTの一例を示している。同図において、3D−LUTはRGB値とインク量セットφ(d,d,d,d,dlc,dlm)との対応関係が色空間における複数の代表的な座標について記述されたテーブルであり、CSM P3b3は3D−LUTを参照して当該画素が有するRGB値に対応するインク量セットφを取得する。その際に、3D−LUTに直接記述されていないRGB値については補間演算を行うことにより、対応するインク量セットφを取得する。なお、3D−LUTの作成方法として、特開2006−82460号公報等を採用することができる。当該公報においては、特定光源における色の再現性や、再現色の階調性や、粒状性や、再現色の光源非依存性や、ガマットや、インクデューティが総合的に良好となる3D−LUTが作成される。
一方、ステップS330において、選択した画素にインデックスが格納された旨のフラグが立っていると判定された場合には、ステップS350にてISM P3b2が1D−LUTを参照して、当該画素についての色変換(分版)を実行する。すなわち、インデックスが格納された旨のフラグが立っている画素から、インデックスを取得するとともに、1D−LUTにて当該インデックスに対応付けられているインク量セットφを取得する。ステップS340またはステップS350のいずれかにおいて、当該画素についてのインク量セットφが取得できると、ステップS360においてすべての画素についてインク量セットφが取得できたか否かを判定する。ここでインク量セットφが未取得の画素が残っている場合には、ステップS320に戻り次の画素を選択する。
以上の処理を繰り返して実行することにより、すべての画素についてインク量セットφを取得することができる。すべての画素についてインク量セットφが取得できると、すべての画素がインク量セットφで表現された印刷データPDに変換されたこととなる。以上のように各画素について1D−LUTと3D−LUTのいずれを使用するかを判定することにより、インデックスが格納された枠F1〜F12に対応する画素については、各光源において各ターゲットTG1〜TG12に近い色が再現可能なインク量セットφを取得することができるとともに、RGB値が格納された画素については3D−LUTの作成指針(例えば、粒状性を重視する等。)に基づく色再現が可能なインク量セットφを取得させることができる。
ステップS370においては、各画素がインク量セットφで表現された印刷データPDをHTM P3b4が取得し、ハーフトーン処理を実行する。HTM P3b4はハーフトーン処理をするにあたっては公知のディザ法や誤差拡散法等を使用することができる。ハーフトーン処理が完了した印刷データPDにおいては、各画素が各インクを吐出させるか否を示す吐出信号を有している。ステップS380では、ハーフトーン処理が完了した印刷データPDをRTM P3b5が取得し、当該印刷データPDにおける吐出信号をプリンタ20が有する印刷ヘッドの各走査パスおよび各ノズルに割り振る処理を実行する。以上によりプリンタ20に出力可能な印刷制御データCDが生成でき、プリンタ20の制御に必要な信号を添付した印刷制御データCDをスプーラP1bおよびプリンタ20に出力する。これによりプリンタ20が印刷用紙上にインクを吐出して、見本チャートSCを形成する。
以上のようにして印刷用紙上に形成された見本チャートSCの枠FL1〜FL12に対応する領域において、各ターゲットTG1〜TG12の色を再現することができる。さらに、枠FL1〜FL12に対応する領域は、ターゲットTG1〜TG12の複数光源下でのターゲット色彩値に追従するようなインク量セットφで印刷されているため、各光源下においてターゲットTG1〜TG12と似たような色を再現することができる。すなわち、見本チャートSCを室内で視認したときの各枠FL1〜FL12に対応する領域の色はターゲットTG1〜TG12を室内で視認したときの色を再現するし、見本チャートSCを室外で視認したときの各枠FL1〜FL12に対応する領域の色もターゲットTG1〜TG12を室外で視認したときの色を再現することができる。すなわち、観察光源を選ばない見本チャートSCを作成することができる。
なお、究極的には、ターゲットTG1〜TG12と完全に同じ分光反射率R(λ)を有する見本チャートSCを再現すれば、いかなる光源においてもターゲットTG1〜TG12と同様の色を再現することができる。しかしながら、プリンタ20が使用可能なインク(色材の種類)はCMYKlclmに限られているため、ターゲットTG1〜TG12と完全に同じ分光反射率R(λ)が再現可能なインク量セットφを求めることは実質的に不可能である。また、知覚色に影響しない波長域についてもターゲットTG1〜TG12と同様な分光反射率R(λ)が再現可能なインク量セットφを求めても、視覚的な再現精度の実現においては無駄となる。これに対して、本発明では、複数の現実的な光源下でのターゲット色彩値を再現可能なインク量セットφを求めることにより、インク量セットφの最適化の要件を緩和し、視覚的に十分な精度が達成できる。
一方、印刷用紙上に形成された見本チャートSCの枠FL1〜FL12に対応する領域においては、上述した3D−LUTに基づいたインク量セットφによって印刷がなされることとなる。そのため、当該領域についての印刷パフォーマンスは3D−LUTに基づくものとなる。上述したとおり本実施形態においては枠FL1〜FL12以外の領域は中間グレーの一様な画像を示すが、当該領域において3D−LUTが目標とする印刷パフォーマンスを満足させることができる。すなわち、再現色の階調性や、粒状性や、再現色の光源非依存性や、ガマットや、インクデューティが総合的に良好となる印刷を実現することができる。
4.分光プリンティングモデル
図18は、本実施形態のプリンタ20の印刷方式を模式的に示している。同図において、プリンタ20は、CMYKlclmのインクごとに複数のノズル21a,21a・・・を備えた印刷ヘッド21を備えており、ノズル21a,21a・・・が吐出するCMYKlclmのインクごとのインク量が上述したインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)に準じた量とする制御が印刷制御データCDに基づいて行われる。各ノズル21a,21a・・・が吐出したインク滴は印刷用紙上において微細なドットとなり、多数のドットの集まりによってインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)に応じたインク被覆率の印刷画像が印刷用紙上に形成されることとなる。
RPM P3a2が使用する予測モデル(分光プリンティングモデル)は、本実施形態のプリンタ20で使用され得る任意のインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)で印刷を行った場合の分光反射率R(λ)を予測分光反射率Rs(λ)として予測するための予測モデルである。分光プリンティングモデルにおいては、インク量空間における複数の代表点について実際にカラーパッチを印刷し、その分光反射率R(λ)を分光反射率計によって測定することにより得られた分光反射率データベースRDBを用意する。そして、この分光反射率データベースRDBを使用したセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Cellular Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)による予測を行うことにより、正確に任意のインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)で印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)を予測する。
図19は、分光反射率データベースRDBを示している。同図に示すように分光反射率データベースRDBはインク量空間(本実施形態では6次元であるが、図の簡略化のためCM面のみ図示。)における複数の格子点のインク量セット(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)について実際に印刷/測定をして得られた分光反射率R(λ)が記述されたルックアップテーブルとなっている。例えば、各インク量軸を分割する5グリッドの格子点を発生させる。ここでは513個もの格子点が発生し、膨大な量のカラーパッチの印刷/測定をすることが必要となるが、実際にはプリンタ20にて同時に搭載可能なインク数や同時に吐出可能なインクデューティの制限があるため、印刷/測定をする格子点の数は絞られることとなる。
さらに、一部の格子点のみ実際に印刷/測定をし、他の格子点については実際に印刷/測定を行った格子点の分光反射率R(λ)に基づいて分光反射率R(λ)を予測することにより、実際に印刷/測定を行うカラーパッチの個数を低減させてもよい。分光反射率データベースRDBは、プリンタ20が印刷可能な印刷用紙ごとに用意されている必要がある。厳密には、分光反射率R(λ)は印刷用紙上に形成されたインク膜(ドット)による分光透過率と印刷用紙の反射率によって決まるものであり、印刷用紙の表面物性(ドット形状が依存)や反射率の影響を大きく受けるからである。次に、分光反射率データベースRDBを使用したセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルによる予測を説明する。
RPM P3a2は、ICM P3a1の要請に応じて分光反射率データベースRDBを使用したセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルによる予測を実行する。この予測にあたっては、ICM P3a1から予測条件を取得し、この予測条件を設定する。具体的には、印刷用紙やインク量セットφを印刷条件として設定する。例えば、光沢紙を印刷用紙として予測を行う場合には、光沢紙にカラーパッチを印刷することにより作成した分光反射率データベースRDBが設定される。
分光反射率データベースRDBの設定ができると、ICM P3a1から入力されたインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)を分光プリンティングモデルに適用する。セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルは、よく知られた分光ノイゲバウアモデルとユール・ニールセンモデルとに基づいている。なお、以下の説明では、説明の簡略化のためCMYの3種類のインクを用いた場合のモデルについて説明するが、同様のモデルを本実施形態のCMYKlclmを含む任意のインクセットを用いたモデルに拡張することは容易である。また、セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルについては、Color Res Appl 25, 4-19, 2000およびR Balasubramanian, Optimization of the spectral Neugebauer model for printer characterization, J. Electronic Imaging 8(2), 156-166 (1999)を参照。
図20は、分光ノイゲバウアモデルを示す図である。分光ノイゲバウアモデルでは、任意のインク量セット(dc,dm,dy)で印刷したときの印刷物の予測分光反射率Rs(λ)は、以下の(3)式で与えられる。
Figure 0004946908

ここで、aiはi番目の領域の面積率であり、Ri(λ)はi番目の領域の分光反射率である。添え字iは、インクの無い領域(w)と、シアンインクのみの領域(c)と、マゼンタインクのみの領域(m)と、イエローインクのみの領域(y)と、マゼンタインクとイエローインクが吐出される領域(r)と、イエローインクとシアンインクが吐出される領域(g)と、シアンインクとマゼンタインクが吐出される領域(b)と、CMYの3つのインクが吐出される領域(k)をそれぞれ意味している。また、fc,fm,fyは、CMY各インクを1種類のみ吐出したときにそのインクで覆われる面積の割合(「インク被覆率(Ink area coverage)」と呼ぶ)である。
インク被覆率fc,fm,fyは、図20(B)に示すマーレイ・デービスモデルで与えられる。マーレイ・デービスモデルでは、例えばシアンインクのインク被覆率fcは、シアンのインク量dcの非線形関数であり、例えば1次元ルックアップテーブルによってインク量dcをインク被覆率fcに換算することができる。インク被覆率fc,fm,fyがインク量dc,dm,dyの非線形関数となる理由は、単位面積に少量のインクが吐出された場合にはインクが十分に広がるが、多量のインクが吐出された場合にはインクが重なり合うためにインクで覆われる面積があまり増加しないためである。他の種類のMYインクについても同様である。
分光反射率に関するユール・ニールセンモデルを適用すると、前記(3)式は以下の(4a)式または(4b)式に書き換えられる。
Figure 0004946908

ここで、nは1以上の所定の係数であり、例えばn=10に設定することができる。(4a)式および(4b)式は、ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)を表す式である。
本実施形態で採用するセル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Cellular Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)は、上述したユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルのインク量空間を複数のセルに分割したものである。
図21(A)は、セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルにおけるセル分割の例を示している。ここでは、説明の簡略化のために、CMインクのインク量dc,dmの2つの軸を含む2次元インク量空間でのセル分割を描いている。なお、インク被覆率fc,fmは上述したマーレイ・デービスモデルにてインク量dc,dmと一意の関係にあるため、インク被覆率fc,fmを示す軸と考えることもできる。白丸は、セル分割のグリッド点(「格子点」と呼ぶ)であり、2次元のインク量(被覆率)空間が9つのセルC1〜C9に分割されている。各格子点に対応するインク量セット(dc,dm)は、分光反射率データベースRDBに規定された格子点に対応するインク量セットとされている。すなわち、上述した分光反射率データベースRDBを参照することにより、各格子点の分光反射率R(λ)を得ることができる。従って、各格子点の分光反射率R(λ)00,R(λ)10,R(λ)20・・・R(λ)33は、分光反射率データベースRDBから取得することができる。
実際には、本実施形態ではセル分割もCMYKlclmの6次元インク量空間で行うとともに、各格子点の座標も6次元のインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)によって表される。そして、各格子点のインク量セットφ(dc,dm,dy,dk,dlc,dlm)に対応する格子点の分光反射率R(λ)が分光反射率データベースRDB(例えば光沢紙のもの)から取得されることとなる。
図21(B)は、セル分割モデルにて使用するインク被覆率fcとインク量dcとの関係を示している。ここでは、1種類のインクのインク量の範囲0〜dcmaxも3つの区間に分割されており、各区間毎に0から1まで単調に増加する非線形の曲線によってセル分割モデルにて使用する仮想的なインク被覆率fcが求められる。他のインクについても同様にインク被覆率fm,fyが求められる。
図21(C)は、図21(A)の中央のセルC5内にある任意のインク量セット(dc,dm)にて印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)の算出方法を示している。インク量セット(dc,dm)にて印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)は、以下の(5)式で与えられる。
Figure 0004946908
ここで、(5)式におけるインク被覆率fc,fmは図21(B)のグラフで与えられる値である。また、セルC5を囲む4つの格子点に対応する分光反射率R(λ)11,(λ)12,(λ)21,(λ)22は分光反射率データベースRDBを参照することにより取得することができる。これにより、(5)式の右辺を構成するすべての値を確定することができ、その計算結果として任意のインク量セットφ(dc,dm)にて印刷を行った場合の予測分光反射率Rs(λ)を算出することができる。波長λを可視波長域にて順次シフトさせていくことにより、可視光領域における予測分光反射率Rs(λ)を得ることができる。インク量空間を複数のセルに分割すれば、分割しない場合に比べて予測分光反射率Rs(λ)をより精度良く算出することができる。以上のようにして、RPM P3a2がICM P3a1の要請に応じて予測分光反射率Rs(λ)を予測すると、当該予測した分光反射率R(λ)を使用してCCM P3a3が引き続き予測色彩値の予測を実行することができる。
5.変形例
5−1.変形例1
前記の(2)式においては、各光源の重み計数w1〜w5を均等な値に設定したが、この重み計数w1〜w5を不均等に設定するようにしてもよい。重み計数w1〜w5の値を大きく設定すれば、対応する光源における色差ΔE D50,ΔE D55,ΔE D65,ΔEA,ΔE F11の評価値E(φ)の増加への寄与率が高くすることができる。従って、評価値E(φ)を極小化させるためには、重み計数w1〜w5の値を大きく設定した光源の色差ΔE D50,ΔE D55,ΔE D65,ΔEA,ΔE F11が特に小さい値となることが必要となり、当該評価値E(φ)に基づく最適化を行ったインク量セットφによれば重み計数w1〜w5の値を大きく設定した光源についての色差ΔE D50,ΔE D55,ΔE D65,ΔEA,ΔE F11を小さくする印刷を実現することができる。
例えば、重み計数w1〜w5は、ユーザーの指定によって設定されてもよい。ユーザーがD50光源,D55光源,D65光源、A光源、F11光源の重要度に応じて重み計数w1〜w5をそれぞれ指定するようにしてもよい。例えば、ユーザーが室外での色の再現精度を重視したいと考えている場合には、A光源、F11光源の重み計数w4,w5を小さく設定すればよい。むろん、印刷物を観察する環境などを選択することにより、予めプリセットされた重み計数w1〜w5の組み合わせが間接的に設定されるようにしてもよい。これにより、ユーザーが光源について知識を有していない場合にも、適切な重み計数w1〜w5を設定することができる。
5−2.変形例2
スキャナ30を使用してターゲットTGをスキャンした場合、当該スキャナ30についての入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5を使用することにより、絶対色空間でのターゲット色彩値を得ることができる。従って、他の画像入力装置を用いてターゲットTGを画像入力した場合には、当該画像入力装置についての入力ICCプロファイルを使用すればよい。例えば、デジタルスチルカメラを使用してターゲットTGの写真を撮影し、その写真画像データを入力ICCプロファイルによって変換することにより、ターゲット色彩値を取得することができる。しかしながら、デジタルスチルカメラは、スキャン時に環境光を遮断し常に一定の照明光での撮像が可能なスキャナ30とは異なり、撮影時に環境光の影響を受けることとなる。そのため、デジタルスチルカメラを使用してターゲットTGのターゲット色彩値を取得する場合には、撮影時の環境光響に応じて補正を行うのが望ましい。
図22は、本変形例にかかる印刷データ生成処理を示している。上述した実施形態とほぼ同様の処理となっているが、ステップS105においてデジタルスチルカメラによって基準カラーパッチの撮像を行わせ、そのときの色データDDを取得することとしている。本変形例では、基準カラーパッチの一例として基準白色板を撮像するようにしている。また、本変形例の当該色データDDもデジタルスチルカメラの機器依存色空間であるRGB色空間の(0〜255階調)RGB値で取得されている。当該RGB色空間において、R=G=Bとなるとき無彩色のものが撮像されたことを示す。ここで、基準白色板は、本来無彩色であるため、基準白色板を撮像したときのRGB(Rwww)値は、Rw≒Gw≒Bwとなる。ただし、基準白色板の撮像時の環境光の影響によって、わずかな色味が生じ、完全にはRw=Gw=Bwとならない。
ステップS140においては、上述した実施形態のスキャナ30の代わりにデジタルスチルカメラによってターゲットTGを撮像して色データDD(RGB値)を得ることとしている。そして、ステップS141においては、ターゲットTGのRGB値に対して、それぞれ補正係数(255/Rw),(255/Gw),(255/Bw)を乗算することにより、ターゲットTGのRGB値を補正する。このようにすることにより、撮像時の環境光による基準白色板の色味を解消するような補正をターゲットTGのRGB値に対して行うことができる。そして、ステップS142においては、前実施形態と同様にIPG P2c1がHDD14から5個の入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5を取得する。ここでは、デジタルスチルカメラについて予め用意された各光源の入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5が取得される。そして、ステップS143においては、補正後のRGB値を、前実施形態と同様に、入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5によって変換することにより、各光源についてのターゲット色彩値を取得することができる。これにより、最終的に変換されるターゲット色彩値についても、撮像時の環境光による基準白色板の色味を解消するように補正することができる。
5−3.変形例3
上述した変形例においては、基準白色板の色味に基づいて一律に補正をするようにしたが、厳密には、色空間全体への環境光の影響を基準白色板の色のみでは把握することができない。また、環境光と各光源のスペクトルの差の程度によっても、環境光の影響は異なったものとなる。従って、基準白色板だけでなく、それぞれ異なる色を示す複数の基準カラーパッチからなるカラーチャートをステップS105において撮像しておき、その結果に基づいて光源ごとの補正を行うようにしてもよい。
図23は、本変形例における補正の様子を模式的に示している。各光源下において基準カラーパッチSCPを測色することにより基準測色データ(L***値)が用意されている。この基準測色データは、予めHDD14に記憶されており、適宜読み出して使用することができる。この基準測色データ(L***値)を、入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5によって逆変換することにより、各光源を照射しつつデジタルスチルカメラで各基準カラーパッチSCPの撮像を行った場合に得られるであろうRGB値を取得しておく。一方、ステップS105においては、複数の基準カラーパッチSCPをデジタルスチルカメラにて撮像することにより、複数の基準カラーパッチSCPを現在の環境光のもとで撮像したRGB値を取得する。そして、各光源を照射したときに得られるであろうRGB値と、現在の環境光のもとで撮像したRGB値の差を各カラーパッチについて算出し、この差を解消するような補正量を規定した補正プロファイルを各光源について作成する。ステップS140においてデジタルスチルカメラによってターゲットTGを撮像してRGB値を得るとともに、ステップS141においてターゲットTGのRGB値に対して各光源の補正プロファイルを適用して、RGB値を補正する。光源ごとにRGB値の補正ができたら、ステップS143において、補正後のRGB値を、入力ICCプロファイルSIP1〜SIP5によって変換して、各光源についてのターゲット色彩値を取得する。このようにすることにより、前変形例よりも厳密な補正を実現することができ、より正確なターゲット色彩値を取得することができる。むろん、前変形例の標準白色板のスキャン結果に基づいて、各光源ごとに異なる補正を行うようにしてもよい。
5−4.変形例4
図24は、変形例にかかる評価値E(φ)を模式的に説明している。同図において、CIELAB空間において各光源のターゲット色彩値をD50→D55,D55→D65,D65→A,A→F11の順に連結するターゲット光源間色変動ベクトルVt1〜Vt4が算出されており、同様に予測色彩値についても予測光源間色変動ベクトルVs1〜Vs4が算出されている。そして、ターゲット光源間色変動ベクトルVt1〜Vt4と予測光源間色変動ベクトルVs1〜Vs4のそれぞれの対において、その大きさや方向の類似性を指標化した光源間変動評価指数S(φ)を算出する。そして、評価値E(φ)を下記の(6)式のように定義する。
Figure 0004946908

前記の(6)式の評価値E(φ)によれば、光源間の色変動の近似性も考慮したインク量セットφの最適化を行うことができる。
5−5.変形例5
なお、上述した実施形態において選択されていない枠Fに対応する領域については、枠F以外の領域と同じ色で印刷を行うようにすればよい。むろん、選択されていない枠Fに対応する領域については、分光的な再現性を要求する必要がないため、枠F以外の領域と同様に3D−LUTを使用した色変換を行わせるようにすればよい。さらに、ターゲットTGが指定された枠Fに対応する領域以外において、模様や文字やマーク等を印刷するようにしてもよい。例えば、ターゲットTGが指定された枠Fの付近に、ターゲットTGがどのようなものであるかを示す文字が記載できるようにしてもよい。さらに、評価に用いる光源は上述した実施形態で使用した5種類に限られず、他の種類の光源を使用してもよい。むろん、評価に用いる光源の数も5個に限られず、例えば3種類としてより観察光源を絞ったターゲットTGの再現性の向上を図ってもよいし、8種類としてより多くの光源におけるターゲットTGの再現性を図ってもよい。
印刷制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 印刷制御装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。 印刷データ生成処理の流れを示すフローチャートである。 UI画面の一例を示す図である。 入力ICCプロファイルを説明する図である。 ターゲット色彩値を取得する様子を説明する図である。 ターゲット色彩値をプロットした図である。 分光反射率に基づいて色彩値を算出するための計算を説明する図である。 印刷データを示す図である。 インデックステーブルを示す図である。 印刷制御処理の全体的な流れを示すフローチャートである。 1D−LUT生成処理の流れを示すフローチャートである。 インク量セットを最適化する処理の流れを示す模式図である。 インク量セットが最適化されていく様子を示す模式図である。 1D−LUTを示す図である。 印刷制御データ生成処理の流れを示すフローチャートである。 3D−LUTを示す図である。 プリンタの印刷方式を示す模式図である。 分光反射率データベースを示す図である。 分光ノイゲバウアモデルを示す図である。 セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルを示す図である。 本変形例にかかる印刷データ生成処理を示している。 別の変形例にかかる環境光の補正を説明する図である。 変形例にかかる評価値を説明する図である。
符号の説明
10…コンピュータ、11…CPU、12…RAM、13…ROM、14…HDD、15…GIF、16…VIF、17…IIF、18…バス、P1…OS、P1a…GDI、P1b…スプーラ、P2…APL、P2a…UIM、P2b…MCM、P2c…PDG、P3…PDV、P3a1…ICM、P3a2…RPM、P3a3…CCM、P3a4…ECM、P3a5…LOM、P4…SDV、P5…DDV。

Claims (8)

  1. 印刷装置にて複数の色材を記録媒体に付着させて印刷を実行させるにあたり、前記色材の使用量の組み合わせである色材量セットを前記印刷装置に指定する印刷制御装置であって、
    所定の画像入力装置における画像入力によって得られる色データと、複数光源下での色彩値との対応関係を規定した複数の入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得手段と、
    ターゲットを前記画像入力装置にて画像入力することにより得られた色データを、複数の前記入力プロファイルのそれぞれによって変換することにより、前記ターゲットが複数光源下において示す色彩値をターゲット色彩値として取得するターゲット色彩値取得手段と、
    複数光源下における前記ターゲット色彩値への近似性を評価する評価値に基づいて、各光源下において当該ターゲット色彩値に近似する色彩値を前記記録媒体上で示す前記色材量セットを予測し、当該予測した前記色材量セットに基づいて前記印刷装置に印刷を実行させる印刷制御手段とを具備することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記ターゲットを前記画像入力装置にて画像入力したときの環境光に応じて、前記色データ、または、複数の前記入力プロファイルにより変換された前記ターゲット色彩値を補正することを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 前記ターゲットを前記画像入力装置にて画像入力したときの環境光は、色彩値が既知の基準カラーパッチを前記画像入力装置にて画像入力して得られた色データに基づいて特定されることを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
  4. 前記基準カラーパッチは白色を示すことを特徴とする請求項3に記載の印刷制御装置。
  5. 前記画像入力装置は、スキャナであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷制御装置。
  6. 前記画像入力装置は、デジタルカメラであることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の印刷制御装置。
  7. 複数の色材を記録媒体に付着させて印刷を実行する印刷装置と、前記色材の使用量の組み合わせである色材量セットを前記印刷装置に指定し、当該色材量セットに基づく印刷を実行させる印刷制御装置とからなる印刷システムであって、
    前記印刷制御装置は、
    所定の画像入力装置における画像入力によって得られる色データと、複数光源下での色彩値との対応関係を規定した複数の入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得手段と、
    ターゲットを前記画像入力装置にて画像入力することにより得られた色データを、複数の前記入力プロファイルのそれぞれによって変換することにより、前記ターゲットが複数光源下において示す色彩値をターゲット色彩値として取得するターゲット色彩値取得手段と、
    複数光源下における前記ターゲット色彩値への近似性を評価する評価値に基づいて、各光源下において当該ターゲット色彩値に近似する色彩値を前記記録媒体上で示す前記色材量セットを予測する印刷制御手段とを具備し、
    前記印刷装置は、
    前記印刷制御手段が予測した前記色材量セットに基づいて印刷を実行する印刷実行手段を具備することを特徴とする印刷システム。
  8. 印刷装置にて複数の色材を記録媒体に付着させて印刷を実行させるにあたり、前記色材の使用量の組み合わせである色材量セットを前記印刷装置に指定し、当該色材量セットに基づく印刷を実行させる機能をコンピュータに実行させるためのコンピュータ読み取り可能な印刷制御プログラムであって、
    所定の画像入力装置における画像入力によって得られる色データと、複数光源下での色彩値との対応関係を規定した複数の入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得機能と、
    ターゲットを前記画像入力装置にて画像入力することにより得られた色データを、複数の前記入力プロファイルのそれぞれによって変換することにより、前記ターゲットが複数光源下において示す色彩値をターゲット色彩値として取得するターゲット色彩値取得機能と、
    複数光源下における前記ターゲット色彩値への近似性を評価する評価値に基づいて、各光源下において当該ターゲット色彩値に近似する色彩値を前記記録媒体上で示す前記色材量セットを予測し、当該予測した前記色材量セットに基づいて前記印刷装置に印刷を実行させる印刷制御機能とをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な印刷制御プログラム。
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