JP4946209B2 - ホログラム転写箔、及びそれを用いたホログラム付き成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、ホログラム転写箔に関し、さらに詳しくは、成形用金型内へ挿入し成形することで、成形品の立体面への追従性がよく、白化せずにホログラムを転写することのできるホログラム転写箔、及びそれを用いたホログラム付き成形品に関するものである。
本明細書において、配合を示す「比」、「部」、「%」などは特に断わらない限り質量基準であり、「/」印は一体的に積層されていることを示す。また、「PET」は「ポリエチレンテレフタレート」の略語、同意語、機能的表現、通称、又は業界用語である。
(主なる用途)本発明のホログラム転写箔を用いたホログラム付き成形品の主なる用途としては、日用品や生活用品などの機器本体、食品や各種物品の容器類、電子機器や事務用品などの筐体類など立体成形品で、成形品の表面にホログラムによる特異な意匠性を向上させたもので、成形品の形状や内容物は任意である。しかしながら、高意匠化のために、成形品の表面にホログラムを転写した用途であれば、特に限定されるものではない。
(背景技術)従来、射出成形などによる成形品は、また、成形時に、ホログラム転写箔を金型内へ挿入して、射出成形と同時にホログラムを転写することが行われている。さらなる高意匠化のために、成形品の立体部分へもホログラムを転写することが求められている。しかしながら、該転写は平面又は1方向の曲面に制限される。立体部分は溶融した高温の射出成形樹脂の流れによって、ホログラム転写箔が伸張しシワや破れが発生し、また伸張及び/又は収縮によって、割れ、伸縮ジワによって光輝性が変化し、特に反射層がアルミニウムの場合には、本来の金属光沢が伸縮によって白化し全く金属光沢が失われ、ホログラムも消失してしまう。従来は伸縮の影響を最小に押えようと、伸縮の少ない部分へホログラムを貼着又は転写したり、小さい面積のホログラムとしたりすることで、伸縮の影響を最小に押えなければならなかった。そこで、熱で白化しない耐熱性と、伸縮率が大きくても伸縮へ追従性がよく、割れや白化などのホログラム効果の低下が少ない意匠性に優れたホログラムを立体面へ転写することのできるホログラム付き成形品を得るためのホログラム転写箔が求められている。
(先行技術)従来、基材、印刷層、光回折構造層(本発明のホログラム層に相当する)及び熱接着性樹脂層とを含む積層シートで作製したラベルを、インモールドラベリング方式の射出成形により一体化成形するカップ状容器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、ホログラム層が成形される周壁は平面であり立体面ではない。
また、加飾転写層(本発明のホログラム層を含む)を伸縮性材料に転写した後に、少なくとも表面の一部に凹凸又は曲面を有する成形品本体の表面の一部分に加熱加圧により転写した表面装飾成形品が知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、加飾転写層を直接成形品へ転写はできないという欠点がある。
さらに、ベースフィルム、保護層、金属薄膜(本発明のホログラム層と反射層に相当する)、接着層とからなる転写フィルムを作製し、この転写フィルムを挟んで一対の金型を型締めし、該金型内に溶融樹脂を射出して金属薄膜をつけ爪本体の表面に転写するつけ爪の製法が知られている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、つけ爪は1方向の大きな曲面で、転写フィルム自身は平面を巻き付けた状況であり、立体とは言い難い、また、転写フィルムを構成する保護層、金属薄膜、及び接着層の材料についても、極く一般的なものであり、立体物への転写で最大の問題点であある材料の伸縮性については記載も示唆もされていない。
特開2005−7647号公報 特開2004−58599号公報 特開2003−9941号公報
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、熱で白化しない耐熱性と、伸縮率が大きくても伸縮へ追従性がよく、割れや白化などのホログラム効果の低下が少ない意匠性に優れたホログラムを立体面へ転写することのできるホログラム転写箔、及びそれを用いたホログラム付き成形品を提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わるホログラム転写箔は、基材と、該基材の一方の面へ離型層、ホログラム層、反射層及び接着層を設けてなるホログラム転写箔において、前記離型層がメラミン系樹脂であり、前記ホログラム層が電離放射線硬化性樹脂及び反応性シリコーンの硬化物、並びにポリエチレンワックスを含み、前記電離放射線硬化性樹脂が(1)分子中にイソシアネート基を3個以上有するイソシアネート類、(2)分子中に水酸基を少なくとも1個と(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する多官能(メタ)アクリレート類、又は(3)分子中に水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール類の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有し、前記ホログラム層のポリエチレンワックスの含有が質量基準で、電離放射線硬化樹脂:ポリエチレンワックス=100:0.01〜10であり、前記ホログラム層が(1)電離放射線硬化前の塗膜が指乾状態で、(2)電離放射線硬化後の23℃における破断伸度が5%以上で、かつ、(3)基材、離型層、ホログラム層及び反射層を設けたホログラム転写箔状態で、150℃雰囲気中に1時間放置しても白化しない耐熱性を有し、立体面へホログラムを転写できることを特徴とするホログラム転写箔である。
請求項2の発明に係わるホログラム転写箔を用いたホログラム付き成形品は、請求項1に記載のホログラム転写箔を用いて、インモールド射出成形法で、立体面へホログラムが転写されてなることを特徴とするホログラム付き成形品である。
請求項1の本発明によれば、巻取り状で効率的に加工でき、熱で白化しない耐熱性と、伸縮へ追従性がよく、割れや白化などのホログラム効果の低下が少ない意匠性に優れたホログラムを立体面へ転写することのできるホログラム転写箔が提供される。
請求項2の本発明によれば、割れや白化などのホログラム効果の低下が少ない意匠性に優れたホログラムが転写され、極めて過酷な環境、長期にわたる使用、及び/又は多数回の繰り返し使用でも、画像を保護し耐久性に優れるホログラム転写箔を用いたホログラム付き成形品が提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例を示すホログラム転写箔の断面図である。
図2は、本発明のホログラム転写箔を用いて、転写した成形品の断面図である。
(インモールド射出成形法)まず、インモールド射出成形法とは、(1)ホログラム転写箔を準備する工程と、(2)該ホログラム転写箔を射出成形用金型内へ挿入する工程と、(3)該射出成形用金型へ樹脂を射出成形し密着させることで、該樹脂の表面へホログラム転写箔のホログラム層を転写する工程と、(4)冷却後、金型を解放し、ホログラム転写箔の基材を剥離して成形品を取り出す工程と、からなる射出成形法で、立体面へホログラムが転写された成形品を製造できる。
(ホログラム転写箔)本発明のホログラム転写箔10は、図1に示すように、基材11と、該基材の一方の面へ離型層13、ホログラム層15、反射層17及び接着層19の層構成である。さらに、必要に応じて他の層を設けてもよい。例えば、基材11/離型層13/ホログラム層15/反射層17/他の機能層21(必要に応じて)/接着層19の層構成としてもよい。なお、他の機能層21の構成位置は、基材11/離型層12/剥離層13の層間以外であれば任意でよい。他の機能層21としては、例えば、剥離層、印刷絵柄層、紫外線吸収層などが例示できる。
(基材)基材11としては、耐熱性、機械的強度、製造に耐える機械的強度、耐溶剤性などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート・ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、アクリル系樹脂、イミド系樹脂、ポリアリレートなどのエンジニアリング樹脂、ポリカーボネート、セロファンなどのセルロース系フィルムなどがある。該基材は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系のフィルムが、耐熱性、機械的強度がよいため好適に使用され、ポリエチレンテレフタレートが最適である。
また、該基材11は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。該基材の厚さは、通常、2.5〜50μm程度が適用できるが、2.5〜12μmが好適で、4〜6μmが最適である。該基材11は、塗布に先立って塗布面へ、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
(離型層、剥離層)転写時の剥離性を向上させるために、離型層13を設け、必要に応じて、剥離層14も設けてもよく、離型層13及び剥離層14の両方を設けるとより転写性をより向上できる。
(離型層)離型層13としては、通常、離型性樹脂、離型剤を含んだ樹脂、電離放射線で架橋する硬化性樹脂などがあるが、本発明ではメラミン系樹脂を用い、後述するハードコート層15と組合わせることで、離型層13とハードコート層15と間の剥離が安定し、転写時の箔切れ性を著しく向上させることができる。
離型層13の形成は、該樹脂を溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート、グラビアコートなどの公知のコーティング方法で、塗布し乾燥して、温度150℃〜200℃程度で焼き付ける。離型層13の厚さとしては、通常は0.01μm〜5.0μm程度、好ましくは0.5μm〜3.0μm程度である。
(剥離層)剥離層14としては、弗素系樹脂、シリコーン、各種のワックスなどの離型剤を添加または共重合させたアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、繊維素系樹脂、ワックス、メラミン系樹脂等が例示でき、離型層13及び剥離層14の両方を設ける場合には、適宜組み合わせて用いればよく、この場合には、剥離層14は転写後に保護層としての機能を合わせ持つ。
(ホログラム層)ホログラム層15としては、少なくとも電離放射線硬化性樹脂及び反応性シリコーンの硬化物、並びにポリエチレンワックスを含ませる。また、好ましくは、ホログラム層15の材料としては、(1)分子中にイソシアネート基を3個以上有するイソシアネート類、(2)分子中に水酸基を少なくとも1個と(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する多官能(メタ)アクリレート類、又は(3)分子中に水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール類の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する電離放射線硬化性樹脂(本明細書では「電離放射線硬化性樹脂組成物M」と呼称する)と及び反応性シリコーンの硬化物、並びにポリエチレンワックスを含むようにする。さらに好ましくは、(メタ)アクリレートオリゴマーも含ませて硬化させる。該組成物を塗布し乾燥して、ホログラム機能を発現する微細な凹凸レリーフを賦型した後に、電離放射線で硬化させればよい。
(電離放射線硬化性樹脂組成物M)「電離放射線硬化性樹脂組成物M」としては、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する電離放射線硬化性樹脂の硬化物、具体的には、特開2001−329031号公報で開示されている光硬化性樹脂などが例示でき、実施例でも述べる。即ち、「電離放射線硬化性樹脂組成物M」(1)分子中にイソシアネート基を3個以上有するイソシアネート類、(2)分子中に水酸基を少なくとも1個と(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する多官能(メタ)アクリレート類、又は(3)分子中に水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール類の反応生成物である。
((メタ)アクリレートオリゴマー)(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、耐熱性のあるオリゴマーであればよく、例えば、日本合成化学社の商品名;紫光6630B、7510B、7630Bなどが例示できる。含有させる質量基準での割合としては、「電離放射線硬化性樹脂組成物M」100部に対して10〜30部程度、好ましくは15〜25部である。この範囲未満では耐熱性が不足し、この範囲を超えては耐熱性はよいが、ヒビ割れしやすい。
(ポリエチレンワックス)ポリエチレンワックスとしては、ポリエチレン系樹脂の粒子やビーズが挙げられるが、好ましくは球状ビーズである。但し、ポリエチレンワックスを添加すると、箔切れ性は低下するので、その添加量は、電離放射線硬化樹脂100質量部に対して、0.01〜10質量部程度、好ましくは0.1〜5質量部とする。
(反応性シリコーン)反応性シリコーンとしては、電離放射線で硬化時に樹脂と反応し結合して一体化するもので、アクリル変性、メタクリル変性、又はエポキシ変性などで変性した反応性シリコーンで、該反応性シリコーンを含有させる質量基準での割合としては「電離放射線硬化性樹脂組成物M」100に対して、0.1〜10部程度、好ましくは0.3〜5部である。この範囲未満ではレリーフの賦型時にプレススタンパとの剥離が不十分であり、プレススタンパの汚染を防止することが困難で賦型性が悪い。また、この範囲を超えてはホログラム層面への反射層の密着性が低く、ホログラム層と反射層との間で剥離し商品価値を失ってしまう。従来のシリコーンオイルの添加では、反射層との密着性が悪い。
離型層13をメラミン系樹脂とし、ホログラム層15を電離放射線硬化性樹脂及び反応性シリコーンの硬化物、並びにポリエチレンワックスを含ませる。このようにすることで、ホログラム層15は(1)電離放射線硬化前の塗膜が指乾状態でべとつかず、ブロッキングせずに巻き取ることができるので、ロールツーロール加工ができ、加工性がよい。
(2)電離放射線で硬化後の23℃における破断伸度を5%以上、好ましくは7%以上とすることができる。5%未満では伸縮時にヒビ割れたり白化したりする。7%以上であると、伸縮率が高くても伸縮時にヒビ割れたり白化したりしない。(3)基材11/離型層13/ホログラム層15/反射層17/接着層19のホログラム転写箔10状態で、150℃雰囲気中に1時間放置しても白化しない耐熱性を有する。なお、耐熱性は接着層19を設けても設けなくとも同じである。(4)ホログラム層15へは反応性シリコーンを含ませることで、賦型性がよいので、ホログラム機能を発現する微細な凹凸なレリーフ構造を容易に賦型でき、賦型後に電離放射線で硬化できる。(5)カードなどの媒体への転写後は、ホログラム層15は最表面層となるが、該ホログラム層15はハードコート機能も兼ねているので、極めて過酷な環境での使用、長期間にわたる使用、及び/又は多数回の繰り返し使用などでも、溶剤、機械的な摩擦、摩耗、スクラッチから支持体の画像を保護し、傷付きにくく耐久性に優れる。(6)ホログラム層15はメラミン系樹脂を用いた離型層13と界面を接しているので、安定した剥離性を有し、転写時には箔切れがよく、バリなどの発生も極めて少ないので、転写性よく転写することができる。
本発明のホログラム転写箔10は、インモールド射出成形法で、立体成形品へのホログラムの転写に好ましく使用でき、該ホログラム転写箔10を用いてホログラムを転写した成形品の断面を図2に示す。なお、図2は作図の都合上、成形品は平面に描いているが立体状であり、溶融樹脂の熱で白化しない耐熱性と、立体部分ではホログラム層15が伸ばされるが、伸縮率が大きくても伸縮へ追従性がよく、割れや白化などのホログラム効果の低下が少ない意匠性に優れたホログラムを立体面へ転写することのできるホログラム付き成形品が得られる。
(破断伸度)ホログラム層15の伸縮性を破断伸度で表し、該層の破断伸度(%)の測定方法は、23℃55%RHの条件下でUV硬化後樹脂層を24時間以上放置した後、株式会社オリエンテックテンシロン万能試験機RTA−100を用いデータ処理は、テンシロン多機能型データ処理TYPE MP−100/200S Ver.44を用い測定を行なった。試料幅10mm、チャック間距離50mm、RANGEは20%、荷重は100kgの条件で、引っ張り速度10mm/minで引っ張り、破断伸度は、引っ張り時の破断または亀裂が入ったときの破断点伸びの自長に対する伸び率とした。ホログラム層15の破断伸度の測定では、ホログラム層15膜のみを作成するのは難しいため、25μm剥離PETに10μmのホログラム層15を形成し、メタルハライドランプにて積算露光量250mjで露光した後に剥離して試料とした。
(耐熱性)ホログラム層の耐熱性は、基材、離型層、ホログラム層、及びアルミニウム反射層を設けてなるホログラム転写箔状態で、150℃から170℃のオーブン中に1時間放置して、目視によりヒビ割れ及び/又は白化しないものを合格とした。
(ホログラム層の形成)ホログラム層15は、上記の電離放射線硬化性樹脂、必要に応じて(メタ)アクリレートオリゴマー、反応性シリコーン、及びポリエチレンワックスを含ませ、さらに必要に応じて光重合開始剤、可塑剤、安定剤、界面活性剤等を加え、溶媒へ分散または溶解して、ロールコート、グラビアコート、コンマコート、ダイコートなどの公知のコーティング方法で塗布し乾燥して塗膜を形成したりすれば良い。ホログラム層15の厚さとしては、通常は0.5μm〜20μm程度、好ましくは1μm〜10m程度であり、複数回の塗布でもよい。
(ホログラム)次に、ホログラム層15の表面には、ホログラムなどの光回折効果の発現する所定のレリーフ構造を賦型し、硬化させる。ホログラムは物体光と参照光との光の干渉による干渉縞を凹凸のレリーフ形状で記録されたもので、例えば、フレネルホログラム等のレーザ再生ホログラム、及びレインボーホログラム等の白色光再生ホログラム、さらに、それらの原理を利用したカラーホログラム、コンピュータジェネレーティッドホログラム(CGH)、ホログラフィック回折格子などがある。レリーフ形状は凹凸形状であり、特に限定されるものではなく、微細な凹凸形状を有する光拡散、光散乱、光反射、光回折などの機能を発現するものでもよく、例えば、フーリエ変換やレンチキュラーレンズ、光回折パターン、モスアイ、が形成されたものである。また、光回折機能はないが、特異な光輝性を発現するヘアライン柄、マット柄、万線柄、干渉パターンなどでもよい。
これらのレリーフ形状の作製方法としてはホログラム撮影記録手段を利用して作製されたホログラムや回折格子の他に、干渉や回折という光学計算に基づいて電子線描画装置等を用いて作製されたホログラムや回折格子をあげることもできる。また、ヘアライン柄や万線柄のような比較的大きなパターンなどは機械切削法でもよい。これらのホログラム及び/又は回折格子の単一若しくは多重に記録しても、組み合わせて記録しても良い。これらの原版は公知の材料、方法で作成することができ、通常、感光性材料を塗布したガラス板を用いたレーザ光干渉法、電子線レジスト材料を塗布したガラス板に電子線描画装置を用いてパターン作製する電子線描画法をなどが適用できる。
(レリーフの賦型)ホログラム層15面へ、上記のレリーフ形状を賦形(複製ともいう)する。ホログラムの賦型は、公知の方法によって形成でき、例えば、回折格子やホログラムの干渉縞を表面凹凸のレリーフとして記録する場合には、回折格子や干渉縞が凹凸の形で記録された原版をプレス型(スタンパという)として用い、上記樹脂層上に前記原版を重ねて加熱ロールなどの適宜手段により、両者を加熱圧着することにより、原版の凹凸模様を複製することができる。
(レリーフの硬化)ホログラム層15は、スタンパでエンボス中、又はエンボス後に、電離放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂を硬化させる。上記の電離放射線硬化性樹脂は、レリーフを形成後に、電離放射線を照射して硬化(反応)させると電離放射線硬化樹脂(ホログラム層15)となる。電離放射線としては、電磁波が有する量子エネルギーで区分する場合もあるが、本明細書では、すべての紫外線(UV‐A、UV‐B、UV‐C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線を包含するものと定義する。従って、電離放射線としては、紫外線(UV)、可視光線、ガンマー線、X線、または電子線などが適用できるが、紫外線(UV)が好適である。電離放射線で硬化する電離放射線硬化性樹脂は、紫外線硬化の場合は光重合開始剤、及び/又は光重合促進剤を添加し、エネルギーの高い電子線硬化の場合は添加しないで良く、また、適正な触媒が存在すれば、熱エネルギーでも硬化できる。
(レリーフの絵柄)ホログラム層15の絵柄は、特に限定されないが、擬似連続絵柄とすることが好ましい。擬似連続絵柄はプレス型(スタンパという)を作成する際に、小さなレリーフ版の複数を、精度よく突合せてつなぎ目を目立たなくしたり、つなぎ目を樹脂で埋めたりすればよい。このように、擬似連続絵柄とすることで、できるだけ大きな面積、又は好ましくは全面とすることもできる。
(反射層)反射層17は、所定のレリーフ構造を設けたホログラム層15面のレリーフ面へ、反射層17へ設けることにより、レリーフの反射及び/又は回折効果を高めるので、ホログラム層15の反射率のより高れば、特に限定されなず、例えば金属薄膜が適用できる。該反射層17としては、通常、金属層や透明層が適用できるが、IDカードなどのように、支持体101に画像105を有する場合には、画像105を観察できる透明層が好ましい。支持体101に画像105を有しない場合や、支持体101の1部分へ転写する場合には、不透明な金属層でもよい。
該反射層17に用いる金属としては、金属光沢を有し光を反射する金属元素の薄膜で、Cr、Ni、Ag、Au、Al等の金属、及びその酸化物、硫化物、窒化物等の薄膜を単独又は複数を組み合わせてもよい。上記の光反射性の金属薄膜の形成は、いずれも10〜2000nm程度、好ましくは20〜1000nmの厚さになるよう、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの真空薄膜法で得られるが、その他、メッキなどによっても形成できる。反射層17の厚さがこの範囲未満では、光がある程度透過して効果が減じ、また、それ以上では、反射効果は変わらないので、コスト的に無駄である。
また、反射層17として、ほぼ無色透明な色相で、その光学的な屈折率がホログラム層のそれとは異なることにより、金属光沢が無いにもかかわらず、ホログラムなどの光輝性を視認できるから、透明なホログラムを作製することができる。例えば、ホログラム層15よりも光屈折率の高い薄膜、および光屈折率の低い薄膜とがあり、前者の例としては、ZnS、TiO2、Al23、Sb23、SiO、SnO2、ITO等があり、後者の例としては、LiF、MgF2、AlF3がある。好ましくは、金属酸化物又は窒化物であり、具体的には、Be、Mg、Ca、Cr、Mn、Cu、Ag、Al、Sn、In、Te、Fe、Co、Zn、Ge、Pb、Cd、Bi、Se、Ga、Rb、Sb、Pb、Ni、Sr、Ba、La、Ce、Au等の酸化物又は窒化物他はそれらを2種以上を混合したもの等が挙げられる。またアルミニウム等の一般的な光反射性の金属薄膜も、厚みが200Å以下になると、透明性が出て使用できる。
透明金属化合物の形成は、金属の薄膜と同様、ホログラム層15のレリーフ面に、10〜2000nm程度、好ましくは20〜1000nmの厚さになるよう、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVDなどの真空薄膜法などにより設ければよい。さらには、ホログラム層15と光の屈折率の異なる透明な合成樹脂を使用してもよく、接着層19材料とホログラム層15材料の屈折率が十分に異なる場合には、接着層19が反射層19を兼ねることもできる。
(接着層)接着層19としては、公知の加熱されると溶融または軟化して接着効果を発揮する感熱接着剤が適用でき、具体的には、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。該接着層19には、マイクロシリカなどのフィラーを含むことが、箔切れ性の点で好ましい。また、接着層19の樹脂としては、95℃程度の低温で溶融接着し、60℃程度になると固化して接着する融点が60〜95℃ものが好ましい。融点が上記範囲未満であると、支持体との接着性が不十分であり、形成された画像を使用する温度が制限される。また、融点が上記範囲を越えるとサーマルヘッドによる加熱では転写性が不十分となり、又、ハードコート層の箔切れ性が低下し、解像性の良い転写が困難となる。該材料樹脂を溶剤に溶解または分散させて、適宜顔料などの添加剤を添加して、公知のロールコーティング、グラビアコーティング、コンマコーティングなどの方法で塗布し乾燥させて、厚さ1〜30μmの層を得る。
(インモールド射出成形)このようにして本発明のホログラム転写箔10が準備できる。該ホログラム転写箔10を用いて、インモールド射出成形法して、立体面へホログラムが転写された成形品を製造することができる。まず、(2)該ホログラム転写箔10を射出成形用金型内へ挿入し、(3)該射出成形用金型へ樹脂を射出成形し密着させ、該樹脂の表面へホログラム転写箔10のホログラムを転写し、(4)冷却後、金型を解放し、ホログラム転写箔の基材11を離型層13とともに剥離して成形品を取り出す公知の方法でよい。なお、離型層13の1部がホログラム層15側に残る場合もあるが、剥離に支障はなく、本発明の範囲内である。
(ホログラム付き射出成形品)このように、離型層13及びホログラム層15を特定の材料を用いたホログラム転写箔10とし、インモールド射出成形法で立体面へ、ホログラム自身の熱で白化しない耐熱性、及び伸縮へ追従性がよく、割れや白化などが極めて少ない意匠性に優れたホログラムが転写されたホログラム付き成形品を製造できる。また、ホログラム転写箔10には、ホログラム絵柄を背景とし他の任意な印刷絵柄と合わせて、さらなる特異な意匠性も向上させることができる。
(射出成形品)射出樹脂の材料は特に限定されず、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、アクリル系樹脂などの公知の樹脂でよい。該射出成形品の形状としては、特に限定されず、少なくとも1部分に立体部があれば、適用できる。立体部とは二次面、三次面でもよく、波状、曲面状、多面体状、円又は角錐状、球状などがあり、これらの1、又は複数の組合わせ、若しくはランダム形状でもよい。射出成形による成形品は、日用品や生活用品などの機器本体、食品や各種物品の容器類、携帯電話などの電子機器や事務用品などの筐体類などに使用できる。
(耐久性)ホログラム層15の鉛筆硬度試験は、JIS−K5400に準拠して測定し、H以上の硬度を有していた。また、ホログラム層15のスクラッチ強度は、表面の充分な耐摩擦性の点から、サファイア150g以上、好ましくは200g以上である。なお、スクラッチ強度の測定方法は、23℃、55%RHの条件下で24時間調湿した試料に対して、耐摩耗性試験機(HEIDON−18)を用い、0.8mmφサファイア針を直角にあてがい、サファイア針に掛かる荷重を0gから200gまで徐々に増加させ、60cm/minで試料表面を摺動して移動させながら、表面に傷が付き始める時の荷重の測定を行った。荷重が大きいほど良好であることを表す。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
(実施例1)基材11として厚さ25μmのPETフィルムを用い、該基材11の一方の面へ、グラビアコート法で、TCM01メジューム(大日本インキ社製、メラミン樹脂商品名)塗工液を乾燥後2μmになるように塗布し乾燥して、080℃20秒間焼き付けて、離型層13を形成した。
該離型層13面へ、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物をグラビアリバースコーターで乾燥後の厚さが2μmになるように、塗工し100℃で乾燥させた。
・<電離放射線硬化性樹脂組成物の作製手順>
まず、「電離放射線硬化性樹脂組成物M」は以下の手順で、生成した。撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を取り付けた反応器に、酢酸エチル206.1g及びイソホロンジイソシアネートの三量体(HULS社製品、VESTANAT T1890、融点110℃)133.5gを仕込み、80℃に昇温して溶解させた。溶液中に空気を吹き込んだのち、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.38g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製品、ビスコート300)249.3g及びジブチル錫ジラウレート0.38gを仕込んだ。80℃で5時間反応させたのち酢酸エチル688.9gを添加して冷却した。
該「電離放射線硬化性樹脂組成物M」と、造膜性樹脂(アクリル系オリゴマー)、反応性シリコーン、ポリエチレンワックス、光重合開始剤、及び溶媒を下記の組成で配合して電離放射線硬化性樹脂組成物を調製した。
・<ホログラム層の電離放射線硬化性樹脂組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−2445) 0.2質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径2.0m) 0.3質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
酢酸エチル 70質量部
次に、該層面へ、2光束干渉法による回折格子から2P法で複製した擬似連続絵柄としたスタンパを複製装置のエンボスローラーに貼着して、相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射して硬化させた。
該ホログラム層15のレリーフ面へ真空蒸着法で厚さが100nmのアルミニウム薄膜を形成して反射層17を形成した。
該反射層17面へ、下記の接着層組成物をグラビアコーターで乾燥後の塗布量が1μmになるように、塗工し100℃で乾燥させて、接着層19を形成して、実施例1のホログラム転写箔10を得た。
・<接着層組成物>
ポリエステル樹脂P−170(日本合成化学社製、商品名) 20質量部
マイクロシリカ(平均粒子径0.5μ) 10質量部
溶媒(MEK:トルエン=1:1) 70質量部
(実施例2)ホログラム層15の電離放射線硬化性樹脂組成物として、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物を用い、反射層17として真空蒸着法で厚さが50nmの酸化チタン薄膜を形成する以外は、実施例1と同様にして、実施例2のホログラム転写箔10を得た。
・<ホログラム層の電離放射線硬化性樹脂組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光7510B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−1602) 0.2質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径2.0μm) 2質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
酢酸エチル 70質量部
(実施例3)ホログラム層15の電離放射線硬化性樹脂組成物として、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして、実施例3のホログラム転写箔10を得た。
・<ホログラム層の電離放射線硬化性樹脂組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 24質量部
メタアクリレートオリゴマー(クラレ社製、商品名パラペットGF) 6重量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−1602) 0.1質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径2.0μm) 0.3質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア184) 0.9重量部
酢酸エチル 70重量部
(比較例1)ホログラム層15の電離放射線硬化性樹脂組成物として、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして、比較例1のホログラム転写箔を得た。
・<ホログラム層の電離放射線硬化性樹脂組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−2445) 0.2質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
酢酸エチル 70質量部
(比較例2)ホログラム層15の電離放射線硬化性樹脂組成物として、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして、比較例2のホログラム転写箔を得た。
・<ホログラム層の電離放射線硬化性樹脂組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−2445) 0.2質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径2.0μm) 5質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
酢酸エチル 70質量部
(実施例4〜6)<射出成形>実施例1〜3及び比較例1のホログラム転写箔10を射出成形装置の自動箔送り装置に、接着層面が成形樹脂側になるように挿入(インサート)し、スミペックスSTH−55(住友化学社製、アクリル樹脂商品名)を、溶融温度250℃、金型温度80℃の通常条件で射出成形を行った。冷却後、金型を解放し、基材11を剥離して取り出して、実施例4〜6及び比較例2のホログラム転写箔を用いたホログラム付き成形品を得た。
なお、該射出成形は成形サイクル12秒で連続的に成形した。得られる成形品は3次元形状(周囲に5mmの縁取りがあり、中央部が球面状に盛り上った直径150mmのCDプレイヤーの部材)とした。
(比較例3)比較例1のホログラム転写箔10を用いる以外は、実施例4〜6と同様にして、比較例2のホログラム転写箔を用いたホログラム付き成形品を得た。
(評価)実施例4〜6のいずれの成形品も球面部及び縁取り部分にもホログラム転写箔10は追随し、アクリル樹脂表面にホログラムが転写されていた。該ホログラムは、射出成形の熱でも白化せず、球面部への追従性もよく、割れや白化などもなく、意匠性に優れたホログラムが立体面へ転写されていた。しかしながら、比較例3では剥離性が悪く剥離しにくく、転写時にバリが発生して正常に転写できなかった。なお、比較例2のホログラム転写箔10はホログラムの賦型性が悪く、光回折効果が得られなかったので、射出成形は行わなかった。
実施例1〜3の硬化前のホログラム層はいずれも指乾状態であり、巻取りができ、以降の工程もロールツーロール加工ができた。また、ホログラム層15の破断伸度は、実施例1が31%、実施例2が31%、実施例3が505%であった。実施例1〜3のホログラム転写箔10の耐熱性は、実施例1が170℃、実施例2が170℃、実施例3が150℃であった。
さらに、実施例1〜3の第1ハードコート層15面の鉛筆硬度試験を、JIS−K−5400に準拠して測定したところ、いずれも2H以上の硬度を有し、さらに、実施例1〜3の第1ハードコート層15面のスクラッチ強度はサファイア200g以上であり、充分な耐久性を有していた。しかしながら、比較例1ではスクラッチ強度が悪く、充分な耐久性を有していなかった。
本発明の1実施例を示すホログラム転写箔の断面図である。 本発明のホログラム転写箔を用いて転写した被転写物である。
符号の説明
10:ハードコート層転写箔
11:基材
13:離型層
15:ホログラム層
17:反射層
19:接着層
21:紫外線吸収層
100:媒体
101:支持体
103:受像層
105:画像

Claims (2)

  1. 基材と、該基材の一方の面へ離型層、ホログラム層、反射層及び接着層を設けてなるホログラム転写箔において、
    前記離型層がメラミン系樹脂であり、
    前記ホログラム層が電離放射線硬化性樹脂及び反応性シリコーンの硬化物、並びにポリエチレンワックスを含み、
    前記電離放射線硬化性樹脂が(1)分子中にイソシアネート基を3個以上有するイソシアネート類、(2)分子中に水酸基を少なくとも1個と(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する多官能(メタ)アクリレート類、又は(3)分子中に水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール類の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有し、
    前記ホログラム層のポリエチレンワックスの含有が質量基準で、電離放射線硬化樹脂:ポリエチレンワックス=100:0.01〜10であり、
    前記ホログラム層が(1)電離放射線硬化前の塗膜が指乾状態で、(2)電離放射線硬化後の23℃における破断伸度が5%以上で、かつ、(3)基材、離型層、ホログラム層及び反射層を設けたホログラム転写箔状態で、150℃雰囲気中に1時間放置しても白化しない耐熱性を有し、
    立体面へホログラムを転写できることを特徴とするホログラム転写箔。
  2. 請求項1に記載のホログラム転写箔を用いて、インモールド射出成形法で、立体面へホログラムが転写されてなることを特徴とするホログラム付き成形品。
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