JP4937603B2 - 繊維シート及びパック化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、金属不純物含量が非常に少なく、肌触りが良好で水性液に溶解し易いコラーゲン繊維シート、及び、これを用いて構成され、皮膚への施与及び除去が容易で保湿性が長時間維持されるパック化粧料に関する。
パック化粧料は、パック基剤に種々の有効成分を配合した化粧料であり、皮膚に塗布して所定時間保持することにより有効成分が皮膚に供給される。従来のパック化粧料は、使用後に洗い落とす洗浄タイプと、膜を形成して剥す剥離タイプとに大別される。洗浄タイプのパック化粧料の場合、パック基剤は、クリーム状、粘稠質液状、泡状等であり、皮膚に塗布して放置した後、水又はぬるま湯で洗い落とすか濡れたタオルで拭き取る。剥離タイプの場合、パック基剤は、ゼリー状、ペースト状又は粘稠質液状等であり、皮膚に塗布した後、乾燥や基剤の反応によって皮膜が形成されるので、膜状になったパック化粧料を手で剥すことができる。使用後の手間等の点から、洗浄タイプよりも剥離タイプの方が一般利用者に好まれる傾向がある。
また、近年、新たなタイプとして、不織布等の基体に化粧料成分を含ませたフェイシャルマスク型のパック化粧料が提供されており、このタイプのパック化粧料では、剥し残りの心配がなく、必要に応じて随時パック化粧料を剥すことができる。例えば、下記特許文献1では、不織布に乾燥状態の化粧品成分を含有させた化粧料が提案され、下記特許文献2では、わた体の表面に乾燥した水溶性保湿成分を付着させた化粧用具が提案されている。
特開2004−51521号公報 特開2002−255726号公報
フェイシャルマスク型のパック化粧料にコラーゲンを導入する場合、溶液状態での熱安定性が低いコラーゲンは、その変質を防止するために、乾燥状態で基体に含まれるように構成する必要がある。
しかし、不織布や綿等を基体として、これにコラーゲン水溶液を含浸又は塗布して乾燥した場合、乾燥したコラーゲンは、基体を構成する繊維を厚膜状に被覆するため、基体繊維の吸水を妨害してマスク全体としての保水量が著しく減少する。従って、マスクに水を加えても、皮膚に貼付した状態では保水量不足によって短時間で乾燥し、満足な保湿機能を発揮しない。しかも、水と接触するコラーゲン厚膜の表面積が不足して、コラーゲンの溶解速度は極めて遅くなる。基体繊維の吸水量不足によってコラーゲンの溶解量も減少するので、皮膚に十分な量のコラーゲンを施与できない。又、多量のコラーゲンを基体に載せると、基体繊維に付着した状態で固化した可溶化コラーゲンによって基体繊維の柔軟性が損なわれるため、肌触りが非常に悪く、マスクは硬く取り扱い難いものになる。
また、近年、アレルギー等の皮膚に対する刺激性の観点から、皮膚に直接作用するものにおいては、肌に優しいものが求められており、金属不純物などの皮膚に対する刺激性や肌触りの悪さを示す成分については含有量をできる限り抑制することが好ましい。
本発明の課題は、第1には不溶化コラーゲンを可溶化し、可溶化コラーゲンを製造し引き続いて可溶化コラーゲン繊維を製造することを提供することである。
本発明の課題は、第2には可溶化コラーゲン繊維より可溶性コラーゲン繊維シートを提供することである。
本発明の課題は、第3には特定の構造の可溶性コラーゲンシートと特定の構造の遮湿シートを組み合わせた積層体からなるパック化粧料を提供することである。
本発明の究極の課題は、水の存在下に肌触りがよく、皮膚に対する刺激が少なく、取り扱いが簡単なパック化粧料を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、可溶化コラーゲン繊維を用いて肌触りのよいシートを作成することができ、これを応用してパック化粧料として使用することにより、高い保湿機能を有し、肌触りがよく、肌へ施与する際の取り扱いが容易なパック化粧料を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明者らは以下のことを見出して前記課題を解決した。
(1)コラーゲンを可溶化処理して得られたコラーゲン水溶液の等イオン点を、そのpHより大きいpH5.0〜8.0に調整した可溶化コラーゲン水溶液とし、前記可溶化コラーゲン水溶液を紡糸して得られる可溶化コラーゲン繊維から構成され、その目付量が5〜50g/mであるようすると可溶化コラーゲン繊維シートを得ることができる。
(2)前記可溶化コラーゲン水溶液を紡糸して得られる可溶化コラーゲン繊維は、アルコール溶剤中で紡糸して得られることを(1)記載の可溶化コラーゲン繊維シート。
(3)前記可溶化コラーゲン水溶液を紡糸して得られる可溶化コラーゲン繊維は、イソプロパノール溶剤中で紡糸して得られる可溶化コラーゲン繊維であり、その金属含有量が、JIS K6503:2001による灰分測定法により測定した灰分が5質量%以下、原子吸光光度法により測定したNaが2質量%以下である可溶化コラーゲン繊維から構成され、その目付量が5〜50g/mである(1)記載の可溶化コラーゲン繊維シート。
(4)前記可溶化コラーゲン繊維の繊度が40dtx以下である(1)記載の可溶化コラーゲン繊維シート。
(5)前記可溶化コラーゲン繊維シートは、繊維長が0.5〜20mmの可溶化コラーゲン短繊維からなる不織布である(1)記載の可溶化コラーゲン繊維シート。
また、本発明の一態様によれば、パック化粧料は、灰分測定法による灰分が5質量%以下で等イオン点がpH5.0以下である可溶化コラーゲン繊維からなり、目付が50g/m以下である繊維シートと、前記繊維シートに積層される遮湿シートとを有し、前記遮湿シートは、前記繊維シートに水を供給可能な通水孔を有することを要旨とする。
本発明によれば、可溶化コラーゲン繊維を用いて柔軟性のある肌触りのよい繊維シートが作成でき、これを用いて、取り扱いが容易で、十分な保湿機能を長時間発揮し、使用後の後処理も簡単で皮膚に負担の少ないパック化粧料を提供することができる。又、市販の化粧水等を利用してコラーゲンを素早く溶解することができ、使用者各人の要望に合った最適の状態でコラーゲンを効率的に肌に供給可能であり、製品仕様を細分化することなく様々な使用者に幅広く提供できる。
コラーゲンは、動物の生皮、腱、骨等を形成する主要タンパク質であり、3本のポリペプチド鎖がヘリックス状になった物質で、通常、水、希酸、希アルカリ、有機溶媒などに対して不溶性であるが、可溶化処理によって粘稠質の可溶化コラーゲン水溶液が得られる。可溶化処理は、タンパク質分解酵素を用いた方法(例えば特公昭44−1175号公報参照。以下、酵素処理法と称する)と、苛性アルカリ及び硫酸ナトリウムが共存する水溶液中に少量のアミン類又はその類似物を添加したもので処理する方法(例えば特公昭46−15033号公報参照。以下、アルカリ処理法と称する)に大別でき、不溶性コラーゲンのポリペプチド鎖末端のテロペプチドにおける分子間または分子内架橋あるいはテロペプチド自体が切断される等によりペプチド鎖間の束縛が解消されて可溶化されると考えられている。
近年、コラーゲンが有する保湿性を利用して、皮膚の保湿性を高めるための成分としてコラーゲンを配合したメークアップ用品やスキンケア用品等が提供されている。このような用途において使用されるコラーゲンは、可溶化コラーゲンであり、可溶化コラーゲン水溶液は、水を除去すれば固形の乾燥物となる。水溶液状態での可溶化コラーゲンの変性開始温度は非常に低く、牛、豚由来の場合で30℃前後、フグ、タイ等の場合で20℃前後であるので、室温でも変性し得るが、乾燥状態では100℃前後であり、通常の取り扱いにおいて変性する恐れがない。また、乾燥状態のコラーゲンは水溶液と異なり腐敗の恐れがない。
不織布や綿等のような吸水能、保水能を有する多孔質材を基体として、これに可溶化コラーゲン水溶液を含浸又は塗布して乾燥した場合、基体の繊維は、固化したコラーゲンによって表面を覆われて吸水を阻害され、保水能が著しく減退する。また、基体繊維の柔軟性が被覆する可溶化コラーゲン固化物によって損なわれ、肌触りが著しく悪化する。しかも、水を供給した際にコラーゲンに吸収された水が基体繊維によって奪われるためにコラーゲンの溶解が遅延するので、使用に適した状態になるまでに時間を要し、皮膚への保湿機能も発揮し難い。
これに比べて、原料繊維として可溶化コラーゲン繊維を用いて可溶化コラーゲンからなる繊維シートを作成すると、柔軟で肌触りの良い繊維シートが得られ、基体繊維を用いなくてもコラーゲン繊維どうしの絡合によって繊維の脱落は防止できる。これをパック化粧料として使用すると、水の供給によって速やかに溶解してゲル状のコラーゲン水溶液となるので、常に肌触りが良く、肌への刺激が少ない。水の供給によりパックに適した状態になるのも早く、コラーゲン溶液のみが生成するので、使用後に基体繊維や製膜物の残留がなく、余剰のコラーゲンを除去するのみでよい。従って、使用後の洗浄・ふき取り作業が非常に簡単になり、この点でも摩擦等による肌への負担が減少する。故に、可溶化コラーゲン繊維で形成される柔軟な繊維シートは、パック化粧料として非常に有用である。
皮膚上で、可溶化コラーゲン繊維からなる繊維シートに水を供給して水溶液を生成すると、パック化粧料として皮膚に作用する間に体温により水分が蒸発するため、パック時間が長くなると水分が不足する。これを防止するために、本願のパック化粧料は、繊維シートに積層される遮湿シートを有し、この遮湿シートで繊維シートを被覆することによって皮膚上のコラーゲンからの水分の蒸散を抑制する。遮湿シートに、水分蒸散抑制に実質的な影響を与えない程度の小径の貫通孔を多数設けると、遮湿シートの外からコラーゲンへの水分補給が可能となり、使用前に繊維シートへの水の供給を完了させる必要がなくなる。つまり、繊維シートの形状が保たれる程度の量の水でコラーゲン繊維を湿らせた後に、皮膚に接触させた状態で遮湿シート側から水を補充して十分にコラーゲンを溶解することができるので、皮膚に載せる際にコラーゲン水溶液が垂れたり流動してパック化粧料が不均一になることを防止できる。
以下に、本発明のパック化粧料を構成する可溶化コラーゲン繊維及び繊維シートの形態について説明する。
繊維シートを形成する可溶化コラーゲン繊維は、可溶化処理によって水に溶解可能になったコラーゲンを繊維状に成形したものであり、公知方法に従って可溶化コラーゲン水溶液を塩水や有機溶媒中に吐出して凝固・紡糸することによって調製できる。例えば、特開平6−228505号公報に開示される可溶化コラーゲン乾燥物の製造方法を参照して得ることができる。本願においては、皮膚への刺激性を低下させるために、金属等の不純物含有量の低減が容易であることを考慮して、可溶化コラーゲン水溶液を有機溶剤中で紡糸する製法で得られる可溶化コラーゲン繊維を用いることが望ましい。金属不純物には、コラーゲン原料由来のNa,Ca,Mg,K,P等があるが、大部分は製造工程で繁用されるNaである。硫酸ナトリウム等の塩水中での塩析凝固による紡糸では、凝固したコラーゲン繊維に付着・含有される塩水由来の金属成分量が多いので触感が非常に悪い。しかも、水による洗浄では、塩濃度が低下するとコラーゲン繊維の再溶解が起こるため充分に金属成分を除去できない。また、再溶解を避けるために水と有機溶剤との混合液で洗浄を行った場合でも、洗浄効率は非常に低い。これに比べ、有機溶剤中での紡糸では、溶剤としてアルコール(特にイソプロパノール)を用いることによって、コラーゲン水溶液に含まれる金属塩を溶剤中に溶解して除去することができるため、極めて金属含有量の少ない可溶化コラーゲン繊維を容易に調製することが可能で、脂質等の有機不純物量も減少する。特に、径が小さいコラーゲン繊維を調製する際に塩の溶解・除去効率が高い。例えば、イソプロパノールを使用溶剤として40dtx程度以下(dtx:繊維10000m当りのグラム数)の可溶化コラーゲン繊維を紡糸した場合、紡糸直後のコラーゲン繊維の金属含有量は、塩析凝固で紡糸したものに比べ1/10以下になる。コラーゲン繊維の金属含有量は、灰分測定法(無機酸化物として測定。JIS K6503:2001参照)によっても評価でき、この方法によれば、イソプロパノールで紡糸したコラーゲン繊維の灰分(%)[=100×加熱処理後の残分質量(g)/試料の質量(g)]は10%以下となり、5質量%以下のものも容易に得られる。特に、金属の大部分を占めるNaが2質量%以下(原子吸光光度法による測定値)のものの調製も容易である。
一般的に弱酸性から中性付近である化粧品のpHにおいて可溶化コラーゲン繊維が水に溶解するように、繊維シートを構成する可溶化コラーゲンとして、等イオン点がpH5.0程度以下の可溶化コラーゲンが用いられる。このような可溶化コラーゲンは、pHが等イオン点より大きい水溶液に調製して紡糸に用いると、弱酸性から中性付近の水に対する溶解速度が速い可溶化コラーゲン繊維が得られ、例えば、繊度が約10dtx以下のものは30秒以内で水に溶解する。但し、パック化粧料においては、これ程の速溶性は必須ではない。凝固したコラーゲン繊維中に含まれる金属含有量の減少を考慮すると、pH5.0〜8.0程度に調整した可溶化コラーゲン水溶液を紡糸に用いることが好ましい。
繊維シートは、織布でも不織布であってもよく、一般的な織布や不織布を構成する繊維を可溶化コラーゲン繊維に置換したものと見なすことができる。フェイシャルマスクのようなパック化粧料としては、シートの単位面積当たりの可溶化コラーゲン繊維量(目付量)が5〜50g/m程度となるのが好ましい。繊維シートの柔軟性及び肌触りの観点から、繊度が40dtx以下の可溶化コラーゲン繊維を用いるのが好適であり、好ましくは30dtx以下のもの、より好ましくは20dtx以下のものを使用するとよい。有機溶剤中で紡糸した可溶化コラーゲン繊維は、繊度が約30dtx以下、特に約10dtx以下であると、極めて柔軟性が高く、スライバーやウェブの状態で手触りが非常によく摩擦抵抗も小さいので、加工にも適している。
織布タイプの繊維シートは、可溶化コラーゲン短繊維を紡績した紡績糸、可溶化コラーゲン長繊維の単糸又は長繊維を複数撚り合わせた交撚糸を用いて製造可能であり、これらを単独又は組み合わせて使用可能である。加工時に必要とされる糸の強度に応じて使用する可溶化コラーゲン繊維を適宜選択することができる。本願において、織布は、縦糸及び横糸を用いた狭義の織布だけでなく編物をも含むもの、つまり長糸を用いるものとする。加工時に要する繊維の強度の点からは、紡績糸又は交撚糸あるいはある程度の太さを有する長繊維単糸を用いることが好ましい。細い可溶化コラーゲン長繊維を用いてレース様に編んだ繊維シートは、単位面積当たりのコラーゲン量を適切に減少でき、パック化粧料として用いた時、使用後の残査を少なくできる。
不織布を作成する繊維としては一般的に短繊維が使用され、本発明における不織布タイプの繊維シートも、可溶化コラーゲン短繊維を使用して好適に製造できる。コラーゲン繊維の繊維長が0.5〜20mm程度、特に1〜5mm程度であると加工における作業性等の点で好ましい。不織布を構成する可溶化コラーゲン短繊維は、本願出願人による先の出願(特開2005−306736)に従って、有機溶剤中に吐出される可溶化コラーゲン水溶液が凝固する際に攪拌羽根等を用いて吐出方向と交差する方向の力を加えてコラーゲン繊維を切断することによって好適に製造することができ、この製造方法において平均繊度が3dtxから100dtx程度の短繊維が極めて簡便に提供される。平均繊維長は、紡糸中の溶媒流動等の調節によって適宜変更できる。また、10dtx以下の細い短繊維を調製する場合は、後述する製造方法に従って細い可溶化コラーゲン長繊維を製造した後に切断してもよい。可溶化コラーゲン短繊維は、乾燥した後、例えば、カーディング機等を用いて解繊・混合して均一なスライバーを得、ニードルパンチ等を用いて繊維を締結し密にすることによって不織布状の繊維シートが形成される。あるいは、特開2005−306736号公報で得られるような可溶化コラーゲン短繊維が均一に有機溶媒に分散した分散液を用いて、湿式抄紙法に従って溶媒を除去することにより不織布を形成しても良く、この方法では目付が5〜50g/m程度の薄い繊維シートが調製可能である。不織布の厚さは、化粧料の使用形態における必要性に従って単位面積当たりの可溶化コラーゲン繊維量や繊維シートの柔軟性等を考慮して決定することができる。
一般的な不織布の製造において、繊維同士を接着するバインダーが用いられる場合があるが、本発明においては、紡糸後のコラーゲン繊維に含まれる残留水分を利用して繊維同士を接着することができる。例えば、有機溶媒中で紡糸したコラーゲン短繊維を湿式抄紙法によってシート状に漉いた後に風乾等の方法で乾燥すると、有機溶媒が蒸散した後に残留する微量の水分によって繊維表面の少量のコラーゲンが再溶解し、この状態でシートを乾燥することによって再溶解したコラーゲンが固化して繊維同士を結合する。残留水分量が不足する場合は、微量の水分を噴霧すればよい。この接着方式を応用すると、コラーゲン長繊維による不織布も製造可能である。例えば、有機溶剤中で極細のコラーゲン繊維に紡糸した繊維束を有機溶剤中で層状に薄く均等に広げた状態で溶剤から引き上げて溶剤をきり、更に、もう1束のコラーゲン長繊維を同様に層状に広げて溶剤をきり、先の層の繊維と後の層の繊維とが交差するように2つの繊維層を積層して、風乾又は減圧により乾燥すると、有機溶媒が蒸散した段階で残留した微量の水分によりコラーゲン繊維表面が再溶解し、さらに十分に乾燥すると再溶解したコラーゲンが固化することによって層状の繊維が互いに結合する。残留する水分が不足する場合には、微量の水分を噴霧して繊維表面の再溶解を促す。この方法では、目付が非常に小さいメッシュ状の不織布型繊維シートの製造が可能であり、パック化粧料としての可溶化コラーゲン繊維の適量である単位面積当たり5〜50g/m程度が実現可能となる。繊維の配列密度及び積層数によって繊維シートの目付量を任意に調節できる。1層の繊維の方向が互いに平行である必要はなく、又、コラーゲン短繊維を用いた湿式抄紙法と層状に配列した長繊維とを組み合わせて短繊維と長繊維とが積層した繊維シートを製造しても良い。
以下に、可溶化コラーゲン繊維の紡糸方法及び繊維シートの製造方法の詳細について説明する。
不溶性コラーゲンは、牛、豚、鳥等の動物の皮膚やその他のコラーゲンを含む組織を利用して、従来の方法によって好適に調製することができ、原料を特に限定する必要はない。魚皮や魚鱗等の水生生物原料から不溶性コラーゲンを得てもよい。コラーゲンを得る原料によって、コラーゲンの変性温度には差が見られるが、乾燥状態では、何れの原料由来の可溶化コラーゲンであっても通常の取り扱いにおいて問題はない。需要においては、BSE対策に関連して豚由来又は水生生物由来のコラーゲンを原料とすることが好ましいとされる。
牛皮、豚皮等のコラーゲン原料は、必要に応じて、石灰漬け等による脱毛、水洗、チョッパー等を用いた細切などの処理を施して適切な寸法の原料片に調製して、不溶性コラーゲンの可溶化処理に供する。
不溶性コラーゲンは、タンパク質分解酵素を用いた処理方法(例えば特公昭44−1175号公報参照。以下、酵素処理法と称する)、又は、苛性アルカリ及び硫酸ナトリウムが共存する水溶液中に少量のアミン類又はその類似物を添加したもので処理する方法(例えば特公昭46−15033号公報参照。以下、アルカリ処理法と称する)によって可溶化できる。アルカリ処理法では、アスパラギン残基及びグルタミン残基が脱アミノ反応によって各々アスパラギン酸残基及びグルタミン酸残基に変化することにより、得られる可溶化コラーゲンは、等イオン点が概して約4.8〜5.0となり、酵素処理法によるものでは概してpH7前後となる。酵素処理法によって可溶化する場合は、得られるコラーゲンの等イオン点を中性付近からpH5以下へ移行させる必要がある。一般的な酵素処理法による可溶化コラーゲン製品では、サクシニル化を施して等イオン点を下げて中性での溶解性を高めているので、このような方法によって得られる可溶化コラーゲンを好適に利用できる。可溶化コラーゲンの等イオン点が低い方が弱酸性から中性の水性溶媒に対する溶解性が高くなるので、化粧料として使用するコラーゲン繊維の溶解速度を速めるためには、可溶化コラーゲンの等イオン点がpH4.8程度以下となることが好ましい。
可溶化処理を施したコラーゲンは、可溶化やサクシニル化に使用したアルカリの中和、脱塩処理(例えば、遠心分離、透析、水洗等)を経て、粘稠質の水溶液の状態で得られる。有機溶媒中で可溶化コラーゲン水溶液を凝固させる方法は、水溶液中のコラーゲンが有機溶媒に接触すると凝固することを利用するもので、本願出願人による先の出願(特開2005−306736)では、特開平6−228505号公報の可溶化コラーゲン乾燥物の製造方法を参照して、ノズル等を用いて可溶化コラーゲン水溶液を糸状に吐出し凝固させてコラーゲン繊維を調製することを提案している。この方法に従って可溶化コラーゲン水溶液をノズルから有機溶剤中に吐出し、凝固中の可溶化コラーゲンを攪拌羽根で切断することにより、概して繊度が40dtx程度以下の可溶化コラーゲン短繊維が有機溶剤中に分散する。
具体的には、コラーゲンを繊維状に凝固(つまり紡糸)する紡糸手段として、ノズルやシャワーヘッド等のような流体を糸状に吐出できる吐出孔を有するものを必要に応じて選択して使用する。概して、コラーゲン濃度が2〜10質量%、好ましくは3〜7質量%の可溶化コラーゲン水溶液を、20〜500g/分、好ましくは30〜150g/分の吐出速度で、孔径が0.02〜1mm程度、好ましくは0.05〜0.3mm程度の孔から有機溶媒中に吐出し、平均繊度が3〜100dtx程度(繊度計を用いて20℃、65%RHで測定される値)の可溶化コラーゲン繊維が形成される。平均繊度が20dtx程度以下の短繊維を得るには、吐出口径が約0.2mm以下のノズルを使用し、吐出するコラーゲン水溶液の濃度を6質量%以下、pHを5.5〜8.0程度に調整するのが好ましい。
可溶化コラーゲンの凝固は、親水性有機溶媒及び疎水性有機溶媒の何れでも可能であるが、凝固するコラーゲンが内包する水を効率よく外部へ放散させる点で親水性有機溶媒が好適であり、凝固した繊維を効率よく乾燥するには、揮発性の溶媒が可溶化コラーゲンを凝固させる有機溶媒として好ましい。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類やアセトンなどが挙げられ、このような溶媒を複数種組み合わせた混合溶媒であってもよい。実用上、少量の水を含んだ有機溶媒も使用可能であり、その場合、含水率は約15質量%以下、好ましくは10質量%以下であり、含水率が高いとコラーゲンが適切に凝固しない。
可溶化コラーゲン短繊維を紡糸した有機溶剤は水を含んでおり、紡糸に用いた可溶化コラーゲン水溶液に含まれる金属成分が放出されているので、短繊維の金属含有量はかなり低下しているが、濾過等によって一旦有機溶剤を除去した後に新たに有機溶剤を加えて洗浄するとコラーゲン繊維に含まれる金属や脂質等の不純物を更に減少させることができる。紡糸用有機溶剤及び洗浄用有機溶剤として特にイソプロパノールを用いると、金属塩を溶解する点で好ましい。洗浄後の可溶化コラーゲン短繊維を有機溶剤に分散した分散液は、湿式抄紙法に従って抄紙網を用いて漉くことにより不織布タイプの繊維シートが形成され、減圧又は風乾によって残留溶剤を除去・乾燥することにより薄葉のコラーゲン繊維シートが得られる。繊維シートの目付は、使用する抄紙網の面積とコラーゲン繊維分散液の量との割合の調整によって適宜調節でき、概して5〜50g/m程度のものが簡便に得られる。コラーゲン短繊維間は、乾燥工程において有機溶媒が蒸散した後に残留する微量の水分によって接着することができる。接着が不充分である場合は、微量の水分を噴霧した後に再乾燥すればよい。
自由な状態での紡出では、凝固中の収縮によって吐出時よりも繊度が高くなるので、上記の方法では、より細いコラーゲン繊維を形成する上で限界がある。繊度が10dtx以下の細いコラーゲン繊維は、紡糸される可溶化コラーゲン繊維を凝固中に延伸することによって得られる。繊度が10dtx付近の細いコラーゲン繊維を製造する場合、繊維を乾燥させる時に繊維どうしが付着・融合して塊状になり易いので、紡糸したコラーゲン繊維を乾燥する前に親水性有機溶媒に浸漬すると、乾燥中のコラーゲン繊維の付着を防止できる。このようなコラーゲン長繊維から短繊維を得るには、乾燥前のコラーゲン繊維を有機溶媒中で切断すれば良い。
可溶化コラーゲン繊維の延伸紡糸では、紡糸されるコラーゲン繊維を吐出速度以上の速度で巻き取って、紡糸中のコラーゲン繊維にかかる引っ張り力で繊維を延伸する。但し、巻き取り速度が速すぎると繊維が切断されるので、吐出速度に対する巻き取り速度の比は1.5以下となるように調節して延伸する。可溶化コラーゲン繊維の太さは、吐出する可溶化コラーゲン水溶液の濃度を低くしたり、吐出するノズルの孔径を小さくすることによっても細くすることができるが、可溶化コラーゲン水溶液の濃度が低過ぎると、紡糸される繊維が切れ易くなったり粉末状の凝固物が生じ易くなる。又、ノズル孔径が小さ過ぎると、通液抵抗が大きくなってノズルに過大な吐出圧力がかかる。これらを勘案して、平均繊度が10dtx以下のコラーゲン繊維を紡糸する好適な条件としては、コラーゲン水溶液の濃度は3〜7質量%、好ましくは3.5〜5質量%、ノズル孔径は0.02〜0.18mm、好ましくは0.05〜0.11mm程度とし、吐出速度に対する巻き取り速度の比は1以上1.5以下、好ましくは1.0〜1.2とすることができる。実施の点からは、吐出速度を2〜7m/分程度、巻き取り速度を2〜10m/分程度の範囲で設定すると実用的である。尚、繊維の断面形状を規定する吐出孔の形状は円形に限らず、楕円、多角形や星形等のような複雑な断面形状を有する可溶化コラーゲン繊維が形成されるように吐出孔を変形したり、コラーゲン繊維表面に凹凸、切欠き、溝等を設けることも可能である。但し、延伸において切断され易くなることを考慮する必要がある。繊維の表面積を増加させると、水性溶媒への速溶性が向上する。
巻き取った可溶化コラーゲン繊維は、乾燥する前に親水性有機溶媒に浸漬することにより、コラーゲン繊維中の水分が有機溶媒中に放散して有機溶媒と置換されるので、含水量が低下して有機溶媒量が増加し、乾燥中の繊維の付着は減少する。但し、浸漬する親水性有機溶媒の含水率が低いことが必要であり、具体的には、含水率が5質量%以下の有機溶媒を使用する。使用する有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類やアセトンなどの親水性有機溶媒が挙げられ、このような溶媒を複数種組み合わせた混合溶媒であってもよい。コラーゲン繊維の乾燥時に水のみが残留するのを避けるためには、水と沸点が近い溶媒、あるいは、水と共沸する溶媒を用いることが有効であり、この点で好ましいものとしてはエタノールやイソプロパノール等が挙げられる。親水性有機溶媒を穏やかに流動させたり、浸漬した可溶化コラーゲン繊維を揺動して水分の放散を促進してもよい。この後、無菌空気を用いた空気乾燥や減圧留去によって乾燥することにより、可溶化コラーゲン長繊維が得られる。
可溶化コラーゲン長繊維を用いて不織布タイプの繊維シートを製造する場合は、ノズルから紡糸され延伸したコラーゲン繊維の束を、繊維内に残留水分を含んだ状態で有機溶剤中で薄層状に拡げて、抄紙網等を用いて引き上げ、所望の数の繊維層を重ねて、必要に応じて軽くプレス又は水分噴霧を行った後に乾燥する。これにより、微量の非凝固コラーゲンによってコラーゲン繊維同士が接着されるので、繊維が絡み合っていなくてもシートの形状が維持される。
乾燥した可溶化コラーゲン繊維は、標準状態(20±2℃、湿度65±2%RH)でも水分を10〜20質量%程度含有するが、変性温度は高く、牛、豚由来のコラーゲンでは100℃前後となる。
上述のようにして得られる可溶化コラーゲンの繊維シートは、そのまま皮膚上に載せて水分を供給することによりコラーゲンが素早く溶けて保湿機能を発揮するが、体温による水分蒸散を防止するために遮湿シートに積層してパック化粧料を構成することが好ましい。
遮湿シートは、湿分を実質的に透過しない材料を薄層状に成形した柔軟なフィルムである。実質的に遮湿性を発揮可能なきめの細かい布や防水加工を施した布も使用可能である。光透過性のフィルムを用いると、繊維シートの溶解が遮湿シートを通して目視確認できるので、パック化粧料として有利であり、また視覚的におもしろい。フェイシャルマスク等における立体形状への適用性等も考慮すると、軟質なプラスチックフィルムが適している。その材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;PVC、サラン、PTFE、ポリトリフルオロクロロエチレン等のハロゲン化オレフィン重合物;6−ナイロン等のポリアミド;ポリエチレンテレフタレート等のテレフタル酸系ポリエステル;ポリウレタン等のイソシアネートポリマーなどが挙げられ、このような材料を一般的な方法に従って層状に成形加工して得られるフィルムを適宜使用できる。厚さは、遮湿シートの柔軟性が適切であれば特に制限はないが、加工容易性や取り扱いの点から0.01〜2mm程度が好ましい。
遮湿シートには、シートを貫通する微小な通水孔を、遮湿性を低下させない範囲で多数設けることが好ましい。通水孔の開口形状は特に限定されず、円、楕円、多角形、星形等、種々の形状を使用可能であり、破断による亀裂であってもよい。通水と遮湿とを兼ねる点では十字形、星形等の細長い開口形状が好ましく、遮湿性を実質的に維持するためには、通水孔の口径(又は開口幅)は約3mm以下が好ましく、0.05〜1mmであると毛細管現象の作用により速やかに通水し、加工も容易である。通水孔の形成は、繊維シートを積層する前でも後でも良く、パンチング、熱溶融等による穿孔、破断によって形成可能である。通水孔を設ける密度、つまり、シート面積に対する通水孔の開口面積合計の割合は、10%以下、特に0.05〜5%程度が好ましい。
繊維シートと遮湿シートとの積層方法には特に制限がないが、含水状態の繊維シートを遮湿シートに重ねて乾燥すると、繊維シートが遮湿シートに軽く付着し、パック化粧料として取り扱い易くなる。可溶化コラーゲン水溶液を粘着剤として使用して繊維シートを遮湿シートに接着しても良く、医療用粘着テープに用いられる粘着剤で接着すると確実に接合できる。粘着剤を使用する場合、斑紋状、縞状等のようにシート表面に部分的に接着剤を塗布して接着してもよい。あるいは、通水孔を設ける前の遮湿シート用プラスチックフィルムに乾燥状態の繊維シートを重ねて穿孔針を用いて繊維シート側から穿孔すると、通水孔が形成されると共に、繊維シートのコラーゲン繊維が穿孔針によって通水孔へ導入されてプラスチックフィルムの反対側へ押出されるので、通水孔に嵌入されたコラーゲン繊維によって繊維シートが遮湿シートに担持される。しかも、通水孔を嵌通するコラーゲン繊維によって、遮湿シート側から供給される水分の移動が促進される。引き返しを有する穿孔針を用いてプラスチックフィルム側から穿孔して針を引き戻してもよい。
積層された遮湿シート及び繊維シートは、必要に応じて、使用部位に適した寸法及び形状に裁断することにより、パック化粧料として良好に取り扱うことができる。使用に際しては、パック化粧料の繊維シート側から少量の水性液を噴霧して繊維シートを湿らせるか、肌に水性液を塗布することにより、コラーゲン繊維の表面が溶解した状態で皮膚上に貼付し、遮湿シート側から更に水性液を供給することにより、遮湿シートの通水孔を通じて繊維シートに水分が補充されてコラーゲン繊維全体が好適に溶解する。繊維シートを湿らせずに、皮膚上のパック化粧料に遮湿シート側から水性液を供給するのみでも良い。遮湿シート側からの水性液の供給方法は、噴霧に限定されず、例えば、スポンジや綿等に水分を含ませて遮湿シートに接触させるような方法でも良い。水性液に溶解したコラーゲンの濃度が0.1〜6質量%程度、特に0.1〜3質量%程度となるように水性液を供給するとパック化粧料として最適な状態になる。必要に応じて水性液の追加を繰り返しても良い。使用後は、遮湿シートを取り除いて、皮膚上の余剰のコラーゲンを水洗又は拭き取りにより適宜除去すればよい。
パック化粧料のコラーゲンを溶解する水性液は、コラーゲンを溶解した状態でのpHがコラーゲンの等イオン点から外れるような水を主体とする液体であれば良く、基本的に水のみであってもよい。尚、純水に対する溶解性はコラーゲン自体の緩衝作用によって低下するが、電解質の存在によって解消可能であり、皮膚への刺激等を考慮して、酸、塩基、中和塩、緩衝塩等の電解質から適宜選択して少量添加することにより水性液への溶解性が向上する。クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、燐酸ナトリウム等の弱酸性〜中性にpHを安定させる緩衝塩(つまり弱酸と強塩基との塩)を添加して水性液のpHを約5.5〜9.0にすると、コラーゲン繊維の溶解性が安定化するが、過剰の塩は、塩析作用によりコラーゲンを水性液に溶け難くする。電解質がコラーゲン繊維に含まれている場合にも緩衝作用は低下し、コラーゲン繊維の調製において電解質を含む可溶化コラーゲン水溶液を用いると、電解質を含有する可溶化コラーゲン繊維が得られる。
又、水性液へのコラーゲンの溶解を妨げない範囲で、必要に応じて、化粧料に一般的に添加される種々の成分を水性液へ添加でき、例えば、ブタンジオール、ペンタンジオール、グリセロール、ヒアルロン酸等の保湿剤、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール等の保存料(防腐剤)、アロエエキス等の植物抽出物、エタノール等のアルコール系溶剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、抗炎症剤、オリーブ油等の油脂類、脂肪酸類などや、美容上の効能を有する各種機能成分が挙げられる。
上述の水性液の要件によれば、市販の化粧水や化粧液なども水性液として使用できる。従って、使用者は、好みに応じて化粧水や化粧液を選択し、これを繊維シートと合わせることによって簡単にパック化粧料を調製できる。つまり、使用者の要望を満足するコラーゲンパック化粧料を新鮮な状態で随時使用者に提供することが可能であり、使用者の肌質に応じて好適な化粧料に調整できる。従来のコラーゲン化粧料のような冷温保存も不要である。
溶解した後のコラーゲン化粧料は通常の水溶液状態のコラーゲン化粧料と同様に変性し易いが、アルコールを用いる可溶化コラーゲン繊維の紡糸はコラーゲンの殺菌効果があり、無菌空気での乾燥を経て得られる可溶化コラーゲン繊維は雑菌に汚染されていない。しかも、乾燥状態の可溶化コラーゲンは、溶液状態のものに比べて細菌やカビの繁殖が著しく抑制されるので、流通時の防腐のための処置を軽減でき、防腐剤、保存料等も不要となる。故に、コラーゲン以外の成分を殆ど含まないパック化粧料として使用することも可能である。
本発明のパック化粧料は、積層シート単独で販売したり、基礎化粧料を兼ねた水性液と組み合わせて提供することができる。1回又は1シート当たりの水性液の使用量を示す目盛りを付した容器で水性液を提供しても良い。
以下、本発明の繊維シート及びパック化粧料について、実施例を参照して具体的に説明する。
<可溶化コラーゲンの調製>
塩酸で脱灰処理を施した後に水洗し乾燥したテラピア魚鱗700gをコラーゲン原料として、以下の操作を行った。
可溶化液として、水酸化ナトリウム4.0質量%、硫酸ナトリウム12.0質量%及びモノメチルアミン0.7質量%を含有する水溶液8000gを調製して、液温を20℃に保ち、この中にコラーゲン原料を浸漬し、1分間程度攪拌混合して可溶化液とよく馴染ませた後、10日間静置した。この後、液温を18〜20℃に保持しながら37.5質量%硫酸を徐々に加えて中和し、pHを4.8に調整することにより可溶化コラーゲンを等電点沈澱状態にして、原料形状を保持した可溶化コラーゲン片を得た。中和後、可溶化液を除去し、更に軽く圧搾して内部に含まれる可溶化液を押し出して取り除いた。
洗浄液としてpH4.8の乳酸水溶液を調製し、コラーゲン片を洗浄液10Lに浸漬して攪拌し、断続的に軽く押圧して繰り返し押し洗いした後、洗浄液を取り除き、更に軽く圧搾して内部に含まれる洗浄液を押し出して除去した。更に、洗浄液10Lを用いたコラーゲン片の洗浄を3回繰り返し、遠心脱水機を用いて洗浄液を除去した。この洗浄、脱塩したコラーゲン片を、無菌空気を用いて空気乾燥し、可溶化コラーゲン乾燥物150gを得た。この可溶性コラーゲン乾燥物は薄い黄褐色で、弱い魚臭が感じられた。この乾燥物の等イオン点を下記の方法に従って測定したところ、pH4.8であった。又、キエルダール法による分析によって、コラーゲン含量を測定したところ、96.6質量%であり、検出された粗脂肪は0.4質量%、灰分(JIS K6503:2001の灰分測定法参照)は1.3質量%であった。このコラーゲン含有量に基づいて、脱塩後のコラーゲン片からコラーゲン質量120gに相当する分量を取分け、コラーゲン濃度が5.8質量%、pH7.1となるように水及び乳酸ナトリウムを加えてよく混練し、可溶化コラーゲン水溶液4000gを得た。
(等イオン点の測定)
予め活性化及び洗浄した陽イオン交換樹脂(アンバーライトIPR−120B、オルガノ(株)社製)と陰イオン交換樹脂(アンバーライトIPA−400、オルガノ(株)社製)とを2:5の割合で混合して混床イオン交換体を調製した。混床イオン交換体100mlを脱イオン水で平衡化させた後、タンパク質濃度が5%になるように調製した試料溶液を50ml加えて、40℃の水浴中に保持して30分間穏やかに攪拌して混合し、混合液から上澄みを分離して上澄みのpHを測定して、その値を等イオン点とした(J.W.Janus, A.W.Kenchington and A.G.Ward, Research, 4247(1951)に記載の方法を参考とした)。
<可溶化コラーゲン繊維の調製A>
紡糸浴にイソプロパノール(液温:10℃)を投入し、鉛直下方に向けられたノズルの吐出孔(孔径:0.18mm、孔数:700)から、上記可溶性コラーゲン水溶液の一部を41g/分の吐出速度でイソプロパノール中へ吐出してコラーゲンを凝固させた。この際、回転半径が5cmである攪拌羽根(4枚型)の先端部分が吐出孔の下方約3mmを通過するように位置を調節した攪拌装置を作動し、攪拌羽根を280rpmで回転させてイソプロパノールを流動させた。これにより、凝固した可溶化コラーゲン繊維が分散したイソプロパノール(分散濃度0.8質量%)を得た。
この分散液をステンレス製網を用いて濾別した後、自然乾燥することにより、平均繊度が約28.6dtx、長さ(平均)が2.9mmの可溶性コラーゲン繊維を得た。この可溶性コラーゲン繊維は、殆ど着色がなく、臭いも殆ど感じられなかった。可溶性コラーゲン繊維のコラーゲン含量を測定したところ、91.5質量%であり、粗脂肪は0.01質量%であった。JIS K6503:2001の灰分測定法による灰分は4.1質量%であった。また、金属の大部分を占めるナトリウムの含有量は、原子吸光光度法による測定の結果、1.2質量%であった。
尚、繊維の繊度は、繊度計(DENIEL COMPUTER DC-11A、SEARCH CO. LTD社製)を用いて20℃、65%RHの環境下で1サンプル当たり20本測定した繊度の平均値を用いているが、4cm以下の短繊維については、デジタルマイクロスコープ(VHX-100F、キーエンス社製)を用いて20℃、65%RHの環境下で1サンプル当たり60点測定した繊維直径から、下記式で表される検量線に従って求めた繊度から算出した平均値を記載する[式中、Aは繊度(dtx)、aは繊維直径(μm)であり、0.0071は繊維直径−繊度換算係数、1.11はデニール−デシテックス換算係数]。
A=0.0071×a×1.11
<可溶化コラーゲン繊維の調製B>
イソプロパノールに代えて20質量%硫酸ナトリウム水溶液を紡糸浴に投入した点以外は上記可溶化コラーゲン繊維の調製Aと同様にして可溶化コラーゲン繊維を紡糸した。紡糸した可溶化コラーゲン繊維は、濾別後に更に、イソプロパノール/水(容積混合比=80/20、25℃)中で30分間攪拌することにより洗浄し、濾過して自然乾燥した。これにより、平均繊度が約8.2dtx、長さ(平均)が5mmの可溶化コラーゲン繊維を得た。この可溶化コラーゲン繊維は、表面に付着する多数の塩粉末が見られ、硬質で肌触りが良くなかった。可溶性コラーゲン繊維のコラーゲン含量を測定したところ、44.9質量%であり、粗脂肪は、0.4質量%、灰分は48.9質量%であった。また、原子吸光光度法によって検出されるナトリウムの含有量は、24.0質量%であった。尚、イソプロパノール/水による洗浄回数を5回に増やして得られる可溶化コラーゲン繊維についてもナトリウム含有量を測定したところ、24.4質量%で、これは洗浄効果がないことを示す誤差範囲の値であった。又、洗浄中に、可溶化コラーゲン繊維が膨潤し、繊維強度の低下が見られた。
<可溶化コラーゲン水溶液の調製>
ブタの塩蔵皮を原料として、石灰漬けを行った。詳細には、半裁したブタの塩蔵皮1枚(約4kg)を3cm角程度の皮片に裁断し、その質量に対して300%の水及び0.6%の非イオン性界面活性剤を加えて攪拌することによって皮片を洗浄し、皮片を回収した。次いで、皮片質量に対して300%の水、0.6%の非イオン性界面活性剤及び0.75%の炭酸ナトリウムを加えて2時間攪拌して皮片を回収した。更に、皮片質量に対して700%の水を用いた洗浄を、回収した皮片に対して2回行った後、皮片質量に対して300%の水、0.15%の非イオン性界面活性剤、3.6%の水硫化ナトリウム、0.84%の硫化ナトリウム及び2.4%の水酸化カルシウムを加えて16時間攪拌し、皮片を回収して、皮片質量に対して700%の水を用いた洗浄を3回行った。
水酸化ナトリウム6質量%、硫酸ナトリウム15質量%及びモノメチルアミン1.25質量%を含有する水溶液8000gを調製し、上記皮片2000g(乾燥質量として約500g)を投入してよく攪拌混合した。これを密閉容器中で25℃に保持して5日間インキュベートすることによりコラーゲンを可溶化した。水溶液を穏やかに攪拌しながら水溶液中のアルカリと等量の硫酸を少量ずつ滴下して中和し、pHを4.8に調整した。中和後の皮片を取り出し、圧搾して液を除去した後、pH5.0の乳酸水溶液約8000gを用いて30分間攪拌した後、皮片を圧搾して脱水した。この操作をさらに4回繰り返して行い、十分に脱塩した。中和の段階で皮片は可溶化コラーゲンの等イオン点付近のpHに調整されているため、コラーゲンは可溶化されているが、脱塩操作の後もほとんど水に溶解せず皮片の形状を保持していた。
脱塩後の皮片のコラーゲン含有量をキエルダール法による総窒素測定の結果から算出し、このコラーゲン含有量に基づいて、脱塩後の皮片からコラーゲン質量120gに相当する分量を取分け、コラーゲン濃度が4.4質量%、乳酸ナトリウム濃度が1.2質量%となるように水及び乳酸ナトリウムを加えてよく混練し、可溶化コラーゲン水溶液4000gを得た。次いで、少量の20質量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて混練することによりpHを6.7に調整した。
<可溶化コラーゲン繊維の調製>
上述で得た可溶化コラーゲン水溶液を用いて、実施例1の可溶化コラーゲン繊維の調製Aと同様にして可溶化コラーゲン繊維を紡糸した。紡糸した可溶化コラーゲン繊維の一部をイソプロパノールから取り出して自然乾燥することにより、平均繊度が約13.4dtx、長さ(平均)が1mmの可溶化コラーゲン繊維を得た。この可溶化コラーゲン繊維は、殆ど着色がなく、臭いも殆ど感じられなかった。可溶化コラーゲン繊維のコラーゲン含量を測定したところ、92質量%であり、粗脂肪は、0.01質量%、灰分は2.6質量%であった。また、金属の大部分を占めるナトリウムの含有量は、原子吸光光度法による測定の結果、0.7質量%であった。又、可溶化コラーゲン繊維の等イオン点はpH4.8であった。
実施例1の可溶化コラーゲン繊維の調製Aに従って、凝固した可溶化コラーゲン繊維がイソプロパノールに分散する分散液(分散濃度0.8質量%)を調製し、熊谷理機工業社製の抄紙装置を用いてこの分散液を抄紙し、自然乾燥することにより、縦25cmx横25cm、目付け25g/mの不織布型コラーゲン繊維シートを得た。
上記コラーゲン繊維シートと同寸法のポリエチレンフィルム(厚さ40μm)を用意し、カバーフィルムで覆ったクッションブラシの上に繊維シートを載せてポリエチレンフィルムを重ね、引返しを有する穿孔針(太さ:0.5mm、針密度:2.5本/cm)でパンチングした。この結果、ポリエチレンフィルムには、各穿孔針によって、放射状に三方向に伸びる細長い孔(長さ約0.6mm、幅約0.3mm)が形成され、この孔を通して繊維シートのコラーゲン繊維の一部がポリエチレンフィルムの反対側に引抜かれることにより繊維シートがポリエチレンフィルムに固定されたパック化粧料が得られた。
上記パック化粧料を恒温恒湿室(20℃、湿度65%)で24時間保管した後に、パック化粧料を取り出して質量を測定した。この後、繊維シートが浸る程度に脱イオン水を噴霧し、ステンレスシャーレに繊維シートが接触する様にパック化粧料を載せて、ポリエチレンフィルム上に脱イオン水を噴霧した(加水総量はコラーゲン質量の約1500%)ところ、ポリエチレンフィルムの孔を通して水が繊維シートに移行し、可溶化コラーゲンが溶解してゼリー状になるのが観察された。この時の質量を測定した後、ステンレスシャーレを35℃の水浴上に1時間保持し(シャーレ表面温度は32℃)、質量測定により質量変化を求め、蒸散した水の割合を調べたところ、25.3質量%であった。尚、比較のために、同じ大きさのコラーゲン繊維シートをポリエチレンフィルムがない状態でステンレスシャーレに載せて上記と同量の脱イオン水で溶解し、同様にして32℃で1時間に蒸散する水の割合を調べたところ、89.3質量%(2回の測定の平均)であった。
ポリ塩化ビニルフィルムに粘着剤が塗布された医療用粘着シート(縦3cmx横7cm、開口面積率:0.25%)を用意した。
実施例2の可溶化コラーゲン繊維の調製に従って、凝固した可溶化コラーゲン繊維がイソプロパノールに分散する分散液(分散濃度0.8質量%)を調製し、熊谷理機工業社製の抄紙装置を用いてこの分散液を抄紙し、自然乾燥することにより、縦25cmx横25cm、目付け25g/mの不織布型コラーゲン繊維シートを得た。このコラーゲン繊維シートを医療用粘着シートと同寸法に裁断して粘着シートに貼付け、パック化粧料を得た。
上記パック化粧料について、実施例3と同様にして、脱イオン水を噴霧してステンレスシャーレに載せ、水の供給による状態変化を観察し、32℃での放置による蒸散水の割合を調べたところ、可溶化コラーゲンは良好に溶解してゼリー状になり、蒸散水の割合は34.6質量%(2回の測定の平均)であった。
また、開口面積率が2.5%の医療用粘着シートを用いて、上記と同様にパック化粧料を調製し、水を供給したパック化粧料の32℃における蒸散水の割合を調べたところ、33.7%(2回の測定の平均)であった。
実施例1の可溶化コラーゲン繊維の調製において用いる可溶化コラーゲン水溶液の濃度を4質量%に変更し、可溶化コラーゲン繊維の調製Aのプロセスに従って、表1の条件1又は2で可溶化コラーゲン繊維を紡糸したところ、条件1では、繊度6.9dtx、繊維長1.4mmの繊維を、条件2では、繊度3.6dtx、繊維長0.9mmの繊維を得た。何れの繊維についても、実施例3及び4において用いたのと同様にパック化粧料を作成することができた。
(表1)
ノズル孔径/孔数 吐出速度 羽根回転数
条件1 φ0.10mm/1000H 45.6g/分 280rpm
条件2 φ0.05mm/1000H 45.6g/分 250rpm
コラーゲン濃度が2質量%となるように使用水量を調製したこと以外は実施例2と同様にしてブタ皮由来の可溶化コラーゲン水溶液を調製した。このコラーゲン水溶液に、コラーゲン分に対して10質量%のグリセリンを添加し、攪拌、脱泡して得た液を、PETフィルム上に製膜機を用いて塗布した後に、室温で風乾して製膜し、更に紫外線照射による不溶化処理を施して不溶性コラーゲンフィルムを得た。
不溶性コラーゲンフィルム表面を水で濡らし、この上に、実施例3で調製した不織布型可溶化コラーゲン繊維シートを重ねて乾燥することにより不溶性コラーゲンフィルムと可溶化コラーゲン繊維シートが積層された。更に、実施例3と同様に穿孔針を用いてパンチングすることにより、同様に放射方向の細長い孔が形成されたパック化粧料が得られた。

Claims (4)

  1. 等イオン点がpH5.0以下である可溶化コラーゲンの水溶液をイソプロピルアルコール中で紡糸して得られるJISK6503:2001による灰分測定法により測定した灰分が5質量%以下の可溶化コラーゲン繊維を、イソプロピルアルコール中で湿式抄紙法によってシート状に漉いた後に風乾又は減圧留去の方法で乾燥させ、イソプロピルアルコールが蒸散した後に残留する微量の水分によって繊維表面の少量のコラーゲンを再溶解させ、この状態でシートを乾燥することによって再溶解したコラーゲンが固化して繊維同士がコラーゲンにより結合され、目付が5〜50g/mであることを特徴とする可溶化コラーゲン繊維シート。
  2. 等イオン点がpH5.0以下である可溶化コラーゲンの水溶液をイソプロピルアルコール中で紡糸して得られるJISK6503:2001による灰分測定法により測定した灰分が5質量%以下で、原子吸光光度法により測定したNaが2質量%以下である可溶化コラーゲン繊維を、イソプロピルアルコール中で湿式抄紙法によってシート状に漉いた後に、風乾又は減圧留去の方法で乾燥させ、イソプロピルアルコールが蒸散した後に残留する微量の水分によって繊維表面の少量のコラーゲンを再溶解させ、この状態でシートを乾燥することによって再溶解したコラーゲンが固化して繊維同士がコラーゲンにより結合され、目付が5〜50g/mであることを特徴とする可溶化コラーゲン繊維シート。
  3. 前記可溶化コラーゲン繊維シートは、繊維長が0.5〜20mmの可溶化コラーゲン短繊維からなる不織布であることを特徴とする請求項1または2記載の可溶化コラーゲン繊維シート。
  4. 請求項1または記載の可溶化コラーゲン繊維シート及び通水孔を有する0.01〜2mmの軟質プラスチックフィルムである遮湿シートを積層した積層体からなることを特徴とするパック化粧品。
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