JP4936820B2 - 可変磁束ドライブシステム - Google Patents

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Description

本発明は、可変磁束ドライブシステムに関する。
従来の誘導電動機(IMモータ)に代わり、効率に優れ、小型化や低騒音化も期待できる永久磁石同期電動機(PMモータ)が普及し始めている。例えば、鉄道車両や電気自動車向けの駆動モータとしてPMモータが利用されるようになってきている。
IMモータは、磁束自体をステータからの励磁電流によって作り出すため、励磁電流を流すことによる損失が発生する技術的な問題点がある。
他方、PMモータは、ロータに永久磁石を備え、その磁束を利用してトルクを出力するモータであるので、このようなIMモータの抱える問題はない。しかしながら、PMモータは、その永久磁石のために回転数に応じた誘起電圧が発生する。鉄道車両や自動車など、回転範囲が広い応用分野では、最高回転数において生じる誘起電圧によって、PMモータを駆動制御するインバータが(過電圧によって)破壊しないことが条件となる。この条件を満たすためには、インバータの耐圧を十分に高いものとするか、あるいは逆に、モータに備える永久磁石の磁束を制限するかする必要がある。前者は、電源側への影響もあり、後者を選択することも多い。その場合の磁束量を、IMモータの磁束量(IMモータの場合には励磁電流によって作りだすギャップ磁束量)と比較すると1:3程度になるケースもある。この場合、同一のトルクを発生させるためには、磁束量の小さいPMモータでは、大きな(トルク)電流を流す必要がある。このことは、低速域において同一トルクを出力する電流をIMモータとPMモータとで比較すると、PMモータの方が大きな電流を流す必要があることを意味する。
このため、IMモータと比べて、PMモータを駆動するインバータの電流容量は増加する。さらに、インバータ内のスイッチング素子のスイッチング周波数が高く、発生する損失は電流値に依存して増大することから、PMモータでは低速で大きな損失と発熱が生じることになる。
電車などは走行風によって冷却を期待することもあり、低速時に大きな損失が生じることになれば、冷却能力を向上させる必要性からインバータ装置を大型化しなければならなくなってしまう。また逆に、誘起電圧が高い場合、弱め界磁制御を行うことになるが、そのときは、励磁電流を重畳することで効率が低下してしまう。
このようにPMモータは、磁石を内在するが故のメリットとデメリットがある。モータとしてはそのメリットの分が大きく、損失低減や小型化につながる面もあるが、一方では電車や電気自動車など可変速制御の場合には、従来のIMモータに比べて効率の悪い動作点も存在する。また、インバータにとっては電流容量が増大し、損失も増大することから、装置サイズが大きくなる。システムの効率自体は、モータ側が支配的であるため、PMモータの適用によって総合効率は改善するが、一方ではインバータのサイズが増加することがシステムのデメリットとなり、好ましくない。
これに対し、インバータによる電流によって磁石磁束を可変にすることが可能な可変磁束ドライブシステムがある。このシステムは、運転条件に合わせて永久磁石の磁束量を変化させることができるため、従来の磁石固定のPMモータドライブシステムに比べて効率の向上が期待できる。また、磁石が不要な際は磁束量を小さくすることで誘起電圧を極力抑制することも可能である。
しかしながら、可変磁石のBH特性(磁化−磁束密度特性)が、インバータからの磁化電流に対し急峻な応答を示すため、磁化の仕方によって磁束にばらつきが生じやすい。このような場合、トルクの繰り返し精度が損なわれ、品質の悪いドライブシステムとなり得る。
米国特許第6800977号公報 米国特許第5977679号公報
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みてなされたもので、インバータからの磁化電流によって磁束量を可変に制御可能な可変磁束モータを駆動する可変磁束ドライブシステムであって、可変磁石の磁束の繰り返し精度を改善し、トルク精度を向上できる可変磁束ドライブシステムを提供することを目的とする。
発明は、永久磁石を用いた永久磁石電動機と、前記永久磁石電動機を駆動するインバータと、前記永久磁石の磁束を制御するために磁化電流を流す可変磁束制御手段と、前記永久磁石電動機の電流を検出する手段と、前記永久磁石電動機へ印加した電圧、電流及びモータパラメータである巻線インダクタンスに基づき、磁束量を推定する磁束推定手段と、前記磁束推定手段が推定した推定磁束量に基づき、前記永久磁石電動機の出力トルクがトルク指令に近づくように、D軸電流とQ軸電流を補正するDQ軸電流補正手段とを備え、前記永久磁石は、当該永久磁石の磁束密度が前記インバータからの磁化電流によって可変できる可変磁石を少なくとも一部に有する可変磁束ドライブシステムを特徴とする。
本発明の可変磁束ドライブシステムによれば、インバータからの磁化電流によって可変磁石の磁束量を制御しながら可変磁束モータを駆動することができ、可変磁石の磁束の繰り返し精度を改善し、トルク精度を向上できる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
(第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形態の可変磁束ドライブシステムの制御ブロック図である。同図を説明する前に、永久磁石同期電動機としての可変磁束モータについて説明する。
可変磁束モータ1のイメージを図2に示す。ステータ側は従来のモータと同様と考えてよい。ロータ51側には永久磁石として、磁性体の磁束密度が固定の固定磁石FMGと、磁性体の磁束密度が可変の可変磁石VMGとがある。従来のPMモータは、前者の固定磁石FMGのみであるのに対して、本可変磁束モータ1の特徴は、可変磁石VMGが備わっていることにある。
ここで固定磁石や可変磁石について、説明を加える。永久磁石とは、外部から電流などを流さない状態において磁化した状態を維持するものであって、いかなる条件においてもその磁束密度が厳密に変化しないというわけではない。従来のPMモータであっても、インバータなどにより過大な電流を流すことで減磁したり、あるいは逆に着磁したりする。よって、永久磁石とは、その磁束量が一定不変なものではなく、通常の定格運転中に近い状態ではインバータ等から供給される電流によって磁束密度が概ね変化しないもののことを指す。一方、前述の磁束密度が可変である永久磁石、つまり、可変磁石とは、上記のような運転条件においてもインバータ等で流し得る電流によって磁束密度が変化するものを指す。
このような可変磁石は、磁性体の材質や構造に依存して、ある程度の範囲で設計が可能である。例えば、最近のPMモータは、残留磁束密度Brの高いネオジム(NdFeB)磁石を用いることが多い。この磁石の場合、残留磁束密度Brが1.2T程度と高いため、大きなトルクを小さい装置サイズにて出力可能であり、モータの高出力小型化が求められるハイブリッド車HEVや電車には好適である。従来のPMモータの場合、通常の電流によって減磁しないことが要件であるが、このネオジム磁石(NdFeB)は約1000kA/mの非常に高い保持力Hcを有しているので、PMモータ用に最適な磁性体である。PMモータ用には、残留磁束密度が大きく、保磁力の大きい磁石が選定されるためである。
ここで、残留磁束密度が高く、保持力Hcの小さいアルニコAlNiCo(Hc=60〜120kA/m)やFeCrCo磁石(Hc=約60kA/m)といった磁性体を可変磁石とする。通常の電流量(インバータによって従来のPMモータを駆動する際に流す程度の電流量という意味)によって、ネオジム磁石の磁束密度(磁束量)はほぼ一定であり、アルニコAlNiCo磁石などの可変磁石の磁束密度(磁束量)は可変となる。厳密に言えば、ネオジム磁石は可逆領域で利用しているため、微小な範囲で磁束密度が変動するが、インバータ電流がなくなれば当初の値に戻る。他方、可変磁石は不可逆領域まで利用するため、インバータ電流がなくなっても当初の値にならない。
図2は、可変磁束モータ1を、簡単なイメージとしてモデル化したものである。同図において、可変磁石VMGであるアルニコ磁石の磁束量も、D軸方向の量が変動するだけで、Q軸方向はほぼ0である。
図3は、可変磁束モータ1の具体的な構成例を示している。回転子(ロータ)51は、回転子鉄心52中に、ネオジム磁石(NdFeB)などの高保磁力の永久磁石54とアルニコ磁石(AlNiCo)などの低保磁力の永久磁石53とを組み合わせて配置した構成である。可変磁石VMGである低保磁力永久磁石53は、回転子鉄心52の磁極部55の両側に、それぞれ隣接する磁極部55との境界域に径方向に配置してある。固定磁石FMGである高保磁力磁石54は、回転子鉄心52の磁極部55において径に直交する方向に配置してある。この構造により、可変磁石VMGである低保磁力永久磁石53はQ軸方向とその磁化方向が直交するため、Q軸電流の影響を受けず、D軸電流によって磁化される。
図4は、固定磁石と可変磁石のBH特性(磁束密度−磁化特性)を例示している。また、図5は、図4の第2象限のみを定量的に正しい関係にて示したものである。ネオジム磁石とアルニコ磁石の場合、それらの残留磁束密度Br1,Br2には有意差はないが、保磁力Hc1,Hc2については、ネオジム磁石(NdFeB)のHc2に対し、アルニコ磁石(AlNiCo)のHc1は1/15〜1/8、FeCrCo磁石のHc1は1/15になる。
従来のPMモータドライブシステムにおいて、インバータの出力電流による磁化領域は、ネオジム磁石(NdFeB)の保磁力より十分に小さく、その磁化特性の可逆範囲で利用されている。しかしながら、可変磁石は、保磁力が上述のように小さいため、インバータの出力電流の範囲において、不可逆領域(電流を0にしても、電流印加前の磁束密度Bに戻らない)での利用が可能で、磁束密度(磁束量)を可変にすることができる。
可変磁束モータ1の動特性の等価簡易モデルを、(1)式に示す。同モデルは、D軸を磁石磁束方向、Q軸をD軸に直行する方向として与えたDQ軸回転座標系上のモデルである。
Figure 0004936820
ここに、R1:巻線抵抗、Ld:D軸インダクタンス、Lq:Q軸インダクタンス、Φfix:固定磁石の磁束量、Φvar:可変磁石の磁束量、ω1:インバータ周波数である。
図1には、第1の実施の形態の可変磁束ドライブシステムの主回路及び制御回路を示してある。主回路は、直流電源3、直流電力を交流電力に変換するインバータ4、このインバータ4の交流電力にて駆動される可変磁束モータ1にて構成されている。そして、主回路には、モータ電力を検出するための交流電流検出器2、モータ速度を検出するための速度検出器18が設置されている。
次に、制御回路について説明する。ここでの入力は、運転指令Run*とトルク指令Tm*である。運転指令生成部16は、運転指令Run*と保護判定部17で判断された保護信号PROTとを入力とし、運転状態フラグRunを生成出力する。基本的には、運転指令が入った場合(Run*=1)に、運転状態フラグRunを運転状態(Run=1)にし、運転指令が停止を指示した場合(Run*=0)には、運転状態フラグRunを停止状態(Run=0)にする。さらに、保護検知の場合(PROT=1)には、運転指令Run*=1であっても、運転状態は停止状態Run=0にする。
ゲート指令生成部15は、運転状態フラグRunを入力し、インバータ4に内在するスイッチング素子へのゲート指令Gstを生成出力する。このゲート指令生成部15では、運転状態フラグRunが停止(Run=0)から運転(Run=1)に変わる場合、即時にゲートスタート(Gst=1)とし、運転状態フラグRunが運転(Run=1)から停止(Run=0)に変わる場合、所定時間が経過した後に、ゲートオフ(Gst=0)にするように作用する。
磁束指令演算部12は、運転状態フラグRunとインバータ周波数ω1、すなわち、ロータ回転周波数ωRを入力として、磁束指令Φ*を、例えば次の(2)式のように生成して出力する。すなわち、運転停止(Run=0)の場合には、磁束指令Φ*を最小Φminにして、運転状態(Run=1)であって、かつ、回転周波数ωRが所定値より低い場合には、磁束指令Φ*を最大Φmaxとし、また、速度が所定値より高い場合、磁束指令Φ*を最小Φminとする。
Figure 0004936820
ここに、Φmin:可変磁束モータ1として取り得る最小磁束量(>0)、Φmax:可変磁束モータ1として取り得る最大磁束量、ωA:所定の回転周波数である。尚、磁束量のΦmin,Φmaxの設定については、後で可変磁束制御部13のところで説明する。
電流基準演算部11では、トルク指令Tm*と磁束指令Φ*とを入力として、D軸電流基準IdRとQ軸電流基準IqRを次式(3),(4)のように演算する。
Figure 0004936820
同(3),(4)式は、モータのリラクタンストルクを用いないことを想定し、モータ極数も0とした演算式である。D軸インダクタンスLdとQ軸インダクタンスLqの差異ΔLがある突極形モータであっても、差異のない非突極形のモータであってもよい。
しかしながら、効率の最適化や所定電流での最大出力を考える場合、リラクタンストルクを考慮することが有効である。この場合、例えば、次式のように演算する。
Figure 0004936820
ここに、KはD軸電流とQ軸電流との比率であり、前述の効率最適化や最大出力等、用途によって変わる値である。最適化を図るためには関数形をとり、その引数としてトルク、速度等を用いる。また、簡易な近似やテーブル化して用いることもできる。また、(5)式の磁束指令Φ*は、後述する磁束推定値Φhを用いても、動作は可能である。
磁化要求生成部29の詳細な構成を図6に示す。この図6のブロックは、制御マイコンによって、所定時間ごとに制御がなされていると仮定する。磁束指令Φ*は、前回値の保持部31に入力され、その値が保持される。前回値の保持部31の出力は、前回に記憶した磁束指令Φ*であり、今回の磁束指令値Φ*と共に、変化判定部30に入力される。変化判定部30では、入力2つの変化があった場合には1を、変化がない場合には0を出力する。すなわち、磁束指令Φ*が変化した場合にのみ1が立つ。上記同様な回路を、磁束指令Φ*に代わり、運転状態フラグRunについても有する。2つの変化判定部30,34の出力が論理和演算部(OR)32に入力され、それらの論理和が磁化要求フラグFCreqとして出力される。
磁化要求生成部29の出力である磁化要求フラグFCreqは、磁束指令Φ*が変化した場合、あるいは、運転状態フラグRunが変化した場合に磁化要求(FCreq=1)となり、それ以外では要求なし(FCreq=0)となる。尚、運転状態フラグRunが変化する状態とは、インバータが始動するとき、停止するとき、保護で停止するときなどである。また、ここでは磁束指令Φ*を用いているが、後述する可変磁束制御部13の磁化電流指令Im*(磁化電流テーブル27の出力)の変化で磁化要求FCreqを生成してもよい。
可変磁束制御部13の詳細な構成を図7に示す。可変磁束制御部13は、磁束指令演算部12の出力である磁束指令Φ*を入力し、D軸電流基準IdRを補正するD軸磁化電流差分量ΔIdm*を出力する。この磁化電流差分量ΔIdm*の生成は、以下の演算処理による。
可変磁石VMGを磁化するためには、図4の可変磁石のBH特性に則り、所定の磁化電流指令Im*を求めればよい。特に、磁化電流指令Im*の大きさは、図4中のH1sat以上、すなわち、可変磁石の磁化飽和領域となるように設定する。
磁化飽和領域まで磁化電流を流すため、磁束指令演算部12で設定すべき磁束量ΦminやΦmaxは、可変磁石の磁束(磁束密度)がプラス、ないしは、マイナスの最大(飽和)値に固定磁石分を加算した値として設定する。可変磁石VMGの磁束量の正の最大値をΦvarmax(負の最大値の絶対値は正の最大値と等しいとする)、固定磁石FMGの磁束量をΦfixとすれば、次式である。
Figure 0004936820
磁束指令Φ*を入力とし、対応する磁化電流を記憶した磁化電流テーブル27によって、磁束指令Φ*を得るための磁化電流指令Im*を出力する。
基本的に、磁石の磁化方向をD軸としているので、磁化電流指令Im*は、D軸電流指令Id*に与えるようにする。本実施の形態では、電流基準演算部11からの出力であるD軸電流基準IdRをD軸磁化電流指令差分ΔIdm*で補正し、D軸電流指令Id*とする構成にしているので、減算器26によってD軸磁化電流指令ΔIdm*を次式によって求める。
Figure 0004936820
尚、磁束切り替えの際には、D軸電流指令Id*に磁化電流Im*を直接与えるような構成とすることも可能である。
一方、磁化要求フラグFCreqは、磁束を切り替えたい要求の際に、少なくとも一瞬切り替え要求(FCreq=1)が立つ。磁束を確実に可変とするために、磁化要求フラグFCreqを最小オンパルス器28へと入力する。この出力である磁化完了フラグ(=1:磁化中、=0:磁化完了)は、一旦オン(=1)が入力された場合、所定の時間の間はオフ(=0)にならない機能を有する。所定時間を越えて入力がオン(=1)である場合には、それがオフとなると同時に出力もオフとなる。
切り替え器23には、磁化完了フラグが入力され、磁化中(磁化完了フラグ=1)の場合、減算器26の出力を、磁化完了(磁化完了フラグ=0)の場合、0を出力する。
電圧指令演算部10は、以上により生成されたDQ軸電流指令Id*,Iq*に基づき、当該指令に一致する電流が流れるように電流制御器を含むDQ軸電圧指令Vd*,Vq*を生成する。
そして電圧指令演算部10のDQ軸電圧指令Vd*,Vq*を、座標変換部5にて3相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に変換し、この3相電圧指令によってPWM回路6がPWMにてゲート信号を生成し、インバータ4をPWM制御する。尚、座標変換部7は電流検出器2の交流検出電流Iu,Iwを2軸DQ軸変換してDQ軸電流検出値Id,Iqに変換して電圧指令演算部10に入力する。また、擬似微分器8は速度検出器18の信号からインバータ周波数ω1を求める。尚、電圧指令演算部10、座標変換部5,7、PWM回路6には、従来同様の公知技術が採用されている。
図8には、各信号の動作のタイミングチャートの一例が示してある。ここでは保護信号は立っていない状況(PROT=0)だが、運転状態フラグRunの変化及び磁束指令Φ*の変化にて磁化要求フラグが立ち、それを所定時間幅確保する磁化完了フラグが立ち、この磁化完了フラグの期間だけ、磁化電流指令Im*が値を持つ。
以上の構成により、本実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。可変磁束モータ1は、図4のBH特性のように、インバータ電流による磁化に対し特性変化が急である。このため、実用上、同一の制御を施したとしても、位置センサレス制御で生じやすいD軸と磁束軸が厳密に一致しないという軸ずれや電流応答の差異、また、モータ個体差などにより、同一の磁束を繰り返し得ることは困難である。磁束の繰り返し精度が悪い場合、トルク精度が劣化して、好ましくない。
ところが、本実施の形態の可変磁束ドライブシステムによれば、可変磁石VMGの磁化特性のなかで磁化飽和域以上の磁化電流を流すように設定したことにより、磁化後の可変磁束量を確定し、その繰り返し精度を向上でき、よって、トルク精度を確保し、ドライブの信頼性を向上できる。
また、本実施の形態の可変磁束ドライブシステムによれば、磁化電流を流す時間の最小時間を設定しているため、中途半端な磁化状態で終了することがなく、これにより、磁化処理後の可変磁束量のばらつきを抑制し、トルク精度を向上できる。
(第2の実施の形態)図9〜図12を用いて、本発明の第2の実施の形態の可変磁束ドライブシステムについて説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態の可変磁束ドライブシステムにおいて制御対象とする可変磁束モータ1Aの構造を示している。本実施の形態における可変磁束モータ1Aは、図3に示した第1の実施の形態における可変磁束モータ1と比べ、可変磁石VMGを異なる低保磁力永久磁石2つ1対で構成している。
つまり、回転子51は、回転子鉄心52中に、ネオジム磁石(NdFeB)などの高保磁力の永久磁石54と2つ1対のアルニコ磁石(AlNiCo)などの低保磁力の永久磁石A53、低保磁力永久磁石B56とを組み合わせて配置した構成である。固定磁石FMGである高保磁力磁石54は、回転子鉄心52の磁極部55において径に直交する方向に配置してある。可変磁石VMGである一方の低保磁力永久磁石A53は、回転子鉄心52の磁極部55の両側に、それぞれ隣接する磁極部55との境界域に径方向に配置してある。そしてもう一方の低保磁力永久磁石B56は、高保磁力永久磁石54よりも回転子51の中心側に、かつ平行に配置している。これら2つの低保磁力永久磁石A53と低保磁力永久磁石B56とは同一の磁性体であり、第1の実施の形態と同様にアルニコ磁石(AlNiCo)を用いている。
このように、可変磁石VMGを低保磁力永久磁石A53と低保磁力永久磁石B56とで構成することにより、同一の磁性体を用いているが、その配置位置を異ならせているため、D軸磁化電流に対する磁化作用がこれら2つの低保磁力永久磁石A53と低保磁力永久磁石B56との間で異なる。そのため、図10に示したような2つのBH特性を有した可変磁石構造となる。
図10には、2つのBH特性の異なる可変磁石のカーブC53,C56が存在する。この2つの可変磁石のカーブC53,C56は、同一の材質のアルニコ磁石であっても、空間的に異なる位置に配置したことによってもたらされるものである。尚、異なる材質の低保磁力永久磁石を2つ1対として用いても同様な2つのBH特性が得られる。同一の材質の磁性体ではBH特性は一致するが、それらをモータのどこに配置するかにより、電流による磁化Hに対する磁束Φに差異が生じる。図10は、単に材質による特性を示したものではなく、インバータからの磁化電流と磁束の関係を示している。
本実施の形態の場合、上記のように可変磁束モータ1Aの構造が第1の実施の形態と異なり、またそれらに対して磁束を可変する際の磁化電流の大きさの設定についても第1の実施の形態と異なる。尚、本実施の形態にあっても可変磁束ドライブシステムの構成は、図1に示した第1の実施の形態と同様である。ただし、可変磁束制御部13の機能構成は、図11に示したものであり、第1の実施の形態とは異なる。以下に、本実施の形態における可変磁束制御部13の詳細について説明する。
保磁力の小さい可変磁石を可変磁石Aと呼び、保磁力が高い磁石を可変磁石Bと呼ぶ。ここで、段階的に2つの磁化電流指令Im_A,Im_Bが与えられるように設定する。
Im_A:可変磁石Aに対して磁化飽和領域、つまりHcAsat近傍以上であり、可変磁石Bに対しては可逆領域である。
Im_B:可変磁石Bにも可変磁石Aに対しても磁化飽和領域、つまりHcBsat近傍以上である。
可変磁束制御部13は、この2つの磁化電流指令(正負の組み合わせはある)を、要求される磁束指令Φ*のレベルに応じて、選択して磁化電流指令Im*として与える。
可変磁束制御部13は磁束指令Φ*に基づき、磁化電流指令Im*を算出する。本実施の形態における可変磁束制御部13は、図7に示した第1の実施の形態のものと比べ、前回値の保持部35及び磁化電流テーブル27の引数が2つになっている点が異なる。尚、ここでは、制御マイコンにより、所定の時間毎に制御処理が繰り返される。
磁束指令Φ*と磁化要求フラグFCreqは、前回値の保持部35へ入力される。磁化要求フラグがアップエッジごとに、磁束指令Φ*を記憶する。前回値の保持部35の出力は、前回の磁化要求フラグがFCreq=1となったときの磁束指令Φ*の値、すなわち、今回の磁化処理前の磁束指令値Φ*である。ここでは、前回の磁束指令値はΦ*oldと呼ぶ。磁化電流テーブル27には、今回の磁束指令値Φ*と前回の磁束指令値Φ*oldとが入力される。
磁化電流テーブル27は、図12の表に示す設定である。可変磁石A53の最大磁束をΦvarAmaxとし、可変磁石B56の最大磁束をΦvarBmaxとすると、磁束指令として取り得る値は、以下の4値である。
Figure 0004936820
図12の表から分かるように、磁化電流テーブル27で特徴的なのは、同一の磁束を得る場合においても、前回の状態に応じて、磁化処理、つまり磁化電流が異なる点である。また、図12の表において、例えば、前回の磁束指令値Φ*old=Φ2で今回の磁束指令値Φ*=Φ3である場合の記載“Im_B⇒−Im_A”は、まず、Im*=Im_Bにて磁化処理し、続けて、Im*=−Im_Aとして磁化処理することを表す。単純には、磁化電流指令Φ*を時間に応じて、Im_Bから−Im_Aへと変化させればよいが、確実に磁化させるためには、まずIm_Bにて磁化して、第1の実施の形態あるいは後述する第3の実施の形態のように、確実に磁化が完了した段階にて磁束指令Φ*を−Im_Aに変えて、再度、磁化要求フラグを立てる。
本実施の形態の可変磁束ドライブシステムによれば、2つ以上の特性の異なる可変磁石A53、可変磁石B56を有することで、可変磁束1つでは2つの磁束量しか設定できなかったものが、4つのレベルに磁束量を設定できるようになる。特に、磁化電流の設定が磁化可逆領域及び飽和領域になるように設定されているため、どの可変磁石も値が不定となることがない。よって、再現性のある繰り返し精度の高い磁束の設定が可能であり、トルク精度が向上できる。また、このように複数レベルの磁束値を取り得ることで、運転状況に応じたきめ細かな磁束量の設定が可能となり、可変磁束モータの特徴であるシステム効率の向上を促進できる。尚、本実施の形態は、2つの可変磁石A,Bの組み合わせについて記載したが、3つ以上の可変磁石の組み合わせも同様に可能である。
(第3の実施の形態)図13には、本発明の第3の実施の形態の可変磁束ドライブシステムを示している。尚、図13において、図1に示した第1の実施の形態と共通の要素には同一の符号を付して示してある。
本実施の形態の可変磁束ドライブシステムは、図1に示した第1の実施の形態に対して、電圧指令演算部10の出力する電圧指令Vd*,Vq*と座標変換部7の出力するDQ軸電流Id,Iqとロータ回転角周波数ω1を用いて磁束Φhを推定し、可変磁束制御部13に出力する磁束推定部9を追加的に備え、また可変磁束制御部13が図14の構成を備えたことを特徴とする。
磁束推定部9は、DQ軸電圧指令Vd*,Vq*とDQ軸電流Id,Iq、ロータ回転角周波数ω1(インバータ周波数)に基づき、次式によってD軸磁束量を推定する。
Figure 0004936820
磁束推定値Φhは、磁束指令演算部12からの磁束指令Φ*と共に可変磁束制御部13に入力される。
本実施の形態における可変磁束制御部13の詳細な構成を、図14に示す。減算器19にて磁束指令Φ*と磁束推定値Φhとの偏差が演算され、同偏差はPI制御器20に入力される。また、磁束指令Φ*は磁化電流基準演算部21に入力される。磁化電流基準演算部21は、磁束指令Φ*に応じた磁束に磁化されるように、磁化電流指令Im*をテーブルを利用して算定し、あるいは関数式に当てはめて算定する。この特性は、前述のBH特性に基づき算定する。加算器22において、磁化電流基準演算部21の出力とPI制御部20の出力とを加算する。
この加算器22が磁化電流指令Im*になる。磁化するためには、この磁化電流指令Im*をD軸電流指令Id*として与える。よって、本実施の形態の構成上、Id*がIm*と一致するように、減算器26にて磁化電流指令Im*からD軸電流基準IdRを減算し、D軸磁化電流指令差分値ΔIdm*を算出する。これにより、図13における加算器14にてD軸電流基準IdRと加算されるため、D軸電流指令Id*が磁化電流Im*と一致する。
可変磁束制御部13における切り替え器23では、後述の磁化完了フラグに基づき、2つの入力を選択して、磁化電流指令Idm*として選択して出力する。磁化完了フラグ=0(磁化完了)の場合、D軸磁化電流指令差分ΔIdm*=0とする。また、磁化完了フラグ=1(磁化中)である場合、加算器22の出力をΔIdm*として出力する。
減算器19の出力である磁束指令Φ*と磁束推定値Φhとの偏差は、磁化完了判定部24へと入力される。この磁化完了判定部24では、例えば磁束偏差の絶対値が所定値αより小さい場合には1を出力し、αより大きい場合には0を出力する。フリップフロップ(RS−FF)25は、セットSへの入力に磁化要求フラグFCreqを、リセットR側に磁化完了判定部24の出力を入力する。このRS−FF25の出力が磁化完了フラグであり、PI制御部20と切り替え器23とに入力される。この磁化完了フラグが0であれば磁化完了、1であれば磁化中であることを示す。
また、磁束推定部9の出力である磁束推定値Φhは電流基準演算部11にも入力される。電流基準演算部11では、第1の実施の形態での演算式での磁束指令Φ*に代え、磁束推定値ΦhによってDQ軸電流基準IdR,IqRを次式にて求める。
Figure 0004936820
以上の構成により、本実施の形態は、次のような作用効果を奏する。磁化要求があった場合、磁化要求フラグ=1が少なくとも一瞬立つ。RS−FF25がセットされることで、磁化完了フラグ=1、すなわち磁化中になる。切り替え器23がPI制御器20及び磁化電流基準演算部21からの出力を磁化電流指令Im*として出力するようになる。この磁化電流基準演算部21は、磁束指令Φ*に磁化されるように、事前に把握しているBH特性に基づく磁化電流をフィードフォワード的に与えることになる。これにより、指令値の近傍まで瞬時に磁化することができ、磁化に要する時間が低減されるため、不要なトルクの発生や損失の発生を抑えることができる。尚、BH特性は、予め実験的に求めたものを用いることもできる。
しかしながら、前述のように、厳密に磁束を所定値に一致させることは困難である。そこで、本実施の形態では、図15に示すように、可変磁束制御部13におけるPI制御器20の作用により磁束の偏差が0に近づくように磁化電流Im*を補正していく。これにより、最終的には磁束指令Φ*と磁束推定値Φh(すなわち、推定誤差がなければ実磁束)とが一致することになる。このため、磁化処理における磁束量の繰り返しの精度が向上し、トルク精度が向上できる。
また、本実施の形態では、図15に示すように、可変磁束制御部13における磁化完了判定部24で、磁束偏差の絶対値が所定値α以内となったことで事実上磁束は一致し磁化が完了したとして出力を1にし、RS−FF25はこのリセット要求を受けて、出力である磁化完了フラグを0にする。よって、確実に磁束推定値がその指令である磁束指令Φ*に一致したことをもって磁化処理を完了することができる。これにより、本実施の形態によれば、磁化処理における磁束量の繰り返し精度が向上し、トルク精度の向上が期待できる。
また、本実施の形態によれば、DQ軸電流基準IdR,IqRの生成に電圧電流より推定された磁束推定値Φhを用いるため、仮に磁化処理によって磁束量にばらつきが生じても実態に応じてDQ軸電流指令が補正される。そしてこの指令に応じてDQ軸電流が流れるため、可変磁束量のばらつきがトルクに与える影響を低減することが可能であり、トルク精度が向上する。
尚、本実施の形態では、磁束推定値に基づき構成しているが、磁束推定器には、LdやLqなどのモータインダクタンスが含まれる。これらの値は磁気飽和によって変動するが、特に可変磁束モータでは磁気飽和が可変磁束量によって大きく変動する。よって、可変磁束の推定値を入力として、モータインダクタンスを出力する関数あるいはテーブルを備えることは、磁束推定精度、ひいてはトルク精度の向上に有益である。
また、上述のようにテーブル化しても、インダクタンスの特性を精度良く把握することが困難な場合もある。その場合、磁束を推定する代わり、ホール素子などによって構成される磁束検出器を備え、検出された実磁束Φrを上記の磁束推定値Φhの代わりに用いることで、より一層の磁束推定精度の向上、ひいてはトルク精度の向上が図れる。
本発明の第1の実施の形態の可変磁束ドライブシステムのブロック図。 可変磁束モータの簡易モデル図。 本発明の第1の実施の形態で使用する可変磁束モータの断面図。 本発明の第1の実施の形態で使用する可変磁束モータのBH特性図。 種々の材料の永久磁石のBH特性図。 本発明の第1の実施の形態における磁化要求生成部の内部構成を示すブロック図。 本発明の第1の実施の形態における可変磁束制御部13の内部構成を示すブロック図。 本発明の第1の実施の形態における可変磁束モータ制御のタイミングチャート。 本発明の第2の実施の形態の可変磁束ドライブシステムで使用する可変磁束モータの断面図。 本発明の第2の実施の形態で使用する可変磁束モータに採用する2つの可変磁石のBH特性図。 本発明の第2の実施の形態における可変磁束制御部の内部構成を示すブロック図。 本発明の第2の実施の形態における可変磁束制御部が参照する磁化電流テーブル。 本発明の第3の実施の形態の可変磁束ドライブシステムのブロック図。 本発明の第3の実施の形態における可変磁束制御部の内部構成を示すブロック図。 本発明の第3の実施の形態における可変磁束モータ制御のタイミングチャート。
符号の説明
1,1A 可変磁束モータ
2 電流検出器
3 直流電源
4 インバータ
5 座標変換部
6 PWM回路
7 座標変換部
8 擬似微分器
9 磁束推定部
10 電圧指令演算部
11 電流基準演算部
12 磁束指令演算部
13 可変磁束制御部
14 加算器
15 ゲート指令生成部
16 運転指令生成部
17 保護判定部
18 位置検出器
19 減算器
20 PI制御器
21 磁化電流基準演算部
22 加算器
23 切り替え器
24 磁化完了判定部
25 RSフリップフロップ
26 減算器
27 磁化電流テーブル
28 最小オンパルス
29 磁化要求生成部
30 変化判定部
31 前回値の保持部
32 論理和回路
33 前回値の保持部
34 変化判定部
35 前回値の保持部
51 回転子
52 回転子鉄心
53 低保磁力永久磁石
54 高保磁力永久磁石
55 鉄心の磁極部
56 低保磁力永久磁石

Claims (9)

  1. 永久磁石を用いた永久磁石電動機と、
    前記永久磁石電動機を駆動するインバータと、
    前記永久磁石の磁束を制御するため磁化電流を流す可変磁束制御手段と
    前記永久磁石電動機の電流を検出する手段と、
    前記永久磁石電動機へ印加した電圧、電流及びモータパラメータである巻線インダクタンスに基づき、磁束量を推定する磁束推定手段と、
    前記磁束推定手段が推定した推定磁束量に基づき、前記永久磁石電動機の出力トルクがトルク指令に近づくように、D軸電流とQ軸電流を補正するDQ軸電流補正手段とを備え、
    前記永久磁石は、当該永久磁石の磁束密度が前記インバータからの磁化電流によって可変できる可変磁石を少なくとも一部に有することを特徴とする可変磁束ドライブシステム。
  2. 前記DQ軸電流補正手段は、前記磁束推定手段が推定した推定磁束量に基づき、DQ軸電流指令を補正するものであることを特徴とする請求項1に記載の可変磁束ドライブシステム。
  3. 前記可変磁束制御手段は、前記磁束推定手段が推定した推定磁束量が磁束指令値に一致するように磁化電流を調整する磁化電流補正手段を有していることを特徴とする請求項に記載の可変磁束ドライブシステム。
  4. 前記磁化電流補正手段は、前記磁束指令値に基づき当該磁束を得るのに必要な磁化電流基準を算定する磁化電流基準演算手段を有し、当該磁化電流基準を前記磁化電流へのフィードフォワードターゲット電流とすることを特徴とする請求項に記載の可変磁束ドライブシステム。
  5. 前記可変磁束制御手段は、磁化電流を流す時間の最小時間を設定し、最小時間以内の短い磁化電流が流れないように制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の可変磁束ドライブシステム。
  6. 前記可変磁束制御手段は、前記磁束推定手段が推定した推定磁束量と前記磁束指令値との差異が所定範囲内になったことにより、前記永久磁石の磁化を完了とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の可変磁束ドライブシステム。
  7. 前記磁束推定手段は、前記可変磁石量を前記巻線インダクタンスの関数若しくはテーブルを用いて前記磁束量を推定することを特徴とする請求項1〜4、6のいずれかに記載の可変磁束ドライブシステム。
  8. 前記磁束を推定する磁束推定手段に代えて、磁束を検出する磁束検出手段を備え、
    前記可変磁束制御手段は、前記磁束推定手段が推定した推定磁束量の代わりに、前記磁束検出手段が検出した磁束検出値を用いて前記磁化電流を制御することを特徴とする請求項1〜4、6のいずれかに記載の可変磁束ドライブシステム。
  9. 前記可変磁石の磁束密度を正の最大から負の最大まで利用することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の可変磁束ドライブシステム。
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