JP4935635B2 - ネットワーク帯域推定プログラム、ネットワーク帯域推定装置、ネットワーク帯域推定方法および計測装置 - Google Patents

ネットワーク帯域推定プログラム、ネットワーク帯域推定装置、ネットワーク帯域推定方法および計測装置 Download PDF

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Description

本発明は、ネットワークの帯域を推定するネットワーク帯域推定技術に関し、特に試験パケット挙動に基づく帯域推定技術に関する。
ネットワーク通信品質を保障するためには、ネットワークのリソース量(帯域)を管理する必要がある。ネットワーク帯域を測定する装置としてはパケットキャプチャツール(装置)があるが、装置自体のコストが高く、かつすべてのパケットをキャプチャする必要があることからスケーラビリティに欠ける。
また、負荷測定ツールとして、ネットワークに試験パケットを送出し、試験パケットの遅延情報を基に計測経路上のネットワーク帯域を推定するソフトウェアも多く提案されている。これらのツールは試験パケットの送出パターンを変化させ、パケット受信挙動が変化するポイントを探索することで可用帯域を推定する方式である。
例えば、特許文献1では、複数の周期的なタイムスタンプパケットを、受信側の通信装置へ現在設定されている試験伝送率(R)で伝送し、受信側の通信装置にタイムスタンプパケットのそれぞれが受信された時刻に基づいて、タイムスタンプパケット間の伝送遅延時間差の変化傾向を検査する。そして伝送遅延時間差が予め定められた安定範囲内に含まれず、かつ増加傾向を示したならばRを減少させた値にした後に、検査を繰り返す。一方、伝送遅延時間差が安定範囲内に含まれず、かつ減少傾向を示すと、R増加させた値にして検査を繰り返す。かかる処理の結果、伝送遅延時間差が安定範囲内に含まれると、現在設定されている試験伝送率を可用帯域幅として決定する。
また、特許文献2では、送信端末から受信端末に向けて、プローブパケットの送信間隔Iを変えながらプローブパケットの連続送信を繰り返し、受信端末は受信したプローブパケットの受信間隔I’を順次測定する。そして、得られた一連のデータ(I、I’−I)について一次近似することにより送信端末と受信端末との間の通信経路の利用可能帯域を計算している。なお、一次近似として、一次関数y=−ax+bを用い、利用可能帯域Bは、式B=(a×L)/bにより求めている。
特開2006-074773号公報 特開2004-254025号公報
上述した従来の帯域推定方式は、試験トラフィックを徐々に変動させ、試験パケット遅延特性の変化ポイントを見極めることによって可用帯域を推定する方式である。そのため、可用帯域推定を実施するたびに試験用トラフィックとして帯域を一時的に占有してしまう可能性があり、帯域を有効に利用することができない。
また、従来の技術では、ネットワークを構成する機器自体に依存して発生するパケット遅延を考慮していないため、ネットワーク負荷を正確に推定することができず、実際の値よりも負荷を大きく推定する可能性があるという問題点があった。
本発明は、上述した従来技術における問題点を解消し、課題を解決するためになされたものであり、ネットワークに負担をかけることなくネットワーク負荷を推定し、またネットワークの構成機器による遅延を考慮した高精度な帯域推定を行なうことのできるネットワーク帯域推定プログラム、ネットワーク帯域推定装置、ネットワーク帯域推定方法および計測装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ネットワークのトラフィック種別が映像トラフィックであるか音声トラフィックであるかに基づいてトラフィックモデルを選択し、ネットワークのトラフィックに関する情報と前記トラフィックモデルからネットワーク負荷と遅延との関係を示す関係式を求め、ネットワークから試験パケットを受信し、試験パケットの遅延状態と前記関係式に基づいて前記ネットワークの使用帯域を推定する。
また、本発明は、トラフィック種別が音声トラフィックである場合には前記トラフィックモデルとしてM/D/1待ち行列モデルを選択し、前記トラフィック種別が映像トラフィックである場合には前記トラフィックモデルとしてM/M/1待ち行列モデル、あるいはM/G/1-Processor Sharing待ち行列モデルを選択して関係式を求める。
また、本発明は、ネットワークのトラフィックに関する情報から1パケットの処理に要する平均時間μをもとめ、試験パケットの遅延揺らぎ量の平均値ave[fluc]とネットワーク負荷ρとの関係について、トラフィック種別が音声トラフィックである場合にはM/D/1待ち行列モデルから
Figure 0004935635
を前記関係式として導出し、前記トラフィック種別が映像トラフィックである場合にはM/M/1待ち行列モデル、あるいはM/G/1-Processor Sharing待ち行列モデルから
Figure 0004935635
を前記関係式として導出する。
また、本発明は、ネットワークのトラフィックに関する情報から1パケットの処理に要する時間μをもとめ、試験パケットの遅延揺らぎ量の分散値Varとネットワーク負荷ρとの関係について、トラフィック種別が音声トラフィックである場合にはM/D/1待ち行列モデルから
Figure 0004935635
を前記関係式として導出し、前記トラフィック種別が映像トラフィックである場合にはM/M/1待ち行列モデルから
Figure 0004935635
を、あるいはM/G/1-Processor Sharing待ち行列モデルから
Figure 0004935635
を前記関係式として導出する。
また、本発明は、ネットワークのトラフィックに関する情報として対象トラフィックの平均パケットサイズ、および監視対象のリンク物理帯域情報を用いて関係式を導出する。
また、本発明は、ネットワークが無負荷の状態における前記試験パケットの遅延状態を解析し、遅延状態評価ステップによる評価を補正する。
また、本発明は、前記ネットワークのトラフィック種別を判別し、判別結果に基づいて前記トラフィックモデルの選択を行なう。
本発明によれば、トラフィック種別に対応する“ネットワーク負荷と遅延の関係モデル”を自動構築し、試験トラフィックにおける計測遅延で前記関係モデルを参照することでネットワーク帯域推定を実現する方式であるため、トラフィック種別毎の高精度な帯域推定を可能にするとともに、微小な試験トラフィックで帯域推定を可能にしたネットワーク帯域推定プログラム、ネットワーク帯域推定装置、ネットワーク帯域推定方法および計測装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、計測したパケット遅延から送受信端末に依存する遅延要素を除去して評価することが可能で、帯域推定の高精度化を実現するネットワーク帯域推定プログラム、ネットワーク帯域推定装置、ネットワーク帯域推定方法および計測装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、計測対象とするトラフィックの種別、対象トラフィックの平均パケットサイズ、および監視対象のリンク物理帯域情報を入力パラメータとして設定することで、計測環境における“ネットワーク負荷と遅延の関係モデル”を自動構築することを可能にするネットワーク帯域推定プログラム、ネットワーク帯域推定装置、ネットワーク帯域推定方法および計測装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、計測遅延ゆらぎの平均値または分散値を算出する時間間隔を設定することで、その時間間隔におけるネットワーク平均使用帯域を算出することが可能であり、微小時間も含む指定時間間隔における帯域平均値を監視することが可能になる。
また、本発明によれば、音声トラフィック、あるいは映像トラフィックの単一トラフィック網において、トラフィック種別毎に帯域推定モデルを切り替えることで、トラフィック特性を反映させた精度の高い帯域推定を行うことが可能になる。
以下に、本発明にかかるネットワーク帯域推定プログラム、ネットワーク帯域推定装置、ネットワーク帯域推定方法および計測装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例にかかるネットワーク帯域推定装置の概要構成を説明する概要構成図である。同図に示したように、ネットワーク帯域推定装置1は、ノードN1やノードN2などによって構成されるネットワークを介し、試験パケット送信端末2と接続される。
試験パケット送信端末2は、その内部にタイマー20とパケット送信部21を有する。パケット送信部21は、ネットワークに試験パケットを送出する機能部であり、タイマー20を参照して試験パケットにタイムスタンプを挿入する。
ネットワーク帯域推定装置1は、その内部にタイマー10、パケット受信部11、遅延計測部12、初期遅延解析部13、バイアス算出部14、遅延揺らぎ算出部15、パラメータ設定部16、トラフィック種別判定部17、モデル構築部18および帯域推定部19を有する。
パケット受信部11は、ネットワークからパケットを受信する機能部であり、具体的には、試験パケット送信端末2が送出した試験パケットやネットワーク上に流れる監視対象である背景トラフィックのパケットをキャプチャする。
タイマー10は、試験パケット送信端末2のタイマー20と同期している。遅延計測部12は、パケットのタイムスタンプ情報とタイマー10によって得られるパケット受信時刻との差分値を算出する。
初期遅延解析部13は、初期計測時の一定期間において遅延計測部12における時刻差分値に対する最小値を決定する。そしてバイアス算出部14は、初期遅延解析部13の出力に基づいて、ネットワークを構成する端末固有の遅延ゆらぎ量(バイアス量)を事前測定する。
遅延揺らぎ算出部15は、遅延計測部12における試験パケットの時刻差分値に対し、初期遅延解析部における最小値からの相対変動分からバイアス算出部において導出する端末固有の影響分を削除した遅延ゆらぎ量を算出する。
パラメータ設定部16は、帯域推定用のモデルを構築する上で必要な監視対象トラフィックの平均パケットサイズや計測経路のリンク物理帯域の情報をモデル構築部18に提供する。このパラメータは、オペレータによって入力されても良いし、パケット受信部11が受信した背景トラフィックから識別してもよい。
トラフィック種別判定部17は、計測対象のトラフィックの種別をオペレータ設定により判定、あるいは、計測したパケット特性から推定し、モデル構築部18に提供する。
モデル構築部18は、トラフィック種別判定部17によって決定されたトラフィック種別から事前に定義されたトラフィックモデルを選出し、パラメータ設定部16から得られるパラメータに基づき“ネットワーク負荷と遅延の関係式”を導出する。
帯域推定部19は、遅延ゆらぎ算出部15で取得された遅延ゆらぎ量で、モデル構築部18により生成された“ネットワーク負荷と遅延の関係式”を参照することにより、トラフィックネットワーク使用帯域を推定する。
すなわち、本発明にかかるネットワーク帯域推定方法では、図2に示すように特定の中継ノード対に接続され、パケット送出、およびパケット受信/解析機能の双方を有するネットワーク計測システムで、試験パケットを送出し、受信したパケットの遅延挙動に基づいて双方向のネットワーク使用帯域を推定する。
その際、ネットワークの背景トラフィック種別が映像トラフィックであるか音声トラフィックであるかに基づいて異なるモデルを選択して負荷と遅延の関係式を導出し、図3に示すように、導出した関係式に基づいて負荷を求めるので、微小な試験トラフィックでネットワークに負担をかけることなく帯域状態を推定することが可能である。
ネットワーク帯域推定装置1の基本処理フローを図4に示す。同図に示したように、ネットワーク帯域推定装置1は、その基本処理において次のステップを実行する。
(STEP A-1)
トラフィックの種別、対象トラフィックの平均パケットサイズ、および監視対象のリンク物理帯域情報を入力。
(STEP A-2)
監視対象トラフィックにおける“ネットワーク負荷と遅延の関係式”を構築。
(STEP B-1)
試験パケットを受信。
(STEP B-2)
試験パケットにおける遅延ゆらぎの平均値/分散値を算出する。
(STEP 3)
(STEP B-2)で取得された統計値(平均/分散)に基づき、(STEP A-2)で導出された対象トラフックに対応する“ネットワーク負荷と遅延の関係式モデル”を参照することにより、監視対象リンクの使用帯域を推定。
以下、各ステップの具体例について詳細に説明する。
(STEP A-1)パラメータの設定
このステップでは、対象トラフィックのトラフィック種別、対象トラフィックの平均パケットサイズ、および監視対象のリンク物理帯域情報を設定する。既に述べたように設定はオペレータによる入力であっても良いし、自動設定してもよい。
パラメータを自動設定する場合、平均パケットサイズは対象トラフィックをキャプチャすることにより計測することができる。また、トラフィック種別は各トラフィック(音声/映像)のトラフィック特性を解析し、トラフィック種別を決定することができる。
映像トラフィックのフローと音声トラフィックのフローにおけるパケットの送出パターンとパケットサイズを図5に示す。同図に示したように、宛先/送信元アドレス、ポート番号によって単一フロー毎に解析し、パケットサイズが短く、バースト性が弱いトラフィックは音声パケットと見なすことができる。例えば、G.711に基づく音声フローでは ペイロードサイズは160 bytes、IP+UDP+RTPヘッダで40 bytes であるので、計200 bytesのパケットとなる。同じくG.729に基づく音声フローではペイロードサイズ20 bytes、IP+UDP+RTPヘッダ 40 bytesであるので、計60 bytesのパケットとなる。
また、送信頻度についても例えば6Mbps、および30 frames/secの映像フローであれば33ミリ秒ごとに1フレーム分 (約200kbits) をパケット化し、一度に送出するのが一般的であり、音声フローであればおよそ20ミリ秒ごとに160kbyte程度のパケットが送出される。従って、パケットサイズが大きく(1200〜1500bytes程度)、バースト性が強い場合は映像フローと見なせ、パケットサイズが小さく、バースト性の弱い場合は、音声フローと見なすことができる
リンク物理帯は、SNMP/MIB等で経路上の中継ノードから情報を収集することで、自動判定することが可能である。
(STEP A-2)ネットワーク負荷と遅延の関係モデルの構築
ネットワーク負荷と遅延の関係モデルの構築フローを図6に示す。
(STEP A‐1)で得られるパラメータが
平均パケットサイズ DS (bits)
監視リンク速度 C (bits/sec)
であるとき、1パケットの処理にかかる時間パラメータμは、
μ=DS/C
として求められる。
つぎに、トラフィック種別として音声トラフィックが選択された場合は、待ち行列モデルM/D/1に基づいてネットワーク負荷と遅延状態との関係式を導出する。
遅延状態として、遅延揺らぎ量の平均値ave[fluc]を用いる場合、ネットワーク負荷(ネットワーク使用帯域の物理帯域Cに対する割合)ρ:0〜1は、以下のM/D/1数式モデルから
Figure 0004935635
となる。ここから、
Figure 0004935635
を求めることができる。
また、遅延状態として遅延ゆらぎ量の分散値Varを用いてネットワーク負荷ρ:0〜1を推定するときは、まずM/D/1参照モデルの構築を構築する。
Figure 0004935635
ここで、Varref[ρ]は、ρを0〜1において任意刻み幅で値を与えたときの参照データである。このネットワーク負荷ρと分散参照値Var_refを保持しておく。
そして、図7に示す様に試験パケットの測定によって得られた計測統計値であるVarと参照値であるVar_refを比較し、計測値と最も近い参照値Var_refに対応するρを選択することで、ネットワーク負荷ρを推定することができる。
つぎに、映像トラフィックが選択された場合、待ち行列モデルM/M/1、あるいはM/G/1‐PSに基づいてトラフィック使用帯域を推定する。
まず、遅延状態として遅延ゆらぎ量の平均値ave[fluc]を用いてネットワーク負荷を算出する場合、M/M/1(=M/G/1-PS)数式モデルは、
Figure 0004935635
となる。ここから、
Figure 0004935635
で、ネットワーク負荷を求めることができる。
また、遅延状態として遅延ゆらぎ量の分散値Varを用いてネットワーク負荷ρ:0〜1を推定するときは、M/M/1モデルから
Figure 0004935635
あるいはM/G/1-PSから
Figure 0004935635
と表すことができる。ここで、Varref[ρ]は、ρを0〜1において任意刻み幅で値を与えたときの参照データである。このトラフィック負荷ρと分散参照値Var_refを保持して。おくことで、計測統計値であるVarと参照値であるVar_refを比較し、計測値と最も近い参照値Var_refに対応するρを推定負荷とする。
(STEP B-1)試験パケットの送出
図8のように、送信側のネットワーク計測装置である試験パケット送信端末2が計測用の試験フロー(例えば、パケットサイズ200 bytes 送出間隔20msec)をネットワークで発生させ、受信側のネットワーク計測装置であるネットワーク帯域推定装置1は、この試験フローを形成するパケットを受信する。パケット送出間隔はランダムであってもよい。
(STEP B-2)遅延ゆらぎの統計値算出
遅延ゆらぎの統計値算出フローを図9に示す。計測を行う2つのネットワーク計測装置(試験パケット送信端末2とネットワーク帯域推定装置1)間のクロックは従来技術により同期している。
まず、試験パケットの初期計測時に、図10に示すように“送受信時間の差“を一定時間分計測し、“最小遅延”を算出する。
最小遅延=MIN(di−si) i=0,1,…,N
遅延ゆらぎ fluci = (di−si)−最小遅延 i=0,1,…,N
ただし,siはパケット送出時タイムスタンプ,diはパケット到着時間とする。
つぎに、図11に示すような計測環境、すなわちネットワーク計測装置間をクロス接続した状態か、もしくは、他のトラフィックが流れていない無負荷経路である状態において、計測装置に依存する遅延変動量を算出する。端末に依存する平均ゆらぎ成分は、
Figure 0004935635
として算出する。また、端末に依存する分散ゆらぎ成分は、
Figure 0004935635
として算出する。
遅延ゆらぎの統計値については、
平均遅延揺らぎは、
Figure 0004935635
として算出し、分散遅延ゆらぎは
Figure 0004935635
として算出する。なお、上記統計値算出における時間間隔は、監視したい平均帯域の時間粒度に応じて任意に設定が可能である。
つづいて本実施例にかかるネットワーク帯域推定装置による負荷推定の具体例について説明する。図12に示す環境で発明方式の効果を検証した。検証用ネットワークでは、2つのスイッチ間リンクのトラフィック負荷を監視するように各スイッチにネットワーク計測装置を設置した。
また検証シナリオでは、監視リンクに、背景トラフィックとして、“1.VoIPのみ(1Mbpsの集約フロー)”、あるいは“2.映像のみ(9Mbpsの単一フロー)”のトラフィックを順番に積み上げていくものとし、本発明方式によって推定されるトラフィック負荷を検証した。
なお、1.VoIPのみの検証シナリオではすべての回線帯域を10Mbps、 2.映像のみの検証シナリオでは100Mbpsとし、試験フローは、85.6kbpsのVoIPトラフィックを模擬した短パケットトラフィックを送出した。帯域推定結果に関しては数十秒程度の平均/分散計算間隔で推定している。
図13〜図16の各々は、端末依存の遅延ゆらぎ補正(遅延バイアス補正)を実施しなかったときの推定結果と遅延ゆらぎ補正を実施したときの推定結果である。
背景トラフィック負荷と推定負荷が一致する場合は、グラフ上の斜線ライン近傍にプロットされるものとし、±10%誤差ラインも斜線に並行して記述している。また、トラフィック種別毎に選択された“ネットワーク負荷と遅延の関係モデル ”以外で推定した結果を比較する。
遅延ゆらぎ補正の効果としては、図13、図14のように遅延ゆらぎの平均値で帯域推定を実施した場合に遅延ゆらぎ補正の効果が高い。
トラフィック種別によるモデル切り分けの効果としては、全体的な傾向として誤差±10%程度で帯域推定を実現できている。特に、図14、図16のように遅延ゆらぎの分散値で帯域推定を実施する場合において効果が大きい。
以上説明してきたように、監視対象のネットワークが映像用のネットワークであるか音声用のネットワークであるかによって使用するモデルを選択して負荷と遅延の関係式を導出し、試験パケットの遅延からネットワーク負荷を推定することで、微小な試験トラフィックでネットワーク負荷を高精度に推定することが可能である。
特に、ネットワーク自体が音声用や映像用など特定の用途に用いられる場合には、モデルの選択によって高い精度で負荷を求めることができる。
その際、予めネットワークに負荷がない状態で求めた初期遅延状態によって試験パケットの遅延状態を補正することで、負荷の推定精度を向上することができる。
なお、本実施例に示した構成および動作はあくまで一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば本実施例に示したネットワーク帯域推定装置は、その構成要素の一部もしくは全てをソフトウェアによって実現することができる。特に構成要素の全てをソフトウェアとして得られるネットワーク帯域推定プログラムは、任意のネットワーク機器上で動作させることができる。
以上のように、本発明は、ネットワークの帯域推定に有用であり、特に、特定の種別のトラフィックが流れるネットワークに負荷をかけることのない帯域推定に適している。
本実施例にかかるネットワーク帯域推定装置の概要構成を説明する概要構成図である。 本実施例にかかるネットワーク帯域推定について説明する説明図である。 帯域推定のプロセスについて説明する説明図である。 図1に示したネットワーク帯域推定装置の基本処理フローを示すフローチャートである。 各トラフィック種別(映像/音声)におけるトラフィックパターンを説明する説明図である。 ネットワーク負荷と遅延の関係モデルの構築フローチャートである。 関係モデルの参照について説明する説明図である。 パケットの送出について説明する説明図である。 遅延ゆらぎの統計値算出について説明する説明図である。 送受信時間の差分計算について説明する説明図である。 遅延バイアス量の計測環境について説明する説明図である。 本実施例にかかるネットワーク帯域推定装置による負荷推定の具体例について説明する説明図である。 平均揺らぎによる音声トラフィックの負荷推定の評価例である。 分散揺らぎによる音声トラフィックの負荷推定の評価例である。 平均揺らぎによる映像トラフィックの負荷推定の評価例である。 分散揺らぎによる映像トラフィックの負荷推定の評価例である。
符号の説明
1 ネットワーク帯域推定装置
2 試験パケット送信端末
10,20 タイマー
11 パケット受信部
12 遅延計測部
13 初期遅延解析部
14 バイアス算出部
15 遅延揺らぎ算出部
16 パラメータ設定部
17 トラフィック種別判定部
18 モデル構築部
19 帯域推定部
21 パケット送信部

Claims (10)

  1. ネットワークの帯域を推定するネットワーク帯域推定プログラムであって、
    前記ネットワークのトラフィック種別が映像トラフィックであるか音声トラフィックであるかに基づいてトラフィックモデルを選択するモデル選択ステップと、
    前記ネットワークのトラフィックに関する情報と前記トラフィックモデルとから、ネットワーク負荷と遅延との関係を示す関係式を求める関係式導出ステップと、
    前記ネットワークから試験パケットを受信する試験パケット受信ステップと、
    前記試験パケットの遅延状態を評価する遅延状態評価ステップと、
    前記遅延状態と前記関係式に基づいて前記ネットワークの使用帯域を推定する帯域推定ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするネットワーク帯域推定プログラム。
  2. 前記モデル選択ステップは、前記トラフィック種別が音声トラフィックである場合には前記トラフィックモデルとしてM/D/1待ち行列モデルを選択し、前記トラフィック種別が映像トラフィックである場合には前記トラフィックモデルとしてM/M/1待ち行列モデル、あるいはM/G/1-Processor Sharing待ち行列モデルを選択することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク帯域推定プログラム。
  3. 前記関係式導出ステップは、前記ネットワークのトラフィックに関する情報から1パケットの処理に要する平均時間μをもとめ、試験パケットの遅延揺らぎ量の平均値ave[fluc]とネットワーク負荷ρとの関係について、
    前記トラフィック種別が音声トラフィックである場合にはM/D/1待ち行列モデルから
    Figure 0004935635
    を前記関係式として導出し、
    前記トラフィック種別が映像トラフィックである場合にはM/M/1待ち行列モデル、あるいはM/G/1-Processor Sharing待ち行列モデルから
    Figure 0004935635
    を前記関係式として導出することを特徴とする請求項2に記載のネットワーク帯域推定プログラム。
  4. 前記関係式導出ステップは、前記ネットワークのトラフィックに関する情報から1パケットの処理に要する平均時間μをもとめ、試験パケットの遅延揺らぎ量の分散値Varとネットワーク負荷ρとの関係について、
    前記トラフィック種別が音声トラフィックである場合にはM/D/1待ち行列モデルから
    Figure 0004935635
    を前記関係式として導出し、
    前記トラフィック種別が映像トラフィックである場合にはM/M/1待ち行列モデルから
    Figure 0004935635
    を、あるいはM/G/1-Processor Sharing待ち行列モデルから
    Figure 0004935635
    を前記関係式として導出することを特徴とする請求項2に記載のネットワーク帯域推定プログラム。
  5. 前記関係式導出ステップは、前記ネットワークのトラフィックに関する情報として対象トラフィックの平均パケットサイズ、および監視対象のリンク物理帯域情報を用いて前記関係式を導出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のネットワーク帯域推定プログラム。
  6. 前記ネットワークが無負荷の状態における前記試験パケットの遅延状態を解析する初期遅延解析ステップと、前記初期遅延解析ステップによる解析結果に基づいて前記遅延状態評価ステップによる評価を補正する遅延評価補正手段をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のネットワーク帯域推定プログラム。
  7. 前記ネットワークのトラフィック種別を判別する種別判別ステップをさらにコンピュータに実行させ、前記モデル選択ステップは、前記種別判別ステップの判別結果に基づいて前記トラフィックモデルの選択を行なうことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のネットワーク帯域推定プログラム。
  8. ネットワークの帯域を推定するネットワーク帯域推定装置であって、
    前記ネットワークのトラフィック種別が映像トラフィックであるか音声トラフィックであるかに基づいてトラフィックモデルを選択するモデル選択手段と、
    前記ネットワークのトラフィックに関する情報と前記トラフィックモデルとから、ネットワーク負荷と遅延との関係を示す関係式を求める関係式導出手段と、
    前記ネットワークから試験パケットを受信する試験パケット受信手段と、
    前記試験パケットの遅延状態を評価する遅延状態評価手段と、
    前記遅延状態と前記関係式に基づいて前記ネットワークの使用帯域を推定する帯域推定手段と、
    を備えたことを特徴とするネットワーク帯域推定装置。
  9. ネットワークの帯域を推定するネットワーク帯域推定方法であって、
    前記ネットワークのトラフィック種別が映像トラフィックであるか音声トラフィックであるかに基づいてトラフィックモデルを選択するモデル選択工程と、
    前記ネットワークのトラフィックに関する情報と前記トラフィックモデルとから、ネットワーク負荷と遅延との関係を示す関係式を求める関係式導出工程と、
    前記ネットワークから試験パケットを受信する試験パケット受信工程と、
    前記試験パケットの遅延状態を評価する遅延状態評価工程と、
    前記遅延状態と前記関係式に基づいて前記ネットワークの使用帯域を推定する帯域推定工程と、
    を含んだことを特徴とするネットワーク帯域推定方法。
  10. ネットワークの帯域を推定する機能を有する計測装置であって、
    計測対象となるトラフィック種別に対応したトラフィックモデルを選択するモデル選択手段と、
    前記ネットワークのトラフィックに関する情報と前記モデル選択手段から選択されたトラフィックモデルとから、ネットワーク負荷と遅延との関係を示す関係式を求める関係式導出手段と、
    前記ネットワークから受信した試験パケットの遅延状態を評価する遅延状態評価手段と、
    前記遅延状態と前記関係式とに基づいて、前記ネットワークの使用帯域を推定する帯域推定手段とを備えたことを特徴とする計測装置。
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