JP4935195B2 - ベンゾオキサゾール前駆体、樹脂組成物およびそれを用いたコーティングワニス、樹脂膜並びに半導体装置 - Google Patents
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Description
一方、枝分かれした構造を取ることで、ポリマー鎖がお互い近づけなくなるために、バルクポリマーの中でポリマー鎖の占める体積分率が低下することにより、低誘電率化されることが提唱されている(例えば、特許文献1参照。)が、合成時にゲル化が起こり易いこと、合成時の溶解性、ワニス時の保存性などが悪く、非常に扱いにくいものであった。
本発明は、保存性が良好で、樹脂膜とした場合に誘電率が低減されるコーティングワニスを提供することにある。
本発明は、低誘電率の樹脂膜を提供でき、これを用いることにより、信頼性に優れた半導体装置を提供するものである。
(1) o−アミノフェノール基とカルボン酸基とを合わせて3つ以上有する化合物(C)を含んで構成されるベンゾオキサゾール前駆体。
(2) 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、分岐構造を有するものである第(1)項に記載のベンゾオキサゾール前駆体
(3) 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、一般式(1)で表される構造を有するものである、第(1)項又は第(2)項に記載のベンゾオキサゾール前駆体。
(5) 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、少なくとも3つのo−アミノフェノール基を有する化合物(A)を含んで構成されるものである第(1)項乃至第(4)項のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体。
(6) 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、少なくとも2つのカルボン酸基を有する化合物(B)を含んで構成されるものである第(1)項乃至第(5)項のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体。
(7) 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、架橋基を有するものである第(1)項乃至第(6)項のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体。
(8) 第(1)項乃至第(7)項のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体を含む樹脂組成物。
(9) 第(1)項乃至第(7)項のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体又は第(8)項に記載の樹脂組成物を有機溶媒に溶解させたコーティングワニス。
(10) 第(1)項乃至第(7)項のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体、第(8)項に記載の樹脂組成物、又は第(9)項に記載のコーティングワニスより構成される樹脂膜。
(11) 第(10)項に記載の樹脂膜を有する半導体装置。
(12) 前記樹脂膜は、層間絶縁膜及び/又は保護膜として有するものである第(11)項に記載の半導体装置。
(13) 前記樹脂膜は、半導体基板の所定の位置に、第(9)項に記載のコーティングワニスを塗布して塗膜を形成し、前記塗膜を、加熱及び/又は活性放射線の照射することにより硬化して得られたものである第(11)項又は第(12)項に記載の半導体装置。
本発明によれば、保存性が良好で、樹脂膜とした場合に誘電率が低減され、半導体装置の樹脂膜として適用する際の種々のプロセス適合性を両立するコーティングワニスを提供できる。
本発明によれば、低誘電率で密着性が良好な樹脂膜を提供でき、これを用いた半導体装置は、接続信頼性に優れ、信号損失及び配線遅延が低いものが得られる。
本発明のベンゾオキサゾール前駆体は、o−アミノフェノール基(第1の官能基)とカルボン酸基(第2の官能基)とを合わせて3つ以上有する化合物(C)を含んで構成されるベンゾオキサゾール前駆体であり、さらには、前記化合物(C)より分岐構造が形成されたものが挙げられる。これにより、ワニスとした場合に、溶解性及び保存性が良く、樹脂膜とした場合に、多孔質にすることなく誘電率が低減され、半導体装置の樹脂膜として適用する際の種々のプロセス適合性を両立することができる。
本発明のベンゾオキサゾール前駆体は、少なくとも2つのo−アミノフェノール基を有する化合物(A)を含んで構成されていてもよく、また、本発明のベンゾオキサゾール前駆体は、少なくとも2つのカルボン酸基を有する化合物(B)を含んで構成されていてもよい。これにより、上記特性を、より良好なものとすることができる。
前記ダイヤモンドイド構造より構成される基と芳香族基とを含む基としては、前記ダイヤモンドイド構造より構成される基と前記芳香族基とが結合された基が挙げられる。
これらにおいて、前記ダイヤモンドイド構造を含むことが、低比誘電率を有する樹脂を得る上で好ましい。
上記において、アダマンタン構造やフェニル或いはフェニルエーテル構造には、アルキル基やフルオロアルキル基が結合していても良い。
上記アダマンタン構造やフェニル或いはフェニルエーテル構造には、アルキル基やフルオロアルキル基が結合していても良い。
上記元素群としては、窒素、炭素及びケイ素などの元素や、芳香族基及び脂肪族基などの前記元素より構成される基が挙げられる。
上記アダマンタン構造には、アルキル基やフルオロアルキル基が結合していても良い。
前記カルボン酸誘導基を有する化合物を用いる場合、上記例示のo−アミノフェノール基とカルボン酸基とを合わせて3つ以上有する化合物(C)と、少なくとも2つのカルボン酸基を有する化合物(B)カルボン酸とにおいて、カルボキシル基を、前記カルボン酸エステル基に変換したエステル化合物、及び、カルボキシル基を、前記カルボン酸クロリド基に変換したクロリド化合物などのカルボン酸誘導体として、用いることができる。また、前記エステル化合物としては、例えば、前記カルボン酸におけるカルボキシル基を、フェニルエステル基、2−ピリジルエステル基、スクシンイミドエステル基及びN−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾールエステル基などカルボン酸活性エステル基に変換した活性エステル化合物を用いることができる。
前記架橋基を有する化合物の例としては、少なくとも2つのカルボン酸基を有する化合物(B)の場合、エチニルイソフタル酸、フェニルエチニルイソフタル酸、4−フェニルエチニル−フェノキシ−イソフタル酸、ブタジイニル−イソフタル酸、フェニル−ブタジイニル−イソフタル酸、プロパルギルイソフタル酸、フェニルプロパルギルイソフタル酸、ビニルイソフタル酸、アリルイソフタル酸及び4−(1−アダマンチル)−フェニルエチニルイソフタル酸、などが挙げられるが、これらに限定されない。
また、上記o−アミノフェノール基(第1の官能基)とカルボン酸基(第2の官能基)を合わせて3つ以上有する化合物(C)及び少なくとも2つのo−アミノフェノール基を有する化合物(A)においても、同様に、架橋基を有するものを用いても良い。
前記ダイヤモンドイド構造より構成される基、前記芳香族基又は前記ダイヤモンドイド構造より構成される基と芳香族基とを含む基としては、分岐構造を形成する上で、前記o−アミノフェノール基とカルボン酸基とを合わせて3つ以上有する化合物(C)におけるそれらと同様のものが挙げられる。
上記1つのo−アミノフェノール基を有する化合物としては、例えば、2−アミノ−フェノール、2−アミノ−4−(1−アダマンチル)フェノール及び2−アミノ−4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)フェノールなどが挙げられ、また、架橋基を有すアミノフェノールとしては、フェニルエチニル−2−アミノ−フェノール及び(4−フェニル−ブタジイニル)−2−アミノ−フェノールなどが挙げられる。
上記1つのカルボン酸基を有する化合物としては、例えば、酢酸、安息香酸、アダマンチル−安息香酸、アダマンチル−1−カルボン酸、3,5−ジメチル−アダマンチル−1−カルボン酸、ビアダマンチル−1−カルボン酸及び5,5’,7,7’−テトラメチル−3,3’−ビアダマンチル−1カルボン酸などが挙げられ、また、架橋基を有するカルボン酸としては、エチニル安息香酸、フェニルエチニル安息香酸及び(1−アダマンチル)フェニルエチニル−安息香酸、(4−フェニル−ブタジイニル)安息香酸などが挙げられる。
これらの末端基は、必要なレベルの耐熱性、誘電率及び溶解性を考慮して選択できる。
また、前記樹脂組成物に、感光剤としてのナフトキノンジアジド化合物等を添加することにより、感光性樹脂組成物として用いることもできる。ベンゾオキサゾール前駆体に、感光剤としてのナフトキノンジアジド化合物と一緒に用いることで、ポジ型の感光性樹脂組成物として使用することができる。また、ベンゾオキサゾール前駆体に、メタクリロイル基のような光架橋性基を含む基を有する場合は、光開始剤を用いることで、ネガ型感光性樹脂組成物として用いることが可能である。
本発明の樹脂組成物は、上記成分を適宜配合し、これを混合することにより得ることができる。
本発明の樹脂膜は、半導体用途において、配線層あるいはビア層の層間絶縁膜として好適であり、層間絶縁膜以外にも、半導体の多層配線構造を構成する材料として、例えば、多層配線の最上部表面を外部から保護する保護膜、層間絶縁膜のエッチングを停止させるエッチングストッパ膜、配線層を構成するCu拡散防止のためのキャップ膜及びバリア膜、層間絶縁膜と下地の密着性を高める密着付与膜等に好適であるが、これらに限定されない。
また、本発明の樹脂膜の用途としては、上記用途以外にも、例えば、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜及び接着剤層等が挙げられる。
塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等による方法が挙げられる。
上記工程における縮合反応及び架橋反応において、加熱による方法以外にも活性放射線を照射することができ、両者を併用すると、より好ましい。前記活性放射線としては、マイクロ波、可視光、UV光及びX線などの活性エネルギー光線ならびに電子線などが挙げられる。
また、本発明の樹脂膜は、上記方法により基板に直接塗布して形成しても良いし、支持体に形成した樹脂膜を、該支持体より剥離することにより、ドライフィルムとして使用することもできる。
図1は、本発明の半導体装置の一例を模式的に示す断面図である。
半導体装置100は、素子が形成された半導体基板1と、半導体基板1の上側(図1上側)に設けられた窒化珪素膜2と、窒化珪素膜2の上に設けられた層間絶縁膜3及びバリア層6で覆われた銅配線層4を有している。
層間絶縁膜3には、配線すべきパターンに対応した凹部が形成されており、その凹部内には銅配線層4が設けられている。
また、層間絶縁膜3と、銅配線層4との間には、改質処理層5が設けられている。
また、層間絶縁膜3の上側(窒化珪素膜2と反対側面)には、ハードマスク層7が形成されている。
層間絶縁膜3の形成方法としては、上記半導体基板1の窒化珪素膜2の上に、ワニスを直接塗布して形成することができるが、予め樹脂膜のドライフィルムを用意し、これは半導体基板1の窒化珪素膜2の上に積層するように形成することもできる。より具体的には、上記半導体基板1の窒化珪素膜2の上に、上記で得たベンゾオキサゾール前駆体又は樹脂組成物を含むコーティングワニスを直接塗布して塗膜を形成し、加熱及び/又は活性放射線を照射して硬化して形成することができる。ドライフィルムを用いる場合は、予め、上記で得たベンゾオキサゾール前駆体又は樹脂組成物を含むコーティングワニスを用いて、基材上に樹脂層を形成して乾燥して、ドライフィルムを形成し、これを、上記半導体基板1の窒化珪素膜2の上に、積層して、加熱及び/又は活性放射線を照射して硬化して形成することができる。
上記説明においては、窒化珪素膜2の上に形成する例を説明したが、樹脂膜を形成する位置はこれに限定されない。
本発明の半導体装置は、上述したような層間絶縁膜を用いているので寸法精度に優れ、絶縁性を十分に発揮できるので、それにより接続信頼性が優れている。
また、上述したような層間絶縁膜は、配線層との密着性に優れるので、半導体装置の接続信頼性をさらに向上できる。
また、上述したような層間絶縁膜は、誘電特性に優れているので、半導体装置の信号損失を低下することができる。
また、上述したような層間絶縁膜は、誘電特性に優れているので、配線遅延を低下することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
アダマンチル−1,3−ジカルボン酸ジメチルの臭素化により得た1−ブロモ−アダマンチル−5−ジカルボン酸ジメチルとフェノールとのFeCl3によるフリーデル・クラフツ反応を行い、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−アダマンチル−1,3−ジカルボン酸ジメチルを得た(参考:Yaw-Terng Chern and Hann-Chyan Shiue, Macromolecules 1997, 30, 4646-4651)。
この化合物と、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼンとのエーテル化反応、カルボン酸メチルの加水分解によるカルボン酸への変換、Pd−C触媒と水素によるヒドロキシル基の脱保護及びニトロ基の還元反応により、5−[4−(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)フェニル]−アダマンチル−1,3−ジカルボン酸を合成した(参考:Yoshio Imai, Yasumasa Maeda, Hisashi Takeuchi, Ki-Hong Park, Masa-aki Kakimoto, Toshikazu Kurosaki, Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, Vol. 40, 2656-2662 (2002))。
1−ブロモ−3,5−ジメチル−アダマンタンとフェノールとのFeCl3によるフリーデル・クラフツ反応(参考:Yaw-Terng Chern and Hann-Chyan Shiue, Macromolecules 1997, 30, 4646-4651)、引き続き、硝酸によるニトロ化反応、Pd−C触媒と水素による還元反応により、2−アミノ−4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−フェノールを得た。
窒素ガスフロー下で、上記(1)で得た5−[4−(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)フェニル]−アダマンチル−1,3−ジカルボン酸42.3g(0.1mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル46.5g(0.15mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、上記(2)で得た2−アミノ−4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)フェノール4.07g(0.015mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製ゲルパーミュエーションクロマトグラフ(GPC)を用いてポリスチレン換算で求めたところ、46,000であった。
上記ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を、N−メチル−2−ピロリドンに溶解し、テフロン(登録商標)フィルターで濾過して、コーティング用のワニスを得た。このワニスを、シリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した。その後、窒素雰囲気のオーブン中で、90℃/1分間、250℃/1時間、350℃/1時間の順で加熱し、樹脂膜を得た。
3−フルオロフェノールと1−ブロモ−3,5−ジメチル−アダマンタンとの反応(参考:Yaw-Terng Chern and Hann-Chyan Shiue, Macromolecules 1997, 30, 4646-4651)、続いて、ニトロ化反応、ベンジルブロマイドとのエーテル化反応により、2−ベンジルオキシ−4−フルオロ−5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−ニトロベンゼンを得た(参考:Yoshio Imai, Yasumasa Maeda, Hisashi Takeuchi, Ki-Hong Park, Masa-aki Kakimoto, Toshikazu Kurosaki, Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, Vol. 40, 2656-2662 (2002))。
得られた化合物と、3,5−ジヒドロキシ−安息香酸メチルとのエーテル化反応、カルボン酸メチルの加水分解によるカルボン酸への変換、Pd−C触媒と水素によるヒドロキシル基の脱保護及びニトロ基の還元反応により、3,5−ビス[3−ヒドロキシ−4−アミノ−6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−フェノキシ]−安息香酸を合成した(参考:Yoshio Imai, Yasumasa Maeda, Hisashi Takeuchi, Ki-Hong Park, Masa-aki Kakimoto, Toshikazu Kurosaki, Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, Vol. 40, 2656-2662 (2002))。
窒素ガスフロー下で、上記(1)で得た3,5−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−フェノキシ)−安息香酸69.3g(0.1mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル46.5g(0.15mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、3,5−ジメチル−アダマンチル−1−カルボン酸3.12g(0.015mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、44,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
1−ブロモ−アダマンタンより、ジエチルエーテル中、マグネシウムを用いたカップリング反応、それに続く、臭素化反応により、3,3’,5,5’−テトラブロモ−1,1’−ビアダマンタンを合成した(参考:IIPe051, Polymer Preprints, Japan Vol. 50, No.2 (2001) p277)。
次に、このテトラブロモ化物を、Koch−Haafのカルボキシル化(濃硫酸中ギ酸との反応)により、1,1’−ビアダマンチル−3,3’,5,5’−テトラカルボン酸を得た(参考:Ludek Vodicka, Josef Janku and Jiri Burkhard, Collection Czechoslovak Chem. Commun. Vol. 48 (1983), p1162-1172)。
窒素ガスフロー下で、実施例1の(1)で得た5−[4−(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−フェニル]−アダマンチル−1,3−ジカルボン酸42.3g(0.1mol)、上記(1)で得た1,1’−ビアダマンチル−3,3’,5,5’−テトラカルボン酸0.223g(0.0005mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル46.5g(0.15mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、2−アミノ−フェノール1.63g(0.015mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を、蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、71,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
レゾルシノールと1−ブロモ−3,5−ジメチル−アダマンタンとの反応により4,6−ビス(3,5−ジメチル−アダマンチル)−レゾルシノールを合成し、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼンとのエーテル化反応、Pd−C触媒と水素によるヒドロキシル基の脱保護及びニトロ基の還元反応により、4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−ベンゼンを合成した(参考:Yoshio Imai, Yasumasa Maeda, Hisashi Takeuchi, Ki-Hong Park, Masa-aki Kakimoto, Toshikazu Kurosaki, Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, Vol. 40, 2656-2662 (2002))。
窒素ガスフロー下で、実施例1の(1)で得た5−[4−(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−フェニル]−アダマンチル−1,3−ジカルボン酸42.3g(0.1mol)、上記(1)で得た4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−ベンゼン0.649g(0.001mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル68.2g(0.22mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、2−アミノ−フェノール1.63g(0.010mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を、蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、52,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
5−アミノ−イソフタル酸を原料として、特開2002−201158号公報に従って合成した。
窒素ガスフロー下で、実施例1の(1)で得た5−[4−(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−フェニル]−アダマンチル−1,3−ジカルボン酸13.55g(0.03mol)、実施例4(1)で得た4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−ベンゼン12.98g(0.02mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル24.8g(0.08mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、上記(1)で得た5−フェニルエチニル−イソフタル酸13.3g(0.05mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を、蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、76,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
レゾルシノールと1−ブロモ−3,5−ジメチル−アダマンタンとの反応により、4,6−ビス(3,5−ジメチル−アダマンチル)−レゾルシノールを合成し、続いて、4−フルオロベンゾニトリルとのエーテル化反応、次にニトリルのカルボン酸への加水分解により、4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−カルボキシ−フェノキシ)−ベンゼンを合成した(参考:Guey-Sheng Liou, Sheng-Huei Hsiao, Macromol. Chem. Phys. 201, 42-48(2000))。
窒素ガスフロー下で、実施例2の(1)で得た3,5−ビス[3−ヒドロキシ−4−アミノ−6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−フェノキシ]−安息香酸69.3g(0.1mol)、上記(1)で得た4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(4−カルボキシ−フェノキシ)−ベンゼン26.99g(0.04mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル68.2g(0.22mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、安息香酸2.44g(0.02mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を、蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、68,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
1−ブロモ−アダマンタンより、ジエチルエーテル中、マグネシウムを用いたカップリング反応、それに続く、臭素化反応により、3,3’−5,5’−テトラブロモ−1,1’−ビアダマンタンを合成した(参考:IIPe051, Polymer Preprints, Japan Vol. 50, No.2 (2001) p277)。次に、このテトラブロモ体とフェノールとのFeCl3によるフリーデル・クラフツ反応(参考:Yaw-Terng Chern and Hann-Chyan Shiue, Macromolecules 1997, 30, 4646-4651)によりテトラフェノール化した。
次に、このテトラフェノール化物と、2−ベンジロキシ−4−フルオロニトロベンゼンとのエーテル化反応、Pd−C触媒と水素によるヒドロキシル基の脱保護及びニトロ基の還元反応により、3,3’,5,5’−テトラキス[4−(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−フェニル]−1,1’−ビアダマンタンを合成した(参考:Yoshio Imai, Yasumasa Maeda, Hisashi Takeuchi, Ki-Hong Park, Masa-aki Kakimoto, Toshikazu Kurosaki, Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, Vol. 40, 2656-2662 (2002))。
窒素ガスフロー下で、実施例2の(1)で得た3,5−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−6−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−フェノキシ)−安息香酸20.8g(0.03mol)、上記(1)で得た3,3’,5,5’−テトラキス[4−(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−フェニル]−1,1’−ビアダマンタン18.7g(0.0175mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル46.5g(0.15mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、実施例5(1)で得た5−フェニルエチニル−イソフタル酸13.3g(0.05mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を、蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、73,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
(1)ベンゾオキサゾール前駆体の合成及び樹脂膜の作製
窒素ガスフロー下で、実施例4(1)で得た4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−1,3−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−ベンゼン64.9g(0.1mol)、実施例6(2)で得た1,3−ビス(4−カルボキシ−フェノキシ)−4,6−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−ベンゼン67.5g(0.1mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル46.5g(0.15mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。反応液を蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、23,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
(1)3,5−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−安息香酸の合成
2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼンと3,5−ジヒドロキシ−安息香酸メチルとのエーテル化反応、カルボン酸メチルの加水分解によるカルボン酸への変換、Pd−C触媒と水素によるヒドロキシル基の脱保護及びニトロ基の還元反応により、3,5−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−安息香酸を合成した(参考:Yoshio Imai, Yasumasa Maeda, Hisashi Takeuchi, Ki-Hong Park, Masa-aki Kakimoto, Toshikazu Kurosaki, Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, Vol. 40, 2656-2662 (2002))。
(2)ベンゾオキサゾール前駆体の合成及び樹脂膜の作製
窒素ガスフロー下で、上記(1)で得た3,5−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−安息香酸36.8g(0.1mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル46.5g(0.15mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、安息香酸18.3g(0.015mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、57,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
窒素ガスフロー下で、比較例2の(1)で得た3,5−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノ−フェノキシ)−安息香酸36.8g(0.1mol)、トリメシン酸6.3g(0.03mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し、亜燐酸トリフェニル46.5g(0.15mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、安息香酸18.3g(0.015mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。反応液を、蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、87,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
(1)1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成
300mLナスフラスコに、1,3−ジヒドロキシベンゼン9.9g、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4g、炭酸カリウム37.3g、N,N−ジメチルホルムアミド150mL及び撹拌子を投入し、窒素気流下、135℃で12時間加熱撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン42.3gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン42.0g、10%パラジウム−活性炭2.00g、N,N−ジメチルホルムアミド200mL及び撹拌子を投入し、水素雰囲気下、25℃で24時間撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン30.5gを得た。
(2)アダマンタン−1,3,5,7−テトラカルボン酸テトラクロリドの合成
アダマンタンの臭素化からテトラブロモ化物を得て、次に、このテトラブロモ化物をKoch−Haafのカルボキシル化(濃硫酸中ギ酸との反応)により、アダマンタン−1,3,5,7−テトラカルボン酸を得た(Ludek Vodicka, Josef Janku and Jiri Burkhard, Collection Czechoslovak Chem. Commun. Vol. 48 (1983), p1162-1172)。次に、塩化チオニルを用いた酸クロリド化により、目的物であるアダマンタン−1,3,5,7−テトラカルボン酸テトラクロリドを得た(参考:Kenneth A Burdett, Synthesis, June 1991, p441-442)。
(3)ベンゾオキサゾール前駆体の合成及び樹脂膜の作製
窒素ガスフロー下で、上記(1)で得た1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン32.43g(0.1mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、ピリジン17.4g(0.22mol)を添加した後、−15℃に冷却し上記(2)で得たアダマンチル−1,3,5,7−テトラカルボン酸テトラクロリド18.5g(0.048mol)を、少しずつ添加した。滴下終了後、−15℃で、1時間撹拌後、室温まで戻し、室温で2時間撹拌した。その後、安息香酸クロリド2.11g(0.015mol)を添加し、更に室温で2時間攪拌した。反応液を、蒸留水4リットルに小さな液滴で滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。
得られたベンゾオキサゾール樹脂前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、32,000であった。
樹脂膜は実施例1と同様に作製して評価した。
実施例1〜7及び比較例1〜4で得られた樹脂膜について以下の評価を行った。評価項目を方法と共に示す。得られた結果を表1に示す。
1. ワニス保存性溶解性
ポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体1gと、シクロヘキサノン3gを、ふた付きのガラス製サンプル容器に精秤し、撹拌子で1時間撹拌後、室温で1週間後の外観を調べた。外観において、析出物などの変化がなければ、○とした。
耐熱性は、ガラス転移温度及び熱分解温度で評価した。ガラス転移温度は、得られた樹脂膜を動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ(株)製DMS6100)で窒素ガス300mL/min.フロー下、昇温速度3℃/min.、周波数1Hzの条件により測定し、tanδのピークトップ温度をガラス転移温度とした。
また、熱分解温度は、得られた樹脂膜をTG/DTA測定装置(セイコーインスツルメンツ(株)製TG/DTA220)を用いて、窒素ガス200mL/min.フロー下、昇温速度10℃/min.の条件により測定し、重量の減少が5%に到達した温度を熱分解温度とした。
JIS−K6911に準拠し、周波数100kHzで、ヒューレットパッカード社製HP−4284A Precision LCRメーターを用いて半導体用接着フィルムの容量測定を行い下記計算式により比誘電率を算出した。
比誘電率=(容量測定値×フィルムの厚み)/(真空の誘電率×測定面積)
また、比較例1及び4は、ガラス転移温度が低く、誘電率が高めであり、比較例2及び3は、ワニス保存性が悪く、誘電率もかなり高めであり、特性が劣っていた。
(実施例8及び9)
半導体基板の上に窒化珪素層を形成し、該窒化珪素層上に、実施例1と実施例3の樹脂膜の製造で得られたコーティング用ワニスを塗布して、250℃で1時間及び400℃で1時間加熱処理して、厚さ0.3μmの層間絶縁膜を形成した。
次に、前記層間絶縁膜に所定のパターンを形成するように金属配線を形成して、半導体装置を得た。
実施例1の樹脂膜を用いて得られた実施例8の半導体装置と、実施例3の樹脂膜を用いて得られた実施例9の半導体装置と、この半導体装置と同様な構成でSiO2絶縁膜を有する半導体装置との配線遅延の程度を比較した。評価の基準には、リングオシュレータの発信周波数から換算して求めた信号遅延時間を採用した。両者を比較した結果、本発明で得られた半導体装置では、配線遅延が少なく、実施例8では約14%の速度が向上し、また、実施例9では約20%の速度の向上があることが確認された。
2 窒化珪素膜
3 層間絶縁膜
4 銅配線層
5 改質処理層
6 バリア層
7 ハードマスク層
100 半導体装置
Claims (13)
- o−アミノフェノール基とカルボン酸基とを合わせて3つ以上有し、かつダイヤモンドイド構造を有する化合物(C)を含んで構成されるベンゾオキサゾール前駆体。
- 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、分岐構造を有するものである請求項1に記載のベンゾオキサゾール前駆体
- 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、一般式(1)で表される構造を有するものである、請求項1又は2に記載のベンゾオキサゾール前駆体。
(式(1)中のXは、ダイヤモンドイド構造より構成される基、芳香族基又はダイヤモンドイド構造より構成される基と芳香族基とを含む基を示し、Aは、X上の基であり、式(2)で表される基を示し、Bは、X上の基であり、式(3)で表される基を示す。m及びnは、それぞれ、Xに結合しているA及びBの基の数を表し、1以上、4以下の整数で、m+nは3以上である。) - 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、少なくとも2つのo−アミノフェノール基を有する化合物(A)を含んで構成されるものである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体。
- 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、少なくとも3つのo−アミノフェノール基を有する化合物(A)を含んで構成されるものである請求項1乃至4のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体。
- 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、少なくとも2つのカルボン酸基を有する化合物(B)を含んで構成されるものである請求項1乃至5のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体。
- 前記ベンゾオキサゾール前駆体は、架橋基を有するものである請求項1乃至6のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体。
- 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体を含む樹脂組成物。
- 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体又は請求項8に記載の樹脂組成物を有機溶媒に溶解させたコーティングワニス。
- 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のベンゾオキサゾール前駆体、請求項8に記載の樹脂組成物、又は請求項9に記載のコーティングワニスより構成される樹脂膜。
- 請求項10記載の樹脂膜を有する半導体装置。
- 前記樹脂膜は、層間絶縁膜及び/又は保護膜として有するものである請求項11に記載の半導体装置。
- 前記樹脂膜は、半導体基板の所定の位置に、請求項9に記載のコーティングワニスを塗布して塗膜を形成し、前記塗膜を、加熱及び/又は活性放射線の照射することにより硬化して得られたものである請求項11又は12に記載の半導体装置。
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