JP4933374B2 - 乾式洗浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄対象物に付着した塵埃や粉体を、水や溶剤を使わずに固体洗浄媒体を用いて除去する装置に関する。特に電子写真装置(複写機やレーザプリンタ等)で用いられるトナーが付着した、比較的複雑な形状の部品の乾式洗浄装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の事務機器メーカでは、資源循環型社会実現のため、使用済みの製品ないしユニットをユーザから回収後に分解・清掃・再組立し、部品として再使用したり、樹脂材料として利用したりするリサイクル活動を積極的に行っている。これらの製品ないしユニットに使用されている部品を再利用するためには、それらユニットや部品に付着している微粒子粉体であるトナーを除去し清浄化する工程が必要であり、清浄化に必要なコストや環境負荷を減らすことが大きな課題となっている。
水や溶剤を使用した湿式の洗浄方法の場合、トナーを含んだ廃液の処理および洗浄後の乾燥処理のエネルギー消費や環境負荷が大きく高コストである点が問題となっている。
一方、エアブローによる乾式洗浄方法の場合、付着力の強いトナーに対しては洗浄能力が十分ではなく、人手によるウェス拭きなどの後工程が必要なため、清浄化は製品リユース・リサイクルにおけるボトルネック工程の1つとなっている。
また、ドライアイスを使ったブラスト洗浄では、ドライアイスを大量に消費するためランニングコストが高く、環境負荷も大きい点が問題である。
水や溶剤を使用しない乾式の洗浄方法として、例えば特許文献1がある。これは帯電性の洗浄対象部材を弾性変形可能な接触部材とともに回転円筒内で撹拌し、除電しながら洗浄対象部材に付着している塵埃の付着力を弱めて除去するものである。しかし、撹拌による接触部材と洗浄対象部材の接触力は十分とはいえず、付着力の強い塵埃の除去は困難である。
また、特許文献2に示すようなブラスト装置では、洗浄媒体として粒状固体を用いているため、洗浄対象物の汚れを除去するだけでなく洗浄対象物の表面を削り取って梨地状に荒らしてしまい、洗浄による対象物への傷が許されない場合には適用できない。また,粒状固体(洗浄媒体)を粒状固体搬送管で供給して空気流に混入させる一般的な方法では、洗浄媒体として薄片状の洗浄媒体を用いた場合、薄片状の洗浄媒体は粒状固体に比べて流動性が悪いため、特に大量の洗浄媒体を供給した場合には搬送管が閉塞しやすく、安定した供給が難しい。
上記の課題を解決する手段として、当出願人は特許文献3に示す乾式洗浄媒体を利用した洗浄方法および洗浄装置を発明し、上記課題を解決するに至った。
しかしながら特許文献3では投入する圧縮空気流のエネルギーの利用効率が十分でなく、洗浄工程におけるコストおよび環境負荷を低減する余地があった。
特許文献3では洗浄媒体を加速するエアブローノズルと洗浄対象物との間にメッシュ等の分離手段を配置した構成であったため、エアブローノズルで発生する気流が弱められて洗浄媒体の衝突速度が不足し、比較的付着力が強い汚れの洗浄対象に対して洗浄能力が不十分な場合があった。
特許第3288462号公報 特許第3468995号公報 特開2007−029945号公報
本特許は、上記先願特許の課題を解決するものである。
薄片状の洗浄媒体を用いた乾式洗浄装置において、圧縮空気流のエネルギーを効率よく用いて、洗浄媒体が対象物に衝突する頻度と速度を高め、環境負荷の低減・洗浄効率の向上を実現する。
請求項1に記載の発明では、薄片状の樹脂フィルムからなる可撓性洗浄媒体を収容する洗浄槽と、洗浄対象物を保持する保持手段とを有し、前記洗浄媒体を前記洗浄対象物に衝突させて該洗浄対象物に付着している付着物を除去する乾式洗浄装置において、前記洗浄槽内に洗浄媒体加速ノズルと補助加速ノズルとを有し、前記洗浄媒体加速ノズルは、前記洗浄対象物の下方の位置に配置され、前記洗浄媒体加速ノズルの先端部分を頂点とする前記洗浄槽の壁面から構成される凸構造を有し、前記洗浄対象物に向けて前記洗浄媒体加速ノズルの先端より圧縮空気を噴射させて、前記洗浄媒体を噴射気流で加速して前記洗浄対象物に衝突させ、前記補助加速ノズルは、前記洗浄槽の壁面に配置され、該壁面に沿って下方へ向かう気流を発生させて、前記補助加速ノズルからの気流を前記凸構造を形成する洗浄槽の壁面に沿って流し、前記洗浄媒体を前記洗浄媒体加速ノズルの先端に向けて飛翔させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1記載の乾式洗浄装置において、前記洗浄媒体加速ノズルで加速された前記洗浄媒体を前記洗浄対象物に偏向する洗浄媒体偏向部材を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の乾式洗浄装置において、前記洗浄槽内壁が略円筒形状であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1または2に記載の乾式洗浄装置において、前記洗浄槽内壁が略球形状であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の乾式洗浄装置において、前記洗浄槽内の気流の方向に沿って前記洗浄槽内面に多数の溝を形成したことを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の乾式洗浄装置において、前記溝のピッチが、使用する洗浄媒体の大きさ以下であることを特徴とする。
本発明によれば、第一のノズルおよび第二のノズルによって発生する気流が互いのノズル付近において略同一方向となるようにしたため、互いのノズルで発生した気流をさらに強めあう相乗作用が得られる。すなわち、少ないエア消費量で洗浄槽内にループ状の流れが形成され、洗浄媒体が滞留することなく洗浄槽内を繰返し循環できる。また、第二のノズルと第一のノズルの2段階で加速することにより洗浄媒体の速度を高めることができる。
すなわち、より少ないエネルギー消費で洗浄媒体を循環させ、洗浄媒体の速度を高めて洗浄対象物に衝突させることができるため、洗浄工程における環境負荷を減らすことができる。
はじめに、本明細書中で用いる用語について説明する。
「乾式」洗浄とは、洗浄媒体として水や溶剤等の液体を使用せず、常温で固体の洗浄媒体を使用することをさす。
「気流」、「エアブロー」「エアノズル」とは、一般的な空気の流れだけでなく窒素ガスや二酸化炭素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスなど、さまざまな気体の流れも含むものとする。同様に、「圧縮空気」は他の圧縮気体に置き換えた場合も含むものとする。
「固体」の洗浄媒体とは、金属、樹脂、多孔質体、布等の材質で、粒状、棒状、筒状、繊維状、または薄片状の固体を指す。
「薄片状」の可撓性洗浄媒体とは、面積1〜1000mm、厚み1〜500μm程度の樹脂フィルム片、布片、紙片、金属薄片で、矩形、円形、楕円形、三角形、多角形、その他不定形状の薄片固体を指す。
「略円筒形状」とは、完全な円筒だけでなく、楕円筒や、円筒面の一部を変形させた形状も含むものとする。
同様に、「略球形状」とは、完全な球だけでなく、その一部を変形させた形状も含むものとする。
2つの気流の方向が「略同一方向とは」、所定の位置における2つの気流ベクトルのなす角が0〜45°であることを指す。
以下の実施例においては、洗浄対象物として複写機やレーザープリンタ等の電子写真装置に使用された製品ないしユニットを分解したものであり、除去対象付着物として複写機やレーザープリンタ等の電子写真装置に使用される乾式トナー(平均粒径5〜10μm程度の粉塵)を想定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、一般的な粉体や塵埃付着物の洗浄装置や塗膜除去装置等にも応用可能である。なお、その場合洗浄対象物および付着物の性状に応じて洗浄媒体の種類および気流の流速を適切に選択すればよい。
例えば、洗浄対象物が傷つきやすい場合は、洗浄媒体として樹脂フィルム等の柔軟素材で、かつ厚みの薄いものを使用すれば、薄片が柔軟に撓むので洗浄対象を傷つけることがない。また、塗膜の除去等、強い除去力が必要な場合は金属薄片などを使用すれば強い除去作用が得られる。
<薄片状の洗浄媒体の洗浄作用について>
比較的付着力が強く、エアブローのみでは除去しにくい粉塵等の付着物であっても、ノズルから噴出する気流によって加速された洗浄媒体が接触・衝突することによって洗浄対象物から分離することができる。特に、薄片状の洗浄媒体を用いた場合、気流との相互作用(高速飛翔、長滞空時間等)、接触・衝突時の作用(エッジによる掻き取り、滑り接触による摺擦等)の作用により高い洗浄品質と洗浄効率が得られる。
これらは、従来のブラストショット材やバレル研磨用のメディア材にはない画期的な特徴である。
<薄片状の洗浄媒体特有の課題について>
薄片状の洗浄媒体は、静電気力等により壁面へ付着しやすく、洗浄媒体同士も互いに密着しやすいため、壁面に沿った姿勢で積み重なって滞留・堆積しやすい。そして、一旦層状に滞留・堆積すると洗浄媒体同士の付着や摩擦等の相互作用力が大きく、粒状の洗浄媒体に比べて流動性が著しく悪くなるという特徴をもっている。また、薄片状の洗浄媒体は洗浄媒体の面積が大きいため、吸引口や流路を覆って詰まりやすいという特性がある。
本特許で開示する洗浄装置は、上記薄片状の洗浄媒体特有の特徴と課題を踏まえ、洗浄槽内で薄片状の洗浄媒体を気流で動かし洗浄するのに適した構成となっている。
なお、本明細書中で壁面とは、洗浄槽の内壁面(底面、側面、蓋など)を指す。
また、壁面に沿う気流を用いて洗浄媒体を運ぶ場合、壁面で囲まれることにより気流の広がりが抑制されノズルから離れた位置でも流速が維持されるため、少ない圧縮空気の消費量で洗浄媒体を運ぶことができる。ダクトやホースを用いて洗浄媒体を気流搬送する場合には洗浄媒体がダクトやホースに詰まる恐れがあるが、壁面を利用して気流搬送する場合には片側が開放されているので詰まる恐れがないという効果もある。
図1は本発明の第1の実施例を説明するための図である。同図(a)は中央断面概略図、同図(b)は側断面図である。
同図において符号1は洗浄槽、2は洗浄媒体加速ノズル、3は補助加速ノズル、5は圧縮空気源、6は電磁弁、7は分離手段、8は排気口、9は集塵装置(フィルタ)、10は切替弁、Fは気流、Rは洗浄媒体再生手段、Wは洗浄対象物(ワーク)、WHはワーク保持手段(ワークホルダ)をそれぞれ示す。
初めに装置の構成を説明する。
・洗浄槽
洗浄槽1は洗浄対象物Wおよび洗浄媒体4(後述)を収容する、略円筒形の中空体である。
洗浄槽1の底面は、中央部1aが尾根状に突出し、洗浄媒体加速ノズル2が配置されている。また、洗浄槽の上面(洗浄媒体加速ノズルの対向面)1bも、同様に尾根状に突出させた形状である。洗浄媒体加速ノズル2から噴出した気流F2が洗浄対象物Wに衝突しない場合は尾根状の突出部1bに衝突し、洗浄槽1内面に沿ってループ状の循環流を形成する。
図2は補助加速ノズルと洗浄槽内壁面の溝を説明するための図である。
同図において符号1cは壁面の溝、4は洗浄媒体、Tは付着物をそれぞれ示す。
洗浄槽のループ状の循環流形成を促進するため、洗浄槽1の周方向に溝1cを形成してもよい。溝1cを形成することにより、整流化され、安定したループ状の循環流が形成される。さらに、溝1cのピッチを洗浄媒体4の大きさ(幅や長さ)より小さくすることにより、洗浄槽1内壁と洗浄媒体4の接触面積が減るため、洗浄媒体4の磨耗や摩擦帯電を低減する効果が得られる。
さらに、洗浄媒体4と洗浄槽1との間に空間が形成され、間に気流Fが入り込んで洗浄媒体4を浮上させる効果も得られるため、洗浄槽1内壁と洗浄媒体4との間の摩擦が著しく減り、薄片状の洗浄媒体4特有の課題である「堆積時の流動性悪化」の問題を解決することができる。
具体的には、幅数mmの薄片状の洗浄媒体4に対し、溝1cのピッチを1〜5mm程度にすることにより、著しい流動化効果が得られた。
・ワーク保持手段
洗浄対象物Wは、ワーク保持手段WHにより、洗浄槽内にセットできるようになっている。
ワーク保持手段WHは、円筒のワイヤーフレーム等で構成され、内部に洗浄対象物Wを収容する。また、ワークホルダWHの一端は回転軸として洗浄槽1に対して軸支され、洗浄槽1外のモータ等(図示せず)に接続されている。ワークホルダWHが回転することにより、内部のワークWも回転し、ワーク全面が洗浄されることになる。
なお、本発明におけるワーク保持手段WHは、上述の方式に限られるものではなく、洗浄対象物Wの形状、特性に合わせて適切な方式(ねじ留め、挟んで固定、洗浄対象物の穴を利用してピンで固定など)を選択することができる。ただし、洗浄媒体4が洗浄対象物Wに接触・衝突するのをできるだけ妨げないような構造・形状とすることが望ましい。
・洗浄媒体加速ノズル/補助加速ノズル
図3は洗浄槽内壁面に設けた補助加速ノズルの他の配置例を示す図である。
図4は洗浄媒体加速ノズルの断面を示す図である。
同図において符号θFは、洗浄媒体加速ノズル付近における2種類の気流のなす角を示す。
洗浄槽1の内底面には、中央の尾根状部1aに洗浄媒体加速ノズル2がワークWの回転軸方向に配置されている。ノズルの噴出穴は、尾根1aの稜線に沿って列状に並んでいる。
また、洗浄槽1の両内側底面には補助加速ノズル3が配置されている。補助加速ノズル3は、図2に示すように列状に配置してもよいし、図3に示すように洗浄槽内面に分散して配置してもよい。補助加速ノズル3は、洗浄媒体加速ノズル2へ向かう方向に洗浄槽1の壁面に沿って気流を噴出する。両ノズルには、コンプレッサー、圧力タンクないし高圧ブロワ等の圧縮空気源5から圧縮空気が供給される。また、各ノズルへの圧縮空気の供給を制御できる電磁弁6等を使用し、制御装置からの指令により自動でノズルの気流を制御させてもよい。
補助加速ノズル3によって洗浄槽1内に発生する気流F3は、壁面に沿って流れ、洗浄媒体加速ノズル2付近の壁面において洗浄媒体加速ノズルからの気流F2の噴出方向と略同一方向(なす角θFが0〜45°)となる。
図5は補助加速ノズル付近における気流を説明するための断面図である。
同図において符号θF’は補助加速ノズル付近における2種類の気流のなす角を示す。
洗浄媒体加速ノズル2によって洗浄槽1内に発生する気流(洗浄槽内の循環流)F2は、補助加速ノズル3付近の壁面において補助加速ノズル3からの気流F3の噴出方向と略同一方向(なす角θF’が0〜45°)となる。
これらは、上述した洗浄槽1の形状、および洗浄媒体加速ノズル2/補助加速ノズル3の配置(位置と姿勢)によって達成している。ノズルから発生する気流と、洗浄槽1内の気流の干渉によるエネルギー損失が少なく、洗浄媒体を効果的に加速することができる。
なお、洗浄槽1の中央部では、補助加速ノズル3の気流F3と洗浄媒体加速ノズル2の気流F2が合わさることにより、非常に強い流れが発生するため、洗浄能力を著しく高めることができる。
本発明においては、図4に示した構成と、図5に示した構成は、両方あれば申し分ないが、少なくともどちらか一方があれば良い。
・洗浄媒体再生手段
洗浄槽1の内壁面には、洗浄媒体再生手段Rが備えられている。洗浄媒体再生手段Rは、洗浄媒体4と付着物Tを分離して付着物Tのみを洗浄槽1外へ排出する機能を持つ。具体的には、洗浄媒体4の大きさより小さい開口を多数備えた分離手段(パンチング板ないし網、メッシュ等)7および排気口8から構成される。分離手段7は、洗浄槽1内壁の一部を構成する。分離手段7および排気口8を通過した粉塵等の付着物Tは、さらにフィルタ等で分離される。
洗浄媒体加速ノズル2および補助加速ノズル3が洗浄槽1内に吹き込む気流F2、F3により、分離手段7において洗浄槽1内から外へ向かう気流F4が発生する。さらに、排気口8を洗浄槽外の集じん装置9等にホース等で接続し、負圧で吸引することにより分離手段7における気流F4の流速を増加させ、付着物Tの分離排出能力を高くすることが好ましい。
なお、分離手段7へ洗浄媒体4が吸い寄せられ、分離手段7が完全に閉塞されてしまわないよう、複数の洗浄媒体再生手段R(例えば、Ra、Rb)を交互に切り替えて動作させ、個々の洗浄媒体再生手段Rは断続的に動作させるのが好ましい。具体的には、複数の分離手段7にそれぞれ接続された複数の集塵装置9を交互に切り替えて動作させるか、1つの集塵装置9から切り替え弁10で分配して複数の分離手段7を切り替えて動作させればよい。図1では、2つの分離手段7aおよび7bを切り替え弁10で切り替える場合の構成図を示す。
洗浄媒体再生手段Rを複数備え、それらの動作時期をずらすことにより、いずれかの洗浄媒体再生手段Rが常に動作している状態になるため、洗浄媒体4の再生能力を高く保つことができる。
<装置動作>
洗浄槽1の側面ないし上面等に配置されたワーク投入/取出し口(図示せず)より、洗浄対象物Wをワーク保持手段WHにセットし、ワーク投入/取出し口を閉めて洗浄槽1内を密閉し、以下に詳述する洗浄工程を行う。
・洗浄工程
(1)補助加速ノズル3に圧縮空気を供給すると、洗浄槽1底面および壁面に沿った気流F3が発生するため、初期状態で洗浄槽1の底面に落下していた洗浄媒体4は、洗浄槽底面に沿って洗浄媒体加速ノズル2へと運ばれる。
また、洗浄槽1内の空間を浮遊していた洗浄媒体4は、重力で洗浄槽底面に落下するや否や、洗浄槽底面および壁面に沿った流れF3に乗って洗浄媒体加速ノズル2へ運ばれる。
本発明の構成では、洗浄槽底面および壁面に沿った流れFが形成されることにより洗浄媒体4が洗浄槽底面に堆積滞留することがなく、効率的に洗浄槽1内を循環するため、洗浄対象物Wに衝突する洗浄媒体4の頻度を飛躍的に増加させることができる。
(2)洗浄媒体加速ノズル2へ運ばれた洗浄媒体4は、洗浄媒体加速ノズル2から噴出する空気流F2によって洗浄対象物W方向へさらに加速されて高速で洗浄対象物Wに衝突する(以下ノズルの口を区別する必要が無いときは単に気流Fと呼ぶ)。
本発明の構成では、補助加速ノズル3によって加速された洗浄媒体4を洗浄媒体加速ノズル2がさらに加速する方式をとっているため、洗浄媒体4の速度を飛躍的に高めることができる。また、補助加速ノズル3による気流F3と洗浄媒体加速ノズル2による気流F2が互いに強めあう方向になるため、エネルギーロスが少なく、少ない投入エネルギー(圧縮空気の消費量)で効率的に洗浄媒体4を加速することが可能である。
(3)洗浄媒体4が洗浄対象物Wに高速で接触または衝突することにより、洗浄対象物Wに付着している付着物Tは叩き落とされる。叩き落とされた付着物Tと洗浄媒体4は、洗浄槽1内の気流Fに乗って洗浄媒体再生手段Rへ運ばれる。
(4)気流Fに乗って運ばれた付着物Tと洗浄媒体4のうち、付着物Tは分離手段7の開口穴を通過し洗浄槽1より排出される。一方、洗浄媒体4は分離手段7に衝突し、分離手段7との摩擦、衝突による衝撃や振動の作用により、洗浄媒体4に付着していた付着物Tも分離される(洗浄媒体の「再生」作用)。
(5)洗浄媒体再生手段Rの吸引作用を間欠的に停止することにより、洗浄媒体再生手段Rに吸い寄せられていた洗浄媒体4は、洗浄媒体再生手段Rから離れ、洗浄槽1内の循環気流Fに乗って再び運ばれる。
上記(1)〜(5)の動作の繰り返しにより、洗浄媒体4を洗浄槽1内で循環させながら洗浄対象物Wに高速で衝突させ、付着物Tを除去することができる。
さらに、ワークホルダWHを回転させ、洗浄対象物Wの姿勢を変化させることにより、洗浄対象物Wの全面にムラなく洗浄媒体4を衝突させることができる。
本発明の構成によれば、比較的付着力が強く、エアブローのみでは除去しにくい粉塵であっても、高速で飛翔する洗浄媒体4が接触・衝突することによって洗浄対象物Wから分離することができる。
特に、薄片状の洗浄媒体4を用いた場合、前述の理由により高い洗浄品質と洗浄効率が得られ、洗浄対象物Wを傷つけることもないという優れた効果を発揮する。さらに、洗浄媒体4に付着している粉塵Tは洗浄媒体再生手段Rで効果的に除去され、洗浄媒体4の清浄度が常に保たれるため、洗浄媒体4に付着している粉塵Tが洗浄対象物Wに再付着することがなく、高い洗浄品質が得られる。
図6は本発明の他の実施例を示す図である。同図(a)は中央断面概略図、同図(b)は側断面図である。
洗浄槽の両側面には、洗浄媒体加速ノズル2が、洗浄槽壁面に沿って下向きに気流を噴出するよう配置されている。
洗浄槽底部には、尾根状の洗浄媒体偏向部材が配置されており、上記洗浄媒体加速ノズル2からの気流F2および洗浄媒体4は、洗浄槽内底面および洗浄媒体偏向部材1aに沿って流れ、洗浄対象物Wに向けて上向きに偏向される。
洗浄媒体加速ノズル2からの気流F2および洗浄媒体4は、洗浄対象物Wまたは洗浄槽壁面に衝突した後、再び洗浄媒体加速ノズル2で加速されて洗浄槽内を循環する。洗浄槽内にはループ状の循環流Fが形成され、洗浄媒体加速ノズル2からの気流F2が循環流を強める方向に噴出するため、流れの損失が少なく圧縮空気のエネルギーを無駄なく利用することができる。(洗浄槽内に形成された循環流を利用して洗浄媒体4の加速を行なうため、より少ない圧縮空気の消費で洗浄媒体4を加速することができる)
また、洗浄槽底面においては洗浄媒体加速ノズル2からの気流が強く作用しているため、洗浄媒体4が底面に滞留することがない。よって、洗浄媒体4が洗浄対象物Wに接触する頻度が高くなり、短時間で洗浄を終えることが可能になる。すなわち、圧縮空気エネルギーの利用効率が高まり、より少ない消費エネルギーで洗浄することが可能になる。
その他の装置構成と動作は実施例1と同様である。
図7は本発明の更に他の実施例を示す図である。同図(a)は中央断面概略図、同図(b)は側断面図である。
本実施例では、補助加速ノズル3を底面中央に、洗浄媒体加速ノズル2を洗浄槽両側面の中央付近の高さに配置してある。
補助加速ノズル3は、洗浄槽底面に沿って両側に気流F3を吹き出すと、洗浄槽内には図の矢印で示したようなループ状の気流Fが発生する。洗浄媒体4は洗浄槽壁面に沿って上昇し、洗浄媒体加速ノズル2付近に送られる。
洗浄媒体加速ノズル2は補助加速ノズル3で加速された洗浄媒体4を洗浄対象物Wに向けてさらに加速する。ここで、補助加速ノズル3により洗浄槽1内に発生した気流F3の方向は、洗浄媒体加速ノズル2付近の壁面において洗浄媒体加速ノズル2の噴出方向と略同一方向であるため、補助加速ノズル3による気流のエネルギおよび洗浄媒体4の運動エネルギを無駄にすることなく、洗浄媒体加速ノズル2によりさらに速度を増すことが可能になる。
洗浄対象物Wに衝突した洗浄媒体4は、重力によって下方に落下し、再び補助加速ノズル3の気流F3によって運ばれる。また、一部の洗浄媒体4は分離手段7の方へ運ばれて再生処理を受けた後、下方に落下する。
ワークホルダWHは実施例1、2とは異なり、上方より支持され、上下方向に昇降することができるようになっている。ワークホルダWHの昇降動作により、洗浄媒体加速ノズル2と洗浄対象物Wの相対位置が変化し、洗浄対象物Wの全面を洗浄することができる。
その他の装置構成と動作は実施例1と同様である。
図8は本発明の更に他の実施例を示す図である。
本実施例は、洗浄槽1を略球形状としたものである。
洗浄媒体加速ノズル2は洗浄槽1の底面中央部から上に向けて気流F2を吹き出す。
補助加速ノズル3は、洗浄槽壁面中央付近の周上に、壁面に沿って下向きに気流F3を噴出するよう配置されている。
洗浄槽1の底部中央の洗浄媒体加速ノズル2周囲には洗浄媒体偏向部材1aが配置され、補助加速ノズル3で加速された気流F3および洗浄媒体4を上向きに偏向する。洗浄槽1の周上に配置された複数の補助加速ノズル3の気流F3が洗浄槽底部中央で合流し、上向きの強い噴流となって洗浄対象物Wに向かう。
洗浄槽内壁には、補助加速ノズル3から洗浄媒体偏向部材1aに向かう流れをスムーズにするよう、洗浄媒体偏向部材1aから放射状に溝を形成することが好ましい。
洗浄槽1の上部には洗浄媒体再生手段Rが配置されている。
洗浄槽中央には、洗浄対象物Wを収容する網籠状のワークホルダWHが設置されている。
その他の装置構成と動作は実施例2と同様である。
本発明の第1の実施例を説明するための図である。 補助加速ノズルと壁面の溝を説明するための図である。 補助加速ノズルの他の配置例を示す図である。 洗浄媒体加速ノズルの断面を示す図である。 補助加速ノズル付近における気流を説明するための図である。 本発明の他の実施例を示す図である。 本発明の更に他の実施例を示す図である。 本発明の更に他の実施例を示す図である。
符号の説明
1 洗浄槽
2 洗浄媒体加速ノズル
3 補助加速ノズル
4 洗浄媒体
5 圧縮空気源
7 分離手段
F 気流
W 洗浄対象物(ワーク)
WH ワーク保持手段(ワークホルダ)

Claims (6)

  1. 薄片状の樹脂フィルムからなる可撓性洗浄媒体を収容する洗浄槽と、
    洗浄対象物を保持する保持手段とを有し、
    前記洗浄媒体を前記洗浄対象物に衝突させて該洗浄対象物に付着している付着物を除去する乾式洗浄装置において、
    前記洗浄槽内に洗浄媒体加速ノズルと補助加速ノズルとを有し、
    前記洗浄媒体加速ノズルは、前記洗浄対象物の下方の位置に配置され、前記洗浄媒体加速ノズルの先端部分を頂点とする前記洗浄槽の壁面から構成される凸構造を有し、前記洗浄対象物に向けて前記洗浄媒体加速ノズルの先端より圧縮空気を噴射させて、前記洗浄媒体を噴射気流で加速して前記洗浄対象物に衝突させ、
    前記補助加速ノズルは、前記洗浄槽の壁面に配置され、該壁面に沿って下方へ向かう気流を発生させて、前記補助加速ノズルからの気流を前記凸構造を形成する洗浄槽の壁面に沿って流し、前記洗浄媒体を前記洗浄媒体加速ノズルの先端に向けて飛翔させることを特徴とする乾式洗浄装置。
  2. 請求項1記載の乾式洗浄装置において、
    記洗浄媒体加速ノズルで加速された前記洗浄媒体を前記洗浄対象物に偏向する洗浄媒体偏向部材を有することを特徴とする乾式洗浄装置。
  3. 請求項1または2に記載の乾式洗浄装置において、
    前記洗浄槽内壁が略円筒形状であることを特徴とする乾式洗浄装置。
  4. 請求項1または2に記載の乾式洗浄装置において、
    前記洗浄槽内壁が略球形状であることを特徴とする乾式洗浄装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の乾式洗浄装置において、
    前記洗浄槽内の気流の方向に沿って前記洗浄槽内面に多数の溝を形成したことを特徴とする乾式洗浄装置。
  6. 請求項5に記載の乾式洗浄装置において、
    前記溝のピッチが、使用する洗浄媒体の大きさ以下であることを特徴とする乾式洗浄装置。
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