JP4931145B2 - 磁気式3次元位置検出装置、磁気式3次元位置検出方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

磁気式3次元位置検出装置、磁気式3次元位置検出方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP4931145B2
JP4931145B2 JP2007211804A JP2007211804A JP4931145B2 JP 4931145 B2 JP4931145 B2 JP 4931145B2 JP 2007211804 A JP2007211804 A JP 2007211804A JP 2007211804 A JP2007211804 A JP 2007211804A JP 4931145 B2 JP4931145 B2 JP 4931145B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
coil
magnetic field
dimensional position
field strength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007211804A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009047470A (ja
Inventor
定男 廣谷
岳美 持田
時彦 鏑木
幸平 若宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu University NUC
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Kyushu University NUC
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu University NUC, Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Kyushu University NUC
Priority to JP2007211804A priority Critical patent/JP4931145B2/ja
Publication of JP2009047470A publication Critical patent/JP2009047470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4931145B2 publication Critical patent/JP4931145B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Description

本発明は、送信コイルから生成した磁界によって受信コイルに電気信号を誘導して受信コイルの3次元的な位置を決定する、磁気式3次元位置検出装置、磁気式3次元位置検出方法、プログラム及び記録媒体に関するものである。
従来、送信コイル から生成した交流磁界によって受信コイルに電気信号を誘導し、この受信信号の強度をもとにして受信コイル の3次元的な位置を検出する位置検出 装置が用いられている。
これらの装置においては、受信信号から受信コイルの空間的な位置情報を得るため、送信コイルと受信コイルの間の相対的な位置関係に対して、受信される信号の強度を磁界関数として表現する。このような磁界関数には、送信コイルの生成する磁界に関する、電磁理論に基づいた物理式が用いられている(例えば、非特許文献1参照)。
受信コイル の3次元位置は、この磁界関数から予測される受信信号と、実際に計測される信号強度の間の誤差が最小になるように決定される。
また、磁界中における複数の位置に受信コイルを配置して、これらの受信コイルの磁界強度の測定データをスプライン補完することにより、磁界強度関数を求める方法がある(例えば、非特許文献2参照)。
阿刀田,中村,冨澤,横山,今田,「磁気式 モーションキャプチャ装置における双極子配置と座標逆算アルゴリズムの一設計法」,計測自動制御学会,Vol.34,No.5,445−453,1998 鏑木,若宮,持田、「3次元磁気センサシステムの評価」、電子情報通信学会信学技法、SP2005-55、2005
上述した非特許文献1のように、送信コイルから生成される交流磁界の強度の空間的なパタンを表現する磁界強度関数として、送信コイルの大きさを無視した磁気双極子モデルが用いられてきた。
この磁気双極子モデルは、送信コイルと受信コイルの間の距離が、送信コイルの大きさに比べて十分に大きい場合に成り立つものである。しかしながら、実際には、送信コイルの大きさの数倍程度の距離に受信コイルが配置されることがあるため、この仮定が満足されない場合もある。
したがって、非特許文献1の方法においては、仮定した磁界強度関数が実際の磁界強度パタンに適合していないと、受信コイルの位置や向きを精度良く推定することが困難になるという問題があった。
また、非特許文献2の方法は、磁気双極子モデルを用いないため、送信コイルと受信コイルが接近した場合でも有効である。
しかしながら、非特許文献2の方法においては、測定範囲をすべて網羅するように磁界強度データを計測する必要があるため、磁界強度関数の校正用の磁界データ計測に多大な時間を要するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、送信コイルと受信コイルとの距離が近くとも、従来に比して少ない計測値、校正用の磁界データによって受信コイルの位置や向きを高い精度にて推定することができる磁気式3次元位置検出装置、磁気式3次元位置検出方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の磁気式3次元位置検出装置は、複数の送信コイルから相互に異なる周波数の交流磁界を生成し、さらに受信コイルに誘導される受信信号を用いて、受信コイルの3次元的な位置を計測する磁気式3次元位置検出装置であり、前記送信コイルから生成される交流磁界について、該送信コイルの大きさを考慮した磁気双極子モデルを用いた、磁界強度の空間パタンを表す磁界強度関数により、前記受信コイルに誘導される磁界強度を求める予測値計算部と、前記磁界強度関数から予測される信号強度と、前記受信コイルにて実際に計測される信号強度との誤差が最小となるように、該受信コイルの3次元的な位置および向きを計算する誤差最小化手段と、該誤差最小化手段の結果により該受信コイルの位置及び向きを計測する位置検出部とを有し、前記磁気双極子モデルが磁荷の配置される前記送信コイルの両端の位置情報を含む磁界強度関数を表すことを特徴とする
本発明の磁気式3次元位置検出方法は、複数の送信コイルから相互に異なる周波数の交流磁界を生成し、さらに受信コイルに誘導される受信信号を用いて、受信コイルの3次元的な位置を計測する磁気式3次元位置検出方法であり、予測値計算部が前記送信コイルから生成される交流磁界について、該送信コイルの大きさを考慮した磁気双極子モデルを用いた、磁界強度の空間パタンを表す磁界強度関数により、前記受信コイルに誘導される磁界強度を求める過程と、誤差最小化手段が前記磁界強度関数から予測される信号強度と、前記受信コイルにて実際に計測される信号強度との誤差が最小となるように、該受信コイルの3次元的な位置および向きを計算する過程と、位置検出部が該誤差最小化手段の結果により該受信コイルの位置及び向きを計測する過程とを有し、前記磁界強度関数が磁荷の配置される前記送信コイルの両端の位置情報を考慮した前記磁気双極子モデルにより表されていることを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピュータに上記いずれかに記載の磁気式3次元位置検出方法を実行させるためのコンピュータが実行可能なプログラムである。
本発明の記録媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
以上説明したように、本発明の磁気式3次元位置検出装置は、受信コイルに誘導される信号強度を推定する際に、個々の送信コイルの大きさを考慮しているため、送信コイルの両端の位置情報を信号強度の予測に反映することができる。
このため、本発明の磁気式3次元位置検出装置においては、送信コイルの両端の位置情報を推定する際に用いるので、従来のように送信コイルの大きさを無視して点と見なして推定する場合に比較して、高精度にて磁界強度の空間パタンを表すことができる。
したがって、本発明の磁気式3次元位置検出装置によれば、受信コイルの位置および向きの推定を、送信コイルの両端の位置を考慮して磁界強度パタンを表す上記磁界強度関数に基づいて行われるため、受信コイルの位置推定の精度を高めることが可能となる。
また、本発明の磁気式3次元位置検出装置によれば、磁界データをスプライン補間して磁界強度パタンを表す従来の方法と比較した場合、磁界強度関数の構成に必要となる校正用磁界データの数を大幅に削減することができる。
<本発明の概要>
本発明は、複数の送信コイルそれぞれから、相互に異なる周波数の交流磁界を生成し、検出対象である受信コイルに誘導される受信信号を用い、この受信コイルの3次元的な位置を計測する磁気式3次元位置検出装置に関するものであり、送信コイルから生成される交流磁界について、各送信コイルの大きさ(磁極が存在する送信コイルの両端の位置)を考慮した磁気双極子モデルを用いた、磁界強度の空間パタンを表す磁界強度関数により、受信コイルに誘導される磁界強度を求め、かつ磁界強度関数から予測される信号強度と、受信コイルにて実際に計測される信号強度との誤差が最小となるように、受信コイルの3次元的な位置および向きを計算する手段と、この手段により受信コイルの位置及び向きを計測するものである。
上述したように、本発明は、送信コイルから生成される交流磁界の磁界強度の空間的パタンを、送信コイルの磁荷の存在する両端の位置座標を用いることで、この送信コイルの大きさを考慮した磁気双極子モデルによって表している。
このように、本発明における上記磁気双極子モデルにおいては、送信コイルの軸(コイルを巻く軸)の両端に、互いに極性の異なる磁荷が配置されると考える。
一方、受信コイルの大きさは、送信コイルに比べて十分に小さいと仮定し、これを大きさを持たない空間中の点と見なしている。
受信コイルが存在する位置にて発生する磁界強度は、送信コイルの両端位置における磁荷の大きさと、これらの両端に位置する磁荷に対する受信コイルの相対位置によって表されることになる。
したがって、本発明においては、送信コイルの両端位置が磁界強度関数に反映されることになるため、磁気式3次元位置検出装置において、送信コイルと受信距離との関係において、測定精度を向上させるために、送信コイルの大きさを考慮することができる。
さらに、本発明は、上述したように送信コイルの大きさを反映した磁界強度関数を用いることによって、受信コイルの位置と、送信コイルの発生する磁界の向き(磁力線の向き)に対する傾き(後述するφ)とを未知変数とし、受信コイルに誘導される信号の強度を予測または推定することができる。
すなわち、受信コイルの位置および向きの推定は、この信号強度の予測値と実際に計測される信号強度の間の誤差が最小となるように、これらの未知変数の値を決定することによって行われる。
本発明においては、上述したように、受信コイルは大きさを持たない点として仮定している。従って、この仮定が満足されるように、受信コイルの大きさを十分に小さくする必要がある。
したがって、本発明においては、位置検出対象の受信コイルとして、小型化の容易な単軸のコイルを用いている。
また、本発明においては、送信コイルを5個以上用い、これらの5個以上の磁界成分について、信号強度の予測値と実際に計測される受信信号強度との間の自乗誤差を最小化することで、単軸の受信コイルの位置と向きとの検出を可能とする。
本発明においては、磁界強度の空間パタンを示す磁界強度関数が、物理的な磁気双極子モデルを用いて表されるため、モデルに含まれるパラメータはスカラ量のゲイン項のみとなっている。
このため、本発明は、従来例におけるスプライン補間によって磁界強度関数を表す方法に比較して、あらかじめ校正すべきパラメータの数を極めて少なくすることができる。
したがって、本発明においては、磁界強度関数を校正する校正用の磁界データの数が少なくて済むため、位置検出において複数の受信コイルを使用する場合においても、校正に膨大な時間がかかる問題を生じない。
<実施形態>
以下、本発明の実施形態による磁気式3次元位置検出装置を図面を参照して説明する。図1は同実施形態による磁気式3次元位置検出装置の構成例を示すブロック図である。
本実施形態の磁気式3次元位置検出装置は、検出対象の受信コイルに対して交流磁界を与える送信コイル(S,S,S,S,S,S)と、該送信コイルに対して各々異なる周波数の交流磁界を発生させる送信コイル駆動部1と、受信コイルDと、上記交流磁界により該受信コイルDに誘導された受信信号の強度を、周波数毎に検出して検出信号として出力する検出部2と、各送信コイル毎に設定された磁界強度関数により受信信号の予測値を算出する予測値計算部3と、検出された検出値と予測値との信号誤差の最小化を行う誤差最小化部4と、誤差最小化部にて得られた結果から送信コイルの位置を求める位置検出部5とから構成されている。
次に、図1、図2及び図3を用いて本実施形態における磁気式3次元位置検出装置における受信コイルの位置及び傾きを検出する動作を説明する。図2は、本実施形態における磁気式3次元位置検出装置において、送信コイルによって交流磁界を生成し、受信コイルに誘導された信号の強度より、その受信コイルの位置および向きを計算するための手順を示すフローチャートである。図3は本実施形態における磁気式3次元位置検出装置の動作を説明する概念図であり、図3(a)が磁気式3次元位置検出装置における送信コイルS,S,S,S,S,Sの配置の例を示し、図3(b)が受信コイルDの位置と向きを表す方法について示した概念図である。
図3(a)における配置例においては、6個の送信コイルS,S,S,S,S,Sにおいて、送信コイル駆動部1の制御により相互に周波数の異なる交流磁界が生成される。
また、図3(b)においては、x、y、zが受信コイルDの位置を表すための座標軸として定義されている。図3(b)における角度θとθとは、それぞれy軸を回転軸とした回転角度、z軸を回転軸とした回転角度を表している。
本実施形態においては、受信コイルDの位置と傾きとが与えられた時に、受信信号の強度を予測することが必要である。
このため、磁気双極子モデルを用いて、送信コイルS,S,S,S,S,Sから生成される交流磁界の強度の空間パタンを磁界強度関数として表す必要がある。
送信コイルSS,S,S,S,S,S各々から生成される磁界は、交流磁界であり、本実施形態において、例えば送信コイルS,S,S,S,S,Sが正弦的な交流磁界を生成するように送信コイル駆動部1により駆動する交流電流が流されて駆動される。
この時、生成される磁界も正弦的に変化するが、この正弦的な時間関数の振幅を、本実施形態においては磁界の強度、すなわち磁界強度と呼ぶ。以下の説明において、送信コイルS,S,S,S,S,Sを送信コイルSとして説明する。
本実施形態で用いる磁気双極子モデルにおいては、上記磁界強度が以下のように磁気双極子モデルを用いてベクトルh=(h,h,hとして以下の(1)式にて表される。
Figure 0004931145
ここで、h,h,hは、磁界強度の各軸方向の成分であり、Gは送信コイルの両端における磁荷の大きさ(あるいは強さ)や空気の透磁率などによって決定される一定のゲインである。Tはベクトルの転置を表している。
また、r,rは、以下の(2)式にて示すように、送信コイルSの両端の位置X,Xと、3次元(xyz)座標空間内のある1点の位置Xとの間の相対関係を表すベクトルである。
Figure 0004931145
上述した(1)式及び(2)式により、本実施形態においては、磁荷が配置される送信コイルSの両端の位置情報を用いることにより、送信コイルSの大きさを考慮した形にて磁界強度関数を表すことができる。
したがって、送信コイルSと受信コイルDとの間の距離が送信コイルSの大きさ(両端の磁極の距離)に比較して十分に大きいとはいえない場合においても、実際の磁界強度パタンを、従来例に比較してより精度良く表すことができる。
予測値計算部3は、上記(1)及び(2)式を用いて、3次元座標空間内の点X(x,y,z)に、大きさの無視できる受信コイルDが存在する場合、i番目の送信コイルが送信コイル駆動部1により駆動されて生成する交流磁界に対して、受信コイルDに誘導される受信信号(電圧値)の受信信号強度uを以下の(3)式を用いて予測値の計算を行っている(ステップS3)。
Figure 0004931145
上記(3)式において、αは受信コイルDに固有のゲインであり、hは上記磁界強度ベクトルであり、φは受信コイルDの軸と磁界強度ベクトルとがなす角度を示している。
なお、受信コイルDの傾き(θ,θ)と、角度φとの関係は、以下のように与えられる。上記(3)式において、|h|cosφはh・eとして置き換えることができる。ここで、「・」はベクトルの内積を表し、「e」は長さ1のベクトルである。ベクトルeはx軸方向の単位ベクトルe=(1,0,0)を、x軸についてθ、x軸についてθの角度で回転して得られるので、
e=A3
となる。ここで、A及びA各々は以下の(4)式に示す回転行列である。
Figure 0004931145
すなわち、受信コイルの傾き(θ,θ)がある値に固定されると、回転行列A及びAが求まりベクトルeが定まる。このベクトルeと磁界強度hの内積を計算することにより、磁界に対する受信コイルDの傾き(θ,θ)の影響を考慮することとなる。
また、上記(3)式において、αとi番目の送信コイルSとの磁界強度関数のゲインGをまとめて、改めてGと表すこととすると、受信信号の強度の予測値は以下の(5)式にて表すことができる。
Figure 0004931145
上記(5)式においてrpiとrniとは以下の(6)式により表されている。
Figure 0004931145
上記(5)式において、XpiとXniとはそれぞれi番目の送信コイルSの両端の位置を示している。磁界強度関数におけるゲインGは未知数であるが、既知の位置と向きに受信コイルDを配置して、誘導される受信信号の信号強度を測定することにより、測定値を校正するために用いる磁界データを作成しておくことができる。
すなわち、受信コイルDを磁界データを取得する位置及び向きにて配置し、送信コイル駆動部1が送信コイルS,S,S,S,S,S各々から異なる周波数の交流磁界を生成させ、検出部2が検出した受信コイルDの受信信号の信号強度と、受信コイルDの位置及び向きのデータを用いて磁界強度関数により求めた信号強度とが一致するように、送信コイルS(1≦i≦6)各々のゲインG(1≦i≦6)を補正する。
また、送信コイルSの両端の位置が固定されていると考えれば、rpiやrniは受信コイルDの存在している座標X(x,y,z)に依存し、φは受信コイルDの座標X(x,y,z)と、受信コイルDの傾き(θ,θ)とに依存している。
このため、予測値計算部3は、磁界強度関数にて予測強度uを算出する際、座標X(x,y,z)に対応するrpi及びrniと、この座標X(x,y,z)及び受信コイルDの傾き(θ,θ)に対応したφiとを代入して、予測強度uを求めることになる。
従って、受信コイルDの位置や傾きが変化すれば、それに伴って予測される信号強度uも変化する。
例えば、予測値計算部3は、ある任意の位置及び傾きの受信コイルDの受信信号の予測値uを、上述した(6)式の磁界強度関数により求める。
そして、検出部2は、各送信コイルSから送信される交流磁界により、受信コイルDに誘導される実際の測定結果としての受信信号の信号強度の測定値U(1≦i≦6)を計測する(ステップS5)。
次に、誤差最小化部4は、測定結果としての信号強度の測定値Uと、予測値計算部3にて求められた予測値uとを比較して、信号強度Uと予測値uとの差が予め設定した範囲内にあることを検出した場合、一致信号を位置検出部5へ出力する(ステップS4)。
そして、位置検出部5は、その予測値uを算出した際の受信コイルDの位置及び傾きが、実際に現在の受信コイルの位置及び傾きとして検出して、受信コイルDの位置及び傾きとして出力する。
したがって、誤差最小化部4は、信号強度の測定値Uと信号強度の予測値uとの誤差を最小にするように、複数の位置X(x,y,z)及び傾き(θ,θ)の組合せに対応するrpi及びrniとφとのデータを入れて予測値uを計算し、実際に測定した測定値Uと比較することにより、上述したような実際に受信コイルDが配置されている位置及び向きを推定する。
上記誤差の評価尺度としては、以下の(7)式のように、各送信コイルSと受信コイルDとにおける測定値Uiと予測値uiとの自乗誤差を全て加算した自乗誤差合計値Eを用いる。
Figure 0004931145
誤差最小化部4は、上記(7)式において、自乗誤差合計値Eが最小となる位置X(x,y,z)と傾き(θ,θ)との値を、非線形な最小自乗法を適用して求める(ステップS4)。
すなわち、誤差最小化部4は、(7)式における自乗誤差合計値Eが予め設定した収束条件を満たすまで(例えば自乗誤差合計値Eが設定した閾値以下になった場合、または自乗誤差合計値Eの変化率の減少が所定の値以下になるまで)、ステップS1,S2,S3,S4のステップにおいて、予測値計算部3が新たなrpi及びrniとφとのデータにより順次算出する各送信コイルSにおける予測値uを用いて、送信コイルSi毎に求まる自乗誤差を合計して自乗誤差合計値Eを求め、予め設定された閾値以下となるまで反復計算を行う。ここで、誤差最小化部4は、予め設定された上記閾値以下となったことが検出されると、最小値として判定する。この閾値は、予め実験において、測定値と予測値との誤差によって設定される。
上記最小自乗法には様々な方法があるが、本実施の形態ではガウス・ニュートン法あるいは、計算時間と収束安定性とのバランス、関数との関係等を考慮した上で、ガウス・ニュートン法を基本としたレーベンベルグ・マルカート(Levenberg-Marquardt)法を用いても良い。また、ダンピング法、パウエル法等、ガウス・ニュートン法に基づく他の解法を用いてもよい。また、ガウス・ニュートン法でなくても、最急降下法等、他の非線形最小自乗法の解法を用いてもよい。
以下に、本実施形態における3次元位置検出装置の有効性を検証するため、受信コイルDの3次元座標空間における3次元位置検出処理の適用例を以下に説明する。
図3(a)に示した3次元座標系において、x={−30,0,30}、y={−30,0,30}、z={−30,0,30}の全ての組合せの位置X(合計の組合せによる位置の数 3×3×3=27点)に受信コイルを配置して、各送信コイルS,S,S,S,S,Sからの交流磁界により誘導される受信信号の信号強度uを検出部2により測定した。
得られた信号強度を用いて送信コイルS各々に対応した磁界強度関数におけるゲインGの補正を行った。
次に、検出部2により、上記x={−30,0,30}、y={−30,0,30}、z={−30,0,30}の位置の組合せ各々の測定値Uを各々測定した(ステップS5)。
そして、図2に示した手順により、予測値計算部3は、新たな位置及び傾きのデータを入力し(ステップS1)、入力された位置のデータを(6)式に代入してrpi及びrniを算出する(ステップS2)。
また、予測値計算部3は、上記rpi及びrniと磁界のむきに対する傾きφとのデータを(5)式に代入し、予測値uを算出する(ステップS3)。
次に、誤差最小化部5は、測定値Uと予測値uとによる自乗誤差合計値Eが最小となる計算を行う(ステップS5)。
上述した処理において、実際の受信コイルの位置と予測した受信コイルの位置との間の絶対値誤差は平均で0.2mmとして、受信コイルDの位置が求められた。
また、従来の送信コイルの大きさを無視した磁界強度関数を用いた場合には、絶対値誤差が0.5mmであった。
また、校正用の磁界データをスプライン補完して、磁界強度パタンを表す方法においては、校正用のデータの数は全部で375点が必要であり、上述した本実施形態の27点の約14倍のデータ量が必要であった。
上述した実験により、本実施形態には送信コイルSの大きさを無視した磁界強度関数を用いる従来の方法に比較して、より位置検出の精度を高くすることができる。
また、本実施形態は、スプライン補完を行う従来の方法に比較して、測定精度は同等であるが、校正用の磁界データの数を、大幅に削減することができる。
なお、図1における予測値計算部3、誤差最小化部4及び位置検出部5の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより3次元位置の検出処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
本発明の一実施形態による磁気式3次元位置検出装置の構成例を示すブロック図である。 図1の磁気式3次元位置検出装置による受信コイルDの3次元空間における存在する位置を検出する動作を示すフローチャートである。 本実施形態における磁気式3次元位置検出装置の動作を説明する概念図である。
符号の説明
1…送信コイル駆動部
2…検出部
3…予測値計算部
4…誤差最小化部
5…位置検出部
D…受信コイル
,S,S,S,S,S…送信コイル

Claims (4)

  1. 複数の送信コイルから相互に異なる周波数の交流磁界を生成し、さらに受信コイルに誘導される受信信号を用いて、受信コイルの3次元的な位置を計測する磁気式3次元位置検出装置であり、
    前記送信コイルから生成される交流磁界について、該送信コイルの大きさを考慮した磁気双極子モデルを用いた、磁界強度の空間パタンを表す磁界強度関数により、前記受信コイルに誘導される磁界強度を求める予測値計算部と、
    前記磁界強度関数から予測される信号強度と、前記受信コイルにて実際に計測される信号強度との誤差が最小となるように、該受信コイルの3次元的な位置および向きを計算する誤差最小化手段と、
    該誤差最小化手段の結果により該受信コイルの位置及び向きを計測する位置検出部と
    を有し、
    前記磁気双極子モデルが磁荷の配置される前記送信コイルの両端の位置情報を含む磁界強度関数を表す
    ことを特徴とする磁気式3次元位置検出装置。
  2. 複数の送信コイルから相互に異なる周波数の交流磁界を生成し、さらに受信コイルに誘導される受信信号を用いて、受信コイルの3次元的な位置を計測する磁気式3次元位置検出方法であり、
    予測値計算部が前記送信コイルから生成される交流磁界について、該送信コイルの大きさを考慮した磁気双極子モデルを用いた、磁界強度の空間パタンを表す磁界強度関数により、前記受信コイルに誘導される磁界強度を求める過程と、
    誤差最小化手段が前記磁界強度関数から予測される信号強度と、前記受信コイルにて実際に計測される信号強度との誤差が最小となるように、該受信コイルの3次元的な位置および向きを計算する過程と、
    位置検出部が該誤差最小化手段の結果により該受信コイルの位置及び向きを計測する過程と
    を有し、
    前記磁界強度関数が磁荷の配置される前記送信コイルの両端の位置情報を考慮した前記磁気双極子モデルにより表されている
    ことを特徴とする磁気式3次元位置検出方法。
  3. コンピュータに請求項2に記載の磁気式3次元位置検出方法を実行させるためのコンピュータが実行可能なプログラム。
  4. 請求項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2007211804A 2007-08-15 2007-08-15 磁気式3次元位置検出装置、磁気式3次元位置検出方法、プログラム及び記録媒体 Expired - Fee Related JP4931145B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007211804A JP4931145B2 (ja) 2007-08-15 2007-08-15 磁気式3次元位置検出装置、磁気式3次元位置検出方法、プログラム及び記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007211804A JP4931145B2 (ja) 2007-08-15 2007-08-15 磁気式3次元位置検出装置、磁気式3次元位置検出方法、プログラム及び記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009047470A JP2009047470A (ja) 2009-03-05
JP4931145B2 true JP4931145B2 (ja) 2012-05-16

Family

ID=40499838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007211804A Expired - Fee Related JP4931145B2 (ja) 2007-08-15 2007-08-15 磁気式3次元位置検出装置、磁気式3次元位置検出方法、プログラム及び記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4931145B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5231681B2 (ja) 2010-06-09 2013-07-10 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 プローブ形状検出装置及びプローブ形状検出装置の作動方法
US8818486B2 (en) * 2012-07-12 2014-08-26 Biosense Webster (Israel) Ltd. Position and orientation algorithm for a single axis sensor
JP5914368B2 (ja) * 2013-01-08 2016-05-11 日本電信電話株式会社 携帯端末装置および無線通信システム
US10416333B2 (en) 2017-05-19 2019-09-17 Microsoft Technology Licensing, Llc Magnetic tracker with dual-transmit frequency
CN116869539B (zh) * 2023-07-06 2024-04-19 北京未磁科技有限公司 用于脑磁***的校准方法、校准装置以及脑磁***

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4394831A (en) * 1981-02-12 1983-07-26 Honeywell Inc. Helmet metal mass compensation for helmet-mounted sighting system
JP2520202B2 (ja) * 1991-07-03 1996-07-31 株式会社ミツトヨ 測定値評価方法
US5731996A (en) * 1996-03-05 1998-03-24 Hughes Electronics Dipole moment detector and localizer
US5684396A (en) * 1996-03-05 1997-11-04 Hughes Aircraft Company Localizing magnetic dipoles using spatial and temporal processing of magnetometer data
JP2835603B2 (ja) * 1996-10-08 1998-12-14 永一 坂東 人体用の変位センサー
JP3236565B2 (ja) * 1998-03-18 2001-12-10 オリンパス光学工業株式会社 位置推定装置
US6625563B2 (en) * 2001-06-26 2003-09-23 Northern Digital Inc. Gain factor and position determination system
JP2003114101A (ja) * 2001-10-03 2003-04-18 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 磁気式3次元位置検出装置および検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009047470A (ja) 2009-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101912195B1 (ko) 목표의 실시간 위치 측정과 지도 구축 방법 및 장치
JP4931145B2 (ja) 磁気式3次元位置検出装置、磁気式3次元位置検出方法、プログラム及び記録媒体
KR100938047B1 (ko) 시스템 교정 방법, 위치 탐색 시스템 및 컴퓨터
US7532997B2 (en) Electromagnetic tracking using a discretized numerical field model
Guan et al. Automated DC offset calibration strategy for structural health monitoring based on portable CW radar sensor
KR100734967B1 (ko) 자기적 위치 또는 방위 결정시 오차 검출
JP5741223B2 (ja) 情報処理装置、補正方法、及び補正プログラム
US20080204004A1 (en) Coil arrangement for electromagnetic tracking method and system
JPH11510406A (ja) カテーテルプローブを操縦するための方法及びシステム
US10754004B2 (en) Methods and apparatus for localizing a source of a set of radio signals
KR101960280B1 (ko) 자기장 지도를 수정하는 방법, 자기장 지도를 수정하는 사용자 단말 및 서버
US10996288B2 (en) Method for calibrating a magnetometer
KR20140093111A (ko) 지자기 센서 오차 보정 장치 및 지자기 센서 오차 보정 방법
JP2015232513A (ja) たわみ推定装置、及びプログラム
JP2000121716A (ja) 電波到来方向推定装置
KR20180078736A (ko) 중복 그리드 기법을 이용한 실내 지도 생성 장치 및 방법
US6714008B1 (en) Gradiometric measurement methodology for determining magnetic fields of large objects
KR101209571B1 (ko) 자동 교정 방법 및 장치
JP6621656B2 (ja) 磁界のモデリング
JP5300779B2 (ja) エリア推定装置、エリア推定方法、及びプログラム
US11525852B2 (en) Field probe isotropic compensation using orthogonal scalar field components
WO2019058478A1 (ja) 振動判定装置、振動判定方法及びプログラム
KR101726677B1 (ko) 무선 센서 네트워크 장치 및 그 제어방법
JP4954112B2 (ja) アレー測角装置
JP6933665B2 (ja) 電磁誘導式測定システムのための較正方法と装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100722

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120131

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150224

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees