〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本実施の形態では、撮像機能付き端末装置として携帯電話機1を用いて説明する。
図2は、本実施の形態における携帯電話機1の外観図であり、(a)は表示画面を回転させる前の状態を示す外観図であり、(b)は表示画面を回転した後の状態を示す外観図である。
図2(a)で示すように、本実施の形態の携帯電話機1(カメラ機能付端末装置)は、開状態および閉状態の2つの状態を有する折り畳み式携帯電話機であって、表示画面8を備える筺体2が、操作ボタン群9を備える筺体3に、ヒンジ部4によって回動自在に連結されている。筐体2を筐体3に対して回動させることで、携帯電話機1は開閉する。ここで、携帯電話機1の閉状態とは、筺体2における表示画面8と筺体3の操作ボタン群9とが内側で接触する状態をいい、一方、開状態とは、図2(a)で示すように、筺体2における表示画面8と筺体3の操作ボタン群9とがそれぞれ外側に露出する状態をいう。
具体的には、筐体2は、回転機構部5(回転機構)と表示部6(表示手段)とを有する。回転機構部5とは、図2(b)に示すように、表示部6を、前記筐体2の開閉する方向(以下、開閉方向)に対して直交する方向に90度回転させる機構である。本実施の形態の表示部6は、前記開閉方向に対して90度までしか回転することができない構成であるが、270度回転できる構成であってもよい。表示部6は、撮影した被写体の画像等を表示する表示画面8を備える。ここで、表示画面8は、長手方向の長さがL5、短手方向の長さがL6の矩形である。
筐体3は、被写体を撮影するための撮影レンズ7と、ユーザが操作入力するための操作ボタンからなる操作ボタン群9を備える。撮影レンズ7は、図2(a)で示すように、筐体3における操作ボタン群9が備えられる面と対向する面に設けられている。
また、本実施の形態では、表示画面8が縦長である状態が基準として設計され、回転機構部5によって回転させられることによって、表示画面8が横長の状態となる。ここで、回転機構部5によって回転させる前の表示部6における縦長の表示画面8の状態を縦表示画面状態(第1の状態)といい、回転機構部5によって縦表示画面状態から90度回転させた後の表示部6における横長の表示画面8の状態を横表示画面状態(第2の状態)という。また、ここでいう表示画面8の縦方向とは、携帯電話機1の開状態において、筐体2に対して筐体3が存在する方向をいう。一方、横方向とは、表示画面8における該縦方向に対して直交する方向をいう。
(携帯電話機の構成)
次に、携帯電話機1の構成について、図1を用いて説明する。
図1は、本実施の形態における携帯電話機1の概略構成を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、携帯電話機1は、通信部11と、操作入力部12と、カメラ部13と、記憶部14と、制御部15とを有する。
通信部11(通信手段)は、通信制御部16を介して、他の端末装置と通信を行うものである。操作入力部12は、操作ボタン群9を介して入力されたユーザの操作指示を制御部15に出力するものである。カメラ部13は、撮影レンズ7を介して被写体を撮像するものであり、撮像した画像データを制御部15におけるカメラ制御部18に出力する。また、カメラ部13(撮像素子)は、矩形の撮像面を有する。ここで、撮像面とは、例えば、CCD等の撮像装置の光照射面に相当するものである。
記憶部14は、撮像画像用メモリ24(撮像画像データ格納部)と、縦表示画面用切り出し範囲格納部25と、横表示画面用切り出し範囲格納部26とを備えている。
撮像画像用メモリ24は、カメラ部13で撮像した矩形の画像データや、通信制御部16を介して受信した他の端末装置からの矩形の画像データを格納するものである。縦表示画面用切り出し範囲格納部25は、縦表示画面状態の表示画面8に、撮像画像用メモリ24に格納された画像データの一部を切り出して表示する際に用いる縦表示画面用切り出し範囲27(第1切り出し範囲)を予め格納しているものである。横表示画面用切り出し範囲格納部26は、横表示画面の表示画面8で、撮像画像用メモリ24に格納された画像データの一部を切り出して表示する際に用いる横表示画面用切り出し範囲28(第2切り出し範囲)を予め格納しているものである。縦表示画面用切り出し範囲27および横表示画面用切り出し範囲28の詳細な説明については後述する。
制御部15は、通信制御部16と、回転機構制御部17と、カメラ制御部18と、表示画面方向検出部19と、切り出し範囲切換部20と、縦表示画面用切り出し部(画像切り出し手段)21と、横表示画面用切り出し部(画像切り出し手段)22と、拡大部23とを含んでいる。
通信制御部16は、通信部11を制御するものであり、具体的には、カメラ部13で撮像した画像データやマイク(図示しない)を介して入力されたユーザの音声データ等を、通信部11を介して他の端末装置に送信したり、他の端末装置からの画像データや音声データを、通信部11を介して受信したりするものである。
通信制御部16は、他の端末装置から画像データを受信すると、該受信した画像データを記憶部14の撮像画像用メモリ24に出力する。また、通信制御部16は、受信した音声データをスピーカ部(図示せず)に出力し、スピーカ部を介して外部へ出力するようになっている。
また、通信制御部16は、カメラで撮像した画像データを他の端末装置に送信する際には、カメラ制御部18から入力された画像データを、通信部11を介して他の端末装置に送信する。
回転機構制御部17は、操作入力部12を介して入力されたユーザの指示に従って、回転機構部5を制御するものである。具体的には、ユーザが、表示画面8を縦表示画面状態から横表示画面状態にすべく、表示部6を回転させる操作ボタンを押下すると、回転機構部5の起動指示が、操作入力部12を介して回転機構制御部17に入力される。回転機構制御部17は、該起動指示に基づいて、回転機構部5を起動させ、表示画面8が横表示画面状態となるように、表示部6を90度回転させる。
また、回転機構制御部17は、表示部6を90度回転させると、表示部6を回転させた旨を、表示画面方向検出部19に伝達する。
また、ここでは、操作ボタンを押下することによって、回転機構部5を自動的に回転させる構成であるが、ユーザが表示部6を把持し回転させる方向に力を加えることによって、手動的に回転させる構成であってもよい。
カメラ制御部18は、操作入力部12を介して入力されたユーザの指示に従って、カメラ部13を制御するものである。具体的には、カメラ制御部18は、ユーザが撮像ボタンを押下することにより、操作入力部12を介して入力される撮像指示に基づき、被写体を撮像するようにカメラ部13を制御する。
また、カメラ制御部18は、カメラ部13によって撮像した画像データを記憶部14に出力し、撮像画像用メモリ24に格納させる。
表示画面方向検出部19は、回転機構制御部17の指示に基づき、表示画面8が縦表示画面状態であるか、横表示画面状態であるかを検出するものである。回転機構制御部17から表示部6が回転した旨が入力されると、該表示画面方向を検出し、該検出した表示画面方向の情報を切り出し範囲切換部20に出力する。ここで、表示画面方向とは、表示画面8の矩形の向き、すなわち、縦表示画面状態であれば縦向き、横表示画面状態であれば横向きのことをいう。
具体的には、表示画面方向検出部19は、表示部6が表示画面8に向かって反時計周りに回転されたのを検知すると、表示画面方向が横向きであると検出する。一方、表示部6が表示画面8に向かって時計周りに回転されたのを検知すると、表示画面方向検出部19は、表示画面が縦向きであると検出する。
ところで、本実施の形態における携帯電話機1は、撮像した画像を表示画面8に表示する際に、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データのうち、被写体を含む一部分を切り出し、該切り出した部分を拡大して表示画面8に表示させている。
切り出し範囲切換部20は、表示画面方向検出部19からの表示画面方向の情報に応じて、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データから切り出す範囲を、縦表示画面用切り出し範囲27を用いて切り出すか、横表示画面用切り出し範囲28を用いて切り出すかを切換えるものである。
具体的には、縦表示画面状態の表示画面8が基準となるように設計されているため、切り出し部としては、まず、縦表示画面用切り出し部21が選択されている。切り出し範囲切換部20は、表示画面8が横表示画面状態に回転した旨の情報を表示画面方向検出部19から受けると、縦表示画面用切り出し部21を横表示画面用切り出し部22に切換える。さらに、切り出し範囲切換部20は、表示画面8が縦表示画面状態となるように、表示部6が回転した旨の情報を受けると、横表示画面用切り出し部22を縦表示画面用切り出し部21に切換える。
縦表示画面用切り出し部21は、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29のうち、縦表示画面用切り出し範囲格納部25に予め格納されている縦表示画面用切り出し範囲27に含まれる画像を切り出すものである。
具体的には、切り出し範囲切換部20から、縦表示画面用切り出し部21が選択された旨の指示を受けると、縦表示画面用切り出し部21は、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29を取得するとともに、縦表示画面用切り出し範囲格納部25から縦表示画面用切り出し範囲27のデータを取得する。そして、縦表示画面用切り出し部21は、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29と、縦表示画面用切り出し範囲27とを照らし合わせて、縦表示画面用切り出し範囲27に含まれる画像データのみを切り出し、拡大部23に出力する。ここで、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29は、長手方向の長さがL3、短手方向の長さがL4の矩形の画像データである。
図3は、本実施の形態における撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29と、表示画面8との関係を示す説明図であり、(a)は表示画面8を回転させる前の該画像データ29と表示画面8との関係を示す説明図であり、(b)は表示画面8を回転させた後の該画像データ29と表示画面8との関係を示す図である。
図3(a)、(b)の紙面向かって左側の図が、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29を示す図であり、紙面向かって右側の図が表示画面8で表示される画像を示す図である。
ここで、縦表示画面用切り出し範囲27は、図3(a)の紙面に向かって左側の図における矩形の太線枠で囲まれた部分で示すように、長手方向(ここでは縦方向)の長さがL1、短手方向(ここでは横方向)の長さがL2の縦長の矩形範囲である。具体的には、縦表示画面用切り出し範囲27は、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29の長手方向(ここでは縦方向)と、該縦表示画面用切り出し範囲27の長手方向とが一致する縦長の矩形の範囲であって、縦表示画面用切り出し範囲27の縦方向の長さL1が該画像データ29の横方向の長さL4以下となっている。
また、該縦表示画面用切り出し範囲27の長手方向と短手方向との長さの比(L1:L2)が、表示画面8の長手方向と短手方向との長さの比(L5:L6)と一致していることが好ましい。
これにより、切り出した画像データを、表示画面8で表示する際の長手方向への拡大と、短手方向への拡大とを、同じ拡大率で拡大することが可能となり、該切り出した画像データを表示画面8に全画面表示することができる。
また、縦表示画面用切り出し部21は、縦表示画面用切り出し範囲27の長手方向と、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29の長手方向とを一致させるだけでなく、縦表示画面用切り出し範囲27内に、画像データの被写体部分が一番多く含まれるように、縦表示画面用切り出し範囲27の位置を設定する。
また、縦表示画面用切り出し部21は、さらに、被写体を含む画像データ29の画像解析を行うことにより、画像データ29における被写体の中央を検出して、該被写体の中央と、縦表示画面用切り出し範囲27の中央とを一致させることが好ましい。
上記構成によれば、切り出した画像データ内において、被写体は中央付近に存在することになるため、切り出した画像データを表示画面で表示させる場合、表示画面の中央付近に被写体を表示させることが可能となる。
例えば、被写体の中央が、図3(a)で示すように撮像画像用メモリ24に格納されている画像データの中央にある場合は、縦表示画面用切り出し部21は、該画像データの中央と、縦表示画面用切り出し範囲27の中央とが一致するように、縦表示画面用切り出し範囲27を設定し、該縦表示画面用切り出し範囲内に含まれる画像データを切り出す。
横表示画面用切り出し部22は、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データのうち、横表示画面用切り出し範囲格納部26に予め格納されている横表示画面用切り出し範囲28に含まれる画像データを切り出すものである。
具体的には、切り出し範囲切換部20から、横表示画面用切り出し部22が選択された旨の指示を受けると、横表示画面用切り出し部22は、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データを取得するとともに、横表示画面用切り出し範囲格納部26から横表示画面用切り出し範囲28のデータを取得する。そして、横表示画面用切り出し部22は、撮像画像用メモリ24から取得した画像データと、横表示画面用切り出し範囲28とを照らし合わせて、撮像画像用メモリ24から取得した画像データのうち、横表示画面用切り出し範囲28内に含まれる画像データのみを切り出し、拡大部23に出力する。
ここで、横表示画面用切り出し範囲28は、図3(b)の紙面向かって左側の図における矩形の太線枠で囲まれた部分で示すように、長手方向(ここでは横方向)の長さがL1、短手方向(ここでは、縦方向)の長さがL2の横長の矩形範囲である。すなわち、縦表示画面用切り出し範囲27と同一形状のものを90度回転させたものと等しい。具体的には、横表示画面用切り出し範囲28は、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29の短手方向(ここでは、横方向)と、該横表示画面用切り出し範囲28の長手方向とが一致する横長の矩形の範囲であって、縦表示画面用切り出し範囲27の横方向の長さL1は該画像データ29の横方向の長さL4以下となっている。
また、該横表示画面用切り出し範囲28の長手方向と短手方向との長さの比(L1:L2)が、表示画面8の長手方向と短手方向との長さの比(L5:L6)と一致していることが好ましい。
これにより、切り出した画像データを、表示画面8で表示する際の長手方向への拡大と、短手方向への拡大とを、同じ拡大率で拡大することが可能となり、該切り出した画像データを表示画面8に全画面表示することができる。
また、横表示画面用切り出し部22は、横表示画面用切り出し範囲28の長手方向と、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29の短手方向とを一致させるだけでなく、横表示画面用切り出し範囲28内に、画像データ29の被写体部分が一番多く含まれるように、横表示画面用切り出し範囲28の位置を設定する。
また、横表示画面用切り出し部22は、さらに、画像データ29における被写体の中央を検出して、該被写体の中央と、横表示画面用切り出し範囲28の中央とを一致させることが好ましい。
上記構成によれば、切り出した画像データ内において、被写体は中央付近に存在することになるため、切り出した画像データを表示画面で表示させる場合、表示画面の中央付近に被写体を表示させることが可能となる。
また、縦表示画面用切り出し範囲27および横表示画面用切り出し範囲28の長手方向の長さL1が、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29の短手方向の長さL4と等しいことが好ましい。
上記構成によれば、画像データ29の横方向における最大の範囲を切り取ることができるため、切り取り範囲をより大きく設定することができ、被写体が横方向に大きい場合であっても、被写体全体を含むことが可能となる。
また、画像データ29の長手方向と短手方向との長さの比(L3:L4)が、表示画面8の長手方向と短手方向との長さの比(L5:L6)と一致していることが好ましく、さらには、縦表示画面用切り出し範囲27および横表示画面用切り出し範囲28の長手方向と短手方向との長さの比(L1:L2)と、画像データ29の長手方向と短手方向との長さの比(L3:L4)とが一致していることが好ましい。
ところで、矩形の縦表示画面用切り出し範囲27および横表示画面用切り出し範囲28は、まず、画像データ29の短手方向の長さを1辺とする正方形を切り出し、該正方形から、該正方形の1辺を長手方向の辺とする矩形を成形することにより、設定することができる。
例えば、縦表示画面用切り出し範囲27および横表示画面用切り出し範囲28の長手方向と短手方向との長さの比(L1:L2)と、画像データ29の長手方向と短手方向との長さの比(L3:L4)とが一致する場合では、まず、画像データ29の短手方向の長さ(L4)を1辺とする正方形を切り出す。そして、該正方形から、該正方形の1辺を長手方向の辺とし、長手方向と短手方向との長さの比が、撮像画像データの長手方向と短手方向との長さの比(L3:L4)と等しくなるような矩形を成形することができる。すなわち、該方法で成形された縦表示画面用切り出し範囲27および横表示画面用切り出し範囲28は、図3(a)(b)で示すように、長手方向の長さL1が、撮像画像データの短手方向の長さと等しいL4であり、短手方向の長さL2がL2=L1・L4/L3で求められる。
拡大部23は、縦表示画面用切り出し部21によって切り出された画像データ、または、横表示画面用切り出し部22によって切り出された画像データを、表示画面8の全面で表示するように、該切り出された画像を拡大し、表示部6に出力する。そして、表示部6が、図3(a)または図3(b)で示すように、縦表示画面用切り出し部21または横表示画面用切り出し部22によって切り出された画像を、表示画面8において拡大表示する。
具体的には、拡大部23は、縦・横表示画面用切り出し範囲27・28の縦横比L1:L2と、表示画面8の縦横比L5:L6とが等しい場合は、縦表示画面用切り出し部21によって切り出された画像データを、図3(a)の紙面に向かって右側の図で示すように、縦方向と横方向との拡大率とが等しくなるように拡大する。
また、拡大部23は、縦・横表示画面用切り出し範囲27・28の縦横比L1:L2と、表示画面8の縦横比L5:L6とが等しくない場合には、表示画面8の範囲に納まる範囲内で縦・横表示画面用切り出し範囲27・28が最大となるように、縦・横表示画面用切り出し範囲27・28の範囲で切り出された画像を拡大する。
次ぎに、表示画面8が基準の縦表示画面状態であり、他の端末装置から受信した画像データを表示画面8に表示する場合について説明すると以下の通りである。
切り出し範囲切換部20は、まず、表示画面8が縦表示画面状態であるため、縦表示画面用切り出し部21を選択する。そして、縦表示画面用切り出し部21が、他の端末装置から通信制御部16を介して撮像画像用メモリ24に格納された画像データを撮像画像用メモリ24から取得する。また、縦表示画面用切り出し部21は、縦表示画面用切り出し範囲格納部25から、予め格納されている縦表示画面用切り出し範囲27を取得する。そして、縦表示画面用切り出し部21は、取得した縦表示画面用切り出し範囲27に基づいて、撮像画像用メモリ24から取得した画像データのうち縦表示画面用切り出し範囲27に含まれる部分を切り出し、拡大部23へ出力する。拡大部23は、縦表示画面用切り出し部21から入力された画像データを、表示画面8内に納まる範囲で最大となるように、拡大して、表示部6に出力する。
(携帯電話機の動作)
次に、図4を用いて携帯電話機1の動作、特に、撮像した画像を切り出すための切り出し部の切換動作について説明する。
図4は、携帯電話機1の動作を説明するためのフローチャート図である。
携帯電話機1のユーザが、撮像ボタンを押下すると、カメラ部13は被写体を撮像する(S1のYES)。カメラ部13によって撮像された画像データは、カメラ制御部18を介して、撮像画像用メモリ24に格納される(S2)。また、携帯電話機1の表示部6は、縦長の表示画面8が基準となるように設計されているが(S3)、ユーザによる操作指示で回転機構部5が作動すると(S4のYES)、表示部6が回転し、表示画面8は横長の表示画面に切り換わる。表示画面方向検出部19は、該回転機構部5の回転動作を検知することによって、表示画面8の方向が横長である、すなわち表示画面8が横長表示画面状態であると検出し(S5)、該検出した方向の情報を切り出し範囲切換部20に出力する。表示画面8の方向が横長である旨の指示を受けた切り出し範囲切換え部20は、切り出し部として、横表示画面用切り出し部22に切換える(S6)。横表示画面用切り出し部22は、カメラ部13で撮影し格納されている画像データ29を撮像画像用メモリ24から取得するとともに、横表示画面用切り出し範囲格納部26から横表示画面用切り出し範囲28を取得する。そして、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29に、横表示画面用切り出し範囲格納部26から取得した横表示画面用切り出し範囲28を照らし合わせて、該横表示画面用切り出し範囲28内に含まれる画像データを切り出す(S7)。横表示画面用切り出し部22は、S7で切り出した画像データを拡大部23へ出力し、表示画面8に該画像データを表示させる(S8)。
また、S4で回転機構部5を作動させない場合(S4のNO)、表示部6は回転しないため、表示画面8は縦長の表示画面のままである。表示画面方向検出部19は、表示画面8の方向が縦長である、すなわち表示画面8が縦長の表示画面であると検出し(S9)、該検出した方向の情報を切り出し範囲切換部20に出力する。表示画面8の方向が縦長である旨の指示を受けた切り出し範囲切換え部20は、切り出し部として、縦表示画面用切り出し部21を選択する(S10)。縦表示画面用切り出し部21は、カメラ部13で撮影し格納されている画像データ29を撮像画像用メモリ24から取得するとともに、縦表示画面用切り出し範囲格納部25から縦表示画面用切り出し範囲27を取得する。そして、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29に、縦表示画面用切り出し範囲格納部25から取得した縦表示画面用切り出し範囲27を照らし合わせて、該縦表示画面用切り出し範囲内に含まれる画像データを切り出す(S11)。縦表示画面用切り出し部21は、S11で切り出した画像データを拡大部23へ出力し、表示画面8に該画像データを表示させる(S8)。
また、携帯電話機1のユーザがカメラ部13で被写体を撮像しなくても(S1のNO)、通信相手から通信制御部16を介して、該通信相手の画像データを受信すると(S12のYES)、携帯電話機1は、該受信した画像データを撮像画像用メモリ24に格納する(S2)。そして、携帯電話機1は、カメラ部13で撮像し、撮像画像用メモリ24に格納したデータと同様に、通信相手から受信した画像データを取得し、表示画面に合わせて切り出す。その後の動作は、上述したS3〜S11で説明した動作と同じである。また、S12で通信相手からも画像データ等を受信しなければ、携帯電話機1は撮像した画像を切り出すための切り出し部の切換動作を行わない(S12のNO)。
上記構成によれば、表示画面方向検出部19によって表示画面の方向を検出することができ、該検出した表示画面の方向に応じて、縦表示画面用切り出し部21または横表示画面用切り出し部22に切換えることが可能である。
また、縦表示画面用切り出し部21で、撮像した画像データを切り出す際に用いられる縦表示画面用切り出し範囲27と、横表示画面用切り出し部22で、撮像した画像データを切り出す際に用いられる横表示画面用切り出し範囲28とは同一形状であるため、切り出されて表示される画像の範囲は、表示画面8の状態によらず一定である。一定の範囲の画像データを切り出して、表示することができる。
したがって、表示画面8を縦表示画面状態から横表示画面状態に切換えても、表示画面8上の被写体の大きさを一定の大きさに保つことが可能となるため、表示画面8の縦横切換え時に、被写体が急にアップで表示されたり、小さく表示されたりするおそれがなくなる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図5〜図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。実施の形態1では、操作ボタンを有する筐体側に撮影レンズを設ける構成であったが、本発明はこれに限られない。
本実施の形態の携帯電話機61は、表示画面を有する表示部66に撮影レンズ67を設ける点と、制御部41が回転部42をさらに備える点とで実施の形態1の携帯電話機1と異なる構成であるが、それ以外の構成は同一であるため、説明の便宜上、実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、実施の形態1における携帯電話機1の変形例である携帯電話機61を示す外観図である。
本実施の携帯電話機61は、図5に示すように、開状態および閉状態の2つの状態を有する折り畳み式携帯電話機であって、表示画面68を備える筺体62が、操作ボタン群69を備える筺体63に、ヒンジ部64によって回動自在に連結されている。筐体62を筐体63に対して回動させることで、携帯電話機61は開閉する。
具体的には、筐体62は、回転機構部65と、表示部66を有する。回転機構部65とは、図5(b)で示すように、表示部66を、前記筐体62の開閉する方向(以下、開閉方向)に対して直交する方向に90度回転させる機構である。本実施の形態の表示部66は、前記開閉方向に対して90度までしか回転することができない構成であるが、270度の範囲内において回転できる構成であってもよい。表示部66は、被写体を撮影するのに用いる撮影レンズ67と、該撮影した被写体の画像を表示する表示画面68とを有する。
また、筐体63は、ユーザが操作入力するための操作ボタンからなる操作ボタン群69を備える。
図6は、本実施の形態における携帯電話機61の構成を示す機能ブロック図である。
図7(a)は、回転させたカメラ部13で撮像され撮像画像用メモリ24に格納された画像データ29と、該画像データ29のうち切り出し範囲で切り出された画像と、表示画面68で表示される画像との関係を示す説明図である。(b)は、回転前のカメラ部13で撮像され上記撮像画像用メモリ24に格納された画像データ29と、表示画面68で表示される画像との関係を示す説明図である。
本実施の形態では、表示部66に撮影レンズ67が設けられているため、表示部66が90度回転して表示画面68が横表示画面状態となったとき、カメラ部13の撮像面も90度回転する。この状態では、撮像面が90度回転した状態で、被写体を撮影することになるため、撮像画像用メモリ24に格納される該撮影した画像は、図7(a)の紙面に向かって一番左側の図で示すように、被写体が90度回転した状態で格納される。
本実施の形態における携帯電話機61の制御部41は、図6に示すように、実施の形態1の携帯電話機1とは異なる表示画面方向検出部43、切り出し範囲切換部44、縦表示画面用切り出し部45、横表示画面用切り出し部46、回転部42を備える。
本実施の形態における表示画面方向検出部43は、カメラ部13で撮像する時に、まず撮像時の表示画面68の方向を検出し、検出した撮像時の表示画面方向を切り出し範囲切換部44に出力する。また、撮像後、表示画面方向検出部43が、回転機構制御部17によって表示画面68が回転された旨を検知した場合には、切り出し範囲切換部44にその旨を指示する。
切り出し範囲切換部44は、表示画面方向検出部43で検出した表示画面方向に従って、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46のいずれか一方を選択する。
また、切り出し範囲切換部44は、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46のうちの選択した方に、表示画面方向検出部43から取得した撮像時の表示画面方向のデータを出力する。
縦表示画面用切り出し部45は、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29から、縦表示画面用切り出し範囲27内、または横表示画面用切り出し範囲28内の画像を切り出すものである。
具体的には、縦表示画面用切り出し部45には、切り出し範囲切換部44から、縦表示画面用切り出し部45が選択された旨の指示と、表示画面方向検出部43から取得した撮像時の表示画面方向のデータとが入力される。そして、縦表示画面用切り出し部45は、自身が選択された旨の指示を受けて、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29を取得するとともに、切り出し範囲切換部44から取得した撮像時の表示画面方向に応じて、縦表示画面用切り出し範囲格納部25または横表示画面用切り出し範囲格納部26から、縦表示画面用切り出し範囲27または横表示画面用切り出し範囲28のデータを取得する。
縦表示画面用切り出し部45は、切り出し範囲切換部44から取得した撮像時の表示画面方向が縦方向であるときは、縦表示画面用切り出し範囲格納部25から、縦表示画面用切り出し範囲27を取得する。そして、縦表示画面用切り出し部45は、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29と、縦表示画面用切り出し範囲27とを照らし合わせて、縦表示画面用切り出し範囲27に含まれる画像データのみを切り出し、拡大部23に出力する。
また、縦表示画面用切り出し部45は、切り出し範囲切換部44から取得した撮像時の表示画面方向が横方向であるときは、横表示画面用切り出し範囲格納部26から、横表示画面用切り出し範囲28を取得する。そして、縦表示画面用切り出し部45は、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29と、横表示画面用切り出し範囲28とを照らし合わせて、横表示画面用切り出し範囲28に含まれる画像データのみを切り出し、回転部42に出力する。
横表示画面用切り出し部46は、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29から、横表示画面用切り出し範囲28内または縦表示画面用切り出し範囲27内に含まれる画像を切り出すものである。
具体的には、横表示画面用切り出し部46には、切り出し範囲切換部44から、横表示画面用切り出し部46が選択された旨の指示と、表示画面方向検出部43から取得した撮像時の表示画面方向のデータとが入力される。そして、横表示画面用切り出し部46は、自身が選択された旨の指示を受けて、撮像画像用メモリ24に格納されている画像データ29を取得するとともに、切り出し範囲切換部44から取得した撮像時の表示画面方向に応じて、縦表示画面用切り出し範囲格納部25または横表示画面用切り出し範囲格納部26から、縦表示画面用切り出し範囲27または横表示画面用切り出し範囲28のデータを取得する。
横表示画面用切り出し部46は、切り出し範囲切換部44から取得した撮像時の表示画面方向が縦方向であるときは、横表示画面用切り出し範囲格納部26から、横表示画面用切り出し範囲28を取得する。そして、横表示画面用切り出し部46は、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29と、横表示画面用切り出し範囲28とを照らし合わせて、横表示画面用切り出し範囲28に含まれる画像データのみを切り出し、拡大部23に出力する。
また、横表示画面用切り出し部46は、切り出し範囲切換部44から取得した撮像時の表示画面方向が横方向であるときは、縦表示画面用切り出し範囲格納部25から、縦表示画面用切り出し範囲27を取得する。そして、横表示画面用切り出し部46は、撮像画像用メモリ24から取得した画像データ29と、縦表示画面用切り出し範囲27とを照らし合わせて、縦表示画面用切り出し範囲27に含まれる画像データのみを切り出し、回転部42に出力する。
回転部42は、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46で切り出された画像を、図7(a)の紙面に向かって中央の図で示すように、90度回転させ、回転させた後の画像データを、拡大部23に出力し、表示部66で表示させる。
具体的には、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46は、切り出し範囲切換部44から取得した撮像時の表示画面方向が横方向であるときに、切り出した画像データを回転部42に出力する。
一方、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46は、切り出し範囲切換部44から取得した撮像時の表示画面方向が縦方向であるときは、回転部42を介さずに、拡大部23に出力する。
表示部66は、拡大部23で拡大された画像データを、図7(a),(b)の紙面に向かって右側の図で示すように、表示画面68の一部の領域に表示する。
上記構成によれば、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46は、表示画面68の回転に従って回転するカメラ部13による撮像時の、表示画面68の状態と、撮像画像用メモリ24に格納された画像データ29を表示画面68で表示させる際の表示画面68の状態とに応じて、縦表示画面用切り出し範囲27または横表示画面用切り出し範囲28のいずれかで、撮像画像用メモリ24に格納された画像データ29を切り出す。
ここで、縦表示画面用切り出し範囲27と横表示画面用切り出し範囲28とは、矩形の向きは異なるものの、同一形状の範囲であるため、これらの切り出し範囲で切り出される画像データの大きさは同じである。すなわち、撮像時、および、撮像画像用メモリ24に格納された画像データ29を表示させる時の表示画面68の状態によらず、一定の範囲の画データを切り出して、表示することができる。
したがって、表示画面68が回転したことにより、表示画面68の縦横方向が入れ替わっても、表示画面68において被写体の大きさを変えずに表示することができる。その結果、表示画面68の縦横方向を切換える際に、ユーザに不快感を与えることなく、表示画面68に画像を表示することが可能となる。
なお、実施の形態2における表示部66は、表示画面68の一部の領域のみに、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46で切り出した図面を表示する構成であるが、実施の形態1と同様に、表示画面68の範囲内に納まる範囲の最大の大きさに拡大部23で拡大し、表示部66で表示する構成であってもよい。
また、実施の形態1および2では、縦長の表示画面を基準とした携帯電話機を用いて説明したが、本発明の端末装置はこれに限られず、横長の表示画面を基準とし、回転機構によって回転させることによって縦長の表示画面に変形する構成であってもよい。
また、実施の形態1および2では、カメラ部13で撮影した画像を撮像画像用メモリ24に格納し、該格納した画像データを表示部6・66で表示する際に、縦表示画面用切り出し部21・45または横表示画面用切り出し部22・46で、所定の切り出し範囲で切り出す構成であるが、本発明はこれに限られない。本発明は、カメラ部13で撮影する際に、縦表示画面用切り出し部21・45または横表示画面用切り出し部22・46で、所定の切り出し範囲で切り出す構成であってもよい。具体的には、表示画面方向検出部によって表示画面が縦方向であると検知された場合、カメラ制御部18は、撮像面に写しだされた画像と、縦表示画面用切り出し範囲とを照らし合わせて、該切り出し範囲に含まれる画像のみを切り出して、撮像画像用メモリ24に格納する構成であってもよい。
また、実施の形態2では、カメラ部13で撮像した画像を撮像画像用メモリ24に格納し、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46が、撮像画像用メモリ24に格納された画像データのうち、所定の切り出し範囲に含まれるデータのみを切り出し、表示する構成であるが、本発明はこれに限られない。本発明は、撮像された画像データのうち、該所定の切り出し範囲に含まれる部分のデータのみを撮像画像用メモリ24に格納し、表示する構成であってもよい。
具体的には、図6を用いて説明すると以下のとおりである。
縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46が、縦表示画面用切り出し範囲格納部25または横表示画面用切り出し範囲格納部26から取得した縦表示画面用切り出し範囲27または横表示画面用切り出し範囲28を、カメラ制御部18に出力する。
カメラ制御部18は、カメラ部13で撮像した画像データのうち、取得した縦表示画面用切り出し範囲27または横表示画面用切り出し範囲28に含まれる画像データのみを撮像画像用メモリ24に格納する構成であってもよい。
上記構成によれば、撮像画像用メモリ24は、縦表示画面用切り出し範囲27または横表示画面用切り出し範囲28に含まれるデータ信号のみを格納するため、撮像画像用メモリ24において、1画像を格納するために必要な格納量を低減することができるため、より多くの画像を格納することが可能となる。
また、実施の形態1および2では、同じ形状である縦表示画面用切り出し範囲27と、横表示画面用切り出し範囲28とが、記憶部14に格納されており、縦表示画面用切り出し部21・45若しくは横表示画面用切り出し部22・46が、記憶部14から縦表示画面用切り出し範囲27若しくは横表示画面用切り出し範囲28のデータをそれぞれ取得し、該切り出し範囲に応じて画像データを切り出す構成である。しかしながら、本発明はこれに限られず、例えば、縦表示画面用切り出し部21・45が、被写体をすべて含むような切り出し範囲を縦表示画面用切り出し範囲27として設定し、該切り出し範囲に含まれる画像データを切り出すとともに、その設定した縦表示画面用切り出し範囲27を記憶部14に格納する。そして、次に、横表示画面用切り出し部22・46が選択されたときは、横表示画面用切り出し部22・46が、記憶部14に格納された縦表示画面用切り出し範囲27のデータを用いて、横表示画面用切り出し範囲28を設定する構成であってもよい。
また、実施の形態2の携帯電話機61における切り出し範囲切換部44は、表示画面方向検出部43から、撮像時における表示画面方向を取得し、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46のうちの選択した方に、該取得した撮像時の表示画面方向のデータを出力する構成である。本発明はこれに限られず、通信相手から、通信相手が撮像した画像とともに、通信相手の端末装置で検出された該画像の撮像時における表示画面方向のデータを受信し、切り出し範囲切換部44が、通信相手から受信した表示画面方向のデータを、選択した縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46のうちのいずれかに出力する構成であってもよい。
また、実施の形態1の携帯電話機1は、カメラ部13で撮像された画像データを、カメラ制御部18および通信制御部16を介して、通信相手の端末に送信する構成であるが、本発明はこれに限られない。本発明の撮像機能付き端末装置は、カメラ部13で撮像した画像データを縦表示画面用切り出し部21または横表示画面用切り出し部22によって切り出し、撮像画像用メモリ24に格納した画像データを、通信制御部16を介して、通信相手の端末に送信する構成であってもよい。
上記構成によれば、画像データのうち、切り出した部分の画像データのみを通信相手の端末装置に送信するため、切出処理を行わずに、撮像した画像データを通信相手に送信する場合に比べて、送信する画像データのデータ量が少なくなる。よって、画像データを送信する際の送信時間を短くすることが可能となる。
また、実施の形態2の携帯電話機61は、撮像時の検出された表示画面68の方向が横表示画面状態であるとき、縦表示画面用切り出し部45または横表示画面用切り出し部46によって、撮像画像用メモリ24に格納された画像データのうち、縦表示画面用切り出し範囲27または横表示画面用切り出し範囲28に含まれる画像データのみを取り出し、回転部42によって回転させ、表示する構成であるが、本発明はこれに限られない。本発明の撮像機能付き端末装置は、撮像時の検出された表示画面68の方向が横表示画面状態であるとき、撮像した画像データを、カメラ制御部18から撮像画像用メモリ24に格納される前に回転させ、回転させた画像データを撮像画像用メモリ24に格納する構成であってもよい。
ところで、図8は、撮像された画像データと、表示画面と、切り出し範囲との関係の説明図であり、(a)は表示画面が縦表示画面状態であるときに撮像した画像データと、該画像データを表示する縦表示画面状態の表示画面と、その際の切り出し範囲との関係を示す図である。(b)は、表示画面が縦表示画面状態であるときに撮影した画像データと、該画像データを表示する横表示画面状態の表示画面と、その際の切り出し範囲との関係を示す図である。(c)は、表示画面が横表示画面状態であるときに撮影した画像データと、該画像データを表示する縦表示画面状態の表示画面と、その際の切り出し範囲との関係を示す図である。(d)は、表示画面が横表示画面状態であるときに撮影した画像データと、該画像データを表示する横表示画面状態の表示画面と、その際の切り出し範囲との関係を示す図である。
実施の形態2の携帯電話機61における縦表示画面用切り出し部45は、図8(a)に示すように、表示画面68が第1の状態すなわち縦表示画面状態であった時に、カメラ部13によって撮像し、該撮像された画像データ29を表示する際の表示画面68が縦表示画面状態である場合には、矩形の切り出し範囲であって、該矩形の長手方向を前記画像データの長手方向に一致させた矩形の第1切り出し範囲である縦表示画面用切り出し範囲27によって画像データを切り出す。
また、縦表示画面用切り出し部45は、図8(c)で示すように、表示画面68が第2の状態である横表示画面状態であった時にカメラ部13によって撮像し、該撮像された画像データ29を表示する際の表示画面68が縦表示画面状態である場合には、縦表示画面用切り出し範囲27と同一形状であって、該矩形の長手方向を前記画像データの短手方向に一致させた矩形の第2切り出し範囲である横表示画面用切り出し範囲28によって画像データを切り出す。
さらに、実施の形態2の携帯電話機61における横表示画面用切り出し部46は、図8(b)で示すように、表示画面68が縦表示画面状態であった時に、カメラ部13によって撮像し、該撮像された画像データ29を表示する際の表示画面68が横表示画面状態の場合には、横表示画面用切り出し範囲28によって画像データを切り出す。
また、横表示画面用切り出し部46は、図8(d)で示すように、表示画面68が横表示画面状態であった時に、カメラ部13によって撮像し、該撮像された画像データ29を表示する際の表示画面68が横表示画面状態である場合には、縦表示画面用切り出し範囲27によって画像データを切り出す。
最後に、携帯電話機1・61が備える各ブロック、特に、表示画面方向検出部19・43、切り出し範囲切換部20・44、縦表示画面用切り出し部21・45、横表示画面用切り出し部22・46などの各機能ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、上記携帯電話機1・61は、各機能ブロックを実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯電話機1・61に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、携帯電話機1・61を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。