JP4925504B2 - 多孔質重合体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、界面活性剤の存在下に水と混合して得られた油中水滴型高分散相エマルション(Water in Oil type High Internal Phase Emulsion;以下、単にHIPEとも略す)を重合して、多孔質重合体、好ましくは表面も内部も連通孔の形成されている連続気泡(open cell;以下、オープンセルとも称す)を有する多孔質重合体を製造する際に、通液速度、吸液率及び吸液容量が改善され、かつHIPEの組成、重合装置や重合条件の選択の自由度の大きい多孔質重合体の製造方法を提供するものである。より詳しくは、本発明は、(1)液体吸収材;例えば、▲1▼尿、血液などの体液の吸収材としておむつのコア材などに利用できるほか、▲2▼水、油、有機溶剤などの吸収材として廃水、廃油処理剤、廃溶剤処理剤などに、また(2)エネルギー吸収材;例えば、音、熱の吸収材として自動車、建築用の防音材、断熱材などに、さらに、(3)薬剤含浸基材;例えば、芳香剤、洗浄剤、つや出し剤、表面保護剤、難燃化剤などを含浸させた家庭用品などに幅広く利用できる連続気泡を有する多孔質重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
HIPEとは、分散相(内相)である水相と外相である油相の比率(W/O比)が約3/1以上のエマルションをいう。このHIPEを重合させて、多孔質重合体を製造することは公知である。 そして、HIPE化することなく発泡剤を用いて製造される多孔質重合体(以下、単にフォームともいう)は、比較的大孔径の独立気泡のフォームが得られやすいのに比べ、HIPEから多孔質重合体を製造する方法(以下、単にHIPE法ともいう)は、孔径の微細な連続気泡の低密度のフォームの製法として優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
多孔質重合体は、吸水材、吸油材、防音材、フィルターなどに利用されるが、何れの用途に使用するに当たっても重合体の表面も内部も連通孔を形成しないと水、油、音などの吸収力や濾過効率が低下することがある。HIPEから多孔質重合体を製造する際に重合容器などHIPEが接触する材質によって、重合容器とHIPEの接触界面にいわゆるスキン層ができて開口度が低下し、通液性、濾過性などに悪影響を及ぼすことが知られている。
【0004】
HIPEの重合体表面にスキン層が形成された場合、その表面層全てを切断(以下、単にスライスともいう)し、廃棄する方法がある。しかし、この切断(スライス)を行った場合に重合体の内部構造の一部も除去してしまい、製品の収率が非常に低下することになる。
したがって、本発明の目的は、上記技術的課題を解決し、多孔質重合体の内部と表面の構造差を小さくし、表面の所望フォーム特性たとえばフォームの通液性、吸収特性等にもさらに優れ、かつHIPEの組成、重合装置及び重合条件の選択の自由度の大きい、連続気泡を有する多孔質重合体の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記HIPEを重合して多孔質重合体の表面と内部との構造を均一化させるために鋭意検討した結果、HIPEを重合して得られた重合体のごく表面近傍に物理的処理を施すことで多孔質重合体の表面性状を改質でき、表面と内部の構造を均質化させることが可能であることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】
すなわち、上記諸目的は、下記(1)〜(5)によって達成される。
【0007】
(1)油中水型高分散相エマルションから多孔質重合体を製造する方法であって、該エマルションを重合して得られる重合体の表面に物理的処理を施すことを特徴とする多孔質重合体の製造方法。
【0008】
(2)重合体が湿潤した状態で処理することを特徴とする上記(1)記載の多孔質重合体の製造方法。
【0009】
(3)重合体がシート状に成形されたものである上記(1)または(2)に記載の多孔質重合体の製造方法。
【0010】
(4)物理的処理が研磨であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の多孔質重合体の製造方法。
【0011】
(5)物理的処理が破断、破壊、破砕、または剥離であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに項に記載の多孔質重合体の製造方法。
【0012】
(6)表面を物理的処理する厚みが、20μm以下であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の多孔質重合体の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、HIPEを重合して連続気泡を有する多孔質重合体を製造する方法において、該HIPEを重合して得られる重合体の表面に物理的処理を施すことを特徴とするものである。
以下、本発明の多孔質重合体の製造方法について、以下にその工程順に説明する。
【0014】
[I]HIPEの調製
(1)HIPEの使用原料
HIPEの使用原料は、通常(a)重合性単量体、(b)架橋性単量体および(c)界面活性剤を油相を構成する成分として含有し、(d)水を水相を構成する成分として含有するものであればよい。さらに、必要に応じて、(e)重合開始剤、(f)塩類、(g)その他の添加剤を油相および/または水相を構成する任意成分として含有するものであってもよい。
【0015】
(a)重合性単量体
上記重合性単量体としては、分子内に1個の重合性不飽和基を有するものであればよく、分散または油中水滴型高分散相エマルション中で重合可能であって気泡を形成できれば特に制限されるものではない。好ましくは少なくとも1部は(メタ)アクリル酸エステルを含むものであり、より好ましくは(メタ)アクリル酸エステルを20質量%以上を含むものであり、特に好ましくは(メタ)アクリル酸エステルを35質量%以上を含むものである。重合性単量体として、(メタ)アクリル酸エステルを含有することにより、柔軟性や強靭性に富む多孔質重合体を得ることができるため望ましい。
【0016】
重合性単量体としては、具体的には、スチレン等のアリレン単量体;スチレン、エチルスチレン、アルファメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルエチルベンゼンなどのモノアルキレンアリレン単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの(メタ)アクリル酸エステル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロメチルスチレン等の塩素含有単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリル化合物;その他、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−オクタデシルアクリルアミド、エチレン、プロピレン、ブテン等が例示できる。これらは、1種を単独で使用する他、2種以上を併用してもよい。
【0017】
上記重合性単量体の使用量は、該重合性単量体と下記架橋性単量体からなる単量体成分全体の質量に対し、10〜99.9質量%の範囲であることが好ましい。この範囲で、微細な孔径の多孔質重合体が得られるからである。より好ましくは30〜99質量%、特に好ましくは30〜70質量%の範囲である。重合性単量体の使用量が10質量%未満の場合には、得られる多孔質重合体が脆くなったり吸水倍率が不十分となることがある。一方、重合性単量体の使用量が99.9質量%を超える場合には、得られる多孔質重合体の強度、弾性回復力などが不足したり、十分な吸水量および吸水速度を確保できないことがある。
【0018】
(b)架橋性単量体
上記架橋性単量体としては、分子内に少なくとも2個の重合性不飽和基を有するものであればよく、上記重合性単量体と同様に、分散または油中水滴型高分散相エマルション中で重合可能であって気泡を形成できれば特に制限されるものではない。
【0019】
架橋性単量体としては、具体的には、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルナフタレン、ジビニルアルキルベンゼン類、ジビニルフェナンスレン、ジビニルビフェニル、ジビニルジフェニルメタン、ジビニルベンジル、ジビニルフェニルエーテル、ジビニルジフェニルスルフィド等の芳香族系単量体;ジビニルフラン等の酸素含有単量体;ジビニルスルフィド、ジビニルスルフォン等の硫黄含有単量体;ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン等の脂肪族単量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、イソシアヌル酸トリアリル、トリアリルアミン、テトラアリロキシエタン、並びにヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ソルビトールなどの多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル化合物などが例示できる。これらは、1種を単独で使用する他、2種以上を併用してもよい。
【0020】
上記架橋性単量体の使用量は、上記重合性単量体と該架橋性単量体からなる単量体成分全体の質量に対し、0.1〜90質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは1〜70質量%、特に好ましは30〜70質量%の範囲である。上記架橋性単量体の使用量が0.1質量%未満では、得られる多孔質重合体の強度、弾性回復力などが不足したり、単位体積当たりまたは単位質量当たりの吸収量が不十分となり、十分な吸水量および吸水速度を確保できないことがある一方、上記架橋性単量体の使用量が90質量%を越えると、多孔質重合体が脆くなったり吸水倍率が不十分となることがある。
【0021】
(c)界面活性剤
上記界面活性剤としては、
HIPEを構成する油相中で水相を乳化し得るものであれば特に制限はなく、従来公知のノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を使用することができる。このうち、ノニオン性界面活性剤としては、ノニルフェノールポリエチレンオキサイド付加物;エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロックポリマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノミリスチレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート、ジグリセロールモノオレエート、デカグリセロールトリオレエート、自己乳化型グリセロールモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル; ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;アルキルアルカノールアミド等があり、特にHLBが10以下、好ましくは2〜6のものが好ましい。これらのうち2種以上のノニオン性界面活性剤を併用してもよく、併用によりHIPEの安定性が改良される場合がある。
【0022】
カチオン性界面活性剤としては、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジタウロジメチルアンモニウムメチルサルフェート、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩;ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のアルキルベタイン;ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイドがある。カチオン性界面活性剤を用いることにより、得られる多孔質重合体を吸水材等に利用する場合に優れた抗菌性等を付与することもできる。
【0023】
なお、ノニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤を併用するとHIPEの安定性が改良される場合がある。
【0024】
上記界面活性剤の使用量は、重合性単量体と架橋性単量体からなる単量体成分全体の質量100質量部に対し、1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは3〜15質量部である。界面活性剤の使用量が1質量部未満の場合には、HIPEの高分散性が不安定化することがあったり、界面活性剤本来の作用効果が十分に発現できないことがある。一方、上記界面活性剤の使用量が30質量部を超える場合には、得られる多孔質重合体が脆くなり過ぎることがあり、これを超える添加に見合うさらなる効果が期待できず、不経済である。
【0025】
(d)水
上記水は、水道水、純水、イオン交換水の他、廃水の再利用を図るべく、多孔質重合体を製造して得た廃水をそのまま、または所定の処理を行ったものを使用することができる。
【0026】
上記水の使用量は、連続気泡を有する多孔質重合体の使用目的(例えば、吸水材、吸油材、防音材、フィルターなど)等によって適宜選択することができる。すなわち、水の使用量は、HIPEの水相/油相(W/O)比を変化させることによって多孔質重合体の空孔比率が決定されることから、用途、目的に合致する空孔比率になるようにW/O比を選択すれば、自ずと決定される。
【0027】
(e)重合開始剤
本発明の目的である非常に短時間でのHIPEの重合を達成するためには、重合開始剤を用いることが好ましい。該重合開始剤としては、逆相乳化重合で使用できるものであればよく、水溶性、油溶性の何れも使用することができる。
【0028】
このうち、水溶性重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;過酢酸カリウム、過酢酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸ナトリウム等の過酸化物等が挙げられる。
【0029】
油溶性重合開始剤としては、例えば、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシドなどの過酸化物などが挙げられる。これら重合開始剤は、単独で用いてもよく、また、2種類以上を併用してもよい。その場合は10時間で濃度が半分になるときの温度である10時間半減期温度の異なる2種以上の重合開始剤を併用する事が好ましい。当然のことながら、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とを併用してもよいことはいうまでもない。
【0030】
上記逆相乳化重合で使用できる重合開始剤の使用量は、上記単量体成分および重合開始剤の組み合わせにもよるが、重合性単量体と架橋性単量体からなる単量体成分全体の質量100質量部に対し、0.05〜25質量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは1.0〜10質量部である。上記重合開始剤の使用量が0.05質量部未満の場合には、未反応の単量体成分が多くなり、従って、得られる多孔質重合体中の残存単量体量が増加するので好ましくない。一方、上記重合開始剤の使用量が25質量部を超える場合には、重合の制御が困難となったり、得られる多孔質重合体中の機械的性質が劣化するので好ましくない。
【0031】
さらに、上記重合開始剤と還元剤とを組み合わせてなるレドックス重合開始剤系を使用しても良い。この場合、重合開始剤としては、水溶性、油溶性の何れも使用することができ、水溶性レドックス重合開始剤系と油溶性レドックス重合開始剤系とを併用してもよい。
【0032】
上記還元剤のうち、水溶性還元剤としては、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、L−アスコルビン酸、第1鉄塩、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート、グルコース、デキストロース、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。また、油溶性還元剤としては、例えば、ジメチルアニリン、オクチル酸スズ、ナフテン酸コバルト等が挙げられる。これらレドックス重合開始剤系の還元剤は、単独で用いてもよく、また、2種類以上を併用してもよい。
【0033】
上記レドックス重合開始剤系の場合の還元剤の含有比率(質量比)は、重合開始剤(酸化剤)/還元剤=1/0.01〜1/10、好ましくは1/0.2〜1/5程度である。
【0034】
なお、上記重合開始剤(レドックス重合開始剤系を含む)は、少なくともHIPEの重合時に存在していればよく、後述するように、▲1▼油相および/または水相中に予め添加してHIPEを形成しても良いほか、▲2▼HIPEを形成させると同時に、または▲3▼形成させた後に、添加しても良い。また、レドックス重合開始剤系の場合には、重合開始剤(酸化剤)と還元剤を別々のタイミングで添加させても良い。
【0035】
(f)塩類
上記塩類としては、HIPEの安定性を改良するために必要であれば使用してもよい。
【0036】
上記塩類としては、具体的には、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩などの水溶性塩が挙げられる。これらの塩類は、単独で用いてもよく、また、2種類以上を併用してもよい。これらの塩類は、水相中に添加することが好ましい。なかでも、重合時のHIPEの安定性の観点から多価金属塩が好ましい。
【0037】
この様な塩類の使用量は、水100質量部に対し、0.1〜20質量部とすることが好ましく、より好ましくは0.5〜10質量部である。塩類の使用量が20質量部を超える場合には、HIPEから搾り出された廃水中に多量の塩類を含むことになり、廃水を処理するコストがかさみ、これを超える添加に見合うさらなる効果も期待できず不経済である。塩類の使用量が0.1質量部未満の場合には、塩類の添加による作用効果が十分に発現できないおそれがある。
【0038】
(g)その他添加剤
さらに、他の各種添加剤をこれらが有する性能・機能を付加することにより、製造条件や得られるHIPE特性や多孔質重合体の性能の向上につながるものであれば適当に使用しても良く、例えば、pH調整のために、塩基および/または緩衝剤を加えても良い。これらの他の添加剤の使用量については、それぞれの添加の目的に見合うだけの性能・機能、さらには経済性を十分に発揮できる範囲内で添加すればよい。このような添加剤としては、活性炭、無機粉末、有機粉末、金属粉末、消臭剤、抗菌剤、防かび剤、香料、各種高分子などが例示できる。
【0039】
(2)HIPEの調製法
本発明に用いることのできるHIPEの調製法については、特に制限されるものではなく、従来既知のHIPEの調製法を適宜利用することができる。以下にその代表的な調製法につき、具体的に説明する。
まず、それぞれ上記に規定する使用量にて、重合性単量体、架橋性単量体および界面活性剤、さらに必要に応じて添加し得る油溶性重合開始剤(油溶性レドックス重合開始剤系を含む)、その他の添加剤からなる油相を構成する成分を所定温度で撹拌し均一の油相を調製する。
【0040】
一方、それぞれ上記に規定する使用量にて、水に、さらに必要に応じて添加し得る水溶性重合開始剤(水溶性レドックス重合開始剤系を含む)、塩類、その他の添加剤からなる水相を構成する成分を加えながら撹拌し、30〜95℃の所定温度に加温して均一の水相を調製する。
【0041】
次に、上記により調製された、単量体成分、界面活性剤などの混合物である油相と、水、水溶性塩などの混合物である水相とを合一し、以下に説明するHIPEの形成温度(乳化温度)にて、効率良く混合撹拌して適度のせん断力をかけ、乳化することによってHIPEを安定に調製することができる。特に、HIPEを安定に調製するための水相と油相の撹拌・混合法としては、油相の撹拌下、油相に水相を数分ないし数十分に亘って連続的に添加する方法が好ましい。また、水相成分の1部と油相成分とを撹拌・混合してヨーグルト状のHIPEを形成し、その後に残りの水相成分を加えながら撹拌・混合して所望のHIPEを製造しても良い。
【0042】
(3)水相/油相(W/O)比
こうして得られるHIPEの水相/油相(W/O)比(質量比)は、連続気泡を有する多孔質重合体の使用目的(例えば、吸水材、吸油材、防音材、フィルターなど)等によって適宜選択することができるものであり、特に制限されるものではなく、先に規定したとおり3/1以上のものであればよいが、好ましくは10/1〜250/1、特には10/1〜100/1である。なお、W/O比が3/1未満の場合には、多孔質重合体の水やエネルギーを吸収する能力が不十分で、開口度も低くなり、得られる多孔質重合体の表面の開口度が低くなり、十分な通液性能等が得られないおそれがある。但し、W/O比を変化させることによって多孔質重合体の空孔比率が決定される。したがって、用途、目的に合致する空孔比率になるようにW/O比を選択することが望ましい。例えば、オムツや衛生材料等その他各種吸収材として使う場合、W/O比は10/1〜100/1程度とするのが好ましい。なお、水相と油相との撹拌・混合により得られるHIPEは、通常、白色、高粘度のエマルションである。
【0043】
(4)HIPEの製造装置
上記HIPEの製造装置としては、特に制限されるものではなく従来公知の製造装置を利用することができる。例えば、水相と油相とを混合撹拌するために使用する撹拌機(乳化器)としては、公知の撹拌機、混練機が使用できる。例えば、プロペラ型、櫂型、タービン型などの羽根の撹拌機、ホモミキサー類、ラインミキサー、ピンミルなどが例示でき、これらの何れでもよい。
【0044】
(5)HIPEの形成温度(乳化温度)
HIPEの形成温度(乳化温度)は、通常20〜110℃の範囲であり、HIPEの安定性の点からは、好ましくは30〜105℃の範囲、より好ましくは40〜95℃である。HIPEの形成温度が20℃未満の場合には、硬化温度によっては加熱に長持間を有する場合があり、一方、HIPEの形成温度が110℃を超える場合には、形成したHIPEの安定性に劣る場合がある。また、後工程の重合温度まで得られたHIPEを昇温する時間を短縮するためHIPEの形成は、重合温度と同じ温度で行うことが好ましい。なお、油相および/または水相の温度を予め所定の形成温度(乳化温度)に調整しておいて撹拌・混合して乳化し、所望のHIPEを形成することが望ましい。ただし、HIPEの調製(形成)では、水相の分量が多いため、少なくとも水相の温度を所定の形成温度(乳化温度)に調整することが好ましいといえる。また、乳化中に重合性単量体や架橋性単量体の重合が開始され、重合体が生成するとHIPEが不安定になることがあるので、重合開始剤(レドックス重合開始剤系を含む)を予め含むHIPEを調製する場合は、HIPEの形成温度(乳化温度)は、重合開始剤(酸化剤)が実質的に熱分解を起こさない温度とするのが好ましく、重合開始剤(酸化剤)の半減期が10時間である温度(10時間半減期温度)より低温で乳化するのがより好ましい。
【0045】
[II] 多孔質重合体の製造方法
(1)重合開始剤の添加
(a)重合開始剤の添加の時期
本発明では、▲1▼HIPEを形成させる前の水相および/または油相に重合開始剤を予め添加、混合するか、▲2▼HIPEを形成させると同時に、または▲3▼HIPEを形成させた後に重合開始剤を添加させる。▲2▼による場合にも、上記HIPEの調製法において説明した▲1▼と同様に、レドックス重合開始剤系を用いても良い。
【0046】
(b)重合開始剤の添加方法
重合開始剤または還元剤が油溶性の場合は油相に、水溶性の場合は水相に予め添加しておく方法が簡便である。また、水相に油溶性重合開始剤(酸化剤)または還元剤の乳化物を加える方法なども例示できる。
【0047】
(c)重合開始剤の使用形態
また、重合開始剤は、無希釈、または水や有機溶剤の溶液、あるいは分散体などの形態で使用することができる。HIPEを形成させると同時に、またはHIPEを形成させた後に添加した場合、添加した重合開始剤は、単量体成分の不均一な重合を回避するためにHIPEにすばやく均一に混合することが重要である。さらに、重合開始剤を混合したHIPEは、速やかに重合装置である重合容器あるいは連続重合機に導入する。かかる観点から、HIPEを調製する乳化器から重合容器あるいは連続重合機への経路に、還元剤または酸化剤(重合開始剤)導入経路を設けてHIPEに添加しラインミキサーで混合するなどの方法が推奨される。
【0048】
また、HIPEの形成温度(乳化温度)と硬化温度との温度差が小さいときには、乳化温度が硬化温度に近く乳化中に重合性単量体や架橋性単量体の重合が開始され、重合体が生成するとHIPEが不安定になることがあるので、同様にして還元剤または酸化剤(重合開始剤)を重合直前に加える方法(上記▲2▼または▲3▼)が望ましい。
【0049】
なお、重合開始剤の使用量については、上記HIPEの調製法において説明した▲1▼と同様であり、変わるものではない。
【0050】
(2)HIPEの重合
(a)重合方法
次に、上記HIPEの重合法については、特に制限されるものではなく、従来公知のHIPEの重合法を適宜利用することができる。通常は、HIPE中の油中に高分散してなる水滴構造が破壊されない条件下で静置重合法で重合する。この場合、かかるHIPEをバッチごとに重合するバッチ重合でも、あるいは連続的にフィードしながら、層状に形成して重合する連続重合でもよい。
【0051】
本発明はその表面部分を処理するものであるから表面積の広い重合方法に特に有利に使用できる。そのため重合法は、バッチ重合より、HIPEの昇温が容易にできる連続重合の方が好ましく、例えば、走行するベルト上にHIPEを連続的に層状に形成して連続的に重合する連続重合法等を採用するのが特に好ましい。
【0052】
連続重合法による場合は、均質化されていたHIPEの油相と液相とが上下方向に偏向分離しやすく比較的脆性なHIPEの性状から勘案して、シート状ないしはフィルム状のHIPEを水平搬送しながら重合して、シート状ないしはフィルム状の形態の多孔質重合体を形成することが望ましい。この際に特願平11−254063号、特願平11−314397号に記載されたような手法を採用することができ、また厚みのあるシート状に重合してから、例えば、より薄いシート状などに切断するなど任意の形態に加工することもできる。
【0053】
本発明の製造方法は、いかなる製造法で得られた多孔質重合体にも適用ができるが、特にシートないしフィルム間で重合した多孔質重合体に好ましく適用できる。
【0054】
(b)重合温度
本発明のHIPEの重合温度は、 特に制限されないが、通常70℃〜150℃の範囲である。HIPEの安定性、重合速度の観点から、好ましくは75℃〜110℃の範囲、より好ましくは75℃〜105℃、特に好ましくは80〜100℃の範囲である。重合温度が70℃未満では、重合に長時間を要し、工業的に好ましくない場合がある。他方、重合温度が150℃を越える場合には、得られる多孔質重合体の孔径が不均一となったり、また多孔質重合体の強度が低下するため好ましくない場合がある。また、重合温度は、重合中に2段階、さらには多段階に変更させてもよく、こうした重合の仕方を排除するものではない。
【0055】
(c)重合時間
本発明のHIPEの重合時間は、通常1分〜20時間の範囲である。好ましくは1時間以内、より好ましくは30分以内、特に好ましくは1〜20分の範囲である。重合硬化時間が20時間を超える場合には、生産性に劣り工業的に好ましくない場合がある。なお、1分未満の場合には、多孔質重合体の強度が十分でない場合がある。勿論上記より長い重合硬化時間を採用することを排除するものではない。
【0056】
(d)重合装置
本発明に用いることのできる重合装置としては、特に制限されるものではなく、従来公知の化学装置から、それぞれの重合法に適したものを利用ないし改良して使用することができる。例えば、バッチ重合では、使用目的に応じた形状の重合容器を、連続重合では圧縮用ローラを備えたベルトコンベアなどの連続重合機を利用することができ、さらにこれらには重合法に適した加熱昇温手段や制御手段等、例えば、放射エネルギー等を利用できるマイクロ波や近赤外線などの活性熱エネルギー線、あるいは熱水や熱風などの熱媒等により迅速に硬化温度まで加熱昇温し得るような加熱昇温手段が併設されてなるものであるが、これらに限定されるものではない。また、バッチ重合する場合に重合容器に注入されたHIPE表面や、連続重合する場合にコンベア等の駆動搬送体上に成形されたHIPEの表面(上面及び下面の両方)部は、重合開始時〜完了時まで空気(詳しくは空気中の酸素分)と非接触状態にすることが、こうした表面部もきっちりとオープンセル構造にするのに最適であるため、HIPE表面を各種シール材でシールすることが望ましい。また、これら重合装置等の材質に関しては、特に限定されるものではなく、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼などの金属(合金を含む)製、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエステル樹脂などの合成樹脂製、これらの合成樹脂をガラス繊維や炭素繊維などの繊維で補強した繊維強化樹脂製(FRP)などを使用できる。
【0057】
(e)物理的処理
本発明では、以下に説明するHIPEを重合して得られる重合体の表面に物理的処理を施すことがその主要な構成要件である。すなわち重合体の表面に物理的処理方法を施すことで表面部分と内部との構造がより均一化するため吸収特性が大きく向上したものが得られる。
【0058】
物理的処理を施す時期としては重合体が重合後半や重合容器から取出されて、脱水前の湿潤状態が好ましい。
【0059】
表面を物理的処理する方法としては、研磨法、破断法、破壊法、破砕法、剥離法、ニードルパンチ法、エンボス加工法、レーザー法などが例示でき、これらに特に制限されるものではないが、研磨法、破断法、破壊法、破砕法、剥離法からなる群より選ばれるいずれかの方法を用いるのが好ましい。本発明の重合体の物理的処理する厚みは表面から20μm以内の部分であることが好ましい。
【0060】
これにより、得られる多孔質重合体のOpen cell化率が高まり、液の内層への浸透性、通液速度および吸収容量が向上し、表面の不快なベトツキ感触が抑止される等の効果が発現する。
【0061】
本発明の製法では、物理的処理方法を上記に規定する群から適宜選択し、その処理の程度をコントロールすることで、得られる連続気泡を有する多孔質重合体の表面の開口度を自由にコントロールできる。
【0062】
重合体を物理的処理する方法として以下さらに詳しく説明する。
【0063】
(1)表面の比較的広い範囲を削り取る方法として、研磨法が考えられる。研磨法とは、回転するブラシまたは波形パターンをもつ相互にかに合う1対のローラーを通過させ、表面のごく近傍を除去させてOpen cell化させる。この改良された方法を連続重合装置に組み込むことによって、連続化が可能であり、表面を処理する区域を通過する際に回転体によって重合体の表面を研磨除去する方法が生産性、作業性の観点から好ましい。例えば、表面を削り取る回転体が剛毛を有するブラシとするのが望ましく、材料が通過する時に、この剛毛はブラシが回転する時に表面を研磨除去するものである。また波形パターンを持つローラーとしては、ローラー表面に小さな突起を刻んだものである。このブラシおよびローラは平行な軸線の廻りに反対回転方向に回転(すなわち対抗回転)もできる。これらにより多孔質重合体の表面に開口度の異なる種々のパターンを形成させることができる。
【0064】
(2)表面の比較的広い範囲を削り取る方法として、剥離法が考えられる。剥離法とは、粘着を有する素材に接することで、素材側に表面相を転写させる操作をいう。
【0065】
(3)表面の一部に開口部分を形成させる方法として、破断法、破壊法、破砕法等が考えられる。表面の一部に機械的な力により亀裂を形成させる操作をいう。例えば、表面に亀裂を形成させる方法として、ニードルパンチ法があるが、小さいとげを持った多数の針を上下に動かして吸水材に押し込むことによって表面を砕く方法である。エンボス加工法も同じように凹凸の付いたローラで表面を破断、破砕する方法である。また加熱レーザーやコロナ放電により表面を燃焼させ除去する方法もある。
【0066】
本発明の表面の物理的処理はこれらに限られるものではないが、このうち特に好ましいのは研磨法である。
【0067】
また、重合体の表面処理する厚みとしては、重合体の表面部が連通孔を形成する部分までのごく表層の一部でよく、一般的には表面近傍の20μm以下の部分であることが好ましく、より好ましくは10μm以下である。除去部が20μmを超える場合には、廃棄物が非常に増大し、不経済である。処理する表面部分の割合は所望とする特性によっても異なるが、重合体の少なくとも幾らかおよび断片の少なくとも幾らかが、前期の物理的処理によって処理されれば、本発明の効果が発揮できる。
【0068】
本発明の物理的処理については、重合体の脱水前の湿潤状態で行なうことが処理効率からしても好ましいが、重合後以下に述べる製品化工程の間や製品化工程をへた重合体についても適応することができる。
【0069】
(3)多孔質重合体の製品化工程
(a)脱水
重合完結により形成された多孔質重合体は、通常、圧縮、減圧吸引およびこれらの組み合わせによって脱水する。一般に、こうした脱水により、使用した水の50〜98質量%の水が脱水され、残りは多孔質重合体に付着して残る。
【0070】
脱水率は、多孔質重合体の用途などによって、適当に設定する。通常、完全に乾燥した状態での多孔質重合体1g当たり、1〜10gの含水量、あるいは1〜5gの含水量となるように設定すればよい。
【0071】
(b)圧縮
本発明の多孔質重合体は、目的により元の厚みの数分の1に圧縮した形態にしてもよい。圧縮したシート状などの形態は、元の多孔質重合体に比べて容積が小さく、輸送や貯蔵のコストを低減できる。圧縮形態の多孔質重合体は、多量の水に接すると吸水して元の厚みに戻る性質があり、吸水速度は元の厚みのものより速くなる特徴がある。
【0072】
圧縮形態にするには、均一に多孔質重合体全体に圧力が加わり、一様に圧縮し得るように、多孔質重合体の形態に応じた圧縮手段を用いればよい。なお、全体に均一に圧力をかけやすく、既存の多くの圧縮装置を利用でき、その操作が容易であることから、シート状の形態の多孔質重合体が好ましい。かかるシート状の形態の多孔質重合体では、脱水後、所定の間隔に調整したロールやベルト間を通せばよいが、上記の脱水工程での圧縮、あるいは減圧吸引操作によって、通常、幾分かのシート厚みの減少があるので、脱水工程終了後のシート厚みが所定範囲内にあれば、改めて圧縮工程を設ける必要はない。また、シート状以外の形態の多孔質重合体の場合には、圧縮形態にするのに、例えば、円筒状の形態の多孔質重合体では、これと同心円の円筒状物を外側と内側に配し、外側の円筒状物は変形しない金属製などとし、内側の円筒状物は同心円状に均一に膨らむことができるゴム製のチューブ等を用い、内側の円筒状物のチューブにエアを導入して圧縮させるなど、形態に応じて適当な装置を用いて圧縮してもよい。あるいは、円筒状の形態の多孔質重合体の内径に合致する回転軸に取り付け、外側からロールを押しつけながら、回転軸及びロールを回転させることで圧縮してもよい。
【0073】
前工程の脱水およびこの圧縮工程で、多孔質重合体を圧縮する時の温度は、多孔質重合体のガラス転移温度より高い温度で行うのが好ましい。当該温度が重合体のガラス転移温度より低いと多孔質構造が破壊されたり、孔径が変化することがある。
【0074】
輸送や在庫スペースの節約、取り扱いやすさの点から、元の厚みの1/2以下に圧縮するのが効果的である。より好ましくは元の厚みの1/4以下に圧縮するのがよい。
【0075】
(c)洗浄
多孔質重合体の表面状態を改良するなどの目的で、多孔質重合体を純水や任意の添加剤を含む水溶液、溶剤で洗浄してもよい。
【0076】
(d)乾燥
以上の工程で得られた多孔質重合体は、必要であれば、熱風、マイクロ波などで加熱乾燥してもよく、また加湿して水分を調整してもよい。
【0077】
(e)切断
以上の工程で得られた多孔質重合体は、必要であれば、所望の形状、サイズに切断して各種用途に応じた製品に加工してもよい。
【0078】
(f)含浸加工
洗浄剤、芳香剤、消臭剤、抗菌剤などの添加剤を含浸加工して機能性を付与することもできる。
【0079】
【0080】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下、特に断りの無い限り、%は質量%を表す。なお、本実施例において、多孔質重合体の性能は以下のようにして測定・評価した。
【0081】
<通液速度の測定・算出法>
本シートを5cm角に裁断した予め乾燥、秤量した試料を用い、事前に生理食塩水(0.9%NaCL水)で十分に飽和させてNo.0のガラスフィルター上に、物理的処理した面を上にして置き、その上に一辺5cmの正方形で中央に内径1.5cmの穴があり、穴と同じ内径の容量目盛り付きの円筒を立てた板(重さ352g)を置き、円筒に30mlの生理食塩水を入れる。円筒内の食塩水が試料を通じて5ml(30mlから25mlまで)流下するに要する時間(秒)を測定した。流下に要した時間(経過時間)をもとに、通液速度(ml/sec)=5ml/経過時間(sec)として、算出した。
【0082】
<自由膨潤倍率>
1cm角に裁断した予め乾燥、秤量した試料を用い、十分な量の純水にこの試料を浸した。純水を吸収し膨張した試料を、直径120mm厚さ5mmのガラスフィルター(#0:Duran社製)の上に30秒間放置して液切りを行なった後、吸液した試料の質量を測定し、以下の式1で多孔質重合体の自由膨潤倍率(g/g)を求めた。
自由膨潤倍率=
(吸液後の試料質量−吸液前の試料質量)/(吸液前の試料質量)・・・式1
実施例1
高含水率油中水型エマルションを形成するための連続式乳化プロセスで使用する水相を、無水塩化カルシウム20.7kgと過硫酸カリウム415gを純水394Lに溶解して調製した。ついで、スチレン1600g、2−エチルヘキシルアクリレート4800g、55%ジビニルベンゼン1600gの混合物にジグリセロールモノオレエート900gを添加し油相とした。水相は温度80℃、流量56.5cm3/s、油相は温度22℃、流量1.88g/sでそれぞれ別々に動的混合装置に供給し、動的混合装置内で2000rpmで回転するピンインペラーによって完全に混合、一部再循環し58.4cm3/sで79℃の高含水率油中水型エマルションを得た。得られた高含水率油中水型エマルションを図1の装置に取り付けられたPETフィルムの間に流し込み、厚みを5mmに制御した後、帯状プレート上で移動させ内部温度80℃に設定された硬化炉を移動速度15cm/minで通過させて60分間で重合させて湿潤状態の重合体を得た。この湿潤状態の重合体の表面物理的処理を施す手法としてサンドペーパーを使用し、上下の表面を研磨した。物理的処理を施された重合体を脱水、乾燥して多孔質重合体を得た。得られた多孔質重合体の自由膨潤倍率は28g/gと高く吸水性能が良い物であった。また、通液速度は0.7ml/secであった。
【0083】
参考例2
実施例1に記載された同じ方法と構成成分を用いて高含水率油中水型エマルションを得た。得られた高含水率油中水型エマルションを図1の装置に取り付けられたPETフィルムの間に流し込み、厚みを5mmに制御した後、帯状プレート上で移動させ内部温度80度に設定された硬化炉を移動速度30cm/minで通過させて30分間で重合した。次に湿潤状態の重合体に物理的処理を施す手法として、湿潤状態の重合体を回転する剛毛なブラシを連続通過させ、重合体の表面を連続で研磨した。湿潤状態の重合体には崩壊は観察されなかった。物理的処理を施された重合体を脱水、乾燥して多孔質重合体を得た。得られた多孔質重合体の自由膨潤倍率は28g/gと高く吸水性能が良い物であった。また、通液速度は0.7ml/secであった。
【0084】
実施例3
高含水率油中水型エマルションを形成するための連続式乳化プロセスで使用する水相と油相は実施例1と同じ構成成分を用いた。水相は温度80℃、流量54.8cm3/s、油相は温度22℃、流量3.65g/sでそれぞれ別々に動的混合装置に供給し、動的混合装置内で600rpmで回転するピンインペラーによって完全に混合、一部再循環し58.5cm3/sで79℃の高含水率油中水型エマルションを得た。得られた高含水率油中水型エマルションを図1の装置に取り付けられたPETフィルムの間に流し込み、厚みを5mmに制御した後、帯状プレート上で移動させ内部温度80度に設定された硬化炉を移動速度15cm/minで通過させて60分間で重合させて湿潤状態の重合体を得た。この湿潤状態の重合体の表面物理的処理を施す手法としてサンドペーパーを使用し、上下の表面を研磨した。物理的処理を施された重合体を脱水、乾燥して多孔質重合体を得た。得られた多孔質重合体の自由膨潤倍率は14g/gの吸水性能であった。また、通液速度は0.6ml/secであった。
【0085】
実施例4
実施例1に記載された同じ方法と構成成分を用いて高含水率油中水型エマルションを得た。
得られた高含水率油中水型エマルション250gを600mlのパックエースに入れ蓋をした後、80℃に設定されたウォーターバスに60分間つけて重合させて湿潤状態の重合体を得た。湿潤状態の重合体に物理的処理を施す手法として、容器に接する表面部分をサンドペーパーで研磨した。物理的処理を施された重合体を5mm厚にスライスした後、脱水、乾燥して多孔質重合体を得た。得られた多孔質重合体の自由膨潤倍率は28g/gと高く吸水性能が良い物であった。また、通液速度は0.7ml/secであった。
【0086】
参考例5
実施例1に記載された同じ方法と構成成分を用いて湿潤状態の重合体を得た。この湿潤状態の重合体の表面の一部に開口部分を形成させる物理的処理として、表面の破壊に剣山を使用し、上下の表面に亀裂を形成した。物理的処理を施された重合体を脱水、乾燥して多孔質重合体を得た。得られた多孔質重合体の自由膨潤倍率は28g/gの吸水性能であった。また、通液速度は0.35ml/secであった。
【0087】
実施例6
実施例1に記載された同じ方法と構成成分を用いて湿潤状態の重合体を得た。得られた湿潤状態の重合体を脱水、乾燥して重合体を得た。乾燥状態の重合体の表面物理的処理を施す手法としてサンドペーパーを使用して、上下の表面を研磨した。得られた多孔質重合体の自由膨潤倍率は28g/gの吸水性能であった。また、通液速度は0.7ml/secであった。
【0088】
比較例1
湿潤状態の重合体の表面に物理的処理を施さない以外は実施例1と同じ方法で多孔質重合体を得た。得られた多孔質重合体の自由膨潤倍率は28g/gであった。また、通液速度は0.07ml/secであった。
【0089】
比較例2
湿潤状態の重合体の表面に物理的処理を施さない以外は実施例3と同じ方法で多孔質重合体を得た。得られた多孔質重合体の自由膨潤倍率は14g/gであった。また、通液速度は0.03ml/secであった。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、重合体の表面に物理的な処理を施すことで表面部分と内部の構造がより均一化するため、吸水特性が大きく向上し、Open cell化が高まり、吸収特性に優れた多孔質重合体が効率よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多孔質重合体の製造方法における、好適な重合装置の1つである連続重合装置の代表的な一実施態様を表す概略側面図である。
【符号の説明】
1…HIPE供給装置部
2…エンドレスベルト式のコンベア
3…シート材
4…巻出ローラー
5…回転ローラー
6…巻取ローラー
7…重合炉
8…加熱昇温手段

Claims (3)

  1. (a)重合性単量体、(b)架橋性単量体および(c)界面活性剤を油相を構成する成分として含有し、(d)水を水相を構成する成分として含有し、水相/油相(W/O)比(質量比)が10/1〜250/1である油中水型高分散相エマルションから多孔質重合体を製造する方法であって、該エマルションを重合して得られる重合体の表面に研磨処理を施し、この際、表面を研磨処理する厚みが、20μm以下であることを特徴とする多孔質重合体の製造方法。
  2. 重合体が湿潤した状態で処理することを特徴とする請求項1記載の多孔質重合体の製造方法。
  3. 重合体がシート状に成形されたものである請求項1または2に記載の多孔質重合体の製造方法。
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