JP4922794B2 - 流体ポンプ及び高圧燃料供給ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は流体を搬送するポンプに関し、例えば内燃機関の燃焼室に直接燃料(ガソリン)を供給するシステムの燃料噴射弁に高圧燃料を圧送する所謂、高圧燃料(ガソリン)供給ポンプに用いて好適な流体ポンプである。
従来の装置では、第一部材としてのポンプのポンプハウジング(ボディ,ベースとも称す)に中空の筒状部を設け、この中空の筒状部に第二部材としてのシリンダ(プランジャ支承部材,プランジャ摺動筒,筒状部材とも称す)を嵌入装着し、シリンダの開放端をシールプレートで塞いで燃料を加圧する加圧室が形成され、当該加圧室内にその先端が出入りする往復動プランジャがこの第二部材に進退可能に支承されている。
このような構成の従来装置は例えば、特開平11−82236号公報で内燃機関の高圧燃料供給ポンプとして提案されている。
当該文献には、プランジャを摺動自在に保持する第2部材を耐摩耗性金属材製とし、この第二部材を嵌入する第一部材を加工性の良いアルミニウム合金のような非耐摩耗性金属材製とすることによって耐摩耗性及び液封性を損なうことなく、加工工数の低減が可能な高圧燃料供給ポンプが記載されている。
特開平11−82236号公報
しかるに、この従来装置ではシリンダの開放端に設けられたシールプレートをシリンダ端面に押し付けることで加圧室と低圧室とをシールすると共に、第二部材外周のほぼ全面で第一部材と第二部材とが密着している。このため両者の熱膨張係数の違いによって、両部材が熱膨張した際に両者の熱変形量に差が生じ、シリンダが局所的に応力を受けて変形し、プランジャがシリンダに噛り付いてしまうと言う問題が生じる。
また、第一部材と第二部材との間に幾つものシールリングを装着した状態で、それらが外れないように組み付けねばならないので、第一部材と第二部材との組み付け作業性が悪くて実用的でない。
なお、上記従来技術でプランジャと呼称する部材は別の文献ではピストン,往復動棹と呼称しているものもあり、本発明ではこれらと同じものを意味する文言としてプランジャを用いる。もちろん機能的には流体を加圧する要素と捕らえることができるので、その形態が棒状のものだけでなく流体を圧縮する機能を有するものとして加圧要素という表現も使用する。
従って、「加圧要素」の技術範囲は本件明細書では実施例に記載されている棒状のものだけでなく加圧機能を奏する実施例に記載されていない形状の要素も含む
本発明の目的は、熱膨張係数の異なる部材で形成されたポンプハウジングとシリンダとができるだけ接触する部分を少なくして熱膨張量の違いによる局所応力の発生を抑制し、シリンダの変形を押さえることにある。
本発明は上記目的を達成するために、ポンプハウジングに加圧室用の凹所が形成されており、この凹所の開口部をシリンダで密封して加圧室を画成するようにした。
このように構成すればポンプケーシングとシリンダとはシール面における接触部以外の部署では接触する必要がないので、両者に熱膨張係数の異なる部材を使用しても局所的な熱応力の発生を少なくでき、シリンダの変形を抑制できる。
本発明の別の発明ではポンプの吸入弁機構と吐出弁機構をポンプハウジングに装着したので吐出ポート用の孔や吸入ポート用の孔を比較的軟質の金属材料で形成したポンプハウジングに形成できるようになり、加工性がすこぶる向上した。
本発明では特に断りのない技術に関しては広く、流体搬送ポンプを技術範囲の対象としており、高圧燃料ポンプ特有の技術についてはその旨指摘して説明してある。
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1および図2により、本発明を採用した高圧燃料供給ポンプの一実施例の構成および動作を説明する。この高圧燃料供給ポンプは5乃至20メガパスカルに加圧されたガソリンを加圧流体として取り扱う流体搬送ポンプと見做せる。従って、ディーゼル機関の高圧燃料ポンプのように100メガパスカル以上の高圧流体を取り扱うものとは異なる。また
、大気圧より少しだけ高い圧力で流体を搬送する、例えばフィードポンプとも条件が異なる。更に、冷凍サイクルのコンプレッサのような気体を圧縮する装置とも異なる。
図1は、ポンプ全体の垂直断面図、図2は図1記載のポンプの分解斜視図を示す。
ポンプPは第一部材としてのポンプハウジング(ボディ,ベースとも称す)1と第二部材としてのシリンダ(プランジャ支承部材,プランジャ摺動筒,筒状部材とも称す)20を備える。
ポンプハウジング1はアルミニウム、あるいはアルミニウム合金(例えばJIS規格のA2017,ADC12,AC4C)のようにステンレスや工具鋼のような鉄系材料と比較して軟質(硬度が低い;例えばHRBで45〜70)で、非耐摩耗性で、熱膨張係数が大きく(例えば23×10-6以上)、軽量な材料で形成されている。
シリンダ20はステンレスや工具鋼のような耐摩耗性で、硬質(硬度が高い;例えばHRBで200以上)で、熱膨張係数が小さく(例えばSUSでは17×10-6,鉄で10×10-6以下)、重量合金で形成されている。
ポンプハウジング1の有底凹所121の開放端側の環状平面122にシリンダ20の外周に形成された環状平面20Aが当接するようにシリンダ20がポンプハウジング1に組み付けられる。結果的に両者は環状平面のところでアルミ材料と鉄系材料との金属接触部を形成する。
シリンダ20の中心にはプランジャ2が挿通される貫通孔201が形成されており、プランジャ2はこの貫通孔201内に摺動可能に支承され、それゆえプランジャ2は軸方向に進退できる。
かくして、ポンプハウジング1の有底凹所121はシリンダ20の先端部との間にプランジャ2が進退する空間12を画成する。当該空間12はそこに吸入された燃料流体をプランジャ2によって加圧するための加圧室として機能する。
シリンダ20は上述したように、ポンプハウジング1より硬度が高い。
また、ポンプハウジング1の環状平面122とシリンダ20の環状平面20Aは後述する押圧機構で相対的に押圧される。このためポンプハウジング1の環状平面122はシリンダ20の環状平面20Aが当接した部分で塑性変形し、その部分で両者は強く圧接して結果的に金属の面接触によるシール部が形成される。
こうして、プランジャ2が進退する空間12は後述する吸入弁,吐出弁とこのシール部とで区画された密閉室として形成され、その結果、燃料ポンプの加圧室12として作用することができる。
アルミニウム合金製のポンプハウジング1には燃料吸入口10,吐出口11が形成されている。燃料吸入口10は吸入室10a,吸入ポート10bを介して加圧室12と接続されている。
吐出口11は吐出ポート11bを介して加圧室12aに接続されている。吐出口11には後で詳述される吐出弁ユニット6が装着されている。
吸入室10aと吸入ポート10bとはアルミニウム合金製のポンプハウジング1を切削あるいは穿孔加工することにより形成される。
小径の貫通孔として形成された吸入ポート10bの入口には吸入ポート10bより大径の筒状の加工孔10Aが形成されている。
この筒状加工孔10Aには、筒状の吸入弁ユニット5が装着されている。
吸入弁ユニット5は円盤状の底部とその周囲に円筒状の壁面を有する有底筒状の吸入弁ホルダ5Aと、その中に組み付けられた当該ホルダ5Aとは逆向きに円盤状の底部を有し、その周囲に円筒状の壁面を有する有底筒状の吸入弁5Cとを備え、吸入弁ホルダ5Aと吸入弁5Cの対面する底部との間にはコイルスプリングからなるばね5Bが装着されている。
さらに吸入弁ホルダ5Aの円盤状底部には貫通孔5Dが適当な間隔を保って複数個(図3ではその内の1つが見えている)貫設されている。
吸入弁ホルダ5Aはステンレス製であるのでポンプハウジング1との圧接面10Bはポンプハウジング1とシリンダ20の圧接面同様に金属の面接触による」シール部を形成している。
吸入弁ホルダ5Aの開口端には弁シート部材200Aが当該開口端を塞ぐように当接している。
このシート部材200Aの中心には吸入室10aと吸入ポート10bとを接続する貫通孔200Bが形成されており、この貫通孔200Bはばね5Bによって付勢される吸入弁5Cによって閉塞することができる。
吸入弁5Cのシート部材200Aと対面する端面には環状の突起5Eが形成されており、この環状の突起5Eはシート部材200Aの中心の貫通孔200Bの周りに同心に位置し、この環状の突起5Eがシート部材200Aの端面に当接することで貫通孔200Bを閉塞する。
このシート部材200Aは電磁プランジャ機構200の先端部に装着されている。
電磁プランジャ機構200はポンプハウジング1に切削加工により形成された筒状凹所200Dに装着される。筒状凹所200Dの内壁にはねじ部200Cが刻設されており、
電磁プランジャ機構200はこのねじ部200Cに螺合するねじ付きホルダ201の中に組み付けられている。
電磁プランジャ200の外周に形成された環状溝に固定リング200Eが装着されていて、このリング200Eの外周角部がホルダ201の先端内周に形成されている環状凹所に係合している。
かくして、ねじ付きホルダ201内に電磁プランジャ200を装着して、ねじ付きホルダ201のナット201Aを回転させると、ホルダ201の環状凹所に係合しているリング200Eを介してシール部材200Aを吸入弁ユニット5に押し付け、更に、吸入弁ユニット5をポンプハウジング1に押し付けてこれら部品がポンプハウジング1に装着される。
この時ナット201Aの締め付け力を調整することによって電磁プランジャ機構200の先端に装着されているシート部材200Aが吸入弁ユニット5をポンプハウジング1に押し付ける力を調節することができる。
そして、この力は吸入弁ユニット5とポンプハウジングとの間の金属圧接によるシール部の形成に寄与する。このため吸入弁ユニット5のホルダ5Aはステンレスのようなアルミニウム合金より硬質の部材で形成される。
可動プランジャ202は電磁プランジャ機構200が非通電時にはばね203によって、ばね5Bの力に抗して吸入弁5を開き位置に維持する。
この時電磁プランジャ機構200の可動プランジャ202はシート部材200Aの貫通孔200Bを挿通して吸入弁5Cまで延び、可動プランジャ202の先端に設けられた半球状ボール202Aの平面部が吸入弁5Cに当接し、さらにばね5Bを押し縮めて吸入弁5Cをシート部材200Aから引き離し、吸入室10aと吸気ポート10bとを貫通孔5D及び貫通孔200Bを介して連通する。
電磁プランジャ機構200の通電時は可動プランジャ202がばね203の力に抗して引き寄せられ、この時吸入弁5Cはばね5Bと吸入弁5Cの上下流の燃料の圧力差との関係で閉じ位置もしくは開き位置に制御される。
なお、ポンプハウジング1には吸入室10aに連通する吸入口10が一体に形成されていて、吸入口10と吸入室10aとの間にはフィルタユニット10fが装着されている。
ポンプハウジング1の加圧室12の外周には吸入室10aに連通するダンパ室10eが形成されている。
そのダンパ室10eはシールリング110Aを挟んでポンプハウジング1にねじ110Bでねじ止めされる閉じ蓋110Cで密閉され、当該閉じ蓋110Cにはダンパ室10eの圧力を調整するダンパ機構110が取り付けられており、ダンパ機構110の内部のダンパ室は閉じ蓋110Cを介してポンプハウジング1側のダンパ室10eと連通している
加圧室12に一端が連通する吐出ポート11bの他端はポンプハウジング1に形成した吐出口11に開口している。
吐出口11は吐出ポート11bより径の大きなホール11Dとしてポンプハウジング1に形成されている。ホール11Dの周壁にはねじ部101Cが刻設されている。
この吐出口11には吐出口ユニット6が装着されている。
吐出弁ユニット6は金属ニップル6Aの中にばね11Aで付勢されたボール弁11Eを備えている。
金属ニップル6Aは一端内周にねじ6Bが形成されておりこのねじ6Bには図示しない燃料配管が接続される。
また金属ニップル6Aの外周にはポンプハウジング1に形成されたねじ部101Cに螺入する取付けねじ部11Cが設けられている。
金属ニップル6Aの内部には中心に径の小さい燃料通路が貫通しており、その周りには段付き部が形成されている。
フランジ付きで筒状のばね受け11Hが燃料通路に装着され、そのフランジ部が前記段付き部に当接している。
ばね11Aの片側端がこのフランジ部で受け止められている。
ばね11Aの他端は弁押さえ11Bの外周段部に保持されている。
弁押さえ11Bは細長い中実の筒状に形成されており、その外周には軸方向に複数の連通溝11Jが刻設されていて、燃料は吐出弁11Eが開いたときこの連通溝11Jを通って吐出ポート11bから吐出開口11aに流れる。
吐出弁は11Eはばね11Aによって常時、閉じ方向に付勢されているが、加圧室12内の圧力がそのばね11Aの押圧力を上回ったところで吐出弁11Eを開き、高圧に加圧された燃料を吐出口11(吐出開口11a)に吐出する。
加圧室12は吸入ポート10bを含み吸入弁5に至るまでの通路、および吐出ポート11bを含み吐出弁11Eに至るまでの通路を含んで形成されている。
吐出弁ユニット6とポンプハウジング1との間には弁シート11Gとシールリング11Fとが内側からその順に同心状に配置される。
弁シート11Gとシールリング11Fは吐出弁ユニット6をポンプハウジング1のねじ部に吐出弁ユニット6の取付けねじ部11Cをねじ込んだ際の軸方向の押し付け力で、吐出弁ユニット6の先端とポンプハウジング1との間に挟持される。
吐出弁ユニット6の吐出ポート11b側の端部はその内径が弁シート11Gの外径より小さく、その外径がシールリング11Fの内径より大きくなるよう相互の寸法が設定されている。
その結果吐出弁ユニット6の先端の一つのリング状部で弁シート11Gとシールリング11Fの両方をポンプハウジングに押し付けることができる。
ここで弁シート11Gは鋼材で形成し、シールリング11Fはアルミニウム合金のような軟質金属材やガスケットで形成する。このように構成したシール構造では弁シート11Gとポンプハウジング1との金属面接触による第1シールとその外周にシールリング11Fとポンプハウジング1による第2シールが形成でき、シールが確実となる。
具体的には高圧燃料の気泡が崩壊する際のキャビテーションが弁シート11Gとポンプハウジング1との金属面接触による第1シールの接触面間に作用して軟質金属製のポンプハウジングが侵食され第1シールが欠損しても第2シールで外部への漏れを防ぐことができる。
このような状態でも加圧燃料のキャビテーションは第1シールがプロテクタとなって第2シールへは及ばないので吐出弁部のシールの破壊に対する信頼性が向上する。
吐出弁部でのシール破壊は燃料が直接大気に漏れることになるのでこの実施例における吐出弁部のシールの破壊に対する信頼性の向上は重要な効果である。
以下にポンプハウジング1とシリンダ20との組み付け態様について詳述する。
ポンプハウジング1の有底凹所121(ポンプの加圧室を構成する)の開放端側はこの有底凹所121の径より大きな径の筒状周壁部124が設けられている。
その結果、筒状周壁部124と有底凹所121との間に段部が生じそこに環状の平面122が形成されている。
また、筒状周壁部124の内周部にはねじ溝1Bが螺刻されている。
シリンダ20の中心に設けた貫通孔201にはプランジャ2が挿通され、摺動可能に支承されている。
これによりプランジャ2はシリンダ20に支承されて往復動を許され、その先端が加圧室12内で進退する。
シリンダ20は全体が筒状に形成されており、その加圧室側先端の外径はポンプハウジング1の有底凹所の内周壁の直径より小さく、シリンダ20の中間部の外径はポンプハウジング1の環状平面122の内径より大きい。
このためシリンダ20の外周には加圧室側に位置する先端部と中間部との間に段差部が生じ、そこに環状平面20Aが形成されている。
この環状平面20Aはプランジャ2の移動方向に交差する面と定義でき、プランジャ1の中心軸に対して直角な面だけでなく実用上必要ならば傾斜した面とすることもできる。
シリンダ20の反対側の端部にも同様の段部が形成されており、そこに環状平面20Bが形成されている。
シリンダ20はシリンダホルダ21の中に収納された状態でポンプハウジングに組み付けられる。
このため、シリンダホルダ21の外周にはねじ21Bが螺刻され、内周にはシリンダ20の環状平面20Bの外径より直径が小さい環状平面21Aが形成されている。
シリンダ20はシリンダホルダ21へ収納された際、環状平面20Bとシリンダホルダ21の環状平面21Aとが当接することでシリンダホルダ21内部に保持される。
かくして、シリンダホルダ21のねじ部21Bをポンプハウジング1のねじ部1Bに螺合すると、シリンダ21はポンプハウジングの環状平面122とシリンダホルダ21の環状平面20Bとの間に挟み付けられた状態でポンプハウジング1に固定される。
このとき、ポンプハウジング1に対するねじ締結力を加減することでポンプハウジング1の環状平面122とシリンダ20の環状平面20Aとの間の相対的な押圧力を、シール部を形成するに適した押圧力に調節することができる。
本実施例ではポンプハウジング1とシリンダ20との熱膨張係数の差による軸方向の熱変形量の差が両者の圧接面のシール性を劣化させる現象に対して工夫がなされている。以下図4を用いてそのメカニズムについて詳述する。
ポンプハウジング1とシリンダ20の圧接面S1と、ポンプハウジング1とシリンダホルダ21の圧接面S2との間の距離はL1である。一方ポンプハウジング1とシリンダ20の圧接面S1と、ポンプハウジング1とシリンダホルダ21のねじ結合部P1の中間点迄の距離はL2である。
ここで本実施例ではこの2つの距離L1,L2がL1>L2になるような位置にねじ締結部P1が設けられている。
本実施例ではポンプハウジング1にアルミニウム材、シリンダ20に鋼材のような線膨張係数の違う材料(アルミニウム材>鋼材)を組み合わせているので、温度変化時に発生するポンプハウジング側とシリンダ側の軸方向の熱膨張量はポンプハウジング側の方が大きくなる。従って両者の距離L1,L2が等しかったとすると両者の膨張量の差(ΔL1−ΔL2)が大きくなって圧接面S1,S2に隙間ができ、シール性が低下する。
そこで、本実施例では上記のようにL1>L2とすることで両者の膨張量の差(ΔL1−ΔL2)を低減することにより圧接部S1,S2における隙間の発生を押さえ、シール性の低下を防止している。
上述したように本実施例のポンプハウジング1は熱膨張係数が23×10-6程度のアルミニウム合金(例えばJIS規格のA2017,ADC12,AC4C)を使用し、シリンダ20は熱膨張係数が10×10-6工具鋼を使用している。
従って100度の温度変化があったときの両者の熱膨張量(Δ1,Δ2)は以下のように計算される。
Δ1=L1×10×10-6×100(℃)
Δ2=L2×23×10-6×100(℃)
ここで好適にはL1=2×L2になるよう設定しておけば両者の熱変形量Δ1,Δ2をほとんど同じにでき、温度変化があっても熱膨張差が発生せず、圧接面S1,S2に隙間ができることがないのでシール性が損なわれることはない。
また、シリンダ20の加圧室側先端外周面とポンプハウジング1内周面との間にギャップG1を、シリンダホルダ21の内径側とシリンダ20の外周との間にギャップG2,G5を、ポンプハウジング1内周面とシリンダホルダ21の外周との間にギャップG3,G4を設け、ポンプハウジング1とシリンダ20とが径方向で直接接触しないように構成している。
シリンダホルダ21とシリンダ20は径方向の位置決めのために周面嵌合部Q1を持つが、この周面嵌合部Q1とシリンダホルダ20とポンプハウジング1のねじ結合部P1との位置がシリンダ軸線に沿った方向で重ならないようにずらせてある。つまり周面嵌合部Q1の外周部にギャップG3がねじ結合部のP1の内側にギャップG2がそれぞれ設けてあり、ポンプケーシング1が熱膨張によって内側へ変形する際には、シリンダホルダ21のねじ部がギャップG2の範囲内で内側に変形し、周面嵌合部Q1へはシリンダホルダ21の変形による影響が及ばない。
このように本実施例では、ねじ締結部P1が周面嵌合部Q1より、シリンダホルダ21の開口端側に設けてあり、またシリンダホルダ21のねじ締結部P1における肉厚が周面嵌合部P1における肉厚より薄くしてあるので、ポンプケーシング1の熱膨張による変形がねじ締結部P1の変形で吸収され、周面嵌合部Q1には影響が抑制されるように工夫されている。また、周面嵌合部Q1にはシリンダ20の半径方向への位置決めに差し支えのない範囲内でわずかな隙間を設けており、この構成はシリンダホルダ21とシリンダ20の同軸度を確保しながら、ポンプハウジング1の熱膨張で内径方向にねじ締結部P1が変形した際にシリンダ20に作用する締め付け力を抑制するのに効果がある。
かくして、上記の構成によればシリンダ20とプランジャ2の摺動部の隙間を適正に保つことができ、プランジャ2の焼きつきや,噛み付きを防止できる。
また、シリンダホルダ21にポンプハウジング1より熱伝導率の小さい材料(本実施例ではステンレス材を使用)を用いているので、ポンプハウジング1の熱がシリンダ20に伝達しにくく、この構成でもプランジャ2の焼き付きを抑制する効果がある。
更に、シリンダホルダ21のねじ部には樹脂コーティングが施されており、この構成によってポンプハウジング1からの伝熱を更に少なくできる。
また、シリンダ20の外周部に通路10dを介して吸入室10aに連通する環状の低圧室10cを設けている。
これにより、ポンプハウジング1からシリンダ20への伝熱を低減するとともに、シリンダ20を燃料にて冷却することができる。
また、シリンダホルダ21の内側には、プランジャ2の摺動部からカム100側への燃料流出をシールすると共に、カム側からプランジャ摺動部へのオイルの浸入をシールするプランジャシール30が保持されている。
これにより、シリンダ20とプランジャシール30は同一部材のシリンダホルダ21に係合しているので、プランジャシール30と摺動材であるプランジャ2を同軸に保持することができ、プランジャ摺動部のシール性を良好に保つことができる。
また、プランジャシール30のシリンダ開口端側(ポンプ内側部)に形成されたプランジャシール室30aは、シリンダ20とプランジャ2の摺動部すきまXを通り、シリンダ20内に設けてある燃料溜り20aにつながり、通路20b,窪み10f,通路20Dを通り、環状室10cにつながっている。
なお、シリンダ20の近傍に設けられている窪み10f,通路20D,環状室10cから成る吸入室10aに繋がる低圧室と大気圧が作用しているプランジャシール室30aに分割されている。
また、プランジャシール室30aは、シリンダホルダ21に設けられた連通孔21a,シリンダホルダ21の位置決め部Q1の外周に形成された環状室10g及びポンプハウジング1に設けた通行121aを通り、リターンパイプ40につながっている。
リターンパイプ40は、図示されていないリターン配管を通して、略大気圧である燃料タンク50につながっている。従って、プランジャシール室30aは、リターンパイプ40を通して燃料タンク50に連通しているため、燃料タンク圧とほぼ同等な大気圧になっている。
以上の構成により、加圧室12からシリンダ20とプランジャ2の摺動すきまXからもれた燃料は、燃料溜り20aから通路20b,20Dを通して、吸入室10a側に流れる。
また、一方、燃料溜り20aには吸入室10aから低圧燃料の圧力がかかっているため、摺動すきまXを通して、大気圧のプランジャシール室30aより圧力が高い。従って燃料溜り20aから大気圧のプランジャシール室30aに燃料が流れている。この燃料は、リターンパイプ40を通して燃料タンク50に流れる。但し、高温化では、プランジャシール室30aがほぼ大気圧のため、燃料はガス化しやすくなっている。
本実施例においては、燃料溜り部20aからシリンダ20のプランジャシール30側開口部までの摺動すきまXの距離LXを、プランジャの往復摺動長さより短くしている。
これにより、プランジャ2が上死点に位置するときに燃料溜り20aでプランジャ2に付着した燃料が、プランジャ2が下死点に位置したときにシリンダ開口部20dを通過するため、シリンダ開口部20dでの燃料油膜が確保でき潤滑性が向上し、シリンダ20及びプランジャ2の摩耗低減をはかることができる。
また、プランジャシール室30aとリターンパイプ40の間には、絞り部21bを設けてある。
これにより、プランジャシール室30aから燃料タンク50に流れる燃料量を規制することによって、燃料がプランジャシール室30a内にとどまりやすくなり、燃料潤滑によるプランジャシール30及びシリンダ開口部20dの耐摩耗性向上をはかることができる。特に、ポンプ装着時にプランジャシール30がリターンパイプ40より上部にある(図示方向に対し、天地を逆にする)際は効果的である。
プランジャ2の下端に設けられたリフタ3は、ばね4によってカム100に押し付けられている。エンジンカムシャフト等によりカム100が回転されるとリフタ3がばね4に抗して押し上げられ、またばね4によって押し下げられ、かくしてプランジャ2は、シリンダ20に支承されて貫通孔201内を往復摺動し、加圧室12内の容積を変化させる。
また、シリンダ20の図中下端には、燃料がカム100側に流出することを防止するプランジャシール30が設けられている。
加圧室12の外周には、吸入弁ホルダ5Aを介して低圧燃料室である吸入室10a,シール部周囲を取り巻く環状の低圧室10c、及び加圧室12の上壁面の外側にはダンパ室10eが設けられている。
このように構成した実施例では、シリンダとポンプハウジングの金属接触部の金属圧接によるシール部から燃料漏れがあっても、ポンプ外部に燃料が漏れることはない。
シリンダ20をポンプハウジング1より高硬度材料にしているので、シリンダ1側圧接面にシリンダ1が食い込み、シール性を向上することができる。
特にシリンダ1にアルミニウムのような軟質材を用いると、シール性を向上させることができる。
また、加圧室12の一部であり、ポンプ室12aの図中上部には、吸入室10aに連通する低圧室10fが設けてあり、この間の壁1aを加圧室12の全壁のなかで最弱部としてある。
これにより、なんらかの故障で加圧室の圧力が異常に上昇した際、この最弱部をまず破損させ、高圧燃料がダンパ室10eに放出される様に構成したので、加圧室が異常高圧になった時にも燃料の外部漏れを防止することができる。
また、本実施例においては、吸入弁5の開閉時期を制御するソレノイド200をソレノイドホルダ210にて吸入室10aの内部に保持しており、ソレノイド200とソレノイドホルダ210の間のソレノイドコイル外周に環状の燃料室を形成している。
これにより、ソレノイド200を燃料にて冷却することができる。なお、ソレノイドホルダを用いないで、ソレノイド外周部に環状燃料室を形成してもよい。
また、ソレノイドホルダ210の外周部にねじ部を設けてポンプハウジングに係合させることにより、ポンプハウジング1からソレノイド200への伝熱を低減することができる。
更に、ソレノイドホルダ210にポンプハウジング1より熱伝導率の少ない材料を用いることにより、ポンプハウジング1の熱がソレノイド200に伝達しにくくなり、ソレノイド200の焼損を防止することができる。
更に、ソレノイドホルダ210のねじ部に樹脂コーティングすることにより、ポンプハウジング1からの伝熱をより少なくできる。
また、ソレノイド200の駆動電流を、OFF時に徐々に低減させることにより、OFF時の衝突力を低減し、衝突部の摩耗・破損防止をはかることができる。
更に、ソレノイド200の駆動部の動作距離を吸入弁5の動作距離より小さくする。
これにより、ソレノイド200の動作時間(OFF時の応答性)が遅い場合においても、吸入弁5を加圧室の圧力変化時(吐出工程から吸入工程に移行する時)にすばやく開弁させて、吸入弁5の開口面積を十分に確保することができるとともに、ソレノイド200の動作距離を小さくして衝突力を低減できる。
これらによって、吸入弁5での通路抵抗が低減されるため、吸入工程時の加圧室内圧力低下を防止でき、キャビテーションの発生を抑制することができる。
なお、吐出弁6の動作距離を吸入弁5より短くすることにより、吐出弁6の閉じ遅れ(吐出工程から吸入工程に移行する時)による高圧燃料の加圧室内への逆流を最低限におさえることができ、加圧室内のキャビテーションの発生を抑制することができる。
1Cはエンジン本体との間をシールするシールリング、21Cはポンプハウジング1とシリンダホルダ21との間をシールするシールリングである。
シリンダ20の外周はシールリング21C,プランジャシール30によって封止され、吸気通路10a、もしくはタンク50に接続された低圧室として形成されている。従ってポンプハウジング1とシリンダ20との圧接部から燃料が漏れても直接大気に燃料が漏れることがない。
本発明によれば、ポンプハウジングにアルミニウムのような軟質材を用いた際においても、信頼性の高く、かつ、切削性の向上による低コスト化,軽量化をはかったポンプを提供できる。
本実施例の基本的な構成上のポイントを図5により説明する。
本実施例の第1の特徴は、ポンプハウジングに加圧室となる凹所(有底)が形成されており、ポンプハウジングにシリンダを装着することによって凹所を加圧室として画成する。
この構成によればシリンダとポンプハウジングはシール部でのみ圧接すればよく、特に周方向では両者が接触する必要がない。このことはポンプハウジングとシリンダとが異なる材料で構成された際の熱膨張量の差に起因するシリンダの変形を少なくできる効果がある。
本実施例の第2の特徴は、ポンプハウジングに加圧室及び低圧室となる凹所(有底)が形成されており、ポンプハウジングの凹所の中にシリンダを装着することによって凹所を加圧室と低圧室に分離画成し、ポンプハウジングの凹所の開口部とプランジャとの間にシール機構を設けること及びこの低圧室を吸入通路もしくは燃料タンクに接続することで、上記第1の特徴の効果を維持しながら、高圧室の外側を低圧室で包囲して高圧燃料が直接大気に漏れる可能性を低くするという効果を得るものである。
以下本実施例の実施の態様を整理すると以下の通りである。
〔実施態様1〕
ポンプハウジング、
当該ポンプハウジングに組み合わされるシリンダ、
当該シリンダによって往復動可能に支承され、前記シリンダと前記ポンプハウジングとの間に形成される加圧室内の流体を加圧するプランジャ、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとを前記プランジャの移動方向に交差する面で圧接することによって形成された金属シール部、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとを相対的に前記金属シール部に向かって押圧する押圧機構
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様2〕
ポンプハウジング、
当該ポンプハウジングに組み合わされたシリンダ、
当該シリンダによって往復動可能に支承され、前記シリンダと前記ポンプハウジングの間に形成される加圧室内の流体を加圧するプランジャ、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとが前記プランジャの移動方向に交差する面でシール部を形成し、当該シール部以外では両者が非接触状態となるように前記ポンプハウジングと前記シリンダとを相対的に押圧する押圧機構
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様3〕
ポンプハウジング、
当該ポンプハウジングに組み合わされたシリンダ、
前記シリンダと前記ポンプハウジングの間に形成される加圧室内の流体を加圧するプランジャ、
を有するものにおいて、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとの半径方向の対向面間に空隙を設けた流体ポンプ。
〔実施態様4〕
ポンプハウジングに凹所を形成し、
当該凹所の開口部にシリンダ部材を組み付けて前記凹所を加圧室として画成し、
当該加圧室に流体を供給する吸入弁機構と、当該加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構とを前記ポンプハウジングに設け、
前記シリンダによって支承された往復動プランジャによって前記加圧室内の流体を加圧するように構成した流体ポンプ。
〔実施態様5〕
ポンプハウジングに凹所を形成し、
当該凹所の開口部にシリンダ部材を組み付けて前記凹所を加圧室として画成し、
当該加圧室に流体を供給する吸入弁機構と、当該加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構とを前記ポンプハウジングに設け、
前記シリンダによって支承された往復動プランジャによって前記加圧室内の流体を加圧するように構成し、
前記シリンダを収納するホルダ部材を前記ポンプハウジングのねじ部に締結することによって前記シリンダを前記ポンプハウジングに装着する流体ポンプ。
〔実施態様6〕
凹所を備えた金属ポンプハウジング、
前記凹所の開放端側の前記金属ポンプハウジング内壁に形成されたねじ溝、
当該ねじ溝に螺合されるねじ部が外周に形成されたホルダ部材、
当該ホルダ部材に保持され、前記金属ポンプハウジングと組み付けられて前記凹所を流体加圧室として画成する金属筒体、
当該金属筒体によって往復動可能に支承され、前記加圧室内に進退するプランジャ
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様7〕
凹所を備え、当該凹所の開放端側の周壁にねじ溝が形成されたアルミニウム合金製のポンプハウジング、
前記ねじ溝にねじ締結されるホルダ部材、
当該ホルダ部材に収納される鉄系金属材製シリンダ、
前記ホルダ部材を前記金属ポンプハウジングにねじ締結することによって前記プランジャの進退方向に交差する面で前記金属ポンプハウジングと前記シリンダとが圧接して前記凹所を加圧室として画成する高圧シール部、
前記シリンダによって往復動可能に支承され、前記加圧室内に進退して流体を加圧するプランジャ、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室に流体を供給する吸入弁機構、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様8〕
実施態様7に記載したものにおいて、前記ホルダと前記シリンダは、前記ホルダを前記ポンプシリンダのねじ部にねじ締結する際の締結力を受ける圧接面を備え、
当該圧接面と前記高圧シール面との間に前記シリンダが挟まれて固定されており、
前記圧接面と前記高圧シール面との間の範囲内に前記ホルダと前記ポンプシリンダとのねじ締結部が形成されており、
前記ねじ締結部の内側の前記ホルダと前記シリンダとの間にギャップが形成されている流体ポンプ。
〔実施態様9〕
実施態様8に記載のものにおいて、前記ホルダと前記シリンダとの圧接面位置と前記ねじ締結部位置との間に前記ホルダと前記シリンダとの半径方向の位置決め部が形成されている流体ポンプ。
〔実施態様10〕
実施態様9に記載のものにおいて、前記位置決め部の位置における前記ホルダの径方向肉厚が前記ねじ締結部における前記ホルダの径方向肉厚より厚く形成されている流体ポンプ。
〔実施態様11〕
実施態様9及び10に記載のものにおいて前記位置決め部が形成された部位の前記ホルダの外周と前記ポンプシリンダとの間にギャップが形成されている流体ポンプ。
〔実施態様12〕
凹所を備え、当該凹所の開放端側の周壁にねじ溝が形成されたアルミニウム合金製のポンプハウジング、
前記ねじ溝にねじ締結されるホルダ部材、
当該ホルダ部材に収納される鉄系金属材製シリンダ、
前記ホルダ部材を前記金属ポンプハウジングにねじ締結することにより前記金属ポンプハウジングと前記シリンダとの間に形成され、前記ポンプハウジングの前記凹所を加圧室として画成する高圧シール部、
前記シリンダによって往復動可能に支承され、前記加圧室内に進退して流体を加圧するプランジャ、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室に流体を供給する吸入弁機構、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構、
前記プランジャと前記ホルダ内壁との間に装着された流体シール機構、
前記ホルダの外周と前記ポンプハウジングとの間に装着されたシール要素を備え、
前記シリンダの外周を低圧流体通路に接続した流体ポンプ。
〔実施態様13〕
凹所が形成されたアルミニウム合金製のポンプハウジング、
当該ポンプハウジングの凹所内に装着され当該凹所を加圧室と低圧室に画成する鉄系金属材製シリンダ、
当該鉄系金属材製シリンダに往復動可能に支承され前記加圧室に進退して流体を加圧するプランジャ、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室に流体を供給する吸入弁機構、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構、
前記ポンプハウジングの開放端側において前記プランジャと前記ポンプハウジングとの間に装着された流体シール機構を備え、
前記シリンダの外周を低圧流体通路に接続した流体ポンプ。
〔実施態様14〕
凹所が形成されたアルミニウム合金製のポンプハウジング、
当該ポンプハウジングに装着され、当該ポンプハウジングと協動して当該凹所を加圧室として画成する鉄系金属材製シリンダ、
当該鉄系金属材製シリンダに往復動可能に支承され前記加圧室に進退して流体を加圧するプランジャ、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室に流体を供給する吸入弁機構、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構、
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様15〕
凹所を備えた第一部材、
当該第一部材に組み付けられ、前記凹所を流体加圧室として画成する第二部材、
当該第二部材によって往復動可能に支承され、加圧室内の流体を加圧するプランジャ、
前記プランジャの往復動方向に交差する面で、前記第一部材と第二部材とが圧接するこ
とによって形成されるシール部、
前記第一部材と第二部材とを前記プランジャの往復動方向に交差する面に向かって相対的に押圧する押圧機構を備えた流体ポンプ。
〔実施態様16〕
凹所を備えた金属ポンプハウジング、
前記金属ポンプハウジングに組み付けられて前記凹所を流体加圧室として画成するものであって、前記金属ポンプハウジングより硬度が高い金属材製の金属筒体、
当該金属筒体によって軸方向に往復動可能に支承されるプランジャ、
前記プランジャの往復動方向に交差する面で、前記金属ポンプハウジングと金属筒体とが圧接することによって形成されるシール部、
前記金属ポンプハウジングと金属筒体とを前記シール部に向かって相対的に押圧する押圧機構を備えた流体ポンプ。
〔実施態様17〕
実施態様15,16に記載の流体ポンプにおいて、前記第一部材および前記金属ポンプハウジングがアルミニウム合金製で、
前記第二部材および前記金属筒体がアルミニウム合金より硬度が高い鉄系合金製である流体ポンプ。
〔実施態様18〕
実施態様15,16に記載の流体ポンプにおいて、前記第一部材の内周と第二部材の外周との間、および前記金属ポンプハウジングの内周と前記金属筒体の外周との間に、前記第一部材と第二部材、および前記金属ポンプハウジングと金属筒体との熱膨張差による両者間の熱変形差を許容する隙間が形成されている流体ポンプ。
〔実施態様19〕
凹所を備えた金属ポンプハウジング、
前記凹所の開放端側の前記金属ポンプハウジング内壁に形成されたねじ溝、
当該ねじ溝に螺合されるねじ部が外周に形成されたホルダ部材、
当該ホルダ部材に保持され、前記金属ポンプハウジングに装着されて、前記凹所を流体加圧室として画成する金属筒体、
当該金属筒体によって往復動可能に支承され、前記加圧室内に進退するプランジャを備え、
前記ねじ部材を前記金属ポンプハウジングに螺合することにより前記プランジャの往復動方向に交差する面で前記金属ポンプハウジングと前記金属筒体とを圧接して高圧シール部を形成する流体ポンプ。
〔実施態様20〕
プランジャ、
当該プランジャを往復摺動可能に支承する耐摩耗性金属製のプランジャ摺動筒、
前記プランジャ摺動筒が分離可能に組み付けられる非耐摩耗性金属製のベース、
前記プランジャの往復動方向に交差する面で前記ベースとプランジャ摺動筒とが圧接することによって形成されるシール部、
前記ベースとプランジャ摺動筒とを前記シール部に向かって相対的に押圧する押圧機構を備えた流体ポンプ。
〔実施態様21〕
加圧室内で往復動して流体を加圧するプランジャ、
当該プランジャを摺動可能に支承する鉄を主成分とする耐摩耗性金属製の筒状部材、
前記筒状部材と組み付けられて流体加圧室を形成する非耐摩耗性金属製のポンプボディ、
前記プランジャの進退方向に交差する面で、前記ポンプボディと筒状部材とが圧接することよって形成されるシール部、
前記ポンプボディと筒状部材とを前記圧接面に向かって相対的に押圧する押圧機構を備えた流体ポンプ。
〔実施態様22〕
実施態様20,21に記載の流体ポンプにおいて、前記ベースおよびポンプボディをアルミニウム合金で形成し、前記プランジャ摺動筒および筒状部材をアルミニウム合金より硬質の鉄系合金で形成した流体ポンプ。
〔実施態様23〕
ポンプハウジング、
当該ポンプハウジングに組み合わされるシリンダ、
前記シリンダと前記ポンプハウジングとの間に形成される加圧室を前記ポンプハウジングと前記シリンダとの圧接部に形成される封止部で封止すると共に、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとを相対的に前記封止部に向かって押圧する押圧機構
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様24〕
ポンプハウジング、
当該ポンプハウジングに組み合わされるシリンダ、
前記シリンダと前記ポンプハウジングとの間に形成される加圧室内の流体あるいは流体を加圧する加圧要素、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとを前記加圧要素の移動方向に交差する面で圧接することによって形成された封止部、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとを相対的に前記封止部に向かって押圧する押圧機構
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様25〕
ポンプハウジング、
当該ポンプハウジングに組み合わされるシリンダ、
前記シリンダと前記ポンプハウジングとの間に形成される加圧室内の流体あるいは流体を加圧する加圧要素、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとを前記加圧要素の移動方向に交差する面で圧接することによって形成された金属シール部、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとを相対的に前記金属シール部に向かって押圧する押圧機構
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様26〕
ポンプハウジング、
当該ポンプハウジングに組み合わされたシリンダ、
前記シリンダと前記ポンプハウジングの間に形成される加圧室内の流体あるいは流体を加圧する加圧要素、
前記ポンプハウジングと前記シリンダとが前記加圧要素の移動方向に交差する面でシール部を形成し、当該シール部以外では両者が非接触状態となるように前記ポンプハウジングと前記シリンダとを相対的に押圧する押圧機構
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様27〕
凹所を有するポンプハウジング、
当該ポンプハウジングの凹所に組み付けられたシリンダ、
を有するものにおいて、
前記ポンプハウジングの凹所内壁面と前記シリンダとの半径方向の対向面間に空隙を設けた流体ポンプ。
〔実施態様28〕
ポンプハウジングに凹所を形成し、
当該凹所の開口部にシリンダ部材を組み付けて前記凹所を加圧室として画成し、
当該加圧室に流体あるいは流体を供給する吸入弁機構と、当該加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構とを前記ポンプハウジングに設け、
前記加圧室内の流体を加圧要素で加圧するよう構成した流体ポンプ。
〔実施態様29〕
ポンプハウジングに凹所を形成し、
当該凹所の開口部にシリンダ部材を組み付けて前記凹所を加圧室として画成し、
当該加圧室に流体を供給する吸入弁機構と、当該加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構とを前記ポンプハウジングに設け、
加圧要素によって前記加圧室内の流体を加圧するように構成し、
前記シリンダを収納するホルダ部材を前記ポンプハウジングのねじ部に締結することによって前記シリンダを前記ポンプハウジングに装着する流体ポンプ。
〔実施態様30〕
凹所を備えた金属ポンプハウジング、
前記凹所の開放端側の前記金属ポンプハウジング内壁に形成されたねじ溝、
当該ねじ溝に螺合されるねじ部が外周に形成されたホルダ部材、
当該ホルダ部材に保持され、前記金属ポンプハウジングと組み付けられて前記凹所を流体加圧室として画成する金属筒体、
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様31〕
凹所を備え、当該凹所の開放端側の周壁にねじ溝が形成されたアルミニウム合金製のポンプハウジング、
前記ねじ溝にねじ締結されるホルダ部材、
当該ホルダ部材に収納される鉄系金属材製シリンダ、
前記ホルダ部材を前記金属ポンプハウジングにねじ締結することによって前記金属ポンプハウジングと前記シリンダとの圧接部であって、前記凹所を加圧室として画成する封止部、
前記加圧室内に進退して流体を加圧する加圧要素、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室に流体を供給する吸入弁機構、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様32〕
実施態様31に記載したものにおいて、前記ホルダと前記シリンダは、前記ホルダを前記ポンプシリンダのねじ部にねじ締結する際の締結力を受ける圧接面を備え、
当該圧接面と前記封止部との間に前記シリンダが挟まれて固定されており、
前記圧接面と前記封止部との間の範囲内に前記ホルダと前記ポンプシリンダとのねじ締結部が形成されており、
前記ねじ締結部の内側の前記ホルダと前記シリンダとの間にギャップが形成されている流体ポンプ。
〔実施態様33〕
実施態様32に記載のものにおいて、前記ホルダと前記シリンダとの圧接面位置と前記ねじ締結部位置との間に前記ホルダと前記シリンダとの半径方向の位置決め部が形成されている流体ポンプ。
〔実施態様34〕
実施態様32に記載のものにおいて、前記位置決め部の位置における前記ホルダの径方向肉厚が前記ねじ締結部における前記ホルダの径方向肉厚より厚く形成されている流体ポンプ。
〔実施態様35〕
実施態様32及び33に記載のものにおいて前記位置決め部が形成された部位の前記ホルダの外周と前記ポンプハウジングとの間にギャップが形成されている流体ポンプ。
〔実施態様36〕
凹所を備え、当該凹所の開放端側の周壁にねじ溝が形成されたアルミニウム合金製のポンプハウジング、
前記ねじ溝にねじ締結されるホルダ部材、
当該ホルダ部材に収納される鉄系金属材製シリンダ、
前記ホルダ部材を前記金属ポンプハウジングにねじ締結することによって前記金属ポンプハウジングと前記シリンダとの間に形成され、前記ポンプハウジングの前記凹所を加圧
室として画成する封止部、
前記加圧室内の流体を加圧する加圧要素、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室に流体を供給する吸入弁機構、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構、
前記加圧要素と前記ホルダ内壁との間に装着された流体シール機構、
前記ホルダの外周と前記ポンプハウジングとの間に装着された流体シール要素を備え、
前記シリンダの外周を低圧流体通路に接続した流体ポンプ。
〔実施態様37〕
凹所が形成されたアルミニウム合金製のポンプハウジング、
当該ポンプハウジングの凹所内に装着され当該凹所を加圧室と低圧室に画成する鉄系金属材製シリンダ、
前記加圧室内の流体を加圧する加圧要素、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室に流体を供給する吸入弁機構、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構、
前記ポンプハウジングの開放端側において前記加圧要素と前記ポンプハウジングとの間に装着された流体シール機構を備え、
前記シリンダの外周を低圧流体通路に接続した流体ポンプ。
〔実施態様38〕
凹所が形成されたアルミニウム合金製のポンプハウジング、
当該ポンプハウジングに装着され、当該ポンプハウジングと協動して当該凹所を加圧室として画成する鉄系金属材製シリンダ、
前記加圧室の流体を加圧する加圧要素、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室に流体を供給する吸入弁機構、
前記ポンプハウジングに装着され、前記加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構、
を備えた流体ポンプ。
〔実施態様39〕
凹所を備えた第一部材、
当該第一部材に組み付けられ、前記凹所を流体加圧室として画成する第二部材、
加圧室内の流体を加圧する加圧要素、
前記第一部材と第二部材とが圧接することによって形成されるシール部、
前記第一部材と第二部材とを前記シール部に向かって相対的に押圧する押圧機構を備えた流体ポンプ。
〔実施態様40〕
凹所を備えた金属ポンプハウジング、
前記金属ポンプハウジングに組み付けられて前記凹所を流体加圧室として画成するものであって、前記金属ポンプハウジングより硬度が高い金属材製の金属筒体、
当該金属筒体によって軸方向に往復動可能に支承される加圧要素、
前記加圧要素の往復動方向に交差する面で、前記金属ポンプハウジングと金属筒体とが圧接することによって形成されるシール部、
前記金属ポンプハウジングと金属筒体とを前記シール部に向かって相対的に押圧する押圧機構を備えた流体ポンプ。
〔実施態様41〕
実施態様39,40に記載の流体ポンプにおいて、前記第一部材および前記金属ポンプハウジングがアルミニウム合金製で、
前記第二部材および前記金属筒体がアルミニウム合金より硬度が高い鉄系合金製である流体ポンプ。
〔実施態様42〕
実施態様39,40に記載の流体ポンプにおいて、前記第一部材の内周と第二部材の外周との間、および前記金属ポンプハウジングの内周と前記金属筒体の外周との間に、前記第一部材と第二部材、および前記金属ポンプハウジングと金属筒体との熱膨張差による両者間の熱変形差を許容する隙間が形成されている流体ポンプ。
〔実施態様43〕
凹所を備えた金属ポンプハウジング、
前記凹所の開放端側の前記金属ポンプハウジング内壁に形成されたねじ溝、
当該ねじ溝に螺合されるねじ部が外周に形成されたホルダ部材、
当該ホルダ部材に保持され、前記金属ポンプハウジングに装着されて、前記凹所を流体加圧室として画成する金属筒体、
前記加圧室内の流体を加圧する加圧要素を備え、
前記ねじ部材を前記金属ポンプハウジングに螺合することにより前記金属ポンプハウジングと前記金属筒体とを圧接して流体シール部を形成する流体ポンプ。
〔実施態様44〕
プランジャ、
当該加圧要素を往復摺動可能に支承する耐摩耗性金属製のプランジャ摺動筒、
前記プランジャ摺動筒が分離可能に組み付けられる非耐摩耗性金属製のベース、
前記ベースとプランジャ摺動筒とが圧接することによって形成されるシール部、
前記ベースとプランジャ摺動筒とを前記シール部に向かって相対的に押圧する押圧機構を備えた流体ポンプ。
〔実施態様45〕
加圧室内で往復動して流体を加圧する加圧要素、
当該加圧要素を摺動可能に支承する鉄を主成分とする耐摩耗性金属製の筒状部材、
前記筒状部材と組み付けられて流体加圧室を形成する非耐摩耗性金属製のポンプボディ、
前記加圧要素の進退方向に交差する面で、前記ポンプボディと筒状部材とが圧接することよって形成されるシール部、
前記ポンプボディと筒状部材とを前記シール部に向かって相対的に押圧する押圧機構を備えた流体ポンプ。
〔実施態様46〕
実施態様44,45に記載の流体ポンプにおいて、前記ベースおよびポンプボディをアルミニウム合金で形成し、前記プランジャ摺動筒および筒状部材をアルミニウム合金より硬質の鉄系合金で形成した流体ポンプ。
〔実施態様47〕
実施態様41乃至46において、前記流体ポンプは流体を5乃至20メガパスカルに加圧するものである流体ポンプ。
〔実施態様48〕
実施態様41乃至46において、前記流体ポンプはガソリンを5乃至20メガパスカルに加圧するものである流体ポンプ。
上記実施の態様の狙いを整理すると以下の通りである。
第一部材と第二部材とをプランジャの進退方向に交差する面(好適には進退方向に直角な面)で圧接するように押圧機構を設け、この圧接面において両金属の圧接による金属シール部あるいは別の金属部材を仲介とする金属シール部を形成し、第一部材と第二部材との間に形成される加圧室をこの金属シール部で密封するよう構成した。
これにより、第一部材と第二部材との間にシールリングやガスケットを設けることなく良好なシール性能を得ることができ、その結果組み付け作業がすこぶる簡単になった。
また、このように構成すればこのシール部としての圧接面以外の両部材の対向面(特に周面)は密着性は要求されないので十分な間隙を持たせることができ、両部材が熱膨張係数の異なる部材で形成される場合でも局部的な熱膨張差による応力が発生し難くなった。
また、実施態様では第一部材に第二部材を簡単に組み付ける機構としてねじ付きホルダに第二部材を収納して第一部材へねじ止めする機構を提案する。
そして、具体的にはこの機構が押圧機構を構成すれば好都合である。
以上の実施態様に従えば以下の実施例の目的を達成できる。
1)耐摩耗性及び液封性を損なうことなく、加工工数の低減が可能であるという上記従来技術の長所を維持しながら、第一部材と第二部材との間のシール箇所が少ないこの種高圧燃料供給ポンプを提供する。
2)第一部材と第二部材との材質には関係なく、両者の組み付け性がすぐれたこの種高圧燃料供給ポンプを提供する。
3)硬質金属製のシリンダに高圧流体を吐出する吐出用の孔を穿孔する必要がないこの種装置を提供する。
本発明では特に断りのない技術に関しては広く、流体搬送ポンプを技術範囲の対象としており、高圧燃料ポンプ特有の技術についてはその旨指摘して説明してある。
本発明は流体を搬送するポンプに関し、例えば内燃機関の燃焼室に直接燃料(ガソリン)を供給するシステムの燃料噴射弁に高圧燃料を圧送する所謂、高圧燃料(ガソリン)供
給ポンプに用いて好適な流体ポンプである。
本発明の一実施例の高圧燃料供給ポンプの垂直断面図である。 図1の高圧燃料供給ポンプの分解斜視図である。 図2の部分拡大図である。 本実施例の特徴を説明するための図面である。 本発明の他の実施例の高圧燃料供給ポンプの垂直断面図である。
符号の説明
1 ポンプハウジン
2 プランジャ
5 吸入弁ユニット
6 吐出口ユニット
10a 吸入室
10c 環状通路
10d 通路
12 空間(加圧室)
20 シリンダ
30 プランジャシール
30a 燃料溜まり
121 有底凹所

Claims (6)

  1. ポンプハウジング、
    当該ポンプハウジングに形成された凹所に組み合わされたシリンダ、
    前記シリンダと前記ポンプハウジングとの間に位置する前記凹所に形成される加圧室、前記シリンダに滑合し、前記加圧室内の流体を加圧するプランジャ
    を有するものにおいて、
    前記ポンプハウジングと前記シリンダとは熱膨張係数の異なる部材で形成され、
    前記ポンプハウジングと前記シリンダとの半径方向の対向面間に空隙を設け、
    この空隙より半径方向外側に形成された前記ポンプハウジングと前記シリンダとの接触部に、前記ポンプハウジングと前記シリンダ外周部との金属接触シール部を設け、
    前記接触部は、前記シリンダの凸形状の肩部で前記プランジャの移動方向と交差する環状平面と、前記ポンプハウジングの凹所に設けた前記凸形状に対応する段差部でプランジャの移動方向と交差する環状平面と、が接触する前記金属接触シール部のみであり、該金属接触シール部以外では、前記ポンプハウジングの凹所の内周面と前記シリンダ外周面の半径方向の対向面間に前記空隙が設けられており、
    当該金属接触シール部および前記プランジャと前記シリンダの外縁端によって前記加圧室が区画されており、
    前記空隙は前記金属接触シール部より前記シリンダの加圧室側、および前記シール部より反加圧室側の、前記シリンダの両端部外周に形成されている流体ポンプ。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、
    前記加圧室に流体を供給する吸入弁機構と、当該加圧室から加圧流体を取出す吐出弁機構とを前記ポンプハウジングに設け、
    前記金属接触シール部は前記シリンダの先端から軸方向に離れた位置に形成されており、
    前記シリンダの前記加圧室側端部は前記金属接触シール部より前記加圧室側に延びており、その延びた部分の外周面と、前記ポンプハウジング内壁面との間に前記空隙が設けられている
    流体ポンプ。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載のものにおいて、
    前記ポンプハウジングの前記凹所の反加圧室側開口部にプランジャシール機構を取付け、
    当該プランジャシール機構で前記シリンダの反加圧室側端部を包囲し、
    当該プランジャシール機構に設けたシール要素に前記プランジャを挿通して前記プランジャの外周をシールし、
    前記プランジャシール機構と前記ポンプハウジングとの間を封止するシール部を設けた流体ポンプ。
  4. 凹所を有するポンプハウジング、
    当該ポンプハウジングの凹所に組み付けられたシリンダ、
    を有するものにおいて、
    前記ポンプハウジングと前記シリンダとを熱膨張係数の異なる部材で形成し、
    前記シリンダと前記ポンプハウジングとの接触部に金属接触シール部を設け、
    当該金属接触シール部以外では前記ポンプハウジングの前記凹所の内周面と前記シリン
    ダ外周面との半径方向の対向面間に空隙を設けた
    前記接触部は、前記シリンダの凸形状の肩部で前記プランジャの移動方向と交差する環状平面と、前記ポンプハウジングの凹所に設けた前記凸形状に対応する段差部でプランジャの移動方向と交差する環状平面と、が接触する前記金属接触シール部のみであり、該金属接触シール部以外では、前記ポンプハウジングの凹所の内周面と前記シリンダ外周面の半径方向の対向面間に前記空隙が設けられている流体ポンプ。
  5. 請求項4に記載したものにおいて、
    前記加圧室内の流体を前記シリンダに滑合するプランジャで加圧するよう構成し、
    前記プランジャが前記シリンダの前記加圧室側端部から前記加圧室に突出する
    流体ポンプ。
  6. 請求項4もしくは5のいずれかに記載したものにおいて、
    前記ポンプハウジングの前記凹所の反加圧室側開口部と前記プランジャとの間に装着された流体シール機構を備え、
    前記流体シール機構と前記シリンダの端部との間に漏れ燃料の溜り部を形成し、当該燃料溜り部で前記金属接触シール部から漏れた燃料、および前記シリンダと前記プランジャとの間から漏れた燃料を受けるようにした
    流体ポンプ。
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