JP4918450B2 - 冷暖房・給湯ヒートポンプシステム - Google Patents

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Description

本発明は、冷暖房を行うことができるとともに、例えば蛇口や浴槽等に温水を供給することができる冷暖房・給湯ヒートポンプシステムに関する。
従来、ヒートポンプとして、給湯を専用に行う給湯ヒートポンプ、冷暖房を行う冷暖房ヒートポンプ、及び冷暖房と給湯を行う冷暖房・給湯ヒートポンプが実用化されている。それらのヒートポンプは空気、水あるいは地中等から熱を取り込むことにより投入エネルギーの何倍もの熱量を得られるように構成されている。
専用の給湯ヒートポンプには、CO(二酸化炭素)を熱媒として用いて例えば70℃〜80℃の高温の給湯水を作ることが可能であり、熱媒としてR−410を用いて,高圧化することによりCO熱媒に近い高温度の温水を作ることが可能となっている。しかし、この専用の給湯ヒートポンプは、冷暖房を行うことができないので、別に専用の冷暖房ヒートポンプを設けなければならないという問題があった。
一方、前述した冷暖房・給湯ヒートポンプは、次のように構成されている。即ち、このヒートポンプは、圧縮機に接続された熱媒循環配管に対し、給湯用凝縮器、膨張機構、及び蒸発器を順次接続して冷凍サイクルを構成している。又、給湯タンクに接続された水循環配管を前記給湯用凝縮器に接続し、該給湯用凝縮器内の熱媒の熱を前記水循環配管内の給湯水に熱交換して給湯水を加熱するようになっている。(特許文献1には給湯用凝縮器を用いたヒートポンプ式冷暖房給湯機が開示されている。第4図参照)
特開昭61−101770号公報
ところが、従来の冷暖房・給湯ヒートポンプは、冷暖房に必要な凝縮熱温度を利用するために、給湯水の温度が冷暖房時の高温側の凝縮温度である40〜50℃程度にしか上昇しないので、給湯水の利用範囲が限定されるという問題があった。なお、40〜50℃程度の給湯水の場合、貯湯用としては温度が低く、短時間でも熱損失により給湯としての利用温度を下回る可能性がある他、レジオネラ菌等の雑菌の増殖を防ぐことが不可能であり貯湯には適さない。
一方、給湯専用のヒートポンプの場合には、圧縮機の運転条件を制御して凝縮器に発生する凝縮温度を例えば70℃に高めているので、例えば70℃の高温の給湯水が得られるが、この条件を従来のヒートポンプ式冷暖房給湯機に適用した場合には、次のような問題がある。即ち、70℃の給湯水を生成する場合には、熱媒ガスの凝縮温度を40〜50℃から70℃にするために圧縮機を高速運転する必要がある。この結果、次のような問題があった。これを図3のモリエル線図を参照しながら説明する。
図3の横軸は比エンタルピーh/kj・kgを表し、縦軸は圧力(MPa)を表わす。又、(イ)〜(ホ)で表された四角枠線はヒートポンプの熱媒の冷凍サイクルを示している。この線図において、実線で示すサイクルは、圧縮機が通常運転の状態であり、二点鎖線で示す冷凍サイクル(イ’)〜(ホ’)は、圧縮機が高速運転された状態を示す。圧縮機の吐出温度は、通常70℃程度、圧縮機の吐出熱媒ガスの比エンタルピーは462(h/kj・kg)であるが、圧縮機の高速運転では、その熱媒ガスの吐出温度が100℃(例えば105℃)以上、比エンタルピーは480(h/kj・kg)となる。従って、給湯水の温度が適正化されても冷暖房には必要のない圧縮機の高速運転が強いられることになり、ヒートポンプの冷暖房の効率が低下し、成績係数(COP)が低下するという問題が生じる。
ヒートポンプが冬季の暖房運転状態において、給湯回路の水循環配管内の例えば0℃〜15℃の低温の給湯水が給湯用凝縮器に進入すると、熱媒循環配管内の高温・高圧の熱媒ガスと給湯水との熱交換により熱媒ガスの温度が低下し過ぎて室内の暖房温度が不足することになる。これを解消するために、前述した圧縮機の高速運転が強いられる。
本発明の第1の目的は、上記従来の技術に存する問題点を解消して、ヒートポンプの室内熱交換器による暖房運転と、給湯水の加熱を適正に行うことができるとともに、成績係数(COP)を向上することができる冷暖房・給湯ヒートポンプシステムを提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記第1の目的に加えて、冷房運転状態においても、給湯水の加熱を適正に行うことができる冷暖房・給湯ヒートポンプシステムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、圧縮機に吐出配管及び吸入配管を介して四方弁を接続し、該四方弁に熱媒循環配管を接続し、該熱媒循環配管に空調用の室内熱交換器、膨張弁及び室外熱交換器を直列に接続して冷凍サイクルを構成し、一方、給湯タンクに接続された水循環配管の途中に循環ポンプを接続し、前記水循環配管と、前記熱媒循環配管に対し前記室内熱交換器と並列に接続された分岐熱媒配管とに対し、該分岐熱媒配管を流れる熱媒ガスの潜熱により水循環配管を流れる給湯水を一次加熱するための第1給湯熱交換器を設け、前記水循環配管と前記吐出配管とに対し、該吐出配管を流れる熱媒ガスの顕熱により水循環配管を流れる給湯水を二次加熱するための第2給湯熱交換器を設け、前記分岐熱媒配管に開閉弁を設け、冷房運転状態においては、前記開閉弁が制御装置からの信号により閉じられるように構成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、圧縮機に吐出配管及び吸入配管を介して四方弁を接続し、該四方弁に熱媒循環配管を接続し、該熱媒循環配管に空調用の室内熱交換器、膨張弁及び室外熱交換器を直列に接続して冷凍サイクルを構成し、一方、給湯タンクに接続された水循環配管の途中に循環ポンプを接続し、前記水循環配管と、前記室内熱交換器及び膨張弁の間の前記熱媒循環配管とに対し、該熱媒循環配管を流れる熱媒ガスの潜熱により水循環配管を流れる給湯水を一次加熱するための第1給湯熱交換器を設け、前記水循環配管と前記吐出配管とに対し、該吐出配管を流れる熱媒ガスの顕熱により水循環配管を流れる給湯水を二次加熱するための第2給湯熱交換器を設けたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記水循環配管には分岐水循環配管が切換弁を介して前記第1給湯熱交換器と並列に接続され、該分岐水循環配管と前記膨張弁と室外熱交換器との間の前記熱媒循環配管とに対し第3給湯熱交換器が接続され、冷房運転時に前記切換弁が切り換え動作されて前記第1給湯熱交換器に代えて、第3給湯熱交換器が使用されるように構成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は3において、前記室内熱交換器は前記分岐熱媒配管とは別に並列接続された複数の分岐熱媒配管にそれぞれ直列に接続され、前記各分岐熱媒配管には前記各室内熱交換器を選択して使用するための開閉弁が設けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2において、前記熱媒循環配管の途中には、複数の分岐熱媒配管が並列に接続され、前記各分岐熱媒配管には前記室内熱交換器がそれぞれ接続され、前記各分岐熱媒配管には各室内熱交換器を選択して使用するための開閉弁が設けられていることを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明は、ヒートポンプが冬季において暖房運転状態にあるときには、水循環配管内を流れる例えば0℃〜15℃の給湯水が第1給湯熱交換器により分岐熱媒配管を流れる熱媒ガスの潜熱により例えば40℃〜50℃に一次加熱される。その後、給湯水が第2給湯熱交換器に流入して、吐出配管内の熱媒ガスの顕熱により例えば70℃〜90℃に二次加熱される。このため、第2給湯熱交換器において熱媒配管内の熱媒ガスの温度が適正に保たれ、室内熱交換器による室内の暖房温度が適正に保たれる。又、圧縮機を高速運転する必要がないので、ヒートポンプの成績係数を向上することができる。
一方、ヒートポンプが夏季において冷房運転状態にあるときには、水循環配管内の給湯水の温度は、例えば20℃〜30℃と比較的高いので、分岐熱媒配管に設けた開閉弁を作動させて該分岐熱媒配管を閉路しておくことにより、第2給湯熱交換器に入る給湯水の温度を20℃〜30℃に保持することができる。このため、第2給湯熱交換器において高温・高圧の熱媒ガスの温度が給湯水との熱交換により低下し過ぎることはなく、室内熱交換器による室内の冷房温度が適正に保たれる。
請求項2に記載の発明は、室内熱交換器から膨張弁を通り、室外熱交換器によって廃熱される熱を利用して第1給湯熱交換器により水循環配管内の給湯水を一次加熱することができるので、廃熱を無駄なく利用し、ヒートポンプの成績係数をさらに向上することができる。
請求項3に記載の発明は、ヒートポンプの冷房運転状態において、第1給湯熱交換器に代えて、第3給湯熱交換器により給湯水が一次加熱されるので、第2給湯熱交換器により吐出配管内の熱媒ガスの温度が低下し過ぎるのが防止され、室内熱交換器による冷房運転が適正に行われる。
請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明は、ヒートポンプの室内熱交換器による暖房運転と、給湯水の加熱を適正に行うことができるとともに、成績係数(COP)を向上することができる。
請求項2に記載の発明は、室外熱交換器により外部に放出される廃熱を有効に利用してヒートポンプの成績係数(COP)をさらに向上することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、ヒートポンプの冷房運転状態において、給湯水の加熱及び冷房運転を適正に行うことができる。
以下、本発明を具体化した冷暖房・給湯ヒートポンプシステムの一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
最初に、図1に基づいて冷暖房ヒートポンプについて説明する。低温・低圧の熱媒ガスを吸入して圧縮し、高温・高圧の熱媒ガスを吐出する圧縮機11の出入口に接続された吐出配管12及び吸入配管18には四方弁13が接続され、該四方弁13には、熱媒循環配管14が接続されている。この熱媒循環配管14の途中には複数本(この実施形態では6本)の分岐熱媒配管14a〜14fが並列に接続されている。各分岐熱媒配管14a〜14fのうち一本の分岐熱媒配管14aを残して室内熱交換器15がそれぞれ接続されている。前記四方弁13と前記室内熱交換器15との間の前記熱媒循環配管14には、室外熱交換器19及び膨張弁21が接続され、暖房運転又は冷房運転を行う冷凍サイクルが構成されている。この実施形態では、前記熱媒として例えばダイキン化成品販売(株)製の商品:R−410A或いはR−407C等が用いられている。
次に、上記のように構成された前記冷暖房ヒートポンプに組み込まれた給湯回路について説明する。
給湯タンク22の出入口には、水循環配管23が接続され、該水循環配管23の途中には循環ポンプ24が接続されている。前記水循環配管23の途中には前記分岐熱媒配管14aと対応するように室内に配設された第1給湯熱交換器25が接続されている。この第1給湯熱交換器25は、ヒートポンプが暖房運転状態において、前記分岐熱媒配管14aの内部を通過する熱媒ガスの潜熱を前記水循環配管23内を循環する給湯水に伝達して熱交換し給湯水の温度を例えば0℃〜15℃から40℃〜50℃に一次加熱することができるようにしている。
前記水循環配管23及び前記吐出配管12の途中には、該水循環配管23に関して第1給湯熱交換器25の下流側に位置するように第2給湯熱交換器26が接続されている。この第2給湯熱交換器26は、ヒートポンプが暖房運転状態において、前記第1給湯熱交換器25により40℃〜50℃に一次加熱された水循環配管23内の給湯水に前記吐出配管12内の高温・高圧の熱媒ガスの顕熱を伝達して熱交換し、前記給湯水の温度を70℃〜90℃に二次加熱するようにしている。
なお、前記給湯タンク22には、給湯水を補給する補給配管27、給湯タンク22内の給湯水を採り出す蛇口28、給湯タンク22内の圧力が設定値以上に上昇した場合に圧力を外部に排出する排出管29及び安全弁30が設けられている。
前記各分岐熱媒配管14a〜14fには、電磁開閉弁31がそれぞれ接続され、図示しないヒートポンプの制御装置からの開閉信号により必要に応じて選択的に開閉されるようになっている。
次に、前記のように構成した冷暖房・給湯ヒートポンプシステムの動作について説明する。
図1は冷暖房ヒートポンプの四方弁13が暖房運転状態に切り換えられるとともに、各電磁開閉弁31が開路され、矢印Gは、冷暖房ヒートポンプの熱媒ガスの流れを示し、矢印Wは給湯回路の給湯水の流れを示す。圧縮機11から吐出された高温・高圧の熱媒ガスは、吐出配管12から第2給湯熱交換器26内を流れ、各分岐熱媒配管14a〜14fへ分流され、各室内熱交換器15により熱交換されて各室内の暖房に供される。その後、各分岐熱媒配管14a〜14f内の熱媒ガスは熱媒循環配管14に合流され、膨張弁21を経由して貯液タンク(図示略)に導かれ、室外熱交換器19に供給される。この室外熱交換器19において、熱媒ガスが空気の熱により加熱され、四方弁13及び吸入配管18を通って圧縮機11に戻される。
一方、給湯回路の循環ポンプ24の運転により給湯タンク22内の給湯水が水循環配管23を通して、最初に第1給湯熱交換器25内に導かれ、この第1給湯熱交換器25によって熱交換が行われる。そして、前記分岐熱媒配管14aを流れる熱媒ガスの潜熱により水循環配管23内を流れる給湯水が例えば0℃〜15℃から40℃〜50℃に一次加熱される。この第1給湯熱交換器25によって室内の空気と熱交換され、室内の暖房が行われるとともに、前述した前記各室内熱交換器15による各室内の暖房が行われる。その後、第1給湯熱交換器25によって一次加熱された水循環配管23内の給湯水は、第2給湯熱交換器26内に流れて、ここでさらに熱交換が行われる。そして、前記吐出配管12内を流れる熱媒ガスの顕熱により一次加熱された給湯水が70℃〜90℃に二次加熱される。二次加熱された給湯水は前記給湯タンク22内に還流される。
上記のヒートポンプの暖房運転動作及び給湯回路の給湯水の循環加熱動作が継続して所定時間行われると、給湯タンク22内の給湯水の温度が例えば70℃〜90℃に加熱され、この加熱された給湯水は適当に温度調節された後、例えば浴槽や流し台の蛇口28に導かれて利用される。
一方、冷暖房ヒートポンプが夏季の冷房運転状態においては、図2に示すように熱媒ガスの流路方向は四方弁13によって矢印Gで示すように切り換えられるが、給湯回路の矢印Wで示す給湯水の流路方向は図1の矢印Wと同様である。
冷暖房ヒートポンプの冷房運転状態においては、ヒートポンプの図示しない制御装置からの制御信号により分岐熱媒配管14aに設けられた電磁開閉弁31が閉路される。この状態において、圧縮機11から吐出された高温・高圧の熱媒ガスは吐出配管12を通して第2給湯熱交換器26内に供給され、室外熱交換器19により空気の熱と熱交換された後、貯液タンク(図示略)によって凝縮され、その後、膨張弁21によって減圧・膨張され、各分岐熱媒配管14b〜14fに分流された後、各室内熱交換器15によって空気の熱と熱交換される。この熱交換によって、分岐熱媒配管14b〜14f内の減圧・膨張されて冷却された熱媒ガスにより室内が冷房される。その後、各分岐熱媒配管14b〜14f内の冷房に供された熱媒ガスは合流されて、四方弁13から吸入配管18に導かれ圧縮機11内に戻される。
ところで、ヒートポンプが夏季において冷房運転状態にあるときには、水循環配管23内の給湯水の温度は、例えば20℃〜30℃と比較的高いので、前述したように第1給湯熱交換器25の機能を無効化し、第2給湯熱交換器26に入る給湯水の温度を上記の20℃〜30℃に保持することができる。このため、第2給湯熱交換器26による給湯水の二次加熱を暖房運転状態の場合に比較するとある程度低いが適正に行うことができるとともに、吐出配管12の冷媒ガスの温度が低下し過ぎることはないので、室内熱交換器15による室内の冷房温度が適正に保たれる。
上記実施形態の冷暖房・給湯ヒートポンプシステムによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、前記分岐熱媒配管14aと水循環配管23に第1給湯熱交換器25を設け、吐出配管12と水循環配管23に第2給湯熱交換器26を設けた。そして、冷暖房ヒートポンプの暖房運転状態において、水循環配管23内の給湯水を第1給湯熱交換器25によって分岐熱媒配管14a内を流れる熱媒ガスの潜熱により給湯水の温度を例えば0℃〜15℃から40〜50℃に一次加熱し、その後に、前記第2給湯熱交換器26によって前記吐出配管12内を流れる熱媒ガスの顕熱により一次加熱された給湯水を例えば70℃〜90℃に二次加熱するようにした。このように、前記第1給湯熱交換器25によって一次加熱された比較的高い温度の給湯水を第2給湯熱交換器26によって二次加熱するため、第2給湯熱交換器26によって熱交換する顕熱の熱量は少なくて済み、吐出配管12内の熱媒ガスの凝縮は起きず、同時に室内熱交換器15が稼働していてもヒートポンプとしての能力低下が生じることがない。従って、給湯水の加熱と室内熱交換器15による室内の暖房運転をともに適正に行うことができるとともに、圧縮機11の運転を給湯水の加熱のために高速運転する必要がないので、ヒートポンプとしての成績係数(COP)を向上することができる。
(2)上記実施形態では、冷暖房ヒートポンプの暖房運転時又は冷房運転時に5台の室内熱交換器15が全て運転されて全体の負荷が増加すると、制御装置のインバーターにより圧縮機11の回転数が上昇し、前記第2給湯熱交換器26を通過する高温・高圧の熱媒ガスの循環量を増加することができる。このため、熱交換可能な顕熱量が増加することになり、給湯回路の給湯水の温度の上昇を促進することができる。すなわち、圧縮機11に対し消費電力(仕事量)の増大する無理な高速運転をさせることなく、暖房負荷の高い寒い条件下又は冷房負荷の高い条件下ほど高温の給湯水が得られるという顕著な効果がある。
ここで、冷暖房・給湯ヒートポンプシステムの具体的な運転状態について、図3のモリエル線図及び冷凍サイクルを参照しながら説明する。前記第1給湯熱交換器25による給湯水の加熱には、冷凍サイクルの(ハ)〜(ニ)の熱媒ガスの50℃前後の潜熱(凝縮熱)が利用され、第2給湯熱交換器26による給湯水の加熱には、同じく冷凍サイクルの(ロ)〜(ハ)の熱媒ガスの70℃の顕熱(スーパヒート)が利用される。給湯に利用される熱量は、図3の(ロ)と(ニ)の間の比エンタルピーが237(h/kj・kg)であり、これに対する(ロ)と(ハ)の顕熱(スーパヒート)の比エンタルピー37(h/kj・kg)の割合(%)は、15.6%となる。従って、本実施形態のヒートポンプは、従来の潜熱利用のヒートポンプと比較して、15.6%の能力アップとなり、給湯水の高温化にも寄与することが判った。
ヒートポンプの暖房運転状態において、50℃の凝縮温度を利用したヒートポンプを想定した場合、熱媒ガス(R−410A)の50℃において給湯水の温度15℃まで過冷却利用しようとすると、利用できる比エンタルピーは図3の(ハ)における数値と(ニ)における数値を減算して、425−225=200(h/kj・kg)となる。この熱媒ガスを膨張弁21により絞り膨張させて0℃にして、蒸発乾燥させた熱媒ガスを圧縮機11で凝縮温度が50℃になるまで上昇しようとすると、熱媒ガスは高温・高圧化し比エンタルピーは462(h/kj・kg)、圧縮機11の吐出温度は70℃に上昇する。この吐出熱媒ガスの凝縮温度との差分462−425=37(h/kj・kg)の比エンタルピーを利用して給湯水の二次加熱に利用する。
従来方式では圧縮機11が高速運転されると、背景技術で述べたように図3に二点鎖線で示す冷凍サイクルの(イ’)〜(ロ’)のように熱媒ガスが圧縮されて、比エンタルピーが480(h/kj・kg)必要となる。一方、本実施形態のヒートポンプにおいては、上述のように比エンタルピーは462(h/kj・kg)となるので、圧縮機11の仕事量として、480−462=28(h/kj・kg)の減少となり、成績係数(COP)が向上する。
次に、この発明の別の実施形態を図4に基づいて説明する。
この実施形態においては、前記水循環配管23に対し電磁切換弁32を介して、分岐水循環配管33を、前記第1給湯熱交換器25と並列に接続している。又、この分岐水循環配管33と前記室外熱交換器19と膨張弁21との間の熱媒循環配管14とに対し、第3給湯熱交換器34を接続している。
この実施形態においては、冷房運転状態において、前記切換弁32が前記第1給湯熱交換器25を迂回する分岐水循環配管33及び第3給湯熱交換器34に切り替えられ、前記室外熱交換器19によって凝縮された熱媒ガスの潜熱により、分岐水循環配管33内を通過する給湯水が例えば0℃〜15℃から40〜50℃に一次加熱される。その後、前記第2給湯熱交換器26により給湯水が例えば70℃〜90℃に二次加熱されるので、ヒートポンプの冷房運転状態において、給湯水を適正に加熱することができる。
次に、この発明の別の実施形態を図5に基づいて説明する。
この実施形態においては、前記電磁開閉弁31と前記膨張弁21との間の前記熱媒循環配管14と前記水循環配管23に対し、前記第1給湯熱交換器25を接続している。
この実施形態においては、ヒートポンプの暖房運転状態において、前記室内熱交換器15から室外熱交換器19によって、空気に廃熱される熱を、水循環配管23の給湯水の一次加熱に利用することができるので、ヒートポンプの効率を向上し、さらに成績係数(COP)を向上することができる。
次に、この発明の別の実施形態を図6に基づいて説明する。
この実施形態においては、図5に示す実施形態において、図4に示す実施形態の前記切換弁32、分岐水循環配管33及び第3給湯熱交換器34を配設して図6に示すシステムを構成している。従って、この実施形態においては、冷房運転状態において、給湯水を中温に適正に加熱して、第2給湯熱交換器26による二次加熱を適正に行い、冷房運転を適正に行うことができるとともに、給湯水の加熱を適正に行うことができる。
以上の説明で明らかなように、この発明の冷暖房・給湯ヒートポンプシステムは、暖房運転状態において前記室内熱交換器15に供給される熱媒ガスの温度が第2給湯熱交換器26によって低下するのを防ぐようにしたものであり、これを達成するために前記四方弁13と膨張弁21との間の分岐熱媒配管14a又は熱媒循環配管14に第1給湯熱交換器25を設け、水循環配管23を流れる水の一次加熱により水を中温(40〜50℃)に加熱するようにしている。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では室内熱交換器15を5台使用したが、これを1台、2台、3台、4台、6台、あるいはそれ以上の台数としてもよい。
・前記実施形態では空気の熱を利用した室外熱交換器19を用いたが、これに代えて水の熱を利用した室外熱交換器を用いたり、地中熱を利用した室外熱交換器を用いたりしてもよい。
この発明の冷暖房・給湯ヒートポンプシステムを具体化した一実施形態を示す暖房運転状態の回路図。 同じくヒートポンプシステムの冷房運転状態の回路図。 横軸に比エンタルピー、縦軸に圧力を表したモリエル線図。 この発明の冷暖房・給湯ヒートポンプシステムを具体化した別の実施形態を示す暖房運転状態の回路図。 この発明の冷暖房・給湯ヒートポンプシステムを具体化した別の実施形態を示す暖房運転状態の回路図。 この発明の冷暖房・給湯ヒートポンプシステムを具体化した別の実施形態を示す暖房運転状態の回路図。
符号の説明
11…圧縮機、12…吐出配管、13…四方弁、14…熱媒循環配管、14a〜14f…分岐熱媒配管、15…室内熱交換器、18…吸入配管、19…室外熱交換器、21…膨張弁、22…給湯タンク、23…水循環配管、24…循環ポンプ、25…第1給湯熱交換器、26…第2給湯熱交換器、32…切換弁、33…分岐水循環配管、34…第3給湯熱交換器。

Claims (5)

  1. 圧縮機に吐出配管及び吸入配管を介して四方弁を接続し、該四方弁に熱媒循環配管を接続し、該熱媒循環配管に空調用の室内熱交換器、膨張弁及び室外熱交換器を直列に接続して冷凍サイクルを構成し、一方、給湯タンクに接続された水循環配管の途中に循環ポンプを接続し、前記水循環配管と、前記熱媒循環配管に対し前記室内熱交換器と並列に接続された分岐熱媒配管とに対し、該分岐熱媒配管を流れる熱媒ガスの潜熱により水循環配管を流れる給湯水を一次加熱するための第1給湯熱交換器を設け、前記水循環配管と前記吐出配管とに対し、該吐出配管を流れる熱媒ガスの顕熱により水循環配管を流れる給湯水を二次加熱するための第2給湯熱交換器を設け、前記分岐熱媒配管に開閉弁を設け、冷房運転状態においては、前記開閉弁が制御装置からの信号により閉じられるように構成されていることを特徴とする冷暖房・給湯ヒートポンプシステム。
  2. 圧縮機に吐出配管及び吸入配管を介して四方弁を接続し、該四方弁に熱媒循環配管を接続し、該熱媒循環配管に空調用の室内熱交換器、膨張弁及び室外熱交換器を直列に接続して冷凍サイクルを構成し、一方、給湯タンクに接続された水循環配管の途中に循環ポンプを接続し、前記水循環配管と、前記室内熱交換器及び膨張弁の間の前記熱媒循環配管とに対し、該熱媒循環配管を流れる熱媒ガスの潜熱により水循環配管を流れる給湯水を一次加熱するための第1給湯熱交換器を設け、前記水循環配管と前記吐出配管とに対し、該吐出配管を流れる熱媒ガスの顕熱により水循環配管を流れる給湯水を二次加熱するための第2給湯熱交換器を設けたことを特徴とする冷暖房・給湯ヒートポンプシステム。
  3. 請求項1又は2において、前記水循環配管には分岐水循環配管が切換弁を介して前記第1給湯熱交換器と並列に接続され、該分岐水循環配管と前記膨張弁と室外熱交換器との間の前記熱媒循環配管とに対し第3給湯熱交換器が接続され、冷房運転時に前記切換弁が切り換え動作されて前記第1給湯熱交換器に代えて、第3給湯熱交換器が使用されるように構成されていることを特徴とする冷暖房・給湯ヒートポンプシステム。
  4. 請求項1又は3において、前記室内熱交換器は前記分岐熱媒配管とは別に並列接続された複数の分岐熱媒配管にそれぞれ直列に接続され、前記各分岐熱媒配管には前記各室内熱交換器を選択して使用するための開閉弁が設けられていることを特徴とする冷暖房・給湯ヒートポンプシステム。
  5. 請求項2において、前記熱媒循環配管の途中には、複数の分岐熱媒配管が並列に接続され、前記各分岐熱媒配管には前記室内熱交換器がそれぞれ接続され、前記各分岐熱媒配管には各室内熱交換器を選択して使用するための開閉弁が設けられていることを特徴とする冷暖房・給湯ヒートポンプシステム。
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