JP4918198B2 - 比較測定器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基準寸法品に対する被測定物の寸法差を測定する比較測定器に関する。例えば、マスタに対するワークの寸法差の測定に利用できる。
【0002】
【背景技術】
マスタに対するワークの寸法差を測定する方法として、比較測定器を用いる方法が知られている。
従来の比較測定器は、図6に示されるように、フレーム1と、このフレーム1に支持され軸方向に進退することによって互いに離隔および近接するスピンドル5およびアンビル9と、このアンビル9の移動量を検出表示するダイヤル表示部11Aとを備える。
フレーム1には、図7に示されるように、スピンドル5を挿通させる挿通孔14が設けられ、この挿通孔14の途中には切欠き形成された凹部141が設けられる。
【0003】
スピンドル5には外周軸方向に沿って雄ねじ52が設けられ、この雄ねじ52に螺合する雌ねじ61を内周に有するリードナット6がスピンドル5に螺合され、かつ、フレーム1の凹部141に配置される。また、スピンドル5の雄ねじ52には、クランクキャップ71Aが螺合されている。このクランプキャップ71Aには、開口部内周にスピンドル5の雄ねじ52と螺合する雌ねじ72Aを有し、スピンドル5の後端側を収容可能な長さ寸法の内穴を有する。
【0004】
スピンドル5には、軸方向に沿ってV溝53が形成され、このV溝53とフレーム1の外部から螺合されたビス431とが係合されている。これによって、スピンドル5の軸回りの回転が規制されている。
アンビル9は、図示しない付勢手段によって、スピンドル5に向かって付勢され、かつ、操作つまみ13が押し込まれたときにスピンドル5から後退される。
【0005】
このような構成からなる比較測定器において、マスタに対するワークの寸法差を測定するには、まず、操作つまみ13を押す。するとアンビル9がスピンドル5から隔離する方向に後退される。そして、マスタをアンビル9とスピンドル5の間に挿入した後、操作つまみ13から手を離すと、付勢手段によってアンビル9がスピンドル5に向かって前進される。これにより、マスタがアンビル9とスピンドル5とで挟まれる。
【0006】
この際、マスタの形状に合わせてクランクキャップ71Aを緩めた状態で、リードナット6を回転させて、スピンドル5の軸方向の位置をマスタの寸法に合わせて設定した後、クランクキャップ71Aを締め付けて固定する。この状態で、ダイヤル表示部11Aの目盛りを零調節する。その後、操作つまみ13を押し、アンビル9を後退させてマスタを比較測定器から取り外した後、同様な操作によって、今度はワークをアンビル9とスピンドル5とで挟んで測定する。すると、この時のダイヤル表示部11Aの表示を、マスタに対するワークの寸法差として求めることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スピンドル5の軸方向位置の固定を、クランクキャップ71Aの締め付けによって行うと、スピンドル5の雄ねじ52とリードナット6の雌ねじ61との間に生じるバックラッシュによって、スピンドル5がクランプキャップ71A側に引き寄せられてしまう。
これは、測定面間の距離、平行度に変位を生じることから、測定誤差につながるという問題があった。
【0008】
そこで、スピンドル5の雄ねじ52とリードナット6の雌ねじ61との間に生じるバックラッシュを抑えるために、スピンドル5の雄ねじ52をねじ研削で精密に形成し、リードナット6の雌ねじ61をスピンドル5の雄ねじ52に現物合わせで加工すればよいが、これでは加工の手間が多く、高コスト化に繋がるという問題が残る。
【0009】
本発明の目的は、従来の問題を解消し、測定精度の向上が図れるとともに、コスト削減可能な比較測定器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の比較測定器は、フレームと、このフレームの一端に軸方向へ進退自在かつ回動不能に支持され、外周に雄ねじを有するスピンドルと、前記フレームの他端に軸方向へ進退自在に支持され前記スピンドルに対して進退するアンビルと、前記スピンドルの雄ねじに螺合する雌ねじを内周に有し前記フレームに回動自在に支持されたリードナットと、前記スピンドルの軸方向位置を固定するクランプ手段と、前記アンビルを前記スピンドルに向かって付勢する付勢手段と、この付勢手段に抗して前記アンビルを前記スピンドルに対して後退させる離隔手段と、前記アンビルの移動量を検出する移動量検出手段とを備える比較測定器において、前記クランプ手段は、前記フレームに前記スピンドル軸方向への移動を規制された状態で保持されたクランプ部材と、前記クランプ部材に対して前記スピンドルをその軸に垂直方向から結合する結合部材とを備えることを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、測定の基準寸法となるマスタをスピンドルとアンビルとの間に配置し、スピンドルがクランプ部材に結合されない状態で、スピンドルに螺合したリードナットを回転させるとともに、離隔手段を解除してアンビルをスピンドルの方向に進ませると、マスタをアンビルとスピンドルで挟持することができる。このとき、クランプ手段でスピンドルの軸方向位置を固定するとともに、移動量検出手段を、例えば零調節することによって、以後マスタの寸法を基準として測定することができる。そこで、離隔手段によってアンビルをスピンドルから後退させ、マスタを測定対象であるワークに置き換えた後、離隔手段を解除して、ワークをスピンドルとアンビルで挟持すると、アンビルの移動変位量として移動量検出手段にマスタとワークの寸法差が検出される。
【0012】
このとき、従来のクランプ手段では、スピンドルの雄ねじとリードナットの雌ねじとの間に存在するクリアランスの分スピンドルが軸方向に移動することがあり、ダイヤル表示部の零調節を行ったのちに前述のスピンドルの移動が生じた場合には測定誤差を生じることがあった。
しかし、本発明では、結合手段によってスピンドルをクランプ部材に一体化させると、クランプ部材は、スピンドルの軸方向に沿った移動が規制されているから、スピンドルの雄ねじとリードナットの雌ねじとの間に存在するクリアランスに関係なくスピンドルの軸方向位置は固定される。その結果、スピンドルとリードナットのねじのクリアランスから測定誤差を生じることはなくなる。
さらに、スピンドルの雄ねじとリードナットの雌ねじにクリアランスが生じないように、スピンドルの雄ねじとリードナットの雌ねじを精密に形成する必要がないので、加工の手間を削減でき、製造コストを下げることができる。
また、スピンドルの雄ねじを精密に形成する必要がないので、スピンドルを長くして測定領域を長くすることも容易となる。
【0013】
本発明の比較測定器では、さらに、前記クランプ部材は、前記スピンドルが摺動する挿通孔を有し、かつ、前記フレームに対してスピンドル軸方向と直交する方向へ変位可能に保持され、前記結合部材は、前記クランプ部材の前記挿通孔に対して外側から垂直に螺合されるクランプねじである、とする。
【0014】
このような構成によれば、スピンドルはクランプ部材の挿通孔を摺動できるので、スピンドルの軸方向の進退は阻害されることはない。また、スピンドルがクランプ部材の挿通孔に挿入された状態で、クランプ部材の外部から貫通孔に垂直にクランプねじを螺合すると、クランプ部材の挿通孔の内壁とクランプねじの先端の押圧によって、クランプ部材とスピンドルは一体化される。よって、スピンドルの軸方向位置を固定することができる。
このとき、スピンドルを、スピンドルの軸に垂直方向からかかる力によって固定するので、スピンドルの雄ねじとナットの雌ねじのクリアランスに関係なくスピンドルの軸方向位置を固定できる。
【0015】
ここで、スピンドルを、その軸に垂直方向からの押圧によって軸方向位置を固定するだけならば、クランプ部材をフレームに固定して、このクランプ部材にクランプねじを螺合するだけでもよい。しかしながら、この場合、クランプねじの押圧によって、スピンドルの軸に対して垂直方向から一点に力が掛かるため、スピンドルの軸に曲げ応力を加えることになる。また、スピンドルが軸に対して垂直方向から一方向に押されるので、スピンドルの平行度に影響する。
しかし、本発明においては、クランプ部材はスピンドル軸方向と直交する方向へ変位可能であるので、クランプねじをクランプ部材に螺合していくと、クランプ部材はクランプねじの側へ引き寄せられる。その結果、スピンドルをクランプ部材の内壁とクランプねじの先端で両側から挟むことになり、スピンドルに対して曲げ応力を掛けないようにできるとともに、スピンドルの平行度にも影響しない。
【0016】
本発明の比較測定器において、前記フレームは、前記スピンドルを挿通させる挿通孔と、前記挿通孔の軸方向に対して垂直に切欠き形成された凹部と、前記挿通孔に対して垂直に形成された貫通孔とを備え、前記凹部に前記リードナットが配置され、前記貫通孔内に前記クランプ部材が設けられ、前記クランプ部材と前記リードナットとの間の前記挿通孔には、前記スピンドルを挿通させる挿通孔を有するスペーサ筒が前記フレームの前記挿通孔の軸方向へ移動自在に設けられ、前記スペーサ筒と前記リードナットとの間には前記スペーサ筒を介して前記クランプ部材を前記貫通孔の内壁に向かって付勢する付勢手段が設けられていることが望ましい
【0017】
このような構成によれば、スペーサ筒とリードナットの間に設けられた付勢手段によって、クランプ部材は、スペーサ筒を介して貫通孔の内壁に向かって付勢されているので、クランプ部材は、スピンドルの軸に沿った移動は規制される。よって、クランプ部材にスピンドルを結合させることで、スピンドルの軸方向位置は固定される。また、クランプ部材はフレームの挿通孔に対して垂直に設けられた貫通孔内に配置されるので、スピンドルの軸方向に対して垂直方向の移動は規制されない。
その結果、クランプねじをクランプ部材に螺合したとき、クランプ部材はクランプねじの側へ引き寄せられ、スピンドルをクランプ部材の内壁とクランプねじの先端で両側から挟んで、スピンドルの軸方向位置を固定することができる。このとき、スピンドルに対して曲げ応力を掛けないようにできるとともに、スピンドルの平行度にも影響しない。
スペーサ筒とクランプ部材には、スピンドルが挿通される挿通孔が設けられているので、スピンドルの軸方向の進退を阻害することは無く、また、クランプ部材はフレームの挿通孔内に収納されるので、クランプ手段をフレームの外表面に特別に設ける必要はない。
【0018】
本発明の比較測定器において、前記クランプ部材は、円柱状であり、前記スペーサ筒の一端には、前記クランプ部材の円柱側面と同じ曲率を有する切欠きが設けられていることが望ましい
このような構成によれば、スペーサ筒の切欠きにクランプ部材の円柱側面が適合して嵌まるので、スペーサ筒によってクランプ部材に確実に付勢力を伝えることができ、クランプ部材のスピンドル軸に沿った移動を規制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1には、本発明の比較測定器の正面図が示されている。
本発明の比較測定器は、U字状のアームを有するフレーム1と、このフレーム1の一端に支持され軸方向に進退するスピンドル5と、このスピンドル5に螺合されたリードナット6と、スピンドル5の軸方向位置を固定するためのクランプ手段7と、フレーム1の一端外側に設けられたキャップ筒8と、アームの中央に設けらた支持台12と、フレーム1の他端に支持され軸方向に進退することによってスピンドル5に対して進退するアンビル9と、フレーム1の他端外側に設けられアンビル9を進退動作させる操作つまみ13と、アンビル9の軸方向変位量を検出表示する移動量検出手段としてのダイヤルゲージ11とを備える。
【0020】
スピンドル5は、図2に示されるように、一端に測定子51を有し、外周には軸方向に沿って雄ねじ52が設けられるとともに、軸方向に沿ってV溝53が設けられている。
また、スピンドル5の雄ねじ52に螺合する雌ねじ61を内周に有するリードナット6がスピンドル5に螺合されている。
スピンドル5の他端には、E型止め輪54が嵌合されている。
【0021】
フレーム1の一端側には、スピンドル5を挿通させる挿通孔14がアンビル9の軸と同軸に形成され、この一端側挿通孔14に対して垂直に切欠き形成された凹部141が設けらている。この凹部141にリードナット6が配置される。さらに、この凹部141よりも外側(アンビル9とは反対側)には、図2、図3に示されるように、一端側挿通孔14に対して垂直に貫通孔142が形成されている。
【0022】
フレーム1の一端側挿通孔14内には、図2、図3に示されるように、内側から、スペーサ筒3、内側筒2が挿入され、外側からはストッパ筒として外側筒4が挿入される。
内側筒2は、一端に外側へ広がるつばを有し、このつばを除いた外径は、フレーム1の一端側挿通孔14と等しい。また内側筒2は、挿通孔21を有し、その内径はスピンドル5の外径よりも僅かに大きい程度に形成されている。内側筒2の長さは、フレーム1の一端側挿通孔14の内側開口部から凹部141に到達するか、または僅かに凹部141内に突出する程度である。内側筒2はフレーム1の一端側挿通孔14に対して内側から圧入されている。
【0023】
スペーサ筒3の外径は、フレーム1の一端側挿通孔14の内径よりも僅かに小さく、一端側挿通孔14内を図2中左右にスライドできる程度に形成されている。またスペーサ筒3は、挿通孔31を有し、その内径はスピンドル5の外径よりも僅かに大きい程度である。スペーサ筒3には、一端に凹曲面の切欠き32が設けられている。スペーサ筒3は、フレーム1の一端側挿通孔14の凹部141と貫通孔142との間に配置され、その長さは、凹部141から貫通孔142へ到達するか、または貫通孔142内に僅かに突出する程度である。
【0024】
外側筒4は、挿通孔41を有する肉薄部42と肉厚部43からなり、どちらもその内径は、スピンドル5の外径よりも僅かに大きく形成されている。肉薄部42の外径は、フレーム1の一端側挿通孔14の内径と等しく形成され、肉厚部43の外径はフレーム1の内径よりも大きく形成されている。肉薄部42はフレーム1の一端側挿通孔14に対して外側から圧入されていて、その長さは、フレーム1の外側端から貫通孔142に到達しない程度に形成される。また、肉厚部43には、挿通孔41に対して垂直にビス431が螺合され、このビス431の先端はスピンドル5のV溝53に係合され、スピンドル5の軸回りの回転が規制されている。
これら、内側筒2、スペーサ筒3および外側筒4の挿通孔21、31、41の内壁によって、スピンドル5の平行度は保たれている。
【0025】
クランプ手段7は、図3,図4に示されるように、クランプ部材としてのクランプ筒71と結合部材としてのクランプねじ72とからなる。
クランプ筒71は、円柱状で、側面から見たときの径がフレーム1の貫通孔142の径と略同じか、もしくは僅かに小さく形成されている。またクランプ筒71は、その円柱軸に対して垂直にスピンドル5を挿通させる挿通孔711が形成され、その内径はスピンドル5の外径と略同じか、または僅かに大きく形成されている。さらに、クランプ筒71には、クランプねじ72が螺合されている。クランプ筒71は、フレーム1の貫通孔142にスライド可能に挿入され、フレーム1の一端側挿通孔14とクランプ筒71の挿通孔711が同軸となるように配置される。
前述のスペーサ筒3の一端に形成された切欠き32は、クランプ筒71の円柱側面に適合して嵌まるように形成されている。
【0026】
リードナット6の両側、つまり、リードナット6と内側筒2との間と、リードナット6とスペーサ筒3との間には、付勢手段として、スラストワッシャ62、63が設けられている。リードナット6と内側筒2との間に設けられたスラストワッシャ62は、リードナット6を外側(アンビル9とは反対側)に付勢している。
また、リードナット6とスペーサ筒3との間に設けられたスラストワッシャ63は、スペーサ筒3を外側に付勢するように設けられて、このスペーサ筒3はクランプ筒71に当接して、クランプ筒71を外側に付勢している。よって、クランプ筒71は貫通孔142の内壁の図2中左方向に押し付けられることにより、スピンドル5の軸方向に沿った移動が規制されている。
【0027】
キャップ筒8は、スピンドル5の進退調節可能となる長さ寸法の内穴を有する筒部81と、この筒部81の外側開口部を塞ぐキャップ82を備え、外側筒4の肉厚部43の外側から螺合されている。
【0028】
フレーム1の他端側には、図5に示されるように、アンビル9を挿通させるための挿通孔15がスピンドル5を挿通させる一端側挿通孔14と同軸に形成されている。
フレーム1の他端側挿通孔15の外側には、連結ステム111を介してアンビル9の移動量を検出するダイヤルゲージ11が設けられており、クランプリング112でクランプされている。ダイヤルゲージ11のスピンドルがアンビル9の後端面(図5中右側端面)に当接されている。
アンビル9は、一端に測定子91を有し、軸方向に沿ってV溝92が形成されている。フレーム1の他端側挿通孔15に対して外側から垂直にビス153が螺合され、このビス153の先端とアンビル9のV溝92が係合されている。
アンビル9の途中には、内側(スピンドル5に向かう方向)を向いた当接面93が切欠き形成されている。
アンビル9は、連結ステム111内に設けられた円環部材113との間に設けられたばね94によって、スピンドル5方向に向かって付勢されている。
【0029】
フレーム1の他端外側には、操作つまみ13が設けられ、フレーム1の内部で、この操作つまみ13とアンビル9の当接面93との間には、連動アーム10が設けられている。
この連動アーム10は、支持点101でフレーム1の内壁に揺動支持され、一端は操作つまみ13の先端に当接され、他端はアンビル9の当接面93に当接されている。ここに、連動アーム10と操作つまみ13によって、離隔手段が構成されている。
【0030】
このような構成からなる比較測定器において、マスタとワークの寸法差を測定する際には、まず、操作つまみ13を押す。すると、連動アーム10の一端が内側へ押し込まれ、他端がアンビル9の当接面93を外側に押すので、アンビル9はスピンドル5から離れる方向へ後退される。次に、マスタを支持台12に載せる。このとき、クランプねじ72を緩めた状態で、マスタのサイズに合わせてリードナット6を回転させてスピンドル5を進退させる。スピンドル5の位置が決まったところでクランプねじ72を締め付けてスピンドル5の軸方向位置を固定する。
次に、操作つまみ13から手を離す。すると、連動アーム10とアンビル9の係合が解除され、アンビル9がスピンドル5に向かって前進される。アンビル9とスピンドル5でマスタを挟持したところで、ダイヤルゲージ11を零調節する。
アンビル9を再び後退させた後、マスタを取り出し、ワークを支持台12に載せる。ここで、アンビル9をスピンドル5に向かって前進させると、アンビル9とスピンドル5でワークが挟持され、ダイヤルゲージ11にマスタとワークの寸法差が表示される。
【0031】
このような本実施形態によれば以下の効果が得られる。
クランプ筒71は、スラストワッシャ63によって付勢されたスペーサ筒3により、貫通孔142の内壁に付勢されているので、スピンドル5の軸方向に沿った移動は規制されている。よって、このクランプ筒71にスピンドル5を結合させることで、スピンドル5の軸方向位置を固定することができる。
また、スペーサ筒3の一端にはクランプ筒71の円柱側面に適合して嵌まる切欠き32が設けられているので、スペーサ筒3を介してクランプ筒71を外側筒に確実に付勢することができる。
【0032】
従来のクランプ手段7では、スピンドル5の雄ねじ52とリードナット6の雌ねじ61との間のクリアランス分、スピンドル5が軸方向に移動することがあったので、測定誤差を生じることがあった。
しかし、本実施形態では、スピンドル5は、スピンドル5の軸方向に沿った移動が規制されたクランプ筒71に、軸方向に対して垂直方向から結合される。よって、スピンドル5とリードナット6のねじ52、61のクリアランスに関係なくスピンドル5の軸方向位置は固定され、測定誤差を生じることはない。
さらに、スピンドル5とリードナット6のねじ52、61にクリアランスが生じないように、スピンドル5の雄ねじ52とリードナット6の雌ねじ61が精密に形成される必要がないので、加工の手間を削減し、製造コストを下げることができる。
また、スピンドル5の雄ねじ52は精密加工でなくてもよいので、スピンドル5の雄ねじ52を長くして、測定領域を長くすることも容易となる。
【0033】
クランプ筒71は、フレーム1の一端側挿通孔14に対して垂直に設けられた貫通孔内に配置されるので、スピンドル5の軸方向に対して垂直方向の移動は規制されていない。よって、クランプねじ72をクランプ筒71に螺合していくと、クランプ筒71はクランプねじ72の側へ引き寄せられるので、スピンドル5をクランプ筒71の内壁とクランプねじ72の先端で両側から挟むことになる。その結果、スピンドル5に対して曲げ応力をかけないようにできるとともに、スピンドル5の平行度にも影響しない。
【0034】
内側筒2、外側筒4およびスペーサ筒3の挿通孔21、31、41の内壁によってスピンドル5の平行度を保つことができる。
【0035】
リードナット6と内側筒2の間と、リードナット6とスペーサ筒3との間にスラストワッシャ62、63が設けられており、これらはリードナット6を両側から挟持しているので、リードナット6の回転抵抗となり、リードナット6が不用意に回転しないようにできる。
【0036】
クランプ筒71は、フレーム1の貫通孔142内に設けられているので、フレーム1の外表面にスピンドル5のクランプ手段7を特別に設ける必要はない。
【0037】
なお、本発明の比較測定器は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種種の変更を加え得ることはもちろんである。
【0038】
本実施形態においては、リードナット6とスペーサ筒3との間の付勢手段としてスラストワッシャ63を用いているが、スラストワッシャ63でなくとも、板ばねやぜんまいばね、弾性ゴムなど付勢できるものであればよい。
【0039】
本実施形態では、アンビル9の軸方向変位量を検出表示する移動量検出手段としてダイヤルゲージ11が、フレーム1の他端側挿通孔15に連結されているが、フレーム1の表面に指針と目盛りを設けて、フレーム1の内部にアンビル9の軸方向変位量を指針に伝達する伝達手段を設けて移動量検出手段11としてもよい。
また、アンビルの移動量を電気的、光学的に検出する検出手段を設け、この検出手段で検出された移動量をフレームに設けたデジタル表示部に表示させたり、あるいは、ケーブルや無線で外部へ送信し、別の表示装置で表示させるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の比較測定器によれば、測定精度の向上が図れるとともにコスト削減可能となるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す正面図である。
【図2】前記実施形態におけるスピンドル支持部の断面図である。
【図3】前記実施形態のスピンドル支持部の分解斜視図である。
【図4】図2におけるIV−IV線による断面図である。
【図5】前記実施形態におけるアンビル支持部の断面図である。
【図6】従来の比較測定器の正面図である。
【図7】従来の比較測定器のスピンドル支持部の断面部である。
【符号の説明】
1 フレーム
3 スペーサ筒
5 スピンドル
6 リードナット
7 クランプ手段
9 アンビル
11 移動量検出手段
14 一端側挿通孔
15 他端側挿通孔
31 スペーサ筒の挿通孔
52 スピンドルの雄ねじ
61 リードナットの雌ねじ
63 スラストワッシャ(付勢手段)
71 クランプ筒(クランプ手段)
72 クランプねじ(結合部材)
141 凹部
142 貫通孔
712 クランプ筒の挿通孔

Claims (3)

  1. フレームと、このフレームの一端に軸方向へ進退自在かつ回動不能に支持され、外周に雄ねじを有するスピンドルと、前記フレームの他端に軸方向へ進退自在に支持され前記スピンドルに対して進退するアンビルと、前記スピンドルの雄ねじに螺合する雌ねじを内周に有し前記フレームに回動自在に支持されたリードナットと、前記スピンドルの軸方向位置を固定するクランプ手段と、前記アンビルを前記スピンドルに向かって付勢する付勢手段と、この付勢手段に抗して前記アンビルを前記スピンドルに対して後退させる離隔手段と、前記アンビルの移動量を検出する移動量検出手段とを備える比較測定器において、
    前記クランプ手段は、前記フレームに前記スピンドル軸方向への移動を規制された状態で保持されたクランプ部材と、前記クランプ部材に対して前記スピンドルをその軸に垂直方向から結合する結合部材とを備えるとともに、
    前記クランプ部材は、前記スピンドルが摺動する挿通孔を有し、かつ、前記フレームに対してスピンドル軸方向と直交する方向へ変位可能に保持され、
    前記結合部材は、前記クランプ部材の前記挿通孔に対して外側から垂直に螺合されるクランプねじであることを特徴とする比較測定器。
  2. 請求項1に記載の比較測定器において、
    前記フレームは、前記スピンドルを挿通させる挿通孔と、前記挿通孔の軸方向に対して垂直に切欠き形成された凹部と、前記挿通孔に対して垂直に形成された貫通孔とを備え、
    前記凹部に前記リードナットが配置され、
    前記貫通孔内に前記クランプ部材が設けられ、
    前記クランプ部材と前記リードナットとの間の前記挿通孔には、前記スピンドルを挿通させる挿通孔を有するスペーサ筒が前記フレームの前記挿通孔の軸方向へ移動自在に設けられ、
    前記スペーサ筒と前記リードナットとの間には前記スペーサ筒を介して前記クランプ部材を前記貫通孔の内壁に向かって付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする比較測定器。
  3. 請求項2に記載の比較測定器において、
    前記クランプ部材は、円柱状であり、前記スペーサ筒の一端には、前記クランプ部材の円柱側面と同じ曲率を有する切欠きが設けられていることを特徴とする比較測定器。
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