JP4917322B2 - 電動機のクラッチ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばシャッター、ブラインド、カーテンなどの長尺物が巻き取られた回転ドラムを電動機により回転駆動する駆動部に設けられる電動機のクラッチ機構に関する。
シャッター、ブラインド、カーテンなどの長尺物が巻き取られた回転ドラムを電動機により回転駆動する電動巻取り装置が提案されている。電動巻取り装置の一例について説明すると、筒状の回転ドラム内に一端側に駆動源であるモータが設けられており、モータ軸(出力軸)に連繋するクラッチ機構を介して回転ドラムを回転駆動するようになっている。クラッチ機構は、出力軸に嵌め込まれたクラッチ板と、該クラッチ板と係合するクラッチピンを備えた摺動板を回転ドラム内に一体に嵌め込まれたケースに組み付けて駆動伝達するようになっている(特許文献1参照)。
また、電動機の軸方向一方側に減速機、クラッチ機構を設けて出力軸(回転ドラム)と連繋し、軸方向他方側に電動機の起動に応じて作動するブレーキ機構(電磁ブレーキ)が設けられている。或いは、電動機の軸方向一方側に、上記クラッチ機構に替えて複数段の遊星ギヤを軸方向に設けた減速クラッチ機構を通じて出力軸(回転ドラム)と連繋するようになっている(特許文献2参照)。
電動機が動作中に停電や故障などにより回転停止すると、例えばシャッターなどを手動により開放若しくは閉じる必要がある。この場合、シャッター自体の重量の他に電動機と出力軸とを連繋するクラッチ機構やブレーキ機構が作動して負荷として加わるため、作業性が悪くなる。このため、非常停止時に電動機と出力軸との駆動伝達を解除する様々な解除機構が設けられている。
例えば、特許文献1においては、回転ドラム内の一端側にモータが設けられる出力側である他端側から回転ドラム内にケーブルを挿入してクラッチ機構の摺動板に連繋する。モータの回転停止時にケーブルを通じて摺動板を軸方向へスライドさせてクラッチ板とクラッチピンとの係合を解除することでモータ軸との連繋を遮断して回転ドラムを回転可能にすることで、手動操作を可能にしている。
また、特許文献2においては、解放ケーブルに連繋する解放アームを作動させ、先ず電磁ブレーキのブレーキ板を摩擦板より離間させて電磁ブレーキを解除してから出力軸に加わるトルクが所定トルク以下に軽減するまで電動機を回転させ、所定トルク以下になったときに出力軸に連繋する固定板よりクラッチ板を離間させることで、手動操作を可能にしている。或いは、電磁ブレーキを解除してから出力軸に加わるトルクが軽減するまで電動機を回転させ、所定トルク以下になったときに出力軸に連繋する複数段の遊星ギヤを軸方向にスライドさせて出力軸との噛み合いを外すことで、手動操作を可能にしている。
特開2002−138779号公報 特開平11−200743号公報
上述した各解除機構において、特許文献1の出力軸先端部に設けられるクラッチ機構を解除する装置構成によれば、電動機の出力軸(モータ軸)には極めて大きな負荷が加わるため、モータ軸に連繋するクラッチ板や摺動板などの部品に高強度が要求される。よって、出力軸に減速機を介して減速機出力軸にクラッチ機構を設けるとすれば高価な装置となる。
また、回転ドラム内の一端側に設けられるモータとは反対側端部よりケーブルを挿入して一端側のクラッチ機構と連結する必要があるためケーブルの長さが長くなるうえに、回転ドラム内に設けられるアシスト用スプリング(平衡用のバネ)に絡みつかないようにドラム内に別のドラムを挿入して該ドラム内にケーブルを通す必要がある。
また、特許文献2の電動機の軸方向他方側に設けられる電磁ブレーキを解除してから出力軸に加わるトルクが軽減するまで電動機を回転させるようになっているが、モータの持つディテントトルク等の回転抵抗が減速機により出力軸側で増大される(減速比分だけ回転抵抗が増える)ため、手動によるシャッター等の開閉は困難になる。
また、減速クラッチ機構の遊星ギヤの出力軸(太陽ギヤ)との噛み合いを一旦外すと歯の位置(周方向の歯の位相)がずれるため、再度遊星ギヤを軸方向にスライドさせても噛み合わせるのが難しい。これを実現するためには、太陽ギヤ及び遊星ギヤの歯形に導入部を設けるなど特殊な形や加工が必要となる。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、非常停止時にモータの回転負荷による影響を受けることなく、出力軸に作用する負荷を軽減して回転することができる電動機のクラッチ機構を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
電動機と減速機との間に、当該電動機の駆動が減速機を通じて出力軸へ伝達されるクラッチ機構を備えた電動機のクラッチ機構において、減速機本体側の軸方向端面にクラッチ溝が形成され、電動機を収納したハウジング部に前記クラッチ溝に嵌合可能なクラッチピン若しくは係合部が突設され軸方向に摺動可能に設けられた摺動板と、該摺動板の軸方向位置を保持するカム機構が設けられており、該カム機構は、ハウジング部の外周上で摺動板が減速機本体側へ近接しクラッチピン若しくは係合部がクラッチ溝へ嵌合する位置を保持することで減速機本体がハウジング部へ固定され電動機から減速機を通じて出力軸へ駆動伝達される状態と、摺動板が減速機本体側から離間しクラッチピン若しくは係合部がクラッチ溝から抜け出る位置を保持することで電動機側との動力伝達を遮断し出力側からの動力伝達で遊星歯車機構を含む減速機が回転可能な状態と、を切り換えることを特徴とする
た、ハウジング部の軸端側より摺動板にワイヤーが連結されることを特徴とする。
また、減速機はモータ軸に設けられた太陽ギヤに遊星ギヤを介して噛み合う内歯車が減速機本体内に少なくとも1段形成され、各内歯車と各々噛み合う遊星ギヤを介して出力軸が回転駆動されることを特徴とする。
上述した電動機のクラッチ解除機構を用いれば、電動機と減速機との間に当該電動機の駆動が減速機を通じて出力軸へ伝達されるクラッチ機構を備え、減速機本体に嵌め込まれるクラッチ本体の軸方向端面にクラッチ溝が形成され、電動機を収納したハウジング部にクラッチピンが突設された摺動板が軸方向に摺動可能に設けられるので、摺動板を電動機側へ移動させてクラッチピンのクラッチ溝への嵌合を解除することにより、減速機本体が出力軸を中心に回転可能になる。したがって、電動機が故障、停電などの非常停止時に減速機の歯車どうしの噛み合いを外すことなく、クラッチ機構により電動機との動力伝達を遮断して出力側からの手動操作により、減速機本体を出力軸を中心に回転させることができる。
また、クラッチ機構には摺動板の軸方向位置を保持するカム機構が設けられており、該カム機構は、ハウジング部の外周上で摺動板が減速機本体側へ近接しクラッチピンがクラッチ溝へ嵌合する位置と摺動板が減速機本体側から離間しクラッチピンがクラッチ溝から抜け出る位置とで保持するようにすると、簡易な構成で電動機側から減速機側への動力伝達/解除が行える。
また、ハウジング部の軸端側より摺動板にワイヤーが連結されるので、回転する出力側からワイヤーを取り出す必要がないのでワイヤーの長さを短くすることができ、しかもハウジング部は回転しないので、ハウジング部の内外にワイヤーを通過させても絡みつくことがない。
また、減速機はモータ軸に設けられた太陽ギヤに遊星ギヤを介して噛み合う内歯車が減速機本体内に少なくとも1段形成され、各内歯車と各々噛み合う遊星ギヤを介して出力軸が回転駆動されるので、負荷に見合った回転トルクが得られるうえに、非常停止時には、クラッチ機構の駆動伝達を解除するだけでギヤどうしの噛み合いを外すことなく、出力側からの手動操作により、減速機本体を出力軸を中心に回転させることができる。
以下、本発明に係る電動機のクラッチ解除機構の最良の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。以下では、シャッター用の電動巻取り装置に設けられる電動機のクラッチ解除機構を例示して説明する。電動巻取り装置は、回転ドラムと同軸に設けられるハウジング部内に設けられるブレーキ付電動機と、回転ドラム内に電動機のクラッチ機構を一体に備え、電動機を起動してクラッチ機構を通じて出力軸へ駆動伝達することにより回転ドラムを回転駆動するようになっている。
先ず、図4及び図5を参照して、シャッター用の電動巻取り装置の概略構成について説明する。図5において、回転ドラム1には、シャッター2が繰り出し可能に巻き取られる。回転ドラム1内の巻取り軸3には、アシストバネ4が巻き付けられている。アシストバネ4は、シャッター2が繰り出される際の負荷変動を軽減するように設けられている。巻取り軸3は、カップリング5を介して駆動側出力軸6と連結されている。
図4において、駆動部7は回転ドラム1内に設けられ、軸端方向左端より電磁ブレーキ11、電動機(モータ)12、クラッチ機構13、減速機14が軸方向にこの順に配置されている。電磁ブレーキ11及び電動機12は回転ドラム1内に配置されるが、取付け枠などに固定される。図5において、電磁ブレーキ11及び電動機12には回転ドラム1の軸端側より商用電源が供給され、壁等に設けられるスイッチ15に配線接続されている。また、回転ドラム1の軸端(図5の左端)にはクラッチ操作用のワイヤー9が引き出され操作棒10に連結されている。
次に、駆動部7のより詳細な構成について、図1乃至図3を参照して説明する。
電磁ブレーキ11は、電動機12の起動動作に連動してブレーキが解除されるようになっている。図3において電動機12は、ハウジング部22内に収納されている。ハウジング部22にはモータ軸23が回転可能に支持されている。モータ軸23の一端側は電磁ブレーキ11に連繋し他端側は減速機14と連繋している。
次に、クラッチ機構13の構成について説明する。
図3において、円筒状のクラッチ本体32は出力軸6を中心に回転可能な筒状の減速機本体33の外周に一体に嵌め込まれる。クラッチ本体32の軸方向端面にはクラッチ溝34が周方向に複数個所に形成されている。ハウジング部22の外周には摺動板35が軸方向に摺動可能に設けられる。摺動板35にはクラッチピン36が周方向に複数個所で突設されている。図1(a)において、摺動板35とハウジング壁面22aとの間には第1の圧縮コイルバネ37が設けられており、摺動板35は常時クラッチ本体32側へ付勢されている。ハウジング部22の先端側(図1(a)右端側)はクラッチ本体32を挿通して先端部外周に軸受38が嵌め込まれている。軸受38は減速機本体33の一端を回転可能に支持している。
また、クラッチ機構13には、摺動板35の軸方向位置を変更できるカム機構が設けられている。図1(a)において、ハウジング部22の外周上には、摺動板35に隣接してリング状の遮断板(回転カム)39が摺動可能に設けられている。遮断板39は、軸方向に加えられた力を周方向の回転力に変換する。
図2において、遮断板39の軸孔には突起39aが周方向に複数個所に突設されている。各突起39aには一様な傾きを有するカム斜面39bが形成されている。また、遮断板39の外周側には、遮断部39cが複数個所に突設されている。遮断部39cは遮断板39が所定のタイミングで回転することによりクラッチ溝34を覆ってクラッチピン36の進入を妨げるようになっている。遮断板39の軸孔にはリング状のガイド40が組み込まれる。ガイド40の軸孔には複数の突条40aが周方向に形成されており、ハウジング部22の外周に形成される複数の突条22bと噛み合って軸方向に摺動可能に組み付けられる。突条40aの軸方向一端(図2の左端)にはガイド端より一様な傾きを有する突面40bが突設されている。遮断板39とガイド40とが軸方向に相対的に移動する際に、カム斜面39bと突面40bとの当接状態が変化して突面40bが順次カム斜面39bを乗り越えるようになっているため、遮断板39が一方向に所定量ずつ回転するようになっている。
図1(a)において、ハウジング部22の外周には受け部材41が固定されている。受け部材41とガイド40との間には、第2の圧縮コイルバネ42が介装されている。第1、第2の圧縮コイルバネ37、42の強さを比較すると、第1の圧縮コイルバネ37の方が第2の圧縮コイルバネ42より所定位置にてばね力が大きいものが用いられる。このため、遮断板39は摺動板35によってガイド40へ押し当てられたまま第2の圧縮コイルバネ42を圧縮して受け部材41側へ押圧されている。このとき、摺動板35のクラッチピン36はクラッチ溝34に嵌合してクラッチ機構13が連結するようになっている。
図3において、摺動板35にはコ字状の連結具43が固定されている。図2において、連結具43は第1の圧縮コイルバネ37の弾性力に抗してハウジング壁面22aに軸方向に形成された溝22cに向かってスライド可能に設けられる。連結具43にはワイヤー9の一端が連結され、ワイヤー9の他端はハウジング部22の軸端側より取り出されて操作棒10に連結される(図5参照)。
操作者が操作棒10を持ってワイヤー9を引くと、図1(b)のように摺動板35が第1の圧縮コイルバネ37の弾性力に抗してハウジング部22側に軸方向へ移動する。このとき、クラッチピン36がクラッチ溝34から抜け出て、クラッチ機構13の連結が解除される。また、第1の圧縮コイルバネ37による軸方向右端側への押圧力が軽減されるので、第2の圧縮コイルバネ42の弾性力により遮断板39が軸方向左端側へ若干押し戻される。このとき、図2において、遮断板39がガイド40より離間する方向へ移動するのでカム斜面39bに沿って所定量回転して、遮断部39cがクラッチ溝34を遮断して位置で停止するようになっている。尚、再度クラッチ機構13を接続する場合には、操作棒10を持ってワイヤー9を引くことにより遮断板39が更に回転して遮断部39cが移動する。これにより、第1の圧縮コイルバネ37に付勢された摺動板35のクラッチピン36がクラッチ溝34に再度嵌合してクラッチ機構13が連結する。
次に、減速機14の構成について説明する。図3において、減速機本体33内にはモータ軸23の先端に設けられた第1の太陽ギヤ24と、該第1の太陽ギヤ24と噛み合う第1の遊星ギヤ44と、該第1の遊星ギヤ44と噛み合う第1の内歯車45が減速機本体33内に形成されている。減速機本体33には、円筒状のスリーブ46が一体に組み付けられている。このスリーブ46には複数段の内歯車(第2の内歯車47及び第3の内歯車48)が軸方向に形成されている。スリーブ46内には出力軸6が回転可能に支持されている。第2の太陽ギヤ49は第2の遊星ギヤ51を介して第2の内歯車47と噛み合っており、第3の太陽ギヤ50は第3の遊星ギヤ52を介して第3の内歯車48と噛み合っている。
第1のキャリヤ56には第2の太陽ギヤ49が一体に組み付けられている。この第1のキャリヤ56には第1のピン53が出力軸6に平行に支持されており、第1の遊星ギヤ44は第1のピン53に回転可能に支持されている。また、第2のキャリヤ57には第3の太陽ギヤ50が一体に組み付けられている。この第2のキャリヤ57には第2のピン54が出力軸6に平行に支持されており、第2の遊星ギヤ51は第2のピン54に回転可能に支持されている。第3のキャリヤ58は出力軸6と一体に組み付けられている。この第3のキャリヤ58には第3のピン55が出力軸6に平行に支持されており、第3の遊星ギヤ52は第3のピン55に回転可能に支持されている。
モータ軸23を回転駆動すると、第1段の第1の太陽ギヤ24、第1の遊星ギヤ44、第1の内歯車45を通じて第1のピン53(第1のキャリア56)が出力軸6の軸線を中心に回転し、第2の太陽ギヤ49が回転する。第2の太陽ギヤ49が回転すると、第2の遊星ギヤ51、第2の内歯車47を通じて第2のピン54(第2のキャリア57)が出力軸6の軸線を中心に回転し、第3の太陽ギヤ50が回転する。第3の太陽ギヤ50が回転すると、第3の遊星ギヤ52、第3の内歯車48を通じて第3のピン55(第3のキャリア58)と連繋する出力軸6が回転駆動される。
図3において、クラッチ機構13が連結状態において、図示しないリモコン操作などにより電動機12を起動すると、電磁ブレーキ11が解除されモータ軸23が回転する。このとき、減速機14の遊星歯車機構を通じて出力軸6が回転するため、図5に示す回転ドラム1を回転させてシャッター2を繰り出したり或いは巻き取ったりすることができる。
また、図3において、電動機12が停電や故障などにより非常停止した場合には、操作棒10を把持してワイヤー9を下方へ引っ張ると(図5参照)摺動板35がスライドしてクラッチピン36がクラッチ溝34より外れるため(図1(b)参照)、クラッチ機構13と減速機14との連結が解除される。減速機本体33は軸受38を介してハウジング部22に回転可能に支持されている。よって、減速機本体33が出力軸6を中心に回転可能になる。
したがって、減速機14の歯車どうしの噛み合いを外すことなく、クラッチ機構13により電動機12側との動力伝達を遮断し、出力側(シャッター2側)からの手動操作により減速機本体33及びスリーブ46を出力軸6を中心に回転させることができる。これにより、回転ドラム1が回転するので、途中で停止したシャッター2を手動により軽い負荷で繰り出す或いは巻き上げることができる。
次に、電動機のクラッチ機構の他例について図6乃至図11を参照して説明する。
図6において、先ずモータケース61内に収納される電動機(モータ)12のレイアウト構成について説明する。モータ12のモータ軸23側には減速機62が連繋してモータケース61に収納されている。この減速機62には後述する不思議遊星歯車機構が用いられている。減速機62は出力軸6と連繋している。この出力軸6はモータケース61外へ延設されている。また、モータ12のモータ軸23とは反対側には、クラッチ機構63がクラッチハウジング64と共にモータケース61に収納されている。
次に減速機62の構成について説明する。本実施例では、減速機62として不思議遊星歯車機構が用いられる。不思議遊星歯車機構は、入力側(太陽ギヤ)から入力された動力を複数の遊星ピニオンや固定内歯車を通じて減速して可動内歯車より出力するようになっている。また、出力側からの回転を入力側へ伝達し難いという特徴を有する。また、本実施例では、後述する固定内歯車67と可動内歯車68が減速機本体を形成しており、固定内歯車67の軸方向端面にクラッチ溝(回り止め溝67a)が形成されている。
以下、一例について具体的に説明すると、図6において、モータ軸23はシャフト65と軸方向に連繋している。このシャフト65の外周にはギヤ歯が形成されている(太陽ギヤ65)。この太陽ギヤ65と遊星ギヤ(遊星ピニオン)66が噛み合っている。この遊星ギヤ66は、固定内歯車67と可動内歯車68に各々噛み合っている。固定内歯車67は後述するクラッチ機構63に連繋しており、可動内歯車68は出力軸6と一体に組み付けられている。太陽ギヤ65と遊星ギヤ66並びに遊星ギヤ66と固定内歯車67は互いに噛み合って動力伝達が行なわれる。しかしながら、固定内歯車67と可動内歯車68との間にはわずかな歯数差が設けられている。このため、モータ軸23から出力軸6へ動力伝達する際、遊星ギヤ66が固定内歯車67と噛み合いながら太陽ギヤ65を中心に公転運動するには、その動力伝達において転がり接触が支配的となるために比較的効率よく動力伝達が行われる。これに対して、遊星ギヤ66が可動内歯車68と噛み合いながら太陽ギヤ65を中心に公転運動するにはその動力伝達において滑り接触が支配的となるために動力の伝達効率が低下する。
このため、出力軸6側からモータ軸23側へ動力を伝達しようとしても、可動内歯車68から遊星ギヤ66へ動力伝達するには大きな回転力を要するためブレーキ作用が得られる。即ち、出力軸6側からの動力は遊星ギヤ(遊星ピニオン)66と噛み合う可動内歯車68によって吸収され、モータ軸23へ伝達されることはない。このように、不思議遊星歯車機構を用いた減速機62においてブレーキ作用が得られるため、電磁ブレーキを省略することができ、巻取り装置の軸方向の長さを短縮でき製造コストも廉価に抑えることができる。
したがって、クラッチ機構63に連繋する固定内歯車67の固定状態を解除することで、出力軸6側からの動力で遊星ギヤ(遊星ピニオン)66と噛み合う可動内歯車68並びに固定内歯車67も回転し易くなるため、減速機62のブレーキ作用を解除することができる。
次に、クラッチ機構63の構成について説明する。
図6において、クラッチハウジング64にはクランク70の一方側のピン70aが嵌め込まれている。クランク70の他方側のピン70bは、ハートカム71のカム溝72に嵌め込まれている。クランク70とクラッチハウジング64との間には圧縮ばね73が介挿されている。この圧縮ばね73によりクランクピン70bをハートカム71のカム溝72へ挿入するように付勢されている。ハートカム71は、クラッチハウジング64に両側をガイドされてスライド可能に設けられている。
図11において、モータケース61には支点軸74が両側に突設されている。この支点軸74には揺動板75の一端側に形成された凹溝75aが連繋している。揺動板75の他端側には長孔75bが穿孔されている。この長孔75bに、ハートカム71の両側面に突設された軸76(図10参照)が挿入される。また、揺動板75の中途部には軸孔75cが設けられている。略U字状(コ字状)に折り曲げて形成されたクラッチプレート(摺動板)69の溝側には軸孔69aが穿孔されている。クラッチプレート69の開放端側には固定内歯車67に設けられた回り止め溝67a(図9参照)と係合する係合部69bが形成されている。
図7乃至図9においてクラッチプレート69は、モータケース61の外周面に沿って電動機(モータ)12を跨いで設けられる。クラッチプレート69と揺動板75の軸孔69a、75cを重ね合わせて軸77が嵌め込まれる。ハートカム71がスライドすると、揺動板75は支点軸74を中心に揺動し、クラッチプレート69もモータケース61の長手方向に沿って摺動するようになっている。図10において、ハートカム71の一部には操作棒10に連繋するワイヤー9(図5参照)を締結可能な取付孔71aが設けられている。クランク70のクランクピン70bは、クラッチ連結時に例えば図10の矢印P位置にあり、クラッチ解放時に矢印Q位置で係止するようになっている。ハートカム71が引かれたときにカム溝71に挿入されたピン70bが一方向のみに移動するように複数箇所で段差が設けられている。また、図6において、ハートカム71は、圧縮ばね78により常時クラッチハウジング64(モータケース61)内へ押し込まれるように付勢されている。
ここで、クラッチ連結/解放動作について図12(a)(b)を参照して説明する。
図12(a)は、クラッチ連結時を示す。ハートカム71は、圧縮ばね78の付勢により、クラッチハウジング64内へ引き込まれている。このとき、クランクピン70bは、図10の矢印P位置にあり、揺動板75は支点軸74を中心に反時計回り方向へ傾いている。このため、クラッチプレート69の係合部69bが固定内歯車67の回り止め溝67aに係合し、固定内歯車67は回転が規制されている。この状態では、出力軸6側から動力が作用しても減速機62がブレーキ作用を有するため回すことができない。
図12(b)は、クラッチ解放時を示す。ハートカム71が、圧縮ばね78の付勢に抗して矢印方向に引かれると、クランクピン70bはカム溝72を図10の矢印Q位置に移動して係止し、揺動板75は支点軸74を中心に時計回り方向へ傾く。このため、クラッチプレート69の係合部69bが固定内歯車67の回り止め溝67aとの係合が解放され、固定内歯車67の回転規制がなくなる。この状態では、出力軸6側から動力が作用しても減速機62のブレーキ作用が無くなるため、出力軸6側からの動力で遊星ギヤ(遊星ピニオン)66と噛み合う可動内歯車68を回すことができる。このように、非常停止時にモータの回転負荷による影響を受けることなく、出力軸6に作用する負荷を軽減して回転することができる。
本実施例は、減速機62に不思議遊星歯車機構を採用したが遊星歯車機構を採用してもよい。また、クラッチ機構63にハートカム71を用いたが回転カムなど他の機構を用いてもよい。
以上の実施例はシャッター用の電動巻取り装置について説明したが、カーテン、ブラインド、オーニングなどの他の長尺物の巻取り装置に適用しても良い。また、クラッチ機構13の連結解除を行うためのカム機構は、軸方向の押圧力を回転に変換する回転カム(遮断板39)、ハートカム71に限らず他の機構を用いても良い。また、モータとしては特定のモータに限定されるものではなく、種々の電動モータに適用することができる。
クラッチ機構の連結状態及び解除状態の断面説明図である。 クラッチ機構の分解斜視図である。 電動巻取り装置の駆動部の断面図である。 電動巻取り装置の駆動部の外観図である。 電動シャッターの概略構成を示す説明図である。 他例に係る電動巻取り装置の駆動部の断面図である。 図6の電動巻取り装置の正面図である。 図6の電動巻取り装置の底面図である。 クラッチ機構と固定内歯車との連繋構造を示す説明図である。 ハートカムの斜視図である。 クラッチ機構のモータケースへの組み付け状態を示す分解斜視図である。 クラッチ連結時と解放時のクラッチ機構と固定内歯車との連繋状態を示す説明図である。
符号の説明
1 回転ドラム
2 シャッター
3 巻取り軸
4 アシストバネ
5 カップリング
6 出力軸
7 駆動部
9 ワイヤー
10 操作棒
11 電磁ブレーキ
12 電動機(モータ)
13、63 クラッチ機構
14、62 減速機
15 スイッチ
22 ハウジング部
22a ハウジング壁面
22b、40a 突条
22c 溝
23 モータ軸
24 第1の太陽ギヤ
32 クラッチ本体
33 減速機本体
34 クラッチ溝
35 摺動板
36 クラッチピン
37 第1の圧縮コイルバネ
38 軸受
39 遮断板
39a 突起
39b カム斜面
39c 遮断部
40 ガイド
40b 突面
41 受け部材
42 第2の圧縮コイルバネ
43 連結具
44 第1の遊星ギヤ
45 第1の内歯車
46 スリーブ
47 第2の内歯車
48 第3の内歯車
49 第2の太陽ギヤ
50 第3の太陽ギヤ
51 第2の遊星ギヤ
52 第3の遊星ギヤ
53 第1のピン
54 第2のピン
55 第3のピン
56 第1のキャリヤ
57 第2のキャリヤ
58 第3のキャリヤ
61 モータケース
64 クラッチハウジング
65 シャフト(太陽ギヤ)
66 遊星ギヤ
67 固定内歯車
68 可動内歯車
69 クラッチプレート
69a、75c 軸孔
70 クランク
70a、70b クランクピン
71 ハートカム
72 カム溝
73、78 圧縮ばね
74 支点軸
75a 凹溝
75b 長孔

Claims (3)

  1. 電動機と減速機との間に、当該電動機の駆動が減速機を通じて出力軸へ伝達されるクラッチ機構を備えた電動機のクラッチ機構であって
    減速機本体側の軸方向端面にクラッチ溝が形成され、電動機を収納したハウジング部に前記クラッチ溝に嵌合可能なクラッチピン若しくは係合部が突設され軸方向に摺動可能に設けられた摺動板と、該摺動板の軸方向位置を保持するカム機構が設けられており、該カム機構は、ハウジング部の外周上で摺動板が減速機本体側へ近接しクラッチピン若しくは係合部がクラッチ溝へ嵌合する位置を保持することで減速機本体がハウジング部へ固定され電動機から減速機を通じて出力軸へ駆動伝達される状態と、摺動板が減速機本体側から離間しクラッチピン若しくは係合部がクラッチ溝から抜け出る位置を保持することで電動機側との動力伝達を遮断し出力側からの動力伝達で遊星歯車機構を含む減速機が回転可能な状態と、を切り換えることを特徴とする電動機のクラッチ機構。
  2. ハウジング部の軸端側より摺動板にワイヤーが連結されることを特徴とする請求項1記載の電動機のクラッチ機構。
  3. 減速機はモータ軸に設けられた太陽ギヤに遊星ギヤを介して噛み合う内歯車が減速機本体内に少なくとも1段形成され、各内歯車と各々噛み合う遊星ギヤを介して出力軸が回転駆動されることを特徴とする請求項1記載の電動機のクラッチ機構。
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