JP4914844B2 - 線量率測定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、原子力関連設備敷地内またはその周辺地域に設置される環境モニタリングポストあるいは可搬型ポスト等として導入され、単位時間当たりの放射線の量である線量率を測定する線量率測定装置に関するものである。
従来の放射線測定装置のうち、検出パルスの波高に基づいて線量率等を求める装置の線量率を求める手段として、マルチチャンネルアナライザ(MCA)により放射線エネルギースペクトルを取得し、そのスペクトルの各チャンネルエネルギーに対応したエネルギー換算係数(G(E)関数)を各チャンネルカウント数に乗じることによって得る(G(E)関数法)方法、あるいは、検出パルスの波高を弁別する波高弁別器の弁別閾値を所定パターンにしたがって時間的に変化させることにより、検出パルスが波高弁別器の後段の計数器に入力される確率を、その波高に応じて調整する方式であるディスクリミネーションバイアスドモジュレーション法(DBM法)があった。
G(E)関数法、DBM法は、ともに別々の特徴を備えており、通常、各装置型式によりいずれかを採用するが、両方を備える場合には、MCAおよびDBM回路を備える必要がある(特許文献1参照)。
特開2004−108796号公報(第4〜5頁、図1)
特許文献1に示される従来の放射線測定装置は、高線量率場における線量率指示値の低下に対処する案を提供しているが、線量率演算を供する方法としては、G(E)関数法またはDBM法のいずれかを選択して採用する。
また、DBM法の波高弁別閾値の時間変化パターンは、アナログ回路によるものであり、G(E)関数法のメリットとDBM法のメリットを共用するために、両ユニットまたは回路を備える放射線測定装置を用意しても、G(E)関数法はアナログ−デジタル変換し、DBMはパルス計数をアナログで行なうため、信号レベルを調整する必要が出てくる。
MCAによるG(E)関数法のみを適用した放射線測定装置では、人工核種の出現を常時管理し、瞬時に判定できる通過率を求めることができず、また通過率を求めるにはマルチチャンネルアナライザのほかに、DBM方式にて線量率を演算する回路ユニットを設ける必要があるという問題点があった。
また、MCAによるG(E)関数法のみを適用した放射線測定装置では、線量率誤差を一般的な方法として標準偏差で管理することとしている。この場合、パルスカウント総数が一定値に達すると線量率値を更新するようにすると、各パルスの線量率に寄与する重みは、G(E)関数の違いだけ異なるため、線量率データを標準偏差一定方式で簡単に管理できなくなり、さらに、人工核種の出現等により、特定チャンネルのカウント数が著しく増加すると線量率誤差が大きくなるという問題点があった。
また、DBM回路によるDBM法のみを適用した放射線測定装置では、検出パルスの波高を弁別する波高弁別器の弁別閾値を所定パターンにしたがって時間的に変化させることにより、波高弁別器の後段の計数器に入力されないパルスが存在するため、DBM法により求められた線量率の信頼性は、確率に寄与する。このため、計数率の低い場、放射線エネルギーが低い場は、間引き率が大きくなり、線量率の信頼性が低下するという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、G(E)関数法とDBM法の2つの方法のメリットを合わせもつMCA機能を有する線量率測定装置を得ることを目的にしている。
この発明に係わる線量率測定装置においては、放射線の入射に対しアナログパルスを出力する放射線検出器、この放射線検出器の出力するアナログパルスをデジタル値に変換するアナログ・デジタル変換器、各チャンネルに対応する弁別閾値電圧を格納したチャンネルメモリ、チャンネルを一定時間ごとにスキャニングしながら、チャンネルメモリを参照して、弁別閾値電圧を超えるデジタル値をチャンネルごとにカウントするマルチチャンネルスケーリング機能を有するマルチチャンネルアナライザ機能部、及びこのマルチチャンネルアナライザ機能部の出力に基づき、放射線の線量率を演算する線量率演算部を備えたものである。
この発明は、以上説明したように、放射線の入射に対しアナログパルスを出力する放射線検出器、この放射線検出器の出力するアナログパルスをデジタル値に変換するアナログ・デジタル変換器、各チャンネルに対応する弁別閾値電圧を格納したチャンネルメモリ、チャンネルを一定時間ごとにスキャニングしながら、チャンネルメモリを参照して、弁別閾値電圧を超えるデジタル値をチャンネルごとにカウントするマルチチャンネルスケーリング機能を有するマルチチャンネルアナライザ機能部、及びこのマルチチャンネルアナライザ機能部の出力に基づき、放射線の線量率を演算する線量率演算部を備えたので、マルチチャンネルアナライザ機能部で、ディスクリミネーションバイアスドモジュレーション法の効果を得ることができる。
実施の形態1.
この発明は、単位時間当たりの放射線の量である線量率を求める手段としてパルス波高分析機能(PHA)を備えるマルチチャンネルアナライザ(MCA)に、このMCAが保有するエネルギー換算係数(G(E)関数)と同等のパターンをもつディスクリ電圧(弁別閾値電圧)またはバイアス電圧を超える検出器パルスをカウントするマルチチャンネルスケーリング機能(MCS)を持たせることにより、ディスクリミネーションバイアスドモジュレーション法(DBM法)に類似した効果を得るようにしたものである。
以下、実施の形態1について、図1〜図7を用いて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による線量率測定装置の全体を示すブロック図である。
図1において、検出器1は、放射線の入射に対し、センサーが発光して、放射線の1入射に対し、1つの電気的パルスを出力する。プリアンプ2は、検出器1の信号が極めて微弱な信号であるため、後段のケーブルにおいて電圧降下やノイズの侵入によって信号に影響を受けないように予め信号増幅をしておく。メインアンプ4は、検出器信号を処理しやすいように増幅する。信号処理部5は、メインアンプ4の出力信号から線量率を算出する等の処理をする。メモリ表示装置6は、信号処理部5の演算結果を記憶媒体に保存したり、表示したりする。
図1の信号処理部5は、マルチチャンネルアナライザ機能部52を有し、このマルチチャンネルアナライザ機能部52は、図2のようなパルス波高分析(PHA(Pulse Height Analyzer))機能と、図3のようなマルチチャンネルスケーリング機能(MCS)を有している。つまり、図4のような構成である。
図2は、この発明の実施の形態1による線量率測定装置のG(E)関数を有する信号処理部を示すブロック図である。
図2において、アナログ−デジタル変換器(ADC)51は、メインアンプ4の出力信号をデジタル信号に変換する。マルチチャンネルアナライザ機能部52は、パルス波高分析機能(PHA)を有し、パルス波高分析機能(PHA)は、入力されるデジタル波高値を、その波高値に対応したチャンネルに割り当てて(チャンネルごとにカウントして)、放射線エネルギースペクトルを出力する。
チャンネルメモリ53は、マルチチャンネルアナライザ機能部52がもつ各チャンネルに対応するG(E)関数の数値を格納している。線量率演算部54は、マルチチャンネルアナライザ機能部52が出力するスペクトル情報と、チャンネルメモリ53から与えられるG(E)関数とを基にした演算を行い、線量率を算出する。
なお、市販のマルチチャンネルアナライザは、アナログ−デジタル変換器51、マルチチャンネルアナライザ機能部52、チャンネルメモリ53、線量率演算部54の全部または一部を内蔵しているが、ここではマルチチャンネルアナライザの主機能であるエネルギースペクトルを生成する機能をマルチチャンネルアナライザ機能部52と称し、その他の機能は信号処理部5内に存在するとした。
また、図1及び図2は、線量率測定装置全体の説明のために簡単に表したものであり、実際の線量率測定装置の構成は、図1及び図2の構成にオプション装置が備わっていたり、一部が存在しなかったり、一部または全部が一体に成っていたりする。
図3は、この発明の実施の形態1による線量率測定装置のディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。
図3において、信号処理部5内のハードウェアは図2と同一であるが、マルチチャンネルアナライザ機能部52を、マルチチャンネルスケーリング機能(MCS)とし、チャンネルメモリ53の記憶データをG(E)関数ではなく、しきい値電圧であるディスクリ電圧データとしている。また、線量率演算部54は、G(E)関数法ではなく、換算乗数を乗じる簡単な演算を行う。
マルチチャンネルスケーリング機能(MCS)は、本来、ドウェルタイムごとにチャンネルを切替えつつ、ドウェルタイム内で一つのチャンネルに入力されるパルスをカウントするものであるが、図3では、ディスクリ電圧を超える波高のパルスのみをカウントするようにしている。
図4は、この発明の実施の形態1による線量率測定装置のG(E)関数とディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。
図4において、5、51〜54は図2におけるものと同一のものであるが、図4では、MCA機能部52とチャンネルメモリ53と線量率演算部54が、マルチチャンネルアナライザのG(E)関数方式とDBM方式を併用できるようになっている。線量率演算部54aは、G(E)関数の演算、線量率演算部54bは、DBMの演算を行う。
図5は、この発明の実施の形態1による線量率測定装置のメモリに記憶されるG(E)関数およびディスクリ電圧のグラフを示す図である。
図5において、横軸はマルチチャンネルアナライザチャンネル、縦軸はG(E)関数(nGy/h/cpm)及びディスクリ値(V)である。ディスクリ電圧値グラフ12は、マルチチャンネルアナライザ機能部52のチャンネルによって異なり、G(E)関数グラフ11と同様のグラフ形状をしている。
図6は、この発明の実施の形態1による線量率測定装置のディスクリ電圧のグラフとパルス波高の比較を示す図である。
図6において、横軸は時間、縦軸はディスクリ値(V)である。図6では、ディスクリ電圧値グラフ12と、時間15a、16aにおける入力デジタルパルスのパルス波高15b、16bが示されている。
図7は、この発明の実施の形態1による線量率測定装置のディスクリ電圧およびパルス波高の合成値とディスクリレベルの比較を示す図である。
図7において、横軸は時間、縦軸はディスクリ値(V)である。図7は、ディスクリ値を一定として、チャンネルメモリ53の記憶しているデータをバイアス電圧とした、変調バイアス電圧値グラフ13を示している。さらに図7には、時間17a、18aにおける入力デジタルパルスのパルス波高17b、18bが示されている。
次に、線量率測定装置の動作について、図1および図2を用いて説明する。
検出器1より、1つの放射線に対して出力された電気パルス信号は、プリアンプ2、さらにメインアンプ4で増幅されて、信号処理部5に入力される。信号処理部5内では、アナログ−デジタル変換器51でデジタル値に変換され、マルチチャンネルアナライザ機能部52にてエネルギースペクトルデータとし、チャンネルメモリ53のG(E)関数とともに線量率演算部54にて線量率が算出される。この線量率は、メモリ表示装置6の表示部にて表示され、メモリ表示装置6の記録媒体あるいは記録計に記録される。
次に、線量率演算部54にて行なう演算について説明する。
チャンネルメモリ53のG(E)関数は、1カウントに対する線量率の係数で表され、当該チャンネルのカウント数に当該G(E)関数を積算すると、線量率が得られる。
マルチチャンネルアナライザ機能部52には、検出器1が出力するパルス波高に対して1000チャンネル程度から8000チャンネル程度まで、装置によりさまざまであるが、固定チャンネル数を所有している。そのチャンネル数と同数のG(E)関数をもち、i番目のチャンネルのG(E)関数をGi、同チャンネルの計数率(単位時間当たりのカウント数)をNi、線量率をDとして、
D=Σi (Gi×Ni)
のように表わされる。一定時間間隔毎にカウントを各チャンネルに蓄積し、線量率演算部54にて、線量率を演算してメモリ表示装置6に出力する線量率演算方式をG(E)関数方式と呼んでいる。
次に、図3の動作について説明する。
信号処理部5内では、アナログ−デジタル変換器51で、入力されたアナログ−パルスはデジタル値に変換され、マルチチャンネルアナライザ機能部52に入力される。マルチチャンネルアナライザ機能部52は、マルチチャンネルスケーリング機能であるので、入力されるパルスは、エネルギー値に関係なく、すべて同じチャンネルでカウントされる。ただし、カウントされるチャンネルは、時間とともに移動し、概ね1チャンネル目から1000チャンネル目までを1秒程度で移動する。
ここで、1チャンネル目から1000チャンネル目までの移動時間は、数マイクロ秒から数秒までを予め設定できる。1チャンネルあたりにカウントされる時間(次のチャンネルに移動するまでの時間)は、一般にドウェルタイムと呼ばれる。各チャンネルで、ドウェルタイムだけ蓄積されたら、線量率演算部54にカウント値を出力するが、各チャンネルでカウントするパルスは、各チャンネルで所持しているディスクリ電圧値を超えたものに限る。
このディスクリ電圧値は、図5に示すように、マルチチャンネルアナライザ機能部52のチャンネルによって異なり、G(E)関数と同様のグラフ形状をしている。図5には、判り易くするため、粗いステップで表しているが、実際にはチャンネルは、1000以上に分割されているので、ほとんど滑らかなグラフとなっている。
このようなディスクリ電圧値グラフ12が形成されており、なおかつドウェルタイムをもって、カウントするチャンネルは、高速でスキャンされるため、スキャンするチャンネルに対応したディスクリ電圧値も時間的にドウェルタイムで移動するので、時間変調のディスクリ電圧値ができる。
マルチチャンネルアナライザ機能部52に入力されるパルスは、G(E)関数の重み付けをもった確率で通過して線量率演算部54に出力されることになる。
ここで、G(E)関数の重み付けをもった確率で通過とは、例えば、図6に示すように、G(E)関数グラフ11と同一の形状の変調ディスクリ電圧値12を、時間15aに入力したパルス15bは、通過するが、同じ波高値をもつパルス16bが時間16aのタイミングで入力された場合は、カウントされないということである。
線量率演算部54に入力されたパルス数は、一定値を乗じて線量率として算出される。当該線量率は、メモリ表示装置6の表示部にて表示され、メモリ表示装置6の記録媒体あるいは記録計に記録される。
DBM方式は、古くから導入されており、メインアンプ4の出力パルスに対して、G(E)関数と同一の形状をもった時間的に変化するディスクリ電圧値にかけて、確率的にディスクリ電圧値を通過したパルスに対して、定数倍して線量率を求める方式である。本発明は、これをマルチチャンネルアナライザに付加的に備えるマルチチャンネルスケーリング機能を活用して実現する。
マルチチャンネルスケーリング機能は、短半減期核種の測定で用いられ、マルチチャンネルスケーリング機能のドウェルタイムを短くできる長所を活かして、短半減期核種の時間的推移を調べるのに適している。このマルチチャンネルスケーリング機能のチャンネル移動機能(チャンネルスキャニング機能)をDBMのディスクリ電圧の変化に利用したものである。
なお、以上では、図3に基づいて、マルチチャンネルスケーリング機能をDBM方式に活用することについて述べたが、図4のようにして、マルチチャンネルアナライザのG(E)関数方式とDBM方式を併用して同時に使用すると、両方式の長所を選択して線量率測定管理を実施することが可能となる。
以上の説明では、変調ディスクリ電圧値12と入力デジタルパルスの比較について述べたが、ディスクリ値を一定として、チャンネルメモリ53の記憶しているデータをバイアス電圧としても差し支えなく、この場合には、図7に示すように、入力デジタルパルスと変調バイアス電圧値13を合算したものが、一定としたディスクリ電圧を超えるかどうかという判定であってもよい。
図7の例では、時間17aに入力したパルス17bは通過しないが、パルス17bと同じ波高値をもつパルス18bが時間18aのタイミングで入力された場合は、カウントされるということである。
実施の形態1によれば、マルチチャンネルアナライザを導入した線量率測定装置においても、DBM方式と同等な演算機能をマルチチャンネルアナライザが本来持っている機能を活用することにより実現できる。
このため、コスト低減の効果のほか、G(E)関数方式と同一のデジタルパルス信号をG(E)関数とは異なる方式のDBM方式にても評価できるので、比較評価を可能とすることで、線量率評価への信頼性の向上につながるという効果がある。
また、言うまでもなく、MCA機能のPHA機能によるG(E)関数方式による線量率も出力することができる。
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2による線量率測定装置のディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。
図8において、5、51〜53は図3におけるものと同一のものである。図8では、図3の線量率演算部54に代えて、信号演算部55を設け、通貨率及び線量率を演算し、線量率データ及び通過率データを出力する。
実施の形態2について、図8を用いて説明する。
実施の形態1では、図3のように、マルチチャンネルアナライザ機能部52に入力されたデジタルパルスが、チャンネルメモリ53のディスクリ電圧値を超えたものの数をカウントして、線量率演算部54にて、パルス数に一定値を乗じて線量率として算出する場合について述べたが、実施の形態2は、マルチチャンネルアナライザ機能部52にてディスクリ電圧値を超えたものは個数情報ではなく、ディスクリ電圧値を超えたか否かの情報を含んで、すべての入力パルスについてマルチチャンネルアナライザ機能部52から出力されても実施の形態1と同等の効果を奏するほか、通過率もリアルタイムで算出することができるようにした。
マルチチャンネルアナライザ機能部52から、ディスクリ電圧値を超えたか否かの情報を含んで信号演算部55に入力されると、入力された全パルス数とディスクリ電圧値を超えたパルス数を別々にカウントして、(ディスクリ電圧値を超えたパルス数)/(入力された全パルス数)を求め、通過率を得る。
また、実施の形態1と同様に、ディスクリ電圧値を超えたパルス数に一定値を乗じて線量率として算出する。
通過率を求めることで、検出器1が発電所由来の人工放射性核種の影響を受けたかどうかがわかる。原子力発電所由来の人工放射線核種の放射線平均エネルギーは、バックグランドの自然放射線核種放射線のそれに比べて低いものである。検出器1が発電所由来の人工放射性核種の影響を受けると、放射線の平均エネルギーは低くなり、通過率も低下する。
また、核医学診断のRI(Radioisotope)投与患者の影響でも通過率は低下する。また、降雨でも自然由来の放射線の影響を受けて線量率は高くなるが、自然由来の放射線の平均エネルギーは高いため、通過率は一般的に上昇するので、線量率の上昇が人工放射線核種によるものかどうかを区別できるという利点がある。
実施の形態2によれば、DBM機能を供与するマルチチャンネルスケーリング機能からの出力は、波高デジタル値の情報も含むので、実施の形態1で示されたDBM方式による線量率評価値のほかに、通過率データをリアルタイムで得ることができるという効果を奏する。
このため、瞬時に線量率の増加を検知するだけでなく、同時に線量率増加の要因が自然由来核種によるものか人工核種によるものかを判断する材料を提供することができる。
また、言うまでもなく、MCA機能のPHA機能によるG(E)関数方式による線量率も出力することができる。
実施の形態3.
実施の形態3について、図9を用いて説明する。
図9は、この発明の実施の形態3による線量率測定装置のディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。
図9において、5、52〜54は図3におけるものと同一のものである。図9では、信号処理部5に、アナログ変換器56と信号合成器57とアナログ弁別器58を設けている。検出器信号は、信号合成器57に入力され、アナログ弁別器58を介してMCA機能部52に入力される。チャンネルメモリ53のディスクリ電圧値(バイアス電圧)がスキャンされて得られたスキャン電圧は、アナログ変換器56にてアナログデータに変換され、信号合成器57にて入力された検出器信号と合成され、アナログ弁別器58にて一定のディスクリレベル(弁別閾値電圧)にかけられる。
図10は、この発明の実施の形態3による線量率測定装置の信号処理部のディスクリ電圧及びパルス波高の合成値とディスクリレベルの比較を示す図である。
図10において、横軸は時間、縦軸はディスクリ値(V)であり、時間19aに入力したアナログパルス19bと、時間20aに入力されたアナログパルス20bが示されている。
実施の形態1及び実施の形態2では、マルチチャンネルアナライザ機能部52に入力されたデジタルパルスが、チャンネルメモリ53のディスクリ電圧値を超えたものの数をカウントして線量率として算出する場合について述べたが、そこでは、入力デジタルパルスとディスクリ電圧値を比較しながらマルチチャンネルスケーリング機能を活用していたので、本来のマルチチャンネルスケーリング機能のナノ秒から数マイクロ秒の処理速度を確保できない。
このため、実施の形態3では、マルチチャンネルスケーリング機能を次のようにした。マルチチャンネルスケーリング機能をもつマルチチャンネルアナライザ機能部52の入力パルスをアナログとして処理速度を確保し、チャンネルメモリ53は、実施の形態1及び実施の形態2と同様に使用する場合についてのものである。
マルチチャンネルスケーリング機能のチャンネルスキャンは、チャンネルメモリ53内のディスクリ電圧値データにも行なう。そのスキャン電圧をアナログ変換器56にてアナログデータに変換し、信号合成器57にて入力された検出器信号と合成して、アナログ弁別器58にて一定のディスクリレベルにかける。
図10のディスクリ電圧の例では、時間19aに入力したアナログパルス19bは通過しないが、パルス19bと同じ波高値をもつパルス20bが、時間20aのタイミングで入力された場合は、カウントされるということである。パルス20bのように、ディスクリを超えたものだけが、マルチチャンネルアナライザ機能部52に入力され、線量率演算部54で、線量率を算出される。
実施の形態3によれば、実施の形態1および実施の形態2と同様に、DBM方式およびG(E)関数方式による線量率を得るが、デジタル変換器を通す必要がなく、マルチチャンネルスケーリング機能をディスクリメモリと関連付けさせることなく、マルチチャンネルスケーリング機能の本来の機能を動作させればよいので、信号処理機能を遅延させる要因がなくなり、短半減期の核種を測定する場合の線量率測定装置として適用できるという効果を奏する。
実施の形態4.
実施の形態4について、図11を用いて説明する。
図11は、この発明の実施の形態4による線量率測定装置のディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。
図11において、5、51〜53、55は図8におけるものと同一のものである。図11では、信号処理部5にスキャン周期演算部59を設け、信号演算部55の出力から、線量率に逆比例する周期を演算し、マルチチャンネルスケーリング機能のチャンネルスキャニング機能のスキャニング周期を制御する。
実施の形態2では、マルチチャンネルスケーリング機能にて通過率をリアルタイムで算出する場合について述べたが、線量率が突然上昇し、その上昇させる要因が極めて短時間で取り除かれた場合、通過率がチャンネルスキャニング機能のスキャニング周期によって有意に変動する。
実施の形態4は、これを防止するために、信号処理部5にスキャン周期演算部59を導入して、線量率に逆比例する周期を算出し、マルチチャンネルスケーリング機能のチャンネルスキャニング機能のスキャニング周期を制御するようにした。
この周期制御により、ディスクリ電圧またはバイアス電圧の変調1周期の変化に対し、マルチチャンネルアナライザ機能部52に入力されるパルスの数が、線量率の高低に関わらず、ほぼ一定となる。
すなわち、ディスクリ変調あるいはバイアス変調の周波数を線量率の増加に伴って増大させることで、線量率の大きさによらず、ディスクリ変調あるいはバイアス変調の変調周期あたりの入力パルス数が一定になるようにして、ディスクリ通過率測定を均等に行なうようにする。
実施の形態4によれば、実施の形態2と同様に、DBM方式およびG(E)関数方式による線量率及び通過率を得るが、マルチチャンネルスケーリングのスキャニングを線量率に応じて加減速し、バイアス電圧スキャニング周期あたりの入力パルス数を一定になるようにスキャニング周期を制御することで、瞬間的に捕らえた線量率上昇要因においても通過率の過渡的な変動がなく、誤認の恐れのない線量率測定装置を提供できるという効果を奏する。
実施の形態5.
実施の形態5について、図12を用いて説明する。
図12は、この発明の実施の形態5による線量率測定装置のG(E)関数とディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。
図12において、5、51〜53は図4におけるものと同一のものである。図12では、図4の演算部54aが演算部54になり、図4の演算部54bに代えて、データレジスタ5Aを設け、MCA機能部(MCS)の出力であるチャンネルごとのカウント値を記憶させ、このカウント値の合計が一定数になるごとに、線量率演算部54にリセット信号を出力するようにした。
マルチチャンネルアナライザ機能部52は、図4と同様に、パルス波高分析機能とマルチチャンネルスケーリング機能を備えており、パルス波高分析機能は、G(E)関数方式にて、実施の形態1で述べたように動作して、線量率を演算する。線量率演算部54にて線量率1データを算出するのに、データレジスタ5Aからリセット信号を受け入れる。
データレジスタ5Aへの入力パルスは、実施の形態1で述べたように、ディスクリ電圧またはバイアス電圧を通過したパルスであるが、このパルスをカウントしたチャンネルごとのカウント値の合計が、一定数になる段階で、データレジスタ5Aから線量率演算部54に向けてリセット信号が出力される。線量率演算部54で、このリセット信号を受け付ければ、線量率を出力して、パルス波高分析機能から受付けるパルス積算は、リセットされる。
このようにして、G(E)関数方式にて算出する線量率の演算のリセット制御をマルチチャンネルスケーリング機能によるDBM方式に委ねることとする。
DBM方式のカウント数は、バイアス変調等で通過した後のカウントであるので、線量率D=校正定数K×カウント数Nの関係があり、線量率のゆらぎは、δD=KδNとなり、カウント数のゆらぎに比例するが、G(E)関数では、
線量率D=ΣGi×Niであり、δD=(ΣGi×δNi)1/2
となるが、人工放射線核種により、例えば2種類のエネルギーの高計数率ピークが存在すると、
δD={(G1×δN1)+(G2×δN2)}1/2
となり、線量率はカウント数のゆらぎδN1とδN2だけでなく、エネルギーにも依存するため、線量率の揺らぎが変動する。
このため、線量率のゆらぎの管理のみをDBM方式に委ねることとして、マルチチャンネルアナライザ機能部52に備えたパルス波高分析機能とマルチチャンネルスケーリング機能の両方を同時に稼動させる。
実施の形態5によれば、実施の形態1〜実施の形態4に寄らずとも、線量率演算は、G(E)関数方式で充分な精度の線量率データが得られる。
G(E)関数演算だけだと人工放射線核種の出現により、標準偏差を一定にする制御が困難になる場合があったが、マルチチャンネルスケーリング機能により実現するDBM機能により得られるカウント値をG(E)関数演算のサンプリング量を制御する管理指標として利用することで、本来高精度であるG(E)関数方式による線量率に、いつも標準偏差が一定の線量率測定装置を提供できるという効果を奏する。
実施の形態6.
実施の形態6について、図13を用いて説明する。
図13は、この発明の実施の形態6による線量率測定装置のチャンネル選択パターンを有する信号処理部を示すブロック図である。
図13において、5、51、52、54は図2におけるものと同一のものである。図13では、信号処理部5にチャンネル選択パターン記憶部5Bを設け、パルス波高分析機能(PHA)のカウントするチャンネルを時間的に変化させるようにする。
図14は、この発明の実施の形態6による線量率測定装置のマルチチャンネルスケーリング機能の拡張機能を説明する図である。
図14において、チャンネル選択パターン記憶部5Bの指令によって、パルス波高分析機能にてカウントするチャンネルが時間的に変化する様子を示し、図14(a)は、カウントできるチャンネル21が全チャンネルである場合、図14(b)は、ある時間経過後の状態、図14(c)は、さらに時間経過後の状態で、カウントされない状態が少しずつ増加し、図14(d)は、さらに時間経過後で、すべてのチャンネルがカウントされない状態を示す図である。それぞれの状態で、カウントできるチャンネル21と、カウントされないチャンネル22が示されている。
実施の形態6は、実施の形態1〜実施の形態5で説明したチャンネルメモリ53の代わりに、チャンネル選択パターン記憶部5Bを設け、パルス波高分析機能のカウントするチャンネルを1つではなく、チャンネル選択パターン記憶部5Bの指令によって複数に渡って許容し、かつ時間的に許容チャンネルを変更するようにした。これにより、実施の形態1〜実施の形態5と同様のDBM方式の効果を得る。
図14に、チャンネル選択パターン記憶部5Bの指令によって、パルス波高分析機能にてカウントするチャンネルが時間的に変化する様子を示し、図14(a)は、カウントできるチャンネル21が全チャンネルにおよぶ場合を示す。ある時間経過後、図14(b)の状態に移り、この状態では、カウントできるチャンネル21がほとんどであるが、エネルギーの小さいチャンネルは、カウントされないチャンネル22となっている。
さらに時間経過後、図14(c)のカウントされないチャンネル22が増えた状態を経て、図14(d)のように推移し、すべてのチャンネルがカウントされないチャンネル22となる。この後、図14(a)に戻るという周期でカウントチャンネルを変動させる。
各チャンネルのカウントできるチャンネル21とする時間は、図5に示すG(E)関数値11に比例するものとする。
なお、上述では、図14(a)⇒図14(b)⇒図14(c)⇒図14(d)⇒図14(a)の順に推移するものとして説明したが、図14(a)⇒図14(b)⇒図14(c)⇒図14(d)⇒図14(c)⇒図14(b)⇒図14(a)の順に推移するものとしても何ら差し支えない。
実施の形態6によれば、実施の形態1〜実施の形態5で説明したマルチチャンネルスケーリング機能により実現されるDBM機能は、チャンネルメモリ53のディスクリ電圧またはバイアス電圧値によって可能になるものであるが、ディスクリ電圧またはバイアス電圧値が無くとも、パルス波高分析機能を複数チャンネルでカウントするように拡張して、また複数チャンネルの選択を時間的に変動させることで、ディスクリ電圧またはバイアス電圧値によるDBMと同様の効果を得ることができる。
このように、信号処理部5を簡素化することができるので、コストメリットのある線量率測定装置を提供できるという効果を奏する。
実施の形態7.
実施の形態7について、図15を用いて説明する。
図15は、この発明の実施の形態7による線量率測定装置のパルス波高分析機能を有する信号処理部を示すブロック図である。
図15において、5、51、52、54は図13におけるものと同一のものである。図15では、線量率演算部54に高機能を持たせている。
図15は、チャンネルメモリ53やチャンネル選択パターン記憶部5Bがなく、マルチチャンネルアナライザ機能部52は、パルス波高分析機能のみを持つ通常のマルチチャンネルアナライザである。図15では、線量率演算部54に高機能を持たせることで、前述のDBM方式の効果をもたらすことができる。
線量率演算部54に入力されるデータは、1パルスごとにマルチチャンネルアナライザ機能部52で割り当てられたチャンネル数を持っている。これを線量率演算部54がカウントするかどうかは、時間的に変動するカウント受入範囲により決定される。ここで、このカウント受入チャンネルの変化は、図14と同一の変化をするものとする。
上記の機能を有する線量率演算部54としては、パソコンやシーケンサといった高速処理ユニットが適当である。
実施の形態7によれば、実施の形態6で述べたDBM機能は、パルス波高分析機能により実現するが、マルチチャンネルアナライザ機能部52がパルス波高分析機能のみを有する場合で、線量率演算部54が線量率を演算するときに、演算にかかるチャンネルを選択し、さらに選択チャンネルを時間的に変動させることで、DBM機能と同等の効果を得る。
また、線量率演算部54を拡張することにはなっても、マルチチャンネルアナライザ機能部52にマルチチャンネルスケーリング機能を有しなくとも、また、実施の形態6のようなチャンネル選択パターン記憶部5Bを備えなくとも、DBM機能を得るというコストメリットのある線量率測定装置を提供できるという効果を奏する。
なお、実施の形態1〜実施の形態5の説明では、マルチチャンネルアナライザにマルチチャンネルスケーリング機能が搭載されている場合について述べたが、DBM機能のみを適用する場合は、マルチチャンネルアナライザの代わりに、マルチチャンネルスケーリング機能のみのユニットであるマルチチャンネルスケーラを用いるものでもよく、これによっても同様の効果を期待することができる。
この発明の実施の形態1による線量率測定装置の全体を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による線量率測定装置のG(E)関数を有する信号処理部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による線量率測定装置のディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による線量率測定装置のG(E)関数とディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による線量率測定装置のメモリに記憶されるG(E)関数およびディスクリ電圧のグラフを示す図である。 この発明の実施の形態1による線量率測定装置のディスクリ電圧のグラフとパルス波高の比較を示す図である。 この発明の実施の形態1による線量率測定装置のディスクリ電圧およびパルス波高の合成値とディスクリレベルの比較を示す図である。 この発明の実施の形態2による線量率測定装置のディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による線量率測定装置のディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による線量率測定装置の信号処理部のディスクリ電圧及びパルス波高の合成値とディスクリレベルの比較を示す図である。 この発明の実施の形態4による線量率測定装置のディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5による線量率測定装置のG(E)関数とディスクリ電圧を有する信号処理部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6による線量率測定装置のチャンネル選択パターンを有する信号処理部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6による線量率測定装置のマルチチャンネルスケーリング機能の拡張機能を説明する図である。 この発明の実施の形態7による線量率測定装置のパルス波高分析機能を有する信号処理部を示すブロック図である。
符号の説明
1 検出器、2 プリアンプ、4 メインアンプ、5 信号処理部、
6 メモリ表示装置、11 G(E)関数グラフ、
12 デジタルディスクリ電圧値グラフ、13 デジタルバイアス電圧値グラフ、
14 アナログ−バイアス電圧、15a、15bパルスの入力時間、
15b 変調ディスクリ電圧値を通過するデジタルパルス例、
16a 16bパルスの入力時間、
16b 変調ディスクリ電圧値を通過しないデジタルパルス例、
17a 17bパルスの入力時間、
17b 一定ディスクリ電圧値を通過しないデジタルパルス例、
18a 18bパルスの入力時間、
18b 一定ディスクリ電圧値を通過するデジタルパルス例、
19a 19bパルスの入力時間、
19b 一定ディスクリ電圧値を通過しないアナログ−パルス例、
20a 20bパルスの入力時間、
20b 一定ディスクリ電圧値を通過するアナログ−パルス例、
21 カウントできるチャンネル、22 カウントされないチャンネル、
51 アナログ−デジタル変換器(ADC)、
52 マルチチャンネルアナライザ機能部、53 チャンネルメモリ、
54 線量率演算部、54a 線量率演算部のうちG(E)関数方式にて演算する回路、
54b 線量率演算部のうちDBM方式にて演算する回路、
55 信号演算部、56 アナログ変換器、57 アナログ信号合成器、
58 アナログ弁別器。

Claims (7)

  1. 放射線の入射に対しアナログパルスを出力する放射線検出器、この放射線検出器の出力するアナログパルスをデジタル値に変換するアナログ・デジタル変換器、各チャンネルに対応する弁別閾値電圧を格納したチャンネルメモリ、上記チャンネルを一定時間ごとにスキャニングしながら、上記チャンネルメモリを参照して、上記弁別閾値電圧を超える上記デジタル値を上記チャンネルごとにカウントするマルチチャンネルスケーリング機能を有するマルチチャンネルアナライザ機能部、及びこのマルチチャンネルアナライザ機能部の出力に基づき、上記放射線の線量率を演算する線量率演算部を備えたことを特徴とする線量率測定装置。
  2. 上記マルチチャンネルスケーリング機能は、上記弁別閾値電圧を超える上記デジタル値のカウントに加えて、上記弁別閾値電圧を超えないデジタル値を上記チャンネルごとにカウントし、上記弁別閾値電圧を超える上記デジタル値に上記弁別閾値電圧を超えないデジタル値を加えた値に対する上記弁別閾値電圧を超える上記デジタル値の割合である通過率を演算できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の線量率測定装置。
  3. 放射線の入射に対しアナログパルスを出力する放射線検出器、各チャンネルに対応するバイアス電圧を格納したチャンネルメモリ、このチャンネルメモリの上記チャンネルに対応するバイアス電圧をアナログ信号に変換するアナログ変換器、このアナログ変換器により変換されたアナログ信号を上記放射線検出器の出力するアナログパルスと合成する信号合成器、この信号合成器により出力される合成信号を所定の弁別閾値電圧により弁別するアナログ弁別器、上記チャンネルを一定時間ごとにスキャニングしながら、上記スキャニング中のチャンネルに対応するように上記アナログ弁別器により弁別された上記合成信号を上記チャンネルごとにカウントするマルチチャンネルスケーリング機能を有するマルチチャンネルアナライザ機能部、及びこのマルチチャンネルアナライザ機能部の出力に基づき、上記放射線の線量率を演算する線量率演算部を備えたことを特徴とする線量率測定装置。
  4. 上記線量率に逆比例する周期を演算するスキャン周期演算部を備え、
    上記スキャン周期演算部の出力に応じて、上記マルチチャンネルスケーリング機能の上記チャンネルをスキャニングする周期を制御することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の線量率測定装置。
  5. 上記マルチチャンネルスケーリング機能によって上記チャンネルごとにカウントされたカウント値を格納するレジスタを備え、
    上記マルチチャンネルアナライザ機能部は、上記アナログ・デジタル変換器により変換されたデジタル値の波高に対応したチャンネルに割り当てて放射線エネルギースペクトルを出力するパルス波高分析機能を有し、
    上記線量率演算部は、上記レジスタに格納された上記カウント値の合計が一定数になるごとに、上記パルス波高分析機能の出力に基づく上記線量率の演算を行うようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の線量率測定装置。
  6. 放射線の入射に対しアナログパルスを出力する放射線検出器、この放射線検出器の出力するアナログパルスをデジタル値に変換するアナログ・デジタル変換器、このアナログ・デジタル変換器により変換されたデジタル値の波高に対応したチャンネルに割り当てて放射線エネルギースペクトルを出力するパルス波高分析機能を有するマルチチャンネルアナライザ機能部、及びこのマルチチャンネルアナライザ機能部の出力に基づき、上記放射線の線量率を演算する線量率演算部を備え、
    上記パルス波高分析機能は、上記デジタル値をカウントするチャンネル範囲を時間により変動させるようにしたことを特徴とする線量率測定装置。
  7. 放射線の入射に対しアナログパルスを出力する放射線検出器、この放射線検出器の出力するアナログパルスをデジタル値に変換するアナログ・デジタル変換器、このアナログ・デジタル変換器により変換されたデジタル値の波高に対応したチャンネルに割り当てて放射線エネルギースペクトルを出力するパルス波高分析機能を有するマルチチャンネルアナライザ機能部、及びこのマルチチャンネルアナライザ機能部の出力に基づき、上記放射線の線量率を演算する線量率演算部を備え、
    上記線量率演算部は、上記パルス波高分析機能により上記デジタル値をカウントするチャンネル範囲を時間により変動させるように上記線量率を演算することを特徴とする線量率測定装置。
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