JP4913866B2 - 感応センサ及びその製造方法 - Google Patents

感応センサ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4913866B2
JP4913866B2 JP2009509370A JP2009509370A JP4913866B2 JP 4913866 B2 JP4913866 B2 JP 4913866B2 JP 2009509370 A JP2009509370 A JP 2009509370A JP 2009509370 A JP2009509370 A JP 2009509370A JP 4913866 B2 JP4913866 B2 JP 4913866B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
pair
sensitive
counter electrodes
film counter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009509370A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008126897A1 (ja
Inventor
徹治 今村
肇 山本
大輔 桑原
優 竹林
貴之 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokuriku Electric Industry Co Ltd filed Critical Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2009509370A priority Critical patent/JP4913866B2/ja
Publication of JPWO2008126897A1 publication Critical patent/JPWO2008126897A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4913866B2 publication Critical patent/JP4913866B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/04Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance
    • G01N27/12Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of a solid body in dependence upon absorption of a fluid; of a solid body in dependence upon reaction with a fluid, for detecting components in the fluid

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Description

本発明は、ガスセンサ等のように特定の物質に感応する感応膜を備えた感応センサ及びその製造方法に関するものである。
特開平5−281177号公報(特許文献1)には、絶縁性基体上に相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、該一対の薄膜対向電極に一端が接続された一対の薄膜配線パターンとを形成した感応センサが示されている。一対の薄膜対向電極は、細長い基本電極部と、該基本電極部から延びる1以上の直線状電極部とをそれぞれ有している。そして一方の薄膜対向電極の1以上の直線状電極部と他方の薄膜状対向電極の1以上の直線状電極とが等しい間隔をあけて交互に並ぶように、一対の薄膜対向電極が形成されている。この種の感応センサでは、一対の薄膜対向電極の間の抵抗値を測定してガス濃度や湿度を測定する。
特開2006−47276号公報(特許文献2)には、デスペンサを用いて、一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を加熱硬化させて感応センサの感応膜を形成する技術が示されている。
特開平5−281177号公報 特開2006−47276号公報
しかしながら、特許文献1に示すような感応センサに特許文献2に示す技術を適用して、一対の薄膜対向電極に跨るように感応液をデスペンサを用いて滴下すると、感応液は同心円的に広がって、円形形状の未硬化感応膜が形成される。そのため、一対の薄膜対向電極の輪郭形状と未硬化感応膜の輪郭形状との相違から、一対の薄膜対向電極の一部が未硬化感応膜の外にはみ出ることになる。そのため、一対の薄膜対向電極の占有面積を大きくしなければならなかった。また、このようにして形成した感応膜では、厚み寸法にばらつきが生じて、感応センサを量産した場合、感応センサの検出精度にばらつきが生じるという問題があった。
本発明の目的は、一対の薄膜対向電極が占める占有部分の輪郭形状と感応膜が占める占有部分の輪郭形状との差を少なくして、しかも感応センサの検出精度にばらつきが生じるのを防ぐことができる感応センサを提供することにある。
本発明の他目的は、感応膜の寸法及び形状をできるだけ正確に形成して、感応精度にばらつきが生じるのを防ぐことができる感応センサ及びその製造方法を提供することにある。
本願発明が改良の対象とする感応センサは、絶縁性基体と、該絶縁性基体上に形成され相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、該一対の薄膜対向電極に一端が接続された一対の薄膜配線パターンと、一対の対向電極に跨って形成された感応膜とを有している。そして、感応膜が一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて形成されている。ここで感応液は、滴下後に同心円的に広がって平面輪郭形状が円形形状の未硬化感応膜を形成する。また硬化とは、溶媒を加熱または自然放置により揮発させて生じる硬化及び焼成による硬化を含むものである。本発明では、一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極は、仮想環状形に沿うように形成された弧状を呈している。そして、一対の薄膜対向電極の他方の薄膜対向電極は、一方の薄膜対向電極に囲まれて仮想環状形の中心部に位置している。ここでいう仮想環状形は、仮想円、仮想楕円、円形に近似した仮想多角形等を含むものである。また、ここでいう弧状は、曲線だけでなく、1以上の角部を有する直線が組み合わされた弧も含むものである。
感応液は、滴下後に同心円的に広がって平面輪郭形状が円形形状になる。そのため、本発明のように、一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極が仮想環状形に沿うように形成された弧状を呈していると、一方の薄膜対向電極の占有部分の輪郭形状と、感応膜が占める占有部分の輪郭形状とが、共に環状形に近い形になるため、両者の大きさに大きな差は生じない。しかしながら、前述の未硬化感応膜は、中心部が盛り上がった薄いドーム型形状を有しており、未硬化感応膜の中心部では、厚み寸法にバラツキが生じやすい。そのため、未硬化感応膜を硬化した感応膜の中心部における感応膜部分も利用すると、感応センサの精度にばらつきが生じてしまう。そこで、本発明では、他方の薄膜対向電極を一方の薄膜対向電極に囲ませて仮想環状形の中心部に位置させた。このようにすれば、一方の薄膜対向電極と他方の薄膜対向電極との間に位置する感応膜の部分(周縁部分)は、他方の薄膜対向電極の上に位置する感応膜の部分(中央部分)よりも、厚み寸法のばらつきが小さい。そして他方の薄膜対向電極上に位置する感応膜の部分は、実質的に計測には寄与しない。そのため、本発明のように構成すると、感応センサの精度にばらつきが生じるのを抑制することができる。
絶縁性基体の内部には、感応膜を加熱するためのヒータを内蔵することができる。このようにヒータにより感応膜を加熱すれば、感応膜に必要以上に水分やガスが付着するのを防止することができ、感応センサの精度を高めることができる。この場合、他方の薄膜対向電極の中央には、他方の薄膜対向電極を貫通する孔部を形成するのが好ましい。他方の薄膜対向電極及び孔部の平面輪郭形状は、仮想環状形と同心の環状形状を有している。このようにすれば、ヒータの熱による絶縁性基体の上下方向の歪みを抑えることができ、絶縁性基体やヒータの損傷を防止できる。
一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極と他方の薄膜対向電極との間の寸法L1と、一対の薄膜配線パターンの他方の薄膜配線パターンと一方の薄膜対向電極との間の寸法L2とを等しくするのが好ましい。このようにすれば、一方の薄膜対向電極と他方の薄膜対向電極との間に位置する感応膜の部分が同じ寸法になり、感応センサの精度にばらつきが生じるのをさらに抑制することができる。
仮想環状形を仮想円とし、他方の薄膜対向電極及び孔部の平面輪郭形状を仮想円と同心の相似形状を有するようにすることができる。この場合、孔部の半径R1は、他方の薄膜対向電極の半径R2の30〜90%とするのが好ましい。30%を下回ると、絶縁性基体の上下方向の歪みを十分に抑えることができない。また90%を上回ると、感応膜と他方の薄膜対向電極との密着性が低下する上、感応膜の抵抗値にばらつきが生じるおそれがある。
感応膜は、例えば、ガスを吸収すると抵抗値が変化するガス感応膜とすることができる。
本発明において、一対の薄膜対向電極の他方の薄膜対向電極も、仮想環状形に沿うように形成し且つ一方の薄膜対向電極と対向するように弧状に形成してもよい。その場合は、一対の薄膜対向電極間に大きなスペースが形成されるため、仮想環状形の中心部には、一対の薄膜対向電極との間に間隔をあけて薄膜導電部を形成する。
このように、一対の薄膜対向電極を、仮想環状形に沿い且つ互いに対向するように形成された弧状を呈する形状にすると、一対の薄膜対向電極の占有部分の輪郭形状と、感応膜が占める占有部分の輪郭形状とが、ともに環状形に近い形になるため、両者の大きさに大きな差は生じない。また、仮想環状形の中心部(感応膜の中心部)に、一対の薄膜対向電極との間に間隔をあけて薄膜導電部を形成したので、一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極から他方の薄膜対向電極に流れる電流の多くは、一方の薄膜対向電極→感応膜の一部分→薄膜導電部→感応膜の一部分→他方の薄膜対向電極という経路で流れる。薄膜対向電極と薄膜導電部との間に位置する感応膜の部分(周縁部分)は、薄膜導電部の上に位置する感応膜の部分(中央部分)よりも、厚み寸法のばらつきが小さい。そして薄膜導電部上に位置する感応膜の部分は、実質的に計測には寄与しない。そのため、本発明のように構成すると、感応センサの精度にばらつきが生じるのを抑制することができる。
前述の仮想環状形が仮想円または仮想楕円の場合、薄膜導電部の平面輪郭形状は、該仮想円または仮想楕円と同心の相似形状を有しているように形成することができる。このようすれば、一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極から他方の薄膜対向電極に流れる電流が経由する感応膜の一部分は、ほぼ円弧状となる。そのため、一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極から他方の薄膜対向電極に流れる電流が経由する感応膜の部分の厚み寸法のばらつきを極めて小さくして、感応センサの精度にばらつきが生じるのを抑制することができる。
本発明の感応センサは種々のセンサに適用できる。例えば、感応膜を加熱するためのヒータを内蔵し、感応膜が、ガスを吸収すると抵抗値が変化するガス感応膜とすることができる。このようにすれば、ガスの検出を確実に行うことができる。
一対の薄膜対向電極には、未硬化感応膜が一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを抑制するように、未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる抵抗発生構造を形成することができる。このように、抵抗発生構造を形成すると、未硬化感応膜を形成するために感応液を滴下する際に、抵抗発生構造により、未硬化感応膜が一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのが抑制される。そのため、感応膜の面積が小さく設計されていても、感応膜の寸法及び形状をできるだけ正確に形成することができる。その結果、ガスセンサを量産した場合、ガスの感応精度にばらつきが生じるのを抑制できる。
抵抗発生構造としては、種々のものを採用できる。例えば、一対の薄膜対向電極の上面に固定されて絶縁性基体から離れる方向に突出し、一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に位置する薄膜対向電極の縁部に沿って連続して延びる薄膜によって形成された1以上の堰部から抵抗発生構造を構成することができる。このようにすれば、未硬化感応膜を形成するために感応液を滴下する際に、堰部により、未硬化感応膜が一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのが抑制され、未硬化感応膜は、堰部に接触した状態で中心部が盛り上がった円板形状となる。そのため、未硬化感応膜の広がりを確実に抑制して、感応膜の外周を堰部に沿ったものにすることができる。
また、一対の薄膜対向電極の上面に固定されて絶縁性基体から離れる方向に突出し、一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に位置する薄膜対向電極の縁部に沿って不連続に延びる薄膜によって形成された1以上の突部から抵抗発生構造を構成することもできる。このようにすれば、未硬化感応膜を形成するために感応液を滴下する際に、感応液の表面張力により、未硬化感応膜の外周は、1以上の突部(不連続突部)に沿うことになる。このような不連続突部を形成すれば、抵抗発生構造の材料の量を少なくすることができる。
また、一対の薄膜対向電極の上面に固定されて絶縁性基体から離れる方向に突出し、薄膜対向電極上に分散して薄膜によって形成された複数の突部から抵抗発生構造を構成することもできる。このようにすれば、一対の薄膜対向電極と複数の突部との段差により、未硬化感応膜を形成するために感応液を滴下する際に、一対の薄膜対向電極上を流れる感応液と一対の薄膜対向電極との抵抗が大きくなる。
一対の薄膜配線パターンの一部の上には、出力取出用の引出電極をそれぞれ形成することができる。この場合、引出電極と抵抗発生構造とを同じ材質で形成するのが好ましい。このようにすれば、引出電極を形成する工程で抵抗発生構造を同時に形成でき、抵抗発生構造の形成が容易になる。
一対の薄膜対向電極は白金から形成することができ、また、引出電極と抵抗発生構造は金から形成することができる。このような材質を選択すれば、一対の薄膜対向電極及び引出電極を熱的、化学的、電気的に安定させることができる。
抵抗発生構造は、一対の薄膜対向電極の上面に開口し且つ薄膜対向電極に分散して形成された複数の凹部をさらに備えて構成することができる。このようにすれば、未硬化感応膜を形成するために感応液を滴下する際に、複数の凹部により、一対の薄膜対向電極上を流れる感応液と一対の薄膜対向電極との抵抗が大きくなり、未硬化感応膜が一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのが抑制される。抵抗発生構造は、複数の凹部からのみ構成しても構わない。
本願の発明が改良の対象とする感応センサの製造方法は、まず、スパッタリングにより、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、該一対の薄膜対向電極に一端がそれぞれ接続された一対の薄膜配線パターンとを絶縁性基体上に形成する。次に、一対の薄膜配線パターンの一部の上に出力取出用の引出電極をそれぞれ形成する。そして、一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて感応膜を形成する。本発明では、一対の薄膜対向電極の上面に固定されて絶縁性基体から離れる方向に突出して、未硬化感応膜が一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを抑制するように、未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる抵抗発生構造を、引出電極と同じ材質で同時にスパッタリングにより形成する。本発明の製造方法によれば、引出電極を形成する工程で抵抗発生構造を同時に形成できるので、抵抗発生構造を容易に形成することができる。
抵抗発生構造は、一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に位置する薄膜対向電極の縁部に沿って連続して延びる薄膜によって形成された1以上の堰部、薄膜対向電極に沿って不連続に延びる薄膜によって形成された1以上の突部、または、薄膜対向電極上に分散して薄膜によって形成された複数の突部から構成することができる。
また本発明において、一対の薄膜対向電極を仮想環状形に沿い且つ互いに対向するように形成された弧状を呈する形状にする場合には、まず、スパッタリングにより、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、一対の薄膜対向電極に一端がそれぞれ接続された一対の薄膜配線パターンとを絶縁性基体上に形成する。次に、一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて感応膜を形成する。本発明では、一対の薄膜対向電極の上面に開口し且つ薄膜対向電極に沿って分散し、未硬化感応膜が一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを抑制するように、未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる複数の凹部からなる抵抗発生構造を、前述の一対の薄膜対向電極を形成するときに同時に形成する。本発明の製造方法によれば、一対の薄膜対向電極を形成する工程で抵抗発生構造(複数の凹部)を同時に形成できるので、抵抗発生構造を容易に形成することができる。
また、複数の凹部と一以上の堰部との両方を形成しても構わない。複数の凹部は一対の薄膜対向電極を形成するときに同時に形成でき、1以上の堰部は、引出電極と同じ材質で同時にスパッタリングにより形成することができる。そのため、未硬化感応膜が一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを効果的に抑制される感応センサを容易に形成することができる。
ガスセンサに適用した本発明の一実施の形態の感応センサを模式的に表した断面図である。 図1のガスセンサの中央部を上方から見た部分平面図である。 図1のガスセンサの中央部の拡大図(図2のIII−III線断面図)である。 他方の薄膜対向電極に形成した孔部の効果を調べた試験結果を示す図である。 ガスセンサに適用した本発明の他の実施の形態の感応センサを模式的に表した断面図である。 ガスセンサに適用した本発明の他の実施の形態の感応センサの中央部を上方から見た部分平面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 ガスセンサに適用した本発明のさらに他の実施の形態の感応センサの中央部を上方から見た部分平面図である。 図8のIX−IX線断面図である。 ガスセンサに適用した本発明のさらに別の実施の形態の感応センサの中央部を上方から見た部分平面図である。 図10のXI−XI線断面図である。
図1は、ガスセンサに適用した本発明の一実施の形態の感応センサを模式的に表した断面図であり、図2は、図1のガスセンサの中央部を上方から見た部分平面図であり、図3は、図1のガスセンサの中央部の拡大図(図2のIII−III線断面図)である。各図に示すように、本例のガスセンサは、絶縁性基体1と一対の薄膜対向電極3,5と一対の薄膜配線パターン7A,7Bと感応膜9とを有している。なお、理解を容易にするため、図2においては、感応膜9を透明なものとして描いている。本例では、絶縁性基体1は薄板部11により構成されている。薄板部11は、シリコン単結晶からなる筒状の支持部13上に配置されている。このため、支持部13に周縁部が支持されている薄板部11の一部分は、いわゆるダイヤフラム状に形成されることになる。薄板部11は、図3の上方から下方に向かってSiO0.70.7層11aとSi層11bとSiO層11cとが積層されて構成されている。本例では、SiO0.70.7層11a内のSi層11bの上方に位置する部分には、白金からなり蛇行して配置されるヒータ15が内蔵されている。
一対の薄膜対向電極3,5は、白金からなり、薄板部11の中央部表面上にスパッタリングにより形成されている。本例では、一対の薄膜対向電極3,5は、4000Åの厚み寸法を有している。図2に示すように、一対の薄膜対向電極3,5の一方の薄膜対向電極3は、仮想環状形(仮想円)CAに沿うように形成された円弧状を呈している。なお、本例では、感応膜9の輪郭と仮想円CAとはほぼ一致している。一対の薄膜対向電極3,5の他方の薄膜対向電極5は、一方の薄膜対向電極3に囲まれて仮想円CAの中心部に位置している。この他方の薄膜対向電極5の平面輪郭形状は、仮想円CAと同心の相似形状となる円形を有している。このため、一方の薄膜対向電極3の内周部3aと、他方の薄膜対向電極5の外周部5aとが間隔をあけて対向する。また、一方の薄膜対向電極3の一方の薄膜配線パターン7Aが位置する側の反対側の端部3b,3cと、他方の薄膜配線パターン7Bの長手方向と直交する方向の両側部7c,7dとがそれぞれ間隔をあけて対向する。本例では、一方の薄膜対向電極3の内周部3aと他方の薄膜対向電極5の外周部5aとの間隔寸法L1は、いずれの箇所においても等しく、一方の薄膜対向電極3の端部3b,3cと他方の薄膜配線パターン7Bの両側部7c,7dとのそれぞれの間隔寸法L2は、いずれの箇所においても等しい。また、間隔寸法L1と間隔寸法L2も等しくなっている。他方の薄膜対向電極5の中央には、他方の薄膜対向電極5を貫通する孔部5bが形成されている。この孔部5bの平面輪郭形状も、仮想円CAと同心の相似形状となる円形を有している。孔部5bの半径R1は、他方の薄膜対向電極5の半径R2の30〜90%とするのが好ましい。
一対の薄膜配線パターン7A,7Bは、白金からなり、一対の薄膜対向電極3,5と共にスパッタリングにより形成されている。一対の薄膜配線パターン7A,7Bは、一対の薄膜対向電極3,5に一端が接続されて絶縁性基体1の縁部に向けてそれぞれ延びている。一対の薄膜配線パターン7A,7Bの縁部近傍の表面上には、引出電極21がそれぞれ形成されている(図1)。引出電極21は、外部への出力取出用の電極であり、金からなり、スパッタリングにより形成されている。
感応膜9は、SnOを主成分とする金属酸化物半導体からなり、一対の薄膜対向電極3,5に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜が加熱により硬化されて形成されている。この感応膜9は、中心部が盛り上がった円板形状を有しており、一対の薄膜対向電極3,5に跨って形成されている。
本例のガスセンサは、以下のようにして製造した。まず、一対の薄膜対向電極3,5と一対の薄膜配線パターン7A,7Bとを白金を用いてスパッタリングにより絶縁性基体1上に形成した。そして、引出電極21を金を用いてスパッタリングにより一対の薄膜配線パターン7A,7B上に形成した。
次に、一対の薄膜対向電極3,5に跨るように感応液をデスペンサにより滴下して未硬化感応膜を形成した。未硬化感応膜は、中心部が盛り上がった円板形状となる。そして、未硬化感応膜を約600℃で加熱により硬化(焼成)させて感応膜9を形成してガスセンサを完成した。
本例のガスセンサでは、一対の薄膜対向電極3,5の間の抵抗値を測定してガス濃度を測定する。また、本例のガスセンサによれば、一対の薄膜対向電極3,5に跨るように感応液を滴下して未硬化感応膜を形成するので、感応液が滴下後に同心円的に広がって未硬化感応膜が形成される。そのため、一方の薄膜対向電極3が、仮想円CAに沿うように形成された弧状を呈するので、一対の薄膜対向電極3,5が占める占有部分の輪郭形状と感応膜9が占める占有部分の輪郭形状との差を少なくできる。そのため、一対の薄膜対向電極3,5の占有面積を小さくできる。また、他方の薄膜対向電極5が一方の薄膜対向電極3に囲まれた仮想円CAの中心部に位置するため、一方の薄膜対向電極3と他方の薄膜対向電極5との間に位置する感応膜の部分(周縁部分)の厚み寸法のばらつきが小さくなる。そのため、ガスセンサの精度にばらつきが生じるのを抑制することができる。
なお、本例では、仮想環状形CAは、仮想円としたが、仮想楕円、円形に近似した仮想多角形であってもかまわない。
また、本例では、本発明のガスセンサに適用した例を示したが、本発明を湿度センサ等の他の感応センサに適用できるのは勿論である。また、本例では、未硬化感応膜を加熱硬化させたが、例えば、湿度センサに用いる場合のように、自然放置により未硬化感応膜を硬化させてもかまわない。
次に、他方の薄膜対向電極5に形成した孔部5bの効果を調べた試験の結果について説明する。まず、本例の感応センサ(実施例1)と、他方の薄膜対向電極5に孔部5bを形成せず、その他は本例の感応センサと同じ構造の感応センサ(実施例2)を製造した。そして、25℃の雰囲気温度中において、実施例1及び実施例2の感応センサのヒータに2.5mVの電圧を印可し、印可後0.015ms(ミリセカンド)後の各感応センサの絶縁性基体上の温度及び絶縁性基体の上下方向の変位量を測定した。図4は、その測定結果を示している。図4において、横軸は、感応センサの一方の端部から中心部を経由して他方の端部に至る過程における一方端部からの寸法を示している。寸法が1000μmの位置が他方の薄膜対向電極5の中心となる。図4より、実施例1の感応センサ(孔有)と実施例2の感応センサ(孔無)とでは、温度においては大きな差異はないが、絶縁性基体の上下方向の変位量においては、実施例1の感応センサ(孔有)は、実施例2の感応センサ(孔無)に比べて感応センサの中心部での変位量を約30%抑えられるのが分かる。
図5は、ガスセンサに適用した本発明の他の実施の形態の感応センサを模式的に表した断面図であり、図6は、ガスセンサに適用した本発明の他の実施の形態の感応センサの中央部を上方から見た部分平面図であり、図7は、図6のVII−VII線断面図である。各図に示すように、本例のガスセンサは、絶縁性基体101と一対の薄膜対向電極103,105と一対の薄膜配線パターン107A,107Bと感応膜109とを有している。なお、理解を容易にするため、図6においては、感応膜109を透明なものとして描いている。本例では、絶縁性基体101は薄板部111により構成されている。薄板部111は、シリコン単結晶からなる筒状の支持部113上に配置されている。このため、支持部113に周縁部が支持されている薄板部111の一部分は、いわゆるダイヤフラム状に形成されることになる。薄板部111は、図7の上方から下方に向かってSiO0.70.7層111aとSi層111bとSiO層111cとが積層されて構成されている。本例では、SiO0.70.7層111a内のSi層111bの上方に位置する部分には、白金からなり蛇行して配置されるヒータ115が内蔵されている。
一対の薄膜対向電極103,105は、白金からなり、薄板部111の中央部表面上にスパッタリングにより形成されている。本例では、一対の薄膜対向電極103,105は、4000Åの厚み寸法を有している。一対の薄膜対向電極103,105は、図6に示すように、仮想環状形(仮想円)CAに沿い且つ互いに対向するように形成された円弧形状をそれぞれ呈している。言い換えるならば、一対の薄膜対向電極103,105の一方の薄膜対向電極103は、仮想環状形に沿うように形成された弧状を呈しており、他方の薄膜対向電極105は、仮想円CAに沿い且つ一方の薄膜対向電極103に対向するように形成された弧状を呈している。一対の薄膜対向電極103,105の間には、一対の薄膜対向電極103,105との間に等しい間隔をあけることができる円形形状の薄膜導電部116が形成されている。この薄膜導電部116の平面輪郭形状は、仮想円CAと同心の相似形状を有している。薄膜導電部116は、白金からなり、一対の薄膜対向電極103,105と共にスパッタリングにより形成されている。一対の薄膜対向電極103,105には、複数の凹部117がそれぞれ形成されている。本例では、複数の凹部117は、上面に開口する矩形の貫通孔からなり、一対の薄膜対向電極103,105がそれぞれ円弧状に延びる方向に並んで形成されている。これにより、複数の凹部117は、一対の薄膜対向電極103,105にそれぞれ分散して形成されることになる。また、一対の薄膜対向電極103,105上には、堰部119がそれぞれ形成されている。堰部119は、後述する引出電極と同材質の金からなり、スパッタリングにより形成されている。本例では、堰部119は、6000Åの厚み寸法を有している。この堰部119は、一対の薄膜対向電極103,105の上面に固定されて絶縁性基体101から離れる方向に突出しており、一対の薄膜対向電極103,105が対向する方向とは逆の方向に位置する一対の薄膜対向電極103,105の縁部にそれぞれ沿って連続して延びる薄膜により形成されている。本例では、複数の凹部117及び堰部119により後述する未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる抵抗発生構造が構成されている。抵抗発生構造(117,119)の作用については、後に詳細に説明する。
一対の薄膜配線パターン107A,107Bは、白金からなり、一対の薄膜対向電極103,105及び薄膜導電部116と共にスパッタリングにより形成されている。一対の薄膜配線パターン107A,107Bは、一対の薄膜対向電極103,105に一端が接続されて絶縁性基体101の縁部に向けてそれぞれ延びている。一対の薄膜配線パターン107A,107Bの縁部近傍の表面上には、引出電極121がそれぞれ形成されている(図5)。引出電極121は、外部への出力取出用の電極であり、金からなり、スパッタリングにより形成されている。
感応膜109は、SnOを主成分とする金属酸化物半導体からなり、一対の薄膜対向電極103,105に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜が加熱により硬化されて形成されている。この感応膜109は、中心部が盛り上がった円板形状を有しており、一対の薄膜対向電極103,105上のそれぞれの堰部119に接触した状態で一対の薄膜対向電極103,105に跨って形成されている。
本例のガスセンサは、以下のようにして製造した。まず、一対の薄膜対向電極103,105と一対の薄膜配線パターン107A,107Bと薄膜導電部116とを白金を用いてスパッタリングにより絶縁性基体101上に形成した。一対の薄膜対向電極103,105には、複数の凹部117を同時に形成した。
次に、引出電極121と堰部119を金を用いてスパッタリングにより一対の薄膜配線パターン107A,107B上と一対の薄膜対向電極103,105上とに同時に形成した。
次に、一対の薄膜対向電極103,105に跨るように感応液をデスペンサにより滴下して未硬化感応膜を形成した。未硬化感応膜は、複数の凹部117及び堰部119により、一対の薄膜対向電極103,105が対向する方向とは逆の方向に広がるのが抑制され、堰部119に接触した状態で中心部が盛り上がった円板形状となる。そして、未硬化感応膜を約600℃で加熱により硬化(焼成)させて感応膜109を形成してガスセンサを完成した。
本例のガスセンサでは、一対の薄膜対向電極103,105に跨るように感応液を滴下して未硬化感応膜を形成するので、感応液が滴下後に同心円的に広がって未硬化感応膜が形成される。そのため、一対の薄膜対向電極103,105の平面輪郭形状が、仮想円CAに沿い且つ互いに対向するように形成された弧状を呈しているので、一対の薄膜対向電極103,105が占める占有部分の輪郭形状と感応膜109が占める占有部分の輪郭形状との差を少なくできる。また、本例では、仮想円CAの中心部(未硬化感応膜の中心部)に、一対の薄膜対向電極103,105との間に間隔をあけて薄膜導電部116を形成したので、一対の薄膜対向電極103,105の一方の薄膜対向電極103から他方の薄膜対向電極105に流れる電流は、一方の薄膜対向電極103→感応膜109の一部分→薄膜導電部116→感応膜109の一部分→他方の薄膜対向電極105という経路で流れる。薄膜対向電極103,105と薄膜導電部116との間に位置する感応膜109の部分(周縁部分)は、薄膜導電部116の上に位置する感応膜109の部分(中央部分)よりも、厚み寸法のばらつきが小さい。そして薄膜導電部116上に位置する感応膜109の部分は、実質的に計測には寄与しない。そのため、本例のように構成すると、感応センサの精度にばらつきが生じるのを抑制することができる。
さらに本例のガスセンサでは、未硬化感応膜を形成するために感応液を滴下する際に、複数の凹部117により、一対の薄膜対向電極103,105上を流れる感応液と一対の薄膜対向電極103,105との抵抗が大きくなる。また、堰部119により、未硬化感応膜が一対の薄膜対向電極103,105が対向する方向とは逆の方向に広がるのが抑制される。このように、複数の凹部117及び堰部119はいずれも、未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる。そのため、感応膜の面積が小さく設計されていても、寸法及び形状を正確に感応膜を形成することができる。その結果、ガスセンサを量産した場合、ガスの感応精度にばらつきが生じるのを抑制できる。
図8は、ガスセンサに適用した本発明のさらに他の実施の形態の感応センサの中央部を上方から見た部分平面図であり、図9は、図8のXI−XI線断面図である。本例のガスセンサは、抵抗発生構造を除いて図6及び図7に示すガスセンサと同じ構造を有している。そのため、図6及び図7に示すガスセンサと同じ部材には、図6及び図7に付した符号に100を加えた数の符号を付してその説明を省略する。本例のガスセンサの一対の薄膜対向電極203,205は、堰部の代わりに1以上の突部(不連続突部)219を形成している。不連続突部219は、一対の薄膜対向電極203,205の上面に固定されて絶縁性基体201から離れる方向に突出し、一対の薄膜対向電極203,205が対向する方向とは逆の方向に位置する薄膜対向電極203,205の縁部に沿って不連続に延びる薄膜によって形成されている。このような不連続突部219を形成すれば、未硬化感応膜を形成するために感応液を滴下する際に、感応液の表面張力により、未硬化感応膜の外周は、不連続突部219に沿うことになる。そのため、抵抗発生構造を形成する材料の量を少なくすることができる。
図10は、ガスセンサに適用した本発明のさらに別の実施の形態の感応センサの中央部を上方から見た部分平面図であり、図11は、図10のXI−XI線断面図である。本例のガスセンサも、抵抗発生構造を除いて図6及び図7に示すガスセンサと同じ構造を有している。そのため、図6及び図7に示すガスセンサと同じ部材には、図6及び図7に付した符号に200を加えた数の符号を付してその説明を省略する。本例のガスセンサの一対の薄膜対向電極303,305には、堰部及び複数の凹部を形成せずに、複数の突部319を形成している。複数の突部319は、一対の薄膜対向電極303,305の上面に固定されて絶縁性基体301から離れる方向に突出し、薄膜対向電極303,305上に分散して薄膜によって形成されている。このように複数の突部319を形成すれば、一対の薄膜対向電極303,305と複数の突部319との段差により、未硬化感応膜を形成するために感応液を滴下した際に、一対の薄膜対向電極303,305上を流れる感応液と一対の薄膜対向電極303,305との抵抗が大きくなる。
なお、本例では、本発明のガスセンサに適用した例を示したが、本発明を湿度センサ等の他の感応センサに適用できるのは勿論である。
また、本例では、未硬化感応膜を加熱硬化させたが、例えば、湿度センサに用いる場合のように、自然放置により未硬化感応膜を硬化させてもかまわない。
以下、本願の明細書に記載した発明を付記する。
(1) 絶縁性基体と、
前記絶縁性基体上に形成され、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、
前記一対の薄膜対向電極に一端が接続された一対の薄膜配線パターンと、
前記一対の対向電極に跨って形成された感応膜とを有し、
前記感応膜が前記一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて形成されている感応センサであって、
前記一対の薄膜対向電極の平面輪郭形状は、仮想環状形に沿い且つ互いに対向するように形成された弧状を呈しており、
前記仮想環状形の中心部には、前記一対の薄膜対向電極との間に間隔をあけて薄膜導電部が形成されており、
前記一対の薄膜対向電極には、前記未硬化感応膜が前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを抑制するように、前記未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる抵抗発生構造が形成されていることを特徴とする感応センサ。
(2) 前記抵抗発生構造が、前記一対の薄膜対向電極の上面に固定されて前記絶縁性基体から離れる方向に突出し、前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に位置する前記薄膜対向電極の縁部に沿って連続して延びる薄膜によって形成された1以上の堰部からなることを特徴とする上記(1)に記載の感応センサ。
(3) 前記抵抗発生構造が、前記一対の薄膜対向電極の上面に固定されて前記絶縁性基体から離れる方向に突出し、前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に位置する前記薄膜対向電極の縁部に沿って不連続に延びる薄膜によって形成された1以上の突部からなることを特徴とする上記(1)に記載の感応センサ。
(4) 前記抵抗発生構造が、前記一対の薄膜対向電極の上面に固定されて前記絶縁性基体から離れる方向に突出し、前記薄膜対向電極上に分散して薄膜によって形成された複数の突部からなることを特徴とする上記(1)に記載の感応センサ。
(5) 前記一対の薄膜配線パターンの一部の上には、出力取出用の引出電極がそれぞれ形成されており、
前記引出電極と前記抵抗発生構造とが、同じ材質で形成されていることを特徴とする上記(2),(3)または(4)に記載の感応センサ。
(6) 前記一対の薄膜対向電極は白金から形成され、前記引出電極と前記抵抗発生構造は金から形成されていることを特徴とする上記(4)に記載の感応センサ。
(7) 前記抵抗発生構造は、前記一対の薄膜対向電極の上面に開口し且つ前記薄膜対向電極に分散して形成された複数の凹部をさらに備えていることを特徴とする上記(2),(3)または(4)に記載の感応センサ。
(8) スパッタリングにより、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、前記一対の薄膜対向電極に一端がそれぞれ接続された一対の薄膜配線パターンとを絶縁性基体上に形成し、
前記一対の薄膜配線パターンの一部の上に出力取出用の引出電極をそれぞれ形成し、
前記一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて感応膜を形成する感応センサの製造方法において、
前記一対の薄膜対向電極の上面に固定されて前記絶縁性基体から離れる方向に突出し、前記未硬化感応膜が前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを抑制するように、前記未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる抵抗発生構造を、前記引出電極と同じ材質で同時にスパッタリングにより形成し、
前記抵抗発生構造は、前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に位置する前記薄膜対向電極の縁部に沿って連続して延びる薄膜によって形成された1以上の堰部、前記薄膜対向電極に沿って不連続に延びる薄膜によって形成された1以上の突部、または、前記薄膜対向電極上に分散して薄膜によって形成された複数の突部からなることを特徴とする感応センサの製造方法。
(9) スパッタリングにより、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、前記一対の薄膜対向電極に一端がそれぞれ接続された一対の薄膜配線パターンとを絶縁性基体上に形成し、
前記一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて感応膜を形成する感応センサの製造方法において、
前記一対の薄膜対向電極の上面に開口し且つ前記薄膜対向電極に沿って分散し、前記未硬化感応膜が前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを抑制するように、前記未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる複数の凹部からなる抵抗発生構造を、前記一対の薄膜対向電極を形成するときに同時に形成することを特徴とする感応センサの製造方法。
(10) スパッタリングにより、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、前記一対の薄膜対向電極に一端がそれぞれ接続された一対の薄膜配線パターンとを絶縁性基体上に形成し、
前記一対の薄膜配線パターンの一部の上に出力取出用の引出電極をそれぞれ形成し、
前記一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて感応膜を形成する感応センサの製造方法において、
前記一対の薄膜対向電極の上面に開口し且つ前記薄膜対向電極に沿って分散し、前記未硬化感応膜が前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを抑制するように、前記未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる複数の凹部を前記一対の薄膜対向電極を形成するときに同時に形成し、
前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に位置する前記薄膜対向電極の縁部に沿って連続して延びる薄膜によって形成された1以上の堰部を、前記引出電極と同じ材質で同時にスパッタリングにより形成することを特徴とする感応センサの製造方法。
本発明によれば、一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極が仮想環状形に沿うように形成された弧状を呈しているので、一対の薄膜対向電極の占有部分の輪郭形状と、感応膜が占める占有部分の輪郭形状とが、ともに環状形に近い形になるため、両者の大きさに大きな差は生じない。そのため、一対の薄膜対向電極の占有面積を小さくできる。また、他方の薄膜対向電極が一方の薄膜対向電極に囲まれて仮想環状形の中心部に位置するため、一方の薄膜対向電極と他方の薄膜対向電極との間に位置する感応膜の部分(周縁部分)の厚み寸法のばらつきを小さくできる。そのため、感応センサの精度にばらつきが生じるのを抑制することができる。

Claims (10)

  1. 絶縁性基体と、
    前記絶縁性基体上に形成され、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、
    前記一対の薄膜対向電極に一端が接続された一対の薄膜配線パターンと、
    前記一対の対向電極に跨って形成された感応膜とを有し、
    前記感応膜が前記一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて形成されている感応センサであって、
    前記絶縁性基体の内部には、前記感応膜を加熱するためのヒータが内蔵されており、
    前記一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極は、仮想環状形に沿うように形成された弧状を呈しており、
    前記一対の薄膜対向電極の他方の薄膜対向電極は、前記一方の薄膜対向電極に囲まれて前記仮想環状形の中心部に位置しており、
    前記他方の薄膜対向電極の中央には、前記他方の薄膜対向電極を貫通する孔部が形成されており、
    前記他方の薄膜対向電極及び前記孔部の平面輪郭形状は、前記仮想環状形と同心の環状形状を有していることを特徴とする感応センサ。
  2. 前記一対の薄膜対向電極の前記一方の薄膜対向電極と前記他方の薄膜対向電極との間の寸法L1と、前記一対の薄膜配線パターンの他方の薄膜配線パターンと前記一方の薄膜対向電極との間の寸法L2とが等しいことを特徴とする請求項1に記載の感応センサ。
  3. 前記仮想環状形は仮想円からなり、
    前記他方の薄膜対向電極及び前記孔部の平面輪郭形状は前記仮想円と同心の相似形状を有しており、
    前記孔部の半径R1は、前記他方の薄膜対向電極の半径R2の30〜90%であることを特徴とする請求項2に記載の感応センサ。
  4. 前記感応膜が、ガスを吸収すると抵抗値が変化するガス感応膜であることを特徴とする請求項3に記載の感応センサ。
  5. 絶縁性基体と、
    前記絶縁性基体上に形成され、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、
    前記一対の薄膜対向電極に一端が接続された一対の薄膜配線パターンと、
    前記一対の対向電極に跨って形成された感応膜とを有し、
    前記感応膜が前記一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて形成されている感応センサであって、
    前記一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極は、仮想環状形に沿うように形成された弧状を呈しており、
    前記一対の薄膜対向電極の他方の薄膜対向電極は、前記一方の薄膜対向電極に囲まれて前記仮想環状形の中心部に位置していることを特徴とする感応センサ。
  6. 絶縁性基体と、
    前記絶縁性基体上に形成され、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、
    前記一対の薄膜対向電極に一端が接続された一対の薄膜配線パターンと、
    前記一対の対向電極に跨って形成された感応膜とを有し、
    前記感応膜が前記一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて形成されている感応センサであって、
    前記一対の薄膜対向電極の一方の薄膜対向電極は、仮想環状形に沿うように形成された弧状を呈しており、
    前記一対の薄膜対向電極の他方の薄膜対向電極は、仮想環状形に沿い且つ前記一方の薄膜対向電極と対向するように形成された弧状を呈しており、
    前記仮想環状形の中心部には、前記一対の薄膜対向電極との間に間隔をあけて薄膜導電部が形成されていることを特徴とする感応センサ。
  7. 前記仮想環状形は、仮想円または仮想楕円であり、
    前記薄膜導電部の平面輪郭形状は、前記仮想円または仮想楕円と同心の相似形状を有していることを特徴とする請求項6に記載の感応センサ。
  8. 前記絶縁性基体の内部には、前記感応膜を加熱するためのヒータが内蔵されており、
    前記感応膜が、ガスを吸収すると抵抗値が変化するガス感応膜であることを特徴とする請求項7に記載の感応センサ。
  9. 前記一対の薄膜対向電極には、前記未硬化感応膜が前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを抑制するように、前記未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる抵抗発生構造が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の感応センサ。
  10. スパッタリングにより、相互間に間隔をあけて対向する一対の薄膜対向電極と、前記一対の薄膜対向電極に一端がそれぞれ接続された一対の薄膜配線パターンとを絶縁性基体上に形成し、
    前記一対の薄膜配線パターンの一部の上に出力取出用の引出電極をそれぞれ形成し、
    前記一対の薄膜対向電極に跨るように感応液を滴下して形成した未硬化感応膜を硬化させて感応膜を形成する感応センサの製造方法において、
    前記一対の薄膜対向電極の上面に固定されて前記絶縁性基体から離れる方向に突出し、前記未硬化感応膜が前記一対の薄膜対向電極が対向する方向とは逆の方向に広がるのを抑制するように、前記未硬化感応膜の広がりに対して抵抗となる抵抗発生構造を、前記引出電極と同じ材質で同時にスパッタリングにより形成することを特徴とする感応センサの製造方法。
JP2009509370A 2007-04-10 2008-04-10 感応センサ及びその製造方法 Active JP4913866B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009509370A JP4913866B2 (ja) 2007-04-10 2008-04-10 感応センサ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007103245 2007-04-10
JP2007103245 2007-04-10
JP2007103246 2007-04-10
JP2007103246 2007-04-10
JP2009509370A JP4913866B2 (ja) 2007-04-10 2008-04-10 感応センサ及びその製造方法
PCT/JP2008/057087 WO2008126897A1 (ja) 2007-04-10 2008-04-10 感応センサ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2008126897A1 JPWO2008126897A1 (ja) 2010-07-22
JP4913866B2 true JP4913866B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=39863992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009509370A Active JP4913866B2 (ja) 2007-04-10 2008-04-10 感応センサ及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4913866B2 (ja)
WO (1) WO2008126897A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11371951B2 (en) 2012-09-27 2022-06-28 Sensirion Ag Gas sensor comprising a set of one or more sensor cells
US8802568B2 (en) 2012-09-27 2014-08-12 Sensirion Ag Method for manufacturing chemical sensor with multiple sensor cells
JP6679788B1 (ja) * 2019-03-29 2020-04-15 新コスモス電機株式会社 Mems型半導体式ガス検知素子
WO2020203100A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 新コスモス電機株式会社 Mems型半導体式ガス検知素子
JP6679787B1 (ja) * 2019-03-29 2020-04-15 新コスモス電機株式会社 Mems型半導体式ガス検知素子

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07294474A (ja) * 1994-04-25 1995-11-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 湿度センサー
JP2001502060A (ja) * 1996-10-15 2001-02-13 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ガスセンサ電極装置
JP2005291186A (ja) * 2004-04-06 2005-10-20 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56118658A (en) * 1980-02-23 1981-09-17 Nec Corp Gas detecting element
JP2005291886A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Tdk Corp 湿度センサ素子の製造方法及び湿度センサ素子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07294474A (ja) * 1994-04-25 1995-11-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 湿度センサー
JP2001502060A (ja) * 1996-10-15 2001-02-13 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ガスセンサ電極装置
JP2005291186A (ja) * 2004-04-06 2005-10-20 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2008126897A1 (ja) 2008-10-23
JPWO2008126897A1 (ja) 2010-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8024958B2 (en) Gas sensors with thermally insulating ceramic substrates
JP4913866B2 (ja) 感応センサ及びその製造方法
US10942141B2 (en) Multi-parametric sensor with bridge structure
EP1340067B1 (en) Thin film ppb oxygen sensor
JP2001502060A (ja) ガスセンサ電極装置
JP6917843B2 (ja) ガスセンサ
JP2002286673A (ja) ガスセンサ及びその製造方法
JP6805084B2 (ja) 半導体式ガス検知素子
US10520457B2 (en) Sensor of volatile substances with integrated heater and process for manufacturing a sensor of volatile substances
JP5419336B2 (ja) 感応センサ及びその製造方法
JP4798961B2 (ja) ヒータデバイス及びこれを用いた気体センサ装置
CN104115288B (zh) 具有高测量准确度的红外光传感器芯片与用于制造红外光传感器芯片的方法
US20190064094A1 (en) Gas sensor and gas sensor package having the same
KR101992022B1 (ko) 반도체식 가스센서
JP2018205078A (ja) 半導体式ガス検知素子および半導体式ガス検知素子の製造方法
RU2206082C1 (ru) Полупроводниковый металлооксидный датчик газов
JP2006226728A (ja) 容量式湿度センサ
KR102631601B1 (ko) 접촉 연소식 가스 센서용 감지 소자 및 이를 포함하는 접촉 연소식 가스 센서
KR100773025B1 (ko) 반도체식 가스센서, 그 구동방법 및 제조방법
KR100329807B1 (ko) 반도체식 가스 센서의 전극 구조
WO2019142593A1 (ja) 湿度検知装置
JPH11344457A (ja) 臭いセンサ
JP2016219365A (ja) マイクロヒータ及びセンサ
JP2007108031A (ja) 熱式流量センサ
JP2984095B2 (ja) ガスセンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4913866

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250