JP4911330B2 - 焼結鉱の製造方法及び焼結機 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結鉱を製造する焼結鉱の製造方法及び焼結機に関する。
高炉製銑法の主原料である焼結鉱は、一般に、図15に示すような工程を経て製造される。焼結鉱の原料は、鉄鉱石粉、製鉄所内回収粉、焼結鉱篩下粉(返鉱)、石灰石およびドロマイトなどの含CaO系副原料、生石灰等の造粒助剤、コークス粉や無煙炭などであり、これらの原料は、複数のホッパー1の各々から、コンベヤ上に所定の割合で切り出される。切り出された原料は、ドラムミキサー2、ロータリーキルン3等によって適量の水が加えられ、混合、造粒されて、3.0〜6.0mmの平均径を有する擬似粒子である焼結原料とされる。一方、整粒した塊鉱石を床敷ホッパー4から切り出して焼結機パレット8のグレート上に床敷層を形成させる。
焼結原料は、焼結機上に配置されているサージホッパー5からドラムフィーダー6と切り出しシュート7を介して、無端移動式の焼結機パレット8上の床敷層上に装入され、焼結ベッドともいわれる焼結原料の装入層9を形成する。装入層の厚さ(高さ)は通常400〜800mm前後である。その後、装入層9の上方に設置された点火炉10で、この装入層9の表層中の炭材に点火するとともに、パレット8の下に配設されているウインドボックス11を介して空気を下方に吸引することにより、該装入層中の炭材を順次燃焼させる。このときに発生する燃焼熱によって、前記焼結原料を燃焼、溶融して焼結ケーキを得る。このようにして得た焼結ケーキは、その後、破砕、整粒され、5.0mm以上の塊成物からなる成品焼結鉱として回収される。
上記製造プロセスにおいては、まず、点火炉10により装入層表層に点火が行われる。点火された装入層中の炭材は、ウインドボックス11によって装入層9の上層部から下層部に向かって吸引される空気によって幅をもって燃焼を続け、その燃焼帯は、パレット8の移動につれて次第に下層にかつ前方(下流側)に進行する。この燃焼の進行にともない、装入層9の焼結原料粒子中に含まれる水分は、炭材の燃焼で発生する熱によって気化し、下方に吸引されて、まだ温度が上昇していない下層の焼結原料中に濃縮し、湿潤帯を形成する。その水分濃度がある程度以上になると、吸引ガスの流路である原料粒子間の空隙を、水分が埋めるようになり、通気抵抗を増大させる。なお、燃焼帯に発生する焼結反応に必要な溶融部分も、通気抵抗を高める要因となる。
焼結機の生産量(t/hr)は、一般に、焼結生産率(t/hr・m2)×焼結機面積(m2)により決定される。即ち、焼結機の生産量は、焼結機の機幅や機長、原料堆積層の厚さ(装入層厚さ)、焼結原料の嵩密度、焼結(燃焼)時間、歩留などにより変化する。そして、焼結鉱の生産量を増加させるには、装入層の通気性(圧損)を改善して焼結時間を短縮する、あるいは、破砕前の焼結ケーキの冷間強度を高めて歩留を向上することなどが有効であると考えられている。
図16は、厚さが600mmの装入層中を移動する燃焼帯の前線が、該装入層のパレットの約400mm上(装入層表面から200mm下)の位置にあるときにおける装入層内の圧損と温度の分布を示したものである。このときの圧損分布は、湿潤帯におけるものが約60%、燃焼・溶融帯におけるものが約40%である。
図17は、焼結鉱の高生産時と低生産時、即ち、パレット移動速度が速い時と遅い時の装入層内の温度分布を示したものである。原料粒子が溶融し始める1200℃以上の温度に保持される時間(以降、「高温域保持時間」と称する)は、低生産の場合にはt1、生産性を重視した高生産の場合にはt2で表されている。高生産の時には、パレットの移動速度が速いため、高温域保持時間t2が低生産の時のt1と比べて短くなる。高温域保持時間が短くなると、焼成不足となり易く、焼結鉱の冷間強度が低下し、歩留が低下する。したがって、高強度焼結鉱の生産性を上げるためには、短時間の焼結でも、焼結ケーキの強度、即ち焼結鉱の冷間強度を上げて、歩留の維持、向上を図ることができる何らかの手段を講じる必要がある。なお、焼結鉱の冷間強度を表す指標としては、一般に、SI(シャッターインデックス)、TI(タンブラーインデックス)が用いられる。
図18(a)は焼結機パレット上の装入層における焼結の進行過程を、図18(b)は装入層内の焼結過程における温度分布(ヒートパターン)を、図18(c)は焼結ケーキの歩留分布を示したものである。図18(b)からわかるように、装入層の上部は下層部に比べて温度が上昇し難く、高温域保持時間も短くなる。そのため、この装入層上部では、燃焼溶融反応(焼結化反応)が不十分となり、焼結ケーキの強度が低くなるため、図18(c)に示すように、歩留が低く、生産性の低下を招く要因となっている。
こうした問題点に鑑み、装入層上層部を長時間、高温に保持するための方法が従来から提案されている。例えば、特許文献1は、装入層に点火後、装入層上に気体燃料を噴射する技術を開示している。しかし、上記技術は、気体燃料(可燃性ガス)の種類が不明であるが、プロパンガス(LPG)や天然ガス(LNG)であるとしても、高濃度のガスを使用している。しかも、可燃性ガスの吹き込みに際し、炭材量を削減していないため、焼結層内が、1380℃を超える高温となる。そのため、この技術では、十分な冷間強度の向上や歩留の改善効果を享受できていない。しかも、点火炉直後に可燃性ガスを噴射した場合には、可燃性ガスの燃焼により焼結ベッド上部空間で火災を起こす危険が高く、現実性に乏しい技術であって、実用化には至っていない。
また、特許文献2も、装入層に点火後、装入層に吸引される空気中に可燃性ガスを添加する技術を開示している。点火後、約1〜10分程度の供給が好ましいとされているが、点火炉での点火直後の表層部は、赤熱状態の焼結鉱が残存しており、供給の仕方によっては可燃性ガスの燃焼により火災を起こす危険が高く、また、具体的記述は少ないが、焼結済みの焼結帯で可燃ガスを燃焼させても効果は無く、焼結帯で燃焼すると、燃焼ガスによる温度上昇と熱膨張により通気性を悪化させるため、生産性を低減させてしまう傾向にあり、しかも、可燃性ガスの吹き込みに際し、炭材量を削減していないため、焼結層内が、1380℃を超える高温となる。そのため、この技術では、十分な冷間強度の向上や歩留の改善効果を享受できていないので、これまで実用化には至っていない。
また、特許文献3は、焼結原料の装入層内を高温にするため、装入層の上にフードを配設し、そのフードを通じて空気やコークス炉ガスとの混合ガスを点火炉直後の位置で吹き込むことを開示している。しかし、この技術も、焼結層内の燃焼溶融帯の温度が1380℃を超える高温となるため、コークス炉ガス吹き込みの効果を享受できないとともに、可燃性混合ガスが焼結ベッド上部空間で発火し、火災を起こす危険性があり、実用化されていない。
さらに、特許文献4は、低融点溶剤と炭材や可燃性ガスを同時に、点火炉直後の位置で吹き込む方法を開示している。しかし、この方法も、表面に火炎が残留した状態で可燃性ガスを吹き込むため、焼結ベッド上部空間で火災になる危険性が高く、また、焼結帯の幅を十分に厚くできない(約15mm未満)ため、可燃性ガス吹き込みの効果を十分に発現することができない。さらに、低融点溶剤が多く存在するため、上層部において過剰な溶融現象を引き起こして、空気の流路となる気孔を閉塞してしまい、通気性を悪化させて、生産性の低下を招くことから、この技術もまた、現在に至るまで実用化されていない。
以上説明したように、これまで提案された従来の技術はいずれも、実用化には大きな問題を抱えており、実施可能な可燃性ガス吹込み技術の開発が切望されていた。
上記問題点を解決する技術として、出願人は、特許文献5において、焼結機のパレット上に堆積させた焼結原料の装入層の上から燃焼下限濃度以下に希釈した各種気体燃料を供給して装入層中に導入し、燃焼させることにより、装入層内の最高到達温度および高温域保持時間のいずれか一方または両方を調整する方法を提案している。
特開昭48−18102号公報 特公昭46−27126号公報 特開昭55−18585号公報 特開平5−311257号公報 WO2007−052776号公報
上記特許文献5の技術は、下方吸引式焼結機において、所定の濃度に希釈した気体燃料を装入層中に供給(導入)し、装入層内の目標とする位置で燃焼させる気体燃料供給を行うことにより、焼結原料の燃焼時の最高到達温度や高温域保持時間を適正に制御することができ、ひいては、熱量不足で焼結鉱の冷間強度が低くなりやすい装入層上層部のみならず、装入層中層部以下の任意の部分における焼結鉱強度を高めるような操業を行うことができる。
しかし、上記気体燃料供給焼結操業を行う場合、焼結ベッドや焼結ケーキのひび割れ部などの高温部が火種となって気体燃料に逆火し、気体燃料が燃焼する(着火)おそれがある。このような引火状態で焼結操業を続けると(爆発の問題は別として)、気体燃料を装入層内に供給できなくなるばかりでなく、気体燃料の燃焼によって酸素が消費された酸素不足の大気が装入層中に供給(導入)されることになる。その結果、燃焼時の最高到達温度や高温域保持時間を制御できなくなるばかりでなく、燃焼不足を起こして、焼結鉱の強度低下を招き、歩留りや生産性を低下させるため、焼結操業に重大な悪影響を及ぼすことになる。
そこで、本発明は上記従来例の課題に着目してなされたものであり、下方吸引式の焼結機において、高強度高品質の焼結鉱を、高歩留でかつ安全に製造することができる焼結鉱の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一の形態に係る焼結鉱の製造方法は、循環移動するパレット上に粉鉱石と炭材を含む焼結原料を装入して装入層を形成し、形成した装入層の炭材に点火炉で点火し、前記パレットの下方に配設したウインドボックスで空気を吸引することにより、焼結鉱を製造する焼結鉱の製造方法であって、前記装入層に点火炉で点火した後に、液体燃料を粒径100μm以下に微粒化して前記装入層の上方に供給し、当該装入層上から装入層中に常温における燃焼下限濃度以下に希釈された状態で供給するようにしたことを特徴としている。
また、本発明に係る他の形態に係る焼結鉱の製造方法は、前記液体燃料の粒径が50μm以下で且つ20μm以上に選定されていることを特徴としている。
さらに、本発明の一の形態に係る焼結機は、循環移動するパレット上に粉鉱石と炭材を含む焼結原料を装入して装入層を形成し、形成した装入層の炭材に点火炉で点火し、前記パレットの下方に配設したウインドボックスで空気を吸引することにより、焼結鉱を製造する焼結機であって、前記点火炉の下流側に、液体燃料を粒径100μm以下に微粒化して前記装入層の上方に供給し、当該装入層上から装入層中に常温における燃焼下限濃度以下に希釈された状態で供給する液体燃料噴射装置を配設したことを特徴としている。
さらにまた、本発明の他の形態に係る焼結機は、前記液体燃料噴射装置は、圧縮気体が供給される配管と、該配管の途中に形成された前記圧縮気体と液体燃料とを混合する混合部と、前記配管の下端に形成された分岐噴射部とで構成されるスプレー機構を備えていることを特徴としている。
なおさらに、本発明の他の形態に係る焼結機は、前記分岐噴射部は、配管側から先端に行くに従い徐々に下がる先下がり勾配に形成された一対の噴射ノズル部を有することを特徴としている。
さらにまた、本発明の他の形態に係る焼結機は、前記液体燃料噴射装置は、圧縮気体が供給される配管と、該配管の途中に形成された前記圧縮気体と液体燃料とを混合する混合部と、前記配管の下端に形成された分岐噴射部とで構成されるスプレー機構を備えていることを特徴としている。
なおさらに、本発明の他の形態に係る焼結機は、前記分岐噴射部は、配管側から先端に行くに従い徐々に下がる先下がり勾配に形成された一対の噴射ノズル部を有することを特徴としている。
本発明によれば、点火炉の下流側で、装入層の上方に、液体燃料を粒径100μm以下に微粒化して供給し、装入層上から装入層中に常温における燃焼下限濃度以下に希釈された状態供給するようにしたので、ウインドボックスによる空気の吸引によって、液体燃料が装入層上で燃焼されることなく、装入層の上層部で気化してからその下層の燃焼・溶融帯に達し、気体燃料として燃焼され、気体燃料を使用する場合と同様に、微粒化液体燃料の供給位置や燃焼時の最高到達温度、高温域保持時間を制御することにより、燃焼不足から焼結鉱の冷間強度が低くなり易い装入層上部のみならず、装入層中層以下の任意の部分における焼結鉱強度を高めるような操業を行うことができる。ここで、液体燃料の粒径が100μmを超えると、装入層の表層部に残存する部分が発生し、表層部で燃焼を始め無駄が多くなって、高温域保持時間を延長する効果が薄れることになり、100μm以下であると、装入層の上部及び表層部で燃焼することが抑制されて、一旦装入層内に導入されて気化し、その下層部に吸引されて燃焼・溶融帯に達し、気体燃料として燃焼させることができる。
ここで、微粒化した液体燃料の粒径は50μm以下で且つ20μm以上に選定することが好ましく、粒径を50μm以下に選定することにより、微粒化した液体燃料を装入層の燃焼・溶融帯に確実に導入することができる。微粒化した液体燃料の粒径は小さい程好ましいが、粒径を細かくするほど発生量が減少するため、高温域保持時間を延長するために必要な発生量を考慮して粒径20μm以上に選定することが好ましい。
本発明の一実施形態を示す概略構成図である。 図1における液体燃料噴射装置の模式的断面図である。 スプレー機構を示す正面図である。 液体燃料噴射装置のスプレー機構配置を示す模式的斜視図である。 液体燃料噴射装置の液体燃料ミスト噴射状態を示す説明図である。 液体燃料噴射装置の液体燃料及び圧縮気体の供給系統を示す系統図である。 液体燃料噴射装置の具体的構成を示す断面図である。 液体燃料噴射装置の前後方向のシール機構を示す説明図である。 液体燃料吹込みによる試験鍋内の燃焼・溶融帯の変化及びヒートパターンを示す図(写真)である。 液体燃料吹込みによる試験鍋内の燃焼・溶融帯の変化を示す図(写真)である。 本発明の液体燃料吹き込み時の原理を示す模式図である。 本発明の液体燃料吹き込み時の燃焼状況を示す図である。 本発明の液体燃料吹き込み時の発火状況を示す図である。 本発明の他の実施形態を示す液体燃料噴射装置の断面図である。 従来の焼結プロセスを説明する図である。 焼結層内における圧損と温度分布を説明する図である。 高生産時と低生産時の温度分布を比較した説明図である。 焼結機内における温度分布と歩留分布のグラフである。
本発明の焼結機を用いた焼結鉱の製造方法は、装入工程、点火工程、液体燃料供給工程および焼結工程とから構成されている。この製造方法において、上記装入工程は、循環移動するパレット上に粉鉱石と炭材を含む焼結原料を装入して、パレット上に焼結原料の装入層を形成する工程であり、上記点火工程は、点火炉を使って装入層上表面の炭材に点火する工程である。また、上記液体燃料供給工程は、液体燃料噴射装置から100μm以下に微粒化された液体燃料を装入層上方に噴射する工程である。上記焼結工程は、パレット下に配置されたウインドボックスの吸引力により上記微粒化された液体燃料と空気とを装入層内に吸引し、該微粒化された液体気体燃料を装入層内において燃焼させると同時に、装入層内に吸引した空気により、該装入層内の炭材を燃焼させ、これらの燃焼によって発生する熱によって、焼結原料を焼結し、焼結ケーキを生成させる工程である。
本発明において、点火炉の下流側で、上記のように装入層の上方で微粒化された液体燃料を大気中に噴射することにより、引火等を抑制しながら微粒化された液体燃料をウインドボックスの空気吸引によって装入層内で揮発させることができる。
図1は、本発明に係る焼結機の一実施形態を示す概略構成図である。この図1においては、前述した従来例と同様に、鉄鉱石粉、製鉄所内回収粉、焼結鉱篩下粉、石灰石およびドロマイトなどの含CaO系副原料、生石灰等の造粒助剤、コークス粉や無煙炭などの焼結原料を複数のホッパー1からコンベヤ上に所定の割合で切り出し、切り出した原料をドラムミキサー2,ロータリーキルン3等によって適量の水を加えて混合、造粒されて、3.0〜6.0mmの平均径を有する擬似粒子である焼結原料とされてサージホッパー5に貯留される。一方、所定粒径に整粒した塊鉱石を床敷ホッパー4から切り出して焼結機パレット8のグレート上に床敷層を形成する。
そして、サージホッパー5から焼結原料がドラムフィーダー6と切り出しシュート7を介して、無端移動式の焼結機パレット8上の床敷層上に装入され、焼結ベッドともいわれる装入層9を形成する。装入層の厚さ(高さ)は通常400〜800mm前後である。その後、装入層9の上方に設置された点火炉10で、この装入層9の表層中の炭材に点火するとともに、パレット8の下に配設されているウインドボックス11を介して空気を下方に吸引することにより、該装入層中の炭材を順次燃焼させる。
そして、点火炉10の下流側に、装入層9の上方側で液体燃料を微粒化して略水平方向へ噴射する液体燃料噴射装置15が配設されている。
この液体燃料噴射装置15は、点火炉10の下流側且つ燃焼・溶融帯が装入層9中を進行する過程におけるパレット進行方向の何れかの位置に一つ以上配設され、装入層9中への液体燃料ミストの供給は、装入層9中の炭材への点火後の位置で行われるのが好ましい。この液体燃料噴射装置15は、点火炉10の下流側で、燃焼前線が表層下に進行した以降の任意の位置に一つ又は複数個配設されるものであり、目標とする製品焼結鉱の冷間強度を調整する観点から、大きさ、位置、配置数が後述するように決められる。
この液体燃料噴射装置15は、図2に示すように、焼結機パレット8の上部を覆うフード16を有し、このフード16の上部に比較的大きな面積の開口17が設けられている。
このフード16内には、図2及び図4に示すように、装入層9の上方に焼結機パレット8の搬送方向に沿う圧縮空気供給配管21及び液体燃料供給配管22が焼結機パレット8の搬送方向と直交する幅方向に所定間隔を保って複数例えば9組平行に配設されている。各圧縮空気供給配管21及び液体燃料供給配管22の下面側には焼結機パレット8の搬送方向に所定距離を保ってスプレー機構23が配設されている。これらスプレー機構23は、焼結機パレット8の幅方向に隣接するスプレー機構23が対向しないように、焼結機パレット8の搬送方向にスプレー機構23が千鳥状に配列されている。なお、圧縮空気供給配管21及び液体燃料供給配管22の組数は9組に限定されるものではなく、複数本、3〜15組配設することが好ましい。
各スプレー機構23は、図3に拡大図示するように、圧縮気体供給管21の下面に連結された垂直配管24と、この垂直配管24の中間部に形成された混合部25と、この混合部25と液体燃料供給管22の下面との間を連結する連結配管26と、垂直配管24の下端に配設された焼結機パレット8の幅方向に二股状に分岐する分岐噴射部27とで構成されている。
分岐噴射部27は、垂直配管24を挟んで対称的な2つの噴射ノズル部28a及び28bを有する。これら噴射ノズル部28a及び28bから例えば100μm以下の微粒子に微粒化した液体燃料ミスト29が略水平方向に噴射される。
ここで、液体燃料ミスト29の粒径を100μm以下に設定する理由は、粒径が100μmを超えると、装入層9の表層部に残存する部分が発生し、表層部で燃焼し始めることにより、装入層9内の燃焼不足となる上層及び中層部の高温域保持時間の延長に寄与せず、無駄となる。また、液体燃料ミスト29の粒径は小さいほど好ましいが、粒径を小さくするほど発生量が減少することから、液体燃料ミスト29の粒径は50μm以下で且つ20μm以上に選定することが好ましい。液体燃料ミスト29の粒径が50μm以下であると、装入層9の上方及び表層部での燃焼を抑制して、表層に形成される焼結ケーキ内の亀裂部分を通過するか、又は焼結ケーキで一旦気化し、焼結ケーキを気体状態で通過して、燃焼・溶融帯に達して燃焼する。また、粒径が20μm未満であると液体燃料ミスト29の発生量が減少して、液体燃料ミスト29の装入層9への導入によって、高温域保持時間を延長する良好な効果を発揮することができない。
噴射ノズル部28a及び28bのそれぞれはその中心線が垂直配管24から先端に行くに従い徐々に下がる僅かな先下がり勾配となる垂直配管24の中心軸に対して例えば85度程度の開角となるように設定されている。このように噴射ノズル部28a及び28bが僅かな先下がり勾配とされていることにより、液体燃料ミストの噴射を終了した際に、液体燃料ミストが噴射ノズル部28a及び28b内に液体として残留することなく、全て滴下される。
このように、スプレー機構23が焼結機パレット8の搬送方向に千鳥状に配列されているので、各スプレー機構23の噴射ノズル部28a及び28bから噴射された液体燃料ミスト29は、図5に示すように、互いに干渉することがなく、均一に分散されて装入層9上に噴射される。その後、焼結機パレット8下の図示されていないウインドボックスの吸引力を利用して、装入層9の表層に生成した焼結ケーキを経て、装入層の深部(下層)にまで導入される。
各圧縮気体供給配管21は、図6に詳細に示すように、焼結機パレット8の上流側で流量計FCを介しさらに制御弁VCを介して圧縮気体供給元配管31に連結され、この圧縮気体供給元配管31が圧縮気体供給源32に連結されている。この圧縮気体供給源32は、消炎性を有する窒素、炭酸ガス及び水蒸気の何れかを主成分として用いられた気体を貯留する貯留タンク33を有する。この貯留タンク33に貯留された気体がコンプレッサ34で圧縮されて圧縮気体とされ、これがレシーバタンク35に貯留され、このレシーバタンク35から圧縮気体供給元配管31を介して各制御弁VCに供給される。ここで、レシーバタンク35と流量計FCとの間には、制御弁VCが介挿されたメイン流路LMと、制御弁VCをバイパスして比較的小流量の圧縮空気を供給するバイパス流路LBとが設けられている。このバイパス流路LBはスプレー機構23から液体燃料ミスト29を噴射していない状態で、レシーバタンク35からの圧縮気体がバイパス流路LB及び流量計FCを介して少量の圧縮気体がスプレー機構23に供給されて、スプレー機構23の噴射ノズル部28a及び28bの目詰まりを防止している。
各液体燃料供給配管22も同様に、焼結機パレット8の上流側で流量計FFを介してさらに制御弁VFを介して液体燃料供給元配管36に連結され、この液体燃料供給元配管36が燃料供給ポンプ37を介して液体燃料供給源としての液体燃料貯留タンク38に接続されている。ここで、液体燃料供給配管22及び液体燃料供給元配管36の夫々は、上流側に比較して下流側の配置高さが低くなる先下がり勾配に傾斜配置され、液体燃料ミスト29の噴射を終了させたときに、液体燃料供給配管22及び液体燃料供給元配管36内に液体燃料が残留しないように構成することが好ましい。
液体燃料としては、常温で液体となる灯油、軽油、重油等の石油系液体燃料、エチルアルコールやメチルアルコールなどのアルコール類液体燃料、エーテル類液体燃料、その他の炭化水素系液体燃料の少なくとも1つ以上を用い、これらが液体燃料貯留タンク38に貯留されている。
ここで、本発明に用いることができる液体燃料とその特性について下記表1に示した。
Figure 0004911330
このような液体燃料を微粒化して噴射する液体燃料ミスト29は、着火温度が高炉ガス、コークス炉ガス、高炉・コークス炉混合ガス、都市ガス、天然ガスあるいはメタンガス、エタンガス、プロパンガス、ブタンガス、又はこれらの混合ガスの何れかの気体燃料と比較して着火温度が高いため、装入層9即ち焼結ベッドの表層の温度より高い、装入層9のより内部で燃焼するため、吹き込む位置での燃焼・溶融帯の裾野温度の拡大に有効である。特に、着火温度が500℃近いものは、その効果が大きい。
また、フード16の左右のサイドウォール18の近隣の低歩留り部の位置に多めの液体燃料ミスト29を供給可能に構成することが望ましい。
なお、廃油等は、引火し易い成分や着火温度の低い成分を含むことがあるので、本発明で用いるには好ましくない。着火温度や引火点の低い成分を含む廃油等の液体燃料を予め気化させて、装入層9即ち焼結原料ベッド上に供給した場合には、装入層9中の燃焼帯近傍に到達する前の装入層9の表層の上部空間ないしは装入層9の表層近傍で燃焼してしまうため、本発明が意図する装入層9の燃焼帯近傍で燃焼させて例えば1200℃以上に保持する高温域保持時間の延長を図るという効果を得ることができないためである。
このように、装入層9の上方で液体燃料ミスト29を噴射することにより、液体高温域保持時間を延長することができる理由は、図9に示す実験装置、即ち、透明石英製窓付き竪型管状の試験鍋(150mmΦかける400mmH)を用意し、使用する液体燃料としてゴマ油を用い、本出願人の焼結工場で使用しているのと同じ焼結原料、即ち、下記表2に示す焼結原料で装入層を形成し、ゴマ油を噴射する吹込みノズルの高さを装入層表面より320mmとし、粉コークス比を5.0%(ベースは5.25%)等熱量相当、点火時間を30秒、吸引さ厚を1200mmH20、吹込み量を5.0ml/min、吹込み位置を点火30秒後〜上層1/2部分に設定した。また、吹込み期間は点火後1〜6min間に設定した。ここで、液体燃料としてのゴマ油の性状は、引火点が255℃、発熱量が40.3kJ/g、密度が0.92g/cm3である。
Figure 0004911330
この液体燃料吹込み試験結果は、図9に示すように、液体燃料の吹込みがない(ベース)状態では、点火後5min経過時の燃焼帯の幅が65mmとなり、装入層の表面から50mm下のヒートパターンが点火後1minを経過してから急上昇して1200℃を超え、この1200℃超えの状態を33sec保持してから温度が低下することになる。
これに対して、ゴマ油を点火後1〜6min間吹込んだ場合には、点火後5min経過時の燃焼帯幅が114mmに拡大し、且つ装入層の表面より50mm下のヒートパターンが点火から1minを経過してから急上昇して1200℃を超え、この1200℃超えの状態を82sec保持してから温度が比較的緩い勾配で低下することになる。
したがって、ゴマ油を吹き込むことにより、燃焼帯の幅を拡大することができると共に、ヒートパターンにおける1200℃を超える保持時間即ち高温域保持時間を82secとすることができ、液体燃料を吹き込まない場合に比較して燃焼帯幅を約1.75倍に拡張し、高温域保持時間を約2.5倍延長することができた。
また、同様の試験装置を使用して、上記と同様の吹込み条件で、液体燃料の吹込み無しの状態、ゴマ油の吹込み状態及び重油の吹込み状態の3つの状態について燃焼帯を比較すると図10に示すようになり、液体燃料の吹込みが無い状態に比較して、ゴマ油吹込み状態では燃焼帯の幅を拡大することができ、さらに重油吹込み状態では、さらに燃焼帯の幅を拡大することができた。各液体燃料の性状は表3に記載されている通りであり、菜種油及びゴマ油の発熱量(kJ/g)と大豆油と同じ値と仮定し、菜種油の密度(g/cm3)も大豆油と同じ値と仮定している。これら菜種油、大豆油でも図示しないがゴマ油と同様の燃焼帯幅の拡大及び高温域保持時間の延長が確認され、灯油でも重油に相当する燃焼帯幅の拡大及び高温域保持時間の延長が確認された。
Figure 0004911330
また、上記実施形態では、液体燃料ミスト29を噴射するスプレー機構23で、液体燃料を圧縮気体に混合部25で混合して微粒化して装入層9上に水平方向に噴射する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、圧縮気体供給源32及び燃料供給ポンプ37から供給される圧縮気体及び液体燃料を混合機で混合した液体燃料ミストを、ミスト供給配管を介して各スプレー機構23の分岐噴射部27に供給するようにしてもよい。この場合には、液体燃料ミストが再液化しないよう、該液体燃料の沸点以上着火温度未満の温度に保持することが好ましい。
そして、本発明では、前述したように、焼結機パレット8の上部を覆うフード16を設けている。このフード16によって横風による液体燃料ミスト29の濃度分布に与える影響を抑制するようにしている。すなわち、本発明者等は、種々の検討を行った結果、フード16の設置は、横風対策として、衝立以上の効果があることが分かった。但し、このフード16は前述したように、上方中央部に開口17を有するか又は適当な透過率(空隙率)を有するものとし、この部分から、大気を取り入れることができる構造とする必要がある。
これにより、フード16内部で、スプレー機構23から噴出された液体燃料ミスト29と大気とが混合される。上記開口17は、焼結機パレット8の幅が5mの焼結機の場合には、約1m程度とすれば、フード16の圧力損失は、殆ど無視することができる。また、開口17に空隙を設ける場合には、透過率を80%程度であれば、数mmAq程度の圧損に抑えることができることが分かった。さらに上記フード16内に、整流板40を設置することにより、フード16内の渦流を抑制する効果があること、フード16の上部(周囲)に設ける衝立の空隙率は、30〜40%の範囲が最も有効であることが、解析の結果から分かった。さらに、フード16の焼結機パレット8の搬送方向に沿う左右のサイドウォール18の上端に、図7に示すように、透過率30%程度のパンチメタル等で構成される横風減衰フェンス16cを設けることが好ましい。
また、フード16の下側と、焼結ベッド表面(装入層表面)との間には、必然的に間隙が生じるが、この間隙部分のシールが十分でないと、例えば、透過率が20〜30%あると、この部分からフード16内部に空気を巻き込み、液体燃料ミストの濃度分布の偏りを増大させることが分かった。したがって、フード16の下端からの空気の侵入を防止することは重要である。
このため、フード16の焼結機パレット8の搬送方向に沿う左右のサイドウォール18の下端とパレットサイドウォール8aとの間及びスプレー機構23の分岐噴射部27の下面と装入層9の上面との間には、図7に模式的に示すように焼結機パレット8の搬送方向に延長するワイヤーブラシ間にシールシートを介挿したワイプレシール41が設置され、その外側にワイプレシール41を外側から覆うカバー42が設けられている。なお、シール材としてはワイプレシール41に限らず、チェーンカーテン、シールブラシ、密着シール等のシール材を適用することができる。また、上記シール材は、耐熱性があり、且つ、可撓性ないし変形の自由度が大きく、装入層9の表面を傷つけないものであることが好ましい。
一方、焼結機パレット8の搬送方向の上流側及び下流側でのフード16の前後板部16bの下端と装入層9の表面との間では、図8に示すようなフード16の前後ウォール19に沿って空気通路43を配設し、この空気通路43の下方から空気を噴出させてエアカーテン44を形成することが好ましい。
また、液体燃料噴射装置15の設置位置、大きさ、配置数は以下のようにして設定される。
すなわち、装入層9中の炭材に点火された後に、液体燃料ミスト29を装入層9上へ供給(導入)する。その理由は、点火直後の位置で液体燃料ミスト29を供給しても、装入層9の表層上で燃焼するだけであり、液体燃料ミスト29が燃焼層に何ら影響を与えることはないからである。したがって、装入層9の上部の焼結原料が焼成されて、焼結ケーキの層である焼結完了帯が形成された後に、液体燃料ミストを装入層9へ供給する必要がある。
本発明の液体燃料ミスト使用時の原理を図11を用いて説明する。図11(a)は、エタノールを粒径約50μmとして鍋試験で用いた際の写真である。エタノール吹き込みに伴い燃焼溶融帯が大きく広がっていることがわかる。この現象を模式的に説明する図が図11(b)であり、図中左側は液体燃料を吹き込んだ際の焼結反応をさす。凝結材である粉コークスに点火炉で着火され粉コークスによる燃焼帯は焼結原料の装入層を下降しながら下方に焼結反応が進行していく。焼結帯ができるのは焼結完了帯であり、焼結完了帯と粉コークス燃焼帯との間に液体燃料を吹き込んだ際には液体燃料ガスのガス燃焼帯が発生し、ここで最高温度を上昇させずに高温域保持時間延長を司っている。右側は本発明になる液体燃料ミスト使用時の焼結反応を示す。焼結完了帯で液体燃料ミストのガス化が生じるもので、このため本発明では前記したように液体燃料ミストの粒径を100μm以下、好ましくは50μm以下とするものである。粒径が100μmを超えると焼結完了帯の熱を利用するにして液滴が残存するようになり表層部での燃焼の恐れがある。液体燃料ミストの粒径を100μm以下としたときは、液体燃料ミスト(液体燃料粒子)はその凝集粒子も含めガス化し液体燃料の蒸気となって、焼結完了帯と粉コークス燃焼帯との間に液体燃料を液体燃料ミストとして吹き込んだ際の液体燃料ガスのガス燃焼帯が発生し、ここで最高温度を上昇させずに高温域保持時間を拡大延長させ気体燃料使用と同じ現象を発揮させる。
液体燃料を吹き込む際には、図11(b)に示す、液体燃料粒子のガス化(液体燃料蒸気)領域が重要である。
つまり、図11(b)の液体燃料のガス化領域において、まず、液体燃料の蒸気濃度が、表1の燃焼下限濃度以下になるように、スプレーノズルから液体燃料を噴霧することが重要である。吹き込むにあたっては焼結完了帯の表層部で燃焼させないように燃焼下限濃度の75%以下とすることが必要であり、その下限は燃料熱を活用するためには少なくとも燃焼下限濃度の1%以上とする。好ましくは燃焼下限濃度の25%以下、4%以上である。上限は、火災などの安全上から、下限は有効熱量から決まる。また、着火温度以下である必要がある。
図11(c)に示すように、燃焼のポイントは、粉コークス側Aで焼結反応における最高温度を制御し、高温域保持時間は、最高温度以下で燃焼帯温度を維持する液体燃料側Bの燃焼である。図11(d)にその例を示す。Cとして示す温度曲線は粉コークスのみを凝結材とするときの焼結反応における焼結製造時の層内温度履歴である。粉コークス量により最高温度は制御され、この温度パターンによって高温域保持時間Eが定まる。このCの温度パターンで高温域保持時間延長を行うときは、粉コークス添加量を増加させ高温域である1200℃以上の領域の裾野を拡大することが必要であるが、同時に最高温度を高める必要があった。液体燃料使用時の温度パターンをDとして示す。図11(c)に示したように液体燃料の燃焼は最高温度以下で燃焼帯温度を維持する図11(c)の液体燃料側Bの燃焼である。この両者の組み合わせによって最高温度を変化させずに裾野領域の温度上昇させた図11(d)の温度パターンDが得られるのである。この温度パターンDによって1200℃以上の領域の裾野を拡大し、高温域保持時間Fが確保される。
図12は、従来焼結法と液体燃料ミスト使用焼結法の鍋試験の写真であり、従来焼結では粉コークス燃焼熱利用のため粉コークス比は高い。また、高くしても白く見える燃焼・溶融帯は、おおよそこの実験では65mmにとどまった。
液体燃料のガス化領域(焼結完了帯)において、その領域の温度が、液体燃料の沸点以上で、着火温度以下(燃焼下限濃度より濃度を低下させることにより制御可能)とした、液体燃料として重油、エタノール例を示しているが、最高温度を1380℃に抑えるため粉コークス使用量は減少させて行った。いずれも白く見える燃焼・溶融帯は拡大し、得られた焼結鉱強度は粉コークスのみ使用する従来焼結法より高いものを得ることができた。
また、図11(b)の液体燃料のガス化領域(焼結完了帯)において、その領域の温度は、液体燃料の沸点以上で、着火温度以下である必要がある。そうすることで、図12のような現象となる。
なお、ガス化領域(焼結完了帯)の温度が、着火温度以上(燃焼下限濃度に近い高濃度)であると、図13のように、粉コークス燃焼帯に入る前の焼結完了帯表面で液体燃料蒸気が燃焼してしまい、効果が無くなり、酸素不足を招くなど焼結操業にとってかえって悪影響を与える。
なお、液体燃料ミストの供給は、装入層9の表面に焼結ケーキの層が形成されていれば、焼結が完了するまでの任意の位置で行うことができる。液体燃料ミストの供給を焼結ケーキの層が形成された後に行う上記以外の理由は、下記の通りである。
(a)装入層9の上部に焼結ケーキが生成していない点火直後の状態で液体燃料ミストの供給を行うと、この装入層9の上で燃焼を起こす可能性がある。
(b)液体燃料ミストの供給は、焼結鉱の歩留りを向上させる必要のある部分に対して行う、即ち、焼結鉱の強度を上昇させたい部分で燃焼を起こすよう供給するのが好ましい。
装入層最高筒体温度又は高温領域保持時間の何れか又は両方を調整するために、燃焼・溶融帯の厚みが少なくとも15mm以上、好ましくは20mm以上、より好ましくは30mm以上となった状態において、液体燃料ミスト29の供給を行うことが好ましい。燃焼・溶融帯の厚みが15mm未満では、焼結層(焼結ケーキ)を通して吸引される空気と液体燃料ミストによる冷却効果によって、液体燃料ミスト29を燃焼させてもその効果が不十分となり、燃焼・溶融帯の厚みの拡大をはかれないからである。一方、前記燃焼・溶融帯の厚みが15mm以上、好ましくは20mm以上、より好ましくは30mm以上となる段階で液体燃料ミスト29を供給すると、燃焼・溶融帯の厚みが大きく拡大し、高温域保持時間を延長することができ、ひいては冷間強度の高い焼結鉱を得ることができる。
また、液体燃料ミスト29の装入層9への導入は、燃焼前線が表層下に下がり、燃焼・溶融帯が表層から100mm以上、好ましくは200mm以上下がった位置、すなわち、装入層9の中・下層に生成した焼結ケーキ領域(焼結層)を燃焼することなく通過し、燃焼前線が表層から100mm以上移動した段階で燃焼するように供給するのが好ましい。その理由は、燃焼前線が表層から100mm以上下がった位置であれば、焼結層を通して吸引される空気による冷却の悪影響が軽減され、燃焼・溶融帯の厚みの拡大を図ることができるからである。さらに、燃焼・溶融帯が表層から200mm以上下がった位置であれば、空気による冷却の影響が略解消されて、燃焼・溶融帯の厚みを30mm以上に拡大することができる。また、液体燃料ミストの供給は、歩留り低下の大きいパレット幅方向両端部のサイドウォール近傍で行うことがより好ましい。
なお、液体燃料噴射装置15は、焼結機の規模にもよって異なるが、例えば、生産量が約1.5万t/日で、機長が90mの規模の焼結機では、点火炉10の下流側約5m以降の位置に配置することが好ましい。
本発明に係る焼結機では、液体燃料ミストの供給位置(装入層への導入位置)は、パレット進行方向における点火炉出側で、焼結ケーキが生成した後のいわゆる燃焼前線が表層下に進行した位置(例えば、表層下100mm以上、好ましくは200mm程度以下で液体燃料ミストの燃焼が起こる位置)から焼結が完了するまでの間の1ヶ所以上の任意の位置で行うことが好ましい。このことは、上述したように、燃焼前線が装入層の表層下に移った段階で液体燃料ミストの導入を開始することを意味しており、その結果、液体燃料ミストの燃焼が装入層の内部で起り、そして次第により下層に移るので、爆発のおそれがなく、安全な焼結操業が可能になることを意味している。
本発明に係る焼結鉱の製造方法では、装入層中への液体燃料ミストの導入は、生成した焼結ケーキの再加熱を促進するものであることも意味している。即ち、この液体燃料ミストの供給は、もともと高温域保持時間が短く熱不足となりやすく、焼結鉱の冷間強度が低い部分に対して、固体燃料に比べて反応性の高い液体燃料ミストを供給することによって、不足しやすいこの部分の燃焼熱を補填し、燃焼・溶融帯の再生−拡大を図るという意義を担うものだからである。
また、本発明に係る焼結鉱の製造方法では、点火後の装入層上部からの液体燃料ミストの供給は、装入層内する導入された液体燃料ミストの少なくとも一部が未燃焼のまま、燃焼・溶融帯にまで到達して、燃焼熱の補填を図りたい目標位置で燃焼するようにするのが好ましい。それは、液体燃料ミストの供給、即ち装入層中への導入効果を単に装入層上部のみならず、厚み方向の中央部である燃焼・溶融帯にまで波及させることがより効果的と考えられるからである。つまり、液体燃料ミストの供給が、熱不足(高温域保持時間の不足)になりやすい装入層の上層部で行われると、十分な燃焼熱を提供することになり、この部分の焼結ケーキの品質を改善することができ、さらに、液体燃料ミストの供給作用を中層部以下の帯域にまで及ぶようにすると、本来の炭材による燃焼・溶融帯の上に液体燃料ミストによる再燃焼・溶融帯を形成するのと等しい結果となり、燃焼・溶融帯の上下方向の拡幅につながるので、最高到達温度を上げることなく、高温域保持時間の延長を果すことが可能になるので、パレットの移動速度を落すことなく十分な焼結が実現できるからである。その結果、装入層全体の焼結ケーキの品質改善(冷間強度の向上)をもたらし、ひいては成品焼結鉱の品質(冷間強度)と生産性の向上につながる。
また、本発明において、液体燃料ミストを装入層中へ導入(供給)するに当っては、その供給位置を調整するだけでなく、燃焼・溶融帯自体の形態を制御し、ひいては、燃焼・溶融帯における最高到達温度および/または高温域保持時間をも制御するようにすることが好ましい構成である。
一般に、点火後の装入層では、パレットの移動に伴って燃焼(火炎)前線が次第に下方にかつ前方(下流側)に拡大していく中で、燃焼・溶融帯の位置が前述した図18(a)に示すように変化する。そして、図18(b)に示すように、焼結層内の焼結過程で受ける熱履歴は、上層、中層、下層で異なり、上層〜下層間では、高温域保持時間(約1200℃以上となる時間)は大きく異なる。その結果、パレット内の位置別焼結鉱の歩留まりは、図18(c)に示すような分布を示す。即ち、表層部(上層部)の歩留は低く、中層、下層部で高い歩留分布となる。そこで、本発明方法に従って、前記液体燃料ミストを供給すると、燃焼・溶融帯は、上下方向の厚みやパレット進行方向の幅などが拡大し、これが成品焼結鉱の品質向上に反映されるのである。そして、高い歩留分布となる中層部や下層部は、さらに高温域保持時間を制御できるため、歩留をより上昇させることができる。
前記液体燃料ミストの供給(導入)位置を調整することにより、燃焼・溶融帯の形態、即ち、燃焼・溶融帯の高さ方向の厚さおよび/またはパレット進行方向の幅を制御できると共に、最高到達温度や高温域保持時間を制御することができる。これらの制御は、本発明の効果をより一層際立たせて、燃焼・溶融帯の上下方向の厚さやパレット進行方向の幅の拡大や、最高到達温度、高温域保持時間の制御を通じて、常に十分な焼成を果し、成品焼結鉱の冷間強度の向上に有効に寄与する。
また、本発明において、装入層中への液体燃料ミストの供給(導入)は、成品焼結鉱全体の冷間強度を制御するためであると言うこともできる。すなわち、液体燃料ミストを供給するそもそもの目的は、焼結ケーキ、ひいては焼結鉱の冷間強度を向上させることにあり、とくに、液体燃料ミストの供給位置制御や、焼結原料が燃焼・溶融帯に滞在する時間である高温域保持時間の制御、最高到達温度の制御を通じて、焼結鉱の冷間強度(シャッターインデックスSI)を75〜85%程度、好ましくは80%以上、より好ましく90%以上にすることである。
この強度レベルは、本発明では、とくに前記液体燃料ミストの濃度、供給量、供給位置および供給範囲を、好ましく焼結原料中の炭材量を考慮した(投入熱量を一定にする条件下で)上で調整することによって、安価に達成することができる。なお、焼結鉱の冷間強度の向上は、一方で、通気抵抗の増大と生産性の低下を招くことがあるが、本発明では、そうした問題を最高到達温度や高温域保持時間をも制御することによって解消した上で、焼結鉱の冷間強度を向上させる。なお、実機焼結機によって製造された焼結鉱の冷間強度SI値は、鍋試験で得られる値よりもさらに10〜15%高い値を示す。
本発明の製造方法において、パレット進行方向における前記液体燃料ミストの装入層中への導入位置は、装入層中に生成した焼結ケーキから湿潤帯までの間の任意の帯域における焼結鉱の冷間強度をどのようにするかということを基準とする。この制御のために、本発明では、液体燃料噴射装置の規模(大きさ)、数、位置(点火炉からの距離)、ガス濃度を、好ましくは焼結原料中の炭材量(固体燃料)に応じて調整することにより、主として燃焼・溶融帯の大きさ(上下方向の厚さおよびパレット進行方向の幅)のみならず、高温到達温度、高温域保持時間をも制御し、このことによって、装入層中に生成する焼結ケーキの強度を制御する。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
先ず、図1に示すように、床敷ホッパー4から整粒した塊鉱石を切り出して焼結機パレット8のグレート上に床敷層を形成し、この床敷層上にサージホッパー5からドラムフィーダー6で定量切り出しされた焼結原料が装入されて焼結ベッドとも言われる400〜800mm程度の装入層9を形成する。
そして、焼結機パレット8の搬送に伴って、点火炉10下に移動された装入層9の表層中の炭材に点火される。
点火後の装入層9では、焼結機パレット8の移動に伴って燃焼(火炎)前線が次第に下方にかつ前方(下流側)に拡大していく中で、燃焼・溶融帯の位置が前述した図18(a)に示すように変化する。そして、燃焼・溶融帯の位置が上層から中層に移行する表層から200mm程度に達するときに、焼結機パレット8が液体燃料噴射装置15の位置に達する。
この液体燃料噴射装置15では、焼結機パレット8の上方を覆うフード16内でスプレー機構23によって液体燃料ミスト29が装入層9の表面に均一に噴射される。
すなわち、液体燃料噴射装置15では、液体焼結機パレット8の装入層9の表面から所定距離離れた位置に焼結機パレット8の搬送方向に平行に延長する圧縮気体供給配管21及び液体燃料供給配管22の組が搬送方向と直交する幅方向に所定数組配設され、各組の圧縮気体供給配管21及び液体燃料供給配管22に圧縮気体及び液体燃料を混合して粒径100μm以下好ましくは粒径50μm以下で且つ粒径20μm以上に微粒化した液体燃料を液体燃料ミスト29として略水平方向に噴射するスプレー機構23が配設されている。
そして、このスプレー機構23が図5に示すように、隣接する組のスプレー機構23同士が対向しないように隣接する組間で焼結パレット8の搬送方向に半ピッチずらして配置されているので、隣接する組におけるスプレー機構23の噴射ノズル部28a及び28bから噴射される液体燃料ミスト29が互いに干渉することなく均一な噴射領域が形成される。
噴射された液体燃料ミスト29は、整流板40で整流された空気と混合されて常温における燃焼下限濃度以下に希釈され、装入層9の上方での燃焼を抑制することができる。このとき、液体燃料を微粒化するための微粒化用気体として、消炎性のある窒素、炭酸ガス、水蒸気の少なくとも1つを主成分として用いられており、液体燃料ミスト29にこれら消炎性のある圧縮気体が含まれているので、液体燃料ミスト29が装入層9の上方側で燃焼されることを確実に抑制することができる。
そして、各スプレー機構23の噴射ノズル部28a及び28bから噴射された液体燃料ミスト29は、焼結機パレット8の下側に配設されたウインドボックス11を介して空気を下方に吸引することにより、整流板40で整流された空気と混合されて、装入層9内に導入される。
装入層9内に導入された液体燃料ミスト29は、表層部に生成された焼結ケーキを通過して表面から100mm以上下側の燃焼・溶融帯に達し、この燃焼・溶融層で燃焼される。このため、元々高温域保持時間が短く熱不足となりやすく、焼結鉱の冷間強度が低い上・中層域を1200℃以上の高温域に保持する高温域保持時間を長くすることができ、焼結鉱の冷間強度を向上させることができる。したがって、液体燃料ミスト29の吹き込みを行わない場合の図18(c)に示す歩留りの低い上・中層部の歩留りを向上させることができる。
このように、液体燃料ミスト29の供給作用を中層部以下の領域にまで及ぶようにすると、本来の炭材による燃焼・溶融帯の上に液体燃料ミスト29による再燃焼・溶融帯を形成するのと等しい結果となり、燃焼・溶融帯の上下方向の拡幅につながるので、最高到達温度を上げることなく高温域保持時間の延長を果たすことが可能になる。このため、焼結機パレット8の移動速度を落とすことなく十分な焼結が実現できる。その結果、装入層9全体の焼結ケーキの品質改善(冷間強度の向上)をもたらし、ひいては焼結鉱の品質(冷間強度)と生産性の向上につながる。
なお、液体燃料供給配管22に液体燃料を供給開始する際及び液体燃料の供給を停止する際には、加熱気体を液体燃料供給配管22にパージ用気体として供給して管内に残留する液体燃料を燃焼させて除去することが好ましい。
このように、上記実施形態においては、点火炉10で装入層9の表層に点火した後に、液体燃料噴射装置15で焼結機パレット8の装入層9の上側に液体燃料ミスト29を均一に分散させて噴射することにより、プロパンガス、LNG、Mガス等の気体燃料を空気で希釈した希釈気体燃料を使用する場合に比較して、着火温度の高い液体燃料を使用し、この液体燃料をそのまま使用するのではなく、圧縮気体で微粒化して液体燃料ミストとして噴射するので、装入層9の上側で発火するおそれを確実に抑制することができる。しかも圧縮気体として消炎性を有する窒素、炭酸ガス、水蒸気の少なくとも1つを主成分とする気体を用いることで、装入層9の上側で発火するおそれをより抑制することができる。
なお、上記実施形態においては、点火炉10の下流側に液体燃料噴射装置15を配置する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、点火炉10の下流側に保温炉が配設されている場合には、この保温炉の下流側に液体燃料噴射装置15を配設すればよい。
また、上記実施形態においては、液体燃料噴射装置15のフード16を上方に開口17を有する構成とした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図14に示すように、フード16を、上端を開放した構成とし、フード16の前後ウォール19間に焼結機パレット8の搬送方向に沿って延長し、頂点を上方とする断面く字状の邪魔板51を焼結機パレット8の搬送方向と直交する幅方向に所定ピッチpを保って所定本数平行に配設した構成を有する邪魔板列52を上下方向に3列配置し、上下方向に隣接する邪魔板列52間で、一方の邪魔板列52の邪魔板51間に他方の邪魔板列52の邪魔板51が位置するように配設し、最下段の邪魔板列52の下側における邪魔板51間にスプレー機構23を配置する構成とすることもできる。
さらに、上記実施形態においては、液体燃料貯留タンク38から液体燃料を常温で液体燃料供給元配管36及び液体燃料供給配管22に供給する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、C重油などの常温では粘度が高く、微粒化が困難である液体燃料については、蒸気等を利用して例えば130℃〜150℃に予熱して、粘度を低下させて液体燃料供給配管22に供給することにより、スプレー機構23で容易に微粒化して、液体燃料ミスト29として噴射させることができる。
本発明の技術は、製鉄用、とくに高炉用原料として使われる焼結鉱の製造技術として有用であるが、その他の鉱石塊成化技術としても利用することができる。
1…原料ホッパー
2…ドラムミキサー
3…ロータリーキルン
4…サージホッパー
5…床敷ホッパー
6…ドラムフィーダー
7…切り出しシュート
8…燒結機パレット
9…装入層
10…点火炉
11…ウインドボックス
15…液体燃料噴射装置
16…フード、
21…圧縮空気供給配管
22…液体燃料供給配管
23…スプレー機構
24…垂直配管
25…混合部
26…連結配管
27…分岐噴射部
28a,28b…噴射ノズル部
29…液体燃料ミスト
31…圧縮気体供給元配管
32…圧縮気体供給源
33…貯留タンク
34…コンプレッサ
35…レシーバタンク
36…液体燃料供給元配管
37…燃料供給ポンプ
38…液体燃料貯留タンク
51…邪魔板
52…邪魔板列

Claims (5)

  1. 循環移動するパレット上に粉鉱石と炭材を含む焼結原料を装入して装入層を形成し、形成した装入層の炭材に点火炉で点火し、前記パレットの下方に配設したウインドボックスで空気を吸引することにより、焼結鉱を製造する焼結鉱の製造方法であって、
    前記装入層に点火炉で点火した後に、液体燃料を粒径100μm以下に微粒化して前記装入層の上方に供給し、当該装入層上から装入層中に常温における燃焼下限濃度以下に希釈された状態で供給するようにしたことを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  2. 前記液体燃料の粒径が50μm以下で且つ20μm以上に選定されていることを特徴とする請求項1に記載の焼結鉱の製造方法。
  3. 循環移動するパレット上に粉鉱石と炭材を含む焼結原料を装入して装入層を形成し、形成した装入層の炭材に点火炉で点火し、前記パレットの下方に配設したウインドボックスで空気を吸引することにより、焼結鉱を製造する焼結機であって、
    記点火炉の下流側に、液体燃料を粒径100μm以下に微粒化して前記装入層の上方に供給し、当該装入層上から装入層中に常温における燃焼下限濃度以下に希釈された状態で供給する液体燃料噴射装置を配設したことを特徴とする焼結機。
  4. 前記液体燃料噴射装置は、圧縮気体が供給される配管と、該配管の途中に形成された前記圧縮気体と液体燃料とを混合する混合部と、前記配管の下端に形成された分岐噴射部とで構成されるスプレー機構を備えていることを特徴とする請求項3に記載の焼結機。
  5. 前記分岐噴射部は、配管側から先端に行くに従い徐々に下がる先下がり勾配に形成された一対の噴射ノズル部を有することを特徴とする請求項4に記載の焼結機。
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